JP2004083503A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シソ科アキギリ属雪見草(和名:ミゾコウジュ、学名Salvia plebeia R.Brown)の抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シソ科アキギリ属雪見草(和名:ミゾコウジュ、学名:Salvia plebeia R.Brown)から得られた抽出物を含有することにより、色素沈着を予防、改善し、合せて肌の透明感を改善する等、美白効果や美肌効果に優れた皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール剤、貼布剤、パップ剤、リニメント剤等の皮膚外用剤には、これらに所定の薬効を付与することを目的として種々の薬剤が加えられている。例えば、日焼け等により生じる皮膚の黒化、色素沈着によって生ずるシミ、ソバカス等の現象を予防又は改善するために、アスコルビン酸、胎盤抽出物、グルタチオン、ハイドロキノン等の美白剤が加えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの美白剤では、美白効果が十分でなかったり、あるいは、製剤中で変質するなどして所期の薬効が得られない場合があり、その改善が望まれていた。
【0004】
本発明の課題は、良好な美白及び/又は美肌効果を有するとともに、保存安定性が良好な皮膚外用剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた美白効果を有し、皮膚外用剤の薬効成分として使用できる天然成分について種々検討を重ねた結果、シソ科アキギリ属雪見草(以下、単に雪見草という場合がある)から得られた抽出物が、高いメラニン生成抑制作用を有していることを見出した。そして、この抽出物は、美白及び/又は美肌成分として皮膚外用剤に配合できるとともに、他の薬効成分と組み合わせることにより、皮膚外用剤として更に優れた効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、シソ科アキギリ属雪見草から得られた抽出物を美白及び/又は美肌成分として含有する皮膚外用剤を提供するものである。
【0007】
本発明の好ましい態様として、(A)シソ科アキギリ属雪見草から得られた抽出物と、(B)美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤及び紫外線防止剤から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上とを含有する上記皮膚外用剤;が提供される。又、別の観点からは、本発明により、上記植物の抽出物を有効成分とするメラニン生成抑制剤;上記植物の抽出物をメラニン生成抑制剤として含む皮膚外用剤;上記植物の抽出物を供給することによってメラニンの生成を抑制する方法;が提供される。
【0008】
なお、本明細書において「美肌」の用語は、例えば、色素沈着の抑制、肌のくすみ、日やけなどによる皮膚の黒化、シミ、ソバカスの防止及び改善などを含めて最も広義に解釈する必要があり、「美白」がその範囲に含まれることを理解すべきである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膚外用剤は、シソ科アキギリ属雪見草の抽出物を含有することを特徴とする。
本発明に用いられる前記雪見草抽出物は、抽出部位について特に制限がなく、雪見草の根、茎、葉、花、果実、種子等いずれの部分の抽出物であってもよい。又、本発明の皮膚外用剤には、雪見草の2箇所以上分から得られた抽出物を混合して用いてもよく、あるいは2箇所以上の部分から異なる溶媒により抽出された抽出物を二種以上混合して用いてもよい。
【0010】
前記雪見草抽出物は、雪見草の根、茎、葉、花、果実、種子等の1箇所又は2箇所以上を、適当な溶媒によって抽出することによって得られる。これらの部分に乾燥、細切、圧搾、又は発酵などの適宜の処理を施した後、抽出処理を施してもよい。抽出は、雪見草を低温ないし加温下で溶媒中に所定の時間浸漬することによって実施できる。抽出溶媒としては特に限定されないが、例えば水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン等のケトン類;エチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;等の一種又は二種以上を用いることができる。
【0011】
前記雪見草抽出物は、そのまま皮膚外用剤に配合してもよいし、適宜の期間そのまま放置し、熟成させた後に用いることもできる。必要ならば、効果に影響のない範囲で、さらに、濾過やイオン交換樹脂等による脱臭、脱色等の精製処理を施した後に用いることもできる。又、液体クロマトグラフィー等の分離手段を用いて、活性の高い画分のみを用いることもできる。
【0012】
前記雪見草の好ましい抽出方法の例としては、雪見草を含水濃度0〜100体積%のエチルアルコールや1,3−ブチレングリコール又は水を用い、室温で又は加温して1〜5日間抽出を行った後、濾過し、得られた濾液をさらに1週間程放置して熟成させ、再び濾過を行う方法が挙げられる。但し、抽出法はこれに限定されるものではない。
【0013】
前記雪見草抽出物は、液状、ペースト状、ゲル状等いずれの形態で皮膚外用剤に含有させてもよい。液状等の抽出物を乾固させて固体状とした後、又はスプレードライ等により乾燥させて粉末状とした後、皮膚外用剤に含有させることもできる。
【0014】
本発明の皮膚外用剤における前記雪見草抽出物(乾燥固形物)の含有量は、好ましくは0.00001〜5質量%(以下単に「%」で示す)であり、より好ましくは0.001〜0.5%である。この範囲内であれば、雪見草抽出物を安定に配合することができ、かつ高い美白及び/又は美肌効果を発揮させることができる。又、溶液として抽出物を使用する場合は、溶質である乾燥固形分の含有量が上記範囲内であれば、その抽出物溶液濃度は何ら限定されるものではない。
【0015】
本発明の皮膚外用剤は、前記雪見草抽出物を常法に従い、種々の形態の基剤に配合して、製剤化することにより調製することができる。本発明では、雪見草抽出物を美白及び/又は美肌成分として皮膚外用剤中に配合する。さらに、雪見草抽出物を他の薬効剤の一種又は二種以上と組み合わせて配合することによって、美白及び/又は美肌効果のより優れた皮膚外用剤を調製することができる。
【0016】
本発明の好ましい実施形態として、(A)成分として前記雪見草抽出物と、(B)成分として美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤及び紫外線防止剤から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上とを含有する皮膚外用剤が挙げられる。
本実施形態において(B)成分として用いられる薬効剤は、美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤及び紫外線防止剤から選ばれるものであるが、具体的な薬効剤としては、それぞれ以下に示すものが例示される。なお、以下の具体例において、「誘導体」には形成可能な塩が含まれる。又、2つ以上の薬効を有する化合物については、各薬効剤の具体例として重複して例示した。
【0017】
(美白剤)
美白剤としては、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、胎盤抽出物、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、ヨクイニン(ハトムギ)抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、海藻抽出物(コンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、ヒバマタ、スジメ、トロロコンブ、カジメ、ツルアラメ、チガイソ、ホンダワラ、ジャイアントケルプ等の褐藻類;テングサ、オオキリンサイ、キリンサイ、ツノマタ、スギノリ、ウスバノリ、アサクサノリ、マツノリ、トサカマツ、フノリ、オゴノリ、カイメンソウ、イギス、エゴノリ等の紅藻類;クロレラ、アオノリ、ドナリエラ、クロロコッカス、アナアオサ、カワノリ、マリモ、シオグサ、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ヒトエグサ、アオミドロ等の緑藻類;スピルリナ等の藍藻類等)、ビャクレン抽出物、センプクカ抽出物、ブドウ抽出物、コムギ抽出物、トマト抽出物、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、アガロース、オリゴサッカライド、ネオアガロビオース、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、アスパラガス抽出物、アセロラ抽出物、イブキトラノオ抽出物、ノイバラ(エイジツ)抽出物、エゾウコギ抽出物、エンドウ豆抽出物、カミツレ抽出物、カムカム抽出物、ケイケットウ抽出物、オレンジ抽出物、キイチゴ抽出物、キウイ抽出物、クララ(クジン)抽出物、コーヒー抽出物、ゴマ油、エゴマ油、ゴカヒ抽出物、コメ抽出物、コメヌカ抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、クワ(ソウハクヒ)抽出物、トウキ抽出物、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、ブラックカラント抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、ユキノシタ抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、霊芝抽出物、微生物発酵代謝産物、大豆抽出物、糖蜜抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。なお、抽出物の具体例においては、括弧内は植物の別名、生薬名等を示す。
【0018】
これらの美白剤のうち、特に好ましいものとしては、ビタミンC及びその誘導体、胎盤抽出物、カンゾウ抽出物、ハトムギ(ヨクイニン)抽出物、コムギ抽出物、ビャクレン抽出物、海藻抽出物、茶抽出物が挙げられる。
【0019】
(抗酸化剤)
抗酸化剤としては、ビタミンE及びその誘導体(dl−α(β、γ)−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸−dl−α−トコフェロール、リノール酸−dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のトコフェロール及びその誘導体、ユビキノン類等)、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体、デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、ビタミンD及びその誘導体(エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ジヒドロキシスタナール等)、ルチン及びその誘導体、チオタウリン、タウリン、ハイドロキノン及びその誘導体、ヒスチジン、カテキン及びその誘導体、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン及びこれらを含有するカンゾウ抽出物、グルタチオン及びその誘導体、没食子酸及びその誘導体、コレステロール及びその誘導体、スーパーオキサイドディスムターゼ、マンニトール、キュウリ抽出物、ケイケットウ抽出物、ゲンチアナ(リンドウ)抽出物、ゲンノショウコ抽出物、サンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、イチョウ抽出物、コガネバナ(オウゴン)抽出物、ニンジン抽出物、マイカイカ(マイカイ、ハマナス)抽出物、サンペンズ(カワラケツメイ)抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ブドウ抽出物、ボタン(ボタンピ)抽出物、モッカ(ボケ)抽出物、メリッサ抽出物、ヤシャジツ(ヤシャ)抽出物、ユキノシタ抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、レタス抽出物、茶抽出物(烏龍茶、紅茶、緑茶等)、微生物発酵代謝産物、海藻抽出物、霊芝抽出物、卵殻膜抽出物、胎盤抽出物、羅漢果抽出物等が挙げられる。なお、抽出物の具体例においては、括弧内は植物の別名、生薬名等を示す。
【0020】
これらの抗酸化剤のうち、特に好ましいものとしては、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ルチン及びその誘導体、ヤシャジツ抽出物、ユキノシタ抽出物、マイカイカ抽出物、スーパーオキサイドディスムターゼ、イチョウ抽出物、グルタチオン及びその誘導体、ヒスチジン、マンニトール、カロチノイドが挙げられる。
【0021】
(抗炎症剤)
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、アロエ抽出物、アシタバ抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、イオウ及びその誘導体、イラクサ抽出物、インチンコウ(カワラヨモギ)抽出物、ウコン抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オトギリソウ抽出物、カミツレ抽出物、コンフリー(ヒレハリソウ)抽出物、スイカズラ(キンギンカ)抽出物、クレソン抽出物、サルビア(セージ)抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、シコン(ムラサキ)抽出物、シソ抽出物、シラカバ抽出物、ニワトコ抽出物、ガマ(ホオウ)抽出物、ムクロジ抽出物、ユーカリ抽出物、ヨモギ抽出物、レンゲソウ抽出物、コンドロイチン硫酸及びその誘導体、酸化亜鉛等が挙げられる。なお、抽出物の具体例においては、括弧内は植物の別名、生薬名等を示す。
【0022】
これらの抗炎症剤のうち、特に好ましいものとしては、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、ビタミンB及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0023】
(細胞賦活剤)
細胞賦活剤としては、カロチノイド(カロチン、リコピン、アスタキサンチン等)、ビタミンA及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール及びその誘導体;デヒドロレチナール等のレチナール及びその誘導体等)、ビタミンC及びその誘導体(ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル等のL−アスコルビン酸アルキルエステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等)、ビタミンB及びその誘導体(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩、リボフラビン、酢酸リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート、フラビンアデニンジヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、コリン類等)、リボ核酸及びその塩、デオキシリボ核酸及びその塩、α−及びγ−リノレン酸、キサンチン及びその誘導体(カフェイン等)、アミノ酸及びその誘導体(セリン、グルタミン酸、テアニン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン酸等)、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体、エイコサペンタエン酸及びその誘導体、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、アーモンド抽出物、アスパラガス抽出物、アンズ(キョウニン)抽出物、イチョウ抽出物、キハダ(オウバク)抽出物、オオムギ(バクガ)抽出物、キウイ抽出物、キュウリ抽出物、シイタケ抽出物、スギナ抽出物、センブリ抽出物、ダイズ抽出物、ナツメ(タイソウ)抽出物、ツボクサ抽出物、トウガラシ抽出物、トウキンセンカ抽出物、トマト抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ヒノキチオール、ブクリョウ抽出物、ブドウ種子油、ブナノキ抽出物、ブナの芽抽出物、モモ抽出物、ユーカリ抽出物、ユリ抽出物、レタス抽出物、レモン抽出物、ローズマリー(マンネンロウ)抽出物、麦芽根抽出物、動物由来抽出物(イカスミ等軟体動物抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、魚肉抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリー、シルクプロテイン及びその分解物、胎盤抽出物、血清除蛋白抽出物、ラクトフェリン又はその分解物等)、酵母抽出液、微生物発酵代謝産物(乳酸菌、ビフィズス菌等由来)、霊芝抽出物等が挙げられる。なお、抽出物の具体例においては、括弧内は植物の別名、生薬名等を示す。
【0024】
これらの細胞賦活剤のうち、特に好ましいものとしては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンB及びそれらの誘導体、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸、鶏冠抽出物、血清除蛋白抽出物、酵母抽出物、微生物発酵代謝産物(乳酸菌、ビフィズス菌等由来)、霊芝抽出物等から選ばれる抽出物が挙げられる。
【0025】
(紫外線防止剤)
紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等)、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。又、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体は微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
【0026】
これらの紫外線防止剤のうち、特に好ましいものとしては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛が挙げられる。
【0027】
本発明の美白用皮膚外用剤における上記(B)成分の薬効剤の好ましい配合量は、薬効剤の種類により相違するが、以下に示す範囲とすることが好ましい。この範囲であれば、(A)成分の雪見草抽出物と組み合わせた場合、製剤及び製剤中の(A)成分の経時安定性に影響を及ぼすことがなく、より高い美白及び/又は美肌効果を発揮させることができる。
【0028】
すなわち、本発明の皮膚外用剤における美白剤の配合量は、好ましくは0.00001〜5%であり、より好ましくは0.0001〜3%の範囲である。抽出物を溶液のまま用いる場合は、乾燥固形分としてこの範囲であればよい。この範囲であればより優れた美白及び/又は美肌効果を示し、かつ使用感の良好な皮膚外用剤が得られる。
【0029】
本発明の皮膚外用剤における抗酸化剤の配合量は、好ましくは0.00001〜5%、より好ましくは0.0001〜3%の範囲である。抽出物を溶液のまま用いる場合は、乾燥固形分としてこの範囲であればよい。この範囲であればより優れた抗酸化効果がみられ、かつ、優れた美白及び/又は美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
【0030】
本発明の皮膚外用剤における抗炎症剤の配合量は、0.00001〜5%の範囲が好ましく、より好ましくは0.0001〜3%の範囲である。抽出物を溶液のまま用いる場合は、乾燥固形分としてこの範囲であればよい。この範囲であれば優れた抗炎症効果がみられ、かつ、優れた美白及び/又は美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
【0031】
本発明の皮膚外用剤における細胞賦活剤の配合量としては、好ましくは0.00001〜5%、より好ましくは0.0001〜3%の範囲である。抽出物を溶液のまま用いる場合は、乾燥固形分としてこの範囲であればよい。この範囲であればより優れた肌荒れ改善効果が発現し、かつ、優れた美白及び/又は美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
【0032】
本発明の皮膚外用剤における紫外線防止剤の配合量としては、好ましくは0.001〜20%、より好ましくは0.01〜10%の範囲である。この範囲であればより優れた紫外線防止効果が発現し、かつ、優れた美白及び/又は美肌効果を示す皮膚外用剤が得られる。
【0033】
これらの美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤及び紫外線防止剤は、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0034】
皮膚外用剤の配合形態の例としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール剤、貼布剤、パップ剤、リニメント剤等のいずれの形態の化粧料であっても、外用医薬品等であってもよい。
【0035】
又、本発明の皮膚外用剤には、前記(A)及び(B)成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等の製剤に使用される成分、水(精製水、温泉水、深層水等)、油剤、界面活性剤、金属セッケン、ゲル化剤、粉体、アルコール類、水溶性高分子、皮膜形成剤、樹脂、包接化合物、抗菌剤、香料、消臭剤、塩類、pH調整剤、清涼剤、植物・動物・微生物由来の抽出物、活性酸素除去剤、血行促進剤、収斂剤、抗脂漏剤、保湿剤、キレート剤、角質溶解剤、酵素、ホルモン類、ビタミン類等を必要に応じて加えることができる。これらの中の具体例を以下に示す。
【0036】
油剤としては、基剤の構成成分又は使用性、使用感を良化するものとして、通常の皮膚外用剤に使用されるものであれば、天然系油であるか、合成油であるか、あるいは固体、半固体、液体であるか等の性状は問わず、例えば、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ油、カカオ脂、シア脂等の植物や動物由来の油脂、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ゲイロウ等のロウ類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル油、シリコーン油類、フッ素系油類等を使用することができる。
【0037】
界面活性剤は、油剤等の乳化や可溶化等のために用いられ、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤を用いることができる。
【0038】
粉体は、主としてメーキャップ化粧料における着色や皮膚の隠蔽、又は使用感を良化するため等多目的に用いられ、通常の化粧料や皮膚外用剤に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状、等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば、無機粉体としては、タルク、雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、無水ケイ酸、セラミックスパウダー、窒化ホウ素等が挙げられ、有機粉体としては、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等が挙げられ、有色顔料としては、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、紺青、群青等の無機系顔料、タール系色素や天然色素をレーキ化したもの等が挙げられ、パール顔料としては、雲母、タルク、マイカ等を酸化チタン等で被覆した物、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等、その他タール色素、カルミン酸等の天然色素等が挙げられる。これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、又はフッ素化合物等で表面処理を行なってもよい。
【0039】
アルコール類としては一価の低級アルコールの他、ポリエチレングリコール等種々の多価アルコールが挙げられる。
【0040】
水溶性高分子は、系の安定化や使用性、使用感を良化するために用いられ、又保湿効果を得るためにも用いられる。カラギーナン、寒天等の植物系高分子;キサンタンガム等の微生物系高分子;カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子;デンプン等のデンプン系高分子;エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子;カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリオキシエチレン系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル系高分子;等が挙げられる。
又、この中には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
【0041】
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
【0042】
活性酸素除去剤は、スーパーオキサイドディスムターゼ、クエルセチン、カテキン及びその誘導体、チアミン類(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩)、リボフラビン類(リボフラビン、酢酸リボフラビン等)、ピリドキシン類(塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等)、ニコチン酸類(ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等)等のビタミンB類、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
【0043】
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、タンパク質又はその誘導体もしくは加水分解物並びにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン、ケラチン等)、ムコ多糖及びその誘導体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)、アミノ酸及びその誘導体(ヒスチジン、セリン、グリシン、テアニン、アスパラギン酸、アルギニン、ピロリドンカルボン酸等)、糖類(ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、キシリトール、蔗糖及びその誘導体、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ等)、糖脂質、セラミド、温泉水、アマチャ抽出物、アーモンド抽出物、アボカド抽出物、アルテア抽出物、アロエ抽出物、カミツレ抽出物、クインスシード(マルメロ)抽出物、コムギ抽出物、サボテン抽出物、ゼニアオイ(ウスベニタチアオイ)抽出物、トウキ抽出液、トウチュウカソウ抽出物、ハトムギ(ヨクイニン)抽出物、ハマメリス(ウイッチヘーゼル)抽出物、フキタンポポ抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、プルーン(スモモ)抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、杏仁油、パーシック油、サフラワー油、ヒマワリ油、アボガド油、メドゥホーム油、ツバキ油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ(ルリジサ)油、カカオ脂、シア脂、マロニエ抽出物、ムクロジ抽出物、メリッサ抽出物、ユキノシタ抽出物、ユリ抽出物、ラベンダー抽出物、リン脂質(大豆、卵黄等由来)、レンゲソウ抽出物、ワレモコウ(ジユ)抽出物、茶(烏龍茶、緑茶、紅茶等)抽出物、尿素、羅漢果抽出物、海藻抽出物(コンブ、マコンブ、ワカメ、ヒジキ、ヒバマタ、スジメ、トロロコンブ、カジメ、ツルアラメ、チガイソ、ホンダワラ、ジャイアントケルプ等の褐藻類;テングサ、キリンサイ、ツノマタ、スギノリ、ウスバノリ、アサクサノリ、マツノリ、トサカマツ、フノリ、オゴノリ、カイメンソウ、イギス、エゴノリ等の紅藻類;クロレラ、アオノリ、ドナリエラ、クロロコッカス、アナアオサ、カワノリ、マリモ、シオグサ、カサノリ、フトジュズモ、タマジュズモ、ヒトエグサ、アオミドロ等の緑藻類;スピルリナ等の藍藻類等)等が挙げられる。
【0044】
血行促進剤としては、ビタミンE及びその誘導体等の他、γ―オリザノール等が挙げられ、酵素としてはリパーゼ、パパイン等が挙げられる。
【0045】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
【0046】
(例1:雪見草抽出物の製造)
雪見草の葉及び茎の混合物500gに、精製水、50体積%含水エチルアルコール、エチルアルコールをそれぞれ別々に3L加え、室温又は加温して1日間抽出を行った後、濾過し、得られた濾液の溶媒を留去して乾固し、固形分である雪見草の精製水抽出物、50体積%含水エチルアルコール抽出物、エチルアルコール抽出物を得た。この時、雪見草の精製水抽出物の乾燥固形分は4.1%、50体積%含水エチルアルコール抽出物の乾燥固形分は3.2%、エチルアルコール抽出物の乾燥固形分は1.1%であった。
【0047】
(例2:ヨクイニン抽出物の製造)
ヨクイニン(日局)10gに、70体積%含水エチルアルコール100mLを加え、室温にて3日間抽出を行った後、濾過してヨクイニン抽出物を得た。この時、ヨクイニン抽出物の乾燥固形分は0.8%であった。
【0048】
(例3:細胞培養によるメラニン生成抑制効果(白色化率)及び細胞生存率試験)
マウス由来のB16メラノーマ培養細胞を使用し、例1で得られた雪見草の精製水抽出物及び50体積%含水エチルアルコール抽出物を検体として、メラニン生成抑制効果及び細胞生存率を調べた。
具体的には、2枚の6穴プレートに10%FBS含有MEM培地を適量とり、B16メラノーマ細胞を播種し、37℃、二酸化炭素濃度5%中にて静置した。翌日、例1で得られた雪見草の精製水抽出物及び50%体積含水エチルアルコール抽出物を各抽出溶媒に溶解して、その最終濃度が0(対照)、30及び60μg/mLとなるように検体調製液を添加し混和した。培養5日目に培地を交換し、再度検体調製液を添加した。翌日、培地を除き、1枚のプレートについて、細胞をリン酸緩衝液にて洗浄した後回収し、B16メラノーマ培養細胞の白色化度を以下の基準にて評価した。
又、比較例としてメラニン生成抑制作用のあることが知られているヨクイニン抽出物についても同様の試験を行った。効果の確認のため最終濃度300、500及び1000μg/mLの試料について行った。
【0049】
(判定基準)
+:対照に対してあきらかに白色である。
±:対照に対してやや白色である。
−:対照と同じ黒色である。
【0050】
残りの1枚のプレートについて、細胞をホルマリン固定後、1%クリスタルバイオレット溶液に添加し染色した。各検体濃度に対する生存細胞率をモノセレーター(オリンパス社製)で測定した。
これらの結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
表1に示す結果から明らかなごとく、雪見草抽出物は、ヨクイニン抽出物より低濃度で高いメラニン生成抑制能を有し、かつB16メラノーマ培養細胞に対する毒性が低いことが認められた。従って、該雪見草抽出物を配合した本発明の皮膚外用剤は、これを肌に適用することにより、極めて優れたメラニン生成抑制作用を発揮し、日焼けによる肌の黒色化、シミ、ソバカスなどを効果的に抑制して美白及び美肌効果を得ることができる。
【0053】
(例4:クリーム)
下記表2に示す組成のクリームを以下の方法により各々調製した。
まず、表2に示す成分(1)〜(6)および(9)を混合し、加熱して70℃に維持した。この混合物に、成分(11)の一部を加熱して70℃に維持したものを加え乳化し、さらに、(11)の残部で溶解した(7)〜(8)及び(10)を混合した。その後、冷却してクリームを各々得た。
【0054】
得られた各々のクリームについて、美白及び美肌効果を以下の試験方法により評価した。
被験クリーム1品につき27〜54才の女性15名をパネルとし、毎日、朝と夜の2回、12週間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布顔面に塗布し、塗布による美白及び美肌効果を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。なお、表中の評価欄の数は人数を示す。
<評価> <内 容>
有 効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無 効 使用前と変化なし。
【0055】
【表2】
【0056】
表2に示した結果から、雪見草抽出物を含有する本発明品は、これを皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」等を防止及び改善することができ、美しい肌とすることが明らかとなった。
【0057】
(例5:クリーム)
下記表3に示す組成のクリームを下記製法で各々調製した。
まず、成分(1)〜(6)、(10)、(13)及び(14)を混合し、加熱して70℃に維持した。この混合物に、成分(16)の一部を加熱して70℃に維持したものを混合して乳化し、さらに、この混合物に、成分(7)〜(8)と、成分(16)の残部で溶解した(9)、(11)及び(12)と、(15)とを混合した後、冷却してクリームを得た。
【0058】
得られた各々のクリーム(雪見草から得られる精製水抽出物と美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤を併用したクリーム)の美白及び美肌効果を、以下の試験方法により評価した。
被験クリーム1品につき27〜54才の女性15名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、12週間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布し、塗布による美白及び美肌効果を以下の基準で評価した。評価結果を表3に示す。なお、表中の評価欄の数は人数を示す。
<評価> <内 容>
有 効 肌のくすみが目立たなくなった。
やや有効 肌のくすみがあまり目立たなくなった。
無 効 使用前と変化なし。
【0059】
【表3】
【0060】
雪見草の精製水抽出物を配合した本発明品1のクリームは、これらを皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」等を防止及び改善することができ、美しい肌とすることが明らかであるが、表3の結果に示される如く、さらに、上記雪見草の精製水抽出物と美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤、紫外線防止剤を併用して配合した本発明品2〜7のクリームを皮膚に適用することにより、前記の雪見草の精製水抽出物を単独で配合したクリームを適用した場合に比べてより優れた肌の「くすみ」等の防止及び改善効果を発揮し、透明感のある美しい肌とすることが明らかとなった。なお、表3の本発明品1及び比較品1は表2に記載したデーターをそのまま転記した。
【0061】
(例6:化粧水)
下記成分(3)、(4)、(7)及び(8)を混合溶解した溶液と、成分(1)、(2)、(5)、(6)及び(9)を混合溶解した溶液とを混合して均一にし、化粧水を得た。
【0062】
(例7:乳液)
下記成分(11)及び(13)を加熱混合して70℃に維持した混合物を、下記成分(1)〜(6)及び(9)を加熱混合して70℃に維持した混合物に加えて、乳化した。冷却後、(7)、(8)、(10)、(12)及び(14)を加え、均一に混合して乳液を得た。
【0063】
例6で調製した化粧水及び例7で調製した乳液はいずれも経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、日焼けによる肌の「くすみ」やシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にする化粧水及び乳液であった。
【0064】
(例8:軟膏)
下記成分(3)、(4)及び(9)の一部を加熱混合し、75℃に維持した混合物を、下記成分(1)、(2)、(7)及び(8)を加熱混合し、75℃に維持した混合物に徐々に加え、これを冷却しながら成分(9)の残部で溶解した(5)及び(6)を加え、軟膏を得た。
【0065】
例8で調製した軟膏は経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」やシミやソバカスを防止し、透明感のある美しい肌にする軟膏であった。
【0066】
(例9:パック)
下記成分(1)、(3)、(4)及び(9)を混合し、70℃に加熱溶解後、冷却して混合物を得た。この混合物に、成分(2)、(6)及び(7)を混合して得た混合物、並びに(5)及び(8)を均一に混合してパックを得た。
【0067】
例9で調製したパックは経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、肌の「くすみ」やシミを防止し、透明感のある美しい肌にするパックであった。
【0068】
(例10:リキッドファンデーション)
下記成分(1)〜(6)及び(21)を混合溶解した溶液に、下記成分(11)〜(16)を加え、均一に混合し、70℃に維持した。この溶液に、成分(7)〜(10)を均一に溶解し、70℃に維持した溶液を添加して、均一に乳化した。その乳化物を冷却後、下記成分(17)〜(20)を添加してリキッドファンデーションを得た。
【0069】
例10で調製したリキッドファンデーションは経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、日焼け等による肌の黒化やシミやソバカスを防止するリキッドファンデーションであった。
【0070】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明の雪見草抽出物を含有する皮膚外用剤は、優れたメラニン生成抑制作用を有しており、色素沈着に対し高い抑制効果を発揮し、肌のくすみ、日やけなどによる皮膚の黒化、シミ、ソバカスの防止及び改善等に有効である。
Claims (2)
- シソ科アキギリ属雪見草(和名:ミゾコウジュ、学名:Salvia plebeia R.Brown)の抽出物を美白及び/又は美肌成分として含有する皮膚外用剤。
- さらに、美白剤、抗酸化剤、抗炎症剤、細胞賦活剤及び紫外線防止剤から選ばれる薬効剤の一種又は二種以上を含有する請求項1に記載の皮膚外用剤。
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