JP2004077582A - 写真シール自動販売機および方法、シール紙、並びにシール紙ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】撮影用モニタ21には、被写体のポーズや表情を観念的に表す「お題」が文字情報として表示される。ユーザは、撮影が開始される前に表示される「お題」を確認し、その「お題」から連想されるポーズや表情を創造し、撮影の開始を指示する。その指示に応じて撮影が行われることにより、「お題」から連想される構図の写真が撮影される。撮影処理が終了されたときに開始される、画像の落書き処理においては、撮影した画像に対して、その画像を撮影するときに提示されていた「お題」に対応する文字が入力可能とされる。本発明は、写真シール自動販売機に適用することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、ユーザ自身に撮影構図を創造させ、より面白みのある撮影を提供できるようにする写真シール自動販売機および方法、シール紙、並びにシール紙ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ユーザの画像を撮影し、これを予め用意されたフレーム画像と合成してシール紙などに印刷して提供する、いわゆる「プリント倶楽部(登録商標)」などの写真シール自動販売機が知られている。
【0003】
そして、一般的な写真シール自動販売機においては、ユーザは、音声により出力されたり、或いは、画面上に表示される「5,4,3,2,1」などのカウントダウンに併せて自分自身のポーズや表情を整え、撮影を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の写真シール自動販売機による撮影は、所定の合図があってから撮影が行われるという点においては、撮影者(人)による「はいポーズ。」などの合図に併せて行う人的な撮影と変わるところはなく、撮影自体の面白みが欠けるという課題があった。
【0005】
また、このような写真シール自動販売機は、通常、複数人からなるグループにより利用されるが、例えば、ある「テーマ」に基づいて各人がポーズをとり、グループ全員のポーズにより統一のある1つの写真を撮影しようとした場合、始めに、グループのうちの誰かがテーマを提案しなければならず、それを決めるのに時間がかかってしまい、撮影に対して設定されている制限時間を浪費してしまうことがあるという課題があった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザ自身に撮影構図を創造させ、より面白みのある撮影を提供できるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の写真シール自動販売機は、撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力手段と、出力手段による出力により題目が与えられた被写体を撮影する撮影手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、撮影構図とは、撮影された写真に写っている被写体としてのユーザの姿勢やポーズ、或いは、表情などを表す。また、複数人のユーザにより利用される場合、それぞれのユーザの立ち位置なども表す。
【0009】
出力手段は、文字により、または音声により題目を出力するようにすることができる。
【0010】
所定の数の題目を不作為に選択する選択手段をさらに備えるようにすることができる。このとき、出力手段は、選択手段により選択された題目を出力する。
【0011】
これにより、意外性のある題目が選択されることになり、その題目から連想されるポーズや表情を創造するのが困難となり、撮影自体にゲーム性が付加されることになる。
【0012】
複数の題目を表示する表示手段をさらに備えるようにすることができる。このとき、出力手段は、表示手段により表示された複数の題目の中から選択された題目を出力する。
【0013】
撮影手段により撮影された画像を落書きする落書き手段をさらに備えるようにすることができる。このとき、落書き手段は、落書き対象画像に対応する題目を表す情報を、落書き対象画像に入力する。
【0014】
撮影手段により撮影された画像、または、落書き手段により落書きが施された画像をシール紙に印刷する印刷手段をさらに備えるようにすることができる。このとき、印刷手段は、印刷する画像の近傍に、印刷する画像に対応する題目を印刷する。
【0015】
これにより、ユーザは、後日、シール紙を確認した場合であっても、それぞれの画像を撮影するときに提供されていた題目を思い出すことができる。
【0016】
本発明の写真シール自動販売機における写真撮影方法は、撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力ステップと、出力ステップの処理による出力により題目が与えられた被写体を撮影する撮影ステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の写真シール自動販売機および方法においては、撮影構図を観念的に表す題目が被写体に対して出力され、題目が与えられた被写体が撮影される。
【0018】
従って、本発明によれば、被写体としてのユーザは、題目から自分自身のポーズや表情を創造する必要があるため、撮影自体のゲーム性が付加され、より面白みのある撮影を提供することができる。
【0019】
また、複数人のグループにより撮影を行う場合、グループ間で、ポーズや表情についての会話がもたれることが予想されるため、題目の提示は、コミュニケーションをとるきっかけを提供することにもなる。
【0020】
さらに、ある「テーマ」に基づいて各人がポーズをとり、グループ全員のポーズにより統一のある1つの写真を撮影する場合、題目が提供されるため、その「テーマ」を考える手間を省くことができる。
【0021】
本発明のシール紙は、撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力ステップと、出力ステップの処理による出力により題目が与えられた被写体を撮影する撮影ステップとを含む写真シール自動販売機における写真撮影方法により印刷されることを特徴とする。
【0022】
本発明のシール紙ユニットは、撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力手段と、出力手段による出力により題目が与えられた被写体を撮影する撮影手段とを備える写真シール自動販売機において使用されるものであって、シール紙ユニットを識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段を備え、識別情報記憶手段により記憶されている識別情報が写真シール自動販売機により認証されたとき使用可能とされることを特徴とする。
【0023】
識別情報記憶手段は、例えば、ICタグ(制御タグ)、ICカード等のメモリにより構成され、識別情報としての固有のIDを記憶する。
【0024】
このように、識別情報が認証されたときにのみシール紙ユニットが使用可能とされることにより、本発明の写真シール自動販売機に対して生産されたユニットのみが使用可能となり、いわゆる純正品以外のものが使用されることを抑制することができる。また、シール紙ユニットにバーコードなどが付されている場合、そのバーコードにより、純正品であるか否かを判断させるようにしてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した写真シール自動販売機1の構成例を示す斜視図である。
【0026】
写真シール自動販売機1は、基本的に、筐体11、照明装置12、および、反射板13−1,13−2により構成される。後述するように、筐体11に対して所定の間隔だけ離間して背景パネル61(図3参照)が設けられ、筐体11と背景パネル61との間の空間が、被写体としてのユーザが撮影を行う撮影空間62(図3参照)とされる。
【0027】
撮影空間62を正面に臨み、筐体11の上半分に形成される面11aには、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode−Ray Tude)などにより構成される撮影用モニタ21が設けられている。撮影用モニタ21には、撮影処理の進行段階に応じて、撮影方法などを案内する各種のメッセージなどが表示される。また、撮影用モニタ21には、所定の撮影モードが選択されたとき、撮影時のユーザのポーズや表情、或いは姿勢を観念的に表す、換言すれば、撮影構図を観念的に表す「お題」(題目)が表示されるため、ユーザは、それを確認した後、お題から連想されるポーズや表情を自ら想像し、想像したポーズや表情をしている自分自身の写真(画像)を撮影する。表示されるお題に従って行われる撮影処理の詳細については、フローチャートを参照して後述する。
【0028】
撮影用モニタ21には、撮影結果の画像が表示されるため、ユーザは、表示される画像の中から、落書き(編集)対象の画像を選択することができる。後述するように、ユーザは、撮影を終了した後、写真シール自動販売機1の裏側(筐体11を挟んで、撮影空間62の反対側)に移動し、撮影された画像に対して好みの文字や図形などを入力し、落書きすることができる。
【0029】
撮影用モニタ21の直上方には、筐体11の内部方向に向けて凹部が形成され、その凹部に撮影部22が配設されている。撮影部22は、CCD(Charge CoupledDevice)22Aと、その直下にある、LCDなどの画像表示部22Bから構成されている。CCD22Aと画像表示部22Bが設置されている面(凹部の内部に形成されている面)は、ユーザの立ち位置(面11a,11bの前方)付近の全体がCCD22Aにより上方から俯瞰して撮影できるように、または、画像表示部22Bに表示される画像をユーザが確認できるように、前傾した斜面により形成されている。
【0030】
撮影部22に配置されるCCD22Aにより被写体の画像が取り込まれ、その画像(動画像)がリアルタイムで画像表示部22Bに表示される。また、所定の撮影タイミングにおいて、CCD22Aによる撮影が行われ、ユーザの画像が静止画像として写真シール自動販売機1に保存される。画像表示部22BがCCD22Aの近傍に設けられているため、ユーザは、CCD22Aに視線を向けた状態で、画像表示部22Bに表示される自分自身の画像を確認しながら、撮影を行うことができる。
【0031】
筐体11には、撮影用モニタ21を挟んで左右一対の照明装置23−1,23−2が設けられており、これにより、撮影空間62においてユーザが撮影を行うのに必要な明かりが照射されている。例えば、照明装置23−1を構成する透過面23−1a,23−1bは薄板状の半透明の樹脂等からなり、照明装置23−1により筐体11の内部において発光された光は、透過面23−1aおよび23−1bを透過して外部に出射される。
【0032】
透過面23−1aは、面11aと接する辺からその対辺に向かうにつれて徐々に筐体11の裏側面(面11e,11f(図2))に向かうように形成されており、筐体11の内部から透過面23−1aを介して出射された光が、撮影空間62の左隅まで均一に届くようになされている。透過面23−1bは、筐体11の左側面11cとほぼ同一平面上に形成され、そこを透過して出射された光が、反射板13−1の撮影空間62に向かう反射面13−1aにより反射され、撮影空間62の内部を照射する。
【0033】
照明装置23−2は、照明装置23−1と対称に同様の構成を有しており、透過面23−2aを介して出射された光が撮影空間62の右隅まで均一に届くように形成されている。また、照明装置23−1の透過面23−1bに対応する照明装置23−2の位置には、筐体11の右側面11dとほぼ同一平面上に透過面が形成されており、そこから出射された光が、反射板13−2の反射面13−2aにより反射され、撮影空間62を照射する。
【0034】
反射板13−1の反射面13−1a、反射板13−2の反射面13−2aは、照明装置23−1および23−2から出射された光をそれぞれ効率的に撮影空間62に反射できるように、白色などの単一色の面とされる。
【0035】
筐体11の正面のほぼ下半分に形成される面11bには、筐体11の内部方向に凹部が形成され、そこに、撮影部22と同様に撮影部24が配設されている。すなわち、撮影部24は、CCD24Aと、CCD24Aにより取り込まれている動画像が表示される画像表示部24Bから構成され、それらが配置される面(凹部の内部に形成されている面)は、若干上方を向くような斜面とされている。従って、CCD24Aにより、被写体を斜め下方から見上げるような写真(画像)が撮影されることになる。
【0036】
このように、様々な角度から被写体を撮影できる撮影部を設けることにより、ユーザは、自分自身で撮影装置の角度を調節することなく、様々な角度から撮影することができる。
【0037】
撮影部24の直右側には、硬貨投入口25が設けられている。ユーザは、写真シール自動販売機1を利用して撮影するとき、所定の代金を硬貨投入口25に投入する。
【0038】
筐体11の面11bには、撮影部24と硬貨投入口25を挟んで左右一対の照明装置26−1,26−2が設けられており、これにより、筐体11の前方に位置するユーザの足下が照射される。例えば、照明装置26−1を構成する透過面26−1a,26−1bは、照明装置23−1と同様に、薄板状の半透明の樹脂等からなり、照明装置26−1により発光された光は、透過面26−1aおよび26−1bを透過して外部に出射される。
【0039】
透過面26−1aを透過して出射された光は、そのままユーザの足下付近を照射し、左側面11cとほぼ同一平面上に形成されている透過面26−1bを透過して出射された光は、反射板13−1の反射面13−1aにより反射され、撮影空間62の内部下方を照射する。照明装置26−2は、照明装置26−1と対称に同様の構成を有しており、透過面26−2aを透過する光により直接ユーザの足下付近を照射し、また、右側面11dとほぼ同一平面上に、照明装置26−1の透過面26−1bと同様に形成されている透過面を透過し、反射板13−2の反射面13−2aにより反射された光により撮影空間62の内部下方を照射する。
【0040】
筐体11の上面に設置されている照明装置12は、内部において発光され、その一面(図示されていないが、面12aに対向する照明装置12の面)を透過する光がユーザを斜め上方から照射するように形成されている。この照明装置12と、上述した照明装置23−1,23−2、照明装置26−1,26−2は、CCD22AまたはCCD24Aと連動して作動され、撮影する瞬間の被写体に十分な光を照射する。
【0041】
左側面11cの下方には、シール取り出し口41が設けられている。撮影され、落書きされた画像が1枚のシール紙に所定の数だけそれぞれ所定の大きさで印刷され、得られたシール紙がシール取り出し口41から排出される。
【0042】
なお、筐体11の右前方(筐体11に対向するユーザの右側)に設置される右側面パネル65−2(図4)の所定の高さの位置には、リモートコントローラ66(図4)が設置される。ユーザは、撮影用モニタ21に表示される進行案内に従ってリモートコントローラ66に設けられている各種のボタンを操作し、撮影処理を進行する。すなわち、ユーザは、筐体11に近づかなくても、リモートコントローラ66を操作して撮影を進めることができる。リモートコントローラ66から入力された各種の情報は、床材67(図3)の下にあるケーブルを介して写真シール自動販売機1に供給される。
【0043】
リモートコントローラ66には、例えば、撮影用モニタ21に表示される各種の選択に対して、決定するときに操作される「○ボタン」、決定したものをキャンセルするときに操作される「×ボタン」、撮影用モニタ21に表示されるカーソルなどを上下左右に移動するときに操作される「矢印ボタン(上下左右ボタン)」などが配置される。また、そのほかにも、撮影を開始するとき操作される「撮影開始ボタン」なども適宜配置される。なお、撮影用モニタ21の近傍にタッチペンが用意されており、タッチペンにより撮影用モニタ21に表示される各種のボタンなどを直接押下することで、撮影が進行されるようにしてもよい。
【0044】
図2は、写真シール自動販売機1の面11a,11bの反対側に相当する、面11e,11f側の構成例を示す斜視図である。
【0045】
なお、以下において、適宜、面11a,11bが形成されている面を写真シール自動販売機1の正面として説明し、面11a,11bの反対側に相当する、面11e,11fが設けられている面を写真シール自動販売機1の背面として説明する。
【0046】
筐体11のほぼ上半分に形成される斜面11eには、落書き用モニタ51−1および51−2が水平方向に並置されている。落書き用モニタ51−1の下には収納部52−1が設けられ、そこに、落書き用モニタ51−1に直接押し当てることで画像を落書きするための入力ペン53−1が収納される。同様に、落書き用モニタ51−2の下には収納部52−2が設けられ、そこに、落書き用モニタ51−2に直接押し当てることで画像を落書きするための入力ペン53−2が収納される。
【0047】
撮影され、落書き対象の画像として選択された画像は、撮影処理が終了された後、落書き用モニタ51−1および51−2にそれぞれ表示される。落書き用モニタ51−1および51−2には、タッチパネルが積層されており、ユーザは、表示されている画像に対し、任意の文字や図形などを、入力ペン53−1および53−2を利用して書き込む(入力する)ことができる。
【0048】
落書き用モニタ51−1および51−2には、落書き対象の画像とともに、様々な落書きツールを選択するためのボタンが表示される。そして、そのボタンが操作され、画像が落書きされたとき(編集が施されたとき)、落書き用モニタ51−1および51−2には、入力に応じて生成された落書き済みの画像が表示される。
【0049】
入力ペン53−1および53−2は、落書き用モニタ51−1および51−2に積層されるタッチパネルの位置検出方式(例えば、抵抗膜式、超音波式など)に応じて構成される。
【0050】
図3は、写真シール自動販売機1の配置の例を、その左側面から示す図である。
【0051】
撮影空間62の上方は、全体的に天井部材63により覆われている。また、撮影空間62の左側面のうち、背景パネル61寄りの後半分が全体的に左側面パネル65−1により覆われ、右側面のうち、背景パネル61寄りの後半分が全体的に右側面パネル65−2(図4)により覆われている。
【0052】
撮影空間62の左側面のうち、前半分は、天井部材63から所定の長さだけ下方へ伸びる開閉式のカーテン64−1によって覆われている。すなわち、ユーザは、カーテン64−1を開けて撮影空間62内に入った後、カーテン64−1を閉め、撮影を行う。撮影を終了した後、ユーザは、再び、カーテン64−1を開けて撮影空間62から出て、落書き空間73となる落書き用モニタ51−1,51−2の前に移動することになる。
【0053】
以上のようにして構成される撮影空間62の内部(背景パネル61、天井部材63、側面パネル65−1,65−2等の内側)は、撮影された画像から、ユーザの領域のみをいわゆるクロマキ処理により抽出できるように、例えば、白色や青色などの単一色の面とされる。
【0054】
撮影を終了した後に移動し、画像の落書きを行う空間として、面11e,11fに臨む位置に落書き空間73が設けられている。落書き空間73には、その内部が外部から覗かれるのを防止すべく、カーテンフレーム71に開閉自在なカーテン72−1が取り付けられている。カーテン72−1は、左側面11cと略同一平面上に設けられ、カーテン72−2は、面11eに対向して、所定の距離だけ離間して設けられる。なお、この例においては、カーテンフレーム71は、天井部材43とほぼ同一平面上に設けられている。
【0055】
図4は、写真シール自動販売機1の配置の例を、その上方から示す図である。
【0056】
図4を参照し、撮影を開始してからシール紙を受け取るまでのユーザの移動について説明する。
【0057】
ユーザは、写真シール自動販売機1を利用するとき、白抜き矢印A1で示されるように撮影空間62に入場し、撮影処理を行う。例えば、撮影空間62が先に使用されているとき、写真シール自動販売機1を次に利用するユーザは、例えば、左側面パネル65−1の前方の順番待ち空間74において、撮影空間62が空くのを待機することになる。
【0058】
所定の数の画像を落書き対象の画像として選択し、撮影を終えたとき、ユーザは、例えば、白抜き矢印A2で示されるようにして撮影空間62から退場し、写真シール自動販売機1の背面側に設けられる落書き空間73に移動する。
【0059】
このとき、順番待ち空間74において順番待ちをしていたユーザ(撮影空間62が空くのを待機していたユーザ)は、撮影空間62を先に使用していたユーザのグループが落書き空間73に移動することに応じて、撮影空間62に入場する。
【0060】
上述したように、落書き空間73から確認できる落書き用モニタ51−1および51−2には、撮影空間62において撮影し、選択した画像が表示されるため、ユーザは、それに対して落書きを施す。ユーザは、落書きを終えたとき、次に、写真シール自動販売機1の左側面11cに臨む場所である印刷待ち空間75に白抜き矢印A3で示されるようにして移動し、落書きした画像がシール紙にプリントされ、排出されるまで待機する。
【0061】
そして、シール取り出し口41にシール紙が排出されたとき、ユーザは、それを受け取り、写真シール自動販売機1の利用を終える。これらの移動の案内は、撮影用モニタ21、落書き用モニタ51−1および51−2、または図示せぬスピーカなどにより行われる。
【0062】
このように、撮影を行う空間、落書きを施す空間、印刷が終了するのを待機する空間を、写真シール自動販売機1の異なる面の前方にそれぞれ設けることにより、撮影処理、落書き処理、印刷処理を併行して実行させることができ、これらの処理を1つの空間で実行させる場合に較べて、写真シール自動販売機1を利用する顧客の回転率を向上させることができる。また、撮影処理に要する時間、落書き処理に要する時間等をそれぞれのユーザに対して長く確保し、設定することができる。
【0063】
図5は、写真シール自動販売機1の内部の構成例を示すブロック図である。上述したものと同様の構成について、その詳細な説明は適宜省略する。
【0064】
制御装置91は、パーソナルコンピュータなどにより構成され、写真シール自動販売機1の全体の動作を制御する。具体的には、制御装置91に設けられているCPU(Central Processing Unit)131により、ROM(Read Only Memory)132やハードディスクなどにより構成される記憶部136(いずれも図6)に記憶されているプログラムに基づく処理が実行される。
【0065】
硬貨処理部92は、ユーザにより所定の代金が硬貨投入口25に投入されたとき、それを検出し、制御装置91に通知する。照明制御部93は、撮影部22または撮影部24により被写体が撮影されるタイミングに併せて、制御装置91からの指示に基づいてフラッシュ光を出射する。出射されたフラッシュ光は、図1の照明装置12の透過面、透過面23−1a,23−1b、透過面23−2a,23−2b、透過面26−1a,26−1b、透過面26−2a,26−2bを介して被写体(ユーザ)を照射する。
【0066】
落書き用モニタ51−1にはタッチパネル94−1が、落書き用モニタ51−2にはタッチパネル94−2がそれぞれ積層されている。タッチパネル94−1および94−2は、入力ペン53−1および53−2により入力されたユーザからの指示を制御装置91に出力する。
【0067】
プリンタユニット95は、プリンタ部111と制御タグリーダライタ112により構成され、プリンタユニット95に装着されるシール紙ユニット96は、シール紙121と、個々のシール紙ユニット96を識別する識別情報等を管理する制御タグ122により構成される。
【0068】
プリンタ部111は、落書きが施された画像のデータが制御装置91から供給されたとき、供給された画像データにより表される画像を、ユーザにより選択された分割数に従って、シール紙121に印刷し、シール紙121をシール取り出し口41に排出する。
【0069】
制御タグリーダライタ112は、制御タグ122に記憶されている識別情報を接触または非接触により読み出し、制御装置91に出力する。制御装置91は、制御タグリーダライタ112から供給された識別情報に基づいて、装着されているシール紙ユニット96が、写真シール自動販売機1において利用可能なユニットであるか否かを判定し、利用可能なユニットであると判定したときにのみ、プリンタ部111を動作可能にする。すなわち、制御装置91により、写真シール自動販売機1において利用可能とされるシール紙ユニットの識別情報が管理されている。
【0070】
これにより、写真シール自動販売機1に対応していない(純正のものでない)シール紙が利用されるのを抑制することができる。また、制御タグ122により、シール紙121の残量等も管理される。なお、シール紙ユニット96が純正のものであるか否かを、シール紙ユニット96にプリントされているバーコードなどにより確認させるようにしてもよい。
【0071】
図6は、図5の制御装置91の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0072】
CPU131は、ROM132に記憶されているプログラム、または、記憶部136からRAM(Random Access Memory)133にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM133にはまた、CPU131が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0073】
CPU131、ROM132、およびRAM133は、バス134を介して相互に接続されている。バス134にはまた、入出力インタフェース135も接続されている。
【0074】
入出力インタフェース135には、図5に示される、撮影用モニタ21、撮影部22,24、落書き用モニタ51−1および51−2(落書き用モニタ51)、リモートコントローラ66、硬貨処理部92、照明制御部93、タッチパネル94−1および94−2(タッチパネル94)、およびプリンタユニット95が接続されている。
【0075】
記憶部136は、CPU131により実行されるプログラムの他、撮影部22,24により撮影された画像と合成する背景画像のデータや、撮影して得られた画像のデータなどを記憶する。撮影処理においては、所定の回数だけ撮影を行うことができるようになされており、記憶部136には、撮影回数に対応する数の画像のデータが記憶される。
【0076】
入出力インタフェース135にはまた、必要に応じてドライブ137が接続され、磁気ディスク151、光ディスク152、光磁気ディスク153、或いは半導体メモリ154などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムや背景画像データが必要に応じて記憶部136に保存される。
【0077】
次に、写真シール自動販売機1の処理について、フローチャートを参照して説明する。
【0078】
始めに、図7のフローチャートを参照して、写真シール自動販売機1を利用する顧客(ユーザ)に応対する、写真シール自動販売機1の全体の処理について説明する。
【0079】
ステップS1において、制御装置91のCPU131は、硬貨処理部92からの出力に基づいて、代金が投入されたか否か、すなわち、撮影を開始するユーザがいるか否かを判定し、代金が投入されたと判定するまで待機する。
【0080】
CPU131は、ステップS1において、代金が投入されたと判定した場合、ステップS2に進み、撮影空間62における撮影処理を実行する。すなわち、予め設定されている回数だけ撮影が繰り返し行われ、得られた画像の中から、落書きする画像が選択されたとき、撮影処理が終了される。ステップS2において実行される撮影処理については、図8乃至図11のフローチャート、および、図12乃至図28の撮影用モニタ21の表示例を参照して後に詳述する。
【0081】
ステップS3において、CPU131は、ユーザからの入力に応じて、撮影した画像を編集する落書き処理を実行する。ステップS3において実行される落書き処理については、図29のフローチャートを参照して後に詳述する。
【0082】
CPU131は、ステップS4において、落書き処理により落書きされ、生成された落書き画像の画像データをプリンタユニット95のプリンタ部111に転送し、印刷させる。そして、印刷処理が終了されたとき、ステップS1に戻り、以上の処理が繰り返し実行される。
【0083】
なお、図7に示される処理は、記載された順序に従って時系列的に行われるだけでなく、そのときの写真シール自動販売機1の利用状況に応じて並列的にも行われる。例えば、第1のユーザが撮影空間62において撮影を終了させ、落書き空間73に移動した直後に、第2のユーザが撮影空間62において撮影を開始した場合、図7のステップS2の撮影処理(第2のユーザの処理)とステップS3の落書き処理(第1のユーザの処理)が並列して行われることになる。同様に、撮影処理、落書き処理、および、ステップS4における印刷処理のそれぞれが状況に応じて並列して行われる。
【0084】
次に、図8乃至図11のフローチャートを参照して、図7のステップS2において実行される撮影処理の詳細について説明する。
【0085】
ステップS11において、CPU131は、お題撮影を行うか否かを選択する画面を撮影用モニタ21に表示する。ここで、「お題撮影」とは、撮影用モニタ21に表示される、ユーザのポーズ(姿勢)や表情を観念的に表す「お題」をユーザに提示し、お題から連想されるポーズや表情をしているユーザを撮影する撮影モードをいう。従って、お題撮影により撮影することを選択した場合、ユーザは、撮影毎に提示される1つのお題から自分自身のポーズや表情を創造する必要がある。このお題の提示は、撮影用モニタ21に文字により表示するようにしてもよいし、図示せぬスピーカから音声で出力されるようにしてもよい。勿論、その両方によりユーザにお題が提示されるようにしてもよい。
【0086】
図12は、ステップS11において表示される画面の例を示す図である。
【0087】
図12の表示例においては、画面の上方に「あなたは写真を撮る時いつも同じポーズになってしまう?」のメッセージが表示され、この質問に対してボタンを操作することにより、お題撮影を行うか否かを選択できるようになされている。
【0088】
画面のほぼ中央には、お題撮影を行わない、すなわち「ノーマル撮影」を行うとき選択されるNOボタン211と、「お題撮影」を行うとき選択されるYESボタン212が表示されている。また、画面の下方にある説明表示領域213には、リモートコントローラ66に設けられている上下ボタンを操作してNOボタン211とYESボタン212のいずれかカーソル215により選択し、続いて、赤ボタンを操作することでお題撮影を行うか否かを選択できることが表示されている。
【0089】
また、画面の右上方には制限時間表示領域214が表示されており、「お題撮影」を行うか否かを選択する制限時間として「002秒」が表示されている。仮に、この制限時間が経過した場合(制限時間の残り時間が0秒になった場合)、そのときカーソル215により選択されているモードに従って強制的に撮影が開始される。
【0090】
図12に示されるような案内画面を表示し、最初に利用者に問いかけることにより、全ての利用者がポーズを誘導しての撮影を好むかどうか分からないため、利用者に選択させることができ、幅広い利用者の満足度を得ることができる。また、「あなたは写真を撮る時いつも同じポーズになってしまう?」のメッセージにより、アンケート形式で、かつ、利用者の核心をつく意味ありげな表現で通常の撮影またはお題撮影を選択させることで、利用者に、一体これからどんな遊びをするのかという期待感や意外感を与えることができるとともに、選択内容についてより鮮明に認識させることができるため、誤操作を防ぐことができる。
【0091】
図8の説明に戻り、ステップS12において、CPU131は、リモートコントローラ66からの出力に基づいて、お題撮影を行うことが選択されたか否かを判定し、図12に示される画面においてNOボタン211が操作されたため、お題撮影を行うことが選択されていないと判定した場合、それ以降、ノーマル撮影モードに従って撮影を行う。すなわち、撮影用モニタ21には、「お題」が表示されずに、ユーザは、自分の好みのポーズや表情で撮影を行うことになる。ノーマル撮影モードによる撮影処理については後述する。
【0092】
一方、ステップS12において、CPU131は、お題撮影を行うことが選択されたと判定した場合、すなわち、図12に示される画面においてYESボタン212が操作されたと判定した場合、ステップS13に進み、熟練度に応じたコースをユーザが選択するコース選択画面を撮影用モニタ21に表示する。
【0093】
この例においては、始めに「お題撮影」の進め方を説明する説明画面が表示され、その後、お題撮影が開始される「初心者コース」と、写真シール自動販売機1により不作為(ランダム)に自動的に選択された「お題」がユーザに提示され、そのお題に従って撮影が行われる「中級者コース」と、ユーザが自ら「お題」を指定でき、提示されるお題に従って撮影が行われる「上級者コース」の3種類のコースが設定されている。
【0094】
従って、ユーザは、自分自身の熟練の程度に応じて、好みのコースを選択してお題撮影を行うことができる。
【0095】
図13は、お題撮影のコース選択画面の表示例を示す図である。
【0096】
図13に示される例においては、題目に合わせて撮影ポーズを利用者に案内する手段として、画面の上方に「そんなあなたへ「お題」を出すからそれに合わせてポーズをとってね!」のメッセージが表示されており、その下に、「初心者コース」を選択するとき操作される初心者コースボタン221、「中級者コース」を選択するとき操作される中級者コースボタン222、「上級者コース」を選択するとき操作される上級者コースボタン223が表示されている。
【0097】
ユーザは、説明表示領域213に表示されている説明に従って、カーソル224を移動させ、自分自身の熟練の程度に応じたコースを選択する。
【0098】
なお、図13に示される初心者コースボタン221には「おしえてお題」の文字が、中級者コースボタン222には「おまかせお題」の文字が、上級者コースボタン223には「えらべるお題」の文字がそれぞれ表示されている。また、説明表示領域213に表示されている、コースの選択に対して設定されている残りの制限時間は「009秒」とされている。
【0099】
CPU131は、ステップS14において、初心者コースが選択されたか否か、すなわち、図13に示される画面において、初心者コースボタン221が操作されたか否かを判定し、初心者コースが選択されたと判定した場合、ステップS15に進み、お題撮影の説明画面を表示する。
【0100】
図14は、ステップS15において表示される画面の例を示す図である。
【0101】
図14に示される画面の例においては、画面の上方に「こんな風に、お題に合わせてポーズしてね!落書きをするともっと楽しくなるよ!」のメッセージが表示されており、その下に、お題撮影により撮影された画像の例としてのサンプル画像G1が表示されている。また、サンプル画像G1の直左方には、お題「アイドルソング」が表示されており、サンプル画像G1の被写体のポーズや表情は、「アイドルソング」のお題から連想されるポーズや表情により撮影されたものとされている。
【0102】
サンプル画像G1には、ハートの図形が複数表示されているが、これは、撮影後に行われる落書きにより入力することが可能な画像の例を表している。
【0103】
図14の例において、サンプル画像G1の直右方には、1つのお題毎に、上カメラ(CCD22A)と下カメラ(CCD24A)によりそれぞれ撮影が行われることが表示されている。従って、ユーザは、1つのお題から連想される自分自身のポーズや表情を、それぞれ異なる角度から合計2回撮影することができる。
【0104】
このように、「初心者コース」を選択した場合、お題撮影の説明が表示されるため、写真シール自動販売機1を初めて利用するユーザであっても、提示されるお題に戸惑うことなく、撮影を進めることができる。
【0105】
また、お題に対応したサンプル画像が表示されるため、視覚的に、ユーザにサンプルのポーズを提示することができる。また、画像だけでなく、「お題」を表す文字が表示されるため、サンプル画像の背景にある本来のお題の意味を理解しようとするユーザの行為を喚起することになり、ユーザの創造心をくすぐることができる。
【0106】
ステップS16において、CPU131は、撮影を開始するか否かを判定し、撮影を開始することが指示されたと判定するまで、お題撮影の説明画面を表示し続ける。例えば、図14の説明表示領域213には、リモートコントローラ66の赤ボタンを操作することにより、撮影を開始させることができることが表示されており、CPU131は、ステップS16において、この赤ボタンが操作されたとき、または、説明画面を表示する制限時間が経過したとき(図14の制限時間表示領域214には、制限時間が「009秒」とされている)、撮影を開始することが指示されたと判定し、ステップS17に進み、お題を選択する。
【0107】
例えば、予め登録されている複数のお題の中から1つのお題が選択され、ステップS18において、選択されたお題と、CCD22Aにより取り込まれている動画像(リアルビュー)が表示される撮影画面が撮影用モニタ21に表示される。CCD22Aにより取り込まれている動画像(リアルビュー)は、CCD22Aの近傍に設置されている画像表示部22Aにも表示される。
【0108】
図15は、ステップS18において表示される撮影画面の例を示す図である。
【0109】
撮影画面の上方に設定されているお題表示領域231には、ステップS17において選択されたお題(「アイドルソング」)が表示されており、その下に設定されている画像表示領域232は、CCD22Aにより取り込まれている被写体(2人のユーザ)の動画像が表示されている。
【0110】
従って、この例においては、2人のユーザは、お題表示領域231に表示されている「アイドルソング」のお題から連想されるポーズや表情を創造し、そのポーズや表情により撮影を行う。複数人からなるグループで撮影する場合、お題から連想されるポーズや表情について話し合いなどが行われるため、個々のユーザは、グループで撮影したことによる連帯感を得ることができる。すなわち、お題を提供することが、コミュニケーションを図るきっかけを提供することになり、より面白みのある撮影が行われることが期待できる。
【0111】
画像表示領域232の直左方には、CCD22A(上のカメラ)から撮影が行われることが表示されている。この表示は、CCD22Aによる撮影が終了されたとき切り替えられ、次に、CCD24Aにより撮影が行われることが表示される。
【0112】
撮影画面の右方に表示される撮影回数表示領域233には、そのとき行われている撮影が何回目の撮影であるかが表示される。図15の例においては、撮影処理全体で最大12回の撮影を行うことができ、そのうちの1回目の撮影であることが点滅(図においては斜線)により表されている。
【0113】
また、説明表示領域213には、リモートコントローラ66の赤ボタンを操作することで撮影を開始させることができることが表示されており、制限時間表示領域214には、撮影に対して設定されている制限時間が残り「009秒」とされている。
【0114】
例えば、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作され、撮影を開始することが指示された場合、また、残りの制限時間が0秒になった場合、CPU131は、ステップS19において、CCD22A(上カメラ)を制御し、撮影を行う。
【0115】
例えば、撮影が行われる直前には、「5,4,3,2,1」などのカウントダウンを表すカウントダウン画像234が、図16に示されるように画像表示領域232と撮影回数表示領域233の間に表示され、その表示が「0」になったとき、撮影が行われる。例えば、撮影が行われる瞬間には、カウントダウン画像234は、図17に示されるような「SHOT」の文字が中央に表される画像に切り替わる。撮影され、得られた画像データは、RAM133や記憶部136に保存される。
【0116】
ステップS19においてCCD22Aにより撮影を行った後、CPU131は、ステップS20に進み、次に、CCD24A(下カメラ)により撮影を行う。すなわち、図15に示される撮影画面のうち、画像表示領域232に表示される画像は、CCD24Aにより取り込まれている動画像に切り換えられるとともに、画面の左方に表示される、次に撮影が行われるカメラの案内も、CCD24Aにより撮影が行われることを案内する「下のカメラで撮るよ」の表示に切り換えられる。なお、1つのお題に対して、CCD22AとCCD24A(上カメラと下カメラ)によりそれぞれ撮影が行われるため、お題表示領域231には、図15と同様に「アイドルソング」が表示される。
【0117】
カウントダウン画像234を表示し、CCD24Aにより撮影した後、CPU131は、ステップS21に進み、所定の回数以上撮影が行われたか否かを判定する。例えば、CCD22A,24Aによるそれぞれの撮影を1回として、合計6回などの所定の回数以上撮影を行ったユーザは、それ以降の撮影を行わずに、撮影処理を終了させることができる。
【0118】
CPU131は、ステップS21において、所定の回数以上、撮影が行われていないと判定した場合、ステップS22に進み、CCD22AとCCD24Aによる撮影結果の画像を撮影用モニタ21に表示する。
【0119】
図18は、ステップS22において表示される画面の例を示す図である。
【0120】
図18に示される表示例においては、画面の上方に「うまく撮れたかな?あとで落書きもしてね!」のメッセージが表示されており、その直下に撮影結果の画像が表示されている。例えば、画像表示領域241にはCCD22Aにより撮影された画像が表示され、その右隣の画像表示領域242にはCCD24Aにより撮影された画像が表示される。
【0121】
また、図18に示される画面は、2回の撮影(1つ目のお題に対してCCD22AとCCD24Aによりそれぞれの撮影)が行われた直後の表示例とされており、撮影回数表示領域233には、1回目の撮影であることを表す画像(1SHOT)と2回目の撮影であることを表す画像(2SHOT)の上に1本の斜線が表示され、その撮影が既に終了されていることが示されている。また、次の撮影が3回目の撮影となることが点滅(図中では複数の斜線)により表されている。
【0122】
撮影結果の表示画面においては、ユーザがお題撮影を続けるか、または、お題撮影を終了し、ノーマル撮影モードにより撮影を続けるかを選択できるようになされており、その選択の説明が説明表示領域213に表示される。図18の説明表示領域213には、リモートコントローラ66の赤ボタンを操作することにより、お題撮影を続けることができることが表示されており、青ボタンを操作することにより、お題撮影を終了し、ノーマル撮影モードにより撮影を続けることができることが表示されている。
【0123】
ステップS23において、CPU131は、お題撮影の続行が指示されたか否かを判定し、リモートコントローラ66の青ボタンが操作されたため、ノーマル撮影モードにより撮影を続行することが指示された、すなわち、お題撮影の続行が指示されていないと判定した場合、後述するようにしてノーマル撮影モードにより撮影を続行する。一方、撮影結果の画面において、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたため、お題撮影の続行が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS17に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
【0124】
すなわち、CCD22AとCCD24Aによる撮影毎に、それまでに提示されたお題とは異なるお題が選択され、ユーザに提示される。ユーザは、提示されたお題から連想されるポーズや表情で繰り返し撮影する。
【0125】
ステップS21において、所定の回数以上撮影が行われたと判定した場合、CPU131は、ステップS24に進み、その直前で行われた撮影の撮影結果を表示した後、撮影を終了するか否かを選択する選択画面を撮影用モニタ21に表示させる。
【0126】
図19は、ステップS24において表示される選択画面の例を示す図である。
【0127】
図19の表示例においては、画面の上方に「本当に撮影を終了する?」のメッセージが表示され、その下に、撮影を終了し、落書きを施す画像を選択する操作に進むとき操作される選択ボタン251と、ノーマル撮影モードにより撮影を続行するとき操作される選択ボタン252が表示されている。
【0128】
また、説明表示領域213には、選択ボタン251または選択ボタン252の選択操作についての説明が表示されており、ユーザは、その説明に従って、リモートコントローラ66によりカーソル253を移動させ、いずれかのボタンを操作する。なお、図19に示される画面は、6回目の撮影が終了された直後に表示されたものであることが撮影回数表示領域233に示されており、また、制限時間表示領域214には、撮影の残り時間が「174秒」であることが示されている。
【0129】
CPU131は、ステップS25において、撮影を終了することが選択されたか否かを判定し、図19の選択ボタン252が操作されたため、ノーマル撮影モードによる撮影を続行することが選択されたと判定した場合、後述するようにノーマル撮影モードにより撮影を続行する。一方、ステップS25において、選択ボタン251が操作され、撮影を終了することが選択されたと判定した場合、CPU131は、撮影結果の画像の中から、落書き対象とする画像をユーザに選択させるべく、ステップS26に進み、画像の選択画面を表示する。
【0130】
図20は、ステップS26において表示される画面の例を示す図である。
【0131】
ユーザは、図20に示される画面において、一覧表示(サムネイル表示)される画像の中から、好みのものを拡大して表示させ、拡大表示させた画像の明るさを調整することができる。
【0132】
例えば、画面のほぼ左半分に設定される一覧表示領域261には、お題撮影、またはノーマル撮影により保存された画像が一覧表示され、画面の右半分に設定される拡大表示領域262には、一覧表示されているものの中からカーソル263により選択されている画像が拡大表示される。
【0133】
図20の例においては、一覧表示領域261の左上に表示されている画像G11がカーソル263により選択され、その画像G11が、拡大表示領域262に拡大表示されている。
【0134】
ユーザは、説明表示領域213に表示される説明に従って、リモートコントローラ66によりカーソル263を上下左右に移動させ、拡大表示領域262に表示される画像を切り換える。また、説明表示領域213には、赤ボタンを押下することにより、カーソル263により選択されている画像(拡大表示領域262に拡大表示されている画像)を、明るさを調節する画像として選択できることが表示されている。
【0135】
ユーザは、画像の選択と、選択した画像の明るさを調節する操作を繰り返した後、一覧表示領域261の下に表示されている「全部決まったらここを選択して赤ボタンを押してね!」のメッセージが表示されている選択終了ボタン264をカーソル263により選択されている状態とし、続けて、リモートコントローラ66の赤ボタンを操作することで、画像の選択を終了することができる。
【0136】
なお、ユーザが明るさを調整し、落書きする1つの画像を選択したとき、一覧表示領域261に表示されるその画像には、既に選択されたことを表す情報(以下、適宜、選択済み情報と称する)が付加される。図20の例においては、一覧表示領域261の左上に表示されている画像、および、その画像の右下に表示されている画像のそれぞれの直下には、選択済み情報としての「シールにする」の文字が付加されている。
【0137】
なお、選択済み情報として、チェックされたことを表す星形などの所定の図形が画像上に表示されるようにしてもよいし、所定の色が画像全体に付加されるようにしてもよい。落書き対象の画像として選択された画像に選択済み情報が付加されるため、ユーザは、既に選択した画像を直感的に認識することができる。
【0138】
また、明るさが既に調整された画像は、調整後の明るさで一覧表示領域261に表示される。
【0139】
なお、図20に示される落書き対象画像の選択画面において、サムネイル表示されているものの中から選択された画像のお題(撮影するときに提示されていたお題)が、拡大表示されている画像の近傍に表示されるようにしてもよい。これにより、自らがとった撮影ポーズとお題を改めて見比べさせることになるため、ユーザに撮影時の状態を思い出させ、さらなるユーザ達の盛り上がりが期待できる。
【0140】
図9の説明に戻り、ステップS27において、CPU131は、リモートコントローラ66からの出力に基づいて、一覧表示領域261に表示されている画像の中から、明るさを調整する画像が選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合、ステップS28に進む。
【0141】
CPU131は、ステップS28において、図20に示される画面で選択された画像の明るさを調整する調整画面を撮影用モニタ21に表示させる。
【0142】
図21は、明るさの調整画面の表示例を示す図である。
【0143】
図21においては、画面の上方に「明るさを調整してね」のメッセージが表示されており、その下に設けられている画像表示領域271に、明るさ調整の対象の画像として、図20の選択画面において選択された画像G11が表示されている。
【0144】
ユーザは、輪郭選択領域272に表示されている、輪郭を強調させるように補正する「くっきりタイプ」、輪郭をぼかし処理する「ぼんやりタイプ」、および、「くっきりタイプ」と「ぼんやりタイプ」の中間のレベルで輪郭を補正する「ミックスタイプ」の中から、被写体の輪郭のぼかしの度合いを好みに応じて選択することができる。
【0145】
輪郭選択領域272の直下には、明るさ調整領域273が表示されており、図21に示される例においては、5段階の明るさから選択可能とされている。ユーザは、説明表示領域213に表示されている説明に従って、リモートコントローラ66の上下ボタンにより選択バー273Aの位置を上下に移動させ、画像表示領域271に表示されている画像の明るさ(明度)を調整する。また、明るさの段階を直感的に認識できるように、それぞれの明るさの段階に応じて「超白飛び」、「白飛び」、「美白」が表示されている。なお、制限時間表示領域214には、明るさ調整の残り時間が「016秒」であることが表示されている。
【0146】
図9の説明に戻り、ステップS29において、CPU131は、画像の明るさ調整が終了されたか否かを判定し、終了されていないと判定した場合、ステップS28に戻り、調整画面を表示し続ける。
【0147】
一方、ステップS29において、明るさの調整が終了されたと判定した場合、CPU131は、ステップS30に進み、次に、画像の選択が終了されたか否かを判定する。すなわち、図21に示される調整画面で1つの画像の明るさが調整されたとき、撮影用モニタ21の表示は、図20の選択画面に切り替わり、それが複数回繰り返されたとき、選択終了ボタン264が押下可能となる。従って、CPU131は、選択終了ボタン264が押下された場合、または、設定されている制限時間が経過した場合、画像の選択が終了されたと判定する。
【0148】
CPU131は、ステップS30において、画像の選択が終了したと判定したとき、ステップS31に進み、1枚のシール紙121に印刷される、それぞれの画像の数や大きさを選択する分割数選択画面を表示する。
【0149】
図22は、ステップS31において表示される分割数選択画面の表示例を示す図である。
【0150】
図22に示される例においては、画面の上方に「分割数を選んでね」のメッセージが表示されており、画面のほぼ中央には、分割数の種類(タイプ)を表すシール紙の画像T1乃至T4が並置して表示されている。
【0151】
ユーザは、説明表示領域213に表示される説明に従ってリモートコントローラ66を操作し、左右ボタンの操作に連動して移動されるカーソル282により好みの分割数を選択する。図22に示されるように、例えば、2種類の大きさにより1枚のシール紙121にそれぞれの画像が印刷される「混合分割」、全て同一の大きさで30枚の画像が1枚のシール紙121に印刷される「30分割」、全て同一の大きさで18枚の画像が1枚のシール紙121に印刷される「18分割」、および、全て同一の大きさで8枚の画像が1枚のシール紙121に印刷される「8分割」の分割数が予め用意されている。同様に、比較的大きな画像をシール紙121に印刷させることができるように、「2分割」や「4分割」などの分割数も適宜選択可能とされる。
【0152】
また、撮影したグループの人数に応じて、画像T1乃至T4の分割数のパターンが切り替わるようになされている。図22に示される例においては、「2人用」、「3人用」、「多人数」の中から、カーソル281により選択されている人数に応じて、画像T1乃至T4の表示が切り替わるようになされている。
【0153】
CPU131は、ステップS32において、分割数の選択が終了されたか否かを判定し、終了されたと判定するまで、ステップS31に戻り、分割数選択画面の表示を続行する。例えば、図22の画面においてリモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたとき、または、制限時間が経過したとき、CPU131は、ステップS32において、分割数の選択が終了したと判定し、ステップS33に進み、落書き空間73への移動を案内する案内画面を撮影用モニタ21に表示する。
【0154】
図23は、ステップS33において表示される案内画面の表示例を示す図である。
【0155】
例えば、案内画面には、筐体11とその周囲を表す斜視画像とともに、白抜き矢印により、左側面11cの前方を経由して落書き空間73に移動することを案内する画像が表示される。また、図23の例においては、「後ろにある「落書きスペース」に移動してね」のメッセージが画面の下方に表示され、画面の右方には、「忘れ物に注意!!」のメッセージが表示されている。
【0156】
なお、撮影処理が終了したにもかかわらず、写真シール自動販売機1を先に利用していた他のユーザのグループが、未だ落書き空間73において画像の落書きを行っている場合(落書き空間73に移動できない場合)、例えば、図24に示されるような「前の人の落書きが終わるまでしばらく待っててね!」のメッセージが表示される。
【0157】
その後、撮影処理を終えたユーザは、落書き空間73に移動し、撮影した画像の中から選択した画像の落書きを行う。
【0158】
ステップS13において表示されるコース選択画面において、「初心者コース」が選択された場合、以上のようにして、撮影処理が進行される。一方、コース選択画面で初心者コースが選択されず、ステップS14において、初心者コースが選択されていないと判定した場合、CPU131は、ステップS34に進み、「中級者コース」によりお題撮影を進行することが選択されたか否かを判定する。
【0159】
CPU131は、ステップS34において、中級者コースボタン222(図13)が操作され、中級者コースによりお題撮影を進行することが選択されたと判定した場合、ステップS35に進み、予め登録されているお題の中から、不作為に生成した乱数に基づいて所定のお題を選択し、選択したお題を、図25に示されるような表示画面によりユーザに提示する。
【0160】
図25に示される画面においては、画面の上方に「只今、お題決定中…」のメッセージが表示され、その下に、不作為に選択された6種類のお題が表示されている。例えば、第1のお題(最も上側に表示されているお題)から順に選択され、それぞれの欄に表示される。それぞれの欄における表示は、例えば、複数のお題の表示が高速で切り替わり、その中から選択された1つのお題が最終的に停止して表示されるようなものとされる。
【0161】
図25の例においては、第1のお題として「食べちゃうゾ」、第2のお題として「アゴのせ」、第3のお題として「指輪こうかん」、第4のお題として「ビジュアル系」、第5のお題として「人気男優」、第6のお題として「お花見」が表示されている。
【0162】
このように、様々なジャンルから、統一性のない複数のお題が選択されることで、ユーザは、そのお題に適したポーズや表情を想像するのが困難となり、撮影自体にゲーム性が付加される。当然、ユーザが所定のジャンルを選択し、そのジャンルの中から、不作為に選択されたお題がユーザに提示されるようにしてもよい。
【0163】
お題の選択が終了したとき(図25の表示画面において、第6のお題の表示が完了したとき)、CPU131は、ステップS36に進み、選択したお題の中から、その撮影回数に応じた所定のお題を表示し、撮影を開始する。
【0164】
すなわち、図25に示されるお題が選択されている場合、1回目の撮影(CCD22AとCCD24Aによる撮影)においては、「食べちゃうゾ」のお題が表示されるため、ユーザは、そのお題から連想されるポーズや表情により撮影を行う。撮影は、上述した「初心者コース」の場合と同様に、始めに、CCD22Aによる撮影がステップS37において行われ、続いて、CCD24Aによる撮影がステップS38において行われる。
【0165】
なお、撮影画面は図15に示される画面と同様であり、不作為に選択されたお題のうちの1つがお題表示領域231に表示される。また、撮影が行われる直前には、カウントダウン画像234(図16)が表示され、撮影が行われる瞬間には、カウントダウン画像234(図17)が表示される。
【0166】
ステップS39において、CPU131は、例えば、6回などの所定の回数以上撮影が行われたか否かを判定し、行われていないと判定した場合、ステップS40に進み、図18と同様の画面により、撮影結果の画像を表示する。
【0167】
ステップS41において、CPU131は、お題撮影の続行が指示されたか否かを判定し、撮影結果が表示される図18の画面において、リモートコントローラ66の青ボタンが操作されたため、ノーマル撮影モードにより撮影を続行することが指示されたと判定した場合、ノーマル撮影モードにより撮影を続行し、一方、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたため、お題撮影の続行が指示されたと判定した場合、ステップS36に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
【0168】
すなわち、図25に示される6種類のお題が選択されている場合、第1のお題に続けて、第2のお題として選択された「アゴのせ」が表示されるため、ユーザは、そのお題から連想されるポーズや表情により撮影を行う。
【0169】
それ以降、そのときの撮影回数に応じて、第3のお題として選択された「指輪こうかん」、第4のお題として選択された「ビジュアル系」、第5のお題として選択された「人気男優」、第6のお題として選択された「お花見」が順次表示されるため、ユーザは、それぞれのお題から連想されるポーズや表情により撮影を行う。
【0170】
そして、ステップS39において、所定の回数以上撮影が行われたと判定した場合、CPU131は、ステップS42に進み、撮影を終了するか否かを選択する、図19に示される選択画面を撮影用モニタ21に表示させる。ステップS43において、CPU131は、図19の選択ボタン252が操作されたため、ノーマル撮影モードによる撮影を続行することが選択されたと判定した場合、ノーマル撮影モードにより撮影を続行し、一方、選択ボタン251が操作されたため、撮影を終了することが選択されたと判定した場合、ステップS26に進み、落書き対象とする画像を選択する選択画面を表示する。
【0171】
その後、上述した「初心者モード」の場合と同様に、落書きする所定の数の画像と、シール紙121の分割数が選択された後、続けて、落書き処理が開始される。
【0172】
一方、図13に示されるコース選択画面で「上級者コース」が選択された場合、CPU131は、ステップS34において、「中級者コース」によりお題撮影を進行することが選択されていないと判定し、ステップS44に進み、上級者コース用のものとして用意されているお題選択画面を撮影用モニタ21に表示させる。
【0173】
図26は、上級者コースを選択したときに表示される選択画面の例を示す図である。上述したように、上級者コースのお題撮影を選択した場合、ユーザは、予め登録されているお題の中から、好みのものを自ら選択することができる。
【0174】
例えば、選択画面の左上方には、お題の分類を選択する分類タブ292が表示されている。登録されているお題は、それぞれ分類毎に管理されており、ユーザは、10種類の分類の中から好みの分類のタブを選択し、表示されるお題の一覧の中から、撮影に利用するお題をカーソル293により選択する。
【0175】
図26の例においては、リモートコントローラ66の左右ボタンの操作に連動して、分類が切り替えられることが分類タブ292の左右に表示されており、上下ボタンの操作に連動してカーソル293により選択されるお題が切り替えられることがお題の一覧の直左方に表示されている。また、図26の例においては、第1の分類が選択され、その分類に属するお題が一覧表示されている。
【0176】
お題の一覧の右方には、お題から連想されるポーズや表情により撮影されたサンプル画像が表示されるサンプル画像表示領域294が設けられている。お題毎にサンプル画像が切り換えられるため、ユーザは、そのお題を利用した場合の、ポーズや表情の参考にすることができる。
【0177】
また、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたとき、そのときカーソル293により選択されているお題が、撮影に利用されるお題として決定されることが説明表示領域291に表示されており、その説明に従って選択されたお題が決定済みお題表示領域295に表示される。図26の例においては、「宇宙人」のお題が、利用する第1のお題として既に選択されている。また、画面の下方には、「あと5コ選べるよ」のメッセージが表示され、最大6種類のお題が選択可能とされている。
【0178】
6種類のお題が選択されたとき、お題の一覧の直下に表示されている選択終了ボタン296がカーソル293により選択可能となり、選択終了ボタン296がカーソル293により選択された状態で、続けて、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたとき、お題の選択が終了される。
【0179】
このように、お題を自由に選択できるようにすることにより、例えば、複数人のグループに対して、どのお題を利用するかを相談させる機会を提供することになり、グループ間のコミュニケーションが必要となる、より面白みのある撮影を提供することができる。
【0180】
図10の説明に戻り、ステップS45において、CPU131は、所定の数のお題が選択され、選択の終了が指示されたか否かを判定し、指示されていないと判定した場合、ステップS44に戻り、選択画面の表示を続行する。一方、お題の選択の終了が指示されたと判定した場合、CPU131は、ステップS36に進み、上級者コースによるお題撮影を開始する。
【0181】
すなわち、上述した「中級コース」によるお題撮影の場合と同様の処理が実行され、画面に設けられているお題表示領域231に、図26の選択画面において選択されたお題が順次表示され、CCD22AとCCD24Aにより撮影が行われる。
【0182】
所定の回数だけ撮影が行われ、撮影を終了することが指示されたとき、その後、落書き対象の画像の選択と、シール紙の分割数の選択が行われ、それらの選択が終了されたとき、撮影処理が終了される。
【0183】
なお、以上においては、撮影画面に設けられるお題表示領域231にお題が表示されるとしたが、例えば、図27に示されるように、お題のみ(例えば、「宇宙人」)が画面の中央に短時間だけ表示され、その後、撮影画面が表示されるようにしてもよい。これにより、これから行われる撮影のお題を、より確実にユーザに確認させることができる。また、お題表示領域231に表示される文字によりお題が提供されるだけでなく、静止画像または動画像により、或いは、音声によりユーザにお題が提示されるようにしてもよい。
【0184】
次に、ステップS12,S23,S25,S41,S43において、ノーマル撮影モードにより撮影を行うことが選択されたときの処理について説明する。例えば、ステップS12において、好みのポーズや表情で撮影するノーマル撮影モードが選択されたとき、CPU131は、図11のステップS46において、カメラ(CCD22AまたはCCD24A)の選択画面を撮影用モニタ21に表示する。
【0185】
図28は、ステップS46において表示される選択画面の例を示す図である。
【0186】
図28の選択画面においては、画面の上方に「自分でポーズを決めてね!アップと全身が選べるよ!準備OK?」のメッセージが表示され、その下に設けられているサンプル画像表示領域301に、そのとき選択されているカメラで撮影された画像のサンプル画像が表示されている。すなわち、ユーザが説明表示領域213に表示されている説明に従ってリモートコントローラ66を操作し、撮影するカメラを切り換えた場合、その切り換えに連動して、サンプル画像表示領域301に表示されている画像が切り換えられる。
【0187】
従って、ユーザは、サンプル画像表示領域301に表示される画像を確認しながら、好みのカメラで撮影することができる。
【0188】
なお、説明表示領域213には、リモートコントローラ66の左右のボタンにより、CCD22AとCCD24Aからいずれかを選択できることが表示されており、左ボタンが操作された場合、CCD22Aが選択され、右ボタンが操作された場合、CCD24Aが選択される。また、赤ボタンを操作することで撮影を開始することができ、青ボタンを操作することで撮影を終了することができることが表示されている。なお、画像表示領域302乃至304には、既に撮影された画像が表示される。
【0189】
図11の説明に戻り、CPU131は、ステップS47において、撮影の開始が指示されたか否かを判定し、指示されていないと判定した場合、ステップS46に戻り、選択画面の表示を続行する。一方、CPU131は、リモートコントローラ66の赤ボタンが操作されたため、ステップS47において、撮影の開始が指示されたと判定した場合、ステップS48に進み、撮影を開始する。
【0190】
すなわち、ユーザの選択に従って、CCD22AまたはCCD24Aが駆動され、撮影が行われる。撮影結果の画像は、例えば、ステップS49において、図18と同様の画面が表示され、ユーザに提示される。
【0191】
CPU131は、ステップS50において、撮影を終了するか否かを判定し、撮影を終了しないと判定した場合、ステップS46に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。一方、CPU131は、ステップS50において、残りの撮影可能数が0になったため、或いは、ユーザにより撮影を終了することが指示されたため、撮影を終了すると判定した場合、ステップS26に進む。その後、上述した、お題撮影が終了された場合と同様に、画像の選択、シール紙121の分割数の選択が行われ、その後、撮影処理が終了される。
【0192】
また、所定の回数だけお題撮影を行った後、ノーマル撮影モードによる撮影をも利用できるようにすることにより、ユーザは、お題撮影により撮影自体を楽しむことができるとともに、ノーマル撮影により、好みの構図の写真を撮影することができる。また、以上のように、お題撮影を行った後、ノーマル撮影モードにより自由に撮影できるようにすることにより、すなわち、ユーザの心境の変化に柔軟に対応できるようにすることにより、ユーザの幅広い満足度を得ることができる。
【0193】
次に、図29のフローチャートを参照して、図7のステップS3において実行される落書き処理の詳細について説明する。
【0194】
ステップS61において、CPU131は、落書き対象の画像として選択された画像データを読み出し、落書き画面を落書き用モニタ51−1および51−2に表示させる。
【0195】
図30は、落書き画面の表示例を示す図である。
【0196】
なお、図30は、落書き用モニタ51−1の表示例を示しており、同様の画面が落書き用モニタ51−2にも表示される。
【0197】
例えば、落書き用モニタ51−1には、落書き対象の画像が拡大して表示される落書き対象画像表示領域331が設けられ、ユーザは、サムネイル表示領域332にサムネイル(一覧)表示されている画像の中から、落書き対象画像表示領域331に表示させる画像を入力ペン53−1により選択することができる。サムネイル表示領域332には、撮影処理において、落書き対象の画像として選択された画像が一覧表示されている。
【0198】
例えば、サムネイル表示領域332において選択された画像が、お題撮影により撮影された画像である場合、その撮影が行われたときにユーザに提示されていたお題(画像に対応するお題)が、落書き対象画像表示領域331の直上に設けられているお題表示領域333に表示される。
【0199】
図30の例においては、落書き対象画像表示領域331に表示されている画像21は、「豪華客船」のお題から連想されるポーズや表情により撮影されたものとされており、お題表示領域333には「豪華客船」の文字が表示されている。この表示を確認することで、ユーザは、表示されている画像のお題を確認することができ、落書き対象画像に、そのお題と関係のある落書きを施すことができる。
【0200】
落書き対象画像表示領域331の近傍には、落書きツールを選択するとき操作される各種のボタンが表示される。
【0201】
例えば、落書き対象画像に線や文字などを入力するための「ペンツール」を選択するとき操作されるペンメニュー334、落書き対象画像に所定のスタンプ画像を配置する「スタンプツール」を選択するとき操作されるスタンプメニュー335が表示される。
【0202】
スタンプメニュー335の最下欄には、落書き対象画像に対応するお題の文字を、落書きとして落書き対象画像に入力するとき操作されるお題目ボタン335Aが設けられている。従って、「豪華客船」のお題が提示されて撮影された画像G21が落書き対象画像として表示されているときに、このお題目ボタン335Aが操作された場合、「豪華客船」の文字が落書き対象画像G21の所定の位置に入力される。図30の画像G21の上方に表示されている「豪華客船」の文字は、お題目ボタン335Aが操作されて入力されたものである。
【0203】
また、落書き画面には、「ペンツール」により入力される文字などの色を選択するとき操作される色選択メニュー336、1度入力した落書き等を消すための「消しゴムツール」を選択するとき操作される消しゴムメニュー337、被写体の背景部分に好みのテクスチャを配置する「背景ブラシツール」と、その範囲を選択するとき操作される範囲調整メニュー338、および、「ペンツール」の太さを選択するとき操作される太さメニュー339が表示される。
【0204】
さらに、落書き画面には、落書き対象画像表示領域331に表示されている画像の表示方向(縦方向、横方向)を切り換えるとき操作される切り換えボタン351、直前に入力した落書きを取り消すとき操作されるやり直しボタン352、入力した落書きを全て取り消すとき操作されるやり直しボタン353が表示される。さらに、落書き用モニタ51−1の右下には、落書き処理を終了し、印刷を開始するとき操作される終了ボタン354が表示される。
【0205】
図29の説明に戻り、落書き画面において選択されたツールに基づく落書きがタッチパネル94−1,94−2を介して入力されたとき、CPU131は、ステップS62において、ユーザからの入力に応じて、落書き対象として選択されている画像を落書きする。例えば、所定のペンツールがペンメニュー334から選択され、文字が落書き対象画像に入力されたとき、CPU131は、入力された文字に対応する画像を落書き対象画像に重畳して表示させる。
【0206】
CPU131は、ステップS63において、落書き処理を終了するか否かを判定し、例えば、終了ボタン354が操作されていないため、落書き処理を終了しないと判定した場合、ステップS62に戻り、以上の処理を繰り返し実行する。一方、終了ボタン354が操作された場合、または、予め設定されている制限時間が終了した場合、CPU131は、ステップS63において、落書き処理を終了すると判定し、処理を終了させる。
【0207】
落書き処理を終了したとき、CPU131は、落書き用モニタ51−1および51−2に、印刷待ち空間75に移動することを案内するメッセージを表示させる。ユーザは、表示されるメッセージに従って印刷待ち空間75に移動し、シール取り出し口41からシール紙が排出されてくるのを待機する。
【0208】
その後、処理は図7のステップS4に進み、以上のようにして落書きが入力された合成画像がシール紙121に印刷される。すなわち、制御装置91により、落書きが入力された合成画像のデータがプリンタ部111に出力され、そのデータに基づいて、シール紙121に合成画像が印刷される。合成画像が印刷されたシール紙121は、シール取り出し口41から排出される。
【0209】
図31は、写真シール自動販売機1により印刷され、シール取り出し口41に排出されたシール紙の例を示す図である。
【0210】
図31に示されるように、シール紙361には、ユーザにより設定された分割数(4分割)に従って、文字や図形などの落書きが施された画像G31乃至G34が印刷される。
【0211】
なお、図31の落書き画像において、被写体の画像(人物の画像)の周辺に、或いは、被写体の画像に一部重畳して示されている「コノヤロ」(画像G33)、「スゴイ」(画像G34)の文字、およびハート形や星形のスタンプ画像はユーザにより入力された落書き画像である。このように、ユーザは、好みの文字や画像を、撮影された画像に対して施すことができる。
【0212】
また、画像G31の左上に表示されている「豪華客船」の文字、画像G34の右上に表示されている「宇宙人」の文字は、それぞれの画像(撮影構図)のお題を表している。すなわち、ユーザは、画像G1および画像G34を落書きするとき、お題目ボタン335Aを操作し、その画像に対応するお題を入力している。
【0213】
また、お題が提示され、撮影された画像の近傍に、その画像に対応するお題が印刷されるようにしてもよい。図31の例においては、画像G31は、「豪華客船」のお題が提示されて撮影された画像とされているが、この場合、画像G31の直下に設けられるお題印刷領域361には、「豪華客船」の文字が印刷される。同様に、「宇宙人」のお題に従って撮影された画像G34の直下に設けられるお題印刷領域362には、「宇宙人」の文字が印刷される。
【0214】
このように、画像の近傍に、それに対応するお題が印刷されるようにすることにより、ユーザは、後に、このシール紙121を見ることで、それぞれの画像のお題を確認することができる。また、それを確認したユーザの間での、さらなる盛り上がりが期待できる。
【0215】
上述した落書き処理においては、例えば、落書き対象画像のお題に応じて落書きツール(背景ブラシ、ペン、スタンプ)が自動的に選択される機能が設けられるようにしてもよい。
【0216】
具体的には、「UFO」のお題により撮影された画像が落書き対象画像とされている場合、例えば、UFOが出現できるようなシチュエーションを落書きにより演出できるような背景ブラシツール、宇宙人の血液のように、粘性のある模様を表す緑色のペンツール、或いは、様々な形状のUFOの画像、怪光線を出射するUFOの画像、UFOから宇宙人が降りてくる様子の画像、連続する同一のUFOの画像を入力できるスタンプツールが、デフォルトの落書きツールとして選択される。
【0217】
また、印刷時の色補正において、撮影画像と、ユーザが落書き処理により入力した落書き画像の層を、それぞれ異なる層により管理し、層毎に補正量を制御できるようにしてもよい。
【0218】
例えば、撮影画像の層に対しては、肌色領域の色がいわゆる記憶色の肌色に近づくように補正が施され、一方、落書き画像の層の、肌色領域に重畳して印刷される領域には、撮影画像の層に対して施された補正と逆の補正が施されるように、それぞれの層の補正が制御される。
【0219】
これにより、撮影画像と落書き画像を同一の層で管理し、両方の画像に同一の補正を加える場合に較べて、それぞれの層の色を最適なものとすることができ、それらを合成した印刷されたシール紙の発色を最適なものとすることができる。
【0220】
【発明の効果】
本発明によれば、面白みのある撮影を提供することができる。
【0221】
また、本発明によれば、グループ間でコミュニケーションをとるきっかけを提供し、グループ間での撮影を、より面白みのあるのものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像印刷装置の外観の例を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用した画像印刷装置の他の外観の例を示す斜視図である。
【図3】図1の画像印刷装置の配置の例を左側方から示す図である。
【図4】図1の画像印刷装置の配置の例を上方から示す図である。
【図5】図1の画像印刷装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】図5の制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】画像印刷装置の顧客応対処理を説明するフローチャートである。
【図8】図7のステップS2において実行される撮影処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図9】図7のステップS2において実行される撮影処理の詳細を説明する、図8に続くフローチャートである。
【図10】図7のステップS2において実行される撮影処理の詳細を説明する、図8に続くフローチャートである。
【図11】図7のステップS2において実行される撮影処理の詳細を説明する、図8に続くフローチャートである。
【図12】図8のステップS11において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図13】図8のステップS13において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図14】図8のステップS15において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図15】図8のステップS18において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図16】図8のステップS19において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図17】図8のステップS19において表示される撮影用モニタの他の表示例を示す図である。
【図18】図8のステップS22において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図19】図8のステップS24において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図20】図9のステップS26において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図21】図9のステップS28において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図22】図9のステップS31において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図23】図9のステップS33において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図24】図9のステップS33において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図25】図10のステップS35において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図26】図10のステップS44において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図27】撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図28】図11のステップS46において表示される撮影用モニタの表示例を示す図である。
【図29】図7のステップS3において実行される落書き処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図30】図29のステップS61において表示される落書き画面の表示例を示す図である。
【図31】シール紙の例を示す図である。
【符号の説明】
1 写真シール自動販売機
21 撮影用モニタ
22 撮影部
24 撮影部
41 シール取り出し口
51−1,51−2 落書き用モニタ
91 制御装置
96 シール紙ユニット
Claims (9)
- 撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力手段と、
前記出力手段による出力により前記題目が与えられた前記被写体を撮影する撮影手段と
を備えることを特徴とする写真シール自動販売機。 - 前記出力手段は、文字により、または音声により前記題目を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の写真シール自動販売機。 - 所定の数の前記題目を不作為に選択する選択手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記選択手段により選択された前記題目を出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の写真シール自動販売機。 - 複数の前記題目を表示する表示手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記表示手段により表示された複数の前記題目の中から選択された題目を出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の写真シール自動販売機。 - 前記撮影手段により撮影された画像を落書きする落書き手段をさらに備え、
前記落書き手段は、落書き対象画像に対応する前記題目を表す情報を、前記落書き対象画像に入力する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の写真シール自動販売機。 - 前記撮影手段により撮影された画像、または、前記落書き手段により落書きが施された画像をシール紙に印刷する印刷手段をさらに備え、
前記印刷手段は、印刷する画像の近傍に、印刷する前記画像に対応する前記題目を印刷する
ことを特徴とする請求項5に記載の写真シール自動販売機。 - 撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力ステップと、
前記出力ステップの処理による出力により前記題目が与えられた前記被写体を撮影する撮影ステップと
を含むことを特徴とする写真シール自動販売機における写真撮影方法。 - 撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力ステップと、
前記出力ステップの処理による出力により前記題目が与えられた前記被写体を撮影する撮影ステップと
を含む写真シール自動販売機における写真撮影方法により印刷されることを特徴とするシール紙。 - 撮影構図を観念的に表す題目を被写体に対して出力する出力手段と、
前記出力手段による出力により前記題目が与えられた前記被写体を撮影する撮影手段と
を備える写真シール自動販売機において使用されるシール紙ユニットであって、
前記シール紙ユニットを識別する識別情報を記憶する識別情報記憶手段を備え、
前記識別情報記憶手段により記憶されている前記識別情報が前記写真シール自動販売機により認証されたとき使用可能とされる
ことを特徴とするシール紙ユニット。
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