JP2004095866A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャパシタを有する半導体装置に関し、下部電極と配線とのコンタクト部分に近い領域のキャパシタの劣化を抑制すること。
【解決手段】半導体基板1の上方に順に形成された第1絶縁層2、導電性パターン5c、第2絶縁層9,10,11、キャパシタQ、第3絶縁層15及び下部電極引出配線17dを有し、キャパシタQの下部電極12aが導電性パターン5cの上面に接続され、下部電極引出配線17dも導電性パターン5cの上方から電気的に接続される構造を有する。
【選択図】 図11
【解決手段】半導体基板1の上方に順に形成された第1絶縁層2、導電性パターン5c、第2絶縁層9,10,11、キャパシタQ、第3絶縁層15及び下部電極引出配線17dを有し、キャパシタQの下部電極12aが導電性パターン5cの上面に接続され、下部電極引出配線17dも導電性パターン5cの上方から電気的に接続される構造を有する。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、より詳しくは、キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリではFeRAM、FRAMと呼ばれる強誘電体キャパシタを用いた不揮発性メモリ素子が商品化されている。この不揮発性メモリは、高速動作であり、低消費電力であり、且つ書き換え回数が多いことが特徴で、今後の発展が見込まれている。
【0003】
そのような不揮発性メモリ素子のメモリセル領域に形成されるキャパシタとして、プレーナー型とスタック型が知られている。
【0004】
プレーナ型のキャパシタは、キャパシタを覆う絶縁層上に形成される第1の配線を第1のコンタクトホールを通して上部電極に接続し、且つその絶縁層上に形成される第2の配線を第2のコンタクトホールを通して下部電極に接続する構造を有している。
【0005】
スタック型のキャパシタは、キャパシタの下地となる絶縁層内に形成された導電プラグ上に下部電極を直に形成する構造を有している。しかし、キャパシタを構成する強誘電体材料及び下部電極材料は、下地の配向性を引き継いで成長するため、下地は平坦且つ単一の材料である必要がある。また、強誘電体材料の形成には、酸素が不可欠であり、下部電極材料は酸素を透過しやすいために、導電プラグが酸化してコンタクト不良になりやすい。
【0006】
従って、現在では、商品化されている多くのFeRAMではプレーナー型のキャパシタが用いられている。
【0007】
プレーナー型のキャパシタを有するメモリセルは、例えば図1〜図3に示すような構造を有している。図1は、FeRAMのメモリセル領域の一部を示す平面図であって素子分離絶縁層以外の絶縁層は省略して描かれている。図2は図1のI−I線断面図であり、図3は図1のII−II線断面図である。
【0008】
図1において、シリコン基板101には、素子分離絶縁層102に囲まれたウェル領域103が形成されている。そして、ウェル領域103には図2に示すような断面構造のMOSトランジスタ107a,107bが形成され、さらに、ウェル領域103の側方には図2,図3に示すような断面構造のプレーナー型のキャパシタ100が形成されている。
【0009】
図2において、シリコン基板101のうち素子分離絶縁層102に囲まれたウェル領域103の上にはゲート絶縁層104を介して2つのゲート電極105a,105bが形成されている。また、各ゲート電極105a,105bの両側のシリコン基板101内にはLDD構造の不純物拡散領域106a,106b,106cが形成されている。一方のゲート電極105aと不純物拡散領域106a,106b等によって第1のMOSトランジスタ107aが構成される。また、他方のゲート電極105bと不純物拡散領域106b,106c等によって第2のMOSトランジスタ107bが構成される。
【0010】
素子分離絶縁層102とMOSトランジスタ107a,107bは第1、第2の絶縁層108,109に覆われている。第2の絶縁層109の上面は化学機械研磨(CMP)法により平坦化され、その上面の上には強誘電体キャパシタ100が形成されている。
【0011】
強誘電体キャパシタ100は、コンタクト領域を有する下部電極100aと、強誘電体層100bと、上部電極100cを有していている。さらに、キャパシタ100及び第2絶縁層108の上には第3絶縁層110が形成されている。下部電極100aはプラチナ層をパターニングすることにより形成される。また、強誘電体層100bは、例えばPZT層をパターニングすることにより形成される。さらに、上部電極100cは、例えば酸化イリジウム層をパターニングすることにより形成される。
【0012】
第1〜第3絶縁層108〜110において、2つのゲート電極104a,104bの間の不純物拡散領域106b上には第1のコンタクトホール110bが形成され、ウェル領域103の両端寄りの他の不純物拡散領域106a,106cの上にはそれぞれ第2,第3のコンタクトホール110a,110cが形成されている。また、図3に示すように、下部電極100aのコンタクト領域の上には第4のコンタクトホール110dが形成されている。
【0013】
第1〜第4のコンタクトホール110a〜110d内には、それぞれ密着層とタングステン層からなる第1〜第4の導電プラグ111a〜111dが形成されている。さらに、キャパシタ100の上部電極100cの上には第5のコンタクトホール112が形成されている。
【0014】
第3絶縁層110の上には、第1の導電プラグ111aの上面に接続されるとともに第5のコンタクトホール112を通して上部電極100cに接続される第1の配線120aが形成されている。また、第3絶縁層110の上には、第3の導電プラグ111cの上面に接続されるとともに別の第5のコンタクトホール112を通して別の上部電極100cに接続される第2の配線120cが形成されている。さらに、第3絶縁層110の上において第2の導電プラグ111bの上には導電性パッド120bが形成されている。
【0015】
さらに、図3に示すように、第3絶縁層110上には、第4の導電プラグ111dを介して下部電極100aのコンタクト領域の上面に接続される第3の配線120dが形成されている。
【0016】
第1、第2及び第3の配線120a,120c,120dと導電性パッド120bと第3絶縁層110の上には第4絶縁層121が形成されている。第4絶縁層121のうち導電性パッド120bの上には第6のコンタクトホール121aが形成され、第6のコンタクトホール121a内にはビット線用導電プラグ122が形成されている。さらに、第4絶縁層121の上には、ビット線用導電プラグ122に接続されるビット線123が形成されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したようなプレーナ型のキャパシタ100においては、図3に示すように、第3絶縁層110を形成する前にキャパシタ100の下部電極100aのコンタクト領域が強誘電体層100bから露出した状態になっている。
【0018】
下部電極100a上に第3の導電プラグ111dを形成する場合に反応ガスとして還元ガスを用いると、その反応ガスがコンタクトホール101dを通してキャパシタ100の下部電極100aに供給され、さらに下部電極100aに沿って移動して強誘電体層100bを還元して第4の導電プラグ111dに近い領域に形成されるキャパシタ100の特性を劣化させてしまう。 また、プラチナからなる下部電極100aは、第3の導電プラグ111dとのコンタクト領域で強誘電体層100bから露出しているので、プラチナの触媒作用によってコンタクト領域の近くのキャパシタ100の特性が劣化しやすくなっている。
【0019】
本発明の目的は、下部電極と配線とのコンタクト部分に近い領域のキャパシタの劣化を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、半導体基板の上方に形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に形成された導電性パターンと、前記導電性パターンを覆う第2絶縁層と、前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層内に形成された第1ホールと、前記第2絶縁層上に形成されて前記第1ホールを通して下面が前記導電性パターンに電気的に接続されるコンタクト領域を有するキャパシタの下部電極と、前記下部電極の上に形成される前記キャパシタの誘電体層と、前記コンタクト領域以外の領域の前記誘電体層上に形成された前記キャパシタの上部電極と、前記上部電極及び前記第2絶縁層の上方に形成された第3絶縁層と、前記導電性パターンの上方であって前記第1ホールから間隔をおいて前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に形成された第2のホールと、前記第3絶縁層上に形成されて前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線とを有することを特徴とする半導体装置によって解決される。
【0021】
上記した課題は、半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層の上に導電層を形成する工程と、前記導電層をパターニングして導電性パターンを形成する工程と、前記導電性パターン及び前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層に第1ホールを形成する工程と、前記第1ホール内と前記第2絶縁層上に下部電極用導電層を形成する工程と、前記下部電極用導電層の上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層の上に上部電極用導電層を形成する工程と、前記上部電極用導電層をパターニングすることにより前記第1ホールから離れた領域にキャパシタ上部電極を形成する工程と、前記誘電体層をパターニングすることにより少なくとも前記上部電極の下にキャパシタ誘電体層を形成する工程と、前記下部電極用導電層をパターニングすることにより前記キャパシタ誘電体層の下から前記第1ホール内に至る範囲を含む領域に前記導電性パターンに電気的に接続されるキャパシタ下部電極を形成する工程と、前記キャパシタ下部電極、前記キャパシタ誘電体層及び前記キャパシタ上部電極及び前記第2絶縁層の上方に第3絶縁層を形成する工程と、前記導電パターンの上方であって前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に前記第1ホールから間隔をおいて第2ホールを形成する工程と、前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線を前記第3絶縁層上に形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決される。
【0022】
本発明によれば、半導体基板の上方で、第1絶縁層、導電性パターン、第2絶縁層、キャパシタ、第3絶縁層、下部電極引出配線が順に形成され、キャパシタの下部電極がその下の導電性パターンの上面に接続され、さらに、下部電極引出配線も導電性パターンの上方から電気的に接続されている。
【0023】
したがって、下部電極を第3絶縁層上に電気的に引き出すために、下部電極引出配線を下部電極の上面に接続する必要がなくなる。これにより、下部電極の上にコンタクトホールを形成する工程が不要になり、コンタクトホールを通して還元ガスが下部電極に曝されないので、還元ガスが下部電極に沿って強誘電体層に供給されることが阻止され、キャパシタの劣化が防止される。
【0024】
さらに、下部電極の上面の全体を誘電体層で覆うことが可能になり、キャパシタを形成した後の工程において、下部電極を構成するプラチナの触媒作用による誘電体層の劣化が抑制されてキャパシタの特性が良好に保持される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図4〜図8は本発明の実施形態の半導体装置のメモリセルの製造工程に示すビット線延在方向の断面図である。また、図9〜図13は、本発明の実施形態に係る半導体装置のメモリセルの形成工程を示すワード線延在方向の断面図である。図14は、メモリセル領域のキャパシタとトランジスタの配置を示す平面図である。
【0027】
まず、図4(a) 、図9(a) に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
【0028】
n型又はp型のシリコン(半導体)基板1表面に、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により素子分離絶縁層2を形成する。素子分離絶縁層2としてSTI(Shallow Trench Isolation)を採用してもよい。
【0029】
そのような素子分離絶縁層2を形成した後に、シリコン基板1のメモリセル領域における所定の活性領域(トランジスタ形成領域)にpウェル3を形成する。
【0030】
その後、シリコン基板1の活性領域表面を熱酸化してシリコン酸化層を形成してこれをゲート絶縁層4として用いる。
【0031】
次に、シリコン基板1の上側全面に例えば多結晶シリコンからなる導電層を形成する。その後に、導電層をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、図4(a) に示すように導電層からなるゲート電極5a,5bを形成すると同時に、図9(a) に示すように素子分離絶縁層2の上であってキャパシタ下部電極領域の端部に一部が重なる島状の導電性パッド(導電性パターン)を形成する。導電性パッド5cは、幅が約2μm、長さが約3.5μmとなっている。なお、多結晶シリコンの成長中又は成長後に、不純物が多結晶シリコン内に導入される。
【0032】
ゲート電極5a,5b及び導電パッド5cを構成する導電層として、多結晶シリコン層の他に、不純物含有非晶質シリコン、タングステンシリサイドのような単層構造、又は、シリサイド/シリコンなどの多層構造を採用してもよい。なお、導電層をパターニングすることにより素子分離絶縁層2の上に抵抗素子(不図示)を形成してもよい。
【0033】
なお、導電層の上には窒化シリコン等の保護絶縁層6が形成され、導電層とともにパターニングされる。
【0034】
メモリセル領域における1つのpウェル3上には2つのゲート電極5a,5bがほぼ平行に配置される。それらのゲート電極5a,5bは素子分離絶縁層2の上に延在してワード線の一部を構成する。
【0035】
続いて、ゲート電極5a,5bの両側のpウェル3内にn型不純物をイオン注入して、nチャネルMOSトランジスタのソース/ドレインとなるn型不純物拡散領域7a〜7cを形成する。さらに、シリコン基板1の全面に絶縁層を形成した後、その絶縁層をエッチバックしてゲート電極5a,5bの両側部分に側壁絶縁層8として残す。その絶縁層は、例えばCVD法により形成された酸化シリコン(SiO2)層である。
【0036】
さらに、各ゲート電極5a,5bと側壁絶縁層8をマスクに使用して、ウェル3内に再びn型不純物イオンを注入することによりn型不拡散領域7a〜7cをLDD構造にする。なお、1つのpウェル3において、2つのゲート電極5a,5bの間に挟まれるn型不純物拡散領域7bは後述するビット線に電気的に接続され、また、pウェル3の両端寄りの他の2つの不純物拡散領域7a,7cは後述するキャパシタ上部電極に電気的に接続される。
【0037】
以上のように、メモリセル領域のpウェル3では、ゲート電極5a,5bとn型不純物拡散領域7a〜7c等によって2つのn型MOSトランジスタT1 ,T2 が構成される。
【0038】
次に、図4(b) 、図9(b) に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
【0039】
まず、MOSトランジスタT1 ,T2 及び素子分離絶縁層2の上にカバー絶縁層9として酸窒化シリコン(SiON)層をプラズマCVD法により約200nmの厚さに形成する。さらに、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、第1層間絶縁層10として二酸化シリコン(SiO2)層をカバー絶縁層9の上に約1.0μmの厚さに成長する。続いて、第1層間絶縁層10を化学的機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)法により研磨してその上面を平坦化する。
【0040】
その後に、第1層間絶縁層10上に下地絶縁層11として窒化シリコン層及び酸化シリコン層をCVD法により順に形成する。
【0041】
次に、第1層間絶縁層10、下地絶縁層11及び保護絶縁層6をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、素子分離絶縁層2上の導電パッド5cのうちMOSトランジスタT1 ,T2 に近い領域に1.8μm×1.8μmの大きさの下部電極用コンタクトホール9aを形成する。これにより導電性パッド5cの一部が露出する。
【0042】
次に、図5(a) 、図10(a) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0043】
まず、下部電極用コンタクトホール9a内と下地絶縁層11上に厚さ100〜300nmのプラチナ(Pt)層をDCスパッタ法によって形成し、これを第1の導電層12とする。第1の導電層12として貴金属、貴金属酸化物の少なくとも一方の層を採用する。第1の導電層12と下地絶縁層10との密着性を改善するために、それらの間に厚さ10〜30nmのチタン層を形成してもよい。
【0044】
次に、スパッタリング法によりPZT((Pb(Zr1−xTiX )O3)を第1の導電層12の上に100〜300nmの厚さに形成し、これを強誘電体層13として使用する。
【0045】
続いて、酸素雰囲気中にシリコン基板1を置き、例えば725℃、20秒間、昇温速度125℃/sec の条件で、強誘電体層13を構成するPZT層をRTA(Rapid Thermal Annealing) 処理することにより結晶化する。
【0046】
強誘電体層13の材料として、その他に、PLZT、PLCSZTのようなPZT系材料、SrBi2Ta2O9、Bi4Ti2O12 のようなBi層状構造化合物材料、その他の酸化物誘電体を形成してもよい。強誘電体層13の形成方法としては、スパッタ法の他に、スピンオン法、ゾル−ゲル法、MOD(Metal Organi Deposition) 法、MOCVD法がある。
【0047】
さらに、強誘電体層13の上に第2の導電層14として酸化イリジウム(IrOx ) 層をスパッタリング法により150〜250nmの厚さに形成する。なお、第2の導電層14として、プラチナ層又はルテニウム酸ストロンチウム(SRO)層をスパッタ法により形成してもよい。
【0048】
次に、図5(b) 、図10(b) に示すように、第2の導電体層14をパターニングすることにより、素子分離絶縁層2の上方であって各ワード線の側方に沿って上部電極14aを間隔をおいて複数形成する。
【0049】
さらに、強誘電体層13及び第1の導電層12をパターニングすることによって、ワード線の側方に沿って配置された複数の上部電極14aの下を通るストライプ形状のキャパシタの強誘電体層13aと下部電極(プレートライン)12aを形成する。下部電極12aは、下部電極用コンタクトホール9aを通して導電パッド5cに接続され、また、下部電極12aの上面は、端部に至る領域まで誘電体層13aに覆われている。下部電極12aの幅は約2μmとなっている。
【0050】
1つの上部電極14aとその下の誘電体層13a及び下部電極12aから1つのキャパシタQが構成される。
【0051】
次に、温度650℃、60分間の条件で、誘電体層13aを酸素雰囲気中でアニールする。このアニールは、スパッタリング及びエッチングの際に入ったダメージから強誘電体層13の質を回復させるために行われる。
【0052】
なお、キャパシタQの上部電極14aを形成した後に、上部電極14a及び誘電体層13aの上にエンキャップ層としてAl2O3 層をスパッタリング法により50nmの厚さに形成してもよい。エンキャップ層は、還元され易い誘電体層13aを水素から保護するために形成される。エンキャップ層として、PZT層、PLZT層又は酸化チタン層を形成してもよい。
【0053】
次に、図6(a) 、図11(a) に示すように、キャパシタQ及び下地絶縁層11の上に、第2層間絶縁層15として厚さ1200nmのSiO2層をCVD法により形成した後に、第2層間絶縁層15の表面をCMP法により平坦化する。第2層間絶縁層15の成長は、反応ガスとしてシラン(SiH4)を用いてもよいし、TEOSを用いて行ってもよい。第2層間絶縁層15の上面の平坦化は、キャパシタQの上部電極14aの上面から約200nmの厚さとなるまで行われる。
【0054】
次に、図6(b) 、図11(b) に示す構造を形成するまでの工程について説明する。
【0055】
まず、第1及び第2層間絶縁層10,15、下地絶縁層11、カバー絶縁層9をパターニングすることにより、第1〜第3のn型不純物拡散層6a〜6cの上にそれぞれ第1〜第3の配線用コンタクトホール10a〜10cを形成し、同時に、導電パッド5cのうち下部電極12aに重ならない領域の上に約0.6μm×0.6μmの大きさの第4の配線用コンタクトホール10dを形成する。第1及び第2層間絶縁層10,15とカバー絶縁層9のエッチングガスとして、CF系ガス、例えばCF4 にArを加えた混合ガスを用いる。
【0056】
次に、第2層間絶縁層15上面と配線用コンタクトホール10a〜10d内面に、スパッタリング法によりチタン(Ti)層を20nm、窒化チタン(TiN)層を50nmの厚さに形成し、これらの層を導電性の密着層とする。さらに、フッ化タングステンガス(WF6) 、アルゴン、水素の混合ガスを使用するCVD法により、密着層の上にタングステン層を形成し、このタングステンにより各配線用コンタクトホール10a〜10d内を完全に埋め込む。
【0057】
さらに、第2層間絶縁層15上のタングステン層と密着層をCMP法により除去し、各配線用コンタクトホール10a〜10d内にのみ残す。これにより、各配線用コンタクトホール10a〜10d内のタングステン層と密着層をそれぞれ第1〜第4の導電プラグ16a〜16dとして使用する。
【0058】
なお、メモリセル領域の1つのpウェル3において、2つのゲート電極5a,5bの間のn型不純物拡散領域7b上の第2の導電プラグ16bは後述するビット線に電気的に接続され、さらに、その両側方の第1、第3の導電プラグ16a,16cは、後述する配線を介して別々のキャパシタ上部電極14aに接続される。また、導電性パッド5c上の第4の導電プラグ16dは後述する配線に接続される。
【0059】
その後に、真空チャンバ内で390℃の温度で第2層間絶縁層15を加熱して脱水する。
【0060】
次に、図7(a) 、図12(a) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0061】
まず、第2層間絶縁層15と導電プラグ16a〜16dの上に、酸化防止層30としてSiON層をプラズマCVD法により例えば100nmの厚さに形成する。このSiON層は、シラン(SiH4)とN2O の混合ガスを用いて形成される。
【0062】
続いて、酸化防止層30の上にフォトレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像してキャパシタQの上部電極14aの上に窓を形成する。そして、フォトレジストをマスクに用いて酸化防止層30及び第2層間絶縁層15をエッチングすることにより、各キャパシタQの上部電極14aの上にそれぞれ上部電極用コンタクトホール15aを形成する。
【0063】
フォトレジストを除去した後に、550℃、60分間の条件で、キャパシタQの誘電体層13aを酸素雰囲気中でアニールして、誘電体層13aの質を改善する。この場合、導電プラグ16a〜16dは酸化防止層30によって酸化が防止される。続いて、CF系のガスを用いて酸化防止層30をドライエッチングして除去する。
【0064】
次に、図7(b) 、図12(b) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0065】
まず、第2層間絶縁層15の上と第1〜第4の導電プラグ16a〜16dの上と上部電極用コンタクトホール15aの内面に、窒化チタン層とアルミニウム層を順にスパッタにより形成する。窒化チタン層とアルミニウム層は、それぞれ第2層間絶縁層15の上で約50nmと約500nmの厚さとなるように形成される。なお、アルミニウム層には銅が含有されることもある。
【0066】
続いて、窒化チタン層とアルミニウム層をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。これにより、第1の導電プラグ16aと第3の導電プラグ16cのそれぞれから最も近い上部電極用コンタクトホール15a内を通る上部電極用配線17a,17cを形成する。これと同時に、pウェル3中央の導電プラグ16bの上に島状のビアコンタクトパッド17bを形成する。さらに、素子分離絶縁層2上の第4の導電プラグ16d上から第2層間絶縁層15上に引き出される下部電極用引出配線17dが形成される。
【0067】
これにより、キャパシタQの下部電極12aは、導電パッド5c及び第4の導電プラグ16d及び下部電極用引出配線17dを介して第2層間絶縁層15の上に電気的に引き出されて例えば周辺回路領域(不図示)に電気的に接続される。また、キャパシタ上部電極14aは、上部電極用配線17a(17c)、導電プラグ16a(16c)を介してpウェル3の端寄りのn型不純物拡散領域7a(7c)に電気的に接続される。
【0068】
以上のような上部電極用配線17a,17c、ビアコンタクトパッド17b及び下部電極用引出配線17dを形成した状態のメモリセル領域の平面を図14に示す。なお、図14においては、素子分離絶縁層2の他の絶縁層は省略されている。また、図7(b) は図14のIII/III 線断面であり、図12(b) は図14のIV−IV線断面である。
【0069】
次に、図8、図13の構造を形成するまでの工程を説明する。
【0070】
まず、第2層間絶縁層15、上部電極用配線17a,17c、ビアコンタクトパッド17b及び下部電極用引出配線17dの上に第3の層間絶縁層18を約2300nmの厚さに形成する。第3層間絶縁層18として、例えばTEOSをソースに用いたプラズマCVD法によりSiO2層を形成する。これに続いて、第3層間絶縁層18の表面をCMP法により平坦化する。
【0071】
さらに、TEOSを用いてプラズマCVD法によりSiO2よりなる保護絶縁層19を第3層間絶縁層18の上に形成する。そして、第3層間絶縁層18と保護絶縁層19をパターニングして、メモリセル領域のpウェル3の中央の上方にあるコンタクトパッド17bの上にホール20を形成する。
【0072】
次に、保護絶縁層19の上面とホール20の内面に、厚さ90nm〜150nmの窒化チタン(TiN) よりなる密着層22をスパッタ法により形成し、その後、基板温度を約400℃に設定し、ホール20を埋め込むようにブランケットタングステン層をWF6 を用いるCVD法により形成する。
【0073】
次に、ブラケットタングステン層をエッチバックしてホール20の中にのみ残し、ホール20内のブラケットタングステン層を二層目の導電プラグ21として使用する。
【0074】
その後に、密着層22、導電プラグ21の上に金属層23をスパッタ法により形成する。続いて、密着層22及び金属層23をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、二層目の導電プラグ21に接続されるビット線BLを形成する。ビット線BLは、導電プラグ21,16b、ビアコンタクトパッド17bを介して不純物拡散領域7bに電気的に接続される。
【0075】
上記した実施形態において、シリコン基板1の上方では、素子分離絶縁層2、導電性パッド5c、第1層間絶縁層10、キャパシタQ、第2層間絶縁層15、下部電極用引出配線17dが順に形成されている。
【0076】
そして、別々にキャパシタQの下部電極12aと第4の導電プラグ16dを別々のホール9a,10dを通して導電パッド5cの上面に接続し、さらに第4の導電性プラグ16d上に下部電極用引出配線17dを接続している。
【0077】
したがって、下部電極12aを第2層間絶縁層15上に電気的に引き出すために、下部電極用引出配線17dを下部電極12aの上面にコンタクトホールを通して接続する必要がなくなる。これにより、下部電極12aの上にコンタクトホールを形成する必要がなくなり、コンタクトホールを通して還元ガスが下部電極12aに直接曝されないので、還元ガスが下部電極12aに沿って強誘電体層13に供給されることが防止される。
【0078】
さらに、下部電極12aのコンタクト領域の上面を誘電体層13aで覆うことが可能になる。従って、保護機能も有するPZTなどの誘電体層13aによって下部電極12aの上面のほぼ全面を覆うことにより、キャパシタQを形成した後の工程において、下部電極12aの触媒作用による強誘電体層13aの劣化が抑制されてキャパシタQの特性が良好に保持される。誘電体層13aの劣化は、層間絶縁層15,18内に含まれる水分、水素との反応にも起因している。
【0079】
次に、下部電極12aを誘電体層13aから露出させた場合と露出させない場合を比較した実験結果を説明する。
【0080】
図15(a) は、絶縁層の上に幅2μm程度のストライプ状の下部電極31を間隔をおいて複数形成した状態を示している。そして、図15(b) は、下部電極31の上に強誘電体層32を形成するとともに、強誘電体層32上に複数の上部電極33を間隔をおいて多数形成した構造の一部を示している。1つのキャパシタは、1つの上部電極33及びその下方の強誘電体層32及び下部電極31から構成されている。
【0081】
また、1つの下部電極31の端部には、他の下部電極31の端部に比べて長手方向に120μmの長さに突出され且つ強誘電体層32から露出された延長領域34を有している。
【0082】
そして、キャパシタの残留分極電荷量(2Pr)をサンプリングして測定したところ、図16に示すような測定結果となった。
【0083】
図16に示した#番号は図15(b) に示した#番号のキャパシタに対応している。
【0084】
図16によれば、下部電極31が120μmの長さで強誘電体層32から突出した領域に近い#11、#12、#13のキャパシタの2Prが他のキャパシタよりも小さくて30μC/cm2 以下となっていた。また、全ての上面が強誘電体層32で覆われた下部電極31の端部に近い#1〜#9のキャパシタは、いずれも下部電極31の中央領域の#10のキャパシタとほぼ同じ2Prの大きさ、60μC/cm2 以上となり強誘電体キャパシタとしての特性は良好であった。
【0085】
以上のように、キャパシタのストライプ状の下部電極のコンタクト領域では、上面が強誘電体層に覆われ且つ下面から電気的に引き出される構造を採用することにより、強誘電体キャパシタの特性が向上される。
(付記1)半導体基板の上方に形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に形成された導電性パターンと、
前記導電性パターンを覆う第2絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層内に形成された第1ホールと、
前記第2絶縁層上に形成されて前記第1ホールを通して下面が前記導電性パターンに電気的に接続されるコンタクト領域を有するキャパシタの下部電極と、
前記下部電極の上に形成される前記キャパシタの誘電体層と、
前記コンタクト領域以外の領域の前記誘電体層上に形成された前記キャパシタの上部電極と、
前記上部電極及び前記第2絶縁層の上方に形成された第3絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第1ホールから間隔をおいて前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に形成された第2のホールと、
前記第3絶縁層上に形成されて前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線と
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記誘電体層は、前記コンタクト領域の上面にも形成されていることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)前記誘電体層は、強誘電体から構成されていることを特徴とする付記1又は付記2に記載の半導体装置。
(付記4)前記導電性パターンは、少なくともシリコン層とシリサイド層の一方から構成されていることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の半導体装置。
(付記5)前記導電性パターンと同じ層構成からなるワード線が前記半導体基板の上方に形成されていることを特徴とする付記1乃至付記45のいずれかに記載の半導体装置。
(付記6)前記下部電極の前記コンタクト領域の下面は前記第1ホールを通して前記導電性パターンに接続されていることを特徴とする付記1乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置。
(付記7)前記前記第2ホール内には、前記下部電極引出配線と前記導電性パターンに接続される導電プラグが形成されていることを特徴とする付記1乃至付記6のいずれかに記載の半導体装置。
(付記8)前記下部電極は少なくとも貴金属と貴金属酸化物のいずれかから構成されていることを特徴とする付記1乃至付記7のいずれかに記載の半導体装置。
(付記9)前記下部電極及び前記誘電体層はストライプ状に形成され、かつ前記上部電極は前記誘電体層上に間隔をおいて複数形成されていることを特徴とする付記1乃至付記8のいずれかに記載の半導体装置。
(付記10)前記上部電極の上であって前記第3絶縁層に形成された第3ホールと、
前記第3絶縁層の上に形成されて前記第3ホールを通して前記上部電極に電気的に接続される上部電極引出配線と
を有することを特徴とする付記1乃至付記9のいずれかに記載の半導体装置。
(付記11)半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の上に導電層を形成する工程と、
前記導電層をパターニングして導電性パターンを形成する工程と、
前記導電性パターン及び前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層に第1ホールを形成する工程と、
前記第1ホール内と前記第2絶縁層上に下部電極用導電層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層の上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層の上に上部電極用導電層を形成する工程と、
前記上部電極用導電層をパターニングすることにより前記第1ホールから離れた領域にキャパシタ上部電極を形成する工程と、
前記誘電体層をパターニングすることにより少なくとも前記上部電極の下にキャパシタ誘電体層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層をパターニングすることにより前記キャパシタ誘電体層の下から前記第1ホール内に至る範囲を含む領域に前記導電性パターンに電気的に接続されるキャパシタ下部電極を形成する工程と、
前記キャパシタ下部電極、前記キャパシタ誘電体層及び前記キャパシタ上部電極及び前記第2絶縁層の上方に第3絶縁層を形成する工程と、
前記導電パターンの上方であって前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に前記第1ホールから間隔をおいて第2ホールを形成する工程と、
前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線を前記第3絶縁層上に形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記12)前記キャパシタ誘電体層は、前記上部電極の下から前記キャパシタ下部電極の端部に至る範囲に形成されることを特徴とする付記11に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)前記下部電極引出配線を形成する前に、前記導電性パターンと前記下部電極引出配線を電気的に接続するための導電プラグを前記第2ホール内に形成する工程をさらに有することを特徴とする付記11又は付記12に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)前記導電層をパターニングすることにより前記半導体基板の上方にワード線を形成する工程をさらに有することを特徴とする付記11乃至付記13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)前記第3絶縁層をパターニングすることにより前記キャパシタ上部電極の上に第3ホールを形成する工程と、
前記第3ホール内から引き出される上部電極引出電極を前記第3絶縁層上に形成する工程と
をさらに有することを特徴とする付記11乃至付記14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0086】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、半導体基板の上方で、第1絶縁層、導電性パターン、第2絶縁層、キャパシタ、第3絶縁層、下部電極引出配線が順に形成され、キャパシタの下部電極が導電性パターンの上面に接続され、さらに、下部電極引出配線も導電性パターンの上方から電気的に接続されている。
【0087】
したがって、下部電極の上にコンタクトホールを形成する必要がなくなり、コンタクトホールを通して還元ガスを下部電極に供給することを防止でき、下部電極を有するキャパシタの特性を良好に保つことができる。
【0088】
また、下部電極の上面の全体を誘電体層で覆うことが可能になり、キャパシタを形成した後の工程において、下部電極を構成するプラチナの触媒作用による強誘電体層の劣化を抑制してキャパシタの特性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来装置を示す平面図である。
【図2】図2は、従来装置を示す第1の断面図である。
【図3】図3は、従来技術を示す第2の断面図である。
【図4】図4(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その1)である。
【図5】図5(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その2)である。
【図6】図6(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その3)である。
【図7】図7(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その4)である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その5)である。
【図9】図9(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その1)である。
【図10】図10(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その2)である。
【図11】図11(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その3)である。
【図12】図12(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その4)である。
【図13】図13は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その5)である。
【図14】図14は、本発明の実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【図15】図15(a) は、キャパシタの下部電極の配置を示す平面図、図15(b) は、図15(a) に示す下部電極に形成されたキャパシタの配置を示す平面図である。
【図16】図16は、図15(b) に示した複数のキャパシタのそれぞれの2Prの値を示す図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…素子分離絶縁層、3…pウェル、4…ゲート絶縁層、5a,5b…ゲート電極、5c…導電性パッド、6…保護絶縁層、7a〜7c…不純物拡散領域、8…側壁絶縁層、9…カバー絶縁層、9a…コンタクトホール、10,15,18…層間絶縁層、10a〜10d…コンタクトホール、11…下地絶縁層、12…第1導電層、12a…下部電極、13…強誘電体層、13…誘電体層、14…第2導電層、14a…上部電極、15a…コンタクトホール、16a〜16d…導電プラグ、17a,17c…上部電極用配線、17b…コンタクトパッド、17d…下部電極用引出配線。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、より詳しくは、キャパシタを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリではFeRAM、FRAMと呼ばれる強誘電体キャパシタを用いた不揮発性メモリ素子が商品化されている。この不揮発性メモリは、高速動作であり、低消費電力であり、且つ書き換え回数が多いことが特徴で、今後の発展が見込まれている。
【0003】
そのような不揮発性メモリ素子のメモリセル領域に形成されるキャパシタとして、プレーナー型とスタック型が知られている。
【0004】
プレーナ型のキャパシタは、キャパシタを覆う絶縁層上に形成される第1の配線を第1のコンタクトホールを通して上部電極に接続し、且つその絶縁層上に形成される第2の配線を第2のコンタクトホールを通して下部電極に接続する構造を有している。
【0005】
スタック型のキャパシタは、キャパシタの下地となる絶縁層内に形成された導電プラグ上に下部電極を直に形成する構造を有している。しかし、キャパシタを構成する強誘電体材料及び下部電極材料は、下地の配向性を引き継いで成長するため、下地は平坦且つ単一の材料である必要がある。また、強誘電体材料の形成には、酸素が不可欠であり、下部電極材料は酸素を透過しやすいために、導電プラグが酸化してコンタクト不良になりやすい。
【0006】
従って、現在では、商品化されている多くのFeRAMではプレーナー型のキャパシタが用いられている。
【0007】
プレーナー型のキャパシタを有するメモリセルは、例えば図1〜図3に示すような構造を有している。図1は、FeRAMのメモリセル領域の一部を示す平面図であって素子分離絶縁層以外の絶縁層は省略して描かれている。図2は図1のI−I線断面図であり、図3は図1のII−II線断面図である。
【0008】
図1において、シリコン基板101には、素子分離絶縁層102に囲まれたウェル領域103が形成されている。そして、ウェル領域103には図2に示すような断面構造のMOSトランジスタ107a,107bが形成され、さらに、ウェル領域103の側方には図2,図3に示すような断面構造のプレーナー型のキャパシタ100が形成されている。
【0009】
図2において、シリコン基板101のうち素子分離絶縁層102に囲まれたウェル領域103の上にはゲート絶縁層104を介して2つのゲート電極105a,105bが形成されている。また、各ゲート電極105a,105bの両側のシリコン基板101内にはLDD構造の不純物拡散領域106a,106b,106cが形成されている。一方のゲート電極105aと不純物拡散領域106a,106b等によって第1のMOSトランジスタ107aが構成される。また、他方のゲート電極105bと不純物拡散領域106b,106c等によって第2のMOSトランジスタ107bが構成される。
【0010】
素子分離絶縁層102とMOSトランジスタ107a,107bは第1、第2の絶縁層108,109に覆われている。第2の絶縁層109の上面は化学機械研磨(CMP)法により平坦化され、その上面の上には強誘電体キャパシタ100が形成されている。
【0011】
強誘電体キャパシタ100は、コンタクト領域を有する下部電極100aと、強誘電体層100bと、上部電極100cを有していている。さらに、キャパシタ100及び第2絶縁層108の上には第3絶縁層110が形成されている。下部電極100aはプラチナ層をパターニングすることにより形成される。また、強誘電体層100bは、例えばPZT層をパターニングすることにより形成される。さらに、上部電極100cは、例えば酸化イリジウム層をパターニングすることにより形成される。
【0012】
第1〜第3絶縁層108〜110において、2つのゲート電極104a,104bの間の不純物拡散領域106b上には第1のコンタクトホール110bが形成され、ウェル領域103の両端寄りの他の不純物拡散領域106a,106cの上にはそれぞれ第2,第3のコンタクトホール110a,110cが形成されている。また、図3に示すように、下部電極100aのコンタクト領域の上には第4のコンタクトホール110dが形成されている。
【0013】
第1〜第4のコンタクトホール110a〜110d内には、それぞれ密着層とタングステン層からなる第1〜第4の導電プラグ111a〜111dが形成されている。さらに、キャパシタ100の上部電極100cの上には第5のコンタクトホール112が形成されている。
【0014】
第3絶縁層110の上には、第1の導電プラグ111aの上面に接続されるとともに第5のコンタクトホール112を通して上部電極100cに接続される第1の配線120aが形成されている。また、第3絶縁層110の上には、第3の導電プラグ111cの上面に接続されるとともに別の第5のコンタクトホール112を通して別の上部電極100cに接続される第2の配線120cが形成されている。さらに、第3絶縁層110の上において第2の導電プラグ111bの上には導電性パッド120bが形成されている。
【0015】
さらに、図3に示すように、第3絶縁層110上には、第4の導電プラグ111dを介して下部電極100aのコンタクト領域の上面に接続される第3の配線120dが形成されている。
【0016】
第1、第2及び第3の配線120a,120c,120dと導電性パッド120bと第3絶縁層110の上には第4絶縁層121が形成されている。第4絶縁層121のうち導電性パッド120bの上には第6のコンタクトホール121aが形成され、第6のコンタクトホール121a内にはビット線用導電プラグ122が形成されている。さらに、第4絶縁層121の上には、ビット線用導電プラグ122に接続されるビット線123が形成されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したようなプレーナ型のキャパシタ100においては、図3に示すように、第3絶縁層110を形成する前にキャパシタ100の下部電極100aのコンタクト領域が強誘電体層100bから露出した状態になっている。
【0018】
下部電極100a上に第3の導電プラグ111dを形成する場合に反応ガスとして還元ガスを用いると、その反応ガスがコンタクトホール101dを通してキャパシタ100の下部電極100aに供給され、さらに下部電極100aに沿って移動して強誘電体層100bを還元して第4の導電プラグ111dに近い領域に形成されるキャパシタ100の特性を劣化させてしまう。 また、プラチナからなる下部電極100aは、第3の導電プラグ111dとのコンタクト領域で強誘電体層100bから露出しているので、プラチナの触媒作用によってコンタクト領域の近くのキャパシタ100の特性が劣化しやすくなっている。
【0019】
本発明の目的は、下部電極と配線とのコンタクト部分に近い領域のキャパシタの劣化を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、半導体基板の上方に形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に形成された導電性パターンと、前記導電性パターンを覆う第2絶縁層と、前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層内に形成された第1ホールと、前記第2絶縁層上に形成されて前記第1ホールを通して下面が前記導電性パターンに電気的に接続されるコンタクト領域を有するキャパシタの下部電極と、前記下部電極の上に形成される前記キャパシタの誘電体層と、前記コンタクト領域以外の領域の前記誘電体層上に形成された前記キャパシタの上部電極と、前記上部電極及び前記第2絶縁層の上方に形成された第3絶縁層と、前記導電性パターンの上方であって前記第1ホールから間隔をおいて前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に形成された第2のホールと、前記第3絶縁層上に形成されて前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線とを有することを特徴とする半導体装置によって解決される。
【0021】
上記した課題は、半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層の上に導電層を形成する工程と、前記導電層をパターニングして導電性パターンを形成する工程と、前記導電性パターン及び前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層に第1ホールを形成する工程と、前記第1ホール内と前記第2絶縁層上に下部電極用導電層を形成する工程と、前記下部電極用導電層の上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層の上に上部電極用導電層を形成する工程と、前記上部電極用導電層をパターニングすることにより前記第1ホールから離れた領域にキャパシタ上部電極を形成する工程と、前記誘電体層をパターニングすることにより少なくとも前記上部電極の下にキャパシタ誘電体層を形成する工程と、前記下部電極用導電層をパターニングすることにより前記キャパシタ誘電体層の下から前記第1ホール内に至る範囲を含む領域に前記導電性パターンに電気的に接続されるキャパシタ下部電極を形成する工程と、前記キャパシタ下部電極、前記キャパシタ誘電体層及び前記キャパシタ上部電極及び前記第2絶縁層の上方に第3絶縁層を形成する工程と、前記導電パターンの上方であって前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に前記第1ホールから間隔をおいて第2ホールを形成する工程と、前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線を前記第3絶縁層上に形成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法によって解決される。
【0022】
本発明によれば、半導体基板の上方で、第1絶縁層、導電性パターン、第2絶縁層、キャパシタ、第3絶縁層、下部電極引出配線が順に形成され、キャパシタの下部電極がその下の導電性パターンの上面に接続され、さらに、下部電極引出配線も導電性パターンの上方から電気的に接続されている。
【0023】
したがって、下部電極を第3絶縁層上に電気的に引き出すために、下部電極引出配線を下部電極の上面に接続する必要がなくなる。これにより、下部電極の上にコンタクトホールを形成する工程が不要になり、コンタクトホールを通して還元ガスが下部電極に曝されないので、還元ガスが下部電極に沿って強誘電体層に供給されることが阻止され、キャパシタの劣化が防止される。
【0024】
さらに、下部電極の上面の全体を誘電体層で覆うことが可能になり、キャパシタを形成した後の工程において、下部電極を構成するプラチナの触媒作用による誘電体層の劣化が抑制されてキャパシタの特性が良好に保持される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図4〜図8は本発明の実施形態の半導体装置のメモリセルの製造工程に示すビット線延在方向の断面図である。また、図9〜図13は、本発明の実施形態に係る半導体装置のメモリセルの形成工程を示すワード線延在方向の断面図である。図14は、メモリセル領域のキャパシタとトランジスタの配置を示す平面図である。
【0027】
まず、図4(a) 、図9(a) に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
【0028】
n型又はp型のシリコン(半導体)基板1表面に、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により素子分離絶縁層2を形成する。素子分離絶縁層2としてSTI(Shallow Trench Isolation)を採用してもよい。
【0029】
そのような素子分離絶縁層2を形成した後に、シリコン基板1のメモリセル領域における所定の活性領域(トランジスタ形成領域)にpウェル3を形成する。
【0030】
その後、シリコン基板1の活性領域表面を熱酸化してシリコン酸化層を形成してこれをゲート絶縁層4として用いる。
【0031】
次に、シリコン基板1の上側全面に例えば多結晶シリコンからなる導電層を形成する。その後に、導電層をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、図4(a) に示すように導電層からなるゲート電極5a,5bを形成すると同時に、図9(a) に示すように素子分離絶縁層2の上であってキャパシタ下部電極領域の端部に一部が重なる島状の導電性パッド(導電性パターン)を形成する。導電性パッド5cは、幅が約2μm、長さが約3.5μmとなっている。なお、多結晶シリコンの成長中又は成長後に、不純物が多結晶シリコン内に導入される。
【0032】
ゲート電極5a,5b及び導電パッド5cを構成する導電層として、多結晶シリコン層の他に、不純物含有非晶質シリコン、タングステンシリサイドのような単層構造、又は、シリサイド/シリコンなどの多層構造を採用してもよい。なお、導電層をパターニングすることにより素子分離絶縁層2の上に抵抗素子(不図示)を形成してもよい。
【0033】
なお、導電層の上には窒化シリコン等の保護絶縁層6が形成され、導電層とともにパターニングされる。
【0034】
メモリセル領域における1つのpウェル3上には2つのゲート電極5a,5bがほぼ平行に配置される。それらのゲート電極5a,5bは素子分離絶縁層2の上に延在してワード線の一部を構成する。
【0035】
続いて、ゲート電極5a,5bの両側のpウェル3内にn型不純物をイオン注入して、nチャネルMOSトランジスタのソース/ドレインとなるn型不純物拡散領域7a〜7cを形成する。さらに、シリコン基板1の全面に絶縁層を形成した後、その絶縁層をエッチバックしてゲート電極5a,5bの両側部分に側壁絶縁層8として残す。その絶縁層は、例えばCVD法により形成された酸化シリコン(SiO2)層である。
【0036】
さらに、各ゲート電極5a,5bと側壁絶縁層8をマスクに使用して、ウェル3内に再びn型不純物イオンを注入することによりn型不拡散領域7a〜7cをLDD構造にする。なお、1つのpウェル3において、2つのゲート電極5a,5bの間に挟まれるn型不純物拡散領域7bは後述するビット線に電気的に接続され、また、pウェル3の両端寄りの他の2つの不純物拡散領域7a,7cは後述するキャパシタ上部電極に電気的に接続される。
【0037】
以上のように、メモリセル領域のpウェル3では、ゲート電極5a,5bとn型不純物拡散領域7a〜7c等によって2つのn型MOSトランジスタT1 ,T2 が構成される。
【0038】
次に、図4(b) 、図9(b) に示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
【0039】
まず、MOSトランジスタT1 ,T2 及び素子分離絶縁層2の上にカバー絶縁層9として酸窒化シリコン(SiON)層をプラズマCVD法により約200nmの厚さに形成する。さらに、TEOSガスを用いるプラズマCVD法により、第1層間絶縁層10として二酸化シリコン(SiO2)層をカバー絶縁層9の上に約1.0μmの厚さに成長する。続いて、第1層間絶縁層10を化学的機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)法により研磨してその上面を平坦化する。
【0040】
その後に、第1層間絶縁層10上に下地絶縁層11として窒化シリコン層及び酸化シリコン層をCVD法により順に形成する。
【0041】
次に、第1層間絶縁層10、下地絶縁層11及び保護絶縁層6をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、素子分離絶縁層2上の導電パッド5cのうちMOSトランジスタT1 ,T2 に近い領域に1.8μm×1.8μmの大きさの下部電極用コンタクトホール9aを形成する。これにより導電性パッド5cの一部が露出する。
【0042】
次に、図5(a) 、図10(a) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0043】
まず、下部電極用コンタクトホール9a内と下地絶縁層11上に厚さ100〜300nmのプラチナ(Pt)層をDCスパッタ法によって形成し、これを第1の導電層12とする。第1の導電層12として貴金属、貴金属酸化物の少なくとも一方の層を採用する。第1の導電層12と下地絶縁層10との密着性を改善するために、それらの間に厚さ10〜30nmのチタン層を形成してもよい。
【0044】
次に、スパッタリング法によりPZT((Pb(Zr1−xTiX )O3)を第1の導電層12の上に100〜300nmの厚さに形成し、これを強誘電体層13として使用する。
【0045】
続いて、酸素雰囲気中にシリコン基板1を置き、例えば725℃、20秒間、昇温速度125℃/sec の条件で、強誘電体層13を構成するPZT層をRTA(Rapid Thermal Annealing) 処理することにより結晶化する。
【0046】
強誘電体層13の材料として、その他に、PLZT、PLCSZTのようなPZT系材料、SrBi2Ta2O9、Bi4Ti2O12 のようなBi層状構造化合物材料、その他の酸化物誘電体を形成してもよい。強誘電体層13の形成方法としては、スパッタ法の他に、スピンオン法、ゾル−ゲル法、MOD(Metal Organi Deposition) 法、MOCVD法がある。
【0047】
さらに、強誘電体層13の上に第2の導電層14として酸化イリジウム(IrOx ) 層をスパッタリング法により150〜250nmの厚さに形成する。なお、第2の導電層14として、プラチナ層又はルテニウム酸ストロンチウム(SRO)層をスパッタ法により形成してもよい。
【0048】
次に、図5(b) 、図10(b) に示すように、第2の導電体層14をパターニングすることにより、素子分離絶縁層2の上方であって各ワード線の側方に沿って上部電極14aを間隔をおいて複数形成する。
【0049】
さらに、強誘電体層13及び第1の導電層12をパターニングすることによって、ワード線の側方に沿って配置された複数の上部電極14aの下を通るストライプ形状のキャパシタの強誘電体層13aと下部電極(プレートライン)12aを形成する。下部電極12aは、下部電極用コンタクトホール9aを通して導電パッド5cに接続され、また、下部電極12aの上面は、端部に至る領域まで誘電体層13aに覆われている。下部電極12aの幅は約2μmとなっている。
【0050】
1つの上部電極14aとその下の誘電体層13a及び下部電極12aから1つのキャパシタQが構成される。
【0051】
次に、温度650℃、60分間の条件で、誘電体層13aを酸素雰囲気中でアニールする。このアニールは、スパッタリング及びエッチングの際に入ったダメージから強誘電体層13の質を回復させるために行われる。
【0052】
なお、キャパシタQの上部電極14aを形成した後に、上部電極14a及び誘電体層13aの上にエンキャップ層としてAl2O3 層をスパッタリング法により50nmの厚さに形成してもよい。エンキャップ層は、還元され易い誘電体層13aを水素から保護するために形成される。エンキャップ層として、PZT層、PLZT層又は酸化チタン層を形成してもよい。
【0053】
次に、図6(a) 、図11(a) に示すように、キャパシタQ及び下地絶縁層11の上に、第2層間絶縁層15として厚さ1200nmのSiO2層をCVD法により形成した後に、第2層間絶縁層15の表面をCMP法により平坦化する。第2層間絶縁層15の成長は、反応ガスとしてシラン(SiH4)を用いてもよいし、TEOSを用いて行ってもよい。第2層間絶縁層15の上面の平坦化は、キャパシタQの上部電極14aの上面から約200nmの厚さとなるまで行われる。
【0054】
次に、図6(b) 、図11(b) に示す構造を形成するまでの工程について説明する。
【0055】
まず、第1及び第2層間絶縁層10,15、下地絶縁層11、カバー絶縁層9をパターニングすることにより、第1〜第3のn型不純物拡散層6a〜6cの上にそれぞれ第1〜第3の配線用コンタクトホール10a〜10cを形成し、同時に、導電パッド5cのうち下部電極12aに重ならない領域の上に約0.6μm×0.6μmの大きさの第4の配線用コンタクトホール10dを形成する。第1及び第2層間絶縁層10,15とカバー絶縁層9のエッチングガスとして、CF系ガス、例えばCF4 にArを加えた混合ガスを用いる。
【0056】
次に、第2層間絶縁層15上面と配線用コンタクトホール10a〜10d内面に、スパッタリング法によりチタン(Ti)層を20nm、窒化チタン(TiN)層を50nmの厚さに形成し、これらの層を導電性の密着層とする。さらに、フッ化タングステンガス(WF6) 、アルゴン、水素の混合ガスを使用するCVD法により、密着層の上にタングステン層を形成し、このタングステンにより各配線用コンタクトホール10a〜10d内を完全に埋め込む。
【0057】
さらに、第2層間絶縁層15上のタングステン層と密着層をCMP法により除去し、各配線用コンタクトホール10a〜10d内にのみ残す。これにより、各配線用コンタクトホール10a〜10d内のタングステン層と密着層をそれぞれ第1〜第4の導電プラグ16a〜16dとして使用する。
【0058】
なお、メモリセル領域の1つのpウェル3において、2つのゲート電極5a,5bの間のn型不純物拡散領域7b上の第2の導電プラグ16bは後述するビット線に電気的に接続され、さらに、その両側方の第1、第3の導電プラグ16a,16cは、後述する配線を介して別々のキャパシタ上部電極14aに接続される。また、導電性パッド5c上の第4の導電プラグ16dは後述する配線に接続される。
【0059】
その後に、真空チャンバ内で390℃の温度で第2層間絶縁層15を加熱して脱水する。
【0060】
次に、図7(a) 、図12(a) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0061】
まず、第2層間絶縁層15と導電プラグ16a〜16dの上に、酸化防止層30としてSiON層をプラズマCVD法により例えば100nmの厚さに形成する。このSiON層は、シラン(SiH4)とN2O の混合ガスを用いて形成される。
【0062】
続いて、酸化防止層30の上にフォトレジスト(不図示)を塗布し、これを露光、現像してキャパシタQの上部電極14aの上に窓を形成する。そして、フォトレジストをマスクに用いて酸化防止層30及び第2層間絶縁層15をエッチングすることにより、各キャパシタQの上部電極14aの上にそれぞれ上部電極用コンタクトホール15aを形成する。
【0063】
フォトレジストを除去した後に、550℃、60分間の条件で、キャパシタQの誘電体層13aを酸素雰囲気中でアニールして、誘電体層13aの質を改善する。この場合、導電プラグ16a〜16dは酸化防止層30によって酸化が防止される。続いて、CF系のガスを用いて酸化防止層30をドライエッチングして除去する。
【0064】
次に、図7(b) 、図12(b) に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
【0065】
まず、第2層間絶縁層15の上と第1〜第4の導電プラグ16a〜16dの上と上部電極用コンタクトホール15aの内面に、窒化チタン層とアルミニウム層を順にスパッタにより形成する。窒化チタン層とアルミニウム層は、それぞれ第2層間絶縁層15の上で約50nmと約500nmの厚さとなるように形成される。なお、アルミニウム層には銅が含有されることもある。
【0066】
続いて、窒化チタン層とアルミニウム層をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。これにより、第1の導電プラグ16aと第3の導電プラグ16cのそれぞれから最も近い上部電極用コンタクトホール15a内を通る上部電極用配線17a,17cを形成する。これと同時に、pウェル3中央の導電プラグ16bの上に島状のビアコンタクトパッド17bを形成する。さらに、素子分離絶縁層2上の第4の導電プラグ16d上から第2層間絶縁層15上に引き出される下部電極用引出配線17dが形成される。
【0067】
これにより、キャパシタQの下部電極12aは、導電パッド5c及び第4の導電プラグ16d及び下部電極用引出配線17dを介して第2層間絶縁層15の上に電気的に引き出されて例えば周辺回路領域(不図示)に電気的に接続される。また、キャパシタ上部電極14aは、上部電極用配線17a(17c)、導電プラグ16a(16c)を介してpウェル3の端寄りのn型不純物拡散領域7a(7c)に電気的に接続される。
【0068】
以上のような上部電極用配線17a,17c、ビアコンタクトパッド17b及び下部電極用引出配線17dを形成した状態のメモリセル領域の平面を図14に示す。なお、図14においては、素子分離絶縁層2の他の絶縁層は省略されている。また、図7(b) は図14のIII/III 線断面であり、図12(b) は図14のIV−IV線断面である。
【0069】
次に、図8、図13の構造を形成するまでの工程を説明する。
【0070】
まず、第2層間絶縁層15、上部電極用配線17a,17c、ビアコンタクトパッド17b及び下部電極用引出配線17dの上に第3の層間絶縁層18を約2300nmの厚さに形成する。第3層間絶縁層18として、例えばTEOSをソースに用いたプラズマCVD法によりSiO2層を形成する。これに続いて、第3層間絶縁層18の表面をCMP法により平坦化する。
【0071】
さらに、TEOSを用いてプラズマCVD法によりSiO2よりなる保護絶縁層19を第3層間絶縁層18の上に形成する。そして、第3層間絶縁層18と保護絶縁層19をパターニングして、メモリセル領域のpウェル3の中央の上方にあるコンタクトパッド17bの上にホール20を形成する。
【0072】
次に、保護絶縁層19の上面とホール20の内面に、厚さ90nm〜150nmの窒化チタン(TiN) よりなる密着層22をスパッタ法により形成し、その後、基板温度を約400℃に設定し、ホール20を埋め込むようにブランケットタングステン層をWF6 を用いるCVD法により形成する。
【0073】
次に、ブラケットタングステン層をエッチバックしてホール20の中にのみ残し、ホール20内のブラケットタングステン層を二層目の導電プラグ21として使用する。
【0074】
その後に、密着層22、導電プラグ21の上に金属層23をスパッタ法により形成する。続いて、密着層22及び金属層23をフォトリソグラフィー法によりパターニングして、二層目の導電プラグ21に接続されるビット線BLを形成する。ビット線BLは、導電プラグ21,16b、ビアコンタクトパッド17bを介して不純物拡散領域7bに電気的に接続される。
【0075】
上記した実施形態において、シリコン基板1の上方では、素子分離絶縁層2、導電性パッド5c、第1層間絶縁層10、キャパシタQ、第2層間絶縁層15、下部電極用引出配線17dが順に形成されている。
【0076】
そして、別々にキャパシタQの下部電極12aと第4の導電プラグ16dを別々のホール9a,10dを通して導電パッド5cの上面に接続し、さらに第4の導電性プラグ16d上に下部電極用引出配線17dを接続している。
【0077】
したがって、下部電極12aを第2層間絶縁層15上に電気的に引き出すために、下部電極用引出配線17dを下部電極12aの上面にコンタクトホールを通して接続する必要がなくなる。これにより、下部電極12aの上にコンタクトホールを形成する必要がなくなり、コンタクトホールを通して還元ガスが下部電極12aに直接曝されないので、還元ガスが下部電極12aに沿って強誘電体層13に供給されることが防止される。
【0078】
さらに、下部電極12aのコンタクト領域の上面を誘電体層13aで覆うことが可能になる。従って、保護機能も有するPZTなどの誘電体層13aによって下部電極12aの上面のほぼ全面を覆うことにより、キャパシタQを形成した後の工程において、下部電極12aの触媒作用による強誘電体層13aの劣化が抑制されてキャパシタQの特性が良好に保持される。誘電体層13aの劣化は、層間絶縁層15,18内に含まれる水分、水素との反応にも起因している。
【0079】
次に、下部電極12aを誘電体層13aから露出させた場合と露出させない場合を比較した実験結果を説明する。
【0080】
図15(a) は、絶縁層の上に幅2μm程度のストライプ状の下部電極31を間隔をおいて複数形成した状態を示している。そして、図15(b) は、下部電極31の上に強誘電体層32を形成するとともに、強誘電体層32上に複数の上部電極33を間隔をおいて多数形成した構造の一部を示している。1つのキャパシタは、1つの上部電極33及びその下方の強誘電体層32及び下部電極31から構成されている。
【0081】
また、1つの下部電極31の端部には、他の下部電極31の端部に比べて長手方向に120μmの長さに突出され且つ強誘電体層32から露出された延長領域34を有している。
【0082】
そして、キャパシタの残留分極電荷量(2Pr)をサンプリングして測定したところ、図16に示すような測定結果となった。
【0083】
図16に示した#番号は図15(b) に示した#番号のキャパシタに対応している。
【0084】
図16によれば、下部電極31が120μmの長さで強誘電体層32から突出した領域に近い#11、#12、#13のキャパシタの2Prが他のキャパシタよりも小さくて30μC/cm2 以下となっていた。また、全ての上面が強誘電体層32で覆われた下部電極31の端部に近い#1〜#9のキャパシタは、いずれも下部電極31の中央領域の#10のキャパシタとほぼ同じ2Prの大きさ、60μC/cm2 以上となり強誘電体キャパシタとしての特性は良好であった。
【0085】
以上のように、キャパシタのストライプ状の下部電極のコンタクト領域では、上面が強誘電体層に覆われ且つ下面から電気的に引き出される構造を採用することにより、強誘電体キャパシタの特性が向上される。
(付記1)半導体基板の上方に形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に形成された導電性パターンと、
前記導電性パターンを覆う第2絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層内に形成された第1ホールと、
前記第2絶縁層上に形成されて前記第1ホールを通して下面が前記導電性パターンに電気的に接続されるコンタクト領域を有するキャパシタの下部電極と、
前記下部電極の上に形成される前記キャパシタの誘電体層と、
前記コンタクト領域以外の領域の前記誘電体層上に形成された前記キャパシタの上部電極と、
前記上部電極及び前記第2絶縁層の上方に形成された第3絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第1ホールから間隔をおいて前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に形成された第2のホールと、
前記第3絶縁層上に形成されて前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線と
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記誘電体層は、前記コンタクト領域の上面にも形成されていることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)前記誘電体層は、強誘電体から構成されていることを特徴とする付記1又は付記2に記載の半導体装置。
(付記4)前記導電性パターンは、少なくともシリコン層とシリサイド層の一方から構成されていることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の半導体装置。
(付記5)前記導電性パターンと同じ層構成からなるワード線が前記半導体基板の上方に形成されていることを特徴とする付記1乃至付記45のいずれかに記載の半導体装置。
(付記6)前記下部電極の前記コンタクト領域の下面は前記第1ホールを通して前記導電性パターンに接続されていることを特徴とする付記1乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置。
(付記7)前記前記第2ホール内には、前記下部電極引出配線と前記導電性パターンに接続される導電プラグが形成されていることを特徴とする付記1乃至付記6のいずれかに記載の半導体装置。
(付記8)前記下部電極は少なくとも貴金属と貴金属酸化物のいずれかから構成されていることを特徴とする付記1乃至付記7のいずれかに記載の半導体装置。
(付記9)前記下部電極及び前記誘電体層はストライプ状に形成され、かつ前記上部電極は前記誘電体層上に間隔をおいて複数形成されていることを特徴とする付記1乃至付記8のいずれかに記載の半導体装置。
(付記10)前記上部電極の上であって前記第3絶縁層に形成された第3ホールと、
前記第3絶縁層の上に形成されて前記第3ホールを通して前記上部電極に電気的に接続される上部電極引出配線と
を有することを特徴とする付記1乃至付記9のいずれかに記載の半導体装置。
(付記11)半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の上に導電層を形成する工程と、
前記導電層をパターニングして導電性パターンを形成する工程と、
前記導電性パターン及び前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層に第1ホールを形成する工程と、
前記第1ホール内と前記第2絶縁層上に下部電極用導電層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層の上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層の上に上部電極用導電層を形成する工程と、
前記上部電極用導電層をパターニングすることにより前記第1ホールから離れた領域にキャパシタ上部電極を形成する工程と、
前記誘電体層をパターニングすることにより少なくとも前記上部電極の下にキャパシタ誘電体層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層をパターニングすることにより前記キャパシタ誘電体層の下から前記第1ホール内に至る範囲を含む領域に前記導電性パターンに電気的に接続されるキャパシタ下部電極を形成する工程と、
前記キャパシタ下部電極、前記キャパシタ誘電体層及び前記キャパシタ上部電極及び前記第2絶縁層の上方に第3絶縁層を形成する工程と、
前記導電パターンの上方であって前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に前記第1ホールから間隔をおいて第2ホールを形成する工程と、
前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線を前記第3絶縁層上に形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記12)前記キャパシタ誘電体層は、前記上部電極の下から前記キャパシタ下部電極の端部に至る範囲に形成されることを特徴とする付記11に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)前記下部電極引出配線を形成する前に、前記導電性パターンと前記下部電極引出配線を電気的に接続するための導電プラグを前記第2ホール内に形成する工程をさらに有することを特徴とする付記11又は付記12に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)前記導電層をパターニングすることにより前記半導体基板の上方にワード線を形成する工程をさらに有することを特徴とする付記11乃至付記13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)前記第3絶縁層をパターニングすることにより前記キャパシタ上部電極の上に第3ホールを形成する工程と、
前記第3ホール内から引き出される上部電極引出電極を前記第3絶縁層上に形成する工程と
をさらに有することを特徴とする付記11乃至付記14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0086】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、半導体基板の上方で、第1絶縁層、導電性パターン、第2絶縁層、キャパシタ、第3絶縁層、下部電極引出配線が順に形成され、キャパシタの下部電極が導電性パターンの上面に接続され、さらに、下部電極引出配線も導電性パターンの上方から電気的に接続されている。
【0087】
したがって、下部電極の上にコンタクトホールを形成する必要がなくなり、コンタクトホールを通して還元ガスを下部電極に供給することを防止でき、下部電極を有するキャパシタの特性を良好に保つことができる。
【0088】
また、下部電極の上面の全体を誘電体層で覆うことが可能になり、キャパシタを形成した後の工程において、下部電極を構成するプラチナの触媒作用による強誘電体層の劣化を抑制してキャパシタの特性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来装置を示す平面図である。
【図2】図2は、従来装置を示す第1の断面図である。
【図3】図3は、従来技術を示す第2の断面図である。
【図4】図4(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その1)である。
【図5】図5(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その2)である。
【図6】図6(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その3)である。
【図7】図7(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その4)である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第1方向の断面図(その5)である。
【図9】図9(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その1)である。
【図10】図10(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その2)である。
【図11】図11(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その3)である。
【図12】図12(a),(b) は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その4)である。
【図13】図13は、本発明の実施形態に係る半導体装置の第2方向の断面図(その5)である。
【図14】図14は、本発明の実施形態に係る半導体装置の平面図である。
【図15】図15(a) は、キャパシタの下部電極の配置を示す平面図、図15(b) は、図15(a) に示す下部電極に形成されたキャパシタの配置を示す平面図である。
【図16】図16は、図15(b) に示した複数のキャパシタのそれぞれの2Prの値を示す図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…素子分離絶縁層、3…pウェル、4…ゲート絶縁層、5a,5b…ゲート電極、5c…導電性パッド、6…保護絶縁層、7a〜7c…不純物拡散領域、8…側壁絶縁層、9…カバー絶縁層、9a…コンタクトホール、10,15,18…層間絶縁層、10a〜10d…コンタクトホール、11…下地絶縁層、12…第1導電層、12a…下部電極、13…強誘電体層、13…誘電体層、14…第2導電層、14a…上部電極、15a…コンタクトホール、16a〜16d…導電プラグ、17a,17c…上部電極用配線、17b…コンタクトパッド、17d…下部電極用引出配線。
Claims (4)
- 半導体基板の上方に形成された第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に形成された導電性パターンと、
前記導電性パターンを覆う第2絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層内に形成された第1ホールと、
前記第2絶縁層上に形成されて前記第1ホールを通して下面が前記導電性パターンに電気的に接続されるコンタクト領域を有するキャパシタの下部電極と、
前記下部電極の上に形成される前記キャパシタの誘電体層と、
前記コンタクト領域以外の領域の前記誘電体層上に形成された前記キャパシタの上部電極と、
前記上部電極及び前記第2絶縁層の上方に形成された第3絶縁層と、
前記導電性パターンの上方であって前記第1ホールから間隔をおいて前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に形成された第2のホールと、
前記第3絶縁層上に形成されて前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線と
を有することを特徴とする半導体装置。 - 前記誘電体層は、前記コンタクト領域の上面にも形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 半導体基板の上方に第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の上に導電層を形成する工程と、
前記導電層をパターニングして導電性パターンを形成する工程と、
前記導電性パターン及び前記第1絶縁層の上に第2絶縁層を形成する工程と、
前記導電性パターンの上方であって前記第2絶縁層に第1ホールを形成する工程と、
前記第1ホール内と前記第2絶縁層上に下部電極用導電層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層の上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層の上に上部電極用導電層を形成する工程と、
前記上部電極用導電層をパターニングすることにより前記第1ホールから離れた領域にキャパシタ上部電極を形成する工程と、
前記誘電体層をパターニングすることにより少なくとも前記上部電極の下にキャパシタ誘電体層を形成する工程と、
前記下部電極用導電層をパターニングすることにより前記キャパシタ誘電体層の下から前記第1ホール内に至る範囲を含む領域に前記導電性パターンに電気的に接続されるキャパシタ下部電極を形成する工程と、
前記キャパシタ下部電極、前記キャパシタ誘電体層及び前記キャパシタ上部電極及び前記第2絶縁層の上方に第3絶縁層を形成する工程と、
前記導電パターンの上方であって前記第3絶縁層及び前記第2絶縁層内に前記第1ホールから間隔をおいて第2ホールを形成する工程と、
前記第2ホールを通して前記導電性パターンに電気的に接続される下部電極引出配線を前記第3絶縁層上に形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記キャパシタ誘電体層は、前記上部電極の下から前記キャパシタ下部電極の端部に至る範囲の形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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