JP5694868B2 - エポキシ化合物付加物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、洗浄剤や香粧品等に配合する界面活性剤として有用な多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応によるエポキシ化合物付加物の製造方法に関する。
多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応により得られるエポキシ化合物付加物は洗浄剤、可溶化剤、乳化剤、分散剤や起泡剤として香粧品、医薬品などの分野で利用されている。
洗浄剤の用途において前記エポキシ化合物付加物を使用する場合、1分子の多価アルコール化合物に1分子のエポキシ化合物が付加した1:1付加物が優れた洗浄性能を示し、過剰にエポキシ化合物が付加した化合物は、洗浄性能や曇点が低下することが知られている。
多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応では、一般に三フッ化ホウ素エーテル錯体等の均一系酸性触媒や金属ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの均一系塩基性触媒が用いられるが(例えば、非特許文献1、特許文献1及び特許文献2)、反応生成物にエポキシ化合物由来の活性水素が新たに生成するため、反応生成物にさらに過剰のエポキシ化合物が付加してしまうという課題があった。
このような課題を解決するために、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応において、酸性又は塩基性を有する固体触媒を使用する方法が提案されている(例えば、特許文献3)。
また、活性水素を有する有機化合物とグリシジルエーテルの付加反応によるエーテル化合物の製造法において、マグネシウム‐アルミニウム複合酸化物の焼成物もしくは亜鉛‐マグネシウム‐アルミニウム複合酸化物の焼成物を触媒とする方法が提案されている(例えば、特許文献4)。
特開平5−202108号公報 米国特許第4086279号公報 特開平11−315043公報 特許4346382号公報
Journal of American Oil Chemists‘ Society, Vol.66、No.1、146−(1989)
しかしながら、前記特許文献3記載の方法は、前記過剰付加反応は抑制できるものの、反応速度や反応選択性(1:1付加物の選択性)を十分満足することができない。
また、前記特許文献4記載の方法では、生成物であるエポキシ化合物付加物への原料エポキシ化合物の過剰付加反応を十分に抑制することができない。また、エポキシ化合物の加水分解が進行し、例えば、グリセリルエーテル(以下、GEということがある。)などの副生物を生じ、洗浄性能や曇点を低下させてしまう。
また、エポキシ化合物として、特に、疎水性のエポキシ化合物を用いる場合には、親水性の多価アルコール化合物との反応性が低下し、反応効率(反応速度)が低下するという課題がある。
そこで、本発明は、上記した過剰付加反応を抑制することができ、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の1:1付加物(エポキシ化合物付加物)を経済的且つ効率的に製造し、副生成物の生成を抑制することができる、エポキシ化合物付加物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、チタンを含有するγ‐アルミナ触媒(以下、「チタン含有γ−アルミナ触媒」ということがある。)の存在下、多価アルコール化合物とエポキシ化合物とを反応させるエポキシ化合物付加物の製造方法であって、
γ−アルミナ触媒中のチタンの含有率が600〜5000ppmである、エポキシ化合物付加物の製造方法(以下、「本発明の製造方法」ということがある。)、に関する。
本発明の製造方法により、効率よく、且つ短時間に、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の1:1付加物を製造できる。また、エポキシ化合物の加水分解による副生成物の生成が抑制された、高純度の1:1付加物を得ることができる。
<多価アルコール化合物>
本発明の製造方法に用いられる多価アルコール化合物とは、分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物をいう。
前記多価アルコール化合物としては、各種の糖やグリセリン及びその誘導体が挙げられるが、反応性向上の観点、エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄力向上の観点から、好ましくは炭素数2〜30且つヒドロキシル基数2〜30のポリオール類及びそれらのアセタール類、ケタール類であり、より好ましくは炭素数2〜18且つ水酸基数2〜18のポリオール類及びそれらのアセタール類、ケタール類、更に好ましくはエチレングリコール、プロパンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリグリセリン、ソルビトール、グルコース、スクロース及びグリセリンケタールからなる群から選ばれる1種以上である。
これらの中でもグリセリン及び/又はポリグリセリンが好ましく、下記一般式(1)で表されるポリグリセリンがより好ましい。
HO−(Gly−O)r−H (1)
〔式中、Glyはグリセリンから2つの水酸基を除いた残基を示し、rは平均付加モル数で1.01〜10の数を示す。〕
一般式(1)において、エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄力向上の観点から、rは1.1〜5が好ましく、1.5〜4がより好ましく、2〜4が更に好ましい。
<エポキシ化合物>
本発明の製造方法に用いられるエポキシ化合物とは、分子内に一つ以上のエポキシ基を有する化合物をいう。反応性向上、エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄力向上の観点から、エポキシ化合物は、下記一般式(2)で表されるエポキシ化合物が好ましい。
Figure 0005694868
〔式中、Rは水素原子、炭素数1〜36のアルキル基もしくはアルコキシ基、炭素数2〜36のアルケニル基もしくはアルケニルオキシ基、又は炭素数5〜36のアリール基もしくはアリールオキシ基である。〕
一般式(2)においてRは、エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄性向上の観点から、好ましくは炭素数5〜22、より好ましくは炭素数8〜18、更に好ましくは炭素数10〜14のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基もしくはアルケニルオキシ基、又は好ましくは炭素数5〜22、より好ましくは炭素数8〜18、更に好ましくは炭素数10〜14のアリール基もしくはアリールオキシ基である。なお、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基は、ぞれぞれ直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい。また、一般式(2)においてRは、エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄力向上の観点から、前記炭素数範囲のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、又はアリールオキシ基が好ましく、炭素数5〜22、更に炭素数8〜18、更に炭素数10〜14のアルコキシ基、更にこの炭素数の直鎖アルコキシ基がより好ましい。
このようなエポキシ化合物は、例えば、特許3544134号公報に記載されているように、酸触媒の存在下、アルコールとα−エピハロヒドリンとを反応させた後、得られるハロヒドリンエーテルをアルカリ処理により閉環させて得ることができる。
<チタン含有γ−アルミナ触媒>
本発明の製造方法に用いられるチタン含有γ−アルミナ触媒とは、スピネル構造又は欠陥スピネル構造を有する水酸化アルミニウムの脱水物であり、チタンを含有するものをいう。
チタン含有γ−アルミナ触媒中のチタンの含有率は、1:1付加物の選択性を高める観点、及び反応性向上の観点から、600〜5000ppm(質量基準)であり、好ましくは600〜1300ppm、より好ましくは1000〜1100ppmである。
このようにチタンを所定量含有するγ−アルミナ触媒を用いることにより、エポキシ化合物の過剰付加反応を抑制し、副生成物であるGEの生成を抑制することができる。
このような作用が発現される理由は明らかではないが、γ−アルミナ触媒表面上の活性点の数が増加することで、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の反応をより効果的に進行させるためであると推測される。
特にエポキシ化合物が疎水性である場合(例えば、前記一般式(2)中のRが炭素数5〜22の場合)、本発明の製造方法が有利である。その理由は明らかではないが、チタン含有γ−アルミナ触媒は、触媒表面が親水的であるため、疎水性のエポキシ化合物、親水性の多価アルコール化合物及び生成物である1:1付加物の触媒に対する吸着・脱着が適度にバランスされることにより、1:1付加物の選択性が高まり、より効果的に反応が進行すると考えられる。
チタン含有γ−アルミナ触媒中のアルミニウムの含有率は、1:1付加物の選択性を高める観点、反応性向上の観点、および結晶構造保持の観点から、40〜55質量%が好ましく、45〜53質量%がより好ましく、49〜50質量%が更に好ましい。
チタン含有γ−アルミナ触媒は、従来公知の方法(例えば、特許4312510号公報、特表2007−511343号公報)により製造することができる。
前記チタン含有γ−アルミナ触媒の大きさは特に限定されないが、反応速度を高める観点から、好ましくは100〜500μm、より好ましくは100〜300μm、更に好ましくは100〜150μmの平均粒径を有するものを用いる。
ここで平均粒径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径をいい、具体的には、実施例に記載の方法により測定される値である。
<多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応>
本発明の製造方法において、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の付加反応は、通常の操作手順及び反応条件下で容易に行うことができる(例えば、特許4346382号)。
前記付加反応における反応温度は、1:1付加物の選択性を高める観点、反応性向上の観点、生産性向上の観点から、好ましくは80〜300℃、より好ましくは100〜250℃、更に好ましくは140℃〜240℃、更に好ましくは160〜230℃、更に好ましくは180〜220℃、更に好ましくは190〜210℃である。
前記付加反応における反応時間は、生産性を向上する観点、生成物中の残存原料を低減する観点から、2〜20時間であり、好ましくは3〜10時間、より好ましくは4〜8時間、更に好ましくは4〜6時間である。
前記付加反応におけるチタン含有γ−アルミナの使用量は、1:1付加物の選択性を高める観点、反応性向上の観点、生産性向上の観点、作業容易性向上の観点から、多価アルコール化合物に対して、好ましくは0.05〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.2〜7質量%、更に好ましくは0.5〜6.0質量%である。
前記付加反応において、反応開始時における多価アルコール化合物とエポキシ化合物との混合モル比(エポキシ化合物のモル数/多価アルコール化合物のモル数)は、1:1付加物の選択性を高める観点、反応性向上の観点、生産性向上の観点から、好ましくは0.2〜1.0、より好ましくは0.3〜1.0、さらに好ましくは0.5〜1.0、特に好ましくは0.7〜0.9である。
前記付加反応は、副反応を抑制する観点から、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、アルゴンガス及び窒素ガス雰囲気下において行うことがより好ましい。反応圧力は、1:1付加物の選択性を高める観点から、好ましくは0.010〜2.0MPa、より好ましくは0.10〜1.0MPaである。
前記付加反応は、回分式反応方式で反応を行うことができる。ここで回分式反応方式とは、一定容積の反応容器に反応原料を投入し、反応の途中もしくは終了後に生成物を取り出す反応方法のことをいう。
反応の最初から回分式反応装置に多価アルコール化合物とチタン含有γ−アルミナ触媒、及びエポキシ化合物を全て入れて反応させてもよいし、多価アルコール化合物と本発明の触媒を先に予め入れた後にエポキシ化合物を添加(滴下)して反応させてもよい。
また、本発明の製造方法において、エポキシ化合物の加水分解反応を抑制する観点、生産性を向上させる観点から、反応系内の水の含有量は、好ましくは0〜1.0質量%、より好ましくは0.005〜0.5質量%、更に好ましくは0.01〜0.3質量%である。
したがって、予め脱水処理を施した原料(多価アルコール化合物とエポキシ化合物)を使用することが好ましく、脱水処理は、反応原料の熱分解回避の観点から、多価アルコール化合物、エポキシ化合物共に温度120℃以上、圧力0.05kPa以下の条件で行うことが好ましい。
また、反応原料とチタン含有γ−アルミナ触媒を反応装置に入れた後に、温度120℃以上、減圧度0.05kPa以下にて脱水操作をおこなってもよい。
付加反応後のチタン含有γ−アルミナ触媒の分離方法は、特に限定されないが、生成物を低粘度化して作業性を向上させる観点から、生成物を80〜120℃に加温して濾過することが好ましい。また、生成物を低粘度化させるために、各種溶媒(水、低級1価アルコール等)や濾過助剤(珪藻土、セルロース系助剤、活性白土等)を添加し、チタン含有γ−アルミナ触媒をろ別してもよい。
本発明の製造方法により、1:1付加物を含むエポキシ化合物付加物(1:1付加物を含む混合物)が得られる。ここで1:1付加物とは、1分子の多価アルコール化合物に1分子のエポキシ化合物が付加した化合物をいう。本発明の製造方法により得られうるエポキシ化合物付加物としては、多価アルコール化合物とグリシジルエーテル化合物の付加反応により、エチレングリコールアルキルグリセリルエーテル、プロパンジオールアルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエーテル、グルコースアルキルグリセリルエーテル、ペンタエリスリトールアルキルグリセリルエーテル、ソルビトールアルキルグリセリルエーテル、スクロースアルキルグリセリルエーテル、グリセリンケタールアルキルグリセリルエーテルが、また多価アルコール化合物とオレフィンオキシド化合物の反応により、エチレングリコール-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、エチレングリコール-2-ヒドロキシアルキルエーテル、プロパンジオール-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、プロパンジオール-2-ヒドロキシアルキルエーテル、ポリグリセリン-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、ポリグリセリン-2-ヒドロキシアルキルエーテル、グルコース-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、グルコース-2-ヒドロキシアルキルエーテル、ペンタエリスリトール-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、ペンタエリスリトール-2-ヒドロキシアルキルエーテル、ソルビトール-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、ソルビトール-2-ヒドロキシアルキルエーテル、スクロース-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、スクロース-2-ヒドロキシアルキルエーテル、グリセリンケタール-1-ヒドロキシメチルアルキルエーテル、グリセリンケタール-2-ヒドロキシアルキルエーテルが挙げられる。エポキシ化合物付加物を洗浄剤として使用したときの洗浄力向上の観点から、ラウリルトリグリセリルエーテル、ラウリルテトラグリセリルエーテル、ラウリルペンタグリセリルエーテルが好ましく、ラウリルトリグリセリルエーテル、ラウリルテトラグリセリルエーテルがより好ましい。得られたエポキシ化合物付加物中における、エポキシ化合物の加水分解物(副生物)の含有率は、1:1付加物の純度を高め、洗浄性能や曇点の低下を抑制する観点、生産性を向上する観点から、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0.005〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%である。得られたエポキシ化合物付加物は、そのままの混合物として、又は精製操作により1:1付加物の純度を更に上げたものとして、洗浄剤、可溶化剤、乳化剤、分散剤や起泡剤として香粧品、医薬品などの分野で利用することができる。
実施例及び比較例において、「%」及び「ppm」は特記しない限り質量基準である。
以下に示したチタン含有γ−アルミナ触媒の調製例において、チタン及びアルミニウムの含有量は、ICP−AES分析による元素の定量分析から算出した。
実施例において、反応の終了は、ガスクロマトグラフィーにて原料のエポキシ化合物の消失により確認した。また反応後のエーテル化合物の選択率については、ガスクロマトグラフィーにて分析・定量を行った。分析装置及び分析条件を下記に示す。
<γ−アルミナの平均粒径の測定>
γ−アルミナの平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定を行い、体積基準のメジアン径を算出する。なお、実施例で用いた触媒は、乳鉢ですりつぶした後、目開き150μm(100mesh)のふるいを2回通過させたものを使用した。
測定装置:株式会社堀場製作所製、LA920
分散媒体:水
前処理:1分間の超音波処理
測定温度:25℃
計算に用いた屈折率:1.2
<アルミニウム及びチタンの含有量の測定>
・装置:パーキンエルマー社製、Optima 5300DV
・プラズマ出力:1300W
・プラズマガス:15L/分
・キャリアーガス:0.7L/分
・補助ガス:0.2L/分
・測定波長
Fe:238.204nm
Al:396.153nm
Ti:334.940nm
<ガスクロマトグラフィー(GC)分析>
試料にトリメチルシリル化剤(GLサイエンス社製、TMSI−H)を添加混合し、固形分をろ別後、以下の条件のガスクロマトグラフィーにて定量分析した。
・装置: HP6850 Series(HEWLETT PACKARD社製)
・カラム:DB1−HT(J&W社製、内径0.25mm、長さ15m、膜厚0.1m)
キャリアガス:He、1.0mL/分
注入口温度:300℃
検出:FID方式、300℃
カラム温度条件:60℃(2分保持)→10℃上昇/分→350℃(5分保持)
実施例1
ジグリセリン(東京化成社製)30.00g(180.5mmol)とγ‐アルミナ(StremChemicals Inc. 社製、アルミニウム含有率:49質量%、チタン含有率:1000ppm)1.50gを160℃、攪拌下混合した後に、1mmHgの減圧下で脱水処理を1時間行った。反応系内の水の含有量は0.05質量%以下であった。脱水処理後、窒素ガス雰囲気下200℃に昇温し、ラウリルグリシジルエーテル34.98g(144.4mmol)を添加して付加反応を開始した。反応開始4時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
実施例2
触媒にγ‐アルミナ(日揮触媒化成株式会社製品 N612N、アルミニウム含有率:49質量%、チタン含有率:600ppm)を用いた以外は実施例1と同様にして付加反応を行った。反応開始5時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
比較例1
触媒にγ‐アルミナ(水沢化学工業社製 NeoBead GB45、アルミニウム含有率:47質量%、チタン含有率:36ppm)を用いた以外は実施例1と同様にして付加反応を行った。反応開始6時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
比較例2
触媒にγ‐アルミナ(日揮触媒化成社製 N611N3、アルミニウム含有率:49質量%、チタン含有率:500ppm)を用いた以外は実施例1と同様にして付加反応を行った。反応開始6時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
比較例3
ジグリセリンを25.75g(155.0mmol)とし、触媒にキョーワード2000(KW2000,協和化学工業社製,ハイドロタルサイト焼成物〔酸化マグネシウム59.2質量%、酸化アルミニウム33.0質量%〕)1.29gを用い、ラウリルグリシジルエーテルを30.02g(123.9mmol)とした以外は実施例1と同様にして付加反応を行った。反応開始7時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
比較例4
ジグリセリンを10.00g(60.2mmol)、ラウリルグリシジルエーテルを11.67g(48.2mmol)とし、触媒を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして付加反応を行った。反応開始17時間後に、原料であるラウリルグリシジルエーテルの消失をGCにより確認した。
以上の実施例及び比較例における反応混合物の分析結果(1:1付加物であるラウリルモノアルキルエーテル、2:1付加物であるラウリルジアルキルエーテルの質量、モル数、収率及びラウリルモノアルキルエーテルの選択率)等を表1に示す。
Figure 0005694868

Claims (5)

  1. チタンを含有するγ−アルミナ触媒の存在下、多価アルコール化合物とエポキシ化合物を反応させるエポキシ化合物付加物の製造方法であって、
    γ−アルミナ触媒中のチタンの含有率が600〜5000ppmである、エポキシ化合物付加物の製造方法。
  2. 前記エポキシ化合物付加物が、多価アルコール化合物とエポキシ化合物の1:1付加物を含む、請求項1記載のエポキシ化合物付加物の製造方法。
  3. 前記γ−アルミナ触媒中のアルミニウムの含有率が40〜55質量%である、請求項1又は2記載のエポキシ化合物付加物の製造方法。
  4. 前記多価アルコール化合物がグリセリン及び/又はポリグリセリンである、請求項1〜3のいずれか1項記載のエポキシ化合物付加物の製造方法。
  5. 前記エポキシ化合物が下記一般式(2)で表されるエポキシ化合物である、請求項1〜4のいずれか1項記載のエポキシ化合物付加物の製造方法。
    Figure 0005694868

    〔式中、Rは水素原子、炭素数1〜36のアルキル基もしくはアルコキシ基、炭素数2〜36のアルケニル基もしくはアルケニルオキシ基、又は炭素数5〜36のアリール基もしくはアリールオキシ基である。〕
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