JP2004041328A - 遊技装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】当選フラグの持ち越し数(ストック数)を遊技者に報知する技術を提供する。
【解決手段】BB賞およびRB賞の当選フラグの持ち越しが行われるストックタイム中にそのストック数が所定の値(たとえば10)を超えているかを判断し(ステップ163)、その判断が真の場合には、特殊な出目パターンで停止するようにリールが制御されるリール停止制御テーブル3が選択され得る確率抽選テーブル2を選択する(ステップ164)。これにより、ストック数が所定の値を超えている場合には、所定の確率でその旨が遊技者に報知される。
【選択図】 図15
【解決手段】BB賞およびRB賞の当選フラグの持ち越しが行われるストックタイム中にそのストック数が所定の値(たとえば10)を超えているかを判断し(ステップ163)、その判断が真の場合には、特殊な出目パターンで停止するようにリールが制御されるリール停止制御テーブル3が選択され得る確率抽選テーブル2を選択する(ステップ164)。これにより、ストック数が所定の値を超えている場合には、所定の確率でその旨が遊技者に報知される。
【選択図】 図15
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄を表示するリールの回転によって遊技を行う遊技機に関し、特に、遊技機が、遊技者に高い配当が与えられる可能性が大きい状態にあることを遊技者に報知する技術に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるパチスロと称される遊技装置が知られている。この遊技装置は、スロットマシン、回胴式遊技装置、あるいはリール式遊技装置とも称されている(以下本明細書中では、スロットマシンと称する)。スロットマシンは、一般に以下のような手順で遊技が進められる。(1)メダルの投入およびベット操作、(2)スタートレバー操作、(3)ストップボタンの押下操作、(4)入賞またはハズレの確定とメダルの払い出し、である。
【0003】
一回のゲーム内では以下のような内部処理が一般に行われている。(5)ベット操作によって入賞ラインを有効化してゲームが開始され、(6)スタートレバーを操作することによって、予め記録されたゲームの種類ごとの賞群抽出テーブルを用いて内部抽選を行い、入賞する権利の発生あるいはハズレを決定する。次に、(7)リール(回胴)の回転動作および停止操作を行う。リールの停止操作は、遊技者によるストップボタンの押下を契機に行い、内部抽選で決定された賞またはハズレに対応した停止テーブルを用いて停止制御が行われる。停止制御では、停止テーブルに基づいて、入賞ライン上への図柄の引き込み制御あるいは蹴り飛ばし制御が行われる。以上のようにリールの停止制御を行い、有効ライン上に役を構成する図柄が揃っている場合は対応する賞の入賞が確定し、賞に応じたメダルの払い出し等遊技価値の配当が行われる。
【0004】
スロットマシンにおいては、複数種類のゲームを組み合わせてゲーム性を高めている。例えば、通常ゲーム、高当選通常ゲームおよびジャックゲームを組み合わせた遊技内容が遊技者に提供される。各ゲームにおいて、入賞する確率は相違し、ゲームの種類ごとの賞群抽選テーブルが用意されている。なお、その他特殊なゲームも存在するがここでは説明を省略する。
【0005】
通常ゲームは、複数の賞群およびハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行うゲームである。賞群には、例えばBB賞、RB賞、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞、リプレイ賞(再遊技賞)がある。各賞群に入賞すると、賞に応じた遊技価値の配当を受ける。例えば、BB賞に対してはメダル15枚の払い出しと高当選通常ゲームへの移行、RB賞に対してはメダル15枚の払い出しと所定遊技期間にジャックゲームができる特典、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞は各々メダル15枚、5枚、3枚の払い出し、再遊技賞は同じメダル枚数で再度ゲームが行える特典、である。各賞群に当選する確率は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルに記録され、たとえばBB賞は1/270、RB賞は1/540、スイカ賞は1/70、ベル賞は1/10、チェリー賞は1/128、再遊技賞は1/7である。高い遊技価値が得られるBB賞、RB賞の当選確率は低くなっている。
【0006】
高当選通常ゲームは、内部抽選で当選する確率が通常ゲームより高くなっているゲームである。通常ゲームと同様に複数の賞群およびハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行う。高当選通常ゲームにおける賞群には、たとえばRB賞、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞がある。各賞群に入賞すると、賞に応じた遊技価値の配当を受ける。たとえば、RB賞に対してはメダル5枚の払い出しと所定遊技期間にジャックゲームができる特典、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞は各々メダル15枚、5枚、3枚の払い出し、である。各賞群に当選する確率は高当選通常ゲーム用の賞群抽選テーブルに記録され、たとえばRB賞は1/8、スイカ賞は1/8、ベル賞は1/6、チェリー賞は1/60である。このように、高当選通常ゲームにおける当選確率は、通常ゲームよりも高くなっており、それゆえ遊技者はより多くの配当が得られる。
【0007】
ジャックゲームは、単一の賞群とハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行うゲームである。単一の賞群はたとえばジャック当たり賞であり、たとえば8/10の確率で当選し、入賞した場合にはメダル15枚の払い出しを受ける。つまり、ジャックゲームにおいては極めて高い確率で多数のメダルの払い出しを受けることができる。
【0008】
以上が基本的なスロットマシンの動作の概要である。上述の説明から理解されるように、遊技者は、高当選通常ゲームやジャックゲームを行うことで、通常ゲームに比較して、より多くの遊技価値の配当が受けられる(つまりより多くのメダルが払い出される)。一般的に遊技者は、より多くの遊技価値の配当を望んでいる。従って、遊技者は、BB賞やRB賞への入賞を願いながら遊技を行うことになる。しかし、BB賞やRB賞は、遊技価値の配当が大きいが、その分内部抽選で当選する確率は小さい。よって、長く遊技を続けていてもBB賞やRB賞への入賞は散発的になってしまう。これは遊技者の大きな期待を長期間に渡って散発的にしか満たせないとこを意味し、遊技が単調化して遊技に対する意欲を減殺する可能性があることを意味する。
【0009】
上述のBB賞やRB賞への入賞が散発的になってしまう点を改善したスロットマシンの機能として、ボーナスストック機能と称される機能がある。ボーナスストック機能では、ボーナスストック期間とボーナス放出期間を設ける。ボーナスストック期間では、BB賞やRB賞に当選していても次ゲーム以後極めて高い確率で小役フラグ等ハズレ以外のフラグを成立させ続け、ボーナスフラグが立っていてもリール上でボーナス図柄を揃えることが容易にできない状態を作りだす。例えば、ボーナスへ当選してボーナスフラグが立つと次ゲームから、内部抽選時にほとんどハズレに当選させず、代わりにリプレイ賞の当選確率を上げた賞群抽選テーブルを利用する。このようにするのは、ハズレに当選すると、立っているボーナスフラグが優先されてボーナス入賞用のリール停止制御テーブルが選択されてしまうので、ハズレに当選させずにリプレイ賞に当選させ、リプレイ賞用のリール停止制御テーブルを選択させることで、ボーナスへの入賞ができない状態を作り出すためである。さらに、頻繁にリプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼすようなリール停止制御を行う。こうすると、ほぼ毎ゲームにおいて、リプレイ賞か小役のフラグが立つ状態となり、またハズレが内部抽選時にほとんど成立しないので、ボーナスゲームへの移行は行われず、ボーナスが消化されない状態が維持される。このBB賞やRB賞に入賞する権利が保持された状態(ボーナスがストックされた状態)は、ST(ストックタイム)と称される。またこのストックタイム中は、新たに内部抽選に当選したBB賞やRB賞は累積してストックされてゆく。そして、引き続きゲームが消化されて行き、ある条件が満たされた段階で通常ゲームに移行する。通常ゲームでは、内部抽選でハズレが抽選される確率はストックタイムに比較して高いので、ストックされていたBB賞やRB賞への入賞が果たせる。また、ストックされていたボーナスが複数ある場合は、ボーナスゲームの終了後に再度ストックタイムに突入する。ここで、ストックタイムの期間を複数用意し、上記の再度設定されるストックタイムの期間として短い期間が選択される可能性を与えることで、ストックされていたボーナスが次々と放出される可能性がある遊技を実現できる。これにより、長期間の間(例えば数百ゲーム以上の間)ボーナスゲームへの移行がない状態において、突然複数回のボーナスゲームが連続して行える遊技内容が実現される。なお、ストックタイムは、遊技者側からは判別がし難いように工夫されている。よって、遊技者は、ストックタイムから通常ゲーム状態への移行を期待しながら遊技を行うことになる。
【0010】
しかし、ストックタイム中なのか、あるいはストックタイム中であってもそれが何時まで続くのかが全く分からないと、遊技を行う意欲が保てなくなり、遊技者が途中で遊技を止めてしまう場合もあり得る。これは、スロットマシンの稼働率を下げる要因となり好ましくない。この問題に対応する機能として、ストックタイム中であること、あるいはその終了を示唆する情報をLED表示装置等に表示する機能が知られている。この機能により、遊技者のストックタイム終了への期待感が高められ、遊技を続ける意欲を遊技者に持たせることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ストックタイムの状態にあることを遊技者に報知したとしても、そのストック数がどの程度であるかは遊技者に報知されない。このような場合、ストック数が少ないにも関わらず、遊技者は大きな配当を期待して遊技を継続することがある。前記した通り、ストックタイムにある間はBB賞等の高配当の賞には極めて低い確率でしか入賞しないので、その間遊技者は相当な忍耐を強いられることになる。このような忍耐を遊技者が受け入れるのは、ストックタイム終了後の短期間に高い確率で高配当ゲームが実行されるからである。このような状況においてストックタイムが終了した時に、実際のストック数が期待より少ない場合は、遊技者の大きな期待を裏切ることとなり、ゲームに対する意欲を減殺することになりかねない。よって、ストック数の多寡を遊技者に報知する手段が望まれる。
【0012】
一方、ストックタイム中は、前記した通りボーナスゲーム等高配当ゲームがゲームの進行につれて貯留されることになる。ストックタイム中は前記したとおり遊技者に忍耐を強いることになるため勢いそのゲーム性は楽しみの少ないものになってしまう。この間、たとえば遊技者の期待の中心であるボーナスゲームのストック数を報知すれば、遊技者はそのストック数に応じて期待を膨らませ、ともすれば緩慢になりがちなストックタイムにゲーム性を付与して遊技者の楽しみを増加させることができる。ただし、正確なストック数を遊技者に報知したとすれば、BB賞やRB賞等の高配当ゲームの当選フラグが全くストックされていない遊技機では遊技者は遊技を行おうとせず、一方ストック数が高い遊技機では遊技者は必要以上に遊技を継続する可能性が高くなる。よって、報知は完全に行うのではなく、何らかのあいまい性を導入して報知するべきである。このようなあいまい性もゲームの楽しみを増加させるゲーム性を提供することにもなる。
【0013】
本発明の目的は、ボーナスゲーム等高配当なゲームへの当選が持ち越され、かつ、その持ち越された高配当ゲームが所定の条件を満足した場合に高い確率で実行されるような遊技機において、当選の持ち越し数(ストック数)を遊技者に報知できる技術を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成を説明するに先立ち、本明細書で用いる用語の説明を以下に述べる。明示的に他の定義を付した場合を除き、原則として本明細書で用いる用語は以下に定義する意味に用いることとする。
【0015】
「役」とは、図柄の組み合わせのうち遊技価値を与えるものをいう。たとえば「赤7役」、「プラム役」、「ベル役」、「リプレイ役」などがある。
【0016】
「賞群」とは、1つ若しくは複数の役の集まり又は役となる特定図柄の組み合わせ以外の役とは異なる遊技価値を与える複数の図柄組み合わせの集まりをいう。1つの役からなる賞群の場合は、形式的に役と賞群とは一致する。賞群の名称には、たとえば「BB賞」、「RB賞」、「小役賞1(又はスイカ賞)」、「小役賞2(又はベル賞)」、「小役賞3(又はチェリー賞)」、「リプレイ賞(再遊技賞)などがある。なお、役(特定図柄組み合わせ)がないにも拘わらず、遊技価値を得ることができる図柄の組み合わせがある場合には、これも賞群に含まれる。
【0017】
「遊技価値」とは、遊技者が得る価値をいう。賞群又は役によって定まる遊技価値には配当、高当選通常ゲームへの移行および再遊技等がある。
【0018】
「乱数抽出」とは、数列発生器から発生する複数の数値の中から1つの数値をサンプリングするまでのことをいう。
【0019】
「賞群抽選テーブル」とは、複数の賞群毎に定められている数値の幅(抽選区分)の集まりをいう。なお、ゲーム状態(通常ゲーム、高当選通常ゲーム、ジャックゲームおよびCTゲームなど)で賞群抽選テーブルが異なってもよいため、数値の幅には0を含む。
【0020】
「内部抽選」とは、乱数抽出の結果サンプリングされた数値と賞群抽選テーブルを用いて当選又はハズレを決定することをいう。
【0021】
「当選」とは、いずれかの賞群に応じて入賞する権利が発生することをいう。
【0022】
「入賞する権利」とは、内部抽選の結果当選となり、実際の入賞に到る必要条件として定義された権利である。入賞する権利は、遊戯者が回転するリールを停止させ、入賞ライン上に役を構成する図柄を揃えることによって、入賞に転換される。入賞する権利は、賞群ごとに与えられる。入賞する権利には、次回ゲームに持ち越すことが可能な入賞する権利と、持ち越すことができない入賞する権利が含まれる。
【0023】
「ハズレ」とは、入賞する権利が発生しないことをいう。
【0024】
「当選持越し状態」とは、前回以前のゲームにおいて持ち越した入賞する権利が存在する状態をいう。たとえば当選フラグによって抽選の結果を制御する場合、入賞する権利の持ち越しは、当選フラグをクリアしないことにより実現される。この場合、当選持越し状態とは、次回ゲームの内部抽選に関わらず当該賞群の当選フラグが立っている(当選フラグに対応するビットが真である)状態をいう。
【0025】
「入賞」とは、内部抽選によって当選した後、遊技者によって有効な入賞ライン上に役が揃えられたことをいう。
【0026】
「当選フラグ」とは、内部抽選に当選の結果発生した「入賞する権利」を記憶したデータをいう。
【0027】
「当選フラグの持ち越し」とは、当選したにも拘わらず入賞しなかったゲームのフラグが次のゲームでも消去されていないことをいう。
【0028】
「ベット操作」とは、遊技価値によって入賞ラインを有効化する操作をいう。ベット操作には、遊技価値媒体(例えばメダル)を遊技機に供給する(たとえばメダル投入口からメダルを投入する)方法、クレジットされている遊技価値媒体を機械操作で供給する(たとえばクレジットされているメダルをベットボタンで供給する)方法および両方法を併用する方法がある。再遊技賞で始まるゲームでのベット操作は、前ゲームで有効化された入賞ラインと同じ入賞ラインが自動的に有効化されることで行われる。
【0029】
「ゲーム」とは、ベット操作から次のベット操作が可能になるまでの期間の1回の遊技又はその遊技の繰り返しをいう。
【0030】
「通常ゲーム」とは、内部抽選によって複数の賞群およびハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
【0031】
「高当選通常ゲーム」とは、当選確率が通常ゲームより高い通常ゲームをいう。
【0032】
「ジャックゲーム」とは、内部抽選によって1の賞群かハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
【0033】
「CTゲーム」とは、停止操作のみで少なくとも1つのリールを停止して、特定の賞群の中における役の入賞の有無を決めるゲームをいう。
【0034】
「報知ゲーム」とは、当選した特定の賞群に関連した情報を常に遊技者に報知するゲームをいう。
【0035】
「再遊技当選高確率ゲーム」とは、ハズレをなくすあるいは少なくするかわりに再遊技(リプレイ)賞の当選確率を高くしたゲームをいう。
【0036】
「遊技」とは、一般に許可営業の娯楽を指すが、より一般的な娯楽の意味の遊戯をも遊技に含めることとする。
【0037】
以下、本発明の構成その他を説明する。前記課題を解決するため、本発明は以下のような構成を有する。
【0038】
本発明の遊技装置は、当選フラグが次ゲーム以降に持ち越される遊技装置であって、持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であるか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段の判断が前記所定のフラグ数以上であるとの判断の場合であって所定の条件を満たした場合に、前記持ち越し中の当選フラグの数が前記所定のフラグ数以上である旨の報知を遊技者に対して行う手段と、を有する。
【0039】
このような遊技装置によれば、当選フラグが持ち越されえている賞(通常BBゲームやRBゲーム等の高配当ゲームに対応する賞である)の持ち越し数(ストック数)が所定の値(所定のスラグ数)以上である場合にその旨を遊技者に報知することが可能になる。なお、ストック数をそのまま報知しないのは、あまりに正確なストック数が遊技者に知れたのでは、却ってゲーム性が損なわれるためであり、所定数を超えたか否かについてのみ遊技者に報知することによって高配当への期待が持てるか否かを示唆するに止めたものである。このようにある程度の不確定性を残しつつ高配当への期待を高めることが可能であるため、比較的単調なストック期間におけるゲーム性を高めることが可能になる。
【0040】
ここで、所定のフラグ数(所定フラグ数と称する場合もある)とは遊技装置(なお以下の説明において同義の用語として遊技機と称する場合がある)に予め設定された値を言い、たとえば10を例示できる。ただし、所定のフラグ数は固定されたものである必要は無く、ゲームを開始するにあたり、あるいはゲームの途中において変更することが可能である。また、所定のフラグ数を複数用意し、遊技者がゲームを開始するに当たり、あるいはゲームの途中において遊技者がその用意された複数の所定フラグ数から任意の所定フラグ数を選択できるように構成しても良い。さらに、遊技者が任意の値を選択し、これを所定のフラグ数として遊技機に設定できるように構成することも可能である。ただしこの操作を無限に繰り返すことを可能にすると、結果として正確なストック数が遊技者に判別可能となるため、当該操作の許容回数に制限を設ける必要がある。
【0041】
第1判断手段とは、前記の通り持ち越し数が所定のフラグ数以上であるかを判断する手段である。すなわち、持ち越し数と所定フラグ数とを対比し、その大小を判別できる手段であれば、機械的な機構手段、電気回路による手段、コンピュータ等ロジック回路による手段等その実現方法は任意である。具体的には、たとえばコンピュータ等ロジック回路を用いる場合、コンピュータの基本構成である演算装置(CPU:Central Processing Unit)、主記憶装置(DRAM:Dynamic Random Access Memory)、バス、不揮発性記憶装置等を少なくとも判断手段に有し、不揮発性記憶装置には前記判断を実行するためのプログラムが記憶される。本明細書において、ある手段が実現する機能をコンピュータ等プログラムが必須のハードウェア構成を用いて実現する場合、その機能を実現するためのプログラム等ソフトウェアをもその手段の構成要件として含むものとする。なお本段における判断手段の説明は、後に説明する第2判断手段等についても同様である。
【0042】
「所定の条件」とは、第1判断手段の判断が真(持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であると判断)である条件以外の任意の条件である。たとえばある確率で報知されることを実現するために所定の確率が設定された抽選手段で当選(報知される場合を抽選)することを条件にすることができる。あるいは、所定のタスクを設定し、このタスクがクリアされることを条件にすることができる。タスクとしては、たとえば所定期間内に目標枚数以上のメダルの配当を受けること等を例示できる。なお、所定の条件には無条件をも含む。つまり第1判断手段の判断が真である場合にはその他の条件は問わず報知を行っても良い。
【0043】
持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上である旨の報知を遊技者に行う手段とは、遊技者がその五感を以って感知することが可能な手段をいう。たとえば音や光によるゲームの演出効果によって報知することが可能である。さらに液晶表示装置等を遊技装置に備える場合には、表示画像を以って報知することも可能である。表示画像は、前記旨をそのまま告知するような画像(たとえばストック数が10を超えました等の文字画像)を表示してもよく、あるいは直接的にはその旨を告知しないもののストック数が所定値以上になれば表示されうるような特殊な画像を表示しても良い。
【0044】
前記報知は、前段において説明した具体的手段のほか、特にリールの図柄によって報知することも可能である。リール図柄による報知は、報知を行わない場合に選択されるリール停止制御テーブルに加えて報知を行う場合に選択される報知用リール停止制御テーブルを含めることによって実現できる。すなわち、前記した本発明の遊技装置において、周面に複数の識別図柄が配置され回転および停止可能な複数のリール、または、複数の識別図柄が周面に配置されたリールの映像を映し出す表示装置と、前記複数のリールの停止の制御、または、前記表示装置への前記リールの映像の映し出しの制御、に用いられる第1の制御テーブル群及び報知用の制御テーブルを含む第2の制御テーブル群と、を有することができ、前記報知を行う手段による報知は、前記第2の制御テーブル群から前記報知用の制御テーブルが選択され、前記報知用の制御テーブルによって前記複数のリールまたは前記表示装置が制御されることにより実現されるものとすることができる。複数のリール停止制御テーブルを使い分けることによって報知を行うまたは行わないというゲームを演出できる。
【0045】
ここで「識別図柄」とは、役やハズレを構成する図柄のことであり、「7」、「BAR」、「スイカ」、「プラム」、「チェリー」等任意の図柄を例示出来る。「リール」とは図柄がその周面に配置されている円筒形の回転体である。「リールの映像」とは表示装置に表示される図柄の組合せであり、複数のリールによって構成された図柄の組合せを窓を介して見た場合に相当する映像である。「表示装置」は映像等を表示する装置であり、たとえば液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等を例示できる。「複数のリールの停止制御」とは、遊技者のストップボタンの押下あるいはスタートレバーが操作されてからの所定時間の経過を契機としてリールの回転を停止する制御であり、後に説明する制御テーブルを参照して、いわゆる引き込み制御や蹴り飛ばし制御を行うことをいう。「リールの映像の映し出し制御」とは、リールの回転や停止に相当するリールの映像を表示装置に表示するための制御であり、複数のリールの停止制御と同様に引き込み制御や蹴り飛ばし制御を行う。
【0046】
ここで、「制御テーブル群」とは複数のリールの停止やリールの映像の映し出し用の制御データを記録したテーブルの集まりである。制御テーブル群に含まれる制御テーブルは、遊技者がリールのストップボタンを押したタイミングにより、何れの図柄でリールを停止させるかを記録したテーブルである。制御テーブルは賞群毎あるいは必要な演出処理毎に用意されており、各ゲームにおいて当選している賞群に入賞するあるいは入賞しやすくするリール等の停止処理(引き込み処理)に利用される。逆に当選していない(ハズレ)の場合や当選賞群でない他の役には、どのようなタイミングでストップボタンが押されたとしても図柄が揃わないように処理される(蹴り飛ばし)。なお、本明細書において「制御テーブル」を「リール停止制御テーブル」と称する場合がある。ただし、「リール停止制御テーブル」と称する場合であってもリールの停止にのみ適用することを意図したものではなく、リールの映像の映し出し制御にも適用し得ることを意図する。
【0047】
「報知用の制御テーブル」とは、制御テーブルの一種であって、報知図柄に揃えるあるいは揃えやすくするリール等の停止制御に用いる。つまり、遊技機内部で報知用の制御テーブルが選択されている場合は、報知図柄に揃うあるいは揃いやすくなる。なお、遊技者のストップボタンの押下タイミングによっては報知図柄に揃わない場合もあることは言うまでもない。なお、制御テーブルの場合と同様に「報知用の制御テーブル」を「報知用リール停止制御テーブル」と称する場合がある。この場合も、リールの停止制御にのみ適用することを意図したものではなく、リールの映像の映し出し制御にも適用し得ることを意図したものである。「報知図柄」とは、特定のメッセージを遊技者に発信することを意図した特殊な図柄のパターンであり、通常揃うことが稀な図柄のパターンである。ここでは、特定のメッセージは、持ち越し中の当選フラグのストック数が所定の値を超えていることである。報知図柄にはハズレ図柄と入賞図柄の両方を含む。「ハズレ図柄」とはハズレを確定するリールの図柄であり、「入賞図柄」とは任意の賞群の入賞を確定する図柄である。報知図柄の具体例として、たとえば特定の図柄が左中右の各々のリールによって「V」字形状に構成されるような特殊パターンを例示できる。あるいは、たとえば特定の入賞役が特殊なパターンによって揃う場合も例示できる。たとえば通常状態(前記判断条件を満足しない場合)においては、リールの引き込みあるいは蹴り飛ばし制御によって横一列にのみ揃うような役があると仮定すると、この役に入賞した際に、たとえば斜めに図柄が揃う等通常では起こりえないような図柄パターンによって入賞させる方法によって報知することが可能である。
【0048】
前記したようなリールの図柄パターンによって報知する場合には遊技者にとって利便性が高い。すなわち遊技者の関心は主にリールの図柄に集中しているため、報知の有無あるいは報知の内容が遊技者に伝わりやすいためである。
【0049】
また、前記した遊技装置には、100%未満かつ0%より高い所定の確率で報知を行うか否かを選択する選択手段を有することができ、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。すなわち、報知は、100%未満かつ0%より高い確率で行うことができる。所定の確率で報知を生起させることにより、前記した第1判断が真であっても必ずしも報知されるわけではない状況を作り出す。これによりある程度の不確実性を与えてゲーム性を向上することが可能になる。
【0050】
ここで「選択手段」とは前記の通り、所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する手段である。確率が任意に設定可能なものであり、報知を行う状態あるいは行わない状態の何れかの状態を選択できるものであれば、その構成は任意である。たとえば、選択手段として、乱数発生器と、確率抽選テーブルとを含む構成を例示できる。ここで「確率抽選テーブル」とは抽選され得る複数の状態に応じて数値幅が割り当てられているデータテーブルであり、その数値幅は各状態が選択される確率を反映する。以下具体例を例示する。簡単のため状態数を2と仮定し、乱数発生器によって発生される数値が0〜9999であると仮定する。状態1が抽選される確率を10%に設定するならば、確率抽選テーブルには、たとえば状態1の数値幅として0〜999を、状態2の数値幅として1000〜9999を設定する。この抽選手段の動作は以下のとおりである。乱数発生器を動作させて発生した数値を取得し、確率抽選テーブルを参照してこの数値に対応する状態を取得する。たとえば取得した数値が5000であるなら状態2が選択されたことになる。
【0051】
また、前記した遊技装置には、前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記区分に対応する各々の確率は100%未満かつ0%より高く、かつ、大きい数値を含む区分ほど該区分に対応する確率が他の区分に対応する確率に比較して高く、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。つまり、前記第1判断手段の判断が真(持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であると判断)になってからの継続ゲーム数をカウントし、このカウント数が予め定めた区分のゲーム数に達した場合には、この区分ごとに定めた確率で報知を行うことを可能とし、区分ごとの確率はゲーム数が増えるに従って大きくするようにしたものである。
【0052】
つまり、前段に記載した遊技装置では、ビッグボーナス賞等高配当が期待できるゲームのストックが開始されてからの期間が経過するに従い高い確率で報知が行われるようになる。ストックが開始されてから長期間に渡ってストックの解除(すなわち高配当ゲームが高い確率で出現するようになる)が行われない場合には、遊技者は相当に我慢をしている状態であると予測される。同時に遊技者はそのような我慢に見合うだけの高配当を期待する心境にあると考えられる。このような状態においてストック数が所定数以上の場合にはその旨をより高い確率で遊技者に報知し、緩慢になりがちなストック期間のゲームをより楽しみの多いゲームとすることができる。
【0053】
なお、「第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている」とは、第1判断手段の判断が偽(前記所定フラグ数以上でないと判断)の場合には、その時点でカウントがクリアされる趣旨である。また、「カウントする手段」とはたとえば電子回路においては公知のカウンタ回路を例示できる。「初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分け」とは、たとえば初期値を1、任意の正の値を1000とすれば、1〜1000の数値を連続した整数値幅、たとえば1〜100、101〜200、・・・801〜1000等のように分けることをいう。なお、整数値幅には1を含む。「区分」とは区分けされたゲーム数の各整数値幅に付する表記である。たとえば前記例の場合、1〜100は区分1、101〜200は区分2、・・・のように表記する。「区分に対応した確率」とは区分ごとに確率を設定する趣旨である。たとえば区分1には10%、区分2には15%、・・・等である。「記録手段」とはこれら数値等のデータを記録する手段であり、半導体メモリ、磁気メモリ、光磁気メモリ等を例示できる。「他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分」とは、着目する区分に含まれる数値が他の区分に含まれる数値より大きい区分である。たとえば着目する区分を201〜300(区分3)とすると、この区分3に含まれる値より小さな数値を含む他の区分として「区分2」および「区分1」を例示できる。「他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分に対応する確率が前記他の区分に対応する確率に比較して大きく」とは、前記例の場合区分1および区分2に対応する確率は各々10%および15%であり、その値より高い確率値が着目する区分(前記例では区分3)に与えられることを意味する。よって前記例の場合、区分3にはたとえば20%のように15%より高い値が与えられる。
【0054】
あるいは、前記した遊技装置には、前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、前記継続ゲーム数が所定のゲーム数以上であるか否かを判断する第3判断手段と、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上であるとの判断の場合には第1確率で、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上でないとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記第1確率は前記所定の確率より高く、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。すなわち、ストック数が所定の値を超えてからの継続ゲーム数が特定のゲーム数に達した場合に報知の確率を高くすることが可能である。ゲームの状態によってはいわゆる「はまり」の状態に入ることがある。「はまり」とはたとえば数千ゲーム等相当なストック期間(ゲーム期間)のゲームをこなしていながらなかなかそのストック期間が解除されない状態である。このような「はまり」状態に陥っている場合、遊技者はゲームを継続するべきか止めるべきかの判断に迷うことがある。そこで、ストックされた高配当ゲームの当選数を報知し、遊技者の判断に便宜を図ることを意図したものである。なお、本構成要件は、前記した区分によって報知の確率を変動させる場合にも加重して適用することが可能である。
【0055】
また、前記した遊技装置には、遊技者の選択に応じたゲーム状態群のうち、遊技者が通常選択することがないゲーム状態群を記録した記録手段と、現ゲームのゲーム状態が前記遊技者が通常選択することがないゲーム状態群に含まれるゲーム状態と一致するか否かを判断する第4判断手段と、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致するとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い第3確率で、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致しないとの判断の場合には前記第3確率より低く、かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたとすることができる。つまり、遊技者が通常選択しないであろうゲーム状態を選択した場合には、高い確率で報知を行うこととしたものである。
【0056】
ここで「遊技者の選択に応じたゲーム状態群」とは、遊技者の選択する操作によってその状態が変化する場合のゲーム状態の集まりをいう。たとえばメダルのベット枚数を、3枚ベット、2枚ベットまたは1枚ベットにする選択や、ストップボタンの押し順を左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の順とする選択によってゲーム状態が変化する場合には、これら操作によって選択されたゲーム状態が含まれる。その他報知ゲーム等において特定の報知(たとえば報知ゲームの残り数やストック数の報知)を実行するか否かが遊技者によって選択される場合に、これら報知の有無によって変化するゲーム状態を含めてもいい。
【0057】
「遊技者が通常選択することがないゲーム状態群」とは、遊技者が通常選択すると予想されるゲーム状態以外のゲーム状態の集まりである。遊技者が通常選択することがないゲーム状態には、通常何らかのペナルティが課されるため、通常選択されるゲーム状態より遊技者に不利な状態になるのが一般的である。「遊技者に不利」とはたとえば得られる配当が少なくなる確率が高くなる等の状態が例示できる。「通常選択されるゲーム状態」とは、たとえばベット枚数に関しては3枚ベットのいわゆる3枚がけ、ストップボタンの押し順に関しては左中右のいわゆる順押しあるいは左右中の順に押される挟み打ちによって選択されるゲーム状態が例示できる。このような通常選択されるゲーム状態より遊技者に不利な(すなわち配当を得る確率が低くなる)ゲーム状態が選択されている場合には「遊技者が通常選択することがないゲーム状態」である。具体的には、ベット数が1枚または2枚の場合、ストップボタンの押し順によってゲーム状態が変化する場合の順押しや挟み打ち以外の押し順でストップボタンが操作された場合のゲーム状態等である。
【0058】
なお、ストップボタンの押し順に関し、前段では「通常選択されるゲーム状態」として、いわゆる「順押し」や「挟み打ち」によって選択されるゲーム状態を例示した。しかし、報知ゲーム等特別な特典が与えられる特殊なゲーム状態への移行との組合せによって、前記例示の押し順が必ずしも遊技者に通常選択されるとは限らない。たとえば、「順押し」あるいは「挟み打ち」を選択すると、そのゲームにおけるメダルの配当は高い確率で受けることが可能になるが、特殊なゲームへの移行抽選が行われず、逆にその他の押し順を選択した場合にはそのゲームにおける配当を受ける確率は低下するが、特殊ゲームへの移行抽選が実行されるような場合がある。このような場合、そのゲームにおいては明らかに不利な選択ではあっても、特殊ゲームへの移行の確率を考慮して総合的に配当が高くなる場合には、「順押しあるいは挟み打ち」以外の押し順を遊技者は選択するであろう。このような場合の「通常選択されるゲーム状態」は「順押しあるいは挟み打ち以外のゲーム状態(特殊ゲーム等への移行抽選が行われる可能性のある、あるいは高いゲーム状態)」である。すなわち、「通常選択されるゲーム状態」は、「総合的に高い配当を受ける可能性のあるゲーム状態」と言い換えてもよい。
【0059】
本発明では、これら遊技者に不利なゲーム状態が選択された場合に高い確率で報知を行うこととしたものである。すなわち、遊技者は任意のゲーム状態で高配当ゲームの当選数(ストック数)を知りたい場合がある。このような場合に通常のゲームを行うか敢えて不利なゲーム状態を選択することによってその代償に報知確率を高めるかの選択を遊技者に委ねる操作を追加したものである。このような操作を追加することによって遊技者の利便性を向上できると共にゲーム性の幅を広げストック期間における楽しみを増加することが可能になる。
【0060】
なお、遊技者に不利なゲーム状態が選択されることによって報知の確率を変動させる本発明の構成は、前記した区分によって確率を変動させる構成を付加した発明および前記したストック数が所定の値を超えてからの継続ゲーム数が所定の値を超えた場合に確率を変動させる構成を付加した発明、それら構成を組み合わせる発明、の各々に加重して適用することが可能である。また「ゲーム状態群」は一般に複数のゲーム状態で構成されるが、単一のゲーム状態で構成されても良い。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するものとする。また、以下の実施の形態では、ストックタイムの実現手段の一例としてリプレイ賞の当選フラグを利用した例を示す。よって、「ストックタイム」に相当する用語として「リプレイタイム」の用語を用いる。本発明で実現を意図する「ストックタイム」の意義を「リプレイタイム」に限定する趣旨でないことは勿論である。
【0062】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態である遊技機の一例を示した正面図である。表示装置1は、遊技の演出を行うダイス型の模型である。表示装置1は、遊技中に回転し、演出を行う。ランプ5は遊技演出装置であり、遊技内容に応じて点灯し、遊技を演出する。表示装置1および遊技演出装置5は、LED等の発光素子アレイで構成される画像表示装置あるいはブラウン管に置き換え可能である。ランプ2は、ボーナスゲーム表示器であり、BB賞あるいはRB賞に入賞した場合に点灯する表示器である。スピーカ3、4および32は、遊技内容に合わせて各種の効果音を発生する。
【0063】
リール(回胴)35、36および37は、円周方向に役を構成する複数の図柄が表示されている。各リールは、個別に回転し、後述するリール回転停止処理によって停止する。遊技装置には、各リールに対応して窓が形成され、リール上の図柄を装置外部に表示するための表示装置が構成されている。各窓からは、各リールにおいて同時に3つの図柄が装置外部から見えるようになっている。各リールに対応して3つのストップボタン28が配置されている。各リールは、それぞれのリールに対応するストップボタンが押下されることを契機として、所定の手順に従って停止する。
【0064】
遊技メダル投入表示ランプ7、8および9は、ベット操作によって遊技メダルが投入されたときに点灯する。メダル1枚投入の場合は、1メダルランプ7が点灯し、同時にその右方向1本の入賞ラインが有効であることを示す。メダル2枚投入の場合は、1メダルランプ7および2メダルランプ8が点灯し、同時にその右方向3本の入賞ラインが有効であることを示す。メダル3枚投入の場合は、1メダルランプ7〜3メダルランプ9の全てが点灯し、同時にその右方向3本と斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効であることを示す。なお、有効化された入賞ラインの何れかに予め定められた図柄の組み合わせが揃うと入賞となり、入賞に応じた遊技価値の付与がなされる。
【0065】
スタートランプ10はスタートレバー24が操作可能であることを示すランプである。リプレイ賞入賞表示ランプ11、入賞表示ランプ12、打ち止め表示ランプ13、BBゲーム中表示ランプ14、RBゲーム中表示ランプ15は、各々、再遊技の作動、入賞、打ち止め、BBゲーム制御の作動、RBゲーム制御の作動を表示する。メダル投入可能表示ランプ16は、遊技メダルの投入が可能であるときに点灯する。
【0066】
ボタン17、18および20はベットボタン(貯留遊技メダル投入ボタン)である。1枚ベットボタン17、2枚ベットボタン18、3枚ベットボタン20の押下は、各々1枚、2枚、3枚の貯留(クレジット)された遊技メダルを投入しベットすることに対応する。クレジット精算ボタン19は、貯留(クレジット)された遊技メダルを精算するときに押下する。遊技メダル返却ボタン21は、投入された不良メダルが詰まったときに返却操作をするためのボタンである。
【0067】
遊技メダル投入口22は、遊技メダルを投入するための投入口である。ドアキー23は打ち止め解除キーを兼用する。スタートレバー24は、リール(回胴)の回転を始動するときに操作するレバーである。スタートレバーは、段階設定を行う場合の操作レバーを兼用する。クレジット枚数表示機25、ボーナスカウント表示機26、メダル配当表示機27は、各々、遊技メダルの貯留枚数、ボーナス回数、遊技メダルの払出枚数を表示する。ストップボタン28は、リールの回転を停止するときに押下するボタンである。左中右の各々のリールに対応した3つのストップボタン28が配置されている。遊技メダル払出口33は遊技メダルの払出のための出口であり、払い出されたメダルは受け皿34で受ける。
【0068】
図2は、図1に例示する遊技機の構造を、その機能について示したブロック図である。図2に例示する遊技装置は、遊技制御基板50、演出機構制御基板70を含んでいる。
【0069】
遊技制御基板50は、CPU(central processing unit)51、入力ポート52、クロック発生回路53、ROM(read only memory)54、RAM(random access memory)55、乱数発生回路56、出力ポート57および58、データ送出回路59、送出タイミング制御回路60を含む。
【0070】
CPU51は各種データの送受信を制御し、また演算を行う。入力ポート52は外部からの入力データを受け取るポートである。入力ポート52に入力されるデータは、遊技者のボタンあるいはレバー操作により入力されるデータ、管理者のボタンあるいはスイッチ操作により入力されるデータ、各種センサからのデータがある。遊技者操作のボタン操作あるいはレバー操作により入力されるデータは、1枚ベットボタン17、2枚ベットボタン18および3枚ベットボタン20からのボタン押下検知データ、スタートレバー24の操作検知データ、ストップボタン28の押下検知データ、クレジット精算ボタン19の押下検知データがある。管理者操作のボタン操作あるいはスイッチ操作により入力されるデータは、段階設定キースイッチ82のスイッチデータ、リセットスイッチ61のスイッチデータがある。各種センサからのデータには、メダル投入センサ62、メダル払出センサ63、メダル満杯センサ64、各リールの位置検出センサ65、ドアセンサ66からのセンサデータがある。各センサは、各々のセンサに対応するイベントの発生あるいは状態の変化を検出する。クロック発生回路53は、CPU51の動作タイミングをとるクロック信号を発生する。
【0071】
ROM54には、装置の制御プログラム、内部抽選で利用する賞群抽選テーブル、リール停止制御テーブル等の各種データが記録されている。賞群抽選テーブルには、通常ゲーム用の賞群抽選テーブル、BBゲーム用の賞群抽選テーブル、RBゲーム用の賞群抽選テーブルおよびリプレイタイム用の賞群抽選テーブルが含まれる。リール停止制御テーブルは、リール毎に用意され、それぞれ当選フラグおよびハズレフラグに対応したテーブルを含む。また、リプレイフラグに対応するリール停止制御テーブルは、リール停止制御テーブル1とリール停止制御テーブル2との2種類を含む。これらROM54に記録されているデータは、CPU51より読み出されて実行あるいは参照される。
【0072】
RAM55は、当選フラグやデータのワークエリアに使用される。乱数発生回路56は、内部抽選その他の抽選を行う際に利用する乱数を発生する。乱数発生回路56は、抽選を行う際に使用する数列を発生する数列発生器として機能する。例えば、乱数発生器56は0〜99999までの数値をランダムに排出する。抽選は、この数値の一つを抽出し、それを所定の抽選テーブルに当てはめることで行われる。
【0073】
出力ポート57は、左中右の各リール駆動モータ67への制御信号、メダル払出モータ68への制御信号、メダルブロッカソレノイド69への制御信号を出力する。
【0074】
出力ポート58は、各種ランプおよび表示機への出力データを出力する。すなわち、1メダルランプ7、2メダルランプ8、3メダルランプ9、スタートランプ10、リプレイ賞入賞表示ランプ11、入賞表示ランプ12、打ち止め表示ランプ13、BBゲーム中表示ランプ14、RBゲーム中表示ランプ15、メダル投入可能表示ランプ16、クレジット枚数表示機25、ボーナスカウント表示機26、メダル配当表示機27へのランプ点灯信号あるいは表示信号を出力する。
【0075】
データ送出回路59は、演出機構制御基板70に送信するデータを送信する回路である。送出タイミング制御回路60は、データ送出回路59の送信タイミングを制御する回路である。
【0076】
演出機構制御基板70は、遊技演出を制御する機能を有する。遊技演出は、遊技演出装置1およびスピーカ3、4および32、さらにランプ2および5から行われる。演出機構制御基板70は、CPU72、遊技演出装置駆動回路73、乱数発生回路74、データ入力回路75、クロック発生回路76、ランプ駆動回路77、RAM78、サウンドLSI(large scale integrated circuit)79、アンプ回路80、音声ROM81、を含む。
【0077】
CPU72は、演出機構制御基板70の機能を統括制御するもので、各種信号やデータの制御および演算を行う。遊技演出装置駆動回路73は、CPU72からの指示に従い遊技演出装置1を駆動する機能を有する。乱数発生回路74は、演出機構制御基板70で行われる抽選処理を行う際に利用する乱数を発生する。データ入力回路75は、遊技制御基板から送られてくるデータを受け取る回路である。クロック発生回路76は、CPU72の動作タイミングをとるクロック信号を発生する。ランプ駆動回路77は、演出用のランプ2および5を駆動する。RAM78はデータワークエリアとして使用される。サウンドLSI79は、音響データを制御し演算を行い、演出処理用の音響信号を生成する。アンプ回路80は、サウンドLSI79で生成された音響信号を増幅する。増幅された音響信号は、音量調節回路85で音量が調節され、スピーカ3、4および32から演出音として出力される。音声ROM81には音声、演出効果のための音源その他の音源データが記録される。
【0078】
以下、図1に例示する遊技機による遊技の一例を詳細に説明する。図3および図4は、本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。このフローチャートに例示した手順は、ROM54に記録されているプログラムによって、遊技制御基板50において実行される。
【0079】
まず、1ゲームの処理が開始されると、ベット操作があるかを判断し(ステップ301)、ベット操作がある場合はステップ302に進む。ベット操作を検知するまではステップ301は繰り返される。ステップ301でベット操作を検知すると、スタートレバーの操作があるか、が判断され(ステップ302)、スタートレバーの操作が検知されれば、ステップ303へ進む。ここで、スタートレバーの操作を検知するまではステップ302は繰り返される。
【0080】
ステップ303でベット操作を禁止し、次にゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理を行う(ステップ304)。図5は、ステップ304で行われるゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
以下、図5を用いてステップ304で行われる処理の一例を詳細に説明する。まず、BBゲーム中であるか、を判断し(ステップ501)、BBゲーム中であれば、ステップ502に進み、BBゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う(ステップ502)。ステップ501において、BBゲーム中でなければ、ステップ503へ進む。ステップ503において、RBゲーム中であるか、が判断され、RBゲーム中であればステップ504へ進み、RBゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う。ステップ503において、RBゲームでなければステップ505へ進む。ステップ505において、リプレイタイム中か、が判断され、リプレイタイム中であればステップ506へ進み、リプレイタイム中用の賞群抽選テーブルの設定を行う。ステップ505において、リプレイタイム中でなければ、ステップ507へ進み、通常ゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う。こうして、ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルの設定処理(ステップ304)が行われる。
【0082】
図19は、賞群抽選テーブルを例示した図であり、(a)は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルを、(b)はリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルを、(c)はBBゲーム用の賞群抽選テーブルを、(d)はRBゲーム用の賞群抽選テーブルを各々例示する。図示するように、通常ゲームではリプレイ賞への当選確率が1/7であるのに対し、リプレイタイム中では1/1.1とリプレイ賞に当選する確率が極めて高い。このためリプレイタイム中では極めて高い確率でリプレイ賞の当選フラグが立つことになる。よって、後に説明するリール停止制御テーブルの選択において、その選択に用いるフラグとしてリプレイ賞の当選フラグを利用することが可能となり、仮にストックされたBB賞やRB賞のボーナス賞の当選フラグが存在してもこれを消費せず、ストックすることが可能となる。なお、BBゲーム用の賞群抽選テーブルでは各賞に当選する確率が高く設定されており、高当選確率でゲームを楽しむことができる。また、RBゲーム用の賞群抽選テーブルでもJAC賞に当選する確率が極めて高く、高いメダルの配当が期待できるゲームを楽しむことができる。
【0083】
図3のフローチャートに戻り、ステップ304の終了後、ステップ304で設定された賞群抽選テーブルを用いて内部抽選を行う(ステップ305)。次にステップ305の内部抽選の結果、リプレイ賞に当選したか、が判断され(ステップ306)、リプレイ賞に当選していれば、ステップ307へ進み、リプレイ賞の当選フラグがセットされる。リプレイ賞が抽選されていなければ、ステップ308へ進み、各種小役に当選しているか、が判断され、各種小役に当選していれば、ステップ307へ進み、当選した小役に対応した当選フラグがセットされる。ステップ308の判断において、各種小役に当選していなければ、ステップ309へ進む。また、ステップ307において、リプレイフラグまたは各種小役のフラグがセットされた後、ステップ309へ進む。
【0084】
ステップ309において、リプレイタイム中か、が判断され、リプレイタイム中であれば、リプレイタイム中処理(ステップ310)が行われ、リプレイタイム中でなければ、ステップ311へ進む。リプレイタイム中処理(ステップ310)については後述する。
【0085】
ステップ309において、リプレイタイム中でないとの判断が下された場合、ステップ311へ進む。ステップ311では、ボーナス(BB賞またはRB賞)のストックがあるか、を判断し、ボーナスがストックされていれば、ボーナス放出処理(ステップ312)へ進む。つまり、リプレイタイム中でなく、ボーナスのストックがある場合、ボーナス放出処理(ステップ312)が実行される。ボーナス放出処理(ステップ312)については後述する。
【0086】
ステップ311において、ボーナスストック中でないと判断されると、BB賞またはRB賞に当選したか、が判断され(ステップ313)、BB賞またはRB賞に当選していれば、リプレイタイム設定処理(ステップ314)へ進み、BB賞またはRB賞に当選していなければ、ステップ315へ進む。リプレイタイム設定処理(ステップ314)については後述する。
【0087】
ステップ315では、ハズレか、が判断され、ハズレであれば、ハズレフラグをセットし(ステップ316)、ハズレでなければステップ317へ進む。ステップ317では、ビックボーナスか(BB賞に当選か)、が判断され、ビックボーナスであれば、ビックボーナスのストックをプラス1加算し(ステップ318)、そうでなければステップ319へ進む。ステップ319では、レギュラーボーナスか(RB賞に当選か)、が判断され、レギュラーボーナスであれば、レギュラーボーナスのストックをプラス1加算し(ステップ320)、そうでなれば、ステップ321(図4)へ進む。
【0088】
ここで、リプレイタイム中処理(ステップ310)の一例を詳述する。図6は、リプレイタイム中処理の一例を示すフローチャートである。リプレイタイム中処理が開始されると、まずハズレか、が判断され(ステップ601)、ハズレであれば、ハズレフラグがセットされ(ステップ603)、ハズレでなければ、リプレイタイム数の減算(ステップ602)が行われる。つまり、内部抽選においてハズレが抽選されていれば、ハズレフラグをセットし、ハズレが抽選されていなければ、リプレイタイム中におけるゲームの消化を演算処理するためにリプレイタイム数を1減算する処理を行う。そして、ハズレフラグをセット(ステップ603)したら、ステップ605へ進む。なお、リプレイタイム数というのは、リプレイタイムを構成するゲーム数のことである。また、リプレイタイム中におけるハズレへの当選確率は極めて小さいので、ほとんどの場合、ステップ601からステップ602へと進む。
【0089】
ステップ602の後、リプレイタイムが終了か、の判断を行い(ステップ604)、リプレイタイム数が残っていなければ、ステップ605へ進む。また、リプレイタイム数がまだ残っていれば、ステップ606へ進む。
【0090】
ステップ605では、リプレイタイムの設定がクリアされる。つまり、内部抽選でハズレが抽選され、ステップ603においてハズレフラグがセットされた場合、リプレイタイムの設定はクリアされる(ステップ605)。また、ステップ604において、リプレイタイムの終了が判断された場合もリプレイタイムの設定はクリアされる(ステップ605)。リプレイタイムの設定のクリアは、リプレイタイムを終了させるための手順の一部である。つまり、ここで、内部抽選の結果がハズレである場合と、リプレイタイム数を全て消化した場合に、リプレイタイムを終了させるための手順の一部が実行される。
【0091】
ステップ604の判断において、リプレイタイムが終了でない場合、およびステップ605において、リプレイタイムの設定がクリアされた場合、次にボーナスか、が判断される(ステップ606)。ボーナスに当選していれば、つまりBB賞またはRB賞に当選していれば、ボーナス初当たり時フラグをセットし(ステップ607)、リプレイタイム中処理は終了する。また、ステップ606の判断でボーナスに当選していない場合もリプレイタイム中処理は終了する。ボーナス初当たり時フラグとは、通常ゲームにおいてボーナスに初めて当選した場合に立つフラグである。このボーナス初当たり時フラグがセットされて選択されたリール停止制御テーブルでは、極めて低い確率でしかボーナス賞に入賞することが出来ないようにリールが制御される。本来リプレイタイム以外の通常ゲームにおいて利用されるフラグであるが、本ステップでボーナス初当たり時フラグをセットすることにより、リプレイタイム中のボーナス賞への入賞を実質的に停止し、ボーナスフラグのストックを実現できる。
【0092】
次に、ボーナス放出処理(図3のステップ312)の一例を詳述する。図7は、ボーナス放出処理の一例を示すフローチャートである。ボーナス放出処理が開始されると、まずハズレか、が判断され(ステップ702)、ハズレであればステップ703へ進み、ハズレでなければボーナス放出処理を終了する。ステップ703では、放出優先順位がレギュラーボーナス(RB)か、が判断され、レギュラーボーナスであれば、RB賞当選フラグが最上位にセットされ(ステップ705)、そうでなければBB賞当選フラグが最上位にセットされる(ステップ704)。なお放出優先順位は、任意に定められる。以上のようにしてボーナス放出処理312が行われる。
【0093】
次にリプレイタイム設定処理(ステップ314)の一例を詳述する。図8は、リプレイタイム設定処理の一例を示すフローチャートである。リプレイタイム設定処理が開始されると、まずリプレイタイムの設定が行なわれ(ステップ801)、ついでリプレイタイム数が決定され(ステップ802)、さらに決定されたリプレイタイム数が設定される(ステップ803)。そして最後にボーナス初当たり時フラグをセットする(ステップ804)。リプレイタイムの設定(ステップ801)では、リプレイタイムであることを示すリプレイタイム中フラグが設定される。ステップ804でボーナス初当たり時フラグをセットするのは、当該ゲームでのボーナス賞への入賞確率を極めて小さなものとし、実質的にボーナス賞への入賞を成立させないためである(次ゲームからリプレイタイムへ移行する)。
【0094】
図3のステップ304〜ステップ321の前段階までの動作の流れの一例は、概略以下のように説明できる。まず、ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルに従って内部抽選が行われ(ステップ305)、その結果を受けてハズレフラグ以外の小役賞の当選フラグがセットされる。そしてリプレイタイム中であれば、リプレイタイム中処理(ステップ310)において、リプレイタイムを消化する処理またはリプレイタイムをクリアする処理(終了する処理)が行われる。リプレイタイム中でなく、ボーナスがストックされていれば、ボーナスの放出処理を行う(ステップ312)。リプレイタイム中ではなく、さらにボーナスのストックもない状態でボーナス(BB賞またはRB賞)に内部当選している場合、リプレイタイム設定処理が行われる(ステップ314)。つまり、リプレイタイム中ではなく、さらにボーナスのストックもない状態でボーナスに当選した場合、リプレイタイムへ移行するための処理が行われる。リプレイタイム中でなく、さらにボーナスストックがなく、さらにボーナスに当選しておらず、さらにハズレである場合、ハズレフラグがセットされる(ステップ316)。そして、ビックボーナスに当選か(BB賞か)、レギュラーボーナスに当選か(RB賞か)、が判断され、その判断結果に応じてビックボーナスのストック(ステップ318)、またはレギュラーボーナスのストック(ステップ320)が行われる。ボーナス放出処理(ステップ312)において、BB賞またはRB賞の当選フラグがセットされた場合、それはリプレイタイム中ではないので(ステップ309の判断が偽なので)、以後の処理において、BB賞またはRB賞への入賞が可能となる。こうして、リプレイタイムの終了後にリプレイタイム中にストックされたボーナスへの入賞が可能となる。
【0095】
次に図4のステップ321以下に示す処理の流れについて説明する。ステップ321では、セットされている当選フラグに応じたリール停止データ群を選択する。なお、ここでいう当選フラグにはハズレフラグも含まれる。リール停止データ群には、3つのリールそれぞれの停止を制御するリール停止制御テーブルが含まれる。各リール停止制御テーブルは、各当選フラグに対応して用意されている。なお、リプレイフラグに対応したリール停止データ群には、リプレイ賞への入賞確率の低いリール停止制御テーブル1と、リール停止制御テーブル1に比較してリプレイ賞への入賞確率の高いリール停止制御テーブル2と、リプレイ賞への入賞確率が低く、かつ、ボーナスストック数(ビックボーナスおよびレギュラーボーナスの双方のストック数)が所定の値以上(たとえば10以上)である場合にのみ選択されるリール停止制御テーブル3の3種類が含まれる。リール停止制御テーブル1、リール停止制御テーブル2およびリール停止制御テーブル3については後述する。
【0096】
ステップ321の処理が終了後、リールの回転を開始し(ステップ322)、ついでリール回転停止処理(ステップ323)を行う。
【0097】
以下、リール回転停止処理の一例を詳述する。図13および図14は、リール回転処理の一例を示すフローチャートである。リール回転処理が開始されたら、遊技者によって1回目ボタンが押下されたか、を判断する(ステップ131)。ここでいう1回目ボタンとは、遊技者が押下する最初(1番目)のストップボタン28(図1参照)をいう。つまり、1回目ボタンとは、左/中/右のボタンの中で遊技者が最初に押下したストップボタンをいう。
【0098】
1回目ストップボタンの停止操作が確認されたら、押下されたストップボタンの番号を取得する(ステップ132)。ストップボタンの番号は、例えば、左から右へ1、2、3と付与されている。ついで、停止操作直後の図柄番号を取得し(ステップ133)、さらに入賞ラインを決定する(ステップ134)。入賞ラインは、メダル賭枚数により決定する。例えば、図1に例示する遊技装置において、メダル賭枚数が1枚であれば横一線、メダル賭枚数が2枚であれば横三線、メダル賭枚数が3枚であれば横三線に加えて、左上から右下への一線および左下から右上への一線の計五線、というように入賞ラインを決定する。
【0099】
次にベル賞か、が判断され(ステップ136)、ベル賞でなければステップ139へ進み、ベル賞であればステップ137へ進む。ステップ137では、押順抽選で決めたベル賞の押順に1番目ボタンのボタン番号が一致しているかを判断する。ここで、1番目ボタンのボタン番号が押順に一致していれば、ステップ139へ進み、そうでなければステップ138へ進む。ステップ138では、ハズレ用第1リール停止制御テーブルの決定が行われる。ここで、ハズレ用第1リール停止制御テーブルというのは、1番目ボタンに対応したリール(第1リール)の停止制御を行うテーブルであって、ハズレ用のものをいう。
【0100】
ステップ131〜ステップ139までの動作の流れは、下記のように説明できる。つまり、1回目ボタンの押下を検知したら、入賞ラインを決定し(ステップ134)、ついでベル入賞か(ステップ136)、を判断する。ベル賞であれば、押下された第1ボタンが決められている押順に一致しているか、が判断される(ステップ137)。押順が一致していない場合、それは遊技者がベル賞を成立させることができないことを意味するから、ステップ138へ進み、ハズレ用第1リール停止制御テーブルの使用を決定する。
【0101】
ベル賞でない場合(ステップ136の判断が偽)またはベル賞に当選していて第1ボタンの押順が一致している場合(ステップ137の判断が真)、ステップ139へ進む。そして、当選フラグに対応した第1リール停止制御テーブルの決定処理が行われる。
【0102】
ステップ139では、第1リールを停止させるための制御を行うためのテーブルが選択される。このテーブルは、リール毎にBB賞用リール停止制御テーブル、RB賞用リール停止制御テーブル、チェリー賞用リール停止制御テーブル、スイカ賞用リール停止制御テーブル、ベル賞用リール停止制御テーブル、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3、ハズレ用リール停止制御テーブルを含む。ステップ139での処理の詳細は後述する。
【0103】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼす(入賞させない)ように設定されているテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイタイム時に用いられる。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1では、内部抽選でリプレイ賞に当選しても、蹴り飛ばし操作によって、リプレイ役が揃い難いように設定されている。
【0104】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル2は、通常ゲーム時に用いられるテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル2は、内部抽選でリプレイ賞が当選した場合の100%の引き込み制御を行う設定となっている。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイ賞への入賞確率が、通常ゲーム時にリプレイ賞用リール停止制御テーブル2が選択された場合の入賞確率とほぼ同じになるように設定されている。
【0105】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル3は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1と同様にリプレイタイム時に用いられ、リプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼす(入賞させない)ように設定されているテーブルである。かつ、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3はボーナスのストック数が所定の値の時にのみ選択されるテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル3は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1とは異なり、特定の図柄が表示されるようにリール制御を行うテーブルである。具体的にはある図柄が通常起こりえないようなパターン(たとえば「V」字パターンのように特殊なイメージを想起させるようなパターン)が表示される。このような特殊なパターンを表示させることによって遊技者に報知を行うことができる。特に遊技者の注意はリールに集中される傾向にあるので、リール制御によって報知を行うことは遊技者の負担を軽くしゲームを続行しやすくするメリットがある。
【0106】
以下、リプレイ賞用リール停止制御テーブルの一具体例を説明する。例えば、通常ゲーム時におけるリプレイ賞の当選確率が、約1/7と設定されている場合、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2でリプレイ図柄の100%引き込みが行われるので、通常ゲームにおけるリプレイ賞の入賞確率も約1/7となる。一方、リプレイタイムゲームにおけるリプレイ賞への当選確率は、1/1.4というように高く設定されている。しかし、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1あるいは3で大半のリプレイ図柄の取りこぼしを意図的に行うことで、実質的なリプレイ賞への入賞確率は、約1/7となる。つまり、この場合、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、約1/1.4の確率で当選するリプレイ賞を意図的に入賞させ難くするリール停止制御を行い、それにより実質的なリプレイ賞への入賞確率が約1/7となるように設定されている。これにより、後述するリプレイ賞への入賞が集中する処理が行われる状態以外では、リプレイタイム中であることを遊技者が認識することを困難にできる。
【0107】
図20は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2(すなわち100%引き込み制御を行う)の具体例を示した図である。図20(a)は左リールおよび中リールがすでに停止され、右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図である。図20(b)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル2と停止図柄とを例示する。図20(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。なお、図20(b)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。すなわち、リール制御においてはストップボタンの押下操作によって取得した図柄番号とリール停止制御テーブルとを参照し、リール停止制御テーブル中に記録されている図柄番号でリールを停止するように制御される。リール停止制御では一般に4コマ分の図柄の引き込み制御が許容されるので、たとえば図柄番号2〜4を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、1〜3コマの引き込み制御を行って図柄番号1の「プラム」で停止させる。勿論引き込み制御を行わず図柄番号1が取得されたときには図柄番号1の「プラム」で停止させることもできる。このようにリプレイ賞用リール停止制御テーブル2では、図柄番号1〜4を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には図柄番号1の「プラム」で停止させるリール制御を行う。同様に、図柄番号5〜8を取得するタイミングの場合には図柄番号5の「プラム」で停止させ、図柄番号9〜12を取得するタイミングの場合には図柄番号9の「プラム」で停止させ、図柄番号13〜16を取得するタイミングの場合には図柄番号13の「プラム」で停止させ、図柄番号17〜21を取得するタイミングの場合には図柄番号17の「プラム」で停止させるリールの制御を行う。これら制御の結果は、何れのタイミングでストップボタンが押下されても右リール中段の停止図柄は「プラム」であり、図20(c)に示すように中段横一線の入賞ラインにおいてプラム役(リプレイ賞)の入賞が確定する。
【0108】
図21は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1(すなわちリプレイ賞に入賞しないよう蹴り飛ばし制御を行う)の具体例を示した図である。図21(a)は左リールおよび中リールがすでに停止され、右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図である。図21(b)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル1と停止図柄とを例示する。図21(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。なお、図21(b)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20に例示する場合と同様にリール制御が行われるので、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1では、図柄番号1を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、図柄番号1の「プラム」で停止させ、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、図柄番号2の「ベル」で停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「ベル」で停止させ、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「ベル」で停止させ、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「ベル」で停止させ、図柄番号18〜21を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「ベル」で停止させるリールの制御を行う。ここでリプレイ賞の入賞を成立させるためには右リール中段の停止図柄を「プラム」にしなければならないが、前記のとおり、21ある図柄番号のうち「1」の図柄番号が取得された場合にのみプラム役を揃えることができる。つまりリプレイ賞用リール停止制御テーブル1が選択されている場合には、仮にリプレイ賞に当選している場合であっても低い確率でしか入賞を果たすことができない。前記したとおり、リプレイタイム中はリプレイ賞に高い確率で当選するリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルが選択されるので、この場合にリプレイ賞用リール停止制御テーブル1を選択し、結果として通常ゲームの場合と等しい確率でリプレイ賞に入賞する状況を作り出せる。なお、図21(c)に示すリール図柄は、図柄番号が6〜9の範囲で取得されるようなタイミングで右リールのストップボタンが押下された場合を例示している。同図に示すように、有効な入賞ラインでプラム役を構成するように図柄は揃わず、リプレイ賞への入賞を果たせない状況になっている。
【0109】
図22〜図24は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3(すなわちリプレイ賞に入賞しないよう蹴り飛ばし制御を行い且つ特殊な報知図柄を表示する)の具体例を示した図である。ここでは、左中右の順にストップボタンが押下された場合を例示する。図22(a)は、その左側に左リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に左リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図22(b)は左リールが停止した状態のリール図柄を例示する。なお、図22(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号2の「プラム」で左リールを停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「プラム」で、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「プラム」で、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「プラム」で、図柄番号18〜21および1を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「プラム」で左リールを停止させるリールの制御を行う。図22(b)に示すリール図柄は、図柄番号が2〜5の範囲で取得されるようなタイミングで左リールのストップボタンが押下された場合を例示している。左リールの上段には常に「ベル」が表示される。
【0110】
図23(a)は、その左側に中リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に中リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図23(b)は左リールおよび中リールが停止した状態のリール図柄を例示する。なお、図23(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号2の「ベル」で中リールを停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「ベル」で、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「ベル」で、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「ベル」で、図柄番号18〜21および1を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「ベル」で中リールを停止させるリールの制御を行う。図23(b)に示すリール図柄は、図柄番号が14〜17の範囲で取得されるようなタイミングで中リールのストップボタンが押下された場合を例示している。中リールの中段には常に「ベル」が表示される。
【0111】
図24(a)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図24(b)は右リールを停止した後のリール図柄を例示する。なお、図24(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号3〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号3の「スイカ」で右リールを停止させる。同様に、図柄番号7〜10を取得するタイミングの場合には図柄番号7の「チェリー」で、図柄番号11〜14を取得するタイミングの場合には図柄番号11の「BAR」で、図柄番号15〜18を取得するタイミングの場合には図柄番号17の「赤7」で、図柄番号19〜21および1〜2を取得するタイミングの場合には図柄番号19の「BAR」で右リールを停止させるリールの制御を行う。図24(b)に示すリール図柄は、図柄番号が11〜14の範囲で取得されるようなタイミングで右リールのストップボタンが押下された場合を例示している。右リールの上段には常に「ベル」が表示される。
【0112】
図22〜24に例示するように、例示するようなリプレイ賞用リール停止制御テーブル3を用いたリール制御では、「ベル」の図柄が「左」、「中」、「右」の各リールにおいて「上段」、「中段」、「上段」に常に表示される。これは「ベル」図柄によって「V字」の形を模して表示したものであり、「ベルの小V字型」と称される。このようにリプレイ賞用リール停止制御テーブル3を用いれば、特殊な図柄表示であるベルの小V字型を表示することが可能である。
【0113】
ステップ139で当選フラグに対応した第1リール停止制御テーブルを決定した後、ステップ139で選択した第1リール停止制御テーブルと図柄番号とから、進みコマ数を取得する(ステップ140)。そして、取得した進みコマ数に従って第1リールを停止する。こうして、1回目ボタンの停止を契機として第1ボタンに対応した第1リールを停止させる制御が行われる。
【0114】
次に2回目ボタンが押下されたか、を判断し(ステップ142)、さらに押下されたストップボタン番号を取得し(ステップ143)、停止操作直後の図柄番号を取得する(ステップ144)。次にベル賞か、が判断され(ステップ146)、ベル賞でなければステップ148へ進み、ベル賞であればステップ147へ進む。ステップ147では、決定しているベル賞の押順に2番目・3番目ボタンのボタン番号が一致しているかを判断する。ここで、2番目・3番目ボタンのボタン番号が押順に一致していれば、ステップ148へ進み、そうでなければステップ149へ進む。ステップ149では、ハズレ用第2・第3リールの停止制御テーブルの決定が行われる。ここで、ハズレ用第2・第3リール停止制御テーブルというのは、2番目・3番目ボタンに対応したリールの停止制御を行うテーブルであって、ハズレ用のものをいう。
【0115】
ステップ142〜ステップ149までの動作の流れは、下記のように説明できる。つまり、2回目・3回目ボタンの押下を検知したら、ベル入賞か(ステップ146)、を判断する。ベル賞であれば、押下された第2・第3ボタンが決められている押順に一致しているか、が判断される(ステップ147)。押順が一致していない場合、それは遊技者がベル賞を成立させることができないことを意味するから、ステップ149へ進み、ハズレ用第2・第3リール停止制御テーブルの使用を決定する。ベル賞当選でない場合、またはベル賞当選で且つ第2・第3ボタンの押順が一致している場合、ステップ148へ進み、当選フラグに対応した第2・第3リールの停止制御テーブルの決定処理が行われる。
【0116】
ステップ148では、第2・第3リールを停止させる制御を行うためのテーブルが選択される。このテーブルは、リール毎に用意されたBB賞用リール停止制御テーブル、RB賞用リール停止制御テーブル、チェリー賞用リール停止制御テーブル、スイカ賞用リール停止制御テーブル、ベル賞用リール停止制御テーブル、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3、ハズレ用リール停止制御テーブルを含む。ステップ148での処理の詳細は後述する。
【0117】
ステップ148またはステップ149の後、ステップ150へ進みリール停止制御テーブルと図柄番号とにより、進みコマ数を取得する。そして、取得した進みコマ数どおりに第2リールの停止処理を行う(ステップ151)。
【0118】
次に3回目のボタン停止か、を判断し(ステップ152)、3回目ボタンが押下されていれば、押下されたストップボタンの番号を取得し(ステップ153)、さらに停止操作直後の図柄番号を取得する(ステップ154)。そして、リール停止制御テーブルと図柄番号とから進みコマ数を取得し(ステップ155)、進みコマ数通り第3リールを停止させる処理を行う(ステップ156)。以上のようにしてリール回転停止処理(図4のステップ323)が行われる。
【0119】
以下、図13のステップ139および図14のステップ148に示す処理の一例を詳述する。処理の流れは、第1〜第3リールにおいて同じである。図15は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0120】
当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理が開始されると、リプレイ当選か、を判断し(ステップ161)、リプレイ当選でなければステップ166へ進み、リプレイ当選であればステップ162へ進む。ステップ166では、当選フラグに対応したリール停止制御テーブルが決定される。ステップ162では、リプレイタイム中か、が判断され(ステップ162)、リプレイタイムであれば、ステップ163へ進み、リプレイタイム中でなければステップ168に進む。ステップ163では、リプレイタイム中でのボーナスストック数が10以上であるかが判断される。ストック数が10以上であれば、確率抽選テーブル2が選択され(ステップ164)、確率抽選テーブル2に従ってリプレイ賞用のリール停止制御テーブル1、2または3が選択さる(ステップ165)。この選択されたリール停止制御テーブル1、2または3は当選フラグに対応したリール制御テーブルとなる。ステップ163でNOと判断された場合、つまりボーナスストック数が10未満であると判断された場合は、確率抽選テーブル1を選択し(ステップ166)、確率抽選テーブル1に従ってリプレイ賞用のリール停止制御テーブル1または2が選択さる(ステップ167)。この選択されたリール停止制御テーブル1または2は当選フラグに対応したリール制御テーブルとなる。
【0121】
ここで、確率抽選テーブル1は、リール停止制御テーブル1または2を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。また、確率抽選テーブル2は、リール停止制御テーブル1、2または3を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。これにより、通常ゲームにおけるリプレイ賞への入賞確率とストック期間におけるリプレイ賞への入賞確率を同等に制御することができる。
【0122】
また、確率抽選テーブル2においては、所定の確率でリール停止制御テーブル1または3が選択されるように定められている。これにより、リプレイ賞に入賞しない場合には、所定の確率で通常のリール制御(リール停止制御テーブル1)または特殊なリール制御(リール停止制御テーブル3)が行われ、特殊な出目パターンが出現するようになる。この特殊な出目パターンの出現によって遊技者はボーナスゲームのストック数が10以上のレベルにあることを知ることが可能になる。このような出目パターンによる報知によって遊技者にボーナスゲームのストック数のレベルを報知することができる。
【0123】
以上のようにして、リールの停止制御を行うためのリール停止制御テーブルが決定される。この処理では、リプレイ賞に当選していなければ、当選している賞群に対応する当選フラグ(ハズレフラグも含む)に対応したリール停止制御テーブルが決定される(ステップ168)。また、リプレイ賞に当選しており、リプレイタイム中で且つボーナスストック数が10以上であれば、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3が選択されうるようになる。こうして、リプレイタイム中におけるボーナスストック数が10以上であるか否かをある程度の確率で遊技者に報知できる。
【0124】
以下、図4のフローチャートに戻り説明を続ける。リール回転停止処理(ステップ323)の後、ベル入賞役か、が判断される。つまり、ベル賞に入賞したか、が判断される。ベル入賞役であればメダル15枚の払出処理が行われる(ステップ325)。ベル入賞役でなければスイカ入賞役か、が判断される(ステップ326)。スイカ入賞役であればメダル5枚の払出処理が行われる(ステップ327)。スイカ入賞役でなければ、チェリー入賞役か、が判断される(ステップ328)。チェリー入賞役であればメダル2枚の払出処理が行われる。チェリー入賞役でなければRBゲーム中か、が判断される(ステップ330)。RBゲーム中であれば、RBゲーム終了判断処理が行われる(ステップ331)。RBゲーム終了判定処理については後述する。RBゲーム中でなければ、RB入賞役か、が判断される(ステップ332)。RB入賞役であればRBゲーム開始処理が行われる(ステップ333)。RBゲーム開始処理については後述する。RBゲーム入賞役でなければ、BBゲーム中か、を判断する(ステップ334)。BBゲーム中であれば、BBゲーム終了判断処理が行われる(ステップ335)。BBゲーム終了判断処理については後述する。BBゲーム中でなければ、BB入賞役か、が判断される(ステップ336)。BBゲーム中であれば、BBゲーム開始処理が行われる(ステップ337)。BBゲーム開始処理については後述する。BBゲーム中でなければ、ステップ338へ進む。
【0125】
ステップ338では、リプレイ入賞役か、が判断される。リプレイ入賞役であれば、図3のステップ302へ進み、次ゲームの処理が開始される。つまり、ゲームのリプレイが行われる。ステップ338の判断において、リプレイ入賞役でなければ、両ボーナス終了ゲームか、が判断される(ステップ339)。つまり、ステップ339において、当該ゲームがBBゲームまたはRBゲームの最終ゲームであるか、が判断される。当該ゲームがBBゲームまたはRBゲームの終了ゲームであれば、ボーナスストック中か、が判断される(ステップ340)。つまり、ステップ340において、BB賞またはRB賞のストックがあるか、を判断する。ボーナスストック中であれば、再度リプレイタイム設定処理が行われる(ステップ341)。リプレイタイム設定処理は、図8に例示されるフローチャートに従って行われる。
【0126】
ステップ339において、当該ゲームが両ボーナス終了ゲームでないと判断されると、当選フラグがクリアされ(ステップ342)、さらにBET操作禁止が解除され(ステップ343)、1ゲームが終了する。また、ステップ340において、ボーナスストック中でない、と判断された場合もステップ342さらにステップ343へ進み1ゲームが終了する。また、リプレイタイム設定処理が行われた(ステップ341)場合もステップ342さらにステップ343へ進み1ゲームが終了する。
【0127】
ステップ339〜ステップ341の処理により、ボーナスゲームのストックが残っている場合に、リプレイタイムを構成するゲーム数が再設定され、次のリプレイタイムへの移行が準備される。
【0128】
以下、RBゲーム終了判定処理(図4のステップ331)について説明する。図9は、RBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。RBゲーム終了判定処理が開始されると、JAC入賞役か、が判断され(ステップ901)、JAC入賞役であれば、メダル15枚の払出処理が行われ(ステップ902)、JAC入賞役でなければ、JACゲーム数を1減らす減算処理が行われる(ステップ906)。ステップ902において、メダル15枚の払出処理が行われた後、JAC入賞回数を1減らす減算処理が行われる(ステップ903)。ここで、JAC入賞回数とは、RBゲーム中において、JAC賞に入賞可能な回数をいう。ステップ903の後、残っているJAC入賞回数が0か、の判断が行われ(ステップ904)、残りのJAC入賞回数が0であればステップ909へ進み、残りのJAC入賞回数が0でなければステップ905へ進む。
【0129】
ステップ905では、残りのJAC入賞回数をボーナスカウント表示機26(図1参照)に表示し、さらにJACゲーム数を1減じる減算処理を行う(ステップ906)。その後、残りのJACゲーム数(RBゲーム中に消化可能なJACゲームの数)が0か、が判断され(ステップ907)、残りのJACゲーム数が0であれば、ステップ909へ進み、残りのJACゲーム数が0でなければ、ステップ908へ進む。ステップ908では、残りのJACゲームの回数をボーナスカウント表示機26に表示する。次にレギュラーボーナスストック数(RBストック数)を1減算する処理を行い(ステップ911)、RBゲーム終了判定処理を終了する。
【0130】
ステップ904において、残りのJACゲーム入賞回数が0である場合、つまりこれ以上JACゲーム入賞が不可能な場合、RBゲーム中フラグがクリアされ(ステップ909)、さらにステップ910へ進む。ステップ910では、BBゲーム中か、が判断され(ステップ910)、BBゲーム中であれば、ステップ912へ進み、そうでなければステップ911へ進む。BBゲーム中である場合、RB入賞回数を1減ずる減算処理が行われ(ステップ912)、さらに残りのRB入賞回数(BBゲーム中に入賞可能なRBゲームの残数)が0か、が判断される(ステップ913)。ステップ913での判断において、残りのRB入賞回数が0である場合、ステップ915へ進み、そうでない場合はステップ914へ進む。ステップ914では、残りのRB入賞回数をボーナスカウント表示機26に表示する。ステップ913における判断で、残りのRB入賞回数が0である場合、BBゲーム中フラグがクリアされ(ステップ915)、さらにビックボーナスストック数(BBストック数)を1減算する処理が行われる(ステップ916)。こうして、RBゲーム終了判定処理が行われる。
【0131】
次にRBゲーム開始処理(図4のステップ333)について説明する。図10は、RBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。RBゲームの開始処理が始まると、まずRBゲーム中フラグのセットが行われ(ステップ921)、ついでJAC当たり賞の入賞回数の設定(例えば8回)の設定が行われ(ステップ922)、さらにJACゲームを行える回数の設定(例えば12回)が行われる(ステップ923)。
【0132】
次にBBゲーム終了判断処理(図4のステップ335)について説明する。図11は、BBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。BBゲーム終了判定処理が始まると、BBゲーム数(BBゲームを行えるゲーム数)を1減ずる減算処理が行われ(ステップ931)、ついで残りのBBゲーム数が0であるかの判断が行われる(ステップ932)。ステップ932の判断において、残りのBBゲーム数が0である場合、BBゲームフラグをクリアする処理が行われ(ステップ934)、ついでビックボーナスストック数の減算が行われる(ステップ935)。他方で、ステップ932の判断において、残りのBBゲーム数が0でない場合、残りのBBゲームの回数がボーナスカウント表示機26に表示される。
【0133】
以下、BBゲーム開始処理(図4のステップ337)について説明する。図12は、BBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。BBゲーム開始処理が始まると、BBゲーム中フラグがセットされ(ステップ941)、ついでRB入賞回数(例えば2回)が設定され(ステップ942)、ついでBBゲーム回数(例えば30回)の設定が行われる(ステップ943)。なお、RB入賞回数というのは、BBゲーム中においてRBゲームを行える回数であり、BBゲーム回数というのは、BBゲームを行えるゲームの回数をいう。
【0134】
上記したとおりリプレイタイムにおけるボーナスストック数のレベルを遊技者に報知することが可能である。このようなボーナスストック数の報知機能を備えることによって、緩慢になりがちなストック期間においても遊技者の期待感を向上させゲームの楽しみを増加させることが可能になる。
【0135】
なお、前記した例では、ボーナスストック数のレベルを10以上と10未満で分けたが10にする必要は必ずしもないことは勿論である。それ以上の数またはそれ以下の数であっても良いことは勿論である。
【0136】
また、前記例では、報知し得る場合(すなわち前記例ではストック数10以上)には、同一の報知確率で報知する例を示したが、たとえばストック数によって報知確率を変動させることも可能である。たとえばストック数10〜19では第1確率で、ストック数20以上では第2確率で報知し、第2確率を第1確率より高く設定するような態様も可能である。
【0137】
さらに、前記例では、リプレイ賞に当選し、かつはずれ(つまりリプレイ賞に入賞しない場合)に特定の出目パターンで報知する例を示したが、リプレイ賞に入賞する場合に、通常の入賞図柄パターンとは相違する図柄パターンを表示することによって報知することも可能である。たとえばリプレイ賞への入賞が通常横一列に図柄が揃うことによって入賞が確定されるような場合、報知用のリール停止制御テーブルとして斜めに図柄が揃うようにリール制御されるリール停止制御テーブルを用意することが可能である。このようなリプレイ賞に入賞し、かつ特殊は出目パターンが揃うよう制御されるリール停止制御テーブルによって、報知を行うことも可能である。また、リプレイ賞だけでなく、他の小役賞に入賞した場合にこれら小役賞の通常の出目パターンとは相違する他の特殊な出目パターンによって報知を行うことも可能である。
【0138】
さらに、前記例では、リール制御による報知の例を説明したが、報知はリール制御によるものに限られず、たとえば音や光あるいは画像による演出効果によって行うことも可能である。これら演出効果は、前記したリール制御と併せて行うことも勿論可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、実施の形態1における当選フラグに対応したリール制御テーブルの決定処理(図15)における変更例を例示する。図16は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理の他の例を示すフローチャートである。以下、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明を行う。ここで説明を省略した部分については実施の形態1と同様である。
【0139】
ステップ163においてボーナスゲームのストック数が10以上であると判断された場合、さらにリプレイタイムの消化ゲーム数の区分が何れに対応するかを判断する(ステップ171)。ここでリプレイタイムの消化ゲーム数は、リプレイタイム設定処理(図8)が開始された際にリプレイタイム数の初期値が設定され(これをRT0とする)、現在のリプレイタイム数(RT)の値からRT0−RTを計算することによって求めることができる。区分とは予め定められているゲーム数の範囲であって、たとえば1〜199ゲームを第1区分、200〜399ゲームを第2区分、400以上を第3区分とすることができる。リプレイタイム消化ゲーム数が、前記のように区分された範囲の何れに含まれるかを判断する。
【0140】
そして、第1区分にある場合、低確率抽選テーブルを選択し(ステップ172)、第2区分にある場合、中確率抽選テーブルを選択し(ステップ173)、第3区分にある場合、高確率抽選テーブルを選択する(ステップ172)。ここで、低確率抽選テーブル、中確率抽選テーブルおよび高確率抽選テーブルは、実施の形態1の確率抽選テーブル2と同様にリール停止制御テーブル1、2または3を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。そして、各々の確率抽選テーブルにおいて所定の確率でリール停止制御テーブル1または3が選択されるように定められていることは実施の形態1と同様であるが、低確率抽選テーブル、中確率抽選テーブル、高確率抽選テーブルの順にリール停止制御テーブル3が選択される確率が高くなるように設定されている。
【0141】
このような構成を採用することによって、リプレイタイムの消化ゲーム数が多くなるに従って、高い確率でボーナスストック数が一定レベル以上であることの報知を受ける確率が高くなる。リプレイタイムの消化ゲーム数が多い遊技者には高い確率で報知されるように配慮したものである。
【0142】
なお、本実施の形態2の構成において、前記した実施の形態1の変更(たとえばストック数のレベルを10にする必要がない等)が同様に適用できることは勿論である。
【0143】
また、本実施の形態2の構成に加重して、図17に示すような構成を付加することも出来る。すなわち、ステップ163でボーナスストック数が10以上であると判断された後に、リプレイタイムの消化ゲーム数が相当に高い値(たとえば1000以上)であるかを判断し(ステップ175)、この判断が真の場合、極めて高い確率でリール停止制御テーブル3が選択される超高確率抽選テーブルを選択するようにしてもよい(ステップ174)。すなわち、相当なストック期間のゲーム消化が行われている状態(いわゆるはまり状態)にあるときには、極めて高い確率で報知を行い、ゲーム継続への期待感を高め、ゲームの楽しみを維持増加するようにできる。
【0144】
なお、図17において付加した構成はそれ単独で実施の形態1に適用することも可能である。
【0145】
(実施の形態3)
本実施の形態3は、実施の形態1における当選フラグに対応したリール制御テーブルの決定処理(図15)におけるさらなる変更例を例示する。図18は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。以下、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明を行う。ここで説明を省略した部分については実施の形態1と同様である。
【0146】
ステップ163においてボーナスゲームのストック数が10以上であると判断された場合、さらに現ゲームの態様が遊技者に不利なゲーム態様が選択されているかを判断する(ステップ177)。ここで不利なゲーム態様とは、たとえば1枚がけ、2枚がけ等通常行われるであろうベット枚数である3枚がけより不利な配当しか期待できない賭け枚数の態様や、ストップボタンの押し順が定められている場合に、通常の順序である左中右の順でない順序でストップボタンが押されている態様をいう。実施の形態1で説明した通り、前記実施の形態1では押し順が定められており、左中右の順で無ければたとえリプレイ賞に当選していても入賞できない不利益があるため、それ以外の押し順で停止する操作が行われているゲームは遊技者に不利なゲーム態様である。
【0147】
このようなゲーム態様が選択されているとステップ177で判断した場合、リール停止制御テーブルを選択する確率抽選テーブルとして、高確率抽選テーブルを選択する(ステップ174)。ここで高確率抽選テーブルは、確率抽選テーブル2よりも高い確率でリール停止制御テーブル3が選択される抽選テーブルである。すなわち、不利なゲーム態様を選択する替わりに、報知確率を高めるようにしたものである。遊技者は自己の選択によって、高い確率で報知を受けるか、入賞するかを選択できる。
【0148】
なお、本実施の形態3の構成は、実施の形態1および2に加重して適用することが可能である。また、前記した実施の形態1の変更(たとえばストック数のレベルを10にする必要がない等)が同様に適用できることも勿論である。
【0149】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、ボーナスゲーム等高配当なゲームへの当選が持ち越され、かつ、その持ち越された高配当ゲームが所定の条件を満足した場合に高い確率で実行されるような遊技機において、当選の持ち越し数(ストック数)を遊技者に報知できる技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である遊技機の一例を示した正面図である。
【図2】図1に例示する遊技機の構造を、その機能について示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。
【図5】ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】リプレイタイム中処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】ボーナス放出処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】リプレイタイム設定処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】RBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】RBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】BBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】BBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】リール回転処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】リール回転処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】リール停止制御テーブル決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】リール停止制御テーブル決定処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図17】リール停止制御テーブル決定処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。
【図18】リール停止制御テーブル決定処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。
【図19】賞群抽選テーブルを例示した図であり、(a)は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルを、(b)はリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルを、(c)はBBゲーム用の賞群抽選テーブルを、(d)はRBゲーム用の賞群抽選テーブルを各々例示する。
【図20】リプレイ賞用リール停止制御テーブル2の具体例を示した図である。(a)は右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図であり、(b)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル2と停止図柄とを示す。(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図21】リプレイ賞用リール停止制御テーブル1の具体例を示した図である。(a)は右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図であり、(b)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル1と停止図柄とを示す。(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図22】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に左リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図23】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に中リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リールおよび中リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図24】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リール、中リールおよび右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【符号の説明】
1…遊技演出装置、2…ランプ、3…スピーカ、4…スピーカ、5…ランプ、7…1メダルランプ、8…2メダルランプ、9…3メダルランプ、10…スタートランプ、11…リプレイ賞入賞表示ランプ、12…入賞表示ランプ、13…打ち止め表示ランプ、14…BBゲーム中表示ランプ、15…RBゲーム中表示ランプ、16…メダル投入可能表示ランプ、17…1枚ベットボタン、18…2枚ベットボタン、19…クレジット精算ボタン、20…3枚ベットボタン、21…遊技メダル返却ボタン、22…遊技メダル投入口、23…ドアキー、24…スタートレバー、25…クレジット枚数表示機、26…ボーナスカウント表示機、27…メダル配当表示機、28…ストップボタン、32…スピーカ33…遊技メダル払出口、34…受け皿、35…リール、36…リール、37…リール、50…遊技制御基板、51…CPU、52…入力ポート、53…クロック発生回路、54…ROM、55…RAM、56…乱数発生回路、57…出力ポート、58…出力ポート、59…データ送出回路、60…送出タイミング制御回路、61…リセットスイッチ、62…メダル投入センサ、63…メダル払出センサ、64…メダル満杯センサ、65…位置検出センサ、66…ドアセンサ、67…リール駆動モータ、68…メダル払出モータ、69…メダルブロッカソレノイド、70…演出機構制御基板、72…CPU、73…遊技演出装置駆動回路、74…乱数発生回路、75…データ入力回路、76…クロック発生回路、77…ランプ駆動回路、78…RAM、79…サウンドLSI、80…アンプ回路、81…音声ROM、82…段階設定キースイッチ、85…音量調節回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄を表示するリールの回転によって遊技を行う遊技機に関し、特に、遊技機が、遊技者に高い配当が与えられる可能性が大きい状態にあることを遊技者に報知する技術に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるパチスロと称される遊技装置が知られている。この遊技装置は、スロットマシン、回胴式遊技装置、あるいはリール式遊技装置とも称されている(以下本明細書中では、スロットマシンと称する)。スロットマシンは、一般に以下のような手順で遊技が進められる。(1)メダルの投入およびベット操作、(2)スタートレバー操作、(3)ストップボタンの押下操作、(4)入賞またはハズレの確定とメダルの払い出し、である。
【0003】
一回のゲーム内では以下のような内部処理が一般に行われている。(5)ベット操作によって入賞ラインを有効化してゲームが開始され、(6)スタートレバーを操作することによって、予め記録されたゲームの種類ごとの賞群抽出テーブルを用いて内部抽選を行い、入賞する権利の発生あるいはハズレを決定する。次に、(7)リール(回胴)の回転動作および停止操作を行う。リールの停止操作は、遊技者によるストップボタンの押下を契機に行い、内部抽選で決定された賞またはハズレに対応した停止テーブルを用いて停止制御が行われる。停止制御では、停止テーブルに基づいて、入賞ライン上への図柄の引き込み制御あるいは蹴り飛ばし制御が行われる。以上のようにリールの停止制御を行い、有効ライン上に役を構成する図柄が揃っている場合は対応する賞の入賞が確定し、賞に応じたメダルの払い出し等遊技価値の配当が行われる。
【0004】
スロットマシンにおいては、複数種類のゲームを組み合わせてゲーム性を高めている。例えば、通常ゲーム、高当選通常ゲームおよびジャックゲームを組み合わせた遊技内容が遊技者に提供される。各ゲームにおいて、入賞する確率は相違し、ゲームの種類ごとの賞群抽選テーブルが用意されている。なお、その他特殊なゲームも存在するがここでは説明を省略する。
【0005】
通常ゲームは、複数の賞群およびハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行うゲームである。賞群には、例えばBB賞、RB賞、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞、リプレイ賞(再遊技賞)がある。各賞群に入賞すると、賞に応じた遊技価値の配当を受ける。例えば、BB賞に対してはメダル15枚の払い出しと高当選通常ゲームへの移行、RB賞に対してはメダル15枚の払い出しと所定遊技期間にジャックゲームができる特典、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞は各々メダル15枚、5枚、3枚の払い出し、再遊技賞は同じメダル枚数で再度ゲームが行える特典、である。各賞群に当選する確率は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルに記録され、たとえばBB賞は1/270、RB賞は1/540、スイカ賞は1/70、ベル賞は1/10、チェリー賞は1/128、再遊技賞は1/7である。高い遊技価値が得られるBB賞、RB賞の当選確率は低くなっている。
【0006】
高当選通常ゲームは、内部抽選で当選する確率が通常ゲームより高くなっているゲームである。通常ゲームと同様に複数の賞群およびハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行う。高当選通常ゲームにおける賞群には、たとえばRB賞、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞がある。各賞群に入賞すると、賞に応じた遊技価値の配当を受ける。たとえば、RB賞に対してはメダル5枚の払い出しと所定遊技期間にジャックゲームができる特典、スイカ賞、ベル賞、チェリー賞は各々メダル15枚、5枚、3枚の払い出し、である。各賞群に当選する確率は高当選通常ゲーム用の賞群抽選テーブルに記録され、たとえばRB賞は1/8、スイカ賞は1/8、ベル賞は1/6、チェリー賞は1/60である。このように、高当選通常ゲームにおける当選確率は、通常ゲームよりも高くなっており、それゆえ遊技者はより多くの配当が得られる。
【0007】
ジャックゲームは、単一の賞群とハズレで構成される賞群抽選テーブルを用いて内部抽出を行うゲームである。単一の賞群はたとえばジャック当たり賞であり、たとえば8/10の確率で当選し、入賞した場合にはメダル15枚の払い出しを受ける。つまり、ジャックゲームにおいては極めて高い確率で多数のメダルの払い出しを受けることができる。
【0008】
以上が基本的なスロットマシンの動作の概要である。上述の説明から理解されるように、遊技者は、高当選通常ゲームやジャックゲームを行うことで、通常ゲームに比較して、より多くの遊技価値の配当が受けられる(つまりより多くのメダルが払い出される)。一般的に遊技者は、より多くの遊技価値の配当を望んでいる。従って、遊技者は、BB賞やRB賞への入賞を願いながら遊技を行うことになる。しかし、BB賞やRB賞は、遊技価値の配当が大きいが、その分内部抽選で当選する確率は小さい。よって、長く遊技を続けていてもBB賞やRB賞への入賞は散発的になってしまう。これは遊技者の大きな期待を長期間に渡って散発的にしか満たせないとこを意味し、遊技が単調化して遊技に対する意欲を減殺する可能性があることを意味する。
【0009】
上述のBB賞やRB賞への入賞が散発的になってしまう点を改善したスロットマシンの機能として、ボーナスストック機能と称される機能がある。ボーナスストック機能では、ボーナスストック期間とボーナス放出期間を設ける。ボーナスストック期間では、BB賞やRB賞に当選していても次ゲーム以後極めて高い確率で小役フラグ等ハズレ以外のフラグを成立させ続け、ボーナスフラグが立っていてもリール上でボーナス図柄を揃えることが容易にできない状態を作りだす。例えば、ボーナスへ当選してボーナスフラグが立つと次ゲームから、内部抽選時にほとんどハズレに当選させず、代わりにリプレイ賞の当選確率を上げた賞群抽選テーブルを利用する。このようにするのは、ハズレに当選すると、立っているボーナスフラグが優先されてボーナス入賞用のリール停止制御テーブルが選択されてしまうので、ハズレに当選させずにリプレイ賞に当選させ、リプレイ賞用のリール停止制御テーブルを選択させることで、ボーナスへの入賞ができない状態を作り出すためである。さらに、頻繁にリプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼすようなリール停止制御を行う。こうすると、ほぼ毎ゲームにおいて、リプレイ賞か小役のフラグが立つ状態となり、またハズレが内部抽選時にほとんど成立しないので、ボーナスゲームへの移行は行われず、ボーナスが消化されない状態が維持される。このBB賞やRB賞に入賞する権利が保持された状態(ボーナスがストックされた状態)は、ST(ストックタイム)と称される。またこのストックタイム中は、新たに内部抽選に当選したBB賞やRB賞は累積してストックされてゆく。そして、引き続きゲームが消化されて行き、ある条件が満たされた段階で通常ゲームに移行する。通常ゲームでは、内部抽選でハズレが抽選される確率はストックタイムに比較して高いので、ストックされていたBB賞やRB賞への入賞が果たせる。また、ストックされていたボーナスが複数ある場合は、ボーナスゲームの終了後に再度ストックタイムに突入する。ここで、ストックタイムの期間を複数用意し、上記の再度設定されるストックタイムの期間として短い期間が選択される可能性を与えることで、ストックされていたボーナスが次々と放出される可能性がある遊技を実現できる。これにより、長期間の間(例えば数百ゲーム以上の間)ボーナスゲームへの移行がない状態において、突然複数回のボーナスゲームが連続して行える遊技内容が実現される。なお、ストックタイムは、遊技者側からは判別がし難いように工夫されている。よって、遊技者は、ストックタイムから通常ゲーム状態への移行を期待しながら遊技を行うことになる。
【0010】
しかし、ストックタイム中なのか、あるいはストックタイム中であってもそれが何時まで続くのかが全く分からないと、遊技を行う意欲が保てなくなり、遊技者が途中で遊技を止めてしまう場合もあり得る。これは、スロットマシンの稼働率を下げる要因となり好ましくない。この問題に対応する機能として、ストックタイム中であること、あるいはその終了を示唆する情報をLED表示装置等に表示する機能が知られている。この機能により、遊技者のストックタイム終了への期待感が高められ、遊技を続ける意欲を遊技者に持たせることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ストックタイムの状態にあることを遊技者に報知したとしても、そのストック数がどの程度であるかは遊技者に報知されない。このような場合、ストック数が少ないにも関わらず、遊技者は大きな配当を期待して遊技を継続することがある。前記した通り、ストックタイムにある間はBB賞等の高配当の賞には極めて低い確率でしか入賞しないので、その間遊技者は相当な忍耐を強いられることになる。このような忍耐を遊技者が受け入れるのは、ストックタイム終了後の短期間に高い確率で高配当ゲームが実行されるからである。このような状況においてストックタイムが終了した時に、実際のストック数が期待より少ない場合は、遊技者の大きな期待を裏切ることとなり、ゲームに対する意欲を減殺することになりかねない。よって、ストック数の多寡を遊技者に報知する手段が望まれる。
【0012】
一方、ストックタイム中は、前記した通りボーナスゲーム等高配当ゲームがゲームの進行につれて貯留されることになる。ストックタイム中は前記したとおり遊技者に忍耐を強いることになるため勢いそのゲーム性は楽しみの少ないものになってしまう。この間、たとえば遊技者の期待の中心であるボーナスゲームのストック数を報知すれば、遊技者はそのストック数に応じて期待を膨らませ、ともすれば緩慢になりがちなストックタイムにゲーム性を付与して遊技者の楽しみを増加させることができる。ただし、正確なストック数を遊技者に報知したとすれば、BB賞やRB賞等の高配当ゲームの当選フラグが全くストックされていない遊技機では遊技者は遊技を行おうとせず、一方ストック数が高い遊技機では遊技者は必要以上に遊技を継続する可能性が高くなる。よって、報知は完全に行うのではなく、何らかのあいまい性を導入して報知するべきである。このようなあいまい性もゲームの楽しみを増加させるゲーム性を提供することにもなる。
【0013】
本発明の目的は、ボーナスゲーム等高配当なゲームへの当選が持ち越され、かつ、その持ち越された高配当ゲームが所定の条件を満足した場合に高い確率で実行されるような遊技機において、当選の持ち越し数(ストック数)を遊技者に報知できる技術を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成を説明するに先立ち、本明細書で用いる用語の説明を以下に述べる。明示的に他の定義を付した場合を除き、原則として本明細書で用いる用語は以下に定義する意味に用いることとする。
【0015】
「役」とは、図柄の組み合わせのうち遊技価値を与えるものをいう。たとえば「赤7役」、「プラム役」、「ベル役」、「リプレイ役」などがある。
【0016】
「賞群」とは、1つ若しくは複数の役の集まり又は役となる特定図柄の組み合わせ以外の役とは異なる遊技価値を与える複数の図柄組み合わせの集まりをいう。1つの役からなる賞群の場合は、形式的に役と賞群とは一致する。賞群の名称には、たとえば「BB賞」、「RB賞」、「小役賞1(又はスイカ賞)」、「小役賞2(又はベル賞)」、「小役賞3(又はチェリー賞)」、「リプレイ賞(再遊技賞)などがある。なお、役(特定図柄組み合わせ)がないにも拘わらず、遊技価値を得ることができる図柄の組み合わせがある場合には、これも賞群に含まれる。
【0017】
「遊技価値」とは、遊技者が得る価値をいう。賞群又は役によって定まる遊技価値には配当、高当選通常ゲームへの移行および再遊技等がある。
【0018】
「乱数抽出」とは、数列発生器から発生する複数の数値の中から1つの数値をサンプリングするまでのことをいう。
【0019】
「賞群抽選テーブル」とは、複数の賞群毎に定められている数値の幅(抽選区分)の集まりをいう。なお、ゲーム状態(通常ゲーム、高当選通常ゲーム、ジャックゲームおよびCTゲームなど)で賞群抽選テーブルが異なってもよいため、数値の幅には0を含む。
【0020】
「内部抽選」とは、乱数抽出の結果サンプリングされた数値と賞群抽選テーブルを用いて当選又はハズレを決定することをいう。
【0021】
「当選」とは、いずれかの賞群に応じて入賞する権利が発生することをいう。
【0022】
「入賞する権利」とは、内部抽選の結果当選となり、実際の入賞に到る必要条件として定義された権利である。入賞する権利は、遊戯者が回転するリールを停止させ、入賞ライン上に役を構成する図柄を揃えることによって、入賞に転換される。入賞する権利は、賞群ごとに与えられる。入賞する権利には、次回ゲームに持ち越すことが可能な入賞する権利と、持ち越すことができない入賞する権利が含まれる。
【0023】
「ハズレ」とは、入賞する権利が発生しないことをいう。
【0024】
「当選持越し状態」とは、前回以前のゲームにおいて持ち越した入賞する権利が存在する状態をいう。たとえば当選フラグによって抽選の結果を制御する場合、入賞する権利の持ち越しは、当選フラグをクリアしないことにより実現される。この場合、当選持越し状態とは、次回ゲームの内部抽選に関わらず当該賞群の当選フラグが立っている(当選フラグに対応するビットが真である)状態をいう。
【0025】
「入賞」とは、内部抽選によって当選した後、遊技者によって有効な入賞ライン上に役が揃えられたことをいう。
【0026】
「当選フラグ」とは、内部抽選に当選の結果発生した「入賞する権利」を記憶したデータをいう。
【0027】
「当選フラグの持ち越し」とは、当選したにも拘わらず入賞しなかったゲームのフラグが次のゲームでも消去されていないことをいう。
【0028】
「ベット操作」とは、遊技価値によって入賞ラインを有効化する操作をいう。ベット操作には、遊技価値媒体(例えばメダル)を遊技機に供給する(たとえばメダル投入口からメダルを投入する)方法、クレジットされている遊技価値媒体を機械操作で供給する(たとえばクレジットされているメダルをベットボタンで供給する)方法および両方法を併用する方法がある。再遊技賞で始まるゲームでのベット操作は、前ゲームで有効化された入賞ラインと同じ入賞ラインが自動的に有効化されることで行われる。
【0029】
「ゲーム」とは、ベット操作から次のベット操作が可能になるまでの期間の1回の遊技又はその遊技の繰り返しをいう。
【0030】
「通常ゲーム」とは、内部抽選によって複数の賞群およびハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
【0031】
「高当選通常ゲーム」とは、当選確率が通常ゲームより高い通常ゲームをいう。
【0032】
「ジャックゲーム」とは、内部抽選によって1の賞群かハズレのいずれかが抽選されるゲームをいう。
【0033】
「CTゲーム」とは、停止操作のみで少なくとも1つのリールを停止して、特定の賞群の中における役の入賞の有無を決めるゲームをいう。
【0034】
「報知ゲーム」とは、当選した特定の賞群に関連した情報を常に遊技者に報知するゲームをいう。
【0035】
「再遊技当選高確率ゲーム」とは、ハズレをなくすあるいは少なくするかわりに再遊技(リプレイ)賞の当選確率を高くしたゲームをいう。
【0036】
「遊技」とは、一般に許可営業の娯楽を指すが、より一般的な娯楽の意味の遊戯をも遊技に含めることとする。
【0037】
以下、本発明の構成その他を説明する。前記課題を解決するため、本発明は以下のような構成を有する。
【0038】
本発明の遊技装置は、当選フラグが次ゲーム以降に持ち越される遊技装置であって、持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であるか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段の判断が前記所定のフラグ数以上であるとの判断の場合であって所定の条件を満たした場合に、前記持ち越し中の当選フラグの数が前記所定のフラグ数以上である旨の報知を遊技者に対して行う手段と、を有する。
【0039】
このような遊技装置によれば、当選フラグが持ち越されえている賞(通常BBゲームやRBゲーム等の高配当ゲームに対応する賞である)の持ち越し数(ストック数)が所定の値(所定のスラグ数)以上である場合にその旨を遊技者に報知することが可能になる。なお、ストック数をそのまま報知しないのは、あまりに正確なストック数が遊技者に知れたのでは、却ってゲーム性が損なわれるためであり、所定数を超えたか否かについてのみ遊技者に報知することによって高配当への期待が持てるか否かを示唆するに止めたものである。このようにある程度の不確定性を残しつつ高配当への期待を高めることが可能であるため、比較的単調なストック期間におけるゲーム性を高めることが可能になる。
【0040】
ここで、所定のフラグ数(所定フラグ数と称する場合もある)とは遊技装置(なお以下の説明において同義の用語として遊技機と称する場合がある)に予め設定された値を言い、たとえば10を例示できる。ただし、所定のフラグ数は固定されたものである必要は無く、ゲームを開始するにあたり、あるいはゲームの途中において変更することが可能である。また、所定のフラグ数を複数用意し、遊技者がゲームを開始するに当たり、あるいはゲームの途中において遊技者がその用意された複数の所定フラグ数から任意の所定フラグ数を選択できるように構成しても良い。さらに、遊技者が任意の値を選択し、これを所定のフラグ数として遊技機に設定できるように構成することも可能である。ただしこの操作を無限に繰り返すことを可能にすると、結果として正確なストック数が遊技者に判別可能となるため、当該操作の許容回数に制限を設ける必要がある。
【0041】
第1判断手段とは、前記の通り持ち越し数が所定のフラグ数以上であるかを判断する手段である。すなわち、持ち越し数と所定フラグ数とを対比し、その大小を判別できる手段であれば、機械的な機構手段、電気回路による手段、コンピュータ等ロジック回路による手段等その実現方法は任意である。具体的には、たとえばコンピュータ等ロジック回路を用いる場合、コンピュータの基本構成である演算装置(CPU:Central Processing Unit)、主記憶装置(DRAM:Dynamic Random Access Memory)、バス、不揮発性記憶装置等を少なくとも判断手段に有し、不揮発性記憶装置には前記判断を実行するためのプログラムが記憶される。本明細書において、ある手段が実現する機能をコンピュータ等プログラムが必須のハードウェア構成を用いて実現する場合、その機能を実現するためのプログラム等ソフトウェアをもその手段の構成要件として含むものとする。なお本段における判断手段の説明は、後に説明する第2判断手段等についても同様である。
【0042】
「所定の条件」とは、第1判断手段の判断が真(持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であると判断)である条件以外の任意の条件である。たとえばある確率で報知されることを実現するために所定の確率が設定された抽選手段で当選(報知される場合を抽選)することを条件にすることができる。あるいは、所定のタスクを設定し、このタスクがクリアされることを条件にすることができる。タスクとしては、たとえば所定期間内に目標枚数以上のメダルの配当を受けること等を例示できる。なお、所定の条件には無条件をも含む。つまり第1判断手段の判断が真である場合にはその他の条件は問わず報知を行っても良い。
【0043】
持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上である旨の報知を遊技者に行う手段とは、遊技者がその五感を以って感知することが可能な手段をいう。たとえば音や光によるゲームの演出効果によって報知することが可能である。さらに液晶表示装置等を遊技装置に備える場合には、表示画像を以って報知することも可能である。表示画像は、前記旨をそのまま告知するような画像(たとえばストック数が10を超えました等の文字画像)を表示してもよく、あるいは直接的にはその旨を告知しないもののストック数が所定値以上になれば表示されうるような特殊な画像を表示しても良い。
【0044】
前記報知は、前段において説明した具体的手段のほか、特にリールの図柄によって報知することも可能である。リール図柄による報知は、報知を行わない場合に選択されるリール停止制御テーブルに加えて報知を行う場合に選択される報知用リール停止制御テーブルを含めることによって実現できる。すなわち、前記した本発明の遊技装置において、周面に複数の識別図柄が配置され回転および停止可能な複数のリール、または、複数の識別図柄が周面に配置されたリールの映像を映し出す表示装置と、前記複数のリールの停止の制御、または、前記表示装置への前記リールの映像の映し出しの制御、に用いられる第1の制御テーブル群及び報知用の制御テーブルを含む第2の制御テーブル群と、を有することができ、前記報知を行う手段による報知は、前記第2の制御テーブル群から前記報知用の制御テーブルが選択され、前記報知用の制御テーブルによって前記複数のリールまたは前記表示装置が制御されることにより実現されるものとすることができる。複数のリール停止制御テーブルを使い分けることによって報知を行うまたは行わないというゲームを演出できる。
【0045】
ここで「識別図柄」とは、役やハズレを構成する図柄のことであり、「7」、「BAR」、「スイカ」、「プラム」、「チェリー」等任意の図柄を例示出来る。「リール」とは図柄がその周面に配置されている円筒形の回転体である。「リールの映像」とは表示装置に表示される図柄の組合せであり、複数のリールによって構成された図柄の組合せを窓を介して見た場合に相当する映像である。「表示装置」は映像等を表示する装置であり、たとえば液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等を例示できる。「複数のリールの停止制御」とは、遊技者のストップボタンの押下あるいはスタートレバーが操作されてからの所定時間の経過を契機としてリールの回転を停止する制御であり、後に説明する制御テーブルを参照して、いわゆる引き込み制御や蹴り飛ばし制御を行うことをいう。「リールの映像の映し出し制御」とは、リールの回転や停止に相当するリールの映像を表示装置に表示するための制御であり、複数のリールの停止制御と同様に引き込み制御や蹴り飛ばし制御を行う。
【0046】
ここで、「制御テーブル群」とは複数のリールの停止やリールの映像の映し出し用の制御データを記録したテーブルの集まりである。制御テーブル群に含まれる制御テーブルは、遊技者がリールのストップボタンを押したタイミングにより、何れの図柄でリールを停止させるかを記録したテーブルである。制御テーブルは賞群毎あるいは必要な演出処理毎に用意されており、各ゲームにおいて当選している賞群に入賞するあるいは入賞しやすくするリール等の停止処理(引き込み処理)に利用される。逆に当選していない(ハズレ)の場合や当選賞群でない他の役には、どのようなタイミングでストップボタンが押されたとしても図柄が揃わないように処理される(蹴り飛ばし)。なお、本明細書において「制御テーブル」を「リール停止制御テーブル」と称する場合がある。ただし、「リール停止制御テーブル」と称する場合であってもリールの停止にのみ適用することを意図したものではなく、リールの映像の映し出し制御にも適用し得ることを意図する。
【0047】
「報知用の制御テーブル」とは、制御テーブルの一種であって、報知図柄に揃えるあるいは揃えやすくするリール等の停止制御に用いる。つまり、遊技機内部で報知用の制御テーブルが選択されている場合は、報知図柄に揃うあるいは揃いやすくなる。なお、遊技者のストップボタンの押下タイミングによっては報知図柄に揃わない場合もあることは言うまでもない。なお、制御テーブルの場合と同様に「報知用の制御テーブル」を「報知用リール停止制御テーブル」と称する場合がある。この場合も、リールの停止制御にのみ適用することを意図したものではなく、リールの映像の映し出し制御にも適用し得ることを意図したものである。「報知図柄」とは、特定のメッセージを遊技者に発信することを意図した特殊な図柄のパターンであり、通常揃うことが稀な図柄のパターンである。ここでは、特定のメッセージは、持ち越し中の当選フラグのストック数が所定の値を超えていることである。報知図柄にはハズレ図柄と入賞図柄の両方を含む。「ハズレ図柄」とはハズレを確定するリールの図柄であり、「入賞図柄」とは任意の賞群の入賞を確定する図柄である。報知図柄の具体例として、たとえば特定の図柄が左中右の各々のリールによって「V」字形状に構成されるような特殊パターンを例示できる。あるいは、たとえば特定の入賞役が特殊なパターンによって揃う場合も例示できる。たとえば通常状態(前記判断条件を満足しない場合)においては、リールの引き込みあるいは蹴り飛ばし制御によって横一列にのみ揃うような役があると仮定すると、この役に入賞した際に、たとえば斜めに図柄が揃う等通常では起こりえないような図柄パターンによって入賞させる方法によって報知することが可能である。
【0048】
前記したようなリールの図柄パターンによって報知する場合には遊技者にとって利便性が高い。すなわち遊技者の関心は主にリールの図柄に集中しているため、報知の有無あるいは報知の内容が遊技者に伝わりやすいためである。
【0049】
また、前記した遊技装置には、100%未満かつ0%より高い所定の確率で報知を行うか否かを選択する選択手段を有することができ、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。すなわち、報知は、100%未満かつ0%より高い確率で行うことができる。所定の確率で報知を生起させることにより、前記した第1判断が真であっても必ずしも報知されるわけではない状況を作り出す。これによりある程度の不確実性を与えてゲーム性を向上することが可能になる。
【0050】
ここで「選択手段」とは前記の通り、所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する手段である。確率が任意に設定可能なものであり、報知を行う状態あるいは行わない状態の何れかの状態を選択できるものであれば、その構成は任意である。たとえば、選択手段として、乱数発生器と、確率抽選テーブルとを含む構成を例示できる。ここで「確率抽選テーブル」とは抽選され得る複数の状態に応じて数値幅が割り当てられているデータテーブルであり、その数値幅は各状態が選択される確率を反映する。以下具体例を例示する。簡単のため状態数を2と仮定し、乱数発生器によって発生される数値が0〜9999であると仮定する。状態1が抽選される確率を10%に設定するならば、確率抽選テーブルには、たとえば状態1の数値幅として0〜999を、状態2の数値幅として1000〜9999を設定する。この抽選手段の動作は以下のとおりである。乱数発生器を動作させて発生した数値を取得し、確率抽選テーブルを参照してこの数値に対応する状態を取得する。たとえば取得した数値が5000であるなら状態2が選択されたことになる。
【0051】
また、前記した遊技装置には、前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記区分に対応する各々の確率は100%未満かつ0%より高く、かつ、大きい数値を含む区分ほど該区分に対応する確率が他の区分に対応する確率に比較して高く、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。つまり、前記第1判断手段の判断が真(持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であると判断)になってからの継続ゲーム数をカウントし、このカウント数が予め定めた区分のゲーム数に達した場合には、この区分ごとに定めた確率で報知を行うことを可能とし、区分ごとの確率はゲーム数が増えるに従って大きくするようにしたものである。
【0052】
つまり、前段に記載した遊技装置では、ビッグボーナス賞等高配当が期待できるゲームのストックが開始されてからの期間が経過するに従い高い確率で報知が行われるようになる。ストックが開始されてから長期間に渡ってストックの解除(すなわち高配当ゲームが高い確率で出現するようになる)が行われない場合には、遊技者は相当に我慢をしている状態であると予測される。同時に遊技者はそのような我慢に見合うだけの高配当を期待する心境にあると考えられる。このような状態においてストック数が所定数以上の場合にはその旨をより高い確率で遊技者に報知し、緩慢になりがちなストック期間のゲームをより楽しみの多いゲームとすることができる。
【0053】
なお、「第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている」とは、第1判断手段の判断が偽(前記所定フラグ数以上でないと判断)の場合には、その時点でカウントがクリアされる趣旨である。また、「カウントする手段」とはたとえば電子回路においては公知のカウンタ回路を例示できる。「初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分け」とは、たとえば初期値を1、任意の正の値を1000とすれば、1〜1000の数値を連続した整数値幅、たとえば1〜100、101〜200、・・・801〜1000等のように分けることをいう。なお、整数値幅には1を含む。「区分」とは区分けされたゲーム数の各整数値幅に付する表記である。たとえば前記例の場合、1〜100は区分1、101〜200は区分2、・・・のように表記する。「区分に対応した確率」とは区分ごとに確率を設定する趣旨である。たとえば区分1には10%、区分2には15%、・・・等である。「記録手段」とはこれら数値等のデータを記録する手段であり、半導体メモリ、磁気メモリ、光磁気メモリ等を例示できる。「他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分」とは、着目する区分に含まれる数値が他の区分に含まれる数値より大きい区分である。たとえば着目する区分を201〜300(区分3)とすると、この区分3に含まれる値より小さな数値を含む他の区分として「区分2」および「区分1」を例示できる。「他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分に対応する確率が前記他の区分に対応する確率に比較して大きく」とは、前記例の場合区分1および区分2に対応する確率は各々10%および15%であり、その値より高い確率値が着目する区分(前記例では区分3)に与えられることを意味する。よって前記例の場合、区分3にはたとえば20%のように15%より高い値が与えられる。
【0054】
あるいは、前記した遊技装置には、前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、前記継続ゲーム数が所定のゲーム数以上であるか否かを判断する第3判断手段と、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上であるとの判断の場合には第1確率で、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上でないとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記第1確率は前記所定の確率より高く、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断することができる。すなわち、ストック数が所定の値を超えてからの継続ゲーム数が特定のゲーム数に達した場合に報知の確率を高くすることが可能である。ゲームの状態によってはいわゆる「はまり」の状態に入ることがある。「はまり」とはたとえば数千ゲーム等相当なストック期間(ゲーム期間)のゲームをこなしていながらなかなかそのストック期間が解除されない状態である。このような「はまり」状態に陥っている場合、遊技者はゲームを継続するべきか止めるべきかの判断に迷うことがある。そこで、ストックされた高配当ゲームの当選数を報知し、遊技者の判断に便宜を図ることを意図したものである。なお、本構成要件は、前記した区分によって報知の確率を変動させる場合にも加重して適用することが可能である。
【0055】
また、前記した遊技装置には、遊技者の選択に応じたゲーム状態群のうち、遊技者が通常選択することがないゲーム状態群を記録した記録手段と、現ゲームのゲーム状態が前記遊技者が通常選択することがないゲーム状態群に含まれるゲーム状態と一致するか否かを判断する第4判断手段と、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致するとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い第3確率で、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致しないとの判断の場合には前記第3確率より低く、かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有することができ、前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたとすることができる。つまり、遊技者が通常選択しないであろうゲーム状態を選択した場合には、高い確率で報知を行うこととしたものである。
【0056】
ここで「遊技者の選択に応じたゲーム状態群」とは、遊技者の選択する操作によってその状態が変化する場合のゲーム状態の集まりをいう。たとえばメダルのベット枚数を、3枚ベット、2枚ベットまたは1枚ベットにする選択や、ストップボタンの押し順を左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の順とする選択によってゲーム状態が変化する場合には、これら操作によって選択されたゲーム状態が含まれる。その他報知ゲーム等において特定の報知(たとえば報知ゲームの残り数やストック数の報知)を実行するか否かが遊技者によって選択される場合に、これら報知の有無によって変化するゲーム状態を含めてもいい。
【0057】
「遊技者が通常選択することがないゲーム状態群」とは、遊技者が通常選択すると予想されるゲーム状態以外のゲーム状態の集まりである。遊技者が通常選択することがないゲーム状態には、通常何らかのペナルティが課されるため、通常選択されるゲーム状態より遊技者に不利な状態になるのが一般的である。「遊技者に不利」とはたとえば得られる配当が少なくなる確率が高くなる等の状態が例示できる。「通常選択されるゲーム状態」とは、たとえばベット枚数に関しては3枚ベットのいわゆる3枚がけ、ストップボタンの押し順に関しては左中右のいわゆる順押しあるいは左右中の順に押される挟み打ちによって選択されるゲーム状態が例示できる。このような通常選択されるゲーム状態より遊技者に不利な(すなわち配当を得る確率が低くなる)ゲーム状態が選択されている場合には「遊技者が通常選択することがないゲーム状態」である。具体的には、ベット数が1枚または2枚の場合、ストップボタンの押し順によってゲーム状態が変化する場合の順押しや挟み打ち以外の押し順でストップボタンが操作された場合のゲーム状態等である。
【0058】
なお、ストップボタンの押し順に関し、前段では「通常選択されるゲーム状態」として、いわゆる「順押し」や「挟み打ち」によって選択されるゲーム状態を例示した。しかし、報知ゲーム等特別な特典が与えられる特殊なゲーム状態への移行との組合せによって、前記例示の押し順が必ずしも遊技者に通常選択されるとは限らない。たとえば、「順押し」あるいは「挟み打ち」を選択すると、そのゲームにおけるメダルの配当は高い確率で受けることが可能になるが、特殊なゲームへの移行抽選が行われず、逆にその他の押し順を選択した場合にはそのゲームにおける配当を受ける確率は低下するが、特殊ゲームへの移行抽選が実行されるような場合がある。このような場合、そのゲームにおいては明らかに不利な選択ではあっても、特殊ゲームへの移行の確率を考慮して総合的に配当が高くなる場合には、「順押しあるいは挟み打ち」以外の押し順を遊技者は選択するであろう。このような場合の「通常選択されるゲーム状態」は「順押しあるいは挟み打ち以外のゲーム状態(特殊ゲーム等への移行抽選が行われる可能性のある、あるいは高いゲーム状態)」である。すなわち、「通常選択されるゲーム状態」は、「総合的に高い配当を受ける可能性のあるゲーム状態」と言い換えてもよい。
【0059】
本発明では、これら遊技者に不利なゲーム状態が選択された場合に高い確率で報知を行うこととしたものである。すなわち、遊技者は任意のゲーム状態で高配当ゲームの当選数(ストック数)を知りたい場合がある。このような場合に通常のゲームを行うか敢えて不利なゲーム状態を選択することによってその代償に報知確率を高めるかの選択を遊技者に委ねる操作を追加したものである。このような操作を追加することによって遊技者の利便性を向上できると共にゲーム性の幅を広げストック期間における楽しみを増加することが可能になる。
【0060】
なお、遊技者に不利なゲーム状態が選択されることによって報知の確率を変動させる本発明の構成は、前記した区分によって確率を変動させる構成を付加した発明および前記したストック数が所定の値を超えてからの継続ゲーム数が所定の値を超えた場合に確率を変動させる構成を付加した発明、それら構成を組み合わせる発明、の各々に加重して適用することが可能である。また「ゲーム状態群」は一般に複数のゲーム状態で構成されるが、単一のゲーム状態で構成されても良い。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するものとする。また、以下の実施の形態では、ストックタイムの実現手段の一例としてリプレイ賞の当選フラグを利用した例を示す。よって、「ストックタイム」に相当する用語として「リプレイタイム」の用語を用いる。本発明で実現を意図する「ストックタイム」の意義を「リプレイタイム」に限定する趣旨でないことは勿論である。
【0062】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態である遊技機の一例を示した正面図である。表示装置1は、遊技の演出を行うダイス型の模型である。表示装置1は、遊技中に回転し、演出を行う。ランプ5は遊技演出装置であり、遊技内容に応じて点灯し、遊技を演出する。表示装置1および遊技演出装置5は、LED等の発光素子アレイで構成される画像表示装置あるいはブラウン管に置き換え可能である。ランプ2は、ボーナスゲーム表示器であり、BB賞あるいはRB賞に入賞した場合に点灯する表示器である。スピーカ3、4および32は、遊技内容に合わせて各種の効果音を発生する。
【0063】
リール(回胴)35、36および37は、円周方向に役を構成する複数の図柄が表示されている。各リールは、個別に回転し、後述するリール回転停止処理によって停止する。遊技装置には、各リールに対応して窓が形成され、リール上の図柄を装置外部に表示するための表示装置が構成されている。各窓からは、各リールにおいて同時に3つの図柄が装置外部から見えるようになっている。各リールに対応して3つのストップボタン28が配置されている。各リールは、それぞれのリールに対応するストップボタンが押下されることを契機として、所定の手順に従って停止する。
【0064】
遊技メダル投入表示ランプ7、8および9は、ベット操作によって遊技メダルが投入されたときに点灯する。メダル1枚投入の場合は、1メダルランプ7が点灯し、同時にその右方向1本の入賞ラインが有効であることを示す。メダル2枚投入の場合は、1メダルランプ7および2メダルランプ8が点灯し、同時にその右方向3本の入賞ラインが有効であることを示す。メダル3枚投入の場合は、1メダルランプ7〜3メダルランプ9の全てが点灯し、同時にその右方向3本と斜め2本を加えた5本の入賞ラインが有効であることを示す。なお、有効化された入賞ラインの何れかに予め定められた図柄の組み合わせが揃うと入賞となり、入賞に応じた遊技価値の付与がなされる。
【0065】
スタートランプ10はスタートレバー24が操作可能であることを示すランプである。リプレイ賞入賞表示ランプ11、入賞表示ランプ12、打ち止め表示ランプ13、BBゲーム中表示ランプ14、RBゲーム中表示ランプ15は、各々、再遊技の作動、入賞、打ち止め、BBゲーム制御の作動、RBゲーム制御の作動を表示する。メダル投入可能表示ランプ16は、遊技メダルの投入が可能であるときに点灯する。
【0066】
ボタン17、18および20はベットボタン(貯留遊技メダル投入ボタン)である。1枚ベットボタン17、2枚ベットボタン18、3枚ベットボタン20の押下は、各々1枚、2枚、3枚の貯留(クレジット)された遊技メダルを投入しベットすることに対応する。クレジット精算ボタン19は、貯留(クレジット)された遊技メダルを精算するときに押下する。遊技メダル返却ボタン21は、投入された不良メダルが詰まったときに返却操作をするためのボタンである。
【0067】
遊技メダル投入口22は、遊技メダルを投入するための投入口である。ドアキー23は打ち止め解除キーを兼用する。スタートレバー24は、リール(回胴)の回転を始動するときに操作するレバーである。スタートレバーは、段階設定を行う場合の操作レバーを兼用する。クレジット枚数表示機25、ボーナスカウント表示機26、メダル配当表示機27は、各々、遊技メダルの貯留枚数、ボーナス回数、遊技メダルの払出枚数を表示する。ストップボタン28は、リールの回転を停止するときに押下するボタンである。左中右の各々のリールに対応した3つのストップボタン28が配置されている。遊技メダル払出口33は遊技メダルの払出のための出口であり、払い出されたメダルは受け皿34で受ける。
【0068】
図2は、図1に例示する遊技機の構造を、その機能について示したブロック図である。図2に例示する遊技装置は、遊技制御基板50、演出機構制御基板70を含んでいる。
【0069】
遊技制御基板50は、CPU(central processing unit)51、入力ポート52、クロック発生回路53、ROM(read only memory)54、RAM(random access memory)55、乱数発生回路56、出力ポート57および58、データ送出回路59、送出タイミング制御回路60を含む。
【0070】
CPU51は各種データの送受信を制御し、また演算を行う。入力ポート52は外部からの入力データを受け取るポートである。入力ポート52に入力されるデータは、遊技者のボタンあるいはレバー操作により入力されるデータ、管理者のボタンあるいはスイッチ操作により入力されるデータ、各種センサからのデータがある。遊技者操作のボタン操作あるいはレバー操作により入力されるデータは、1枚ベットボタン17、2枚ベットボタン18および3枚ベットボタン20からのボタン押下検知データ、スタートレバー24の操作検知データ、ストップボタン28の押下検知データ、クレジット精算ボタン19の押下検知データがある。管理者操作のボタン操作あるいはスイッチ操作により入力されるデータは、段階設定キースイッチ82のスイッチデータ、リセットスイッチ61のスイッチデータがある。各種センサからのデータには、メダル投入センサ62、メダル払出センサ63、メダル満杯センサ64、各リールの位置検出センサ65、ドアセンサ66からのセンサデータがある。各センサは、各々のセンサに対応するイベントの発生あるいは状態の変化を検出する。クロック発生回路53は、CPU51の動作タイミングをとるクロック信号を発生する。
【0071】
ROM54には、装置の制御プログラム、内部抽選で利用する賞群抽選テーブル、リール停止制御テーブル等の各種データが記録されている。賞群抽選テーブルには、通常ゲーム用の賞群抽選テーブル、BBゲーム用の賞群抽選テーブル、RBゲーム用の賞群抽選テーブルおよびリプレイタイム用の賞群抽選テーブルが含まれる。リール停止制御テーブルは、リール毎に用意され、それぞれ当選フラグおよびハズレフラグに対応したテーブルを含む。また、リプレイフラグに対応するリール停止制御テーブルは、リール停止制御テーブル1とリール停止制御テーブル2との2種類を含む。これらROM54に記録されているデータは、CPU51より読み出されて実行あるいは参照される。
【0072】
RAM55は、当選フラグやデータのワークエリアに使用される。乱数発生回路56は、内部抽選その他の抽選を行う際に利用する乱数を発生する。乱数発生回路56は、抽選を行う際に使用する数列を発生する数列発生器として機能する。例えば、乱数発生器56は0〜99999までの数値をランダムに排出する。抽選は、この数値の一つを抽出し、それを所定の抽選テーブルに当てはめることで行われる。
【0073】
出力ポート57は、左中右の各リール駆動モータ67への制御信号、メダル払出モータ68への制御信号、メダルブロッカソレノイド69への制御信号を出力する。
【0074】
出力ポート58は、各種ランプおよび表示機への出力データを出力する。すなわち、1メダルランプ7、2メダルランプ8、3メダルランプ9、スタートランプ10、リプレイ賞入賞表示ランプ11、入賞表示ランプ12、打ち止め表示ランプ13、BBゲーム中表示ランプ14、RBゲーム中表示ランプ15、メダル投入可能表示ランプ16、クレジット枚数表示機25、ボーナスカウント表示機26、メダル配当表示機27へのランプ点灯信号あるいは表示信号を出力する。
【0075】
データ送出回路59は、演出機構制御基板70に送信するデータを送信する回路である。送出タイミング制御回路60は、データ送出回路59の送信タイミングを制御する回路である。
【0076】
演出機構制御基板70は、遊技演出を制御する機能を有する。遊技演出は、遊技演出装置1およびスピーカ3、4および32、さらにランプ2および5から行われる。演出機構制御基板70は、CPU72、遊技演出装置駆動回路73、乱数発生回路74、データ入力回路75、クロック発生回路76、ランプ駆動回路77、RAM78、サウンドLSI(large scale integrated circuit)79、アンプ回路80、音声ROM81、を含む。
【0077】
CPU72は、演出機構制御基板70の機能を統括制御するもので、各種信号やデータの制御および演算を行う。遊技演出装置駆動回路73は、CPU72からの指示に従い遊技演出装置1を駆動する機能を有する。乱数発生回路74は、演出機構制御基板70で行われる抽選処理を行う際に利用する乱数を発生する。データ入力回路75は、遊技制御基板から送られてくるデータを受け取る回路である。クロック発生回路76は、CPU72の動作タイミングをとるクロック信号を発生する。ランプ駆動回路77は、演出用のランプ2および5を駆動する。RAM78はデータワークエリアとして使用される。サウンドLSI79は、音響データを制御し演算を行い、演出処理用の音響信号を生成する。アンプ回路80は、サウンドLSI79で生成された音響信号を増幅する。増幅された音響信号は、音量調節回路85で音量が調節され、スピーカ3、4および32から演出音として出力される。音声ROM81には音声、演出効果のための音源その他の音源データが記録される。
【0078】
以下、図1に例示する遊技機による遊技の一例を詳細に説明する。図3および図4は、本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。このフローチャートに例示した手順は、ROM54に記録されているプログラムによって、遊技制御基板50において実行される。
【0079】
まず、1ゲームの処理が開始されると、ベット操作があるかを判断し(ステップ301)、ベット操作がある場合はステップ302に進む。ベット操作を検知するまではステップ301は繰り返される。ステップ301でベット操作を検知すると、スタートレバーの操作があるか、が判断され(ステップ302)、スタートレバーの操作が検知されれば、ステップ303へ進む。ここで、スタートレバーの操作を検知するまではステップ302は繰り返される。
【0080】
ステップ303でベット操作を禁止し、次にゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理を行う(ステップ304)。図5は、ステップ304で行われるゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
以下、図5を用いてステップ304で行われる処理の一例を詳細に説明する。まず、BBゲーム中であるか、を判断し(ステップ501)、BBゲーム中であれば、ステップ502に進み、BBゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う(ステップ502)。ステップ501において、BBゲーム中でなければ、ステップ503へ進む。ステップ503において、RBゲーム中であるか、が判断され、RBゲーム中であればステップ504へ進み、RBゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う。ステップ503において、RBゲームでなければステップ505へ進む。ステップ505において、リプレイタイム中か、が判断され、リプレイタイム中であればステップ506へ進み、リプレイタイム中用の賞群抽選テーブルの設定を行う。ステップ505において、リプレイタイム中でなければ、ステップ507へ進み、通常ゲーム用の賞群抽選テーブルの設定を行う。こうして、ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルの設定処理(ステップ304)が行われる。
【0082】
図19は、賞群抽選テーブルを例示した図であり、(a)は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルを、(b)はリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルを、(c)はBBゲーム用の賞群抽選テーブルを、(d)はRBゲーム用の賞群抽選テーブルを各々例示する。図示するように、通常ゲームではリプレイ賞への当選確率が1/7であるのに対し、リプレイタイム中では1/1.1とリプレイ賞に当選する確率が極めて高い。このためリプレイタイム中では極めて高い確率でリプレイ賞の当選フラグが立つことになる。よって、後に説明するリール停止制御テーブルの選択において、その選択に用いるフラグとしてリプレイ賞の当選フラグを利用することが可能となり、仮にストックされたBB賞やRB賞のボーナス賞の当選フラグが存在してもこれを消費せず、ストックすることが可能となる。なお、BBゲーム用の賞群抽選テーブルでは各賞に当選する確率が高く設定されており、高当選確率でゲームを楽しむことができる。また、RBゲーム用の賞群抽選テーブルでもJAC賞に当選する確率が極めて高く、高いメダルの配当が期待できるゲームを楽しむことができる。
【0083】
図3のフローチャートに戻り、ステップ304の終了後、ステップ304で設定された賞群抽選テーブルを用いて内部抽選を行う(ステップ305)。次にステップ305の内部抽選の結果、リプレイ賞に当選したか、が判断され(ステップ306)、リプレイ賞に当選していれば、ステップ307へ進み、リプレイ賞の当選フラグがセットされる。リプレイ賞が抽選されていなければ、ステップ308へ進み、各種小役に当選しているか、が判断され、各種小役に当選していれば、ステップ307へ進み、当選した小役に対応した当選フラグがセットされる。ステップ308の判断において、各種小役に当選していなければ、ステップ309へ進む。また、ステップ307において、リプレイフラグまたは各種小役のフラグがセットされた後、ステップ309へ進む。
【0084】
ステップ309において、リプレイタイム中か、が判断され、リプレイタイム中であれば、リプレイタイム中処理(ステップ310)が行われ、リプレイタイム中でなければ、ステップ311へ進む。リプレイタイム中処理(ステップ310)については後述する。
【0085】
ステップ309において、リプレイタイム中でないとの判断が下された場合、ステップ311へ進む。ステップ311では、ボーナス(BB賞またはRB賞)のストックがあるか、を判断し、ボーナスがストックされていれば、ボーナス放出処理(ステップ312)へ進む。つまり、リプレイタイム中でなく、ボーナスのストックがある場合、ボーナス放出処理(ステップ312)が実行される。ボーナス放出処理(ステップ312)については後述する。
【0086】
ステップ311において、ボーナスストック中でないと判断されると、BB賞またはRB賞に当選したか、が判断され(ステップ313)、BB賞またはRB賞に当選していれば、リプレイタイム設定処理(ステップ314)へ進み、BB賞またはRB賞に当選していなければ、ステップ315へ進む。リプレイタイム設定処理(ステップ314)については後述する。
【0087】
ステップ315では、ハズレか、が判断され、ハズレであれば、ハズレフラグをセットし(ステップ316)、ハズレでなければステップ317へ進む。ステップ317では、ビックボーナスか(BB賞に当選か)、が判断され、ビックボーナスであれば、ビックボーナスのストックをプラス1加算し(ステップ318)、そうでなければステップ319へ進む。ステップ319では、レギュラーボーナスか(RB賞に当選か)、が判断され、レギュラーボーナスであれば、レギュラーボーナスのストックをプラス1加算し(ステップ320)、そうでなれば、ステップ321(図4)へ進む。
【0088】
ここで、リプレイタイム中処理(ステップ310)の一例を詳述する。図6は、リプレイタイム中処理の一例を示すフローチャートである。リプレイタイム中処理が開始されると、まずハズレか、が判断され(ステップ601)、ハズレであれば、ハズレフラグがセットされ(ステップ603)、ハズレでなければ、リプレイタイム数の減算(ステップ602)が行われる。つまり、内部抽選においてハズレが抽選されていれば、ハズレフラグをセットし、ハズレが抽選されていなければ、リプレイタイム中におけるゲームの消化を演算処理するためにリプレイタイム数を1減算する処理を行う。そして、ハズレフラグをセット(ステップ603)したら、ステップ605へ進む。なお、リプレイタイム数というのは、リプレイタイムを構成するゲーム数のことである。また、リプレイタイム中におけるハズレへの当選確率は極めて小さいので、ほとんどの場合、ステップ601からステップ602へと進む。
【0089】
ステップ602の後、リプレイタイムが終了か、の判断を行い(ステップ604)、リプレイタイム数が残っていなければ、ステップ605へ進む。また、リプレイタイム数がまだ残っていれば、ステップ606へ進む。
【0090】
ステップ605では、リプレイタイムの設定がクリアされる。つまり、内部抽選でハズレが抽選され、ステップ603においてハズレフラグがセットされた場合、リプレイタイムの設定はクリアされる(ステップ605)。また、ステップ604において、リプレイタイムの終了が判断された場合もリプレイタイムの設定はクリアされる(ステップ605)。リプレイタイムの設定のクリアは、リプレイタイムを終了させるための手順の一部である。つまり、ここで、内部抽選の結果がハズレである場合と、リプレイタイム数を全て消化した場合に、リプレイタイムを終了させるための手順の一部が実行される。
【0091】
ステップ604の判断において、リプレイタイムが終了でない場合、およびステップ605において、リプレイタイムの設定がクリアされた場合、次にボーナスか、が判断される(ステップ606)。ボーナスに当選していれば、つまりBB賞またはRB賞に当選していれば、ボーナス初当たり時フラグをセットし(ステップ607)、リプレイタイム中処理は終了する。また、ステップ606の判断でボーナスに当選していない場合もリプレイタイム中処理は終了する。ボーナス初当たり時フラグとは、通常ゲームにおいてボーナスに初めて当選した場合に立つフラグである。このボーナス初当たり時フラグがセットされて選択されたリール停止制御テーブルでは、極めて低い確率でしかボーナス賞に入賞することが出来ないようにリールが制御される。本来リプレイタイム以外の通常ゲームにおいて利用されるフラグであるが、本ステップでボーナス初当たり時フラグをセットすることにより、リプレイタイム中のボーナス賞への入賞を実質的に停止し、ボーナスフラグのストックを実現できる。
【0092】
次に、ボーナス放出処理(図3のステップ312)の一例を詳述する。図7は、ボーナス放出処理の一例を示すフローチャートである。ボーナス放出処理が開始されると、まずハズレか、が判断され(ステップ702)、ハズレであればステップ703へ進み、ハズレでなければボーナス放出処理を終了する。ステップ703では、放出優先順位がレギュラーボーナス(RB)か、が判断され、レギュラーボーナスであれば、RB賞当選フラグが最上位にセットされ(ステップ705)、そうでなければBB賞当選フラグが最上位にセットされる(ステップ704)。なお放出優先順位は、任意に定められる。以上のようにしてボーナス放出処理312が行われる。
【0093】
次にリプレイタイム設定処理(ステップ314)の一例を詳述する。図8は、リプレイタイム設定処理の一例を示すフローチャートである。リプレイタイム設定処理が開始されると、まずリプレイタイムの設定が行なわれ(ステップ801)、ついでリプレイタイム数が決定され(ステップ802)、さらに決定されたリプレイタイム数が設定される(ステップ803)。そして最後にボーナス初当たり時フラグをセットする(ステップ804)。リプレイタイムの設定(ステップ801)では、リプレイタイムであることを示すリプレイタイム中フラグが設定される。ステップ804でボーナス初当たり時フラグをセットするのは、当該ゲームでのボーナス賞への入賞確率を極めて小さなものとし、実質的にボーナス賞への入賞を成立させないためである(次ゲームからリプレイタイムへ移行する)。
【0094】
図3のステップ304〜ステップ321の前段階までの動作の流れの一例は、概略以下のように説明できる。まず、ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルに従って内部抽選が行われ(ステップ305)、その結果を受けてハズレフラグ以外の小役賞の当選フラグがセットされる。そしてリプレイタイム中であれば、リプレイタイム中処理(ステップ310)において、リプレイタイムを消化する処理またはリプレイタイムをクリアする処理(終了する処理)が行われる。リプレイタイム中でなく、ボーナスがストックされていれば、ボーナスの放出処理を行う(ステップ312)。リプレイタイム中ではなく、さらにボーナスのストックもない状態でボーナス(BB賞またはRB賞)に内部当選している場合、リプレイタイム設定処理が行われる(ステップ314)。つまり、リプレイタイム中ではなく、さらにボーナスのストックもない状態でボーナスに当選した場合、リプレイタイムへ移行するための処理が行われる。リプレイタイム中でなく、さらにボーナスストックがなく、さらにボーナスに当選しておらず、さらにハズレである場合、ハズレフラグがセットされる(ステップ316)。そして、ビックボーナスに当選か(BB賞か)、レギュラーボーナスに当選か(RB賞か)、が判断され、その判断結果に応じてビックボーナスのストック(ステップ318)、またはレギュラーボーナスのストック(ステップ320)が行われる。ボーナス放出処理(ステップ312)において、BB賞またはRB賞の当選フラグがセットされた場合、それはリプレイタイム中ではないので(ステップ309の判断が偽なので)、以後の処理において、BB賞またはRB賞への入賞が可能となる。こうして、リプレイタイムの終了後にリプレイタイム中にストックされたボーナスへの入賞が可能となる。
【0095】
次に図4のステップ321以下に示す処理の流れについて説明する。ステップ321では、セットされている当選フラグに応じたリール停止データ群を選択する。なお、ここでいう当選フラグにはハズレフラグも含まれる。リール停止データ群には、3つのリールそれぞれの停止を制御するリール停止制御テーブルが含まれる。各リール停止制御テーブルは、各当選フラグに対応して用意されている。なお、リプレイフラグに対応したリール停止データ群には、リプレイ賞への入賞確率の低いリール停止制御テーブル1と、リール停止制御テーブル1に比較してリプレイ賞への入賞確率の高いリール停止制御テーブル2と、リプレイ賞への入賞確率が低く、かつ、ボーナスストック数(ビックボーナスおよびレギュラーボーナスの双方のストック数)が所定の値以上(たとえば10以上)である場合にのみ選択されるリール停止制御テーブル3の3種類が含まれる。リール停止制御テーブル1、リール停止制御テーブル2およびリール停止制御テーブル3については後述する。
【0096】
ステップ321の処理が終了後、リールの回転を開始し(ステップ322)、ついでリール回転停止処理(ステップ323)を行う。
【0097】
以下、リール回転停止処理の一例を詳述する。図13および図14は、リール回転処理の一例を示すフローチャートである。リール回転処理が開始されたら、遊技者によって1回目ボタンが押下されたか、を判断する(ステップ131)。ここでいう1回目ボタンとは、遊技者が押下する最初(1番目)のストップボタン28(図1参照)をいう。つまり、1回目ボタンとは、左/中/右のボタンの中で遊技者が最初に押下したストップボタンをいう。
【0098】
1回目ストップボタンの停止操作が確認されたら、押下されたストップボタンの番号を取得する(ステップ132)。ストップボタンの番号は、例えば、左から右へ1、2、3と付与されている。ついで、停止操作直後の図柄番号を取得し(ステップ133)、さらに入賞ラインを決定する(ステップ134)。入賞ラインは、メダル賭枚数により決定する。例えば、図1に例示する遊技装置において、メダル賭枚数が1枚であれば横一線、メダル賭枚数が2枚であれば横三線、メダル賭枚数が3枚であれば横三線に加えて、左上から右下への一線および左下から右上への一線の計五線、というように入賞ラインを決定する。
【0099】
次にベル賞か、が判断され(ステップ136)、ベル賞でなければステップ139へ進み、ベル賞であればステップ137へ進む。ステップ137では、押順抽選で決めたベル賞の押順に1番目ボタンのボタン番号が一致しているかを判断する。ここで、1番目ボタンのボタン番号が押順に一致していれば、ステップ139へ進み、そうでなければステップ138へ進む。ステップ138では、ハズレ用第1リール停止制御テーブルの決定が行われる。ここで、ハズレ用第1リール停止制御テーブルというのは、1番目ボタンに対応したリール(第1リール)の停止制御を行うテーブルであって、ハズレ用のものをいう。
【0100】
ステップ131〜ステップ139までの動作の流れは、下記のように説明できる。つまり、1回目ボタンの押下を検知したら、入賞ラインを決定し(ステップ134)、ついでベル入賞か(ステップ136)、を判断する。ベル賞であれば、押下された第1ボタンが決められている押順に一致しているか、が判断される(ステップ137)。押順が一致していない場合、それは遊技者がベル賞を成立させることができないことを意味するから、ステップ138へ進み、ハズレ用第1リール停止制御テーブルの使用を決定する。
【0101】
ベル賞でない場合(ステップ136の判断が偽)またはベル賞に当選していて第1ボタンの押順が一致している場合(ステップ137の判断が真)、ステップ139へ進む。そして、当選フラグに対応した第1リール停止制御テーブルの決定処理が行われる。
【0102】
ステップ139では、第1リールを停止させるための制御を行うためのテーブルが選択される。このテーブルは、リール毎にBB賞用リール停止制御テーブル、RB賞用リール停止制御テーブル、チェリー賞用リール停止制御テーブル、スイカ賞用リール停止制御テーブル、ベル賞用リール停止制御テーブル、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3、ハズレ用リール停止制御テーブルを含む。ステップ139での処理の詳細は後述する。
【0103】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼす(入賞させない)ように設定されているテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイタイム時に用いられる。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1では、内部抽選でリプレイ賞に当選しても、蹴り飛ばし操作によって、リプレイ役が揃い難いように設定されている。
【0104】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル2は、通常ゲーム時に用いられるテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル2は、内部抽選でリプレイ賞が当選した場合の100%の引き込み制御を行う設定となっている。リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、リプレイ賞への入賞確率が、通常ゲーム時にリプレイ賞用リール停止制御テーブル2が選択された場合の入賞確率とほぼ同じになるように設定されている。
【0105】
リプレイ賞用リール停止制御テーブル3は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1と同様にリプレイタイム時に用いられ、リプレイ賞に当選してもその大半を取りこぼす(入賞させない)ように設定されているテーブルである。かつ、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3はボーナスのストック数が所定の値の時にのみ選択されるテーブルである。リプレイ賞用リール停止制御テーブル3は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1とは異なり、特定の図柄が表示されるようにリール制御を行うテーブルである。具体的にはある図柄が通常起こりえないようなパターン(たとえば「V」字パターンのように特殊なイメージを想起させるようなパターン)が表示される。このような特殊なパターンを表示させることによって遊技者に報知を行うことができる。特に遊技者の注意はリールに集中される傾向にあるので、リール制御によって報知を行うことは遊技者の負担を軽くしゲームを続行しやすくするメリットがある。
【0106】
以下、リプレイ賞用リール停止制御テーブルの一具体例を説明する。例えば、通常ゲーム時におけるリプレイ賞の当選確率が、約1/7と設定されている場合、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2でリプレイ図柄の100%引き込みが行われるので、通常ゲームにおけるリプレイ賞の入賞確率も約1/7となる。一方、リプレイタイムゲームにおけるリプレイ賞への当選確率は、1/1.4というように高く設定されている。しかし、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1あるいは3で大半のリプレイ図柄の取りこぼしを意図的に行うことで、実質的なリプレイ賞への入賞確率は、約1/7となる。つまり、この場合、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1は、約1/1.4の確率で当選するリプレイ賞を意図的に入賞させ難くするリール停止制御を行い、それにより実質的なリプレイ賞への入賞確率が約1/7となるように設定されている。これにより、後述するリプレイ賞への入賞が集中する処理が行われる状態以外では、リプレイタイム中であることを遊技者が認識することを困難にできる。
【0107】
図20は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2(すなわち100%引き込み制御を行う)の具体例を示した図である。図20(a)は左リールおよび中リールがすでに停止され、右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図である。図20(b)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル2と停止図柄とを例示する。図20(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。なお、図20(b)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。すなわち、リール制御においてはストップボタンの押下操作によって取得した図柄番号とリール停止制御テーブルとを参照し、リール停止制御テーブル中に記録されている図柄番号でリールを停止するように制御される。リール停止制御では一般に4コマ分の図柄の引き込み制御が許容されるので、たとえば図柄番号2〜4を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、1〜3コマの引き込み制御を行って図柄番号1の「プラム」で停止させる。勿論引き込み制御を行わず図柄番号1が取得されたときには図柄番号1の「プラム」で停止させることもできる。このようにリプレイ賞用リール停止制御テーブル2では、図柄番号1〜4を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には図柄番号1の「プラム」で停止させるリール制御を行う。同様に、図柄番号5〜8を取得するタイミングの場合には図柄番号5の「プラム」で停止させ、図柄番号9〜12を取得するタイミングの場合には図柄番号9の「プラム」で停止させ、図柄番号13〜16を取得するタイミングの場合には図柄番号13の「プラム」で停止させ、図柄番号17〜21を取得するタイミングの場合には図柄番号17の「プラム」で停止させるリールの制御を行う。これら制御の結果は、何れのタイミングでストップボタンが押下されても右リール中段の停止図柄は「プラム」であり、図20(c)に示すように中段横一線の入賞ラインにおいてプラム役(リプレイ賞)の入賞が確定する。
【0108】
図21は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1(すなわちリプレイ賞に入賞しないよう蹴り飛ばし制御を行う)の具体例を示した図である。図21(a)は左リールおよび中リールがすでに停止され、右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図である。図21(b)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル1と停止図柄とを例示する。図21(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。なお、図21(b)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20に例示する場合と同様にリール制御が行われるので、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1では、図柄番号1を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、図柄番号1の「プラム」で停止させ、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下された場合には、図柄番号2の「ベル」で停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「ベル」で停止させ、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「ベル」で停止させ、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「ベル」で停止させ、図柄番号18〜21を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「ベル」で停止させるリールの制御を行う。ここでリプレイ賞の入賞を成立させるためには右リール中段の停止図柄を「プラム」にしなければならないが、前記のとおり、21ある図柄番号のうち「1」の図柄番号が取得された場合にのみプラム役を揃えることができる。つまりリプレイ賞用リール停止制御テーブル1が選択されている場合には、仮にリプレイ賞に当選している場合であっても低い確率でしか入賞を果たすことができない。前記したとおり、リプレイタイム中はリプレイ賞に高い確率で当選するリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルが選択されるので、この場合にリプレイ賞用リール停止制御テーブル1を選択し、結果として通常ゲームの場合と等しい確率でリプレイ賞に入賞する状況を作り出せる。なお、図21(c)に示すリール図柄は、図柄番号が6〜9の範囲で取得されるようなタイミングで右リールのストップボタンが押下された場合を例示している。同図に示すように、有効な入賞ラインでプラム役を構成するように図柄は揃わず、リプレイ賞への入賞を果たせない状況になっている。
【0109】
図22〜図24は、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3(すなわちリプレイ賞に入賞しないよう蹴り飛ばし制御を行い且つ特殊な報知図柄を表示する)の具体例を示した図である。ここでは、左中右の順にストップボタンが押下された場合を例示する。図22(a)は、その左側に左リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に左リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図22(b)は左リールが停止した状態のリール図柄を例示する。なお、図22(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号2の「プラム」で左リールを停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「プラム」で、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「プラム」で、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「プラム」で、図柄番号18〜21および1を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「プラム」で左リールを停止させるリールの制御を行う。図22(b)に示すリール図柄は、図柄番号が2〜5の範囲で取得されるようなタイミングで左リールのストップボタンが押下された場合を例示している。左リールの上段には常に「ベル」が表示される。
【0110】
図23(a)は、その左側に中リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に中リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図23(b)は左リールおよび中リールが停止した状態のリール図柄を例示する。なお、図23(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号2〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号2の「ベル」で中リールを停止させる。同様に、図柄番号6〜9を取得するタイミングの場合には図柄番号6の「ベル」で、図柄番号10〜13を取得するタイミングの場合には図柄番号10の「ベル」で、図柄番号14〜17を取得するタイミングの場合には図柄番号14の「ベル」で、図柄番号18〜21および1を取得するタイミングの場合には図柄番号18の「ベル」で中リールを停止させるリールの制御を行う。図23(b)に示すリール図柄は、図柄番号が14〜17の範囲で取得されるようなタイミングで中リールのストップボタンが押下された場合を例示している。中リールの中段には常に「ベル」が表示される。
【0111】
図24(a)は、その左側に右リールの図柄配置を図柄番号とともに例示し、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを例示する。図24(b)は右リールを停止した後のリール図柄を例示する。なお、図24(a)の停止図柄は中段の停止図柄であり、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3中の数字はその左側に示す図柄番号を取得するタイミングでストップボタンが押下されたときに停止する図柄番号である。前記図20,21の場合と同様に、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3では、図柄番号3〜5を取得するタイミングでストップボタンが押下されると図柄番号3の「スイカ」で右リールを停止させる。同様に、図柄番号7〜10を取得するタイミングの場合には図柄番号7の「チェリー」で、図柄番号11〜14を取得するタイミングの場合には図柄番号11の「BAR」で、図柄番号15〜18を取得するタイミングの場合には図柄番号17の「赤7」で、図柄番号19〜21および1〜2を取得するタイミングの場合には図柄番号19の「BAR」で右リールを停止させるリールの制御を行う。図24(b)に示すリール図柄は、図柄番号が11〜14の範囲で取得されるようなタイミングで右リールのストップボタンが押下された場合を例示している。右リールの上段には常に「ベル」が表示される。
【0112】
図22〜24に例示するように、例示するようなリプレイ賞用リール停止制御テーブル3を用いたリール制御では、「ベル」の図柄が「左」、「中」、「右」の各リールにおいて「上段」、「中段」、「上段」に常に表示される。これは「ベル」図柄によって「V字」の形を模して表示したものであり、「ベルの小V字型」と称される。このようにリプレイ賞用リール停止制御テーブル3を用いれば、特殊な図柄表示であるベルの小V字型を表示することが可能である。
【0113】
ステップ139で当選フラグに対応した第1リール停止制御テーブルを決定した後、ステップ139で選択した第1リール停止制御テーブルと図柄番号とから、進みコマ数を取得する(ステップ140)。そして、取得した進みコマ数に従って第1リールを停止する。こうして、1回目ボタンの停止を契機として第1ボタンに対応した第1リールを停止させる制御が行われる。
【0114】
次に2回目ボタンが押下されたか、を判断し(ステップ142)、さらに押下されたストップボタン番号を取得し(ステップ143)、停止操作直後の図柄番号を取得する(ステップ144)。次にベル賞か、が判断され(ステップ146)、ベル賞でなければステップ148へ進み、ベル賞であればステップ147へ進む。ステップ147では、決定しているベル賞の押順に2番目・3番目ボタンのボタン番号が一致しているかを判断する。ここで、2番目・3番目ボタンのボタン番号が押順に一致していれば、ステップ148へ進み、そうでなければステップ149へ進む。ステップ149では、ハズレ用第2・第3リールの停止制御テーブルの決定が行われる。ここで、ハズレ用第2・第3リール停止制御テーブルというのは、2番目・3番目ボタンに対応したリールの停止制御を行うテーブルであって、ハズレ用のものをいう。
【0115】
ステップ142〜ステップ149までの動作の流れは、下記のように説明できる。つまり、2回目・3回目ボタンの押下を検知したら、ベル入賞か(ステップ146)、を判断する。ベル賞であれば、押下された第2・第3ボタンが決められている押順に一致しているか、が判断される(ステップ147)。押順が一致していない場合、それは遊技者がベル賞を成立させることができないことを意味するから、ステップ149へ進み、ハズレ用第2・第3リール停止制御テーブルの使用を決定する。ベル賞当選でない場合、またはベル賞当選で且つ第2・第3ボタンの押順が一致している場合、ステップ148へ進み、当選フラグに対応した第2・第3リールの停止制御テーブルの決定処理が行われる。
【0116】
ステップ148では、第2・第3リールを停止させる制御を行うためのテーブルが選択される。このテーブルは、リール毎に用意されたBB賞用リール停止制御テーブル、RB賞用リール停止制御テーブル、チェリー賞用リール停止制御テーブル、スイカ賞用リール停止制御テーブル、ベル賞用リール停止制御テーブル、リプレイ賞用リール停止制御テーブル1、リプレイ賞用リール停止制御テーブル2、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3、ハズレ用リール停止制御テーブルを含む。ステップ148での処理の詳細は後述する。
【0117】
ステップ148またはステップ149の後、ステップ150へ進みリール停止制御テーブルと図柄番号とにより、進みコマ数を取得する。そして、取得した進みコマ数どおりに第2リールの停止処理を行う(ステップ151)。
【0118】
次に3回目のボタン停止か、を判断し(ステップ152)、3回目ボタンが押下されていれば、押下されたストップボタンの番号を取得し(ステップ153)、さらに停止操作直後の図柄番号を取得する(ステップ154)。そして、リール停止制御テーブルと図柄番号とから進みコマ数を取得し(ステップ155)、進みコマ数通り第3リールを停止させる処理を行う(ステップ156)。以上のようにしてリール回転停止処理(図4のステップ323)が行われる。
【0119】
以下、図13のステップ139および図14のステップ148に示す処理の一例を詳述する。処理の流れは、第1〜第3リールにおいて同じである。図15は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0120】
当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理が開始されると、リプレイ当選か、を判断し(ステップ161)、リプレイ当選でなければステップ166へ進み、リプレイ当選であればステップ162へ進む。ステップ166では、当選フラグに対応したリール停止制御テーブルが決定される。ステップ162では、リプレイタイム中か、が判断され(ステップ162)、リプレイタイムであれば、ステップ163へ進み、リプレイタイム中でなければステップ168に進む。ステップ163では、リプレイタイム中でのボーナスストック数が10以上であるかが判断される。ストック数が10以上であれば、確率抽選テーブル2が選択され(ステップ164)、確率抽選テーブル2に従ってリプレイ賞用のリール停止制御テーブル1、2または3が選択さる(ステップ165)。この選択されたリール停止制御テーブル1、2または3は当選フラグに対応したリール制御テーブルとなる。ステップ163でNOと判断された場合、つまりボーナスストック数が10未満であると判断された場合は、確率抽選テーブル1を選択し(ステップ166)、確率抽選テーブル1に従ってリプレイ賞用のリール停止制御テーブル1または2が選択さる(ステップ167)。この選択されたリール停止制御テーブル1または2は当選フラグに対応したリール制御テーブルとなる。
【0121】
ここで、確率抽選テーブル1は、リール停止制御テーブル1または2を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。また、確率抽選テーブル2は、リール停止制御テーブル1、2または3を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。これにより、通常ゲームにおけるリプレイ賞への入賞確率とストック期間におけるリプレイ賞への入賞確率を同等に制御することができる。
【0122】
また、確率抽選テーブル2においては、所定の確率でリール停止制御テーブル1または3が選択されるように定められている。これにより、リプレイ賞に入賞しない場合には、所定の確率で通常のリール制御(リール停止制御テーブル1)または特殊なリール制御(リール停止制御テーブル3)が行われ、特殊な出目パターンが出現するようになる。この特殊な出目パターンの出現によって遊技者はボーナスゲームのストック数が10以上のレベルにあることを知ることが可能になる。このような出目パターンによる報知によって遊技者にボーナスゲームのストック数のレベルを報知することができる。
【0123】
以上のようにして、リールの停止制御を行うためのリール停止制御テーブルが決定される。この処理では、リプレイ賞に当選していなければ、当選している賞群に対応する当選フラグ(ハズレフラグも含む)に対応したリール停止制御テーブルが決定される(ステップ168)。また、リプレイ賞に当選しており、リプレイタイム中で且つボーナスストック数が10以上であれば、リプレイ賞用リール停止制御テーブル3が選択されうるようになる。こうして、リプレイタイム中におけるボーナスストック数が10以上であるか否かをある程度の確率で遊技者に報知できる。
【0124】
以下、図4のフローチャートに戻り説明を続ける。リール回転停止処理(ステップ323)の後、ベル入賞役か、が判断される。つまり、ベル賞に入賞したか、が判断される。ベル入賞役であればメダル15枚の払出処理が行われる(ステップ325)。ベル入賞役でなければスイカ入賞役か、が判断される(ステップ326)。スイカ入賞役であればメダル5枚の払出処理が行われる(ステップ327)。スイカ入賞役でなければ、チェリー入賞役か、が判断される(ステップ328)。チェリー入賞役であればメダル2枚の払出処理が行われる。チェリー入賞役でなければRBゲーム中か、が判断される(ステップ330)。RBゲーム中であれば、RBゲーム終了判断処理が行われる(ステップ331)。RBゲーム終了判定処理については後述する。RBゲーム中でなければ、RB入賞役か、が判断される(ステップ332)。RB入賞役であればRBゲーム開始処理が行われる(ステップ333)。RBゲーム開始処理については後述する。RBゲーム入賞役でなければ、BBゲーム中か、を判断する(ステップ334)。BBゲーム中であれば、BBゲーム終了判断処理が行われる(ステップ335)。BBゲーム終了判断処理については後述する。BBゲーム中でなければ、BB入賞役か、が判断される(ステップ336)。BBゲーム中であれば、BBゲーム開始処理が行われる(ステップ337)。BBゲーム開始処理については後述する。BBゲーム中でなければ、ステップ338へ進む。
【0125】
ステップ338では、リプレイ入賞役か、が判断される。リプレイ入賞役であれば、図3のステップ302へ進み、次ゲームの処理が開始される。つまり、ゲームのリプレイが行われる。ステップ338の判断において、リプレイ入賞役でなければ、両ボーナス終了ゲームか、が判断される(ステップ339)。つまり、ステップ339において、当該ゲームがBBゲームまたはRBゲームの最終ゲームであるか、が判断される。当該ゲームがBBゲームまたはRBゲームの終了ゲームであれば、ボーナスストック中か、が判断される(ステップ340)。つまり、ステップ340において、BB賞またはRB賞のストックがあるか、を判断する。ボーナスストック中であれば、再度リプレイタイム設定処理が行われる(ステップ341)。リプレイタイム設定処理は、図8に例示されるフローチャートに従って行われる。
【0126】
ステップ339において、当該ゲームが両ボーナス終了ゲームでないと判断されると、当選フラグがクリアされ(ステップ342)、さらにBET操作禁止が解除され(ステップ343)、1ゲームが終了する。また、ステップ340において、ボーナスストック中でない、と判断された場合もステップ342さらにステップ343へ進み1ゲームが終了する。また、リプレイタイム設定処理が行われた(ステップ341)場合もステップ342さらにステップ343へ進み1ゲームが終了する。
【0127】
ステップ339〜ステップ341の処理により、ボーナスゲームのストックが残っている場合に、リプレイタイムを構成するゲーム数が再設定され、次のリプレイタイムへの移行が準備される。
【0128】
以下、RBゲーム終了判定処理(図4のステップ331)について説明する。図9は、RBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。RBゲーム終了判定処理が開始されると、JAC入賞役か、が判断され(ステップ901)、JAC入賞役であれば、メダル15枚の払出処理が行われ(ステップ902)、JAC入賞役でなければ、JACゲーム数を1減らす減算処理が行われる(ステップ906)。ステップ902において、メダル15枚の払出処理が行われた後、JAC入賞回数を1減らす減算処理が行われる(ステップ903)。ここで、JAC入賞回数とは、RBゲーム中において、JAC賞に入賞可能な回数をいう。ステップ903の後、残っているJAC入賞回数が0か、の判断が行われ(ステップ904)、残りのJAC入賞回数が0であればステップ909へ進み、残りのJAC入賞回数が0でなければステップ905へ進む。
【0129】
ステップ905では、残りのJAC入賞回数をボーナスカウント表示機26(図1参照)に表示し、さらにJACゲーム数を1減じる減算処理を行う(ステップ906)。その後、残りのJACゲーム数(RBゲーム中に消化可能なJACゲームの数)が0か、が判断され(ステップ907)、残りのJACゲーム数が0であれば、ステップ909へ進み、残りのJACゲーム数が0でなければ、ステップ908へ進む。ステップ908では、残りのJACゲームの回数をボーナスカウント表示機26に表示する。次にレギュラーボーナスストック数(RBストック数)を1減算する処理を行い(ステップ911)、RBゲーム終了判定処理を終了する。
【0130】
ステップ904において、残りのJACゲーム入賞回数が0である場合、つまりこれ以上JACゲーム入賞が不可能な場合、RBゲーム中フラグがクリアされ(ステップ909)、さらにステップ910へ進む。ステップ910では、BBゲーム中か、が判断され(ステップ910)、BBゲーム中であれば、ステップ912へ進み、そうでなければステップ911へ進む。BBゲーム中である場合、RB入賞回数を1減ずる減算処理が行われ(ステップ912)、さらに残りのRB入賞回数(BBゲーム中に入賞可能なRBゲームの残数)が0か、が判断される(ステップ913)。ステップ913での判断において、残りのRB入賞回数が0である場合、ステップ915へ進み、そうでない場合はステップ914へ進む。ステップ914では、残りのRB入賞回数をボーナスカウント表示機26に表示する。ステップ913における判断で、残りのRB入賞回数が0である場合、BBゲーム中フラグがクリアされ(ステップ915)、さらにビックボーナスストック数(BBストック数)を1減算する処理が行われる(ステップ916)。こうして、RBゲーム終了判定処理が行われる。
【0131】
次にRBゲーム開始処理(図4のステップ333)について説明する。図10は、RBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。RBゲームの開始処理が始まると、まずRBゲーム中フラグのセットが行われ(ステップ921)、ついでJAC当たり賞の入賞回数の設定(例えば8回)の設定が行われ(ステップ922)、さらにJACゲームを行える回数の設定(例えば12回)が行われる(ステップ923)。
【0132】
次にBBゲーム終了判断処理(図4のステップ335)について説明する。図11は、BBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。BBゲーム終了判定処理が始まると、BBゲーム数(BBゲームを行えるゲーム数)を1減ずる減算処理が行われ(ステップ931)、ついで残りのBBゲーム数が0であるかの判断が行われる(ステップ932)。ステップ932の判断において、残りのBBゲーム数が0である場合、BBゲームフラグをクリアする処理が行われ(ステップ934)、ついでビックボーナスストック数の減算が行われる(ステップ935)。他方で、ステップ932の判断において、残りのBBゲーム数が0でない場合、残りのBBゲームの回数がボーナスカウント表示機26に表示される。
【0133】
以下、BBゲーム開始処理(図4のステップ337)について説明する。図12は、BBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。BBゲーム開始処理が始まると、BBゲーム中フラグがセットされ(ステップ941)、ついでRB入賞回数(例えば2回)が設定され(ステップ942)、ついでBBゲーム回数(例えば30回)の設定が行われる(ステップ943)。なお、RB入賞回数というのは、BBゲーム中においてRBゲームを行える回数であり、BBゲーム回数というのは、BBゲームを行えるゲームの回数をいう。
【0134】
上記したとおりリプレイタイムにおけるボーナスストック数のレベルを遊技者に報知することが可能である。このようなボーナスストック数の報知機能を備えることによって、緩慢になりがちなストック期間においても遊技者の期待感を向上させゲームの楽しみを増加させることが可能になる。
【0135】
なお、前記した例では、ボーナスストック数のレベルを10以上と10未満で分けたが10にする必要は必ずしもないことは勿論である。それ以上の数またはそれ以下の数であっても良いことは勿論である。
【0136】
また、前記例では、報知し得る場合(すなわち前記例ではストック数10以上)には、同一の報知確率で報知する例を示したが、たとえばストック数によって報知確率を変動させることも可能である。たとえばストック数10〜19では第1確率で、ストック数20以上では第2確率で報知し、第2確率を第1確率より高く設定するような態様も可能である。
【0137】
さらに、前記例では、リプレイ賞に当選し、かつはずれ(つまりリプレイ賞に入賞しない場合)に特定の出目パターンで報知する例を示したが、リプレイ賞に入賞する場合に、通常の入賞図柄パターンとは相違する図柄パターンを表示することによって報知することも可能である。たとえばリプレイ賞への入賞が通常横一列に図柄が揃うことによって入賞が確定されるような場合、報知用のリール停止制御テーブルとして斜めに図柄が揃うようにリール制御されるリール停止制御テーブルを用意することが可能である。このようなリプレイ賞に入賞し、かつ特殊は出目パターンが揃うよう制御されるリール停止制御テーブルによって、報知を行うことも可能である。また、リプレイ賞だけでなく、他の小役賞に入賞した場合にこれら小役賞の通常の出目パターンとは相違する他の特殊な出目パターンによって報知を行うことも可能である。
【0138】
さらに、前記例では、リール制御による報知の例を説明したが、報知はリール制御によるものに限られず、たとえば音や光あるいは画像による演出効果によって行うことも可能である。これら演出効果は、前記したリール制御と併せて行うことも勿論可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、実施の形態1における当選フラグに対応したリール制御テーブルの決定処理(図15)における変更例を例示する。図16は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理の他の例を示すフローチャートである。以下、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明を行う。ここで説明を省略した部分については実施の形態1と同様である。
【0139】
ステップ163においてボーナスゲームのストック数が10以上であると判断された場合、さらにリプレイタイムの消化ゲーム数の区分が何れに対応するかを判断する(ステップ171)。ここでリプレイタイムの消化ゲーム数は、リプレイタイム設定処理(図8)が開始された際にリプレイタイム数の初期値が設定され(これをRT0とする)、現在のリプレイタイム数(RT)の値からRT0−RTを計算することによって求めることができる。区分とは予め定められているゲーム数の範囲であって、たとえば1〜199ゲームを第1区分、200〜399ゲームを第2区分、400以上を第3区分とすることができる。リプレイタイム消化ゲーム数が、前記のように区分された範囲の何れに含まれるかを判断する。
【0140】
そして、第1区分にある場合、低確率抽選テーブルを選択し(ステップ172)、第2区分にある場合、中確率抽選テーブルを選択し(ステップ173)、第3区分にある場合、高確率抽選テーブルを選択する(ステップ172)。ここで、低確率抽選テーブル、中確率抽選テーブルおよび高確率抽選テーブルは、実施の形態1の確率抽選テーブル2と同様にリール停止制御テーブル1、2または3を選択する抽選テーブルであって、リプレイ賞に入賞させるリール制御を行うリール停止制御テーブル2が選択される確率が、リプレイ賞への当選確率と合わせた確率において、通常ゲームにおけるリプレイ賞への当選確率と同等になるように定められている抽選テーブルである。そして、各々の確率抽選テーブルにおいて所定の確率でリール停止制御テーブル1または3が選択されるように定められていることは実施の形態1と同様であるが、低確率抽選テーブル、中確率抽選テーブル、高確率抽選テーブルの順にリール停止制御テーブル3が選択される確率が高くなるように設定されている。
【0141】
このような構成を採用することによって、リプレイタイムの消化ゲーム数が多くなるに従って、高い確率でボーナスストック数が一定レベル以上であることの報知を受ける確率が高くなる。リプレイタイムの消化ゲーム数が多い遊技者には高い確率で報知されるように配慮したものである。
【0142】
なお、本実施の形態2の構成において、前記した実施の形態1の変更(たとえばストック数のレベルを10にする必要がない等)が同様に適用できることは勿論である。
【0143】
また、本実施の形態2の構成に加重して、図17に示すような構成を付加することも出来る。すなわち、ステップ163でボーナスストック数が10以上であると判断された後に、リプレイタイムの消化ゲーム数が相当に高い値(たとえば1000以上)であるかを判断し(ステップ175)、この判断が真の場合、極めて高い確率でリール停止制御テーブル3が選択される超高確率抽選テーブルを選択するようにしてもよい(ステップ174)。すなわち、相当なストック期間のゲーム消化が行われている状態(いわゆるはまり状態)にあるときには、極めて高い確率で報知を行い、ゲーム継続への期待感を高め、ゲームの楽しみを維持増加するようにできる。
【0144】
なお、図17において付加した構成はそれ単独で実施の形態1に適用することも可能である。
【0145】
(実施の形態3)
本実施の形態3は、実施の形態1における当選フラグに対応したリール制御テーブルの決定処理(図15)におけるさらなる変更例を例示する。図18は、当選フラグに対応したリール停止制御テーブル決定処理のさらに他の例を示すフローチャートである。以下、実施の形態1と相違する部分についてのみ説明を行う。ここで説明を省略した部分については実施の形態1と同様である。
【0146】
ステップ163においてボーナスゲームのストック数が10以上であると判断された場合、さらに現ゲームの態様が遊技者に不利なゲーム態様が選択されているかを判断する(ステップ177)。ここで不利なゲーム態様とは、たとえば1枚がけ、2枚がけ等通常行われるであろうベット枚数である3枚がけより不利な配当しか期待できない賭け枚数の態様や、ストップボタンの押し順が定められている場合に、通常の順序である左中右の順でない順序でストップボタンが押されている態様をいう。実施の形態1で説明した通り、前記実施の形態1では押し順が定められており、左中右の順で無ければたとえリプレイ賞に当選していても入賞できない不利益があるため、それ以外の押し順で停止する操作が行われているゲームは遊技者に不利なゲーム態様である。
【0147】
このようなゲーム態様が選択されているとステップ177で判断した場合、リール停止制御テーブルを選択する確率抽選テーブルとして、高確率抽選テーブルを選択する(ステップ174)。ここで高確率抽選テーブルは、確率抽選テーブル2よりも高い確率でリール停止制御テーブル3が選択される抽選テーブルである。すなわち、不利なゲーム態様を選択する替わりに、報知確率を高めるようにしたものである。遊技者は自己の選択によって、高い確率で報知を受けるか、入賞するかを選択できる。
【0148】
なお、本実施の形態3の構成は、実施の形態1および2に加重して適用することが可能である。また、前記した実施の形態1の変更(たとえばストック数のレベルを10にする必要がない等)が同様に適用できることも勿論である。
【0149】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、ボーナスゲーム等高配当なゲームへの当選が持ち越され、かつ、その持ち越された高配当ゲームが所定の条件を満足した場合に高い確率で実行されるような遊技機において、当選の持ち越し数(ストック数)を遊技者に報知できる技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である遊技機の一例を示した正面図である。
【図2】図1に例示する遊技機の構造を、その機能について示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態の遊技機で行われる1ゲームの流れを例示するフローチャートである。
【図5】ゲーム態様に応じた賞群抽選テーブルを設定する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】リプレイタイム中処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】ボーナス放出処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】リプレイタイム設定処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】RBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】RBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】BBゲーム終了判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】BBゲーム開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】リール回転処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】リール回転処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】リール停止制御テーブル決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】リール停止制御テーブル決定処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図17】リール停止制御テーブル決定処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。
【図18】リール停止制御テーブル決定処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。
【図19】賞群抽選テーブルを例示した図であり、(a)は通常ゲーム用の賞群抽選テーブルを、(b)はリプレイタイム中用の賞群抽選テーブルを、(c)はBBゲーム用の賞群抽選テーブルを、(d)はRBゲーム用の賞群抽選テーブルを各々例示する。
【図20】リプレイ賞用リール停止制御テーブル2の具体例を示した図である。(a)は右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図であり、(b)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル2と停止図柄とを示す。(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図21】リプレイ賞用リール停止制御テーブル1の具体例を示した図である。(a)は右リールが回転中である状態のリール図柄を例示した図であり、(b)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル1と停止図柄とを示す。(c)は右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図22】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に左リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図23】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に中リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リールおよび中リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【図24】リプレイ賞用リール停止制御テーブル3の具体例を示した図である。(a)は左側に図柄配置を、右側に右リールに対応するリプレイ賞用リール停止制御テーブル3と停止図柄とを示す。(b)は左リール、中リールおよび右リールが停止された状態のリール図柄を例示した図である。
【符号の説明】
1…遊技演出装置、2…ランプ、3…スピーカ、4…スピーカ、5…ランプ、7…1メダルランプ、8…2メダルランプ、9…3メダルランプ、10…スタートランプ、11…リプレイ賞入賞表示ランプ、12…入賞表示ランプ、13…打ち止め表示ランプ、14…BBゲーム中表示ランプ、15…RBゲーム中表示ランプ、16…メダル投入可能表示ランプ、17…1枚ベットボタン、18…2枚ベットボタン、19…クレジット精算ボタン、20…3枚ベットボタン、21…遊技メダル返却ボタン、22…遊技メダル投入口、23…ドアキー、24…スタートレバー、25…クレジット枚数表示機、26…ボーナスカウント表示機、27…メダル配当表示機、28…ストップボタン、32…スピーカ33…遊技メダル払出口、34…受け皿、35…リール、36…リール、37…リール、50…遊技制御基板、51…CPU、52…入力ポート、53…クロック発生回路、54…ROM、55…RAM、56…乱数発生回路、57…出力ポート、58…出力ポート、59…データ送出回路、60…送出タイミング制御回路、61…リセットスイッチ、62…メダル投入センサ、63…メダル払出センサ、64…メダル満杯センサ、65…位置検出センサ、66…ドアセンサ、67…リール駆動モータ、68…メダル払出モータ、69…メダルブロッカソレノイド、70…演出機構制御基板、72…CPU、73…遊技演出装置駆動回路、74…乱数発生回路、75…データ入力回路、76…クロック発生回路、77…ランプ駆動回路、78…RAM、79…サウンドLSI、80…アンプ回路、81…音声ROM、82…段階設定キースイッチ、85…音量調節回路。
Claims (11)
- 当選フラグが次ゲーム以降に持ち越される遊技装置であって、
持ち越し中の当選フラグの数が所定のフラグ数以上であるか否かを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段の判断が前記所定のフラグ数以上であるとの判断の場合であって所定の条件を満たした場合に、前記持ち越し中の当選フラグの数が前記所定のフラグ数以上である旨の報知を遊技者に対して行う手段と、
を有する遊技装置。 - 周面に複数の識別図柄が配置され回転および停止可能な複数のリール、または、複数の識別図柄が周面に配置されたリールの映像を映し出す表示装置と、
前記複数のリールの停止の制御、または、前記表示装置への前記リールの映像の映し出しの制御、に用いられる第1の制御テーブル群及び報知用の制御テーブルを含む第2の制御テーブル群と、を有し、
前記報知を行う手段による報知は、前記第2の制御テーブル群から前記報知用の制御テーブルが選択され、前記報知用の制御テーブルによって前記複数のリールまたは前記表示装置が制御されることにより実現される請求項1記載の遊技装置。 - 100%未満かつ0%より高い所定の確率で報知を行うか否かを選択する選択手段を有し、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、
初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、
前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記区分に対応する各々の確率は100%未満かつ0%より高く、かつ、大きい数値を含む区分ほど該区分に対応する確率が他の区分に対応する確率に比較して高く、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、
前記継続ゲーム数が所定のゲーム数以上であるか否かを判断する第3判断手段と、
前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上であるとの判断の場合には第1確率で、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上でないとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記第1確率は前記所定の確率より高く、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、
初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、
前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、
前記継続ゲーム数の値が所定のゲーム数以上であるか否かを判断する第3判断手段と、
前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上であるとの判断の場合には第2確率で、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上でないとの判断の場合には前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記第2確率は前記区分に対応する確率より高く、
前記区分に対応する各々の確率は100%未満かつ0%より高く、かつ、他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分に対応する確率が前記他の区分に対応する確率に比較して高く、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 遊技者の選択に応じたゲーム状態群のうち、遊技者が通常選択することがないゲーム状態群を記録した記録手段と、
現ゲームのゲーム状態が前記遊技者が通常選択することがないゲーム状態群に含まれるゲーム状態と一致するか否かを判断する第4判断手段と、
前記第4判断手段の判断が、前記両ゲーム状態同士が一致するとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い第3確率で、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致しないとの判断の場合には前記第3確率より低く、かつ0%より高い所定の確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたとする請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、
初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、
遊技者の選択に応じたゲーム状態群のうち、遊技者が通常選択することがないゲーム状態群を記録した記録手段と、
前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、
現ゲームのゲーム状態が、前記遊技者が通常選択することがないゲーム状態群に含まれるゲーム状態と一致するか否かを判断する第4判断手段と、
前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致するとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い第4確率で、前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致しないとの判断の場合には前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記第4確率は前記区分に対応する確率より高く、
前記区分に対応する各々の確率は前記第4確率より低く、かつ0%より高く、他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分に対応する確率は、前記他の区分に対応する確率に比較して高く、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記第1判断手段の判断で前記所定のフラグ数以上であるとの判断が継続されている継続ゲーム数をカウントする手段と、
初期値から該初期値よりも大きな任意の正の値までの間を複数の連続した整数値幅に分けた区分、および、前記区分に対応した確率を記録した記録手段と、
遊技者の選択に応じたゲーム状態群のうち、遊技者が通常選択することがないゲーム状態群を記録した記録手段と、
前記継続ゲーム数の値が、何れの前記区分に含まれるかを判断する第2判断手段と、
前記継続ゲーム数の値が所定のゲーム数以上であるか否かを判断する第3判断手段と、
現ゲームのゲーム状態が前記遊技者が通常選択することがないゲーム状態群に含まれるゲーム状態と一致するか否かを判断する第4判断手段と、
前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上であるとの判断の場合または前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致するとの判断の場合には100%未満かつ0%より高い第5確率で、前記第3判断手段の判断が前記所定のゲーム数以上でないとの判断および前記第4判断手段の判断が前記両ゲーム状態同士が一致しないとの判断の場合には前記第2判断手段で判断された区分に対応する確率で前記報知を行うか否かを選択する選択手段と、を有し、
前記区分に対応する各々の確率は前記第5確率より低く、かつ0%より高く、他の区分に含まれる数値に比較して大きい数値を含む区分に対応する確率は、前記他の区分に対応する確率に比較して高くなっており、
前記選択手段によって前記報知を行うことを選択した場合に前記所定の条件を満たしたと判断する請求項1または2記載の遊技装置。 - 前記選択手段には、確率抽選テーブルおよび乱数発生器を含み、
前記所定の確率、前記区分に対応する確率、前記第1確率、前記第2確率、前記第3確率、前記第4確率及び前記第5確率の少なくともひとつは、前記確率抽選テーブルに割り当てられる数値幅によって定められ、
前記乱数発生器によって発生された数値が、前記数値幅に含まれる場合に前記報知を行うことを選択したとする請求項3〜9の何れか一項に記載の遊技装置。 - 賞群抽選テーブルと、
前記賞群抽選テーブルを用いて当選またはハズレを決定する内部抽選手段と、
前記内部抽選手段による内部抽選の結果を記録する当選フラグと、
前記当選フラグが次ゲーム以降に持ち越されている場合の持ち越し中の当選フラグの数をカウントする手段と、
前記カウントする手段によりカウントされた当選フラグの数が所定のフラグ数以上であるか否かを判断する第1判断手段と、
報知用リール停止制御テーブルと、
を含み、
前記第1判断手段の判断が前記所定のフラグ数以上であるとの判断の場合に、100%未満かつ0%より高い所定の確率で前記報知用リール停止制御テーブルが選択される遊技装置。
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