JP2004062141A - 光導波路、光送受信モジュール、及び積層構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溝30a内のコア31の上面31aが、基板30の上面30bより低い位置となるようにコア31が溝30a内で形成されていることを特徴としており、コア31の上には上部クラッド32が設けられていてもよく、コア31は、好ましくは有機無機複合体から形成されている。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気配線用基板、機械部品用材料、反射防止膜、表面保護膜等の各種コーティング材料、光送受信モジュールや光スイッチ等の光通信デバイス、光導波路、光ファイバ等の光伝搬路構造を有する光デバイス、眼鏡、光学レンズ、光学フィルタ、回折格子、導光板、干渉計、光結合器、光合分波器、光センサ、ホログラム光学素子、その他光学部品用材料、光起電力素子、コンタクトレンズ、医療用人工組織等に有用な、新規な有機無機複合体からなる積層構造体、及び光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品、光部品またはそれらの構成要素においては、特性の異なる少なくとも2つの材料からなる層を積層した積層構造体が使用される場合がある。例えば、光エネルギーを閉じ込め、伝搬させる機能を有する光導波路においては、屈折率の異なる材料からなる2つ以上の層を積層することで作製される。
【0003】
光導波路は、光集積回路や光ファイバー通信などの光学系機器に広く使用されている。光導波路の材料として、光学的透明性に優れた有機無機複合体が検討されている。
【0004】
下記特許文献1では、石英の基板に溝を形成し、この溝内に有機無機複合体のゾルゲル溶液を注入した後、紫外線を照射して硬化させることによりコアを形成する方法が開示されている。
【0005】
図15は、基板に溝を形成し、この溝内に有機無機複合体を注入してコアを形成する方法の一例を示す断面図である。
図15(a)に示すように、溝1aが形成された基板1の溝1a内を埋めるように有機無機複合体2を充填する。次に、有機無機複合体2を加熱乾燥した後、図15(b)に示すように、基板1の上面に沿って余分な有機無機複合体2を除去する。次に、図15(c)に示すように、コア層2及び基板1の上に、上部クラッド層3を設けて光導波路を完成する。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−356722号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、余分な有機無機複合体2を研磨により除去する際、コア2の上面に研磨による傷が残り、コア2内を光が伝搬する際、この傷によって伝搬光が散乱し、伝搬光の損失が生じるという問題があった。
【0008】
本発明の第1の目的は、伝搬光散乱による光の伝搬損失を低減することができる光導波路を提供することにある。
本発明の第2の目的は、コア層に有機無機複合体を用いた新規な構造の光導波路を提供することにある。
【0009】
本発明の第3の目的は、有機無機複合体からなる密着性に優れた積層構造体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面に従う光導波路は、下部クラッドとして用いられる基板の上面に溝が形成されており、該溝内にコアが形成されている光導波路において、該溝内のコアの上面が基板の上面よりも低い位置となるようにコアが形成されていることを特徴としている。
【0011】
本発明の第1の局面によれば、コアの溝内において、コアの上面が基板の上面よりも低い位置となるようにコアが形成されている。このため、コアの上面を研磨等により取り除く必要がなく、コアの上面に研磨による傷等が生じることがない。このため、伝搬光散乱による光の伝搬損失を低減することができる。
【0012】
本発明の第1の局面において、コアの上には、上部クラッドが設けられていてもよい。上部クラッドは、溝内にのみ設けられていてもよいし、溝の周囲にも設けられていてもよい。
【0013】
本発明の第1の局面において、コアは、有機無機複合体または樹脂から形成されていることが好ましい。また、上部クラッドは、有機無機複合体または樹脂から形成されていることが好ましい。
【0014】
また、基板は、ガラス、シリコン、セラミックス、有機無機複合体、または樹脂から形成されていることが好ましい。
本発明の第1の局面において、基板には溝が形成されているが、このような溝は、基板を加熱により軟化する材料から形成し、該材料を加熱軟化した状態で型を押し付けることにより、形成してもよい。
【0015】
本発明において、有機無機複合体は、有機重合体と金属アルコキシド、または少なくとも1種の金属アルコキシドから形成することができる。金属アルコキシドとしては、Si、Ti、Zr、Al、Sn、Znなどのアルコキシドが挙げられる。特に、Si、Ti、またはZrのアルコキシドが好ましく用いられる。従って、アルコキシシラン、チタンアルコキシド及びジルコニウムアルコキシドが好ましく用いられ、特にアルコキシシランが好ましく用いられる。アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。チタンアルコキシドとしては、チタンイソプロポキシド、チタンブトキシド等が挙げられる。ジルコウムアルコキシドとしては、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等が挙げられる。
【0016】
金属アルコキシドとしては、上述のものを用いることができるが、一般には、M(OR)n(Mは金属、Rはアルキル基、nは2、3、4、または5)、R′M(OR)n−1(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4、または5)、またはR′2M(OR)n−2(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4、または5)で表されるものを用いることができる。Mとしては、上述のように、Si、Ti、Zr、Al、Sn、Znなどが挙げられる。Rとしては、炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。R′としては、例えば、アルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基、エポキシ含有基などが挙げられる。なお、アリール含有基はアリール基を含有する有機基を、アクリロキシ含有基はアクリロキシ基を含有する有機基を、メタクリロキシ含有基はメタクリロキシ基を含有する有機基を、スチリル含有基はスチリル基を含有する有機基を、エポキシ含有基はエポキシ基を含有する有機基をそれぞれ意味している。Mが4価の金属である場合には、M(OR)4(Mは金属、Rはアルキル基)、R′M(OR)3(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)、またはR′2M(OR)2(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)で表される金属アルコキシドを用いることができる。特に好ましく用いられる金属アルコキシドとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシランが挙げられる。本発明における金属アルコキシドには、オルガノアルコキシシラン及びシランカップリング剤と称されるものも含まれる。
【0017】
有機重合体としては、金属アルコキシドと有機無機複合体を形成し得るものであれば特に限定されるものではない。有機重合体としては、例えば、カルボニル基を有する高分子重合体、ベンゼン環を有する高分子重合体、及びナフタレン環を有する高分子重合体を挙げることができる。有機重合体の具体例としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。光学的透明性に優れた有機無機複合体を形成する観点からは、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンまたはこれらの混合物が有機重合体として好ましく用いられる。
【0018】
さらに、3−メタクリロキシプロピルエトキシシランの加水分解縮重合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解縮重合物、p−スチリルトリエトキシシランの加水分解縮重合物、及びp−スチリルトリメトキシシランの加水分解縮重合物も、有機重合体として好ましく用いられる。これらの有機重合体を用いて、ゾルゲル法により上記無機複合体を形成する場合、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びブタノールなどのアルコールを溶媒として用いることができる。
【0019】
一方、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、及びポリビニルナフタレンなどの樹脂を有機重合体として用いる場合には、一般にN−メチル2−ピロリドン、及びジメチルホルムアミドなどの溶媒が用いられる。
【0020】
本発明の第1の局面において、基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成される場合、当該接触する二層を構成する有機無機複合体は、有機重合体及び金属アルコキシドの一方が共通して用いられていることが好ましい。有機重合体及び金属アルコキシドの一方が共通して用いられることにより、有機無機複合体間の密着性が高められ、有機無機複合体間における剥離の発生を抑制することができる。
【0021】
また、上記接触する二層を構成する有機無機複合体のうち上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解し難い原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることが好ましい。例えば、上層を構成する有機無機複合体が、アルコールを溶媒として合成される材料及びN−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料のうちの一方の材料から構成される場合、下層を構成する有機無機複合体は他方の材料から構成されていることが好ましい。
【0022】
アルコールを溶媒として合成される材料としては、上記の3−メタクリロキシプロピルエトキシシランの加水分解縮重合物などを有機重合体として用いた有機無機複合体が挙げられる。これらの有機無機複合体は、乾燥・硬化後、N−メチル2−ピロリドン、ジメチルホルムアミドなどの各種溶媒に対する耐溶剤性に優れている。従って、これらの有機無機複合体を下層に用いた場合、その上方にN−メチル2−ピロリドン等を溶媒として合成される有機無機複合体を形成しても、該有機無機複合体の形成に用いる溶剤によって溶解されにくくなる。
【0023】
また、N−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、及びポリビニルナフタレンなどの樹脂を有機重合体として用いた有機無機複合体が挙げられる。これらの有機無機複合体は、アルコールに溶解しないので、これらの有機無機複合体を下層に形成した場合、その上層にアルコールを溶媒として合成される有機無機複合体を形成しても、その溶剤によって溶解されにくい。
【0024】
本発明の第1の局面において、基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層の一方が有機無機複合体から形成される場合、他方の層は、一方の層の有機無機複合体を形成する有機成分と同種の有機成分を含む樹脂層、あるいは一方の層の有機無機複合体を形成する金属アルコキシドの金属成分を含む無機物からなることが好ましい。これにより、二層の密着性が向上し、クラックの発生を抑制することができる。
【0025】
例えば、一方の層が、ポリメタクリル酸メチル、3−メタクリロキシプロピルエトキシシラン加水分解縮重合物、及び3−メタクリロキシプロピルメトキシシランの加水分解縮重合物等のアクリル系の有機重合体である場合、他方の層は、アクリル系の樹脂(アクリル系の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂)などから形成されていることが好ましい。
【0026】
また、一方の層の有機無機複合体を形成する金属アルコキシドが、Siを含む金属アルコキシドである場合、他方の層は、Siの無機物である酸化シリコンや窒化シリコン等で形成されていることが好ましい。
【0027】
本発明の第2の局面に従う光導波路は、基板と、該基板上に設けられる下部クラッド層と、該下部クラッド層上に設けられるコア層とを備え、該コア層が有機無機複合体から形成されていることを特徴としている。
【0028】
本発明の第2の局面において、コア層はその周囲より厚みを厚くすることにより形成されている。このようなコア層は、有機無機複合体を加熱軟化した状態で、有機無機複合体に形成するコア層に対応する凹部が形成された型を押し付けることにより、有機無機複合体にこの凹部に対応した凸部を形成させ、厚みの厚いコア層の部分を形成させることができる。
【0029】
本発明の第2の局面において、下部クラッド層は、有機無機複合体、樹脂、または酸化ケイ素等から形成することができる。
本発明の第2の局面において、コア層の上には、上部クラッド層を設けることができる。上部クラッド層は、例えば、有機無機複合体、または樹脂などから形成することができる。
【0030】
本発明の第2の局面においても、第1の局面と同様に、基板、コア、下部クラッド層及び上部クラッド層のうち接触する二層が有機無機複合体から形成される場合、当該接触する二層を構成する有機無機複合体は、有機重合体及び金属アルコキシドの一方が共通して用いられていることが好ましい。
【0031】
また、接触する二層を構成する有機無機複合体のうち、上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解し難い原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることが好ましい。
【0032】
また、上層を構成する有機無機複合体は、アルコールを溶媒として構成される材料及びN−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料のうちの一方の材料から構成され、下層を構成する有機無機複合体は他方の材料から構成されていることが好ましい。
【0033】
また、基板、コア、下部クラッド層及び上部クラッド層のうち接触する二層のうちの一方が有機無機複合体から形成される場合、他方は、一方の層の有機無機複合体を形成する有機成分と同種の有機成分を含む樹脂層、あるいは一方の層の有機無機複合体を形成する金属アルコキシドの金属成分を含む無機物からなることが好ましい。
【0034】
本発明の第1の局面及び第2の局面における有機無機複合体は、上述のように、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成することもできる。すなわち、有機重合体を用いずに、金属アルコキシドのみから形成することができる。この場合、1種の金属アルコキシドから形成してもよいし、2種以上の金属アルコキシドから形成してもよい。2種以上の金属アルコキシドから形成する場合、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドと、該二重結合基を有しない金属アルコキシドから有機無機複合体を形成することが好ましい。光または熱により重合する二重結合基としては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、及びスチリル基を挙げることができる。
【0035】
二重結合基を有する金属アルコキシドは、二重結合の反応により重合していることが好ましい。二重結合基がアクリロキシ基またはメタクリロキシ基である場合、赤外吸収スペクトルにおいて、(1650cm−1付近のC=C結合の吸収ピークの高さ)/(1750cm−1付近のC=O結合の吸収ピークの高さ)が0.1以下となるようにアクリロキシ基またはメタクリロキシ基が反応して重合していることが好ましい。有機無機複合体の光透過率を低下させないという観点からは、光重合を促進させるための光重合開始剤等は含まれていないことが好ましい。
【0036】
本発明の第1の局面及び第2の局面において、基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成される場合、当該接触する二層を構成する有機無機複合体は、少なくとも1種の金属アルコキシドが共通して用いられていることが好ましい。特に、当該接触する二層を構成する有機無機複合体のうちの少なくとも一層が、少なくとも1種の金属アルコキシドのみから形成されている場合、当該接触する二層において、金属アルコキシドが共通して用いられていることが好ましい。これにより、二層の密着性が向上し、クラックの発生を抑制することができる。
【0037】
本発明の第1の局面及び第2の局面においては、基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成される場合、一方の層が有機重合体と金属アルコキシドから形成される有機無機複合体から構成され、他方の層が有機重合体と金属アルコキシドまたは少なくとも1種の金属アルコキシドから形成される有機無機複合体から構成されていてもよい。
【0038】
一方の層における有機重合体がアクリル樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはアクリロキシ基またはメタクリロキシ基を有する金属アルコキシドであることが好ましい。アクリル樹脂とアクリロキシ基またはメタクリロキシ基は、親和性を有しているので、このような構成にすることにより、二層の密着性が向上し、クラックの発生を抑制することができる。また、金属アルコキシドは、アルコキシ基またはメタクリロキシ基の反応により重合していることが好ましい。
【0039】
一方の層における有機重合体がスチレン系樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはベンゼン環を有する金属アルコキシドであることが好ましい。スチレン系樹脂とベンゼン環とは親和性を有しているので、このような構成にすることにより、二層の密着性が向上し、クラックの発生を抑制することができる。
【0040】
一方の層における有機重合体がエポキシ系樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはエポキシ基を有する金属アルコキシドであることが好ましい。エポキシ系樹脂とエポキシ基は親和性を有しているので、このような構成にすることにより、二層の密着性が向上し、クラックの発生を抑制することができる。
【0041】
本発明の光送受信モジュールは、上記本発明の第1の局面及び第2の局面の光導波路が用いられていることを特徴としている。
本発明の第3の発明に従う積層構造体は、有機無機複合体を積層した積層構造体であり、積層された異なる有機無機複合体間において、有機重合体及び金属アルコキシドのいずれか一方が共通して用いられていることを特徴としている。
【0042】
本発明の第3の局面によれば、積層された異なる有機無機複合体間において、有機重合体及び金属アルコキシドの一方が共通して用いられているため、有機無機複合体間の密着性が良好であり、異なる有機無機複合体間における剥離の発生を抑制することができる。
【0043】
本発明の第3の発明に従う積層構造体においては、第1の局面及び第2の局面と同様に、金属アルコキシドのみから有機無機複合体が形成されていてもよい。従って、一方の有機無機複合体の層が、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されており、他方の有機無機複合体の層が、少なくとも1種の金属アルコキシドまたは有機重合体と金属アルコキシドから形成されている場合、積層された有機無機複合体間において、少なくとも1種の金属アルコキシドが共通して用いられていることが好ましい。
【0044】
また、一方の有機無機複合体の層が、有機重合体と金属アルコキシドから形成されており、他方の有機無機複合体の層が、有機重合体と金属アルコキシドまたは少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されている場合、第1の局面及び第2の局面と同様の有機無機複合体の組み合わせを用いることができる。すなわち、一方の層における有機重合体がアクリル樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはアクリロキシ基またはメタクリロキシ基を有する金属アルコキシドであることが好ましい。金属アルコキシドは、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基の反応により重合していることが好ましい。また、一方の層における有機重合体がスチレン系樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはベンゼン環を有する金属アルコキシドであることが好ましい。また、一方の層における有機重合体がエポキシ系樹脂である場合、他方の層における金属アルコキシドはエポキシ基を有する金属アルコキシドであることが好ましい。
【0045】
上記のような一方の層における有機重合体と他方の層における金属アルコキシドの組み合わせとすることにより、有機無機複合体の密着性を良好にすることができ、有機無機複合体間における剥離の発生を抑制することができる。
【0046】
本発明の第3の局面において用いる有機無機複合体としては、第1の局面及び第2の局面において用いられる有機無機複合体を挙げることができる。
また、本発明の第3の局面においても、第1の局面及び第2の局面と同様に、積層構造を形成する有機無機複合体のうち上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解し難い原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることが好ましい。
【0047】
また、上層を構成する有機無機複合体は、アルコールを溶媒として構成される材料及びN−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料のうちの一方の材料から構成され、下層を構成する有機無機複合体は他方の材料から構成されていることが好ましい。
【0048】
本発明の第1の局面、第2の局面、及び第3の局面において、接触する二層が有機無機複合体から形成され、当該接触する二層のうちの上層に、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドが用いられている場合、該アルコキシドは、光照射による二重結合基の反応により重合されていてもよい。特に、上層を加熱して重合した時に、下地の層が熱により変形してしまう場合には、このように上層を光照射により重合して硬化することが好ましい。
【0049】
本発明の第1の局面、第2の局面、及び第3の局面においては、有機無機複合体に用いる有機重合体と金属アルコキシドの組み合わせ及びその配合割合により、得られる有機無機複合体の屈折率を調整することができる。
【0050】
図2は、有機重合体として、ポリビニルナフタレン、ポリスチレン、及びアクリル樹脂を用い、金属アルコキシドとして、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、及びテトラエトキシシランを用いる場合の有機無機複合体の屈折率を示す図である。図2には、ポリビニルナフタレンとジフェニルジエトキシシランの組み合わせによる屈折率の変化、ポリスチレンとジフェニルジエトキシシランの組み合わせによる屈折率の変化、ポリスチレンとフェニルトリエトキシシランの組み合わせによる屈折率の変化、アクリル樹脂とフェニルトリエトキシシランの組み合わせによる屈折率の変化、アクリル樹脂とテトラエトキシシランの組み合わせによる屈折率の変化が示されている。図2に示すように、有機重合体と金属アルコキシドの種類の組み合わせ及びその配合割合を変えることにより、種々の屈折率を有する有機無機複合体を形成できることがわかる。
【0051】
上記のように、ベンゼン環及びナフタレン環等を有機無機複合体中に導入することにより屈折率を高めることができるが、炭素の二重結合及び三重結合、並びにS(硫黄)、Cl(塩素)、Mo、Mn、Sn、Ti、Zr等の金属原子などを導入することにより、有機無機複合体の屈折率を高めることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0053】
<実施例1〜5>
図1は、本発明の第3の局面に従う積層構造体の一実施例を示す断面図である。基板10の上には、有機無機複合体層11が形成されており、この有機無機複合体層11の上に、有機無機複合体層12が積層されている。有機無機複合体層11と有機無機複合体層12は異なる有機無機複合体から形成されているが、有機重合体及び金属アルコキシドのいずれか一方が共通して用いられている。
【0054】
以下、本発明の第3の局面に従う積層構造体の実施例について説明する。以下の実施例において、有機無機複合体は、ゾルゲル法により作製した。ゾルゲル法に用いた金属アルコキシド溶液及び有機重合体溶液は以下のようにして調製した。
【0055】
・金属アルコキシド溶液:金属アルコキシド1モルに対し、水2モル、1規定の塩酸0.0018モルとなるように混合し、金属アルコキシドに対し1.35倍の重量の溶媒を用いて金属アルコキシド溶液とした。
【0056】
・有機重合体溶液:有機重合体に対し、重量比で4.7倍の溶媒を用いて有機重合体溶液とした。
調製した金属アルコキシド溶液を19時間放置し、加水分解して重縮合させた後、金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液を所定の割合(重量比で示す配合比)で30分間混合した後、塗布し乾燥して有機無機複合体を形成した。乾燥は、120℃で5時間行った。
【0057】
以下の実施例及び比較例においては、基板としてシリコン基板を用い、有機無機複合体層11は複合体Pから形成し、有機無機複合体層12は複合体Qから形成した。
【0058】
(実施例1)
・複合体P
金属アルコキシド:テトラエトキシシラン(TEOS)
有機重合体:アクリル樹脂(ポリメタクリル酸メチル:PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:1.3
・複合体Q
金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン
有機重合体:アクリル樹脂(PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:0.57
・溶媒
N−メチル2−ピロリドン(NMP)
基板上に複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥して、それぞれ膜厚5μmの有機無機複合体層を形成した。
【0059】
(比較例1)
・複合体P
金属アルコキシド:テトラエトキシシラン(TEOS)
有機重合体:アクリル樹脂(PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:6.1
・複合体Q
金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン
有機重合体:ポリスチレン(PS)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:5.3
・溶媒
N−メチル2−ピロリドン(NMP)
基板上に複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥して、それぞれ膜厚5μmの有機無機複合体層を形成した。
【0060】
(実施例2)
・複合体P
金属アルコキシド:テトラエトキシシラン
有機重合体:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)の加水分解重縮合物
テトラエトキシシランとMPTESの配合比=1:0.59
なお、MPTESの加水分解重縮合物は、MPTES10g、溶媒としてのエタノール51g、0.05規定の塩酸1.2gを混合後、19時間放置して合成した。
【0061】
・複合体Q
金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン
有機重合体:MPTESの加水分解重縮合物
フェニルトリエトキシシランとMPTESの配合比=1:5.5
基板上に複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥して、それぞれ膜厚5μmの有機無機複合体層を形成した。
【0062】
(実施例3)
実施例2におけるMPTESの代わりに、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)を用いる以外は、上記実施例2と同様にして有機無機複合体層を形成した。
【0063】
(実施例4)
・複合体P
金属アルコキシド:テトラエトキシシラン(TEOS)
有機重合体:アクリル樹脂(PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:0.64
・複合体Q
金属アルコキシド:ジルコニウムイソプロポキシド
有機重合体:アクリル樹脂(PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:0.57
・溶媒
N−メチル2−ピロリドン(NMP)
基板上に、複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥して、それぞれ膜厚5μmの有機無機複合体層を形成した。
【0064】
(実施例5)
・複合体P
金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン
有機重合体:アクリル樹脂(PMMA)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:5.1
・複合体Q
金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン
有機重合体:ポリスチレン(PS)
金属アルコキシド溶液と有機重合体溶液の配合比=1:5.3
・溶媒
N−メチル2−ピロリドン(NMP)
基板上に複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥して、それぞれの膜厚5μmの有機無機複合体層を形成した。
【0065】
(有機無機複合体層間の密着性の評価)
上記実施例1〜5及び比較例1のサンプルについて、光学顕微鏡を用いて、有機無機複合体層間の密着性を評価した。実施例1〜5においては、サンプル10個のうち、有機無機複合体層間に剥離は観察されなかった。これに対し、比較例1のサンプルでは、サンプル10個のうち、4個のサンプルにおいて、有機無機複合体層間に剥離が観察された。
【0066】
<実施例6〜9>
以下、本発明の第2の局面に従う光導波路の実施例について説明する。
図3及び図4は、本発明の第2の局面に従う光導波路を示す断面図である。
【0067】
図3に示す光導波路においては、基板13の上に、下部クラッド層14が設けられており、下部クラッド層14の上に有機無機複合体層15が設けられている。有機無機複合体層15においては、中央の部分の厚みを厚くすることにより、コア層15aが形成されている。コア層15aの幅は約90μmであり、下部クラッド層14からの高さは約50μmである。なお、コア層15a以外の部分の有機無機複合体層15の厚みは、約5μmである。
【0068】
コア層15aは、下部クラッド層14の上に加熱により軟化する有機無機複合体層15を形成した後、有機無機複合体層15を加熱し軟化させた状態で、図5に示す型17を押し付けることにより、形成することができる。型17には、コア層15aに対応する形状の凹部17aが形成されており、この凹部17aに対応した形状で、コア層15aが形成される。
【0069】
図3に示す光導波路においては、コア層15aの上に上部クラッド層が設けられていない。この光導波路においては、空気が上部クラッド層として機能する。図4に示す光導波路においては、コア層15aを含む有機無機複合体層15の上に、上部クラッド層16が設けられている。上部クラッド層16を有機無機複合体により形成する場合、その下地層である有機無機複合体層15を溶解しないような溶媒を用いて形成することが好ましい。例えば、有機無機複合体層15の有機重合体がPMMAである場合、上部クラッド層16の溶媒としてNMPを用いると、有機無機複合体層15の一部が溶解される。従って、有機重合体としてMPTESなどのアルコールに溶解するものを用いた有機無機複合体から上部クラッド層16を形成することが好ましい。
【0070】
また、有機重合体としてMPTESなどを用いた有機無機複合体は、溶媒としてアルコールの使用が可能であり、NMPなどの溶媒に溶解し難い。従って、有機無機複合体層15の有機重合体の原料としてアルコールに溶解するものを用い、上部クラッド層16としてNMPなどの溶媒に溶解するPMMA等を有機重合体として用いた有機無機複合体から構成するようにしてもよい。
【0071】
以下の実施例においては、基板13としてシリコン基板を用いた。
(実施例6)
基板13の上に、実施例2の複合体Qを用いて下部クラッド層14(厚み約5μm)を形成した。この上に、実施例1の複合体Qを用いて有機無機複合体層15(厚み約50μm)を形成した。有機無機複合体層15を形成した後、150℃に再加熱して軟化させ、図5に示すガラス製の型17を押し付けた状態で冷却し、その後型を取り外すことにより、有機無機複合体層15にコア層15aを形成した。
【0072】
なお、有機無機複合体層15を形成した実施例1の複合体Qにおいては、金属アルコキシドとしてフェニルトリエトキシシランが用いられており、有機重合体としてPMMAが用いられている。また、下部クラッド層14を形成した実施例2の複合体Qにおいては、金属アルコキシドとしてフェニルトリエトキシシランが用いられており、有機重合体としてMPTESが用いられている。従って、本実施例の下部クラッド層14と有機無機複合体層15においては、金属アルコキシド(フェニルトリエトキシシラン)が共通の材料として用いられている。
【0073】
(実施例7)
実施例6において、下部クラッド層14をシリコン酸化物から形成する以外は、実施例6と同様にして作製した。下部クラッド層14は、基板13の表面を熱酸化することにより形成した。なお、本実施例において、下部クラッド層14の厚みは、0.5μmである。
【0074】
(実施例8)
図4に示す光導波路を作製した。実施例6と同様にして、コア層15aを形成した後、この上に上部クラッド層16を形成した。上部クラッド層16としては、実施例6における下部クラッド層14と同様に、実施例2の複合体Qを用いて作製した。上部クラッド層16のコア層15aからの厚みは、10μmとした。なお、上部クラッド層16は、光照射により硬化させて形成した。具体的には、実施例2の複合体Qの溶液を95℃で40分間加熱することにより溶媒であるエタノールを除去して粘性の高い液体とし、これを塗布した後150Wの紫外線ランプにより紫外線を照射して硬化させた。
【0075】
(実施例9)
図4に示す光導波路を作製した。実施例7において、コア層15aを形成した後、その上に上部クラッド層16を形成した。上部クラッド層16は、実施例8と同様に、実施例2の複合体Qを用いて作製した。また、上部クラッド層16の厚みは、実施例8と同様にした。
【0076】
(光導波路の光伝搬性の評価)
実施例6〜9で得られた光導波路について、図6で示す装置を用いて光の伝搬性を評価した。図6に示す装置において、光導波路22の一方端面には、光ファイバー21が接続されており、この光ファイバー21に波長650nmのレーザー光20が入射する。光導波路22の他方端面には、光学系23及びスクリーン24が設けられている。
【0077】
光導波路22として、実施例6〜9の光導波路を用いて光伝搬性を確認したところ、スクリーン24上にシャープな光スポットを確認することができた。従って、実施例6〜9の光導波路は、光導波路として機能していることが確認された。
【0078】
<実施例10〜15>
以下、本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例について説明する。
図7〜図12は、本発明の第1の局面に従う光導波路を示す断面図である。
【0079】
図7に示す実施例においては、溝30aが形成された基板30が用いられている。溝30aの幅は約90μmであり、深さは約50μmである。基板30の溝30a内には、コア31が形成されている。コア31は、その上面31aが、基板30の上面30bよりも低い位置となるように形成されている。コア31の上面31aにおける最も高い位置31bと、基板30の上面30bとの間の高さ方向の距離は約20μmである。コア31は、コアを形成するための溶液を溝30a内に注入した後、これを乾燥等の方法で固化することにより形成されており、コア形成のための溶液が溝30a内で乾燥により収縮し固化して形成されている。
【0080】
図7に示す実施例においては、上部クラッド層が設けられておらず、空気が上部クラッド層となる。
図8に示す実施例においては、コア31の上に、上部クラッド層32が形成されている。上部クラッド層32は、基板30の全体を覆うように形成されている。上部クラッド層32は、溝30a内にも進入して形成されている。基板30上の上部クラッド層の厚みは、約10μmである。
【0081】
図9に示す実施例においては、コア31の上に上部クラッド層32が形成されているが、上部クラッド層32は、溝30a内にのみ形成されている。このような上部クラッド層32は、例えば、図8に示す実施例のように、基板30の上全体に上部クラッド層32を形成した後、基板30の上の上部クラッド層32を研磨等により除去することにより形成することができる。上部クラッド層の厚みは、最も厚い部分で約20μmである。
【0082】
図10に示す実施例においては、溝30a内のみならず、溝30aの周囲の基板30の上面30bの上にもコア31が形成されている。このようなコア31は、基板30の上面部全体にコア形成用の材料を塗布した後、これを乾燥させることにより形成することができる。なお、溝30a内のコア31の上面31aは、基板30の上面30bよりも低い位置となるように形成されている。コア31の溝30a内における上面31aと、基板30の上面30bとの間の高さ方向の距離は約5μmである。図10に示す実施例において、溝30aの形状は、図7における溝30aの寸法形状と同様である。
【0083】
図10に示す実施例においては、コア31の上に上部クラッド層が設けられておらず、空気が上部クラッド層となる。
図11に示す実施例においては、図10に示す状態において、コア31の上に上部クラッド層32が設けられている。溝30a周辺の上部クラッド層の厚みは、約20μmである。
【0084】
図12に示す実施例においては、溝30a内のコア31の上にのみ、上部クラッド層32が設けられている。このような上部クラッド層32は、図11に示す状態において、溝30aの周囲におけるコア31より上の上部クラッド層32を研磨等により除去することにより形成することができる。上部クラッド層の厚みは、約10μmである。
【0085】
以下の実施例10〜15において、基板、コア、及び上部クラッド層としては、以下の材料を用いた。
(基板の材料)
・石英ガラス
基板材料として石英ガラスを用い、フォトリソグラフィー及びフッ酸によるエッチングにより、所定形状の溝を石英ガラス基板に形成し、基板として用いた。なお、本発明においては、石英ガラスに代えて、テンパックス、パイレックス(登録商標)、及び白板ガラスなどからも同様に基板を形成することができる。
【0086】
・樹脂
アクリル樹脂(PMMA)を金型を用いて成形し、所定形状の溝を有した基板を作製した。
なお、本発明においては、アクリル樹脂に代えて、ポリスチレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を用いて同様の基板を作製してもよい。
【0087】
・有機無機複合体
実施例1の複合体Pの溶液を、他の材料からなる基板の上に塗布した後乾燥し、150℃に再加熱して軟化させ、これに金属製の型を押し当てて、所定形状の溝を有する基板を作製した。
【0088】
(コアの材料)
・樹脂
アクリル系の紫外線硬化樹脂を用いた。
なお、本発明においては、紫外線硬化樹脂に代えて熱硬化型樹脂を用いてもよい。
【0089】
・有機無機複合体
実施例2の複合体Qを用いてコア層を作製した。
【0090】
(上部クラッドの材料)
・樹脂
アクリル系の紫外線硬化樹脂を用いて上部クラッドを形成した。
なお、本発明においては、紫外線硬化樹脂に代えて、熱硬化型樹脂を用いてもよい。
・有機無機複合体
実施例2の複合体Pを用いて上部クラッドを形成した。
【0091】
なお、基板、コア、及びクラッドの各材料の屈折率は、概ね以下の通りである。
石英ガラス:1.46
アクリル樹脂(PMMA):1.49
アクリル系の紫外線硬化樹脂(コア用):1.52
アクリル系の紫外線硬化樹脂(クラッド用):1.48
実施例1の複合体Pからなる有機無機複合体:1.47
実施例2の複合体Pからなる有機無機複合体:1.46
実施例2の複合体Qからなる有機無機複合体:1.50
【0092】
(実施例10)
図7に示す形状の光導波路を作製した。基板30の材料としては石英ガラスを用い、コア31の材料としては有機無機複合体を用いた。なお、上部クラッドは設けられておらず、空気が上部クラッドとなる。
【0093】
(実施例11)
図8に示す形状の光導波路を作製した。基板30の材料としては樹脂を用い、コア31の材料及び上部クラッド32の材料としては、有機無機複合体を用いた。
【0094】
(実施例12)
図8に示す形状の光導波路を作製した。基板30の材料、コア31の材料、及び上部クラッド32の材料としては、それぞれ有機無機複合体を用いた。
【0095】
(実施例13)
図11に示す形状の光導波路を作製した。基板30の材料としては石英ガラスを用いた。コア31の材料及び上部クラッド32の材料としては、それぞれ有機無機複合体を用いた。
【0096】
(実施例14)
図12に示す形状の光導波路を作製した。基板30の材料及びコア31の材料としては、それぞれ樹脂を用いた。上部クラッド32の材料としては有機無機複合体を用いた。
【0097】
(実施例15)
図11に示す形状の光導波を作製した。基板30の材料、コア31の材料、及び上部クラッド32の材料としては、それぞれ有機無機複合体を用いた。
【0098】
(光導波路の光伝搬性の評価)
図6に示す装置を用い、実施例10〜15の光導波路について、光の伝搬性を評価した。スクリーン上にシャープな光スポットが確認することができ、光導波路として機能することが確認された。
【0099】
(比較例2)
図16に示す構造の比較例2の光導波路を作製した。この光導波路は、図15に示す従来の方法により作製された光導波路である。基板1の溝1aの形状は、実施例10〜15と同様である。溝1a内のコア2の上面2aは、基板1の上面1aとほぼ同じ位置に位置している。従って、コア2の上面2aと基板1の上面1aとの間の高さ方向の距離は0μmである。また、上部クラッド3の厚みは20μmである。
図15に示す方法により製造されたものであるので、コア2の上面2aは、バフ研磨により平滑化されている。
【0100】
(導波光の散乱の評価)
実施例10〜15及び比較例2の光導波路について、図13に示す装置を用いて、導波光の散乱を評価した。
【0101】
図13に示すように、光導波路40のコア及びクラッドからなる積層部41のコア部分側面に、波長650nmのレーザー光42を照射し、コアの上面から漏れる光を、CCDカメラ43により観察した。この結果、比較例2の光導波路では、CCDカメラ43で光が観察され、コア内で導波光が散乱し、コアの上面に光が漏れることが観察された。これは、比較例2におけるコアの上面がバフ研磨により粗されているため、導波光が散乱したものと考えられる。
これに対し、実施例10〜15の光導波路においては、このような導波光の散乱は認められなかった。
【0102】
(上部クラッドのクラック発生の評価)
実施例11〜15及び比較例2の光導波路について、上部クラッドのクラックの発生状況を評価した。上部クラッドにおける40μm平方の面積中で、クラックの発生本数を光学顕微鏡を用いて測定した。この結果、実施例11〜15においては、クラックの発生が認められなかったのに対し、比較例2においては、5本のクラックが認められた。
【0103】
<実施例16>
実施例15の光導波路を用いて、光送受信モジュールを作製した。図14は、この光送受信モジュールを用いた光伝送系を示す斜視図である。光ファイバー56の両端に、光送受信モジュール50及び53が接続されている。光送受信モジュール50及び53には、それぞれ実施例11の光導波路から形成したY分岐光導波路57及び58が設けられている。Y分岐光導波路57及び58の先端には、光ファイバー56の端部が接続されており、Y分岐光導波路57及び58の分岐端には、それぞれレーザーダイオード51及び54並びにフォトダイオード52及び55が接続されている。光ファイバー56としては、コア径が50μmのガラス製マルチモード光ファイバーを用いている。
【0104】
光送受信モジュール50のレーザーダイオード51から100kHzのパルス波を入射したところ、光送受信モジュール53のフォトダイオード55からパルス波を再現することができた。従って、光送受信モジュールとして機能することが確認された。
【0105】
<実施例17及び18>
以下、2種の金属アルコキシドから有機無機複合体を形成する実施例について説明する。
【0106】
(実施例17)
図1に示す積層構造体を形成した。基板10としてはシリコン基板を用い、有機複合体層11は複合体Pから形成し、有機無機複合体層12は複合体Qから形成した。
【0107】
・複合体P
第1の金属アルコキシド:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)
第2の金属アルコキシド:テトラエトキシシラン(TEOS)
MPTES13.2g、エタノール16.8g、塩酸(2N)1.6g、及びTEOS2.4gを混合し、30℃で45時間放置して、複合体Pの溶液とした。
【0108】
・複合体Q
第1の金属アルコキシド:MPTES
第2の金属アルコキシド:フェニルトリエトキシシラン(PhTES)
MPTES13.2g、エタノール16.8g、塩酸(2N)1.6g、及びPhTES2.4gを混合し、30℃で45時間放置して、複合体Qの溶液とした。
【0109】
基板上に複合体Pの溶液をスピンコート法により塗布し乾燥した後、加熱炉にて180℃で20分間加熱することにより、MPTESを重合させて塗膜を硬化させた。次に、得られた塗膜の上に、複合体Qの溶液をスピンコート法により塗布して乾燥し、その後加熱炉にて180℃で20分間加熱することにより、MPTESを重合して塗膜を硬化させた。それぞれの塗膜の厚みは5μmであった。
【0110】
(実施例18)
実施例17における複合体P及び複合体QのMPTESに代えて、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)を用いる以外は、上記実施例17と同様にして基板上に2つの層が積層した有機無機複合体層を形成した。なお、用いたMPTMSの量は13.2gである。
【0111】
(有機無機複合体層間の密着性の評価)
上記実施例17及び18のサンプルについて、光学顕微鏡を用いて、有機無機複合体層間の密着性を評価した。実施例17及び18においては、サンプル10個のいずれにも、有機無機複合体層間に剥離は観察されなかった。これは、実施例17においては、有機無機複合体層間においてMPTESが共通して用いられており、実施例18においては、有機無機複合体層間においてMPTMSが共通して用いられているからであると考えられる。
【0112】
<実施例19〜21>
(実施例19)
実施例6と同様にして、基板13の上に、実施例17の複合体Pを用いて下部クラッド層14(厚み約5μm)を形成した。なお、下部クラッド層14は、加熱炉にて180℃で20分間加熱することにより硬化させた。
【0113】
実施例17の複合体Qの溶液を95℃で40分加熱することにより溶媒であるエタノールを除去して粘性の高い液体とし、これを下部クラッド層14の上に滴下し、図5に示すガラス製の型17を押し当てながら加熱炉を用い、180℃で20分加熱することで硬化させた後、ガラス型をはずすことで、有機無機複合体層15にコア層15aを形成した。
【0114】
(実施例20)
実施例19において、下部クラッド層14をシリコン酸化物から形成する以外は、実施例19と同様にして有機無機複合体層15を形成した。なお、下部クラッド層14は、基板13の表面を熱酸化することにより形成した。下部クラッド層14の厚みは0.5μmである。
【0115】
(実施例21)
図4に示す光導波路を作製した。実施例19と同様にして、コア層15aを形成した後、この上に上部クラッド層16を形成した。上部クラッド層16としては、実施例19における下部クラッド層14と同様に、実施例17の複合体Pを用いて作製した。上部クラッド層16のコア層15aからの厚みは10μmである。なお、上部クラッド層16は、複合体Pの溶液を95℃で40分間加熱することによりエタノールを除去し、粘性の高い液体にした後、この液体を塗布し、150Wの紫外線ランプにより紫外線を照射することにより硬化させた。
【0116】
(光導波路の光伝搬性の評価)
実施例19〜21で得られた光導波路について、図6で示す装置を用いて光の伝搬性を評価した。この結果、実施例19〜21の光導波路は、光導波路として機能していることが確認された。
【0117】
<実施例22>
実施例17における複合体Qの溶液を用いて、シリコン基板の上に有機無機複合体層を形成した。複合体Pの溶液を95℃で40分間加熱することによりエタノールを除去し、粘性の高い液体を得た。この液体を、基板の上に塗布し、150Wの紫外線ランプにより紫外線を照射して塗膜を硬化させた。塗膜の膜厚は、5μmとなるように形成した。
【0118】
図17は、複合体Pの赤外吸収スペクトルを示す図である。図17においては、MPTESを加水分解した後硬化する前のピーク、180℃で20分間加熱して硬化した時のピーク、紫外線を30分間照射して硬化した時のピークをそれぞれ示している。
【0119】
図17から明らかなように、MPTESが熱または紫外線により硬化することにより、1650cm−1付近のC=C結合による吸収ピークの高さが小さくなっていることがわかる。
【0120】
表1は、紫外線の照射時間を変えて、塗膜の硬化の程度を変化させた時のピーク強度比と硬度との関係を示している。ピーク強度比は、赤外線吸収スペクトルにおける(1650cm−1付近のC=C結合の吸収ピークの高さ)/(1750cm−1付近のC=O結合の吸収ピークの高さ)である。また、硬度は、ビッカース硬度計にて測定した。
【0121】
なお、硬度は、材料が十分に硬化した時の硬度を1.0として規格化した値である。
【0122】
【表1】
【0123】
表1から明らかなように、ピーク強度比が0.1以下になれば、塗膜が十分な硬度になることがわかる。
【0124】
<実施例23>
実施例1の複合体P及び複合体Qには、PMMAが共通して含有されている。複合体Q中には約20重量%のPMMAが含有されており、複合体P中には約36重量%のPMMAが含有されている。
複合体P中におけるPMMAの含有量を表2のように変化させ、それ以外は実施例1と同様にして有機無機複合体層を形成し、有機無機複合体層間の密着性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0125】
【表2】
【0126】
表2に示す結果から明らかなように、複合体P中におけるPMMAの含有量が3重量%以上になると密着性向上の効果が認められ、5重量%以上になるとさらに良好な密着性向上の効果が認められることがわかる。
以上のことから、接触する二層の有機無機複合体層間において、同一の成分が共通で含まれていることにより、密着性が向上することがわかる。
【0127】
<実施例24及び25並びに比較例3及び4>
(実施例24)
図4に示す構造の光導波路を作製した。基板13としてはシリコン基板を用いた。下部クラッド層14及び上部クラッド層16は、実施例17における複合体Qの溶液を用いて作製した。有機無機複合体層15は、実施例1の複合体Qの溶液を用いて作製した。従って、本実施例において、上部クラッド層16、有機無機複合体層15(コア層15a)、及び下部クラッド層14は、以下の材料から形成されている。
【0128】
上部クラッド16:MPTES+PhTES
有機無機複合体層15:PMMA+PhTMS
下部クラッド層14:MPTES+PhTES
下部クラッド層14は塗布後180℃で20分間加熱することにより硬化させた。有機無機複合体層15(コア層15a)は、実施例6と同様にして形成した。上部クラッド層16は、加熱により硬化させると、下地層である有機無機複合体層15が変形してしまうため、紫外線照射することにより硬化させた。具体的には、95℃で40分間加熱することによりエタノールを除去し、粘性の高い液体とし、この液体を塗布した後、150Wの紫外線ランプを用いて紫外線を0.5時間照射することにより硬化させた。
なお、各層の膜厚は、実施例8と同様である。
【0129】
(実施例25)
有機無機複合体層15(コア層15a)を形成する材料として、MPTES13.2g、エタノール16.8g、塩酸(2N)1.6g、及びフェニルトリメトキシシラン(PhTMS)2.4gを混合し、30℃で45時間放置した溶液を用いた。上部クラッド層16及び下部クラッド層14を形成する材料としては、実施例24と同様の溶液を用いた。各層の材料は以下の通りである。
【0130】
上部クラッド層16:MPTES+PhTES
有機無機複合体層15:MPTES+PhTMS
下部クラッド層14:MPTES+PhTES
有機無機複合体層15は、溶液を95℃で40分間加熱することによりエタノールを除去して、粘性の高い液体を調製し、この液体を塗布した後、図5に示すガラス製の型17を押し付けた状態で、紫外線を照射して硬化させることにより形成した。また、上部クラッド層16は、実施例24と同様にして形成した。
各層の厚みは、実施例24と同様である。
【0131】
(比較例3)
実施例24において、有機無機複合体層15(コア層15a)を形成する材料中のPMMAを、ポリスチレン(PS)に代える以外は、上記実施例24と同様にして光導波路を作製した。各層の材料は以下の通りとなる。
上部クラッド層16:MPTES+PhTES
有機無機複合体層15:PS+PhTMS
下部クラッド層14:MPTES+PhTES
【0132】
(比較例4)
実施例25において、有機無機複合体層15(コア層15a)を形成する材料中のMPTESを、P−スチリルトリメトキシシラン(PSTMS)に代える以外は、実施例25と同様にして光導波路を作製した。各層の材料は以下の通りとなる。
上部クラッド層16:MPTES+PhTES
有機無機複合体層15:PSTMS+PhTMS
下部クラッド層14:MPTES+PhTES
【0133】
(有機無機複合体層間の密着性の評価)
上記実施例24及び25並びに比較例3及び4のサンプルについて、光学顕微鏡を用いて、有機無機複合体層間の密着性を評価した。実施例24及び25のサンプルにおいては、各10個のサンプルにおいて、剥離は観察されなかった。これに対し、比較例3では、10個のサンプルのうち3個のサンプルで剥離が観察された。また、比較例4では、10個のサンプルのうち2個のサンプルで剥離が観察された。
【0134】
実施例24においては、有機無機複合体層に含まれるPMMAと、上部及び下部クラッド層に含まれるMPTESが親和性を有するため、良好な密着性を示すと考えられる。また、実施例25においては、各層にMPTESが含まれているため、親和性が良好であり、良好な密着性を示すものと考えられる。
【0135】
【発明の効果】
本発明の第1の局面によれば、伝搬光散乱による光伝搬損失を低減することができる光導波路とすることができる。
【0136】
本発明の第2の局面によれば、コア層に有機無機複合体を用いた新規な構造の光導波路とすることができる。
本発明の第3の局面によれば、有機無機複合体からなる密着性に優れた積層構造体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第3の局面に従う実施例の積層構造体を示す断面図。
【図2】本発明における有機無機複合体の屈折率と、有機重合体及び金属アルコキシドの屈折率との関係を示す図。
【図3】本発明の第2の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図4】本発明の第2の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図5】有機無機複合体層にコア層を形成するための型を示す断面図。
【図6】光導波路の光伝搬性を評価する装置を示す模式図。
【図7】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図8】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図9】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図10】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図11】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図12】本発明の第1の局面に従う光導波路の実施例を示す断面図。
【図13】導波光の散乱性を評価する装置を示す模式図。
【図14】本発明の光送受信モジュールを示す斜視図。
【図15】従来の光導波路の製造工程を示す断面図。
【図16】比較例の光導波路の構造を示す断面図。
【図17】赤外吸収スペクトルにおける1650cm−1付近のC=C結合の吸収ピーク及び1750cm−1付近のC=O結合の吸収ピークを示す図。
【符号の説明】
10…基板
11,12…有機無機複合体層
13…基板
14…下部クラッド
15…有機無機複合体層
15a…コア層
16…上部クラッド
17…型
30…基板
30a…基板の溝
30b…基板の上面
31…コア
31a…コアの上面
32…上部クラッド
Claims (55)
- 下部クラッドとして用いられる基板の上面に溝が形成されており、該溝内にコアが形成されている光導波路において、
前記溝内の前記コアの上面が前記基板の上面よりも低い位置となるように前記コアが形成されていることを特徴とする光導波路。 - 前記コアの上に上部クラッドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
- 前記基板、コア及び上部クラッドのうちの少なくとも一層が、有機無機複合体から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光導波路。
- 基板と、前記基板上に設けられる下部クラッド層と、前記下部クラッド層上に設けられるコア層とを備える光導波路において、
前記コア層が有機無機複合体から形成されていることを特徴とする光導波路。 - 前記コア層が、その周囲より厚みを厚くして形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光導波路。
- 前記コア層の上に上部クラッド層が設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の光導波路。
- 前記有機無機複合体が、有機重合体と金属アルコキシドから形成されることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成され、当該接触する二層を構成する有機無機複合体は、有機重合体及び金属アルコキシドの一方が共通して用いられていることを特徴とする請求項7に記載の光導波路。
- 前記接触する二層を構成する有機無機複合体のうち上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解し難い原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることを特徴とする請求項8に記載の光導波路。
- 前記上層を構成する有機無機複合体は、アルコールを溶媒として合成される材料及びN−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料のうちの一方の材料から構成され、前記下層を構成する有機無機複合体は他方の材料から構成されていることを特徴とする請求項9に記載の光導波路。
- 前記基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層の一方が有機無機複合体から形成され、他方が、前記一方の層の有機無機複合体を形成する有機成分と同種の有機成分を含む樹脂層、あるいは前記一方の層の有機無機複合体を形成する金属アルコキシドの金属成分を含む無機物からなることを特徴とする請求項7に記載の光導波路。
- 前記有機重合体が、カルボニル基を有する高分子重合体、ベンゼン環を有する高分子重合体、またはナフタレン環を有する高分子重合体であることを特徴する請求項7〜11のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記有機重合体が、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの加水分解縮重合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解縮重合物、p−スチリルトリエトキシシランの加水分解縮重合物、及びp−スチリルトリメトキシシランの加水分解縮重合物のいずれかであることを特徴とする請求項12に記載の光導波路。
- 前記有機無機複合体が、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記金属アルコキシドとして、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドが用いられていることを特徴とする請求項3〜11及び14のいずれか1項に記載の光導波路。
- 光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドと前記二重結合基を有しない金属アルコキシドとから前記有機無機複合体が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の光導波路。
- 前記二重結合基が、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基であることを特徴とする請求項15または16に記載の光導波路。
- 前記二重結合基を有する金属アルコキシドが、二重結合の反応により重合していることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記二重結合基がアクリロキシ基またはメタクリロキシ基であり、赤外吸収スペクトルにおいて(1650cm−1付近のC=C結合の吸収ピークの高さ)/(1750cm−1付近のC=O結合の吸収ピークの高さ)が0.1以下となるように、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基が反応して重合していることを特徴とする請求項18に記載の光導波路。
- 前記基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成され、当該接触する二層を構成する有機無機複合体は、少なくとも1種の金属アルコキシドが共通して用いられていることを特徴とする請求項14〜19のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記接触する二層を構成する有機無機複合体のうち上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解しにくい原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることを特徴とする請求項20に記載の光導波路。
- 前記基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成され、一方の層が有機重合体と金属アルコキシドから形成される有機無機複合体からなり、他方の層が有機重合体と金属アルコキシドまたは少なくとも1種の金属アルコキシドから形成される有機無機複合体からなることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記一方の層における有機重合体がアクリル樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがアクリロキシ基またはメタクリロキシ基を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項22に記載の光導波路。
- 前記金属アルコキシドが、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基の反応により重合していることを特徴とする請求項23に記載の光導波路。
- 前記一方の層における有機重合体がスチレン系樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがベンゼン環を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項22に記載の光導波路。
- 前記一方の層における有機重合体がエポキシ系樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがエポキシ基を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項22に記載の光導波路。
- 前記金属アルコキシドが、M(OR)4(Mは金属、Rはアルキル基)、R′M(OR)3(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)、またはR′2M(OR)2(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)で表されることを特徴とする請求項7〜26のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシランのいずれかであることを特徴とする請求項27に記載の光導波路。
- 前記金属アルコキシドが、M(OR)n(Mは金属、Rはアルキル基、nは2、3、4または5)、R′M(OR)n−1(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4または5)、またはR′2M(OR)n−2(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4または5)で表されることを特徴とする請求項7〜26のいずれか1項に記載の光導波路。
- 前記有機基が、アルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基、またはエポキシ含有基であることを特徴とする請求項29に記載の光導波路。
- 前記基板、コア、下部クラッド及び上部クラッドのうち接触する二層が有機無機複合体から形成され、当該接触する二層のうちの上層に、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドが用いられており、該金属アルコキシドが光照射による前記二重結合基の反応により重合していることを特徴とする請求項3〜30のいずれか1項に記載の光導波路。
- 請求項1〜31のいずれか1項に記載の光導波路を用いたことを特徴とする光送受信モジュール。
- 有機重合体と金属アルコキシドから形成される有機無機複合体を積層した積層構造体であって、
積層された異なる有機無機複合体間において、有機重合体及び金属アルコキシドのいずれか一方が共通して用いられていることを特徴とする積層構造体。 - 積層構造を構成する有機無機複合体のうち上層を構成する有機無機複合体は、下層を構成する有機無機複合体を溶解し難い原材料及び/または溶媒を用いて形成されていることを特徴とする請求項33に記載の積層構造体。
- 前記上層を構成する有機無機複合体は、アルコールを溶媒として合成される材料及びN−メチル2−ピロリドンを溶媒として合成される材料のうちの一方の材料から構成され、前記下層を構成する有機無機複合体は他方の材料から構成されていることを特徴とする請求項34に記載の積層構造体。
- 前記有機重合体が、カルボニル基を有する高分子重合体、ベンゼン環を有する高分子重合体、またはナフタレン環を有する高分子重合体であることを特徴とする請求項33〜35のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 前記有機重合体が、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの加水分解縮重合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解縮重合物、p−スチリルトリエトキシシランの加水分解縮重合物、及びp−スチリルトリメトキシシランの加水分解縮重合物のいずれかであることを特徴とする請求項36に記載の積層構造体。
- 前記有機無機複合体が、有機重合体と金属アルコキシドと溶媒を用いたゾルゲル法から形成されることを特徴とする請求項33〜37のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 有機無機複合体を積層した積層構造体であって、
一方の有機無機複合体の層が、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されており、他方の有機無機複合体の層が、少なくとも1種の金属アルコキシドまたは有機重合体と金属アルコキシドから形成されており、積層された有機無機複合体間において、少なくとも1種の金属アルコキシドが共通して用いられていることを特徴とする積層構造体。 - 前記金属アルコキシドとして、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドが用いられていることを特徴とする請求項33〜35及び39のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 前記一方の層及び/または前記他方の層の有機無機複合体が、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドと前記二重結合基を有しない金属アルコキシドとから形成されていることを特徴とする請求項39に記載の積層構造体。
- 前記二重結合基が、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基であることを特徴とする請求項40または41に記載の積層構造体。
- 前記二重結合基を有する金属アルコキシドが、二重結合の反応により重合していることを特徴とする請求項40〜42のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 前記二重結合基がアクリロキシ基またはメタクリロキシ基であり、赤外吸収スペクトルにおいて(1650cm−1付近のC=C結合の吸収ピークの高さ)/(1750cm−1付近のC=O結合の吸収ピークの高さ)が0.1以下となるように、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基が反応して重合していることを特徴とする請求項43に記載の積層構造体。
- 有機無機複合体を積層した積層構造体であって、
一方の有機無機複合体の層が、有機重合体と金属アルコキシドから形成されており、他方の有機無機複合体の層が、有機重合体と金属アルコキシドまたは少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されていることを特徴とする積層構造体。 - 前記一方の層における有機重合体がアクリル樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがアクリロキシ基またはメタクリロキシ基を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項45に記載の積層構造体。
- 前記金属アルコキシドが、アクリロキシ基またはメタクリロキシ基の反応により重合していることを特徴とする請求項46に記載の積層構造体。
- 前記一方の層における有機重合体がスチレン系樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがベンゼン環を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項45に記載の積層構造体。
- 前記一方の層における有機重合体がエポキシ系樹脂であり、前記他方の層における金属アルコキシドがエポキシ基を有する金属アルコキシドであることを特徴とする請求項45に記載の積層構造体。
- 前記金属アルコキシドが、M(OR)4(Mは金属、Rはアルキル基)、R′M(OR)3(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)、またはR′2M(OR)2(Mは金属、Rはアルキル基、R′はアルキル基、アリール含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基またはエポキシ含有基)で表されることを特徴とする請求項33〜49のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシラン、及び3−アクリロキシプロピルトリメトキシランのいずれかであることを特徴とする請求項50に記載の積層構造体。
- 前記金属アルコキシドが、M(OR)n(Mは金属、Rはアルキル基、nは2、3、4または5)、R′M(OR)n−1(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4または5)、またはR′2M(OR)n−2(Mは金属、Rはアルキル基、R′は有機基、nは2、3、4または5)で表されることを特徴とする請求項33〜49のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 前記有機基が、アルキル基、アリー含有基、アクリロキシ含有基、メタクリロキシ含有基、スチリル含有基、またはエポキシ含有基であることを特徴とする請求項52に記載の積層構造体。
- 前記有機無機複合体が、有機重合体と金属アルコキシドと溶媒を用いたゾルゲル法または少なくとも1種の金属アルコキシドと溶媒を用いたゾルゲル法から形成されることを特徴とする請求項39〜53のいずれか1項に記載の積層構造体。
- 有機無機複合体を積層した積層構造体であって、
上層に、光または熱により重合する二重結合基を有する金属アルコキシドが用いられており、該金属アルコキシドが光照射による前記二重結合基の反応により重合していることを特徴とする請求項33〜54のいずれか1項に記載の積層構造体。
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