JP2004098780A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドドアを有する車両用空調装置において、スライド方向の所定位置でのスライドドアのシール状態を確保しつつ、それ以外の位置でスライドドアのスムーズな動きを確保することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】スライドドア6を、空調ケース3の対向した部位に形成された対をなすスライド案内溝7に側縁部を挿入してスライド可能にすると共に、スライド案内溝7の内壁によって構成されるシート面11に対して摺接可能とする。スライドドア6の側縁部に該スライドドアをシート面11に押し付ける弾性部(フレキシブルアーム12)を設け、スライドドア6の位置に応じて弾性部(フレキシブルアーム12)の変形量を変化させる調整手段をさらに設ける。調整手段は、スライド案内溝7の溝幅を両端域で中間域よりも狭くすることで構成される。
【選択図】    図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、加熱用熱交換器を通過する空気とバイパスする空気との割合を調節するスライド式のドア(スライドドア)を備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用空調装置として、下記する特許文献1に示された技術が公知となっている。これは、エバポレータとヒータコアとの間に配設されたエアミックスドアをスライド式にすると共に、このエアミックスドアのドア本体にシール部材を貼着し、ドア本体をスライド方向の終端位置においてスライド方向と交差する方向に移動させ、これによりシール部材をケースに形成された当接部材に押し付けるようにしたものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−278544号公報(要約、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した構成においては、ドア本体とケースに形成された当接部材とのシール状態を確保する必要から、ドア本体をスライド方向と交差する方向に移動させなければならないので、ドア本体の線形的な動きが終端位置付近において確保しにくくなり、終端位置からドアを動かそうとする場合にはドア本体を気流の流れに抗して動かす必要がある。このため、ドア本体のスムーズな動きや線形的な動きを確保しにくくなる不都合がある。また、スライドドアを案内する案内溝とドア本体が終端位置でシートする部分とが別々に形成されているので、これらの寸法管理を別々に行う必要があるという不都合がある。
【0005】
このため、スライド方向の終端位置にあってもスライド溝がスライド方向に形成されると共にこのスライド溝がシート面を兼ねる構成とすることが望ましいが、このような構成においては、スライド方向の終端位置などでスライドドアをスライド方向と交差する方向に如何に付勢してシール状態を確保するかが問題となる。また、スライド方向の所定位置でシール状態を確保しつつ、それ以外の位置でスライドドアのスムーズな動きを確保する必要がある。
【0006】
そこで、この発明においては、スライド案内溝とシート面とが同一となっているスライド式のドア(スライドドア)を備えた車両用空調装置において、スライドドアのスライド方向の所定位置でシール状態を確保しつつ、それ以外の位置でスライドドアのスムーズな動きを確保することができる車両用空調装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明に係る車両用空調装置は、空調ケースと、この空調ケース内に形成された分岐流路を流れる空気の割合を調節するスライドドアとを有し、前記スライドドアを、前記空調ケースの対向した部位に形成された対をなすスライド案内溝に側縁部を挿入してスライド可能にすると共に、前記スライド案内溝の内壁によって構成されるシート面に対して摺接可能とし、前記側縁部に前記スライドドアを前記シート面に押し付ける弾性部を設け、前記スライドドアの位置に応じて前記弾性部の変形量を変化させる調整手段をさらに設けたことを特徴としている(請求項1)。
【0008】
したがって、スライドドアは側縁部に形成された弾性部によってシート面に押し付けられるが、弾性部の変形量は調整手段によって調整されるので、スライドドアの停止位置などの所定位置でスライドドアをシート面に押し付ける付勢力を大きくすることが可能となり、また、それ以外の位置で付勢力を小さくしてスライドドアの移動をスムーズに行わせることが可能となる。
【0009】
調整手段としては、スライド案内溝の溝幅を該スライド案内溝の両端域で中間域よりも狭くすることで弾性部の変形量を変化させるものであってもよい(請求項2)。このような構成によれば、スライドドアのスライド方向の終端位置で弾性部の変形量が大きくなり、スライドドアをシート面に押し付ける付勢力が大きくなる。また、中間域においては、両端域よりも溝巾が広くなるので、弾性部の変形量は小さくなり、スライドドアをシート面に押し付ける付勢力が小さくなる。よって、スライドドアが終端位置にある場合には、スライドドアとシート面との良好なシート状態を得ることが可能となり、またスライド方向の中間位置においては、スライドドアのスムーズな移動を確保することが可能となる。
【0010】
ここで、弾性部は、スライドドアの表面から突設した片持ちのフレキシブルアームによって構成するようにしてもよい(請求項3)。このようなフレキシブルアームによれば、両端が固定されたアーチ状の弾性部に比べて、シート面に対する付勢力を調整し易くなる。また、このようなフレキシブルアームにあっては、過剰な変形による破損を抑える必要から、フレキシブルアームとスライドドアの表面との間に該フレキシブルアームの変位量を規制するストッパを設けるようにしてもよい(請求項4)。
【0011】
尚、スライド案内溝は、成形時における変形を低減するために、空調ケースの内壁から突設されたガイド壁によって構成するようにしてもよく(請求項5)、スライド案内溝に入り込んだ異物を排出させるために、前記ガイド壁の端部を切り欠いてスライド案内溝に捌け口を形成するようにしてもよい(請求項6)。
【0012】
また、スライドドアの終端位置での衝突音を低減する必要から、スライドドアのスライド方向の端部にライニングを付設し、スライド案内溝の終端位置に設けられた当接部にスライドドアをこのライニングを介して当接可能とすることが好ましい(請求項7)。また、空調ケースの変形に対するシール不良を避けるために、スライドドアの表面にライニングを設け、下流側の分岐流路の境界を画定する境界壁に前記ライニングを当接可能とすることが好ましい(請求項8)。
【0013】
以上のスライドドアの構成は、空調ケース内に、空気流路に導入された空気を通過させる冷却用熱交換器とこれよりも下流側に配された加熱用熱交換器とを配し、前記スライドドアを、冷却用熱交換器の下流側に配設し、加熱用熱交換器を通過する分岐流路を流れる空気と加熱用熱交換器をバイパスする分岐流路を流れる空気との割合を調節するドアとして形成した場合に適している(請求項9)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面により説明する。図1において、車両用空調装置1は、空気流路2が内部に形成された空調ケース3を有し、この空調ケース3の上流側には、図示しない送風機が配置され、下流側には、吹出モードに応じて選択された吹出口へ温調空気を分配する図示しないモードドア等が配置されている。
【0015】
送風機の下流側には、空気流路2の全体を遮るように立設され、空調ケース3内に導入された全空気を通過させるエバポレータ4が配置されている。また、エバポレータ4の下流側には、空気流路2の一部を遮るように設けられたヒータコア5が配置されている。エバポレータ4は、図示しないコンプレッサ、コンデンサ、エクスパンションバルブ等と共に配管結合されて冷房サイクルを構成しており、コンプレッサの稼動によりエバポレータ4へ冷媒を供給してこのエバポレータ4を通過する空気を冷却するようになっている。また、ヒータコア5は、エンジンの冷却水が供給されてここを通過する空気を加熱するようになっている。
【0016】
そして、エバポレータ4の下流側となり、且つ、ヒータコア5の上流側となるエバポレータ4とヒータコア5との間には、ヒータコア5を通過する分岐流路2aを流れる空気とヒータコア5をバイパスする分岐流路2bを流れる空気との割合を調節するスライドドア6が配置されている。
【0017】
このスライドドア6は、図2乃至図5に示されるように、矩形をなす板状に形成されており、横方向の寸法が空調ケース3の横方向で対向する内壁間の寸法に対して僅かに短く形成され、縦方向(上下方向)の寸法が一方の分岐流路を閉塞した際に他方の分岐流路を全開とする大きさに形成されている。
【0018】
また、スライドドア6は、空調ケース3の横方向で対向した部位に形成された上下方向(縦方向)に延びる対をなすスライド案内溝7に両側縁部6aがスライド可能に挿入され、この側縁部6aに沿って、下記する駆動ギア8と噛合するラック9が、スライドドア6の風上側となる表面に上下方向(縦方向)のほぼ全範囲に亘って形成されている。
【0019】
スライド案内溝7は、図6にも示されるように、空調ケース3の内壁から空気流路2に突設された対をなすガイド壁10a,10bによって構成されているもので、風下側のガイド壁10bは風上側のガイド壁10aと対峙する面が全体に亘って平坦に形成され、スライドドア6を摺接可能に受けるシート面11となっている。また、スライド案内溝7内に配されるスライドドア6の側縁部6aには、図7にも示されるように、スライドドア6をシート面11に押し付ける弾性部が形成されている。
【0020】
この弾性部は、スライドドア6の四隅近くの4箇所に形成されているもので、スライドドア6の風上側表面から突設した片持ちのフレキシブルアーム12によって構成されている。それぞれのフレキシブルアーム12は、四隅近くを支点とし、そこから縦方向に沿って内側へ延びるように形成されているもので、中央部がスライドドア6の表面から最も離れるよう全体が湾曲状に形成され、弾性変形しやすい形状に形成されている。このフレキシブルアーム12とスライドドア6の表面との間にはスライドドア6の表面から突設されたストッパ13が設けられ、このストッパ13により、フレキシブルアーム12をスライドドア6の表面に近づける方向への変形量が規制されている。また、フレキシブルアーム12の先端部は、スライドドア6の表面から立設されたストッパ14に対してスライドドアの表面側から当接可能となっており、このストッパ14により、スライドドア6の表面から離反する方向への変形量が規制されている。
【0021】
そして、フレキシブルアーム12は、風上側のガイド壁10aに背面が当接して弾性的に変形した状態でスライド案内溝7内に収容され、スライドドア6を風下側のガイド壁10bによって構成されたシート面11に押し付けるようにしている。
【0022】
エバポレータ4とスライドドア6との間には、空気流路2の略中央をスライドドア6に沿って水平方向に過ぎるように空調ケース3に架設された駆動軸15が配され、この駆動軸15にスライドドア6のラック9と噛合する駆動ギア(ピニオン)8が固装されている。駆動軸15の空調ケース3の外部へ突出した部分には、外側ギア16が固設され(図1乃至図3に示す)、また、この外側ギア16には、図示しない温調レバーと連動する揺動ギア17が噛合されている。したがって、温調レバーを動かすことで揺動ギア17が回動され、これにより、外側ギア16及び駆動軸15を介して駆動ギア8が回動され、スライドドア6がスライド案内溝7に案内されつつシート面11に対して摺接しながら上下方向にスライドし、上流側から流れる空気の分岐流路2a,2bへの分流割合を調節するようにしている。
【0023】
また、この発明において、特徴的であることは、フレキシブルアーム12の変形量がスライドドア6の位置に応じて変化させるようにした点にある。即ち、スライド案内溝7の溝幅を該スライド案内溝7の両端域で中間域よりも狭くすることでフレキシブルアーム12の変形量をスライド案内溝7の両端域で中間域よりも大きくなるようにしている。より具体的には、風上側のガイド壁10aを図8にも示されるように、スライド案内溝7の両端域で風下側のガイド壁10bに近づけ、中間域で風下側のガイド壁10bとの距離を両端域よりも大きくするようにしている。
【0024】
したがって、スライドドア6がスライドしてフレキシブルアーム12がスライド案内溝7の両端域に達すると、フレキシブルアーム12の弾性変形量が大きくなり、スライドドア6をシート面11に押し付ける力が大きくなる。また、フレキシブルアーム12がスライド案内溝7の中間域に達すると、フレキシブルアーム12の弾性変形量は小さくなり、スライドドア6をシート面11に押し付ける力が小さくなる。
【0025】
上述した風上側のガイド壁10aは、上下の両端部が切り欠かれており、スライド案内溝7の終端位置に捌け口18が形成されている。また、スライドドア6のスライド方向の両端部には、横方向に延びるライニング19が付設されており、スライド案内溝7の終端位置において空調ケース3に形成された尖塔状の当接部20にスライドドア6をライニング19を介して当接可能としている。
【0026】
さらに、スライドドア6の風下側表面に、スライド方向の両端部近傍で横方向に延びるライニング21が付設されており、このライニング21を、ヒータコア5の収容空間を画設すると共にヒータコア5を通過する分岐流路2aとヒータコアをバイパスする分岐流路2bとを画定する境界壁22に当接可能としている。即ち、スライドドア6が分岐流路2bを閉塞し、分岐流路2aを全開とするフルホット位置にある場合には、下方のライニング21が境界壁22に下方から当接し、スライドドア6が分岐流路2aを閉塞し、分岐流路2bを全開とするフルコールド位置にある場合には、上方のライニング21が境界壁22に上方から当接するようになっている。
【0027】
尚、23は、スライドドア6の表面に縦横に形成された補強用のリブであり、また、24は、エバポレータ4から発生する凝縮水を排出するドレーン孔である。
【0028】
以上の構成において、図8(a)に示されるように、スライドドア6がヒータコア5を通過する分岐流路2aを全開とするフルホット位置に動かされた場合には、上方に設けられたフレキシブルアーム12が巾の狭いスライド案内溝7内に位置するので、このフレキシブルアーム12がスライドドア6の表面に近づくように弾性変形し、その弾性力により、スライドドア6をシート面11に強く押し付けることとなる。
【0029】
この状態からスライドドア6をフルクール側へ変位させていくと、中間域においては、上下両方のフレキシブルアーム12が巾の広いスライド案内溝7内に位置するので、自身の復元力によりフレキシブルアーム12がスライドドア6の表面から離れて弾性変形が小さくなり、スライドドア6をシート面11に押し付ける力が弱くなる。このため、中間域においては、スライドドア6とシート面11との摺接抵抗が小さくなり、スムーズな移動を確保することが可能となる。
【0030】
さらにスライドドア6を変位させてヒータコア5をバイパスする分岐流路2bが全開となるフルクール位置まで動かされた場合には、下方に設けられたフレキシブルアーム12が巾の狭いスライド案内溝7内に位置することになるので、このフレキシブルアーム12がスライドドア6の表面に近づくように弾性変形し、その弾性力により、スライドドア6をシート面11に強く押し付けることとなる。
【0031】
したがって、スライドドア6は、スライド方向の終端位置において、シート面11との良好なシール状態を確保することができ、また、スライド方向の中間位置において、スムーズな移動を確保することが可能となる。
【0032】
特に、上述の構成においては、スライドドア6をシート面11に押し付ける弾性部としてフレキシブルアーム12が用いられているので、両端が固定されたアーチ状の弾性部に比べて、シート面11に対する付勢力を容易に調整することが可能となる。このようなフレキシブルアーム12にあっては、弾性変形が容易であることから、過剰な変形が心配されるが、上述の構成にあっては、スライドドア6の表面にフレキシブルアーム12の変位量を規制するストッパ13が設けられているので、フレキシブルアーム12の保護を図ることが可能となる。
【0033】
また、上述の構成においては、スライドドア6をスライド可能に収容するスライド案内溝7が空調ケース3の内壁から空気流路2に突設されたガイド壁10a,10bによって構成されているので、空調ケース3を外方へ突出するように窪ませてスライド案内溝を形成する場合に比べて、スライド案内溝7を成形する際の変形を低減することが可能となる。しかも、スライド案内溝7を構成するガイド壁10aの端部を切り欠き、スライド案内溝7に捌け口18を形成したので、スライド案内溝7に入り込んだ異物を容易に排出することが可能となる。
【0034】
さらに、スライドドア6のスライド方向の端部にライニング19を付設し、このライニング19を介してスライドドア6をスライド案内溝7の終端位置に設けられた当接部20に当接可能としたので、スライドドア6の終端位置での衝突音を低減することが可能となり、また、スライドドア6の風下側の表面にライニング21を設け、このライニング21をヒータコア5の上部に設けられた境界壁22に当接可能としたので、空調ケース3の変形に対するシール不良を避けることが可能となる。
【0035】
尚、上述の構成においては、風上側のガイド壁10aの上下両端部を切り欠いてスライド案内溝7の上下両端に捌け口18を設けるようにしたが、ガイド壁10aの少なくとも下端部のみを切り欠き、スライド案内溝7の下端にだけ捌け口18を設けるようにしてもよい。また、上述の構成においては、スライドドア6をヒータコア5への通過空気量を調節するエアミックスドアとして用いた構成例を示したが、外気を導入する分岐流路を流れる空気と内気を導入する分岐流路を流れる空気との割合を調節するインテークドアや、異なる吹出口に通じるそれぞれの分岐流路を流れる空気の割合を調節するモードドアをスライド式とするような場合に、上述した構成を適用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、スライドドアを、空調ケースの対向した部位に形成された対をなすスライド案内溝に両側縁部を挿入してスライド可能に配すると共に、スライド案内溝の内壁によって構成されるシート面に対して摺接可能に配し、両側縁部にスライドドアをシート面に押し付ける弾性部を設け、この弾性部の変形量を調節手段によってスライドドアの位置に応じて変化させるようにしたので、スライドドアの停止位置等となる所定位置でスライドドアをシート面に押し付ける付勢力を大きくすることが可能となり、また、それ以外の位置で付勢力を小さくしてスライドドアの移動をスムーズに行わせることが可能となる。
【0037】
特に、調整手段を、スライド案内溝の溝幅を該スライド案内溝の両端域において中間域よりも狭くすることで弾性部の変形量を変化させる構成とすれば、スライドドアをスライド方向の終端位置においてシート面に強く押し付けて良好なシール状態を得ることが可能となり、また、中間域において、スライドドアのスムーズな移動を確保することが可能となる。
【0038】
また、弾性部をスライドドアの表面から突設した片持ちのフレキシブルアームによって構成する場合においては、シート面に対する付勢力が調整し易くなり、フレキシブルアームの過剰な変形に対する保護は、フレキシブルアームとスライドドアの表面との間に該フレキシブルアームの変位量を規制するストッパを設けることで可能となる。
【0039】
さらに、スライド案内溝は、空調ケースの内壁から突設されたガイド壁によって構成するとよく、このような構成とすることで、成形時の変形を生じにくくすることが可能となる。また、このようなガイド壁を設ける場合には、ガイド壁の端部を切り欠いてスライド案内溝に捌け口を形成することで、スライド案内溝に入り込んだ異物を容易に排出させることが可能となる。
【0040】
尚、スライドドアのスライド方向の端部にライニングを付設し、スライド案内溝の終端位置に設けられた当接部にライニングを介してスライドドアを当接可能とすれば、スライドドアの終端位置での衝突音を低減することが可能となり、また、スライドドアの表面にライニングを設け、下流側の分岐流路の境界を画定する境界壁に前記ライニングを当接可能とすれば、空調ケースの変形に対するシール不良を避けることが可能となる。
【0041】
また、以上の構成は、空調ケース内に冷却用熱交換器とこれよりも下流側に配された加熱用熱交換器とを配し、前記スライドドアを、冷却用熱交換器の下流側に配設し、加熱用熱交換器の通過空気量を調節するためのドアとして形成した場合などにおいて、スライドドアのシール状態を所定位置において確保しつつ、それ以外の位置でスライドドアのスムーズな移動を確保する場合に適したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る車両用空調装置のスライドドアが配された付近の構成例を示す断面図である。
【図2】図2は、図1に係る車両用空調装置のスライドドアが設けられた部分を上方から見た断面図である。
【図3】図3は、図1に係る車両用空調装置のスライドドアが設けられた部分を上流側から見た断面図である。
【図4】図4は、図1に係る車両用空調装置のスライドドアが設けられた部分を上流側から見た斜視図である。
【図5】図5は、図1に係る車両用空調装置のスライドドアを示す斜視図である。
【図6】図6は、スライドドアの側縁部をスライド案内溝に挿入した部分、及び、ラックに駆動ギアが噛合する部分の近傍を示す断面図である。
【図7】図7は、スライドドアの側縁部に設けられた弾性部(フレキシブルアーム)、及び、スライドドアに付設されたライニングを示す断面図である。
【図8】図8は、スライドドアの位置に対する弾性部(フレキシブルアーム)とスライド案内溝との関係を説明する図であり、図8(a)はスライドドアがフルホット位置にある場合、図8(b)はスライドドアが中間位置にある場合、図8(c)はスライドドアがフルコールド位置にある場合をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 車両用空調装置
2 空気流路
2a,2b 分岐流路
3 空調ケース
4 エバポレータ
5 ヒータコア
6 スライドドア
7 スライド案内溝
11 シート面
12 フレキシブルアーム
13,14 ストッパ
10a,10b ガイド壁
18 捌け口
19,21 ライニング
22 境界壁

Claims (9)

  1. 空調ケースと、この空調ケース内に形成された分岐流路を流れる空気の割合を調節するスライドドアとを有する車両用空調装置において、
    前記スライドドアを、前記空調ケースの対向した部位に形成された対をなすスライド案内溝に側縁部を挿入してスライド可能にすると共に、前記スライド案内溝の内壁によって構成されるシート面に対して摺接可能とし、
    前記側縁部に前記スライドドアを前記シート面に押し付ける弾性部を設け、
    前記スライドドアの位置に応じて前記弾性部の変形量を変化させる調整手段をさらに設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記調整手段は、前記スライド案内溝の溝幅を該スライド案内溝の両端域で中間域よりも狭くすることで前記弾性部の変形量を変化させるものであることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記弾性部は、前記スライドドアの表面から突設した片持ちのフレキシブルアームによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  4. 前記フレキシブルアームと前記スライドドアの表面との間に該フレキシブルアームの変形量を規制するストッパが形成されていることを特徴とする請求項3記載の車両用空調装置。
  5. 前記スライド案内溝は、前記空調ケースの内壁から突設されたガイド壁によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  6. 前記ガイド壁の端部を切り欠いて前記スライド案内溝の終端位置に捌け口を形成したことを特徴とする請求項5記載の車両用空調装置。
  7. 前記スライドドアのスライド方向の端部にライニングを付設し、前記スライド案内溝の終端位置に設けられた当接部に前記スライドドアを前記ライニングを介して当接可能としたことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  8. 前記スライドドアの表面にライニングを設け、下流側の分岐流路の境界を画定する境界壁に前記ライニングを当接可能にしたことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  9. 前記空調ケース内に、前記空気流路に導入された空気を通過させる冷却用熱交換器とこれよりも下流側に配された加熱用熱交換器とを配し、前記スライドドアを、前記冷却用熱交換器の下流側に配設し、前記加熱用熱交換器を通過する分岐流路を流れる空気と前記加熱用熱交換器をバイパスする分岐流路を流れる空気との割合を調節するドアとして形成したことを特徴とする車両用空調装置。
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