JP2004073004A - 胡麻加工食品及びその製造方法 - Google Patents

胡麻加工食品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】胡麻油が経時変化によっても分離して層状となったりせず、胡麻に含まれる胡麻油の酸化が可及的に防止されると共に、更に、胡麻に含まれる他の有効成分がより強力にその効果を発揮する状態となる実用性に秀れた胡麻加工食品を提供すること。
【解決手段】胡麻と、野菜,果物及び野草の発酵混合物とが混合せしめられ、この発酵混合物により胡麻に含まれる油分が分離しないように構成されている胡麻加工食品。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胡麻加工食品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
胡麻には、抗酸化作用を発揮するビタミンE(トコフェロール)を始めとするビタミン類、リノール酸等の不飽和脂肪酸、蛋白質が豊富に含まれており、悪玉コレステロールを減少させる効果がある。従って、動脈硬化、心筋梗塞、高血圧症、脳梗塞の予防作用を発揮するといわれている。
【0003】
ところで、胡麻には多くの油分、(以下、胡麻油という。)が多く含まれている。
【0004】
この胡麻油には多くの有効成分(前記ビタミンEや不飽和脂肪酸等)が含まれているが、この胡麻油は、他の食用油と同様、空気中の酸素に酸化されると、健康を害する作用を発揮するものとなってしまう。
【0005】
従って、胡麻、特に、体内への有効成分の吸収性向上を狙って製造される擂胡麻は、空気との接触を可及的に回避する為、ビン詰等により密封容器に詰入されて保存されている。
【0006】
しかし、この場合にも次の問題点がある。
【0007】
胡麻に含まれる胡麻油は、非常に量が多い為、徐々に胡麻から滲み出てくる。しかも、この胡麻油の比重は胡麻よりも軽い為、当然ながら、図1に図示したように、胡麻の層11の上部に胡麻油層12が形成されることになる。
【0008】
よって、この胡麻油層12は密封容器13(ビン)の蓋14を開く度に空気に接触することになり、結局、胡麻油の酸化は進行し易い。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するもので、胡麻油が経時変化によっても分離して層状となったりせず、胡麻に含まれる胡麻油の酸化が可及的に防止されると共に、更に、胡麻に含まれる他の有効成分がより強力にその効果を発揮する状態となる実用性に秀れた胡麻加工食品を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨を説明する。
【0011】
胡麻と、野菜,果物及び野草の発酵混合物とが混合せしめられ、この発酵混合物により胡麻に含まれる油分が分離しないように構成されていることを特徴とする胡麻加工食品に係るものである。
【0012】
また、前記胡麻として擂胡麻を採用したことを特徴とする請求項1記載の胡麻加工食品に係るものである。
【0013】
また、所定期間放置した野菜と,所定期間放置した果物と,野草に抽出処理を施して得た抽出物とを混合して混合物を得、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより発酵混合物を形成し、続いて、この発酵混合物に胡麻を混合せしめて所定期間放置することにより発酵及び熟成を更に進行せしめて胡麻加工食品を製造することを特徴とする胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0014】
また、野菜と果物とを混在せしめた状態で所定期間放置した仕込み物と,野草に抽出処理を施して得た抽出物とを混合して混合物を得、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより発酵混合物を形成し、続いて、この発酵混合物に胡麻を混合せしめて所定期間放置することにより発酵及び熟成を更に進行せしめて胡麻加工食品を製造することを特徴とする胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0015】
また、前記仕込み物として、野菜と果物とを混在せしめた状態で所定期間放置した後、プレス濾過して得た液状の仕込み物を採用したことを特徴とする請求項4記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0016】
また、前記抽出処理として、野草を熱湯で煮て野草中に含まれる成分を熱湯中に抽出することで抽出物を得る煮出し処理、若しくは、野草を糖溶液に浸漬して野草中に含まれる成分を浸透圧により糖溶液中に抽出することで抽出物を得る浸糖圧処理を採用したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0017】
また、前記野草として、ドクダミ,オオバコ,ハト麦,スギナ,ハブソウ,ヨモギ,カンゾウ,クマザサ,ニンドウ,クユ葉,オトギリソウ等の薬効成分を含む薬草を採用したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0018】
また、前記混合物に糖類を混合とすることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0019】
また、前記糖類の混合により、前記混合物中の糖度35乃至40度となるようにし、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより糖度50乃至55度に濃縮した前記発酵混合物とすることを特徴とする請求項8記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0020】
また、前記発酵混合物に前記胡麻を混合せしめて発酵及び熟成を更に進行せしめることにより糖度40乃至80度で且つpH5乃至7の前記胡麻加工食品を製造することを特徴とする請求項8,9のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0021】
また、前記混合物に、海草及びキノコを混合することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0022】
また、前記胡麻として擂胡麻を採用したことを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法に係るものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
好適考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、その作用効果を示して説明する。
【0024】
本発明は繰り返した実験の結果得られた効果を請求項としてまとめたもので、胡麻と、野菜,果物及び野草の発酵混合物とを混合せしめたものは、明確な理由は不明であるが、胡麻に含まれる油分(以下、胡麻油という)が経時変化によっても分離して層状となったりしないことが確認された。
【0025】
これは、胡麻に浸透した前記発酵混合物が親水性と親油性との双方の作用を同時に発揮し、胡麻油を胡麻中に保持する作用を強力に発揮する為と考えられる。
【0026】
また、発酵混合物の親水性及び親油性により、胡麻から滲み出た胡麻油が発酵混合物によって保持される為であるとも考えられる。
【0027】
また、発酵混合物には酵母菌や乳酸菌が含まれており、この酵母菌や乳酸菌による発酵が胡麻油の油分子を細かな分子に分解する作用を発揮し、よって、胡麻油の疎水性が低下し、胡麻油が胡麻中に保持され易くなると為と考えられる。
【0028】
ところで、胡麻には、強力な抗酸化作用や、肝臓機能の増強作用や、二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解速度を早める作用を発揮することが知られているセサミノールが多く含まれている。しかし、このセサミノールは、胡麻中において糖類が結合したセサミノール配糖体の状態で存在しており、前記糖類が前記各作用を阻害しているという問題点がある。
【0029】
この点、本発明の、胡麻と、野菜,果物及び野草の発酵混合物とを混合せしめたものでは、前記酵母菌や前記乳酸菌が発揮する分子分解作用により、セサミノール配糖体から糖類が分離されることになり、生成されたセサミノールが前記各作用を良好に発揮する。
【0030】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図2,3に基づいて説明する。
【0031】
仕込み物の製造工程
野菜及び果物を所定の大きさ(なるべく均一な大きさ)に切断し、両者を混在せしめ、室温(約20乃至30℃)で所定期間(約2乃至3週間)放置する。
【0032】
野菜は、モヤシ,キュウリ,ニンジン,キャベツ,ゴボウ,タマネギ,レンコン,ジャガイモ,ダイコン,ホウレンソウ,トマト,小松菜,ブロッコリー,パセリ等を採用する。
【0033】
果物は、パイナップル,パパイヤ,リンゴ,レモン,オレンジ,キウイフルーツ等を採用する。
【0034】
前記所定期間放置により、野菜と果物との混合物には、先ず、酵母菌が繁殖して酵母発酵を始め、しばらくしてから、乳酸菌が繁殖して乳酸発酵を始める。
【0035】
また、この乳酸発酵の際には、酵母発酵も同時に行われる。
【0036】
酵母菌及び乳酸菌は、前記野菜と果物との混合物に人為的に添加した方が良いが、放置しておいても空気中の酵母菌や乳酸菌が自然に付着し、酵母発酵や乳酸発酵が行われる。
【0037】
また、この酵母菌や乳酸菌の繁殖(発酵)を良好に行う為、前記野菜と果物とに糖類を混合する。
【0038】
糖類は、オリゴトース,果糖,ブドウ糖,水飴,蜂蜜等を採用する。
【0039】
また、ブドウ糖や水飴は、乳酸菌の繁殖を促進する作用を発揮する酵素ブドウ糖(酵素処理されたブドウ糖)、乳酸菌の繁殖を適当な繁殖度合いに抑制する作用と後で混合する胡麻の酸化を防止する作用を発揮する酵素水飴(酵素処理された水飴)を採用すると良い。
【0040】
また、糖類は、乳酸菌の繁殖を良好に行う為、オリゴトースを主体とする。
【0041】
続いて、得られた仕込み物をプレス濾過し、固形分を除去して液状の仕込み物を得る。
【0042】
野草の抽出物の製造工程及び前記仕込み物との混合工程
野草に抽出処理を施し、野草中に含まれる有効成分を抽出して抽出物を得る。
【0043】
野草は、薬効成分を有する野草、例えば、ドクダミ,オオバコ,ハト麦,スギナ,ハブソウ,ヨモギ,カンゾウ,クマザサ,ニンドウ,クユ葉,オトギリソウ等を主に採用する。
【0044】
また、薬効成分を有するその他の野草、カワラケツメイ,カキドウシ,キダテアロエ,クユ子,桂皮,エゾウコギ,タンポポ,ツユクサ,ツルナ,ナンテン葉,松葉,マタタビ(木),山イモ,ウコギ,ウコン,イチョウ葉,アカザ,アカメガシワ,アマテヤゾル,アマドコロ等を多数混合した方が様々な薬効を発揮できる。
【0045】
抽出処理は、野草を熱湯で煮て野草中に含まれる薬効成分を熱湯中に抽出することで抽出物を得る煮出し処理、若しくは、野草を糖溶液に浸漬して野草中に含まれる薬効成分を浸透圧により糖溶液中に抽出することで抽出物を得る浸糖圧処理のいずれを採用しても良い。
【0046】
また、煮出し処理する場合には、熱湯中に糖類を混合した方が良い。
【0047】
得られた液状の抽出物は、前記液状の仕込み物と混合する。
【0048】
発酵及び熟成工程
前記液状の抽出物と前記液状の仕込み物との混合物に更に糖類を加え、室温(約20乃至30℃)で所定期間(6乃至8カ月)放置し、酵母発酵及び乳酸発酵(酵母菌と乳酸菌との共生発酵)を行う。
【0049】
糖類は、前述の仕込み物の製造工程と同様である。
【0050】
また、糖類は、前述の仕込み物の製造工程で使用した糖類及び野草の抽出物の製造工程で使用した糖類と合わせ、糖度が35乃至40度となるように加える。
【0051】
また、糖類以外にも、海草やキノコ類を混合することで、他の様々な薬効成分を添加したり、味覚を向上させたりする。
【0052】
海草は、昆布,根昆布,ワカメ等を採用する。
【0053】
キノコ類は、シイタケ,マイタケ等を採用する。
【0054】
この発酵及び熟成工程の際にも、先ず、酵母発酵が始まり、この酵母発酵がある程度進んでから乳酸発酵が始まる。また、この乳酸発酵の際に酵母発酵も同時に進行することは前述の通りである。
【0055】
乳酸発酵が進行していくと、生成される乳酸によってpHが低下し、酵母発酵の進行速度が徐々に低下していく。また、糖度も上昇し、50乃至55度程度となる。
【0056】
この発酵及び熟成工程により、発酵混合物を得る。
【0057】
胡麻の混合及び第二発酵及び熟成工程
前記発酵混合物に胡麻を混合し、室温(約20乃至30℃)で所定期間(1乃至2カ月)放置し、酵母発酵及び乳酸発酵(酵母菌と乳酸菌との共生発酵)を行う。
【0058】
この胡麻は、胡麻に含まれる有効成分が体内に吸収され易い擂胡麻の形態で混合する。
【0059】
酵母発酵及び乳酸発酵は、先ずは酵母発酵が進行し、続いて、乳酸発酵が進行する。従って、pHは、酵母発酵期間中は略一定、乳酸発酵期間中(同時に酵母発酵も行われている)は徐々に低下していく。
【0060】
発酵混合物と胡麻との混合物は、酵母発酵及び乳酸発酵により、徐々に濃縮される。
【0061】
また、発酵混合物と胡麻との混合物の糖度は、初期において胡麻の混合により35乃至40度程度に低下していたものが、最終的には最大40乃至80度程度にまで上昇する。
【0062】
また、発酵混合物と胡麻との混合物は、全体を酵母発酵及び乳酸発酵する為、時々撹拌した方が良い。尚、この混合物は、酵母発酵及び乳酸発酵によって発生するガス(炭酸ガス等)や熱(発酵熱)等によってある程度自動的に撹拌される。
【0063】
この酵母発酵及び乳酸発酵により、胡麻に含まれるセサミノール配糖体から糖類が分離してセサミノールが生成し、このセサミノールが有する強力な抗酸化作用や肝臓機能の増強作用や二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解速度を早める作用が良好に発揮されるものとなる。
【0064】
また、その他の有効成分の分子は細かく分解され、体内に吸収され易い大きさとなる。
【0065】
以上の各工程により、pH5以上、糖度40乃至80度で、黒胡麻を用いた場合、黒色のペースト状態の胡麻加工食品が製造できる。
【0066】
この胡麻加工食品は、ビン詰後、出荷する。
【0067】
半年以上経過しても、胡麻加工食品の性状は全く変わらず、胡麻油が分離したりすることはなかった(図2参照。尚、図2中、符号1は胡麻加工食品、3はビン、4は蓋である。)。
【0068】
味覚は、糖度の為、適度に甘みがあり、胡麻の風味も良好に感じられるおいしいものであった。
【0069】
本実施例は上述のようにするから、胡麻油が経時変化によっても分離して層状となったりせず、胡麻に含まれる胡麻油の酸化が可及的に防止されると共に、更に、胡麻に含まれる他の有効成分がより強力にその効果を発揮する状態となる実用性に秀れた胡麻加工食品が得られる。
【0070】
また、特に、胡麻に豊富に含まれるビタミンE、及び、セサミノール配糖体から糖類が分離して生成したセサミノールにより、極めて強力な抗酸化作用(活性酸素を除去する作用)が発揮される胡麻加工食品が得られる。
【0071】
また、セサミノール以外にも、セサモリン、セサミンも生成し、抗酸化作用がより一層強力なものとなる。
【0072】
また、酵母菌や乳酸菌が活動し易いように糖度等を設定しているから、体に良いといわれる酵母菌や乳酸菌を多く含む胡麻加工食品が得られる。
【0073】
また、キノコ類に含まれるβ−グルカン、海草が酵母発酵されることで生成されるβ−グルカンによって、様々な健康向上作用を発揮する胡麻加工食品となる。
【0074】
以下、本実施例の効果を確認した実験結果について詳述する。
【0075】
材料は下記の通りとした。
【0076】
野菜:モヤシ10kg,キュウリ7.5kg,ニンジン6.5kg,キャベツ3kg,ゴボウ2.5kg,タマネギ2.5kg,レンコン2kg,ジャガイモ2kg,ダイコン2kg,ホウレンソウ1kg,トマト1kg,小松菜0.15kg,ブロッコリー0.75kg,パセリ0.25kg。
【0077】
果物:パイナップル2kg,パパイヤ1kg,リンゴ0.5kg,レモン0.25kg,オレンジ0.05kg,キウイフルーツ0.05kg。
【0078】
野草:ドクダミ10kg,オオバコ7kg,ハト麦6kg,スギナ3.5kg,ハブソウ4kg,ヨモギ4kg,カンゾウ2kg,クマザサ0.5kg,ニンドウ2kg,クユ葉2kg,オトギリソウ1kg。
【0079】
その他の野草:カワラケツメイ,カキドウシ,キダテアロエ,クユ子,桂皮,エゾウコギ,タンポポ,ツユクサ,ツルナ,ナンテン葉,松葉,マタタビ(木),山イモ,ウコギ,ウコン,イチョウ葉,アカザ,アカメガシワ,アマテヤゾル,アマドコロ(いずれも少量、野草との合計で66.2kg)。
【0080】
海草:昆布1kg,根昆布0.5kg,ワカメ0.5kg。
【0081】
キノコ類:シイタケ1kg,マイタケ1kg。
【0082】
胡麻:黒胡麻の擂胡麻20乃至50kg。
【0083】
糖類:オリゴトース60%,果糖20%,酵素ブドウ糖10%,酵素水飴10%,蜂蜜5%(いずれも重量)の混合物。
【0084】
この糖類は、仕込み物の製造工程で45kg使用、野草の抽出物の製造工程で346kgを使用した。
【0085】
温度条件や放置期間等は本実施例に記載の通りとした。
【0086】
また、抽出処理は、煮出し処理を採用した。
【0087】
得られた仕込み物の50リットルと抽出物の412リットルとを混合し、所定期間放置して発酵させた発酵混合物は、濃縮されて340乃至380リットル程度となった。
【0088】
この発酵混合物の50リットルに胡麻20乃至50kgを混合して所定期間放置することにより、黒色のペースト状で、胡麻油が分離して胡麻油層が形成されたりしない胡麻加工食品が製造された。
【0089】
また、成分分析の結果、高い抗酸化作用を発揮すること、セサミノールの濃度が高いことなどが確認された。
【0090】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したから、胡麻に含まれる油分が分離して層状となったりせず、これにより胡麻に含まれる油分の酸化が可及的に防止されると共に、更に、胡麻に含まれる他の有効成分がより強力にその効果を発揮する状態となる実用性に秀れた胡麻加工食品となる。
【0091】
特に、請求項2記載の発明のように、胡麻に含まれる有効成分が体内に吸収され易いが、胡麻に含まれる油分が胡麻から流出し易い擂胡麻を原料としても、胡麻に含まれる油分が分離して層状になったりせず、この油分の酸化が防止されると共に、胡麻の有効成分が体内に良好に吸収される実用性に秀れた胡麻加工食品となる。
【0092】
請求項3,4記載の発明によれば、所定期間放置した野菜や果物を予め発酵及び熟成して発酵が進行し易い状態とし、この発酵混合物に胡麻を混合した発酵及び熟成を更に進行せしめる方法であるから、胡麻の発酵が良好に行われ、それだけ良好な胡麻加工食品を製造することができる。
【0093】
請求項5記載の発明においては、仕込み物はプレス濾過により得た液状物であるから、発酵しにくい固形分(繊維分)は除去され、よって、全体が良好に発酵され且つ繊維質によって食感が不均一になることもない良好な胡麻加工食品を製造することができる。
【0094】
また、有効成分濃度も高まり、それだけ健康食品としての機能が高まることになる。
【0095】
請求項6記載の発明においては、野草に含まれる成分を抽出して使用するから、発酵しにくい固形分(繊維分)は除去され、よって、全体が良好に発酵され且つ繊維質によって食感が不均一になることもない良好な胡麻加工食品を製造することができる。
【0096】
また、有効成分濃度も高まり、それだけ健康食品としての機能が高まることになる。
【0097】
請求項8記載の発明においては、糖類が酵母菌や乳酸菌の栄養となることにより、発酵が促進され、これにより良好な胡麻加工食品を製造することができる。
【0098】
請求項9記載の発明においては、糖濃度を酵母菌や乳酸菌が活動し易い適正な糖度とすることにより、それだけ良好な胡麻加工食品を製造することができる。
【0099】
請求項11記載の発明においては、海草やキノコ類の混合により、更に健康に良い成分を多く含んだ胡麻加工食品を製造することができる。
【0100】
また、海草やキノコ類に含まれる旨味成分により、それだけおいしい胡麻加工食品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の擂胡麻の状態を示す説明図である。
【図2】本実施例の胡麻加工食品の状態を示す説明図である。
【図3】本実施例のフローチャートである。

Claims (12)

  1. 胡麻と、野菜,果物及び野草の発酵混合物とが混合せしめられ、この発酵混合物により胡麻に含まれる油分が分離しないように構成されていることを特徴とする胡麻加工食品。
  2. 前記胡麻として擂胡麻を採用したことを特徴とする請求項1記載の胡麻加工食品。
  3. 所定期間放置した野菜と,所定期間放置した果物と,野草に抽出処理を施して得た抽出物とを混合して混合物を得、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより発酵混合物を形成し、続いて、この発酵混合物に胡麻を混合せしめて所定期間放置することにより発酵及び熟成を更に進行せしめて胡麻加工食品を製造することを特徴とする胡麻加工食品の製造方法。
  4. 野菜と果物とを混在せしめた状態で所定期間放置した仕込み物と,野草に抽出処理を施して得た抽出物とを混合して混合物を得、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより発酵混合物を形成し、続いて、この発酵混合物に胡麻を混合せしめて所定期間放置することにより発酵及び熟成を更に進行せしめて胡麻加工食品を製造することを特徴とする胡麻加工食品の製造方法。
  5. 前記仕込み物として、野菜と果物とを混在せしめた状態で所定期間放置した後、プレス濾過して得た液状の仕込み物を採用したことを特徴とする請求項4記載の胡麻加工食品の製造方法。
  6. 前記抽出処理として、野草を熱湯で煮て野草中に含まれる成分を熱湯中に抽出することで抽出物を得る煮出し処理、若しくは、野草を糖溶液に浸漬して野草中に含まれる成分を浸透圧により糖溶液中に抽出することで抽出物を得る浸糖圧処理を採用したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
  7. 前記野草として、ドクダミ,オオバコ,ハト麦,スギナ,ハブソウ,ヨモギ,カンゾウ,クマザサ,ニンドウ,クユ葉,オトギリソウ等の薬効成分を含む薬草を採用したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
  8. 前記混合物に糖類を混合とすることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
  9. 前記糖類の混合により、前記混合物中の糖度35乃至40度となるようにし、この混合物を所定期間放置して発酵及び熟成することにより糖度50乃至55度に濃縮した前記発酵混合物とすることを特徴とする請求項8記載の胡麻加工食品の製造方法。
  10. 前記発酵混合物に前記胡麻を混合せしめて発酵及び熟成を更に進行せしめることにより糖度40乃至80度で且つpH5乃至7の前記胡麻加工食品を製造することを特徴とする請求項8,9のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
  11. 前記混合物に、海草及びキノコを混合することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
  12. 前記胡麻として擂胡麻を採用したことを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の胡麻加工食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012012363A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Echigo Yakuso:Kk ミネラル吸収促進剤
KR101276789B1 (ko) 2011-11-24 2013-06-19 김영욱 발효 오일 및 그 발효오일을 포함하는 건강기능식품

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