JP2004084656A - 摺動部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動部品の耐焼付き性、耐摩耗性及び摺動面に形成された被膜と摺動部品の基材との密着性を向上する。
【解決手段】圧縮機の摺動部品である斜板10及びシュー15a,15bには、少なくとも摺動面にシラン変性樹脂被膜17が形成されている。シラン変性樹脂被膜17は斜板10やシュー15a,15bの摺動面に直接形成されている。シラン変性樹脂はアルコキシシリル基を有する。シラン変性樹脂としてはシラン変性ポリアミドイミド樹脂が使用されている。シラン変性樹脂被膜17には固体潤滑剤が含有されていてもよい。固体潤滑剤としては、例えばフッ素樹脂、二硫化モリブデン、グラファイト等が使用される。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は摺動部品に係り、例えば、車両の空調システムに使用される圧縮機の斜板やピストン等に好適な摺動部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機の内部機構を構成する摺動部材(摺動部品)間の潤滑は、通常、圧縮機内部に保持された潤滑オイルを圧縮機の運転に伴って流通するガス(例えばフロンガス等の冷媒ガス)でミスト化し、そのミスト化したオイルを各摺動部位に搬送することで行われている。しかし、圧縮機を運転停止状態で長時間放置した後に再起動するような場合には、摺動部位に付着していた潤滑オイルが冷媒ガスによって洗い流される場合がある。
【0003】
例えば、斜板式圧縮機においては、ピストンがシューを介して斜板に連結され、斜板の回転又は斜板の揺動によってピストンがシリンダボア内を往復動される。そして、圧縮機の運転初期に潤滑オイルが斜板とシューとの摺動面に到達する前に斜板とシューとが摺動される。しかも、潤滑オイルが斜板とシューとの摺動面に到達する前に、ガス状の冷媒が前記摺動面に到達して摺動面に残存する潤滑オイルを洗浄する働きをなす。従って、運転初期に潤滑オイルのないドライの摺動条件で斜板とシューとが摺動される。
【0004】
このため、圧縮機の起動後で冷媒ガスが圧縮機に帰還してオイルのミスト化が進むまでの期間(1分程度)が、圧縮機の運転中にもかかわらず潤滑が必要な摺動部位がオイルの不十分な状態に陥る期間となる。それ故、このような潤滑オイルの量が不十分な期間においても摺動部位における潤滑を確保するための技術が従来より提案されている。
【0005】
従来、斜板やピストン等の摺動部品の表面(摺動面)の焼付き防止、耐摩耗性向上、低摩擦係数化のため、摺動部品の表面に固体潤滑剤を含んだ樹脂のコーティングを行うことが実施又は提案されている(例えば、特許文献1参照。)特許文献1には、鉄系又はアルミニウム系基板材料からなる斜板の表面(具体的にはシューとの摺接面)に、スズ、銅等のメッキ層を形成し、そのメッキ層にポリアミドイミド樹脂と、固体潤滑剤(二硫化モリブデン、グラファイト等)からなる摺接層を形成することが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−13638号公報(明細書の段落[0006])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、さらなる信頼性確保のために、耐焼付き性、耐摩耗性、基材との密着性等の特性の向上が望まれている。例えば、近年、圧縮機の冷媒として二酸化炭素が注目されてきているが、二酸化炭素を冷媒として使用すると、ピストンを介して斜板に作用する圧縮荷重がフロン系の冷媒を使用した場合に比較して格段に大きくなり、摺動環境がより厳しくなるため、摺動性の向上が求められている。そして、耐焼付き性、耐摩耗性、基材との密着性等の特性を向上させることは、摺動性の向上に寄与する。
【0008】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は耐焼付き性、耐摩耗性を向上することができる摺動部品を提供することにある。また、第2の目的は、さらに摺動面に形成された被膜と摺動部品の基材との密着性を向上することができる摺動部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、金属製の部品本体の少なくとも摺動面に、溶剤に可溶でかつエポキシ樹脂以上の耐熱性を有する樹脂のシラン変性樹脂の被膜を形成した。
【0010】
この発明では、金属製の摺動部品の摺動面に被膜を形成する樹脂がシラン変性されているため、被膜中にケイ素が均一に分散され、耐焼付き性、耐摩耗性が向上する。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記シラン変性樹脂の被膜には固体潤滑剤が含有されている。従って、この発明では、シラン変性樹脂単独の被膜に比較して被膜の耐焼付き性が向上する。
【0012】
第2の目的を達成するため、請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記シラン変性樹脂はアルコキシシリル基又はアリールオキシシリル基を有する。
【0013】
シラン変性樹脂は、溶剤に溶解された状態で摺動面に塗布、焼成されることにより被膜を形成する。その際、シラン変性樹脂を構成するアルコキシシリル基又はアリールオキシシリル基の一部が分解されるとともに、摺動部品の金属表面に存在する水酸基と反応して金属表面と結合するため、密着性が向上する。
【0014】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記シラン変性樹脂はポリアミドイミドのシラン変性樹脂である。ポリアミドイミドはポリイミドに比較して耐熱性はやや劣るが、溶剤に溶け易く塗料としたときの安定性が良く、価格も安いため、低コストで容易に被膜を形成できる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記シラン変性樹脂はエポキシ樹脂のシラン変性樹脂である。
この発明では、シラン変性を行う樹脂としてポリアミドイミドやポリイミドを使用した場合に比較して、コストが安くなる。また、エポキシ樹脂はポリアミドイミドやポリイミドに比較して金属に対する密着性が良い。
【0016】
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記シラン変性樹脂はポリイミドのシラン変性樹脂である。この発明では、シラン変性を行う樹脂としてポリアミドイミドやエポキシ樹脂を使用した場合に比較して、耐熱性が向上する。
【0017】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記摺動部品は圧縮機の摺動部品である。従って、この発明の摺動部品を使用することにより、圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0018】
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記摺動部品は斜板式圧縮機の斜板である。従って、この発明では、シューを介して大きな荷重が作用する斜板の摺動面における摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0019】
請求項9に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記摺動部品は圧縮機のシューである。従って、この発明では、例えば、斜板及びピストンの間に配置された状態で大きな荷重を受けて摺動するシューの摺動面における摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0020】
請求項10に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記摺動部品は圧縮機の駆動軸を支持するすべり軸受である。従って、この発明では、駆動軸を支持するすべり軸受の摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0021】
請求項11に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記摺動部品はピストン式圧縮機の駆動軸に一体的に設けられ、駆動軸と同期回転することで圧縮室と吸入圧力領域との間のガス通路を開閉可能に構成され、かつ前記駆動軸を圧縮機のハウジングに回転可能に支持するロータリバルブである。従って、この発明では、駆動軸を単に支持するすべり軸受けの摺動面の径に比べて摺動面の径が大きなロータリバルブの摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0022】
請求項12に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記摺動部品はピストン式圧縮機のピストンである。従って、この発明では、ピストンの摺動面の摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を可変容量型の斜板式圧縮機に具体化した一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は圧縮機の模式断面図を示し、図2は斜板とシューの関係を示す部分拡大断面図を示す。なお、図1において左側を圧縮機Cの前側とする。
【0024】
図1に示すように圧縮機Cは、シリンダブロック1と、その前端に接合されたフロントハウジング2と、シリンダブロック1の後端に弁形成体3を介して接合されたリヤハウジング4とを備えている。シリンダブロック1、弁形成体3及び両ハウジング2,4は複数の通しボルト(図示略)により相互に接合固定されて圧縮機Cのハウジングを構成している。
【0025】
前記ハウジング内には、クランク室5、吸入室6及び吐出室7が区画されている。シリンダブロック1には複数のシリンダボア1a(一つのみ図示)が形成され、各シリンダボア1aには片頭型のピストン8が往復動可能に収容されている。吸入室6及び吐出室7は、弁形成体3に設けられた吸入弁3a及び吐出弁3bを介して各シリンダボア1aと選択的に連通可能となっている。
【0026】
シリンダブロック1とフロントハウジング2との間にはクランク室5を貫通した状態で駆動軸9がベアリングを介して回転可能に支持されている。クランク室5にはカムプレートとしての斜板10が収容されている。斜板10の中央部には挿通孔10aが形成され、挿通孔10aに駆動軸9が貫挿されている。回転支持体としてのラグプレート11は、クランク室5内において駆動軸9に一体回転可能に固定されている。斜板10は、ラグプレート11及びヒンジ機構12を介して駆動軸9に作動連結され、駆動軸9と同期回転可能かつ駆動軸9の軸線方向への摺動を伴いながら駆動軸9に対し傾動可能となっている。
【0027】
斜板10には、駆動軸9を挟んでヒンジ機構12と反対側にカウンタウェイト部10bが一体に形成されている。駆動軸9上にはラグプレート11と斜板10との間に押圧ばね13が巻装されている。斜板10は、押圧ばね13によってシリンダブロック1に接近する方向(即ち、傾角減少方向)に付勢されている。斜板10の傾角減少方向への傾動は、駆動軸9上に固定されたサークリップ14に当接することで規制され、斜板10の最小傾角θminが制限される。また、斜板10の最大傾角θmaxは、斜板10のカウンタウェイト部10bがラグプレート11に当接することで制限される。なお、傾角とは駆動軸9と直交する面と斜板10との成す角度を意味する。
【0028】
斜板10の周縁部が前後一対のシュー15a,15bを介して各ピストン8の端部に摺動自在に係留されることで、全てのピストン8が斜板10に作動連結されている。そして、駆動軸9の回転に伴う斜板10の回転運動が、シュー15a,15bを介してピストン8の往復運動に変換される。
【0029】
リヤハウジング4にはクランク圧Pcを調節するための公知の制御弁16が設けられている。制御弁16はクランク室5と吐出室7とを連通する図示しない給気通路の途中に設けられ、ソレノイドの電磁力により給気通路の開度を制御する弁機構を備えている。そして、制御弁16を介しての吐出室7からクランク室5への冷媒ガスの供給量と、クランク室5と吸入室6とを連通する図示しない抽気通路を介してのクランク室5から吸入室6への冷媒ガスの逃がし量とのバランスにより、クランク圧Pcが調整される。
【0030】
圧縮機Cの摺動部品である斜板10及びシュー15a,15bには、少なくとも摺動面にシラン変性樹脂の被膜17(以下、シラン変性樹脂被膜17)が形成されている。シラン変性樹脂被膜17は部品本体としての斜板10やシュー15a,15bの摺動面に直接形成されている。
【0031】
シラン変性樹脂はアルコキシシリル基又はアリールオキシシリル基を有する。アルコキシシリル基のアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4で、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。また、アリールオキシシリル基のアリールオキシ基は、好ましくは炭素数6〜10、より好ましくは炭素数6〜8で、例えば、フェニルオキシ基、ジメチルフェニルオキシ基、メチルフェニルオキシ基等が挙げられる。
【0032】
シラン変性樹脂被膜17には固体潤滑剤が含有されていてもよい。固体潤滑剤としては、例えばフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やPFA,ETFE,FEP等)、二硫化モリブデン、グラファイト等が使用される。
【0033】
斜板10には、斜板回転時の遠心力に基づく回転運動のモーメントを適正に発生させるために比較的重い鉄系材料(例えばFCD700等の鋳鉄)が用いられている。他方、シュー15a,15bには、その機械的強度等を配慮して同じく鉄系材料(例えば軸受鋼)が用いられている。なお、鉄系材料製の斜板10の摺動面にアルミニウム系金属を肉盛りし、その上にシラン変性樹脂被膜17を形成する場合もある。
【0034】
シラン変性ポリアミドイミド樹脂は、例えば特開2001−240670号公報に開示された方法と同様な製造方法で製造される。即ち、カルボキシル基及び酸無水物基の少なくとも一方を分子端末に有するポリアミドイミド樹脂と、グリシドールとアルコキシシラン部分縮合物との脱アルコール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物とを、開環エステル化反応させて得られる。
【0035】
<ポリアミドイミド樹脂の製造>
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応装置に、N−メチルピロリドン1160g、キシレン290g、無水トリメリット酸345.8g及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート425.0gを入れ、窒素気流下90℃で2時間反応させた。ついで、窒素気流を止め、1時間かけて135℃まで温度を上昇させた後、3.5時間反応を継続した。その後、冷却し、N−メチルピロリドン/キシレン=4/1(重量比)で希釈し、不揮発分25%のポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
【0036】
<グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物の製造>
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応装置に、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールOH」)250gと、テトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート51」、Siの平均個数4)799.81gを仕込んだ。そして、窒素気流下、攪拌しながら、90℃に昇温後、触媒としてジブチル錫ジラウレート1.00gを加え、脱メタノール反応させた。反応中、メタノールを反応系内から分水器を使って留去し、その量が、約90gに達した時点で、冷却した。昇温後冷却開始までに要した時間は6時間であった。50℃に冷却後、窒素吹き込み栓と分水器を取り去り、減圧ラインを繋いで、13kPaで約15分間、系内に残存するメタノールを減圧によって除去した。この間、減圧によって約21.0gのメタノールが除去された。その後、フラスコを室温まで冷却し、929.81gのグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物を得た。(生成物1分子当たりのSiの平均個数)/(生成物1分子当たりのグリシジルエーテル基の平均個数)は2である。
【0037】
<シラン変性ポリアミドイミド樹脂の製造>
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応装置に、前記のようにして製造したポリアミドイミド樹脂溶液200gと、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物5.17gを仕込み、95℃に昇温後、4時間反応させた。N−メチルピロリドン8.26gを加えて、冷却し、不揮発分25%のシラン変性ポリアミドイミド樹脂を得た。
【0038】
シラン変性ポリアミドイミド樹脂を製造する際、ポリアミドイミド樹脂溶液とグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物の種類、使用量及びN−メチルピロリドンの使用量を変更することにより、シリカ含有量の異なるシラン変性ポリアミドイミド樹脂が得られる。
【0039】
斜板10やシュー15a,15bの摺動面にシラン変性樹脂被膜17を形成するには、シラン変性樹脂を溶剤に溶解した溶液(以下、シラン変性樹脂ワニスと称す)を調製する。そして、摺動面を脱脂した後、シラン変性樹脂ワニスを摺動面に塗布し、その後、焼成して所定の膜厚のシラン変性樹脂被膜17を形成する。シラン変性樹脂被膜17は厚さが5〜50μm、好ましくは10〜30μmに形成される。
【0040】
ポリアミドイミドのシラン変性樹脂を原料としたシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスの場合、溶剤には例えばNMP(N−メチル−2−ピロリドン)やNMP/キシレンを使用する。エポキシ樹脂のシラン変性樹脂を原料としたシラン変性エポキシ樹脂ワニスの場合、溶剤には例えばMEK(メチルエチルケトン)を使用する。
【0041】
焼成条件は樹脂ワニスの種類によって異なり、シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスの場合、例えば80℃30分、150℃30分、200℃30分の3回に分けて焼成する。また、シラン変性エポキシ樹脂ワニスの場合、例えば100℃30分、200℃60分の2回に分けて焼成する。
【0042】
次に前記のように構成された圧縮機の作用を説明する。
駆動軸9の回転に伴い斜板10が一体回転し、斜板10の回転運動がシュー15a,15bを介して各ピストン8の往復運動に変換され、各ピストン8が斜板10の傾角に対応したストロークで往復動される。この駆動の継続によってシリンダボア1a内では、吸入室6からの冷媒ガスの吸入、吸入冷媒ガスの圧縮、吐出室7への圧縮済み冷媒ガスの吐出が順次繰り返される。図示しない外部冷媒回路から吸入室6に供給された冷媒は、吸入ポートを介してシリンダボア1a内に吸入され、ピストン8の移動による圧縮作用を受けた後、吐出ポートを介して吐出室7に吐出される。吐出室7に吐出された冷媒は、吐出孔から外部冷媒回路に送り出される。
【0043】
そして、制御弁16の開度が冷房負荷に応じて調整され、吐出室7とクランク室5との連通状態が変更される。冷房負荷が高く吸入室6の圧力が高い状態では、制御弁16の開度は小さくなり、クランク室5の圧力(クランク圧Pc)が小さくなって斜板10の傾角が大きくなる。そして、ピストン8のストロークが大きくなって圧縮機が大容量で運転される。冷房負荷が低く吸入室6の圧力が低い状態では、制御弁16の開度が大きくなり、クランク圧Pcが大きくなって斜板10の傾角が小さくなる。そして、ピストン8のストロークが小さくなって圧縮機が小容量で運転される。
【0044】
斜板10及びシュー15a,15bの摺動面にシラン変性樹脂被膜17が形成されているため、摺動面における摺動性及び耐久性が向上し、ひいては圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0045】
(実施例1〜6及び比較例1〜4)
シラン変性樹脂被膜17の摺動性能を従来技術と比較するため、シラン変性樹脂及びシラン変性を行わない樹脂でそれぞれ樹脂ワニスを調製し、表面を脱脂した金属基材の表面に膜厚20μmの被膜を形成して評価サンプルとし、摩擦係数、摩耗量、耐焼付き性及び密着性について評価を行った。
【0046】
<評価サンプルの形成>
実施例1
硬化残分中に含まれるシリカ2wt%のシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン))を調製した。表面を脱脂したアルミ基材に上記樹脂ワニスをバーコーターを用いて塗布し、80℃30分、150℃30分、200℃30分で焼成し、膜厚20μmの被膜を形成した。
【0047】
比較例1
シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスに代えて、ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン):日立化成工業(株)製HPC−5000)を使用した点を除いて、実施例1と同様の条件でアルミ基材に膜厚20μmの被膜を形成した。
【0048】
実施例2
硬化残分中に含まれるシリカ2wt%のシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン))に固体潤滑剤を加え、良く攪拌後、三本ロールを2回通し、コーティング材料を得た。固体潤滑剤として、PTFE粉、MoS粉、グラファイト粉を同時に使用した。次に表面を脱脂したアルミ基材にバーコーターを用いてコーティング材料を塗布し、80℃30分、150℃30分、200℃30分で焼成し、膜厚20μmの被膜を形成した。
【0049】
コーティング材料の固形分の配合割合は、シラン変性ポリアミドイミド樹脂65wt%、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10wt%、MoS20wt%、グラファイト5wt%である。
【0050】
比較例2
シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスに代えて、ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン):日立化成工業(株)製HPC−5000)を使用した点を除いて、実施例2と同様の条件でアルミ基材に膜厚20μmの被膜を形成した。
【0051】
実施例3
硬化残分中に含まれるシリカ36wt%のシラン変性エポキシ樹脂ワニス(エポキシ樹脂50wt%+溶剤(MEK))に、硬化剤(フェノールノボラック樹脂)、シラン硬化触媒(オクチル酸錫)、固体潤滑剤を加え、良く攪拌後、コーティング材料を得た。固体潤滑剤として、PTFE粉、MoS粉、グラファイト粉を同時に使用した。次に表面を脱脂したアルミ基材にバーコーターを用いてコーティング材料を塗布し、100℃30分、200℃60分で焼成し、膜厚20μmの被膜を形成した。
【0052】
コーティング材料の固形分の配合割合は、シラン変性ポリアミドイミド樹脂65wt%、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10wt%、MoS20wt%、グラファイト5wt%である。
【0053】
比較例3
シラン変性エポキシ樹脂ワニスに代えて、エポキシ樹脂ワニス(エポキシ樹脂50wt%+溶剤(MEK))を使用した点を除いて、実施例3と同様の条件でアルミ基材に膜厚20μmの被膜を形成した。
【0054】
実施例4、実施例5
シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン))中の硬化残分中に含まれるシリカの量を5wt%(実施例4)、7wt%(実施例5)と変化させたワニスに固体潤滑剤を加え、良く攪拌後、三本ロールを2回通し、コーティング材料を得た。固体潤滑剤として、PTFE粉、MoS粉、グラファイト粉を同時に使用した。次に表面を脱脂したアルミ基材にバーコーターを用いて各コーティング材料を塗布し、80℃30分、150℃30分、200℃30分で焼成し、膜厚20μmの被膜を形成した。
【0055】
コーティング材料の固形分の配合割合は、シラン変性ポリアミドイミド樹脂65wt%、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10wt%、MoS20wt%、グラファイト5wt%である。
【0056】
実施例6
硬化残分中に含まれるシリカ2wt%のシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン))に固体潤滑剤を加え、良く攪拌後、三本ロールを2回通し、コーティング材料を得た。固体潤滑剤として、PTFE粉、MoS粉、グラファイト粉を同時に使用した。次に表面を脱脂した鋳鉄FCD700にバーコーターを用いてコーティング材料を塗布し、80℃30分、150℃30分、230℃30分で焼成し、膜厚20μmの被膜を形成した。
【0057】
コーティング材料の固形分の配合割合は、シラン変性ポリアミドイミド樹脂65wt%、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)10wt%、MoS20wt%、グラファイト5wt%である。
【0058】
比較例4
シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスに代えて、ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン):日立化成工業(株)製HPC−5000)を使用した点を除いて、実施例6と同様の条件で鋳鉄FCD700に膜厚20μmの被膜を形成した。
【0059】
<試験方法>
(摩擦係数、摩耗量の評価試験)
スラスト型試験機により、滑り速度:60m/min、面圧:9.8MPa、相手材:ねずみ鋳鉄FC−25又は鉄SUJ2の潤滑下での摩擦係数について試験開始直後と試験開始100時間後の摩擦係数を調べた。
【0060】
また、摩耗量については、図3(a)に示すように、評価サンプル30に押圧されて回転される相手材31との摺接面に形成された溝30a(図3(b)に図示)の100時間後の深さdを計測して摩耗量として評価した。
【0061】
(耐焼付き荷重の評価試験)
スラスト試験機により、滑り速度:60m/min、相手材:ねずみ鋳鉄FC−25又は鉄SUJ2の潤滑下で、面圧を一定周期(1MPa/2min)で上昇させた時の焼付き発生面圧を求めた。
【0062】
なお、相手材としてねずみ鋳鉄FC−25を使用するのは実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例3の場合であり、実施例6及び比較例4の場合は評価サンプルの基材が鋳鉄FCD700のため、相手材として鉄SUJ2を用いた。
【0063】
(密着性評価)
JIS K5400クロスカット残率にて評価した。
初期及びオートクレーブ試験(121℃、202kPa)100時間後の密着性を評価した。
【0064】
前記各試験の結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 2004084656
表1の実施例1及び比較例1から、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜は、シラン変性がなされていないポリアミドイミド樹脂被膜に比較して、耐焼付き性、耐摩耗性、基材(アルミ基材)との密着性のいずれの特性も向上していることが確認できる。また、表1の実施例2及び比較例2から、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜に固体潤滑剤を含有させた場合は、シラン変性がなされていないポリアミドイミド樹脂被膜に固体潤滑剤を含有させた場合に比較して、耐焼付き性、耐摩耗性、基材(アルミ基材)との密着性のいずれの特性も向上していることが確認できる。
【0066】
表1の実施例1及び実施例2から、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜に固体潤滑剤を含有させた場合は、固体潤滑剤を含有させない場合に比較して、耐焼付き性が向上していることが確認できる。
【0067】
表1の実施例3及び比較例3から、シラン変性エポキシ樹脂被膜に固体潤滑剤を含有させた場合は、シラン変性がなされていないエポキシ樹脂被膜に固体潤滑剤を含有させた場合に比較して、耐焼付き性、耐摩耗性、基材(アルミ基材)との密着性のいずれの特性も向上していることが確認できる。
【0068】
表1の実施例2,4,5から、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜を形成する際に使用するシラン変性ポリアミドイミド樹脂中の硬化残分に含まれるシリカの量を変更しても、同等の摺動特性が得られることが確認できる。
【0069】
表1の実施例6及び比較例4から、摺動部材の材質をアルミ基材から鋳鉄に変更しても、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜がシラン変性がなされていないポリアミドイミド樹脂被膜に比較して、耐焼付き性、耐摩耗性、基材との密着性のいずれの特性も向上していることが確認できる。
【0070】
表1から、いずれの場合も、シラン変性樹脂被膜を摺動面に形成することにより、シラン変性がなされていない同じ樹脂被膜を摺動面に形成した場合に比較して、摺動性が大幅に向上することが確認された。
【0071】
(実施例7〜9及び比較例5)
次に潤滑油なしの無潤状態で斜板とシューとの摺接部における焼き付き評価試験を行った。
【0072】
(無潤滑焼き付き試験)
図4に示すように、鋳鉄FCD700製の斜板10の摺動面に潤滑用被膜18を形成し、軸受鋼製のシュー19の平面と接触させた状態で、周速度10.5m/s、荷重2000Nにおいて、無潤滑状態での焼き付き時間を測定した。
【0073】
潤滑用被膜18の形成は、斜板10の表面に直接形成するのではなく、斜板10の表面にアルミニウムの溶射膜(図示せず)を形成し、その上にバーコーターを用いてコーティング材料を塗布し、230℃1時間で焼成し、膜厚15μmの潤滑用被膜を形成した。
【0074】
実施例7〜実施例9ではシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン))中の硬化残分中に含まれるシリカの量を変化させたワニスに固体潤滑剤を加え、良く攪拌後、三本ロールを2回通し、コーティング材料を得た。シリカの量は、実施例7では2wt%、実施例8では5wt%、実施例9では7wt%とした。固体潤滑剤として、MoS粉、グラファイト粉、PTFE粉を同時に使用した。コーティング材料の固形分の配合割合は、実施例7〜9のいずれの場合もシラン変性ポリアミドイミド樹脂65wt%、MoS20wt%、グラファイト10wt%、PTFE5wt%である。
【0075】
比較例5では、シラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスに代えて、ポリアミドイミド樹脂ワニス(PAI樹脂固形成分濃度30wt%+溶剤(NMP/キシレン):日立化成工業(株)製HPC−5000)を使用した点を除いて、実施例7〜9と同様のコーティング材料を使用した。そして、表面にアルミニウムの溶射膜が形成された(図示せず)鋳鉄FCD700製の斜板10に、実施例7〜9と同様の条件で潤滑用被膜18を形成した。試験の結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
Figure 2004084656
表2の実施例7〜9及び比較例5から、固体潤滑剤を含有させた状態において、シラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜は、シラン変性がなされていないポリアミドイミド樹脂被膜に比較して、無潤滑状態において耐焼付き性が大幅に向上していることが確認できる。
【0077】
また、実施例7〜9から、無潤滑状態におけるシラン変性ポリアミドイミド樹脂被膜の耐焼付き性は、固体潤滑剤としてMoS20wt%、グラファイト10wt%、PTFE5wt%を含有させた場合、シリカ含有量が少ない方が耐焼付き性が良い。
【0078】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) 金属製の部品本体の少なくとも摺動面に、溶剤に可溶でかつエポキシ樹脂以上の耐熱性を有する樹脂のシラン変性樹脂の被膜を形成した。従って、金属製の摺動部品(斜板10及びシュー15a,15b)の摺動面に被膜を形成する樹脂はシラン変性されているため、被膜中にケイ素が均一に分散され、耐焼付き性、耐摩耗性が向上する。
【0079】
(2) シラン変性樹脂の被膜には固体潤滑剤が含有されている。従って、シラン変性樹脂単独の被膜に比較して被膜の耐焼付き性が向上する。
(3) シラン変性樹脂はアルコキシシリル基又はアリールオキシシリル基を有し、シラン変性樹脂は、溶剤に溶解された状態で摺動面に塗布、焼成されることにより被膜を形成する。従って、シラン変性樹脂は摺動部品の金属表面に存在する水酸基と反応して金属表面と結合するため、密着性が向上する。
【0080】
(4) シラン変性樹脂としてポリアミドイミドのシラン変性樹脂を使用した場合、ポリイミドに比較して耐熱性はやや劣るが、溶剤に溶け易く塗料としたときの安定性が良く、価格も安いため、低コストで容易にシラン変性樹脂被膜17を形成できる。
【0081】
(5) シラン変性樹脂としてエポキシ樹脂のシラン変性樹脂を使用した場合、シラン変性ポリアミドイミドやシラン変性ポリイミドを使用した場合に比較して、コストが安くなる。
【0082】
(6) 摺動部品としての斜板10及びシュー15a,15bの摺動面に、シラン変性樹脂被膜17が形成されている。従って、斜板10及びシュー15a,15bの摺動性及び耐久性が向上する。その結果、非常に厳しい摺動環境におかれる斜板10の潤滑性及び耐久性が向上するため、圧縮機の信頼性及び耐久性が向上する。
【0083】
実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
〇 固体潤滑剤を使用する際、PTFE、二硫化モリブデン、グラファイトの3種類を混合して使用する代わりに、いずれか2種類を混合して使用したり、いずれか1種類のみを使用してもよい。
【0084】
○ 固体潤滑剤のPTFEに代えて他のフッ素樹脂、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、FEPC、ETFEを使用してもよい。また、固体潤滑剤として、フッ素樹脂、二硫化モリブデン、グラファイト以外の他の固体潤滑剤を使用してもよい。
【0085】
〇 固体潤滑剤の量は前記実施例の量に限らず適宜変更してもよい。
〇 シラン変性樹脂被膜17は、固体潤滑剤に加えて、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の硬質粒子や、ZnS、AgS、CuS等の硫黄含有金属化合物からなる極圧剤や、界面活性剤を含有してもよい。
【0086】
○ 斜板10及びシュー15a,15bに限らず、ピストン8やラグプレート11等の他の摺動部品に適用してもよい。ピストン8の場合は、シリンダブロック1又はフロントハウジング2との摺接面や、シュー15a,15bとの摺接面にシラン変性樹脂被膜17が形成される。また、駆動軸9を支持する軸受としてすべり軸受を使用する場合、すべり軸受の摺接面にシラン変性樹脂被膜17を形成してもよい。
【0087】
○ 斜板式圧縮機(ピストン式圧縮機)として、吸入弁にリード弁タイプのものを使用する代わりに、ロータリバルブを使用する構成としてもよい。この圧縮機は、例えば、図5,6に示すように、シリンダブロック1においてシリンダボア1aに囲まれた中心部からリヤハウジング4の中心部にかけて円柱状のバルブ収容室20が形成されている。バルブ収容室20は後方側で吸入室6に連通され、バルブ収容室20と各圧縮室21とは、シリンダブロック1に形成された複数(図5参照)の吸入連通路22を介してそれぞれ連通されている。
【0088】
バルブ収容室20内には、ロータリバルブ23が回転可能に収容されている。ロータリバルブ23は、吸入室6側に開口する有底円筒状をなしており、その底部の中心部には取付孔23aが形成されている。ロータリバルブ23は、アルミニウム系の金属材料により構成されている。駆動軸9の後端はバルブ収容室20内に配置され、その後端の小径部9aには、ロータリバルブ23が取付孔23aにおいて圧入固定されている。従って、ロータリバルブ23と駆動軸9とは一体化されており、ロータリバルブ23は駆動軸9の回転、つまりはピストン8の往復動に同期して回転される。
【0089】
図5に示すように、前記ロータリバルブ23の筒内空間は、吸入室6と連通する導入室24をなしている。ロータリバルブ23の外周面23bには、導入室24と常時連通される吸入案内溝25が周方向の一定区間に形成されている。この吸入案内溝25と前記吸入連通路22とが、吸入圧力領域としての導入室24と圧縮室21との間の冷媒ガス通路をなしている。この冷媒ガス通路をロータリバルブ23がその回転によって開閉する。
【0090】
そして、ロータリバルブ23の摺接面(摺動面)となる外周面23b及び後端面23cにシラン変性樹脂被膜17(図示せず)が形成される。この構成では、駆動軸9は、ロータリバルブ23を介することでハウジングに回転可能に支持されており、ロータリバルブ23を収容するバルブ収容室20が、軸受収容室を兼ねている。従って、バルブ収容室20の内周面20aのみを高精度で加工すれば、ロータリバルブ23の外周面23bとバルブ収容室20の内周面20aとの間のクリアランスからのガス漏れの問題を解消することができ、静寂性に優れてなおかつ圧縮効率が良好な圧縮機を安価に提供することが可能となる。
【0091】
○ シラン変性樹脂被膜17は摺動部品の少なくとも摺動面に形成されていればよく、摺動面のみに形成する代わりに、摺動面以外の部分にもシラン変性樹脂被膜17が形成されていてもよい。
【0092】
○ 斜板10の材質は鉄系金属に限らず、アルミニウム系の金属(アルミニウムやアルミニウム合金)やステンレス等を使用してもよい。
○ 可変容量型の斜板式圧縮機に限らず、両頭式や固定容量型の斜板式圧縮機に適用してもよい。斜板が駆動軸と一体回転せずに、駆動軸の回転に伴って揺動するタイプの斜板式圧縮機に適用してもよい。また、斜板式圧縮機に限らず、スクロール式圧縮機やベーン式圧縮機等他の形式の圧縮機に適用してもよい。
【0093】
○ 圧縮機の摺動部品に限らず、他の機械の摺動部品に適用してもよい。
前記実施の形態から把握される発明(技術的思想)について、以下に記載する。
【0094】
(1) 請求項2に記載の発明において、前記固体潤滑剤はフッ素樹脂、二硫化モリブデン及びグラファイトの少なくとも一種を含んでいる。
(2) 請求項4に記載の発明において、前記シラン変性樹脂はカルボキシル基及び酸無水物基の少なくとも一方を分子端末に有するポリアミドイミド樹脂と、グリシドールとアルコキシシラン部分縮合物との脱アルコール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物とを、開環エステル化反応させて得られたものである。
【0095】
(3) 請求項4に記載の発明において、前記シラン変性樹脂は、硬化残分中に含まれるシリカが1〜10wt%のシラン変性ポリアミドイミド樹脂ワニスを塗布、焼成して形成されたものである。
【0096】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項12に記載の発明によれば、摺動部品の耐焼付き性、耐摩耗性を向上することができる。また、請求項3に記載の発明によれば、摺動面に形成された被膜と摺動部品の基材との密着性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の摺動部品を備えた圧縮機の断面図。
【図2】斜板とシューの関係を示す部分拡大断面図。
【図3】(a)はスラスト型試験機による評価サンプルに加わる力を示す模式斜視図、(b)は摩耗量の評価方法を示す模式断面図。
【図4】無潤滑状態での焼き付き試験方法を示す模式断面図。
【図5】図6のA−A線断面図。
【図6】別の実施の形態の圧縮機の断面図。
【符号の説明】
C…圧縮機、2…ハウジングを構成するフロントハウジング、4…同じくリヤハウジング4、8…摺動部品としてのピストン、9…駆動軸、10…摺動部品としての斜板、15a,15b,19…同じくシュー、17…シラン変性樹脂被膜、21…圧縮室、22…ガス通路を構成する吸入連通路、23…摺動部品としてのロータリバルブ、25…ガス通路を構成する吸入案内溝。

Claims (12)

  1. 金属製の部品本体の少なくとも摺動面に、溶剤に可溶でかつエポキシ樹脂以上の耐熱性を有する樹脂のシラン変性樹脂の被膜を形成した摺動部品。
  2. 前記シラン変性樹脂の被膜には固体潤滑剤が含有されている請求項1に記載の摺動部品。
  3. 前記シラン変性樹脂はアルコキシシリル基又はアリールオキシシリル基を有する請求項1又は請求項2に記載の摺動部品。
  4. 前記シラン変性樹脂はポリアミドイミドのシラン変性樹脂である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の摺動部品。
  5. 前記シラン変性樹脂はエポキシ樹脂のシラン変性樹脂である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の摺動部品。
  6. 前記シラン変性樹脂はポリイミドのシラン変性樹脂である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の摺動部品。
  7. 前記摺動部品は圧縮機の摺動部品である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の摺動部品。
  8. 前記摺動部品は斜板式圧縮機の斜板である請求項7に記載の摺動部品。
  9. 前記摺動部品は圧縮機のシューである請求項7に記載の摺動部品。
  10. 前記摺動部品は圧縮機の駆動軸を支持するすべり軸受である請求項7に記載の摺動部品。
  11. 前記摺動部品はピストン式圧縮機の駆動軸に一体的に設けられ、駆動軸と同期回転することで圧縮室と吸入圧力領域との間のガス通路を開閉可能に構成され、かつ前記駆動軸を前記圧縮機のハウジングに回転可能に支持するロータリバルブである請求項7に記載の摺動部品。
  12. 前記摺動部品はピストン式圧縮機のピストンである請求項7に記載の摺動部品。
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