JP2011025810A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】能力の異なる複数の空調ユニット間で部品の共用化率を高めるとともに、各空調ユニットにて同一の温度コントロール特性が得られる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ロアケース30およびアッパケース40がそれぞれ左右に2分割され、その一方が共用化されるケースとされるとともに、他方の非共用側のケース並びにエバポレータ12、ヒータコア16、エアミックスダンパ15および吹出しモード切替え用ダンパ21,22が異なる幅方向寸法とされることで能力の異なる複数の空調ユニット1Aが構成可能とされており、複数の空調ユニット1Aに共通する第1温調制御手段(リブ51)が共用化されるアッパケースおよび非共用側のアッパケースの双方に設けられ、各空調ユニット1A特有の第2温調制御手段(リブ52,54,55)が非共用側のアッパケースおよびエアミックスダンパ15に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、能力の異なる複数の空調ユニットにおいて、部品の共用化率を高めることができる車両用空調装置に関するものである。
自動車に搭載される空調ユニット(HVACユニット;Heating Ventilation and Air Conditioning Unit)は、一般にユニットケース内に形成される空気流路に、上流側からエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータが順次配設され、それらで温調された空気流がその下流側に設けられているデフ吹出し流路、フェース吹出し流路およびフット吹出し流路のいずれかから複数の吹出しモード切替えダンパを介して選択的に車室内に吹出されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
かかるHVACユニットは、大きさの異なる車両に対して、車両毎に個別に設計されるのが通常であり、その空調能力は、車両の大きさに合せて決定される。従って、対象の車両が、例えば軽自動車と小型車(リッターカー)との場合、各々異なる大きさのエバポレータ、ヒータ、アミックスダンパ等が用いられる。このため、エバポレータやヒータの大きさに合せたダンパ類やユニットケースが必要となり、その結果、例えば特許文献2に示されているように、アッパケースとロアケースとに分割され、更にアッパケースが左右に2分割されているような分割構造のユニットケースであっても、それらの部品が共用化されることはなく、車両毎に個別に設計され、別々に製造されているのが現状である。
特許第3755485号公報 特開2001−63341号公報
上記の如く、HVACユニットは、能力の異なる複数のユニット毎に個別に設計、製造されており、複数のユニット間において共通部品が用いられることは殆んどなく、部品の共用化率が低かった。このため、部品の共用化による量産効果、コスト低減効果を期待することはできなかった。また、車両毎に個別にHVACユニットを開発する必要があることから、膨大な開発費や金型費等が必要となるとともに、仮に一部の部品を共用化することができたとしても、能力の異なる複数のユニットにおいて、同一の温度コントロール特性を得ることができない等、多くの問題点を抱えていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、能力の異なる複数の空調ユニット間において、部品の共用化率を高めるとともに、各空調ユニットにおいて同一の温度コントロール特性が得られる車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の車両用空調装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる車両用空調装置は、ロアケースおよびアッパケースからなるユニットケース内の空気流路に配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等を介して温調された空気流が、その下流側に設けられているデフ吹出し流路、フェース吹出し流路およびフット吹出し流路のいずれかから吹出しモード切替え用ダンパを介して選択的に車室内へと吹出されるように構成されている車両用空調装置において、前記ロアケースは、ロアケース(A)と、該ロアケース(A)に対して着脱可能とされているロアケース(B1,B2)とに左右に2分割され、前記アッパケースは、アッパケース(A)と、該アッパケース(A)に対して着脱可能とされているアッパケース(B1,B2)とに左右に2分割され、着脱可能な前記ロアケース(B1,B2)および前記アッパケース(B1,B2)並びに前記エバポレータ、ヒータコア、エアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパ等が異なる幅方向寸法とされることにより能力の異なる複数の空調ユニットが構成可能とされており、前記複数の空調ユニットに共通する第1温調制御手段が前記アッパケース(A)と、それに着脱可能な前記アッパケース(B1,B2)の双方に設けられ、前記各空調ユニット特有の第2温調制御手段が前記アッパケース(B1,B2)および前記エアミックスダンパに設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、空気流路を形成するユニットケースのロアケースおよびアッパケースが、それぞれロアケース(A)とロアケース(B1,B2)、アッパケース(A)とアッパケース(B1,B2)とに左右に2分割され、その一方のロアケース(A)およびアッパケース(A)が共用のケースとされるとともに、他方の着脱可能なロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)が非共用のケースとされ、これらロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)並びにエバポレータ、ヒータコア、エアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパ等が異なる幅方向寸法とされることにより能力の異なる複数の空調ユニットが構成可能とされているため、幅方向寸法が異なるエバポレータ、ヒータコア、エアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパを用いることにより能力が異なる複数の空調ユニットを製造する際、それに対応した幅方向寸法を有する非共用のロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)を共用のロアケース(A)およびアッパケース(A)に組み付けることによって、少なくともロアケースおよびアッパケースの2分割された一方の共用のロアケース(A)およびアッパケース(A)を複数の空調ユニットで共用化し、能力の異なる複数の空調ユニットを製造することが可能となる。従って、ユニットケース等の樹脂成形部品の共用化率を高め、量産効果によってコスト低減を図ることができるとともに、開発費や金型費等を大幅に低減することができる。また、能力の異なる複数の空調ユニットをユニットケース等の成形部品を一部共用化して製造する際に追加すべき温調制御手段のうち、複数の空調ユニットに共通する第1温調制御手段を共用するアッパケース(A)および非共用のアッパケース(B1,B2)の双方に設け、各空調ユニット特有の第2温調制御手段を非共用のアッパケース(B1,B2)およびエアミックスダンパ等の非共用側の部品に設けるようにしているため、能力の異なる複数の空調ユニットにおいて、各々追加すべき第1および第2温調制御手段を付加しながら、同一の温度コントロール特性を得ることができるとともに、ユニットケースの外部に設けられるエアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパの駆動機構等をも共用化することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上記の車両用空調装置において、前記アッパケース(A)および前記アッパケース(B1,B2)の双方に設けられている前記エアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を前記ヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させる、前記第1温調制御手段としての第1リブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、アッパケース(A)およびアッパケース(B1,B2)の双方に設けられているエアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、空気流路内に突出され、ヒータコアをバイパスして流通される冷風をヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させる、第1温調制御手段としての第1リブが設けられているため、能力の異なる複数の空調ユニットをユニットケース等の樹脂成形部品を一部共用化して製造する際、ユニットケースが小型化される分、冷風と温風を混合するスペースを十分に確保することができ難くなるが、第1リブを介して冷風を温風と対向する方向に指向させ、両者を衝突させることにより、エアミックス性を向上させることができる。従って、温調性能を確保しつつ、空調ユニットを小型化し、車両への搭載性を向上することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記アッパケース(B1,B2)に設けられている前記エアミックスダンパの一端側部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風の流れを抑えて前記複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、前記第2温調制御手段としての第2リブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、アッパケース(B1,B2)に設けられているエアミックスダンパの一端側部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、空気流路内に突出され、ヒータコアをバイパスして流通される冷風の流れを抑えて複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、第2温調制御手段としての第2リブが設けられているため、複数の空調ユニット間で各々幅方向寸法の異なる非共用ケースが用いられることから、抜き勾配等の関係で空調ユニット中心に対して空気流路が左右幅方向おいて僅かに非対称となるが、それによる左右方向温度差を第2リブにより冷風の流れを抑えることによって是正することができる。つまり、ロアケースおよびアッパケースを左右に2分割する場合、通常は一の空調ユニットのケースを幅方向寸法のセンターで2分割するが、そうすると他の空調ユニットにおいて、共用ケースと非共用ケースとの間の幅方向寸法のアンバランス量が大きくなりすぎ、抜き勾配等の違いにより空気流路が左右非対称となってしまう。そこで2つのユニットのケースを各々幅方向寸法のセンターからオフセットされた位置で2分割することにより、空気流路のアンバランスを抑制し、それによる僅かな左右温度差を第2リブによって是正している。従って、能力の異なる複数の空調ユニットのいずれにおいても、空調ユニット中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記エアミックスダンパの前記ヒータコアが配設されている加熱流路側に延長されている部分における前記アッパケース(A)の側面と対向する一端部位に、上方に向けて立設され、前記ヒータコアで加熱された温風の流れを抑えて前記複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、前記第2温調制御手段としての第3リブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、エアミックスダンパのヒータコアが配設されている加熱流路側に延長されている部分におけるアッパケース(A)の側面と対向する一端部位に、上方に向けて立設され、ヒータコアで加熱された温風の流れを抑えて複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、第2温調制御手段としての第3リブが設けられているため、複数の空調ユニット間で各々幅方向寸法の異なる非共用のケースが用いられることから、抜き勾配等の関係で空調ユニット中心に対して空気流路が左右幅方向おいて僅かに非対称となるが、それによる左右方向温度差を第3リブにより温風の流れを抑えることにより是正することができる。つまり、ロアケースおよびアッパケースを左右に2分割する場合、通常は一の空調ユニットのケースを幅方向寸法のセンターで2分割するが、そうすると他の空調ユニットにおいて、共用するケースと非共用のケースとの間の幅方向寸法のアンバランス量が大きくなりすぎ、抜き勾配等の違いにより空気流路が左右非対称となってしまう。そこで2つのユニットのケースを各々幅方向寸法のセンターからオフセットされた位置で2分割することにより、空気流路のアンバランスを抑制し、それによる僅かな左右温度差を第3リブによって是正している。従って、能力の異なる複数の空調ユニットのいずれにおいても、空調ユニット中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
さらに、本発明の車両用空調装置は、上述のいずれかの車両用空調装置において、前記エアミックスダンパの中央部位に、先端側から下流側に向って幅方向にV字状に拡がるように立設され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を左右幅方向にガイドするとともに、前記ヒータコアで加熱された温風を中央部にガイドする、前記第2温調制御手段としてのV字状リブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、エアミックスダンパの中央部位に、先端側から下流側に向って幅方向にV字状に拡がるように立設され、ヒータコアをバイパスして流通される冷風を左右幅方向にガイドするとともに、ヒータコアで加熱された温風を中央部にガイドする、第2温調制御手段としてのV字状リブが設けられているため、エアミックスダンパに設けられているV字状リブを介して冷風および温風をガイドすることにより、冷風と温風とを十分に混合し、左右温度差を是正することができる。従って、能力の異なる複数の空調ユニットのいずれにおいても、エアミックス性を高め、空調ユニット中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
さらに、本発明にかかる車両用空調装置は、ロアケースおよびアッパケースからなるユニットケースの空気流路内に配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等を介して温調された空気流が、その下流側に設けられているデフ吹出し流路、フェース吹出し流路およびフット吹出し流路のいずれかから吹出しモード切替え用ダンパを介して選択的に車室内へと吹出されるように構成されている車両用空調装置において、前記アッパケースに設けられている前記エアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を前記ヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させるリブが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ロアケースおよびアッパケースからなるユニットケースの空気流路内にエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等が配設されているエアミックス方式の車両用空調装置において、アッパケースに設けられているエアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、空気流路内に突出され、ヒータコアをバイパスして流通される冷風をヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させるリブが設けられているため、冷風と温風を混合するエアミックス用のスペースが減少されても、リブを介して冷風を温風と対向する方向に指向させ、冷風と温風とを衝突させることにより両者を十分に混合させることができる。従って、エアミックス性を向上させ、温調性能を確保しつつ、ユニットケースを小さくして空調装置をコンパクト化し、車両への搭載性を向上することができる。
本発明の車両用空調装置によると、幅方向寸法が異なるエバポレータ、ヒータコア、エアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパを用いることにより能力が異なる複数の空調ユニットを製造する際、それに対応した幅方向寸法を有する着脱可能なロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)を共用のロアケース(A)およびアッパケース(A)に組み付けることによって、少なくともロアケースおよびアッパケースの2分割された一方のロアケース(A)およびアッパケース(A)を複数の空調ユニットで共用化し、能力の異なる複数の空調ユニットを製造することが可能となるため、ユニットケース等の樹脂成形部品の共用化率を高め、量産効果によりコスト低減を図ることができるとともに、開発費や金型費等を大幅に低減することができる。また、能力の異なる複数の空調ユニットをユニットケース等の成形部品を一部共用化して製造する際に追加すべき温調制御手段のうち、複数の空調ユニットに共通する第1温調制御手段を共用のロアケース(A)およびアッパケース(A)と非共用のロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)との双方に設け、各空調ユニット特有の第2温調制御手段を非共用のロアケース(B1,B2)およびアッパケース(B1,B2)およびエアミックスダンパ等の非共用側の部品に設けるようにしているため、能力の異なる複数の空調ユニットにおいて、各々追加すべき第1および第2温調制御手段を付加しながら、同一の温度コントロール特性を得ることができるとともに、ユニットケースの外部に設けられるエアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパの駆動機構等をも共用化することができる。
本発明の車両用空調装置によると、冷風と温風を混合するエアミックス用のスペースが減少されても、リブを介して冷風を温風と対向する方向に指向させ、冷風と温風とを衝突させることによって両者を十分に混合させることができるため、エアミックス性を向上させ、温調性能を確保しつつ、ユニットケースを小さくして空調装置をコンパクト化し、車両への搭載性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る能力の小さい車両用空調装置を車両前方側から見た側面図である。 図1に示す車両用空調装置の空気流方向に沿った略中央位置での縦断面図である。 図1に示す車両用空調装置を車室内側から見た分解斜視図である。 図1に示す車両用空調装置におけるロアケースの左右方向に沿った縦断面図である。 図1に示す車両用空調装置をエアミックス域で横断面し、その内部側を見た平面視図である。 図1に示す車両用空調装置に用いるエアミックダンパの平面図である。 本発明の一実施形態に係る能力の大きい車両用空調装置の一部を車室内側から見た分解斜視図である。 図7に示す車両用空調装置におけるロアケースの左右方向に沿った縦断面図である。 図7に示す車両用空調装置をエアミックス域で横断面し、その内部側を見た平面視図である。 図7に示す車両用空調装置に用いるエアミックダンパの平面図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図10を参照して説明する。
図1ないし図4に示されるように、空調能力の小さい、例えば軽自動車用の空調ユニット(HVACユニット)1Aは、一側にブロアユニット2が設けられている。ブロアユニット2は、内気と外気とを切替え導入する内外気切替えボックス3と、羽根車4およびその駆動モータ5(図3参照)が設置されているファンケーシング6とを備えており、HVACユニット1Aに対して右ハンドル車の場合には、車両前方側から見ての右側(助手席側)に配置され、左ハンドル車の場合には、車両前方側から見て左側(助手席側)に配置されるようになっている。
HVACユニット1Aは、後述する分割構造のユニットケース10を備え、該ユニットケース10内には、ブロアユニット2から送られてくる空気流を前後方向に変換し、下流側へと流通させる空気流路11が形成されている。空気流路11の上流部位には、図示省略の冷凍サイクルを構成するエバポレータ12が略鉛直に配設されている。この空気流路11は、エバポレータ12の下流側においてバイパス流路13と加熱流路14とに分けられている。バイパス流路13と加熱流路14との分岐部には、エアミックスダンパ15が配設され、バイパス流路13と加熱流路14とに流通される空気流の流量割合が調整可能とされている。加熱流路14には、図示省略のエンジン冷却水回路からの冷却水が循環されるヒータコア16が略鉛直に配設されている。
バイパス流路13と加熱流路14とは、エアミックスダンパ15下流のエアミックス域17で合流され、その下流側に形成されているデフ吹出し流路18、フェース吹出し流路19およびフット吹出し流路20に連通されている。デフ吹出し流路18とフェース吹出し流路19との間には、デフ/フェースダンパ21が設けられ、また、フット吹出し流路20の入り口には、フットダンパ22が設けられており、これら吹出しモード切替え用のデフ/フェースダンパ21およびフットダンパ22の開閉によって空調風の吹出しモードが、フェースモード、フットモード、デフモード、デフ/フットモード、バイレベルモード等に選択的に切替え可能とされている。
分割構造のユニットケース10は、ロアケース30とアッパケース40とに上下に2分割されている。ロアケース30は、ファンケーシング6と一体成形またはファンケーシング6と一体に結合された構成とされており、上部が開放され、そこにアッパケース40が結合可能とされている。ロアケース30のファンケーシング6側の上部には、アッパケーシング31が組み付けられている。また、ロアケース30には、エバポレータ12が設置されており、その底面の一部はエバポレータ12から流下するドレン水を集めるために傾斜面32とされ、該傾斜面32の最下位部位にはドレン水を外部に排出するためのドレン排出部33が設けられている。
さらに、ロアケース30は、ドレン排出部33が設けられているロアケース(A)30Aとその端部に対して着脱可能に組み付けられるロアケース(B1)30Bとに左右に2分割されている。この左右に2分割されているロアケース(A)30Aおよびロアケース(B1)30Bは、能力の異なる複数のHVACユニット1A,1Bに対して共用化されるロアケース(A)30A(以下、単に共用化されるロアケース(A)とも称する)側の左右方向幅寸法が最大となるように、左右方向幅寸法の関係が、(A)>>(B1)とされている。つまり、ロアケース(A)30Aに対して着脱可能とされている非共用側のロアケース(B1)30B(以下、単に非共用側のロアケース(B1)とも称する)は、図3および図4に示されるように、両側面と底面を有するロアケース30の出来るだけ側面に近い位置おいて分割されている。
共用化されるロアケース(A)30Aの分割ラインに沿う端面には、複数個のピン孔34と連続した溝35が設けられている。該ピン孔34および溝35に対して、非共用側のロアケース(B1)30Bに設けられているピン36Aおよび突起37Aが嵌合され、溝35内に嵌装される図示省略のゴムパッキンを介して共用側のロアケース(A)30Aと非共用側のロアケース(B1)30Bとの分割面が水密にシールされている。また、ロアケース30の空気流の下流側には、ドレン水が下流側へと流出するのを防止する堰部38が形成されている。
一方、アッパケース40は、能力の異なる複数のHVACユニット1A,1Bに対して共用化されるアッパケース(A)40A(以下、単に共用化されるロアケース(A)とも称する)と、その端部に対し着脱可能に組み付けられる非共用側のアッパケース(B1)40B(以下、単に非共用側のロアケース(B1)とも称する)とに左右に2分割されている。この共用化されるアッパケース(A)40Aと非共用側のアッパケース(B1)40Bは、エバポレータ12の上部を覆うようにロアケース30に組み付けられており、両ケース40A,40B間に跨るようにエアミックスダンパ15およびヒータコア16が設置されている。
同様に、共用化されるアッパケース(A)40Aと非共用側のアッパケース(B1)40Bとの間に跨るようにデフ吹出し流路18、フェース吹出し流路19およびフット吹出し流路20が形成されているとともに、該デフ吹出し流路18とフェース吹出し流路19との間に、デフ/フェースダンパ21が設置され、フット吹出し流路20にフットダンパ22が設置されている。ここで、左右に2分割された共用化されるアッパケース(A)40Aと非共用側のアッパケース(B1)40Bとの左右方向の幅寸法は、共用化されるアッパケース(A)40Aの左右方向幅寸法をL、非共有側のアッパケース(B1)40Bの左右方向幅寸法をL1としたとき、L1<Lとされ、共用化されるアッパケース(A)40Aの幅寸法Lの方が大きくされている。従って、両ケース40A,40Bは、左右方向のセンターからオフセットされた位置で2分割されていることになる。
また、上記した能力の小さい軽自動車用のHVACユニット1Aの構成部品の一部を共用化して能力の大きい、所謂リッターカー用のHVACユニット1Bを製造するため、ブロアユニット2については、巻線数が異なる駆動モータ5が用いられる以外、内外気切替えボックス3、羽根車4およびファンケーシング6が共用化されるとともに、分割構造のユニットケース10については、ロアケース(A)30Aおよびアッパケース(A)40Aが共用化されている。
加えて、HVACユニット1Bとしての能力を大きくするため、図7および図8に示されるように、HVACユニット1Aに比べて左右方向幅寸法が所定長さだけ長くされているエバポレータ12A、エアミックスダンパ15A、ヒータコア16A、デフ/フェースダンパ21A、フットダンパ22A等が組み込まれるとともに、これらの幅寸法に合せて左右方向幅寸法が大きくされている非共用側のロアケース(B2)30Cおよびアッパケース(B2)40Cが組み付けられている。
非共用側のロアケース(B2)30Cには、図8に示されるように、共用化されるロアケース(A)30Aの分割ラインに沿う端面に設けられている複数組のピン孔34および溝35に対して嵌合されるピン36Bおよび突起37Bが設けられ、溝35内に嵌装されるゴムパッキン(図示省略)を介して共用化されるロアケース(A)30Aと非共用側のロアケース(B2)30Cとの分割面が水密にシールされている。また、非共有側のロアケース(B2)30Cの底面には、エバポレータ12Aから流下するドレン水を、共用化されるロアケース(A)30Aに設けられているドレン排出部33へと導く、ロアケース(A)30Aに向って漸次低くなるように傾斜された傾斜面39が形成されている。
さらに、非共用側のアッパケース(B2)40Cの左右方向幅寸法L2は、共用化されるアッパケース(A)40Aの左右方向の幅寸法Lに対し、L<L2とされている。これによって、共用化されるアッパケース(A)40Aと非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cとの左右方向の幅寸法L,L1,L2の関係は、L1<L<L2とされ、共用化されるアッパケース(A)40Aに、非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cのいずれが組み付けられた場合でも、左右方向のセンター位置からオフセットされた位置で2分割されているようになる。
以上のように、能力の異なる複数のHVACユニット1A,1Bに対して共用化されるロアケース(A)30Aおよびアッパケース(A)40Aを用い、これに幅方向寸法が小さくされている非共用側のロアケース(B1)30Bおよびアッパケース(B1)40Bを組み付け、その内部に幅方向寸法の小さいエバポレータ12、ヒータコア16、エアミックスダンパ15、デフ/フェースダンパ21およびフットダンパ22等を組み込むことによって、図2に示される縦断面構造を有する能力の小さい軽自動車用のHVACユニット1Aを構成している。
また、共用化されるロアケース(A)30Aおよびアッパケース(A)40Aに対し、幅方向寸法が大きくされている非共用側のロアケース(B2)30Cおよびアッパケース(B2)40Cを組み付け、その内部に幅方向寸法の大きいエバポレータ12A、ヒータコア16A、エアミックスダンパ15A、デフ/フェースダンパ21Aおよびフットダンパ22A等を組み込むことによって、図2に示される能力の小さい軽自動車用のHVACユニット1Aと同一の縦断面構造を有しながら、能力が大きくされたリッターカー用のHVACユニット1Bを構成している。
一方、幅方向寸法の異なるエバポレータ12,12A、エアミックスダンパ15,15A、ヒータコア16,16A、デフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22Aは、HVACユニット1A,1Bの中心に対して左右対称に配置されるが、共用化されるロアケース(A)30Aおよびアッパケース(A)40Aと、幅方向寸法が異なる非共用側のロアケース(B1,B2)30B,30Cおよびアッパケース(B1,B2)40B,40Cにより形成される空気流路11は、成形時の抜き勾配等の関係からHVACユニット1A,1Bの中心に対して左右対称とならず、僅かに非対称となる。このため、左右幅方向において温度アンバランスが生じる可能性がある。また、HVACユニット1Bは、能力に対して相対的にユニットケース10が小さくされることから、エアミックス域17のスペースが小さくなり、エアミックス性能に影響が出る可能性がある。
これらの対策として、以下のように構成された温調制御手段が採用されている。
まず、HVACユニット1A,1Bに共通する第1温調制御手段として、エアミックス性を向上するため、図2、図5および図9に示されるように、バイパス流路13に流通された冷風がそのまま下流側にスルーしないように、共用化されるアッパケース(A)40Aおよび非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cの双方に形成されているエアミックスダンパ15,15Aの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面50位置に、空気流路11内に突出され、バイパス流路13に流通される冷風を、加熱流路14に流通されてヒータコア16,16Aで加熱された温風と対向する方向に指向させる第1リブ(第1温調制御手段)51が設けられている。
また、各HVACユニット1A,1B特有の第2温調制御手段として、空気流路11の僅かな左右アンバランスによる左右方向温度差を是正するため、図2、図5および図9に示されるように、非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cに設けられているエアミックスダンパ15,15Aの一端側部位が最大暖房時にシールされるシール面50位置に、空気流路11内に突出され、ヒータコア16,16Aをバイパスしてバイパス流路13に流通される冷風の流れを抑えて各HVACユニット1A,1Bの幅方向寸法の違いによる左右温度差を是正する第2リブ(第2温調制御手段)52,52Aが設けられている。この第2リブ52,52Aの幅寸法W1,W2は、図5、図9に示されるように、空気流路11の幅方向寸法の違いに対応して、W1<W2とされている。
また、各HVACユニット1A,1B特有の第2温調制御手段として、空気流路11の僅かな左右アンバランスによる左右方向温度差を是正するため、図5,6および図9,10に示されるように、非共用側の部品であるエアミックスダンパ15,15Aの加熱流路14側に延長されている部分53,53Aの共用化されるアッパケース(A)40Aの側面と対向する一端部位に、上方に向けて立設され、ヒータコア16,16Aで加熱された温風の流れを抑えて各HVACユニット1A,1Bの幅方向寸法の違いによる左右温度差を是正する第3リブ(第2温調制御手段)54,54Aが設けられている。該第3リブ54,54Aの幅寸法W3,W4は、図6、図10に示されるように、空気流路11の幅方向寸法の違いに対応して、W3<W4とされている。
さらに、各HVACユニット1A,1B特有の第2温調制御手段として、エアミックス性を向上するため、図5,6および図9,10に示されるように、非共用側の部品であるエアミックスダンパ15,15Aの中央部位に、先端側から下流側に向って幅方向にV字状に拡がるように立設され、ヒータコア16,16Aをバイパスしてバイパス流路13に流通される冷風を左右幅方向にガイドするとともに、ヒータコア16,16Aで加熱された温風を中央部にガイドする第4リブ(第2温調制御手段)55,55Aとしての第4リブが設けられている。なお、この第4リブ(第2温調制御手段)55,55Aは、同一形状とされているが、幅方向寸法を変えてもよい。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ブロアユニット2を介して側方から送られてくる外気または内気は、ユニットケース10の入り口で前後方向の流れに変換され、空気流路11内を下流側へと流通される。この空気流は、エバポレータ12,12Aを通過する過程で冷却された後、エアミックスダンパ15,15Aの開度に応じてバイパス流路13および加熱流路14への流量割合が調整され、一部がヒータコア16,16Aによって加熱される。
バイパス流路13および加熱流路14を経た空気流は、エアミックス域17で混合されて温度調整された後、その下流側に連なっているデフ吹出し流路18、フェース吹出し流路19、およびフット吹出し流路20のいずれかから、デフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22Aの開閉によって選択されるフェースモード、フットモード、デフモード、デフ/フットモード、バイレベルモード等の吹出しモードに従い車室内へと吹出され、車室内の空調に供される。
上記のように機能するHVACユニット1A,1Bにおいて、能力の小さい軽自動車用のHVACユニット1Aを製造する場合には、共用化されるブロアユニット2、アッパケース(A)40Aおよびロアケース(A)30Aに対して、左右方向幅寸法が小さくされている非共用側の部品であるエバポレータ12、エアミックスダンパ15、ヒータコア16、デフ/フェースダンパ21およびフットダンパ22が組み込まれるとともに、これらの幅寸法に合せて左右方向幅寸法が小さくされている非共用側のロアケース(B1)30Bおよびアッパケース(B1)40Bが組み付けられることにより、能力の小さいHVACユニット1Aが製造される。
一方、能力の大きいリッターカー用のHVACユニット1Bを製造する場合には、共用化されるブロアユニット2、アッパケース(A)40Aおよびロアケース(A)30Aに対し、左右方向幅寸法が大きくされている非共用側の部品であるエバポレータ12A、エアミックスダンパ15A、ヒータコア16A、デフ/フェースダンパ21Aおよびフットダンパ22Aが組み込まれるとともに、これらの幅寸法に合せて左右方向幅寸法が大きくされている非共用側のロアケース(B2)30Cおよびアッパケース(B2)40Cが組み付けられることによって、能力の大きいHVACユニット1Bが製造される。
このように、左右方向幅寸法が異なるエバポレータ12,12A、エアミックスダンパ15,15A、ヒータコア16,16A、デフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22A等を用いて能力が異なる複数のHVACユニット1A,1Bを製造する際、それらの寸法に対応した左右方向幅寸法を有するアッパケース(B1,B2)40B,40Cおよびロアケース(B1,B2)30B,30Cを、共用化されるアッパケース(A)40Aおよびロアケース(A)30Aに組み付けることによって、少なくともアッパケース(A)40Aおよびロアケース(A)30Aを共用化し、能力の異なる複数のHVACユニット1A,1Bを製造することができる。
従って、ユニットケース10の一部を構成する樹脂成形部品の共用化率を高め、その量産効果によりコスト低減を図ることができるとともに、開発費や金型費等を大幅に低減することができる。また、左右に2分割された一方のアッパケース(A)40Aとロアケース(A)30Aとを共用化し、非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cおよびロアケース(B1,B2)30B,30C、エバポレータ12,12A、エアミックスダンパ15,15A、ヒータコア16,16A、デフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22A等を組み換えることによって、能力の異なる複数のHVACユニット1A,1Bを容易に製造することができる。
さらに、2つのHVACユニット1A,1B間において、ユニットケース10の外形形状やエバポレータ12,12A、エアミックスダンパ15,15A、ヒータコア16,16A、デフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22A等と配置位置が同一となるため、エアミックスダンパ15,15Aやデフ/フェースダンパ21,21Aおよびフットダンパ22,22A等の吹出しモード切替えダンパ機構等をも共用化することができる。
また、エアミックスダンパ15,15Aの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面50位置に、空気流路11内に突出され、ヒータコア16,16Aをバイパスしてバイパス流路13に流通される冷風を、ヒータコア16,16Aで加熱された温風と対向する方向に指向させる第1リブ(第1温調制御手段)51を設け、冷風と温風を衝突させるようにしているため、エアミックス性を向上させることができる。これによって、ユニットケース10が小型化される中、冷風と温風を混合するエアミックス域17を十分に確保できない場合でも、温調性能を確保しつつ、HVACユニット1A,1Bを小型化し、車両への搭載性を向上することができる。
また、非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40C側のエアミックスダンパ15,15Aの一端側部位が最大暖房時にシールされるシール面50位置に、空気流路11内に突出され、ヒータコア16,16Aをバイパスして流通される冷風の流れを抑えて2つのHVACユニット1A,1Bの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する幅寸法W1,W2の異なる第2リブ(第2温調制御手段)52,52Aを設け、冷風の流れを制御するようにしているため、空気流路11が左右幅方向おいて僅かに非対称になることによる左右温度差を是正することができる。これによって、能力の異なるHVACユニット1A,1Bのいずれにおいても、HVACユニット1A,1Bの中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
同様に、エアミックスダンパ15,15Aにおける加熱流路14側に延長されている部分53,53Aのアッパケース(A)40Aの側面と対向する一端部位に、上方に向けて立設され、ヒータコア16,16Aで加熱された温風の流れを抑えて2つのHVACユニット1A,1Bの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する幅寸法W3,W4の異なる第3リブ(第2温調制御手段)54,54Aを設け、温風の流れを制御するようにしているため、空気流路11が左右幅方向おいて僅かに非対称になることによる左右温度差を是正することができる。従って、能力の異なるHVACユニット1A,1Bのいずれにおいても、HVACユニット1A,1Bの中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
さらに、エアミックスダンパ15,15Aの中央部位に、先端側から下流側に向って幅方向にV字状に拡がるように立設され、ヒータコア16,16Aをバイパスして流通される冷風を左右幅方向にガイドするとともに、ヒータコア16,16Aで加熱された温風を中央部にガイドするV字状リブ(第2温調制御手段)を設け、冷風および温風をガイドすることにより、冷風と温風とを十分に混合し、左右温度差を是正することができる。従って、能力の異なるHVACユニット1A,1Bのいずれにおいても、エアミックス性を高め、HVACユニット1A,1Bの中心に対して左右方向に均等でバランスの取れた温調を実現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、軽自動車用HVACユニット1Aと小型車(リッターカー)用HVACユニット1Bとの間でユニットケース10の構成部品の一部を共用化した例について説明したが、これとは異なる複数のHVACユニット間においても、同様に構成部品の一部を共用化してもよいことはもちろんである。
また、第1温調制御手段としての第1リブ51は、上記した実施形態に限らず、エバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等を備えたエアミックス方式の車両用空調装置全般に広く適用することができる。さらに、上記実施形態において、共用化されるロアケース(A)30Aと着脱可能とされる非共用側のアッパケース(B1,B2)40B,40Cとの間に、エバポレータ12,12Aに対して冷媒を減圧して供給する膨張弁の配設部45(図1参照)を設けた構成としてもよい。
1A,1B 空調ユニット(HVACユニット)
10 ユニットケース
11 空気流路
12,12A エバポレータ
13 バイパス流路
14 加熱流路
15,15A エアミックスダンパ
16,16A ヒータコア
18 デフ吹出し流路
19 フェース吹出し流路
20 フット吹出し流路
21,21A デフ/フェースダンパ(吹出しモード切替え用)
22,22A フットダンパ(吹出しモード切替え用)
30 ロアケース
30A ロアケース(A)
30B ロアケース(B1)
30C ロアケース(B2)
40 アッパケース
40A アッパケース(A)
40B アッパケース(B1)
40C アッパケース(B2)
50 シール面
51 第1リブ(第1温調制御手段)
52,52A 第2リブ(第2温調制御手段)
53,53A エアミックスダンパの延長部分
54,54A 第3リブ(第2温調制御手段)
55,55A V字状リブ(第2温調制御手段)

Claims (6)

  1. ロアケースおよびアッパケースからなるユニットケース内の空気流路に配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等を介して温調された空気流が、その下流側に設けられているデフ吹出し流路、フェース吹出し流路およびフット吹出し流路のいずれかから吹出しモード切替え用ダンパを介して選択的に車室内へと吹出されるように構成されている車両用空調装置において、
    前記ロアケースは、ロアケース(A)と、該ロアケース(A)に対して着脱可能とされているロアケース(B1,B2)とに左右に2分割され、
    前記アッパケースは、アッパケース(A)と、該アッパケース(A)に対して着脱可能とされているアッパケース(B1,B2)とに左右に2分割され、
    着脱可能な前記ロアケース(B1,B2)および前記アッパケース(B1,B2)並びに前記エバポレータ、ヒータコア、エアミックスダンパおよび吹出しモード切替え用ダンパ等が異なる幅方向寸法とされることにより能力の異なる複数の空調ユニットが構成可能とされており、
    前記複数の空調ユニットに共通する第1温調制御手段が前記アッパケース(A)と、それに着脱可能な前記アッパケース(B1,B2)の双方に設けられ、
    前記各空調ユニット特有の第2温調制御手段が前記アッパケース(B1,B2)および前記エアミックスダンパに設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記アッパケース(A)および前記アッパケース(B1,B2)の双方に設けられている前記エアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を前記ヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させる、前記第1温調制御手段としての第1リブが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記アッパケース(B1,B2)に設けられている前記エアミックスダンパの一端側部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風の流れを抑えて前記複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、前記第2温調制御手段としての第2リブが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記エアミックスダンパの前記ヒータコアが配設されている加熱流路側に延長されている部分における前記アッパケース(A)の側面と対向する一端部位に、上方に向けて立設され、前記ヒータコアで加熱された温風の流れを抑えて前記複数の空調ユニットの幅方向寸法の違いによる左右方向温度差を是正する、前記第2温調制御手段としての第3リブが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記エアミックスダンパの中央部位に、先端側から下流側に向って幅方向にV字状に拡がるように立設され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を左右幅方向にガイドするとともに、前記ヒータコアで加熱された温風を中央部にガイドする、前記第2温調制御手段としてのV字状リブが設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. ロアケースおよびアッパケースからなるユニットケースの空気流路内に配設されているエバポレータ、エアミックスダンパ、ヒータコア等を介して温調された空気流が、その下流側に設けられているデフ吹出し流路、フェース吹出し流路およびフット吹出し流路のいずれかから吹出しモード切替え用ダンパを介して選択的に車室内へと吹出されるように構成されている車両用空調装置において、
    前記アッパケースに設けられている前記エアミックスダンパの先端部位が最大暖房時にシールされるシール面位置に、前記空気流路内に突出され、前記ヒータコアをバイパスして流通される冷風を前記ヒータコアで加熱された温風と対向する方向に指向させるリブが設けられていることを特徴とする車両用空調装置。
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