JP2004059366A - 無鉛低融点ガラスおよび封着材料 - Google Patents
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Abstract
【構成】実質的に鉛を含有せず、モル%表示で、SnO 50〜75%、P2O5 10〜45%、Cl 0.1〜20%の組成を有することを特徴とする封着用低融点ガラス。
【選択図】 なし
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラス、セラミックス、金属相互間の接合に使用される低融点封着用組成物に関するものであり、更に詳しくは実質的に鉛を全く含まず、かつ低温度の熱処理で封着作業が可能な材料に供するガラス、およびこれを用いた封着材料に関するものである。本文中で使用する単なる「%」表示は「モル%」を示すものである。
【0002】
【従来の技術】
金属、ガラス、セラミックの接合については、その接着強度や気密安定性からガラスを主材とする封着材料が広く使用されている。特にIC、蛍光表示管、プラズマディスプレイ、磁気ヘッド等の電子部品の封着用についてはこれら素子を損傷させないために極力低温で封着できることが要求され、これに対しガラス転移点が低いPbO−B2O3系やPbO−B2O3−ZnO系ガラスを主成分とする材料が一般に広く使用されてきた。
【0003】
しかしながら最近では環境問題、および作業従事者の健康面の観点から鉛を含まない封着材料が強く求められており、特に作業温度が500℃以下の封着材料については特開平7−69672号公報、特開平8−157233号公報、特開平6−183775号公報、特開平9−227154号公報、特開平9−235136号公報、特開平11−29256号公報および特開2001−48579号公報で開示されているようにSn‐P‐Oを主成分とした封着用ガラスが開発された。
【0004】
さらに、低い転移温度を有するガラスとして米国特許第4314031号公報および第5089446号公報で開示されているようなSn−P−O−Fを主成分とした封着用ガラスも開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記Sn‐P‐Oを主成分としたガラス組成物を用いた封着材料では作業温度が400℃以下であると流動性が不足し、Sn‐P‐O‐Fを主成分としたガラス組成物では、熔解中にフッ素の揮発が激しく、所望とする量のフッ素をガラス中に添加する制御が非常に困難であった。
【0006】
また、ガラス中にフッ素を添加したものは、ガラスが非常に不安定となり成形途中での失透や耐候性の低下が発生しやすく、失透が発生しないものでも封着材料としたものではフローボタン評価で発泡痕が現れるという問題があった。
【0007】
そこで本発明は鉛を含まず、かつ400℃以下の低温で各種部材の接合、封着に供することができる非結晶性の封着用低融点ガラス、およびこれを用いた封着材料を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために、フッ素と同じハロゲン元素である塩素、臭素およびヨウ素を混合してガラスを成形したところ、塩素を混合したものの中に安定性が優れ、かつ流動性の優れた低融点ガラスが得られることを見出し、それを用いて封着材料を作成しても発泡痕も発生しなかった。
【0009】
そこで、さらに鋭意検討した結果、安定性および流動性に優れ、かつ、溶融が容易な以下に示す本発明をするに至った。
【0010】
すなわち、本発明の請求項1に対応する発明は、封着用低融点ガラスにおいて、実質的に鉛を含有せず、モル%表示でSnO 50〜75%、P2O5 10〜45%、Cl 0.1〜20%の組成を有するものとした。
【0011】
請求項2に対応する発明は、請求項1に記載した封着用低融点ガラスにおいて、安定化成分としてZnO、SiO2、B2O3、Al2O3、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO、MgO、CaO、SrO、BaOの少なくとも1種を合計30モル%以下含有したものである。
【0012】
請求項3に対応する発明は、封着材料において、請求項1または2に記載された封着用低融点ガラスの粉末30〜100体積%と耐火性フィラー粉末0〜70体積%としたものである。
【0013】
ガラスの主成分であるSnO、P2O5及びClの含有量をこのように限定した理由を以下に述べる。SnOはガラスを低融点化させるために必須な成分であり、SnOが50%より少ないとガラスの粘性が高くなって封着温度が高くなりすぎ、75%を超えるとガラス化しなくなる。なおSnOの好適な範囲は55〜70%である。
【0014】
P2O5はガラス形成酸化物である。P2O5が10%より少ないとガラス化が困難であり、45%より多いと耐水性が悪くなる。なおP2O5の好適な範囲は20〜40%である。
【0015】
Clはガラスを低融点化させるために必須な成分である。Clが20%を超えるとガラスが不安定になって成形時に発泡しやすくなる。なおClの好適な範囲は0.1〜10%である。
【0016】
上記3成分で形成されるガラスは低温用の封着材料用として十分適したものであるが、更に他の成分を添加することが可能である。ただし、この場合には、3成分以外の合計が30%以下であることが好ましい。添加可能な成分として、ZnO、SiO2、B2O3、Al2O3、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO、MgO、CaO、SrO、BaO等のガラスを安定化させる成分を含有させることができる。なおこれら含有量が合量で30%を超えると、ガラスが不安定になって成形時に失透しやすくなったり、軟化点が上昇したりして封着材料として好ましくないものとなる。以下に安定化成分の含有量とその限定理由を述べる。
【0017】
ZnOはガラスの熱膨張係数を低下させる効果があり、含有量は0〜30%である。30%より多いとガラスの結晶化傾向が激しくなって流動性が低下しやすくなる。より好ましくは0〜20%である。
【0018】
SiO2はガラスを安定化させる効果があり、含有量は0〜20%である。20%より多いと軟化点が高くなりすぎ、ガラスの流動性が低下しやすくなる。より好ましくは0〜10%である。
【0019】
B2O3、Al2O3、WO3、MoO3は熱膨張係数を低下させ、またガラスを安定化させる効果をもち、その含有量は合量で0〜20%、より好ましくは0〜10%である。20%を超えるとガラスの粘性が高くなり流動性が損なわれる。
【0020】
Nb2O5、TiO2及びZrO2の含有量は合量で0〜15%、特に0〜10%が好ましい。これらの成分の合量が15%を超えるとガラスの結晶化傾向が激しくなりやすい。
【0021】
Li2O、Na2O、K2O、Cs2Oの含有量は合量で0〜25%、特に好ましくは0〜15%である。これら成分の合量が25%を超えるとガラスの結晶化傾向が激しくなり流動性が損なわれる。
【0022】
CuO、MnO、MgO、CaO、SrO、BaO含有量は合量で0〜10%、特に好ましくは0〜5%である。これらの成分の合量が10%を超えると軟化点が上昇して流動性が損なわれる。
【0023】
以上の組成を有するガラスは、200〜300℃のガラス転移点を有し、400℃以下、特に320〜400℃の温度で良好な流動性を示す。また30〜200℃において100〜170×10−7/℃の熱膨張係数を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明のスズリン酸系ガラスは、先に述べた組成範囲内となるように熔融時間、熔融温度、熔解雰囲気等を管理する必要がある。
【0025】
ここで雰囲気中および原料中に水分が多量に含まれると熔融後のガラスに残存して封着工程において脱水が起こり、その際に4価錫とピロリン酸の合成物が析出して流動性を阻害したり、揮発水分が被接着物に腐食などの悪影響を与えたりするので、熔融雰囲気および原料中の水分に十分留意する必要がある。
【0026】
熔融した封着用低融点ガラスは成形後、粉砕、分級して封着材料として単独使用もできるが、さらに、熱膨張係数を整合させ、または機械強度を向上する目的で低膨張材料からなる耐火性フィラー粉末を加えて複合化することも可能である。耐火性フィラー粉末としては、例えばシリカガラス、石英、コージエライト、ユークリプタイト、ムライト、ジルコン、リン酸ジルコニウム、ウイレマイト、など種々の材料が使用でき、特にシリカ、コージエライト、リン酸ジルコニウムは本発明の封着用低融点ガラスとの相性が良く好適である。
【0027】
混合量は封着用低融点ガラス粉末30〜100体積%、耐火性フィラー粉末0〜70体積%である。これはフィラー粉末が70体積%より多いと封着材料として必要な流動性が得られなくなるためであり、好ましくは0〜60体積%である。さらに、本発明の封着用低融点ガラスまたは封着材料に顔料を配合して色調を調整しても良い。
【0028】
このようにして作製した封着材料は、封着温度以下で分解する有機系ビヒクルなどでペースト化して被封着物の接着表面に塗布する、またはプレス成形などで所定の形状に成形後被封着物に装着して、ガラスが軟化する温度まで加温することにより使用できる。なおその際は溶融の場合と同様にスズの価数を極力変えない目的でアルゴンや窒素など不活性な雰囲気下で実施することにより良好な結果が得られる。
【0029】
【実施例】
以下に実施例に基づいて本発明を説明する。但し本発明がこれらによって何ら限定されるものではない。表1は本発明の要件を満たす実施例を示している。
【0030】
【表1】
【0031】
(実施例1)まず、スズ原料に塩化スズと酸化スズとをモル換算で1:1となるようにしたものを使用し、これにリン酸アンモニウムを混合したバッチ原料を石英ルツボで溶融した。この溶融は、700℃に調整された溶融炉内で石英ルツボに蓋をしないまま180分間溶融した。そして、水冷ローラでシート状に成形し、このガラスを粉砕後、目開き105μmの篩を通過させてガラス粉末とし、各成分を測定したところ、表1に示すように、SnO 59%、P2O5 39%、SiO2 2%、Cl 2%となった。ここで、SiO2は原料として混合したものではないが、石英ルツボを使用したことにより、混入した成分である。
【0032】
また、シート成形された封着用ガラスには失透等の異物は混入しておらず、ガラス転移点を測定したところ242℃であった。
【0033】
この封着用低融点ガラス粉末67体積%に耐火性フィラーとして45μmの篩を通過したリン酸ジルコニウム粉末33体積%を配合して封着材料を調整し特性を評価した。なおそれぞれの評価方法は以下のとおり行った。フローボタンは封着材料3.8gを直径12.5mmの円柱状に加圧成形後、これをソーダライムガラス基板上に乗せて380℃で10分焼成し、これを50℃まで15時間掛けて除冷したものである。このフローボタンをノギスで測定したところ、20.8mmで基準となる19mmを超えていた。
【0034】
フローボタンの表面状態を肉眼および50倍の光学顕微鏡で表面を観察したところ、失透等の異物が含まれていない光沢のあるものが得られ、非晶質の封着材料として良好なものであった。
【0035】
また、封着材料の熱膨張係数はフローボタンと同一条件で焼成した後、所定寸法になるように切断研磨して30〜200℃での伸びの量を測定し平均熱膨張係数を算出したところ78×10−7/℃であった。
【0036】
(実施例2)この実施例はスズ原料に塩化スズのみを使用し、安定化成分としてZnOを添加した例で、溶融条件を680℃150分とし、溶融開始から60分経過後にルツボに蓋をして溶融したものであるが、封着用低融点ガラスの転移点は242℃となり、これに45μmの篩を通過したリン酸ジルコニウム35体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で20.6mm、平均熱膨張係数で75×10−7/℃のものが得られた。
【0037】
これにより、溶融後一定時間経過後にルツボに蓋をすることにより、ガラス中の塩素含有量を増加させることができることを確認できた。
【0038】
(実施例3)この実施例はスズ原料として塩化スズと酸化スズとをモル換算で3:1としたものを使用し、安定化成分としてZnOとSiO2を添加した例で、680℃で120分間ルツボに蓋をせずに溶融したものであるが、封着用低融点ガラスの転移点は245℃となり、これに45μmの篩を通過したリン酸ジルコニウム35体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で20.0mm、平均熱膨張係数で74×10−7/℃のものが得られた。
【0039】
(実施例4)この実施例はスズ原料に実施例1と同様に塩化スズと酸化スズを1:1としたものを700℃180分でアルミナルツボを使用して溶融したものである。この実施例でも原料としてAl2O3成分は使用しなかったが、表中の分析値におけるAl2O3成分はルツボから混入したものである。封着用低融点ガラスの転移点は245℃となり、これに45μmの篩を通過したコージェライト37体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で19.1mm、平均熱膨張係数で75×10−7/℃のものが得られた。
【0040】
(実施例5)この実施例は実施例4の溶融条件のみを600℃120分とした以外は同様な条件で溶融・成形した例であるが、封着用低融点ガラスの転移点は205℃となり、これに45μmの篩を通過したリン酸ジルコニウム35体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で22.9mm、平均熱膨張係数で94×10−7/℃のものが得られた。
【0041】
なお、これから、溶融温度を低温にすることによりガラス中の塩素含有量が増加することが確認できた。
【0042】
(実施例6)この実施例は実施例5に塩素原料として塩化アンモニウムを塩化スズの含有量に対して、1/2の量を添加し、さらに溶融温度を500℃としたものであるが、封着用低融点ガラスの転移点は201℃となり、これに45μmの篩を通過したリン酸ジルコニウム35体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で23.2mm、平均熱膨張係数で96×10−7/℃のものが得られた。
【0043】
(実施例7)この実施例は、安定化成分としてZnO、SiO2、Al2O3の3成分を添加した例であるが、封着用低融点ガラスの転移点は247℃となり、これに45μmの篩を通過したコージェライト37体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で19.7mm、平均熱膨張係数で72×10−7/℃のものが得られた。
【0044】
(実施例8)この実施例は安定化成分としてAl2O3を添加したものであるが、封着用低融点ガラスの転移点は229℃となり、これに45μmの篩を通過したシリカ粉末43体積%を配合した封着材料としてはフローボタン径で20.1mm、平均熱膨張係数で80×10−7/℃のものが得られた。
【0045】
上記実施例2以外は溶融中にルツボの蓋をすることはなかったが、溶融開始から30〜80分経過後にルツボに蓋をすることによって、2〜5%多く塩素を含有させることができる。
【0046】
次に、表2を参照して比較例を説明する。
【表2】
【0047】
(比較例1)この比較例は原料に塩化スズを使用することなく、作成したものものである。そして、このように作成した封着用ガラスの特性評価を上記実施例1と同様に行なったところ、成形されたガラスは透明で、ガラス転移点は272℃であった。また、封着用ガラス67体積%にリン酸ジルコニウム33体積%配合した封着材料は熱膨張係数およびフローボタン表面は表2に示したとおり良好であったが、フローボタンの直径が13.0mmと流動性が劣っていた。
【0048】
(比較例2)この比較例はP2O5を50%以上含有するガラスを作成したものである。そして、このように作成した封着用ガラスの特性評価を上記実施例1と同様に行なったところ、成形されたガラスは透明で、ガラス転移点は261℃であった。また、封着用ガラス67体積%にリン酸ジルコニウム33体積%配合した封着材料は熱膨張係数およびフローボタンの直径は表2に示したとおり19.2mmと流動性は良好であったが、P2O5の含有量が多いために耐候性に十分満足できるものが得られなかった。
【0049】
(比較例3)この比較例は原料に第一フッ化スズを使用し、フッ素含有ガラスを作成したものである。そして、このように作成した封着用ガラスの特性評価を上記実施例1と同様に行なったところ、成形されたガラスは透明で、ガラス転移点は215℃であった。また、封着用ガラス67体積%にリン酸ジルコニウム33体積%配合した封着材料は熱膨張係数およびフローボタンの直径は表2に示したとおり24.4mmと流動性は良好であったが、フローボタン表面に発泡痕が見られた。
【0050】
(比較例4)この比較例は上記実施例1と同じ原料を溶融開始からルツボに蓋をしたまま溶融したものであったが、原料中から揮発した塩素によりルツボ内が過剰な還元雰囲気となり、金属スズが生じガラス化させることはできなかった。
【0051】
【発明の効果】
以上説明の通り、本発明の封着用低融点ガラスは、200〜300℃のガラス転移点を示し、400℃以下で良好な流動性を示す。また再加熱しても結晶などの析出物を生成しないため、非結晶性の封着材料として使用することが可能である。さらに各種フィラーを配合することにより、IC、蛍光表示管、プラズマディスプレイ、磁気ヘッド等の電子部品の封着に使用されている鉛系封着材料の代替品として好適である。
Claims (3)
- 実質的に鉛を含有せず、モル%表示で、SnO 50〜75%、P2O5 10〜45%、Cl 0.1〜20%の組成を含有することを特徴とする封着用低融点ガラス。
- 安定化成分としてZnO、SiO2、B2O3、Al2O3、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO、MgO、CaO、SrO、BaOの少なくとも1種を合計30モル%以下含有することを特徴とする請求項1の封着用低融点ガラス。
- 請求項1または2に記載された封着用低融点ガラス粉末30〜100体積%と耐火性フィラー粉末0〜70体積%とを含有したことを特徴とする封着材料。
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