JP2010536777A - アルミニウム触媒を用いた1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのe異性体とz異性体間での触媒異性化 - Google Patents

アルミニウム触媒を用いた1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのe異性体とz異性体間での触媒異性化 Download PDF

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Abstract

気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンをアルミニウム触媒と接触させて最終生成物を得ることを含み、最終生成物の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、前記出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して増加または減少する方法が本明細書に開示される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2007年8月16日出願の米国仮出願第60/956,188号の優先権の利益を主張する。
背景
1.開示の分野
本開示内容は、概して、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFC−1225ye)のE異性体とZ異性体間での触媒異性化方法に関する。
2.関連技術の説明
オゾンを破壊するクロロフルオロカーボン(CFC)およびハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)を段階的に全廃するモントリオール議定書により、業界では、過去数十年にわたって、代替冷媒を見出す取り組みがなされてきた。大半の冷媒製造業者の解決策は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒の製品化であった。新たなハイドロフルオロカーボン冷媒、現時点で最も広く使われているHFC−134aは、オゾン層破壊係数がゼロであるため、モントリオール議定書により現在規制されている段階的全廃に影響されない。溶剤、発泡剤、洗浄剤、エアロゾル推進剤、熱移動媒体、誘電体、消火剤および動力サイクル作動流体等の用途の他のハイドロフルオロカーボンの製造も、かなり関心がもたれている。
モバイル空調市場で、温暖化係数の減じた新たな冷媒を開発することにも関心が集まっている。
ゼロオゾン層破壊および低地球温暖化係数を有するHFC−1225yeは、潜在的な冷媒と認識されている。HFC−1225yeはまた、溶媒、洗浄剤、泡膨張剤、エアロゾル推進剤、伝熱媒体、誘電体、消化剤、滅菌剤および動力サイクル作動流体等の他の用途における使用も見出されている。HFC−1225yeを用いてポリマーを生成することもできる。HFC−1225yeは、異なる温度で沸騰する2つの立体配置異性体EまたはZの1つとして存在する。用途に応じて、HFC−1225yeは、好ましくは、Z−異性体またはE−異性体またはこれらの混合物として用いられる。Z−HFC−1225yeは、E−HFC−1225yeより熱力学的により安定であることが知られている。
E−HFC−1225yeからZ−HFC−1225yeへの異性化を触媒する液相SbFは、非特許文献1に記載されている。この記事には、E−HFC−1225yeとZ−HFC−1225ye間の異性化が平衡反応であることが示されている。
E−HFC−1225yeとZ−HFC−1225ye間の異性化の新たな触媒異性化方法が必要とされている。
Burtonら、Journal of Fluorine Chemistry,44,167−174(1989年)
出願人は、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、アルミニウム触媒の存在下、気相中のHFC−1225yeの温度を下げることにより増加させることができる、あるいはZ/E比は、アルミニウム触媒の存在下、気相中のHFC−1225yeの温度を上げることにより減少させることができるということを見出した。
従って、本発明によれば、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を増加する方法が提供される。この方法には、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発材料を、フッ化アルミナおよび高表面積アモルファスフッ化アルミニウムからなる群から選択されるアルミニウム触媒と接触させて、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む最終生成物を得ることが含まれ、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、前記出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して増加する。
さらに、本発明によれば、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を減少する方法も提供される。この方法には、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発材料を、アルミニウム触媒と接触させて、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む最終生成物を得ることが含まれ、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、前記出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して減少する。
いずれの方法においても、異性体の比は、出発材料が平衡となる温度によって異なる。このように、アルミニウム触媒の存在下、この温度を変えることにより、出願人は、Z/E比を増加あるいは減少できることを見出した。
以上の概要および以下の詳細な説明は、あくまで例示および説明のためのものであり、添付の特許請求の範囲に定義される本発明を限定しない。
後述する実施形態の詳細を述べる前に、いくつかの用語を定義または明瞭にする。
HFC−1225yeとも呼ばれる1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFCF=CHF)は、2つの立体配置異性体EまたはZの1つとして存在する。本明細書で用いるHFC−1225ye(異性体の指定のない)とは、E−1225ye(CAS登録番号5595−10−8)かZ−1225ye(CAS登録番号5528−43−8)のいずれか、およびかかる異性体の組み合わせまたは混合物を指す。HFC−1225yeは、米国特許第5,396,000号明細書、米国特許第5,679,875号明細書、米国特許第6,031,141号明細書および米国特許第6,369,284号明細書に記載されているような当該技術分野において公知の方法により作製される。
「異性化プロセス」という用語は、HFC−1225yeのZ/E比を、増加か減少により変える任意の方法を意味するものとする。
「Z/E比」という用語は、オレフィンのZ異性体対E異性体のモル比を意味するものとする。例えば、「HFC−1225yeのZ/E比」という用語は、Z−1225ye対E−1225yeのモル比を意味するものとする。
「高温」という用語は、室温より高い温度を意味するものとする。
本明細書で用いる「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、「持つ」、「持っている」という用語またはこれらのその他の変形は、非排他的な包含をカバーするものである。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明らかにリストされていない、またはかかるプロセス、方法、物品または装置に固有のその他の要素を含む。さらに、相反する記載が特にない限り、「または」とは、包含的なまたはであり、排他的なまたはではない。例えば、条件AまたはBとは、以下のいずれか1つを満たすものである。Aが真(または存在する)かつBは偽(または存在しない)、Aは偽(または存在しない)かつBは真(または存在する)、およびAとBの両方が真(または存在する)である。
同様に、単数形は、本明細書に記載した要素および成分を説明するのに用いられる。これは、単に、便宜上であり、本発明の範囲の一般的な意味を与えるためである。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むと考えるものとし、複数でないことを意味することが明らかでない限り、単数には複数も含まれる。
特に他に定義されていない限り、本明細書で用いる全ての技術および科学用語は、本発明の属する当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。本明細書に記載したものと同様または等価の方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料について後述する。文献、特許出願、特許およびその他の本明細書に記載のその他の参考文献は、特に断りのない限り、その全内容が参照により援用される。矛盾がある場合には、定義を含めた本明細書が優先される。さらに、材料、方法および例は、あくまで例示のためのものであり、限定しようとするものではない。
本開示内容は、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を、出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して増加する方法を提供する。
この方法には、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発材料を、アルミニウム触媒と接触させて、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む最終生成物を得ることが含まれる。この方法の結果、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、前記出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して増加する。
この方法において、出発材料中のHFC−1225yeは、E−HFC−1225yeか、E−HFC−1225yeとZ−HFC−1225yeの混合物のいずれかである。出発材料中のHFC−1225yeは、最終生成物中のHFC−1225yeよりも小さいZ/E比を有する。
この方法の一実施形態において、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも10である。他の実施形態において、前記最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも20である。他の実施形態において、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも40である。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を増加する方法の一実施形態において、接触は、約−20℃〜約150℃の温度で実施される。他の実施形態において、接触は、約−10℃〜約100℃の温度で実施される。他の実施形態において、接触は、約0℃〜約50℃の温度で実施される。他の実施形態において、接触は、ほぼ周囲、すなわち、室温で実施される。
本開示内容はまた、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を、出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して減少する方法を提供する。この方法には、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発材料を、アルミニウム触媒と接触させて、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む最終生成物を得ることが含まれる。この方法の結果、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、前記出発材料における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して減少する。
この方法の一実施形態において、出発材料中のHFC−1225yeは、Z−HFC−1225yeか、E−HFC−1225yeとZ−HFC−1225yeの混合物のいずれかである。出発材料中のHFC−1225yeは、生成物中のHFC−1225yeよりも大きいZ/E比を有する。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が減少するこの方法の一実施形態において、接触は、高温で実施される。特に、接触は、約300℃〜約450℃の温度で実施される。
1225yeのZ/E比を増加または減少するいずれかの方法において、触媒は、気相反応に用いることのできるアルミニウム触媒である。1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を増加または減少するいずれかの方法において、この方法は気相でなされる。例えば、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンは気相にある。触媒は、高表面積アモルファスフッ化アルミニウムおよびフッ化アルミナからなる群から選択される。触媒がフッ化アルミナのときは、酸化アルミニウム(アルミナまたはAlとしても知られている)を、HFにより、高温で処理することにより作製する(実施例1に記載)。高表面積アモルファスフッ化アルミニウムは、米国特許出願公開第2004/0052649A1号明細書に記載されたとおりにして作製してもよい。
Z/E比が増加または減少する異性化プロセスのいずれかの実施形態において、前記生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも10である。Z/E比が増加か減少する他の実施形態において、前記生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも20である。Z/E比が増加か減少する他の実施形態において、前記生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比は、少なくとも40である。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が増加または減少するいずれかの方法において、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンの触媒との接触時間は重要ではない。一実施形態において、接触時間は、約0.01秒〜100秒である。他の実施形態において、接触時間は、約5秒〜約60秒である。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が増加または減少するいずれかの方法において、異性化プロセスに用いる圧力は、大気圧より低いか、大気圧か、または大気圧より高くすることができる。一実施形態において、異性化圧力はほぼ大気圧である。他の実施形態において、異性化圧力は自己生成のものである。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が増加または減少するいずれかの方法の特定の実施形態において、接触は、任意の好適な気相反応容器でなされる。特定の一実施形態において、反応容器は、ガス状HFC−1225yeが流れる触媒で充填された管である。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が増加または減少するいずれかの方法の特定の実施形態において、異性化プロセスのための反応容器、それに付随する供給ライン、流出ラインおよび開示された方法を適用するのに用いられる付随するユニットは、耐食性材料で構築されていなければならない。構築に典型的な材料としては、ステンレス鋼、特に、オーステナイト系のもの、周知の高ニッケル合金、例えば、Monel(商標)という商標で市販されているニッケル−銅合金、Hastelloy(商標)という商標で市販されているニッケル系合金およびInconel(商標)という商標で市販されているニッケル−クロム合金が挙げられる。
1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が増加または減少するいずれかの方法において、異性体の比率は、出発材料が平衡となる温度によって異なる。例えば、E−異性体が必要で、出発材料がZ−異性体の場合、出発材料を約350℃で平衡にすると、約10%のE−異性体が生成される。出発材料が10%のE−異性体および90%のZ−異性体の実施形態においては(2つの異性体が、約350℃で作製される場合)、Z−異性体は、25℃でそれらを相互変換することにより、99%まで増加させることができる。従って、平衡組成は、いずれかの側に進む。
本明細書に記載した概念を、以下の実施例によりさらに説明する。これらは、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定しない。
実施例1
フッ化アルミナ触媒によるE−1225yeのZ−1225yeへの異性化
Inconel(商標)管(外径5/8インチ)に、13cc(8.01gm)の12/20メッシュまで粉砕したAl押出し物を充填した。触媒床の温度を、200℃まで20分間、38sccm(6.3×10−7/秒)の窒素を流しながら昇温した。次に、温度を、325℃まで13分間、400℃まで27分間、そして、300℃まで80分間、同じ窒素フローを維持しながら、昇温した。窒素フローを26sccm(4.3×10−7/秒)まで減じ、HFフローを9sccm(1.5×10−7/秒)で46分間加えた。温度を325℃まで80分間、350℃まで80分間、375℃まで120分間、400℃まで40分間、そして、425℃まで53分間、全て同じフローで、昇温した。425℃の温度に27分間保ちながら、窒素フローを、19sccm(3.2×10−7/秒)まで減じ、HFを、15sccm(2.5×10−7/秒)まで増やした。425℃の温度に27分間保ちながら、窒素フローを、11sccm(1.8×10−7/秒)まで減じ、HFを、21sccm(3.5×10−7/秒)まで増やした。425℃の温度に27分間保ちながら、窒素フローを、4sccm(6.7×10−7/秒)まで減じ、HFを、27sccm(4.5×10−7/秒)まで増やした。425℃の温度に161分間保ちながら、窒素フローを止め、HFフローを30sccm(5.0×10−7/秒)まで増やした。窒素フロー20sccm(3.3×10−7/秒)としながら、温度を30℃まで冷やした。
92.3%のZ−1225ye、4.2%のE−1225yeおよび2.6%の未知のものを含有するE−およびZ−1225yeの混合物を、リアクタに、30℃、20sccm(3.3×10−7/秒)の流量で通過させたところ、接触時間は20秒であった。リアクタの流出物を、GCMSにより分析したところ、検出可能なE異性体はなく、97.4%のZ−1225yeおよび2.6%の未知のものを含有していることが分かった。リアクタの温度を30℃に保ちながら、1225yeのフローを34sccm(5.7×10−7/秒)まで増大したところ、22秒の接触時間となり、リアクタ流出物は、検出可能なE異性体を含まず、97.4%のZ−1225yeおよび2.6%の未知のものであった。
実施例2
フッ化アルミナ触媒によるE−1225yeのZ−1225yeへの異性化
触媒は、国際公開第2004/060806A1号パンフレットに記載されたとおり、アルミニウムイソプロポキシドでできており、15ccをフローリアクタに入れた。45%のZ−1225ye、5%のE−1225yeおよび50%のアルゴンを含有するE−およびZ−1225yeの混合物を、リアクタに、30℃、19sccm(3.2×10−7/秒)の流量で通過させたところ、接触時間は47秒であった。リアクタの流出物を、19F NMRにより分析したところ、98.5%のZ−1225yeおよび1.5%のE異性体を含有していることが分かった。
概要または実施例において上述した動作の全てが必要なわけではなく、特定の動作の一部は必要ない場合もあり、記載したものに加えて、1つ以上のさらなる動作を実施する場合もあることに留意されたい。さらに、動作をリストした順番は、必ずしも、実施する順番とは限らない。
前述の明細書において、概念を、具体的な実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、当業者であれば、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行えることが分かる。従って、明細書および図面は、限定する意味でなく、例示とみなすべきであり、かかる修正は全て、本発明の範囲内に含まれるものとする。
利点、その他の長所および問題解決策を、具体的な実施形態に関して上述してきた。しかしながら、利点、長所または解決策が生じるか、またはより顕著となる利点、長所、問題解決策は、特許請求の範囲の重大な、必要な、または必須の構成とは解釈されないものとする。
明瞭にするために別個の実施形態の文脈で本明細書に記載された特定の特徴は、単一の実施形態において、組み合わせて提供されてもよいものと考えられる。反対に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載された様々な特徴は、別個に、または任意の下位の組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記載した値には、その範囲内のそれぞれの全ての値が含まれる。

Claims (15)

  1. 1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を高める方法であって、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発物質を、アルミニウム触媒と接触させて、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む最終生成物を得ることを含み、最終生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、上記出発物質における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して高められる、方法。
  2. 生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、少なくとも10である請求項1に記載の方法。
  3. 生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、少なくとも20である請求項1に記載の方法。
  4. 生成物における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、少なくとも40である請求項1に記載の方法。
  5. 出発物質中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンが、E−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンである請求項1に記載の方法。
  6. アルミニウム触媒が、フッ化アルミナおよび高表面積アモルファスフッ化アルミニウムからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  7. 接触が、約−20℃〜約150℃の温度で行なわれる請求項1に記載の方法。
  8. 接触が、約−10℃〜約100℃の温度で行なわれる請求項1に記載の方法。
  9. 接触が、約0℃〜約50℃の温度で行なわれる請求項1に記載の方法。
  10. 接触が、ほぼ周囲温度で行なわれる請求項1に記載の方法。
  11. 1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比を低下させる方法であって、気相中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを含む出発物質を、アルミニウム触媒と接触させて、最終生成物を得ることを含み、最終生成物の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比が、上記出発物質における1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンのZ/E比に対して低下される、方法。
  12. 出発物質中の1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンが、Z−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペンである請求項11に記載の方法。
  13. 接触が、高温で行なわれる請求項11に記載の方法。
  14. 接触が、約300℃〜約450℃の温度で行なわれる請求項11に記載の方法。
  15. アルミニウム触媒が、フッ化アルミナおよび高表面積アモルファスフッ化アルミニウムからなる群から選択される請求項1または11に記載の方法。
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