JP2004059644A - ビニル化合物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2官能PPEオリゴマーの末端をビニル基に変換した化合物は反応性に富み、その硬化物はガラス転移点が高く、低誘電率、低誘電正接でありPPEの優れた性質を受け継いだバランスのとれた特性を有していた。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なビニル化合物に関し、さらに該化合物を含有する硬化性樹脂組成物ならびにそれらの硬化物に関する。本発明のビニル化合物は、それ自体を重合させることによってまたは他の不飽和化合物と共重合させることによって、耐熱性および誘電特性に優れた高分子材料を得ることができるものである。また、本発明のビニル化合物は、光重合開始剤と組み合わせることによって、感光性樹脂組成物とすることもでき、かかる感光性樹脂組成物は、レジスト用樹脂、液晶表示パネルの封止用樹脂、液晶のカラーフィルター用樹脂、UV塗料、各種コーティング剤、接着剤、ビルドアップ積層板材料等の広範な用途に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビニル化合物は、感光材料、光学材料、歯科材料、電子材料、各種高分子の架橋剤など、種々の機能性高分子材料の原料として幅広く用いられている。しかしながら、近年これらの応用分野における要求性能の高度化に伴い、機能性高分子材料として求められる物性はますます厳しくなってきている。かかる物性として、例えば、耐熱性、耐候性、耐薬品性、低吸水性、高屈折率、高破壊靭性、低誘電率、低誘電正接等が求められているが、これまでのところ、これらの要求物性は必ずしも満足されてきたわけではない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱および光で硬化でき、硬化物が優れた耐熱性を有し、低誘電率、低誘電正接である新規なビニル化合物および硬化性樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、PPEの優れた誘電特性・耐熱性を引継いだ2官能性PPEオリゴマー(特願2001−196569)および末端に熱硬化性官能基を導入した化合物(特願 2001−353194)、熱および光硬化性官能基を導入した化合物(特願2001−387968、特願2002−053653)を合成した。しかしながら、熱硬化性官能基を導入した化合物は、優れた低誘電特性を有するものの光硬化できず、一方、熱および光硬化性官能基を導入した化合物は、光硬化可能なものの熱硬化性化合物の低誘電特性には及んでいなかった。そこで、熱および光硬化性官能基を有し、熱硬化性化合物並の低誘電特性を有する化合物を得るために鋭意検討を重ねた結果、構造式(1)で示され、−(O−X−O)−が構造式(2)であり、−(Y−O)−が構造式(3)で定義される1種類の構造、または2種類以上の構造がランダムに配列した2官能PPEのオリゴマー体にビニル基を導入することで、硬化性が良好で低誘電率、低誘電正接、高耐熱の硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、一般式(1)に表されるビニル化合物に関する。
【0005】
【化4】
【0006】
【化5】
【0007】
(式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはフェニル基である。−(O−X−O)−は構造式(2)で示され、R8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。−(Y−O)−は構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含むこともある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。c,dは、0または1の整数を示す。)
【0008】
さらに本発明は前記一般式(1)で表されるビニル化合物を含有する硬化性樹脂組成物に関し、さらには組成物を硬化してなる硬化物に関する。
【0009】
【発明実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。一般式(1)で表される化合物において、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基またはフェニル基である。−(O−X−O)−は構造式(2)で示され、R8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。−(Y−O)−は構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。Zは、炭素数1以上の有機基であり、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含むこともある。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。c,dは、0または1の整数を示す。これらのなかでも好ましくは、R8,R9,R10,R14,R15は炭素数3以下のアルキル基、R11,R12,R13は水素原子または炭素数3以下のアルキル基、R16,R17は炭素数3以下のアルキル基、R18,R19は水素原子または炭素数3以下のアルキル基である。
【0010】
一般式(1)で表されるビニル化合物の製法は、特に限定されず、いかなる方法で製造してもよい。例えば、一般式(7)で示される化合物に対してクロロメチルスチレンを水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムエトキサイド等のアルカリ触媒存在下で、必要に応じてベンジルトリn−ブチルアンモニウムブロマイド、18−クラウン−6−エーテル等の相間移動触媒を用いて反応させることにより得ることができる。
【0011】
【化6】
【化7】
【0012】
(式中、−(O−X−O)−は構造式(2)で示され、R8,R9,R10,R14,R15は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R11,R12,R13は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。−(Y−O)−は構造式(3)で定義される1種類の構造、または構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R16,R17は、同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。R18,R19は、同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基である。a,bは、少なくともいずれか一方が0でない、0〜300の整数を示す。)
【0013】
一般式(7)で示される化合物は、例えば、特願2001−196569に記載の方法で製造される。
【0014】
次に、本発明の硬化性樹脂組成物について説明する。該硬化性樹脂組成物は、上述した本発明のビニル化合物を含有することを特徴とするものであり、公知のエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、重合可能な不飽和基を有する化合物、光および/または熱重合開始剤、光増感剤等を添加することも可能である。
【0015】
エポキシ樹脂としては、一般に公知のものが使用できる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、キシレンノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、特願2001−353194、特願2002−018508に示されるPPE骨格を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は1種あるいは2種以上混合して用いられる。
【0016】
オキセタン樹脂としては、一般に公知のものが使用できる。例えば、オキセタン、2−メチルオキセタン、2,2−ジメチルオキセタン、3−メチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタン、等のアルキルオキセタン、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン、3,3’−ジ(トリフルオロメチル)パーフルオキセタン、2−クロロメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、OXT−101(東亞合成製商品名)、OXT−121(東亞合成製商品名)等が挙げられる。これらのオキセタン樹脂は1種あるいは2種以上混合して用いられる。
【0017】
本発明の硬化性樹脂組成物にエポキシ樹脂および/またはオキセタン樹脂を使用する場合にはエポキシ樹脂硬化剤および/またはオキセタン樹脂硬化剤を使用することができる。該エポキシ樹脂硬化剤としては、一般に公知のものが使用でき、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、ホスフィン系はホスホニウム系のリン化合物を挙げることができる。該オキセタン樹脂硬化剤としては公知のカチオン重合開始剤が使用できる。例えば、市販のものではサンエードSI−60L、サンエードSI−80L、サンエードSI−100L(三新化学工業製)、CI−2064(日本曹達製)、イルガキュア261(チバスペシャリティーケミカル製)、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−150(旭電化製)、サイラキュアーUVI−6990(UCC製)等が挙げられる。カチオン重合開始剤はエポキシ樹脂硬化剤としても使用できる。これらの硬化剤は1種あるいは2種以上組み合わせて使用される。
【0018】
重合可能な不飽和基を有する化合物としては、一般に公知のものが使用できる。例えば、エチレン、プロピレン、スチレン等のビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1価または多価アルコールの(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、特願2001−387968、特願2002−038156に示されるPPE骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート類、特願2002−053653、特願2002−055765に示されるPPE骨格を有する(メタ)アクリレート、ベンゾシクロブテン樹脂等が挙げられる。これらの不飽和基を有する化合物は1種あるいは2種以上混合して用いられる。
【0019】
光重合開始剤としては、一般に公知のものが使用できる。例えば、ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイルエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、β−メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(−4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類が挙げられる。これらの光重合開始剤は1種あるいは2種以上組み合わせて使用される。
【0020】
さらに、これらの光重合開始剤と公知の光増感剤の1種または2種以上を組み合わせて使用できる。該光増感剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等を挙げることができる。
【0021】
熱重合開始剤としては、一般に公知のものが使用できる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート等の過酸化物、およびアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
【0022】
さらに本発明の硬化性樹脂組成物を製造する際には、必要に応じて、無機充填剤、着色顔料、消泡剤、表面調整剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤、流動調整剤等の公知の添加剤を添加することができる。無機充填剤としては、例えば、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ等のシリカ類、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アエロジル、アルミナ、タルク、天然マイカ、合成マイカ、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、E−ガラス、A−ガラス、C−ガラス、L−ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG20等が挙げられる。このようにして得られた硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジスト組成物、ビルドアップ配線板材料、絶縁塗料、接着剤、印刷インキ、コーティング剤等の各種用途に有用である。
【0023】
本発明の硬化物は、前述の方法で得られた本発明の硬化性樹脂組成物を、公知の方法、例えば、電子線、紫外線および熱による硬化方法に従って硬化することにより得られる。紫外線を用いて硬化を行う場合、紫外線の光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプあるいはメタルハライドランプ等が使用できる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。なお、数平均分子量および重量平均分子量の測定にゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により求めた。
【0025】
実施例1
2官能PPEオリゴマー体の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた2Lの縦長反応器にCuCl1.3 g(0.012 mol)、ジ−n−ブチルアミン70.7g(0.55 mol)、メチルエチルケトン 400gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ800gのメチルエチルケトンに溶解させた2価のフェノール2,2’,3,3’,5,5’−ヘキサメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール43.2g(0.16mol)と2,6−ジメチルフェノール58.6g(0.48mol)を2 L/minの空気のバブリングを行いながら120分かけて滴下し、さらに滴下終了後60分間、2 L/minの空気のバブリングを続けながら撹拌を行った。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Mの塩酸水溶液で3回洗浄を行った後、イオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮し、さらに減圧乾燥を行い、上記一般式(7)で示される樹脂イ96.7g得た。樹脂イの数平均分子量は810、重量平均分子量1105、水酸基当量が475であった。
【0026】
ビニル体の合成
攪拌装置、温度計、還流管を備えた反応器に樹脂イ50g、クロロメチルスチレン(東京化成製)26g、テトラヒドロフラン200g、炭酸カリウム24g、18−クラウン−6エーテル6gを仕込み、反応温度30℃で攪拌を行った。NMR測定で反応を追跡し、攪拌6時間で反応を止めた。テトラヒドロフランをエバポレーションした後、トルエン200gで希釈、水洗を行った。有機層を濃縮し、メタノール中へ滴下して再沈殿を行い、濾過により固体を回収、真空乾燥して上記一般式(1)で示される樹脂ロ44gを得た。樹脂ロの数平均分子量は993、重量平均分子量は1499であった。
【0027】
実施例2
樹脂ロ10gを150℃で溶融、脱気、成形し、200℃6時間熱硬化を行い、硬化物ハを得た。
【0028】
実施例3
樹脂ロ6g、イルガキュア819(チバスペシャリティケミカルズ製、光重合開始剤)0.6gをカルビトールアセテート4gで溶解した樹脂組成物ニをスクリーン印刷機で銅張積層板上に塗布し、送風乾燥機で80℃30分乾燥した後、パターンフィルムを当て、UV照射装置(アイグラフィックス製:UB0151、光源:メタルハライドランプ)を用いて2000mJ/cm2露光した。露光後、メチルエチルケトンで現像したところ、未露光部のみがメチルエチルケトンに溶解し樹脂硬化物ホの現像パターンが得られた。樹脂硬化物ホの鉛筆引っかき値(JIS K5400)はHであった。
【0029】
実施例2で得られた硬化物の特性を以下の方法により評価した。
ガラス転移温度(Tg):動的粘弾性測定(DMA)により求めた。振動周波数10Hzで測定を行った。
誘電率、誘電正接:空洞共振摂動法により求めた。
【0030】
以上の物性の評価結果を表1に示す。
【表1】
【0031】
【発明の効果】
本発明のビニル化合物は、高いガラス転移温度を有し、低誘電率、低誘電正接である硬化物を与えることから、高機能性高分子材料として極めて有用であり、さらに、熱および光で硬化可能であり、熱的、電気的に優れた材料として各種コーティング剤、UV塗料、接着剤、レジスト、ビルドアップ積層板材料などの幅広い用途に使用することができる。
Claims (5)
- 以下の一般式(1)で示されるビニル化合物
- −(Y−O)−が構造式(6)で示される構造を有する請求項2記載のビニル化合物。
- 請求項1または請求項2または請求項3記載のビニル化合物を含有する硬化性樹脂組成物
- 請求項4記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物
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