JP2004067162A - 注出機能付き袋状容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟包材の位置がシール用金型に対して位置ずれしたり、表裏の軟包材の重ね合わせ位置がずれたりしても、マージン部分を無くして、十分に広い開口断面積のノズル部を有する注出機能付き袋状容器を提供する。
【解決手段】軟包材111,111′から成形され、内容物を充填して密封される袋状の容器のノズル部17を拡開して前記内容物の注出を可能にする注出機能付きの袋状容器10において、ノズル部17が、その軸線Cと実質的に平行に複数の形状変化線1a,1b,1c,1a′,1b′,1c′を有するとともに、ノズル部17を成形した部分の両端17a,17bが、表裏の軟包材111,111′を重ね合わせてシールしたシール部分13との境界に位置しているようにした。前記形状変化線の数は、表側又は裏側の少なくとも一方において二つ以上とするとよい。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調味料、化粧品、液体洗剤等の内容物を取り出すためのノズル部を設けた注出機能付き袋状容器及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食料品や飲料、液体洗剤、化粧品等の内容物を充填して店頭の陳列棚等に配列される容器として、パウチ等の袋状容器が多用されるようになっている。また、洗剤等の詰め替え用として店舗の陳列棚に立てた状態で配列される自立性の袋状容器も多用されている。そして、このような自立性の袋状容器に関しては、例えば、特開平7−156964号、特開平7−237281号、特開平8−258846号、特開平8−119293号、特開平9−254997号等で種々の提案がなされている。
【0003】
図6は、上記したような自立性の袋状容器の一例を示す平面図である。
この袋状容器10は、樹脂フィルム等の軟包材で形成された胴部11と底部12とから構成されている。そして、胴部11の側部周縁にサイドシール13が施され、頂部にはトップシール15が施されているとともに、胴部11と底部12との間には、ボトムシール16が施されている。
【0004】
また、胴部11の上部には、斜め上方に突出するノズル部17が形成され、このノズル部17の先端部分19を切取り線18で切り取ることで、内容物を注出する注出口が形成されるようになっている。
そして、このノズル部17を、プラスチックボトルやガラス瓶等の容器の口に挿入することで、袋状容器10内の内容物を前記容器に移し替えることができるようになっている。
【0005】
図7は、ノズル部17を図6のI−I方向で切断した拡大断面斜視図である。ノズル部17に形成された山折り部又は谷折り部等の形状変化線14の作用によって、ノズル部17には常に開口方向に付勢力が作用していて、内容物を注出しやすくしている。
このノズル部17の形成の手順を、図8を参照しながら説明する。
まず、図8(a)に示すように、注出機能付き袋状容器10の表面となる軟包材(樹脂フィルム)111を所定位置に位置決めする。
次いで、図8(b)に示すように、所定温度に加熱した加熱板112を、ノズル部17が形成される軟包材111の所定の領域Sに押し当て、当該領域Sを加熱する。
【0006】
この後、図8(c)に示すように、加熱板112よりも低温の金型113を領域Sに押し当て、領域Sを冷却しながら、山折り線や谷折り線等の形状変化線14を形成する。領域Sに形状変化線14を形成すると、この形状変化線14の周囲に付勢力が作用して、領域Sの全体が一側に隆起する。この隆起は、ノズル部17の概形を決定するとともに、内容物を注出する際に、ノズル部17を拡開しやすくする。また、この隆起は、領域Sの両端を始点とするが、本明細書においては、隆起が始まる領域Sの両端の線を、隆起開始線(図8(c)中符号14a,14aで示す線)と称することとする。
【0007】
上記した図8(a)〜(c)の手順は、注出機能付き袋状容器10の裏面となる軟包材(樹脂フィルム)111′においても同様である。
そして、図8(d)の工程の前に、注出機能付き袋状容器10の表裏となる二つの軟包材111,111′を重ね合わせ、図8(d)の工程で、シール用金型116を重ね合わせた軟包材111,111′の周縁に押し当てて、サイドシール13を施す。
この後、図8(e)に示すように、ノズル部17の外形形状にしたがって軟包材111,111′の角部を切り取り、ノズル部17を形成する。
【0008】
ところで、プラスチックボトル、ガラス瓶、あるいは他の容器に詰め替える調味料、化粧品、液体洗剤等に用いられる袋状容器10においては、内容物を取り出す際に、ノズル部17の注出口が十分に開いて、注出口の開口を最後まで安定した状態で保ちながら、内容物の注出を安定的に行うことが求められている。
【0009】
しかし、上記の手順で形成されたノズル部17においては、ノズル部17の開口断面積を十分に大きくとることができない、という問題がある。
この問題点を、図9を参照しながら説明する。
図9(a)は、図8(d)の工程において、重ね合わせた表裏の軟包材111,111′の周縁を、上下のシール用金型116,116でシールするときの様子を、図8(d)のII−II方向の断面で示したものである。
シール用金型116,116には、領域Sを加熱しないように、凹所116a,116aが形成されている。
【0010】
表裏の軟包材111,111′を、シール用金型116,116に対して正確に位置決めすることができるのであれば、領域Sの両側の隆起開始線14a,14aの距離は、シール用金型116の凹所116aの幅L1と一致させるとよい。このようにすることで、図9(a)に示すように、シール用金型116の凹所116aの幅と同一の開口幅を有するノズル部17を形成することができる。
しかし、現実には、軟包材111,111′を搬送する際の蛇行や、軟包材111,111′の熱膨張又は収縮等によって、シール用金型116,116に対して軟包材111,111′を正確に位置決めすることはきわめて困難である。
【0011】
そのため、隆起開始線14a,14aの距離を凹所116aの幅L1に一致させておくと、シール用金型116,116に対する軟包材111,111′の位置のずれにより、隆起開始線14a,14aのいずれか一方がシール用金型116,116に挟み込まれ、本来シールされるべき部分が、凹所116aの内部に進入することになる。そして、この状態のままで軟包材111,111′を加熱してシールすると、図9(b)に示すように、ノズル部17の位置がずれ、ノズル部17の開口両端17a,17bの距離で示される開口幅も狭くなって、十分な開口断面積を得られなくなる。
【0012】
このような問題は、シール用金型116,116に対して軟包材111,111′の位置がずれるような場合だけでなく、表裏の軟包材111,111′の重ね合わせ位置がずれることによっても生じる。
つまり、図9(c)に示すように、表裏の軟包材111,111′の重ね合わせ位置がずれたままでシール用金型116,116を軟包材111,111′に押し付けると、表側の軟包材111の一方の隆起開始線14a及び/又は裏側の軟包材111′の一方の隆起開始線14a′がシール用金型116,116に挟み込まれ、ノズル部17の開口幅が小さくなって、結果的に開口断面積を減少させる。
【0013】
そこで、シール用金型116,116に対する軟包材111,111′の位置ずれ量や表裏の軟包材111,111′の重ね合わせ位置のずれ量を予め考慮して、隆起開始線14a,14aの間隙の寸法を凹所116aの幅L1より小さくし、隆起開始線14a,14aを形成した部分が、シール用金型116,116に挟み込まれないようにしている。
しかしながら、この方法によると、シール用金型116の凹所116aの両端と隆起開始線14a,14aとの間に無駄な部分、すなわち、成形もヒートシールもされていないマージン部分(図9(d)中、符号Mで示す)が形成されるという問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点にかんがみてなされたもので、軟包材の位置がシール用金型に対して位置ずれしたり、表裏の軟包材の重ね合わせ位置にずれが生じたりしても、上記のマージン部分を無くして、十分に大きな開口断面積を得ることのできるノズル部を有する注出機能付き袋状容器及びその製造方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、軟包材から成形され、内容物を充填して密封される袋状の容器のノズル部を拡開して前記内容物の注出を可能にする注出機能付きの袋状容器において、前記ノズル部が、その軸線と実質的に平行に複数の形状変化線を有するとともに、前記ノズル部を成形した部分の両端が、表裏の前記軟包材を重ね合わせてシールしたシール部分との境界に位置している構成としてある。
【0016】
この構成によれば、前記ノズル部を成形した部分の両端が、表裏の前記軟包材を重ね合わせてシールしたシール部分との境界に位置しているので、ノズル部を成形した部分、つまり、前記形状変化線及びその周辺の型押し成形された部分の両端にマージン部分が存在せず、十分な開口幅でノズル部を開口させることができる。
また、軸線と実質的に平行に形成された複数の形状変化線が、ノズル部の拡開を促すように前記ノズル部を付勢するので、内容物を注出する際にノズル部が開きやすく、かつ、十分に大きな開口断面積を得ることができる。
【0017】
前記した形状変化線の数は、多いほどノズル部を開口させやすくなる。また、形状変化線は、表側の軟包材又は裏側の軟包材のいずれか一方に形成してもよい。そこで、請求項2に記載の発明では、前記複数の形状変化線が、表側又は裏側の少なくとも一方において二つ以上となるように構成している。
請求項3に記載するように、前記両端と前記形状変化線との間及び/又は前記形状変化線どうしの間で、前記軟包材が内側又は外側に突出しているようにして、前記ノズル部を成形した部分の両端と前記形状変化線との間及び/又は前記形状変化線どうしの間において、ノズル部を開口する方向に軟包材に付勢力が作用するようにするとよい。
【0018】
上記構成の注出機能付き袋状容器は、請求項4〜8に記載の方法によって製造することができる。
請求項4に記載の発明は、軟包材により成形され、内容物を充填して密封される袋状の容器のノズル部を拡開して、前記内容物の注出を可能にする注出機能付きの袋状容器の製造方法において、前記軟包材の前記ノズル部が形成される領域に、形状変化線を形成するとともに前記領域を外側に隆起させ、かつ、前記領域の両側に位置する隆起開始線間の距離を、シール用金型に形成された凹所の幅より大きく形成し、表裏の前記軟包材を重ね合わせて、前記シール用金型で前記軟包材の周縁をシールする製造方法である。
【0019】
この場合、請求項5に記載するように、前記隆起開始線の距離を、前記シール用金型と軟包材との間で生じる最大の位置ずれ量と同じまたはそれよりも大きくするとよく、さらに、請求項6に記載するように、前記隆起開始線の距離を、表裏の軟包材を重ね合わせるときの最大の位置ずれ量と同じ又はそれよりも大きくするとよい。
この方法によれば、シール用金型に対して軟包材の位置がずれたり、表裏の軟包材を重ね合わせるときに位置ずれが生じても、マージンの無いノズル部を形成することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、前記形状線を、表面側又は裏面側の少なくとも一方に二つ以上形成した製造方法である。
また、請求項8に記載の発明は、前記シール用金型によって前記軟包材の周縁がシールされた後に、シールされた部分から前記形状変化線に向けて前記ノズル部が隆起するように、前記ノズル部を成形した部分の両端と前記形状変化線との間及び/又は前記形状変化線どうしの間に、内側凸部又は外側凸部を形成した製造方法である。
これらの方法によれば、より開口させやすいノズル部を形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる容器の成形方法の好適な実施形態を説明する。
なお、以下の説明では、図6〜図8を参照しながら説明した従来の袋状容器と同一の部位,同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明は省略するとともに、必要に応じて、図6〜図8を参照するものとする。
【0022】
また、本発明の注出機能付き袋状容器に使用する軟包材の材料は、特に制限されるものではない。軟包材を構成するのに適した樹脂材料としては、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性ポリブテン−1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低−、中−、あるいは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体のようなニトリル重合体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;各種ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。これらの材料からなる軟包材は、未延伸、一軸延伸、あるいは二軸延伸して用いられる。
【0023】
さらに、本発明の注出機能付き袋状容器に使用する軟包材は、これらの軟包材を単層で、あるいは、二種以上を積層して構成することができ、また、これらの軟包材の一種、あるいは、二種以上と、アルミニウム等の金属箔、金属又は金属酸化物の蒸着フィルム,紙、セロファン等を貼合わせて構成することもできる。好ましい軟包材としては、例えば、延伸ナイロンフィルムを外層とし、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを内層とする二層構成、延伸ポリエステルフィルムを外層とし、ポリオレフィンフィルムを内層とする二層構成、及びこれらの内、外層フィルム間にアルミニウム等の金属箔を積層した三層構成のフィルム等が挙げられ、これらの積層フィルムの製造に際しては、各層間に必要に応じて接着剤、アンカー剤を介在させることもできる。
【0024】
そして、上記軟包材の層構成は、袋状容器に充填する内容物の性状に応じて選択され、例えば、詰替洗剤用の袋状容器のように低コストが要求される場合は、二層構成の積層フィルムを使用し、調味料の袋状容器のように保存性が要求される場合は、アルミニウム箔を含む三層構成以上の積層フィルムを使用すれば良い。
【0025】
図1は、本発明の第一の実施形態の注出機能付き袋状容器にかかり、ノズル部17の拡大断面斜視図である。
この実施形態においては、ノズル部17の開口幅を決定する両端17a,17bの距離L2は、シール用金型116(図8参照)の凹所116aの幅L1と同一(L1=L2)である。そのため、サイドシール13とノズル部17の両端17a,17bとの間には、マージン部分M(図9参照)は存在しない。
【0026】
また、ノズル部17には、その軸線Cと平行に、表裏に三つずつ、合計六個の形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′が形成されている。そして、ノズル部17の一方の端17aと形状変化線1a,1a′との間、他方の端17bと形状変化線1c,1c′との間には、内側に突出する内側凸部が形成されている。さらに、各形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′の間にも、内側に突出する内側凸部が形成されている。
このように、一方の端17aと他方の端17bとの間を、形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′で連続する複数の内側凸部で結ぶことで、端17aと端17bとの間に、常にノズル部17を外側に膨出させる付勢力が作用し、内容物を注出する際にノズル部17を開口しやすくするとともに、注出口の開口を安定的に保つことができる。
【0027】
図2は、本発明の第一の実施形態の注出機能付き袋状容器にかかり、ノズル部17の拡大断面斜視図である。
この実施形態においては、上記した第一の実施形態の場合よりもさらに多くの形状変化線3a〜3e及び3a′〜3e′がノズル部17に形成されている。なお、ノズル部17の両端17a,17b間の距離L2は、第一の実施形態と同じである。
また、この実施形態では、一方の端17aと他方の端17bとの間を、形状変化線3a〜3e及び3a′〜3e′で連続する複数の外側凸部で結んでいる。この外側凸部によっても、端17aと端17bとの間には、常にノズル部17を外側に膨出させる付勢力が作用する。そのため、内容物を注出する際に、ノズル部17を開口しやすくするとともに、注出口の開口を安定的に保つことができる。
【0028】
図1及び図2に示した形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′及び形状変化線3a〜3e及び3a′〜3e′は、図3及び図4に示すような手法で形成することができる。
図3は、図1に示した第一の実施形態の形状変化線1a,1b,1cの形成方法を説明する図である。
なお、裏面側の形状変化線1a′,1b′,1c′については、表面側と変わりがないので、詳しい説明は省略する。
【0029】
まず、図3(a)に示すように、形成しようとする形状変化線1a,1b,1cに応じて、尖頭状の先端を有する金型117を準備する。この金型117は、ノズル部17の軸線Cと実質的に平行に、形成しようとする形状変化線1a,1b,1cとほぼ同じ長さを有している。
加熱工程後、すなわち、図8(b)で示す工程の後に、ノズル部17が形成される軟包材111の所定の領域S内に、金型117を押し当てる。そして、金型117で、領域Sの軟包材111を引き伸ばすように押すことで、図3(b)に示すような形状変化線1a,1b,1cが形成される。また、このとき、領域Sの両端に、隆起開始線2a,2aが形成されるとともに、隆起開始線2a,2aの間には、形状変化線1a,1b,1cで連続する内側凸部が形成される。
【0030】
図4は、図2に示した第二の実施形態の形状変化線3a〜3eの形成方法を説明する図である。
この第二の実施形態においても、図4(a)に示すように、形成しようとする形状変化線3a〜3eに応じて、波形状の先端を有する上下の型118a,118bからなる金型118を準備する。
この金型118は、ノズル部17の軸線Cと実質的に平行に、形成しようとする形状変化線3a〜3eとほぼ同じ長さを有している。
加熱工程後、すなわち、図8(b)で示す工程の後に、ノズル部17が形成される軟包材111の所定の領域S内に、上下の型118a,118bを上下から押し当てる。これにより、上下の型118a,118bに応じた形状の形状変化線3a〜3eが、領域Sに形成される。
また、このとき、領域Sの両端に、隆起開始線2a,2aが形成されるとともに、隆起開始線2a,2aの間には、形状変化線3a〜3eで連続する外側凸部が形成される。
【0031】
なお、形状変化線1a,1b,1c又は形状変化線3a〜3eを形成する際には、隆起開始線2a,2aの距離L3が、シール用金型116の凹所116aの幅L1よりも大きくなるようにする。
すなわち、シール用金型116に対する軟包材111の最大の位置ずれ量がΔLであるときには、このずれ量ΔLを考慮して、L3=L1+ΔLとするとよい。
また、表裏の軟包材111,111′を重ね合わせるときに生じるずれ量を考慮して、距離L3を決定するようにしてもよい。例えば、前記のずれ量の最大値がΔlであるときには、L3=L1+ΔL+Δlとするとよい。
【0032】
次に、上記の手順によって形成された本発明のノズル部17の作用を、図5を参照しながら説明する。なお、ノズル部17の作用については、図1に示した第一の実施形態のノズル部17と図2に示した第二の実施形態のノズル部17とで変わりがないので、図5及び以下の説明においては、図1に示した第一の実施形態のノズル部17についてのみ説明し、図2に示した第二の実施形態のノズル部17については説明を省略する。
前記したように、本発明においては、隆起開始線2a,2a及び2a′,2a′の距離L3は、シール用金型116の凹所116aの幅L1よりも大きい。また、距離L3は、軟包材111,111′の位置ずれや、重ね合わせたときの位置ずれを考慮して決定されているので、表裏の軟包材111,111′にサイドシール13を施す前の状態において、隆起開始線2a,2a及び2a′,2a′は、常に凹所116aの外に位置する。
【0033】
図5(a)の状態において、上下のシール用金型116,116を互いに接近する方向に移動させ、軟包材111,111′に押し当てると、隆起開始線2a,2a及び2a′,2a′を形成した部分にサイドシール13が施されるとともに、凹所116a内にはノズル部17が形成される。このノズル部17は、図5(b)に示すように、凹所116aの幅L1と同じ寸法の開口幅を有している。また、ノズル部17には、形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′で連続する内側凸部によって、幅L1の全端にわたって拡開方向に付勢力が作用するので、内容物を注出する際にノズル部17が容易に開き、かつ、安定した開口状態を保持することができる。
【0034】
図5(c)は、シール用金型116に対して軟包材111,111′の位置がずれている場合を示している。
本発明においては、このようなずれが生じても、予めこのようなずれを考慮して距離L3を決定しているので、確実に隆起開始線2a,2a及び2a′,2a′を、上下のシール用金型116で挟み込むことができ、凹所116aと同じ寸法の開口を確保することができる。
つまり、ノズル部17の軸線Cの位置が凹所116aに対して偏心しても、形状変化線1a,1b,1c及び1a′,1b′,1c′で連続する内側凸部によって、幅L1の全長にわたってノズル部17を拡開させる方向に付勢力が作用しているので、内容物を注出する際に、容易にノズル部17を拡開させることができるわけである。
【0035】
さらに、図5(d)に示すように、表裏の軟包材111,111′に重ね合わせの位置ずれが生じても、予めこのずれ量を考慮して距離L3を決定しているので、両側の隆起開始線2a,2a及び2a′,2a′を、上下のシール用金型116,116の間に確実に挟み込ませることができる。
したがって、凹所116aと同じ寸法のノズル部17の開口を確保することができる。
このように、本発明では、サイドシール13とノズル部17の両端との間に無駄なマージン部分Mが形成されず、ノズル部17の開口幅を最大にとって、十分な開口断面積を得ることができるものである。
【0036】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、注出機能付き袋状容器10の上方の角部にノズル部17を形成するものとしているが、このノズル部17は、注出機能付き袋状容器10の上方の中央部に設けるようにしても良い。
【0037】
また、本発明は、自立性の袋状容器に限らず、平面状のパウチ等、ノズル部を有する平面状の袋状容器にも適用が可能である。
さらに、上記の説明では、形状変化線の数が片側三つの場合及び片側五つの場合について説明したが、形状変化線の数は二つ以上であればいくつでもよく、さらに、表側と裏側とで形状変化線の数を異ならせることもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、軟包材の位置がシール用金型に対してずれしたり、表裏の軟包材の重ね合わせ位置がずれたりしても、マージン部分を無くして、十分に広い開口寸法のノズル部を有する注出機能付き袋状容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかり、図6のI−I方向断面に相当するノズル部の拡大断面斜視図である。
【図2】本発明の第二の実施形態にかかり、図6のI−I方向断面に相当するノズル部の拡大断面斜視図である。
【図3】第一の実施形態において、形状変化線を形成する手順を説明する図である。
【図4】第二の実施形態において、形状変化線を形成する手順を説明する図である。
【図5】本発明の作用を説明する図である。
【図6】注出機能付き袋状容器の一例にかかり、その平面図である。
【図7】本発明の従来例にかかり、図6のI−I方向の拡大断面斜視図である。
【図8】本発明の従来例にかかるノズル部の形成手順を説明する図である。
【図9】本発明の従来例にかかり、従来の注出機能付き袋状容器の形成工程で生じる問題を説明するための図で、図8(d)のII−II方向断面図ある。
【符号の説明】
1a〜1c,1a′〜1c′ 形状変化線
2a,2a 隆起開始線
3a〜3e,3a′〜3e′ 形状変化線
10 注出機能付き袋状容器
11 胴部
12 底部
13 サイドシール
14 形状変化線
15 トップシール
16 ボトムシール
17 ノズル部
17a,17b 端
111,111′ 軟包材
S (ノズル部分が形成される)領域
M マージン部分

Claims (8)

  1. 軟包材により成形され、内容物を充填して密封される袋状の容器のノズル部を拡開して前記内容物の注出を可能にする注出機能付きの袋状容器において、
    前記ノズル部が、その軸線と実質的に平行に複数の形状変化線を有するとともに、前記ノズル部を成形した部分の両端が、表裏の前記軟包材を重ね合わせてシールしたシール部分との境界に位置していること、
    を特徴とする注出機能付き袋状容器。
  2. 前記複数の形状変化線の数が、表側又は裏側の少なくとも一方において二つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の注出機能付き袋状容器。
  3. 前記ノズル部を成形した部分の両端と前記形状変化線との間及び/又は前記形状変化線どうしの間に、前記軟包材が内側凸部又は外側凸部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の注出機能付き袋状容器。
  4. 軟包材により成形され、内容物を充填して密封される袋状の容器のノズル部を拡開して、前記内容物の注出を可能にする注出機能付きの袋状容器の製造方法において、
    前記軟包材の前記ノズル部が形成される領域に、形状変化線を形成するとともに前記領域を外側に隆起させ、かつ、前記領域の両側に位置する隆起開始線間の距離を、シール用金型に形成された凹所の幅より大きく形成し、
    表裏の前記軟包材を重ね合わせて、前記シール用金型で前記軟包材の周縁をシールすること、
    を特徴とする注出機能付き袋状容器の製造方法。
  5. 前記隆起開始線間の距離を、前記シール用金型と軟包材との間で生じる最大の位置ずれ量と同じ又はそれよりも大きくしたことを特徴とする請求項4に記載の注出機能付き袋状容器の製造方法。
  6. 前記隆起開始線間の距離を、表裏の軟包材を重ね合わせるときの最大の位置ずれ量と同じ又はそれよりも大きくしたことを特徴とする請求項4又は5に記載の注出機能付き袋状容器の製造方法。
  7. 前記形状変化線を、表面側又は裏面側の少なくとも一方に二つ以上形成したことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の注出機能付き袋状容器の製造方法。
  8. 前記シール用金型によって前記軟包材の周縁がシールされた後に、シールされた部分から前記形状変化線に向けて前記ノズル部が隆起するように、前記ノズル部を成形した部分の両端と前記形状変化線との間及び/又は前記形状変化線どうしの間に、内側凸部又は外側凸部を形成したことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の注出機能付き袋状容器の製造方法。
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