JP2004077705A - レンズ駆動装置,レンズ駆動装置の組立方法およびビームエキスパンダ装置ならびに光ピックアップ装置 - Google Patents

レンズ駆動装置,レンズ駆動装置の組立方法およびビームエキスパンダ装置ならびに光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単かつ簡潔な構造でレンズ駆動装置を構成するレンズの倒れを小さくする。
【解決手段】レンズ保持体2を一対の軸6,7にて支持し、一方の軸6を、レンズ保持体2の下側に形成した切欠溝8に遊嵌して案内軸とし、他方の軸7を、レンズ保持体2の上側の透孔9に挿入して接着剤10により固定することにより摺動軸とする。案内軸6の両端部を軸保持体4の受孔部4aに固定し、摺動軸7の両端部を軸保持体4の軸受孔部4bに摺動可能に遊嵌する。案内軸6と摺動軸7とは、レンズ1の光軸Lに対して軸方向が平行になるように配置する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡,照明装置,光ピックアップ装置,カメラなどの光学機構部分に適用され、レンズを光軸方向に移動可能にしてなるレンズ駆動装置に係り、さらに、そのレンズ駆動装置の組立方法、およびビームエキスパンダ装置、ならびに光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記各種の装置におけるレンズ駆動装置では、光学系の性能を向上させるため高精度なレンズ移動が要求され、移動中のガタ付きなどを防ぐため各種工夫がなされてきている。
【0003】
図37は従来のレンズ駆動装置の一例を示す斜視図であり、このレンズ駆動装置は、レンズ1を保持するレンズ保持体2と、レンズ保持体2に遊嵌された2本の対向する案内軸3と、レンズ1の光軸Lに対して軸方向が平行になるように案内軸3の両端部を固定する軸保持体4とを備え、レンズ保持体2を、案内軸3が移動ガイドしながら、図示しないギヤ,カムなどからなる駆動手段により、レンズ1の光軸L方向に移動させるようにしたものである。
【0004】
図37に示すレンズ駆動装置では、レンズ保持体2を案内軸3に沿って移動させるときに、レンズ保持体2と案内軸3間に存在する隙間による軸ガタのため、案内軸3に対してレンズ面が倒れ易いため、図38あるいは図39に示すように、レンズ保持体2における案内軸3が挿入される部分を、ガイド部5として光軸L方向に距離a,aを、図37に示すレンズ保持体2の幅a(a<a,a)よりも長くとって、同じ軸ガタ量でも生じる傾きを小さくするようにしている。
【0005】
また、特開平8−75974号公報には、光軸方向に帯状磁性体を配置し、レンズ枠に取り付けたマグネットが、それに近づこうとする力でレンズのガタ取りの付勢を行うようにした構成のレンズ鏡筒が記載されている。
【0006】
実開平5−90418号公報には、レンズ枠のガイド部分に磁石を配置し、磁性体のガイドポールを引き寄せて、ポールとガイドの軸ガタを取るようにした構成のレンズ駆動機構が記載されている。
【0007】
特開平8−29657号公報には、レンズホルダにマグネットを取り付けることにより、磁力によるガタ取りと、感磁センサによるレンズ位置検出との両方を行うようにした構成のレンズ鏡筒が記載されている。
【0008】
特開平7−140368号公報には、バネでレンズ枠をガイドバーに押し当ててガタを取るようにした構成のレンズ移動装置が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術において、図38,図39に示すものでは、軸保持体4の間隔と、レンズ保持体2の摺動量によって、ガイド部5の長さが限られてしまい十分なガタ防止効果は得られない。
【0010】
また、前記各種公報に記載された構成のものは、マグネットあるいはバネおよびそれに関連する構成部材などの追加部品が必要となり、この種の装置としては複雑な構成となり、またコストアップとなる。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決し、簡単かつ簡潔な構造で、レンズの倒れを小さくすることができるようにしたレンズ駆動装置、そのレンズ駆動装置の組立方法、および、そのレンズ駆動装置を用いたビームエキスパンダ装置、ならびに、そのビームエキスパンダ装置を用いた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、レンズを保持するレンズ保持体と、前記レンズの光軸に対して軸方向が平行になるように前記レンズ保持体に設けられた少なくとも2本の対向する軸とを備え、前記レンズ保持体を前記レンズの光軸方向に移動可能にしてなるレンズ駆動装置において、前記軸における少なくとも1本を、前記レンズの光軸に対して軸方向が平行になるように前記レンズ保持体に固定された摺動軸とし、この摺動軸を前記レンズの光軸方向に摺動可能に保持する軸保持体を備えたことを特徴とし、この構成によって、摺動軸の軸保持体における受け位置のスパンが従来と比較して長くなるため、従来と同じ軸ガタ量があっても傾きが小さくなる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、摺動軸の摺動範囲を避けてレンズに入射する光束の光路を設定したことを特徴とし、この構成によって、摺動軸が突出しても、例えばミラーによって方向を変えられた光束を遮ることはない。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、摺動軸とレンズ保持体移動案内用の軸との2本の軸を、相対向する位置でかつ軸保持体の取付基部に対して斜めになるように設置したことを特徴とし、この構成によって、デットスペースに摺動軸を設置することができ、レンズ駆動に必要な体積を小さくすることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3いずれか1項記載のレンズ駆動装置において、摺動軸を、レンズの光軸に対して垂直な方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、レンズをガイドする軸の軸ガタを抑えられる。特に可動部にガタとり手段を設けずに済むので、重量増加を防ぐことができ、より少ないエネルギで駆動が可能となる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4いずれか1項記載のレンズ駆動装置において、軸を保持する前記軸保持体における軸保持部分を、一方向に開口する切欠溝としたことを特徴とし、この構成によって、軸受部分が切り欠き形状となるため、軸の組み込みを容易に行うことができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5記載のレンズ駆動装置において、軸保持体が、切欠溝における切欠方向に成形型を抜いて成形したものであることを特徴とし、この構成によって、軸ガタの生じ難い軸受部分の断面形状を形成することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載のレンズ駆動装置において、摺動軸を、軸保持体の摺動軸摺動部分に対して2平面または2直線で接触させ、各接触部に対して摺動軸を押圧する付勢部材を備えたことを特徴とし、この構成によって、V溝状の形状に丸棒を押し当てるので、押し当て方向が若干ずれたとしても、同じ位置に押し当てられることになるので軸ズレしずらくなる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、レンズを一方向に押圧して位置決めするための付勢手段として、給電線あるいは信号線として用いられるフレキシブル基板を利用したことを特徴とし、この構成によって、フレキシブル基板の剛性を利用して片寄せを行うことができるため、特別に付勢手段を設けなくてもよく、部品点数が減る。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置おいて、軸保持体に、摺動軸の位置を調整する軸位置調整手段を設けたことを特徴とし、この構成によって、摺動軸の位置調整を行うことで、軸受部分のバラツキによる光学性能の劣化を防ぐことができる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項9記載のレンズ駆動装置において、軸位置調整手段が、電気的制御により摺動軸の位置調整を行うものであることを特徴とし、この構成によって、組み付け後あるいは使用中にレンズ位置がずれたとしてもズレ量がわずかであれば、それを補償することができる。
【0022】
請求項11に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、軸保持体に、摺動軸を摺動可能に保持する保持手段を設けたことを特徴とし、この構成によって、振動などによって生じる軸ズレを防止でき、また軸位置調整を行うことも可能になる。
【0023】
請求項12に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、摺動軸の端面あるいは該端面近傍に、摺動軸をレンズの光軸方向に対して移動させる軸移動駆動手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、軸そのものを移動させてレンズを駆動させるため、レンズと軸との捩れなどが生じにくい。
【0024】
請求項13に記載の発明は、請求項1記載のレンズ駆動装置において、軸保持体に、前記レンズに対向する固定レンズを固定したことを特徴とし、この構成によって、固定レンズを保持するための別部品が不要となる。しかも、取り付け誤差の積み上がりが少なくすむ。
【0025】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13いずれか1項記載のレンズ駆動装置を組み立てる組立方法であって、摺動軸とレンズとの相対的位置および傾きとを調整した後、摺動軸とレンズ保持体とを組み付けることを特徴とし、この構成によって、摺動軸とレンズのズレを調整してから、組み付けを行うため、正確な組み付けを行うことができる。
【0026】
請求項15に記載の発明は、固定レンズが設けられた請求項13記載のレンズ駆動装置を組み立てる組立方法であって、前記レンズを組み付けた後に、前記固定レンズを調整し、固定することを特徴とし、この構成によって、可動側のレンズの軸ズレ量を検出してから、固定レンズの取り付け位置を決めるため、レンズ駆動に伴う相対軸ズレの発生量を小さくすることができる。
【0027】
請求項16に記載の発明は、球面収差補正のため少なくとも1枚のレンズを光軸方向に移動可能にしてなるビームエキスパンダ装置において、前記レンズの駆動装置として請求項1〜13いずれか1項記載のレンズ駆動装置を用いたことを特徴とし、この構成によって、構成が簡単であって、軸ズレあるいはレンズ倒れが生じ難いビームエキスパンダの構成となる。
【0028】
請求項17に記載の発明は、光ディスクに対して光学的に情報の記録/再生を行うため光源からの光ビームを光ディスクに入出射させる光ピックアップ装置において、前記光ビームの光路中に請求項16記載のビームエキスパンダ装置を設置したことを特徴とし、この構成によって、ビームエキスパンダを独立して容易に調整することができるため、ピックアップ側の光学的調整が簡単になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、図37〜図39にて説明した部材に対応する部材には同一符号を付す。
【0030】
図1は本発明に係るレンズ駆動装置の実施形態を説明するための正面断面図、図2は図1の実施形態1の側面図であって、レンズ1を保持するレンズ保持体2を複数(本例では上下一対)の軸6,7にて支持しており、下方の軸6は、レンズ保持体2の下側に形成した切欠溝8に遊嵌されて、レンズ保持体2の移動を案内する案内軸であり、上方の軸7は、レンズ保持体2の上側の透孔9に挿入されて接着剤10で固定され、レンズ保持体2と共に移動する摺動軸である。そして、案内軸6は両端部が軸保持体4の受孔部4aに固定され、摺動軸7は両端部が軸保持体4の軸受孔部4bに摺動可能に遊嵌され、案内軸6と摺動軸7とは、レンズ1の光軸Lに対して軸方向が平行になるように配置されている。
【0031】
したがって、本実施形態のレンズ駆動装置では、図3(a)〜(c)に示すように、レンズ1を光軸方向に移動させる場合は、レンズ保持体2に固定されている摺動軸7が、軸保持体4における軸受孔部4bに対してスラスト方向に摺動する。図3(a)〜(c)では、図3(b)はレンズ1が略中央位置にある状態を示しており、図3(a)と図3(c)はレンズ1がそれぞれ右側,左側にシフトした状態を示している。
【0032】
摺動軸7はレンズ1の移動を規制するものであって、レンズ1,レンズ保持体2を移動させるための駆動機構としては、例えばピニオン−ラック,リードスクリューの駆動力伝達機構に、ボイスコイルあるいはソレノイドなど駆動力発生源を設けるなど、種々の構成が考えられる。
【0033】
レンズ保持体2の形状としては、図38あるいは図39に示すようなガイド部5を設けたものを使用することができ、図39に示すガイド部5のように、上側面に切欠部を設けて、この切欠部にレンズ保持体2と摺動軸7を固定するための接着剤を流すようにすれば、接着剤が広がり過ぎることを防ぐことができる。
【0034】
このように、本実施形態では、軸6,7を受ける軸保持体4における間隔を長く取ることができるため、従来例と比べてレンズ1の光軸方向に対する傾きを小さく抑えることができる。また、レンズ1の移動量が限られていれば、レンズ駆動に伴う摺動軸7の軸保持体4からの突出量も限られるので、周囲に配設されている構成部品に影響を与えることはない。
【0035】
図4に示すように、レンズ1に入出射する光束Laの上下に軸6,7を設けた場合に、軸保持体4が、光束Laの方向を偏向させる立上げミラー11の近傍に設置されると、図5に示すように、上側に配設された摺動軸7が、光束Laの一部を遮ってしまうことがある。その場合、摺動軸7の設置位置を図示した位置から略90°ずらせて、上下の部位から左右の部位に配置変えするなどして、摺動軸7の軸端部が突出しても光束Laを遮らないようにすることが必要である。また、光束Laが反射ミラーで反射してレンズ駆動装置に入射する場合も同様の配慮が必要である。
【0036】
なお、必要な機能を保ちつつ、省スペース化するためには、デッドスペースを少なくする必要がある。そこで、図6のように対向する案内軸6と摺動軸7とを、軸保持体4の基台4cに対して斜め方向の部位に配置すると、その断面形状は、図7(b)に示すようになり、図7(a)に示すように上下に軸6,7を配置した場合に較べ、軸保持体4は、横幅がそのままで、高さ方向の寸法を短く抑えることができる。また、軸6,7を水平に配置した場合と比較しても同様で、図7(b)の設置構成にすることにより、必要高さは変わらずに、横幅を短くすることができる。
【0037】
図8に示すように、摺動軸7を、軸保持体4に一端が固定された板バネ12の他端にて一方向から押圧させることにより、軸ガタによりレンズ1がぐらつくようなことを防ぐことができる。この効果は、引張りスプリングで摺動軸7を一方向に引張ることによって軸ガタを除去することでも得られる。
【0038】
また、図9に示すように、摺動軸7を磁性体にしておき、軸保持体4の摺動軸受け部分近傍に磁石13を設置して、磁石13で摺動軸7を磁力にて引張り、軸ガタを除去することも考えられる。
【0039】
特開平7−140368号公報,特開平8−75974号公報では、片寄せして軸ガタを抑えることが提案されているが、本実施形態では、構成部材における保持部側にガタ取り機構を設けており、このことにより機構を簡単にすることができ(逆に、ガタ取り機構を大きくしてもよい)、可動部側にガタ取り手段の部品を設置する必要がないので可動部の重量が増えないという利点がある。
【0040】
本実施形態において、レンズ保持体2における摺動軸7を挿入するための上側の透孔9と摺動軸7との間のガタにより、摺動軸7とレンズ1の光軸が平行にならなかったり、あるいは摺動軸7とレンズ1の光軸の距離にバラツキがあると、これらを組み付けた場合に必要な性能が出ないという問題が生じる。
【0041】
このため、本実施形態のレンズ駆動装置の組立工程において、図10,図11に示すように、摺動軸7を立てる基準孔14が穿設され、かつ案内軸6に相当する軸体15が立設された治具台16からなる調整治具17を用意し、基準孔14に立てられた摺動軸7にレンズ1を固定したレンズ保持体2を通して調整するようにしている。このとき、摺動軸7とレンズ保持体2の透孔9とには、摺動軸7とレンズ1の光軸Lの傾きあるいは位置を調節するための調整シロとしてガタを持たせてある。
【0042】
調整治具17は、図12に示すように、一方から、ヘリウムネオンレーザを発振させ、治具台16上のレンズ1に向けてレーザ光を出射させるレーザ発振部18と、レンズ1を通過したレーザ光を受光する受光部19を備えている。そして、摺動軸7を立てる治具台16上の各部とレーザ発振部18との間隔は、設計どおり調整されたときに、受光部19で受光する光束に収差が生じないで、特定の位置に光ピークが位置するように寸法管理されている。
【0043】
したがって、受光部19からの光電変換された出力信号を見ながら、レンズ保持体2の位置あるいは傾きを調整し、規定位置になり、かつ傾きが規制されたと判断されたときに、摺動軸7とレンズ保持体2の透孔9とを接着して固定するするようにする。その後、このレンズ保持体2の完成品をレンズ駆動装置に組み付ける。
【0044】
また、前記のようにしてレンズ保持体2と摺動軸7との調整を行うだけではなく、レンズ駆動装置にすべての部品を取り付け(摺動軸の片寄せ手段などを含めて)、調整治具17を用いて、レンズ駆動装置における取付基準面とレンズ1の光軸Lとの位置関係を調整した後、レンズ保持体2と摺動軸7とを接着して固定するようにすれば、更に組付誤差の積み上がりを少なくすることができる。
【0045】
前記実施形態の構成のように、摺動軸7をレンズ保持体2の透孔9に挿入して固定することは面倒な組立作業を伴うものである。すなわち、あらかじめ軸保持体4にレンズ保持体2と摺動軸7を組み付けた後に、図1に示すように、レンズ保持体2と摺動軸7を接着剤10により接着固定しなければならない。
【0046】
そこで、図13,図14に示すレンズ保持体の変形例のように、軸保持体4´における摺動軸7の軸受部分を切り欠き形状20にすることで、以下のように組立作業を容易にすることができる。
【0047】
すなわち、組立時に、先ず軸保持体4´に案内軸6を固定し、案内軸6をレンズ保持体2の切欠溝8に取り付け、摺動軸7を、軸保持体4´の一側の切り欠き形状20から挿入し、レンズ保持体2の透孔9を通して他側の切り欠き形状20に挿入する。このようにして、両軸6,7をセットした後、図14に示すように、切り欠き形状20近傍の軸保持体4´に設けた板バネ21を摺動軸7に押圧させ、摺動軸7を切り欠き形状20の奥側に押圧して、軸のガタ取り,外れ止めを行うことで組立が完了する。
【0048】
また、図15の斜視図と、図16の一部断面図に示すように、軸保持体4´における摺動軸7を受ける部分を、山形形状(図15は極端な山形に描いてある)22にして、実際に摺動軸7と当たる部分が特定される形状にし、摺動軸7の両端部が常に山形形状22の尖部に当たるようにすることにより、摺動軸7を一定の姿勢に保つことができるようになる。
【0049】
図15,図16に示す形状の軸保持体4´にするとき、軸保持体4´の成形に際し、軸保持体4´を光軸方向(図15のa,b方向)に成形型を割って成形しようとすると、図17(a)に示すように、山形形状22の尖部(○の部分)がパーティングラインになるため、摺動軸7と当接する部分にバリが出て、摺動軸7の移動に支障を与える可能性がある。しかし、光軸方向とは直交する方向(図15のc,d方向)に、成形型をスライドさせるようにして軸保持体4´の成形を行えば、図17(b)に示すように、○部分がパーティングラインになるので、○部分にわずかなバリがあっても、バリが摺動軸7と接することがなく、摺動軸7の移動に支障を与えるような不具合をなくすことができる。
【0050】
また、例えば軸受形状が断面円形である場合、軸を付勢する方向がわずかでもずれると、図20(a)のように、軸を水平に押し当てたつもりでも、図20(b)のように押し当てられる位置がずれてしまうことがあり得る。
【0051】
このため、軸保持体4における透孔9の断面形状を図18に示す四角形にし、軸保持体4´における切り欠き形状20の断面形状を図19に示す三角形にし、丸棒状の摺動軸7の周面を多角形のV溝部に押し当てるようにすることによって、摺動軸7の姿勢を一定にすることができる。すなわち、摺動軸7をV溝部における2つの平面に押し当てることにより、軸に対する付勢方向がわずかにずれたとしても、摺動軸7は同じ位置に押し当てられることになる。
【0052】
摺動軸7を軸保持体4,4´に対して押し当てるように付勢することは既述したように動作の安定化に寄与する。図21の側面断面図、図22の正面断面図に示すように、レンズ駆動などのために必要な給電路あるいは制御信号などを確保するためのフレキシブル基板23を利用して、レンズ保持体2を一方向へ押圧する付勢力を与えるようにすることが考えられる。
【0053】
このようにすることにより、フレキシブル基板23のための這い廻しスペースを確保しつつ、レンズ保持体2を一方向へ押圧するためだけの付勢手段を省くことができる。フレキシブル基板23とレンズ保持体2の間には、潤滑剤を塗布するなどして駆動方向に働く摩擦力を減らすようにしてもよい。
【0054】
図23の軸保持体の側面図、図24の図23におけるA部拡大図に示す軸調整機構のように、軸保持体4において摺動軸7の位置調整を可能にすることにより、取付面と軸受位置の寸法のバラツキ、あるいは軸保持体4における前後の軸受部分でのずれをなくすことができる。図23,図24に示す例では、両軸6,7を取り付ける通孔24に、一対の板バネ25と、軸6,7を介して板バネ25に対向設置された調整ネジ26とを設け、調整ネジ26を締めれば、板バネ25の反発力に抗して軸6,7を径方向に移動させることができ、調整ネジ26を緩めれば、板バネ25の反発力によって軸6,7を押し返すようにすることができる。この調整が終わったら、軸6,7を接着しないように気をつけて、調整ネジ26あるいは板バネ25を接着して固定するようにしてもよい。
【0055】
図23,図24に示す軸調整機構では、レンズ駆動装置の組付時点での調整には用いられるが、機器に組み付けた後に摺動部の磨耗、あるいは機器内部の温度変化などによって、光学性能が低下してしまった場合の補正を行うことはできない。
【0056】
そこで、図25の軸保持体の側面図、図26の図25におけるA部拡大図に示す軸調整機構のように、軸6,7を取り付ける軸保持体4における通孔24において、例えば圧電素子のような電気−機械変換素子27を、板バネ25が設置される互に直交する位置に設置し、電気−機械変換素子27によって軸位置の調整を行えるようにし、電気−機械変換素子27が長くなるような電圧を印加すれば、板バネ25に抗して軸6,7は径方向に移動し、また電気−機械変換素子27が短くなるような電圧を印加すれば、板バネ25の反発力によって軸6,7は押し返され、これによって軸調整を行うことができる。
【0057】
レンズ駆動装置を実際に駆動させているとき、著しい収差が発生した場合などには、電気−機械変換素子27を駆動させて、応答信号の状態がよくなる位置をさがすように調整することができる。また、一度、組み立てた後に、レンズが正しく駆動する位置を調整工程で検出しておき、その位置に軸を移動させるように、制御データとして機器内のメモリ手段(例えばEEPROMなど)にあらかじめ書き込み、電気−機械変換素子27の制御駆動用のデータとして用いるようにすれば、レンズの組み付け時の調整が簡単になる。
【0058】
また、図27(a),(b)に示すように、軸6,7を取り付ける軸保持体4における通孔24に、相対向する一対の電気−機械変換素子28を二組設け、半径方向に寸法変化できるようにすることにより、電気−機械変換素子28により軸6,7を抑えて保持することができる。なお、電気−機械変換素子28が積層圧電素子の場合は半径方向を積層方向とする。
【0059】
そして、それぞれの電気−機械変換素子28を個別に制御できるようにしておけば、図27(b)に示すように軸6,7の保持のみならず、軸位置調整も行うことができる。
【0060】
この構成の場合、軸6,7が移動可能なように、軸6,7と電気−機械変換素子28との隙間がわずかに空くようにし、レンズが所定位置に移動し終えたときに、軸6,7との隙間をつめてレンズがガタつかないように保持する。
【0061】
図28は本実施形態における軸移動駆動手段の一例を説明する分解斜視図、図29は駆動手段の組み付け状態を示す斜視図であり、側面にカム面29が形成された駆動手段である駆動ギヤ30を摺動軸7の一端部に設置している。このように、駆動手段が摺動軸7の端面またはその近傍から作用する構成にすることにより、例えば、レンズ保持体2に対して駆動力を直接加える構成であると、レンズ1が摺動軸7に対して倒れたり、捩れたりする問題が発生するおそれがあるが、駆動軸7から駆動力を加えるようにすることにより前記のような問題を防ぐことができる。
【0062】
図28,図29に示すように、側面にカム面29が形成された円筒状の駆動ギヤ30を、軸保持体4の光束が入出射する開口部の周りに取り付けておけば、駆動ギヤ30の回転角制御によって、カム面29により摺動軸7を押圧することになり、レンズ保持体2と共に光軸方向に進退させることができる。
【0063】
また摺動軸7はカム面29に対して押圧される方向に付勢する。例えば図30に示すように、摺動軸7にフランジ部7aを設けておき、摺動軸7に巻回した圧縮コイルスプリング35の付勢力によって、カム面29に摺動軸7を押し当てるようにしてもよい。あるいは、カム面29とは反対側の摺動軸7の端面を板バネなどで押圧するようにしてもよい。
【0064】
なお、駆動手段としてカム面29を備えた駆動ギヤ30を説明したが、他にもレバー部材などで摺動軸7の端面を押すような構成も採用することができる。
【0065】
また、カム面29の形状は、斜面状態を一定にするのではなく、目的に応じて変化させるようにしてもよい。例えば図31には、複数の記録層を積層状にして具備する光ディスクに対して記録/再生を行う光ディスクドライバの光ピックアップ装置において、球面収差補正のためにレンズを駆動させるビームエキスパンダとして本実施形態のレンズ駆動装置を用いる場合の駆動ギヤ30におけるカム面29のカム形状を示しており、図31のBとDの領域では、異なる層への移動を迅速に行えるように、勾配を大きくし、A,C,Eの領域では、1つの層での基板厚の誤差(バラツキ)を精密に補正できるように勾配を緩くしている。
【0066】
光ピックアップ装置における球面収差補正用のビームエキスパンダは、入射してきた平行光束を図32(a)〜(c)に示すように、レンズ間隔を変えて光束を収束させたり、発散させたりすることにより、スポット位置で球面収差が許容値以下になるようにする。光束を発散させたり収束させたりするのは二枚のレンズの間隔調整で行う。
【0067】
図32(a)は平行光束がビームエキスパンダに左側から入射して、平行光束として出射していく状態を示しており、図32(b)は凹レンズと凸レンズの間隔を長くすることによって、ビームエキスパンダに入射した平行光束が集束するように出射していく状態を示し、図32(c)は凹レンズと凸レンズの間隔を短くすることによって、ビームエキスパンダに入射した平行光束が拡散するように出射していく状態を示している。また、凹レンズと凸レンズの設置位置を入れ換えてもビームエキスパンダとしての機能は同じである。
【0068】
凹レンズと凸レンズの2枚のレンズの軸ズレ精度は高くなくてはならない。入射する光束は略平行光であるので、ビームエキスパンダの2枚のレンズが揃って同じ位置に軸ズレする場合は影響が少ない。
【0069】
本実施形態のレンズ駆動手段をビームエキスパンダとして用いる場合、2枚のレンズを固定レンズと可動レンズとしている(本例では凸レンズ31を可動レンズとし、凹レンズ32を固定レンズとしている)。組立時には、実際の駆動手段で駆動できるように組み付けた後に、必要ストローク駆動させてレンズ移動に伴う軸ズレなどを検出する。
【0070】
すなわち、図33に示すように、ヘリウムネオンレーザなどの調整用のレーザ光源33から出射されるレーザビームが、レンズ31,32を通過してフォトセンサ34の受光部に受光される位置でレンズ31,32を駆動させ、駆動量と軸ズレおよび傾きの関係を検出する。必要ストローク移動させた場合に、フォトセンサ34が軸ズレ量の中央値を示すところに、可動レンズ31を移動させ、その位置の可動レンズ31に合わせて固定レンズ32を取り付ける。
【0071】
可動レンズ31を全ストローク移動させて位置ズレを検出した後で、固定レンズ32を取り付けることで、信号劣化が最も生じにくい位置に固定レンズ32が位置するように位置合わせして、固定することができる。
【0072】
球面収差補正のエキスパンダを例として挙げたが、光学系の中で、1枚あるいは1群のレンズを駆動させるもの(単焦点カメラのフォーカスレンズなど)も適用できる。
【0073】
また本実施形態のビームエキスパンダの応用例としては、光ピックアップ装置のみならず、顕微鏡,照明装置などの搭載も考えられる。
【0074】
図34はビームエキスパンダの構成例を説明するための斜視図であって、軸保持体4の軸6,7を保持する立壁部4dの一方の光束が入出射する部位に固定レンズ32を嵌着させるようにしている。本例では立壁部4dの一方に固定レンズ32を嵌着させるようにしているが、他方にもレンズを嵌着させるようにしてもよい。また両立壁部4dの両側からレンズを嵌着させるようにすることで、例えば光ピックアップのコリメータレンズとビームエキスパンダを一つのユニットとして調整することが可能になる。
【0075】
図35は本発明に係るビームエキスパンダの応用例を説明するための光ピックアップの構成を示す斜視図であり、40は光ディスク、41はレーザダイオード、42はコリメートレンズ、43はビームスプリッタ、44は前記実施形態にて説明した構成のビームエキスパンダ、45は立上げミラー、46は対物レンズ、47は素子前レンズ、48は光電変換素子などからなるディテクタである。
【0076】
光ディスク40に対する記録/再生を行うとき、レーザダイオード41から出射した光ビームは、コリメートレンズ42,ビームスプリッタ43,ビームエキスパンダ44を通して、立上げミラー45により光ディスク40方向へ偏向され、対物レンズ46により光スポットとして光ディスク40上に集光される。光ディスク40からの反射ビームは、対物レンズ46を通り、立上げミラー45で偏向されてビームエキスパンダ44を通り、ビームスプリッタ43で偏向されて、素子前レンズ47でディテクタ48の受光面に集光される。
【0077】
前記光ピックアップにおいて、レンズ2枚(2群)のレンズ駆動装置からなるビームエキスパンダ44を搭載したことにより、球面収差補正を行うことができるが、1枚(1群)のレンズであってもよく、軸保持体4の一方側にコリメータレンズを設置したり、また色収差補正用の色消しレンズを設置することも考えられる。この場合も光ピックアップへの搭載前に、ビームエキスパンダに対して光学的調整ができるため作業性が向上する。
【0078】
図36は図35に示した光ピックアップの応用例を説明するための光ディスク装置の構成を示す斜視図であり、50は図35に示す構成の光ピックアップ・ユニット、51は、光ピックアップ50を光ディスク40の径方向に移動させるシークモータ52,リードスクリュー53,ガイドレール54などからなるピックアップ移動駆動機構、55は光ディスク40を回転駆動するスピンドルモータであって、公知のように光ピックアップ50をシーク方向に移動させることで、光ディスク40に対する情報の読み取り、および記録を行う。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレンズ駆動装置,レンズ駆動装置の組立方法およびビームエキスパンダ装置ならびに光ピックアップ装置によれば、構成要素であるレンズを保持するレンズ保持体に摺動軸を、レンズ光軸に対して軸方向が平行になるように固定し、この摺動軸をレンズ光軸方向に摺動可能に保持する軸保持体を備えたことによって、摺動軸の軸保持体における受け位置のスパンが従来と比較して長くなるため、レンズの傾き,ガタなどを小さくすることができ、装置の光学特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ駆動装置の実施形態を説明するための正面断面図
【図2】図1の実施形態のレンズ駆動装置の側面図
【図3】図1の実施形態のレンズ駆動装置における動作の説明図
【図4】本実施形態における摺動軸と立上げミラーとの設置構造を示す斜視図
【図5】図4の設置構造を示す断面図
【図6】本実施形態における摺動軸と案内軸の配置構造を示す斜視図
【図7】図6の摺動軸と案内軸の配置構造の説明図
【図8】本実施形態における軸ガタ防止構造を示す斜視図
【図9】本実施形態における軸ガタ防止構造の他例を示す斜視図
【図10】本実施形態のレンズ駆動装置における組立方法の説明図
【図11】本実施形態のレンズ駆動装置における組立方法の説明図
【図12】本実施形態のレンズ駆動装置における組立時の調整装置の説明図
【図13】本実施形態におけるレンズ保持体の変形例を示す斜視図
【図14】図13のレンズ保持体への摺動軸組み付け状態を示す斜視図
【図15】本実施形態におけるレンズ保持体における摺動軸受け部分を示す斜視図
【図16】図15のレンズ保持体における摺動軸受け部分を拡大して示す一部断面図
【図17】レンズ保持体における摺動軸受け部分に関する問題点の説明図
【図18】本実施形態におけるレンズ保持体における摺動軸受け部分の付勢状態を示す断面図
【図19】本実施形態におけるレンズ保持体における摺動軸受け部分の付勢状態を示す断面図
【図20】レンズ保持体における摺動軸受け部分の付勢状態に関する問題点の説明図
【図21】本実施形態における摺動軸付勢構造を説明するための側面断面図
【図22】図21の摺動軸付勢構造を説明するための正面断面図
【図23】本実施形態における軸調整機構を示す側面図
【図24】図23におけるA部拡大図
【図25】本実施形態における軸調整機構の他例を示す側面図
【図26】図25におけるA部拡大図
【図27】本実施形態における軸保持構造の構成の説明図
【図28】本実施形態における摺動軸駆動機構の分解斜視図
【図29】図28の摺動軸駆動機構の組付状態を示す斜視図
【図30】本実施形態における摺動軸駆動機構の摺動軸押圧部を示す断面図
【図31】図28の摺動軸駆動機構における駆動カム面の構成の説明図
【図32】本発明に係るビームエキスパンダの基本構成の説明図
【図33】図32のビームエキスパンダにおける調整方法の説明図
【図34】本発明に係るビームエキスパンダの実施形態を説明するための斜視図
【図35】本発明に係るビームエキスパンダの応用例を説明するための光ピックアップの実施形態の構成を示す斜視図
【図36】本発明に係る光ピックアップの応用例を説明するための光ディスク装置の構成を示す斜視図
【図37】従来のレンズ駆動装置の一例を示す斜視図
【図38】従来のレンズ駆動装置におけるレンズ倒れ防止機構を示す斜視図
【図39】従来のレンズ駆動装置におけるレンズ倒れ防止機構の他例を示す斜視図
【符号の説明】
1 レンズ
2 レンズ保持体
4,4´ 軸保持体
6 案内軸
7 摺動軸
8 切欠溝
10 接着剤
11,45 立上げミラー
12,25 板バネ
13 磁石
16 治具台
18 レーザ発振部
19 受光部
20 切り欠き形状
22 山形形状
23 フレキシブル基板
26 調整ネジ
27,28 電気−機械変換素子
29 カム面
30 駆動ギヤ
31 可動レンズ
32 固定レンズ
33 レーザ光源
34 フォトセンサ
35 圧縮スプリング
40 光ディスク
41 レーザダイオード
42 コリメートレンズ
43 ビームスプリッタ
44 ビームエキスパンダ
46 対物レンズ
47 素子前レンズ
48 ディテクタ
50 光ピックアップ・ユニット
51 ピックアップ移動駆動機構
55 スピンドルモータ

Claims (17)

  1. レンズを保持するレンズ保持体と、前記レンズの光軸に対して軸方向が平行になるように前記レンズ保持体に設けられた少なくとも2本の対向する軸とを備え、前記レンズ保持体を前記レンズの光軸方向に移動可能にしてなるレンズ駆動装置において、
    前記軸における少なくとも1本を、前記レンズの光軸に対して軸方向が平行になるように前記レンズ保持体に固定された摺動軸とし、この摺動軸を前記レンズの光軸方向に摺動可能に保持する軸保持体を備えたことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記摺動軸の摺動範囲を避けて前記レンズに入射する光束の光路を設定したことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記摺動軸とレンズ保持体移動案内用の軸との2本の軸を、相対向する位置でかつ前記軸保持体の取付基部に対して斜めになるように設置したことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記摺動軸を、前記レンズの光軸に対して垂直な方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記軸を保持する前記軸保持体における軸保持部分を、一方向に開口する切欠溝としたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記軸保持体が、前記切欠溝における切欠方向に成形型を抜いて成形したものであることを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記摺動軸を、前記軸保持体の摺動軸摺動部分に対して2平面または2直線で接触させ、各接触部に対して前記摺動軸を押圧する付勢部材を備えたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のレンズ駆動装置。
  8. 前記レンズを一方向に押圧して位置決めするための付勢手段として、給電線あるいは信号線として用いられるフレキシブル基板を利用したことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  9. 前記軸保持体に、前記摺動軸の位置を調整する軸位置調整手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  10. 前記軸位置調整手段が、電気的制御により前記摺動軸の位置調整を行うものであることを特徴とする請求項9記載のレンズ駆動装置。
  11. 前記軸保持体に、前記摺動軸を摺動可能に保持する保持手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  12. 前記摺動軸の端面あるいは該端面近傍に、前記摺動軸を前記レンズの光軸方向に対して移動させる軸移動駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  13. 前記軸保持体に、前記レンズに対向する固定レンズを固定したことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  14. 請求項1〜13いずれか1項記載のレンズ駆動装置を組み立てる組立方法であって、前記摺動軸と前記レンズとの相対的位置および傾きとを調整した後、前記摺動軸と前記レンズ保持体とを組み付けることを特徴とするレンズ駆動装置の組立方法。
  15. 固定レンズが設けられた請求項13記載のレンズ駆動装置を組み立てる組立方法であって、前記レンズを組み付けた後に、前記固定レンズを調整し、固定することを特徴とするレンズ駆動装置の組立方法。
  16. 球面収差補正のため少なくとも1枚のレンズを光軸方向に移動可能にしてなるビームエキスパンダ装置において、前記レンズの駆動装置として請求項1〜13いずれか1項記載のレンズ駆動装置を用いたことを特徴とするビームエキスパンダ装置。
  17. 光ディスクに対して光学的に情報の記録/再生を行うため光源からの光ビームを光ディスクに入出射させる光ピックアップ装置において、前記光ビームの光路中に請求項16記載のビームエキスパンダ装置を設置したことを特徴とする光ピックアップ装置。
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