JP2004087722A - 配線板の製造方法、配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線層間の電気的接続構造を微細化することが可能な、配線板の製造方法およびそのような配線板を提供すること。
【解決手段】金属板状部材から配線層を形成しかつ導電性バンプを絶縁層を貫通する導電部材として有する配線板の製造方法であって、金属板状部材11上に第1の金属からなる粒子を含む第1の導電性バンプ12aを形成する工程と、形成された第1の導電性バンプ12aの上に第1の金属とは異なる第2の金属からなる粒子を含む第2の導電性バンプ12bを継ぎ足して金属板状部材上に2段構造の導電性バンプ13を形成する工程と、第1の金属に対して溶解性のあるエッチング液を用いて、形成された2段構造の導電性バンプをエッチングする工程と、エッチングされた導電性バンプを13有する金属板状部材11を配線板素材として用いて配線板を形成する工程とを具備する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線層間の電気的接続手段として導電性バンプを有する配線板の製造方法、そのような配線板に係り、特に、配線層間の電気的接続構造の微細化に適正を有する、配線板の製造方法、そのような配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
配線板における配線層間の電気的接続手段としての導電性バンプは、例えば、スクリーン印刷により形成され得る。すなわち、金属箔上や、絶縁基板上の金属層パターン上に導電性ペーストをスクリーン印刷により印刷する。形成されるべき導電性バンプは、絶縁板とすべきプリプレグを貫通させるだけの高さが必要なので、一回のスクリーン印刷で必要な高さが得られない場合には、乾燥工程を間に設けながら複数回のスクリーン印刷により高さ方向に継ぎ足し、全体としてほぼ円錐形に形成する。
【0003】
ほぼ円錐形に形成された導電性バンプを有する金属箔または絶縁基板は、絶縁板とすべき半硬化状態のプリプレグと対向配置され、積層加圧により一体化される。このとき、導電性バンプがプリプレグを貫通しその頭部がプリプレグ面に露出する。
【0004】
さらに、導電性バンプの頭部が露出したプリプレグ面に、金属箔または金属層パターンを有する絶縁基板を対向配置し、積層加圧かつ加熱により一体化する。このとき、導電性バンプの頭部が塑性変形して金属箔または金属層パターンとの電気的接触が確立し、かつプリプレグが完全に硬化する。これにより、配線層間の電気的接続が導電性バンプによりなされた配線板を得ることができる。
【0005】
このような配線板は、配線層間の電気的接続にスルーホールを用いるタイプのものより板面上の利用効率が向上し、高密度実装に適するものとして用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような配線板は、実装配線板のほか半導体パッケージ用の部材としても用いられているが、いずれの場合も部品端子の狭ピッチ化や高密度実装に伴いさらなる微細配線化が求められている。微細配線は、配線層内では金属層パターンの微細化で対応され得るが、層間接続では、導電性バンプをいかに微細に形成できるかに依存する。
【0007】
現状では、導電性バンプの形成はその底面の直径で0.15mm程度が最小限度であり、したがって、導電性バンプの配置ピッチとして見ると、隣接バンプとの間隔をバンプ底面直径と同程度に確保して0.3mm程度が最小限度である。これ以上微細に配置すると、バンプの底面の広がりばらつきによりバンプ同士の短絡が生じ収率が悪化する。
【0008】
本発明は、上記した事情を考慮してなされたもので、配線層間の電気的接続手段として導電性バンプを有する配線板の製造方法およびそのような配線板において、配線層間の電気的接続構造を微細化することが可能な、配線板の製造方法およびそのような配線板を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る、配線板の製造方法は、金属板状部材から配線層を形成しかつ導電性バンプを絶縁層を貫通する導電部材として有する配線板の製造方法であって、前記金属板状部材上に第1の金属からなる粒子を含む第1の導電性バンプを形成する工程と、前記形成された第1の導電性バンプの上に前記第1の金属とは異なる第2の金属からなる粒子を含む第2の導電性バンプを継ぎ足して前記金属板状部材上に2段構造の導電性バンプを形成する工程と、前記第1の金属に対して溶解性のあるエッチング液を用いて、前記形成された2段構造の導電性バンプをエッチングする工程と、前記エッチングされた導電性バンプを有する前記金属板状部材を配線板素材として用いて配線板を形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0010】
すなわち、ここで形成される導電性バンプは、2段構造を有しその各段に含まれる粒子は互いに金属として別の種のものである。そして、形成された2段構造の導電性バンプをエッチングすると、下段である第1の金属からなる粒子を含む部分については、第1の金属に対して溶解性のあるエッチング液により露出面から溶解し、バンプとして細くなる方向に加工される。
【0011】
したがって、導電性バンプのとりわけ底面面積を小さくすることができ、全体として細い形状のバンプを形成することができる。また、これにより、導電性バンプの配置ピッチも従来品より小さくすることができる。すなわち配線層間の電気的接続構造を微細化することが可能である。
【0012】
なお、「金属板状部材」は、エッチングなどの加工により配線パターンとしての機能を果たすものであれば、金属箔状部材や金属層状部材と言い得るものであってもよい。また、「金属板状部材」の反対面側(導電性バンプを形成する面とは反対側)には、すでに絶縁板が着設されているものであってもよい。「第1の金属」、「第2の金属」は、導電性を発揮する物質であればよく、混合物や化合物、組成物、合金などであってもよい。「2段構造」は、少なくとも2段構造であればよく、これを超える段数を排除する趣旨ではない。
【0013】
また、本発明に係る配線板は、第1の面と第2の面とを有する絶縁板と、前記第1の面に設けられた第1の配線層と、前記第2の面に設けられた第2の配線層と、前記絶縁板を貫通して設けられ、前記第1および前記第2の配線層に電気的接触を有する導電性バンプとを具備し、前記導電性バンプは、前記絶縁板の貫通方向に少なくとも2段構造を有しその各段に含まれる金属粒が前記段により異なる金属からなることを特徴とする。
【0014】
すなわち、絶縁板を貫通する導電性バンプは、2段構造を有しその各段に含まれる粒子は互いに金属として別の種のものである。このような導電性バンプでは、エッチングにより選択的に下段のもののみが容易に細く加工され得る特徴を有する。
【0015】
したがって、導電性バンプのとりわけ底面面積を小さくし得、全体として細い形状のバンプを有することができる。また、これにより、導電性バンプの配置ピッチも従来品より小さくすることができる。すなわち配線層間の電気的接続構造を微細化することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る配線板の製造方法の実施形態として、前記金属板状部材を構成する金属と前記第1の金属とは同一の金属であり、2段構造の導電性バンプをエッチングする前記工程は、前記金属板状部材に溶解孔が生じる前に停止する。
【0017】
金属板状部材を構成する金属を第1の金属と同一のものとした場合には、2段構造の導電性バンプのエッチングにより金属板状部材もエッチングされる。そこで、エッチングを、金属板としての形状を保つまでに制限して、行なうものである。金属板としての形状を保持すれば、配線層としてのパターニングに支障が生じない。なお、導電性バンプのエッチングが所定の程度まで進行したときに金属板として溶解孔が生じないように、その板厚をあらかじめ選択しておくこともできる。
【0018】
また、実施形態として、第1の導電性バンプを形成する前記工程は、前記金属板状部材として前記第1の金属とは異なる第3の金属の層を片面層として有するものの前記第3の金属層上に前記第1の導電性バンプを形成するものであり、配線板を形成する前記工程は、前記エッチングされた2段構造の導電性バンプをマスクに前記金属板状部材の前記第3の金属の層を除去する処理を行なったものを前記配線板素材として用いなされる。
【0019】
第3の金属の層により、2段構造の導電性バンプのエッチングを行なったときにこの第3の金属層は加工を免れる。したがって、2段構造の導電性バンプのエッチングは、それ自体が適切な細さに加工されることのみを考慮してなすことができる。そして、エッチング加工された導電性バンプをマスクに第3の金属層を除去する処理が行なわれてから、この金属板状部材を配線板素材とする配線板が形成される。これにより、配線板の金属板状部材のパターニングは従来と同様の処理に行なうことができる。また、金属板状部材における第3の金属の層を除く厚さも従来と同様にしておくことができる。
【0020】
また、実施形態として、前記第1の金属は銅であり、前記第2の金属は銀である。2段構造のバンプの下段に含まれる金属が銅であれば、例えば銅アンモニウム錯イオンを主成分とするエッチング液により細く加工することができる。この場合に上段に含まれる金属が銀であれば、このエッチング液により溶解することがなく高さを保つことができる。
【0021】
また、実施態様として、前記第1の金属は銅であり、前記第2の金属は銀であり、前記第3の金属はニッケルである。互いに別の金属にすることにより、第1の金属、第3の金属を容易に選択的に加工することができる。
【0022】
また、本発明に係る配線板の実施態様として、前記導電性バンプの段の一は、前記絶縁板に対する貫通方向を軸とするくびれを有する。くびれ形状によりバンプを細くしたものである。
【0023】
また、実施態様として、前記導電性バンプは、3段構造を有しその各段に含まれる金属が前記段により互いに異なる金属である。
【0024】
また、実施態様として、前記導電性バンプは、銅粒子を含む段と銀粒子を含む段との2段構造である。
【0025】
また、実施態様として、前記導電性バンプは、順に、ニッケルからなる段と銅粒子を含む段と銀粒子を含む段との3段構造である。
【0026】
これらの配線板は、上記の製造方法の実施態様により製造され得る配線板である。
【0027】
以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る配線板の製造方法を模式的な断面で示すプロセス図であり、(a)から(f)に向かってプロセスが進行する。
【0028】
まず、図1(a)に示すように、金属板(例えば銅板)11上の必要な位置(特定の配線板としてのレイアウトに従う位置)に、比較的低い高さの導電性バンプ12aを形成する。導電性バンプ12aの形成には、例えばスクリーン印刷を用いることができる。そのためには、導電性ペーストとして、例えばペースト状樹脂の中に金属粒を分散させ、加えて揮発性の溶剤を混合させたものを用意し、これをスクリーン印刷により金属板11上に印刷する。ここでは、金属粒として金属板11と同じ材質の例えば銅のものを用いる。
【0029】
導電性バンプ12aは、次に述べる導電性バンプ13の第1段となる部分であり、のちにエッチングにより細く加工される。このため、第2段部分の土台としての高さを確保できるような体積に形成する。一回のスクリーン印刷で必要な高さが得られない場合には、乾燥工程を間に設けながら複数回のスクリーン印刷により高さ方向に継ぎ足して形成する。
【0030】
次に、図1(b)に示すように、形成された導電性バンプ12a上にさらに継ぎ足して導電性バンプ12bを形成する。導電性バンプ12aと導電性バンプ12bとで、2段構造の導電性バンプ13が形成される。導電性バンプ12bの形成にも、例えばスクリーン印刷を用いることができる。導電性バンプ13全体は、後述するように絶縁板14を貫通するだけの高さが必要である。そこで、導電性バンプ12bとすべき導電性ペーストの一回のスクリーン印刷で導電性バンプ13として必要な高さが得られない場合には、乾燥工程を間に設けながら複数回のスクリーン印刷により高さ方向に継ぎ足し、図示するように導電性バンプ13全体としてほぼ円錐形にする。
【0031】
導電性バンプ12bとすべき導電性ペーストは、導電性バンプ12aとするため用いた導電性ペーストとは含まれる金属粒の材質が異なるものとする。例えば、ここでは、銀粒を含むものを用いる。
【0032】
次に、図1(c)に示すように、導電性バンプ13をエッチングにより加工する。この加工には、エッチング液として導電性バンプ12aに含まれる金属粒(銅粒)に対して溶解性を有するものを用いる。例えば、ここでは銅アンモニウム錯イオンを主成分とする薬液を用いることができる。また、このエッチング加工については、新たに、金属板11上に何らのマスクを形成しておくには及ばない。エッチングは、金属板11の導電性バンプ13が形成された面の側のみとするようにしてもよいし、導電性バンプ13が形成された金属板11全体をエッチング液に浸漬するようにしてもよい。
【0033】
このエッチングでは、導電性バンプ13の第1段部分である導電性バンプ12aの露出面からエッチングが進行し、導電性バンプ12aがくびれるように細くなり、図示するように、第1段部分は導電性バンプ12aaになり、全体としては導電性バンプ13aとなる。同時に、少なくとも金属板11の図で上面もエッチングされ、板として薄くなり金属板11aに加工される。第2段部分の導電性バンプ12bについてはエッチングされないので変化しない。
【0034】
図2は、導電性バンプ13の加工前(図2(a))および加工後(図2(b))の状態をやや詳細に示す模式図である。図2において、図1と対応する部分には同一番号を付してある。図2から明らかなように、導電性バンプ13が導電性バンプ13aに加工されることにより、導電性バンプとしての底面面積は小さくなり、したがって隣接する導電性バンプとの接触可能性は小さくなる。よって、より小さいピッチで導電性バンプ13aを配置することができる。
【0035】
また、金属板11が金属板11aに加工されることにより、実質的に導電性バンプ13aの高さをより高くするという効果もある。導電性バンプ13aとしては、高さが高いほど次述する絶縁板14を貫通しやすく、よって、対向する金属との電気的接触をより信頼性高くに行うことができる利点がある。
【0036】
なお、上記のエッチングは、より小さいピッチで配置されるべき導電性バンプ13aのため、第1段部分の導電性バンプ12aが所定の程度まで細くなるように時間を区切って行なうのが第一義であり、金属板11の加工については副次的である。金属板11としては、このようなエッチング時間で溶解孔が生じることのないような厚さをあらかじめもたせておくことが重要である。溶解孔が生じると、金属板11aをのちに配線層としてパターニングする場合にその自由度に影響が生じる。また、金属板11としてエッチングされない材質のものを用いるようにしてもよい。
【0037】
図1の説明に戻って、次に、図1(d)に示すように、絶縁板14とすべき半硬化状態のプリプレグを金属板11aと一体化し、配線板素材を形成する。このとき導電性バンプ13aが絶縁板14を貫通しその頭部が露出するようにする。この一体化は、例えば、プリプレグの金属板11aに対向する面とは反対側面に離型シートをあてがい、この離型シート、プリプレグ、金属板11aの三者を積層プレスすることによって行なうことができる。離型シートは、このプレスのあとはがされる。なお、プリプレグは、例えば、エポキシ樹脂のような硬化性樹脂をガラス繊維のような補強材に含浸させたものである。また、硬化する前には半硬化状態にあり、熱可塑性および熱硬化性を有する。
【0038】
次に、図1(e)に示すように、導電性バンプ13aの頭部が露出した絶縁板14面に金属箔15を配置して積層加圧かつ加熱し、一体化する。このとき、導電性バンプ13aの頭部が塑性変形して金属箔15との電気的接触が確立し、また絶縁板14は完全に硬化する。これにより、絶縁板14の両面に配線層を有する両面配線板が形成される。
【0039】
次に、図1(f)に示すように、両面に位置する金属板11a、金属箔15を所定に(特定の両面配線板としてのレイアウトに従うように)パターニングして、それぞれパターン11aa、15aに加工する。パターニングは、例えば、フォトレジストの適用・露光によるマスクの形成、このマスクによる金属板11a、金属箔15のエッチングなど、周知の方法を用いることができる。
【0040】
なお、このあとは図示しないが、この配線板が応用される用途に応じて、パターン11aa、15a上を含めてハンダレジストやめっき層の形成、あるいはさらにパターン11aa、15a上に表面実装部品の実装、半導体チップのフリップチップ実装などを、周知の方法によって行なうことができる。
【0041】
以上の説明では、両面基板の製造を例に説明したが、さらに多層の配線層を有する配線板についても同様の方法により製造することができる。例えば、図1(a)に示す金属板11に代えて図1(f)に示す両面基板を用いるようにすれば、3層配線板を製造できる。また、図1(e)に示す金属箔15に代えて図1(f)に示す両面基板を用いるようにしても3層配線板を製造できる。また、同様に4層以上の配線板も製造できる。
【0042】
次に、本発明の他の実施形態に係る配線体の製造方法について図3を参照して説明する。図3は、本発明の他の実施形態に係る配線板の製造方法を模式的な断面で示すプロセス図であり、(a)から(g)に向かってプロセスが進行する。図3において、先に説明したものと同一の部分には同一の番号を付してある。
【0043】
この実施形態は、金属板11に代えて2層構造を有する積層金属板33を用いる点が先の実施形態と異なるところである。積層金属板33の層の一つは、導電性バンプ13の第1段部分のエッチング加工を行なうときのエッチングストッパとして機能する。以下この点を中心に説明する。
【0044】
まず、図3(a)に示すように、積層金属板(例えば、図で下層が銅層31、上層がニッケル層32)33上の必要な位置(特定の配線板としてのレイアウトに従う位置)に、比較的低い高さの導電性バンプ12aを形成する。導電性バンプ12aの形成については、図1での説明と同様である。導電性バンプ12aの金属粒は、ここでは、積層金属板33の下層たる銅層31と同じ材質の銅のものを用いる。積層金属板33の製造には、クラッディングやめっきなど周知の方法を用いることができる。
【0045】
次に、図3(b)に示すように、形成された導電性バンプ12a上にさらに継ぎ足して導電性バンプ12bを形成する。導電性バンプ12aと導電性バンプ12bとで、2段構造の導電性バンプ13が形成される。導電性バンプ12bの形成についても、図1での説明と同様である。導電性バンプ12bとすべき導電性ペーストは、導電性バンプ12aとするため用いた導電性ペーストとは含まれる金属粒の材質が異なるものとする。例えば、ここでは、銀粒を含むものを用いる。
【0046】
次に、図3(c)に示すように、導電性バンプ13をエッチングにより加工する。この加工には、エッチング液として導電性バンプ12aに含まれる金属粒(銅粒)に対して溶解性を有するものを用いる。例えば、ここではアンモニア系の薬液を用いることができる。このエッチング加工においては、ニッケル層32がエッチングストッパとして機能する。このため、エッチング液は、積層金属板33の導電性バンプ13が形成された面の側のみに作用させるのが好ましい。
【0047】
このエッチングでは、導電性バンプ13の第1段部分である導電性バンプ12aの露出面からエッチングが進行し、導電性バンプ12aがくびれるように細くなり、図示するように、第1段部分は導電性バンプ12aaになり、全体としては導電性バンプ13aとなる。第2段部分の導電性バンプ12bおよびニッケル層32についてはエッチングされないので変化しない。
【0048】
次に、図3(d)に示すように、積層金属板33の上側(導電性バンプ13aが形成された側)の層であるニッケル層32を選択的にエッチング除去する。このエッチングでは、導電性バンプ13aの形成された根元の領域のニッケル層32は、導電性バンプ13aがマスクとして機能するので除去されずに残り、導電性バンプ13aの最下段(いわば第0段)の層32aとして残留する。これにより導電性バンプ13aは、層32aの分だけ高さが高くなり3段構造の導電性バンプ13bとなる。
【0049】
この加工には、エッチング液として、ニッケル層32に対して溶解性を有する、例えば過酸化水素水を用いることができる。エッチングは、積層金属板33の導電性バンプ13aが形成された面の側(ニッケル層32側の面)のみに作用するようにしてもよいし、導電性バンプ13aが形成された積層金属板33全体をエッチング液に浸漬するようにしてもよい。
【0050】
図4は、導電性バンプ13およびニッケル層32の加工前(図4(a))および加工後(図4(b))の状態をやや詳細に示す模式図である。図4において、図3と対応する部分には同一番号を付してある。図4から明らかなように、導電性バンプ13が導電性バンプ13aに加工されることにより、導電性バンプとしての底面面積は小さくなり、したがって隣接する導電性バンプとの接触可能性は小さくなる。よって、より小さいピッチで導電性バンプ13aを配置することができる。この点は、図2での説明と同様である。
【0051】
また、ニッケル層32が層32aに加工されることにより、実質的に導電性バンプ13aの高さをより高くする効果もある(すなわち導電性バンプ13b)。導電性バンプ13bとしては、高さが高いほど次述する絶縁板14を貫通しやすく、よって、対向する金属との電気的接触をより信頼性高くに行うことができる利点がある。なお、ここでは層32aも、その軸方向(貫通される方向)を取り囲んでくびれた形状になる。これは、ニッケル層32のエッチングがウエット状態で行なわれたからである。
【0052】
さらに、導電性バンプ13が導電性バンプ13aに加工されるときには、ニッケル層32がエッチングストッパとして機能するので積層金属板33の銅層31に対しては作用をもたらさない。このため、銅層31の厚さとしては、エッチングにより薄くなることを考慮することなく決定しておくことができる。例えば、ごく薄く銅箔と呼ばれるような厚さのものでも用いることができる。
【0053】
図3の説明に戻って、次に、図3(e)に示すように、絶縁板14とすべき半硬化状態のプリプレグを銅層31と一体化し、配線板素材を形成する。このとき導電性バンプ13bが絶縁板14を貫通しその頭部が露出するようにする。この一体化は、例えば、プリプレグの銅層31に対向する面とは反対側面に離型シートをあてがい、この離型シート、プリプレグ、銅層31の三者を積層プレスすることによって行なうことができる。離型シートは、このプレスのあとはがされる。
【0054】
次に、図3(f)に示すように、導電性バンプ13bの頭部が露出した絶縁板14面に金属箔15を配置して積層加圧かつ加熱し、一体化する。このとき、導電性バンプ13bの頭部が塑性変形して金属箔15との電気的接触が確立し、また絶縁板14は完全に硬化する。これにより、絶縁板14の両面に配線層を有する両面配線板が形成される。
【0055】
次に、図4(g)に示すように、両面に位置する銅層31、金属箔15を所定に(特定の両面配線板としてのレイアウトに従うように)パターニングして、それぞれパターン31a、15aに加工する。パターニングは、例えば、フォトレジストの適用・露光によるマスクの形成、このマスクによる銅層31a、金属箔15のエッチングなど、周知の方法を用いることができる。
【0056】
なお、このあとは図示しないが、この配線板が応用される用途に応じて、パターン31a、15a上を含めてハンダレジストやめっき層の形成、あるいはさらにパターン31a、15a上に表面実装部品の実装、半導体チップのフリップチップ実装などを、周知の方法によって行なうことができる。
【0057】
以上の説明では、両面基板の製造を例に説明したが、さらに多層の配線層を有する配線板が同様の方法を適用して製造できることについては、先の実施形態での説明と同様である。
【0058】
また、ニッケル層32は、ニッケルからなることに限らず、導電性バンプ13aの第1段部分に含まれる金属粒と異なる材質であればよいことは、上記の説明から明らかである。また、銅層31についても、材質としては、銅に限らず用いることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、配線層間を電気的接続する導電性バンプが少なくとも2段構造を有し、その各段に含まれる粒子は互いに金属として別の種のものである。そして、形成された2段構造の導電性バンプのエッチングにより、バンプの高さを低くすることなく細く加工することができる。したがって、導電性バンプの配置ピッチを従来品より小さくすることができ、配線層間の電気的接続構造を微細化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る配線板の製造方法を模式的な断面で示すプロセス図。
【図2】図1における導電性バンプ13の加工前(図2(a))および加工後(図2(b))の状態をやや詳細に示す模式図。
【図3】本発明の他の実施形態に係る配線板の製造方法を模式的な断面で示すプロセス図。
【図4】図3における導電性バンプ13およびニッケル層32の加工前(図4(a))および加工後(図4(b))の状態をやや詳細に示す模式図。
【符号の説明】
11…金属板 11a…金属板 11aa…パターン 12a…導電性バンプ
12aa…導電性バンプ 12b…導電性バンプ 13…導電性バンプ 13a…導電性バンプ 13b…導電性バンプ 14…絶縁板 15…金属箔 15a…パターン 31…銅層 31a…パターン 32…ニッケル層 32a…層
33…積層金属板

Claims (10)

  1. 金属板状部材から配線層を形成しかつ導電性バンプを絶縁層を貫通する導電部材として有する配線板の製造方法であって、
    前記金属板状部材上に第1の金属からなる粒子を含む第1の導電性バンプを形成する工程と、
    前記形成された第1の導電性バンプの上に前記第1の金属とは異なる第2の金属からなる粒子を含む第2の導電性バンプを継ぎ足して前記金属板状部材上に2段構造の導電性バンプを形成する工程と、
    前記第1の金属に対して溶解性のあるエッチング液を用いて、前記形成された2段構造の導電性バンプをエッチングする工程と、
    前記エッチングされた導電性バンプを有する前記金属板状部材を配線板素材として用いて配線板を形成する工程と
    を具備することを特徴とする配線板の製造方法。
  2. 前記金属板状部材を構成する金属と前記第1の金属とは同一の金属であり、
    2段構造の導電性バンプをエッチングする前記工程は、前記金属板状部材に溶解孔が生じる前に停止する
    ことを特徴とする請求項1記載の配線板の製造方法。
  3. 第1の導電性バンプを形成する前記工程は、前記金属板状部材として前記第1の金属とは異なる第3の金属の層を片面層として有するものの前記第3の金属層上に前記第1の導電性バンプを形成するものであり、
    配線板を形成する前記工程は、前記エッチングされた2段構造の導電性バンプをマスクに前記金属板状部材の前記第3の金属の層を除去する処理を行なったものを前記配線板素材として用いなされる
    ことを特徴とする請求項1記載の配線板の製造方法。
  4. 前記第1の金属は銅であり、前記第2の金属は銀であることを特徴とする請求項1記載の配線板の製造方法。
  5. 前記第1の金属は銅であり、前記第2の金属は銀であり、前記第3の金属はニッケルであることを特徴とする請求項3記載の配線板の製造方法。
  6. 第1の面と第2の面とを有する絶縁板と、
    前記第1の面に設けられた第1の配線層と、
    前記第2の面に設けられた第2の配線層と、
    前記絶縁板を貫通して設けられ、前記第1および前記第2の配線層に電気的接触を有する導電性バンプとを具備し、
    前記導電性バンプは、前記絶縁板の貫通方向に少なくとも2段構造を有しその各段に含まれる金属粒が前記段により異なる金属からなる
    ことを特徴とする配線板。
  7. 前記導電性バンプの段の一は、前記絶縁板に対する貫通方向を軸とするくびれを有することを特徴とする請求項6記載の配線板。
  8. 前記導電性バンプは、3段構造を有しその各段に含まれる金属が前記段により互いに異なる金属であることを特徴とする請求項6記載の配線板。
  9. 前記導電性バンプは、銅粒子を含む段と銀粒子を含む段との2段構造であることを特徴とする請求項6記載の配線板。
  10. 前記導電性バンプは、順に、ニッケルからなる段と銅粒子を含む段と銀粒子を含む段との3段構造であることを特徴とする請求項8記載の配線板。
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