JP2004089807A - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

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Masakazu Maruyama
丸山 正和
Izumi Iwase
岩瀬 泉
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Abstract

【課題】ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつ、ガラス基板の両面側から複数の回転する円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置において、隣接する円形の洗浄体の境界部で洗浄力が弱いことによる洗浄ムラにより発生する、すすぎ乾燥後の洗浄ジミをなくす。
【解決手段】ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置による洗浄方法において、円形の洗浄体の中心と回転駆動軸の取り付け位置をずらした円形の洗浄体を偏芯回転させることによって、隣接する円形の洗浄体の、ガラス基板表面の擦る部分を重複させ、ガラス基板全面を均一に洗浄する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板、例えば液晶ディスプレイ用ガラス基板、磁気ディスク用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板の洗浄装置および洗浄方法に関するものであり、特に、液晶ディスプレイ用ガラス基板の研磨後の洗浄、遮光用クロム膜のスパッタリングによる成膜および電極用ITO膜のスパッタリングによる成膜等の成膜前の洗浄に用いる、ガラス基板を搬送しつつ回転する複数の円形の洗浄体をガラス基板の両面側から押接することによって、ガラス基板表面の洗浄を行う枚葉式洗浄装置、および枚葉式洗浄装置を用いた洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス基板は、寸法安定性に優れるため液晶ディスプレイ用ガラス基板、電子回路用フォトマスク用ガラス基板、ディスプレイ用フォトマスク用ガラス基板および磁気ディスク用ガラス基板等に広く用いられている。
【0003】
液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板および磁気ディスク用ガラス基板等のガラス基板の製造直後の表面は、完全な平滑面ではなく多少のうねりやマイクロコルゲーション、凹凸、キズ等を有している。そこで、このようなガラス基板の表面欠陥を除去するために、通常、ガラス基板を酸化セリウム等の研磨材を水に懸濁させスラリーとした研磨液を供給しながら、片面研磨装置および両面研磨装置を用いて研磨処理することにより表面欠陥を除去することが行われている。
【0004】
液晶ディスプレイ用ガラス基板等に用いる両面研磨ガラス基板、片面研磨ガラス基板等、ガラス基板の研磨直後の表面には、研磨材およびガラス基板が研磨された残差である研磨粉が付着しているので、通常、ガラス基板をコンベアローラーなどの搬送手段で搬送しつつ擦り洗浄を行う枚葉式洗浄装置によって除去されている。
【0005】
即ち、両面研磨装置で研磨されたガラス基板のみでなく、片面研磨装置で研磨されたガラス基板に対しても、研磨面だけでなく非研磨面である裏面にも研磨材が付着するため、研磨直後に洗浄体、例えばスポンジディスク円板、ブラシ等を回転させガラス基板に押接しつつ、酸化セリウム等の研磨材を水に分散させた極薄い研磨液をかけながら、ガラス基板をコンベアローラーにより搬送しつつガラス基板両面を擦る接触洗浄が行われている。
【0006】
その際は、研磨後のガラス基板表面の、ガラス基板の移載時に吸着パッドにより吸着保持した際のパット跡、および研磨時に発生する熱により被研磨面表面に固着する研磨材残りを除去するためには、スポンジディスク円板、ブラシを回転させながらガラス基板表面に押接する擦り洗浄を行う洗浄力が強力な枚葉式洗浄機を用いることが好適である。
【0007】
例えば、スポンジよりなる円筒体またはナイロン繊維が植毛された円筒体である洗浄ロールが回転するロール式の洗浄装置では、スポンジディスク円板、ブラシ等に比較し、ロールの回転数が少なく基板との接触面が線状となり接触面積が小さいために、研磨後のガラス基板表面の付着物に対する除去能力、および汚れに対する洗浄力が弱い。
【0008】
しかしながら、回転する洗浄体、例えばポリビニルアルコール系樹脂発泡体、ナイロン樹脂発泡体、およびウレタン樹脂発泡体等を用いたスポンジディスク円板、ナイロン繊維等を植毛した回転ブラシを用いる枚葉式洗浄機は、洗浄体と基板との接触面積が大きく、高い洗浄力を有するが、洗浄時に回転する洗浄体の中心部と外周部では、洗浄体がガラス基板を擦る速度が異なるためにガラス基板の全面を均一に洗浄できないという問題があった。
【0009】
例えば、特開平5−228449号公報には、移動するロール状の回転ブラシの表面に、洗浄水を散布しながらガラス基板を摺擦すると共に、ロール状の回転ブラシを一定の軌跡を繰り返しながら、搬送されるガラス基板上を移動するようにしたロール式の洗浄装置および洗浄方法が開示されている。
【0010】
また、特開平5−337451号公報には、洗浄物と平行にブラシ等の洗浄体を平行移動させる駆動手段を連結し、搬送される基板上で洗浄体を移動させる洗浄装置が開示されている。
【0011】
また、特開平7−169725号公報には、回転する基板の表面上を、洗浄ブラシを移動させつつ押接し洗浄を行う洗浄装置が開示されている。
【0012】
また、特開平10−308370号公報には、複数の洗浄ブラシを回転する基板の洗浄面に沿って同時に押接しながら変位させることで洗浄効率を向上させて洗浄時間を短縮する洗浄装置が開示されている。
【0013】
洗浄体である洗浄ブラシを移動させることは、移動させる機構を有さなければならず、また基板を回転させて洗浄を行う洗浄装置においては、例えば、矩形の基板では洗浄ブラシが洗浄中に基板の端部と接触するので甚だ洗浄しづらいという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつ、ガラス基板の両面側から円心を中心に回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置において、円心を中心に回転する円形の洗浄体、例えば、スポンジディスク円板を用いた擦り洗浄では、ガラス基板の進行方向に対して直角に並んだ隣接する複数のスポンジディスク円板間の、境界部の位置が固定されているので、該境界部での洗浄力が弱く、即ち、汚れが境界部に集まり、研磨直後のガラス基板を洗浄した後、すすぎを行い乾燥すると、洗浄中に隣接する最後段のスポンジディスク円板の境界部であったガラス基板上に帯状に極薄い白濁した洗浄ジミが発生するという問題があった。
【0015】
洗浄ジミは極薄いレベルであり、品質上問題はないと思われたが、洗浄ジミの発生したガラス基板を液晶ディスプレイ用ガラス基板として使用した際に、洗浄ジミが原因で研磨後の工程、例えば、クロム膜、ニッケルと銅の合金であるモネル膜等を、スパッタリング法を用いて成膜した金属スパッタ膜をフォトリソグラフィー法によりエッチング処理し、ブラックマトリックスとしての画素パターンを形成すると、ガラス基板表面の洗浄ジミがあった部分の画素形状が集団で変形し、ブラックマトッリクス基板の画素チップに筋状ムラが発生するという問題となった。洗浄ジミの発生したブラックマトリックス基板をカラーフィルタ化し液晶セルを作製すると洗浄ジミの発生部分に表示ムラが発生する。よって、洗浄ジミの発生したガラス基板は液晶ディスプレイ用ガラス基板として使用できない。
【0016】
また、洗浄ジミが発生したときは、洗浄を停止し円形の洗浄体であるスポンジディスク円板の洗浄および洗浄装置の要所を清掃しなければならず、作業効率が低下する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これら問題を解決する手段を鋭意検討した結果、ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置において、円形の回転する洗浄体、例えばスポンジディスク円板を偏芯回転させ、境界部を洗浄中に移動させて、隣接する円形の洗浄体の擦るガラス基板表面部を重複させることで、ガラス基板全体をムラなく均一に洗浄し、従来の枚様式洗浄装置で問題になった複数の円形の洗浄体を、円心を中心に回転させた際、隣接するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の移動しない境界部にあたるガラス基板上の部分に発生する洗浄ジミがなくなることが判った。
【0018】
更に、本発明者らは洗浄ジミのなくなったガラス基板を液晶ディスプレイ用ガラス基板として使用した際に金属薄膜をスパッタリング法等にて成膜後、フォトリソグラフィー法によりブラックマトリックス基板としたときに、画素の形状異常を原因とするブラックマトリックス基板の帯状ムラがなくなることが判った。
【0019】
本発明は、ガラス基板を一枚ずつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置であって、回転する円形の洗浄体、例えばスポンジディスク円板の円心と回転の中心である回転駆動軸の取り付け位置をずらしたスポンジディスク円板を偏芯回転させることによって、隣接するスポンジディスク円板がガラス基板表面を摺擦する部分を重複させてガラス基板全面を均一に洗浄することを特徴とする洗浄装置および洗浄方法を提供することを目的とする。
【0020】
即ち、本発明は、ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置であって、該洗浄体の円心と洗浄体の回転駆動軸の取り付け位置をずらした複数の円形の前記洗浄体を偏芯回転させる機構を有し、洗浄体の寸法を隣接する洗浄体の擦る部分が重複する大きさとすることを特徴とする枚葉式洗浄装置である。
【0021】
更に、本発明は、ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置による洗浄方法であって、該洗浄体の円心と洗浄体の回転駆動軸の取り付け位置をずらして円形の前記洗浄体を偏芯回転させることによって隣接する洗浄体の擦る部分を重複させ、基板全面を均一に洗浄することを特徴とする洗浄方法である。
【0022】
通常、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板は、ガラス基板に金属薄膜をスパッタリング法等により成膜した後、フォトリソグラフィ法により、即ち感光性のポジ型フォトレジスト溶液あるいはネガ型フォトレジスト溶液を金属薄膜上にスピンコート法、あるいはロールコート法により塗布後、溶媒を除去し硬化させ均一な厚みの膜とした後、紫外線等を露光装置にて照射し露光させた後、ガラス基板上に塗布したフォトレジスト膜のアルカリ性の液に対する溶解部を溶解除去した後で、金属のエッチング液によりフォトレジストが溶解した部分の露出した金属膜をエッチング除去し画素パターンを形成しブラックマトリックス基板としている。
【0023】
金属膜をスパッタリングする前のガラス基板表面が、例えば赤外線吸収スペクトル分析、ラマン分光分析、エネルギー分散型X線分光分析、EPMA、オージェスペクトル、ESCA等の分析手法を用いて検出できない分子レベルで汚れているとしても、ガラス基板に金属膜を成膜後フォトリソグラフィー法によって、金属膜をエッチングしたときに、金属膜とガラス基板の間にエッチング液が侵入したり、汚れがエッチング液をはじいたりしてシャープに画素を形成できず、汚れている部分に集合した画素の形状不良が起こり、ブラックマトリックス基板の筋状ムラとなることがある。
【0024】
汚れの発生原因としては、工程内の研磨装置および洗浄装置の駆動部等より発生するオイル等の有機物による汚れ、ガラス基板の研磨工程で使用する研磨材、研磨工程で発生するガラスの研磨粉等の無機物、洗浄装置で使用する洗浄水に溶け込んでいる汚れ、スポンジディスク円板、ナイロンブラシ等の洗浄体から発生する有機物等が考えられる。
【0025】
研磨直後のガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から円心を中心に回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置による洗浄において、ガラス基板の搬送方向に対して垂直方向に並んだ円心を中心に回転する円形の洗浄体であり隣接するスポンジディスク円板の境界部にあたるガラス基板表面部に、前述の汚れを原因として発生したガラス基板の洗浄ジミは、暗室内で高照度の光源を用い、呼気をかけ曇らせた状態で透過および反射にてガラス基板表面を目視観察したときに僅かに浮かび上がる程度であり軽度であって、品質上の問題はないと思われても、洗浄ジミが発生したガラス基板にスパッタリング法でクロム膜、あるいはニッケルと銅の合金であるモネル膜を成膜した後、フォトリソグラフィ法でパターニングしブラックマトリックス基板とすると、洗浄ジミの発生した部分における、画素開口部の形状異常によりブラックマトリックス基板の画素チップに筋状ムラが発生した。
【0026】
研磨後のガラス基板は円心を中心に回転するスポンジディスク円板を用いた枚葉式洗浄装置による擦り洗浄後、シャワーリンスを行い、研磨材およびガラス基板を研磨した研磨粉を除去した後で、高圧の乾燥したエアーを吹き付け、ガラス基板上の水滴を飛ばし乾燥させている。
【0027】
ガラス基板の洗浄ジミの発生する位置は、複数の円心を中心に回転するスポンジディスク円板を用いた枚葉式洗浄装置による擦り洗浄において、該洗浄装置の最後段の隣接するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の移動しない境界部の位置に一致する。よって汚れが境界部に集まることによって、シャワーリンスによるすすぎを行っても除去されず、乾燥後に洗浄ジミになるものと思われた。
【0028】
本発明者らは、研磨後のガラス基板の円心を中心に回転するスポンジディスク円板を用いた擦り洗浄で、隣接するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の移動しない境界部での洗浄力が弱く洗浄ムラによる洗浄ジミが発生するという問題を解決するために検討を行った。
【0029】
隣接する円心を中心に回転するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の移動しない境界部で洗浄ジミが発生することを防止するためには、汚れが集まらないように、即ち、境界部が洗浄中移動するようにして研磨後のガラス基板表面を均一に洗浄するように洗浄装置を設計すれば良い。
【0030】
よって、本発明者らは、最初にスポンジディスク円板をガラス基板の進行方法に対し左右に動かす揺動化を検討したが、ガラス基板を両面研磨装置または片面研磨装置で研磨した後の洗浄では、ガラス基板を水平方向に搬送しながらガラス基板研磨面側および裏面側を同時にスポンジディスク円板により擦り洗浄を行うので上下のスポンジディスク円板を同時に揺動させることは機構上難しく、実施するのが容易ではなかった。即ち、ガラス基板を搬送しながら洗浄するため、ガラス基板の搬送方向に対し左右に揺動させる等してガラス基板を押圧している洗浄体を動かすとガラス基板の搬送に支障を来す恐れがあり、特に両面を同時に洗浄する枚葉式洗浄装置では洗浄体がガラス基板を押圧する位置を両面側でずらさないように設計する必要があるが、搬送しているガラス基板を動かさないように設計することは甚だ困難である。
【0031】
続いてスポンジディスク円板を偏芯回転させることを試み、隣接するスポンジディスク円板の寸法をガラス基板表面を擦る部分が重複する大きさとすると隣接するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の境界部が絶えず移動し、ガラス基板表面に汚れが集まる部分がなくなることによって、洗浄後のガラス基板に洗浄ジミが発生することが無く極めて有効であった。
【0032】
本発明の洗浄装置および洗浄方法により洗浄したガラス基板を用いてブラックマトリックス基板を作製したところ、洗浄ムラによる金属膜下の汚れが原因で筋状ムラが発生することはなかった。
【0033】
円形の洗浄体を偏芯回転させることは、該洗浄体をガラス基板の進行方向に対し左右に揺動させる等、動かす必要がないために構造が簡単であり、設備にコストがかからず、メンテナンスも容易である。
【0034】
偏芯回転する、隣りあった円形の洗浄体の大きさは、同じ大きさとすることが洗浄装置の設計が容易であり望ましい。
【0035】
ガラス基板の両面を精密洗浄する際は、円形の洗浄体を偏芯回転させ隣接する円形の洗浄体が擦るガラス基板表面の部分を重複させることで両面を精密洗浄できる。更に両面を洗浄する際は、円形の洗浄体を偏芯回転させるので、洗浄体を移動させる場合に比較して洗浄体の位置は大きく移動せず、即ちガラスを洗浄体が押圧する位置は移動しないのでガラス基板の搬送に支障を来すことなく、両面を同時に洗浄できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の枚葉式洗浄装置の上面図である。図1に示すように、本発明の枚葉式洗浄装置は、ガラス基板2を一枚づつ水平方向に、図示しない搬送ローラーにより搬送しつつ、ガラス基板2の両面側から回転駆動軸3を中心に回転する複数の円形の洗浄体1を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置であって、円形の洗浄体1の円心4と回転の中心である回転駆動軸3の取り付け位置を、図1に示すように距離aずらし、隣接する円形の洗浄体が偏芯回転し、隣接する円形の洗浄体が摺擦するガラス基板表面の部分が重複するようにしている。円心4と回転駆動軸3の取り付け位置の間隔である距離aは、円形の洗浄体1をスムーズに回転させるためには、該洗浄体1の半径の1/2以下であることが好ましく、より好ましくは、1/4以下である。1/2より大きくなると、隣接した洗浄体1同士を干渉させることなく滑らかに回転することが難しくなる。また、隣接した洗浄体1同士を干渉させることなく滑らかに回転させるために、隣接した円形の洗浄体は逆方向に回転させることが好ましい。
【0037】
複数の円形の洗浄体1は、ガラス基板2の進行方向5に対して横方向に並ぶように配置しており、円形の洗浄体はポリビニルアルコール系樹脂発泡体、ナイロン樹脂発泡体、およびウレタン樹脂発泡体等を用いたスポンジディスク円板、ナイロン繊維等を植毛した回転ブラシ等を使用することができる。
【0038】
ガラス基板2の表面を擦る部分が重複するように偏芯回転する円形の洗浄体1は、枚葉式洗浄装置で使用する全ての円形の洗浄体でなくても構わないが、少なくとも、後工程で金属膜等を成膜する面側を洗浄する最後段の円形の洗浄体については、最後段の隣接する円形の洗浄体1の擦る部分が重複するように偏芯回転させることが好ましい。ガラス基板2の表面を擦る部分が重複するように、ガラス基板2の両面側で円形の洗浄体1を偏芯回転させれば、ガラス基板2の両面側共に均一に洗浄することが可能となる。
【0039】
偏芯回転することで、ガラス基板2の表面の擦る部分が重複する、隣接する円形の洗浄体1は、互いに回転の妨げにならないよう設計され、洗浄中は、回転数等制御されていることが好ましい。
【0040】
図2は、本発明の枚葉式洗浄装置の側面図である。図2に示すように、本発明の枚葉式洗浄装置は、ガラス基板2の両面側から回転する複数の円形の洗浄体1を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置である。
【0041】
【実施例】
実施例1
図1に示す、複数の円形の洗浄体1を偏芯回転させ、隣接する円形の洗浄体1がガラス基板表面2の擦る部分を重複させる、本発明の枚葉式洗浄装置を用いて、研磨直後のガラス基板2の洗浄を行った。回転駆動軸3の取り付け位置、即ち、回転の中心をスポンジディスク円板の円心4より30mm偏芯させている円形の洗浄体であるスポンジディスク円板1を回転駆動させつつガラス基板2の表面に押接させて、酸化セリウムを水に懸濁させ酸化セリウム3wt%に調合しスラリーとした研磨液をスプレーにて供給しながら、ガラス基板2を洗浄装置内で搬送させつつ擦り洗浄した。
【0042】
擦り洗浄後の研磨材の付着したガラス基板2を搬送させつつ純水シャワーにてすすぎ、研磨材を完全に除去した後、ガラス基板2に乾燥エアーを吹き付けて、ガラス基板2の表面を乾燥させた。暗室内で蛍光灯下、洗浄後のガラス基板2に呼気をかけ、ガラス基板2の表面を目視観察したところ、全く曇りムラは観察されなかった。
【0043】
該ガラス基板2の表面に亜鉛をスパッタリングして亜鉛薄膜を形成し、暗室内蛍光灯下で該ガラス基板2の表面を目視観察したところ、スパッタリング成膜前と同様に曇りムラは観察されなかった。亜鉛薄膜に対しフォトリソグラフィー法でパターンを形成し形状を観察したところ、パターン形状不良の発生は見られなかった。
比較例1
図3は、従来の枚葉式洗浄装置の上面図である。図3に示すように、従来の複数の円形の洗浄体1を円心を中心に回転させる枚葉式洗浄装置、即ち、円形の洗浄体1の円心4と回転駆動軸3の円形の洗浄体への取り付け位置、即ち、回転の中心が一致し偏芯回転しない洗浄体1を有した枚葉式洗浄装置を用いて、研磨直後のガラス基板2の洗浄を行った。円形の洗浄体1である複数のスポンジディスク円板を円心を中心に回転駆動軸3により回転させつつ、ガラス基板2の表面に押接させて、酸化セリウムを水に懸濁させ酸化セリウム3wt%に調合しスラリーとした研磨液をスプレーにて供給しながら、ガラス基板2を枚葉式洗浄装置内を進行方向5に搬送させつつ、擦り洗浄した。擦り洗浄後の研磨材の付着したガラス基板2を搬送しつつ、純水シャワーにてすすぎ、研磨材を完全に除去した後、ガラス基板2に乾燥エアーを吹き付けて、ガラス基板2の表面を乾燥させた。
【0044】
その後、暗室内で蛍光灯下、洗浄後のガラス基板2に呼気をかけ、ガラス基板2の表面を目視観察した。図4は、曇りムラの発生したガラス基板の平面図である。図4に示すように、ガラス基板2の最後段の隣接するスポンジディスク円板とスポンジディスク円板の境界部にあたる部分に白い帯状の曇りムラ6が観察された。
【0045】
該ガラス基板2の表面に亜鉛をスパッタリングして亜鉛薄膜を形成したところ、曇りムラ部は亜鉛膜面側、ガラス面側、即ち基板両面より暗室内蛍光灯下で呼気をかけなくても容易に色ムラとして目視確認できた。亜鉛薄膜に対しフォトリソグラフィー法でパターンを形成したところ曇りムラの部分にパターン形状不良が発生した。
【0046】
【発明の効果】
従来の枚葉式洗浄装置、即ち、円形の洗浄体である複数の偏芯回転しない、洗浄体の円心と回転の中心が一致した円形の洗浄体を円心を中心に回転しつつガラス基板表面に押圧して洗浄する枚葉式洗浄装置は、隣接する円形の洗浄体と円形の洗浄体の境界が移動せずガラス基板を洗浄した際にその境界部に汚れが集まりやすい。
【0047】
従来の枚葉式洗浄装置に比較して、円形の洗浄体を偏芯回転させ隣接する円形の洗浄体がガラス基板表面を擦る部分を重複させる本発明のガラス基板の洗浄装置および洗浄方法は、隣接する円形の洗浄体と円形の洗浄体の境界が絶えず移動しているのでガラス基板表面に汚れが集まる部分が発生することなくガラス基板表面を均一に洗浄できるので、洗浄後のガラス基板に洗浄ジミが発生することが極めて少ない。よって、本発明の洗浄方法により洗浄したガラス基板を用いて、ブラックマトリックス基板を作製した際に、洗浄ムラによる金属膜下の汚れが原因で筋状ムラが発生することがない。
【0048】
更に、従来の枚葉式洗浄装置と比較し、洗浄ジミが発生することが少ないので、洗浄ジミの発生による対策として円形の洗浄体の洗浄、洗浄装置の清掃等を行う為に、洗浄作業を臨時に中断させることがなくなり、作業効率が良くなる。
【0049】
本発明の洗浄装置および洗浄方法は、円形の洗浄体をガラス基板の進行方向に対して左右に揺動させる必要がなく、円形の洗浄体を偏芯回転させるだけなので構造が簡単であり、設備にコストがかからず、メンテナンスも容易である。
【0050】
本発明の洗浄装置および洗浄方法は、円形の洗浄体を偏芯回転させるので洗浄体の位置は大きく移動せず、即ちガラス基板を円形の洗浄体が押圧する位置は移動しないので、ガラス基板の搬送に支障を来すことがなく、特に、ガラス基板両面を同時に洗浄する際に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枚葉式洗浄装置の上面図である。
【図2】本発明の枚葉式洗浄装置の側面図である。
【図3】比較例で使用した従来の枚葉式洗浄装置の上面図である。
【図4】比較例で曇りムラの発生したガラス基板の平面図である。
【符号の説明】
1 円形の洗浄体
2  ガラス基板
3  回転駆動軸
4  円形の洗浄体の円心
5  進行方向

Claims (2)

  1. ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置であって、該洗浄体の円心と洗浄体の回転駆動軸の取り付け位置をずらした複数の円形の前記洗浄体を偏芯回転させる機構を有し、洗浄体の寸法を隣接する洗浄体の擦る部分が重複する大きさとすることを特徴とする枚葉式洗浄装置。
  2. ガラス基板を一枚づつ水平方向に搬送しつつガラス基板の両面側から回転する複数の円形の洗浄体を押接して洗浄を行う枚葉式洗浄装置による洗浄方法であって、該洗浄体の円心と洗浄体の回転駆動軸の取り付け位置をずらして円形の洗浄体を偏芯回転させることによって隣接する洗浄体の擦る部分を重複させ、ガラス基板全面を均一に洗浄することを特徴とする洗浄方法。
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