JP2004101811A - ネガ型レジスト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子線、X線又はEUVの照射によるパターン形成において、高感度、高解像力で、現像欠陥が低減されたネガ型レジスト組成物を提供する。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂、酸を発生する化合物、架橋剤を含有するレジスト組成物において、該アルカリ可溶性樹脂がブロック単位Aとブロック単位Bを有するブロックコポリマーで、ともにアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有するものであり、かつ、下記の条件のうちいずれか1つを満たすものであるネガ型レジスト組成物。ブロック単位Aとブロック単位Bは(a)アルカリ可溶性基の種類が異なる。(b)ブロック単位質量あたりのアルカリ可溶性基の含有量が異なる。(c)いずれもアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位を有し、ブロック単位Aにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とブロック単位Bにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とで親疎水性が異なる。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性放射線(電子線、X線又はEUV(Extreme Ultraviolet))の照射によるパターン形成のためのネガ型レジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフミンクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。その必要性を満たすためにフォトリソグラフィーに用いられる照射装置の使用波長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArFなど)が検討されるまでなってきている。更に、電子線またはX線により更に微細なパターン形成が検討されるに至っている。
【0003】
特に電子線あるいはX線は次世代もしくは次々世代のパターン形成技術として位置付けられている。
電子線リソグラフィーは、加速された電子線がレジスト材料を構成する原子と衝突散乱を起こす過程でエネルギーを放出し、レジスト材料を感光させるものである。高加速化した電子線を用いることで直進性が増大し、電子散乱の影響が少なくなり高解像で矩形な形状のパターン形成が可能となるが、一方では電子線の透過性が高くなり、感度が低下してしまう。この様に、電子線リソグラフィーにおいては、感度と解像性がトレードオフの関係にあり、これを如何に両立し得るかが課題であった。
【0004】
従来より化学増幅型ネガレジストについては種々のアルカリ可溶性樹脂が提案されてきた。特許文献1(特開平8−152717号)には部分アルキルエーテル化されたポリビニルフェノールが、特許文献2(特開平6−67431号)、特許文献3(特開平10−10733号)にはビニルフェノールとスチレンの共重合体が、特許文献4(特許第2505033号)にはノボラック樹脂が、特許文献5(特開平7−311463号)、特許文献6(特開平8−292559号)には単分散ポリビニルフェノールがそれぞれ開示されているが、これらのアルカリ可溶性樹脂では電子線あるいはX線照射下での感度と解像性・レジスト形状の特性を両立し得るものではなかった。
特許文献7(特開平11−149160号)には,アルカリ可溶性のブロック共重合体であって、(α−メチル)ヒドロキシスチレンから誘導される繰り返し単位を有するブロック単位Aとブロック単位Bよりなる樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物が開示されているが、該記述による組成物をレジスト組成物として適用すると、現像欠陥の増大、及び0.10ミクロン程度の高解像力が得られない〈解像力劣化)という問題が生じる。
【0005】
また、特許文献8(EP1141782号)には、フッ素含有ブロック単位と、ペンダント型加水分解性エステルを有するブロック単位を含有する樹脂が開示されているが、アルカリ現像による現像欠陥及びネガ型組成物に適用できないという問題がある。
また、特許文献9(特開平3−119014号)及び特許文献10(特開平3−282468号)にはカルポキシル基含有樹脂を有する光重合組成物が開示されているが、高解像力が得られないという問題がある。
依然として高感度、高解像力と共に現像欠陥が改良された組成物が望まれている。
【0006】
また、従来の電子線及びX線用レジスト組成物は、高感度、高解像力とともに、現像欠陥を低減することは困難であった。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−152717号公報
【特許文献2】
特開平6−67431号公報
【特許文献3】
特開平10−10733号公報
【特許文献4】
特許第2505033号公報
【特許文献5】
特開平7−311463号公報
【特許文献6】
特開平8−292559号公報
【特許文献7】
特開平11−149160号公報
【特許文献8】
欧州特許出願公開第1141782号明細書
【特許文献9】
特開平3−119014号公報
【特許文献10】
特開平3−282468号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、活性放射線(電子線、X線又はEUV)の照射によるパターン形成において、高感度、高解像力で、現像欠陥が低減されたネガ型レジスト組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、下記のネガ型レジスト組成物により上記目的が達成される。
【0010】
(1)(A)アルカリ可溶性樹脂、
(B)活性放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
(C)酸の作用により架橋する架橋剤を含有するレジスト組成物において、
該アルカリ可溶性樹脂がブロック単位Aとブロック単位Bを有するブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bはともにアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有するものであり、かつ、下記の条件のうちいずれか1つを満たすものであることを特徴とするネガ型レジスト組成物。
(a)ブロック単位Aとブロック単位Bのアルカリ可溶性基の種類が異なる。
(b)ブロック単位Aとブロック単位Bのブロック単位質量あたりのアルカリ可溶性基の含有量が異なる。
(c)ブロック単位Aとブロック単位Bは、いずれもアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位を有し、ブロック単位Aにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とブロック単位Bにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とで親疎水性が異なる。
【0011】
(2) 該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位Aの順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位Aの含有するアルカリ可溶性基含有繰り返し単位は,架橋剤(C)と反応しうる構造を有することを特徴とする上記(1)に記載のネガ型レジスト組成物。
(3) 該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位A順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bがともに架橋剤(C)と反応しうる構造を有する繰り返し単位を有し、それぞれの構造のブロック質量あたり含有量がブロック単位Bよりもブロック単位Aが大きいことを特徴とする上記(1)または(2)に記載のネガ型レジスト組成物。
【0012】
(4)ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、重量平均分子量が2,000〜300,000であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
【0013】
【化4】
Figure 2004101811
【0014】
式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又はハロアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアシル基を表す。R及びRは、同じでも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。
Aは単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、−O−、−SO−、−O−CO−R−、−CO−O−R−、又は−CO−N(R)−R−を表す。
、R及びRは、同じでも異なっていても良く、単結合、置換基を有しても良い、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基の単独、又はこれらの基とエーテル構造、エステル構造、アミド構造、ウレタン構造もしくはウレイド構造の群より選択される少なくとも1種が一緒になって形成した2価の基を表す。
は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。
nは1〜3の整数を表す。また複数のR、又はRとRもしくはRが結合して環を形成しても良い。
【0015】
(5) ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、重量平均分子量が2,000〜300,000であって、下記条件(a)および(b)を満たすことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。(a)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なくとも一種有すること。
(b)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。
【0016】
【数2】
Figure 2004101811
【0017】
(ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換基としての炭素数1以
上12以下のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以上の環構造を形成してもよい。)
【0018】
(6) ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位の少なくとも一つを構成成分として有することを特徴とする上記(5)に記載のネガ型レジスト組成物。
【0019】
【化5】
Figure 2004101811
【0020】
【化6】
Figure 2004101811
【0021】
一般式(3)〜(7)において、 R101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1から12の、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基水素原子を表す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
【0022】
更に、好ましい態様を以下に挙げる。
(7) ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、スチレンあるいはアルコキシスチレンを含有することを特徴とする上記(5)に記載のネガ型レジスト組成物。
(8)(B)成分の化合物が、スルホニウム又はヨードニウムのスルホン酸塩化合物から選択されることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
【0023】
(9)(B)成分の化合物が、N−ヒドロキシイミドのスルホン酸エステル化合物であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
(10)(C)成分が、分子内にベンゼン環原子団を3〜5個含み、分子量は1200以下であり、ヒドロキシメチル基及び/又はアルコキシメチル基をそのベンゼン環原子団に2個以上有するフェノール誘導体であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
【0024】
(11)更に有機塩基性化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
(12)フッ素系又は/及びシリコン系界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
(13)溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒を含有する上記(1)〜(12)のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のネガ型レジスト組成物について説明する。
【0026】
〔1〕(C)活性放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、酸発生剤ともいう)
本発明において用いられる酸発生剤は、活性放射線(電子線、X線又はEUV)の照射により酸を発生する化合物であればいずれの化合物でも用いることができる。
そのような酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の電子線またはX線の照射により酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0027】
例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する酸発生剤、イミノスルフォネ−ト等に代表されるスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物を挙げることができる。
また、これらの酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化合物、たとえば、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の酸を発生する化合物も使用することができる。
【0028】
本発明においては、有機酸を発生するオニウム塩化合物が好ましく、特に好ましくは下記一般式(I)〜一般式(III)で示されるオニウム塩化合物である。
【0029】
【化7】
Figure 2004101811
【0030】
〔一般式(I)〜(III)において、R〜R37は、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38で示せる基を表す。−S−R38中のR38は、アルキル基又はアリール基を表す。R〜R38は、同一であってもよく、異なっていてもよい。R〜R15の場合、その中から選択される二つ以上は互いに直接末端で結合しあい、あるいは酸素、イオウ及び窒素から選ばれる元素を介して結合しあって環構造を形成していてもよい。R16〜R27の場合も、同じように環構造を形成していてもよい。R28〜R37の場合も、同じように環構造を形成していてもよい。
はスルホン酸のアニオンである。〕
【0031】
一般式(I)〜一般式(III)中のR〜R37は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、または、−S−R38で示すこと
ができる基である。
【0032】
〜R37が表すアルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。直鎖状又は分岐状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基など、例えば炭素数1〜4個のアルキル基を挙げることができる。環状アルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など炭素数3〜8個のアルキル基を挙げることができる。
〜R37が表すアルコキシ基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状アルコキシ基でもよい。直鎖状又は分岐状アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のもの例えばメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、オクチルオキシ基などを挙げることができる。環状アルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
【0033】
〜R37が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
〜R37が表す−S−R38中のR38は、アルキル基、又はアリール基である。R38が表すアルキル基の範囲としては、例えばR〜R37が表すアルキル基として既に列挙したアルキル基中のいずれをも挙げることができる。
38が表すアリール基は、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基など、炭素数6〜14個のアリール基を挙げることができる。
〜R38が表すアルキル基以下、アリール基までは、いずれも基の一部に更に置換基を結合して炭素数を増やしていてもよく、置換基を有していなくてもよい。更に結合していてもよい置換基としては、好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基を挙げることができ、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等も挙げることができる。その他、ハロゲン原子でもよい。たとえば、フッ素原子、塩素原子、沃素原子を挙げることができる。
【0034】
一般式(I)中のR〜R15で示す基は、そのうちの2つ以上が結合し、環を形成していてもよい。環は、R〜R15で示す基の末端が直接結合して形成してもよい。炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上の元素を介して間接的に結びあい、環を形成していてもよい。
〜R15のうちの2つ以上が結合して形成する環構造としては、フラン環、ジヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン環、ピロール環などに見られる環構造と同一の構造を挙げることができる。一般式(II)中のR16〜R27についても同様のことを言うことができる。2つ以上が直接又は間接に結合し、環を形成していてもよい。一般式(III)中のR28〜R37についても同様である。
【0035】
一般式(I)〜(III)はXを有する。一般式(I)〜(III)が有するXは、スルホン酸のアニオンである。アニオンを形成している酸は、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸の中から選択される酸であることが好ましい。酸には1以上のフッ素原子が置換しているとより好ましい。又はその酸は、そのフッ素原子とともにあるいはフッ素原子に代え、アルキル基、アルコキシル基、アシル基、アシロキシル基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、からなる群から選択された少なくとも1種の有機基を有し、しかも、その有機基は少なくとも1個のフッ素原子を更に置換していることが好ましい。また、上記のアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸は、フッ素以外のハロゲン原子、水酸基、ニトロ基等で置換されていてもよい。
【0036】
のアニオンを形成するベンゼンスルホン酸などに結合するアルキル基は、例えば炭素数1〜12のアルキル基である。
アルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。少なくとも1個のフッ素原子、好ましくは25個以下のフッ素原子が置換している。具体的にはトリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,2,2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル基、ヘプタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル基、パーフロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パーフロロシクロヘキシル基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアルキル基が好ましい。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合するアルコキシ基は、炭素数が1〜12のアルコキシ基である。アルコキシ基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。少なくとも1個のフッ素原子、好ましくは25個以下のフッ素原子が置換している。
具体的にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキシ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合するアシル基は、炭素数2〜12、1〜23個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0037】
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合するアシロキシ基は、炭素数が2〜12、1〜23個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオキシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合するスルホニル基としては、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができる。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記スルホニルオキシ基としては、炭素数が1〜12、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基等を挙げることができる。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記スルホニルアミノ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタフロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることができる。
【0038】
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アリール基としては、炭素数が6〜14、1〜9個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができる。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アラルキル基としては、炭素数が7〜10、1〜15個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメチル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることができる。
アルキル基とともにあるいは単独で上記のベンゼンスルホン酸などに結合する上記アルコキシカルボニル基としては、炭素数が2〜13、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメトキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0039】
このようなアニオンの中で、最も好ましいXはフッ素置換ベンゼンスルホン酸アニオンであり、中でもペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンが特に好ましい。
また、上記含フッ素置換基を有するアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。
【0040】
以下に、これらの一般式(I)〜(III)で表される化合物及びその他の具体例を示すが、これに限定されるものではない。また、以下の具体例の各化合物のカチオン部と別の化合物のアニオン部と組み合わせた化合物も、酸発生剤の具体例として例示できる。
一般式(I)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0041】
【化8】
Figure 2004101811
【0042】
【化9】
Figure 2004101811
【0043】
【化10】
Figure 2004101811
【0044】
一般式(II)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0045】
【化11】
Figure 2004101811
【0046】
【化12】
Figure 2004101811
【0047】
一般式(III)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0048】
【化13】
Figure 2004101811
【0049】
【化14】
Figure 2004101811
【0050】
【化15】
Figure 2004101811
【0051】
式(I)〜(III)で表される化合物以外の化合物の具体例を以下に示す。
【0052】
【化16】
Figure 2004101811
【0053】
【化17】
Figure 2004101811
【0054】
【化18】
Figure 2004101811
【0055】
【化19】
Figure 2004101811
【0056】
【化20】
Figure 2004101811
【0057】
【化21】
Figure 2004101811
【0058】
一般式(I)、一般式(II)の化合物は、次のような方法で合成できる。例えば、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬とフェニルスルホキシドとを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する。別の方法もある。例えば、フェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法がある。また、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。上記のいずれの方法でも、フェニルスルホキシドは、置換基をベンゼン環に置換させていてもよく、そのような置換基がなくてもよい。
一般式(III)の化合物は過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させることにより合成可能である。
【0059】
また、本発明で使用される酸発生剤としては、N−ヒドロキシイミドのスルホン酸エステル化合物が好ましい。
N−ヒドロキシイミドのスルホン酸エステル化合物としては、例えば下記一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体が挙げられる。
【0060】
【化22】
Figure 2004101811
【0061】
60は、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。A60は、置換基を有していてもよい、アルキレン基、環状アルキレン基、アルケニレン基、環状アルケニレン基、又はアリーレン基を示す。
上記一般式(PAG6)中、R60は、置換基を有していてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜18、具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、CF、C等が挙げられる)、又は、置換基を有していてもよいアリール基(好ましくは炭素数6〜14、具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる)を示す。
【0062】
60は、置換基を有していてもよい、アルキレン基(好ましくは炭素数2〜10)、環状アルキレン基(好ましくは炭素数6〜14)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10)、環状アルケニレン基(好ましくは炭素数6〜14)、又はアリーレン基(好ましくは炭素数6〜14、例えばベンゼン環、ナフタレン環を含む2価の基)を示す。ここで、環状アルキレン基としては、シクロヘキサン残基、ノルボルナン残基等が挙げられる。環状アルケニレン基としては、シクロヘキセン残基、ノルボルネン残基等が挙げられる。
また、上記の基中で、環状構造を有するものは、環を構成する炭素原子の代わりに酸素原子等を含んでいてもよい。
【0063】
これら基が有していてもよい置換基として、好ましくは、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜5個のアルコキシカルボニル基、ニトロ基、樟脳残基等が挙げられる。
【0064】
以下、一般式(PAG6)で示される化合物の具体例を示す。本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
【0065】
【化23】
Figure 2004101811
【0066】
【化24】
Figure 2004101811
【0067】
【化25】
Figure 2004101811
【0068】
【化26】
Figure 2004101811
【0069】
【化27】
Figure 2004101811
【0070】
これらの化合物は、例えばG.F. Jaubert著、Ber., 28, 360(1895)、D.E. Amesら著、J. Chem. Soc., 3518(1955)又はM.A. Stolbergら著、J. Amer. Chcm. Soc., 79, 2615(1957)等に記載の方法により製造される。
環状N−ヒドロキシイミド化合物と、R60−SOCl(式中、R60は前記と同じ意味を有する。)で示されるスルホン酸クロリドとを、塩基性条件下に、例えば、L. Baucrら著、J. Org. Chem., 24, 1293(1959)等に記載の方法に従い製造することができる。
【0071】
本発明で使用する酸発生剤の含有量は、全ネガ型レジスト組成物の固形分に
対し、0.1〜20質量%が適当であり、好ましくは0.5〜15質量%、更に好ましくは1〜12質量%である。
【0072】
(他の酸発生剤)
本発明においては、上記一般式(I)〜一般式(III)で表わされる化合物または(PAG6)で表される化合物と共に、電子線、X線、又はEUVの照射により分解して酸を発生する他の化合物を併用してもよい。一般式(I)〜一般式(III)または(PAG6)で表わされる化合物とともに電子線、X線、又はEUVの照射により分解して酸を発生する他の化合物を用いる場合には、一般式(I)〜一般式(III)または(PAG6)で表わされる化合物と、電子線、X線、又はEUVの照射により分解して酸を発生する他の化合物との比率は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50/50である。
【0073】
〔2〕アルカリ可溶性樹脂(アルカリ可溶性ブロックコポリマー)
本発明で使用されるアルカリ可溶性樹脂は、ある繰り返し単位からなるブロックと他の繰り返し単位からなるブロックが交互に連なって構成されたアルカリ可溶性ブロックコポリマーであり、より具体的には、ブロック単位Aとブロック単位Bを有するアルカリ可溶性ブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bはともに必須成分としてアルカリ可溶性基を含有する繰り返し単位を有するものであり、かつ、下記の条件のうちいずれか1つを満たすものである。
(a)ブロック単位Aとブロック単位Bのアルカリ可溶性基の種類が異なる。
(b)ブロック単位Aとブロック単位Bとで、アルカリ可溶性基の含有量が異なる。
(c)ブロック単位Aとブロック単位Bは、いずれもアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位を有し、ブロック単位Aにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とブロック単位Bにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とで親疎水性が異なる。
【0074】
上記条件により、ブロックポリマーとしての性質が顕在化する。
また、上記条件(a)により、現像時の溶解速度を制御しつつ、リンス時のバインダーの基板への再付着を制御する。
条件(b)により、現像時の溶解速度を制御しつつ、酸発生剤と溶解バインダーとの会合し易さを制御する。
条件(c)により、現像時の溶解速度を制御しつつ、現像液への飽和溶解度を制御する。
【0075】
上記(b)におけるブロック単位Aとブロック単位Bのブロック単位質量あたりのアルカリ可溶性基の含有量が異なるとは、以下のいずれかに該当する場合を意味する。
(b−1)各ブロック単位内の全繰り返し単位に対するアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位のモル比率について、ブロック単位AとBとで小さい方を基準として7%以上(好ましくは10%以上、より好ましくは12%以上)異なる。
(b−2)各ブロック単位内での単位質量当たりのアルカリ可溶性基の当量について、ブロック単位AとBとで、小さい方を基準として、7%以上(好ましくは10%以上、より好ましくは12%以上)異なる。尚、アルカリ可溶性基がカルボン酸である場合は、酸価により算出することができる。
【0076】
上記(c)におけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位について親疎水性が異なるとは、以下のいずれかに該当する場合を意味する。
(c−1)有機概念図におけるI値/O値の比について、小さい方を基準として、3%以上異なる。
(c−2)SP値について、小さい方を基準として、3%以上異なる。
(c−3)logPについて、小さい方を基準として、3%以上異なる。
(c−1)〜(c−3)における物性値について、各々、好ましくは5%以上、より好ましくは7%以上異なることが好ましい。
有機概念図におけるI値O値とは、無機性有機性の比であり、大きいほうが無機性が高く、小さいほうが有機性が高い。
SP値とは、溶解度パラメーター(soubility parameter)であり、分子の凝集エネルギー密度の平方根である。
logPとは、水/オクタノール分配係数である。
有機概念図については、例えば、甲田善生著「有機概念図」、三共出版(1984)に記載されている。SP値及びlogPについては、例えば、Propertiesof Polymers 3rd Ed., Van Krevelen, ELSEVIER (1984) に記載されている。(c−1)〜(c−3)における上記物性値は、アルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位全体について求めるものである。
【0077】
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは200Å/秒以上のものである(Åはオングストローム)。
【0078】
また、該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位Aの順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位Aの含有するアルカリ可溶性基含有繰り返し単位が、架橋剤(C)と反応しうる構造を有することが好ましい。
架橋剤(C)と反応しうる構造としては、フェノール性又はアルコール性水酸基を有する構造、及び、電子供与性基を有する芳香環であって、求電子置換反応が可能な構造(例えば電子供与性基を有するベンゼン環であって、該電子供与性基のo−位もしくはp−位の少なくともいずれかが無置換である構造)などを挙げることができる。
【0079】
また、該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位A順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bがともに架橋剤(C)と反応しうる構造を有しする繰り返し単位を有し、ブロック単位質量当たりの架橋剤(C)と反応する構造を有する繰り返し単位の含有量について、ブロック単位Bよりもブロック単位Aが大きいことが好ましい。
【0080】
アルカリ可溶性基としては、フェノール水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基などを挙げることができるが、フェノール性水酸基を有するものが好ましい。
フェノール性水酸基を有する重合体としては、ポリヒドロキシスチレンあるいはヒドロキシスチレンの共重合体等、カルボン酸基を有する重合体としては、ポリピニル安息香酸あるいはビニル安息香酸の共重合体等、スルホン酸基を有する重合体としては、ポリスチレンスルホン酸あるいはスチレンスルホン酸共重合体等が挙げられる。
【0081】
アルカリ可溶性コポリマーを形成する繰り返し単位としては、アルカリ可溶性基含有繰り返し単位や、スチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどの(共重合による)炭化水素繰り返し単位、モノ、ジ、トリーアルコキシスチレンなどのスチレン誘導体から誘導される繰り返し単位などが挙られる。
また、(メタ)アクリルエステル、(メタ)アクリルアミドなどから誘導されえる繰り返し単位が挙げられる。
【0082】
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位は、アルカリ可溶性コポリマーの全繰り返し単位中、通常10〜90モル%、好ましくは20〜80モル%含有する。好ましくは、ブロック単位Aにおいて、ブロック単位A中の全繰り返し単位に対して30〜90モル%、ブロック単位Bにおいて、ブロック単位B中の全繰り返し単位に対して15〜75モル%である。
アルカリ可溶性ブロックコポリマーの重量平均分子量は、通常2,000〜300,000、好ましくは4,000〜200,000である。
アルカリ可溶性ブロックコポリマーの使用量は、レジスト組成物の全質量(溶媒を除く)を基準として、通常30〜90質量%、好ましくは50〜80質量%である。
【0083】
アルカリ可溶性ブロックコポリマーはの合成方法としては、▲1▼あらかじめ合成されたポリマーに別のモノマー(あるいはモノマーの組み合わせ)を段階的に重合させる方法と、▲2▼2種以上のポリマー間のカップリング反応による方法(高分子反応法)で合成される。
このうち、各ブロック単位(セグメント〉の鎖長が制御でき,非ブロックポリマーの混入が抑制できる点で有利な段階的合成法が好ましい。ここでは,リビング重合が利用できる。
第一のモノマー(の組み合わせ)が消費された後、第二のモノマー〈の組み合わせ)を添加してジブロックコポリマーを、さらに第三のモノマー(の組み合わせ)を添加してトリブロックコポリマーを、さらにこれを繰り返すとマルチブロックコポリマーを合成できる。
【0084】
ABA型(トリ)ブロックコポリマーは、第三のモノマー(の組み合わせ)を第一と同じ物にすれば合成できる。また、活性種が両末端にあるリビング重合を行うことにより、ABA(トリ〉ブロックコポリマーを合成することができる。リビング重合が適用できるコポリマーが限られているので、活性種(ラジカル、アニオン、カチオン)を相互に変換し、活性種に適したモノマー(の組み合わせ)の後続重合を行うこともできる。
この他、ポリマー中に連鎖移動を起こしやすい官能基(SHなど)をもたせ、第二のモノマー〈の組み合わせ)のラジカル重合によってブロック化する方法もある。熱や光で切断しラジカルを発生する官能基である−O−O−、−N=N−、−S−S−をあらかじめ含んだポリマーを高分子重合開始剤として第二のモノマー(の組み合わせ)を重合させる方法もある。
カップリング反応では、リビング重合におけるポリマー末端のアニオン活性種とカチオン活性種の高分子反応によるブロックコポリマーの合成がある。また、重縮合や重付加などの逐次反応も利用できる。
これらブロックコポリマーの合成方法については、「新実験化学講座、高分子化学I、日本化学会編(1978)丸善」、「高分子機能材料シリーズ−1、高分子の合成と反応(1)、高分子学会編〈1992)共立出版」等に記載されている。
【0085】
(2−1)本発明におけるアルカリ可溶性ブロックコポリマーの好ましい態様の1つは、重量平均分子量が2,000〜300,000であり、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含有するブロックコポリマーである。
下記一般式(1)で表わされる構造単位は、ブロック単位Aに含まれていても、ブロック単位Bに含まれていてもよい。
ABA型ブロック共重合体である場合、下記一般式(1)で表わされる構造単位は、ブロック単位Aに含有することが好ましく、ブロック単位A及びブロック単位Bの両者に含有することがより好ましい。
【0086】
【化28】
Figure 2004101811
【0087】
式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又はハロアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、あるいはアシル基を表す。R、Rは同じでも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、もしくはアリール基を表す。
Aは、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又は−O−、−SO−、−O−CO−R−、−CO−O−R−、又は−CO−N(R)−R−を表す。
、R、Rは、同じでも異なっていても良く、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基の単独またはこれらの基の少なくとも二つの組み合わせ、又はこれらの基とエーテル構造、エステル構造、アミド構造、ウレタン構造もしくはウレイド構造の群より選択される少なくとも1種が一緒になって形成する2価の基を表す。
は同じでも異なっていても良く、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。
nは1〜3の整数を表す。また複数のR、又はRとRもしくはRが結合して環を形成しても良い。
【0088】
また、式(1)において、R〜R、Rのアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。 R〜R、Rのシクロアルキル基は単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個の例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を好ましく挙げることができる。多環型としては例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基等を好ましく挙げることができる。
、Rのアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
【0089】
〜R、Rのアリール基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましく挙げることができる。
〜R、Rのアラルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
【0090】
のハロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜4個のハロアルキル基であって、具体的にはクロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基等を好ましく挙げることができる。
【0091】
のアシル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
【0092】
A、R、R、Rのアルキレン基は、置換基を有していても良く、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
A、R、R、Rのアルケニレン基は、置換基を有していても良く、例えば、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
【0093】
A、R、R、Rのシクロアルキレン基は、置換基を有していても良く、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
A、R、R、Rのアリーレン基としては、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜12個のものが挙げられる。
【0094】
これらの基が有してもよい置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。特にアミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものが好ましい。尚、アリール基又はアリール基を有する基のアリール部位については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)を挙げることができる。
【0095】
また、複数のR、又はRとRもしくはRが結合して形成した環としては、ベンゾフラン環、ベンゾジオキソノール環、ベンゾピラン環等の酸素原子を含有する4〜7員環が挙げられる。
【0096】
本発明に用いられる一般式(1)で表わされる構造単位を含有するアルカリ可溶性ブロックコポリマーは、下記モノマー(8)、必要により他の重合性モノマーをラジカル重合、リビングアニオン重合することにより目的のアルカリ可溶性ブロックコポリマーを得ることができる。
【0097】
【化29】
Figure 2004101811
【0098】
一般式(8)に於けるR、R、R、R、A及びnは、一般式(1)に於けるR、R、R、R、A及びnと同義である。
【0099】
アルカリ可溶性ブロックコポリマーは、一般式(1)で表される繰り返し構造単位のみからなる樹脂であっても良いが、更に本発明のレジストの性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させても良い。
【0100】
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0101】
以下に一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有する樹脂のブロック単位A及びブロック単位Bの好ましい具体例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0102】
【化30】
Figure 2004101811
【0103】
【化31】
Figure 2004101811
【0104】
【化32】
Figure 2004101811
【0105】
【化33】
Figure 2004101811
【0106】
上記具体例中のnは正の整数を表す。x、y、zはブロック単位内の組成のモル比を表し、2成分からなるブロック単位では、x=10〜95、y=5〜90、好ましくはx=40〜90、y=10〜60の範囲で使用される。3成分からなるブロック単位では、 x=10〜90、y=5〜85、z=5〜85、好ましくはx=40〜80、y=10〜50、z=10〜50の範囲で使用される。
【0107】
(2−2)本発明におけるアルカリ可溶性ブロックコポリマーの他の好ましい態様の1つは、重量平均分子量が2,000〜300,000であって、下記条件(a)および(b)を満たす樹脂である。
(a)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なくとも一種有すること。
(b)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電子対の電子数の間に下記式(1)の関係が成り立つこと。
【0108】
【数3】
Figure 2004101811
【0109】
ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換基としての炭素数1以上12以下のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以上の環構造を形成してもよい。
上記アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基は、各々、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよい。
【0110】
特に、式(1)中のNπ+(1/2)Nloneは、10〜40の範囲であることが二次電子を発生しやすい構造であるため好ましい。好ましい芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ビフェニル等を挙げることができ、好ましい芳香環上の置換基としては、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピル基等を挙げることができる。
また、π電子総数Nπが10以上となる芳香環(例えばナフタレン環、アントラセン環またはフェナントレン環、ビフェニルのような芳香環)であれば、この芳香環上の置換基は非共有電子対を有さない基(Nlone=0となる基)であっても良く、例えば、水素、飽和アルキル基などを挙げることができる。
【0111】
上記条件(a)及び(b)を満足する繰り返し単位を含むブロックは、ブロック単位A及びBのいずれに含まれていてもよい。
【0112】
上記アルカリ可溶性ブロックコポリマーとして、より具体的には、一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位を構成成分として有するものが好ましい。
【0113】
【化34】
Figure 2004101811
【0114】
【化35】
Figure 2004101811
【0115】
一般式(3)〜(7)において、 R101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1から12の、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。上記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基は、各々、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよい。
【0116】
Ra、Rb、Rcの例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、クミル基などが挙げられる。また、互いに連結して、メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジオキソール環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換ジオキソール環、ジオキサン環を形成するものも例として挙げられる。
【0117】
Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlの例としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、クミル基などが挙げられる。Rd〜Rf、Rg〜Ri又はRj〜Rlは、ジオキソール環、メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジソキソール環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換ジオキソール環、ジオキサン環を形成するものも例として挙げられる。
【0118】
Lの例としては、単結合、−CH−、−COO−、−COOCH−、−OCHCHO−、−OCH−、−CONH−などが挙げられる。
【0119】
Yの表す各芳香環における、主鎖に結合する結合手、あるいは置換基に結合する結合手の位置は芳香環上のいずれでも良い。
【0120】
一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位は、ブロック単位A及びBのいずれに含有していてもよい。
ABA型ブロック共重合体である場合、一般式(3)で表される繰り返し単位は、ブロック単位Aに含有することが好ましく、ブロック単位A及びBの両者に含有することが好ましい。一般式(4)〜(7)で表される繰り返し単位はブロック単位Bに含有することが好ましい。
【0121】
これらは、下記(9)〜(13)のモノマーの単独重合、或いは必要により前記と同様の他の共重合モノマーとの共重合によって得ることができる。
【0122】
【化36】
Figure 2004101811
【0123】
【化37】
Figure 2004101811
【0124】
上記において、R101、Ra〜Rl、l、m、n、p、q、r、s、t、u、v、w、xは、前記と同義である。
上記の内、分子内に水酸基を有するモノマーを使用する場合は、あらかじめ水酸基を保護しておき重合後に保護基を外す方法が好ましい。また、酸分解性の基で保護する場合も、ポリマー合成終了後に保護基を導入する方法が一般的である。
【0125】
これらの構造の好ましい具体例を以下に挙げるがこれらに限定されるものではない。
【0126】
【化38】
Figure 2004101811
【0127】
【化39】
Figure 2004101811
【0128】
【化40】
Figure 2004101811
【0129】
【化41】
Figure 2004101811
【0130】
【化42】
Figure 2004101811
【0131】
【化43】
Figure 2004101811
【0132】
【化44】
Figure 2004101811
【0133】
【化45】
Figure 2004101811
【0134】
【化46】
Figure 2004101811
【0135】
【化47】
Figure 2004101811
【0136】
【化48】
Figure 2004101811
【0137】
【化49】
Figure 2004101811
【0138】
【化50】
Figure 2004101811
【0139】
【化51】
Figure 2004101811
【0140】
【化52】
Figure 2004101811
【0141】
【化53】
Figure 2004101811
【0142】
【化54】
Figure 2004101811
【0143】
【化55】
Figure 2004101811
【0144】
(2−3)更に、本発明に於けるアルカリ可溶性ブロックコポリマーは、スチレンあるいはアルコキシスチレンを含有するブロックを含有することも好ましい。このブロックは、ブロック単位A及びBのいずれに含まれていてもよい。ABA型ブロック共重合体である場合は、ブロック単位Bに含有することが好ましい。ヒドロキシスチレンスチレン共重合体において、ヒドロキシスチレン単位(mol)/スチレン単位(mol)は、70/30〜95/5の範囲が好ましい。
【0145】
以下に、本発明に於けるスチレンあるいはアルコキシスチレンを含有するブロックコポリマーの好ましい具体例を挙げるが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0146】
【化56】
Figure 2004101811
【0147】
【化57】
Figure 2004101811
【0148】
【化58】
Figure 2004101811
【0149】
【化59】
Figure 2004101811
【0150】
【化60】
Figure 2004101811
【0151】
本発明のレジスト組成物において、上述のアルカリ可溶性ブロックコポリマーとともに、他のアルカリ可溶性樹脂を併用することもできる。
併用する場合の他のアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)もしくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0152】
特に好ましい他のアルカリ可溶性樹脂は、ノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体である。該ノボラック樹脂は、下記の所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0153】
所定のモノマーとしては、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノール等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソプロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトール等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0154】
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール等を使用することができるが、これらの中で、ホルムアルデヒドを使用するのが好ましい。
これらのアルデヒド類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられる。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。
【0155】
併用するアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、1,000〜30,000の範囲であることが好ましい。1,000未満では照射部の現像後の膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さくなってしまう。さらに好適なのは2,000〜20,000の範囲である。
感度が特に優れている点で特に好ましいアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、2,000〜9,000の範囲であり、より好ましくは2,500〜9,000の範囲であり、さらに好ましくは2,500〜9,000の範囲である。
また、アルカリ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜1.5となる(単分散ポリマー)ほうが現像残さが少なくなり好ましい。感度が特に優れている点で特に好ましいアルカリ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜1.4であり、より好ましくは1.0〜1.3であり、さらに好ましくは1.0〜1.2である。
ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
併用する場合、他のアルカリ可溶性樹脂は、ブロックコポリマーに対し、通常0〜50質量%の範囲で使用される。
【0156】
〔3〕架橋剤
本発明のネガ型レジスト組成物では、アルカリ可溶性樹脂、酸発生剤とともに、酸により架橋する化合物(以下、適宜、酸架橋剤又は単に架橋剤と称する)を使用する。
(3)−1 架橋剤は、フェノール誘導体を使用することができる。
好ましくは、分子量が1200以下、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、さらにヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、そのヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基を少なくともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるフェノール誘導体を挙げることができる。このようなフェノール誘導体を用いることにより、本発明の効果をより顕著にすることができる。
ベンゼン環に結合するアルコキシメチル基としては、炭素数6個以下のものが好ましい。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。さらに、2−メトキシエトキシ基及び、2−メトキシ−1−プロピル基の様に、アルコキシ置換されたアルコキシ基も好ましい。
これらのフェノール誘導体の内、特に好ましいものを以下に挙げる。
【0157】
【化61】
Figure 2004101811
【0158】
【化62】
Figure 2004101811
【0159】
【化63】
Figure 2004101811
【0160】
【化64】
Figure 2004101811
【0161】
【化65】
Figure 2004101811
【0162】
(式中、L〜Lは、同じであっても異なっていてもよく、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基又はエトキシメチル基を示す。)
ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物(上記式においてL〜Lが水素原子である化合物)とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具体的には、特開平6−282067号、特開平7−64285号等に記載されている方法にて合成することができる。
アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を100℃以下で行うことが好ましい。具体的には、欧州特許EP632003A1等に記載されている方法にて合成することができる。
このようにして合成されたヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性の点で好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。
ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘導体は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0163】
(3)−2  上記フェノール誘導体以外にも、下記の(i)、(ii)の化合物が架橋剤として使用できる。
(i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物
(ii) エポキシ化合物
【0164】
これらの架橋剤については以下に詳細に説明する。
(i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物としては、欧州特許公開(以下、「EP−A」と記載する)第0,133,216号、西独特許第3,634,671号、同第3,711,264号に開示された単量体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A第0,212,482号に開示されたアルコキシ置換化合物等に開示されたベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物等が挙げられる。
更に好ましい例としては、例えば、少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げられ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好ましい。
【0165】
(ii) エポキシ化合物としては、一つ以上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができる。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられる。その他、米国特許第4,026,705号公報、英国特許第1,539,192号公報に記載され、使用されているエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0166】
本発明においては、上記のフェノール誘導体が好ましい。
上記のフェノール誘導体に加え、例えば上述のような他の架橋剤(i)、(ii)を併用することもできる。
上記のフェノール誘導体に加えて併用しうる他の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50/50である。
【0167】
架橋剤は、全レジスト組成物固形分中、3〜70質量%、好ましくは5〜50質量%の添加量で用いられる。架橋剤の添加量が3質量%未満であると残膜率が低下し、また、70質量%を越えると解像力が低下し、更にレジスト液の保存時の安定性の点で余り好ましくない。
【0168】
〔4〕(E)有機塩基性化合物
本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
【0169】
【化66】
Figure 2004101811
【0170】
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R251 とR252 は、互いに結合して環を形成してもよい。
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。
【0171】
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
【0172】
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0173】
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0174】
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合があり、また、300を越えると照射後加熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
これら含窒素塩基性化合物の添加は、レジスト膜の引き置き経時安定性(PCD安定性及びPED安定性)を改善する効果がある。
ここで、PCD(Post Coating Delay)安定性とは、基板にレジスト組成物を塗布後、照射装置内あるいは装置外に放置した場合の塗膜安定性であり、また、PED(Post Exposure Delay)安定性とは、照射後に加熱操作を行うまでの間、照射装置内あるいは装置外に放置した場合の塗膜安定性である。
【0175】
〔5〕界面活性剤類
本発明のネガ型レジスト組成物には、界面活性剤を加えることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F173 (大日本インキ(株)製)、フロラ−ドFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等を挙げることができる。
【0176】
本発明のレジスト組成物は、界面活性剤として、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0177】
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
【0178】
界面活性剤の使用量は、レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、通常0.0001〜2質量部、好ましくは0.001〜2質量部、より好ましくは0.001〜1質量部、更に好ましくは0.01〜1質量部である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。これらの界面活性剤の添加により、レジスト膜の面内均一性が増し、解像力が向上する。
【0179】
〔6〕溶剤
本発明のネガ型レジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
特に好ましい溶媒は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテルの比率(質量比)が100/0〜30/70、好ましくは100/0〜50/50、更に好ましくは100/0〜80/20の混合溶媒である。
【0180】
〔7〕染料
本発明のネガ型レジスト組成物には必要に応じて、更に染料などを含有させることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
【0181】
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上に、本発明のネガ型レジスト組成物を塗布し、次に電子線、X線、又はEUV描画装置を用いて照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
本発明のネガ型レジスト組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常1〜10質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
【0182】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
1.構成素材の合成例
【0183】
(2)アルカリ可溶性ブロックコポリマー
1)3−t−ブトキシスチレン17.6gを0℃の脱気乾燥ベンゼン中、s−ブチルリチウムを開始剤としてリビングアニオン重合した。3時間の反応の後、4−ビニル安息香酸t−ブチルエステル10.2gを加え、3時間の反応をした。さらに3−t−ブトキシスチレン17.6gを加え3時間反応した後、脱気したメタノールで反応を終了した。さらに、大量のメタノール中に投入し、析出した粉体をろ過して集め、さらに再沈殿精製を2度繰り返し、減圧乾燥して樹脂を得た。常法により、塩酸酸性下、t−ブトキシ基を分解して、(P−1)を得た。
【0184】
2)3−t−ブトキシスチレンの替わりに、4−t−ブトキシスチレンと1−ビニルナフタレン混合物(モル比90/10)、4−ビニル安息香酸t−ブチルエステルの替わりに4−t−ブトキシスチレンと1−ビニルナフタレン混合物(モル比60/40)を用いて同様な操作を行い、(P−2)を得た。
【0185】
3)3−t−ブトキシスチレンの替わりに、4−t−ブトキシスチレンと3,4−ジメトキシスチレン混合物(モル比70/30)、4−ビニル安息香酸t−ブチルエステルの替わりに4−t−ブトキシスチレンとスチレン混合物(モル比70/30)を用いて同様な操作を行い、(P−3)を得た。
尚、後記するアルカリ可溶性ブロックコポリマー(P−3)のABA型ブロックポリマーにおいて、両端のブロックの酸価は5.25、中央のブロックの酸価は6.08meq/gであり、酸価が(6.08−5.25)÷5.25×100=15.8%異なっている。
また、アルカリ可溶性ブロックコポリマー(P−3)ABA型ブロックポリマーにおけるA部3,4−ジメトキシスチレンは、I=45,O=200であり、I/O=0.225、
B部スチレンは、I=5,O=160であり、I/O=0.031、ブロック内の組成比70%は同一であるので、I/O値が(0.225−0.031)÷0.031×100=626%異なっている。
【0186】
以下同様にして、アルカリ可溶性ブロックコポリマー(P−4)、(P−5)、(P−6)を得た。
【0187】
(3)架橋剤
【0188】
【化67】
Figure 2004101811
【0189】
【化68】
Figure 2004101811
【0190】
【化69】
Figure 2004101811
【0191】
【化70】
Figure 2004101811
【0192】
【化71】
Figure 2004101811
【0193】
2.実施例<電子線照射>
(1)レジストの塗設
表1に示す組成のフォトレジスト組成物の溶液を調製し、各々0.1μmのフィルターで濾過した。
各レジスト溶液をスピンコーターを利用して、8インチシリコンウエハー上に塗布し、120℃、90秒間真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.3μmのレジスト膜を得た。
(2)レジストパターンの作製
このレジスト膜に電子線描画装置(加速電圧50KeV)を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ110℃の真空吸着型ホットプレートで60秒間加熱を行い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリンスして乾燥した。得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡により観察した。
(3)評価方法
〔感度及び解像力〕
感度は、0.20μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射量を感度とし、その照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解像)を解像力とした。0.20μmライン(ライン:スペース=1:1)が解像しないものついては限界の解像力を解像力とし、その時の照射量を感度とした。
〔現像欠陥数〕
上記のようにして得られたレジストパターンについて、ケーエルエー・テンコール株式会社製KLA−2112機により現像欠陥数を測定し、得られた1次データ値を現像欠陥数とした。現像欠陥が認められたものについては、1〜10個をA、11−499個をB、500個以上をCとした。
その結果を表4〜6に示す。
【0194】
【表1】
Figure 2004101811
【0195】
上記表1に示した各成分の詳細を以下に示す。
<樹脂>
【0196】
【化72】
Figure 2004101811
【0197】
【化73】
Figure 2004101811
【0198】
【化74】
Figure 2004101811
【0199】
Figure 2004101811
【0200】
【化75】
Figure 2004101811
【0201】
【化76】
Figure 2004101811
【0202】
(溶剤)
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(有機塩基性化合物)
B−1: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール
B−2: 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
B−3: 4−ジメチルアミノピリジン
B−4: 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
B−5: N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルチオウレア
【0203】
(界面活性剤)
W−1: トロイゾル S−366(トロイケミカル社製)
W−2: メガファック F−176(大日本インキ化学工業社製)
W−3: メガファック R08(大日本インキ化学工業社製)
W−4: ポリシロキサンポリマー KP−341(信越化学工業社製)
W−5: サーフロン S−382(旭硝子社製)
【0204】
【表2】
Figure 2004101811
【0205】
表2の結果から、本発明のレジスト組成物は、高感度、高解像力で、現像欠陥が軽減されていることがわかる。
【0206】
3.実施例
<等倍X線照射>
上記実施例1の組成物について等倍X線照射装置を用いた評価を行ったところ同様な効果が観察された。
【0207】
【発明の効果】
本発明により、活性放射線の照射によるパターン形成において、高感度、高解像力で、現像欠陥が低減されたネガ型レジスト組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂、
    (B)活性放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
    (C)酸の作用により架橋する架橋剤を含有するレジスト組成物において、
    該アルカリ可溶性樹脂がブロック単位Aとブロック単位Bを有するブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bはともにアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有するものであり、かつ、下記の条件のうちいずれか1つを満たすものであることを特徴とするネガ型レジスト組成物。
    (a)ブロック単位Aとブロック単位Bのアルカリ可溶性基の種類が異なる。
    (b)ブロック単位Aとブロック単位Bのアルカリ可溶性基の含有量が異なる。
    (c)ブロック単位Aとブロック単位Bは、いずれもアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位を有し、ブロック単位Aにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とブロック単位Bにおけるアルカリ可溶性基を有しない繰り返し単位とで親疎水性が異なる。
  2. 該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位Aの順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位Aの含有するアルカリ可溶性基含有繰り返し単位は、架橋剤(C)と反応しうる構造を有することを特徴とする請求項1に記載のネガ型レジスト組成物。
  3. 該アルカリ可溶性樹脂が、ブロック単位A−ブロック単位B−ブロック単位A順で構成されるABA型ブロックコポリマーであり、ブロック単位A及びブロック単位Bがともに架橋剤(C)と反応しうる構造を有しする繰り返し単位を有し、ブロック単位質量当たりの架橋剤(C)と反応する構造を有する繰り返し単位の含有量について、ブロック単位Bよりもブロック単位Aが大きいことを特徴とする請求項1または2記載のネガ型レジスト組成物。
  4. ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、下記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、重量平均分子量が2,000〜300,000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
    Figure 2004101811
    式中、 Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又はハロアルキル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、あるいはアシル基を表す。R及びRは、同じでも異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、もしくはアリール基を表す。
    Aは単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、−O−、−SO−、−O−CO−R−、−CO−O−R−、又は−CO−N(R)−R−を表す。
    、R、及びRは、同じでも異なっていても良く、単結合、アルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基の単独又はこれらの基の少なくとも二つの組み合わせ、又はこれらの基とエーテル構造、エステル構造、アミド構造、ウレタン構造もしくはウレイド構造の群より選択される少なくとも1種が一緒になって形成した2価の基を表す。
    は同じでも異なっていても良く、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。
    nは1〜3の整数を表す。また複数のR、又はRとRもしくはRが結合して環を形成しても良い。
  5. ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、重量平均分子量が2,000〜300,000であって、下記条件(a)および(b)を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のネガ型レジスト組成物。
    (a)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なくとも一種有すること。
    (b)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。
    Figure 2004101811
    (ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換基としての炭素数1以
    上12以下のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以上の環構造を形成してもよい。)
  6. ブロックコポリマーである該アルカリ可溶性樹脂が、以下の一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位の少なくとも一つを構成成分として有することを特徴とする請求項5に記載のネガ型レジスト組成物。
    Figure 2004101811
    Figure 2004101811
    一般式(3)〜(7)において、 R101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1から12のアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
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