JP2004105959A - グリシジルエーテル付加物の製造方法、及びその方法に使用する触媒 - Google Patents
グリシジルエーテル付加物の製造方法、及びその方法に使用する触媒 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 マグネシウムを除く周期律表第3周期及び第4周期の元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む、活性水素含有有機化合物とグリシジルエーテルとの付加反応用触媒。当該触媒の存在下で、活性水素含有有機化合物とグリシジルエーテルとを反応させるグリシジルエーテル付加物の製造方法。当該付加反応において、活性水素含有有機化合物とグリシジルエーテルとを特定の範囲のモル比とすることにより、グリシジルエーテルが1つ又は2つ付加したモノ又はジ(アルキル、アルケニル若しくはフェニル)エーテル体が選択的に製造される。
【選択図】 なし
Description
本発明の触媒中におけるマグネシウムと、マグネシウムを除く周期律表第3及び/又は第4周期の元素との配合割合は、主成分であるマグネシウム1原子に対し、マグネシウムを除く周期律表第3及び/又は第4周期の元素の量が0.005〜0.4原子となる割合が好ましく、0.01〜0.3原子となる割合が特に好ましい。なお、本発明の触媒中には本発明の効果を害しない範囲で微量の第3成分が添加されてもよい。
反応操作は、例えば反応容器中に活性水素含有有機化合物の出発原料とその触媒を仕込み、窒素置換後に所定の温度条件下でグリシジルエーテルを導入して反応させる。また、触媒分離の方法は特に限定されないが、反応後の反応生成物を冷却し、例えば、低粘度化のための水や濾過助剤(珪藻土、セルロース系助剤、活性白土等)を添加し、触媒を濾別する等の方法が考えられる。本発明の製造方法で得た生成物は本質的に中性であり、従って、酸やアルカリ添加によって中和する必要はない。
触媒1
Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oなる化学組成の複合酸化物(協和化学製、キョーワード500)15gを450℃で2時間焼成活性化して8.9gの触媒粉末を得た。
触媒2
Mg0.7Al0.3O1.15なる化学組成の複合酸化物(協和化学製、キョーワード2000)をそのまま触媒とした。
触媒3
5MgO・Al2O3・mH2Oなる化学組成の水酸化アルミニウム・マグネシウム(協和化学製、キョーワード300)15gを550℃で2時間焼成活性化して、8.6gの触媒粉末を得た。
触媒4
Zn(NO3)2・6H2O 55.8g、Al(NO3)3・9H2O 112.5g及びMg(NO3)26H2O 144.2gをイオン交換水1299gに溶解した混合溶液を、0.24moL/L Na2CO3水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜7.5mL/minの液量で5L容積の反応槽に同時供給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が15±2℃になるように温度制御し、さらにpHが9.7〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温度乾燥器中で12時間乾燥させた。下記式:[(ZnO.25Mg0.75)5/7Al2/7(OH)2](CO3)1/7・cH2Oで表わされる白色固体状の触媒前駆体を得た。次いで乾燥後の触媒前駆体を550℃、2時間焼成し触媒を得た。
触媒調製により得られた触媒1 3.1g、グリセリン35.9g、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル60.5gを300mL4つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下170℃で6時間攪拌しながら反応させ、ジグリセリルモノ2−エチルヘキシルエーテルを含む混合物を99.5g得た。この混合物の組成をガスクロマトグラフィーにより分析した結果を表1に示す。
実施例1と同様に、触媒2〜4を用い、グリシジルエーテルと活性水素含有有機化合物を表1に示した量仕込み、表1に示した温度、時間で反応を行った。その時の生成物のガスクロマトグラフィーにより分析した各組成及び選択率を表1に示す。
触媒としてNaOH 0.4g、グリセリン55.3g、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル93.1gを300mL4つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下180℃で5時間攪拌しながら反応させ、ジグリセリルモノ2−エチルヘキシルエーテルを含む混合物を148.4g得た。この混合物の組成をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示す。
B:ジグリセリン、
C:2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-メタノール(グリセリンのアセトンケタール)
G:ブチルグリシジルエーテル
H:フェニルグリシジルエーテル
I:2-エチルヘキシルグリシジルエーテル
J:デシルグリシジルエーテル
実施例1と同様に、触媒2を用い、グリシジルエーテルと活性水素含有有機化合物を表2に示した量仕込み、表2に示した温度、時間で反応を行った。その時の生成物のガスクロマトグラフィーにより分析した各組成及び選択率を表2に示す。
触媒としてNaOH 6.42gを用い、実施例1と同様に、グリシジルエーテルと活性水素含有有機化合物を表2に示した量仕込み、表2に示した温度、時間で反応を行った。その時の生成物のガスクロマトグラフィーにより分析した各組成及び選択率を表2に示す。
実施例1と同様に、触媒2を用い、グリシジルエーテルと活性水素含有有機化合物を表3に示した量仕込み、表3に示した温度、時間で反応を行った。その時の生成物のガスクロマトグラフィーにより分析した各組成及び選択率を表3に示す。
触媒としてNaOH 0.3gを用い、実施例1と同様に、グリシジルエーテルと活性水素含有有機化合物を表3に示した量仕込み、表3に示した温度、時間で反応を行った。その時の生成物のガスクロマトグラフィーにより分析した各組成及び選択率を表3に示す。
Claims (11)
- マグネシウムを除く周期律表第3周期及び第4周期の元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む、活性水素含有有機化合物とグリシジルエーテルとの付加反応用触媒。
- アルミニウム及び亜鉛から選ばれる少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む請求項1記載の触媒。
- マグネシウムを除く周期律表第3周期及び第4周期の元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む触媒の存在下に、活性水素を有する有機化合物とグリシジルエーテルとを付加反応させるグリシジルエーテル付加物の製造方法。
- アルミニウム及び亜鉛から選ばれた少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む触媒の存在下に、活性水素を有する有機化合物とグリジルエーテルとを付加反応させる請求項3記載の製造方法。
- 活性水素を有する有機化合物がヒドロキシ基含有化合物である請求項3又は4記載の製造方法。
- ヒドロキシ基含有化合物が、炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の一価アルコール類、炭素数2〜18且つ水酸基数2〜18のポリオール類及びそのケタール類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選ばれた少なくとも1種である請求項5記載の製造方法。
- 活性水素を有する有機化合物が、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、グルコース、シュクロース及びグリセリンケタールから選ばれた少なくとも1種である請求項3乃至6のいずれか1項記載の製造方法。
- グリシジルエーテル付加物が、グリシジルエーテルが1つ付加した化合物である請求項3乃至8のいずれか1項記載の製造方法。
- マグネシウムを除く周期律表第3周期及び第4周期の元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む触媒の存在下に、グリシジルエーテルと活性水素を有する有機化合物とを、グリシジルエーテルと活性水素を有する有機化合物とのモル比が1:0.9〜1:3の範囲で付加反応させる、グリシジルエーテルが1つ付加したグリシジルエーテル付加物の製造方法。
- マグネシウムを除く周期律表第3周期及び第4周期の元素よりなる群から選ばれた少なくとも1種とマグネシウムとの複合酸化物を含む触媒の存在下に、グリシジルエーテルと活性水素を有する有機化合物とを、グリシジルエーテルと活性水素を有する有機化合物とのモル比が1.8:1〜3:1の範囲で付加反応させる、グリシジルエーテルが2つ付加したグリシジルエーテル付加物の製造方法。
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