JP2004061312A - 水中微量成分の測定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水中微量成分の測定方法は、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加し、得られた溶液の発する蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定する構成とされ、該測定方法を具現化する測定装置100は、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加した溶液に励起光を照射する励起光源2と、該溶液の発する蛍光を検出する蛍光検出器3と、蛍光検出器3で検出される蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を計測するための時間計測手段12と、前記時間計測手段12による時間計測結果から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を求める制御手段10と、を有する構成とされる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料溶液中の微量なシリカ、リン又はヒ素を検出・定量するための水中微量成分の測定及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の検出方法としては、モリブデン酸を用いてヘテロポリモリブデン酸を形成させる分析方法が繁用されている。即ち、モリブデンブルー吸光光度法は、JIS規格としても採用されている方法であり、試料溶液にモリブデン酸を添加して、黄色に発色するヘテロポリ酸(モリブデンイエロー)を形成させ、これを還元した際の青色の発色(モリブデンブルー)を吸光光度法で定量するものである。
【0003】
又、シリカ、リン又はヒ素の測定方法として、ヘテロポリモリブデン酸イオンと対イオンとの会合に基づく分析法がある。イオン会合体をメンブランフィルターに捕集する方法として、マラカイトグリーンを用いてモリブドケイ酸イオンとの会合体をメンブランフィルターに捕集し、フィルターごとメチルセロソルブに溶解して水中の微量シリカのFIA(フローインジェクション分析法)へ導入する方法(A. Sabarudinら:日本分析化学会50年会講演要旨集、p.85(2001))が報告されている。対カチオンとしてローダミンBを用いて同じ方法によってリンを検出する方法も報告されている。更に、テトラフェニルホスホニウム−モリブドヒ酸イオン会合体をフィルターに捕集し、水酸化テトラメチルアンモニウムに溶解してETAASによって測定するヒ素検出法がある。
【0004】
更に、ヘテロポリモリブデン酸イオンと対イオンとの会合に基づく分析方法として、モリブドリン酸イオンとのイオン会合によりローダミン6Gの蛍光強度が減少することを利用して、FIA法において蛍光強度の減少量を検出してリンを測定する方法(本水ら:分析化学、33、116(1984))、対イオンとしてローダミンBを用いてポリビニルアルコールを併用して、FIA法においてローダミンBの蛍光の減少量からリンを測定する方法を報告している(本水ら:第63回分析化学討論会講演要旨集、p.7(2002))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、半導体の集積度が高くなるにつれて、半導体工業用超純水中の不純物濃度を極限まで低下させる必要が生じており、特に、超純水中のppbレベルの微量シリカを迅速且つ高感度、高精度にモニタリングする方法の開発が急務とされている。又、湖沼水、海水の富栄養化などに関する水質保全の観点から、或いは、アジア各地で深刻化しているヒ素を含む地下水の問題から、環境計測において重要な意義を有するリン、ヒ素をppbレベルにて迅速且つ高感度化、高精度に計測することが益々要求されている。
【0006】
しかしながら、従来シリカ、リン又はヒ素を計測するために繁用されているモリブデンブルー吸光光度法は、感度が不十分であるため、ブランクの低減を図りつつ長光路セルを用いるなどの改良が必要であり、コストや装置の規模の面で多くの課題がある。
【0007】
又、イオン会合体をフィルターによって捕集する方法は、操作が煩雑で、且つ、時間を要し、しかも生体への影響が危惧されている有機溶媒を用いるため、実用的でない。
【0008】
上記FIA法によるリンの測定では、モリブデンブルー吸光光度法などに比べて高感度化、簡便化が図られている。しかしながら、斯かる方法は、所定のFIA流路系を介して反応液が蛍光検出器に達した時点における、試料溶液中のリン濃度に応じたローダミンBの蛍光強度の減少量を測定するものであり、反応コイルの長さ等設定、送液ポンプの駆動条件設定など、各種パラメータの設定は煩雑で、又測定対象成分がより低濃度の試料溶液、微小な濃度差に対する測定精度(分解能)の低下は避けられない。
【0009】
従って、本発明の目的は、簡便、迅速、高感度、且つ、高精度(高分解能)にて試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の検出・定量を行うことのできる水中微量成分の測定方法及び装置を提供することである。
【0010】
又、本発明の他の目的は、水中微量シリカ、リン又はヒ素の自動計測に対応可能な水中微量成分の測定方法及び装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、モリブデン酸とケイ酸、リン酸又はヒ酸との錯形成反応により得られたヘテロポリモリブデン酸イオンと、蛍光性対カチオン色素とのイオン会合に伴い、蛍光性対カチオン色素の蛍光が典型的には数分の時間スケールで徐々に消光する現象を見出し、特に、消光時間がシリカ、リン又はヒ素の濃度に依存する特性を有するという新規な知見を得た。本発明者らは、斯かる新規な知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
【0012】
イオン会合による対イオン色素のスペクトルシフトに関しては数多くの研究例があるが、本発明者らの知る限りにおいて、これまでに消光時間のシリカ、リン又はヒ素の濃度への依存性に関して報告した例は見当たらない。
【0013】
つまり、上記目的は本発明に係る水中微量成分の測定方法及び装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加し、得られた溶液の発する蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定することによって試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を測定することを特徴とする水中微量成分の測定方法である。本発明の一実施態様によると、蛍光性対カチオン色素の添加と同時に時間の計測を開始し、蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定する。本発明の他の実施態様によると、蛍光性対カチオン色素を添加した後、蛍光が所定の第1の強度から第2の強度に減衰するまでの時間を測定する。前記酸性条件は、試料溶液に強酸を混合することにより達成されるものであってよい。
【0014】
第2の本発明によれば、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加した溶液に励起光を照射する励起光源と、該溶液の発する蛍光を検出する蛍光検出器と、前記蛍光検出器で検出される蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を計測するための時間計測手段と、前記時間計測手段による時間計測結果から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を求める制御手段と、を有することを特徴とする水中微量成分の測定装置が提供される。本発明の一実施態様によると、前記時間計測手段により、試料溶液への蛍光性対カチオン色素の添加時から、前記蛍光検出器の出力が所定値に達するまでの時間を計測する。本発明の他の実施態様によると、前記時間計測手段により、試料溶液への蛍光性対カチオン色素の添加後、前記蛍光検出器の出力が所定の第1の値から第2の値に達するまでの時間を計測する。本発明において、一実施態様によれば、測定装置は更に、反応容器内に試料溶液を供給する手段を有する。又、一実施態様では、測定装置は更に、反応容器内に酸性モリブデン酸イオン含有溶液を供給する手段と、前記反応容器内に蛍光性対カチオン色素含有溶液を供給する手段と、を有する。他の実施態様では、測定装置は更に、反応容器内に強酸を供給する手段と、反応容器内にモリブデン酸イオン含有溶液を供給する手段と、反応容器内に蛍光性カチオン色素含有溶液を供給する手段と、を有する。
【0015】
上記各本発明において、試料溶液中のヒ素の濃度を測定する際には、モリブデン酸イオンを添加する前に、試料溶液に酸化剤を添加することができる。前記酸化剤としては、ヨウ素酸塩を好適に用いうる。この場合、上記本発明の測定装置は更に、反応容器に酸化剤を供給する手段を有していてよい。
【0016】
上記各本発明において、試料溶液中のシリカの濃度を測定する際には、モリブデン酸イオンを添加した後、モリブドリン酸の分解剤を添加し、その後蛍光性対カチオン色素を添加することができる。前記モリブドリン酸の分解剤としては、シュウ酸又は酒石酸を好適に用いうる。この場合、測定装置は更に、反応容器にモリブドリン酸の分解剤を供給する手段を有していてよい。
【0017】
上記各本発明において、好ましい一実施態様によると、前記蛍光性対カチオン色素は、ローダミンBである。
【0018】
本明細書において、試料溶液中のシリカとは、SiO2、Si(OH)nの各形態のものを含む。試料溶液中のリンとは、H2PO4 −、HPO4 2−、PO4 3−の各形態のものを含む。又、試料溶液中のヒ素とは、AsO2 −、AsO4 3−の各形態のものを含む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る水中微量成分の測定方法及び装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0020】
本発明の水中微量成分の測定方法によれば、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加し、得られた反応溶液の発する蛍光が予め設定した所定の強度に減衰するまでの時間を測定し、試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素を検出・定量する。
【0021】
更に説明すると、水中微量成分の測定方法の一実施形態は、次の各工程を含んで成る。
1)試料液溶液を酸性条件にし、
2)試料溶液にモリブデン酸イオンを添加し、
3)2)工程で得られた反応溶液に蛍光性対カチオン色素を添加し、
4)3)工程にて得られた反応溶液に励起光を照射すると共に、試料液の蛍光の強度を監視し、
5)3)工程にて反応溶液に蛍光性対カチオン色素を添加すると同時に時間計測を開始し、
6)反応溶液の発する蛍光が予め設定された所定の蛍光強度に達した(減衰した)時点で時間の計測を停止し、
7)5)工程と6)工程の間、即ち、計測開始から停止までの時間に基づいて、試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を算出する。
【0022】
上記1)工程により試料溶液が酸性条件とされると、上記2)工程においてケイ酸、リン酸又はヒ酸とモリブデン酸イオンとの錯形成反応によりヘテロポリモリブデン酸(モリブドケイ酸、モリブドリン酸、モリブドヒ酸)が形成される。
【0023】
上記3)工程において反応溶液に蛍光性対カチオン色素を添加すると、ヘテロポリモリブデン酸イオンとのイオン会合に伴い、蛍光性対カチオン色素の蛍光が減衰し始める。上記4)、5)工程において、時間計測を開始すると共に、反応溶液の発する蛍光が徐々に減衰するのを監視する。
【0024】
上記6)工程において、反応溶液の発する蛍光が予め設定した所定の強度に達した(減衰した)時点で時間計測を停止して、蛍光性対カチオン色素含有溶液の添加から蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を求める。この時間は、試料溶液中に含まれるシリカ、リン又はヒ素の濃度に依存する(図1、図2、図3)。即ち、シリカ、リン又はヒ素の濃度が高いほど所定の蛍光強度に達するまでの時間は短くなり、反対に濃度が低いほど所定の蛍光強度に達するまでの時間は長くなる。
【0025】
上記7)工程において、時間計測結果から試料液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度に変換する。このために、予め所望の標準液(標準系列)を用いて、上記5)工程と6)工程との間の時間と、シリカ、リン又はヒ素の濃度との相関を示す検量線を得ておく。
【0026】
試料溶液は、酸性条件下でヘテロポリモリブデン酸の形成に供される。試料溶液をこのよう酸性条件にするためには、通常、それぞれの測定対象成分に関してヘテロポリ酸を形成するのに十分に試料溶液を酸性とする、有効量の強酸を混合することにより行うことができる。この混合は、試料溶液を入れた反応容器に強酸を添加することにより行っても、強酸を入れた容器に試料溶液を添加することにより行っても、或いは反応容器中に試料溶液と強酸を入れることにより行うなど、いずれの方法で行ってもよい。又、試料溶液に添加するモリブデン酸イオン含有溶液を、例えば強酸と混合することにより酸性溶液としておいてもよい。酸性条件を達成するために用いうる強酸としては、硫酸、塩酸、硝酸などが挙げられるが、蛍光強度が最も高く、再現性が良い点で硫酸が好ましい。
【0027】
この酸性条件は、シリカ、リン又はヒ素の測定に関して、一般に、pH0.9〜pH3.0(硫酸濃度0.4〜0.02M)の強酸性であることが好ましい。
【0028】
これに限定することを意図するものではないが、特に、試料溶液中のシリカの濃度を測定する際には、この酸性条件はpH0.9〜pH1.2(硫酸濃度0.4〜0.07M)であることがより好ましい。一方、リン又はヒ素の測定の際には、より好ましくは、この酸性条件はpH0.9〜pH1.4(硫酸濃度0.4〜0.05M)とする。
【0029】
尚、酸性度による各測定対象成分のモリブデン酸イオンとの反応性の違いなどから、より詳細に酸性条件を設定することで、測定対象成分が共存する場合の妨害を回避し得ると考えられる。
【0030】
モリブデン酸イオンとしては、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウムなどのモリブデン酸塩に由来するものが挙げられる。純度が良い点でモリブデン酸アンモニウムが好ましい。モリブデン酸イオンは、試料溶液中の測定対象成分(シリカ、リン又はヒ素)と錯形成反応によりヘテロポリモリブデン酸イオンを形成するのに適当な量添加する。限定するものではないが、再現性がよい点から反応系に加えるモリブデン酸イオンの濃度は、好ましくは2.5×10−3〜1.0×10−2M、より好ましくは5.0×10−3〜7.0×10−3Mである。
【0031】
蛍光性対カチオン色素としては、ヘテロポリ酸イオンと会合して生成した会合体の色素スペクトルを利用することが可能で、且つ、試料溶液に含まれるシリカ、リン又はヒ素の濃度によってその蛍光の消光時間が異なり、その特性から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度測定に利用し得るものであれば、斯界にて知られているものから特に制限なく選択して用いることができる。蛍光強度が高く、強酸性下で安定であり、しかも低コスト且つ高純度である点でローダミンBが好ましい。
【0032】
蛍光性対カチオン色素は、反応溶液中のヘテロモリブデン酸イオンとイオン会合するのに十分な量添加する。試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度に対して、通常、過剰量を添加する。限定するものではないが、再現性及び感度が良い点から反応系に加える蛍光性対カチオン色素の濃度は、好ましくは4.4×10−7〜7.8×10−6M、より好ましくは2.0×10−6〜5.8×10−6Mである。
【0033】
本発明の他の実施形態によれば、水中微量成分の測定方法は、上記5)、6)工程の代わりに、下記8)、9)工程を含んで成る。
8)上記3)工程にて反応溶液に蛍光性対カチオン色素を添加した後、反応溶液の蛍光が予め設定された第1の蛍光強度に達した(減衰した)時点で時間の計測を開始し、
9)反応溶液の蛍光が予め設定された第2の蛍光強度に達した(減衰した)時点で時間の計測を停止する。
【0034】
斯かる方法によれば、蛍光性対カチオン色素を反応溶液に添加した直後に、反応系が不安定になることのある領域を時間計測結果から除外して、より正確な消光時間の計測を実施することができる。この場合、予め8)工程と9)工程との間の時間と、シリカ、リン又はヒ素の濃度との相関を検量線として求めておき、これを用いて、試料溶液中のシリカ又はリンの濃度を求めることができる。
【0035】
又、試料溶液中のヒ素濃度の測定に関して、より好ましい実施形態によれば、水中微量成分の測定方法は更に次の10)工程を含んで成る。
10)上記2)工程にて試料溶液にモリブデン酸イオンを添加する前に、試料溶液に酸化剤を添加する。
【0036】
これにより、試料溶液中のヒ素を実質的に全て5価の化学形態(As(V))とするのを確実とする。As(III)イオンはモリブデン酸とヘテロポリ酸イオンを生成しないため、試料溶液中のヒ素を5価の化学形態にするのに十分な量の酸化剤を添加する。上記10)工程は、上記1)工程の前、即ち、試料溶液を酸性条件とする前に導入しても、上記1)工程の後で上記2)工程の前、即ち、試料溶液を酸性条件にした後にモリブデン酸イオンを添加する前に導入してもよい。
【0037】
酸化剤は、ヒ素を5価の化学形態に変化させることができるもので、且つ、上記目的に適うものであれば、斯界にて知られたものの中から選択して用いることができる。酸化剤としては、酸素、例えば過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウムなどの次亜塩素酸又はその塩、亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸又はその塩、例えば、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムなどの塩素酸又はその塩、例えばヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウムなどのヨウ素酸又はその塩などを含むハロゲン酸又はその塩、例えば過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウムなどの塩素酸又はその塩、例えば過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸アンモニウムなどのヨウ素酸又はその塩などを含む過ハロゲン酸又はその塩、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸又はその塩、ペルオキシ硫酸又はその塩、過硝酸又はその塩、過炭酸又はその塩、過ホウ素酸ナトリウムなどの過ホウ素酸又はその塩、例えば過ギ酸、過酢酸、m−クロロ過安息香酸などの有機過酸類などが挙げられる。好ましい酸化剤としては、例えば、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウムなどの塩素酸塩、例えば、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウムなどのヨウ素酸塩などのハロゲン酸塩が挙げられ、より好ましくはヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウムなどのヨウ素酸塩などが挙げられる。
【0038】
又、本発明の更に他の実施形態によれば、共存するリンの妨害の影響を除去する必要がある場合に、水中微量成分の測定方法は次の11)工程を含んで成る。11)試料溶液中のシリカの濃度を測定する際に、試料溶液にリンが共存すると思われる場合に、上記2)工程において試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後にモリブドリン酸の分解剤を添加する。
【0039】
これにより、モリブドケイ酸と同時に生成したモリブドリン酸を分解する。その後、上記3)工程において、蛍光性対カチオン色素を添加して、モリブドケイ酸イオンと蛍光性対カチオン色素とのイオン会合を生起させる。モリブドリン酸の分解剤としては、斯かる目的のために使用し得るものであれば特に制限されることなく用いうるが、分解能が良い点でシュウ酸溶液又は酒石酸が好適である。但し、例えば、半導体工業用超純水中のシリカ濃度を測定する場合には、通常、リンの共存は無視できるので、上記11)工程は省略する。
【0040】
尚、上記7)工程で時間計測を停止する所定の蛍光強度、上記9)工程における所定の第2の蛍光強度は、蛍光検出器の測定可能範囲(至適測定範囲)に鑑みて設定することができ、又、測定時間は、反応系に加える蛍光性対カチオン色素濃度などを適宜変更することにより制御することができる。蛍光検出器の至適測定範囲以外に上記所定の蛍光強度を設定することは、測定精度の点で好ましくない。又、概して蛍光性対カチオン色素濃度が高くなると、所定の蛍光強度に減衰するまでの時間は長くなり、シリカ、リン又はヒ素の濃度差に対する測定精度(分解能)は上がるが、測定の迅速性から必要以上に長くするのは好ましくない。従って、当業者が日常の作業として一般に行うように、特定の目的、優先させるべき事項(精度、時間など)に応じて、至適反応条件を予め求めておくことが好ましい。本発明は、反応溶液の発蛍光から消光までの全範囲にわたる時間を測定することを妨げない。又、上記8)工程における所定の第1の蛍光強度は、蛍光性対カチオン色素を添加した後に反応系が不安定となる領域を時間計測結果から除外するように、上記第2の蛍光強度との関係で設定すればよい。
【0041】
本発明の好ましい一実施態様によると、シリカ又はリンの測定に際し、試料溶液を内容物の蛍光を検出するのに適した反応容器(蛍光検出用セル)に導入し、この試料溶液に硫酸水溶液を添加して振り混ぜ、酸性条件とする。次いで、酸性条件下でヘテロポリモリブデン酸イオンを形成するのに十分な量のモリブデン酸アンモニウム水溶液を添加して振り混ぜる(所望により数分静置)。次に、この反応溶液にヘテロポリモリブデン酸イオンとイオン会合するのに十分な量のローダミンB水溶液を添加し、得られた反応溶液の発する蛍光の検出を開始する。ローダミンB水溶液の添加と同時に、若しくは、反応溶液の発する蛍光が所定の強度に達した(減衰した)時点から時間計測を開始し、その後反応溶液の発する蛍光が所定光量に達した時点でこの時間計測を停止する。得られた時間計測結果から、予め求められたシリカ又はリンの濃度と時間との関係を利用することで、試料溶液中のシリカ又はリンの濃度を算出することができる。
【0042】
試料溶液のシリカを測定する際にリンが共存すると思われる場合には、試料溶液にモリブデン酸アンモニウム溶液を添加して振り混ぜた後(所望により数分静置)、モリブドリン酸を分解するのに十分な量のシュウ酸又は酒石酸溶液を添加して振り混ぜ(所望により数分静置)、その後、この反応溶液に適量のローダミンB溶液を添加すればよい。
【0043】
一方、ヒ素の測定に際し、より好ましい実施形態では、試料溶液を内容物の蛍光を検出するのに適した反応容器(蛍光検出用セル)に導入し、この試料溶液にヒ素を5価の化学形態にするのに十分な量のヨウ素酸カリウム水溶液を添加して振り混ぜる。得られた溶液に硫酸水溶液を添加して振り混ぜ、酸性条件とする。次いで、酸性条件下でヘテロポリモリブデン酸イオンを形成するのに十分な量のモリブデン酸アンモニウム水溶液を添加して振り混ぜる(所望により数分静置)。次に、この反応溶液にヘテポリロモリブデン酸イオンとイオン会合するのに十分な量のローダミンB水溶液を添加し、得られた反応溶液の発する蛍光の検出を開始する。ローダミンB水溶液の添加と同時に、若しくは、反応溶液の発する蛍光が所定の強度に達した(減衰した)時点から時間計測を開始し、その後反応溶液の発する蛍光が所定光量に達した時点でこの時間計測を停止する。得られた時間計測結果から、予め求められたヒ素濃度と時間との関係を利用することで、試料溶液中のヒ素濃度を算出することができる。
【0044】
又、試料溶液中に測定対象成分が共存すると思われる場合には、酸性度による各測定対象成分のモリブデン酸イオンとの反応性の違いなどを利用して、より詳細に酸性条件を設定することにより、共存成分による妨害を回避することが考えられる。
【0045】
以上、本発明に従う水中微量成分の測定方法によれば、ppbレベルの微量のシリカ、リン又はヒ素を、簡便、迅速、高感度、且つ、高精度(高分解能)にて検出・定量することができる。
【0046】
蛍光光度法は、吸光光度法と比較して格段に感度が良く、蛍光光度法を基礎とすることで、例えばモリブデンブルー吸光光度法などに比べて、測定感度は飛躍的に向上する。又、イオン会合体のメンブランフィルター捕集方法のような操作の煩雑さはない。
【0047】
従来のFIA法を利用したリンの測定のように、測定対象成分の濃度に依存する蛍光性対カチオン色素の蛍光強度の減少量を蛍光検出器で検出する場合、蛍光強度の差を検出するのには、蛍光検出器の出力のアンプ回路の特性などにより、より低濃度領域の試料溶液、測定対象成分の微小な濃度差に対する分解能の低下は避けられない。
【0048】
これに対して、蛍光強度が所定値に減衰するまでの時間計測値に基づいて試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素を測定することで、特に、より低濃度な試料溶液、微小な濃度差に対する測定精度(分解能)は低下することなく、極めて良好である。
【0049】
次に、本発明の水中微量成分の測定方法を具現化し、自動計測に対応可能な測定装置の一実施形態について説明する。図4は、測定装置100の概略構成を示す。
【0050】
測定装置100は、本発明に従い、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加した反応溶液に励起光を照射する励起光源2と、反応溶液の発する蛍光を検出する蛍光検出器3と、蛍光検出器3で検出される反応溶液の発する蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を計測するための計測手段12と、時間計測手段12による時間計測結果から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を求める制御手段10と、を有している。
【0051】
より具体的には、測定装置100は、所定の手順に従って、試料供給手段(試料供給部)5及び試薬供給手段6から反応容器1内に試料溶液及び各種試薬溶液を自動供給するようになっている。そして、反応容器1内の溶液に励起光を照射するように励起光源2が配置され、又、反応容器1内の溶液の発する蛍光を検出するように蛍光検出器3が配置されている。これに限定されるものではないが、本実施の形態では、測定装置100の全ての構成要素の制御は、制御手段たる制御装置(制御回路)10が統括的に行う。
【0052】
少なくとも反応容器1、励起光源2、蛍光検出器3は、遮光手段として遮光ケース4内に配置することが好ましい。又、反応容器1は温度制御機構(図示せず)を備え、測定期間中、反応溶液を恒温を保つようにすることが好ましい。又、反応容器1内の溶液を適時十分に混合・攪拌しうる攪拌機構を設けてもよい。これら温度制御機構、攪拌機構としては、斯界にて周知・慣用なものから選択して用いることができる。
【0053】
反応容器1は、その少なくとも一部が、励起光源2からの励起光がその中の溶液に達するのを許すように透過性であるか或いは開放されており、又少なくとも一部が溶液が発する検出波長(蛍光波長)の蛍光が蛍光検出器3に達するのを許すように透過性であるか開放されている。斯界にて蛍光検出用のセルとして一般に用いられるものであってよい。
【0054】
励起光源2は、少なくとも反応溶液にローダミンB溶液が添加されると同時、或いはその後適当なタイミングで予め設定された波長の励起光を反応溶液に照射するように制御される。励起光源2としては、水銀ランプ、キセノンフラッシュランプ、無声放電による紫外線ランプなど紫外光源、及びタングステンランプなどの可視光源が挙げられる。
【0055】
蛍光検出器3は、アンプ(図示せず)を介して制御装置(制御回路)10に接続されており、蛍光検出器が光を検出して発生した電流又は電圧は、アンプによって増幅された電圧信号として制御装置10に伝達される。蛍光検出器3としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ、アバランシェフォトダイオード又は光電子増倍管などの光電変換素子が挙げられる。
【0056】
制御装置10は、制御装置10の動作を制御する制御部11、時間計測手段(時間計測部)12、比較部(比較器)13、演算部14、記憶部15などを有する。制御部11は、例えば記憶部15に記憶されたプログラムに従って、測定手順通りに各構成要素の駆動を制御する。又、制御装置10は、その外部の機器と信号の送受信を行うためのインターフェイス素子(図示せず)を備えている。制御部11、時間計測部12、演算部14などがマイクロコンピュータなどとして一体的に構成されていても良いことは言うまでもない。又、記憶部15は、データを記憶することのできるものを特に限定することなく使用することができるが、小型、計量、コストの面で、電子的な記憶素子(メモリ)が好ましい。
【0057】
制御装置10には記録計20が通信可能に接続されている。記録計20は、測定結果を紙などの記録媒体に記録して出力したり、或いはLCDなどのディスプレイに表示する任意のものであってよい。又、制御装置10には、測定の開始、停止、各種設定値の入力を行うための入力部30が通信可能に接続されている。
【0058】
試料供給部5は、試料溶液の貯留部(図示せず)と、試料溶液の計量・添加手段とを有し、制御装置10の指示により所定量の試料溶液を計量して反応容器1に供給する。
【0059】
又、試薬供給手段6は、第1試薬供給部6a、第2試薬供給部6bを有する。第1試薬供給部6aは、酸性モリブデン酸イオン含有溶液として、例えば、硫酸酸性モリブデン酸アンモニウム水溶液を反応容器1に供給するのに用いられる。又第2試薬供給部6bは、蛍光性対カチオン色素含有溶液として、例えば、ローダミンB水溶液を反応容器1に供給するのに用いられる。第1、第2試薬供給部6a、6bはそれぞれ、試薬の貯留部(図示せず)と、試薬の計量・添加手段(図示せず)とを有し、制御手段の指示により、それぞれの試薬を所定のタイミングで所定量計量して反応容器1に添加する。
【0060】
上記試料或いは試薬の計量・添加手段としては、シリンジポンプなどが好適に用いうる。
【0061】
測定装置100の動作を説明すると、入力部30から測定動作の開始が指示されると、制御装置10は、記憶部15に記憶された測定手順、測定条件に従って、試料供給部5に、試料溶液を所定量計量して反応容器1に供給させる。次いで、試薬供給手段6の第1試薬供給部6aに、硫酸酸性モリブデン酸アンモニウム溶液を所定量計量して反応容器1内の試料溶液に添加させる。次いで、試薬供給手段6の第2試薬供給部6bに、ローダミンB溶液を所定量計量して反応容器1内の試薬溶液(反応溶液)に添加させる。
【0062】
制御装置10において、時間計測部12は、第2試薬供給部6bによって反応容器1内の反応溶液にローダミンB溶液を添加したと同時に時間計測を開始する。比較部13は、蛍光検出器3からの出力信号と、蛍光強度の設定値(到達目標強度)に対応する基準信号とを比較する。時間計測部12は、比較部13により蛍光検出器7の出力信号が設定値に達したことが検出された時点で時間計測を停止する。
【0063】
別法として、制御装置10において、比較部13は、第2試薬供給部6bによって反応容器1内の反応溶液にローダミンB溶液を添加した後、蛍光検出器3からの出力信号と、蛍光強度の第1の設定値(計測開始目標強度)に対応する第1の基準信号とを比較する。その後、比較部13によって蛍光検出器3の出力信号が第1の設定値に達したことが検出された時点で、時間計測部12は時間の計測を開始する。そして、比較部13は、蛍光検出器3の出力信号と、蛍光強度の第2の設定値(到達目標強度)に対応する第2の基準信号とを比較する。時間計測部12は、比較部13により蛍光検出器3の出力信号が第2の設定値に達したことが検出された時点で時間計測を停止する。
【0064】
演算部14は、時間計測部12によって得られた時間計測結果から、予め記憶部15に記憶された測定対象成分(シリカ、リン又はヒ素)濃度と時間との関係を示すデータ(検量線)に基づいて、試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を算出する。
【0065】
制御装置10の記憶部15に予め記憶される測定対象成分濃度と時間との関係データの記憶形態は、演算式、テーブルデータなどの任意の形態であってよい。又、試料溶液中の想定される測定対象成分濃度の範囲をカバーするものであることが好ましい。更に、当業者には容易に理解されるように、記憶部15に記憶されるこのデータは、少なくとも実際の測定前に記憶部15に記憶されていればよく、測定装置100の工場出荷時に予め記憶されていることに限定されるものではなく、所謂、現場校正により、所定の標準液を用いて記憶させることができる。
【0066】
シリカ、リン又はヒ素の濃度と時間の関係を求める校正方法は、当業者には周知、慣用な方法である。一般的な一手法を説明すれば、時間(t)と濃度(c)との関係を関数fで表すと、
c=f(t)
となる。関数fの形に応じた関数fの係数の数により、必要な標準液の数nが決まる。一般に、必要な標準液の数の中には、ゼロ液及びスパン液を含むものとし、n回の測定で得られた時間(t)と既知濃度(c)とを導入した関数fを、n次連立方程式からn個の係数を決定することができる。各係数を適用した関数fが検量線として用いられる。
【0067】
水中微量成分測定装置の別の実施形態では、図5に示すように、試薬供給手段6は更に第3試薬供給部6cを有する。第3試薬添加部6cは、上記第1、第2試薬供給部6a、6bと同様の構成を有し、試薬の貯留部と、試薬の計量・添加手段とを具備する。
【0068】
この第3試薬供給部6cは、ヒ素の濃度測定時に所望により酸化剤を反応容器1内の反応溶液に添加するために用いることができる。つまり、測定装置100の動作において、試料供給部5から反応容器1に試料が導入された後、第3試薬供給部6cから、酸化剤として、例えば、ヨウ素酸カリウム水溶液を所定量計量して反応容器1内の試料溶液に添加する。その後、第1試薬供給部6a、第2試薬供給部6bから、上記同様に、硫酸酸性モリブデン酸アンモニウム水溶液、ローダミンB水溶液を反応容器1内の反応溶液に添加して、時間の計測を行う。
【0069】
又、第3試薬供給部6cは、所望によりモリブドリン酸の分解剤を反応容器1内の反応溶液に添加するのに用いることができる。シリカの濃度を測定する際に、試料溶液にリンが共存すると思われる場合に、第1試薬供給部6aから硫酸酸性モリブデン酸アンモニウム水溶液を反応容器1内の反応溶液に添加した後、第3試薬供給部6cから、モリブドリン酸の分解剤としてシュウ酸又は酒石酸水溶液を所定量計量して反応容器1内の反応溶液に添加する。その後、第2試薬供給部6bからローダミンB水溶液を反応容器1内の反応溶液に添加して、時間の計測を行う。
【0070】
尚、第1試薬供給部6aによって酸性モリブデン酸アンモニウム溶液を反応溶液に添加する代わりに(若しくはそれに加えて)、第1、第2、第3試薬供給部6a、6b、6cと同様構成の強酸の供給部を別途設け、試料溶液にモリブデン酸アンモニウム溶液を添加する前に、所定量の強酸を試料溶液に添加する構成としてもよい。
【0071】
又、制御装置10は、測定装置100自体が一体として備えることに限定されるものではない。測定装置100に通信可能に接続され、測定装置100を制御するプログラムに従って動作する、例えば、パーソナルコンピュータなどの制御機器であってもよい。又、制御装置10に接続されるそして説明した記録計20が、測定装置100に通信可能に接続されるパーソナルコンピュータなどであってもよいことは言うまでもない。
【0072】
図4及び図5に示す測定装置100によれば、試料溶液中の測定対象成分の自動測定が可能であり、蛍光性対カチオン色素の反応系への添加操作と連動して自動的に時間計測を開始、停止することができるので、極めて高精度な測定を、簡便、迅速且つ高感度にて行うことが可能である。しかし、本発明の測定方法は上記形態の測定装置100における利用に限定されるものではない。試料溶液、各試薬の内いくつかを蛍光検出用のセル1外で混合した後、セル1内に導入してもよく、或いは、測定装置100外で試料溶液、各試薬の内いくつかをセル1に供給・混合した後、セル1を測定装置100内に配置するような方法でもよい。
【0073】
以下に本発明に従ういくつかの実施例に即して本発明を更に具体的に説明するが、測定条件、操作などの具体的な記載は、本発明はこれらの実施例に限定することを意図するものではなく、本発明の理解のために提供される例示であることを理解されたい。
【0074】
実施例1
シリカ(ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム:特級;和光純薬(株))を下記表1の濃度にて含む試料水溶液5mlを蛍光検出用セルに入れ、これに5.0M硫酸(精密分析用;関東化学(株))を70μl(0.07M)加えて振り混ぜ、次に3.0×10−2moldm−3モリブデン酸アンモニウム(精密分析用;和光純薬(株))を300μl(1.8×10−3moldm−3)加えて振り混ぜた。最後に8.0×10−5moldm−3ローダミンB(Guaranteed Reagent Rhodamine B;関東化学(株))を250μl(4.0×10−6moldm−3)加える。ローダミンBを添加した時点から所定の蛍光強度(本実施例では450)に達するまでの時間を測定した。
【0075】
尚、本実施例を含み、全ての実施例で試薬の希釈には超純水を用いた。蛍光測定は(株)島津製作所製のRF−1500型分光蛍光光度計を用い、励起波長(Ex.)556nm、測定波長(Em.)570nmで行った。
【0076】
結果を表1及び図1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
表1及び図1に示す結果から、モリブドケイ酸イオンとのイオン会合に伴いローダミンBの蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間は、5ppb以下の微量のシリカに関してシリカ濃度に依存することが分かる。このシリカ濃度と時間との相関は、濃度未知の試料水中シリカ濃度測定のための検量線として用いうる。
【0079】
実施例2
シリカを含む試料水溶液の代わりに、リン(リン酸二水素ナトリウム:特級;和光純薬(株))を下記表2の濃度にて含む試料水溶液を用いた他は、実施例1と全て実施例1と同じ条件にて測定を行った。結果を表2及び図2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】
表2及び図2に示す結果から、モリブドリン酸イオンとの会合に伴いローダミンBの蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間は、2ppb以下の微量リンに関してリン濃度に依存することが分かる。このリン濃度と時間との相関は、濃度未知の試料水中リン濃度測定のための検量線として用いうる。
【0082】
実施例3
ヒ素(ヒ酸水素二ナトリウム:特級;関東化学(株))を下記表3の濃度にて含む試料水溶液5mlを蛍光検出用セルに入れ、これに4.0×10−2moldm−3ヨウ素酸カリウム(特級;和光純薬(株))を250μl(2.0×10−3M)加えて振り混ぜ、その後5M硫酸(精密分析用;関東化学(株))を140μl(0.14M)加えて振り混ぜ、次に2.5×10−2moldm−3モリブデン酸アンモニウム(精密分析用;和光純薬(株))を1000μl(5.0×10−3M)加えて振り混ぜた。最後に2.0×10−4moldm−3ローダミンB(Guaranteed Reagent Rhodamine B;関東化学(株))を100μl(4.0×10−6M)加える。ローダミンBを添加した時点から所定の蛍光強度(本実施例では450)に達するまでの時間を測定した。
【0083】
結果を表3及び図3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】
表3及び図3に示す結果から、モリブドヒ酸イオンとの会合に伴いローダミンBの蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間は、1ppm以下の微量ヒ素に関してヒ素濃度に依存することが分かる。このヒ素濃度と時間との相関は、濃度未知の試料水中ヒ素濃度測定のための検量線として用いうる。
【0086】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、水中微量成分の測定方法は、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加し、得られた溶液の発する蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定することによって試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を測定する構成とされ、又、本発明の測定方法を具現化する測定装置は、酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加した溶液に励起光を照射する励起光源と、該溶液の発する蛍光を検出する蛍光検出器と、蛍光検出器で検出される蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を計測するための時間計測手段と、時間計測手段による時間計測結果から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を求める制御手段と、を有する構成とされるので、簡便、迅速、高感度、且つ、高精度(高分解能)にて試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の検出・定量を行うことができ、又、水中微量シリカ、リン又はヒ素の自動計測に対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン会合に伴うローダミンBの蛍光減衰時間のシリカ濃度依存性を示すグラフ図である。
【図2】イオン会合に伴うローダミンBの蛍光減衰時間のリン濃度依存性を示すグラフ図である。
【図3】イオン会合に伴うローダミンBの蛍光減衰時間のヒ素濃度依存性を示すグラフ図である。
【図4】本発明に係る水中微量成分測定装置の一実施形態の概略構成図である。
【図5】本発明に係る水中微量成分測定装置の他の実施形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 反応容器
2 励起光源
3 蛍光検出器
4 遮光ケース(遮光手段)
5 試料供給手段
6 試薬供給手段
6a 第1試薬(酸性モリブデン酸イオン)供給部
6b 第2試薬(ローダミンB)供給部
6c 第3試薬(酸化剤又はモリブドリン酸分解剤)供給部
10 制御装置(制御回路)
11 制御部
12 時間計測部
13 比較部
14 演算部
15 記憶部
20 記録計
30 入力部
Claims (23)
- 酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加し、得られた溶液の発する蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定することによって試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を測定することを特徴とする水中微量成分の測定方法。
- 蛍光性対カチオン色素の添加と同時に時間の計測を開始し、蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を測定することを特徴とする請求項1の測定方法。
- 蛍光性対カチオン色素を添加した後、蛍光が所定の第1の強度から第2の強度に減衰するまでの時間を測定することを特徴とする請求項1の測定方法。
- 試料溶液中のヒ素の濃度を測定する際に、モリブデン酸イオンを添加する前に、試料溶液に酸化剤を添加することを特徴とする請求項1、2又は3の測定方法。
- 前記酸化剤は、ヨウ素酸塩であることを特徴とする請求項4の測定方法。
- 試料溶液中のシリカの濃度を測定する際に、モリブデン酸イオンを添加した後、モリブドリン酸の分解剤を添加し、その後蛍光性対カチオン色素を添加することを特徴とする請求項1、2又は3の測定方法。
- 前記モリブドリン酸の分解剤は、シュウ酸又は酒石酸であることを特徴とする請求項6の測定方法。
- 前記酸性条件が、試料溶液に強酸を混合することにより達成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の測定方法。
- 前記蛍光性対カチオン色素は、ローダミンBであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の測定方法。
- 酸性条件下で試料溶液にモリブデン酸イオンを添加した後、蛍光性対カチオン色素を添加した溶液に励起光を照射する励起光源と、該溶液の発する蛍光を検出する蛍光検出器と、前記蛍光検出器で検出される蛍光が所定の強度に減衰するまでの時間を計測するための時間計測手段と、前記時間計測手段による時間計測結果から試料溶液中のシリカ、リン又はヒ素の濃度を求める制御手段と、を有することを特徴とする水中微量成分の測定装置。
- 前記制御手段は、シリカ、リン又はヒ素の濃度と前記時間計測手段による時間計測結果とを関係付ける情報が予め記憶される記憶手段を有することを特徴とする請求項10の測定装置。
- 更に、反応容器内に試料溶液を供給する手段を有することを特徴とする請求項10又は11の測定装置。
- 更に、反応容器内に酸性モリブデン酸イオン含有溶液を供給する手段と、前記反応容器内に蛍光性対カチオン色素含有溶液を供給する手段と、を有することを特徴とする請求項10、11又は12の測定装置。
- 更に、反応容器内に強酸を供給する手段と、反応容器内にモリブデン酸イオン含有溶液を供給する手段と、反応容器内に蛍光性カチオン色素含有溶液を供給する手段と、を有することを特徴とする請求項10、11又は12の測定装置。
- 試料溶液中のヒ素の濃度を測定する際に、試料溶液には、モリブデン酸イオンを添加する前に酸化剤が添加されることを特徴とする請求項10〜14のいずれかの項に記載の測定装置。
- 更に、反応容器に酸化剤を供給する手段を有することを特徴とする請求項15の測定装置。
- 前記酸化剤は、ヨウ素酸塩であることを特徴とする請求項15又は16の測定装置。
- 試料溶液中のシリカの濃度を測定する際に、試料溶液には、モリブデン酸イオンを添加した後にモリブドリン酸の分解剤が添加され、その後蛍光性対カチオン色素が添加されることを特徴とする請求項10〜14のいずれかの項に記載の測定装置。
- 更に、反応容器にモリブドリン酸の分解剤を供給する手段を有することを特徴とする請求項18の測定装置。
- 前記モリブドリン酸の分解剤は、シュウ酸又は酒石酸であることを特徴とする請求項18又は19の測定装置。
- 前記時間計測手段により、試料溶液への蛍光性対カチオン色素の添加時から、前記蛍光検出器の出力が所定値に達するまでの時間を計測することを特徴とする請求項10〜20のいずれかの項に記載の測定装置。
- 前記時間計測手段により、試料溶液への蛍光性対カチオン色素の添加後、前記蛍光検出器の出力が所定の第1の値から第2の値に達するまでの時間を計測することを特徴とする請求項10〜20のいずれかの項に記載の測定装置。
- 前記蛍光性対カチオン色素は、ローダミンBであることを特徴とする請求項10〜22のいずれかの項に記載の測定装置。
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