JP2004051469A - マイクロ波加熱炉の操業方法および被加熱物の載置台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のマイクロ波加熱炉の操業方法は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉で焼成するマイクロ波加熱炉の操業方法であって、マイクロ波加熱炉内で使用され被加熱物が載置される載置台として、この被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有する載置台を選択して使用することを特徴とする。
本発明の被加熱物の載置台は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉内で載置する載置台であって、この載置台は被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有することを特徴とする。
ここで、前記被加熱物はセラミックスハニカムであることが好ましい。
本発明の載置台は、2種以上のマイクロ波吸収率の異なる誘電物質を混合して形成されていることが望ましく、誘電物質はアルミナ粉末および炭化珪素粉末であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス材料からなる被加熱物を、加熱源をマイクロ波のみによる加熱炉や、あるいはマイクロ波と燃焼や電気抵抗による加熱とを併用する複合式の加熱炉で加熱焼成する場合のマイクロ波加熱炉の操業方法と、被加熱物を載置する載置台とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の食器などのような陶磁器や、例えば、自動車の排ガス浄化に使用されるハニカム状の触媒などの被加熱物(被焼成物)の加熱、焼成には、燃焼や電気抵抗による直火式または輻射式による加熱が主体であった。
【0003】
従来の直火式もしくは輻射式の加熱炉では、被加熱物を載置する載置台は、ムライト質、アルミナ質、炭化珪素質などの耐火物からなる棚板状のものが多く使用されている。しかし、マイクロ波を使用する加熱炉にこれらの載置台を使用して陶磁器や主としてマグネシウム・アルミニウム・シリケイト(焼成することによってコージライト:2MgO・2Al2O3・5SiO2となる、以降コージライトを構成する成分と称する)からなるセラミックスハニカムなどの被加熱物を加熱すると、被加熱物と載置台とのマイクロ波吸収率が異なるために不都合が発生する。すなわち、ムライト質やアルミナ質からなる載置台では、マイクロ波の吸収率が小さいために、被加熱物の温度に比べて載置台の温度が低くなってしまう。そして、被加熱物と載置台との接する部分の加熱の遅れが発生するという問題が生じる。一方、炭化珪素質からなる載置台の場合にはマイクロ波の吸収率が大きいために、被加熱物に比べて載置台の温度が高くなってしまうことから、被加熱物と載置台との接触する部分が過加熱になるという不都合があった。
【0004】
以上のような被加熱物と載置台との接触部分での温度差によって、被加熱物に焼きムラが発生したり、さらには被加熱物にクラックや変形が発生してしまうという問題が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので、その課題は、マイクロ波を使用して被加熱物を加熱、焼成する場合に、被加熱物が変形したり、クラックが発生したりしないマイクロ波加熱炉の操業方法と被加熱物の載置台とを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のマイクロ波加熱炉の操業方法は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉で焼成するマイクロ波加熱炉の操業方法であって、マイクロ波加熱炉内で使用され被加熱物が載置される載置台として、この被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有する載置台を選択して使用することを特徴とする。
【0007】
ここで、載置台の同等のマイクロ波吸収率というのは、加熱過程の全温度域で被加熱物と載置台との温度差が45℃以内となるマイクロ波吸収率を意味する。特に、被加熱物が有機バインダを含有している場合には、600℃以下の温度域で被加熱物と載置台との温度差が45℃以内となるマイクロ波吸収率を意味する。
【0008】
本発明の被加熱物の載置台は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉内で載置する載置台であって、この載置台は被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有することを特徴とする。
【0009】
ここで、前記被加熱物はセラミックスハニカムであることが好ましい。
【0010】
本発明の載置台は、2種以上のマイクロ波吸収率の異なる誘電物質を混合して形成されていることが望ましく、誘電物質はアルミナ粉末および炭化珪素粉末であることが好ましい。
【0011】
誘電物質の混合割合は、全体を100重量%として90〜50重量%のアルミナ粉末と10〜50重量%の炭化珪素粉末とを混合することが望ましい。さらに、全体を100重量%として85〜55重量%のアルミナ粉末と15〜45重量%の炭化珪素粉末とを混合することがより好ましい。
【0012】
本発明の載置台は単層または複数層であることが望ましく、特に複数層の載置台はアルミナ質を基層として、この基層の片面あるいは両面に前記の誘電物質の混合物を一体的にプレス成形して形成することが望ましい。また、複数層の載置台はアルミナ質を基層として、この基層の片面あるいは両面に前記の誘電物質の混合物水溶液をコーティングして得ることも好ましい。さらに、複数層の載置台はアルミナ質を基層として、この基層の片面あるいは両面に前記の誘電物質の混合物からなる板を接着して得ることもできる。
【0013】
さらに本発明の載置台は、通気孔を有することができ、また、多孔質の三次元網目構造体も被加熱物の載置台として好適に使用することができる。ここで用いられる三次元網目構造体は開口率が70%以上であることが望ましい。
【0014】
被加熱物とこの被加熱物が接触する載置台との温度差は45℃以内であることが望ましい。
【0015】
また、被加熱物は有機バインダを含有している成形体であり、少なくとも600℃以下の温度域で、この被加熱物が接触する載置台との温度差が45℃以内であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施形態】
(マイクロ波加熱炉の操業方法)
本発明の第1発明であるマイクロ波加熱炉の操業方法は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉で焼成するマイクロ波加熱炉の操業方法であって、マイクロ波加熱炉内で使用され被加熱物が載置される載置台として、この被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有する載置台を選択して使用することを特徴とする。
【0017】
ここで被加熱物を加熱焼成するマイクロ波加熱炉は、加熱方式がマイクロ波加熱のみでも、あるいはマイクロ波加熱に加えて、ガスや油の燃焼あるいは電気抵抗による加熱をも併設した複合式の加熱炉でもよい。
【0018】
本発明で使用するマイクロ波の周波数は、電子レンジなどで使用されている2.45GHzを用いる。また、マイクロ波は加熱温度に応じて連続的、またはパルス的に発生させることができる。
【0019】
被加熱物のマイクロ波の吸収率は加熱されている温度域によって異なる。粘土、石英、長石などの混合物を主成分とする食器のような陶磁器類は、温度の上昇に伴って主成分が分解、結合、溶融等するが、その状態によってマイクロ波の吸収率は異なる。
【0020】
また、有機バインダを有する成形体の場合においても、前記の陶磁器類と同様に温度の上昇に伴って主成分の分解、結合、溶融等の反応が起るが、これらの反応の他にも有機バインダの分解、炭化、消失などの変化も発生する。そして、これらの変化によってもマイクロ波の吸収率は異なることとなる。
【0021】
したがって、被加熱物と載置台との温度差は、被加熱物が最もダメージを受ける温度域での温度差の小さいことが重要となる。例えば、食器の場合には、低温度域における成形体に与えるダメージは少ないから、焼き締りを均一にするために最高温度付近での温度差を縮小することが重要である。また、有機バインダを有する成型品の場合には、バインダの除去が完了するまで(例えば、約600℃まで)の温度域が最も重要で、特にこの温度範囲における被加熱物と載置台との温度差を縮小することが重要となる。
【0022】
従って、本発明で、被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率というのは、加熱過程における全温度域で被加熱物と載置台との温度差が45℃以内であることを意味するが、特に、被加熱物が有機バインダを含む場合には、前記のように脱バインダの影響の大きい600℃以下の温度域で被加熱物と載置台との温度差が45℃以内となるマイクロ波吸収率であることが好ましい。
(被加熱物の載置台)
本発明の第2発明である被加熱物の載置台は、セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉内で載置する載置台であって、この載置台は被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有することを特徴とする。
【0023】
ここで、前記被加熱物はセラミックス材料からなるものならば特に制約はなく、食器などの陶磁器類やアルミナなどの耐火物類、さらには自動車の排ガス浄化などに使用される触媒担体であるセラミックスハニカムなどを例示することができる。特に本発明の載置台は触媒担体であるセラミックスハニカムのマイクロ波加熱に使用して好適である。
【0024】
従来の載置台は、例えば、ムライト質、アルミナ質さらには炭化珪素質などの単体の誘電物質から形成されていた。従って、各々に固有のマイクロ波吸収率を有するために被加熱物とは異なる昇温特性を示し、被加熱物に変形や割れを発生するといった不都合を生じていた。
【0025】
本発明では、この不都合を解決するために、マイクロ波吸収率の異なる2種以上の誘電物質を混合して被加熱物と同等程度のマイクロ波吸収率を有する載置台を形成することとした。すなわち、コージライトを構成する成分からなるセラミックスハニカムを加熱焼成する場合を例に採ると、コージライトを構成する成分に比べて誘電物質であるムライト質やアルミナ質はマイクロ波の吸収率が小さく、炭化珪素質はマイクロ波の吸収率が大きい。つまり、ムライト質あるいはアルミナ質に炭化珪素質を好適な割合で混合することによって、被加熱物(この場合にはコージライトを構成する成分)と同等程度のマイクロ波吸収率を持つ載置台を得ることができるわけである。
【0026】
誘電物質の混合割合は、全体を100重量%として90〜50重量%のアルミナ粉末と10〜50重量%の炭化珪素粉末とすることが望ましい。炭化珪素粉末が10重量%未満(アルミナ粉末が90重量%以上)では載置台のマイクロ波吸収率が小さいために、載置台の温度はコージライトを構成する成分の被加熱物の温度より低く、マイクロ波吸収率改善の効果が認められない。一方、炭化珪素粉末が50重量%を越えて多くなると(アルミナ粉末が50重量%以下)、載置台の温度はコージライトを構成する成分の被加熱物の温度より高くなり過ぎ、被加熱物の変形や割れを引き起すために適当ではない。より好ましくは全体を100重量%として85〜55重量%のアルミナ粉末と15〜45重量%の炭化珪素粉末とを混合することである。
【0027】
本発明の載置台は、単層であっても、またはマイクロ波吸収率の異なる複数層からなるものであってもよい。すなわち、例えば、アルミナ粉末70:炭化珪素粉末30の割合で混合した混合粉末をプレス成形して単層の載置台とすることができる。
【0028】
このようにして得られた単層の載置台は、極めて良好なマイクロ波吸収率を呈し被加熱物を安定して加熱焼成することができるが、炭化珪素粉末は、他の誘電物質に比べて高価であるので以下のように複数層とすることもできる。
【0029】
すなわち、アルミナ質を基層とし、この基層の片面あるいは両面に前記の誘電物質の混合物(例えばアルミナ粉末70:炭化珪素粉末30の割合で混合した混合粉末、以後、調整粉末という)を一体的にプレス成形して形成する方法である。このようにマイクロ波吸収率を調整した調整粉末の厚さは必ずしも厚くする必要はなく、アルミナ質を基層としこの基層の片面あるいは両面にこの調整粉末を泥状の水溶液としてコーティングして作製することも好ましい。さらに、前記調整粉末からなる適当な厚さの板を作製して、アルミナ質の基層の片面あるいは両面に接着して得ることもできる。このように、複数層とした載置台も調整粉末からなる単層の載置台と同様の効果を発揮することができる。
【0030】
被加熱物がコージライトを構成する成分からなるセラッミクスハニカムのような場合には、被加熱物はセルロース系等の有機バインダを含有していることが多い。これらの有機バインダは、加熱することにより分解して炭化し、そして除去される。特にハニカム構造の被加熱物では、多孔質薄壁から分解ガスとして排出される有機バインダを、細孔内に滞留させることなく迅速に細孔の外へ排出することが好ましい。従って、被加熱物がセラミックスハニカムの場合などには、載置台は、マイクロ波の吸収率が被加熱物とほぼ同等程度であるのに加えて、載置台の厚さ方向に貫通した多くの通気孔を有していることが好ましい。
【0031】
また、前記調整粉末からなる多孔質の三次元網目構造体も、被加熱物の載置台として好適に使用することができる。ここで用いられる三次元網目構造体は開口率が70%以上であることが望ましい。開口率が70%未満では、有機バインダの分解ガスをハニカムの細孔内から効率よく排出することが出来ない場合があり好ましくない。
【0032】
被加熱物とこの被加熱物が接触する載置台との温度差は45℃以内であることが望ましい。この温度差は絶対値であって、載置台の温度が被加熱物の温度より45℃以上高くてもあるいは低くても、被加熱物に変形や割れが発生することがあり好ましくない。より好ましくは30℃以内であり、5℃以内が最も好ましい。
【0033】
また、被加熱物がセルロース系などの有機バインダを含有している成形体である場合には、少なくとも600℃以下の温度域で、この被加熱物が接触する載置台との温度差が45℃以内であることが好ましい。
【0034】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示して本発明をより詳しく説明する。
(マイクロ波加熱炉の操業方法)
図1は、本発明によるマイクロ波加熱炉の操業方法を模した断面図である。
1.2m×1.6m×1.2mのSUS製の加熱炉本体1に、加熱炉本体1の底部の4カ所から導波管3を通じてマイクロ波発振器2から電磁波を入射させる。加熱炉本体1内の電界分布を均等にするために、入射した電磁波をスターラーファン4にて攪拌する構造となっている。
【0035】
加熱炉本体1内には被加熱物5を加熱する加熱室6(0.5m×0.5m×0.6m、内容積:0.15m3)が設けられている。ここで加熱室6は断熱材7a,7bおよび内壁面ライニング材8で囲まれた空間である。被加熱物5は、加熱室6内の載置台9に載置して加熱される。加熱室内の温度は温度センサ10で監視され、被加熱物を加熱することにより発生する分解ガスは排出口11から外部へ排出される。なお、被加熱物5の加熱室6への出し入れは紙面手前にある図示しない加熱室扉の開閉によって可能な構造となっている。
【0036】
本加熱炉のマイクロ波発振器は、マグネトロン管を使用した加熱装置であり、周波数は2.45GHz、1台の公称出力は2.5kWであり、本実施例ではマイクロ波発振器を4台設置しているので総出力は10kWである。
【0037】
図1に示すマイクロ波加熱炉に被加熱物としてコージェライト質のセラミックスハニカムコア(セルピッチ:0.85mm、セル厚み:0.08mm、外径:106mm、高さ:134mm)8個を図2および3のように積載して加熱焼成した。加熱条件は、常温から600℃まで270分かけて昇温し、600℃から1400℃までは210分かけて昇温し、1400℃で2時間保持した。保持した後、マイクロ波の投入を中止し、室温まで自然冷却してから取出した。
【0038】
図2は被加熱物5を載置台9に4個ずつ2段に積載した様子の側面図であり、図3は図2の一部略の平面図である。12は載置台を支える支柱であり、ハイアルミナ質のもで、一段目、二段目ともに同じ長さのものであった。13は載置台と同材質、同形状の天板であり、この天板と被加熱物との距離は、載置台9と一段目の被加熱物との距離と等距離である。
(温度測定方法)
8個の被加熱物のうちの1個(図2の上段左側:S)に図4に示すように直径方向の中心部で上部A、中央部B、下部Cの3箇所の温度をシース熱電対で測定した。また、焼成後の被加熱物の状態を目視観察して評価した。
(実施例1)
アルミナ粉末(32メッシュ通過)と炭化珪素粉末(80メッシュ通過品)とを配合比率を変えて混合し、プレス成形後、1450℃で焼成して載置台を得た。載置台の寸法は、厚さ17mm×350mm×350mmとした。
【0039】
アルミナ粉末と炭化珪素粉末との配合割合は表1の5種類とした。すなわち、アルミナ粉末:炭化珪素粉末を重量比で、100:0,85:15,70:30,55:45,および40:60の5種類である。ここで、試料番号1は、アルミナ粉末100重量%の比較材である。
【0040】
次に、各配合割合で作製した載置台に図2のように8個ずつの被加熱物を載置して同一条件(常温から600℃まで270分かけて昇温する)で加熱して、被加熱物の測定点Bに対するA点およびC点の最高温度差を求めた。また、焼結後の被加熱物の状態を目視観察して評価した。全く問題がない:◎、多少の変形はみられるが使用上問題はない:○、変形又は割れが認められる:×の3段階の評価とした。結果を表1に併記した。
【0041】
【表1】
【0042】
試料番号1は、アルミナ100重量%の載置台とした比較材である。この場合にはマイクロ波の吸収率が小さいアルミナだけで載置台が形成されているので、載置台に接触しているC点の温度は被加熱物の温度(B点温度)に比べて95℃も低くなった。これは、載置台と接触している面のみならず、接触はしていないが上面に載置台と同一材質の天板のあるA点についても同様で、B点温度に比べ70℃も低い温度であった。
【0043】
しかし、この測定点によるB点との最高温度差は、載置台の炭化珪素配合比率の増加に伴って小さくなり、試料番号3のアルミナ70重量%、炭化珪素30重量%では、A点で3℃低く、C点では2℃高いだけと5水準の試料のうちでは最小の温度差となった。すなわち、この配合比率で載置台のマイクロ波吸収率が被加熱物のマイクロ波吸収率とほぼ同等となったことが分る。
【0044】
さらに炭化珪素の配合比率を増してゆくと、今度は炭化珪素はマイクロ波の吸収率が大きいために被加熱物よりも載置台の温度の方が高くなってしまい、炭化珪素の配合比率の増加に伴ってプラス側に大きな最高温度差を生じることとなる。また、製品の状態も炭化珪素の配合比率が15〜45重量%の範囲では良好であったが、この範囲外では微小な割れや変形が認められて適当ではないことが分った。
(実施例2)
実施例1ではアルミナ粉末と炭化珪素粉末とをある比率で配合した調整粉末で単層板の載置台を得た。しかし、炭化珪素粉末は他の誘電物質に比べて高価であるため、コストダウンを目的に複数層からなる載置台を検討した。すなわち、基層をアルミナ質とし、調整粉末(アルミナ粉末:炭化珪素粉末=70:30)を片面または両面に積層した載置台を作製した。図5は片面の場合であり、図6は両面の場合を示す。ここで、斜線の表層部分15は調整粉末からなる層であり、14はアルミナ質の基層である。載置台の厚さは17mmであり、調整粉末層14の厚さは各々2.5mmであった。
【0045】
実施例1と同様に各8個の被加熱物を載置して加熱し、B点に対するA点およびC点の最大温度差を測定した。また、加熱焼成後の製品の状態を目視観察で評価した。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
表2から分かるように調整粉末層を片面とした場合も、また、両面とした場合にも結果は良好で満足できるものであった。特に両面とした場合には、A点の最大温度差は3℃、またC点の最大温度差は4℃と被加熱物がほとんど均一に加熱されていることが分かる。これは、片面のみの場合に比べて両面の場合には、被加熱物の上側の天板(載置台)の被加熱物に対面している表面側(図6のロ面)も被加熱物とほぼ同等の温度になるので、被加熱物の上面(A点側)から天板へ向っての熱放射がなくなったためと考えられる。
【0048】
この実施例のように載置台の表層のみを被加熱物と同等のマイクロ波吸収率とするためには、本実施例のようなプレスによる一体成形以外に、調整粉末を泥状にしてアルミナ質の載置台の表面にコーティングしてもよく、また、調整粉末のみを板状にプレス成形してアルミナ質の載置台の表面に接着しても同様の効果を得ることができる。これらの方法によれば、被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有する新たな載置台を製作することなく、従来の載置台を活用することができるので有効な方法である。
(実施例3)
有機バインダを使用して形成される被加熱物をマイクロ波加熱する場合には、有機バインダの分解ガスを速やかに炉外へ排出することが望ましい。そこで、被加熱物がセラミックスハニカムである場合の載置台について以下の2種類を検討した。
1.調整粉末を用いて実施例1と同様にして成形した載置台に任意の大きさの孔(例えば、直径10mmの孔)を載置台の厚み方向を貫通して16個/100cm2程度設け、1450℃で焼成して載置台を得た。被加熱物との関係を図7に示す。天板13と載置台9とはいずれも調整粉末をプレスして得られたものであり、載置台9には通気孔としての貫通孔21が多数穿設されている。被加熱物5であるセラミックスハニカムを貫通孔21の上に載置してマイクロ波加熱した。
2.セラミックス泥奬を用い、ウレタンフォームに付着させて製造した三次元網目構造体(開口率:70%以上、厚さ:30mm)を得た。得られた三次元網目構造体を調整粉末からなる載置台に配設しさらにその上に被加熱物を載置した。被加熱物との関係を図8に示す。天板13と載置台9とはいずれも調整粉末をプレスして得られたものであり、同材質、同形状である。載置台9の上に三次元網目構造体22を配設しその上に被加熱物5であるセラミックスハニカムを載置してマイクロ波加熱した。
【0049】
実施例1と同様に加熱して、B点に対するA点およびC点の最大温度差を測定した。また、加熱焼成後の製品の状態を目視観察で評価した。結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】
表3に見られるように、いずれの場合にも最大温度差は5℃以下であり、また製品の状態も変形や割れなどが認められず良好な結果であった。
【0052】
セラミックスハニカムは有機バインダを使用して成形されるために、1.の貫通孔を有する載置台では、バインダの加熱除去工程中にこの貫通孔からハニカム内部へ雰囲気ガスが流入したものと思われる。また、開口部を多く有する三次元網目構造体の載置台を用いた2.の場合には、この載置台の側面の開口部からハニカム内部へ雰囲気ガスが流入し、この流入した雰囲気ガスが、バインダの分解ガスを排出するキャリアガスとして作用したものと考えられる。
【0053】
以上のことから、1.の孔あき載置台上に、さらに2.の三次元網目構造体を配設してその上に被加熱物であるセラミックスハニカムを載置すればなお一層の分解ガス排出効果が期待できる。
【0054】
【発明の効果】
本発明になる被加熱物の受け材は、マイクロ波の吸収率が被加熱物の吸収率とほぼ同等であるので、被加熱物と接する部分の温度が被加熱物の温度とほぼ一致するので、被加熱物に焼きムラが発生せず、焼結時のクラックや変形の発生することがない。
【0055】
また、孔あき載置台や三次元網目構造状の載置台を使用することにより、有機バインダの燃焼除去を促進することができる。
【0056】
本発明のマイクロは加熱炉の操業方法と被加熱物の載置台は、マイクロ波加熱によって加熱・焼成するセラミックスハニカムに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロは加熱炉による被加熱物の加熱方法を示す断面模式図である。
【図2】被加熱物を載置台へ積載する方法を示す側面図である。
【図3】被加熱物を載置台へ積載する方法を示す一部略の平面図である。
【図4】被加熱物の温度測定位置を示す図である。各点は直径方向の中心部である。
【図5】複数層とした載置台で、調整粉末を片面とした載置台と被加熱物との関係を示す図である。
【図6】複数層とした載置台で、調整粉末を両面とした載置台と被加熱物との関係を示す図である。
【図7】穴あき載置台と被加熱物との関係を示す図である。
【図8】三次元網目構造状の載置台と被加熱物との関係を示す図である。
【符号の説明】
1:マイクロ波加熱炉本体 2:マイクロ波発振器 3:導波管 4:スターラーファン 5:被加熱物 6:加熱室 7a、7b:断熱材 8:内壁面ライニング材 9:載置台 10:温度センサ 11:ガス排出口 12:支柱 13:天板 14:基層 15:調整粉末層 21:通気孔 22:三次元網目構造体 S:温度測定被加熱物
Claims (19)
- セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉で焼成するマイクロ波加熱炉の操業方法であって、
該マイクロ波加熱炉内で使用され該被加熱物が載置される載置台として該被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有する載置台を選択して使用することを特徴とするマイクロ波加熱炉の操業方法。 - 前記載置台の同等のマイクロ波吸収率は、加熱過程の全温度域で前記被加熱物と該載置台との温度差が45℃以内となるマイクロ波吸収率を意味する請求項1に記載のマイクロ波加熱炉の操業方法。
- 前記載置台の同等のマイクロ波吸収率は、600℃以下の温度域で該被加熱物と該載置台との温度差が45℃以内となるマイクロ波吸収率を意味する請求項1に記載のマイクロ波加熱炉の操業方法。
- 前記載置台は2種以上のマイクロ波吸収率の異なる誘電物質を混合して形成されている請求項1から3のいずれかに記載のマイクロ波加熱炉の操業方法。
- セラミックス材料からなる被加熱物をマイクロ波加熱炉内で載置する載置台であって、
該載置台は該被加熱物とほぼ同等のマイクロ波吸収率を有することを特徴とする被加熱物の載置台。 - 前記被加熱物はセラミックスハニカムである請求項5に記載の被加熱物の載置台。
- 前記載置台は2種以上のマイクロ波吸収率の異なる誘電物質を混合して形成されている請求項5または6に記載の被加熱物の載置台。
- 前記誘電物質はアルミナ粉末および炭化珪素粉末である請求項5から7のいずれかに記載の被加熱物の載置台。
- 全体を100重量%として90〜50重量%のアルミナ粉末と10〜35重量%の炭化珪素粉末とを混合して形成されている請求項8に記載の被加熱物の載置台。
- 全体を100重量%として85〜55重量%のアルミナ粉末と15〜25重量%の炭化珪素粉末とを混合して形成されている請求項8に記載の被加熱物の載置台。
- 前記載置台は単層または複数層である請求項5から10のいずれかに記載の被加熱物の載置台。
- 前記複数層の載置台はアルミナ質を基層とし該基層の片面あるいは両面に前記誘電物質の混合物を一体的にプレス成形して形成されている請求項11に記載の被加熱物の載置台。
- 前記複数層の載置台はアルミナ質を基層とし該基層の片面あるいは両面に前記誘電物質の混合物水溶液をコーティングして形成されている請求項11に記載の被加熱物の載置台。
- 前記複数層の載置台はアルミナ質を基層とし該基層の片面あるいは両面に前記誘電物質の混合物からなる板を接着して形成されている請求項11に記載の被加熱物の載置台。
- 前記載置台は通気孔を有する請求項5から14のいずれかに記載の被加熱物の載置台。
- 前記載置台は多孔質の三次元網目構造体である請求項5から10のいずれかに記載の被加熱物の載置台。
- 前記三次元網目構造体は開口率が70%以上である請求項16に記載の被加熱物の載置台。
- 前記被加熱物と該被加熱物が接触する前記載置台との温度差が45℃以内である請求項5から17のいずれかに記載の被加熱物の載置台。
- 前記被加熱物は有機バインダを含有している成形体であり、少なくとも600℃以下の温度域で該被加熱物が接触する前記載置台との温度差が45℃以内である請求項18に記載の被加熱物の載置台。
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