JP2004041186A - 容器詰紅茶飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の容器詰飲料は、非重合体カテキン類の同量の摂取においても、血液中への移行量が高く、吸収性に優れ、健康増進に適した紅茶飲料である。
【解決手段】1)次の非重合体成分(A)及び(B):
(A)非エピ体カテキン類(カテキン+ガロカテキン+カテキンガレート+ガロカテキンガレート)
(B)エピ体カテキン類(エピカテキン+エピガロカテキン+エピカテキンガレート+エピガロカテキンガレート)
のカテキン類を溶解して含有し、当該成分(A)及び(B)の含有量が次の(イ)及び(ロ)、
(イ)(A)+(B)=0.1〜0.3重量%、
(ロ)(B)/[(A)+(B)]=0.5〜0.95
を満たし、
2)甘味料0.0001〜10.0重量%を含有し、
3)pHが4.7〜6.5である、茶抽出物を添加した容器詰紅茶飲料。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は非重合体カテキン類の血中移行率が高く、かつ味の良好な容器詰飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、缶飲料やインスタント飲料を始めとして茶葉を原料として含む食品が大量に販売されている。また一方で緑茶、紅茶、烏龍茶などの茶飲料に含まれている非重合体カテキン類が、コレステロール上昇抑制作用(特許文献1)、α−アミラーゼ活性阻害作用(特許文献2)、血糖上昇阻害作用(特許文献3)、動脈硬化防止作用(特許文献4)、抗酸化作用(特許文献5)、抗菌作用(特許文献6)、抗潰瘍作用(特許文献7)や突然変異抑制作用等の生理作用を有すると報告されている。
【0003】
これらの非重合体カテキン類の生理作用を、より効果的に発現させるためには、非重合体カテキン類の摂取量を増やすことが必要である。多量の非重合体カテキン類を摂取するためには、摂取の容易な飲料形態が、嗜好性、市場性から望ましい。
【0004】
しかし、経口的に摂取された非重合体カテキン類は、ごく一部の非重合体カテキン類が消化管から吸収され、その一部は粘膜上皮細胞内により抱合反応を受け、門脈血を経て肝臓に運ばれ、そこでさらに抱合され一部は遊離型のまま血流に入り末梢組織に移行するが、一部は肝臓から分泌される胆汁液に含まれた形で十二指腸に注入され腸肝循環するとともに、腎臓を経て最終的に尿中に排泄してしまうことが知られている(化学と生物,vol.38,No2, 104〜114頁, 2000年)。このように飲料中の非重合体カテキン類含量を単に高めただけでは、その血中移行率は必ずしも高くならない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−156614号公報
【特許文献2】
特開平3−133928号公報
【特許文献3】
特開平4−253918号公報
【特許文献4】
特開平4−352726号公報
【特許文献5】
特公平1−44234号公報
【特許文献6】
特開平2−276562号公報
【特許文献7】
特開昭63−277628号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、飲用した非重合体カテキン類の血中への移行量を高め、体内利用度が向上し、かつ飲み易い容器詰飲料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、種々の飲料を製造し、非重合体カテキン類組成と血中移行率との関係について検討したところ、高濃度で非重合体カテキン類を含有する容器詰紅茶飲料における非重合体カテキン類中のエピ体カテキン類比率を制御することにより、同一の非重合体カテキン類濃度でありながら飲用した時の非重合体カテキン類の血液中への移行量をさらに増加できることを見出した。また、高濃度で非重合体カテキン類を含有する容器詰飲料における非重合体カテキン類中のガレート体率を75重量%以上に調整し、かつエピ体カテキン類比率を制御することによっても、同一の非重合体カテキン類濃度でありながら飲用した時の非重合体カテキン類の血液中への移行量を増加できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は1)次の非重合体成分(A)及び(B):
(A)非エピ体カテキン類(カテキン+ガロカテキン+カテキンガレート+ガロカテキンガレート)
(B)エピ体カテキン類(エピカテキン+エピガロカテキン+エピカテキンガレート+エピガロカテキンガレート)
のカテキン類を溶解して含有し、当該成分(A)及び(B)の含有量が次の(イ)及び(ロ)、
(イ)(A)+(B)=0.1〜0.3重量%、
(ロ)(B)/[(A)+(B)]=0.5〜0.95
を満たし、
2)甘味料0.0001〜10.0重量%を含有し、
3)pHが4.7〜6.5である、茶抽出物を添加した容器詰紅茶飲料を提供するものである。
【0009】
また、本発明は非重合カテキン類[(A)+(B)]0.078〜0.5重量%を含有し、当該非重合カテキン類中のガレート体率が75〜100重量%であり、当該非重合体カテキン類中のエピ体カテキン類含有重量比(B)/[(A)+(B)]が0.5〜0.95である容器詰飲料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明でいう非重合体カテキン類[(A)+(B)]とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート及びガロカテキンガレートの非エピ体カテキン類(A)と、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートのエピ体カテキン類(B)との総和である。
【0011】
本発明において非重合体カテキン類[(A)+(B)]は、水中に溶解した非重合体カテキン類である。溶解していない場合、物理的に体内吸収性が低下するので、非重合体カテキン類は溶解しているのが好ましい。
【0012】
本発明紅茶飲料中に非重合体カテキン類[(A)+(B)]は0.1〜0.3重量%含有するが、好ましくは0.1〜0.25重量%、さらに好ましくは0.1〜0.2重量%である。非重合体カテキン類濃度が、0.1重量%未満では十分な生理効果が得られず、0.3重量%を超えると風味が好ましくなくなる。
【0013】
また、本発明紅茶飲料中における非重合体カテキン類[(A)+(B)]中にはエピ体カテキン類(B)が、重量比[(B)/(A)+(B)]で0.5〜0.95、好ましくは0.6〜0.9、さらに好ましくは0.6〜0.85、特に好ましくは0.66〜0.85含まれる。この比率が0.5未満では、摂取された非重合体カテキン類の血中移行量が十分ではない。
【0014】
非重合体カテキン類[(A)+(B)]中のエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びカテキンガレート(ガレート体)は、生理活性が強いといわれている。ここでエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びカテキンガレートは1種以上含有するが、通常は全て含有される。ここでカテキン類[(A)+(B)]中のガレート体の重量%をガレート体率と呼ぶ。本発明においては、このガレート体率が45重量%以上、より好ましくは46〜100重量%が、飲用したときの血液中への非重合体カテキン類の移行量がさらに大きくなり、生理効果の強い健康紅茶飲料として一層好ましいものになる。
【0015】
本発明紅茶飲料中のpHは25℃で4.7〜6.5、好ましくは4.9〜6.2、特に5.0〜6.2とするのが、味及び非重合カテキン類の化学的安定性の点で好ましい。
【0016】
本発明紅茶飲料中に甘味料は、0.0001〜10.0重量%、さらに0.0005〜8.0重量%、特に0.001〜6.0重量%含有するのが好ましい。0.0001重量%未満では甘味が十分に発現されず苦味、渋味が際立ってしまい、また10重量%を越えると甘味が際立ってしまい適切ではない。使用される甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化液糖、エリスリトール、グリチルリチン、ステビア、アスパラテーム、スクラロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が挙げられ、好ましくは砂糖、ぶどう糖、果糖、エリスリトール、スクラロースが良く、さらに好ましくはエリスリトール、スクラロースが良い。
【0017】
本発明の紅茶飲料に使用する紅茶としては、Camellia属、例えばC.sinensis、C.assaimica及びやぶきた種、又はそれらの雑種から得られる茶葉から発酵工程を経て製茶された紅茶が挙げられる。またダージリン、アッサム、スリランカなどの発酵茶の茶葉から水や熱水により抽出して得られるものでもよい。
【0018】
紅茶を抽出する方法については、攪拌抽出など従来の方法により行う。また抽出時に水に予めアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。また煮沸脱気や窒素ガスなどの不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつついわゆる非酸化的雰囲気下で抽出する方法も併用してもよい。
【0019】
本発明の紅茶飲料は、紅茶に茶抽出物を添加して得られるものである。当該茶抽出物の添加により、非重合体カテキン類の濃度及びエピ体比率、さらにガレート体率等を前記の範囲に調整することができる。
【0020】
一方、本発明のガレート体率を75重量%以上に調整した容器詰飲料においては、当該飲料中に非重合体カテキン類[(A)+(B)]は0.078〜0.5重量%含有するが、好ましくは0.08〜0.5重量%、さらに好ましくは0.1〜0.3重量%である。非重合体カテキン類濃度が、0.078重量%未満では十分な生理効果が得られず、0.5重量%を超えると風味が好ましくなくなる。
【0021】
本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料の非重合体カテキン類中のガレート体率は、飲用したときの血液中への非重合体カテキン類の移行率の点から、75〜100重量%であるが、80〜100重量%、さらに85〜100重量%が好ましい。
【0022】
また、本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料中における非重合体カテキン類[(A)+(B)]中のエピ体カテキン類(B)含量は、摂取された非重合体カテキン類の血中移行率の点から、重量比[(B)/(A)+(B)]で0.5〜0.95、さらに0.6〜0.9、特に0.6〜0.85、殊更0.66〜0.85含まれるのが好ましい。
【0023】
本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料中のpHは25℃で3〜6.5、好ましくは3.5〜6.5、特に4〜6.5とするのが風味の点で好ましい。
【0024】
本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料には甘味料を配合してもよい。甘味料は、当該飲料中に0.0001〜10.0重量%、さらに0.0005〜8.0重量%、特に0.001〜6.0重量%含有するのが好ましい。0.0001重量%未満では甘味が十分に発現されず苦味、渋味が際立ってしまい、また10重量%を越えると甘味が際立ってしまい適切ではない。使用される甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化液糖、エリスリトール、グリチルリチン、ステビア、アスパラテーム、スクラロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が挙げられ、好ましくは砂糖、ぶどう糖、果糖、エリスリトール、スクラロースが良く、さらに好ましくはエリスリトール、スクラロースが良い。
【0025】
本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料は紅茶飲料に限定されるものではなく、茶系飲料及び非茶系飲料のいずれでもよい。茶系飲料としては、緑茶飲料、烏龍茶飲料、紅茶飲料などの緑茶、半発酵茶又は発酵茶を含有する飲料が挙げられる。非茶系飲料としては、通常の清涼飲料、例えばジュース類、アイソトニック飲料、炭酸飲料等が挙げられる。
【0026】
本発明のガレート体率を調整した容器詰飲料は、ガレート体率の高い茶抽出物を添加して製造することができる。
【0027】
本発明の容器詰飲料(単に「容器詰飲料」というときは、紅茶飲料及びガレート体率を調整した飲料の両者を含む)に添加する茶抽出物は緑茶葉からの抽出液でもよいが、茶抽出物の濃縮物を水に溶解して用いても、緑茶葉からの抽出液と茶抽出物の濃縮物とを併用しても良い。ここでいう茶抽出物の濃縮物とは、茶葉を熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された抽出物を濃縮したものであって、特開昭59−219384号公報、特開平4−20589号公報、特開平5−260907号公報、特開平5−306279号公報などに詳細に例示されている方法で調製したものをいう。市販品としては、三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などが挙げられる。そのほか、カラム精製品及び化学合成品でも使用できる。ここでいう茶抽出物の濃縮物の形態としては、固体、水溶液、スラリー状など種々のものが挙げられる。茶抽出物を溶解する液体は水、非重合体カテキン類を少量含有する茶類が挙げられる。
【0028】
本発明の容器詰飲料には、茶由来の成分にあわせて、処方上添加して良い成分として、酸化防止剤、香料、各種エステル剤、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、苦味調整剤、酸味料、果汁エキス類、pH調整剤、品質安定剤などの添加剤を単独あるいは併用して配合してもよい。
苦味調整剤としては、シクロデキストリンに代表される環状デキストリンが挙げられる。α−、β−、γ−シクロデキストリン及び、分岐α−、β−、γ−シクロデキストリンが使用できる。本発明中の容器詰紅茶飲料中に0.01〜1重量%含有するのがよい。
【0029】
本発明の容器詰飲料に使用される容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスティックフィルムと複合された紙容器、ビンなどの通常の形態で提供することができる。ここでいう容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
【0030】
また本発明の容器詰飲料は、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で行なわれる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用される。
【0031】
【実施例】
非重合体カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)で濾過した飲料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(形式SCL−10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
【0032】
体内吸収性の測定
(試験方法)
被験者は20〜45歳までの健常男子3名を対象とした。採血3日前からは禁酒とし、その期間中は茶カテキン類及びポリフェノール類を多く含む食品の摂取を制限した。
食事は試験前日の昼食まで自由摂取としたが、夕食時には、熱量840kcal、蛋白質41g、脂質32g、糖質90gにコントロールさせた食事を被験者に摂取させ、午後6時以降から試験まで水以外の飲食を禁止した。同一被験者が本発明品と比較品とを飲用するクロスオーバー試験法を採用した。
試験は室温25℃の室内で行い、約1時間のコンディショニング時間を経てから飲用摂取前の血液をヘパリン処理した注射筒(10mL容)を用いて約8mL採血した。その後試験飲料を10分かけて350mL飲用させ、30分後、60分後、120分後に採血し、血中の遊離型カテキン類の量を定量した。
【0033】
(検体の前処理と血液中の非重合体カテキン類濃度の測定)
採血した血液の全血を4℃で15分間3000r/minで遠心分離し上層の血漿を得る。この血漿250μLに1mol/Lリン酸緩衝液5μL、蒸留水20μLと塩酸25μLを加え30秒間よく攪拌する。さらに、メタノールを200μL加え30秒間攪拌する。これを5℃、20000×g、10分間にて遠心分離する。得られた上層をフィルターを装着した容器(ウルトラフリーCL)にとり、再度遠心分離(5℃、20000×g、10分間)を行い、得られた上層を測定溶液とする。
【0034】
HPLC−MS測定条件
高速液体クロマトグラフィー装置HP1100(Agilent製)と質量分析計HP1100MSD(Agilent製)を用い下記の条件で測定する。
Figure 2004041186
MS分析条件
イオン化法:API Electrospray
フラグメンター電圧:140V
ネブライザー:N2(50psi)
ドライガス:N2(10L/min、350℃)
モード:SIM(m/z)ネガティブ
検量線の作成
8種類のカテキン(試薬特級:シグマ)を5mg秤量し、0.2mol/L酢酸メタノール液5mLを加え、さらに水を加えて正確に10mLにし、これを標準母液(各500μg/mL)とする。この母液を用いそれぞれの成分の濃度が50ng/mLになるように、1mol/Lリン酸緩衝液を用いリン酸濃度0.1mol/Lになるよう希釈する。この標準溶液10μLをHPLCに注入し、得られたピーク面積と濃度より検量線を作成する。
【0035】
実施例1
表1に示す成分を混合して、所定の処理を行い容器詰紅茶飲料を製造した。
【0036】
【表1】
Figure 2004041186
【0037】
本発明品1〜2及び比較品1〜2の各容器詰紅茶飲料中の非重合体カテキン類の分析結果及び体内吸収性測定結果(血漿中の遊離型の非重合体カテキン類濃度:30分後、60分後、120分後に採血したサンプルのカテキン濃度3名分の平均値)を表中に示す。
【0038】
本発明品1〜2はいずれも比較品に比べて血漿中に検出された遊離型の非重合体カテキン類量の増加がみられ、体内吸収性が増していることが示された。本発明品2はガレート体率が100重量%であることにより、非重合体カテキン類の体内吸収性が向上した。
【0039】
実施例2
表2の成分を500mL詰PETボトルに充填し、85℃、5分間加熱処理して酸性飲料を製造した。
【0040】
【表2】
Figure 2004041186
【0041】
実施例3
表3の成分を500mL詰PETボトルに充填し、85℃、5分間加熱処理して酸性飲料を製造した。
【0042】
【表3】
Figure 2004041186
【0043】
実施例2及び3の酸性飲料のカテキン類の組成等は表4の通りである。
【0044】
【表4】
Figure 2004041186
【0045】
実施例2及び3の酸性飲料は、非重合体カテキン類中のガレート体率が100重量%であり、血中への非重合体カテキン類移行率が高く、風味も良好である。
【0046】
実施例4
表5に示す成分を混合して、所定の処理を行い容器詰紅茶飲料を製造した。
【0047】
【表5】
Figure 2004041186
【0048】
実施例4の紅茶飲料は非重合体カテキン類中のガレート体率が100重量%であり、血中への非重合体カテキン類移行率が高く、風味も良好である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の容器詰飲料は、非重合体カテキン類の同量の摂取においても、血液中への移行量が高く、吸収性に優れ、健康増進に適した紅茶飲料である。

Claims (5)

  1. 1)次の非重合体成分(A)及び(B):
    (A)非エピ体カテキン類(カテキン+ガロカテキン+カテキンガレート+ガロカテキンガレート)
    (B)エピ体カテキン類(エピカテキン+エピガロカテキン+エピカテキンガレート+エピガロカテキンガレート)
    のカテキン類を溶解して含有し、当該成分(A)及び(B)の含有量が次の(イ)及び(ロ)、
    (イ)(A)+(B)=0.1〜0.3重量%、
    (ロ)(B)/[(A)+(B)]=0.5〜0.95
    を満たし
    2)甘味料0.0001〜10.0重量%を含有し、
    3)pHが4.7〜6.5である、茶抽出物を添加した容器詰紅茶飲料。
  2. 紅茶の抽出液に緑茶抽出物の濃縮物を添加したものである請求項1記載の容器詰紅茶飲料。
  3. 非重合体カテキン類0.078〜0.5重量%を含有し、当該非重合体カテキン類中のガレート体率が75〜100重量%であり、当該非重合体カテキン類中のエピ体カテキン類含有重量比(B)/[(A)+(B)]が0.5〜0.95である容器詰飲料。
  4. pHが3〜6.5である請求項3記載の容器詰飲料。
  5. 茶抽出物の濃縮物を添加したものである請求項3記載の容器詰飲料。
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