JP2004082547A - 樹脂発泡体の製造方法および樹脂発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結晶性プロピレン・エチレン共重合体を少なくとも含むポリプロピレン成分(A)77質量%以上95質量%以下、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)5質量%以上13質量%以下およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)0質量%以上10質量%以下を含む樹脂成分と、該樹脂成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下の発泡剤(D)とを含有する発泡性樹脂組成物を、ガスにより加圧されたキャビティ内に射出する射出工程と、射出工程後、キャビティの容積を拡大させて発泡性樹脂組成物を発泡させる発泡工程とを有する樹脂発泡体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン系の樹脂発泡体の製造方法およびこれにより得られる樹脂発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン樹脂は、優れた物性および成形加工性を有しており、その上、焼却時に有害ガスを発生しない、リサイクル可能であるなどの利点から、環境に優しい材料として急速にその用途が拡大している。例えば、自動車部品としては、軽量で剛性に優れたポリプロピレン系の樹脂発泡体が知られており、このような樹脂発泡体には、軽量(高発泡倍率)であることに加え、表面外観が良好であること、そして均一で微細な発泡セルを有していることが望まれている。
【0003】
ポリプロピレン系の樹脂発泡体の製造には、射出発泡法が用いられる。従来の射出発泡法としては、ガスカウンタプレッシャー法、コアバック法などが知られている。
ガスカウンタプレッシャー法は、あらかじめガスで加圧されたキャビティ内に発泡性樹脂組成物を射出し、ガス抜きを行ってキャビティ内を減圧状態にして樹脂内で発泡を進行させる方法である。この方法によれば、加圧されたガスによって樹脂表面の発泡が抑えられ、通常の射出成形体と同等の表面外観および均一で微細な発泡セルを有する樹脂発泡体を得ることができる。しかしながら、ガスカウンタプレッシャー法では、高発泡倍率の樹脂発泡体を得ることができず、また転写性も悪いという欠点があった。
【0004】
一方、コアバック法は、固定型と移動型とに挟まれたキャビティ内に発泡性樹脂組成物を射出し、移動型を後退させることにより、樹脂内で発泡を進行させる方法である。この方法によれば、高発泡倍率の樹脂発泡体を得ることができるものの、樹脂表面の発泡を抑えることができず、移動型を後退させる前に発泡ガスが抜けてしまい、フラッシュによる外観不良が発生するという欠点があった。また、樹脂発泡体内に形成される発泡セルは、連続セルとなるため大きく、かつ不均一となる欠点もあった。
【0005】
表面外観が良好で、かつ高倍率である樹脂発泡体を得る方法としては、図5に示すように、発泡性樹脂組成物の一部を、固定型1および移動型2に挟まれた最終製品の容積よりも小さい狭いキャビティ3内に射出ノズル(図示略)からスプルー4を通して射出する一次射出工程と、その後、図6に示すように、移動型2を後退させながら残りの発泡性樹脂組成物を拡大されたキャビティ3中へ射出する二次射出工程と、図7に示すように、移動型2をさらに後退させてその発泡性樹脂組成物を発泡成形する発泡工程とからなる射出発泡法が、特開2002−11748号公報、特開2002−120252号公報等に開示されている。
【0006】
このような方法では、金型に接している樹脂表面は、金型で冷却されているので発泡が抑えられてスキン層となり、その内部は発泡層となる。しかしながら、この方法では、初期のキャビティ3の容積が、かなり小さいため、キャビティ3内全体に発泡性樹脂組成物を充填するために、流動性の高い発泡性樹脂組成物が必要であった。さらに、キャビティ3を拡大しながら発泡性樹脂組成物を射出すると、射出完了直前までキャビティ3が拡大されることになるため、移動型2の移動方向に沿った樹脂発泡体の外縁部分5にスワールマーク(発泡模様)やシルバー(スジ模様)が発生し、部分的に外観不良が発生するという問題があった。また、樹脂発泡体内に形成される発泡セルは、連続セルとなるため大きく、かつ不均一となる欠点もあった。
【0007】
表面外観が良好な樹脂発泡体を得る他の方法としては、発泡性樹脂組成物をキャビティ内に射出した後、発泡ガスによる樹脂の膨張で金型壁面との接触を維持しながら移動型を後退させる方法が、特開平8−267526号公報に開示されている。しかしながら、このような方法では、膨張中の樹脂表面と金型壁面とが常時接触して樹脂表面が常に冷却されるために、樹脂表面のスキン層が厚くなりすぎ、発泡倍率を高くすることは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、表面外観が良好であり、発泡セルが均一で微細であり、転写性がよく、かつ高発泡倍率である樹脂発泡体を得ることができる製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の樹脂発泡体の製造方法は、結晶性プロピレン・エチレン共重合体を少なくとも含むポリプロピレン成分(A)77質量%以上95質量%以下、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)5質量%以上13質量%以下およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)0質量%以上10質量%以下を含む樹脂成分と、該樹脂成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下の発泡剤(D)とを含有する発泡性樹脂組成物を、ガスにより加圧されたキャビティ内に射出する射出工程と、射出工程後、キャビティの容積を拡大させて発泡性樹脂組成物を発泡させる発泡工程とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の樹脂発泡体の製造方法においては、前記プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)を含む樹脂成分のメルトフローレートが、5g/10分以上100g/10分未満であることが望ましい。
また、前記発泡剤(D)は、炭酸塩または炭酸水素塩10質量%以上70質量%以下と有機カルボン酸30質量%以上90質量%以下とからなるものであることが望ましい。
【0011】
また、発泡性樹脂組成物をキャビティ内に射出する前のキャビティ内のガス圧力は、3kg/cm2 以上10kg/cm2 以下の範囲であることが望ましい。また、発泡工程において、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりも、キャビティの容積を速く拡大させることが望ましい。
また、本発明の樹脂発泡体は、本発明の樹脂発泡体の製造方法によって得られたものであることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
[ポリプロピレン成分(A)]
発泡性樹脂組成物の主成分であるポリプロピレン成分(A)は、結晶性プロピレン・エチレン共重合体を主成分とし、必要に応じて、結晶性プロピレン単独重合体および/または結晶性プロピレンランダム共重合体をさらに含有するものである。
【0013】
結晶性プロピレン・エチレン共重合体は、結晶性プロピレン単独重合体と、エチレンとプロピレンあるいは炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体とを含有するものである。結晶性プロピレン・エチレン共重合体の常温におけるパラキシレンに可溶な成分の割合は、10質量%以上70質量%未満であることが好ましい。常温におけるパラキシレンに可溶な成分の割合が10質量%未満であるならば、得られる樹脂発泡体の耐衝撃性が悪化する。一方、70質量%以上であるならば、結晶性プロピレン・エチレン共重合体の製造時にブロッキングを起こしやすく安定生産性に問題を生じる。
【0014】
結晶性プロピレン・エチレン共重合体の230℃でのメルトフローレート(MFR)は、好ましくは5g/10分以上100g/10分以下であり、より好ましくは10g/10分以上80g/10分以下である。MFRが5g/10分未満であるならば、分散性、成形性が悪化する。一方、100g/10分を超えるならば、得られる樹脂発泡体の耐衝撃性が低下するという問題がある。
本発明においては、結晶性プロピレン・エチレン共重合体のMFRは、JISK6921−2に記載の方法で、230℃、2.16kgの荷重下で測定される。
【0015】
また、結晶性プロピレン・エチレン共重合体の流動性や、発泡成形性を改良するために結晶性プロピレン単独重合体を併用してもよい。
特に、流動性を改善するためには、230℃でのメルトフローレートが500g/10分以上3000g/10分以下の結晶性プロピレン単独重合体が好適である。メルトフローレートは、800g/10分以上2500g/10分以下であればより好ましく、1000g/10分以上2000g/10分以下であればさらに好ましい。結晶性プロピレン単独重合体のメルトフローレートが500g/10分以上であれば、流動性が大幅に改善され、3000g/10分未満であれば、樹脂発泡体の耐衝撃性を高く維持することができる。
本発明においては、結晶性プロピレン単独重合体のメルトフローレートは、JIS K6921−2に記載されている方法で230℃、2.16kg荷重下にて測定される。
【0016】
また、沸騰p−キシレン可溶分は、6.0質量%以下であることが好ましい。より好ましくは3.0質量%以下である。
ここで、沸騰p−キシレン可溶分は、以下のようにして求められる。
沸騰p−キシレンでホモポリプロピレン5gをソックスレー抽出し、濾液を20℃で一昼夜放置した後、濾液にアセトンを加えて析出物を析出させ、析出物を濾過、乾燥し、得られたものの質量(W1 (g))を測定し、次式より算出する。
((W1 )/5)×100 (%)
【0017】
この結晶性プロピレン単独重合体のメルトフローレートの調整方法としては、重合時に、水素などの分子量調節剤の量や重合温度、圧力等の重合条件を調整する方法や、特開平8−302105号公報に開示されているように、重合後にジアシルパーオキシド、ジアルキルパーオキシド等の有機過酸化物で調整する方法がある。メルトフローレートの調整は、樹脂発泡体の外観等の点から前者の重合による調整方法が好ましい。
【0018】
この重合による調整方法に用いられる触媒としては、結晶性アイソタクティックポリプロピレンを与えるほとんど全ての触媒が使用でき、中でも特開平3−706号公報、特開平8−170984号公報や特開平9−20803号公報に開示されているチタン触媒成分に複数のエーテル結合を含有する電子供与体からなる触媒を使用する方法が最も好適である。
【0019】
さらに、樹脂発泡体の外観を改良するために必要に応じて、高溶融張力結晶性プロピレン単独重合体を、結晶性プロピレン・エチレン共重合体と併用してもよい。高溶融張力結晶性プロピレン単独重合体は、230℃でのメルトフローレート(MFR)(g/10分)と230℃での溶融張力(MT)(g)が下記式の関係を満たしている結晶性プロピレン単独重合体である。
11.32×MFR−0.7854≦MT
【0020】
好ましい高溶融張力結晶性プロピレン単独重合体としては、230℃における溶融張力(MT)が0.01N(0.980665gf)以上であり、230℃におけるメルトフローレートが1g/10分以上のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ここで、メルトフローレートは、JIS K6921−2に記載されている方法で230℃、2.16kg荷重下で測定される。また、溶融張力は、JIS K6921−2に示されるMFR測定用の装置に準じて測定する。具体的には、約5gの樹脂をシリンダー内に5分間230℃で予熱した後、ピストンによって押出速度20mm/分でキャピラリーより吐出し、吐出されたストランドを15.7m/分の定速度で引取り、途中滑車を介してストレスゲージにて荷重を読み取り、記録する。測定開始から120〜180秒間の読みの平均値を溶融張力とする。
【0021】
さらに、必要に応じて、プロピレンとエチレンあるいは炭素数が4以上8以下のα−オレフィンとの共重合体である結晶性ランダム共重合体を、結晶性プロピレン・エチレン共重合体と併用してもよい。結晶性ランダム共重合体におけるエチレンあるいは炭素数が4以上8以下のα−オレフィンの共重合割合は、5質量%以下であることが好ましい。共重合割合が5質量%を超えると、樹脂発泡体の耐熱性が悪化する。
【0022】
結晶性ランダム共重合体の230℃でのメルトフローレート(MFR)は、好ましくは5g/10分以上100g/10分以下であり、より好ましくは10g/10分以上80g/10分以下である。MFRが5g/10分未満であるならば、分散性、成形性が悪化する。一方、100g/10分を超えるならば、得られる樹脂発泡体の耐衝撃性が低下するという問題がある。
【0023】
[エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)]
エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)は、樹脂発泡体の耐衝撃性を向上させるための成分である。
エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)は、エチレン含有量が、好ましくは70モル%以上90モル%以下、より好ましくは75モル%以上85モル%以下であり、密度が、好ましくは0.86g/cm3 以上0.88g/cm3 以下のものである。エチレン含有量および密度がこの範囲にある共重合体は、エラストマーとしての物性を有しており、樹脂発泡体の衝撃強度を高めることができる。
【0024】
エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)のメルトフローレート(MFR)は、JIS K6921−2に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定した値が、好ましくは3g/10分以上70g/10分以下、より好ましくは10g/10分以上65g/10分以下である。MFR値がこの範囲にあると、ブロック共重合体の流動性を損なうことなく耐衝撃性を改良することができるため、衝撃強度が高く、光沢があり、外観の優れた樹脂発泡体を得ることができる。
【0025】
エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)は、通常遷移金属触媒の存在下に、エチレンと1−オクテンとを気相または液相下で共重合して製造することができる。重合触媒や重合方法などに特に制約はなく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触媒、メタロセン型触媒などを使用し、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法により製造することができる。
【0026】
[エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)]
エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)は、力学的強度(耐衝撃性)を改良するために、必要に応じて樹脂成分に配合されるものである。
【0027】
エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)のメルトフローレート(MFR)は、JIS K6921−2に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定した値が、好ましくは0.5g/10分以上10g/10分以下、より好ましくは0.6g/10分以上5g/10分以下である。MFR値がこの範囲にあると、力学的強度(耐衝撃性)が改善される。
【0028】
エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)は、通常遷移金属触媒の存在下に、エチレンと1−ブテンとを気相または液相下で共重合して製造することができる。重合触媒や重合方法などに特に制約はなく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触媒、メタロセン型触媒などを使用し、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法により製造することができる。
【0029】
[発泡剤(D)]
発泡剤(D)は、特に制限はなく、溶剤型発泡剤であっても、分解型発泡剤であってもよい。
溶剤型発泡剤は、射出成形機のシリンダー部分から注入して原料樹脂に吸収ないし溶解させ、その後、射出成形金型中で蒸発して発泡剤として機能する物質である。プロパン、ブタン、ネオペンタン、ヘプタン、イソヘキサン、ヘキサン、イソヘプタン、ヘプタン等の低沸点脂肪族炭化水素や、フロンガスで代表される低沸点のフッ素含有炭化水素等が使用できる。
【0030】
分解型発泡剤は、原料樹脂にあらかじめ配合されてから射出成形機へと供給され、射出成形機のシリンダー温度条件下で発泡剤が分解して炭酸ガス、窒素ガス等の気体を発生する化合物である。分解型発泡剤は、無機系の分解型発泡剤であっても有機系の分解型発泡剤であってもよく、また、気体の発生を促す有機酸等を発泡助剤として併用してもよい。
【0031】
無機系の分解型発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
有機系の分解型発泡剤としては、N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のN−ニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルフォニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフェニルヒドラジド)、ジフェニルスルフォン−3,3’−ジスルフォニルヒドラジド等のスルフォニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルフォニルアジド、p−トルエンスルフォニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。
【0032】
これらの発泡剤の中でも、環境への影響が少なく、安全で、さらには発泡セルが安定化する点で、重炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩または炭酸水素塩が好ましく、その際、有機カルボン酸を発泡助剤として併用することが好ましい。炭酸塩または炭酸水素塩と有機カルボン酸との配合比は、炭酸塩または炭酸水素塩が10質量%以上70質量%以下、有機カルボン酸が30質量%以上90質量%以下の範囲が好ましい。なお、発泡剤および発泡助剤の使用に当たって、それらを含むマスターバッチをあらかじめ調製しておき、それを樹脂成分に配合してもよい。
【0033】
[発泡性樹脂組成物]
発泡性樹脂組成物の樹脂成分は、ポリプロピレン成分(A)、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)、必要に応じて、エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)を含むものである。
【0034】
樹脂成分に占めるポリプロピレン成分(A)の割合は、77質量%以上95質量%以下である。ポリプロピレン成分(A)が77質量%未満では、得られる樹脂発泡体の剛性が低下し、かつ高価なものになるという問題点がある。一方、95質量%を超えると、耐衝撃性が低下する。
また、樹脂成分に占める結晶性プロピレン・エチレン共重合体、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレンランダム共重合体の割合は、好ましくはそれぞれ40質量%以上95質量%以下、35質量%以下、20質量%以下である。結晶性プロピレン・エチレン共重合体、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレンランダム共重合体それぞれの含有量が、上記の範囲内にあれば、力学特性が良好な組成物が得られる。
【0035】
樹脂成分に占めるエチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)の割合は、5質量%以上13質量%以下である。エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)が5質量%未満では、得られる樹脂発泡体の発泡倍率が上がらず、しかも形成されるセルが粗く連続してしまい、13質量%を超えると、曲げ弾性率が低下し、かつ高価となる。
また、樹脂成分に占めるエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)の割合は、0質量%以上10質量%以下であり、好ましくは0質量%以上8質量%以下である。エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)が10質量%を超えると、発泡セルが粗くなる。
【0036】
この樹脂成分のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは5g/10分以上100g/10分未満の範囲である。MFRがこの範囲にあると、高速射出成形に好適であり、発泡体の剛性と耐衝撃性とのバランスを調整しやすく、また発泡セルが独立気泡形状をとりやすく、かつセル形状が均一にそろいやすい利点がある。
本発明においては、樹脂成分のメルトフローレートは、JIS K6921−2に記載されている方法で230℃、2.16kg荷重下にて測定される。
【0037】
発泡剤(D)の添加量は、樹脂成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下、好ましくは0.5質量部以上2質量部以下の範囲であり、この範囲内において、樹脂発泡体の要求物性に応じて、発泡剤からの発生ガス量および望ましい発泡倍率等を考慮して選択される。この範囲内にある発泡性樹脂組成物からは、気泡径が揃い、かつ気泡が均一分散した樹脂発泡体が得られる。
【0038】
本発明における発泡性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種添加剤を加えることができる。添加剤としては、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、架橋剤、過酸化物等の流れ性改良剤、ウェルド強度改良剤、天然油、合成油、ワックスなどが挙げられる。
【0039】
[樹脂発泡体の製造方法]
次に、本発明の樹脂発泡体の製造方法について説明する。
図1は、本発明の樹脂発泡体の製造方法に用いられる金型の一例を示す断面図である。この金型10は、固定型11と移動型12(コア型)とから構成され、固定型11と移動型12との間にはキャビティ13が形成されている。また、固定型11には、射出ノズル(図示略)から供給される発泡性樹脂組成物をキャビティ13内に射出するゲート14が設けられている。また、移動型12には、ガス供給管16からの窒素等のガスをキャビティ13内に供給し、かつキャビティ内のガスをガス排出管17へと排出する供給するガス管15が設けられ、さらに、ガス供給管16およびガス排出管17には、それぞれバルブ18,19が設けられている。また、移動型12には、固定型11との接触部分に、キャビティ13内を気密に保つためのOリング20が設けられている。
【0040】
この金型10を用いた樹脂発泡体の製造は、例えば、以下のようにして行われる。
まず、固定型11および移動型12とを高圧で当接させた高圧型締状態において、ガス供給管16からガス管15を通してキャビティ13内に窒素等のガスを封入し、所定のガス圧力に保つ。このガスにより加圧されたキャビティ13内に、図2に示すように、加熱によって可塑化された発泡性樹脂組成物21を射出ノズル(図示略)からゲート14を通して射出する(射出工程)。射出工程では、ガス圧力がキャビティ13内に常にかかっているので、樹脂表面における発泡がほとんど起こらずに、スキン層が形成される。
【0041】
射出完了後、キャビティ13内の窒素等のガスをガス管15からガス排出管17を通して排出する。このとき、樹脂内で発泡が進行し、均一で微細な独立発泡セルが形成される。ついで、図3に示すように、移動型12を後退させてキャビティ13の容積を拡大させ、発泡性樹脂組成物21をさらに発泡させる(発泡工程)。この発泡工程では、発泡性樹脂組成物の射出を停止した状態で移動型12を後退させると、樹脂内で発泡が進行する。
【0042】
移動型12が所定位置まで後退(キャビティの容積が最終製品の容積まで拡大)したら、移動型12を停止させ、発泡した樹脂の冷却を行う(冷却工程)。冷却後、移動型12をさらに後退させて樹脂発泡体(最終製品)を取り出す。
発泡工程の後、そのまま冷却して樹脂発泡体を取り出すこともできるし、あるいは軽く冷却した後に移動型12を前進させて型締し、圧縮して所定寸法に調整してから取り出すこともできる。圧縮すると容積が減少して金型と接触しなかった樹脂発泡体の表面を型内面に再接触させることになるので、冷却効率を向上させるとともに金型内で形状を規制することになり、取出後の変形を防止することもでき、良好な外観を得ることができる。
【0043】
発泡性樹脂組成物をキャビティ13内に射出する前のキャビティ13内のガス圧力は、3kg/cm2 以上10kg/cm2 以下であることが好ましい。キャビティ13内のガス圧力が3kg/cm2 未満では、樹脂表面における発泡の抑制が不十分となり、得られる樹脂発泡体の表面外観が悪くなるおそれがあり、さらに、均一で微細な発泡セルが得られないおそれがある。キャビティ13内のガス圧力が10kg/cm2 を超えると、設備にコストがかかるおそれがある。
【0044】
キャビティ13内に射出する発泡性樹脂組成物の温度は、好ましくは190℃以上220℃以下である。また、固定型11および移動型12の金型温度は、好ましくは30℃以上70℃以下である。
【0045】
発泡工程における移動型12の後退速度は、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりも速いこと、すなわち、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりもキャビティの容積を速く拡大させることが好ましい。これにより、膨張中の樹脂表面と金型壁面とがほとんど接触することがなくなるので、樹脂表面が過剰に冷却されることがなく、したがって、樹脂発泡体の発泡倍率を高くすることが容易となる。
【0046】
以上説明したような樹脂発泡体の製造方法にあっては、特定の組成からなる発泡性樹脂組成物を、ガスにより加圧されたキャビティ13内に射出しているので、ガスカウンタプレッシャー法と同等の表面外観および均一で微細な独立発泡セルを有する樹脂発泡中間体を得ることができ、そして、射出工程後キャビティの容積を拡大させて樹脂発泡中間体をさらに発泡させているので、コアバック法と同等の高発泡倍率の樹脂発泡体を転写性よく得ることができ、しかも、良好な表面外観および均一で微細な独立発泡セルは最終的に得られる樹脂発泡体においても維持されたままとなる。
【0047】
このような製造方法によって得られた樹脂発泡体は、焼却しても有害なガスを発生せず、またリサイクルも可能である。このような樹脂発泡体は、ドアトリム、インストルメントパネル等の自動車内装部品、サイドプロテクトモール、バンパー、ソフトフェイシア、マッドガード等の自動車外装部品に好適に利用することができる。
【0048】
なお、本発明の樹脂発泡体の製造方法は、特定の発泡性樹脂組成物をガスにより加圧されたキャビティ内に射出する射出工程と、射出工程後キャビティの容積を拡大させて発泡性樹脂組成物を発泡させる発泡工程とを有する方法であればよく、上述の製造方法の一例に限定されない。
また、本発明の樹脂発泡体の製造方法に用いられる金型は、図示例のものに限定はされず、射出工程後にキャビティの容積を拡大できるものであれば、キャビティの容積を拡大させる機構、金型の形状等に特に制限はない。
【0049】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[ポリプロピレン成分(A)]
ポリプロピレン成分(A)として、以下のものを用いた。
(A−1):サンアロマー(株)製、結晶性プロピレン・エチレン共重合体、PAB70A、MFR(230℃)=60g/10分。
(A−2):サンアロマー(株)製、結晶性プロピレン・エチレン共重合体、PMA80X、MFR(230℃)=45g/10分。
(A−3):サンアロマー(株)製、結晶性プロピレン単独重合体、PF814、MFR(230℃)=2.5g/10分、MT(230℃)=22g。
【0050】
<(A−4)の製造>
(固体触媒)
重合用の固体触媒としては、高立体規則性のZiegler−Natta触媒を用いた。具体的には、MgCl2 上に、2.5質量%のTiと内部ドナーとしてジイソブチルフタレートとを欧州特許第674991号に記載の方法で、担持させたものである。
(触媒系及び予備重合)
固体触媒を、トリエチルアルミニウム(TEAL)とジシクロペンチルメトキシシラン(DCPMS)との混合物に、−5℃の条件下で5分間接触させた。ここで、TEAL/DCMPS=15(質量比)、TEAL/Ti=65(モル比)である。第1リアクターで反応させる前に、ここで得られた触媒系を液化プロピレン中に懸濁させ20℃で20分間保持した。
【0051】
(重合)
合成されたポリマー成分を直ちに次のリアクターに送ることができる装置を有した3段の気相リアクターを用いて、モノマーの重合を実施した。ポリプロピレンホモポリマーの合成は、第1リアクターに、プロピレンガスを、先に作製した予重合した触媒および水素(分子量調整の目的で使用)とともに、連続・定速で供給することによって行った。水素およびプロピレンモノマーは、リアクター内の濃度が一定になるように連続的に分析・供給した。
【0052】
プロピレン・エチレン共重合体であるゴム成分を得るために、第1リアクターで得られたポリプロピレンホモポリマーを一定流量で未反応モノマーをパージした後に放出し、一定流量のプロピレンおよびエチレンガスとともに第2リアクターに導入した。
ついで、ポリプロピレンホモポリマー成分を得るために、第2リアクターで生成したポリマー成分を一定流量で未反応モノマーをパージした後に放出し、一定流量のガス状のプロピレンおよび水素とともに第3リアクターに導入した。
【0053】
第3リアクターに存在するポリマー粒子を、反応性モノマーおよび揮発分を取り除くために、スチームで処理した。このようにしてMFR(230℃)=2g/10分、結晶性プロピレン・エチレン共重合体(A−4)を製造した。各リアクターの条件を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
<(A−5)の製造>
(触媒の調製)
(1)9,9−ビス(ヒドロキシメチル)フルオレンの合成:
500mlフラスコに、無水雰囲気中で、順に、CaH上で蒸留したジメチルスルホキシド(DMSO)100ml、パラホルムアルデヒド(常温および圧力2torrで8時間脱水)8g、およびエタノール6ml中に溶解させたナトリウムエチラート1.4gを入れた。懸濁液を氷浴で冷却した後(DMSO/EtOH混合物の融解温度は13℃である)、懸濁液を攪拌しながら、フルオレン16gのDMSO溶液100mlを30秒間で加えた。フルオレンのDMSO溶液を加え始めてから3分後、1.5mlの37%HClで反応を停止させ、次いで水400mlで希釈した。混合物をNaClで飽和させ、9,9−ビス(ヒドロキシメチル)フルオレンを酢酸エチルで抽出した。次いで、有機相を無水Na2 SO4 で除湿し、溶剤を留別した。トルエンで結晶化させた後、生成物15.2g(収率70%)が得られた。
【0056】
(2)9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンの合成:
100mlフラスコに、窒素雰囲気中で、順に、テトラヒドロフラン(THF)30ml、上記で調製した9,9−ビス(ヒドロキシメチル)フルオレン11.3g、およびCH3I 31.1mlを入れた。これらを攪拌し、常温で操作しながら、鉱油中60質量%NaH 4gを2時間30分かけて加え、次いで内容物を1時間30分反応させた。蒸留により、未反応CH3I を回収し、残りの内容物を水100mlで希釈し、得られた浮揚固体を濾過し、40℃で減圧乾燥させた。エタノールで結晶化させることにより、生成物11.3g(収率90%)が得られた。
【0057】
(重合)
特開平09−020803号公報における実施例1記載の方法で調製された固体触媒成分、トリエチルアルミニウムからなる触媒成分、プロピレンモノマー、およびMFRを調整するための水素を、容積290Lのループ型重合槽に連続的に供給した。具体的には次のようにした。
濾過バリヤーを備えた500ml円筒形ガラス製反応器に0℃で、TiCl4 を225ml、および攪拌しながら15分間の間に、下記のようにして得た微小長球形MgCl2 ・2.1C2H5OH 10.1g(54mmol)を入れた。次いで温度を70℃に上げ、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン9mmolを入れた。温度を100℃に上げ、2時間後、TiCl4 を濾過により除去した。TiCl4 200mlおよび9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン9mmolを加え、120℃で1時間処理した後、内容物を再度濾過し、さらに200mlのTiCl4 を加え、120℃でさらに1時間処理を続行し、最後に、内容物を濾過し、濾液から塩素イオンが完全に消失するまで60℃のn−ヘプタンで洗浄した。
このようにして得た触媒成分は、Ti=3.5質量%、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン=16.2質量%を含む。
【0058】
微小長球形MgCl2 ・2.1C2H5OHは、次のように製造した。タービン攪拌機および吸引パイプを備えた2リットルオートクレーブ中に、不活性ガス中、常温で、無水MgCl2 48g、無水C2H5OH 77g、および灯油830mlを入れた。攪拌しながら内容物を120℃に加熱することにより、MgCl2 とアルコールの間の付加物が生じるが、この付加物は融解し、分散剤と混合される。オートクレーブ内の窒素圧を15気圧に維持した。オートクレーブの吸引パイプを加熱ジャケットで外部から120℃に加熱した。吸引パイプは内径が1mmで、加熱ジャケットの一端から他端までの長さが3メートルである。このパイプを通して混合物を7m/secの速度で流した。パイプの出口で、灯油2.5リットルを含み、初期温度を−40℃に維持したジャケットで外部から冷却されている5リットルフラスコ中に、分散液を攪拌しながら採取した。分散液の最終温度は0℃である。エマルションの分散相を構成する球状固体生成物を沈降させ、濾過して分離し、ヘプタンで洗浄して乾燥させた。これらの操作はすべて不活性ガス雰囲気中で行った。最大直径が50ミクロン以下の、固体球状粒子形のMgCl2 ・2.3C2H5OHが130g得られた。こうして得られた生成物から、MgCl2 1モルあたりアルコール含有量が2.1モルに減少するまで、窒素気流中で温度を50℃から100℃に徐々に高めてアルコールを除去した。
【0059】
あらかじめ気体状プロピレンで70℃で1時間掃気した4リットルオートクレーブ中に、常温、プロピレン気流中で、トリエチルアルミニウム7mmolおよび上記のようにして製造した固体触媒成分4mgを含む無水n−ヘキサン70mlを入れた。オートクレーブを閉じ、水素1.7Nリットルおよび液体プロピレン1.2kgを導入し、攪拌機を作動させ、温度を5分間で70℃に上げた。70℃で2時間後、攪拌を停止し、未重合モノマーを除去し、内容物を常温に冷却した。ポリプロピレン380gがオートクレーブから放出されるが、該ポリプロピレンは、25℃におけるキシレン不溶画分(X.I.)=97.7%、メルトインデックスMFR/L=4.5g/10分であった。重合体収率は、固体触媒成分1gあたりポリプロピレン95,000gであった。
【0060】
トリエチルアルミニウムはプロピレンモノマー当たりのモル分率で60molppmとなるように供給され、重合圧力4.5MPa、重合温度70℃に保ち、20kg/時間の生産速度で連続的に重合を実施した。得られたホモポリプロピレンは、重合槽を出てフラッシュドラムにて未反応モノマーが除去されたのち、スチームによる触媒不活性化、乾燥工程を経て、サンプルとして採取した。重合時、系内の水素濃度が未反応プロピレンモノマーに対し18000molppmになるように水素を導入し、MFRが2000g/10分の結晶性プロピレン単独重合体(A−5)を得た。この時の沸騰p−キシレン可溶分は2質量%であった。
【0061】
(A−6):サンアロマー(株)製、結晶性プロピレンランダム共重合体、PW822N、MFR(230℃)=20g/10分、エチレン含有量=3.1質量%。
【0062】
[エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)]
エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)として、以下のものを用いた。
(B−1):デュポンダウエラストマー社製エチレン・1−オクテンランダム共重合体、ENGAGE8407、MFR(230℃)=60g/10分。
(B−2):デュポンダウエラストマー社製エチレン・1−オクテンランダム共重合体、ENGAGE8130、MFR(230℃)=30g/10分。
【0063】
[エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)]
エチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)として、以下のものを用いた。
(C−1):デュポンダウエラストマー社製エチレン・1−ブテンランダム共重合体、EG7467、MFR(230℃)=2.0g/10分。
(C−2):JSR社製エチレン・1−ブテンランダム共重合体、EBM3021P、MFR(230℃)=2.5g/10分。
また、比較用としてエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR)を用いた。
(C’−3):サンアロマー(株)製エチレン・プロピレンランダム共重合体、ST150T、MFR(230℃)=2.5g/10分。
【0064】
[発泡剤(D)]
永和化成社製の発泡剤EE205を使用した。
【0065】
[実施例1]
表2に示す処方の樹脂成分を押出機で溶融、混練して樹脂成分のペレットを得た。得られたペレットについて物性を評価した。結果を表4に示す。
(物性評価)
〔1〕物性測定用試験片作製:
射出成形機(Fanuc α100C、(株)ファナック製)を用い、試験片金型により測定用試験片を作製した。成形条件を下記に示す。
<成形条件> シリンダー温度;200℃、金型温度;40℃、射出圧力;90MPa、冷却時間;20秒。
〔2〕メルトフローレート:
JIS K6921−2に準拠。
<試料> ペレット
<試験条件> 温度;230℃、荷重値;2.16kg。
【0066】
〔3〕曲げ弾性率:
JIS K7203に準拠。
<試験片> 12.7(幅)×4.0(厚み)×127mm(長さ)
<試験条件> 温度;23℃、スパン間;60mm、曲げ速度;2.0mm/分。
〔4〕アイゾッド衝撃試験:
機械切削にてノッチ加工した試験片を用いて、JIS K7110に準拠して測定を行った。試験は、23℃の雰囲気下で行った。
<試験片> 12.7(幅)×4.0(厚み)×64mm(長さ)
【0067】
(樹脂発泡体の評価)
〔1〕スワールマーク評価:
まず、中央1点ダイレクトゲートを有する金型のキャビティ内にガス供給管から窒素ガスを封入し、ガス圧力を4kg/cm3 に保った。金型温度は40℃に調整した。このガスにより加圧されたキャビティ内に、上述のペレットと、該ペレット100質量部に対して5質量部の発泡剤(D)とからなる所定量の発泡性樹脂組成物を、射出成形機(Fanuc α100C(株)ファナック製、シリンダー温度200℃)を用いて2秒間射出した。射出完了後、キャビティ内の窒素ガスを排出し、移動型を所定の位置まで2秒で後退する速度で後退させることにより、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりも、キャビティの容積を速く拡大させて発泡性樹脂組成物をさらに発泡させた。移動型が所定位置まで後退したら、移動型を停止させ、発泡した樹脂を30秒間冷却した。冷却後、移動型をさらに後退させて樹脂発泡体(最終製品)を取り出し、図4に示すような平板(200mm×200mm×4mm)のテストピースを得た。
【0068】
樹脂発泡体の表面のスワールマークを目視で観察し下記の5段階で評価した。結果を表4に示す。
5:スワールマークの発生無し、或いは極めて目立ちにくい。
4:スワールマークが目立ちにくい。
3:スワールマークがやや目立つ。
2:スワールマークが目立つ。
1:スワールマークが非常に目立つ。
【0069】
〔2〕セル構造評価:
スワールマークを評価したテストピースを用いて、樹脂発泡体の断面を実体顕微鏡で観察し、セルの平均径を求めた。また、セルが連続しているか、独立しているかも観察した。結果を表4に示す。
【0070】
〔3〕ディンプル評価:
スワールマークを評価したテストピースを用いて、表面の凹凸を観察した。樹脂発泡体の表面のディンプルを目視で観察し下記の5段階で評価した。結果を表4に示す。
5:ディンプルの発生無し、或いは極めて目立ちにくい。
4:ディンプルが目立ちにくい。
3:ディンプルがやや目立つ。
2:ディンプルが目立つ。
1:ディンプルが非常に目立つ。
【0071】
〔4〕発泡倍率評価:
スワールマーク評価で得られたテストピース、および未発泡品の密度から、発泡倍率を下式を用いて計算した。結果を表4に示す。
発泡倍率=(未発泡品のテストピースの密度)/(発泡剤を添加して射出成形したテストピースの密度)
【0072】
[実施例2〜7]
樹脂成分の処方を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてペレットおよび樹脂発泡体を得て、これらの評価を行った。結果を表4に示す。
【0073】
[比較例1]
まず、中央1点ダイレクトゲートを有する金型のキャビティ内にガス供給管から窒素ガスを封入し、ガス圧力を4kg/cm3 に保った。金型温度は40℃に調整した。このガスにより加圧されたキャビティ内に、実施例1で使用した所定量の発泡性樹脂組成物を、射出成形機(Fanuc α100C(株)ファナック製、シリンダー温度200℃)を用いて2秒間射出した。射出完了後、キャビティ内の窒素ガスを排出し、発泡した樹脂を30秒間冷却した。冷却後、移動型をさらに後退させて樹脂発泡体(最終製品)を取り出し、図4に示すような平板(200mm×200mm×4mm)のテストピースを得た。この樹脂発泡体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0074】
[比較例2]
中央1点ダイレクトゲートを有する金型(40℃)のキャビティ内に、実施例1で使用した所定量の発泡性樹脂組成物を、射出成形機(Fanuc α100C(株)ファナック製、シリンダー温度200℃)を用いて2秒間射出した。射出完了後、移動型を所定の位置まで2秒で後退する速度で後退させてキャビティの容積を拡大させ、発泡性樹脂組成物をさらに発泡させた。移動型が所定位置まで後退したら、移動型を停止させ、発泡した樹脂を30秒間冷却した。冷却後、移動型をさらに後退させて樹脂発泡体(最終製品)を取り出し、図4に示すような平板(200mm×200mm×4mm)のテストピースを得た。この樹脂発泡体の評価を実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0075】
[比較例3〜5]
樹脂成分の処方を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてペレットおよび樹脂発泡体を得て、これらの評価を行った。結果を表4に示す。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
[結果のまとめ]
表4における実施例と比較例の結果からわかるように、本発明によれば、スワールマークレベルが良好で、セルサイズが小さく連続し、ディンプルがなく、かつ発泡倍率が高い樹脂発泡体を得ることが可能である。
一方、コアバックを行わないと、発泡倍率が向上しなかった(比較例1)。また、ガスカウンターを使用しないと、スワールマークが悪く、セルサイズが粗く、連続する傾向にあった(比較例2)。また、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)が少ないと、発泡倍率が上がらず、セルが粗く連続する傾向にあった(比較例3)。また、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)が多すぎると、剛性が低下するという不具合があり、かつコストが上がってしまうという欠点があった(比較例4)。また、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)あるいはエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)が所定量入ってないと、耐衝撃性が低下し、発泡状態も悪化した(比較例5、6)。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の樹脂発泡体の製造方法は、結晶性プロピレン・エチレン共重合体を少なくとも含むポリプロピレン成分(A)77質量%以上95質量%以下、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)5質量%以上13質量%以下およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)0質量%以上10質量%以下を含む樹脂成分と、該樹脂成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下の発泡剤(D)とを含有する発泡性樹脂組成物を、ガスにより加圧されたキャビティ内に射出する射出工程と、射出工程後、キャビティの容積を拡大させて発泡性樹脂組成物を発泡させる発泡工程とを有する方法であるので、表面外観が良好であり、発泡セルが均一で微細であり、転写性がよく、かつ高発泡倍率である樹脂発泡体を得ることができる。
【0081】
また、本発明の樹脂発泡体の製造方法において、前記ポリプロピレン成分(A)、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)を含む樹脂成分のメルトフローレートが、5g/10分以上100g/10分未満であれば、高速射出成形に好適であり、発泡体の剛性と耐衝撃性とのバランスを調整しやすく、また発泡セルが独立気泡形状をとりやすく、かつセル形状が均一にそろいやすい。
また、前記発泡剤(D)が、炭酸塩または炭酸水素塩10質量%以上70質量%以下と有機カルボン酸30質量%以上90質量%以下とからなるものであれば、優れた発泡性を付与し、セル構造の安定化ができる。
【0082】
また、発泡性樹脂組成物をキャビティ内に射出する前のキャビティ内のガス圧力が、3kg/cm2 以上10kg/cm2 以下の範囲であれば、表面外観が良好で、均一で微細な発泡セルを有する樹脂発泡体を容易に得ることができる。
また、発泡工程において、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりも、キャビティの容積を速く拡大させれば、樹脂発泡体の発泡倍率を高くすることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂発泡体の製造方法において用いられる金型の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の樹脂発泡体の製造方法における射出工程時の金型の断面を示す図である。
【図3】本発明の樹脂発泡体の製造方法における発泡工程時の金型の断面を示す図である。
【図4】樹脂発泡体の評価に用いられるテストピースを示す図である。
【図5】従来の樹脂発泡体の製造方法における一次射出工程時の金型の断面を示す図である。
【図6】従来の樹脂発泡体の製造方法における二次射出工程時の金型の断面を示す図である。
【図7】従来の樹脂発泡体の製造方法における発泡工程時の金型の断面を示す図である。
【符号の説明】
13 キャビティ
Claims (6)
- 結晶性プロピレン・エチレン共重合体を少なくとも含むポリプロピレン成分(A)77質量%以上95質量%以下、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)5質量%以上13質量%以下およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)0質量%以上10質量%以下を含む樹脂成分と、該樹脂成分100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下の発泡剤(D)とを含有する発泡性樹脂組成物を、ガスにより加圧されたキャビティ内に射出する射出工程と、
射出工程後、キャビティの容積を拡大させて発泡性樹脂組成物を発泡させる発泡工程とを有することを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。 - 前記ポリプロピレン成分(A)、エチレン・1−オクテンランダム共重合体(B)およびエチレン・1−ブテンランダム共重合体(C)を含む樹脂成分のメルトフローレートが、5g/10分以上100g/10分未満であることを特徴とする請求項1記載の樹脂発泡体の製造方法。
- 前記発泡剤(D)が、炭酸塩または炭酸水素塩10質量%以上70質量%以下と有機カルボン酸30質量%以上90質量%以下とからなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の樹脂発泡体の製造方法。
- 発泡性樹脂組成物をキャビティ内に射出する前のキャビティ内のガス圧力が、3kg/cm2 以上10kg/cm2 以下の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の樹脂発泡体の製造方法。
- 発泡工程において、発泡性樹脂組成物の膨張速度よりも、キャビティの容積を速く拡大させることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の樹脂発泡体の製造方法。
- 請求項1ないし5いずれか一項に記載の樹脂発泡体の製造方法によって得られたものであることを特徴とする樹脂発泡体。
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