JP2004081666A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、各列を通常の変動表示態様で変動表示させるかあるいは少なくとも一つの列をこれとは異なる変動表示態様で変動表示させるかを設定する変動表示態様設定手段と、設定内容に応じた変動表示処理を実行する変動表示手段とを図柄表示手段が備え、停止操作が行われたとき、変動表示態様に応じた図柄の引き込み処理を各列毎に実行するように構成した。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各列毎に複数種類の図柄を変動表示させ、該変動表示の停止により有効ライン上に表示される組み合わせ図柄が所定の組み合わせ図柄となれば、賞が成立するように構成されたスロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスロットマシンは、始動レバーを操作して三つのリールを回転始動させた後、各リールに対応したストップボタンを押釦操作してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン(有効ライン)上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に係る賞が成立して、その賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出されるものである。
【0003】
ゲームにおいては、始動レバーの操作に応じて内部的に抽選処理が実行されており、この抽選結果が何れかの賞に当選すれば、その賞の種類に応じたフラグが付与されるようになっている。フラグはリール制御を切り替えるためのもので、フラグが付与されていないと、ストップボタンの停止操作タイミングが適正であっても、賞に係る組み合わせ図柄を有効ライン上に揃えることができないリール制御(蹴飛ばし制御)が選択される一方、フラグが付与されていると、そのフラグに対応する組み合わせ図柄に対しては、蹴飛ばし制御が解除されると共に、そのフラグに対応する組み合わせ図柄を有効ライン上に引き込むリール制御(引き込み制御)が選択されて、賞の成立を容易にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスロットマシンは、リールの回転方向が一方向に、つまり遊技者側から見て上方から下方に限られているため、上記引き込み制御が画一化していまい、遊技者の図柄変動停止遊技が単純になるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスロットマシンは、上記問題に鑑みてなされたもので、各列毎に複数種類の図柄を変動表示し、停止操作によって有効ライン上に適宜の組み合わせ図柄を停止表示する図柄表示手段を備えた遊技機において、前記図柄表示手段は、各列を通常の変動表示態様で変動表示させるかあるいは少なくとも一つの列をこれとは異なる変動表示態様で変動表示させるかを設定する変動表示態様設定手段と、設定内容に応じた変動表示処理を実行する変動表示手段とを備え、停止操作が行われたとき、変動表示態様に応じた図柄の引き込み処理を各列毎に実行するように構成されてなることを特徴とする。
【0006】
上記構成からなる遊技機によれば、通常は全ての列が通常の変動表示態様で変動表示するのであるが、変動表示態様設定手段によって一部又は全部の列が通常とは異なる変動表示態様で変動表示することが行われる。遊技者はそれぞれの態様の変動表示に対応して停止操作を行うのであるが、何れの態様の変動表示であっても引き込み処理が実行されるようになっており、賞の成立を容易にしている。但し、通常とは異なる変動表示態様における停止操作の難易度、停止操作のタイミングが通常の変動表示態様と異なることとなり、新たな遊技性を付加することができ、遊技者の興趣心を高めることができる。
【0007】
また、本発明に係る遊技機は、前記通常とは異なる変動表示態様は、所定の条件が成立することにより選択される構成を採用することができる。所定の条件の成立とは、通常ゲームの実行中、ビッグボーナスゲーム(特別ゲーム)の実行中、ビッグボーナスゲームにおける小役ゲームの実行中、リプレイ賞の当選確率が向上するゲーム期間(いわゆる「リプレイタイム(RT)」の実行中あるいは複数の停止操作順序の中から停止操作順序に正解することを賞成立の要件とする賞に対して正解となる停止操作順序を事前に報知するゲーム期間(いわゆる)「アシストタイム(AT)」の実行中において、毎ゲームにおける抽選処理に当選することなどが挙げられる。
【0008】
さらに、本発明に係る遊技機は、前記通常の変動表示態様は、正方向の変動表示であり、前記通常とは異なる変動表示態様は、逆方向の変動表示である構成を採用することができる。遊技者は正方向の変動表示に慣れているため、逆方向の変動表示に意外感を覚え、何かあるのではないかとの期待感を抱くようになる。また、何もなかったとしても、逆方向の変動表示は通常とは感覚が異なるため、遊技者は通常よりも慎重に停止操作を行うようになる。但し、通常とは異なる変動表示態様としては、変動表示の方向とは関わりなく、コマ送りなどであってもよい。
【0009】
また、本発明に係る遊技機は、所定の賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段を備え、特別の賞に当選したことを前提として、前記図柄表示手段は、所定の図柄若しくは特別の賞に係る組み合わせ図柄以外の所定の組み合わせ図柄を引き込み可能な構成を採用することができる。これは、特別の賞に係る図柄の引き込み範囲内で停止操作を行わなかったために、その他の引き込み可能な所定の図柄若しくは特別の賞に係る組み合わせ図柄以外の所定の組み合わせ図柄が停止表示されることを意味する。これら所定の図柄若しくは所定の組み合わせ図柄は「リーチ目」と呼ばれるものであって、通常の変動表示態様であってもこれとは異なる変動表示態様であってもリーチ目を出現させることにより、特別の賞に当選しているのではないかとの期待感を遊技者に与える効果がある。
【0010】
リーチ目は通常の変動表示態様の場合とこれとは異なる変動表示態様の場合とで異なるようにしてもよく、特に、通常とは異なる変動表示態様でのみ出現するリーチ目を用意することにより、遊技者は通常とは異なる変動表示態様の変動表示が発動するよう希求するところとなり、興趣性に富む遊技性を演出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスロットマシンの一実施形態について図面を参酌しつつ説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。該スロットマシンは、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、縦長のリール表示窓4が三つ横並びした図柄表示部3を形成すると共に、筐体1内に、各リール表示窓4の形成位置に対応させてリール5を三つ配置した構成となっている。
【0013】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクターなどの複数種類の図柄を表示したリールテープが貼着されており、リール5,…の回転中は、それぞれの外周面に表示された図柄がリール表示窓4内に次々に出現する一方、リール5,…を停止させた時は、各リール5の例えば三コマ分の図柄が、図柄表示部3に設定された上、中、下、右上がり及び右下がりの五本の停止ラインL,…上に整列した状態で出現する。尚、通常の円形のリール以外に、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用してもよい。
【0014】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押釦操作に応じて有効化される。例えば一枚のメダルが賭けられた時は、中央の横一本の停止ラインLが有効となり、二枚のメダルが賭けられた時は、上、中、下の横三本の停止ラインL,…が有効となり、三枚のメダルが賭けられた時は、五本全ての停止ラインL,…が有効となる。
【0015】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられた始動レバー8を操作して、三つのリール5,…が回転始動した後、各リール5に対応して設けられたストップボタン9を押釦操作すれば、三つのリール5,…が順次停止するようになっている。この時、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL,…上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、その賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0016】
三つのリール5,…は、図2又は図3に示す如く、筐体1内に収容されたリールユニット10に組み込まれている。該リールユニット10は、正面が開放された中空箱状のハウジング11と、該ハウジング11の内部を縦割りに三つに仕切る三枚の支持板12,…と、それぞれ支持板12に固定され、リール5の回転・停止制御を行うモータ13,…と、それぞれ支持板12に固定され、リール表示窓4に対応するようにしてリール5の内側に配置されるバックライト14,…とを備えている。
【0017】
また、リール5は、モータ13の駆動軸に固定され、モータ13の駆動に伴って回転されるドラム5aと、該ドラム5aの外周に貼着される帯状のリールテープ5bとから構成されている。各リールテープには、所定個数(例えば二十一個)の図柄が等間隔で配列されている。より詳しくは、各リールテープは、全長が1番から21番の領域に区画され、それぞれの区画領域に何れかの図柄が配置されるようになっている(図4参照)。
【0018】
通常、リール5は遊技者側にて上方から下方(以下、「正方向」という)に回転するようになっているから、リール回転中は、番号が小さくなる順(1→21→20→・・・→1)で図柄がリール表示窓4内に次々に出現するようになっているが、本実施形態の特徴は、少なくとも一つのリール5が正方向と逆の方向(以下、「逆方向」という)に回転可能となっていることである。この場合、リール回転中は、番号が大きくなる順(1→2→・・・→21→1)でリール表示窓4内に次々に出現するようになる。
【0019】
モータ13は、所定数(例えば252)の駆動パルスが与えられて一回転するようになっており、備え付けのパルスカウンタ(図示しない)が前記所定数の駆動パルス(以下、「周期値」という)をカウントすると、リール5が一回転したと判定される。従って、リール5の全周には二十一個の図柄が配置されているので、パルスカウンタが周期値を全図柄数(全コマ数)で割った数(例えば12)の駆動パルス(以下、「図柄単位値」という)をカウントすると、一つの図柄分(一コマ分)だけリール5が回転したと判定される。
【0020】
そして、ドラム5aの中心部には、金属プレート15が固定される一方、支持板12には、略L字状に屈曲された金属プレート15の先端を検出する光学センサ16が設けられてなり、リール5の回転に伴って金属プレート15が回転移動し、光学センサ16に検出されると、光学センサ16はパルスを出力し、この出力パルスに応じてパルスカウンタが初期化されるようになっている。パルスカウンタが初期化される(カウントがリセットされる)のは、例えば1番の図柄がリール表示窓4の中段に位置する時点である。金属プレート15及び光学センサ16はそうなるように配置されている。
【0021】
このように、各リール表示窓(図柄表示部3の単位列)4における全停止位置(例えば上段、中段及び下段の三つ)の中から基準となる停止位置(以下、「基準停止位置」という:例えば中段)を設定すると共に、各リール5における全図柄(例えば二十一個)の中から基準となる図柄(以下、「基準図柄」という:例えば1番の図柄)を設定し、基準図柄と基準停止位置とが一致する時点でパルスカウントを初期化するようにすれば、リール5の回転中あるいは停止時の何れの場合でも、リール表示窓4における図柄をパルスカウントのカウント値に基づいてリアルタイムに特定することができる。
【0022】
具体例を挙げると、リール5が正回転であってパルスカウンタのカウントが24であれば、1番の図柄がリール表示窓4の中段から二コマ分だけ正方向に移動したという意味であるから、リール表示窓4には上段から19番、20番、21番の三つの図柄が位置することとなる。一方、リール5が逆回転であってパルスカウンタのカウントが36であれば、1番の図柄がリール表示窓4の中段から三コマ分だけ逆方向に移動した意味であるから、リール表示窓4には上段から3番、4番、5番の三つの図柄が位置することとなる。
【0023】
尚、パルスカウンタは、リール5が正回転であろうと逆回転であろうとプラスカウントする方式に限らず、例えばリール5が正回転の時はプラスカウントし、リール5が逆回転の時はマイナスカウントする方式を採るようにしてもよい。
【0024】
図4は、各リール5のリールテープ(左リール用、中リール用、右リール用)の展開図を示す。図柄は、「赤7」、「青7」、「BAR」、「メロン」、「オレンジ」、「チェリー」及び「リプレイ」の七種類から構成され、各リール5毎にそれぞれ異なる配列がなされている。尚、図4では、実際の図柄とは異なり、文字によって図柄を表現している。
【0025】
「赤7」、「青7」及び「BAR」は、特別の賞用の図柄である。「赤7」あるいは「青7」が三つ有効ラインL上に揃うと、ビッグボーナス賞が成立して、15枚のメダル払出しを受けた後、メダルを3枚投入して小役賞を狙う、いわゆる小役ゲームと、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆるボーナスゲームとの組み合わせが2乃至3セットのビッグボーナスゲームが実行される。「BAR」が三つ有効ラインL上に揃うと、レギュラーボーナス賞が成立して、15枚のメダル払出しを受けた後、上記ボーナスゲームが一回実行される。
【0026】
「メロン」、「オレンジ」及び「チェリー」は、小役賞用の図柄である。「メロン」あるいは「オレンジ」が三つ有効ラインL上に揃ったり、「チェリー」が左リール5の有効ライン上に停止すると、小役賞が成立し、それぞれ小役賞の種類に応じた枚数のメダル払出しを受ける。「リプレイ」が三つ有効ラインL上に揃うと、リプレイ賞が成立し、メダルの払出しを受けるのではなく、次回のゲーム実行に際して、メダル投入が不要となる。
【0027】
図5は、本実施形態に係るスロットマシンの電気的な構成のブロック図を示す。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU、遊技制御プログラムや所定の判定テーブルが記憶されるROM、各種の賞に対応したフラグを含む遊技関連情報の読み書きに用いられるRAM及び乱数発生器を有する制御部17を備えている。
【0028】
制御部17は、賞に当選するか否かの抽選を行う賞抽選手段18と、始動レバー8、ストップボタン9,…、RAM(記憶手段)に記憶されたフラグの有無等に基づき、三つのリール5,…の正転/逆転・停止・引き込み及び/又は蹴飛ばし等、ステッピングモータ13,…を動作制御するリール制御手段19と、リール表示窓4における図柄を検出する(即ちリール5の回転角度位置を検出する)図柄検出手段20と、何れか賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃ったか否かを判定する入賞判定手段21と、何れか賞が成立した場合、その賞の種類に対応する枚数のメダルを払い出す入賞実行手段22と、通常ゲームから特別ゲーム(ビックボーナスゲームあるいはレギュラーボーナスゲーム)に、小役ゲームからボーナスゲームに、ボーナスゲームから小役ゲームに、それぞれゲームモードを移行させる遊技制御手段23と、ランプ(図1参照)26を動作制御するランプ制御手段24と、スピーカ(図1参照)27を動作制御する音声制御手段25とを備える。
【0029】
賞抽選手段18は、賞(特別賞、小役賞、リプレイ賞等)の抽選処理を行うものである。賞抽選手段18は、乱数発生器と、乱数発生器から乱数を抽出する乱数抽出手段と、抽出された乱数値を賞判定テーブルと照合し、賞の当選の有無及びその種類を判定する判定手段とを備え、始動レバー8を操作する度(1ゲーム毎)に賞抽選処理を行う完全確率方式を採用している。
【0030】
賞判定テーブルは、出玉率の設定レベル(例えば1〜6までの6段階、設定が高くなるほど、特別賞の当選確率が高くなるのが一般的)毎に、ビックボーナスあるいはレギュラーボーナスといった特別賞、小役賞、リプレイ賞等の各賞に係る当選領域を設定したデータテーブルである。抽選処理において何れかの賞に当選すると、その賞に応じた個別のフラグがRAMに記憶されるようになっている。
【0031】
また、賞判定テーブルは、通常ゲーム用、小役ゲーム用、ボーナスゲーム用(レギュラーボーナスゲーム用と同一)の複数種類が用意されており、各ゲームモードで当選可能な賞の種類を設定するものである。
【0032】
図柄表示制御手段としてのリール制御手段19は、始動レバー(変動表示開始指示手段)8やストップボタン(変動表示停止指示手段)9,…からの出力信号、あるいは図柄検出手段20からの出力信号を入力する入力手段と、リール5を正回転させるか逆回転させるかを設定するリール回転方向設定手段と、モータ13,…に対して出力すべき駆動パルスの出力パターンを設定する駆動パルス出力パターン設定手段と、設定された駆動パルスの出力パターンに基づき駆動パルスをモータ13に出力する駆動パルス出力手段とを備える。
【0033】
変動表示(リール5,…の回転)に関しては、始動レバー8からの出力信号をトリガーとして、216ミリ秒をかけてスローアップした後、一周756ミリ秒(一コマあたり36ミリ秒)の一定速度となるように駆動パルスが出力される。また、正方向に変動表示が行われる(リール5が正回転する)場合は例えば正の駆動パルス、逆方向に変動表示が行われる(リール5が逆回転する)場合は負の駆動パルス、がそれぞれ出力される。リール回転方向設定手段は変動表示方向設定手段として作用する。
【0034】
変動表示停止(リール5,…の停止)に関しては、それぞれストップボタン9からの出力信号をトリガーとして、直ちにあるいは所定時間後に駆動パルスの出力が停止される。ここで、前記所定時間は遅延時間と呼ばれるものであり、遅延時間には、第一種の遅延時間と第二種の遅延時間とがある。第一の遅延時間を設定するのは、図柄をリール表示窓4の停止位置に停止させる(即ち表示される組み合わせ図柄を停止ラインL上に整列させるために図柄の中心と停止ラインLとを一致させる)ためであり、第二種の遅延時間を設定するのは、リール5の引き込みあるいは蹴飛ばしを実行するためである。駆動パルス出力パターン設定手段は、この遅延時間を実現するための駆動パルスの出力パターンを設定する。
【0035】
具体例を挙げると、リール5が正回転であってパルスカウンタのカウントが22(上記図柄単位値の整数倍でない値)のタイミングでストップボタン9を操作したとすると、その時点で図柄はその中心が停止ラインLの手前2パルス分に相当する位置にあるから、駆動パルス出力パターン設定手段は、さらに2パルス分の駆動パルスを第一種の遅延時間として出力する。一方、リール5が正回転であってパルスカウンタのカウントが22のタイミングでストップボタン9を操作したがその図柄ではなくさらに二コマ分だけ先の図柄を停止させたい場合、駆動パルス出力パターン設定手段は、不足分2パルスに2コマ×12パルス(図柄単位値)を加えた26パルス分の駆動パルスを第二種の遅延時間として出力する。このように、第一種の遅延時間は、図柄単位値よりも小さいパルス値に相当する時間であるので、遅延の概念としては無視することができる。
【0036】
第二種の遅延時間(実質的な遅延時間)を設定するか否かは、ストップボタン9を押釦操作した時点でリール5を停止してよいか否かによって決定される。例えば、賞に当選していないにも関わらず、ストップボタン9を押釦操作した時点でリール5が停止した結果、何れかの賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃ってしまうこととなるような場合、遅延時間を設定してリール5の回転停止タイミングをずらすことにより、賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃わないようにしたり(蹴飛ばし処理)、賞に当選しているにも関わらず、ストップボタン9を押釦操作するタイミングが若干早いがゆえに、その賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃わないこととなるような場合、遅延時間を設定してリール5の回転停止タイミングをずらすことにより、その賞に係る図柄が有効ラインL上に停止されるようにしたり(引き込み処理)である。
【0037】
即ち、駆動パルス出力パターン設定手段は、第一に、RAMにおけるフラグの有無、第二に、パルスカウンタからのカウント値により把握される、ストップボタン9からの出力信号の入力時点におけるリール5の回転位置を把握し、ストップボタン9の操作時点で直ちにリール5を停止すべきならば、遅延時間を設定せず(遅延時間を実現するための駆動パルスの出力パターンを設定せず)、ストップボタン9の操作時点で直ちにリール5を停止すべきでないならば、遅延時間を設定する(遅延時間を実現するための駆動パルスの出力パターンを設定する)。
【0038】
遅延時間をどれだけ設定するかは、リール制御に用いられるコントロール制御あるいはテーブル制御の設定内容によって定められる。このコントロール制御及びテーブル制御は既知の技術であるのでは詳細な説明は行わない。但し、遅延時間の設定プロセスは、リール5が正方向に回転する場合と逆方向に回転する場合とで異なる。リール5の停止制御は、ストップボタン9を押釦操作した時点から通常190ms以下(ストップボタン9を押釦操作した時点から数えて五図柄以内)に制限されているが、停止可能範囲(引き込み制御ならば引き込み制御範囲、蹴飛ばし制御ならば蹴飛ばし制御範囲)の設定は、リール5が正方向に回転する場合と逆方向に回転する場合とで逆方向となる(図6参照)。
【0039】
このように、リール制御手段(図柄表示制御手段)19は、リール回転方向設定手段(変動表示方向設定手段)によるリール5の回転方向(変動表示方向)に基づいて停止可能範囲を設定し且つその範囲の中から停止すべき図柄を設定する停止図柄設定手段を備え、この設定に基づいて駆動パルス出力パターン設定手段(変動表示停止遅延設定手段)は遅延時間を設定し、駆動パルス出力手段(変動表示停止遅延実行手段)は変動表示停止遅延処理を実行する。この意味で駆動パルス出力パターン設定手段及び駆動パルス出力手段は、変動表示停止遅延手段を構成する。
【0040】
図柄検出手段20は、上述したように、パルスカウンタからの出力信号(カウント情報)、光学センサ16からの出力信号を入力して、リール表示窓4(図柄表示部3)における変動表示中及び停止表示時の図柄を特定する。入賞判定手段21は、図柄検出手段20からの情報に基づいて何れか賞に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃ったか否かを判定する。
【0041】
本実施形態に係るスロットマシンは、以上の構成からなり、これによれば、リール5の正転時及び逆転時であっても、何れかの賞に係るフラグが成立すれば、リール5の引き込み制御が実行されるため、賞に係る図柄が有効ラインL上を通過するタイミングでストップボタン9を押釦操作する技術(いわゆる「目押し」技術)が高くなくても賞を比較的簡単に成立させることができる。
【0042】
また、リール5の逆転時においても引き込み制御を実行することにより、賞に係る組み合わせ図柄が引き込まれないタイミングでストップボタン9を押釦操作した結果、いわゆる「リーチ目」(フラグが成立しているあるいはその可能性が高いことを示す状態)が出現するようになり、リール5の逆転時においてもゲームの興趣性を高めることができる。ここで、リール制御に用いられるコントロール制御あるいはテーブル制御の設定内容がリール5の正転時と逆転時とで同じならば、リール5の正転時におけるリーチ目と逆転時におけるリーチ目とは共通であり、コントロール制御あるいはテーブル制御の設定内容がリール5の正転時と逆転時とで異なるならば、リーチ目はリール5の正転時と逆転時とでは異なるようになる。
【0043】
尚、本発明に係る遊技機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0044】
また、上記実施形態においては、パルスカウンタのカウントをリセットする手段として光学センサ16を採用しているが、光学センサは検出幅を有しているため、正回転と逆回転とで金属プレート15を検出する時点でのリール5の回転角度位置が異なる。従って、正転の場合と逆転の場合とで図柄検出結果が異なり、何れかの場合は図柄が停止ラインLとずれた状態での停止となってしまう。このようにならないために正転時あるいは逆転時の何れかにはパルスカウントのカウントに対して補正値を入力しておく必要が生じてくる。
【0045】
以下は、以上の基本的な技術の応用例を説明する。
【0046】
<特別ゲームへの応用例>
正転・逆転を取り混ぜた回転態様の組み合わせは、▲1▼「↓↓↓」、▲2▼「↓↓↑」、▲3▼「↓↑↑」、▲4▼「↑↑↓」、▲5▼「↑↓↑」、▲6▼「↑↓↓」、▲7▼「↑↑↑」の7パターンである。ビッグボーナスゲーム中の小役ゲームでは、毎ゲームの抽選処理で上記▲1▼〜▲7▼の何れかが選択設定され、設定されたパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。ビッグボーナスゲーム中のボーナスゲームでは、毎ゲームの抽選処理で▲1▼か▲7▼かが選択設定され、設定された何れかのパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。
【0047】
あるいは、ビッグボーナスゲーム中の小役ゲームでは、通常通り▲1▼のパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにし、ビッグボーナスゲーム中のボーナスゲームでは、毎ゲームの抽選処理で▲1▼か▲7▼かが選択設定され、設定された何れかのパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。
【0048】
また、レギュラーボーナスゲームでは、ビッグボーナスゲーム中のボーナスゲームと同様、毎ゲームの抽選処理で▲1▼か▲7▼かが選択設定され、設定された何れかのパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。あるいは、毎ゲームの抽選処理で上記▲1▼〜▲7▼の何れかが選択設定され、設定されたパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。
【0049】
<フラグ告知としての応用例>
例えばビッグボーナス賞やレギュラーボーナス賞等の特別賞に当選すれば、それぞれ賞毎にフラグ(ビッグボーナス賞、レギュラーボーナス賞)が付与されるようになっている。これら特別賞フラグはフラグ成立ゲームにおいて特別賞を成立させることができなかった場合、次回のゲーム以降に持ち越されるのが一般的である。フラグ告知とは、フラグが成立していることの可能性を示す演出である。
【0050】
逆転モードの組み合わせである、▲1▼「↓↓↑」、▲2▼「↓↑↑」、▲3▼「↑↑↓」、▲4▼「↑↓↓」を記憶しておき、フラグ成立ゲーム以降、これらの何れかのパターンに基づくリール回転処理が連続乃至不連続的に実行されるようにし、最終的に▲5▼「↑↑↑」の全リール逆転モードが実行されるようにしてこれを以てビッグボーナス賞当選確定報知とするようにする。また、▲1▼〜▲4▼の何れかのパターンに基づくリール回転処理が連続乃至不連続的に実行されるようにし、最終的に▲5▼「↑↑↑」の全リール逆転モードが実行されないようにして、レギュラーボーナス賞当選確定報知とするようにする。
【0051】
または、各パターンにフラグ告知の信頼度を設定するようにしてもよい。例えば、▲1▼のパターンは10%、▲2▼のパターンは20%、▲3▼のパターンは30%、▲4▼のパターンは50%、▲5▼のパターンは100%として、これらの何れかのパターンが通常ゲームの適宜ゲームで出現するようにする。
【0052】
<RT(リプレイタイム)・AT(アシストタイム)への応用例>
リプレイタイムとは、上述の如く、例えばビッグボーナスゲーム終了後、所定ゲーム回数期間に亘ってリプレイ賞の当選確率がアップするようにしたものである。アシストタイムとは、上述の如く、例えばビッグボーナスゲーム終了後、所定ゲーム回数期間に亘ってリールの停止順序を報知し、これに従ってストップボタンの押釦操作を行えば、小役賞が成立するようになるものである。
【0053】
これらのゲーム中は、毎ゲームの抽選処理で、▲1▼「↓↓↓」、▲2▼「↓↓↑」、▲3▼「↓↑↑」、▲4▼「↑↑↓」、▲5▼「↑↓↑」、▲6▼「↑↓↓」、▲7▼「↑↑↑」の何れかが選択設定され、設定されたパターンに基づいてリール回転処理が実行されるようにする。
【0054】
また、これらのゲームの継続回数に応じてパターンを変えるようにする。例えば、1〜20回まではパターン▲1▼、21〜40回まではパターン▲2▼、41〜60回まではパターン▲3▼、61〜80回まではパターン▲4▼、81〜100回まではパターン▲5▼とするようにする。
【0055】
<ST(ストックタイム)への応用例>
ストックタイムとは、所定ゲーム回数期間に亘ってビックボーナス賞フラグやレギュラーボーナス賞フラグを貯留することで特別賞の成立を不可能にしておき、所定ゲーム回数期間終了後にストックしているフラグを放出して特別賞の成立を可能とするものである。
【0056】
フラグを貯留するゲーム回数期間は抽選により定められており、それには長短がある。期間が短いほど特別賞成立が頻発することとなるのであるが、ストックタイムが終了しかけていることが遊技者に報知できればフラグ放出チャンスが近づいているとの期待感を遊技者に与えることができるので、この報知に逆回転モードを利用する。
【0057】
例えば報知はストックタイム終了五ゲーム前とし、最初に▲1▼「↓↑↑」、二回目に▲2▼「↑↑↓」、三回目に▲3▼「↑↓↑」、四回目に▲4▼「↑↓↓」、最後に▲5▼「↑↑↑」に基づくリール回転処理が実行されるようにする。▲1▼、▲1▼+▲2▼、▲1▼+▲2▼+▲3▼のパターンはストックタイム中でも適宜実行されるようになっており、遊技者は逆回転モードが連続することにより期待感が高められるようになっており、最後の▲5▼のパターンが出現すると、フラグ放出確定となる。あるいは一回目から四回目までは▲1▼〜▲4▼のパターンの何れかが選択され、最後に▲5▼のパターンで確定となるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上の如く、本発明に係る遊技機は、停止操作が行われたとき、少なくとも二種類以上の変動表示態様のそれぞれに応じた図柄の引き込み処理が各列毎に実行されるように構成されているため、通常の変動表示態様とは異なる変動表示態様における停止操作の難易度、停止操作のタイミングが通常の変動表示態様と異なることとなり、新たな遊技性を付加することができ、遊技者の興趣心を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。
【図2】同実施形態に係るスロットマシンの内部正面図を示す。
【図3】同実施形態に係るリールユニットの分解斜視図を示す。
【図4】同実施形態に係るリールの図柄配列の一部の平面図を示す。
【図5】同実施形態に係るスロットマシンの電気的構成のブロック図を示す。
【図6】同実施形態に係るリール正転時及び逆転時における停止制御の説明図を示す。
【符号の説明】
3 図柄表示部
5 リール
8 始動レバー
9 ストップボタン
17 制御部
18 賞抽選手段
19 リール制御手段(図柄表示制御手段)
20 図柄検出手段
21 入賞判定手段
22 入賞実行手段
23 遊技制御手段
Claims (4)
- 各列毎に複数種類の図柄を変動表示し、停止操作によって有効ライン上に適宜の組み合わせ図柄を停止表示する図柄表示手段を備えた遊技機において、
前記図柄表示手段は、各列を通常の変動表示態様で変動表示させるかあるいは少なくとも一つの列をこれとは異なる変動表示態様で変動表示させるかを設定する変動表示態様設定手段と、
設定内容に応じた変動表示処理を実行する変動表示手段とを備え、
停止操作が行われたとき、変動表示態様に応じた図柄の引き込み処理を各列毎に実行するように構成されてなることを特徴とする遊技機。 - 前記通常とは異なる変動表示態様は、所定の条件が成立することにより選択されることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記通常の変動表示態様は、正方向の変動表示であり、前記通常とは異なる変動表示態様は、逆方向の変動表示であることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
- 所定の賞に当選するか否かの抽選処理を実行する賞抽選手段を備え、特別の賞に当選したことを前提として、前記図柄表示手段は、所定の図柄若しくは特別の賞に係る組み合わせ図柄以外の所定の組み合わせ図柄を引き込み可能に構成されてなることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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Cited By (3)
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-
2002
- 2002-08-28 JP JP2002248615A patent/JP2004081666A/ja active Pending
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