JP2004085668A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常検出用の比較データを予め登録することなく、文字やイメージで構成された原稿の画像と、この原稿を読み取って印刷形成された画像とを比較し、印刷時における画像抜けやかすれ等の画像形成異常を的確に検出することのできる画像形成装置を提供することである。
【解決手段】原稿を給紙する原稿給紙トレイ4と、画像を読み取る画像読取手段5と、前記原稿給紙トレイ4から画像読取手段5へ原稿を搬送する原稿搬送路10と、複写紙を給紙する複写紙給紙トレイ21と、前記画像読取手段5で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部から前記画像読取手段5へ複写紙を搬送する複写紙搬送路22と、前記画像読取手段5によって読み取られた原稿の画像データと、前記画像読取手段5によって読み取られた複写紙上の画像データとを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿を給紙する原稿給紙トレイ4と、画像を読み取る画像読取手段5と、前記原稿給紙トレイ4から画像読取手段5へ原稿を搬送する原稿搬送路10と、複写紙を給紙する複写紙給紙トレイ21と、前記画像読取手段5で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部から前記画像読取手段5へ複写紙を搬送する複写紙搬送路22と、前記画像読取手段5によって読み取られた原稿の画像データと、前記画像読取手段5によって読み取られた複写紙上の画像データとを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取り、その読み取った画像を複写紙に形成する画像形成装置に関し、特に前記複写紙に形成された画像に欠損やかすれがないかを検出する機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機に代表される画像形成装置は、原稿を読み取る原稿読取部と原稿複写部とを備えており、前記原稿読取部で原稿を読み取った後、印刷機能を備えた原稿複写部によって前記原稿の画像を忠実に複写紙に転写形成している。このような従来の一般的な画像形成装置にあっては、複写紙に形成された画像に元の原稿にない画像抜けやかすれ等があった場合に、それを判断する手段がなかった。そこで、このような問題を改善する手段として、従来、複写紙上に印刷形成された画像の欠損状態を検出する印字異常検知方法が知られている(特開平8−25763号公報)。この印字異常検知方法は、予め印字抜けや印字かすれ等の異常印字検出用のビットデータを登録しておき、実際に複写紙上に印字されたものを光学センサによって読み取った際に、前記異常印字検出用のビットデータと比較することで、複写紙上に現れる印字抜けや印字かすれ等による異常印字の有無を判定させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記印字異常検知方法では、予め登録してある異常印字検出用のビットデータを基に比較判定させているので、実際に印字されたものが登録していないビットデータであると、異常が検出されず正常印刷されたものであるとして処理されてしまう。このような印字異常検知方法は、最終的な印字段階での異常を検出するには有効であるものの、原稿をイメージで読み取ったものと、そのイメージが印刷されたものとを比較させるような場合では、予め異常ビットデータを登録しておくことは困難であった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、異常検出用の比較データを予め登録することなく、文字やイメージで構成された原稿の画像と、この原稿を読み取って印刷形成された画像とを比較し、印刷時における画像抜けやかすれ等の画像形成異常を的確に検出することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る画像形成装置は、原稿を給紙する原稿給紙部と、画像を読み取る画像読取手段と、前記原稿給紙部から画像読取手段へ原稿を搬送する原稿搬送路と、複写紙を給紙する複写紙給紙部と、前記画像読取手段で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部から前記画像読取手段へ複写紙を搬送する複写紙搬送路と、前記画像読取手段によって読み取られた原稿の画像データと、前記画像読取手段によって読み取られた複写紙上の画像データとを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、画像形成装置の原稿読取部に備えられている画像読取手段を利用して複写紙に形成した画像を読み取り、最初に読み取った原稿の画像と複写紙に形成された画像の両者を比較することによって、複写紙に形成された画像抜けや画像の擦れといった複写不良を判定することができる。このため、操作者は複写不良のあった箇所を再度複写し直すなどの操作上の対処を素早く行うことができる。また、トナー切れ等の装置上のトラブルであるかの判断もし易くなる。
【0007】
前記画像読取手段は、単一の光学センサを備え、この光学センサによって原稿の画像及び複写紙上に形成された画像の両方を切替えて読み取る構成になっているため、部品点数が少なく低コストである。
【0008】
また、前記画像読取手段の配設位置を原稿搬送路と複写紙搬送路とが合流する共用搬送路に向けて設定しておくことで、原稿の画像と複写紙に形成された画像を連続して読み取ることができる。また、前記画像読取手段は前記共用搬送路に向けた所定の位置に固定して設置されるので、設置スペースが少なくて済み、画像形成装置全体の小型化が図られる。
【0009】
また、原稿の画像を原稿搬送路で読み取り、複写紙に形成された画像を複写紙搬送路で読み取る場合は、前記原稿搬送路と複写紙搬送路とを挟んで画像読取手段を設置し、この画像読取手段の読取面を原稿あるいは複写紙の流れる方向に回転あるいは移動させることで、原稿の画像と複写紙の画像を前記単一の画像読取手段で連続して読み取ることができる。
【0010】
前記画像読取手段は、原稿の表裏両面を入れ替えて搬送する機構を備えた原稿搬送路と、複写紙の表裏両面を入れ替えて搬送する機構を備えた複写紙搬送路の間に設置することで、原稿の両面読取及び両面複写に対応した画像形成装置においても原稿と複写紙に形成された画像同士を比較して、両者の異同を判定させることができる。
【0011】
また、前記画像比較判定手段によって、原稿の画像データと複写紙上に形成された画像データに画像抜けや画像擦れ等の異同が検出された場合に、複写紙給紙部からの給紙を給紙制御手段によって一時停止させるようにすることで、画像形成ミスが発生したことが確認できる。また、画像形成ミスの発生するおそれのある状態での無駄な複写紙の消費量を抑えることができる。
【0012】
原稿の画像を読み取る原稿画像読取手段と、複写紙上の画像を読み取る複写画像読取手段とをそれぞれ原稿搬送路及び複写紙搬送路に独立して設けることで、読取方向の切替え操作を必要としない。このため、原稿や複写紙の流れをそれぞれ常時監視した状態で素早く読取処理を行うことが可能となる。また、原稿画像読取手段及び複写画像読取手段が独立であるため、それぞれ読取処理や設置スペースが最適となる原稿搬送路及び複写紙搬送路の位置に配設することができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置に備える画像比較判定機能は、原稿面を読取部に向けて固定した状態で原稿画像を読み取る方法であっても適用可能である。この場合、前記原稿の読み取りについては、画像読取手段に備える光源及びセンサを前記原稿面に沿って走査し、複写紙に形成された画像の読み取りについては、前記光源及びセンサを複写紙搬送路に向けた位置に固定して行われる。これによって、原稿給紙部にセットできない厚い書籍や製本された原稿であっても、複写紙に複写形成された画像との比較判定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る画像形成装置1aの内部構造を示したもので、原稿の読取機構として、原稿を画像読取部に連続して搬送するADF(オートマチック・ドキュメント・フィーダ)を装着したタイプのものである。この画像形成装置1aは、原稿を読み取る原稿読取部2と、前記読み取った原稿を複写紙に複写する原稿複写部3とを備えている。前記原稿読取部2は、原稿を給紙する原稿給紙トレイ4と、前記原稿を読み取る画像読取手段5と、この画像読取手段5で読み取った原稿をスタックする排紙トレイ6を備え、前記原稿給紙トレイ4に積載されている原稿束から原稿を1枚ずつピックアップローラ7及び分離ローラ8によって引き抜き、搬送ローラ対9で原稿搬送路10に送り込んだ後、さらに共用搬送路11に送り込まれる。
【0016】
前記画像読取手段5は、前記共用搬送路11に搬送されてくる原稿面に光を当てる固定光源12a及び可動光源12bと、これら固定光源12a及び可動光源12bによって照射された原稿の反射像を所定の方向に偏向させるミラー群13と、該ミラー群13によって偏向された原稿の反射像を集光するレンズ14及びこのレンズ14によって集光された光の像を電気信号に変換する光学センサ15とを備えている。この画像読取手段5は、原稿の読取面16を共用搬送路11に向けて固定され、前記共用搬送路11を搬送ローラ対9によって所定の速度で上昇してくる原稿及び後述する原稿複写部3で画像形成された複写紙を固定光源12aで照射する。そして、前記原稿面で反射された光の像をミラー群13によってレンズ14に送り、このレンズ14で集光された光の像をCCDラインセンサ等で構成された光学センサ15で1ラインごとに読み取る。そして、この光学センサ15で読み取り、電気信号に変換された原稿画像データ及び複写画像データは、原稿及び複写紙1枚単位で図示しない原稿画像メモリ及び複写画像メモリに一時格納される。
【0017】
前記原稿複写部3は、複写紙給紙トレイ21と、この複写紙給紙トレイ21に複数枚積載された複写紙を前記共用搬送路11に送出する複写紙搬送路22と、図示しない画像形成部とを備えている。前記複写紙給紙トレイ21には複写紙が複数枚積載され、ピックアップローラ27及び分離ローラ28によって複写紙を1枚ずつピックアップした後、搬送ローラ対29で画像形成部に送られる。画像形成部では、前記原稿読取部2で読み取られた原稿の画像を送出されてきた複写紙上に転写形成する。そして、前記画像が形成された複写紙は、搬送ローラ対によってさらに上方に位置する前記共用搬送路11に向けて送出される。なお、図には複写紙給紙トレイや複写紙搬送路が複数段設けられているが、これは、複写紙のサイズによって使い分けられているもので、複写紙のピックアップ機構や搬送機構は共通の構造となっている。
【0018】
前記原稿複写部3から共用搬送路11に搬送されてきた複写紙は、前述したように、画像読取手段5で読み取られ、専用の複写画像メモリに格納される。
【0019】
前記複写画像メモリに複写紙1枚分の画像データが格納された直後、この複写画像メモリの内容と、先に原稿の画像が格納された原稿画像メモリの内容とを比較する。前記原稿画像メモリに格納される画像データのイメージ例を図2に、前記複写画像メモリに格納される画像データのイメージ例を図3に示す。本実施形態では、図に示すように、X軸方向にA〜Y、Y軸方向にa〜yの画素格納領域が形成された原稿画像メモリ及び複写画像メモリを使用した。図中の黒で塗りつぶされた領域が画像として認識された部分である。本発明の画像形成装置1aに備えられる画像比較判定手段には、前記原稿画像メモリの内容と複写画像メモリの内容を照合して両者の異同を検知する機能が備えられている。前記メモリの内容を照合する方法としては、前記図2の原稿画像メモリと、図3の複写画像メモリの同じ画素アドレス同士を順に走査していき、画素情報の有無及び一致不一致を検出する。図3に示した例でいえば、画素(E,p)、(T,r)及び(T,s)に印字抜けが発生し、画素(X,o)に印字かすれのようなドットが表れている。このような印字抜けや印字かすれ等が検出された場合は、その検出信号が給紙制御手段に伝達される。給紙制御手段では、前記検出信号が検出された直後に、複写紙給紙トレイ21のピックアップローラ27の動作を一旦停止させて新たな複写紙の搬送をストップさせる。このような給紙制御手段を備えることで、画像形成不良が生じた複写紙が排紙トレイ6上に排紙された段階で複写機能がストップするため、原稿のどのページを複写中に画像形成不良が発生したかの判断がし易くなる。なお、この給紙制御手段には、ブザーや音声案内あるいは発光表示等のアラーム装置を付けることによって、操作者に複写不良を的確に伝達させることが可能である。
【0020】
図4に示す画像形成装置1bは、前記図1で示した画像形成装置1aにおける原稿読取部2の別の使用形態を示したものである。この使用形態では、主にステープルされた原稿や製本された書籍類の所定のページを広げてプラテンガラス17上に載置し、このプラテンガラス17上に広げたページ面に沿って下から画像読取手段5で読取走査した後、複写紙上に画像形成するものである。原稿の読取操作においては、原稿を前記画像読取手段5に備える可動光源12bで走査し、ミラー群13及びレンズ14を介して光学センサ15で読み取られた後、原稿画像メモリに格納される。一方、原稿複写部3の画像形成部から共用搬送路11に送出されてくる画像形成済みの複写紙は、共用搬送路11に面して固定配置されている固定光源12aからミラー群13及びレンズ14を介して光学センサ15によって読み取られた後、複写画像メモリに格納される。このように、原稿をプラテンガラス17上で読み取る場合は、原稿の画像を可動光源12bで照射し、複写紙上に形成された画像の場合は、共用搬送路11を通過する複写紙を固定光源12aで順次照射した後、レンズ14を介して光学センサ15で読み取られる。なお、前記原稿及び複写紙を読み取った後の画像比較判定処理は、前記図1の構成の画像形成装置1aと同様であるので説明は省略する。
【0021】
図5乃至図7は、前記画像読取手段5における操作の各種態様を示したものである。図5は、原稿を搬送する原稿搬送路10と画像が形成された複写紙を搬送する複写紙搬送路22とが完全に分離した画像形成装置における画像の読取構造を示したものである。このような画像形成装置にあっては、画像読取手段5を前記原稿搬送路10と複写紙搬送路22とが平行に延びる中間部に配置し、原稿を搬送する際には、原稿搬送路10に前記画像読取手段5の読取面16を向け、画像が形成された複写紙が搬送されるタイミングに合わせて、図6に示されるように、前記読取面16を複写紙搬送路22に向けるように制御することで、単一の画像読取手段5で原稿及び複写紙の両画像を読み取ることができる。前記画像読取手段5は、読取面16に光源を備え、この光源から発して原稿面あるいは複写紙面で反射された光の像を偏向させるミラー群、レンズ、光学センサを備えており、前記光源が配設された読取面が回転自在になっている。図7は、原稿搬送路10に対して原稿用の画像読取手段5aを配設し、複写紙搬送路22に対して複写紙用の画像読取手段5bを配設した構成例である。前記原稿用の画像読取手段5aと、複写紙用の画像読取手段5bとは略同じ構成で、同一の光源、ミラー群、レンズ、光学センサ類を備えている。このように、原稿搬送路10と複写紙搬送路22とに画像読取手段5a,5bを独立して設ける場合は、前記原稿用の画像読取手段5aを原稿給紙トレイに近い原稿搬送路10上に、前記複写紙用の画像読取手段5bを複写紙給紙トレイに近い複写紙搬送路22上に設定するのが好ましい。これによって、搬送されてきた原稿あるいは複写紙上の画像を早い段階で読み取ることができるので、後の画像比較判定手段の処理も迅速に行うことができる。
【0022】
次に、前記画像読取手段を、両面複写機能を備えた画像形成装置に応用した場合の構成例を図8乃至図10に基づいて説明する。図8は、光学センサを備えた画像読取手段5の読取面16に原稿及び複写紙の表裏面を循環させるタイプの画像形成装置41である。この画像形成装置41は、画像読取機能及び画像複写機能を備えた装置本体42と、この装置本体42の上に装着されるシート自動搬送装置(ADF43)とで構成されている。原稿は、ADF43の原稿給紙トレイ44からピックアップローラ45及び分離ローラ46によって1枚ずつ引き出される。そして、いくつかの搬送ローラを経由して前記画像読取手段5の読取面16と平行するプラテン17面に接触させながら原稿の表面を最初に読み取る。そして、前記原稿の表面を全部読み終えた後、原稿をスイッチバックさせ、原稿の裏面を下にした状態で前記表面を読むために搬送された方向と反対方向に原稿を搬送しながら前記プラテン17面で原稿の裏面を読み取る。このようにして両面読み取りされた原稿は、さらにスイッチバックして空反転した後、ADF43内に備えられている原稿排紙トレイ47に排紙される。一方、複写紙は、前記原稿と同様に読取処理した後、スイッチバックして空反転された後、装置本体42から突出して設けられている複写紙排紙トレイ48に排紙される。
【0023】
前記読み取った原稿の表面及び裏面の画像データは、それぞれ独立したメモリに格納される。その間に装置本体42では、前記原稿の表面及び裏面の画像を複写紙の表面及び裏面に形成する。このような画像形成処理が行われた複写紙は、複写紙搬送路22を搬送ローラ対9によってADF43側へ送られ、前記原稿と同じ搬送経路の往復動で複写紙の表面及び裏面を走査して画像が読み取られ、それぞれ専用の画像メモリに格納される。このような1枚の原稿の両面読み取りから複写紙への画像形成及びこの複写紙の両面読み取りが終了した段階で、画像比較判定手段で元の原稿と複写紙に形成された画像データを比較し、両者の異同を検出する。
【0024】
図9は、独立した画像読取手段5a,5bを原稿及び複写紙が搬送される共用搬送路11を挟んで配設した構造の画像形成装置51を示したものである。原稿は原稿給紙トレイ54から1枚ずつ引き出され、複数の搬送ローラ対57によって前記一対の画像読取手段5a,5bの間を通過する間に原稿の表面及び裏面を同時に読み取り、ここで読み取った表面及び裏面の画像データをそれぞれメモリに格納する。そして、読取処理の終了した原稿は搬送方向の先に設けられている原稿排紙トレイ58に原稿の表面を下にした状態で排紙される。一方、前記読み取った原稿を基に画像形成された複写紙は、装置本体52の複写紙搬送路22aからADF53内の複写紙搬送路22bを経由し、前記共用搬送路11に備える一対の画像読取手段5a,5bの間を通過する際に、表面及び裏面に形成された画像が同時に読み取られる。そして、読取処理の終了した複写紙は、排紙ローラ対56に導かれて第1の複写紙排紙トレイ59に複写紙の表面を下にした状態で排紙される。
【0025】
図10は、前記図9に示した画像形成装置51と同様の画像読取手段5a,5bを備えた画像形成装置61であるが、前記画像形成装置51とは、原稿の搬送方向と複写紙の搬送方向とが逆に設定されている。原稿は原稿給紙トレイ64から一枚ずつ一対の画像読取手段5a,5bに送られ、読取処理が終了した原稿は原稿排紙ローラ68aに導かれ、原稿排紙トレイ68bに原稿の表面を下にした状態で排紙される。一方の画像が形成された複写紙は、装置本体62内の複写紙搬送路22を通過して前記一対の画像読取手段5a,5bの間を前記原稿の搬送方向とは逆方向に搬送されながら読取処理を行い、複写紙排紙ローラ69aによって第1の複写紙排紙トレイ69bに排紙される。
【0026】
前記図8乃至図10に示した画像形成装置41,51,61は、装置本体42,52,62の画像読取手段5a,5bを通過せずに直接第2の複写紙排紙トレイ60b,70b,80bに導く排紙ローラ60a,70a,80aが設けられている。これは複写紙に形成された画像と原稿の画像との比較処理が不要な場合に選択的に使用されるものである。本発明のような複写紙に形成された画像を比較する装置では、従来の一般的な複写機に比べて画像読取手段を通過させる関係で複写紙の排紙部までのパスが長くなる。このため、複写紙の画像の読取処理を要しない場合は、画像読取手段までのパスをショートカットすることで、画像形成された複写紙を素早く取り出すことができる。
【0027】
また、前記図8乃至図10に示した画像読取手段は、いずれも共用搬送路11に設置したものであるが、図5乃至図7に示したような、原稿搬送路と複写紙搬送路で構成された場合にあっても、画像読取手段が1個の場合は、それぞれの搬送路で原稿や複写紙を反転させて読み取ることができる。また、前記それぞれの搬送路に独立した画像読取手段を設けることで、原稿や複写紙を反転させることなく1パスで両面読み取りが可能となる。
【0028】
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、原稿の画像と複写紙に形成された画像とを共にイメージで取り込んで比較するので、予め異常検出用のデータを登録することなく、どのようなパターンの原稿でも複写印刷した際の画像形成異常を検出することができる。
【0029】
また、従来の原稿を読み取る画像読取手段を応用して複写紙上に形成された画像も読み取るため、画像読取手段を構成するレンズや光学センサ等の部品点数が増えず、設置スペースも少なくて済む。
【0030】
また、前記画像読取手段では、原稿及び複写紙を1枚単位で読み取って画像メモリに格納し、両者の画像を比較して異同を検出するように制御しているので、画像抜けやかすれ等の複写異常が発生した場合に、その異常が発生した時点でアラームを発したり、複写紙の搬送をストップしたりするなどの処理が確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の内部構成を示す概略断面図である。
【図2】上記画像形成装置に通す原稿の読取データの一例である。
【図3】印字抜け及び擦れが発生した画像データの一例である。
【図4】上記画像形成装置における他の読取手段を示す概略断面図である。
【図5】画像読取手段の配設位置を示す説明図である。
【図6】画像読取手段の操作例を示す説明図である。
【図7】画像読取手段を独立して設けたときの配設位置を示す説明図である。
【図8】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第1実施形態の断面図である。
【図9】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第2実施形態の断面図である。
【図10】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第3実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1a,1b 画像形成装置
2 原稿読取部
3 原稿複写部
4 原稿給紙トレイ
5 画像読取手段
6 排紙トレイ
10 原稿搬送路
11 共用搬送路
15 光学センサ
21 複写紙給紙トレイ
22,22a,22b 複写紙搬送路
41,51,61 画像形成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取り、その読み取った画像を複写紙に形成する画像形成装置に関し、特に前記複写紙に形成された画像に欠損やかすれがないかを検出する機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機に代表される画像形成装置は、原稿を読み取る原稿読取部と原稿複写部とを備えており、前記原稿読取部で原稿を読み取った後、印刷機能を備えた原稿複写部によって前記原稿の画像を忠実に複写紙に転写形成している。このような従来の一般的な画像形成装置にあっては、複写紙に形成された画像に元の原稿にない画像抜けやかすれ等があった場合に、それを判断する手段がなかった。そこで、このような問題を改善する手段として、従来、複写紙上に印刷形成された画像の欠損状態を検出する印字異常検知方法が知られている(特開平8−25763号公報)。この印字異常検知方法は、予め印字抜けや印字かすれ等の異常印字検出用のビットデータを登録しておき、実際に複写紙上に印字されたものを光学センサによって読み取った際に、前記異常印字検出用のビットデータと比較することで、複写紙上に現れる印字抜けや印字かすれ等による異常印字の有無を判定させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記印字異常検知方法では、予め登録してある異常印字検出用のビットデータを基に比較判定させているので、実際に印字されたものが登録していないビットデータであると、異常が検出されず正常印刷されたものであるとして処理されてしまう。このような印字異常検知方法は、最終的な印字段階での異常を検出するには有効であるものの、原稿をイメージで読み取ったものと、そのイメージが印刷されたものとを比較させるような場合では、予め異常ビットデータを登録しておくことは困難であった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、異常検出用の比較データを予め登録することなく、文字やイメージで構成された原稿の画像と、この原稿を読み取って印刷形成された画像とを比較し、印刷時における画像抜けやかすれ等の画像形成異常を的確に検出することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る画像形成装置は、原稿を給紙する原稿給紙部と、画像を読み取る画像読取手段と、前記原稿給紙部から画像読取手段へ原稿を搬送する原稿搬送路と、複写紙を給紙する複写紙給紙部と、前記画像読取手段で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部から前記画像読取手段へ複写紙を搬送する複写紙搬送路と、前記画像読取手段によって読み取られた原稿の画像データと、前記画像読取手段によって読み取られた複写紙上の画像データとを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、画像形成装置の原稿読取部に備えられている画像読取手段を利用して複写紙に形成した画像を読み取り、最初に読み取った原稿の画像と複写紙に形成された画像の両者を比較することによって、複写紙に形成された画像抜けや画像の擦れといった複写不良を判定することができる。このため、操作者は複写不良のあった箇所を再度複写し直すなどの操作上の対処を素早く行うことができる。また、トナー切れ等の装置上のトラブルであるかの判断もし易くなる。
【0007】
前記画像読取手段は、単一の光学センサを備え、この光学センサによって原稿の画像及び複写紙上に形成された画像の両方を切替えて読み取る構成になっているため、部品点数が少なく低コストである。
【0008】
また、前記画像読取手段の配設位置を原稿搬送路と複写紙搬送路とが合流する共用搬送路に向けて設定しておくことで、原稿の画像と複写紙に形成された画像を連続して読み取ることができる。また、前記画像読取手段は前記共用搬送路に向けた所定の位置に固定して設置されるので、設置スペースが少なくて済み、画像形成装置全体の小型化が図られる。
【0009】
また、原稿の画像を原稿搬送路で読み取り、複写紙に形成された画像を複写紙搬送路で読み取る場合は、前記原稿搬送路と複写紙搬送路とを挟んで画像読取手段を設置し、この画像読取手段の読取面を原稿あるいは複写紙の流れる方向に回転あるいは移動させることで、原稿の画像と複写紙の画像を前記単一の画像読取手段で連続して読み取ることができる。
【0010】
前記画像読取手段は、原稿の表裏両面を入れ替えて搬送する機構を備えた原稿搬送路と、複写紙の表裏両面を入れ替えて搬送する機構を備えた複写紙搬送路の間に設置することで、原稿の両面読取及び両面複写に対応した画像形成装置においても原稿と複写紙に形成された画像同士を比較して、両者の異同を判定させることができる。
【0011】
また、前記画像比較判定手段によって、原稿の画像データと複写紙上に形成された画像データに画像抜けや画像擦れ等の異同が検出された場合に、複写紙給紙部からの給紙を給紙制御手段によって一時停止させるようにすることで、画像形成ミスが発生したことが確認できる。また、画像形成ミスの発生するおそれのある状態での無駄な複写紙の消費量を抑えることができる。
【0012】
原稿の画像を読み取る原稿画像読取手段と、複写紙上の画像を読み取る複写画像読取手段とをそれぞれ原稿搬送路及び複写紙搬送路に独立して設けることで、読取方向の切替え操作を必要としない。このため、原稿や複写紙の流れをそれぞれ常時監視した状態で素早く読取処理を行うことが可能となる。また、原稿画像読取手段及び複写画像読取手段が独立であるため、それぞれ読取処理や設置スペースが最適となる原稿搬送路及び複写紙搬送路の位置に配設することができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置に備える画像比較判定機能は、原稿面を読取部に向けて固定した状態で原稿画像を読み取る方法であっても適用可能である。この場合、前記原稿の読み取りについては、画像読取手段に備える光源及びセンサを前記原稿面に沿って走査し、複写紙に形成された画像の読み取りについては、前記光源及びセンサを複写紙搬送路に向けた位置に固定して行われる。これによって、原稿給紙部にセットできない厚い書籍や製本された原稿であっても、複写紙に複写形成された画像との比較判定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る画像形成装置1aの内部構造を示したもので、原稿の読取機構として、原稿を画像読取部に連続して搬送するADF(オートマチック・ドキュメント・フィーダ)を装着したタイプのものである。この画像形成装置1aは、原稿を読み取る原稿読取部2と、前記読み取った原稿を複写紙に複写する原稿複写部3とを備えている。前記原稿読取部2は、原稿を給紙する原稿給紙トレイ4と、前記原稿を読み取る画像読取手段5と、この画像読取手段5で読み取った原稿をスタックする排紙トレイ6を備え、前記原稿給紙トレイ4に積載されている原稿束から原稿を1枚ずつピックアップローラ7及び分離ローラ8によって引き抜き、搬送ローラ対9で原稿搬送路10に送り込んだ後、さらに共用搬送路11に送り込まれる。
【0016】
前記画像読取手段5は、前記共用搬送路11に搬送されてくる原稿面に光を当てる固定光源12a及び可動光源12bと、これら固定光源12a及び可動光源12bによって照射された原稿の反射像を所定の方向に偏向させるミラー群13と、該ミラー群13によって偏向された原稿の反射像を集光するレンズ14及びこのレンズ14によって集光された光の像を電気信号に変換する光学センサ15とを備えている。この画像読取手段5は、原稿の読取面16を共用搬送路11に向けて固定され、前記共用搬送路11を搬送ローラ対9によって所定の速度で上昇してくる原稿及び後述する原稿複写部3で画像形成された複写紙を固定光源12aで照射する。そして、前記原稿面で反射された光の像をミラー群13によってレンズ14に送り、このレンズ14で集光された光の像をCCDラインセンサ等で構成された光学センサ15で1ラインごとに読み取る。そして、この光学センサ15で読み取り、電気信号に変換された原稿画像データ及び複写画像データは、原稿及び複写紙1枚単位で図示しない原稿画像メモリ及び複写画像メモリに一時格納される。
【0017】
前記原稿複写部3は、複写紙給紙トレイ21と、この複写紙給紙トレイ21に複数枚積載された複写紙を前記共用搬送路11に送出する複写紙搬送路22と、図示しない画像形成部とを備えている。前記複写紙給紙トレイ21には複写紙が複数枚積載され、ピックアップローラ27及び分離ローラ28によって複写紙を1枚ずつピックアップした後、搬送ローラ対29で画像形成部に送られる。画像形成部では、前記原稿読取部2で読み取られた原稿の画像を送出されてきた複写紙上に転写形成する。そして、前記画像が形成された複写紙は、搬送ローラ対によってさらに上方に位置する前記共用搬送路11に向けて送出される。なお、図には複写紙給紙トレイや複写紙搬送路が複数段設けられているが、これは、複写紙のサイズによって使い分けられているもので、複写紙のピックアップ機構や搬送機構は共通の構造となっている。
【0018】
前記原稿複写部3から共用搬送路11に搬送されてきた複写紙は、前述したように、画像読取手段5で読み取られ、専用の複写画像メモリに格納される。
【0019】
前記複写画像メモリに複写紙1枚分の画像データが格納された直後、この複写画像メモリの内容と、先に原稿の画像が格納された原稿画像メモリの内容とを比較する。前記原稿画像メモリに格納される画像データのイメージ例を図2に、前記複写画像メモリに格納される画像データのイメージ例を図3に示す。本実施形態では、図に示すように、X軸方向にA〜Y、Y軸方向にa〜yの画素格納領域が形成された原稿画像メモリ及び複写画像メモリを使用した。図中の黒で塗りつぶされた領域が画像として認識された部分である。本発明の画像形成装置1aに備えられる画像比較判定手段には、前記原稿画像メモリの内容と複写画像メモリの内容を照合して両者の異同を検知する機能が備えられている。前記メモリの内容を照合する方法としては、前記図2の原稿画像メモリと、図3の複写画像メモリの同じ画素アドレス同士を順に走査していき、画素情報の有無及び一致不一致を検出する。図3に示した例でいえば、画素(E,p)、(T,r)及び(T,s)に印字抜けが発生し、画素(X,o)に印字かすれのようなドットが表れている。このような印字抜けや印字かすれ等が検出された場合は、その検出信号が給紙制御手段に伝達される。給紙制御手段では、前記検出信号が検出された直後に、複写紙給紙トレイ21のピックアップローラ27の動作を一旦停止させて新たな複写紙の搬送をストップさせる。このような給紙制御手段を備えることで、画像形成不良が生じた複写紙が排紙トレイ6上に排紙された段階で複写機能がストップするため、原稿のどのページを複写中に画像形成不良が発生したかの判断がし易くなる。なお、この給紙制御手段には、ブザーや音声案内あるいは発光表示等のアラーム装置を付けることによって、操作者に複写不良を的確に伝達させることが可能である。
【0020】
図4に示す画像形成装置1bは、前記図1で示した画像形成装置1aにおける原稿読取部2の別の使用形態を示したものである。この使用形態では、主にステープルされた原稿や製本された書籍類の所定のページを広げてプラテンガラス17上に載置し、このプラテンガラス17上に広げたページ面に沿って下から画像読取手段5で読取走査した後、複写紙上に画像形成するものである。原稿の読取操作においては、原稿を前記画像読取手段5に備える可動光源12bで走査し、ミラー群13及びレンズ14を介して光学センサ15で読み取られた後、原稿画像メモリに格納される。一方、原稿複写部3の画像形成部から共用搬送路11に送出されてくる画像形成済みの複写紙は、共用搬送路11に面して固定配置されている固定光源12aからミラー群13及びレンズ14を介して光学センサ15によって読み取られた後、複写画像メモリに格納される。このように、原稿をプラテンガラス17上で読み取る場合は、原稿の画像を可動光源12bで照射し、複写紙上に形成された画像の場合は、共用搬送路11を通過する複写紙を固定光源12aで順次照射した後、レンズ14を介して光学センサ15で読み取られる。なお、前記原稿及び複写紙を読み取った後の画像比較判定処理は、前記図1の構成の画像形成装置1aと同様であるので説明は省略する。
【0021】
図5乃至図7は、前記画像読取手段5における操作の各種態様を示したものである。図5は、原稿を搬送する原稿搬送路10と画像が形成された複写紙を搬送する複写紙搬送路22とが完全に分離した画像形成装置における画像の読取構造を示したものである。このような画像形成装置にあっては、画像読取手段5を前記原稿搬送路10と複写紙搬送路22とが平行に延びる中間部に配置し、原稿を搬送する際には、原稿搬送路10に前記画像読取手段5の読取面16を向け、画像が形成された複写紙が搬送されるタイミングに合わせて、図6に示されるように、前記読取面16を複写紙搬送路22に向けるように制御することで、単一の画像読取手段5で原稿及び複写紙の両画像を読み取ることができる。前記画像読取手段5は、読取面16に光源を備え、この光源から発して原稿面あるいは複写紙面で反射された光の像を偏向させるミラー群、レンズ、光学センサを備えており、前記光源が配設された読取面が回転自在になっている。図7は、原稿搬送路10に対して原稿用の画像読取手段5aを配設し、複写紙搬送路22に対して複写紙用の画像読取手段5bを配設した構成例である。前記原稿用の画像読取手段5aと、複写紙用の画像読取手段5bとは略同じ構成で、同一の光源、ミラー群、レンズ、光学センサ類を備えている。このように、原稿搬送路10と複写紙搬送路22とに画像読取手段5a,5bを独立して設ける場合は、前記原稿用の画像読取手段5aを原稿給紙トレイに近い原稿搬送路10上に、前記複写紙用の画像読取手段5bを複写紙給紙トレイに近い複写紙搬送路22上に設定するのが好ましい。これによって、搬送されてきた原稿あるいは複写紙上の画像を早い段階で読み取ることができるので、後の画像比較判定手段の処理も迅速に行うことができる。
【0022】
次に、前記画像読取手段を、両面複写機能を備えた画像形成装置に応用した場合の構成例を図8乃至図10に基づいて説明する。図8は、光学センサを備えた画像読取手段5の読取面16に原稿及び複写紙の表裏面を循環させるタイプの画像形成装置41である。この画像形成装置41は、画像読取機能及び画像複写機能を備えた装置本体42と、この装置本体42の上に装着されるシート自動搬送装置(ADF43)とで構成されている。原稿は、ADF43の原稿給紙トレイ44からピックアップローラ45及び分離ローラ46によって1枚ずつ引き出される。そして、いくつかの搬送ローラを経由して前記画像読取手段5の読取面16と平行するプラテン17面に接触させながら原稿の表面を最初に読み取る。そして、前記原稿の表面を全部読み終えた後、原稿をスイッチバックさせ、原稿の裏面を下にした状態で前記表面を読むために搬送された方向と反対方向に原稿を搬送しながら前記プラテン17面で原稿の裏面を読み取る。このようにして両面読み取りされた原稿は、さらにスイッチバックして空反転した後、ADF43内に備えられている原稿排紙トレイ47に排紙される。一方、複写紙は、前記原稿と同様に読取処理した後、スイッチバックして空反転された後、装置本体42から突出して設けられている複写紙排紙トレイ48に排紙される。
【0023】
前記読み取った原稿の表面及び裏面の画像データは、それぞれ独立したメモリに格納される。その間に装置本体42では、前記原稿の表面及び裏面の画像を複写紙の表面及び裏面に形成する。このような画像形成処理が行われた複写紙は、複写紙搬送路22を搬送ローラ対9によってADF43側へ送られ、前記原稿と同じ搬送経路の往復動で複写紙の表面及び裏面を走査して画像が読み取られ、それぞれ専用の画像メモリに格納される。このような1枚の原稿の両面読み取りから複写紙への画像形成及びこの複写紙の両面読み取りが終了した段階で、画像比較判定手段で元の原稿と複写紙に形成された画像データを比較し、両者の異同を検出する。
【0024】
図9は、独立した画像読取手段5a,5bを原稿及び複写紙が搬送される共用搬送路11を挟んで配設した構造の画像形成装置51を示したものである。原稿は原稿給紙トレイ54から1枚ずつ引き出され、複数の搬送ローラ対57によって前記一対の画像読取手段5a,5bの間を通過する間に原稿の表面及び裏面を同時に読み取り、ここで読み取った表面及び裏面の画像データをそれぞれメモリに格納する。そして、読取処理の終了した原稿は搬送方向の先に設けられている原稿排紙トレイ58に原稿の表面を下にした状態で排紙される。一方、前記読み取った原稿を基に画像形成された複写紙は、装置本体52の複写紙搬送路22aからADF53内の複写紙搬送路22bを経由し、前記共用搬送路11に備える一対の画像読取手段5a,5bの間を通過する際に、表面及び裏面に形成された画像が同時に読み取られる。そして、読取処理の終了した複写紙は、排紙ローラ対56に導かれて第1の複写紙排紙トレイ59に複写紙の表面を下にした状態で排紙される。
【0025】
図10は、前記図9に示した画像形成装置51と同様の画像読取手段5a,5bを備えた画像形成装置61であるが、前記画像形成装置51とは、原稿の搬送方向と複写紙の搬送方向とが逆に設定されている。原稿は原稿給紙トレイ64から一枚ずつ一対の画像読取手段5a,5bに送られ、読取処理が終了した原稿は原稿排紙ローラ68aに導かれ、原稿排紙トレイ68bに原稿の表面を下にした状態で排紙される。一方の画像が形成された複写紙は、装置本体62内の複写紙搬送路22を通過して前記一対の画像読取手段5a,5bの間を前記原稿の搬送方向とは逆方向に搬送されながら読取処理を行い、複写紙排紙ローラ69aによって第1の複写紙排紙トレイ69bに排紙される。
【0026】
前記図8乃至図10に示した画像形成装置41,51,61は、装置本体42,52,62の画像読取手段5a,5bを通過せずに直接第2の複写紙排紙トレイ60b,70b,80bに導く排紙ローラ60a,70a,80aが設けられている。これは複写紙に形成された画像と原稿の画像との比較処理が不要な場合に選択的に使用されるものである。本発明のような複写紙に形成された画像を比較する装置では、従来の一般的な複写機に比べて画像読取手段を通過させる関係で複写紙の排紙部までのパスが長くなる。このため、複写紙の画像の読取処理を要しない場合は、画像読取手段までのパスをショートカットすることで、画像形成された複写紙を素早く取り出すことができる。
【0027】
また、前記図8乃至図10に示した画像読取手段は、いずれも共用搬送路11に設置したものであるが、図5乃至図7に示したような、原稿搬送路と複写紙搬送路で構成された場合にあっても、画像読取手段が1個の場合は、それぞれの搬送路で原稿や複写紙を反転させて読み取ることができる。また、前記それぞれの搬送路に独立した画像読取手段を設けることで、原稿や複写紙を反転させることなく1パスで両面読み取りが可能となる。
【0028】
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、原稿の画像と複写紙に形成された画像とを共にイメージで取り込んで比較するので、予め異常検出用のデータを登録することなく、どのようなパターンの原稿でも複写印刷した際の画像形成異常を検出することができる。
【0029】
また、従来の原稿を読み取る画像読取手段を応用して複写紙上に形成された画像も読み取るため、画像読取手段を構成するレンズや光学センサ等の部品点数が増えず、設置スペースも少なくて済む。
【0030】
また、前記画像読取手段では、原稿及び複写紙を1枚単位で読み取って画像メモリに格納し、両者の画像を比較して異同を検出するように制御しているので、画像抜けやかすれ等の複写異常が発生した場合に、その異常が発生した時点でアラームを発したり、複写紙の搬送をストップしたりするなどの処理が確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の内部構成を示す概略断面図である。
【図2】上記画像形成装置に通す原稿の読取データの一例である。
【図3】印字抜け及び擦れが発生した画像データの一例である。
【図4】上記画像形成装置における他の読取手段を示す概略断面図である。
【図5】画像読取手段の配設位置を示す説明図である。
【図6】画像読取手段の操作例を示す説明図である。
【図7】画像読取手段を独立して設けたときの配設位置を示す説明図である。
【図8】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第1実施形態の断面図である。
【図9】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第2実施形態の断面図である。
【図10】画像読取手段を両面複写型の画像形成装置に設けた第3実施形態の断面図である。
【符号の説明】
1a,1b 画像形成装置
2 原稿読取部
3 原稿複写部
4 原稿給紙トレイ
5 画像読取手段
6 排紙トレイ
10 原稿搬送路
11 共用搬送路
15 光学センサ
21 複写紙給紙トレイ
22,22a,22b 複写紙搬送路
41,51,61 画像形成装置
Claims (9)
- 原稿を給紙する原稿給紙部と、画像を読み取る画像読取手段と、前記原稿給紙部から画像読取手段へ原稿を搬送する原稿搬送路と、
複写紙を給紙する複写紙給紙部と、前記画像読取手段で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部から前記画像読取手段へ複写紙を搬送する複写紙搬送路と、
前記画像読取手段によって読み取られた原稿の画像データと、前記画像読取手段によって読み取られた複写紙上の画像データとを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像読取手段は、原稿の画像及び複写紙上に形成された画像を読み取る共通の光学センサを備えた請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像読取手段が原稿搬送路と複写紙搬送路とが合流する共用搬送路に設けられる請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記画像読取手段は、前記原稿搬送路に向けて原稿の画像を読み取り、前記複写紙搬送路に向けて複写紙に形成された画像を読み取る請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像読取手段は、原稿搬送路を流れる原稿の読取位置と、複写紙搬送路を流れる複写紙の読取位置との間で移動自在である請求項4記載の画像形成装置。
- 前記画像読取手段は、原稿及び複写紙の少なくとも一方の表裏両面の読み取りが可能である請求項2乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像比較判定手段によって、原稿の画像データと複写紙上に形成された画像データに異同があると判定された場合に、前記複写紙給紙部からの給紙を阻止するように制御する給紙制御手段を備えた請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 原稿を給紙する原稿給紙部と、この原稿給紙部から搬送される原稿の画像を読み取る原稿画像読取手段と、前記原稿給紙部から原稿画像読取手段へ原稿を搬送する原稿搬送路と、
複写紙を給紙する複写紙給紙部と、前記原稿画像読取手段で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、この画像形成部によって形成された画像を読み取る複写画像読取手段と、前記複写紙給紙部から複写画像読取手段へ複写紙を搬送する複写紙搬送路と、
前記原稿画像読取手段で読み取った原稿の画像と前記複写画像読取手段で読み取った画像とを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えた画像形成装置。 - 原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
複写紙を給紙する複写紙給紙部と、
前記画像読取手段で読み取られた原稿の画像を複写紙上に形成する画像形成部と、
この画像形成部から前記画像読取手段へ複写紙を搬送する複写紙搬送路と、
前記画像読取手段によって読み取られた原稿の画像と複写紙上に形成された画像とを比較し、両者の異同を判定する画像比較判定手段とを備えた画像形成装置。
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