JP2004105464A - 遊技機 - Google Patents

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Takaaki Ichihara
市原 高明
Tetsuya Mizuta
水田 哲也
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Abstract

【課題】途中で遊技を止めざるを得なくなった場合には、他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を行えるようにする。
【解決手段】スロットマシン等の遊技機に関し、抽選結果に従って特定の遊技を行う権利の内容を記憶部4に一または二以上記憶し、所要の条件を満たすと記憶部4に記憶した権利内容3aに基づいて特定の遊技を始める構成とする。さらに、特定の遊技を実現不能な状況または特定の遊技を継続不能な状況になった場合には、記憶部4に記憶した権利内容3aの全部または一部を報知する報知手段6を備える。特定の遊技を実現できないか継続できなくなれば報知手段6が権利内容3aの全部または一部を報知するので、遊技者9や遊技場係員等が当該権利内容3aの内容を認識することができる。よって途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも、遊技者9は適正な補償を受けることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一連の遊技を終えるには時間を要する特定の遊技を実現可能に構成した遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一つであるスロットマシンには、一旦遊技を始めると一連の遊技を終えるには時間を要する特定の遊技がある。当該特定の遊技としては、例えばアシストタイム遊技(以下、単に「AT遊技」と呼ぶ。)や、チャレンジタイム遊技(以下、単に「CT遊技」と呼ぶ。)、ビッグボーナスゲーム(以下、単に「BB遊技」と呼ぶ。)等が該当する。ところが遊技機自体に故障が発生したり、遊技場の営業時間外になる等を原因として、特定の遊技を途中で止めざるを得なくなる場合がある。遊技者はせっかく大きな利益を得る機会を得ることができたものの、途中で止めた後の遊技期間で得られたであろう利益を失うことになる。こうした遊技上の遺失利益を補償するため、特定の遊技があるか否か等のような補償条件を判定して自動的にパチンコ球(補償球)を払い出す技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−61100号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一連の遊技を終えるのに時間を要する特定の遊技の中には、抽選結果に従ってフラグを一または二以上記憶してゆき、一定条件を満して初めて権利を行使し遊技を始めるものがある。例えばストック機と呼ばれるスロットマシンでは、抽選によりビッグボーナスのフラグがオンになるが、一定条件を満たさない限りは当該フラグによるビッグボーナスを行使することができず、結果としてビッグボーナスにかかる複数のフラグがストック(記憶)されたままとなる。またスロットマシンの停止操作を補助しながら行うAT遊技が可能なAT機でも、AT遊技を行う権利に当選したとしても一定条件(例えば一定ゲーム数の消化等)を満たすまではAT遊技を開始しないので、ストック機と同様にAT遊技にかかる複数の権利が記憶されたままとなる。
【0005】
ところが、複数のフラグや複数の権利が記憶されたままの状態において、遊技場の営業時間外になる等を原因として遊技を中断(または中止)せざるを得ない事態になることがある。この事態で上述した特許文献1に開示された技術を用いても、補償条件を判定して補償できるのは現在遊技している特定の遊技にとどまり、遊技者は遊技上の遺失利益に見合うだけの充分な補償を受けられない。一方、現在遊技中の遊技者が特定の遊技にかかるフラグや権利の全てを獲得したとは限らず、以前に同じ台で遊技していた他の遊技者が獲得したフラグや権利についてまで遺失利益を補償するのは当該他の遊技者との関係で不公平である。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなしたものであり、抽選結果に従って特定の遊技を行う権利の内容等を記憶し、所要の条件を満たして初めて行う特定の遊技について、途中で遊技を止めざるを得なくなった場合には、他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を行う遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は、請求項1に記載した通りである。
ここで、請求項1に記載した用語については以下のように解釈する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
(1)「特定の遊技」は一旦遊技を始めると当該遊技を終えるには時間を要してしまう一連の遊技であって、例えばスロットマシンの場合ではAT遊技,RT(リプレイタイム)遊技,CT遊技,ボーナスゲーム(ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲーム等)などが該当する。
(2)「特定の遊技を行う権利の内容(権利内容)」は、例えば特定の遊技に関する種類(名称,フラグ等を含む),開始時期,実現可能な数量等を含む。
(3)「所要の条件」は遊技機の種類,日時,遊技状態等に応じて適切に設定可能な条件であって、当該条件は遊技中において不変としてもよく変化させてもよい。スロットマシンでは、例えば回転しているリールが特定の表示態様になったことや、消化したゲーム数が一定数に達したこと、抽選によって乱数値が特定の値になったこと等が該当する。
(4)「特定の遊技を実現不能な状況」は、特定の遊技を実現可能な状態になっているにもかかわらず、遊技機の故障や遊技場の営業時間外等が原因となって当該特定の遊技を行えない状況を意味する。
(5)「特定の遊技を継続不能な状況」は、特定の遊技を始めることができたものの、遊技機の故障や遊技場の営業時間外等が原因となって当該特定の遊技を継続できない状況を意味する。
【0008】
当該手段1によれば図1に模式的に示すように、抽選結果に従って特定の遊技を行う権利の内容を記憶部4に一または二以上記憶し、所要の条件を満たすと記憶部4に記憶した権利内容3aに基づいて特定の遊技を始める構成とする。さらに、特定の遊技を実現不能な状況または特定の遊技を継続不能な状況になった場合には、記憶部4に記憶した権利内容3aの全部または一部を報知する報知手段6を備える。特定の遊技を実現できないか継続できなくなれば報知手段6が権利内容3aの全部または一部を報知するので、遊技者9や遊技場係員等が当該権利内容3aの内容を認識することができる。遊技場係員が権利内容3aを確認して補償を行えば、途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも遊技者9は適正な補償を受けることができる。
【0009】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、請求項2に記載した通りである。
ここで請求項2に記載した用語の「遊技者を特定する情報(遊技者特定情報)」は遊技者を特定可能な情報ならば任意であるが、例えばカード類(IDカード,ICカード,磁気カード等)に記録された情報や、後述する特定形態に至ったときにおける遊技機内の情報(操作内容,タイムスタンプ等)、遊技機に備えた撮像装置を用いて撮像した画像、遊技者が有する紋様情報(指紋,掌紋,声紋,虹彩,網膜,顔面形状等)などが該当する。いずれか一つの情報を用いてもよく、精度を向上させるべく二以上の情報を適宜に選択して組み合わせてもよい。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
【0010】
当該手段2によれば、権利内容3aとともに当該権利内容3aを記憶する際に遊技している遊技者を特定する情報(すなわち遊技者特定情報3b)を記憶部4に記憶する情報記憶手段2を備える。図1の例では、検出手段1によって検出した情報を遊技者特定情報3bとして記憶部4に記憶している。当該検出手段1は、例えばカードリーダ,検出器,撮像装置,指紋等の採取装置などが該当する。
こうして情報記憶手段2が記憶した権利内容3aおよび遊技者特定情報3bは、報知手段6が報知する。この報知によって、どの特定の遊技に関する権利がどの遊技者によってもたらされたのかが明確になるので、途中で遊技を止めざるを得なくなった遊技者9は他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を受けることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段3】
課題を解決するための手段3は、請求項3に記載した通りである。
ここで、請求項3に記載した用語については以下のように解釈する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
(1)「遊技媒体」には、例えばパチンコ球,メダル,コイン,トークン等が該当する。
(2)「遊技媒体を払い出す」という場合には、物理的な遊技媒体を実際に払い出す場合に限らず、遊技媒体の払い出しを行う数(すなわち払出数)に相当するデータを記録媒体(例えばカード類等)に記録する場合を含む。
【0012】
当該手段3によれば、特定の遊技を実現不能な状況または特定の遊技を継続不能な状況になった場合には、記憶部4に記憶された権利内容3aおよび遊技者特定情報3bに基づく遊技媒体の払い出しが可能な媒体払出手段7を備える。媒体払出手段7は途中で遊技を止めざるを得なくなった遊技者9に対して、当該遊技者9にかかる権利内容3aに対応して遊技媒体を払い出す。そのため、遊技者9は公平で適正な補償を受け得る。
【0013】
【課題を解決するための手段4】
課題を解決するための手段4は、請求項4に記載した通りである。
当該手段4によれば、記憶部4に記憶した権利内容3aの中から遊技媒体の払い出しを行う対象とする権利内容3aを選択する選択手段5を備える。記憶した権利内容3aの全部を補償するとすれば、例えば営業時間外で特定の遊技だけを行う遊技者9に対しては営業を行うことになり、営業時間の終了とともに遊技を終える他の遊技者と関係では不公平である。その一方、遊技者9の中には全部または一部の権利内容3aについては翌営業日以降に遊技を続行したいと望む場合もある。このため選択した権利内容3aについては遊技媒体の払い出しを受け、選択しない権利内容3aについては翌営業日以降に遊技すれば、他の遊技者と関係で公平になり、補償と遊技の続行とを両立できる。
【0014】
【課題を解決するための手段5】
課題を解決するための手段5は、請求項5に記載した通りである。
当該手段5によれば、特定の遊技を実現不能な状況または当該特定の遊技を継続不能な状況になった後も遊技媒体の払い出しを行う対象とならなかった権利内容3aを保持し、特定の遊技を実現可能な状況または当該特定の遊技を継続可能な状況になった後に権利内容3aに基づいて特定の遊技を実現する遊技実現手段8を備える。遊技媒体の払い出しによる補償を受けなかった権利内容3aについては、一旦は遊技を中断した後に遊技実現手段8が特定の遊技を実現する。これにより遊技場には様々な権利内容3aを記憶した遊技機が混在することになり、遊技者9は遊技機の状態を推理して選択する楽しみを持てる。
【0015】
【課題を解決するための手段6】
課題を解決するための手段6は、抽選を行なった抽選結果を記憶部4に記憶し、表示部に特定の態様(例えば特定の図柄パターン等)が表示されると前記記憶部4に記憶した抽選結果に基づいて特定の遊技を始める構成とした遊技機であって、特定の遊技を実現不能な状況または特定の遊技を継続不能な状況になった場合には前記記憶部4に記憶した抽選結果を報知する報知手段6を有する。
ここで上述した用語の「特定の遊技」は一旦遊技を始めると当該遊技を終えるには時間を要してしまう一連の遊技であって、例えばパチンコ機の場合では大当たり遊技や確率変動期間等が該当する。図1の例では、権利内容3aに代わって抽選結果を記憶部4に記憶することになる。
【0016】
当該手段6によれば、特定の遊技を実現できないか継続できなくなれば報知手段6が記憶部4に記憶した抽選結果を報知するので、遊技者9や遊技場係員等が当該抽選結果の内容を認識することができる。遊技場係員が抽選結果を確認して補償を行えば、途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも遊技者9は適正な補償を受けることができる。
なお、上述した課題を解決するための手段2から5までの各手段については当該手段6にも同様に適用することができ、各手段の作用効果を得る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態はスロットマシンに本発明を適用した例であって、図2〜図15を参照しながら説明する。なお簡単のために、ビッグボーナスを単に「BB」と表し、ジャックインを単に「JI」と表す。このため、例えばビッグボーナスゲームは「BBゲーム」と表す。また遊技媒体には、例えばメダルを用いる。
【0018】
まず、スロットマシン10の構成例について図2を参照しながら説明する。スロットマシン10のフロントドア52には、図柄や各種情報等を表示する演出表示部12、所定のタイミングで発光体(ランプやLED等)の点灯/点滅を行うランプ類14、リール56,60,64にそれぞれの図柄を認識可能な表示窓54,58,62、所要の表示態様(例えば図柄パターン[777]等)を形成可能な有効ラインを報知するライン表示部16、スロットマシン内に貯留しているメダル(以下「クレジット」と呼ぶ。)の数を表示可能なクレジット表示器50、ボーナスゲームで消化したゲーム数を表示可能なゲーム数表示器66、払い出しを行う賞品数を表示可能な払出数表示器18、投入口20から投入したメダルの返却を要求する返却ボタン22、1回のスロット遊技で掛けるベット数を設定するベットボタン44,46,48、遊技方法等を説明するための案内板24、リール56,60,64を回転させ始める始動レバー42、回転しているリール56,60,64をそれぞれ個別に停止させる停止ボタン36,32,28、クレジットしているメダルの返却を要求する精算ボタン40などを備える。
なおベットボタン44,46,48や、始動レバー42、停止ボタン36,32,28等は、いずれも後述するメイン制御基板100(図3,図5等を参照)に信号を送るべく接点スイッチを兼ね備える。始動レバー42や停止ボタン36,32,28は、遊技者9が操作可能な操作部材に相当する。
【0019】
演出表示部12には例えば液晶表示器を用いるが、リール56,60,64と同等に構成した第4リールを用いてもよい。表示窓54からはリール56が見え、同様にして表示窓58,62からは順にそれぞれリール60,64が見える。
ベットボタン44,46,48を操作したベット数に応じて、有効ライン数が異なる。例えば1ベットを掛けるベットボタン46(1ベットボタン)は中段横の1ラインのみ、2ベットを掛けるベットボタン48(2ベットボタン)は上段横・中段横・下段横の3ラインとし、3ベットを掛けるベットボタン44(MAXベットボタン)は横と斜めの5ライン全部となる。通常のベットボタン44にかかるベット数は3であるが、特定のゲーム(例えばJACゲーム等)中ではベット数を1にするスロットマシンもある。
【0020】
フロントドア52の下方には、タバコの吸い殻等を入れる灰皿38、音(音声,音楽,効果音等)を響かせるべく内蔵したスピーカ34、メダルを一時的に貯留可能な受皿26を備える。なお図2の例では、破線で図示するように二つのスピーカ34を左右に備える。回転しているリール56,60,64が所要の表示態様になると払い出すメダルは払出口30から出てきて、受皿26に貯まる。
【0021】
次に、スロットマシン10のフロントドア52を開けたときに見える内部構造を正面図で示す図3を参照しながら説明する。演出表示部12の裏側に相当する部位には、スロットマシン10による遊技を制御するメイン制御基板100やサブ制御基板106等を備える。不正防止のため、メイン制御基板100はケース70に封入され、サブ制御基板106はケース72に封入されている。
【0022】
メイン制御基板100の近傍には、外部処理装置(例えば遊技場内のホールコンピュータや、島設備内の島コンピュータなど)と接続するための外部集中端子板116を備える。取付台74には、リール56,60,64を横一列に並べて設置している。リール56の内側や近傍には、当該リール56を回転させるモータ,回転角(回転位置,姿勢)を認識するためのインデックス,当該インデックスを検出するセンサ等を有する左リール装置110を備える。同様に、リール60,64の内側や近傍には、左リール装置110と同等に構成した中リール装置112および右リール装置114をそれぞれ備える。
【0023】
取付台74の下方には、投入口20から投入されたメダルを一時的に貯留するホッパー82や、メイン制御基板100等に各々必要な電力を供給する電源装置76、ホッパー82から払出口30を通じて受皿26に所定数のメダルを払い出すメダル払出装置80、ホッパー82と払出口30とを連絡する通路には払出センサ78等を備える。メダル払出装置80は、メイン制御基板100から送信される信号や、実際に払い出されたメダルを検出すると払出センサ78が出力した信号を受けて、所要数量のメダルをカウントしながら払い出してゆく。
【0024】
ここで、上述した電源装置76とケース70の拡大図を図4に示す。図4(A)に示す電源装置76には、複数の情報を切り換えて表示するセグメント素子76aや、自動精算を行うか否かを設定するスイッチ76cや、打ち止めを実現するか否かを設定するスイッチ76d、リセットを行うスイッチ76e、当該スイッチ76c,76d,76eによる設定の有効/無効を設定するスイッチ76b、電源の投入/遮断を行うスイッチ76f等を備える。図4(B)に示すケース70内に封入したメイン制御基板100には、後述するCPU,ROM,RAM等のほかに、複数の情報を切り換えて表示するセグメント素子100dを備える。セグメント素子76a,100dは必要に応じて一方または双方を設ければよく、例えば7セグメントLEDを用いて当たり遊技の種類,当該遊技を実現可能な数量,遊技者を特定する情報等を切り換えて表示する。
【0025】
次に、スロットマシン10によるスロット遊技を実現するために基板と装置等とを接続した一例について図5を参照しながら説明する。なお単に「接続する」という場合には、特に断らない限り電気的に接続することを意味する。
【0026】
CPU(プロセッサ)100aを中心に構成したメイン制御基板100は、遊技制御プログラム等を格納したROM100b、乱数やフラグ等の一時的データを格納可能なRAM100c、必要に応じて設けるセグメント素子100dなどを備える。CPU100aは、遊技制御プログラムを実行してスロット遊技を実現する。当該遊技制御プログラムには、後述するような始動操作処理,遊技中止処理,遊技続行処理等の手続きを実現するためのプログラムを含む。例えばROM100bにはEPROMを用い、RAM100cにはSRAMを用いるが、他種のメモリ(例えばEEPROM,DRAM,フラッシュメモリ等)を用いてもよい。電源遮断後も特定の情報を保持するため、バックアップ用のバッテリをRAM100cに接続する(後述するサブ制御基板106に備えるRAMも同様)。当該特定の情報には、例えばBB遊技やAT遊技等を遊技する権利の内容や、電源復帰後にBB遊技やAT遊技等を実現するために必要なデータ等が該当する。その他の構成要素は周知の構成と同様であるので、図示や説明を省略する。なおRAM100cは記憶部4に相当する。
【0027】
メイン制御基板100から出力する信号は、リール中継端子板102,中継ランプ基板104,サブ制御基板106等を通じて各種装置に伝達する。メイン制御基板100から出力する信号を受けたサブ制御基板106は、さらにリール中継端子板102や中継端子板108等を通じて信号を各種機器に伝達する。この構成によればリール中継端子板102に対して出す信号は、メイン制御基板100から直接伝達する場合と、サブ制御基板106を経て伝達する場合とがある。
サブ制御基板106や中継ランプ基板104等は、メイン制御基板100と同様にCPUを中心に構成し、ROMやRAM等を有する。一方、リール中継端子板102や中継端子板108は、信号を伝達する機能を果たす。
【0028】
リール中継端子板102には、左リール装置110,中リール装置112,右リール装置114や、外部集中端子板116などを接続する。
中継ランプ基板104には、不良メダルの排出や電源遮断時のメダル返却等を行うメダルセレクタ118、停止ボタン28,32,36、ベットボタン44,46,48、始動レバー42、精算ボタン40、遊技に関連して点灯/消灯や点滅等の表示を行うランプ類14などを接続する。
中継端子板108には、演出表示部12に図柄や各種情報等の表示を制御するための表示制御基板120、ランプ類14による装飾表示を行う装飾表示基板122、スピーカ34などを接続する。
【0029】
次に、上記構成のスロットマシン10で本発明を実現するための手続きについて、図6〜図12を参照しながら説明する。ここで図6にはスロットマシン10の電源を投入した際に実行する電源投入処理の手続きを、図7,図8にはリールの回転を始動させる始動操作処理の手続きを、図9,図10にはスロット遊技を実現する遊技実現処理の手続きを、図11には遊技を中断または中止せざるを得なくなった状態で実行する遊技中止処理の手続きを、図12にはスロットマシン10の電源を遮断する際に実行する電源遮断処理の手続きをそれぞれフローチャートで表す。これらの手続きは各々が適当なタイミングで実行し、例えば図5に示すメイン制御基板100で実現する。図7と図8の間は結合子J2を通じて処理が継続し、図9と図10は結合子J4を通じて処理が継続する。
なお図1との関係では、図8のステップS46,S48は情報記憶手段2に相当し、図11のステップS110は選択手段5に相当し、同図のステップS104は報知手段6に相当し、図9のステップS64と図10のステップS84は遊技実現手段8に相当する。
【0030】
図6に示す電源投入処理では、まず外部処理装置から外部集中端子板116を通じて受ける信号であって、遊技を中止する遊技中止信号がオンである間は待機する〔ステップS10〕。遊技の中止を解除して遊技中止信号がオフになると(ステップS10のNO)、後述する電源遮断処理においてRAM100c等にバックアップ(記憶)したデータを用いてチェックサムを作成し〔ステップS12〕、ステップS12で作成したチェックサムとバックアップしたチェックサムとに基づいてデータが正常か否かを判別する〔ステップS14〕。
【0031】
もしバックアップしたデータが正常であると判別したときは(ステップS14のYES)、当該データを利用して遊技を続行できるので、CPU100aに設定するレジスタやスタックポインタ等を復帰したうえで〔ステップS16〕、バックアップしたプログラムアドレスから再び実行を始めることで遊技を再開することができる〔ステップS18〕。こうして再開した後は、結果的に後述する始動操作処理や遊技実現処理を繰り返し実行することになる。
しかしステップS14においてバックアップしたデータが異常であると判別したときは(NO)、当該データを利用できない。そのため、所定値で初期化したうえで〔ステップS20〕、始動操作処理や遊技実現処理を繰り返し実行する〔ステップS22,S24〕。ここで、始動操作処理の具体的な手続きについて図7,図8を参照しながら説明し、その後に遊技実現処理の具体的な手続きについて図9,図10を参照しながら説明する。
【0032】
図7に示す始動操作処理では、上述した遊技中止信号がオンであれば(ステップS30のYES)、遊技を中断または中止するべく遊技中止処理を実行する〔ステップS32〕、当該遊技中止処理の具体的な手続きについては後述する。
一方、ステップS30において遊技中止信号がオフであれば(NO)、リール56,60,64を始動させる前に始動に必要な準備を行う〔ステップS34〕。この準備は、例えばベットスイッチの操作、投入されたメダルの検出やカウント、クレジット数のカウント等を行う。遊技者9が投入口20にメダルを投入するか、ベットボタン44,46,48を操作してクレジットから引き出すと、ベット数に応じた有効ライン(上段横・中段横・下段横のラインや斜めライン)を設定してライン表示部16に表示する。通常は始動レバー42の操作を無効とするが、上述したような始動に必要な準備が整ったときには(ステップS36のYES)、始動レバー42の操作を有効にする〔ステップS38〕。
【0033】
始動レバー42の操作が無効であるときや、有効であったとしても遊技者9が操作していないときはステップS34の実行を繰り返す(ステップS40のNO)。そして操作が有効であるときに遊技者9が始動レバー42を操作すると(ステップS40のYES)、図8に移り乱数を読み込んでRAM100c(またはサブ制御基板106に備えたRAM)等に記憶する〔ステップS42〕。当該ステップS42で読み込む乱数は、遊技状態に応じて異なる。例えば、通常遊技中ではBB遊技,AT遊技,小役のいずれかで当選したか否かを判断するための第1乱数等が該当し、BB遊技中ではJIゲームまたは小役のいずれかで当選したか否かを判断するための第2乱数等が該当し、AT遊技中ではATゲームまたは小役のいずれかで当選したか否かを判断するための第3乱数等が該当する。
【0034】
もしステップS42で読み込んだ乱数に基づいてBB遊技またはAT遊技のいずれかで当選したときは(ステップS44のYES)、フラグ等を含みBB遊技やAT遊技等のような特定の遊技を行う権利に関する内容をRAM100c等に記憶するとともに〔ステップS46〕、現在遊技している遊技者9を特定可能な情報を必要に応じてRAM100c等に記憶する〔ステップS48〕。
【0035】
上述したステップS46で記憶する各情報(以下、単に「当選記憶情報」と呼ぶ。)は、権利内容3aに相当する。例えば、当選した遊技の種類(BB遊技やAT遊技等),当選した遊技を実現可能な数量,当選した遊技を実現した場合に獲得可能な予定の数量などが該当する。いずれか一つの情報を記憶してもよいが、二以上の情報を適宜に選択して組み合わせて記憶してもよい。
【0036】
またステップS48で記憶する各情報(以下、単に「遊技者情報」と呼ぶ。)は、遊技者特定情報3bに相当する。例えば、後述する特定形態に至ったときにおけるスロットマシン10内の情報(操作内容やタイムスタンプ等)、カード読取装置を備えている場合にはカード類(IDカードや磁気カード等)に記録された情報、CCDカメラ等の撮像装置を備えている場合には撮像した画像、マイクロフォンを備えている場合には音声情報、指紋や掌紋等の採取装置を備えている場合にはその紋様情報(声紋,虹彩,網膜,顔面形状等も含む)などが該当する。特定形態としては、例えば▲1▼RAM100c等に記憶された遊技情報(上述した当選記憶情報や遊技結果に関する情報等)を遊技者9がクリアする操作を行なった形態や、▲2▼遊技者9が一定時間(例えば30分間)を超えて何ら操作もせずメダルを投入等しなかった形態、▲3▼遊技者9が精算ボタン40を操作してクレジットを精算した形態、▲4▼遊技者9に貸し出した媒体数とスロットマシン10に投入した媒体数との差が一定範囲内になり且つ一定時間を超えた形態などが該当する。いずれか一つの情報を記憶してもよいが、二以上の情報を適宜に選択して組み合わせて記憶すると遊技者9の判別精度が向上する。なお、カード読取装置,撮像装置,マイクロフォン,採取装置等は検出手段1に相当する。
【0037】
こうして後でBB遊技やAT遊技等を実現するのに必要な情報を記憶するか、あるいはステップS42で読み込んだ乱数に基づいてBB遊技またはAT遊技のいずれでも当選しなかったときは(ステップS44のNO)、始動レバー42の操作を無効にし〔ステップS50〕、始動操作処理を終える。
【0038】
図9に示す遊技実現処理では、図8のステップS46で記憶(ストック)したAT遊技を放出するか否かの抽選を行い〔ステップS60〕、当該抽選を行なった結果としてAT遊技の開始/継続の条件を満たすときは(ステップS62のYES)、一連のAT遊技を実現する。すなわち、最初にサブ制御基板106に対してAT遊技の1ゲームを実現するのに必要なデータを含むATコマンドを送信し〔ステップ64〕、実現するゲーム数に対応してATゲーム数を減らす〔ステップS66〕。一連のAT遊技を終えると(ステップS68のYES)、ATストック数を減らす〔ステップS70〕。当該ATストック数は当選記憶情報の一つであって、当選したが実現には至っていない一連のAT遊技にかかる数量に相当する。一方、ステップS68で未だ一連のAT遊技を終えていなければ(NO)、BB遊技を放出するべく後述のステップS72に移行する。
【0039】
図10に移って、ストックしたBB遊技を放出するか否かの抽選を行い〔ステップS72〕、当該抽選を行なった結果としてBB遊技の放出条件を満たすときはBB図柄用のリール制御テーブルを選択し〔ステップS74のYES,ステップS76〕、BB遊技の放出条件を満たさないときは当選小役図柄用のリール制御テーブルを選択する〔ステップS74のNO,ステップS90〕。BB図柄用または当選小役図柄用のリール制御テーブルは、それぞれROM100bまたはRAM100c等に予め記憶しておく。同様に落選した場合に用いるリール制御テーブルもまた別個にROM100bまたはRAM100c等に予め記憶しておく。どのリール制御テーブルを選択するかによって、BB遊技を実現する確率が異なる。その後、リール56,60,64を実際に回転させ始めてから停止させるまでの制御を行う〔ステップS78〕。
【0040】
こうして最終的に表示窓54,58,62に停止して表示された図柄によっていずれかの有効ライン上にボーナス図柄が揃うと(ステップS80のYES)、当該ボーナス図柄の図柄パターンに対応する枚数のメダルを払い出すとともに〔ステップS82〕、BBゲームの遊技を実現する〔ステップS84〕。BBゲームの遊技内容については周知であるので、図示および説明を省略する。当該BBゲームを終えると、当選記憶情報の一つであるBBストック数を減らすとともに〔ステップS86〕、次回以降のゲームに備えて小役フラグをオフにしたうえで〔ステップS88〕、遊技実現処理を終える。
【0041】
また、表示窓54,58,62に停止して表示された図柄によっていずれかの有効ライン上に小役図柄が揃うと(ステップS80のNOかつステップS92のYES)、当該小役図柄の図柄パターンに対応する枚数のメダルを払い出し〔ステップS94〕、次回以降のゲームに備えて小役フラグをオフにした上で〔ステップS88〕、遊技実現処理を終える。
一方、ボーナス図柄や小役図柄のいずれも揃わずハズレ図柄になったときは(ステップS80のNOかつステップS92のNO)、次回以降のゲームに備えて小役フラグをオフにした上で〔ステップS88〕、遊技実現処理を終える。
【0042】
図11に示す遊技中止処理では、電源が遮断された場合には(ステップS100のYES)、現在の遊技状態に関するデータをバックアップしたうえで終えるべく電源遮断処理を実行する〔ステップS102〕。当該電源遮断処理の具体的な手続きについて、図12を参照しながら説明する。
【0043】
図12に示す電源遮断処理では、CPU100a内のレジスタやスタックポインタ等に関するデータをRAM100c等に退避させ〔ステップS120〕、ステップS120でバックアップしたデータを用いてチェックサムを作成し〔ステップS122〕、ステップS122で作成したチェックサムと現在の処理位置を示すプログラムカウンタとを退避させたうえで〔ステップS124〕、CPU100aを停止する〔ステップS126〕。この処理によって、電源を復帰させた場合には、遮断時における遊技状態から再開させることが可能になる。
【0044】
図11に戻って、ステップS100において通電している場合には(NO)、現時点における当選記憶情報を報知する〔ステップS104〕。報知の形態は、例えばセグメント素子76a,100dに文字や符号等を用いて切換表示する形態や、演出表示部12に文字や図形等を用いて表示する形態、リール56,60,64に表した図柄を用いて表示する形態、音声や特定の効果音をスピーカ34から出す形態、遊技者9が操作する操作部材(停止ボタン28,32,36や始動レバー42等)や遊技者9が座る椅子を振動させる形態などが該当する。いずれか一の形態で報知してもよいが、二以上の形態を組み合わせてほぼ同時に報知すれば遊技者9や遊技場関係者等の認識率が向上する。また報知によって当選記憶情報を認識した遊技場係員が手動で補償を行えば、途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも遊技者9は適正な補償を受けることができる。
【0045】
演出表示部12に表示する例を図13に示す。当該図13に示す例では左欄から順番に右へ、当選したが実現には至っていない遊技の「種類」,当該遊技を実現可能な数量「遊技数」,遊技を実現した場合に獲得可能な予定の数量「獲得数」,当選したときの「遊技者」を特定する識別子を表形式90で演出表示部12に表示している。当該表形式90では、現在遊技している遊技者9以外の情報については表示形態を異ならせて(本例では斜線ハッチをして)表示している。このようにスロットマシン10の前面で表示すれば、遊技者9も確認できる。
なお、遊技者9等に報知する事項は当選記憶情報の全部でもよく、一部でもよい。また、遊技者9等が認識可能であれば、表形式以外の表現方法(例えばスクロール表示や列挙式の表示等)で表示してもよい。さらには演出表示部12や同等の表示器をスロットマシン10の筐体内に設けたうえで表示してもよく、この場合には係員等がフロントドア52を開けなければ当選記憶情報等の内容を確認することができない。そのため、必要な場合にのみ報知することができる。
【0046】
また同じ情報をセグメント素子76aで表示すると、図14のようになる。ただし、払い出し可能な情報のみを表示し、点灯するセグメント部分のみを図示する。図14(A)ではAT遊技を「at」で表示し、図14(B)では10ゲームを「10」で表示し、図14(C)では遊技者9の識別子を「02」で表示している。こうして図13の表形式90における斜線ハッチを施した二行目の情報を切り換えながら表示できる。同様に三行目の情報は、図14(D)ではBB遊技を「bb」で表示し、図14(E)では遊技回数の1回を「01」で表示し、図14(F)では遊技者9の識別子を「02」で表示している。したがって表示の形態は異なれど、当選記憶情報や遊技者情報等の内容を確実に知ることができる。また、記憶した当選記憶情報や遊技者情報を一のセグメント素子76aのみで表示するので、構成が簡単で且つ低コストで実現できる。なお、演出表示部12と同様にセグメント素子76aをフロントドア52に備えてもよく、この場合には遊技者9は当選記憶情報等の内容をいつでも知ることができる。
【0047】
図11に戻って、遊技上の遺失利益を補償するためにメダルを払い出すとき(ステップS106のYES)、補償を行うのに適正な遊技者9であれば(ステップS108のYES)、補償を受けようとする遊技の種類や数量等を選択し〔ステップS110〕、選択した遊技等について対応する数量のメダルを払い出し〔ステップS112〕、メダルの払い出しによる補償を行なった遊技等に関する情報をRAM100c等から消去する〔ステップS114〕。なおステップS108の判断は、例えば図7のステップS48でRAM100cに記憶した遊技者9に関する情報と、現在の遊技者9に関する情報を取得して比較したうえで、双方の情報が一致するか否かで行う。またステップS112で払い出す数量は、遊技の種類等によって異なる。遊技の種類等と数量との対応関係はROM100b等に記憶し、演出表示部12等を通じて報知するのが望ましい。
【0048】
上述したステップS114の実行を終えるか、ステップS106でメダルの払い出しを行わないときや(NO)、ステップS108で不適正な遊技者9であるときは(NO)、遊技中止処理を終える前に遊技中止信号の状態を検査する〔ステップS116〕。すなわち遊技中止信号がオンである間は(ステップS116のYES)、遊技中止処理を終えずに待機する。そして遊技中止信号がオフになってから(ステップS116のNO)、遊技中止処理を終える。
【0049】
上述したステップS106の判別は、RAM100cに記憶した払い出し用の設定データが「払い出し」を意味する状態か否か、図4(A)に示す電源装置76において自動精算にかかるスイッチ76cが「有」になっているか否か、外部処理装置から外部集中端子板116を通じて払い出し用の信号を受けたか否かなどに従って行う。そのため、いつでも払い出しを受けることはできない。
【0050】
またステップS110の選択は、任意に実行可能である。もしステップS110を実行しないとき、ステップS112では遊技の種類や数量等にかかる全部または一部について一律に対応する数量のメダルを払い出す。選択の有無にかかわらず、遊技の種類や数量等にかかる一部について補償を行なった後は、例えば図15に示すように演出表示部12の表形式90内で「(補償済)」のように表示して報知するのが望ましい。こうすれば、どの遊技について補償を行なったのか、あるいはどの遊技については補償を行なっていないのかが明確になる。
【0051】
上述した実施の形態によれば、以下に示す各効果を得ることができる。
(1)抽選結果に従って、当選記憶情報(当選した遊技の種類,当選した遊技を実現可能な数量,遊技を実現した場合に獲得可能な予定の数量など)をRAM100c等に記憶し{図8のステップS46を参照}、実現条件(所要の条件に相当)を満たすとRAM100c等に記憶した当選記憶情報に基づいて特定の遊技(BB遊技やAT遊技)を始めた{図9のステップS64,図10のステップS84を参照}。さらに故障や営業時間外等によって、BB遊技やAT遊技を実現不能な状況(あるいは継続不能な状況)になった場合には、RAM100c等に当選記憶情報を報知した{報知手段6;図11のステップS104,図13,図14を参照}。こうして権利内容3aに相当する当選記憶情報を報知するので、遊技者9や遊技場係員等が当該権利内容3aの内容を認識することができる。遊技場係員が当選記憶情報を確認して補償を行えば、途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも遊技者9は適正な補償を受けることができる。
本例では特定の遊技としてBB遊技やAT遊技を適用したが、RT遊技,CT遊技,レギュラーボーナスゲームなどの遊技も同様に適用することができる。これらの遊技であっても途中で遊技を止めざるを得なくなった場合には、遊技者9は適正な補償を受けることができる。
【0052】
(2)抽選結果に従って、当選記憶情報とともに、現在遊技している遊技者9に関する遊技者情報をRAM100c等に記憶した{情報記憶手段2;図8のステップS48を参照}。そして、RAM100c等に記憶した当選記憶情報および遊技者情報を報知した{報知手段6;図11のステップS104,図13,図14を参照}。この報知によって、どの特定の遊技に関する権利がどの遊技者によってもたらされたのかが明確になるので、途中で遊技を止めざるを得なくなった遊技者9は他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を受け得る。
【0053】
(3)故障や営業時間外等の原因によって、BB遊技やAT遊技等を実現不能な状況(あるいは継続不能な状況)になった場合には、RAM100c等に当選記憶情報および遊技者情報に基づいてメダルの払い出しを行なった{媒体払出手段7;図11のステップS112を参照}。途中で遊技を止めざるを得なくなった遊技者9に対して、当該遊技者9にかかる当選記憶情報に対応した数量のメダルを払い出す。そのため遊技者9は、公平で適正な補償を受けることができる。なおメダルの払い出しによる補償を行なった後には当該遊技等に関する情報をRAM100c等から消去したので{図11のステップS114を参照}、誤って多重に払い出すような事態を防止できる。
【0054】
(4)RAM100c等に記憶した当選記憶情報の中からメダルの払い出しによって補償を受けようとする遊技の種類や数量等を選択可能に構成した{選択手段5;図11のステップS110を参照}。RAM100c等に記憶した当選記憶情報の全部を補償するとすれば、例えば営業時間外で特定の遊技だけを行う遊技者9に対しては営業を行うことになり、営業時間の終了とともに遊技を終える他の遊技者と関係では不公平である。その一方、遊技者9の中には特定の遊技の全部または一部については翌営業日以降に続行したいと望む場合もある。このため選択した特定の遊技についてはメダルの払い出しを受け、選択しない特定の遊技については翌営業日以降に遊技すれば、他の遊技者と関係で公平になり、補償と遊技の続行とを両立できる。
【0055】
(5)RAM100c等はバッテリでバックアップするので、電源遮断等により一時的に遊技を中断または中止せざるを得ない場合であっても、メダルの払い出しによる補償を行わなかった当選記憶情報や遊技者情報等を保持できる。遊技を再開または続行できるようになった後、当選記憶情報に基づいてBB遊技やAT遊技等を実現した{遊技実現手段8;図9のステップ64,図10のステップS84を参照}。よって故障や営業時間外等を原因として途中で遊技を止めざるを得なくなった遊技者9は、遊技上の遺失利益を補償として受け得る。
【0056】
〔他の実施の形態〕
上述したスロットマシン(遊技機)であって、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)上述した実施の形態では、スロットマシンに本発明を適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊技機(例えばパチンコ機,アレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であっても同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、故障や営業時間外等を原因として途中で遊技を止めざるを得なくなった場合であっても、他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を行うことができる。
【0057】
(2)パチンコ機で本発明を実現する場合には、少なくとも次のように構成する必要がある。すなわち、抽選を行なった抽選結果(例えば抽選用の乱数等)をRAM等のような記憶部4に記憶する。パチンコ機における「特定の遊技」は、例えば大当たり遊技,確率変動を行う期間,抽選表示用図柄(例えば特別図柄や普通図柄等)の変動時間の短縮,可動片(例えばいわゆる電動チューリップや電動羽根等)を開放する時間の延長等が該当する。図6〜図12に示す各手続きを実行可能に構成する。記憶部4に記憶した抽選結果は、故障や営業時間外等を原因として途中で遊技を止めざるを得なくなったときに、液晶表示器やスピーカ等を通じて報知する(図11のステップS104)。このように構成すれば、特定の遊技を実現できないか継続できなくなっても抽選結果を報知するので、遊技者9や遊技場係員等が当該抽選結果の内容を認識することができる。遊技場係員が抽選結果を確認して補償を行えば、パチンコ機において途中で遊技を止めざるを得なくなった場合でも遊技者9は適正な補償を受けることができる。
【0058】
(3)上述した実施の形態では、図6〜図12に示す各手続きを図5に示すメイン制御基板100で実現した。この形態に代えて、図5に示すサブ制御基板106で実現してもよく、双方の基板で共同して実現してもよい。サブ制御基板106で実現する場合には、メイン制御基板100からサブ制御基板106に伝達される抽選結果(当選フラグ等)や入賞役等のデータに基づいて当選記憶情報や遊技者情報をRAMに記憶すればよい。こうすればメイン制御基板100の負荷を減らすことができるので、他の遊技にメイン制御基板100を有効利用できる。
【0059】
(4)上述した実施の形態では、補償を受けようとする遊技の種類や数量等を選択したうえで対応する数量のメダルを払い出した{図11のステップS110,S112を参照}。すなわち、特定の遊技を行えば得られたであろうと予測される数量(論理的な数量)のメダルを補償として払い出した。この形態に代えて、当該論理的な数量に一定率p(一般的には0<p<1)を乗算して得られる数量のメダルを払い出す形態としてもよい。こうすれば実際に遊技を行なって獲得する媒体数と、補償として受ける媒体数との差分を縮小し得るので、遊技者9の不公平感を少なくすることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、故障や営業時間外等を原因として途中で遊技を止めざるを得なくなった場合であっても、他の遊技者との関係を考慮して公平で適正な補償を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を模式的に示す図である。
【図2】スロットマシンの外観を示す正面図である。
【図3】スロットマシンの内部を示す正面図である。
【図4】電源装置とメイン制御基板の構成例を示す図である。
【図5】各種の基板と装置にかかる概略構成を示すブロック図である。
【図6】電源投入処理の手続きを示すフローチャートである。
【図7】始動操作処理の手続きを示すフローチャートである。
【図8】図7に続く始動操作処理の手続きを示すフローチャートである。
【図9】遊技実現処理の手続きを示すフローチャートである。
【図10】図9に続く遊技実現処理の手続きを示すフローチャートである。
【図11】遊技中止処理の手続きを示すフローチャートである。
【図12】電源遮断処理の手続きを示すフローチャートである。
【図13】演出表示部の表示例を示す図である。
【図14】セグメント素子の表示例を示す図である。
【図15】演出表示部の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 検出手段
2 情報記憶手段
3a 権利内容
3b 遊技者特定情報
4 記憶部
5 選択手段
6 報知手段
7 媒体払出手段
8 遊技実現手段
9 遊技者
10 スロットマシン(遊技機)
12 演出表示部(報知手段)
34 スピーカ(報知手段)
54,58,62 表示窓
56,60,64 リール
76 電源装置
76a,100d セグメント素子(報知手段)
78 払出センサ(媒体払出手段)
80 メダル払出装置(媒体払出手段)
100 メイン制御基板(選択手段,媒体払出手段,遊技実現手段)
100a CPU
100b ROM(記憶部)
100c RAM(記憶部)
106 サブ制御基板(選択手段,媒体払出手段,遊技実現手段)
120 表示制御基板
122 装飾表示基板

Claims (5)

  1. 抽選結果に従って特定の遊技を行う権利の内容を記憶部に一または二以上記憶し、所要の条件を満たすと前記記憶部に記憶した権利内容に基づいて前記特定の遊技を始める構成とした遊技機であって、
    特定の遊技を実現不能な状況または特定の遊技を継続不能な状況になった場合には、前記記憶部に記憶した権利内容の全部または一部を報知する報知手段を有する遊技機。
  2. 請求項1に記載した遊技機であって、
    権利内容とともに、前記権利内容を記憶する際に遊技している遊技者を特定する情報を記憶部に記憶する情報記憶手段を備え、
    報知手段は、前記情報記憶手段が記憶した権利内容および遊技者特定情報を報知する遊技機。
  3. 請求項1または2に記載した遊技機であって、
    特定の遊技を実現不能な状況または前記特定の遊技を継続不能な状況になった場合には、記憶部に記憶された権利内容および遊技者特定情報に基づく遊技媒体の払い出しが可能な媒体払出手段を有する遊技機。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載した遊技機であって、記憶部に記憶した権利内容の中から、遊技媒体の払い出しを行う対象とする権利内容を選択する選択手段を有する遊技機。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載した遊技機であって、特定の遊技を実現不能な状況または前記特定の遊技を継続不能な状況になった後も遊技媒体の払い出しを行う対象とならなかった権利内容を保持し、
    前記特定の遊技を実現可能な状況または前記特定の遊技を継続可能な状況になった後、前記権利内容に基づいて特定の遊技を実現する遊技実現手段を有する遊技機。
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