本発明が適用されたスロットマシンの実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態においては3、後述のチャレンジボーナス及びレギュラーボーナスにおいては2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラー及び異常入賞エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラー及び異常入賞エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態においては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス及びチャレンジボーナス中においては、2枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるA、Fレジスタ(フラグレジスタ)、汎用データが格納されるB、C、D、E、H、Lレジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをもとのレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(Dynamic RAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜65535が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理により、RAM41cの特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定するとともに、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定する。
そして、内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合、または設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス、通常遊技状態があり、このうちレギュラーボーナス及びチャレンジボーナスに対応する賭数の規定数として2が定められており、通常遊技状態に対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスまたはチャレンジボーナスにあるときには、賭数として2が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態にあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が2であれば、賭数として2が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施例のスロットマシンにおいては、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナスが、小役としてチェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。このうちレギュラーボーナス及びチャレンジボーナスの遊技状態では、小役であるチェリー及びベルが、入賞となる役として定められており、通常遊技状態では、特別役であるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、再遊技役であるリプレイ、小役であるチェリー、ベルが入賞となる役として定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態においては8枚、レギュラーボーナス及びチャレンジボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となるが、レギュラーボーナスやチャレンジボーナスでは、この組み合わせが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナス及びチャレンジボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
ビッグボーナス(1)は、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、ビッグボーナス(2)は、通常遊技状態において「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態が通常遊技状態からビッグボーナスに移行する。更に、ビッグボーナスに移行すると同時に後述する内部抽選において通常遊技状態よりも高い確率で小役に当選するレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナスが終了していなければ再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナスが終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が345枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグが、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグが、それぞれRAM41cに設定される。
チャレンジボーナスは、通常遊技状態において「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チャレンジボーナスが入賞すると、遊技状態が通常遊技状態からチャレンジボーナスに移行する。チャレンジボーナスでは、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が検出されてから対応するリールが停止するまでの時間、すなわち図柄の引込範囲が通常遊技状態よりも制限されるものの、全ての小役の入賞が一律に許容された状態に制御される。そして、チャレンジボーナスは、当該チャレンジボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が253枚を超えたときに終了する。遊技状態がチャレンジボーナスにある間は、チャレンジボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
尚、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)及びチャレンジボーナスをまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選番号がRAM41cに割り当てられた特別役格納ワーク(iwin_bonus)または一般役格納ワーク(iwin_gen)に設定されている必要がある。
図4(a)は、内部抽選で当選した特別役の当選番号を格納するためにRAM41cに割り当てられた特別役格納ワーク(iwin_bonus)の構成を示す図であり、図4(b)は、内部抽選で当選した一般役の当選番号を格納するためにRAM41cに割り当てられた一般役格納ワーク(iwin_gen)の構成を示す図である。尚、以下では、10進法表記で説明するものと、16進法表記で説明するものと、があるが、単に数値を示すもの(例えば、「10」)は10進法表記を示し、数値の後ろにHを示すもの(例えば、「10H」)は16進法表記を示すものとする。
特別役格納ワーク(iwin_bonus)は、図4(a)に示すように、1バイトからなる。このうち下位4ビットに当選した特別役の当選番号が格納され、上位4ビットは、未使用とされ、常に0Hが格納される。特別役格納ワーク(iwin_bonus)に01Hが格納されている場合にはビッグボーナス(1)、02Hが格納されている場合にはビッグボーナス(2)、03Hが格納されている場合にはチャレンジボーナスの当選を示すこととなる。尚、00Hが格納されている場合には、いずれの特別役も当選していない旨、すなわち特別役のハズレを示すこととなる。
一般役格納ワーク(iwin_gen)は、図4(b)に示すように、1バイトからなる。このうち下位4ビットに当選した一般役の役番号が格納され、上位4ビットは、未使用とされ、常に0Hが格納される。一般役格納ワーク(iwin_gen)に01Hが格納されている場合にはチェリー、02Hが格納されている場合にはベル、03Hが格納されている場合にはリプレイの当選を示すこととなる。尚、00Hが格納されている場合には、いずれの一般役も当選していない旨、すなわち一般役のハズレを示すこととなる。
また、一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている当選番号(00H含む)は、内部抽選が行われる毎にその抽選結果に基づいて更新されるのに対して、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている当選番号(00H含む)は、内部抽選でいずれかの特別役が当選したときに、当選した特別役の当選番号に更新され、当該当選番号により許容された特別役が揃うまでその当選番号が維持されるとともに、当該当選番号により許容された特別役が揃ったときにハズレを示す00Hに更新されるようになっている。
このため、一般役の当選番号は、当該当選番号が設定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選番号は、当該当選番号により許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役の当選番号が一度設定されると、例え、当該当選番号により許容された特別役を揃えることができなかった場合にも、その当選番号は、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図5(a)は、当選役テーブル及び遊技状態に応じて抽選の対象となる役及び役の組み合わせを示す図である。当選役テーブルは、メイン制御部41のROM41bに予め格納されており、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせに対応して、抽選が行われる順番に割り当てられた役番号(01H〜09H)、その役番号の役及び役の組み合わせが当選した際に、特別役格納ワーク(iwin_bonus)、一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納される当選番号がそれぞれ登録されている。
本実施例のスロットマシン1においては、図5(a)に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、チャレンジボーナスであるか、レギュラーボーナスであるか、によって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。更に遊技状態が通常遊技状態である場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否か(特別役格納ワーク(iwin_bonus)にいずれかの特別役の当選番号が既に設定されているか否か)によっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「0」が設定され、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「1」が設定され、チャレンジボーナスである場合には、状態番号として「2」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「3」が設定されるようになっている。
図5(a)に示すように、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリー、リプレイ、ベル、チェリー、すなわち全ての役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、リプレイ、ベル、チェリー、すなわち役番号07H以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がチャレンジボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、ベル、チェリー、すなわち役番号08H以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「3」が設定されている場合には、ベル、チェリー、すなわち役番号08H以降の役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。
遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、図5(a)に示した当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号01H〜09Hの役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス(1)[役番号01H]、ビッグボーナス(2)[役番号02H]、チャレンジボーナス[役番号03H]、ビッグボーナス(1)+チェリー[役番号04H]、ビッグボーナス(2)+チェリー[役番号05H]、チャレンジボーナス+チェリー[役番号06H]、リプレイ[役番号07H]、ベル[役番号08H]、チェリー[役番号09H]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「1」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号07H〜09Hの役及び役の組み合わせ、すなわちリプレイ[役番号07H]、ベル[役番号08H]、チェリー[役番号09H]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がチャレンジボーナス、すなわち状態番号として「2」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号08H〜09Hの役及び役の組み合わせ、すなわちベル[役番号08H]、チェリー[役番号09H]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「3」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号08H〜09Hの役及び役の組み合わせ、すなわちベル[役番号08H]、チェリー[役番号09H]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせについて定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選役テーブルを参照し、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選番号を特別役格納ワーク(iwin_bonus)及び一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納する。
ビッグボーナス(1)の当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に01Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に00Hが格納される。ビッグボーナス(2)の当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に02Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に00Hが格納される。チャレンジボーナスの当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に03Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に00Hが格納される。ビッグボーナス(1)+チェリーの当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に01Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に01Hが格納される。ビッグボーナス(2)+チェリーの当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に02Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に01Hが格納される。チャレンジボーナス(2)+チェリーの当選が判定された場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に03Hが格納され、一般役格納ワーク(iwin_gen)に01Hが格納される。リプレイの当選が判定された場合には、一般役格納ワーク(iwin_gen)に03Hが格納される。ベルの当選が判定された場合には、一般役格納ワーク(iwin_gen)に02Hが格納される。チェリーの当選が判定された場合には、一般役格納ワーク(iwin_gen)に01Hが格納される。
各役及び役の組み合わせの判定値数は、メイン制御部41のROMに予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。
図5(b)は、役別テーブルの例を示す図である。判定値数は、その値が256以上のものとなるものもあり、1バイト分では記憶できないので、判定値数毎に2バイト分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。また、判定値数は、前述した遊技状態を特定可能な状態番号に対応して登録されている。同一の役または同一の役の組み合わせであっても、遊技状態に応じて当選確率が異なっている場合があるからである。また、それぞれの判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
役別テーブルには、図5(b)に示すように、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリー、リプレイ、ベル、チェリーの判定値数の格納アドレスが登録されている。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリーは、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合に内部抽選の対象となる役であり、状態番号0に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役及び役の組み合わせについては、共通フラグが0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常遊技状態において特別役が持ち越されているか否かに関わらず内部抽選の対象となる役であり、状態番号0、1に対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。この役の共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
ベルは、いずれの遊技状態においても内部抽選の対象となる役であり、状態番号0、1に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号2に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号3に対応する判定値数の格納アドレスと、がそれぞれ登録されている。この役の共通フラグは状態番号によって異なり、状態番号0、1、状態番号2については、共通フラグが0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。また、状態番号3については、共通フラグが1となっており、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても内部抽選の対象となる役であり、状態番号0に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号1に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号2に対応する判定値数の格納アドレスと、状態番号3に対応する判定値数の格納アドレスと、がそれぞれ登録されている。この役の共通フラグは状態番号によって異なり、状態番号0、状態番号1については、共通フラグが0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。また、状態番号2、状態番号3については、共通フラグが1となっており、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、役別テーブルには、各役に入賞したときに払い出されるメダルの払出枚数も登録されている。もっとも、入賞したときにメダルの払い出し対象となる役は、小役であるチェリー及びベルだけである。チェリー及びベルは、いずれの遊技状態においても入賞が発生可能であるが、ベルについては、状態番号が2、3であるとき、すなわち遊技状態がチャレンジボーナスまたはレギュラーボーナスにあるときには、状態番号が0、1であるとき、すなわち遊技状態が通常遊技状態にあるときよりも多いメダルが払い出されるものとなる。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナスの入賞は、遊技状態の移行を伴うものであり、メダルの払い出し対象とはならない。リプレイでは、メダルの払い出しを伴わないが、次のゲーム(必ず通常遊技状態)で賭数の設定に用いるメダルの投入が不要となるので実質的には3枚の払い出しと変わらない。
図6は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではメイン制御部41のRAM41cに、量産機種ではメイン制御部41のROM41bに割り当てられたアドレス領域に設けられている。
例えばアドレスADDは、[状態番号0]の遊技状態、すなわち通常遊技状態でいずれの特別役も持ち越されていない状態において、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である50が判定値数として取得される。アドレスADD+2、ADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10は、[状態番号0]の遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+12、ADD+14、ADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22は、[状態番号0]の遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+24、ADD+26、ADD+28、ADD+30、ADD+32、ADD+34は、[状態番号0]の遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がチャレンジボーナスであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
また、アドレスADD+36、ADD+38、ADD+40、ADD+42、ADD+44、ADD+46は、[状態番号0]の遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+48、ADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58は、[状態番号0]の遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+60、ADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+58、ADD+70は、それぞれ内部抽選の対象役がチャレンジボーナス+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
これら[状態番号0]の遊技状態、すなわち通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない状態におけるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリーについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてこれらの役及び役の組み合わせの当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+72は、[状態番号0]及び[状態番号1]のとき、すなわち通常遊技状態において、内部抽選の対象役がリプレイであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。
アドレスADD+74、ADD+76、ADD+78、ADD+80、ADD+82、ADD+84は、[状態番号0]及び[状態番号1]の遊技状態、すなわち通常遊技状態において、それぞれ内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+86、ADD+88、ADD+90、ADD+92、ADD+94、ADD+96は、[状態番号2]の遊技状態、すなわちチャレンジボーナスにおいて、それぞれ内部抽選の対象役がベルであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。これら、[状態番号0]、[状態番号1]、[遊技状態2]の遊技状態におけるベルについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、設定値1〜4には共通の判定値数が記憶されており、設定値5、設定値6には異なる判定値数が記憶されているので、設定値1〜4のベルの当選確率は共通で、設定値5、設定値6のベルの当選確率は異なることとなる。
アドレスADD+98は、[状態番号3]の遊技状態、すなわちレギュラーボーナスにおいて、内部抽選の対象役がベルであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。
アドレスADD+100、ADD+102、ADD+104、ADD+106、ADD+108、ADD+110は、[状態番号0]の遊技状態、すなわち通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない状態において、内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。これら、[状態番号0]の遊技状態におけるチェリーについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてチェリーの当選確率が異なることとなる。
また、アドレスADD+112、ADD+114、ADD+116、ADD+118、ADD+120、ADD+122は、[状態番号1]の遊技状態、すなわち通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている状態において、内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。これら[状態番号1]の遊技状態におけるチェリーについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもチェリーの当選確率は同じとなっている。
アドレスADD+124は、[状態番号2]の遊技状態、すなわちチャレンジボーナスにおいて、内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。アドレスADD+126は、[状態番号3]の遊技状態、すなわちレギュラーボーナスにおいて、内部抽選の対象役がチェリーであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。
図7(a)〜(d)は、内部抽選用の乱数の値と各役及び役の組み合わせの判定値数と、当選との関係の例を示す図である。図7(a)では通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていないときの、図7(b)では通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されているときの、図7(c)ではチャレンジボーナスにあるときの、図7(d)ではレギュラーボーナスにあるときの例をそれぞれ示している。図7(a)〜(d)のいずれも、設定値が6の場合の例を示している。
例えば、図7(a)に示すように、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリー、リプレイ、ベル、チェリーが内部抽選の対象となり、設定値6において、各役のそれぞれの判定値数は、58、58、64、80、80、96、8978、9200、256となる。最初に内部抽選の対象となるビッグボーナス(1)は、判定値数の58を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる65478〜65535が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。
次に内部抽選の対象役となるビッグボーナス(2)は、ビッグボーナス(1)の判定値数58とビッグボーナス(2)の判定値数58とを合計した116を加算することで加算結果がオーバーフローすることとなる65420〜65477が内部抽選用の乱数として取得されたときに当選となる。同様に、チャレンジボーナスは、65356〜65419が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(1)+チェリーは、65276〜65355が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ビッグボーナス(2)+チェリーは、65196〜65275が内部抽選用の乱数として取得されたときに、チャレンジボーナス+チェリーは、65100〜65195が内部抽選用の乱数として取得されたときに、リプレイは、56122〜65099が内部抽選用の乱数として取得されたときに、ベルは、46922〜56121が内部抽選用の乱数として取得されたときに、チェリーは、46666〜46921が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。尚、0〜46665が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
これらの判定値数に基づいて算出される各役及び役の組み合わせのおおよその当選確率は、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、チャレンジボーナス+チェリー、リプレイ、ベル、チェリーのそれぞれについて、1/1129.9、1/1129.9、1/1024、1/819.2、1/819.2、1/682.7、1/7.3、1/7.1、1/256となる。
また、図7(b)に示すように、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、リプレイ、ベル、チェリーのみが内部抽選の対象となり、設定値6においては、各役のそれぞれの判定値数が8978、9200、512となるので、56558〜65535、47358〜56557、46846〜47357が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/7.3、1/7.1、1/128となる。尚、0〜46845が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
また、図7(c)に示すように、チャレンジボーナスでは、ベル、チェリーのみが内部抽選の対象となり、設定値6においては、各役のそれぞれの判定値数が9200、512となるので、56336〜65535、55824〜56335が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/7.1、1/128となる。尚、0〜55823が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
また、図7(d)に示すように、レギュラーボーナスでは、ベル、チェリーのみが内部抽選の対象となり、設定値6においては、各役のそれぞれの判定値数が65022、513となるので、514〜65535、1〜513が内部抽選用の乱数として取得されたときに、それぞれ当選と判定される。また、それぞれの役のおおよその当選確率は、1/1.008、1/127.8となる。尚、0が内部抽選用の乱数として取得されたときには、全ての役にハズレとなる。
次に、内部抽選用の乱数の取得について、図8を参照して詳しく説明する。内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により乱数発生回路42から乱数を抽出し、これをCPU41aがソフトウェアによって加工することによって取得されるものとなる。尚、乱数発生回路42から抽出した、或いはこれを加工した乱数の最下位ビットを第0ビット、最上位ビットを第15ビットと呼ぶものとする。
図8(a)は、乱数発生回路42の構成を詳細に示すブロック図である。図示するように、乱数発生回路42は、パルス発生回路42aと、下位カウンタ42bと、上位カウンタ42cとから構成されている。下位カウンタ42b及び上位カウンタ42cは、いずれも8ビット(1バイト)のカウンタであり、下位カウンタ42bが第0ビット〜第7ビット、上位カウンタ42cが第8ビット〜第15ビットの合計で16ビットのデータ信号を出力する。
パルス発生回路42aは、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、その整数倍とはならない周波数(互いに素とすることが好ましい)でパルス信号を出力する。パルス発生回路42aの出力するパルス信号が下位カウンタ42bにクロック入力される。
下位カウンタ42bは、パルス発生回路42aからパルス信号が入力される度に第0ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。正論理を適用するものとすると、Hレベルの論理値が1でLレベルの論理値が0に対応する。負論理の場合は、論理値が1の場合をLレベル、論理値が0の場合をHレベルと読み替えれば良い。第0ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第0ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第1ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転するとき、すなわち第m−1ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。また、第7ビットのデータ信号のレベルがHレベルからすなわち第7ビットのデータ信号の論理値が1から0に変化する度に桁上げ信号を出力する。下位カウンタ42bの出力する桁上げ信号が上位カウンタ42cにクロック入力される。
上位カウンタ42cは、下位カウンタ42bから桁上げ信号が入力される度に第8ビットのデータ信号をHレベルとLレベルとで交互に反転させる。第9ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第9ビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。同様に、第m−1ビットのデータ信号のレベルがHレベルからLレベルに反転する度に第mビットのデータ信号のレベルをHレベルとLレベルとで交互に反転させる。
下位カウンタ42bのデータ信号を下位8ビットとし、上位カウンタ42cのデータ信号を上位8ビットとした16ビットのデータ信号の論理値は、パルス発生回路42aがパルス信号を出力する度に、0(0000H)→1(0001H)→2(0002H)→…→65535(FFFFH)と値が更新毎に連続するように更新され、最大値の65535(FFFFH)の次は初期値の0(0000H)へと値が循環して、乱数発生回路42から出力されるものとなる。
サンプリング回路43は、ラッチ回路から構成され、CPU41aからのサンプリング指令(スタートスイッチ7の操作時)に基づいて、乱数発生回路42からそのときに出力されている16ビットのデータ信号をラッチし、ラッチしたデータ信号を出力する。CPU41aは、I/Oポート41dを介してサンプリング回路43から入力されたデータ信号に対応した数値データを、乱数発生回路42が発生する乱数として抽出するものとなる。尚、以下では、乱数発生回路42から出力されるデータ信号は、その論理値に応じた乱数として説明するものとする。
図8(b)は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの説明図である。乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタであるHLレジスタに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数が汎用レジスタ41GRに格納されると、CPU41aは、演算用のAレジスタを用いて、HLレジスタの下位バイト(下位カウンタ42bから抽出した値)と、上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)とを入れ替える。
CPU41aは、このときにHLレジスタに格納されている値を、内部抽選用の乱数とし、これに各役の判定値数を順次加算していくものとなる。
尚、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、CPU41aに対する割り込みが禁止される。CPU41aに対して割り込みが発生することによって、当該割り込み処理ルーチンでHLレジスタの内容が書き換えられてしまうのを防ぐためである。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
CPU41aは、内部抽選の終了後、ROM41bに格納されている停止制御用データのインデックスデータ(先頭アドレス)を設定し、リールの回転が開始したとき及び、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、内部抽選の終了後に設定されたインデックスデータ(先頭アドレス)から特定される停止制御用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施例において用いる停止制御用データは、チャレンジボーナス以外の遊技状態において用いる15種類の停止制御用データとチャレンジボーナスにおいて用いる1種類の停止制御用データとからなり、これら16種類の停止制御用データがROM41bに格納されている。
本実施例では、内部抽選の結果、すなわち特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている特別役の当選番号(00H〜03H)と一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている一般役の当選番号(00H〜03H)との組み合わせが16あり、ROM41bには、これら内部抽選の結果のそれぞれに対応して、チャレンジボーナス以外の遊技状態において用いる15種類の停止制御用データを特定可能な16のインデックスデータ(先頭アドレス)が記憶されているとともに、それとは別にチャレンジボーナスにおいて用いる1種類の停止制御データのインデックスデータ(先頭アドレス)が記憶されている。
詳しくは、特別役の当選番号:0、一般役の当選番号:0(特別役も一般役もハズレ)、特別役の当選番号:0、一般役の当選番号:1(特別役ハズレ・チェリー)、特別役の当選番号:0、一般役の当選番号:2(特別役ハズレ・ベル)、特別役の当選番号:0、一般役の当選番号:3(特別役ハズレ・リプレイ)、特別役の当選番号:1、一般役の当選番号:0(ビッグボーナス(1)・一般役ハズレ)、特別役の当選番号:1、一般役の当選番号:1(ビッグボーナス(1)・チェリー)、特別役の当選番号:1、一般役の当選番号:2(ビッグボーナス(1)・ベル)、特別役の当選番号:1、一般役の当選番号:3(ビッグボーナス(1)・リプレイ)、特別役の当選番号:2、一般役の当選番号:0(ビッグボーナス(2)・一般役ハズレ)、特別役の当選番号:2、一般役の当選番号:1(ビッグボーナス(2)・チェリー)、特別役の当選番号:2、一般役の当選番号:2(ビッグボーナス(2)・ベル)、特別役の当選番号:2、一般役の当選番号:3(ビッグボーナス(2)・リプレイ)、特別役の当選番号:3、一般役の当選番号:0(チャレンジボーナス・一般役ハズレ)、特別役の当選番号:3、一般役の当選番号:1(チャレンジボーナス・チェリー)、特別役の当選番号:3、一般役の当選番号:2(チャレンジボーナス・ベル)、特別役の当選番号:3、一般役の当選番号:3(チャレンジボーナス・リプレイ)に対応してそれぞれ停止制御用データのインデックスデータ(先頭アドレス)が記憶されているとともに、チャレンジボーナス用の停止制御用データのインデックスデータ(先頭アドレス)が記憶されている。尚、特別役の当選番号:1、一般役の当選番号:3(ビッグボーナス(1)・リプレイ)、特別役の当選番号:2、一般役の当選番号:3(ビッグボーナス(2)・リプレイ)には、同一の停止制御用データを特定するインデックスデータ(先頭アドレス)が記憶されているので、これらの場合には、同一の停止制御用データが特定されることとなる。
そして、チャレンジボーナス以外の遊技状態においては、内部抽選の結果に対応するインデックスデータ(先頭アドレス)から特定される停止制御用データが選択され、チャレンジボーナスにおいては、内部抽選の結果に関わらず、チャレンジボーナス用の停止制御用データのインデックスデータ(先頭アドレス)から特定される停止制御用データが選択され、選択された停止制御用データに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
停止制御用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されており、停止制御用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
引込コマ数データは、停止操作が行われたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のように停止制御用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、内部抽選の終了後にその結果に応じた停止制御用データの先頭アドレスを設定する。リール回転開始時においては、内部抽選後に設定した先頭アドレスに基づいて停止制御用データを特定し、特定した停止制御用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、内部抽選後に設定した先頭アドレスに基づいて停止制御用データを特定し、特定した停止制御用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、本実施例では、一の遊技状態における一の内部抽選結果(特別役の当選番号と一般役の当選番号との組み合わせ)に対応する停止制御用データが1種類のみであり、更に、一の停止制御用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部抽選結果に対応する停止制御用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部抽選結果、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部抽選結果、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、いずれかの役に当選している場合に用いる停止制御用データには、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められており、いずれの役にも当選していない場合に用いる停止制御用データには、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行われる。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、特別役と小役の双方が当選している場合に用いる停止制御用データには、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められている。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、特別役と再遊技役の双方が当選している場合に用いる停止制御用データには、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められている。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、後に説明するように、再遊技役を構成する図柄である「リプレイ」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役の双方が当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
ここで、図2に示すように、「ベル」、「リプレイ」については、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。つまり、ベル、リプレイのみが当選しているときには、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず当該役を入賞させることができる。
また、遊技状態がチャレンジボーナスにあるときに用いる停止制御用データには、左リールについて、チェリーまたはベルの組み合わせを構成する図柄(「チェリー」または「ベル」)を1コマの範囲で最大限引き込むように引込コマ数が定められており、中、右リールについて、ベルの組み合わせを構成する図柄(「ベル」)を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められている。これにより、左リールの停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大2コマの引込範囲でチェリーまたはベルの組み合わせを構成する図柄を停止させる制御が行われ、中、右リールの停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲でベルの組み合わせを構成する図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、図2に示すように、左リールにおいてチェリーを構成する図柄である「チェリー」及びベルを構成する図柄である「ベル」は、2図柄以内の間隔で配置されているので、左リールには、必ずいずれかの入賞ライン上に「チェリー」または「ベル」の図柄が停止することとなる。また、図2に示すように、中リール及び右リールにおいてベルを構成する図柄である「ベル」は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、チャレンジボーナス中においては、左リールを最初に停止させることを条件に、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ずチェリーまたはベル、すなわちいずれかの小役が揃って入賞することとなる。
次に、ROM41bにおける停止制御用データの格納状況について説明する。
本実施例のROM41bには、図9に示すように、停止制御用データを特定するためのインデックスデータが格納された領域(以下、インデックス領域と称す)と、停止制御用データが格納された領域(以下、データ領域と称す)とが設けられている。尚、インデックス領域の先頭アドレスは[1000H]であり、ctrldata_indexとも表記される。
データ領域には、前述したように16種類の停止制御用データが格納されている。
そして、インデックス領域には、[1000H]+0〜33のアドレスが割り当てられた格納領域に、データ領域に格納されている16種類の停止制御用データの各々の先頭アドレス(インデックスデータ)が格納されている。
ここで、インデックスデータについて説明すると、例えば、1種類目の停止制御用データが格納されている領域の先頭アドレスが[1022H]で、終了アドレスが[1041H]であるときには、[1022H]が1種類目のインデックスデータとしてインデックス領域に格納される。また、2種類目の停止制御用データが格納されている領域の先頭アドレスが[1042H]で、終了アドレスが[104AH]であるときには、[1042H]が2種類目の停止制御用データのインデックスデータとしてインデックス領域に格納される。同様に合計16種類の停止制御用データの先頭アドレスがインデックスデータとしてインデックス領域に格納される。これら停止制御用データのインデックスデータは、各停止制御用データを個別に参照するときのインデックス(索引)として利用される。
次に、インデックス領域における、16種類の停止制御用データのインデックスデータの格納順序について説明する。本実施例においては、図9に示すように、特別役の当選番号と一般役の当選番号とが取りうる16の組み合わせに対応する16個の停止制御用データの先頭アドレスを格納した後、チャレンジボーナス中に対応する1個の停止制御用データの先頭アドレスを格納している。
そして、特別役の当選番号と一般役の当選番号とが取りうる16の組み合わせに対応する16個のインデックスデータの格納順序にあっては、まず、特別役の当選番号が0、一般役の当選番号が0、1、2、3であるときの4種類の組み合わせに対応する停止制御用データの先頭アドレスを、一般役の当選番号が小さい組み合わせ順に4個格納する。その後、同様に、特別役の当選番号が1、2、3であるときに、各々一般役の当選番号が0、1、2、3であるときの4種類の組み合わせに対応する停止制御用データの先頭アドレスが4個ずつ、合計16個格納される。
尚、ROM41bは、アドレスの表現に要するビット数が16(2バイト)であり、1アドレスあたりの格納容量が8ビット(1バイト)とされている。そのため、停止制御用データの先頭アドレス、例えば、[1022H]を、上位8ビットである[10H]と、下位8ビットである[22H]とに分けて、連続する2アドレスに格納するようになっている。この際、下位8ビットが格納されたアドレスの次のアドレスに対応する記憶領域に上位8ビットが格納されるようになっている。つまり、下位8ビット(例えば、22H)が格納されたアドレス(例えば、1000H)に1を足したアドレス(例えば、1001H)は、上位8ビット(例えば、10H)が格納されたアドレスとなっている。このため、インデックス領域には、[1000H]から+2ずつ増加するアドレス毎にインデックスデータが格納されていることとなる。
図10及び図11は、CPU41aがリール2L、2C、2Rの停止制御用データを選択するまでの処理の流れを、レジスタの値の変化に着目して示した図である。
尚、処理の実行開始時点においては、Bレジスタには一般役の当選番号(一般役格納ワーク(iwin_gen)の値)が格納されているものとする。
まず、遊技状態がチャレンジボーナス以外の場合には、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値、すなわち特別役の当選番号がAレジスタに格納される。更に、Aレジスタ同士を2回連続して加算することにより、Aレジスタには[4×特別役の当選番号]が格納される。そして、Bレジスタの値である一般役の当選番号がAレジスタに加算される。結果として、[4×特別役の当選番号+一般役の当選番号]がAレジスタに格納される。
一方、遊技状態がチャレンジボーナスである場合には、INDEX_CBという値がAレジスタに格納される。INDEX_CBは、インデックス領域に含まれるチャレンジボーナス中に用いる停止制御用データの先頭アドレスの格納領域の先頭アドレス[1020H]から、インデックス領域の先頭アドレスである[ctrldata_index(=1000H)]を引いて2で割った値、すなわちINDEX_CBは、[(1020H−1000H)/2=10H=16]である。
Aレジスタの値を設定した後、ROM41bにおけるインデックス領域の先頭アドレス[ctrldata_index(=1000H)]がHLレジスタに格納される。
そして、HLレジスタの下位8ビットにAレジスタを2回加算する。結果として、遊技状態がチャレンジボーナス以外の場合には、[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]がHLレジスタに格納される。遊技状態がチャレンジボーナスである場合には、[ctrldata_index+2×16]がHLレジスタに格納される。尚、チャレンジボーナス中の場合の数式を変形すると[1020H]となる。
この[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]は、チャレンジボーナス中以外の場合における、内部抽選結果(特別役の当選番号と一般役の当選番号との組み合わせ)に対応する停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビットを格納する記憶領域のアドレスとなっている。例えば、特別役の当選番号が1{ビッグボーナス(1)}で、一般役の当選番号が2(ベル)であるときには、[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]は、[ctrldata_index(=1000H)+12]=[100CH]となる。図9に示すように、ROM41bのアドレス[100CH]には、ビッグボーナス(1)当選時、かつ、ベル当選時における停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビット[C4H]が格納されている。
そして、HLレジスタに格納されたアドレスである[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)](チャレンジボーナス中以外)、または、[1020H](チャレンジボーナス中)のいずれかに対応付けてROM41bに格納されている[停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビット]をAレジスタに格納する。
その後、HLレジスタに1を加算して、HLレジスタに格納されたアドレスである[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)+1](チャレンジボーナス中以外)、または、[1021H](チャレンジボーナス中)のいずれかに対応付けてROM41bに格納されている[停止制御用データの先頭アドレスの上位8ビット]をHレジスタに格納する。
更に、Aレジスタに格納されている[停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビット]をLレジスタに格納することで、[停止制御用データの先頭アドレス(上位、下位含む)]がHLレジスタに格納されることとなる。そして、HLレジスタの値を停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納する。
以上により、チャレンジボーナス中以外の場合には、内部抽選結果に対応する16個のうちいずれかの停止制御用データの先頭アドレスが、チャレンジボーナス中の場合には、チャレンジボーナス用の停止制御用データの先頭アドレスが停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納される。
このように本実施例では、遊技状態がチャレンジボーナス以外の場合において、内部抽選の結果を示す特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている値(特別役の当選番号)と一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている値(一般役の当選番号)とを用いて演算[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]を行うことにより、内部抽選の結果に対応する停止制御用データの先頭アドレスが格納されている格納領域のアドレスを特定し、特定した格納アドレスを停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納することでその停止制御用データを取得できるようになっている。
また、遊技状態がチャレンジボーナスである場合には、内部抽選の結果に関わらず、INDEX_CB、すなわちチャレンジボーナス用の停止制御用データを特定するための値を用いて、インデックス領域の最後に格納されているチャレンジボーナス用の停止制御用データの先頭アドレスを特定し、特定した格納アドレスを停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納することでその停止制御用データを取得できるようになっている。尚、遊技状態がチャレンジボーナスであると判定された場合に、INDEX_CBを用いた演算を行ってチャレンジボーナス用の停止制御用データの格納アドレスを特定するのではなく、プログラム上に記載されたチャレンジボーナス用の停止制御用データの格納アドレスを停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納することでその停止制御用データを取得できるようにしても良い。
次に、本実施例における異常入賞判定について説明していく。
CPU41aは、全てのリールが停止した時点で、入賞ライン上にいずれかの役が揃っている場合には、揃った役が当該ゲームにおいて許容されている役であるか否かを判定する異常入賞判定を行う。そして、当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞ライン上に揃った場合には、異常入賞エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、異常入賞エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
この異常入賞判定について説明すると、まずCPU41aは、内部抽選の終了後に当該ゲームにおいて許容されている役を示す内部当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、全てのリールが停止した時点で入賞ライン上に揃っている役を示す入賞図柄フラグを設定する。そして、内部当選フラグから異常入賞判定用フラグを作成し、作成した異常入賞判定用フラグと入賞図柄フラグとに基づいて異常入賞か否かを判定するようになっている。
内部当選フラグは、当該ゲームにおいて入賞が許容されている役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役の入賞が許容された旨を示し、0である場合に当該役の入賞が許容されていない旨を示す。
図12(a)に示すように、第0ビットがビッグボーナス(1)、第1ビットがビッグボーナス(2)、第3ビットがチャレンジボーナスに対応しており、第6ビットがリプレイ、第14ビットがベル、第15ビットがチェリーに対応している。第3〜5、第7〜13ビットはいずれの役にも対応していない。
尚、本実施例においては、1ゲームにおいて複数個の役が許容される場合があり、その場合には、内部当選フラグにおいて、これら役に対応する全てのビットの値を1とするようになっている。特に、第14ビット(ベル)、第15ビット(チェリー)の両方が1にセットされている内部当選フラグ[C000H]は、全ての小役(ベル、チェリー)の入賞が許容される旨を示す内部当選フラグであり、全小役当選フラグと称する。
異常入賞判定用フラグは、当該ゲームにおいて入賞が許容されている役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であるが、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が0である場合に、当該役の入賞が許容された旨を示し、1である場合に、当該役の入賞が許容されていない旨を示す。すなわち異常入賞判定用フラグは、内部当選フラグの0と1を反転させた値である。
入賞図柄フラグは、入賞ライン上に揃った役を示す16ビット(2バイト)の2進数値であり、それぞれの役に対して個別に定められたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、0である場合に当該役が入賞していない旨を示す。入賞図柄フラグも内部当選フラグと同様で、図12(a)に示すように、第0ビットがビッグボーナス(1)、第1ビットがビッグボーナス(2)、第3ビットがチャレンジボーナスに対応しており、第6ビットがリプレイ、第14ビットがベル、第15ビットがチェリーに対応している。第3〜5、第7〜13ビットはいずれの役にも対応していない。この入賞図柄フラグと内部当選フラグとを比較することで、CPU41aは異常入賞判定を実施する。
そして、CPU41aは、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算することにより異常入賞が発生したか否かを判定する。異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて許容されている役に対応するビットの値は0であり、この役が入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合であっても、入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合であっても、論理積演算した結果は、必ず0となる。一方、異常入賞判定フラグのうち当該ゲームにおいて許容されていない役に対応するビットの値は1であり、この役が入賞しなかった場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が0である場合には、論理積演算した結果が0となるが、入賞した場合、すなわち入賞図柄フラグの対応するビットの値が1である場合には、論理積演算した結果が1となる。このため、許容されていない役が1つでも入賞した場合には、異常入賞判定フラグと入賞図柄フラグとを論理積演算した結果が、0以外の値となるので、この場合に異常入賞が判定されることとなる。
図12(b)は、CPU41aが異常入賞を判定するまでの処理の流れを、レジスタの値の変化に着目して示した図である。
尚、図12(a)に示すように、処理の実行開始時点においては、Hレジスタには内部当選フラグの上位8ビットが、Lレジスタには内部当選フラグの下位8ビットが、また、Bレジスタには入賞図柄フラグの下位8ビットが、Cレジスタには入賞図柄フラグの上位8ビットが格納されているものとする。
図12(b)に示すように、まずLレジスタに格納されている内部当選フラグの下位8ビットがAレジスタに格納される。更に、Aレジスタの全ビットを反転し、Bレジスタに格納されている入賞図柄フラグの下位8ビットと、Aレジスタの値との論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納する。結果として、[内部当選フラグ(下位8ビット)の全ビット反転値 AND 入賞図柄フラグ(下位8ビット)]がAレジスタに格納される。
この[内部当選フラグ(下位8ビット)の全ビット反転値 AND 入賞図柄フラグ(下位8ビット)]は、入賞図柄フラグにより特定された入賞が、内部当選フラグにより許容される入賞となっている場合に[00H]となり、そうでない場合に[00H]以外の値となり異常入賞と判定される。例えば、図12(b)に示すように、下位8ビットのうち、内部当選フラグの第0ビットが1{ビッグボーナス(1)当選}、入賞図柄フラグの第0ビットが1{ビッグボーナス(1)入賞}の場合には、[内部当選フラグ(下位8ビット)の全ビット反転値 AND 入賞図柄フラグ(下位8ビット)]=[FEH AND 01H]は[00H]となる。一方、内部当選フラグの第0ビットが1{ビッグボーナス(1)当選}、入賞図柄フラグの第3ビットが1{チャレンジボーナス入賞}の場合には、[内部当選フラグ(下位8ビット)の全ビット反転値 AND 入賞図柄フラグ(下位8ビット)]=[FEH AND 04H]は04Hとなり、異常入賞と判定される。
同様に、HレジスタとCレジスタを用いることで上位8ビットについても、[内部当選フラグ(上位8ビット)の全ビット反転値 AND 入賞図柄フラグ(上位8ビット)]を算出して、その結果をAレジスタに格納する。そしてAレジスタが[00H]以外の場合には、異常入賞と判定されるようになっている。
つまり、内部当選フラグと入賞図柄フラグを上位8ビットと下位8ビットに分けて異常入賞の判定処理が実施されるようになっている。
次に、内部抽選の結果から内部当選フラグへの変換について説明する。
CPU41aは、内部抽選の終了後、その結果を示す特別役の当選番号と一般役の当選番号の各々を、予めROM41bに格納された番号/フラグ変換テーブルに基づいて、内部抽選で当選している役に対応するビットの値に1がセットされた16ビットの2進数値に変換する。そして、遊技状態がチャレンジボーナス以外であれば、変換した値に0000Hを論理和演算し、その結果を内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納する。また、遊技状態がチャレンジボーナスであれば、変換した値にC000H、すなわちチェリー及びベルに対応するビットの値に1が設定されている全小役当選フラグを論理和演算し、その結果を内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納する。
このように内部抽選の結果を、番号/フラグ変換テーブルに基づいて16ビットの2進数値に変換した後、遊技状態がチャレンジボーナス以外であれば、変換した値に0000Hを論理和演算し、その結果を内部当選フラグとして設定するのに対して、遊技状態がチャレンジボーナスであれば、変換した値にC000H(全小役当選フラグ)を論理和演算し、その結果を内部当選フラグとして設定するので、遊技状態がチャレンジボーナス以外であれば、内部抽選により当選した役を許容する旨の内部当選フラグが設定され、遊技状態がチャレンジボーナスであれば、内部抽選の結果に関わらず、一律に全ての小役を許容する旨の内部当選フラグが設定されることとなる。
ここで、ROM41bにおける番号/フラグ変換テーブルの格納状況について説明する。
本実施例では、図13に示すように、一般役用の番号/フラグ変換テーブルと、特別役用の番号/フラグ変換テーブルとが設けられている。尚、一般役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレスは[2000H]であり、iwflag_table_gとも表記される。特別役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレスは[2008H]であり、iwflag_table_bとも表記される。
一般役用の番号/フラグ変換テーブルには、一般役の当選番号が4種類の値をとることから、各々の一般役の当選番号に対応する4個の内部当選フラグが、一般役の当選番号が小さい順につまり、0、1、2、3の順に格納されている。また、特別役用の番号/フラグ変換テーブルにも、特別役の当選番号が4種類の値をとることから、各々の特別役の当選番号に対応する4個の内部当選フラグが、特別役の当選番号が小さい順につまり、0、1、2、3の順に格納されている。
尚、ROM41bは、1アドレスあたりの格納容量が8ビット(1バイト)とされている。そのため、16ビットで表現される内部当選フラグ、特には、一般役の当選番号に対応する内部当選フラグは、例えば、チェリーが内部当選した旨を示す[8000H]を、上位8ビットである[80H]と、下位8ビットである[00H]とに分けて、連続する2アドレスに格納するようになっている。この際、下位8ビットが格納されたアドレスの次のアドレスに対応する記憶領域に上位8ビットが格納されるようになっている。つまり、下位8ビット(例えば、00H)が格納されたアドレス(例えば、2002H)に1を足したアドレス(例えば、2003H)は、上位8ビット(例えば、80H)が格納されたアドレスとなっている。
一方、特別役の当選番号に対応する内部当選フラグは、上位8ビットは常に[00H]となり、下位8ビットに含まれる第0〜2ビットにのみ1がセットされることから、下位8ビットのみが格納されるようになっている。
つまり、一般役用の番号/フラグ変換テーブルには、一般役の当選番号に対応する4個の内部当選フラグが、一般役の当選番号が小さい順につまり、0、1、2、3の順に、2アドレス(2バイト)ずつ格納されている。また、特別役用の番号/フラグ変換テーブルには、特別役の当選番号に対応する4個の内部当選フラグが、特別役の当選番号が小さい順につまり、0、1、2、3の順に、1アドレス(1バイト)ずつ格納されている。
図14及び図15は、CPU41aが当選番号を内部当選フラグに変換するまでの処理の流れを、レジスタの値の変化に着目して示した図である。
尚、処理の実行開始時点においては、チャレンジボーナス中以外の場合には、Cレジスタはクリア(00Hが格納)されており、チャレンジボーナス中の場合には、Cレジスタには、全ての小役(ベル、チェリー)の入賞が許容される旨を示す全小役当選フラグの上位8ビット[C0H]が格納されているものとする。
図14に示すように、まず一般役格納ワーク(iwin_gen)の値(一般役の当選番号)がAレジスタに格納される。更に、Aレジスタ同士を加算することにより、Aレジスタには[2×一般役の当選番号]が格納される。そして、ROM41bにおける一般役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_g(=2000H)]の下位8ビットがAレジスタに加算される。結果として、[00H+2×一般役の当選番号]がAレジスタに格納される。
Aレジスタの値を設定した後、Aレジスタの値をLレジスタに格納し、一般役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_g(=2000H)]の上位8ビット[20H]をHレジスタに格納する。結果として、[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]がHLレジスタに格納される。
この[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]は、一般役の当選番号に対応する一般役の当選フラグの下位8ビットを格納する記憶領域へのアドレスとなっている。例えば、一般役の当選番号が2(ベル)であるときには、[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]は、[iwflag_table_g(=2000H)+4]=[2004H]となる。図13に示すように、ROM41bのアドレス[2004H]には、ベル当選時における内部当選フラグの下位8ビット[00H]が格納されている。
その後、図15に示すように、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値(特別役の当選番号)がAレジスタに格納される。そして、ROM41bにおける特別役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_b(=2008H)]の下位8ビットがAレジスタに加算される。結果として、[08H+特別役の当選番号]がAレジスタに格納される。
ここで、HLレジスタに格納されている[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]をスタック領域に格納(退避)する。
そして、Aレジスタの値をLレジスタに格納し、特別役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_b(=2008H)]の上位8ビット[20H]をHレジスタに格納する。結果として、[iwflag_table_b+特別役の当選番号]がHLレジスタに格納される。
この[iwflag_table_b+特別役の当選番号]は、特別役の当選番号に対応する特別役の当選フラグの下位8ビットを格納するROM41bのアドレスとなっている。例えば、特別役の当選番号が1{ビッグボーナス(1)}であるときには、[iwflag_table_b+特別役の当選番号]は、[iwflag_table_b(=2008H)+1]=[2009H]となる。図13に示すように、ROM41bのアドレス[2009H]には、ビッグボーナス(1)の内部当選フラグの下位8ビット[01H]が格納されている。
HLレジスタにアドレスを格納したCPU41aは、格納したアドレスである[ iwflag_table_b+特別役の当選番号]に対応付けてROM41bに格納されている[特別役の当選フラグの下位8ビット]をAレジスタに格納する。
ここで、スタック領域に格納されている[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]をHLレジスタに格納(復帰)する。
HLレジスタに格納されたアドレスである[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]に対応付けてROM41bに格納されている[一般役の当選フラグの下位8ビット]と、Aレジスタの値との論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納する。結果として、[特別役の当選フラグ(下位8ビット) OR 一般役の当選フラグ(下位8ビット)]がAレジスタに格納される。
その後、HLレジスタに1を加算して、HLレジスタに格納されたアドレスである[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号+1]に対応付けてROM41bに格納されている[一般役の当選フラグの上位8ビット]をHレジスタに格納する。
また、Aレジスタの値である[特別役の当選フラグ(下位8ビット) OR 一般役の当選フラグ(下位8ビット)]をLレジスタに格納する。
更に、Hレジスタの値をAレジスタに格納し、Cレジスタに格納された値である[00H](チャレンジボーナス中以外)、または、[C0H](チャレンジボーナス中)と、Aレジスタの値である[一般役の当選フラグの上位8ビット]との論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納する。
最後に、Aレジスタの値をHレジスタに格納することで、「内部当選フラグ(上位、下位含む)」がHLレジスタに格納されることとなる。そして、HLレジスタの値を内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納する。
以上により、当該ゲームにより許容された役を示す内部当選フラグが設定されるようになっている。また、遊技状態がチャレンジボーナス中以外の場合には、内部当選フラグとして、[00H OR 一般役の当選フラグ(上位8ビット)、特別役の当選フラグ(下位8ビット) OR 一般役の当選フラグ(下位8ビット)]が、チャレンジボーナス中の場合には、内部当選フラグとして、[C0H OR 一般役の当選フラグ(上位8ビット)、特別役の当選フラグ(下位8ビット) OR 一般役の当選フラグ(下位8ビット)]が内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納されるので、チャレンジボーナス中の場合には、全ての小役(ベル、チェリー)の入賞が許容される内部当選フラグが設定されるようになっている。
尚、遊技状態がチャレンジボーナス以外の場合には、変換した値に0000Hを論理和演算する処理を省いても良い。また、遊技状態がチャレンジボーナスであると判定された場合に、番号/フラグ変換テーブルに基づいて、当選している役に対応するビットの値に1がセットされた16ビットの2進数値に変換し、変換した値にC000H(全小役当選フラグ)を論理和演算した値を内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納するのではなく、遊技状態がチャレンジボーナスであると判定された場合に、プログラム上に記載されたC000H(全小役当選フラグ)を内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に直接格納するようにしても良い。
次に、メダルの払出に伴うエラー制御について説明する。CPU41aは、小役入賞の発生やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算に伴い、ホッパーモータ34を駆動してメダルを払い出す制御を行う。この際、払出センサ35により一定時間以上メダルが継続して検出された場合には、メダル詰まりと判定し、ホッパーモータ34の駆動を停止し、エラー状態に制御して遊技の進行を停止させる。また、ホッパーモータ34を駆動しているにも関わらず、払出センサ35により一定時間以上メダルが検出されない場合には、一旦ホッパーモータ34の駆動を停止し、数回にわたりホッパーモータ34の駆動を再試行しても払出センサ35によりメダルが検出されない場合には、ホッパーエラー(ホッパー内のメダル不足を示すエラー)と判定し、エラー状態に制御して遊技の進行を停止させる。これらメダル詰まりエラーやホッパーエラーに伴うエラー状態は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることで解除され、残りのメダルを払い出す制御が行われるようになっている。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cは、512バイトの格納領域を有しており、図16に示すように、各バイト毎に7E00(H)〜7FFF(H)のアドレスが割り当てられているとともに、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、7E00(H)〜7E27(H)の40バイトの領域であり、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、ビッグボーナス終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。
一般ワークは、7E28(H)〜7E8E(H)、7EBA(H)〜7F04(H)の178バイトの領域であり、停止図柄データ、メダルの払出枚数、役の当選フラグ、ビッグボーナス中のメダル払出総数等、ビッグボーナス終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。
特別ワークは、7E8F(H)〜7EB5(H)の39バイトの領域であり、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。
設定値ワークは、7EB6(H)の1バイトの領域であり、設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
非保存ワークは、7EB7(H)〜7EB9(H)の3バイトの領域であり、打止スイッチ36の状態を各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。
未使用領域は、7F05(H)〜7FD1(H)の205バイトの領域であり、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、7FD2(H)〜7FFF(H)の46バイトの領域であり、このうち7FD2(H)〜スタックポインタ−1の領域は、スタック領域内の使用されていない未使用スタック領域であり、スタックポインタ〜7FFF(H)の領域は、CPU41aのレジスタから退避したデータが格納されている使用中スタック領域である。このうち未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41のCPU41aは、図17(a)に示すように、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、ビッグボーナス終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
ROM41bには、初期化1〜4に対応してそれぞれ初期化する領域の開始アドレスと初期化する領域のサイズを示す初期化サイズとが登録されており、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際には、初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスにポインタを設定し、初期化サイズを設定する。また、初期化サイズが未使用スタック領域のサイズを含むものであれば、未使用スタック領域のサイズ(スタックポインタ−7FD2(H))を計算し、初期化サイズを設定する。そして、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に初期化サイズを1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化サイズが0になるまで実行する。すなわちCPU41aがRAM41cを初期化する際には、初期化条件に応じた領域毎に初期化するのではなく、指定したアドレスから指定したサイズ分の領域を初期化することとなる。
図17(b)は、初期化テーブルを示す図である。初期化テーブルには、前述のように初期化1〜4に対応して開始アドレス及び初期化サイズが登録されている。
初期化1には、開始アドレスとして7E00(H)、初期化サイズとして1D3(H)+M(未使用スタック領域のサイズ:(スタックポインタ−7FD2))バイトが登録されているので、初期化1では、7E00(H)から1D3(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図16に示すように、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域は、7E00(H)から連続するアドレス領域に割り当てられており、これらの領域のサイズを合計すると1D3(H)+Mバイトとなるので、初期化1において、7E00(H)から1D3(H)+Mバイト分が初期化されることで、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化2には、2つの開始アドレス及び各アドレス別の初期化サイズが登録されている。これは、初期化2において初期化される一般ワークが離れた2つのアドレス領域に割り当てられているからである。初期化2には、最初に初期化する領域の開始アドレスとして7E28(H)、初期化サイズとして67(H)バイトが登録され、次に初期化する領域の開始アドレスとして7EB7(H)、初期化サイズとして119(H)+Mバイトがそれぞれ登録されているので、初期化2では、7E28(H)から67(H)バイト分の領域及び7EB7(H)から119(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、7E28(H)〜7E8E(H)の一般ワークのサイズは67(H)バイトとなり、図16に示すように、残りの一般ワークの領域、未使用領域、未使用スタック領域は、7EB7(H)から連続するアドレス領域に割り当てられ、これらの領域のサイズを合計すると119(H)+Mバイトとなるので、初期化2において、7E28(H)から67(H)バイト分が初期化され、7EB7(H)から119(H)+Mバイト分が初期化されることで、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化3にも、2つの開始アドレス及び各アドレス別の初期化サイズが登録されている。これは、初期化3において初期化される非保存ワークと未使用領域及び未使用スタック領域とが離れた2つのアドレス領域に割り当てられているからである。初期化3には、最初に初期化する領域の開始アドレスとして7EB7(H)、初期化サイズとして3(H)バイトが登録され、次に初期化する領域の開始アドレスとして7F05(H)、初期化サイズとしてCE(H)+Mバイトがそれぞれ登録されているので、初期化3では、7EB7(H)から3(H)バイト分の領域及び7F05(H)からCE(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図16に示すように、非保存ワークは、7EB7(H)から3バイト分の領域であり、未使用領域、未使用スタック領域は、7F05(H)から連続するアドレス領域に割り当てられ、これらの領域のサイズを合計するとCE(H)+Mバイトとなるので、初期化3において、7EB7(H)から3(H)バイト分が初期化され、7F05(H)からCE(H)+Mバイト分が初期化されることで、非保存ワーク、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
初期化4には、開始アドレスとして7F05(H)、初期化サイズとしてCE(H)+Mバイトが登録されているので、初期化4では、7F05(H)からCE(H)+Mバイト分の領域が初期化される。そして、図16に示すように、未使用領域、未使用スタック領域は、7F05(H)から連続するアドレス領域に割り当てられており、これらの領域のサイズを合計するとCE(H)+Mバイトとなるので、初期化4において、7F05(H)からCE(H)+Mバイト分が初期化されることで、未使用領域、未使用スタック領域の順番でこれらの各領域が初期化されることとなる。
また、初期化1〜4のうち初期化1、3については、CPU41aの起動後、割込が許可される前に行われる処理である。一方、初期化2、4については、割込が許可されている状態で行われる処理であるが、これら初期化2、4の実行中は、割込が禁止されるようになっている。すなわち初期化1〜4の実行中においては常に割込が禁止されるようになっている。
尚、本実施例においてRAM41cの記憶領域を初期化するとは、対象となる領域のデータを0クリアすること、すなわち対象となる領域の値を0に更新することであるが、例えば、対象となる領域のデータを予め定められた初期値に書き換えるようにしても良い。
次に、スロットマシン1から外部機器に対して出力される外部出力信号について説明する。メイン制御部41のCPU41aは、レギュラーボーナス中を示すRB中信号、ビッグボーナス中を示すBB中信号、チャレンジボーナス中を示すCB中信号、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生に伴い払い出されたメダル数を示すメダルOUT信号を外部出力信号として出力する出力制御を行う。遊技制御基板40は、外部出力基板(図示略)を介して外部機器に接続可能とされており、CPU41aの出力制御によって出力された外部出力信号は、外部出力基板(図示略)に接続された外部機器に出力されるようになっている。
ここで、ビッグボーナスが発生した際のRB中信号及びBB中信号の出力状況について説明する。ビッグボーナスが発生すると、CPU41aは、まずBB中信号の出力を開始する(OFFからONの状態とする)。次いで、レギュラーボーナスの発生に伴いRB中信号の出力を開始する(OFFからONの状態とする)ビッグボーナス中は、終了条件が成立するまでレギュラーボーナスに繰り返し移行するので、常にレギュラーボーナスに制御される状態となるが、CPU41aは、一旦レギュラーボーナスが終了し、次のレギュラーボーナスが開始する場合に、終了するレギュラーボーナスの発生を示すRB中信号の出力を停止し(ONからOFFの状態とする)、出力待ち時間twが経過したときに再度出力を開始する(OFFからONの状態とする)制御を行うようになっている。そして、ビッグボーナスの終了条件が成立し、これに伴いレギュラーボーナスが終了すると、RB中信号の出力を停止し(ONからOFFの状態とする)、続いてBB中信号の出力も停止する(ONからOFFの状態とする)。
このようにビッグボーナス中においてレギュラーボーナスが終了し、再度レギュラーボーナスが開始する場合には、RB中信号の出力を出力待ち時間twの間停止した後、再度出力を開始するようになっており、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをRB中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となる。尚、出力待ち時間twは、外部機器で信号の途切れたことを判別できる程度以上の時間であれば良い。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
次に、メイン制御部41のCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91のCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aが送信したコマンドを受信した際に、ROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、CPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、CPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、CPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっている。
また、制御パターンテーブルには、特定のコマンド(払出開始コマンド、払出終了、ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定開始コマンド、初期化コマンド等)を受信した際に参照される特定の制御パターンが格納されており、CPU91aは、これら特定のコマンドを受信した場合には、当該ゲームにおいて設定されている演出パターンに関わらず、当該コマンドに対応する特定の制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の制御を行う。
入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、入賞の種類に応じた入賞時演出を実行するための入賞時演出パターンが制御パターンとして参照される。特に、ビッグボーナス入賞の発生を示す入賞判定コマンドを受信した場合には、ビッグボーナス入賞時に特有のBB入賞時演出を実行するためのBB入賞時パターンが制御パターンとして参照される。
払出開始コマンドを受信した場合には、払出効果音を出力するための払出パターンが制御パターンとして参照される。また、払出効果音の出力中に払出終了コマンドを受信すると、払出効果音の出力を停止する。尚、払出開始コマンドを受信した場合には、他のコマンドと異なり、実行中の演出を中止して受信したコマンドに対応する演出を実行するのではなく、実行中の演出は継続したまま、払出効果音の出力が行われるようになっている。すなわち他の演出と払出に伴う演出が並行して実行されることとなる。
ビッグボーナス終了を示す遊技状態コマンドを受信した場合には、ビッグボーナスの終了を示すエンディング演出を実行するためのエンディングパターンが制御パターンとして参照される。
待機コマンドを受信した場合には、待機演出を実行するための待機パターンが制御パターンとして参照される。
打止状態の発生を示す打止コマンド受信した場合には、打止状態である旨を報知するための打止報知パターンが制御パターンとして参照される。また、打止状態の解除を示す打止コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち打止状態が解除されると待機演出が実行されることとなる。
エラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー状態である旨及びその種類を報知するためのエラー報知パターンが制御パターンとして参照される。また、エラー状態の解除を示すエラーコマンドを受信した場合には、エラー発生時に実行していた制御パターンが参照される。すなわちエラー発生時の演出が最初から実行されることとなる。尚、後に説明するが、前述したBB入賞時演出やエンディング演出は、演出が動的に実行される経過段階と、経過段階が終了した時点でその状態(例えば、液晶表示器51には最終画面が継続して表示され、最終段階の効果音が繰り返し出力される状態)が継続される最終段階と、から構成されており、エラー発生時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が最終段階に到達していた場合には、エラーの解除時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が経過段階から実行されるのではなく、最終段階の状態に復帰することとなる。
設定開始コマンドを受信した場合には、設定変更中である旨を報知するための設定中報知パターンが参照される。また、初期化コマンドを受信した場合には、前述した待機パターンが制御パターンとして参照される。すなわち初期化コマンドを受信すると待機演出が実行されることとなる。
サブ制御部91のCPU91aは、定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を実行する毎に、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、CPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて電断前の演出状態に復帰させるようになっている。具体的には、最後に実行していた制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づく制御を実行する。これにより電断前に実行していた制御パターンに基づく演出が最初から実行されることとなる。尚、電断時にBB入賞時演出やエンディング演出が最終段階に到達していた場合には、次回起動時にこれらBB入賞時演出やエンディング演出が経過段階から実行されるのではなく、最終段階の状態に復帰することとなる。また、起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいて計算したRAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
次に、賭数の設定及びクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算と、演出と、の関係について説明する。図18〜図27は、賭数の設定が許容される期間及びクレジットの精算が許容される期間を示すタイミングチャートである。
図18に示すように、ゲームが実行されていない間は、賭数の設定及びクレジットの精算が許可された状態であり、この状態においては、メダルを投入するか、クレジットを用いて賭数の設定が可能に制御されている。賭数の設定が可能な状態で、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されていない状態であれば、メダルの投入が検出される毎に、賭数が1ずつ加算される。また、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された状態であれば、メダルの投入が検出される毎に、クレジットが1ずつ加算される。そして、クレジットが上限(本実施例では50枚)に到達した時点で流路切替ソレノイド30がoffとなり、投入されたメダルの流路がメダル払出口9側に切り替わり、メダルの投入が禁止される。また、クレジットが残存している状態であれば、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6の操作により、これらのスイッチに応じて賭数が設定され、その分がクレジットから減算される。また、クレジットが残存しているか、賭数が設定されている状態であれば、精算スイッチ10の操作により、ホッパーモータ34の駆動によりクレジットとして記憶されている分のメダル及び賭数の設定に用いられた分のメダルが払い出され、遊技者に返却されるとともに、メダルの払出に応じてクレジット及び賭数が減算される。
賭数の設定及びクレジットの精算が許可された状態において、スタートスイッチ7が操作され、ゲームが開始すると、その時点で賭数の設定もクレジットの精算も禁止される。詳しくは、流路切替ソレノイド30がoffとなり、投入されたメダルの流路がメダル払出口9側に切り替わるとともに、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10の操作が無効化される。尚、ゲームが開始した時点とは、リールの回転が開始した時点ではなく、スタートスイッチ7が操作されて制御段階が移った時点である。これは、前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにウェイトがかかる場合があるが、この時点で、リールの回転開始は待機するものの制御段階としてはゲームが開始しているからである。
その後、リール2L、2C、2Rの回転が停止し、全てのリール2L、2C、2Rに表示結果が導出され、メダルの払出を伴う入賞が発生していなければ、全てのリール2L、2C、2Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定され、ゲームの終了が判定された時点で賭数の設定及びクレジットの精算の禁止が解除され、賭数の設定及びクレジットの精算が許可された状態となる。尚、例外として、リプレイ入賞が発生した場合には、賭数が自動的に設定されることとなるので、遊技者の操作による賭数の設定は禁止されたままの状態であり、この状態では、クレジットの精算も禁止されるようになっている。
また、リール2L、2C、2Rの回転が停止した結果、メダルの払出を伴う入賞が発生していれば、図19に示すように、全てのリール2L、2C、2Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了は判定されず、当該入賞の発生に伴うメダルの払出が終了した時点で、ゲームの終了が判定され、その時点で賭数の設定及びクレジットの精算の禁止が解除され、賭数の設定及びクレジットの精算が許可された状態となる。
また、リール2L、2C、2Rの回転が停止した結果、ビッグボーナス入賞が発生していれば、図20に示すように、全てのリール2L、2C、2Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了が判定されるとともに、CPU91aによりBB入賞時演出が実行される。BB入賞時演出は、経過段階と、最終段階と、から構成されており、まず、BB入賞時演出の演出時間にわたり動的な演出が実行される経過段階に移行し、経過段階が終了した時点でその状態が継続される最終段階に移行する。一方、CPU41aによりゲームの終了が判定された時点からの経過時間が計時されるとともに、この経過時間が、前述したBB入賞時演出が最終段階に到達するまでの期間よりも長く設定されたBB入賞時演出の演出待ち時間に到達するまで、賭数の設定は禁止されたままの状態であり、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間がBB入賞時演出の演出待ち時間に到達した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
また、図21及び図22に示すように、ビッグボーナス入賞が発生したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がBB入賞時演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時を電断時の状態から再開する。すなわちメイン制御部41では、BB入賞時演出の演出待ち時間を計時するためのカウンタの値を電断時にバックアップし、次回起動時には、バックアップされているカウンタの値に基づいてBB入賞時演出の演出待ち時間の計時を再開するので、電断復旧時には、BB入賞時演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間(図中Taの期間)を除いた時間(図中Tbの期間)が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図21に示すように、BB入賞時演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、BB入賞時演出は経過段階の最初から実行される。一方、図22に示すように、BB入賞時演出が最終段階に到達した後の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、BB入賞時演出は最終段階の状態で復帰する。すなわちサブ制御部91では、電断時に実行中のBB入賞時演出が経過段階にあるか最終段階にあるか(例えば、BB入賞時演出が最終段階に到達した旨を示すフラグやBB入賞時演出が実行されてからの経過時間)のみをバックアップし、次回起動時には、BB入賞時演出が経過段階にある旨がバックアップされている場合(例えば、BB入賞時演出が最終段階に到達した旨を示すフラグが設定されている場合やBB入賞時演出が実行されてからの経過時間が最終段階に到達している場合)には、BB入賞時演出が経過段階の最初から実行され、BB入賞時演出が最終段階にある旨がバックアップされていれば、BB入賞時演出が最終段階の状態で復帰することとなる。そして、BB入賞時演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、BB入賞時演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。
また、図23に示すように、ビッグボーナス入賞が発生したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がBB入賞時演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時をエラー発生時の状態から再開する。すなわちメイン制御部41では、BB入賞時演出の演出待ち時間を計時するためのカウンタの値をエラー発生中も維持し、エラー解除後には、維持されているカウンタの値に基づいてBB入賞時演出の演出待ち時間の計時を再開するので、払出エラーが解除したときには、BB入賞時演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間(図中Tcの期間)を除いた時間(図中Tdの期間)が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図23に示すように、BB入賞時演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、BB入賞時演出は経過段階の最初から実行される。一方、特に図示しないが、BB入賞時演出が最終段階に到達した後の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、電断時と同様にBB入賞時演出は最終段階の状態で復帰する。すなわちサブ制御部91では、エラー発生時に実行中のBB入賞時演出が経過段階にあるか最終段階にあるかのみのデータを維持し、当該エラーが解除したときには、BB入賞時演出が経過段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が経過段階の最初から実行され、BB入賞時演出が最終段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が最終段階の状態で復帰することとなる。そして、BB入賞時演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、BB入賞時演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。
また、ビッグボーナス中のゲームにおいて、リール2L、2C、2Rの回転が停止した結果、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲーム、すなわち何らかの入賞が発生してビッグボーナス中の払出総数が345枚を超えたゲームで、かつ打止機能が設定されていない場合であれば、図20に示すように、メダルの払出が終了した時点でゲームの終了が判定されるとともに、CPU91aによりエンディング演出が実行される。エンディング演出は、BB入賞時演出と同様に、経過段階と、最終段階と、から構成されており、まず、エンディング演出の演出時間にわたり動的な演出が実行される経過段階に移行し、経過段階が終了した時点でその状態が継続される最終段階に移行する。一方、CPU41aによりゲームの終了が判定された時点からの経過時間が計時されるとともに、この経過時間が、前述したエンディング演出が最終段階に到達するまでの期間よりも長く設定されたエンディング演出の演出待ち時間に到達するまで、賭数の設定は禁止されたままの状態であり、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
また、図21及び図22に示すように、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時を電断時の状態から再開する。すなわちメイン制御部41では、エンディング演出の演出待ち時間を計時するためのカウンタの値を電断時にバックアップし、次回起動時には、バックアップされているカウンタの値に基づいてエンディング演出の演出待ち時間の計時を再開するので、電断復旧時には、エンディング演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間(図中Taの期間)を除いた時間(図中Tbの期間)が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図21に示すように、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。一方、図22に示すように、エンディング演出が最終段階に到達した後の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は最終段階の状態で復帰する。すなわちサブ制御部91では、電断時に実行中のエンディング演出が経過段階にあるか最終段階にあるか(例えば、エンディング演出が最終段階に到達した旨を示すフラグやエンディング演出が実行されてからの経過時間)のみをバックアップし、次回起動時には、エンディング演出が経過段階にある旨がバックアップされている場合(例えば、エンディング演出が最終段階に到達した旨を示すフラグが設定されている場合やエンディング演出が実行されてからの経過時間が最終段階に到達している場合)には、エンディング演出が経過段階の最初から実行され、エンディング演出が最終段階にある旨がバックアップされていれば、エンディング演出が最終段階の状態で復帰することとなる。そして、エンディング演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。
また、図23に示すように、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がBB入賞時演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時をエラー発生時の状態から再開する。すなわちメイン制御部41では、エンディング演出の演出待ち時間を計時するためのカウンタの値をエラー発生中も維持し、エラー解除後には、維持されているカウンタの値に基づいてエンディング演出の演出待ち時間の計時を再開するので、払出エラーが解除したときには、エンディング演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間(図中Tcの期間)を除いた時間(図中Tdの期間)が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図23に示すように、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。一方、特に図示しないが、エンディング演出が最終段階に到達した後の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、電断時と同様にエンディング演出は最終段階の状態で復帰する。すなわちサブ制御部91では、エラー発生時に実行中のエンディング演出が経過段階にあるか最終段階にあるかのみのデータを維持し、当該エラーが解除したときには、エンディング演出が経過段階にある旨のデータが維持されていれば、エンディング演出が経過段階の最初から実行され、エンディング演出が最終段階にある旨のデータが維持されていれば、エンディング演出が最終段階の状態で復帰することとなる。そして、エンディング演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。
また、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームで、かつ打止機能が設定されている場合であれば、図24に示すように、メダルの払出が終了した時点でゲームの終了が判定されるとともに、CPU91aにより前述のエンディング演出が実行される。一方、CPU41aによりゲームの終了が判定された時点からの経過時間が計時されるとともに、この経過時間が、前述したエンディング演出が最終段階に到達するまでの期間よりも長く設定されたエンディング演出の演出待ち時間に到達すると打止状態に制御されるため、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達しても、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作されるまで、賭数の設定は禁止されたままの状態であり、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
また、図25及び図26に示すように、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時を電断時の状態から再開する。すなわち電断復旧時には、エンディング演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間(図中Teの期間)を除いた時間(図中Tfの期間)が経過した後、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図25に示すように、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。一方、図26に示すように、エンディング演出が最終段階に到達した後の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は最終段階の状態で復帰する。そして、エンディング演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、打止状態が発生してメイン制御部41側からその旨を示す打止コマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、打止中報知が実行されることとなる。この状態で打止状態が解除されてメイン制御部41側からその旨を示す打止コマンドを受信すると、打止中報知は中止され、待機演出が実行されることとなる。
また、図27に示すように、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、CPU41aにより計時されている経過時間がBB入賞時演出の演出待ち時間に到達するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、ゲームの終了が判定された時点からの経過時間の計時をエラー発生時の状態から再開する。すなわち払出エラーが解除したときには、エンディング演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間(図中Tgの期間)を除いた時間(図中Thの期間)が経過した後、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となる。
これに対して、図27に示すように、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。一方、特に図示しないが、エンディング演出が最終段階に到達した後の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、電断時と同様にエンディング演出は最終段階の状態で復帰する。そして、エンディング演出が経過段階であるか、最終段階であるか、に関わらず、打止状態が発生してメイン制御部41側からその旨を示す打止コマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、打止中報知が実行されることとなる。この状態で打止状態が解除されてメイン制御部41側からその旨を示す打止コマンドを受信すると、打止中報知は中止され、待機演出が実行されることとなる。
尚、本実施例では、ビッグボーナスの終了条件が、ビッグボーナス中の払出総数が345枚を超えることであるため、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームでは、必ずメダルの払出を伴うこととなり、払出が終了した時点でゲームの終了が判定されることとなるが、例えば、ビッグボーナスが規定ゲーム数に到達することを終了条件として適用する場合には、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームにおいてメダルの払出を伴わないこともあり、このような場合には、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出された時点でゲームの終了が判定されることとなる。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する各種制御内容を、図28〜図52に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると、図28のフローチャートに示す起動処理を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa1)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(Sa2)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
Sa2のステップにおいて電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)とともに、打止スイッチ36の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効を設定する(Sa4)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa5)、設定キースイッチ37がONの状態か否かを判定する(Sa6)。Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態でなければ、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa7)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa8)。正常に電断割込処理が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図29に示すエラー処理に移行する。
また、Sa8のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa9)。正常に電断割込処理が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa10)、図29に示すエラー処理に移行する。
エラー処理では、図29に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Sb1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Sb2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードがRAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Sb3)、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードを示すエラーコードである場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を行った後(Sb4)、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Sb3のステップにおいて、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sb5)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sb6)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Sb4のステップに戻る。すなわちリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、Sb5のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSb6のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Sb7)、遊技補助表示器12の表示状態をSb1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Sb8)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
図28に戻り、Sa9のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa11)、破壊診断用データをクリアする(Sa12)。次いで、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa13)、割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、Sa6のステップにおいて設定キースイッチ37がONの状態であれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa15)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(Sa16)。次いで、割込を許可して(Sa17)、図30に示す設定変更処理、すなわち設定変更モードに移行し(Sa18)、設定変更処理の終了後、ゲーム処理に移行する。
設定変更処理では、図30に示すように、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワークの値は1に補正されているので、ここでは1である)を読み出す(Sc1)。
その後、リセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態となり(Sc2、Sc3)、Sc2のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出されると、Sc1のステップにおいて読み出した設定値に1を加算し(Sc4)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち設定可能な範囲を超えたか否かを判定し(Sc5)、加算後の設定値が7でなければ、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻り、Sc5のステップにおいて加算後の設定値が7であれば設定値を1に補正した後(Sc6)、再びSc2、Sc3のステップにおけるリセット/設定スイッチ38とスタートスイッチ7の操作の検出待ちの状態に戻る。
また、Sc3のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値をRAM41cの設定値ワークに格納して、設定値を確定した後(Sc7)、設定キースイッチ37がOFFの状態となるまで待機する(Sc8)。そして、Sc8のステップにおいて設定キースイッチ37のOFFが判定されると、図28のフローチャートに復帰し、ゲーム処理に移行することとなる。
このように起動処理においては、設定キースイッチ37がONの状態ではない場合に、RAMパリティが0であるか否か、破壊診断用データが正常であるか否かを判定することでRAM41cに記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM41cのデータが正常でなければ、異常エラー処理に移行する。RAM異常エラーによるエラー処理では、RAM異常エラーを示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させた後、いずれの処理も行わないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。そして、RAM41cのデータが正常でなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラーによるエラー処理に移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、割込が許可されるまでは、電断しても電断割込処理は行われない。すなわち電断割込処理において新たにRAMパリティが0となるようにRAM調整用データが計算されて格納されることはなく、破壊診断用データが新たに設定されることもないので、CPU41aが再起動しても設定キースイッチ37がONの状態で起動した場合を除き、CPU41aを再起動させてもゲームを再開させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラーによるエラー処理に一度移行すると、設定キースイッチ37がONの状態で起動し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化された後、設定変更処理が行われ、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわちRAM異常エラーによるエラー処理に移行した状態では、リセット/設定スイッチ38の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを再開させることが可能となる。
図31は、CPU41aが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、停止制御用データ選択処理(Sd3)、当選フラグ格納処理(Sd4)、リール回転処理(Sd5)、入賞判定処理(Sd6)、払出処理(Sd7)、ゲーム終了時処理(Sd8)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。
Sd3のステップにおける停止制御用データ選択処理では、Sd2のステップの内部抽選の結果等に基づいて、当該ゲームのリールの停止制御に用いる停止制御用データを選択する処理を行う。
Sd4のステップにおける当選フラグ設定処理では、Sd2のステップの内部抽選の結果等に基づいて、当該ゲームにおいて許容される役を示す内部当選フラグを設定する処理を行う。
Sd5のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd6のステップにおける入賞判定処理では、Sd5のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。尚、入賞判定処理においては、異常入賞の判定についても行う。
Sd7のステップにおける払出処理では、Sd6のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd8のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
図32及び図33は、CPU41aがSd1のステップにおいて実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、まず、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Se1)、遊技状態に応じた規定数(遊技状態に応じて定められた賭数の規定数であり、レギュラーボーナスにあるときには、1が設定され、通常遊技状態にあるときには、3が設定される。)をRAM41cに設定し(Se2)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Se3)。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算し(Se4)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Se5)、BETカウンタの値が規定数でなければSe4のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM41cに設定し(Se6)、Se8のステップに進む。
Se3のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行い(Se7)、Se8のステップに進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアし、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の検出を有効化する。
Se8のステップにおいては、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。Se8のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(Se9)、Se11のステップに進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se10)、Se11のステップに進む。
Se11のステップにおいては、投入メダルセンサ31により投入メダルの通過が検出されたか否かを判定する。Se11のステップにおいて投入メダルの通過が検出されていなければ、Se18のステップに進み、投入メダルの通過が検出されていれば、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(Se12)、メダルの投入が可能な状態でなければSe18のステップに進む。
Se12のステップにおいてメダルの投入が可能な状態であれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Se13)、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算し(Se14)、Se8のステップに戻る。
Se13のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であれば、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算し(Se15)、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(Se16)、クレジットカウンタの値が50でなければ、Se8のステップに戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをRAM41cに設定し(Se17)、Se8のステップに戻る。
Se18のステップでは、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否かを判定する。Se18のステップにおいてスタートスイッチ7の操作が検出されていなければSe22のステップに進み、スタートスイッチ7の操作が検出されていれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se19)。
Se19のステップにおいてBETカウンタの値が規定数でなければ、Se8のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(Se20)、ゲーム開始時の設定を行う(Se21)。ゲーム開始時の設定では、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、精算スイッチ10の操作の検出を無効化する。そして、Se21のステップの後、BET処理を終了して図31のフローチャートに復帰する。これに伴い、メダルの投入、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出に基づく賭数の設定が禁止されるとともに、精算スイッチ10の操作の検出に基づくクレジットの精算が禁止されることとなる。尚、投入不可フラグは、次回ゲームのBET処理までクリアされることはなく、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作の検出も次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理まで賭数の設定が禁止されることとなる。また、精算スイッチ10の操作の検出は、ビッグボーナス入賞時またはビッグボーナス終了時を除いて次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理までクレジットの精算(賭数の設定に用いられたメダルを含む)が禁止されることとなる。尚、ビッグボーナス入賞時やビッグボーナス終了時においては、次回ゲームのBET処理を待たず、ゲームが終了した時点(リール停止時、もしくはメダルの払出終了時)で精算スイッチ10の操作の検出が有効化され、クレジットの精算が可能となる。
Se22のステップにおいては、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否かを判定する。Se22のステップにおいて1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、Se27のステップに進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se23)。Se23のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であればSe8のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se24)、クレジットカウンタの値が0であればSe8のステップに戻る。Se24のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se25)、BETカウンタの値を1加算して(Se26)、Se8のステップに戻る。
Se27のステップにおいては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否かを判定する。Se27のステップにおいてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、Se32のステップに進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(Se28)。Se28のステップにおいてBETカウンタの値が規定数であればSe8のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(Se29)、クレジットカウンタの値が0であればSe8のステップに戻る。Se29のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(Se30)、BETカウンタの値を1加算して(Se31)、Se28のステップに戻る。
Se32のステップにおいては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定する。Se32のステップにおいて精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、Se8のステップに戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(Se33)、当該ゲームがリプレイゲームであればSe8のステップに戻る。Se33のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(Se34)、BETカウンタの値が0であればSe36のステップに進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行う旨を示す賭数精算フラグをRAM41cに設定し(Se35)、Se36のステップに進む。Se36のステップにおいては、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行われる精算処理を行う。そして、Se36のステップにおける精算処理の後、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアして(Se37)、Se8のステップに戻る。
図34は、CPU41aが実行する精算処理の制御内容を示すフローチャートである。
精算処理では、まず、RAM41cに賭数精算フラグが設定されているか否かに基づいて賭数の設定に用いられたメダルを精算するか否かを判定する(Sf1)。
Sf1のステップにおいて賭数の設定に用いられたメダルの精算でない場合には、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(Sf2)、クレジットカウンタの値が0であれば、精算処理を終了し、元の処理に復帰する。
Sf2のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でなければ、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路としてメダルの投入を禁止し(Sf3)、1枚分のメダルの払出制御を行うメダル1枚払出処理を行う(Sf4)。
Sf4のステップにおけるメダル1枚払出処理では、ホッパーモータ34の駆動状態がonでなければ、ホッパーモータ34の駆動状態をonに設定する。そして、払出センサ35の検出状態を監視し、払出センサ35により1枚分のメダルの払出が検出されると、メダルの払出と判定し、次の処理に移行する。また、払出センサ35により一定時間以上メダルが継続して検出された場合には、メダル詰まりと判定し、ホッパーモータ34の駆動状態をoffに設定し、メダル詰まりエラーを示すエラーコードをレジスタに設定した後、図29に示すエラー処理に移行する。また、払出センサ35により一定時間以上メダルが検出されない場合には、一旦ホッパーモータ34の駆動状態をoffとし、数回にわたりホッパーモータ34の駆動を再試行しても払出センサ35によりメダルが検出されない場合には、ホッパーエラー(ホッパー内のメダル不足を示すエラー)を示すエラーコードをレジスタに設定した後、図29に示すエラー処理に移行する。これらメダル詰まりエラーやホッパーエラーによるエラー処理は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることで解除され、解除後、再びメダル1枚払出処理の先頭に戻る。
Sf4のステップにおけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、クレジットカウンタの値を1減算し(Sf5)、クレジットカウンタの値が0か否かを判定する(Sf6)。そして、Sf6のステップにおいてクレジットカウンタの値が0でない場合には、Sf4のステップに戻り、クレジットカウンタの値が0であれば、ホッパーモータ34の駆動状態をoffに設定して駆動を停止させた後(Sf7)、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
Sf1のステップにおいて賭数の設定に用いられたメダルの精算である場合には、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路としてメダルの投入を禁止し(Sf3)、Sf4のステップと同じメダル1枚払出処理を行う(Sf9)。
Sf9のステップにおけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、BETカウンタの値を1減算し(Sf10)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(Sf11)。そして、Sf11のステップにおいてBETカウンタの値が0でない場合には、Sf9のステップに戻り、BETカウンタの値が0であれば、RAM41cに設定されている賭数精算フラグをクリアし(Sf12)、ホッパーモータ34の駆動状態をoffに設定して駆動を停止させた後(Sf7)、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
図35は、CPU41aがSd2のステップにおいて実行する内部抽選処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例の内部抽選処理では、まず、当該ゲームの遊技状態に応じて予め定められたメダルの投入枚数である規定枚数を特定し(Sg1)、Sg2のステップに進む。規定枚数は、通常遊技状態においては3枚、チャレンジボーナス、レギュラーボーナスの遊技状態においては2枚とされている。
Sg2のステップでは、メダルの投入枚数が、Sg1のステップにて特定した規定枚数か否かを確認し、規定枚数ならYと判定してSg3のステップに進む。規定枚数でないならNと判定してSg4のステップに進む。
Sg3のステップでは、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が、1〜6の範囲であるか否かを確認し、1〜6の範囲の場合にはSg5のステップに進む。1〜6の範囲でない場合にはNと判定してSg4のステップに進む。
Sg4のステップでは、RAM41cに格納されているデータが正常でない旨が確認されたので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに格納し、図29に示すエラー処理に移行する。
Sg5のステップでは、乱数取得処理を行う。この乱数取得処理においては、図36に示すように、まず、割込を禁止する(Sg31)。次に、サンプリング回路43にサンプリング指令を出力し、乱数発生回路42が発生している乱数をラッチさせ、ラッチさせた乱数の値をI/Oポート41dから入力して、これを抽出する。乱数発生回路42から抽出された乱数の値は、HLレジスタに格納される(Sg32)。
次に、HLレジスタに格納された乱数の下位バイトの値と上位バイトの値を、Aレジスタを用いて互いに入れ替える。このときにHLレジスタに格納された値が内部抽選用の乱数として取得される(Sg33)。そして、Sg31のステップで禁止した割込を許可してから(Sg34)、乱数取得処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
図35に戻って、乱数取得処理が終了するとSg6のステップに進み、当該ゲームの遊技状態に応じて状態番号(0〜3のいずれか)をRAM41cに格納し、Sg7のステップに進み、状態番号が示す遊技状態において最初に抽選対象とする役番号をRAM41cに格納し、Sg8のステップに進む。Sg7のステップでは、状態番号が0の場合、すなわち通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、最初に抽選対象とする役番号として01H(ビッグボーナス(1))を設定し、状態番号が1の場合、すなわち通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、最初に抽選対象とする役番号として07H(リプレイ)を設定し、状態番号が2または3の場合、すなわちチャレンジボーナスかレギュラーボーナスの場合には、最初に抽選対象とする役番号として08H(ベル)を設定する。
Sg8のステップでは、抽選対象とする役番号が0AHであるか否か、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了したか否かを確認し、0AHである場合、すなわち抽選対象となる全ての役の抽選が終了している場合にはSg9のステップに進む。0AHでない場合にはSg10のステップに進む。
Sg9のステップでは、一般役格納ワーク(iwin_ gen)をクリア{00Hを格納}して、内部抽選処理を終了する。
Sg10のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて、図5(b)の役別テーブルに登録されている共通フラグが1か否かを確認し、1である場合にはSg11のステップに進む。1でない場合にはSg12のステップに進む。
Sg11のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて図5(b)の役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレス(図6参照)を読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Sg13のステップに進む。
Sg12のステップでは、まず、RAM41cに格納されている設定値を読み出し、更に、処理対象の役番号と読み出した設定値に対応付けて、図5(b)の役別テーブルに登録されているROM41bの判定値数の格納領域のアドレスを読み出す。そして、このアドレスに格納されている判定値数を取得して、Sg13のステップに進む。
Sg13のステップでは、内部抽選用の乱数値に、Sg11またはSg12のステップにおいて取得した判定値数を加算し、加算の結果を新たな乱数値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数値に加算したときにオーバーフローが生じたかを判定する(Sg14)。尚、オーバーフローの発生は、処理対象の役番号に該当する役が当選した旨を示している。オーバーフローが生じた場合はSg16のステップに進む。オーバーフローが生じなかった場合にはSg15のステップに進む。
Sg15のステップでは、処理対象の役番号に1を加算し、Sg8のステップに戻る。
Sg16のステップでは、役番号が01H〜06Hであるか、すなわち特別役または特別役を含む役の組み合わせを示す役番号か否かを確認し、01H〜06Hの場合にはSg17のステップに進む。01H〜06Hでない場合にはSg20のステップに進む。
Sg17のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて図5(b)の変換テーブルに登録されている特別役の当選番号と一般役の当選番号を読み出して、Sg18のステップに進み、読み出した特別役の当選番号を、RAM41cの特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納して、Sg19のステップに進む。
Sg20のステップでは、処理対象の役番号に対応付けて図5(b)の変換テーブルに登録されている一般役の当選番号を読み出して、Sg19のステップに進む。
Sg19のステップでは、Sg17もしくはSg20のステップで読み出した一般役の当選番号を、RAM41cの一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納して、Sg21のステップに進む。
Sg21のステップでは、一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている一般役の当選番号をBレジスタに格納して、内部抽選処理を終了する。
図37は、CPU41aがSd3のステップにおいて実行する停止制御用データ選択処理の制御内容を示すフローチャートである。
停止制御用データ選択処理では、まずCレジスタをクリア(00Hを格納)し(Sh1)、当該ゲームがボーナス中であるか否かを確認するボーナス中確認処理を実施して(Sh2)。Sh3のステップに進む。
尚、ボーナス中確認処理においては、当該ゲームがボーナス中であるか否か、具体的には、レギュラーボーナス中であるか否かが判定されて、その結果がFレジスタのゼロフラグの値とキャリーフラグの値にセットされる。ゼロフラグは、レギュラーボーナス中の場合には0、それ以外の場合には1にセットされる。また、キャリーフラグは、ビッグボーナス中またはチャレンジボーナス中である場合には1、それ以外の場合には0にセットされる。つまり、ゼロフラグが1で、かつ、キャリーフラグが1である場合には、チャレンジボーナス中である旨を示している。
Sh3のステップでは、ゼロフラグの値が0かを判定し、0である場合、すなわちレギュラーボーナス中の場合にはSh8のステップにジャンプする。また、1である場合にはSh4のステップに進む。
Sh4のステップでは、キャリーフラグの値が0かを判定し、0である場合、すなわち通常遊技状態の場合にはSh8のステップにジャンプする。また、1である場合、すなわちチャレンジボーナス中の場合にはSh5のステップに進む。
Sh5のステップでは、全ての小役(ベル、チェリー)の入賞が許容される旨を示す全小役当選フラグの値[C000H]を、8ビット分右シフト[00C0H]し、この下位8ビット[C0H]をCレジスタに格納する。更に、Sh6のステップに進んで、INDEX_CBをAレジスタに格納する。尚、本実施例におけるINDEX_CBは、停止制御用データのインデックス領域の先頭アドレス[ctrldata_index(=1000H)]から、CB中の停止制御用データのインデックス領域の先頭アドレス[1020H]までの差[20H=32]の1/2[10H=16]である。
そしてCPU41aは、Sh7のステップに進んでSh12のステップにジャンプする。
Sh8のステップでは、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値(特別役の当選番号)をAレジスタに格納し、Sh9のステップに進んで、Aレジスタの値にAレジスタの値を加算[2×特別役の当選番号]する。更に、Sh10のステップに進んで、Aレジスタの値にAレジスタの値を加算[4×特別役の当選番号]し、Sh11のステップに進んで、Bレジスタに格納されている一般役の当選番号をAレジスタに加算する。この時点で、[4×特別役の当選番号+一般役の当選番号]がAレジスタに格納されることとなり、CPU41aはSh12のステップに進む。
Sh12のステップでは、Aレジスタの値をEレジスタに格納し、Sh13のステップに進んで、Dレジスタをクリア(00Hを格納)する。つまり、DEレジスタの上位8ビット(Dレジスタ)には[00H]が格納される。一方、下位8ビット(Eレジスタ)には、CB中以外の場合には、Sh11のステップにおいてAレジスタに格納した[4×特別役の当選番号+一般役の当選番号]が、CB中の場合には、Sh6のステップにおいてAレジスタに格納した[INDEX_CB(=10H=16)]が格納される。
CPU41aは、Sh14のステップに進んで、停止制御用データのインデックス領域の先頭アドレス[ctrldata_index(=1000H)]をHLレジスタに格納し、Sh15のステップに進む。尚、Hレジスタには上位8ビット[10H]が、Lレジスタには下位8ビット[00H]が格納される。
Sh15のステップでは、HLレジスタにDEレジスタを加算(HL+DE)し、Sh16に進んで、HLレジスタにDEレジスタを再度加算(HL+2×DE)する。つまり、CB中以外の場合には[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]が、CB中の場合には、[ctrldata_index+2×(INDEX_CB)]=[ctrldata_index+32]=[1020H]がHLレジスタに格納される。このHLレジスタの値は、[当選番号に対応する停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビットを格納する記憶領域のアドレス]となっている。
CPU41aは、Sh17のステップに進んで、HLレジスタに格納されているROM41bのアドレスを読み出して、このアドレスに格納されている[当選番号に対応する停止制御用データの先頭アドレスの下位8ビット]を取得して、Aレジスタに格納し、Sh18のステップに進む。
Sh18のステップでは、HLレジスタに1を加算し、Sh19のステップに進んで、HLレジスタに格納されているROM41bのアドレスを読み出して、このアドレスに格納されている[当選番号に対応する停止制御用データの先頭アドレスの上位8ビット]を取得して、Hレジスタに格納し、Sh20のステップに進む。
Sh20のステップでは、Aレジスタの値をLレジスタに格納し、Sh21のステップに進んで、HLレジスタに格納されている[当選番号に対応する停止制御用データの先頭アドレス(上位、下位含む)]を停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納する。
以上のように、Sh1〜Sh21のステップにより、チャレンジボーナス以外の遊技状態では、当選番号(特別役の当選番号及び一般役の当選番号)に基づいて停止制御用データの先頭アドレス(インデックスデータ)が選択されて、このアドレスが停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納される。また、チャレンジボーナス中においては、当選番号に関わらず、チャレンジボーナス用の停止制御用データの先頭アドレス(インデックスデータ)が選択されて、このアドレスが停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)に格納される。
図38は、CPU41aがSd4のステップにおいて実行する当選フラグ格納処理の制御内容を示すフローチャートである。
当選フラグ格納処理では、まず、Si1のステップでは、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値(一般役の当選番号)をAレジスタに格納し、Si2のステップに進んで、Aレジスタの値にAレジスタの値を加算[2×一般役の当選番号]する。更にSi3のステップに進んで、一般役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_g(=2000H)]の下位8ビット[00H]をAレジスタに加算する。この時点で、[00H+2×一般役の当選番号]がAレジスタに格納されることとなり、CPU41aはSi4のステップに進む。
Si4のステップでは、Aレジスタの値をLレジスタに格納し、Si5のステップに進んで、一般役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_g(=2000H)]の上位8ビット[20H]をHレジスタに格納する。この時点で、HLレジスタには[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]が格納される。このHLレジスタの値は、[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビットを格納する記憶領域のアドレス]となっている。
そしてCPU41aは、Si6のステップに進んで、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値(特別役の当選番号)をAレジスタに格納し、Si7のステップに進んで、特別役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_b(=2008H)]の下位8ビット[08H]をAレジスタに加算する。この時点で、[08H+特別役の当選番号]がAレジスタに格納されることとなり、CPU41aはSi8のステップに進む。
Si8のステップでは、Si4のステップにおいて格納されたHLレジスタの値をスタック領域に格納(退避)する。
Si9のステップでは、Aレジスタの値をLレジスタに格納し、Si10のステップに進んで、特別役用の番号/フラグ変換テーブル領域の先頭アドレス[iwflag_table_b(=2008H)]の上位8ビット[20H]をHレジスタに格納する。この時点で、HLレジスタには[iwflag_table_b+特別役の当選番号]が格納される。このHLレジスタの値は、[特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビットを格納する記憶領域のアドレス]となっている。
そしてCPU41aは、Si11のステップに進んで、HLレジスタに格納されているROM41bのアドレスを読み出して、このアドレスに格納されている[特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビット]を取得して、Aレジスタに格納し、Si12のステップに進む。
Si12のステップでは、Si8のステップにおいてスタック領域に格納(退避)したHLレジスタの値[iwflag_table_g+2×一般役の当選番号]=[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビットを格納する記憶領域のアドレス]を、HLレジスタに格納(復帰)し、Si13のステップに進む。
Si13のステップでは、HLレジスタに格納されているROM41bのアドレスを読み出して、このアドレスに格納されている[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビット]を取得して、Aレジスタの値との論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納する。この時点で、[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビット OR 特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビット]がAレジスタに格納される。
そしてCPU41aは、Si14のステップに進んで、Lレジスタに1を加算して、Si15のステップに進んで、HLレジスタに格納されているROM41bのアドレスを読み出して、このアドレスに格納されている[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの上位8ビット]を取得して、Hレジスタに格納し、Si16のステップに進んで、Aレジスタの値をLレジスタに格納する。この時点で、[一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの上位8ビット、一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビット OR特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビット]がHLレジスタに格納される。
更に、Si17のステップに進んで、Hレジスタの値をAレジスタに格納し、Si18のステップに進んで、停止制御用データ選択処理のSg1またはSg5のステップで格納されたCレジスタの値と、Aレジスタの値との論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納し、Si19のステップに進んで、Aレジスタの値をHレジスタに格納する。尚、Cレジスタには、チャレンジボーナス中以外の場合には[00H]が、チャレンジボーナス中の場合には全小役当選フラグの上位8ビットである[C0H]が格納されている。
つまりこの時点で、チャレンジボーナス中以外の場合には、[00H OR 一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの上位8ビット、一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビット OR 特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビット]が、言い換えると、一般役の当選番号と特別役の当選番号の組み合わせに対応する内部当選フラグがHLレジスタに格納される。また、チャレンジボーナス中の場合には、[C0H OR 一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの上位8ビット、一般役の当選番号に対応する一般役用の内部当選フラグの下位8ビット OR特別役の当選番号に対応する特別役用の内部当選フラグの下位8ビット]が、言い換えると、チャレンジボーナス中において一律に許容されるベル、チェリーの入賞を許容する旨の内部当選フラグがHLレジスタに格納される。
最後に、CPU41aは、Si20のステップに進んで、HLレジスタの値を内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納する。
以上のように、Si1〜Si20のステップにより、当選番号(特別役の当選番号及び一般役の当選番号)が、当選している役に対応するビットの値に1がセットされた16ビットの2進数値に変換された後、変換後の値と遊技状態に応じたデータ([0000H]または全小役当選フラグである[C000H])との論理和が算出され、その結果が当該ゲームにおいて許容されている入賞を示す内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納される。
図39は、CPU41aがSd5のステップにおいて実行するリール回転処理の制御内容を示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(本実施例では、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(Sj1)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。
そして、Sj1のステップにおいてウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムを新たに設定する(Sj2)。
次いで、リールモータの回転開始時の設定を行い、リールの回転を開始させる(Sj3)。そして、停止制御用データ格納ワーク(ctrldata_ptr)を参照して、停止制御用データを特定し、特定した停止制御用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、役の当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(Sj4)、停止準備完了時の設定を行う(Sj5)。これにより、停止操作の有効化させることが可能な状態となり、その後、後述するタイマ割込処理の原点通過時処理において、リールの定速回転が検出された時点で、停止操作が有効となる。
次いで、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかのストップスイッチの操作が検出されたか否かを判定し(Sj6)、いずれのストップスイッチの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Sj7)、リール回転エラーが発生していなければ、更に、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否か、及び払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出が検出した場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定し(Sj8、Sj9)、Sj7〜Sj9のステップにおいていずれのエラーの発生も判定されなければ、Sj6のステップに戻る。
また、Sj8のステップにおいて投入エラーの発生が判定された場合、またはSj9のステップにおいて払出エラーが判定された場合には、リール回転中の投入・払出エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Sj10)、図29に示すエラー処理に移行する(Sj11)。そして、エラーが解除された場合には、再びSj6のステップに戻る。
また、Sj7のステップにおいてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(Sj12)、図29に示すエラー処理に移行する(Sj13)。これに伴い、リールの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びSj3のステップに戻り、リールの回転が再開する。
また、Sj6のステップにおいていずれかのストップスイッチの操作が検出された場合には、ストップスイッチに対応するリールモータにおける、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定した後(Sj14)、停止操作に対応するリールの回転が停止するまで待機する(Sj15)。
そして、停止操作に対応するリールの回転が停止すると、全てのリールが停止したか否かを判定し(Sj16)、全てのリールが停止していなければ、Sj4のステップに戻り、全てのリールが停止していれば、リール回転処理を終了して、図31のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
図40は、CPU41aがSd6のステップにおいて実行する入賞判定処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施例における入賞判定処理は、主に3つの処理から構成される。第1の処理は、当該ゲームにおいて導出表示されたリール2L、2C、2Rの表示結果に基づいて入賞図柄フラグを設定する処理である。第2の処理は、内部当選フラグと入賞図柄フラグに基づいて異常入賞を判定する処理である。第3の処理は、入賞図柄フラグに基づく入賞時の処理である。
Sk1のステップは、当該ゲームにおいて導出表示されたリール2L、2C、2Rの表示結果に基づいて入賞図柄フラグを設定する処理である。
CPU41aは、まず入賞図柄判定処理を実施して(Sk1)、Sk2のステップに進む。尚、入賞図柄判定処理においては、Bレジスタに入賞図柄フラグの上位8ビットが、Cレジスタに入賞図柄フラグの下位8ビットが格納される。また、Eレジスタには払い出しメダル枚数が格納される。
以上のように、Sk1のステップにより、Bレジスタに入賞図柄フラグの上位8ビットが、Cレジスタに入賞図柄フラグの下位8ビットが格納される。
続いて実施されるSk2〜Sk10及びSk17のステップは、内部当選フラグと入賞図柄フラグに基づいて異常入賞を判定する処理である。
Sk2のステップでは、内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)の値(内部当選フラグ)をHLレジスタに格納し、Sk3のステップに進んでLレジスタの値である内部当選フラグの下位8ビットをAレジスタに格納し、Sk4のステップに進んでAレジスタの全ビットを反転する。つまり、各ビットを0なら1へ、1なら0へと反転させて、異常入賞判定用フラグに変換し、Sk5のステップに進む。
Sk5のステップでは、Cレジスタの値である入賞図柄フラグの下位8ビットと、Aレジスタの値の論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納して、Sk6のステップに進み、Aレジスタが0でないかを判定し、0でない場合にはSk17のステップにジャンプし、0である場合にはSk7のステップに進む。
Sk7のステップでは、Hレジスタの値である内部当選フラグの上位8ビットをAレジスタに格納し、Sk8のステップに進んでAレジスタの全ビットを反転する。つまり、各ビットを0なら1へ、1なら0へと反転させて、異常入賞判定用フラグに変換し、Sk9のステップに進む。
Sk9のステップでは、Bレジスタの値である入賞図柄フラグの上位8ビットと、Aレジスタの値の論理積(AND)を算出して、その結果をAレジスタに格納して、Sk10のステップに進み、Aレジスタが0でないかを判定し、0でない場合にはSk17のステップにジャンプし、0である場合にはSk11のステップに進む。
Sk17のステップは、Sk6及びSk10のステップにおいて、Aレジスタが0でないと判定された場合、すなわち当該ゲームにおいて許容されている入賞以外の入賞が入賞した場合のジャンプ先であり、異常入賞エラーを示すエラーコードをレジスタに設定して、図29に示すエラー処理に移行する。
以上のように、Sk2〜Sk10及びSk17のステップにより、内部当選フラグと入賞図柄フラグに基づいて異常入賞が判定される。
続いて実施されるSk11〜Sk18(Sk17除く)のステップは、入賞図柄フラグに基づく入賞時の処理である。
Sk11のステップでは、Cレジスタの値である入賞図柄フラグの下位8ビットをAレジスタに格納し、Sk12のステップに進んで、Bレジスタの値である入賞図柄フラグの上位8ビットと、Aレジスタの値の論理和(OR)を算出して、その結果をAレジスタに格納し、Sk13のステップに進む。
Sk13のステップでは、Aレジスタが0であるかを判定し、0である場合には、つまりいずれの役も入賞していない場合には処理を終了し、0でない場合には、つまりいずれかの役が入賞している場合にはSk14のステップに進む。
Sk14のステップでは、Cレジスタの値である入賞図柄フラグの下位8ビットに対して、リプレイに該当するビット(第6ビット)の値を検査して、値が0の場合には、つまりリプレイ以外の役が入賞した場合にはゼロフラグに1をセットし、値が1の場合には、つまりリプレイが入賞した場合にはゼロフラグに0をセットする。そして、Sk15のステップに進み、ゼロフラグが1であるかを判定し、1である場合には、Sk18のステップにジャンプし、1でない場合にはSk16のステップに進む。
Sk16のステップでは、リプレイゲームを示すリプレイゲーム中フラグを設定する等のリプレイが入賞したときの処理を実施して、処理を終了する。
Sk18のステップは、Sk15のステップにおいて、リプレイ以外の役が入賞した旨を確認した場合のジャンプ先であり、払い出し枚数の算出等のリプレイ以外の役が入賞したときに行われる入賞時処理を実施して、処理を終了する。
以上のように、Sk2〜Sk10及びSk17のステップにより、入賞図柄フラグに基づく入賞時の処理が実施される。
図41は、CPU41aがSk18のステップにおいて実行する入賞時処理の制御内容を示すフローチャートである。
入賞時処理では、まず、図4(b)に示す役別テーブルを参照し、当該ゲームの遊技状態(状態番号)及び入賞図柄フラグが示す役に対応するメダルの払出枚数を設定し(Sm1)、Sm2のステップに進む。
Sm2のステップにおいては、入賞図柄フラグに基づいてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞したか否かを判定する。Sm2のステップにおいてビッグボーナス(1)もビッグボーナス(2)も入賞していなければ、Sm5のステップに進み、Sm2のステップにおいてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかが入賞していれば、ビッグボーナス中を示すビッグボーナス中フラグをRAM41cに設定するとともに、RAM41cの特別役格納ワーク(iwin_bonus)をクリア(00Hを格納する)し(Sm3)、RAM41cにおいてビッグボーナス中のメダルの払出総数が格納されるビッグボーナス中払出数カウンタの値を初期化(0とする)し(Sm4)、Sm5のステップに進む。
Sm5のステップにおいては、入賞図柄フラグに基づいてチャレンジボーナスが入賞したか否かを判定する。Sm5のステップにおいてチャレンジボーナスが入賞していなければ、入賞時処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。Sm5のステップにおいてチャレンジボーナスが入賞していれば、チャレンジボーナス中を示すチャレンジボーナス中フラグをRAM41cに設定するとともに、RAM41cの特別役格納ワーク(iwin_bonus)をクリア(00Hを格納する)し(Sm6)、RAM41cにおいてチャレンジボーナス中のメダルの払出総数が格納されるチャレンジボーナス中払出数カウンタの値を初期化(0とする)し(Sm7)、入賞時処理を終了して、図40のフローチャートに復帰する。
図42は、CPU41aがSd8のステップにおいて実行するゲーム終了時処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム終了時処理では、まず、RAM41cに割り当てられたボーナス関連のカウンタを更新する(Sn1)。詳しくは、レギュラーボーナス中においては、レギュラーボーナスのゲーム数が格納されるレギュラーボーナスゲーム数カウンタの値を1減算し、レギュラーボーナス中の入賞回数が格納されるレギュラーボーナス中入賞カウンタの値を1加算する。ビッグボーナス中においては、ビッグボーナス中払出数カウンタの値に当該ゲームのメダルの払出枚数を加算する。チャレンジボーナス中においては、チャレンジボーナス中払出数カウンタの値に、当該ゲームのメダルの払出枚数を加算する。
次に、RAM41cにレギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定し(Sn2)、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、Sn5のステップに進む。Sn2のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、レギュラーボーナスの終了条件が成立したか否か、すなわちレギュラーボーナスゲーム数カウンタの値が0、もしくはレギュラーボーナス中入賞カウンタの値が8であるか否かを判定する(Sn3)。Sn3のステップにおいてレギュラーボーナスの終了条件が成立していなければ、Sn5のステップに進み、レギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM41cに設定されているレギュラーボーナス中フラグをクリアして(Sn4)、Sn5のステップに進む。
Sn5のステップでは、RAM41cにビッグボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する。Sn5のステップにおいてビッグボーナス中フラグが設定されていなければSn11のステップに進み、ビッグボーナス中フラグが設定されていれば、ビッグボーナスの終了条件が成立しているか否か、すなわちビッグボーナス中払出数カウンタの値が345枚を超えているか否かを判定する(Sn6)。Sn6のステップにおいてビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、Sn8のステップに進み、ビッグボーナスの終了条件が成立していれば、RAM41cに設定されているビッグボーナス中フラグ及びレギュラーボーナス中フラグをクリアし(Sn7)、Sn20のステップに進む。
Sn8のステップにおいては、RAM41cにレギュラーボーナス中フラグが設定されていない状態であるか否か、すなわちビッグボーナス中でかつレギュラーボーナスが未作動の状態であるか否かを判定する。Sn8のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されている状態であれば、Sn20のステップに進み、Sn8のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されていない状態であれば、レギュラーボーナス中を示すレギュラーボーナス中フラグ及びレギュラーボーナスの作動開始を示すレギュラーボーナス作動開始フラグをRAM41cに設定(Sn9)、レギュラーボーナスゲーム数カウンタの値及びレギュラーボーナス中入賞カウンタの値を初期化(レギュラーボーナスゲーム数カウンタの値に12を設定し、レギュラーボーナス中入賞カウンタの値をクリアする)した後(Sn10)、Sn20のステップに進む。
Sn11のステップにおいては、RAM41cにチャレンジボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する。Sn11のステップにおいてチャレンジボーナス中フラグが設定されていなければSn14のステップに進み、チャレンジボーナス中フラグが設定されていれば、チャレンジボーナスの終了条件が成立しているか否か、すなわちチャレンジボーナス中払出数カウンタの値が253枚を超えているか否かを判定する(Sn12)。Sn12のステップにおいてチャレンジボーナスの終了条件が成立していなければ、Sn14のステップに進み、チャレンジボーナスの終了条件が成立していれば、RAM41cに設定されているチャレンジボーナス中フラグをクリアし(Sn13)、Sn14のステップに進む。
Sn14のステップでは、RAM41cにチャレンジボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する。Sn14のステップにおいてチャレンジボーナス中フラグが設定されていなければ、Sn17のステップに進み、Sn14のステップにおいてチャレンジボーナス中フラグが設定されていれば、外部出力信号のうちCB中信号がONの状態か否かを判定する(Sn15)。Sn15のステップにおいてCB中信号がONの状態である場合、すなわちチャレンジボーナス中であり、かつ次回のゲームがチャレンジボーナスの開始ゲームではない場合には、Sn52のステップに進み、Sn15のステップにおいてCB中信号がONの状態でない場合、すなわち次回のゲームからチャレンジボーナスが開始する場合には、外部出力信号のうちCB中信号をONの状態とし(Sn16)、Sn52のステップに進む。
Sn17のステップでは、外部出力信号のうちCB中信号がONの状態か否かを判定する。Sn17のステップにおいてCB中信号がONの状態でなければ、Sn20のステップに進み、Sn17のステップにおいてCB中信号がONの状態であれば、RAM41cにチャレンジボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する(Sn18)。Sn18のステップにおいてチャレンジボーナス中フラグが設定されている場合、すなわちチャレンジボーナスが終了しない場合には、Sn52のステップに進み、Sn18のステップにおいてチャレンジボーナス中フラグが設定されていない場合、すなわちチャレンジボーナスが終了する場合には、外部出力信号のうちCB中信号をOFFの状態とし(Sn19)、Sn52のステップに進む。
Sn20のステップでは、外部出力信号のうちRB中信号がONの状態か否かを判定する。Sn20のステップにおいてRB中信号がONの状態でなければ、Sn24のステップに進み、RB中信号がONの状態であれば、RAM41cにレギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する(Sn21)。Sn21のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されていない場合、すなわちレギュラーボーナスが終了し、その後もレギュラーボーナスが再開しない場合には、Sn23のステップに進む。Sn21のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されている場合には、RAM41cにレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されているか否かを判定する(Sn22)。Sn22のステップにおいてレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されている場合、すなわちビッグボーナス中にレギュラーボーナスが再作動する場合には、Sn23のステップに進み、Sn22のステップにおいてレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されていない場合、すなわちレギュラーボーナス中でかつレギュラーボーナスの終了条件も成立していない場合には、Sn24のステップに進む。Sn23のステップでは、RB中信号をOFFの状態としてSn24のステップに進む。
Sn24のステップでは、RAM41cにレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されているか否かを判定する。Sn24のステップにおいてレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されていなければ、Sn27のステップに進み、Sn24のステップにおいてレギュラーボーナス作動開始フラグが設定されている場合、すなわち次ゲームからレギュラーボーナスが開始する場合には、RAM41cのレギュラーボーナス作動開始フラグをクリアし(Sn25)、RB中信号の出力待ち時間(tw)が経過するまで待機し(Sn26)、出力待ち時間が経過した時点でSn27のステップに進む。
Sn27のステップでは、RAM41cにビッグボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する。Sn27のステップにおいてビッグボーナス中フラグが設定されていなければ、Sn33のステップに進み、Sn27のステップにおいてビッグボーナス中フラグが設定されていれば、外部出力信号のうちBB中信号がONの状態か否かを判定する(Sn28)。Sn28のステップにおいてBB中信号がONの状態である場合、すなわちビッグボーナス中であり、かつ次回のゲームがビッグボーナスの開始ゲームではない場合には、Sn33のステップに進み、Sn28のステップにおいてBB中信号がONの状態でない場合、すなわち次回のゲームからビッグボーナスが開始する場合には、外部出力信号のうちBB中信号をONの状態とし(Sn29)、BB入賞時演出の演出待ち時間をレジスタに設定し(Sn30)、精算スイッチ10の操作の検出を有効化した後(Sn31)、Sn30のステップにおいて設定された演出待ち時間が経過するまで待機する演出待ち処理を行う(Sn32)。そして、演出待ち処理の終了後、Sn33のステップに進む。
演出待ち処理では、図44に示すように、レジスタに設定された演出待ち時間をRAM41cの汎用時間カウンタに設定し(Sn101)、精算スイッチ10の操作が検出されたか否かを判定し(Sn102)、精算スイッチ10の操作が検出されていなければ、Sn104のステップに進み、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、図34に示す精算処理を行い(Sn103)、その後、Sn104のステップに進む。Sn103のステップでは、汎用時間カウンタに設定された演出待ち時間が経過したか否かを判定し、演出待ち時間が経過していなければ、Sn102のステップに戻り、演出待ち時間が経過していれば、演出待ち処理を終了し、元の処理に復帰する。
Sn33のステップでは、RAM41cにレギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する。Sn33のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、Sn36のステップに進み、Sn33のステップにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、外部出力信号のうちRB中信号がONの状態か否かを判定する(Sn34)。Sn34のステップにおいてRB中信号がONの状態である場合、すなわちレギュラーボーナス中であり、かつ次回のゲームがレギュラーボーナスの開始ゲームではない場合には、Sn36のステップに進み、Sn34のステップにおいてRB中信号がONの状態でない場合、すなわち次回のゲームからレギュラーボーナスが開始する場合には、外部出力信号のうちRB中信号をONの状態とし(Sn35)、Sn36のステップに進む。
Sn36のステップでは、外部出力信号のうちBB中信号がONの状態か否かを判定する。Sn36のステップにおいてBB中信号がONの状態でなければ、Sn52のステップに進み、Sn36のステップにおいてBB中信号がONの状態であれば、RAM41cにビッグボーナス中フラグが設定されているか否かを判定する(Sn37)。Sn37のステップにおいてビッグボーナス中フラグが設定されている場合、すなわちビッグボーナスが終了しない場合には、Sn52のステップに進み、Sn37のステップにおいてビッグボーナス中フラグが設定されていない場合、すなわちビッグボーナスが終了する場合には、外部出力信号のうちBB中信号をOFFの状態とし(Sn38)、エンディング演出の演出待ち時間をレジスタに設定し(Sn39)、精算スイッチ10の操作の検出を有効化した後(Sn40)、Sn39のステップにおいて設定された演出待ち時間が経過するまで待機する演出待ち処理(図44参照)を行う(Sn41)。Sn41のステップにおける演出待ち処理の終了後、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域に加えて一般ワークを初期化する初期化2を行った後(Sn42)、Sn43のステップに進む。
Sn43のステップでは、打止機能が有効に設定されているか否かを判定する。Sn43のステップにおいて打止機能が無効に設定されていれば、Sn52のステップに進み、Sn43のステップにおいて打止機能が有効に設定されていれば、打止状態を示す打止コードをレジスタに設定し(Sn44)、レジスタに格納されている打止コードを遊技補助表示器12に表示する(Sn45)。そして、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Sn46)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Sn47)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、更に精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定し(Sn48)、精算スイッチ10の操作も検出されていなければ、Sn46のステップに戻る。Sn46のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、Sn47のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、Sn50のステップに進み、Sn48のステップにおいて精算スイッチ10の操作が検出された場合には、図34に示す精算処理を行い(Sn49)、Sn44のステップに戻る。
Sn50のステップでは、レジスタに格納されている打止コードをクリアする。そして、遊技補助表示器12の表示状態をクリアして(Sn51)、Sn52のステップに進む。
Sn52のステップでは、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化4を行った後、ゲーム終了時処理を終了し、図31に示すフローチャートに復帰する。
以上のように、ゲーム終了時処理では、ビッグボーナス中にレギュラーボーナスが未作動か否かの判定を1ゲーム毎に行い、ビッグボーナス中にレギュラーボーナスが未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっている。
また、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行う前に、ビッグボーナスの終了条件が成立したか否かの判定を行い、当該判定においてビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行い、未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっている。
また、レギュラーボーナスを作動させる際には、レギュラーボーナス中を示すRB中信号の出力待ち時間が経過するまでRB中信号を停止した状態で待機し、出力待ち時間が経過した時点で、RB中信号の出力を開始するようになっており、ビッグボーナス中に連続してレギュラーボーナスを作動させる場合でも、RB中信号の出力が停止し、この状態で出力待ち時間が経過した時点で、再度RB中信号の出力が再開するようになっている。
また、BB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間が経過するまでの期間においては、精算スイッチ10の操作の検出が有効化され、この間に精算スイッチ10の操作が検出されると、クレジットの精算制御が行われることとなる。また、打止状態においても精算スイッチ10の操作の検出が有効化され、この間に精算スイッチ10の操作が検出された場合にも、クレジットの精算制御が行われることとなる。
図45及び図46は、CPU41aが割込3の発生に応じて、すなわち0.56msの間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sp1)。すなわち、タイマ割込処理の実行中に他の割込処理が実行されることを禁止する。そして、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp2)。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sp3)。Sp3のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sp4)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSp8のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSp23の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sp5)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sp6)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sp7)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sp8)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sp9)を順次実行した後、Sp2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sp20)、Sp1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sp21)、割込前の処理に戻る。
また、Sp6のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sp10)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sp11)、各種ソフトウェア乱数を更新する乱数更新処理(Sp12)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sp13)、コマンドキューに格納されたコマンドを演出制御基板90に対して送信するコマンド送信処理(Sp14)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sp15)を順次実行した後、Sp2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sp20)、Sp1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sp21)、割込前の処理に戻る。
また、Sp4のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sp16)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Sp17)、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているかを確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する処理を行う原点通過時処理(Sp18)、各種スイッチ類の検出信号に基づいてこれら各種スイッチが検出条件を満たしているか否かを判定するスイッチ入力判定処理(Sp19)を順次実行した後、Sp2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sp20)、Sp1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sp21)、割込前の処理に戻る。
また、Sp16のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出が判定されたときに、停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sp22)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sp23)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sp24)を順次実行した後、Sp2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sp20)、Sp1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sp21)、割込前の処理に戻る。
図47は、CPU41aが割込2の発生に応じて、すなわち電断検出回路48からの電圧低下信号が入力されたときに起動処理やゲーム処理に割り込んで実行する電断割込処理の制御内容を示すフローチャートである。
電断割込処理においては、まず、割込を禁止する(Sq1)。すなわち電断割込処理の開始にともなってその他の割込処理が実行されることを禁止する。次いで、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sq2)。尚、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否かを判定する(Sq3)。この際、電圧低下信号が入力されていなければ、Sq2においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(Sq4)、Sq1のステップにおいて禁止した割込を許可して(Sq5)、割込前の処理に戻る。
また、Sq3のステップにおいて電圧低下信号が入力されていれば、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットして(Sq6)、全ての出力ポートを初期化する(Sq7)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sq8)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sq9)。
そして、電圧低下信号が入力されているか否かの判定(Sq10、尚、Sq10は、Sq3と同様の処理である)を除いて、何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にCPU41aは動作停止する。また、このループ処理において、電圧が回復し、電圧低下信号が入力されない状態となると、前述した起動処理が実行され、RAMパリティが0となり、かつ破壊診断用データが正常であれば、元の処理に復帰することとなる。
尚、本実施例では、RAM41cへのアクセスを禁止した後、電圧低下信号の出力状況を監視して、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理へ移行するようになっているが、ループ処理において何らの処理も行わず、ループ処理が行われている間に、電圧が回復し、リセット回路49からリセット信号が入力されたことに基づいて、起動処理へ移行するようにしても良い。
次に、CPU41aが初期化条件の成立に応じて実行する初期化1〜4の制御内容を図48〜図52のフローチャートに基づいて説明する。
図48は、CPU41aが起動処理において設定変更モードへの移行前に実行する初期化1の制御内容を示すフローチャートである。
初期化1では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sr1)。読み出した開始アドレス(7E00(H))にポインタをセットする(Sr2)。次いで、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sr3)、初期化する領域のバイト数(1D3(H)+M)をセットする(Sr4)。そして、Sr2でセットされた開始アドレスからSr4でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理を実行し(Sr5)、RAMクリア処理が終了すると、初期化1を終了してもとの処理に復帰する。
図49は、図48のSr5のステップにおいて実行するRAMクリア処理の制御内容を示すフローチャートである。
RAMクリア処理では、ポインタが示すアドレスが示す1バイトのデータを0クリアし(Sr101)、初期化バイト数(初期化する領域としてセットされたバイト数)を1減算する(Sr102)。次いで、減算後の初期化バイト数が0となったか否か、すなわち指定されたバイト数全ての初期化が終了したか否かを判定する(Sr103)。減算後の初期化バイト数が0でなければ、ポインタを1進めて(Sr104)、Sr101の処理に戻り、初期化バイト数が0となるまでSr101〜4の処理を繰り返し行う。そして、Sr103のステップにおいて減算後の初期化バイト数が0であれば、指定されたバイト数全ての初期化が終了したこととなるので、RAMクリア処理を終了し、もとの処理に復帰する。
図50は、CPU41aがSd8のゲーム終了時処理においてビッグボーナス終了時に実行する初期化2の制御内容を示すフローチャートである。
初期化2では、まず、割込を禁止した後(Sr11)、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化2に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sr12)。初期化2には、2つの開始アドレス及びそれぞれに対応する初期化サイズが登録されているので、読み出した開始アドレスのうち最初に初期化する領域の開始アドレス(7E28(H))にポインタをセットし(Sr13)、最初に初期化する領域のバイト数(67(H))をセットし(Sr14)、Sr13でセットされた開始アドレスからSr14でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図49参照)を実行する(Sr15)。RAMクリア処理が終了すると、読み出した開始アドレスのうち2番目に初期化する領域の開始アドレス(7EBA(H))にポインタをセットし(Sr16)、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sr17)、2番目に初期化する領域のバイト数(119(H)+M)をセットする(Sr18)。そして、Sr16でセットされた開始アドレスからSr18でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図49参照)を実行し(Sr19)、RAMクリア処理が終了すると、Sr11のステップにおいて禁止していた割込を許可し(Sr20)、初期化2を終了してもとの処理に復帰する。
図51は、CPU41aが起動処理においてRAM41cのデータが正常である場合に実行する初期化3の制御内容を示すフローチャートである。
初期化3では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化3に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sr21)。初期化3には、2つの開始アドレス及びそれぞれに対応する初期化サイズが登録されているので、読み出した開始アドレスのうち最初に初期化する領域の開始アドレス(7EB7(H))にポインタをセットし(Sr22)、最初に初期化する領域のバイト数(3(H))をセットし(Sr23)、Sr22でセットされた開始アドレスからSr23でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図49参照)を実行する(Sr24)。RAMクリア処理が終了すると、読み出した開始アドレスのうち2番目に初期化する領域の開始アドレス(7F05(H))にポインタをセットし(Sr25)、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sr26)、2番目に初期化する領域のバイト数(CE(H)+M)をセットする(Sr27)。そして、Sr25でセットされた開始アドレスからSr27でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図49参照)を実行し(Sr28)、RAMクリア処理が終了すると、初期化3を終了してもとの処理に復帰する。
図52は、CPU41aがSd8のゲーム終了時処理において各ゲーム毎に実行する初期化4の制御内容を示すフローチャートである。
初期化4では、まず、割込を禁止した後(Sr31)、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化4に対応して登録されている開始アドレスと初期化サイズを読み出す(Sr32)。読み出した開始アドレス(7F05(H))にポインタをセットする(Sr33)。次いで、未使用スタック領域のサイズ(M=スタックポインタ−7FD2(H))を計算し(Sr34)、初期化する領域のバイト数(CE(H)+M)をセットする(Sr35)。そして、Sr33でセットされた開始アドレスからSr5でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理(図49参照)を実行し(Sr36)、RAMクリア処理が終了すると、Sr31のステップにおいて禁止していた割込を許可し(Sr37)、初期化4を終了してもとの処理に復帰する。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図53〜図56のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、サブ制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図53に示す起動処理(サブ)を行う。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Ss1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Ss2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Ss3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Ss4)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Ss4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Ss5のステップに進み、電断前の演出状態を復帰させる。Ss5のステップでは、電断前にBB入賞時演出またはエンディング演出を実行していたか否かを判定し、BB入賞時演出またはエンディング演出を実行していた場合には、BB入賞時演出またはエンディング演出が最終段階に到達していたか否かを判定し(Ss6)、最終段階に到達していた場合には、最終段階の制御パターンを設定した後(Ss7)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Ss9)、割込を許可して(Ss10)、ループ処理に移行する。
また、Sw5のステップにおいて電断前にBB入賞時演出またはエンディング演出を実行していなかった場合、またはSs6のステップにおいてBB入賞時演出またはエンディング演出が最終段階に到達していた場合には、電断前に最後に実行していた制御パターンを設定した後(Ss8)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Ss9)、割込を許可して(Ss10)、ループ処理に移行する。
また、Ss4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化した後(Ss11)、待機パターンを制御パターンとして設定した後(Ss12)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Ss9)、割込を許可して(Ss10)、ループ処理に移行する。
図54は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(St1)。バッファにコマンドが格納されていなければ、St6のステップに進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(St2)、St3のステップに進む。
St3のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドの場合に、連続演出用の演出パターンがRAM91cに既に設定されているか否かを判定し、連続演出用の演出パターンが設定されていなければ、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し、St4のステップに進む。
St4のステップでは、受信したコマンドに応じた処理を行うとともに、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、St5のステップに進む。
St5のステップでは、St4のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、St6のステップに進む。
St6のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、St7のステップに進み、起動時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを確認できるように、RAM91cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
すなわちCPU91aは、メイン制御部41のCPU41aのように電断検出時にRAMパリティ調整用データをセットするのではなく、定期的に実行されるタイマ割込処理(サブ)毎に、RAMパリティ調整用データをセットし、いつ電断しても、復旧時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを判定できるようになっている。
図55及び図56は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSt4のステップにおいて実行する制御パターン設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
制御パターン設定処理では、まず、受信したコマンドが設定開始コマンドであるか否かを判定する(Su1)。そして、受信したコマンドが設定開始コマンドであれば、設定中報知パターンを制御パターンとして設定し(Su1)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
Su1のステップにおいて、受信したコマンドが設定開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(Su3)。そして受信したコマンドが初期化コマンドであれば、RAM91cの全ての領域を初期化した後(Su4)、前述した待機パターンを制御パターンとして設定し(Su5)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
Su3のステップにおいて、受信したコマンドが初期化コマンドではない場合には、受信したコマンドが待機コマンドであるか否かを判定する(Su6)。そして受信したコマンドが待機コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(Su7)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
Su6のステップにおいて、受信したコマンドが待機コマンドではない場合には、受信したコマンドが打止コマンドであるか否かを判定する(Su8)。そして受信したコマンドが打止コマンドであれば、更に、打止状態の開始(発生)を示す打止コマンドか否かを判定し(Su9)、打止状態の開始を示す打止コマンドであれば、打止報知パターンを制御パターンとして設定し(Su10)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。一方、打止状態の開始を示す打止コマンドでない場合、すなわち打止状態の解除を示す打止コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(Su7)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
Su8のステップにおいて、受信したコマンドが打止コマンドではない場合には、受信したコマンドがエラーコマンドであるか否かを判定する(Su11)。そして受信したコマンドがエラーコマンドであれば、更に、エラー状態の発生を示すエラーコマンドか否かを判定し(Su12)、エラー状態の発生を示すエラーコマンドであれば、現在設定されている制御パターンを一時的にスタックに退避し(Su13)、エラー報知パターンを制御パターンとして設定し(Su14)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。一方、エラー状態の発生を示すエラーコマンドでない場合、すなわちエラー状態の解除を示すエラーコマンドであれば、Su13のステップ、すなわち当該エラーの発生時にスタックに退避していた制御パターンを設定し(Su15)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
Su11のステップにおいて、受信したコマンドがエラーコマンドではない場合には、受信したコマンドが払出開始コマンドであるか否かを判定する(Su16)。そして受信したコマンドが払出開始コマンドであれば、払出パターンをサブパターンとして設定し(Su17)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。サブパターンは、実行中の演出の制御パターンが設定される領域とは別の領域に設定される制御パターンであり、実行中の演出の制御パターンと同時並行して演出を実行する際に、実行中の演出の制御パターンとは別個に設定される制御パターンである。すなわち通常であれば、新たな制御パターンが設定されると、もとから設定されていた制御パターンが上書きされてしまうのに対して、サブパターンとして制御パターンが設定されることで、2つの制御パターンが同時に設定される。このため、Su17のステップにおいて払出パターンがサブパターンとして設定されることで、現在実行中の演出と同時並行して払出パターンに基づく演出が実行されることとなる。
Su16のステップにおいて、受信したコマンドが払出開始コマンドではない場合には、受信したコマンドが払出終了コマンドであるか否かを判定する(Su18)。そして受信したコマンドが払出終了コマンドであれば、サブパターンとして設定されている払出パターンをクリアし(Su19)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。すなわちSu19のステップにおいては、同時並行して実行されていた払出パターンに基づく演出のみが終了し、もとから実行されていた演出のみが継続することとなる。
Su18のステップにおいて、受信したコマンドが払出終了コマンドではない場合には、受信したコマンドが入賞判定コマンドであるか否かを判定する(Su20)。そして受信したコマンドが入賞判定コマンドであれば、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すか否かを判定する(Su21)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示す場合には、BB入賞時パターンを制御パターンとして設定し(Su22)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。一方、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すものではない場合には、更にビッグボーナス以外の入賞を示すか否かを判定する(Su23)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナス以外の入賞を示す場合には、入賞が発生した際に特有の演出が実行される入賞時演出を実行するための入賞時パターンのうち、発生した入賞に対応する入賞時パターンを制御パターンとして設定し(Su24)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。尚、Su23のステップにおいてビッグボーナス以外の入賞を示すものでない場合には、Su29のステップに進む。
Su20のステップにおいて受信したコマンドが入賞判定コマンドではない場合には、受信したコマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判定する(Su25)。そして受信したコマンドが遊技状態コマンドでなければ、Su29のステップに進み、遊技状態コマンドであれば、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM91cに設定するとともに(Su26)、設定された遊技状態に基づいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであったか否かを判定する(Su27)。そして、当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであれば、エンディングパターンを制御パターンとして設定し(Su28)、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。尚、Su27のステップにおいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームでなければ、Su29のステップに進む。
Su29のステップでは、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出して設定し、制御パターン設定処理を終了して、図54に示すフローチャートに復帰する。
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1では、遊技状態がチャレンジボーナス中以外の場合には、いずれか1つの特別役または一般役が当選しているか、特別役及び一般役の双方が当選しているか、に関わらず、+1ずつ増加する値であり、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている特別役の当選番号と一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている一般役の当選番号との組み合わせ、すなわち内部抽選の結果に対して一意的に割り当てられた値[4×特別役の当選番号+一般役の当選番号]が設定されるとともに、この値に基づいてインデックス領域のアドレス[ctrldata_index+2×{4×(特別役の当選番号−1)+一般役の当選番号}]が算出され、その算出されたインデックス領域のアドレスを先頭とする格納領域に格納されたインデックスデータから特定される停止制御用データを、当該ゲームの停止制御用データとして選択すれば良く、停止制御用データを選択する際に、従来のように全ての入賞についての当選フラグのビットを確認せずに済むので、停止制御用データを選択する際の処理を簡略化することができる。
また、内部抽選の結果に対して一意的に割り当てられた値が、1ずつ増加する値、すなわちn(nは正の整数)ずつ規則的に増加する値であるため、従来のように当選した入賞たい対して割り当てられたビットを1とする当選フラグ、すなわち規則的に増加しない値を用いるよりも、停止制御用データを特定するためのテーブルインデックスのアドレスを簡単な計算で算出することが可能となる。特に、本実施例のようにテーブルインデックスがインデックス領域に等間隔に格納されているものにあっては、一層簡単な計算でテーブルインデックスのアドレスを算出することができる。一方、本実施例では、特別役の当選番号、一般役の当選番号が、各々1ずつ増加する値であるので、これらの値から内部抽選の結果に対して一意的に割り当てられた値についても簡単に算出することが可能となる。
また、本実施例では、いずれか1つの特別役または一般役が当選しているか、特別役及び一般役の双方が当選しているか、に関わらず、[1000H]から+2ずつ増加するアドレスであり、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている特別役の当選番号と一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている一般役の当選番号との組み合わせ、すなわち内部抽選の結果に対して一意的に割り当てられたインデックス領域のアドレスが設定され、そのインデックス領域のアドレスを先頭とする格納領域に格納されたインデックスデータから特定される停止制御用データを、当該ゲームの停止制御用データとして選択すれば良く、停止制御用データを選択する際に、従来のように全ての入賞についての当選フラグのビットを確認せずに済むので、停止制御用データを選択する際の処理を簡略化することができる。
また、インデックス領域に格納されているインデックスデータの先頭アドレスが、2ずつ増加する値、すなわちn(nは正の整数)ずつ規則的に増加する値であるため、インデックスデータがインデックス領域に等間隔で格納されることとなり、インデックス領域に格納されているインデックスデータが示す値を簡単に把握することが可能となる。
また、チャレンジボーナス中の場合には、内部抽選の結果に関わらず、チャレンジボーナス用の停止制御用データを一義的に選択すれば良いので、全小役が一律に許容されるチャレンジボーナスであっても、停止制御用データを選択する際の処理が複雑化することがない。
また、異常入賞か否かの判定を行う際には、役の種類毎に割り当てられたビットの値が0である場合に、当該役の入賞が許容された旨を示し、1である場合に当該役の入賞が許容されていない旨を示す異常入賞判定用フラグと、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役が入賞した旨を示し、1である場合に当該役が入賞していない旨を示す入賞図柄フラグと、を論理積演算し、その演算結果が0か否か、すなわち演算結果が0であるか否かを示すFレジスタのゼロフラグの値を参照するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行う際の処理も簡略化することができる。
また、チャレンジボーナス中には、内部抽選の結果に関わらず、役の種類毎に割り当てられたビットのうち、全ての小役、すなわちチャレンジボーナス中において一律に許容される役に対して割り当てられたビットの値を0とする異常入賞判定用フラグ、すなわち全ての小役が許容されている旨を示す異常入賞判定用データが設定されるので、遊技状態に関わらず同一の処理で異常入賞か否かの判定を行うことが可能となり、遊技状態の違いによって異常入賞か否かの判定を行う際の処理が複雑化してしまうことがない。
また、本実施例では、役の種類毎に割り当てられたビットの値が1である場合に、当該役の入賞が許容された旨を示し、0である場合に当該役の入賞が許容されていない旨を示す内部当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定するとともに、内部当選フラグの各ビットの1と0を反転する演算を行うことで、異常入賞判定用フラグを作成するようになっている。すなわち一度、従来からの当選フラグと同様の内部当選フラグを作成した後、この内部当選フラグの各ビットの1と0を反転して異常入賞判定用データを作成するので、内部当選フラグを異常入賞判定用データを作成する以外の用途(例えば、外部へ出力する試験信号やサブ制御部91に対して出力するコマンドを作成する際のデータなど)に用いることも可能となる。
また、遊技状態がチャレンジボーナス以外であれば、内部抽選の結果に基づく内部当選フラグに対して、役の種類毎に割り当てられたビットの値が全て0のデータ[0000H]を、遊技状態がチャレンジボーナスであれば、内部抽選の結果に基づく内部当選フラグに対して、[C000H]、すなわちチェリー及びベルに対応するビットの値に1が設定されている全小役当選フラグを、それぞれ論理和演算し、その結果を内部当選フラグとして内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納するので、チャレンジボーナス中か否かによって内部当選フラグを算出する際に用いるデータ([0000H]か[C000H])を変更するのみで、その後の異常入賞判定用フラグを作成する際の処理や、異常入賞の判定処理を共通化することができる。
また、本実施例では、遊技状態がチャレンジボーナス以外の場合において、特別役格納ワーク(iwin_bonus)に格納されている値、すなわち一度設定されると入賞するまで持ち越される特別役の当選番号と、一般役格納ワーク(iwin_gen)に格納されている値、すなわち1ゲーム毎に更新される一般役の当選番号と、を用いて[ctrldata_index+2×(4×特別役の当選番号+一般役の当選番号)]の演算を行うことにより、内部抽選の結果に対応する停止制御用データのインデックスデータの格納アドレスを特定できるようになっており、特別役が持ち越されているか否かに関わらず、特別役の当選番号と一般役の当選番号とを用いて演算を行うのみで停止制御用データのインデックスデータの格納アドレスを特定することができる。すなわち常に共通の方法で停止制御用データのインデックスデータの格納アドレスを特定することが可能となる。
また、本実施例のスロットマシン1では、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲か否か、すなわち内部抽選に用いる設定値が適正な範囲の値か否かを判定する処理を1ゲーム毎に実行し、設定値ワークから読み出した値が1〜6の範囲の値でない場合、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例において設定値ワークに格納される値、すなわち設定変更処理により選択可能な設定値の範囲は1〜6の値であるので、設定値ワークに格納されている値が1〜6の範囲の値でなければゲームの進行が不能化されることとなる。
更に、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定する処理を1ゲーム毎に実行し、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にも、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。本実施例では、遊技状態毎に対応する賭数が定められているが、その賭数とは異なる賭数でゲームが行われている場合には、RAM41cに格納されているデータが壊れているか、或いは不正なプログラムが作動している可能性があるので、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合にもゲームの進行が不能化されることとなる。
また、本実施例のスロットマシン1では、異常入賞が発生した場合、すなわち当該ゲームにおいて許容されていない役が入賞した場合には、異常入賞エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化される。すなわち、許容されていない役が入賞した場合には、データが破壊されているか、異常なプログラムが作動している可能性があるため、ゲームの進行が不能化されることとなる。
そして、一度RAM異常エラーや異常入賞エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行させて、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわちデータ化けや異常なプログラムの作動などにより、設定値が適正でない場合や設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、許容されていない役が入賞した場合には、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
尚、本実施例では、内部抽選処理において入賞の当選を判定する際に、適正な設定値ではないと判定された場合には、RAM異常エラー状態に制御されるようになっているが、RAM41cの設定値ワークに格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でない場合に、設定値の初期値(例えば、設定値1)に基づく確率で入賞の当選を判定するようにしても良い。また、内部抽選の際に、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではないと判定された場合には、RAM異常エラー状態に制御されるようになっているが、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数でない場合に、遊技状態に応じた賭数に更新して処理を続行するようにしても良い。
また、本実施例のスロットマシン1では、メイン制御部41のRAM41cにおける未使用領域が1ゲーム毎に初期化されるので、RAM41cの未使用領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cにおける未使用領域に加えてスタック領域における未使用スタック領域も1ゲーム毎に初期化されるので、RAM41cにおいてその時点で使用されていない全ての領域が1ゲーム毎に初期化されることとなり、例え、RAM41cの未使用領域を利用せずに未使用スタック領域を利用して不正プログラムを格納させようとしても、当該不正プログラムが常駐してしまう余地を無くすことができるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できるとともに、例えば、未使用スタック領域に不正なデータ(不正プログラムが指定するアドレス等)を加え、データの復帰時にマイクロコンピュータを誤作動させることでレジスタを不正なものに書き換えてしまうことにより、本来のプログラムとは異なる動作を行わせてしまうような不正も防止できる。更に、未使用スタック領域に不正なデータが格納されることによって、本来であれば退避したデータを格納できるはずの領域が圧迫され、スタック領域がオーバーフローしてしまい、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータが暴走してしまう等の不具合も防止できる。
尚、本実施例では、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化しているが、少なくともRAM41cの未使用領域または未使用スタック領域のいずれか一方の領域を1ゲーム毎に初期化するものであれば良い。
また、本実施例では、ゲーム終了時にRAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化4を毎ゲーム実行することで、RAM41cの未使用領域や未使用スタック領域を1ゲーム毎に初期化しているが、少なくとも1ゲーム毎に1回以上RAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域が初期化されるものであれば、RAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域の初期化を行うタイミングは、1ゲーム中のどのタイミングであっても良く、例えば、ゲーム開始時や1ゲーム毎に必ず実行される処理の実行時にRAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域の初期化を行うものであっても良い。
また、設定開始前(設定変更モードへの移行前)、ビッグボーナス終了時、起動時にRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の4つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化1〜4を行うとともに、これら4種類の初期化条件のうちどの条件が成立した場合でも、必ずRAM41cにおける未使用領域及びスタック領域における未使用スタック領域が初期化されるので、不正プログラムが常駐してしまうことを一層確実に防止できる。
特に、起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないときに、必ずRAM41cにおける未使用領域及びスタック領域における未使用スタック領域が初期化されるので、RAM41cの未使用領域や未使用スタック領域を利用して不正プログラムや不正データが格納された場合にも、当該不正プログラムや不正データが格納されたままメイン制御部41の制御状態がRAM41cのデータに基づいて復帰してしまうことを防止できる。
また、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データをRAM41cの所定アドレスに格納した後、RAM41cの未使用領域及び未使用スタック領域を含む全てのデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける未使用領域及び未使用スタック領域を含む全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否か、及び破壊診断用データが格納されているか否か、を判定し、RAMパリティが0でなかった場合、またはRAMパリティが0であっても破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAM異常エラーによるエラー状態となり、設定キースイッチ37をONの状態で電源投入し、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるまで、ゲームの進行が不可能となるので、起動時にRAM41cの未使用領域及び/または未使用スタック領域に不正プログラムが格納された場合でも、当該不正プログラムを発見して初期化することができる。
更に、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定され、RAM異常エラー状態となると、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるようになっており、RAM41cに格納されているデータが正常ではないと判定されたときにも、その後、設定キースイッチ37がONの状態で電源投入されたときにも、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1が行われるので、RAM41cに格納されている可能性がある不正プログラムを確実に除去することができる。
また、本実施例では、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラーによるエラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されるとともに、一度RAM異常エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM41cに記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシンにより自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行われるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行われることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
また、RAM41cに記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時やCPU41aが暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。このため本実施例では、これらの状態から復旧してCPU41aが起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判定を行うようになっているので、RAM41cに記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行うことができる。すなわちデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行わずに済み、CPU41aの負荷を軽減させることができる。
また、本実施例では、電断割込処理においてRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティ、すなわち排他的論理和演算した結果が0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、格納するとともに、復旧時においてRAM41cにおける全ての領域に格納されているデータに基づいて計算したRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているので、当該判定を正確にかつ簡便に行うことができる。
また、本実施例では、電断割込処理において、いずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータをRAM41cの所定のアドレスに格納した後、この破壊診断用データを含むRAM41cの全てのデータに基づくRAMパリティが0となる調整用データを格納し、起動時においてRAMパリティが0か否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定し、RAM41cに格納されているデータに基づいて制御状態を復帰させるようになっている。これにより、全ての領域に00Hが格納されている場合、すなわちRAM41cのデータが正常でなくても、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、起動時のRAMパリティの判定により正常であると判定されてしまうが、RAM41cのデータが0クリアされてしまった場合には、破壊診断用データが格納されるべき領域も0となり、RAM41cのデータが正常ではないと判定され、誤ってRAM41cのデータが正常であると判定されてしまうことを防止できるので、起動時においてRAM41cのデータが正しい内容であるか否かの判定精度を一層高めることができる。
また、CPU41aは、起動時においてRAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データも正常に格納されていると判定し、RAM41cのデータが正常であると判定すると、RAM41cに格納されている破壊診断用データをクリアするようになっているので、起動後もRAM41cに破壊診断用データが格納されたままの状態となることで、次回起動時においてRAM41cのデータが正常ではないにも関わらず、破壊診断用データが格納されているために正常であると誤って判定してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RAM41cのデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域が初期化されるので、RAM41cのデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化及び設定値の選択・設定に伴うデータの初期化を1度で行うことができ、無駄な処理を省くことができる。更に、CPU41aの起動時には、RAM41cのデータが正常か否かを判定する前に、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ37がONの状態であると判定した場合には、RAM41cのデータが正常か否かの判定は行わず、設定変更モードに移行し、新たに設定値が選択・設定されることとなり、この場合にも無駄な処理を省くことができる。
尚、本実施例では、設定変更処理に移行する前に、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行っているが、設定変更処理に移行することに伴って初期化1が行われれば良く、例えば、設定変更処理の終了後に行っても良いし、設定変更処理において設定値が確定した時点で行っても良い。尚、この場合には、確定した設定値が変更されてしまうと不都合が生じるので、初期化1においては、RAM41cの使用中スタック領域及び設定値ワークを除く全ての領域が初期化されることとなる。
また、本実施例では、一度RAM異常エラーや異常入賞エラーによるエラー状態に制御されると、設定変更処理が行われるまで、ゲームが不能動化されるようになっているが、RAM異常エラーや異常入賞エラーによるエラー状態となったときに、RAM41cの使用中スタック領域を除く全ての領域を初期化する初期化1を行うとともに、設定値を初期値(例えば、設定値1)に設定し、この状態でリセット操作がなされることで、ゲームを再開できるようにしても良い。
また、本実施例のスロットマシン1では、ビッグボーナス入賞が発生したゲームにおいて、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、BB入賞時演出待ち時間が経過するまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)として記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、例えば、ビッグボーナス入賞が発生したゲームにおいて、ビッグボーナス入賞の発生に伴うビッグボーナスのゲームを始める前に、クレジットとして記憶されているメダルの一部を景品(例えば、清涼飲料水やたばこ等)に交換したいこともあり得るが、このような遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
また、ビッグボーナス入賞が発生した際に、ビッグボーナス入賞の発生した旨を示すBB入賞時演出が実行されるので、ビッグボーナス入賞の発生に伴いビッグボーナスに移行する際の遊技者の興趣を効果的に高めることができる。
また、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームにおいて、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、エンディング演出待ち時間が経過するまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)として記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナスの終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
また、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了時に、ビッグボーナスが終了した旨を示すエンディング演出が実行されるので、ビッグボーナスの終了を分かりやすく報知することができる。
また、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームにおいて、打止状態に制御される場合でも、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲームが終了し、店員によるリセット操作がなされて打止状態が解除されるまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)として記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナスの終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
また、ビッグボーナス入賞が発生したゲームの終了が判定された後、BB入賞時演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、BB入賞時演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間を除いた時間が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、BB入賞時演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、BB入賞時演出は経過段階の最初から実行される。そして、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、BB入賞時演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。このため、BB入賞時演出が開始した後、このBB入賞時演出が終了する前に電断し、その後電断から復帰した場合に、BB入賞時演出が最初から実行されるが、当該BB入賞時演出の実行中において新たにコマンドを受信した場合には、実行中のBB入賞時演出がキャンセルされて新たに受信したコマンドに基づく演出が実行されるので、BB入賞時演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、サブ制御部91では、電断時に実行中のBB入賞時演出が経過段階にあるか最終段階にあるかをバックアップし、次回起動時に、BB入賞時演出が経過段階にある旨がバックアップされていれば、BB入賞時演出を経過段階の最初から実行し、BB入賞時演出が最終段階にある旨がバックアップされていれば、BB入賞時演出を最終段階の状態で復帰するようになっている。このため、BB入賞時演出が最終段階に到達している状態で電断した場合には、復帰後に、実行していたBB入賞時演出が最初から実行されることがないので、BB入賞時演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことをより効果的に防止できる。
また、ビッグボーナス入賞が発生したゲームの終了が判定された後、BB入賞時演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、BB入賞時演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間を除いた時間が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、BB入賞時演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、BB入賞時演出は経過段階の最初から実行される。そして、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、BB入賞時演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。このため、BB入賞時演出が開始した後、このBB入賞時演出が終了する前にエラー状態に制御され、その後エラー状態が解除した場合に、BB入賞時演出が最初から実行されるが、当該BB入賞時演出の実行中において新たにコマンドを受信した場合には、実行中のBB入賞時演出がキャンセルされて新たに受信したコマンドに基づく演出が実行されるので、BB入賞時演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、サブ制御部91では、エラー発生時に実行中のBB入賞時演出が経過段階にあるか最終段階にあるかのデータを維持し、当該エラーが解除したときには、BB入賞時演出が経過段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が経過段階の最初から実行され、BB入賞時演出が最終段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が最終段階の状態で復帰するようになっている。このため、BB入賞時演出が最終段階に到達している状態でエラーが発生した場合には、当該エラーの解除後に、実行していたBB入賞時演出が最初から実行されることがないので、BB入賞時演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことをより効果的に防止できる。
また、打止機能が設定されていない場合において、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、エンディング演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間を除いた時間が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。そして、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。このため、エンディング演出が開始した後、このエンディング演出が終了する前に電断し、その後電断から復帰した場合に、エンディング演出が最初から実行されるが、当該エンディング演出の実行中において新たにコマンドを受信した場合には、実行中のエンディング演出がキャンセルされて新たに受信したコマンドに基づく演出が実行されるので、エンディング演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、サブ制御部91では、電断時に実行中のエンディング演出が経過段階にあるか最終段階にあるかをバックアップし、次回起動時に、エンディング演出が経過段階にある旨がバックアップされていれば、エンディング演出を経過段階の最初から実行し、エンディング演出が最終段階にある旨がバックアップされていれば、エンディング演出を最終段階の状態で復帰するようになっている。このため、エンディング演出が最終段階に到達している状態で電断した場合には、復帰後に、実行していたエンディング演出が最初から実行されることがないので、エンディング演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことをより効果的に防止できる。
また、打止機能が設定されていない場合において、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、エンディング演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間を除いた時間が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。そして、賭数が設定されてメイン制御部41側からBETコマンドを受信すると、エンディング演出はその時点でキャンセルされ、BETコマンドに対応する演出が実行されることとなる。このため、エンディング演出が開始した後、このエンディング演出が終了する前にエラー状態に制御され、その後エラー状態が解除した場合に、エンディング演出が最初から実行されるが、当該エンディング演出の実行中において新たにコマンドを受信した場合には、実行中のエンディング演出がキャンセルされて新たに受信したコマンドに基づく演出が実行されるので、エンディング演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、サブ制御部91では、エラー発生時に実行中のBB入賞時演出が経過段階にあるか最終段階にあるかのデータを維持し、当該エラーが解除したときには、BB入賞時演出が経過段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が経過段階の最初から実行され、BB入賞時演出が最終段階にある旨のデータが維持されていれば、BB入賞時演出が最終段階の状態で復帰するようになっている。このため、BB入賞時演出が最終段階に到達している状態でエラーが発生した場合には、当該エラーの解除後に、実行していたBB入賞時演出が最初から実行されることがないので、BB入賞時演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことをより効果的に防止できる。
また、打止機能が設定されている場合において、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、エンディング演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出の演出待ち時間から電断前に既に経過した時間を除いた時間が経過した後、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において電断が発生し、その後復帰した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。このため、エンディング演出が開始した後、このエンディング演出が終了する前に電断し、その後電断から復帰した場合に、エンディング演出が最初から実行されるが、当該エンディング演出の実行中において打止状態の開始を示すコマンドを受信した場合には、実行中のエンディング演出がキャンセルされて打止中報知が実行されるので、エンディング演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、打止機能が設定されている場合において、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームの終了が判定された後、エンディング演出の演出待ち時間が経過するまでの期間において、例えば、クレジットの精算が実行され、この精算に伴うメダルの払出中に払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出の演出待ち時間から払出エラーの発生前に既に経過した時間を除いた時間が経過した後、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となるのに対して、エンディング演出が最終段階に到達する前の段階において払出エラーが発生し、当該払出エラーが解除した場合には、エンディング演出は経過段階の最初から実行される。このため、エンディング演出が開始した後、このエンディング演出が終了する前にエラーが発生し、その後当該エラーが解除した場合に、エンディング演出が最初から実行されるが、当該エンディング演出の実行中において打止状態の開始を示すコマンドを受信した場合には、実行中のエンディング演出がキャンセルされて打止中報知が実行されるので、エンディング演出が遊技者にとって煩わしいものとなってしまうことを防止できるとともに、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、BB入賞時演出やエンディング演出の経過段階の実行に要する時間、すなわち最終段階に移行するまでの時間が、これらBB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間、すなわちゲームの終了が判定されてから賭数の設定が禁止されている時間よりも短い時間に設定されているので、BB入賞時演出やエンディング演出が最終段階に到達する前に電断し、復帰後に、実行していたBB入賞時演出やエンディング演出が最初から実行される場合でも、BB入賞時演出やエンディング演出が実行される期間と賭数の設定の禁止が解除されるまでの期間との重複する期間が長くなるので、メイン制御部41及びサブ制御部91双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを極力防止できる。
尚、本実施例では、BB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間が経過する前の段階において、エラーが発生し、エラー状態に制御されている間、BB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間の計時が中断され、エラー状態が解除された時点からBB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間の計時が再開されるようになっているが、これらBB入賞時演出やエンディング演出の演出待ち時間の計時をエラー状態に制御されている間も中断せずに行うようにしても良く、このようにすることで、エラー状態が解除された時点で、賭数の設定の禁止が解除され、極力早い段階で賭数の設定を行うことが可能となるうえに、この状態で賭数の設定が行われることで、再開されたBB入賞時演出やエンディング演出がキャンセルされるので、これらの演出が遊技者にとって煩わしいものとならないばかりか、メイン制御部41側の制御状態が進んでいるにも関わらず、サブ制御部91側の制御状態が停滞して、双方の制御状態に食い違いが生じてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、トリガー端子CLK/TRGに電圧低下信号が入力されることで、CPU41aが実行中の処理に割り込んで電断割込処理を実行するようになっているが、電断割込処理では、破壊診断用データを設定する処理やRAMパリティ調整用データを計算して設定する処理等、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行う前に、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されているか否かの判定を行い、信号入力端子DATAにも電圧低下信号が入力されていれば、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等を行うのに対して、信号入力端子DATAに電圧低下信号が入力されていなければ、もとの処理に復帰するようになっている。
すなわち、メイン制御部41には、電圧低下信号が2系統の入力部に入力され、CPU41aは、一方の入力部に電圧低下信号が入力されて電断割込処理を実行しても、復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等が実行される前に再度他方の入力部に電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、他方の入力部にも電圧低下信号が入力されていて初めてこれらの処理が実行されるようになっており、電断を誤って検出した際に、誤って復旧時にRAM41cのデータが正常であるかを判定可能とするための処理や出力ポートの初期化等の処理が行われてしまうことが防止できるので、電断を誤って検出することに伴い、必要以上に長い間CPU41aの制御が中断されたり、必要以上に負荷がかかってしまうことを防止できる。
また、電断割込処理及びタイマ割込処理(メイン)の実行中においては、他の割込が禁止されるようになっており、例えば、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電圧低下信号が入力された場合でも2重に割込が生じることがなく、CPU41aの処理負荷が増大してしまったりデータの整合性がとれなくなってしまうことを防止できる。特に、コマンドの送信中に電圧低下信号が入力されても、割込が生じて当該コマンドの送信が阻害されることがなく、CPU41aの駆動が停止する前に正常に送信を完了させることができる。
また、電断割込処理の割込タイミングとタイマ割込処理(メイン)の割込タイミングとが同時となった場合、すなわち割込2と割込3が同時に発生した場合には、割込2を優先し、電断割込処理を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)の実行中に割込2が発生した場合には、当該タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断割込処理を実行するようになっており、多重割込を防止しつつも極力早い段階で電断割込処理が行われるので、CPU41aの駆動が停止する前に電断割込処理を確実に行うことができる。
また、CPU41aは、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、このうち未使用に設定されている割込1、4が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。このため、未使用の割込1、4が発生したときでも、すぐに割込前の処理に復帰することとなるので、ノイズ等によって未使用の割込が発生してもCPU41aが暴走してしまうといった不具合を防止できる。
また、本実施例では、CPU41aが演出制御基板90に対して遊技の進行に応じたコマンドを送信し、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うようになっており、CPU41aは、コマンドを送信するのみで演出の制御を行う必要がないので、CPU41aの処理負荷を軽減できるうえに、演出を多彩なものにできる。
また、遊技制御基板40から演出制御基板90にコマンドが送信されるコマンド伝送ラインが、遊技制御基板40と演出制御基板90との間で演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40に演出制御基板90が直接接続される構成ではないので、コマンド伝送ラインからCPU41aに対して外部から不正な信号が入力され、遊技の制御に影響を与えられてしまうことを防止できる。
また、本実施例のスロットマシン1では、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、いずれかのリールが既に停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなるので、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(例えばリール制御の振分抽選など)などにより更に選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
また、本実施例では、リールの回転開始時に、全てのリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるとともに、その後リールが停止する毎に、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置、すなわちいずれか1つのリールが停止した状態では停止済みのリールの停止位置、いずれか2つのリールが停止した状態では停止済みの2つのリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールの停止位置または最後に停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、いずれかのリールが既に停止している場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、リールの停止状況及び停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようにしても良く、このようにすることで遊技状態及び内部当選状態が同一であり、かつ停止済みのリールの停止位置(停止図柄)が同一の場合であっても、停止済みのリールの停止操作位置が異なる場合には、異なる停止制御テーブルが適用されることがあるため、リールの表示結果をより多彩なものにできる。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)には、新たに停止制御テーブルを選択せず、全てのリールが回転している状態でいずれか1つのリールが停止したときに選択された停止制御テーブルに従って残りのリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うとともに、更にいずれかのリールが停止したとき(2つのリールが停止したとき)に、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、最初に停止したリールまたは最後に停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、本実施例では、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっているが、例えば、いずれか2つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止位置の組み合わせに対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、いずれか1つのリールが停止したときに、回転中のリールについて、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、いずれか2つのリールが停止したときに、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止したリールのうちのいずれか1つのリールの停止位置、停止したリールのうちの残りのリールの停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、これらの場合には、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位で停止済みのリールの停止操作位置を判定し、その停止操作位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行うこと、すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止制御テーブルを選択可能とすることが好ましく、このようにすれば、停止済みのリールの停止位置が同一であり、停止操作が行われたタイミングが1図柄が変動する範囲以内であっても、他のリールに適用される停止制御テーブルを変化させることができるので、各リールの表示結果をより一層多様化することができる。
また、本実施例では、複数の連続するステップ数の範囲(本実施例では1図柄が変動する4ステップずつ)毎に引込コマ数(当該範囲で停止操作が検出された場合の停止位置)が一意的に定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行っているので、停止制御テーブルを作成するための停止制御用データの容量を大幅に軽減できる。
尚、本実施例では、1図柄が変動する範囲の領域の単位毎に、引込コマ数を一意的に定めた停止制御テーブルを用いているが、例えば、1/2図柄が変動する範囲の領域、すなわち1図柄が変動する範囲未満の単位毎に、引込コマ数(停止位置)を一意的に定めた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良い。すなわちある図柄が基準位置に位置するステップ数から1図柄が変動する範囲以内の異なるステップ数に対して異なる停止位置が定められた停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行うようにしても良く、このようにすることで、1図柄が変動する範囲以内であっても、停止操作のタイミングが異なることで導出される表示結果を変化させることができるので、停止操作のタイミングに応じてより多彩な態様でリールの表示結果を導出させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1では、ビッグボーナスへの移行と同時に、レギュラーボーナスを作動させるとともに、ビッグボーナス中は1ゲーム毎に、レギュラーボーナスが作動中か否かを判定し、レギュラーボーナスが未作動であると判定された場合には、再度レギュラーボーナスを作動させることで、ビッグボーナスが作動している間、常にレギュラーボーナスに制御するようになっている。このため、ビッグボーナスが作動している間は、レギュラーボーナスにのみ制御すれば良いので、ビッグボーナスへの移行に伴う制御を簡素化することができるとともに、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定が行われるため、ビッグボーナス中の各ゲームの制御プログラムを、レギュラーボーナスの作動中か否かに関わらず共通化することができるのでプログラム容量を削減することができる。
また、ビッグボーナスが作動している間は、常にレギュラーボーナスに制御されることにより、ビッグボーナス中においてメダルを最も速く増加させることができるので、従来のようにJACIN入賞に伴いレギュラーボーナスが作動するよりもビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。特に、本実施例のようにレギュラーボーナスへの移行回数でビッグボーナスが終了することなく、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(本実施例では、345枚)を超えることで終了条件が成立する場合には、ビッグボーナス中の純増枚数を高めることができるので、更にビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
また、本実施例では、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行う前に、ビッグボーナスの終了条件が成立したか否かの判定を行い、当該判定においてビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行い、未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっているので、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを再度作動させるための判定、すなわち不要な判定が行われることがない。
尚、本実施例では、レギュラーボーナスの作動が開始した後、レギュラーボーナスに制御されたゲーム数が規定のゲーム数(本実施例では12ゲーム)に到達するか、規定回数(本実施例では8回)入賞が発生することで終了するようになっているが、いずれか一方のみの条件でレギュラーボーナスが終了するようにしても良く、更には、1ゲームのみで終了するものや1回入賞が発生するのみで終了するものであっても良い。また、レギュラーボーナス中のメダルの払出総数や純増枚数(メダルの払出総数から賭数の設定に消費したメダルの総数を減算した枚数)が規定数に到達することで終了するものであっても良いし、これらの条件のうち、いずれかの条件が成立することで終了するものであっても良い。
また、本実施例では、ビッグボーナスの作動が開始した後、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(本実施例では、345枚)を超えることでビッグボーナスが終了するようになっているが、その他の条件でビッグボーナスが終了するものであっても良く、例えば、ビッグボーナス中のメダルの純増枚数(メダルの払出総数から賭数の設定に消費されたメダルの総数を減算した枚数)が規定値に到達したときに終了するものや、ビッグボーナスに制御されたゲーム数が規定のゲーム数に到達すること、レギュラーボーナスへの移行回数が規定回数に到達し、かつ当該レギュラーボーナスが終了することなどでビッグボーナスの終了条件が成立するようにしたり、これらの条件のうちいずれかが成立することでビッグボーナスの終了条件が成立するようにしても良い。
また、本実施例では、ビッグボーナス中、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定が行われるようになっているが、ビッグボーナスへの移行と同時に、レギュラーボーナスを作動させるとともに、レギュラーボーナスの終了時に、再度レギュラーボーナスを作動させることで、ビッグボーナスが作動している間、常にレギュラーボーナスに制御するようにしても良く、このようにした場合にも、ビッグボーナスが作動している間は、レギュラーボーナスにのみ制御すれば良いので、ビッグボーナスへの移行に伴う制御を簡素化することができるとともに、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定を行う必要がなく、レギュラーボーナスが終了したときのみレギュラーボーナスを再作動させるための処理を行えば良いので、レギュラーボーナスの制御が終了していない状態で不要な処理が行われることがない。
また、この場合には、レギュラーボーナスの終了時に、再度レギュラーボーナスを作動させる前に、ビッグボーナスの終了条件が成立したか否かの判定を行い、当該判定においてビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、再度レギュラーボーナスを作動させることが好ましく、このようにすることで、ビッグボーナスが終了してすぐに終了してしまうにも関わらずレギュラーボーナスが再作動されてしまうことがない。
また、ビッグボーナスに移行後、最初のレギュラーボーナスについては、特定の入賞が発生することなどを契機として移行し、その後のレギュラーボーナスについては、レギュラーボーナス終了時に再作動する構成としても良い。
また、本実施例では、レギュラーボーナスを作動させる際に、レギュラーボーナス中を示すRB中信号の出力待ち時間が経過するまでRB中信号を停止した状態で待機し、出力待ち時間が経過した時点で、RB中信号の出力を開始するようになっており、ビッグボーナス中に連続してレギュラーボーナスを作動させる場合でも、RB中信号の出力が停止し、この状態で出力待ち時間が経過した時点で、再度RB中信号の出力が再開するようになっている。このため、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをRB中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となり、例えば、外部出力された信号からスロットマシンが正常に動作しているか否かなどの試験を外部機器にて適正に実施することができる。
また、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスがそれぞれ登録されており、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようになっており、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。すなわち1つの役別テーブルから、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得るようになっている。これにより、ゲームの結果として一般役が入賞した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとチェリーのみ同時に当選可能としているが、例えば、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとチェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとベルなど、特別役と複数種類の一般役が同時に当選できるようにしても良い。更に、この場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとベルが同時に当選する判定値の範囲よりも、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとチェリーが同時に当選する判定値の範囲の方が大きくなるように設定し、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとベルが同時に当選する確率よりも、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスとチェリーが同時に当選する確率の方が高くなるようにしても良く、このようにすれば、ベルが入賞したときよりもチェリーが入賞したときの方が、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)またはチャレンジボーナスと同時に当選している可能性が高くなるので、一般役が入賞したときに、その一般役の種類によって特別役の当選に対する期待感に変化を持たせることができるため、興趣を高めることができる。
また、本実施例では、役別テーブルに、特別役のみに対応する判定値数の格納先のアドレス、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数の格納先のアドレス、一般役のみに対応する判定値数の格納先アドレスをそれぞれ登録しておき、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、特別役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役のみの当選を判定し、特別役及び一般役の双方に対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、特別役及び一般役の双方の当選を判定し、一般役のみに対応する判定値数との加算結果がオーバーフローした場合には、一般役のみの当選を判定するようにすることで、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としていたが、一般役の格納先アドレスが登録された一般役用の役別テーブルと、特別役の判定値数の格納先アドレスが登録された特別役用の役別テーブルと、を設け、内部抽選において、同一の内部抽選用の乱数について、一般役用の役別テーブルを参照する一般役の抽選と、特別役用の役別テーブルを参照する特別役の抽選と、を別個に行うとともに、一般役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数及び特別役用の役別テーブルに登録されているアドレス領域に格納された判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役、特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定できるようにすることにより、特別役と一般役が同時に当選し得る構成としても良く、このような構成とした場合でも、ゲームの結果として一般役が入賞が発生した場合でも、一般役よりも有利度の高い特別役の当選が否定されないので、このような状況においても特別役の入賞に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、役別テーブルに登録されている各役及び役の組み合わせの判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役及び役の組み合わせについては、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役または役の組み合わせが同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数(すなわち当選確率)を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行っていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行った結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM41bに記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行うことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役または役の組み合わせの判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役または役の組み合わせの判定値数をそのまま用いて内部抽選を行うことができる。尚、実際の当選判定を行う前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
また、本実施例において乱数取得処理によって取得される内部抽選用の乱数は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工してから使用するものとしている。乱数発生回路42は、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数で高速に更新して乱数を発生しているが、ソフトウェアにより加工した後の内部抽選用の乱数では、その加工によって更新の周期性が失われるものとなる。
これに対して、内部抽選では各役に対応した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していくことにより行うため、図7に示したように各役または役の組み合わせを当選とする内部抽選用の乱数の値は、固まってしまうこととなる。これに対して、ソフトウェアによる加工で内部抽選用の乱数の周期性を失わせ、その値をバラつかせることによって、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
しかも、乱数発生回路42のカウンタ42b、42cの値を更新させるためにパルス発生回路42aが発生するパルス信号の周波数は、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路42が発生する乱数の更新が、CPU41aが行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路42が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
一方、ソフトウェアによる乱数の加工は、サンプリング回路43により乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトとを入れ替えるだけで良い。従って、16ビットという比較的大きな乱数であっても、周期性を失わせるために必要な加工の処理に要する負荷がそれほど大きくならず、容易に取得することができる。このように大きな乱数が取得できることで、内部抽選における確率設定を細かく行うことができるようになる。
しかも、乱数発生回路42のカウンタ42b、42cの値を更新させるためにパルス発生回路42aが発生するパルス信号の周波数は、CPU41aの動作クロックの周波数よりも高く、整数倍ともなっていない。このため、乱数発生回路42が発生する乱数の更新が、CPU41aが行う処理と同期しにくくなる。しかも、パルス発生回路42aのパルス信号の周波数の方を高くすることで、乱数発生回路42が発生する乱数の更新速度を非常に速いものとすることができる。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
以下に、前記実施例1の変形例について説明する。
まず、異常入賞判定に関する変形例について説明する。
図57〜図59は、図12に示す異常入賞判定処理の変形例を示す図である。
前記実施例1においては、図12に示すように、内部当選フラグは、内部当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる。そして、内部当選フラグを全ビット反転させて、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出し、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定している。
これに対して、図57に示すように、前記実施例1と同様に、内部当選フラグを全ビット反転した値と、入賞図柄フラグとの論理積(AND)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
また、図58に示すように、内部当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出した後に、こうして算出した値の全ビットを更に反転させて、その結果が00H(全ビットが0)となったときに正規入賞、00H以外(いずれかのビットが1)となったときに異常入賞と判定しても良い。この場合には、実施例1と同様に、演算結果が00Hか否か、すなわち演算結果が0か否かを示すFレジスタのゼロフラグの値を確認するのみで、異常入賞か否かを判定することができる。
また、図59に示すように、内部当選フラグと、入賞図柄フラグを全ビット反転した値との論理和(OR)を算出し、その結果がFFH(全ビットが1)となったときに正規入賞、FFH以外(いずれかのビットが0)となったときに異常入賞と判定しても良い。
このように図57〜図59に示す異常入賞判定の変形例においても、内部当選フラグまたは内部当選フラグを反転した値と入賞図柄フラグまたは入賞図柄フラグを反転した値とを論理和演算または論理積演算した結果が、0以外の値であるか否か、または1以外の値であるか否か、を判定するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となり、従来のように成立している役の当選フラグのビットをわざわざ特定して、その特定したビットの値を確認する必要もないので、異常入賞か否かの判定を行う際の処理も簡略化することができる。
尚、図58、図59の場合においては、入賞に伴って設定される入賞図柄フラグを予め全ビット反転させておけば、すなわち、入賞した役に該当するビットの値が0、それ以外のビットの値が1となるように入賞図柄フラグを設定するようにしておけば、異常入賞判定処理における入賞図柄フラグの全ビットを反転させるステップは不要となる。
また、図57、図59の場合において、演算結果がFFHか否かを判定する際に、演算結果に1を加算し、加算後の値がオーバーフローした場合に演算結果がFFHであると判定し、オーバーフローしなかった場合に演算結果がFFH以外であると判定することが好ましく、このようにした場合には、演算結果がオーバーフローしたか否かを示すFレジスタのキャリーフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。
一方、前記実施例1のように、内部当選フラグは、内部当選した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされ、また、入賞図柄フラグは、入賞した役に該当するビットの値が1、それ以外のビットの値が0とされる場合において、いずれのフラグも全ビットを反転させずに異常入賞を判定する変形例について説明する。
この変形例においては、内部当選フラグを異常入賞判定用フラグとして適用する。そして、内部当選フラグの各々のビットの値から、入賞図柄フラグにおける同じ位置のビットの値を減算し、すべてのビットにおいて減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞か否かを判定する。例えば、内部当選フラグの第0ビットの値から、入賞図柄フラグの第0ビットの値を減算して、減算結果が負の数となったかを判定し、負の数とならなかった場合には、次のビット、すなわち内部当選フラグの第1ビットの値から、入賞図柄フラグの第1ビットの値を減算してその結果を判定していき、最終的に第0ビットから第15ビットまでのすべてにおいて、減算結果が負の数とならなかったことを条件に、異常入賞でない旨を判定する。
このようにした場合には、演算結果が負の数となったか否かを示すFレジスタのサインフラグの値を確認するのみで異常入賞か否かを判定することが可能となる。更には、これまでの実施例及び変形例のように、内部当選フラグと入賞図柄フラグのいずれのフラグもビットを反転せずに異常入賞か否かを判定することが可能となる。
次に、内部抽選の結果から異常入賞判定用データを設定する方法の変形例について説明する。
前記実施例1では、当選番号に対応する内部当選フラグの値が格納された番号/フラグ変換テーブル(図13)を利用して当選番号に応じた内部当選フラグに変換し、更に内部当選フラグを反転することで異常入賞判定用データを設定しているが、例えば、当選番号に対応する異常入賞判定用データの値そのものが格納された番号/フラグ変換テーブルを利用して当選番号に応じた異常入賞判定用データに直接変換するようにしても良く、このようにした場合には、当選番号に対応して番号/フラグ変換テーブルに格納されているデータを参照するのみの簡単な手順で、異常入賞判定用フラグを設定することができる。
また、この場合には、番号/フラグ変換テーブルに当選番号に応じた異常入賞判定用データに加えて、チャレンジボーナス用の異常入賞判定用フラグを格納しておくことで、チャレンジボーナス中以外では、当選番号に対応して番号/フラグ変換テーブルに格納されているデータを参照し、チャレンジボーナス中には、番号/フラグ変換テーブルに格納されているチャレンジボーナス用の異常入賞判定用フラグを参照するのみの簡単な手順で、異常入賞判定用フラグを設定することができる。
また、当選番号の値を用いた演算によって内部当選フラグを算出し、更に内部当選フラグを反転することで異常入賞判定用データを設定するようにしても良い。
図60(a)〜(d)は、内部抽選の結果を演算を用いて内部当選フラグに変換する方法の一例を示す図である。
図60(a)、図60(b)は、それぞれ一般役の当選番号と、特別役の当選番号の構成を示しており、前記実施例1と同様の構成である。
図60(c)は、内部当選フラグの構成を示しており、当選した役に該当するビットの位置が前記実施例1と異なっている。具体的には、第0ビットがビッグボーナス(1)、第1ビットがビッグボーナス(2)、第3ビットがチャレンジボーナスに対応しており、第8ビットがチェリー、第9ビットがベル、第10ビットがリプレイに対応している。第3〜7、第11〜15ビットはいずれの役にも対応していない。そして、それぞれの役に対応するビットの位置は、当選番号に応じた位置となっている。
すなわち一般役の当選番号が1であるチェリーは内部当選フラグにおける上位8ビットの1ビット目に対応し、一般役の当選番号が2であるベルは内部当選フラグにおける上位8ビットの2ビット目に対応し、一般役の当選番号が3であるベルは内部当選フラグにおける上位8ビットの3ビット目に対応している。また、特別役の当選番号が1であるビッグボーナス(1)は内部当選フラグにおける下位8ビットの1ビット目に対応し、特別役の当選番号が2であるビッグボーナス(2)は内部当選フラグにおける下位8ビットの2ビット目に対応し、特別役の当選番号が3であるチャレンジボーナスは内部当選フラグにおける下位8ビットの3ビット目に対応している。
図60(d)は、内部当選フラグを格納する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、図60(a)に示す一般役の当選番号に基づいて、図60(c)に示す内部当選フラグの上位8ビットを格納する処理Si101〜Si108のステップを実施して、次に、図60(b)に示す特別役の当選番号に基づいて、図60(c)に示す内部当選フラグの下位8ビットを格納する処理Si109〜Si116のステップを実施する。
CPU41aは、まずHレジスタをクリア(00Hを格納)し(Si101)、Aレジスタに一般役格納ワーク(iwin_gen)の値(一般役の当選番号)を格納し(Si102)、Si103のステップに進む。
Si103のステップでは、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が格納されたAレジスタ同士の論理和(OR)を算出し、Si104のステップで算出結果が0であるか否かを判定している。算出結果が0である場合には、すなわち一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が0である場合には、Si109のステップに進み、算出結果が0でない場合、すなわち一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が0以外の1〜3である場合には、Si105のステップに進む。
Si105のステップでは、Hレジスタに01Hをセットして、Si107にジャンプする。
Si107のステップでは、Aレジスタから1を減算し、Si108のステップで算出結果が0であるか否かを判定している。算出結果が0である場合にはSi109のステップに進み、算出結果が0でない場合にはSi106のステップに進む。
Si106のステップでは、Hレジスタの値を1ビット分左にシフトする。Si106のステップは、Si107とSi108のステップによって、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が格納されたAレジスタの値が0となるまで、[iwin_genの値−1]回実施される、すなわち一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が1であれば0回、2であれば1回、3であれば2回実施される。
この結果、Hレジスタには、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が1であれば01Hが、2であれば02Hが、3であれば04Hが格納される。これは、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値に対応した内部当選フラグの上位8ビットの値となっている。尚、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値が0の場合には、Si101において設定された00HがHレジスタに格納されている。
同様に、Si109〜Si116のステップにより、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値(特別役の当選番号)に対応した内部当選フラグの下位8ビットの値が、Lレジスタに格納される。
最後に、Si117のステップに進み、HLレジスタの値を内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納する。
以上のように、ROM41bに番号/フラグ変換テーブル(図13)を格納していない場合にも、当選番号(特別役の当選番号及び一般役の当選番号)の値を用いて演算を行うのみで内部当選フラグが設定されて、この内部当選フラグが内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に格納される。
そして、このようにして取得した内部当選フラグの各ビットの1と0を反転する演算を行うことで、異常入賞判定用フラグを得られることとなる。よって、このようにすれば、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値と、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値と、を用いて演算を行うのみで内部当選フラグ、異常入賞判定用フラグの双方を作成することができるうえに、内部抽選の結果と内部当選フラグや異常入賞判定用フラグとの対応関係を定めたテーブルデータも必要ないので、プログラム容量を削減することもできる。
また、上記では、内部抽選の結果を演算によりまず内部当選フラグに変換し、更に反転させる演算を行うことにより異常入賞判定用フラグを設定しているが、内部抽選の結果を演算により直接異常入賞判定用フラグに変換するようにしても良く、この場合においても、特別役格納ワーク(iwin_bonus)の値と、一般役格納ワーク(iwin_gen)の値と、を用いて演算を行うのみで異常入賞判定用フラグを作成することができるうえに、内部抽選の結果と異常入賞判定用フラグとの対応関係を定めたテーブルデータも必要ないので、プログラム容量を削減することもできる。
次に、内部抽選に用いる判定値数の格納方法、内部抽選の抽選方法等の変形例について説明する。
前記実施例1では、内部抽選に用いる判定値数が記憶されるRAM41cの判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあまりない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしても良い。
また、前記実施例1では、判定値数が設定値に関わらず共通のものについて、その一部を設定値1〜6の全体に共通して記憶しているが、判定値数が設定値に関わらず共通のものについても、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶することもできる。また、判定値数が設定値に関わらず共通のものは、その全てを設定値1〜6の全体に共通して記憶することもできる。
また、前記実施例1では、判定値数が、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、例えば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。
また、前記実施例1では、同一の設定値における同一の役または役の組み合わせについて遊技状態(状態番号)に応じて参照される判定値数が遊技状態(状態番号)のそれぞれに対して異なるアドレスに格納されていた。すなわち同一の設定値における同一の役または役の組み合わせについて遊技状態(状態番号)に応じて参照される判定値数が同じであっても個別に記憶されていたが、遊技状態(状態番号)に関わらず当選確率を同一とするものとした役または役の組み合わせについて、判定値数の格納先のアドレスを共通化したり、設定値及び遊技状態(状態番号)に関わらず当選確率を同一とするものとした役または役の組み合わせについて、判定値数の格納先のアドレスを共通化するようにしても良く、このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。
また、前記実施例1では、設定値等に応じて取得した判定値数を内部抽選用の乱数の値に順次加算していたが、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしても良い。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
また、前記実施例1では、内部抽選において、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状態に応じた各役または役の組み合わせの判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役または役の組み合わせを当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状態に応じた各役または役の組み合わせの判定値数に応じて、各役または役の組み合わせを当選と判定する判定値の範囲を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役または役の組み合わせの判定値の範囲と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。また、各役または役の組み合わせを当選と判定する判定値の範囲を定めた当選判定用テーブルを予めROM41bに格納しておき、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値の範囲と比較することで、内部抽選を行うものとしても良い。
また、前記実施例では、通常遊技状態において、賭数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。これに対して、通常遊技状態においても、賭数として1を設定してゲームを開始させることをできるようにしたり、更には賭数として2を設定してゲームを開始させることをできるようにしても良い。これにより、通常遊技状態で賭数として1または2が設定されていたときには、賭数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。例えば、通常遊技状態で賭数として3が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82、払出枚数を7枚とするが、賭数として1または2が設定されたときには、ベルの当選確率を1/4.82よりも低くし、払出枚数を7枚よりも多くしても良い。更に賭数として1が設定されたときと2が設定されたときとで、ベルの当選確率及び払出枚数を変えても良い。
次に、内部抽選用の乱数の取得方法についての変形例について説明する。
前記実施例1では、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト全体を下位バイトで置換し、下位バイト全体を上位バイトで置換するという入れ替えを行っていた。これに対して、乱数発生回路42から抽出した乱数のビットのうちの特定のビットのデータを他のビットのデータで置換するだけであっても良い。また、乱数発生回路42から抽出した乱数の値を、そのまま内部抽選用の乱数として取得するものとしても良い。更に、実施例1とは異なる方法により内部抽選用の乱数に加工するものとしても良い。
図61は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第1の変形例の説明図である。この第1の変形例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタであるHLレジスタに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数がHLレジスタに格納されると、CPU41aは、更に内部のリフレッシュレジスタ(Rレジスタ)の値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、HLレジスタの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にRレジスタから抽出した加工用の乱数を加算する。HLレジスタの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)は、そのままにしておく。そして、CPU41aは、このときにHLレジスタに格納されている値を内部抽選用の乱数とし、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
図62は、乱数発生回路42から抽出した乱数をCPU41aがソフトウェアにより内部抽選用の乱数に加工するまでの処理の第2の変形例の説明図である。この例でも、乱数発生回路42から抽出された乱数は、CPU41aが有する16ビットの汎用レジスタであるHLレジスタに格納されるものとなる。
乱数発生回路42から抽出された乱数がHLレジスタに格納されると、CPU41aは、更に内部のRレジスタの値を加工用の乱数として抽出する。CPU41aは、HLレジスタの上位バイトの値(上位カウンタ42cから抽出した値)にRレジスタから抽出した加工用の乱数を加算する。また、HLレジスタの下位バイトの値(下位カウンタ42bから抽出した値)にもRレジスタから抽出した加工用の乱数を加算する。そして、CPU41aは、このときにHLレジスタに格納されている値を内部抽選用の乱数とし、これに判定値数を順次加算していくものとなる。
以上説明した第1、第2の変形例では、Rレジスタの値を加工用の乱数として抽出し、これを乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(第2変形例では、更に下位バイト)に加算して、乱数の加工を行うものとしている。ここで適用した乱数の加工には、少なくとも加工用の乱数を上位バイトに加算する処理を含んでいる。これにより、内部抽選用の乱数のバラツキを大きくすることができ、遊技者による狙い打ちを可能な限り防ぐことができる。
また、加工用の乱数をRレジスタから抽出するものとしたことで、加工用の乱数を生成する手段として特別な構成が必要ない。しかも、Rレジスタの値は、CPU41aの命令フェッチ毎に更新されるもので、その更新間隔は一定しないので、ランダム性の高い乱数を加工用の乱数として抽出することができる。そして、加工用の乱数のランダム性が高いことから、これを用いて生成される内部抽選用の乱数のランダム性も高くなる。
尚、上記第1、第2の変形例において、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイト(及び下位バイト)にRレジスタから抽出した値を加算していたが、Rレジスタ以外でハードウェアまたはソフトウェアにより周期的に更新される値を加算しても良い。また、Rレジスタから抽出した値(或いは、Rレジスタに代わるものの値)を加算するのではなく、減算や、論理和、論理積などの論理演算を行っても良い。
また、前記実施例で示した上位バイトと下位バイトとの入れ替えのようなビットの置換を、第1、第2の変形例に併用するものとしても良い。上記第1、第2の変形例においても、乱数発生回路42からの乱数の抽出から加工を終了するまでの間は、HLレジスタの内容が書き換えられてしまうのを防ぐため、CPU41aに対する割り込みが禁止されるものとなる。
また、第2の変形例においては、乱数発生回路42から抽出した乱数の上位バイトと下位バイトにそれぞれ加算する加工用の乱数を、Rレジスタから異なるタイミングで別々に抽出しても良い。上位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段と、下位バイトに加算する加工用の乱数を更新する手段とを別々に用意し、それぞれから上位バイト用、下位バイト用の加工用の乱数を抽出する手段を設けるものとしても良い。この場合において、上位バイト用の加工用の乱数を更新する手段と下位バイト用の加工用の乱数を更新する手段の一方をRレジスタによって構成するものとすることができる。
また、前記実施例では、乱数発生回路42が発生する乱数、すなわちハードウェア乱数機能により抽出した乱数をソフトウェアにより加工する場合に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、上記したソフトウェアによる乱数の加工は、ソフトウェアにより周期的に更新される乱数に適用しても良い。例えば、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータとは別の第2のマイクロコンピュータにおいてタイマ割り込みなどにより周期的に更新される乱数を、CPU41aが第2のマイクロコンピュータに指示を送って抽出させ、I/Oポート41dを介してCPU41aに入力して、HLレジスタに格納するものとすることができる。第2のマイクロコンピュータの機能は、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータに含まれていても良い。この場合にも、加工後に取得される乱数の値をバラつかせることができるようになり、遊技者による狙い打ちの防止の効果を図ることができる。
また、上記では、抽出した乱数も加工後の乱数もCPU41aが備える汎用レジスタ(HLレジスタ)に格納し、内部抽選では、この汎用レジスタに格納された値に、各役の判定値数を順次加算していく構成としているが、加工後を乱数、すなわち取得した乱数をRAM41cに格納し、RAM41cに格納された値に、各役の判定値数を順次加算していく構成としても良い。
次に、リールの停止制御の変形例について説明する。
前記実施例1では、停止操作位置に対する引込コマ数を定めた複数の停止制御テーブルに従ってリールの停止制御を行っているが、停止操作位置に対する停止位置を定めた複数の停止位置特定テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止位置特定テーブルを参照し、停止操作位置に対応して特定される停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、停止位置に対する停止優先度を定めることにより、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数)に対して停止位置を定めた複数の停止優先テーブルを停止制御テーブルの替わりに用いて、停止操作が検出された際に、停止優先テーブルを参照し、停止操作位置から引込可能範囲(最大5コマ)内にある全ての停止位置の停止優先度を比較し、最も停止優先度の高い停止位置でリールを停止させる制御を行うようにしても良い。
また、内部抽選の結果、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対して定められた引込コマ数を選択し、停止操作が行われた際に、選択された引込コマ数の範囲内に対象となる停止位置が位置する場合には、当該停止位置を引き込んで停止させる引込制御を行い、停止が禁止された停止位置を停止させないように他の停止位置を引き込んで停止させる蹴飛ばし制御(いわゆるコントロール方式の制御)を行うようにしても良い。
また、内部抽選の結果、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置または停止済みのリールの停止操作位置)に対応して定められた停止制御パターンを選択し、その停止制御パターンに従ってリールの停止制御を行うものであれば、停止制御テーブルによるリールの停止制御、停止優先テーブルによるリールの停止制御、引込制御及び蹴飛ばし制御によるリールの停止制御を併用して行うものであっても良く、例えば、最初に停止したリールのみ停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行い、他のリールについては、引込制御及び蹴飛ばし制御によりリールの停止制御を行うようにしても良い。
また、前記実施例1では、内部抽選の結果に対して停止制御用データが一意的に定められているが、例えば、一の内部抽選の結果に対して複数の停止制御用データが定められていても良く、この場合には、抽選などによっていずれか1つの停止制御用データを選択すればよい。
次に、賭数の設定やクレジットの精算の禁止制御についての変形例について説明する。
また、前記実施例1では、ビッグボーナス入賞時においてゲーム終了後、BB入賞時演出待ち時間が経過するまでの期間、打止機能が無効に設定されている場合のビッグボーナス終了時においてゲーム終了後、エンディング待ち時間が経過するまでの期間、打止機能が有効に設定されている場合のビッグボーナス終了時においてエンディング待ち時間の経過後、店員によるリセット操作がなされて打止状態が解除されるまでの期間、のいずれにおいても賭数の設定が禁止されるようになっているが、少なくともこれらいずれか1つ以上の期間において賭数の設定が禁止されるものであれば良い。
また、前記実施例1のスロットマシン1では、打止機能を搭載しているが、打止機能を搭載しないスロットマシンに適用しても良い。
また、前記実施例1においてBB入賞時演出の演出用待ち時間とBB終了時演出の演出用待ち時間とは、同一の時間であっても良いし、異なる時間であっても良い。
また、前記実施例1では、入賞時に賭数の設定が一定期間(BB入賞時演出の演出用待ち時間)禁止される移行入賞として、ビッグボーナス入賞のみを適用しているが、その他の特別役(チャレンジボーナス入賞等)を適用しても良いし、複数種類の特別役に適用しても良い。更に、同一種類の特別役であってもその中で更にビッグボーナス入賞やチャレンジボーナス入賞が複数種類(例えば、当該ボーナス入賞を構成する図柄の組合せ、当該ボーナス入賞を構成する図柄の色、の一方または双方が異なるものや、当該ボーナス入賞を契機とするボーナス中に獲得が期待できるメダル数等、ボーナス中の制御が異なるもの等)からなる場合には、これらのうち特定のボーナス入賞のみ、入賞時に賭数の設定が一定期間禁止されるようにしても良い。また、特別役の種類(ビッグボーナス入賞とチャレンジボーナス入賞)、ビッグボーナス入賞やチャレンジボーナス入賞の種類に応じて、入賞時に賭数の設定が禁止される期間が異なるようにしても良い。そして、賭数の設定が禁止される期間に応じて実行時間の異なるボーナス入賞時の演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例1では、終了時に賭数の設定が一定期間(エンディング演出の演出用待ち時間)禁止される特別遊技状態として、ビッグボーナスのみを適用しているが、その他の特別遊技状態(チャレンジボーナス等)を適用しても良いし、複数種類の特別遊技状態に適用しても良い。更に、同一種類の特別遊技状態であってもその中で更にビッグボーナスやチャレンジボーナスが複数種類(例えば、当該ボーナスへの移行契機となるボーナス入賞を構成する図柄の組合せ、当該ボーナスへの移行契機となるボーナス入賞を構成する図柄の色、の一方または双方が異なるものや、当該ボーナス中に獲得が期待できるメダル数等、ボーナス中の制御が異なるもの等)からなる場合には、これらのうち特定のボーナスのみ、終了時に賭数の設定が一定期間禁止されるようにしても良い。また、特別遊技状態の種類(ビッグボーナスとチャレンジボーナス)、ビッグボーナスやチャレンジボーナスの種類に応じて、終了時に賭数の設定が禁止される期間が異なるようにしても良い。そして、賭数の設定が禁止される期間に応じて実行時間の異なるエンディング演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例1では、終了後にリセット操作がなされるまで賭数の設定が禁止される打止状態に制御される特別遊技状態として、ビッグボーナスのみを適用しているが、その他の特別遊技状態(チャレンジボーナス等)を適用しても良いし、複数種類の特別遊技状態に適用しても良い。更に、同一種類の特別遊技状態であってもその中で更にビッグボーナスやチャレンジボーナスが複数種類(例えば、当該ボーナスへの移行契機となるボーナス入賞を構成する図柄の組合せ、当該ボーナスへの移行契機となるボーナス入賞を構成する図柄の色、の一方または双方が異なるものや、当該ボーナス中に獲得が期待できるメダル数等、ボーナス中の制御が異なるもの等)からなる場合には、これらのうち特定のボーナスのみ、終了後に打止状態に制御されるようにしても良い。
また、前記実施例1では、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであっても、ゲームの終了が判定された時点で、クレジットの精算の禁止が解除され、賭数の設定が禁止される期間(エンディング演出の演出待ち時間)においても、クレジットの精算が可能であるが、例えば、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームにおいて、ゲームの終了が判定されてからの経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達したときに打止状態に制御するとともに、ゲームの終了が判定されてからの経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達するまで、賭数の設定及びクレジットの精算の双方を禁止し、経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達した時点で、クレジットの精算の禁止のみを解除するようにしても良い。これにより、ビッグボーナスの終了条件が成立したゲームにおいて、ゲームの終了が判定されてからの経過時間がエンディング演出の演出待ち時間に到達するまでは、クレジットを精算できないが、その後の打止状態においては、打止状態の解除を待たずしてクレジットの精算が可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナスの終了時においてエンディング演出の演出待ち時間が経過した後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
また、前記実施例1では、ゲーム終了時処理の終了によりゲームの終了が判定されるが、メダルの払出が終了することで、実質的にゲームは終了しているので、払出処理の終了によりゲームの終了が判定されるようにしても良い。すなわち払出処理の終了時点からクレジットの精算が可能となる構成としても良い。
また、前記実施例1では、BB入賞時演出の演出待ち時間を計時する演出待ち時間用のタイマカウントと、エンディング演出の演出待ち時間を計時する演出待ち時間用のタイマカウントと、に共通のタイマカウンタを用いているが、これらのタイマカウンタを別個に備えるものであっても良い。
次に、RAM41cの初期化についての変形例について説明する。
前記実施例1において、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際には、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスにポインタを設定し、初期化サイズを設定するとともに、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に初期化サイズを1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化サイズが0になるまで実行することで、初期化条件に応じたRAM41cの領域を初期化しているが、初期化1〜4において初期化される領域を連続するアドレス領域に設定するとともに、初期化テーブルには、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスと、初期化1〜4の全てに共通する終了アドレスと、を登録しておき、CPU41aがRAM41cの初期化を行う際に、初期化テーブルを参照し、初期化条件に応じて初期化1〜4のいずれかに対応する開始アドレスを取得し、開始アドレスにポインタを設定するとともに、ポインタが設定された初期化アドレスから1バイトづつ該当するアドレスの領域を0クリアし、1バイトクリアする毎に、ポインタを進める処理を、初期化1〜4に共通の終了アドレスの領域がクリアされるまで実行することで、初期化条件に応じたRAM41cの領域を初期化するようにしても良い。
尚、この場合、1バイトクリアする毎に、ポインタが示すアドレスが終了アドレスであるかを判定し、終了アドレスであれば初期化を終了させるようにしても良いが、まず、初期化テーブルから取得した開始アドレスから共通の終了アドレスまでの初期化バイト数を計算して設定し、開始アドレスから1バイトクリアする毎に初期化バイト数を1減算するとともに、ポインタを1進める処理を、初期化バイト数が0になるまで実行し、初期化バイト数が0となった時点で終了アドレスの領域がクリアされたと判定し、初期化を終了することが好ましい。これは、ポインタが示すアドレスと終了アドレスを1バイト毎に比較する処理を行うよりも、初期化バイト数が0か否かを判定する処理の方が処理効率が高いからである。
図63(a)は、RAM41cの格納領域の変形例を示す図であり、図63(b)は、初期化テーブルの変形例を示す図であり、図64は、初期化1の変形例を示すフローチャートである。
図63(a)に示すように、この変形例においては、RAM41cの格納領域が7E00(H)から、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域、使用中スタック領域の順番で割り当てられている。このため、初期化1、2、4のいずれを行った場合でも、初期化される領域が連続するアドレス領域となる。詳しくは、初期化1において初期化される領域は、使用中スタック領域を除く全ての領域、すなわち、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7E00(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。また、初期化2において初期化される領域は、一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7E53(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。また、初期化4において初期化される領域は、未使用領域、未使用スタック領域であり、これらの領域は、7F05(H)〜スタックポインタまでの連続するアドレス領域である。尚、初期化2において一般ワーク、未使用領域、未使用スタック領域が初期化されるのに対して、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域、未使用スタック領域が初期化されるので、初期化3において初期化される未使用領域及び未使用スタック領域は、連続するアドレス領域となるが、非保存ワークは連続しないアドレス領域となる。
図63(b)に示すように、この変形例において適用する初期化テーブルには、初期化1〜4に対応して開始アドレスが登録されているとともに、初期化1〜4に共通する終了アドレスが登録されている。また、初期化3については、非保存ワークが連続しないアドレス領域となるので、非保存ワークの開始アドレスに対応して初期化サイズが登録されている。
次に、図64に示すフローチャートに基づいて、CPU41aが実行する初期化1の変形例を説明する。
この初期化1では、まず、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1に対応して登録されている開始アドレスを読み出す(Sr1001)。そして、読み出した開始アドレス(7E00(H))にポインタをセットする(Sr1002)。次いで、ROM41bの初期化テーブルを参照し、初期化1〜4に共通の終了アドレスを読み出す(Sr1003)。そして、Sr1001で読み出した開始アドレス(7E00(H))からSr1003で読み出した終了アドレス(スタックポインタ)までのバイト数を計算し(Sr1004)、計算したバイト数を初期化する領域のバイト数をセットする(Sr1005)。そして、Sr1002でセットされた開始アドレスからSr1005でセットされたバイト数にわたりデータをクリアするRAMクリア処理を実行し(Sr1006)、RAMクリア処理が終了すると、初期化1を終了してもとの処理に復帰する。
また、初期化2、4の変形例は、図64に示す初期化1の変形例とほぼ同様の処理であり、初期化テーブルに登録されている初期化2または初期化4の開始アドレスを取得し、開始アドレスから共通の終了アドレスまでのバイト数を計算し、開始アドレスから計算したバイト数にわたりデータをクリアする処理を行う。また、初期化3の変形例では、まず、初期化テーブルに登録されている非保存ワークの開始アドレスと初期化サイズを取得し、開始アドレスから初期化サイズ分のバイト数にわたりデータをクリアした後、初期化テーブルに登録されている未使用領域及び未使用スタック領域の開始アドレスを取得し、開始アドレスから共通の終了アドレスまでのバイト数を計算し、開始アドレスから計算したバイト数にわたりデータをクリアする処理を行う。
上記のようなRAM41cの初期化の変形例によれば、複数の初期化条件について、初期化テーブルに対応する開始アドレスとこれら複数の初期化条件に共通の終了アドレスのみを設定しておくことで、複数の初期化条件に対応する終了アドレスを個々に設定しておくことなく、複数の初期化条件に対応する領域を初期化することができるので、複数種類の初期化を行うためのプログラム容量を削減できる。
次に、RAM41cに格納されているデータの異常判定等の変形例について説明する。
前記実施例1では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが0か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、もちろん電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティが1となるようにRAMパリティ調整用データを格納し、復旧時においてRAM41cのRAMパリティが1か否かを判定することで、RAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。更には、電断割込処理においてRAM41cの全ての領域のチェックサム(該当する領域に格納されているデータの排他的論理和)を計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時において、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算し、その結果が00HであればRAM41cのデータが正常であると判定し、00HでなければRAM41cのデータが異常であると判定するようにしても良い。
これは、電断割込処理において正常にチェックサムが格納されていれば、復旧時において特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータ(電断時に計算したチェックサム)が同じ値をとるはずであり、特定の領域を除く領域のチェックサムと特定の領域に格納されているデータが一致するのであれば、双方のデータの排他的論理和を計算するとその結果が00Hとなるので、RAM41cのチェックサムが格納されている特定の領域を含む全ての領域のチェックサムを計算した結果が00Hであれば、RAM41cのデータが正常であると判定できるためである。
尚、この場合にも、電断割込処理において、チェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(例えば5AH)を所定のアドレスに格納し、復旧時においては、チェックサムが00Hか否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、チェックサムが00Hであり、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。RAM41cのデータが正常でなくても、全ての領域に00Hが格納されている場合には、起動時のチェックサムの判定により正常であると判定されてしまうが、停電時にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納した後、チェックサムを計算し、特定の領域に格納しておくとともに、起動時にチェックサムの判定に加えて破壊診断用データのチェックも行うことで、例え、起動時において全ての領域が0クリアされてしまい、チェックサムが00Hとなり正常と判定された場合にも、破壊診断用データが停電時に格納された値と一致しなくなり、異常と判定されるため、RAM41cに格納されているデータの異常の判定精度を高めることができる。
また、上記では、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、RAM41cに格納するとともに、復旧時においてRAM41cの全ての領域に基づいて計算したRAMパリティが0であるか否か、またはRAM41cの全ての領域に基づいて計算したチェックサムが00Hであるか否か、に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、電断割込処理においてRAM41cのRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納するとともに、復旧時においてRAM41cの特定の領域を除くRAMパリティまたはチェックサムを計算し、特定の領域に格納されているRAMパリティまたはチェックサムとの比較結果が一致するか否かによってRAM41cのデータが正常か否かを判定するようにしても良い。尚、この場合にも上記と同様に、RAMパリティやチェックサムを計算する前にいずれかのビットが1となる破壊診断用データを所定のアドレスに格納し、復旧時においては、RAMパリティやチェックサムが一致するか否かの判定に加えて、破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行い、RAMパリティやチェックサムが一致し、かつ破壊診断用データも正常であることを条件に、RAM41cのデータが正常であると判定することが好ましい。
また、前記実施例1では、電断割込処理において破壊診断用データとして、5AHをRAM41cに格納しているが、0以外のデータを格納し、起動時に確認できるものであれば良く、このような構成であっても、起動時において全ての領域が0クリアされてしまった場合に破壊診断用データが停電時に格納された値と一致しなくなり、異常と判定されるため、RAM41cに格納されているデータの異常の判定精度を高めることができる。
また、前記実施例1では、CPU41aの起動時において、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定し、RAMパリティが0であることを条件に破壊診断用データが正常に格納されているか否かの判定を行っているが、まず、破壊診断用データが正常に格納されているか否かを判定し、破壊診断用データが正常に格納されていることを条件に、RAM41cのRAMパリティを計算し、その結果が0であるか否かを判定するようにしても良く、このようにすれば、破壊診断用データが正常に格納されていない場合には、RAMパリティを計算せずに、RAM41cのデータが異常である旨を判定することができる。
また、前記実施例1では、メイン制御部41の起動時においてのみRAM41cのデータが正常か否かを判定しているが、その他の契機、例えば、1ゲーム毎に判定するようにしても良い。
また、前記実施例1では、メイン制御部41とは別個に設けられたリセット回路49からのリセット信号に基づいてメイン制御部41が起動するようになっているが、リセット回路をメイン制御部41を構成するマイクロコンピュータが搭載していても良い。
また、前記実施例1では、メイン制御部41を構成するマイクロコンピュータにRAM41cが搭載されているが、マイクロコンピュータの外部に当該マイクロコンピュータのワークとして用いるRAMを搭載したものであっても良い。
また、前記実施例1では、電断検出回路48が、スロットマシン1に用いられる直流電圧を監視し、当該直流電圧が一定の電圧以下となったときに電断を検出しているが、例えば、当該直流電圧が一定の電圧以下となった期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。また、スロットマシン1に供給される交流電圧を監視し、交流電圧の波形の乱れを検出したとき、またはその期間が一定期間継続したときに電断を検出するようにしても良い。
また、前記実施例1では、電断検出回路48が、遊技制御基板40に搭載されているが、その他の場所に搭載されていても良く、例えば、電源基板100や電源基板100から遊技制御基板40への電源の供給ラインが経由する中継基板等に搭載されていても良い。
また、前記実施例1では、各種エラー状態の内容をエラー状態に応じたエラーコードを遊技補助表示器12に表示させることで、エラーを報知するようになっている。すなわち遊技制御部41により制御される報知手段により報知されているが、これら遊技制御部41により制御される報知手段に加えて、エラー状態を示すコマンドを演出制御部91に対して送信し、演出制御部91により制御される報知手段によりエラーの報知が行われるようにしても良いし、遊技制御部41により制御される報知手段による報知を行わず、演出制御部91により制御される報知手段によりエラーの報知が行われるようにしても良い。
次に、スロットマシンの構成の変形例について説明する。
前記実施例1では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、図65に示すように、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置30’、球取込装置30’により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチ31’を設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置34’、球払出装置34’により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチ35’を設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。