JP2004040082A - プリント配線板の製造 - Google Patents
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Abstract
【課題】非メッキスルホールを有するプリント配線板の効率的な製造方法と平坦かつ光沢性のあるプリント配線基板を提供する。
【解決手段】a)スルホールの一部が金属メッキされない、スルホールを持つプリント配線基体の製造工程と、b)プリント配線基体を炭素−硫黄単結晶を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む洗浄浴で洗浄する工程と、c)洗浄されたプリント配線基体をマイクロエッチングする行程と、d)プリント配線基体に金属層を無電解積層する行程を含む製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】a)スルホールの一部が金属メッキされない、スルホールを持つプリント配線基体の製造工程と、b)プリント配線基体を炭素−硫黄単結晶を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む洗浄浴で洗浄する工程と、c)洗浄されたプリント配線基体をマイクロエッチングする行程と、d)プリント配線基体に金属層を無電解積層する行程を含む製造方法。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にプリント配線板の製造の分野に関する。特に、本発明は非めっきスルーホールを有するプリント配線板の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造工程は通常、基体におけるスルーホールの作成およびめっきを含む。代表的な工程において、これらのめっきスルーホールは、穴あけ、無電解銅めっきなどの無電解金属めっき、レジスト塗布、銅およびスズならびにスズ−鉛などの金属レジストの電気めっき、レジスト剥離、銅エッチングおよび金属レジスト剥離を含む一連の工程によって作成される。
【0003】
プリント配線板基体のホールの大多数は、配線板の片側から反対側に電流が通過するための導体として作用し、それゆえ導電性金属によってめっきされるよう設計されている。しかし少数のスルーホールはその代わりに、デバイスの完成した配線板への取付けまたは完成した配線板のサブアセンブリへの取付けのためなどの、機械的な目的のために設計される。そのような場合スルーホールは、スルーホールがめっきされていると維持するのが困難である、厳密な寸法許容差に従わねばならないことが多い。プリント配線板の設計者は、そのような穴からめっき金属をなくし、所望の直径にホールを穴あけすることによって寸法目標を達成することを選ぶことが多い。
【0004】
プリント配線板基体の無電解銅めっきの間、パラジウムコロイドなどの無電解銅めっき触媒を最初に基体に塗布する。そのように触媒された基体を次に、無電解銅めっき浴に入れる。すると薄い銅の層が、めっきされないように設計されたするホールを含め、めっき触媒に露出された基体のすべての面に無電解でめっきされる。プリント配線板製造のパターンめっき工程において、次にドライフィルムめっきレジストなどのレジストを、そのようなホールがレジストフィルムで覆われるように基体に使用する。そのような工程はドライフィルムレジストを用いた場合、「テンティング」と呼ばれることが多い。ドライフィルムレジストは、続く銅の電解堆積の間に、銅のそのような穴への堆積を防止するのに有効である。そのようなレジストを後で除去すると、ホールの中の薄い無電解銅堆積物は次のエッチング工程で容易に除去される。パネルめっき製造工程では、厚い銅層が基体表面全体に電解堆積される。そしてレジスト層が塗布され、描画される。いくつかのスルーホールを含めて、銅トレースを持たないよう設計されたエリアの銅は次に、エッチングによって除去される。
【0005】
プリント配線板が、めっきされるように設計されたスルーホールが金属めっきされ、表面パターンが作成された製造工程の段階(すなわち回路化基板または基体)にいったん到達すると、通常、選択的永久レジスト(すなわちソルダマスク)が塗布される。ソルダマスクは、はんだ付けまたはワイヤボンディングなどによって、電気部品を取付けるオープンエリアをプリント配線板に残す。次のアセンブリ工程を容易にするために、露出した銅部品にさらにコーティングを施すことが多い。そのようなコーティングの1つはニッケルまたはニッケル−金である。ニッケル−金コーティングは通常、無電解ニッケル層と、通常はニッケル層上に浸漬めっきされる、それに続く薄い金層によって構成される。そのようなニッケル−金層は、優れたはんだ付け性と貯蔵安全特性を持つ。そのような無電解ニッケル−浸漬金は「ENIG」と呼ばれることが多い。
【0006】
そのようなENIG工程はプリント配線板基体の露出した銅部品のみにめっきされるよう設計されるが、直面する一般的な問題は、無電解ニッケルめっきが、めっきされないように設計されたスルーホール内で開始しうることである。理論に束縛されるつもりはないが、そのような無電解ニッケルめっきは、ホール壁に残ったパラジウムコロイド触媒などの無電解銅めっき触媒のトレースから、またはエッチング工程でホールの円筒部から完全に除去できなかった銅のトレースから生じる。ニッケル以外の無電解金属めっき浴も、めっきするよう設計されていないスルーホール内の金属堆積を被る可能性がある。「めっきされない」ままであるよう設計されたホールの壁を一部あるいは全体的に覆う、そのような望ましくない無電解金属堆積の形成は、機能上および美観上の両方で望ましくない。
【0007】
そのようなホールの無電解ニッケルめっきを防止する試みにおいて、従来のプリント配線板製造方法は、無電解金属堆積工程工程の前に、プリント配線板基体を洗浄剤、ホール調整剤およびマイクロエッチに接触させる連続工程を含む。洗浄剤は通常、界面活性剤および場合によりキレート化剤を含む酸またはアルカリ浴である。そのような洗浄剤は、スルーホール内の銅酸化物および破片と同様に、グリース、オイルおよび指紋などの有機汚染物質を除去する。ホール調整剤は通常、めっきされないスルーホールに残っている無電解触媒すべてを「阻害する」ために使用される、チオ硫酸塩またはチオ尿素などの硫黄含有有機化合物である。しかし、そのような連続工程は、そのようなスルーホールの無電解金属めっき、特に無電解ニッケルめっきの防止に完全に有効なわけではなく、次のENIGめっき工程にも悪影響を持ちうる。
【0008】
チオ尿素またはチオ硫酸塩の代替物を含む調整剤を使用する場合、またはそのような調整剤を全く使わない工程を使用する場合、生じたENIG堆積は平坦でなく、つや消し仕上げを有することが多い。これらの特性のどちらも望ましくない。
【0009】
めっきされないように設計されたスルーホールが無電解ニッケルによってめっきされないような、プリント配線板を製造する工程の必要性がある。特にチオ尿素またはチオ硫酸塩を含まない、または減量したチオ尿素を含む工程が使用される場合の、ENIGなどの最終仕上げが平坦かつ光沢性であるプリント配線板を製造する工程の必要性もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
驚くべきことに、めっきされないように設計されたスルーホールの望ましくない無電解金属めっきが、本発明により効率的に削減または解消されるということがわかった。そのようなスルーホールの無電解金属めっきの削減または解消は、従来のプリント配線板製造工程よりも少ない工程を用いて効率的に実施できる。
【0011】
驚くべきことに、平坦かつ光沢のある最終仕上げ、特にENIG最終仕上げを供給できることもわかった。そのような平坦かつ光沢性の堆積物は特に、触媒−阻害調整剤を使用しない場合に、またはそのような調整剤がチオ尿素またはチオ硫酸塩を含まない場合に得られる。これらの仕上げは、工程数を増やすことなく、本発明により実施できる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プリント配線板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0013】
本発明はさらに、めっきされないスルーホールの無電解金属堆積を削減する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0014】
本発明は、めっきされないように設計されたスルーホールを洗浄するのに特に適した組成物であって、水、1以上の界面活性剤および炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む組成物も提供する。そのような組成物はアルカリ性または酸性でもよく、場合により1以上のキレート化剤を含みうる。
【0015】
本発明はなお、基体に上述の洗浄組成物を接触させる工程を含む、基体への無電解金属堆積を防止する方法を提供する。本発明の利点は、めっきされないスルーホールの処理でのチオ尿素含有有機化合物の使用(すなわち従来のホール調整工程)を、削減または排除できることである。
【0016】
本発明はまた、プリント配線基板を製造する方法であって、a)金属層により無電解めっきされる部分を持つプリント配線板基体を提供する工程と、b)無電解金属めっきの前に、プリント配線板基体にマイクロエッチング浴を接触させる工程と、およびc)プリント配線板基体を無電解金属めっき浴に接触させる工程を含み、マイクロエッチング浴がヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む方法も提供する。
【0017】
加えて、本発明は、プリント配線基板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含み、およびマイクロエッチング浴がヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む方法を提供する。
【0018】
本発明によりさらになお、平坦かつ光沢性の無電解金属堆積を与えるのに特に適した組成物であって、水、1以上の酸化剤、およびヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む組成物も提供される。そのような組成物は場合により、1以上の他の添加物を含みうる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本明細書を通して使用されるように、文脈が明確に別途示さない限り、以下の略語は以下の意味を持つものとする:℃=摂氏温度、°F=華氏温度、g=グラム、L=リットル、mL=ミリリットル、およびPWB=プリント配線板。
【0020】
「ハロゲン」および「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。それゆえ「ハロゲン化」という用語は、フッ化、塩化、臭化およびヨウ化を指す。「堆積」および「めっき」という用語は、本明細書を通して互換的に使用される。「プリント配線板」および「プリント回路板」という用語は、本明細書を通して互換的に使用される。「マイクロエッチ」は、構造を形成しないエッチング工程を指す。そのようなマイクロエッチは、銅層の全量を除去せず、むしろ新鮮な表面(すなわち酸化銅が除去された)および/またはテクスチャーのある表面を提供する。「回路化」という用語は、上に規定された銅の構造を有するプリント配線板基体を指す。「プリント回路板」および「プリント配線板」は、本明細書を通して互換的に使用される。本明細書を通して使用されるように、「プリント配線板基体」は、内層および外層などの、プリント配線板の製造に使用される任意の基体を指す。「アルキル」という用語は、直鎖、分岐および環状アルキルを含む。同様に「アルケニル」という用語は、直鎖、分岐および環状アルケニルを含む。「ヘテロ環状」化合物は、環構造内に1以上のヘテロ原子を有する環状化合物を指す。
【0021】
別途示さない限り、すべての量は重量パーセントであり、すべての比は重量による。すべての数値範囲は、そのような数値範囲が合計100%となるよう制限されていることが明らかである場合を除いて、両端の値を含み、任意の順序で組み合わせ可能である。
【0022】
本発明で有用な回路化プリント配線板基体は、パネルめっきおよびパターンめっきなどの各種方法によって調製されうる。パネルめっきおよびパターンめっきの両者は当業者に周知である。例えばそのような方法は、Printed Circuits Handbook,C.F.Combs,Jr.,ed.,4thedtion,McGraw−Hill,1996の、例えば19.20〜19.22で述べられている。本発明で有用なプリント配線板基体は通常、スルーホールを含み、スルーホールの少なくとも一部がめっきされないように設計されている(すなわちめっきスルーホールすなわち「PTH」を形成しないように設計されている)。例えばシーケンシャルビルド用途での使用に適した基体などのように、めっきされないよう設計されているスルーホールのみを含む基体も含むことは、当業者によって認識されるであろう。別の実施形態において、プリント配線板基体は、めっきされるスルーホールに加えて、めっきされないスルーホールを含みうる。
【0023】
通常、そのような回路化工程において、スルーホールは穴あけなどによって、基体に加えられる。そのようなスルーホールは通常、無電解めっき用のスルーホールを作成するために、次にデスミア、膨潤およびエッチング工程を施される。スルーホールは無電解めっきの前に、導電性金属、通常は銅の無電解堆積を触媒するために、スズコロイドを含む、または含まないパラジウムなどの触媒組成物を施される。そのような触媒処理の後、基体は無電解金属めっきを施される。そのようなめっき工程の間、基体中のすべてのスルーホールは通常、金属によってめっきされる。そのようなめっき工程の後、通常、ドライフィルムレジストなどのレジストが基体に塗布され、スルーホールを含む、めっきされないエリア上のレジストに開口部が描画される。金属は次にめっきされないスルーホールをはじめとするそのエリアから除去され、レジスト中の開口部を通じて露出される。そのような金属除去は一般に、金属をエッチングで除去することによって実施され、基体上のラインおよびトレースを画定する。このようにして、基体は回路化される。めっきされちままのスルーホールは一般に、そのようなスルーホールを「覆う」レジストによるそのようなエッチング処理から保護される。
【0024】
回路化の後、プリント配線板基体は、水、溶媒、または溶媒−水混合物によってすすぎ、次に、本発明の洗浄または第一のマイクロエッチング工程に入る前に、場合により乾燥させることがある。
【0025】
めっきされないように設計され、無電解金属堆積の間、またはその後、実質的にめっきされないままのスルーホールを有するプリント配線板は、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む、本発明によって製造される。通常、基体は複数のスルーホールを含む。「スルーホールの一部」という用語は、基体内に含まれるスルーホールの合計数よりも少ない、いくつかの数のスルーホールを指す。
【0026】
別の実施形態では、洗浄の前にプリント配線板基体を第一のマイクロエッチング浴に接触させる。この実施形態において、本発明は、プリント配線板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)マイクロエッチ済みプリント配線板を提供するためにプリント配線板基体を第一のマイクロエッチング浴に接触させる工程と、(ii)マイクロエッチ済みプリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(iii)洗浄およびマイクロエッチ済みプリント配線板基体を第二のマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含む方法を提供する。この別の実施形態において、洗浄浴は、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む有機硫黄化合物の存在を必要としない。むしろ、洗浄工程と組み合わされ、1つが洗浄工程の前であり、もう1つが洗浄工程の後である2つのマイクロエッチング工程の存在が、ある用途におけるあるスルーホールの望ましくないめっきを防止するのに有効である。しかし、洗浄浴における有機硫黄化合物の使用が好ましい。第一および第二のマイクロエッチング浴は同じでも、または異なっていてもよい。以下で述べるいずれのマイクロエッチング浴も、第一または第二のマイクロエッチング浴のどちらか、あるいは両方の浴に適している。
【0027】
洗浄浴は通常、スルーホール内の破片と同様に、グリース、オイル、指紋、銅酸化物などの有機汚染物質を除去するために使用される。本発明では、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含むという条件で、広範にわたる洗浄浴が適切に使用されうる。そのような洗浄浴は酸性でも、アルカリ性でもよく、好ましくは酸性であり、通常はある有機硫黄化合物に加えて、水、1以上の界面活性剤、および場合により1以上のキレート化剤を含む。適切なキレート化剤は、単座および多座リガンドを含む。そのような洗浄浴の多くは各種の発売元から、通常は濃縮物として市販されている。一般にそのような市販の濃縮物は、150〜300mL/L、および好ましくは200〜300mL/Lなどのように、各種の量で水によって希釈される。プリント配線板基体は、スプレー、浸漬、フラッディングなどの各種方法のいずれかによって洗浄溶液に接触させる。そのような接触方法の選択は、垂直または水平めっきラインが使用されているかどうかによって異なる。上述の手段はどれも適切であり、いずれかが好ましいというわけではない。場合により、洗浄工程の前にプリント配線板基体をすすいで、乾燥させることがある。上述のすすぎ手順はどれも適切である。
【0028】
本発明の洗浄組成物には広範にわたる有機硫黄化合物が、そのような化合物が炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含むという条件で、使用されうる。適切な有機硫黄化合物はこれに限定されるわけではないが、チオグリコール酸、チオリンゴ酸およびペニシラミンなどのチオール置換アルカンカルボン酸;チオール置換アルカンおよびアルケン;メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトピリジン、メルカプトベンゼン、メルカプトトルエンなどのチオール置換芳香族化合物;ジアルキル−およびジアリール−チオエーテルなどのチオエーテル;およびジアルキル−およびジアリール−ジスルフィドなどのジスルフィドなどのチオール置換有機化合物を含む。特に有用なチオ置換有機化合物は、チオ置換へテロ芳香族化合物などのチオ置換複素環化合物を含む。チオ置換有機化合物およびチオエーテルが好ましい。そのような有機硫黄化合物はさらに置換されうる。「置換」とは、1以上のアルキル、アルケニルまたは芳香族水素原子が、1以上の置換基によって置換されていることを意味する。適切な置換基はこれに限定されるわけではないが、ヒドロキシ、(C1−C12)アルコキシ、アミノ、(C1−C12)アルキルアミノ、ジ(C1−C12)アルキルアミノなどを含む。好ましくはアルキルおよびアルケニル基は、1〜20の炭素原子、好ましくは2〜20の炭素原子、すなわち(C2−C20)を含む。本有機硫黄化合物はチオ尿素結合(すなわちRNII−C(S)−HNR’)またはチオアミド(すなわちRNH−C(S)−R’)結合あるいはその両方を含まないことがさらに好ましい。別の実施形態において、有機硫黄化合物はチオカルボニル結合を含まない。そのような有機硫黄化合物は一般に、Aldrich、Milwaukee、Wisconsinなどのさまざまな販売元から市販されている。
【0029】
有機硫黄化合物は、広範囲の量で洗浄組成物に使用されうる。通常、有機硫黄化合物は0.05〜25mL/L、好ましくは0.1〜15mL/L、さらに好ましくは0.1〜10mL/L、なおさらに好ましくは0.2〜8mL/Lの量で使用される。さらに多いかまたは少ない量の硫黄化合物も適切に使用されうる。使用される有機硫黄化合物の具体的な量は、選択された具体的な有機硫黄および使用される具体的な洗浄浴によって変わる。
【0030】
ある例において、チオ尿素と、上述の1以上の有機硫黄化合物との組み合わせを含む洗浄組成物を使用することが望ましい。例えば、本発明の洗浄およびマイクロエッチング工程が、金属レジスト剥離工程の後およびソルダマスク塗布工程の前に実施される場合、チオ尿素は本発明の洗浄浴では不要である。しかし、本洗浄およびマイクロエッチング工程がソルダマスク塗布および熱硬化の後に実施される場合、本洗浄組成物でのチオ尿素の使用が好ましい。チオ尿素を本洗浄浴で使用する場合、通常は、0.5〜15g/L、さらに通常には1〜10g/L、およびなおさらに通常には4〜6g/Lが使用される。
【0031】
本発明の洗浄浴には、広範な界面活性剤が場合により使用されうる。そのような界面活性剤は通常は非イオン性またはアニオン性であるが、他のタイプも使用されうる。適切な非イオン性界面活性剤は、制限なくポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)およびそのコポリマーなどのポリ(アルキレンオキシド)ポリマー;ポリ(スチレンオキシド)などのポリ(アリーレンオキシド);などを含む。特に有用なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、2以上のエチレンオキシド(「ED」)、プロピレンオキシド(「PO」)またはブチレンオキシドモノマーを含むものである。
【0032】
EO/POコポリマーの例は、式HO−(A)n−(B)m−H(式中、AおよびBはそれぞれ、AおよびBが異なるという条件で、エチレンオキシおよびプロピレンオキシ基より選択され;nおよびmはそれぞれ、コポリマー中のAおよびB反復単位の数である)を持つものである。「エチレンオキシ」は、式−(CH2−CH2−O−)−を持つ部分を指し、「プロピレンオキシ」は、式−(CH(CH)3−CH2−O−)または−(O−CH(CH3)−CH2)−を持つ部分を指す。通常、nは1〜250の範囲であり、特には10〜170の範囲である。通常、mは1〜250の範囲であり、特には10〜90の範囲である。特に有用なEO/POコポリマーは、式HO(CH2CH2O)x(CH2CHCH3O)yHを持つものである。一般にx:yの比は10:90〜95:5であり、特には50:50〜75:25である。そのようなEO/POコポリマーの溶解度は、EO基、PO基またはその両方の基の数を変更することによって調整できることが、当業者に認識されるであろう。
【0033】
そのようなポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、直鎖または星型コポリマーでありうる。そのような星型コポリマーは、3以上の末端ヒドロキシル基を持つポリ(アルキレンオキシド)ランダムコポリマーである。一般に、星型の各アームはヒドロキシル基で終端する。通常、そのような星型ランダムコポリマーは3または4の末端ヒドロキシル基を持つが、より多くの末端ヒドロキシル基を持つコポリマーも使用されうる。
【0034】
他の適切な湿潤剤は、これに限定されるわけではないが、炭素原子が7までのアルキル基を含む脂肪族アルコールの比較的低分子量のエチレンオキシド(「EO」)誘導体または、縮合されることがあり、6までの炭素原子を持つアルキル基によって置換されうる2つまでの芳香環を持つ、芳香族アルコールのエチレンオキシド誘導体を含む。脂肪族アルコールは飽和でも、非飽和でもよい。芳香族アルコールは通常、エチレンオキシドによる誘導体化の前に20までの炭化水素を持つ。そのような脂肪族および芳香族アルコールは、硫酸基またはスルホン酸基などによってさらに置換されうる。適切な湿潤剤は、これに限定されるわけではないが、EO12モルを有するポリスチレン化フェノール、EO5モルを有するブタノール、EO16モルを有するブタノール、EO8モルを有するブタノール、EO12モルを有するオクタノール、EO13モルを有するベータ−ナフトール、EO10モルを有するビスフェノールA、EO30モルを有する硫酸化ビスフェノールAおよびEO8モルを有するビスフェノールAを含む。
【0035】
どのアニオン性界面活性剤も本発明での使用に適している。特に適しているアニオン性界面活性剤は、1以上のアルキレンオキシドまたはアリーレンオキシド基および上述の非イオン性界面活性剤のいずれかのスルホン酸化またはリン酸化物などの、1以上のスルホン酸またはリン酸基を含むものである。スルホン酸化ポリ(アルキレンオキシド)ポリマーは、ある用途に特に適している。
【0036】
プリント配線板がソルダマスク塗布後に洗浄される場合などのある用途において、洗浄浴での界面活性剤の使用は、次のめっきの間に平坦な無電解金属堆積を与えるのに役立つ。そのような界面活性剤は存在する場合、通常は0.05〜10g/L、さらに通常は0.1〜5g/Lおよびなおさらに通常は0.1〜2g/Lの量で使用される。
【0037】
本洗浄組成物は、室温の約20℃下から組成物の引火点または沸点(いずれか低いほう)の約10℃下までなどの、各種の温度で使用されうる。
【0038】
使用される洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む場合、第一のマイクロエッチング工程は任意である。洗浄浴がそのような有機硫黄化合物を使用しない場合には、第一のマイクロエッチング工程が必要である。第一のマイクロエッチング工程が必要な場合には、第二のマイクロエッチング工程は任意であるが、好ましい。洗浄浴が炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む場合、第二のマイクロエッチング工程は必要である。
【0039】
適切なマイクロエッチング浴は1以上の酸化剤、水および場合により1以上の他の添加物を含む。適切な酸化剤は、これに限定されるわけではないが、亜硝酸塩、過硫酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、ペルオキシりん酸塩、過塩素酸塩、過酸化物、ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、過ホウ酸塩、過ヨウ素酸塩、臭素酸塩、硝酸塩、酸素、二酸化塩素などを含む。好ましい酸化剤は、過ヨウ素酸塩、過ホウ酸塩、過酸化物、ペルオキシモノ硫酸塩を含む過硫酸塩、およびペルオキシリン酸塩、およびさらに好ましくは過硫酸塩を含む。特に好ましい塩は、上述のいずれかのアルカリならびにアルカリ土類金属塩、およびさらに詳細にはナトリウムならびにカリウム塩、およびさらになお詳細にはカリウム塩を含む。酸化剤はマイクロエッチング浴中に通常、1〜700g/Lの量で存在し、選択された特定の酸化剤によって変わる。例えば酸化剤が過硫酸カリウムまたはペルオキシモノ硫酸カリウムである場合、5〜300g/L、さらに好ましくは5〜250g/L、およびさらになお好ましくは10〜100g/Lの量で存在することが好ましい。酸化剤が過硫酸ナトリウムである場合、600g/Lまで、および好ましくは500g/Lまで、およびさらに好ましくは480g/Lまでの量で存在することが好ましい。
【0040】
マイクロエッチング浴は場合により、ヒダントイン化合物および有機スルホン酸から選択される1以上の錯化剤を含む。マイクロエッチング浴に溶解するどのヒダントイン化合物も使用できる。適切なヒダントイン化合物は、これに限定されるわけではないが、ヒダントイン;モノ(C1−C10)アルキルヒダントイン;5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジエチルヒダントイン、5,5−ジブチルヒダントインおよび5−エチル−5メチルヒダントインなどのジ(C1−C10)アルキルヒダントイン;5−ヒダントイン酢酸などの5−ヒダントインカルボン酸;5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダントイン、1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントイン、1−(3,5−ジクロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントイン、1−(3−クロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントインおよび5−(4−(ジメチルアミノ)ベンジリデン)ヒダントインなどの(C6−C10)アリールヒダントインを含む。
【0041】
一般にヒダントイン化合物はマイクロエッチング浴中に、0.05〜25g/L、好ましくは0.1〜15g/Lおよびさらに好ましくは1〜10g/Lの量で存在する。ヒダントイン化合物は一般に、Aldrich、Milwaukee、Wisconsinなどから市販されているか、または文献で既知の方法によって調製されうる。そのような化合物はさらに精製せずに使用できる。
【0042】
どの有機スルホン酸化合物も、錯化剤として機能するという条件で、本マイクロエッチング浴で使用できる。適切な有機スルホン酸は制限なく、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびプロパンスルホン酸などのアルカンスルホン酸、およびトリルスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸ならびにジヒドロキシベンゼンスルホン酸などのアリールスルホン酸を含む。ヒドロキシ置換アリールスルホン酸が特に好ましい。
【0043】
一般に有機スルホン酸はマイクロエッチング浴中に、0.05〜2.5g/L、通常は0.5〜15g/Lの量で存在する。有機スルホン酸は一般に市販されているか、または文献で既知の方法によって調製されうる。
【0044】
本マイクロエッチング浴の錯化剤は、1以上のヒダントイン化合物、1以上の有機スルホン酸化合物あるいは1以上のヒダントイン化合物と、1以上の有機スルホン酸化合物との混合物で構成されうる。ソルダマスクの塗布前にプリント配線板が洗浄およびマイクロエッチングされる場合のようなある用途では、マイクロエッチング浴に錯化剤は不要である。しかし、そのようなマイクロエッチング浴に1以上のヒダントイン化合物を含めることはなお好ましい。ソルダマスク塗布および熱硬化の後などの他の用途では、平坦な金属堆積を与えるために、マイクロエッチング浴に1以上の錯化剤を使用することが好ましい。つや消しの金属堆積が望ましい場合、1以上の有機スルホン酸、特にヒドロキシ置換アリールスルホン酸を使用することが好ましい。光沢性の無電解金属堆積の場合は、マイクロエッチング浴で1以上のヒダントイン化合物を錯化剤として使用することが好ましい。
【0045】
マイクロエッチング浴中の任意の添加物は、1以上の界面活性剤、酸、浴安定剤、塩などを含む。そのような任意の添加剤の量は、選択した特定の添加剤によって、約100g/Lまでのいくらかの量である。任意のマイクロエッチング浴添加剤の選択およびその量は、当業者の能力の範囲内である。
【0046】
マイクロエッチング浴の温度は、10℃〜50℃などの広い範囲にわたって変化しうる。基体はマイクロエッチング浴に3秒〜15分の時間、接触させる。具体的な時間は選択した特定の酸化剤、浴中の酸化剤の濃度、および存在するスルーホールのサイズおよび数によって変わる。
【0047】
プリント配線板基体は、スプレー、浸漬、フラッディングなどの各種の手段のいずれかによって、マイクロエッチング液に接触させることができる。そのような接触手段の選択は、垂直または水平めっきラインのどちらが使用されているかによって変わる。上述の手段のどれも適しており、いずれが好ましいというわけではない。
【0048】
場合により、プリント配線板基体は、マイクロエッチング工程の前にすすぎおよび乾燥してもよい。
【0049】
広範にわたる金属が、本発明により無電解堆積されうる。適切な金属はこれに限定されるわけではないが、銅、パラジウム、ニッケル、銀およびその合金ならびに混合物を含む。好ましい金属はニッケル、パラジウムおよびその合金ならびに混合物であり、さらに好ましくはニッケルである。本発明で有用な代表的な無電解金属めっき浴は、1以上の金属塩、1以上の還元剤、場合により1以上のキレート化剤および場合により1以上の添加剤を含む。そのようなめっき浴は通常、水性である。
【0050】
適切な金属塩は、水溶性であるか、または単独でまたはキレート化剤と組合せて可溶性種を形成できるいずれの金属塩も含む。そのような金属塩は、これに限定されるわけではないが、ハロゲン化金属、塩素酸金属塩、酢酸金属塩、クエン酸金属塩、スルホン酸金属塩、酒石酸金属塩、硝酸金属塩、硫酸金属塩、スルファミン酸金属塩、アルキルスルホン酸金属塩、アリールスルホン酸金属塩、フルオロホウ酸金属塩、グルコン酸金属塩、酢酸金属塩、ギ酸金属塩などを含む。無電解めっき浴中に存在するそのような金属塩の量は、使用される特定の金属塩および無電解浴によって変わる。そのような量は当業者の能力の範囲内であり、通常は1〜100g/L、好ましくは1〜25g/L、およびさらに好ましくは1g/L〜7g/Lの範囲の金属量(ゼロ価金属)を供給するに十分な量である。
【0051】
無電解浴には広範囲の還元剤が使用されうる。適切な還元剤は、これに限定されるわけではないが、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムおよび次亜リン酸ニッケルなどの次亜リン酸塩、ホウ化水素ナトリウム、ホルムアルデヒド、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、メチルホルホリノボラン、モルホリノボラン、ジイソプロピルアミンボラン、L−アスコルビン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウムおよび亜リン酸カリウムなどの亜リン酸塩、酒石酸、グルコース、グリセリン、N,N−ジエチルグリシンナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、三塩化チタン、ヒドラジン、チオ尿素、メチルチオ尿素、N−メチルチオ尿素、N−エチルチオ尿素、ヒドロキノン、二価コバルト化合物などを含む。無電解ニッケルめっきの場合、好ましい還元剤は、次亜リン酸ニッケル、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムおよびジメチルアミンボランを含む。具体的な還元剤は、めっきされる特定の金属および選択された特定の無電解浴調合物によって変わる。無電解浴中のそのような還元剤の量は、当業者に周知であり、選択された特定の還元剤によって、および無電解浴が高速または低速無電解金属めっき浴のどちらであるかによって変わる。例えば、ホルムアルデヒドが無電解銅めっき浴で還元剤として使用される場合、通常、1〜15g/Lおよび好ましくは6〜12g/Lの範囲で使用される。無電解ニッケル浴では、次亜リン酸ナトリウムは通常、10〜60g/Lおよび好ましくは15〜40g/Lの量で使用される。
【0052】
本発明では、広範囲のキレート化剤が適切に使用されうる。キレート化剤の選択は、そのようなキレート化剤の量と同様に、十分に当業者の能力の範囲内である。適切なキレート化剤は、これに限定されるわけではないが、(C1−C20)アルキルカルボン酸、(C1−C20)アルキルジカルボン酸、(C1−C20)アルキルトリカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルジカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルトリカルボン酸などのカルボン酸;グリシン、アラニンなどのアミノ酸;エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラアミンなどのアルキレンアミン;エチレンジアミンテトラ酢酸(「EDTA」);テトラメチレンジアミン、クエン酸塩;ロシェル塩などの酒石酸塩などを含む。本無電解浴で使用されうる任意の添加剤は、これに限定されるわけではないが、光沢剤、抑制剤、レベリング剤、湿潤剤などを含む。そのような添加剤の選択および量は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0053】
本無電解金属めっき浴はさらに、1以上の合金化または混合めっき成分を含みうる。そのような合金化または混合めっき成分は通常、無電解めっき浴に塩として添加される。適切な合金化または混合めっき成分は、これに限定されるわけではないが、コバルト、タングステン、亜鉛、スズ、銅などの他の金属の塩を含む。そのような合金化または混合めっき成分の量は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0054】
一般に無電解めっき浴のpHは、4〜13などのように広範囲にわたって変化しうる。具体的なpHは、選択される具体的な無電解金属浴によって変わる。例えば、無電解銅浴は好ましくはアルカリ性である。それゆえそのような銅無電解浴は通常、1以上の塩基を含む。適切な塩基はアルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウム、水酸化テトラ(C1−C4)アルキルアンモニウムなどを含む。好ましい塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムおよび水酸化テトラメチルアンモニウムを含む。そのような塩基は、望ましいアルカリ性を与えるために十分な量が無電解銅めっき浴に添加される。通常、そのような塩基は、約7.5〜約14、好ましくは約8〜約13.5、およびさらに好ましくは約8.5〜約13の範囲のpHを与えるのに十分な量が添加される。適切な無電解ニッケル浴は4〜13、および好ましくは4〜6のpHを有する。
【0055】
無電解金属めっき浴は通常、室温〜200°F(93℃)、好ましくは70°〜190°F(21°〜88℃)の温度にて使用される。そのようなめっき浴の温度は、十分な金属が望ましい時間内に基体のある部分、特にソルダマスクなどの基体の有機成分に実質的に悪影響を及ぼさずに堆積されるように選択される。
【0056】
当業者は、無電解金属堆積用の基体を調製するために、触媒処理が使用されうることを認識するであろう。そのような触媒の選択は、十分に当業者の能力の範囲内である。例えばニッケルが無電解堆積される場合、無電解ニッケル浴との接触前に基体を処理するために、触媒、好ましくはパラジウム触媒が用いられる。堆積される金属に適した、従来のどの無電解触媒処理も使用されうる。
【0057】
第二の金属層、および場合により第三またはそれ以上の層が、無電解堆積金属層の上に堆積されうる。そのような第二の金属層、あるいは第三またはそれ以上の金属層は、無電解めっきによってまたは浸漬めっきによって堆積されうる。それゆえ本発明の基体およびプリント配線板は、1以上の無電解めっき堆積物または1以上の無電解めっき堆積物と1以上の浸漬堆積物との組合せを含みうる。それゆえ無電解金属めっきの後、プリント配線板基体は次に、第二の無電解金属めっき浴または浸漬めっき浴に接触させられる。第二の無電解めっき浴との接触の後、プリント配線板基体は次に、浸漬めっき浴にさらに接触させられる。プリント配線板基体上に適切に堆積された金属層は、これに限定されるわけではないが、無電解、無電解−無電解、無電解−浸漬および無電解−無電解−浸漬である。無電解堆積金属層上に堆積された適切な第二の金属は、これに限定されるわけではないが、パラジウム、金およびその合金ならびに混合物を含む。本発明のプリント配線板基体上に堆積された特に適切な金属層は、無電解ニッケル、無電解ニッケル−浸漬金(「ENIG」)、無電解ニッケル−無電解パラジウム−浸漬金、無電解ニッケル−無電解金、無電解ニッケル−無電解パラジウム、無電解ニッケル−浸漬パラジウム、無電解銀;および無電解パラジウムを含む。
【0058】
本発明の特に適切なプリント配線板の方法は、プリント配線板基体を無電解ニッケル浴に接触させること;無電解ニッケル浴に続く、無電解パラジウム浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、浸漬金浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、無電解パラジウム浴、さらにそれに続く浸漬金浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、浸漬パラジウム浴との接触;および無電解ニッケル浴に続く、無電解金浴との接触を含む。
【0059】
適切な浸漬めっき浴は、当業者に周知である。無電解めっき金属層の上に望ましい金属を堆積できる従来のどの浸漬めっき浴も適切である。浸漬金めっき浴が好ましい。浸漬金めっき浴の例は、米国特許第5,803,957号に開示されているが、各種の他の浸漬金めっき浴も使用されうる。
【0060】
本発明はさらに、めっきされないスルーホール内の無電解金属堆積を削減する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0061】
本発明の利点は、めっきされないように設計されたスルーホールを持つプリント配線板基体が、そのような無電解金属堆積後に実質的にめっきされないままであることである。さらなる利点は、めっきされないスルーホールの処理におけるチオ尿素の使用が削減または排除できることである。チオ尿素と炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物との組合せを含む洗浄浴を使用する場合、そのような浴はチオ尿素のみを含む従来の浴よりも、望ましくないスルーホールめっきをより効果的に防止する。
【0062】
別の実施形態において、平坦かつ光沢性の無電解堆積最終仕上げを有する基体が提供される。そのような平坦かつ光沢性の最終仕上げは、1以上のヒダントイン化合物を含むマイクロエッチング組成物の使用により実施される。本工程は、製造工程における追加の工程工程なしで、平坦かつ光沢性の最終仕上げを提供する。さらなる実施形態において、平坦かつつや消しの無電解堆積最終仕上げを有する基体が提供される。そのような平坦かつつや消しの最終仕上げは、1以上の有機スルホン酸を含むマイクロエッチング組成物の使用により達成される。
【0063】
したがって、本発明はプリント配線板を製造する方法であって、a)金属層により無電解めっきされる部分を有するプリント配線板基体を提供する工程と、b)無電解金属めっきの前に、プリント配線板基体をプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程、およびc)プリント配線板基体を無電解めっき浴に接触させる工程とを含み、マイクロエッチング浴が、1以上のヒダントイン化合物および1以上の有機スルホン酸から選択された1以上の錯化剤を含む方法を提供する。好ましくは、プリント配線板基体は、マイクロエッチング工程の前に洗浄される。
【0064】
本発明はプリント配線板の製造によって述べられてきたが、本発明は各種の電子および光電子デバイスの製造にも有利に使用されうる。適切な電子または光電子デバイスは、これに限定されるわけではないが、集積回路パッケージング相互接続、導波管、および光インターコネクトを含む。したがって本発明は、a)無電解金属めっきの前に、電子または光電子デバイス基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程と、およびb)電子または光電子デバイス基体を無電解金属めっきに接触させる工程を含み、電子または光電子デバイス基体上に光沢性かつ平坦な無電解金属層を堆積するのに使用され、ここでマイクロエッチング浴は1以上のヒダントイン化合物を含む。
【0065】
以下の例は、本発明のさらなる各種の態様を例示するものであるが、いかなる態様においても本発明の範囲を制限するものではない。
【0066】
実施例1(比較)
めっきされないスルーホールを持つ未処理の銅積層プリント配線板基体を、無電解ニッケルめっき前の洗浄、ホール調整およびマイクロエッチングの、従来の連続工程によって前処理した。洗浄工程は、基体に市販の洗浄剤を接触させて実施した。洗浄の後、基体のスルーホールに、チオ硫酸ナトリウムを含む市販のホール調整剤を接触させた。ホールの調整後、基体にマイクロエッチAまたはBのどちらかを接触させた。マイクロエッチAは、水中に100g/Lの過硫酸ナトリウムおよび2%硫酸を含んでいた。マイクロエッチBは、水中に100g/Lのペルオキシモノ硫酸カリウムおよび2%硫酸を含んでいた。次に市販の無電解ニッケル浴を用いて、ニッケル層を基体に無電解堆積させた。ニッケル堆積の後、めっきされないスルーホール内のニッケルめっきについて、基体を評価した。また、基体の外観に対する工程の影響について、基体を評価した。結果を表1に報告する。
【0067】
【表1】
【0068】
上記のデータは、無電解ニッケルめっき前の従来の前処理工程が、プレートされないよう設計されたスルーホール内にニッケルが堆積するのを十分防止するが、そのような従来の処理によって、美観上好ましくなく、基体の次の処理に悪影響を与えうる、黒化した基体表面を与えることを明らかに示している。
【0069】
実施例2(比較)
めっきされないスルーホールを持つ別の未処理銅積層プリント配線板基体を用いて、実施例1の手順を繰返したが、ホールの調整工程を省略した。それゆえ基体は最初に市販の洗浄剤を用いて洗浄し、次にマイクロエッチAを接触させた。マイクロエッチングの後、基体に実施例1の無電解ニッケル浴を接触させた。評価の後、めっきされないように設計されたスルーホールは、ニッケルによって無電解めっきされていることがわかった。
【0070】
それゆえ、ホール調整剤工程を省略した従来の工程、すなわち最初の洗浄と、その直後のマイクロエッチングを含む工程は、めっきされないように設計されたスルーホール中にニッケルがめっきされるのを防止することができなかった。
【0071】
実施例3
めっきされないスルーホールを持つ未処理銅積層プリント配線板基体を、本発明の連続工程、すなわち無電解ニッケルめっきの前の、マイクロエッチング、洗浄および場合により第二のマイクロエッチングを用いて前処理した。試験を行ったマイクロエッチ浴を表2に報告する。
【0072】
【表2】
【0073】
基体はマイクロエッチ浴に接触させ、マイクロエッチ浴から取り出して、市販の洗浄剤を用いて洗浄し、第二のマイクロエッチ浴に接触させた。チオ尿素ホール調整工程は使用しなかった。次に実施例1の市販の無電解ニッケル浴を用いて、ニッケル層を基体上に無電解堆積させた。ニッケル堆積後、めっきされないスルーホール内のニッケルめっきについて、基体を評価した。また、基体の外観に対する工程の影響について、基体を評価した。結果を表3に報告する。
【0074】
【表3】
【0075】
上のデータより、第一のマイクロエッチングおよび次の洗浄により、めっきされないように設計されたスルーホール内にニッケルがめっきされていない基体が、基体外観に何ら悪影響を受けずに提供されることが明確にわかる。さらにチオ尿素ホール調整工程の使用は回避された。
【0076】
実施例4
めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板を洗浄浴で洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、従来の浸漬金めっき浴および標準めっき条件を用いて、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。使用した洗浄およびマイクロエッチング浴は以下のとおりであった。
洗浄浴
CB−1:250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−2:5mL/L チオグリコール酸、1mL/L 塩酸、250mL/L酸洗浄剤PC
マイクロエッチング浴
MB−1:70g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−2:20g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、50g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−3:35g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、35g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−4:50g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、20g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−5:70g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、30mL/L H2SO4
【0077】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Aurolectroless(商標)SMTに85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積がないか目視評価した。データを表4に報告する。
【0078】
【表4】
【0079】
これらのデータは、チオグリコール酸の存在が、スルーホール内の望ましくない金属めっきを効率的に防止することを明確に示している。
【0080】
実施例5
以下の洗浄およびマイクロエッチング浴を用いて、実施例4の手順を繰返した。データは表5に示す。
洗浄浴
CB−2:5mL/L チオグリコール酸、1mL/L 塩酸、250mL/L
酸洗浄剤PCCB−3:250mL/L 酸洗浄剤PC、50g/L チオ尿素
マイクロエッチング浴
MB−6:90g/L 過硫酸ナトリウム、10g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−7:108g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、12g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L H2SO4
MB−8:72g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、8g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L H2SO4
【0081】
【表5】
【0082】
実施例6
めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板を洗浄浴で洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、標準めっき条件を用いた従来の無電解ニッケルめっき浴、それに続く従来の浸漬金めっき浴を使用して、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。使用した洗浄およびマイクロエッチング浴は以下のとおりであった。
洗浄浴
CB−4:250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−5:0.15mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−6:0.1mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−7:0.2mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
マイクロエッチング浴
MB−9:70g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−10:100g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−11:80g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−12:120g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−13:100g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、20mL/L H2SO4
【0083】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。
【0084】
マイクロエッチング浴に接触させた後、配線板をすすぎ、10%塩酸に接触させ、次に無電解ニッケル触媒浴、Shipley Companyより入手できるRonamerse(商標)SMT触媒に接触させた。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Shipley Companyより入手できるAurolectroless(商標)SMTに、85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積について目視評価して、最終外観を目視評価した。データを表6に報告する。
【0085】
【表6】
【0086】
これらのデータは、ジメチルヒダントインの存在が、平坦かつ光沢性のENIG最終仕上げを効率的に与えることを明確に示している。
【0087】
実施例7
ソルダマスクを含み、めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板試験クーポンを、140℃にて2時間加熱した。熱処理後、洗浄浴を使用して試験クーポンを洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、標準めっき条件を用いた従来の無電解ニッケルめっき浴、それに続く従来の浸漬金めっき浴を使用して、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。洗浄浴は250mL/Lの酸洗浄剤PC、0.15mL/Lのチオグリコール酸、5g/Lのチオ尿素および0.4g/Lのポリエチレングリコール−(4−ノニルフェニル)−(3−スルホプロピル)−ジエーテル、カリウム塩を含んでいた。
【0088】
使用したマイクロエッチング浴は、表7に報告されている浴であった。
【0089】
【表7】
【0090】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。
【0091】
マイクロエッチング浴に接触させた後、配線板をすすぎ、10%塩酸に接触させ、次に無電解ニッケル触媒浴、Shipley Companyより入手できるRonamerse(商標)SMT触媒に接触させた。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Shipley Companyより入手できるAurolectroless(商標)SMTに、85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積について目視評価して、最終外観を目視評価した。データを表8に報告する。
【0092】
露出銅部品のエッチング速度も決定し、表8にマイクロインチ(1マイクロインチ=0.025μm)で報告した。
【0093】
【表8】
【0094】
これらのデータは、ジメチルヒダントインの存在が、平坦かつ光沢性のENIG最終仕上げを効率的に与え、フェノールスルホン酸の存在が、平坦かつつや消しのENIG最終仕上げを与えることを明確に示している。
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にプリント配線板の製造の分野に関する。特に、本発明は非めっきスルーホールを有するプリント配線板の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造工程は通常、基体におけるスルーホールの作成およびめっきを含む。代表的な工程において、これらのめっきスルーホールは、穴あけ、無電解銅めっきなどの無電解金属めっき、レジスト塗布、銅およびスズならびにスズ−鉛などの金属レジストの電気めっき、レジスト剥離、銅エッチングおよび金属レジスト剥離を含む一連の工程によって作成される。
【0003】
プリント配線板基体のホールの大多数は、配線板の片側から反対側に電流が通過するための導体として作用し、それゆえ導電性金属によってめっきされるよう設計されている。しかし少数のスルーホールはその代わりに、デバイスの完成した配線板への取付けまたは完成した配線板のサブアセンブリへの取付けのためなどの、機械的な目的のために設計される。そのような場合スルーホールは、スルーホールがめっきされていると維持するのが困難である、厳密な寸法許容差に従わねばならないことが多い。プリント配線板の設計者は、そのような穴からめっき金属をなくし、所望の直径にホールを穴あけすることによって寸法目標を達成することを選ぶことが多い。
【0004】
プリント配線板基体の無電解銅めっきの間、パラジウムコロイドなどの無電解銅めっき触媒を最初に基体に塗布する。そのように触媒された基体を次に、無電解銅めっき浴に入れる。すると薄い銅の層が、めっきされないように設計されたするホールを含め、めっき触媒に露出された基体のすべての面に無電解でめっきされる。プリント配線板製造のパターンめっき工程において、次にドライフィルムめっきレジストなどのレジストを、そのようなホールがレジストフィルムで覆われるように基体に使用する。そのような工程はドライフィルムレジストを用いた場合、「テンティング」と呼ばれることが多い。ドライフィルムレジストは、続く銅の電解堆積の間に、銅のそのような穴への堆積を防止するのに有効である。そのようなレジストを後で除去すると、ホールの中の薄い無電解銅堆積物は次のエッチング工程で容易に除去される。パネルめっき製造工程では、厚い銅層が基体表面全体に電解堆積される。そしてレジスト層が塗布され、描画される。いくつかのスルーホールを含めて、銅トレースを持たないよう設計されたエリアの銅は次に、エッチングによって除去される。
【0005】
プリント配線板が、めっきされるように設計されたスルーホールが金属めっきされ、表面パターンが作成された製造工程の段階(すなわち回路化基板または基体)にいったん到達すると、通常、選択的永久レジスト(すなわちソルダマスク)が塗布される。ソルダマスクは、はんだ付けまたはワイヤボンディングなどによって、電気部品を取付けるオープンエリアをプリント配線板に残す。次のアセンブリ工程を容易にするために、露出した銅部品にさらにコーティングを施すことが多い。そのようなコーティングの1つはニッケルまたはニッケル−金である。ニッケル−金コーティングは通常、無電解ニッケル層と、通常はニッケル層上に浸漬めっきされる、それに続く薄い金層によって構成される。そのようなニッケル−金層は、優れたはんだ付け性と貯蔵安全特性を持つ。そのような無電解ニッケル−浸漬金は「ENIG」と呼ばれることが多い。
【0006】
そのようなENIG工程はプリント配線板基体の露出した銅部品のみにめっきされるよう設計されるが、直面する一般的な問題は、無電解ニッケルめっきが、めっきされないように設計されたスルーホール内で開始しうることである。理論に束縛されるつもりはないが、そのような無電解ニッケルめっきは、ホール壁に残ったパラジウムコロイド触媒などの無電解銅めっき触媒のトレースから、またはエッチング工程でホールの円筒部から完全に除去できなかった銅のトレースから生じる。ニッケル以外の無電解金属めっき浴も、めっきするよう設計されていないスルーホール内の金属堆積を被る可能性がある。「めっきされない」ままであるよう設計されたホールの壁を一部あるいは全体的に覆う、そのような望ましくない無電解金属堆積の形成は、機能上および美観上の両方で望ましくない。
【0007】
そのようなホールの無電解ニッケルめっきを防止する試みにおいて、従来のプリント配線板製造方法は、無電解金属堆積工程工程の前に、プリント配線板基体を洗浄剤、ホール調整剤およびマイクロエッチに接触させる連続工程を含む。洗浄剤は通常、界面活性剤および場合によりキレート化剤を含む酸またはアルカリ浴である。そのような洗浄剤は、スルーホール内の銅酸化物および破片と同様に、グリース、オイルおよび指紋などの有機汚染物質を除去する。ホール調整剤は通常、めっきされないスルーホールに残っている無電解触媒すべてを「阻害する」ために使用される、チオ硫酸塩またはチオ尿素などの硫黄含有有機化合物である。しかし、そのような連続工程は、そのようなスルーホールの無電解金属めっき、特に無電解ニッケルめっきの防止に完全に有効なわけではなく、次のENIGめっき工程にも悪影響を持ちうる。
【0008】
チオ尿素またはチオ硫酸塩の代替物を含む調整剤を使用する場合、またはそのような調整剤を全く使わない工程を使用する場合、生じたENIG堆積は平坦でなく、つや消し仕上げを有することが多い。これらの特性のどちらも望ましくない。
【0009】
めっきされないように設計されたスルーホールが無電解ニッケルによってめっきされないような、プリント配線板を製造する工程の必要性がある。特にチオ尿素またはチオ硫酸塩を含まない、または減量したチオ尿素を含む工程が使用される場合の、ENIGなどの最終仕上げが平坦かつ光沢性であるプリント配線板を製造する工程の必要性もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
驚くべきことに、めっきされないように設計されたスルーホールの望ましくない無電解金属めっきが、本発明により効率的に削減または解消されるということがわかった。そのようなスルーホールの無電解金属めっきの削減または解消は、従来のプリント配線板製造工程よりも少ない工程を用いて効率的に実施できる。
【0011】
驚くべきことに、平坦かつ光沢のある最終仕上げ、特にENIG最終仕上げを供給できることもわかった。そのような平坦かつ光沢性の堆積物は特に、触媒−阻害調整剤を使用しない場合に、またはそのような調整剤がチオ尿素またはチオ硫酸塩を含まない場合に得られる。これらの仕上げは、工程数を増やすことなく、本発明により実施できる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プリント配線板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0013】
本発明はさらに、めっきされないスルーホールの無電解金属堆積を削減する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0014】
本発明は、めっきされないように設計されたスルーホールを洗浄するのに特に適した組成物であって、水、1以上の界面活性剤および炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む組成物も提供する。そのような組成物はアルカリ性または酸性でもよく、場合により1以上のキレート化剤を含みうる。
【0015】
本発明はなお、基体に上述の洗浄組成物を接触させる工程を含む、基体への無電解金属堆積を防止する方法を提供する。本発明の利点は、めっきされないスルーホールの処理でのチオ尿素含有有機化合物の使用(すなわち従来のホール調整工程)を、削減または排除できることである。
【0016】
本発明はまた、プリント配線基板を製造する方法であって、a)金属層により無電解めっきされる部分を持つプリント配線板基体を提供する工程と、b)無電解金属めっきの前に、プリント配線板基体にマイクロエッチング浴を接触させる工程と、およびc)プリント配線板基体を無電解金属めっき浴に接触させる工程を含み、マイクロエッチング浴がヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む方法も提供する。
【0017】
加えて、本発明は、プリント配線基板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含み、およびマイクロエッチング浴がヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む方法を提供する。
【0018】
本発明によりさらになお、平坦かつ光沢性の無電解金属堆積を与えるのに特に適した組成物であって、水、1以上の酸化剤、およびヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む組成物も提供される。そのような組成物は場合により、1以上の他の添加物を含みうる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本明細書を通して使用されるように、文脈が明確に別途示さない限り、以下の略語は以下の意味を持つものとする:℃=摂氏温度、°F=華氏温度、g=グラム、L=リットル、mL=ミリリットル、およびPWB=プリント配線板。
【0020】
「ハロゲン」および「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。それゆえ「ハロゲン化」という用語は、フッ化、塩化、臭化およびヨウ化を指す。「堆積」および「めっき」という用語は、本明細書を通して互換的に使用される。「プリント配線板」および「プリント回路板」という用語は、本明細書を通して互換的に使用される。「マイクロエッチ」は、構造を形成しないエッチング工程を指す。そのようなマイクロエッチは、銅層の全量を除去せず、むしろ新鮮な表面(すなわち酸化銅が除去された)および/またはテクスチャーのある表面を提供する。「回路化」という用語は、上に規定された銅の構造を有するプリント配線板基体を指す。「プリント回路板」および「プリント配線板」は、本明細書を通して互換的に使用される。本明細書を通して使用されるように、「プリント配線板基体」は、内層および外層などの、プリント配線板の製造に使用される任意の基体を指す。「アルキル」という用語は、直鎖、分岐および環状アルキルを含む。同様に「アルケニル」という用語は、直鎖、分岐および環状アルケニルを含む。「ヘテロ環状」化合物は、環構造内に1以上のヘテロ原子を有する環状化合物を指す。
【0021】
別途示さない限り、すべての量は重量パーセントであり、すべての比は重量による。すべての数値範囲は、そのような数値範囲が合計100%となるよう制限されていることが明らかである場合を除いて、両端の値を含み、任意の順序で組み合わせ可能である。
【0022】
本発明で有用な回路化プリント配線板基体は、パネルめっきおよびパターンめっきなどの各種方法によって調製されうる。パネルめっきおよびパターンめっきの両者は当業者に周知である。例えばそのような方法は、Printed Circuits Handbook,C.F.Combs,Jr.,ed.,4thedtion,McGraw−Hill,1996の、例えば19.20〜19.22で述べられている。本発明で有用なプリント配線板基体は通常、スルーホールを含み、スルーホールの少なくとも一部がめっきされないように設計されている(すなわちめっきスルーホールすなわち「PTH」を形成しないように設計されている)。例えばシーケンシャルビルド用途での使用に適した基体などのように、めっきされないよう設計されているスルーホールのみを含む基体も含むことは、当業者によって認識されるであろう。別の実施形態において、プリント配線板基体は、めっきされるスルーホールに加えて、めっきされないスルーホールを含みうる。
【0023】
通常、そのような回路化工程において、スルーホールは穴あけなどによって、基体に加えられる。そのようなスルーホールは通常、無電解めっき用のスルーホールを作成するために、次にデスミア、膨潤およびエッチング工程を施される。スルーホールは無電解めっきの前に、導電性金属、通常は銅の無電解堆積を触媒するために、スズコロイドを含む、または含まないパラジウムなどの触媒組成物を施される。そのような触媒処理の後、基体は無電解金属めっきを施される。そのようなめっき工程の間、基体中のすべてのスルーホールは通常、金属によってめっきされる。そのようなめっき工程の後、通常、ドライフィルムレジストなどのレジストが基体に塗布され、スルーホールを含む、めっきされないエリア上のレジストに開口部が描画される。金属は次にめっきされないスルーホールをはじめとするそのエリアから除去され、レジスト中の開口部を通じて露出される。そのような金属除去は一般に、金属をエッチングで除去することによって実施され、基体上のラインおよびトレースを画定する。このようにして、基体は回路化される。めっきされちままのスルーホールは一般に、そのようなスルーホールを「覆う」レジストによるそのようなエッチング処理から保護される。
【0024】
回路化の後、プリント配線板基体は、水、溶媒、または溶媒−水混合物によってすすぎ、次に、本発明の洗浄または第一のマイクロエッチング工程に入る前に、場合により乾燥させることがある。
【0025】
めっきされないように設計され、無電解金属堆積の間、またはその後、実質的にめっきされないままのスルーホールを有するプリント配線板は、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む、本発明によって製造される。通常、基体は複数のスルーホールを含む。「スルーホールの一部」という用語は、基体内に含まれるスルーホールの合計数よりも少ない、いくつかの数のスルーホールを指す。
【0026】
別の実施形態では、洗浄の前にプリント配線板基体を第一のマイクロエッチング浴に接触させる。この実施形態において、本発明は、プリント配線板を製造する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)マイクロエッチ済みプリント配線板を提供するためにプリント配線板基体を第一のマイクロエッチング浴に接触させる工程と、(ii)マイクロエッチ済みプリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(iii)洗浄およびマイクロエッチ済みプリント配線板基体を第二のマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含む方法を提供する。この別の実施形態において、洗浄浴は、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む有機硫黄化合物の存在を必要としない。むしろ、洗浄工程と組み合わされ、1つが洗浄工程の前であり、もう1つが洗浄工程の後である2つのマイクロエッチング工程の存在が、ある用途におけるあるスルーホールの望ましくないめっきを防止するのに有効である。しかし、洗浄浴における有機硫黄化合物の使用が好ましい。第一および第二のマイクロエッチング浴は同じでも、または異なっていてもよい。以下で述べるいずれのマイクロエッチング浴も、第一または第二のマイクロエッチング浴のどちらか、あるいは両方の浴に適している。
【0027】
洗浄浴は通常、スルーホール内の破片と同様に、グリース、オイル、指紋、銅酸化物などの有機汚染物質を除去するために使用される。本発明では、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含むという条件で、広範にわたる洗浄浴が適切に使用されうる。そのような洗浄浴は酸性でも、アルカリ性でもよく、好ましくは酸性であり、通常はある有機硫黄化合物に加えて、水、1以上の界面活性剤、および場合により1以上のキレート化剤を含む。適切なキレート化剤は、単座および多座リガンドを含む。そのような洗浄浴の多くは各種の発売元から、通常は濃縮物として市販されている。一般にそのような市販の濃縮物は、150〜300mL/L、および好ましくは200〜300mL/Lなどのように、各種の量で水によって希釈される。プリント配線板基体は、スプレー、浸漬、フラッディングなどの各種方法のいずれかによって洗浄溶液に接触させる。そのような接触方法の選択は、垂直または水平めっきラインが使用されているかどうかによって異なる。上述の手段はどれも適切であり、いずれかが好ましいというわけではない。場合により、洗浄工程の前にプリント配線板基体をすすいで、乾燥させることがある。上述のすすぎ手順はどれも適切である。
【0028】
本発明の洗浄組成物には広範にわたる有機硫黄化合物が、そのような化合物が炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含むという条件で、使用されうる。適切な有機硫黄化合物はこれに限定されるわけではないが、チオグリコール酸、チオリンゴ酸およびペニシラミンなどのチオール置換アルカンカルボン酸;チオール置換アルカンおよびアルケン;メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトピリジン、メルカプトベンゼン、メルカプトトルエンなどのチオール置換芳香族化合物;ジアルキル−およびジアリール−チオエーテルなどのチオエーテル;およびジアルキル−およびジアリール−ジスルフィドなどのジスルフィドなどのチオール置換有機化合物を含む。特に有用なチオ置換有機化合物は、チオ置換へテロ芳香族化合物などのチオ置換複素環化合物を含む。チオ置換有機化合物およびチオエーテルが好ましい。そのような有機硫黄化合物はさらに置換されうる。「置換」とは、1以上のアルキル、アルケニルまたは芳香族水素原子が、1以上の置換基によって置換されていることを意味する。適切な置換基はこれに限定されるわけではないが、ヒドロキシ、(C1−C12)アルコキシ、アミノ、(C1−C12)アルキルアミノ、ジ(C1−C12)アルキルアミノなどを含む。好ましくはアルキルおよびアルケニル基は、1〜20の炭素原子、好ましくは2〜20の炭素原子、すなわち(C2−C20)を含む。本有機硫黄化合物はチオ尿素結合(すなわちRNII−C(S)−HNR’)またはチオアミド(すなわちRNH−C(S)−R’)結合あるいはその両方を含まないことがさらに好ましい。別の実施形態において、有機硫黄化合物はチオカルボニル結合を含まない。そのような有機硫黄化合物は一般に、Aldrich、Milwaukee、Wisconsinなどのさまざまな販売元から市販されている。
【0029】
有機硫黄化合物は、広範囲の量で洗浄組成物に使用されうる。通常、有機硫黄化合物は0.05〜25mL/L、好ましくは0.1〜15mL/L、さらに好ましくは0.1〜10mL/L、なおさらに好ましくは0.2〜8mL/Lの量で使用される。さらに多いかまたは少ない量の硫黄化合物も適切に使用されうる。使用される有機硫黄化合物の具体的な量は、選択された具体的な有機硫黄および使用される具体的な洗浄浴によって変わる。
【0030】
ある例において、チオ尿素と、上述の1以上の有機硫黄化合物との組み合わせを含む洗浄組成物を使用することが望ましい。例えば、本発明の洗浄およびマイクロエッチング工程が、金属レジスト剥離工程の後およびソルダマスク塗布工程の前に実施される場合、チオ尿素は本発明の洗浄浴では不要である。しかし、本洗浄およびマイクロエッチング工程がソルダマスク塗布および熱硬化の後に実施される場合、本洗浄組成物でのチオ尿素の使用が好ましい。チオ尿素を本洗浄浴で使用する場合、通常は、0.5〜15g/L、さらに通常には1〜10g/L、およびなおさらに通常には4〜6g/Lが使用される。
【0031】
本発明の洗浄浴には、広範な界面活性剤が場合により使用されうる。そのような界面活性剤は通常は非イオン性またはアニオン性であるが、他のタイプも使用されうる。適切な非イオン性界面活性剤は、制限なくポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ブチレンオキシド)およびそのコポリマーなどのポリ(アルキレンオキシド)ポリマー;ポリ(スチレンオキシド)などのポリ(アリーレンオキシド);などを含む。特に有用なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、2以上のエチレンオキシド(「ED」)、プロピレンオキシド(「PO」)またはブチレンオキシドモノマーを含むものである。
【0032】
EO/POコポリマーの例は、式HO−(A)n−(B)m−H(式中、AおよびBはそれぞれ、AおよびBが異なるという条件で、エチレンオキシおよびプロピレンオキシ基より選択され;nおよびmはそれぞれ、コポリマー中のAおよびB反復単位の数である)を持つものである。「エチレンオキシ」は、式−(CH2−CH2−O−)−を持つ部分を指し、「プロピレンオキシ」は、式−(CH(CH)3−CH2−O−)または−(O−CH(CH3)−CH2)−を持つ部分を指す。通常、nは1〜250の範囲であり、特には10〜170の範囲である。通常、mは1〜250の範囲であり、特には10〜90の範囲である。特に有用なEO/POコポリマーは、式HO(CH2CH2O)x(CH2CHCH3O)yHを持つものである。一般にx:yの比は10:90〜95:5であり、特には50:50〜75:25である。そのようなEO/POコポリマーの溶解度は、EO基、PO基またはその両方の基の数を変更することによって調整できることが、当業者に認識されるであろう。
【0033】
そのようなポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、直鎖または星型コポリマーでありうる。そのような星型コポリマーは、3以上の末端ヒドロキシル基を持つポリ(アルキレンオキシド)ランダムコポリマーである。一般に、星型の各アームはヒドロキシル基で終端する。通常、そのような星型ランダムコポリマーは3または4の末端ヒドロキシル基を持つが、より多くの末端ヒドロキシル基を持つコポリマーも使用されうる。
【0034】
他の適切な湿潤剤は、これに限定されるわけではないが、炭素原子が7までのアルキル基を含む脂肪族アルコールの比較的低分子量のエチレンオキシド(「EO」)誘導体または、縮合されることがあり、6までの炭素原子を持つアルキル基によって置換されうる2つまでの芳香環を持つ、芳香族アルコールのエチレンオキシド誘導体を含む。脂肪族アルコールは飽和でも、非飽和でもよい。芳香族アルコールは通常、エチレンオキシドによる誘導体化の前に20までの炭化水素を持つ。そのような脂肪族および芳香族アルコールは、硫酸基またはスルホン酸基などによってさらに置換されうる。適切な湿潤剤は、これに限定されるわけではないが、EO12モルを有するポリスチレン化フェノール、EO5モルを有するブタノール、EO16モルを有するブタノール、EO8モルを有するブタノール、EO12モルを有するオクタノール、EO13モルを有するベータ−ナフトール、EO10モルを有するビスフェノールA、EO30モルを有する硫酸化ビスフェノールAおよびEO8モルを有するビスフェノールAを含む。
【0035】
どのアニオン性界面活性剤も本発明での使用に適している。特に適しているアニオン性界面活性剤は、1以上のアルキレンオキシドまたはアリーレンオキシド基および上述の非イオン性界面活性剤のいずれかのスルホン酸化またはリン酸化物などの、1以上のスルホン酸またはリン酸基を含むものである。スルホン酸化ポリ(アルキレンオキシド)ポリマーは、ある用途に特に適している。
【0036】
プリント配線板がソルダマスク塗布後に洗浄される場合などのある用途において、洗浄浴での界面活性剤の使用は、次のめっきの間に平坦な無電解金属堆積を与えるのに役立つ。そのような界面活性剤は存在する場合、通常は0.05〜10g/L、さらに通常は0.1〜5g/Lおよびなおさらに通常は0.1〜2g/Lの量で使用される。
【0037】
本洗浄組成物は、室温の約20℃下から組成物の引火点または沸点(いずれか低いほう)の約10℃下までなどの、各種の温度で使用されうる。
【0038】
使用される洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む場合、第一のマイクロエッチング工程は任意である。洗浄浴がそのような有機硫黄化合物を使用しない場合には、第一のマイクロエッチング工程が必要である。第一のマイクロエッチング工程が必要な場合には、第二のマイクロエッチング工程は任意であるが、好ましい。洗浄浴が炭素−硫黄単結合を持つ二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む場合、第二のマイクロエッチング工程は必要である。
【0039】
適切なマイクロエッチング浴は1以上の酸化剤、水および場合により1以上の他の添加物を含む。適切な酸化剤は、これに限定されるわけではないが、亜硝酸塩、過硫酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、ペルオキシりん酸塩、過塩素酸塩、過酸化物、ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、過ホウ酸塩、過ヨウ素酸塩、臭素酸塩、硝酸塩、酸素、二酸化塩素などを含む。好ましい酸化剤は、過ヨウ素酸塩、過ホウ酸塩、過酸化物、ペルオキシモノ硫酸塩を含む過硫酸塩、およびペルオキシリン酸塩、およびさらに好ましくは過硫酸塩を含む。特に好ましい塩は、上述のいずれかのアルカリならびにアルカリ土類金属塩、およびさらに詳細にはナトリウムならびにカリウム塩、およびさらになお詳細にはカリウム塩を含む。酸化剤はマイクロエッチング浴中に通常、1〜700g/Lの量で存在し、選択された特定の酸化剤によって変わる。例えば酸化剤が過硫酸カリウムまたはペルオキシモノ硫酸カリウムである場合、5〜300g/L、さらに好ましくは5〜250g/L、およびさらになお好ましくは10〜100g/Lの量で存在することが好ましい。酸化剤が過硫酸ナトリウムである場合、600g/Lまで、および好ましくは500g/Lまで、およびさらに好ましくは480g/Lまでの量で存在することが好ましい。
【0040】
マイクロエッチング浴は場合により、ヒダントイン化合物および有機スルホン酸から選択される1以上の錯化剤を含む。マイクロエッチング浴に溶解するどのヒダントイン化合物も使用できる。適切なヒダントイン化合物は、これに限定されるわけではないが、ヒダントイン;モノ(C1−C10)アルキルヒダントイン;5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジエチルヒダントイン、5,5−ジブチルヒダントインおよび5−エチル−5メチルヒダントインなどのジ(C1−C10)アルキルヒダントイン;5−ヒダントイン酢酸などの5−ヒダントインカルボン酸;5−(4−ヒドロキシベンジル)ヒダントイン、1−(3,4−ジクロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントイン、1−(3,5−ジクロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントイン、1−(3−クロロフェニル)−5−イミノ−3−(p−トリル)ヒダントインおよび5−(4−(ジメチルアミノ)ベンジリデン)ヒダントインなどの(C6−C10)アリールヒダントインを含む。
【0041】
一般にヒダントイン化合物はマイクロエッチング浴中に、0.05〜25g/L、好ましくは0.1〜15g/Lおよびさらに好ましくは1〜10g/Lの量で存在する。ヒダントイン化合物は一般に、Aldrich、Milwaukee、Wisconsinなどから市販されているか、または文献で既知の方法によって調製されうる。そのような化合物はさらに精製せずに使用できる。
【0042】
どの有機スルホン酸化合物も、錯化剤として機能するという条件で、本マイクロエッチング浴で使用できる。適切な有機スルホン酸は制限なく、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびプロパンスルホン酸などのアルカンスルホン酸、およびトリルスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸ならびにジヒドロキシベンゼンスルホン酸などのアリールスルホン酸を含む。ヒドロキシ置換アリールスルホン酸が特に好ましい。
【0043】
一般に有機スルホン酸はマイクロエッチング浴中に、0.05〜2.5g/L、通常は0.5〜15g/Lの量で存在する。有機スルホン酸は一般に市販されているか、または文献で既知の方法によって調製されうる。
【0044】
本マイクロエッチング浴の錯化剤は、1以上のヒダントイン化合物、1以上の有機スルホン酸化合物あるいは1以上のヒダントイン化合物と、1以上の有機スルホン酸化合物との混合物で構成されうる。ソルダマスクの塗布前にプリント配線板が洗浄およびマイクロエッチングされる場合のようなある用途では、マイクロエッチング浴に錯化剤は不要である。しかし、そのようなマイクロエッチング浴に1以上のヒダントイン化合物を含めることはなお好ましい。ソルダマスク塗布および熱硬化の後などの他の用途では、平坦な金属堆積を与えるために、マイクロエッチング浴に1以上の錯化剤を使用することが好ましい。つや消しの金属堆積が望ましい場合、1以上の有機スルホン酸、特にヒドロキシ置換アリールスルホン酸を使用することが好ましい。光沢性の無電解金属堆積の場合は、マイクロエッチング浴で1以上のヒダントイン化合物を錯化剤として使用することが好ましい。
【0045】
マイクロエッチング浴中の任意の添加物は、1以上の界面活性剤、酸、浴安定剤、塩などを含む。そのような任意の添加剤の量は、選択した特定の添加剤によって、約100g/Lまでのいくらかの量である。任意のマイクロエッチング浴添加剤の選択およびその量は、当業者の能力の範囲内である。
【0046】
マイクロエッチング浴の温度は、10℃〜50℃などの広い範囲にわたって変化しうる。基体はマイクロエッチング浴に3秒〜15分の時間、接触させる。具体的な時間は選択した特定の酸化剤、浴中の酸化剤の濃度、および存在するスルーホールのサイズおよび数によって変わる。
【0047】
プリント配線板基体は、スプレー、浸漬、フラッディングなどの各種の手段のいずれかによって、マイクロエッチング液に接触させることができる。そのような接触手段の選択は、垂直または水平めっきラインのどちらが使用されているかによって変わる。上述の手段のどれも適しており、いずれが好ましいというわけではない。
【0048】
場合により、プリント配線板基体は、マイクロエッチング工程の前にすすぎおよび乾燥してもよい。
【0049】
広範にわたる金属が、本発明により無電解堆積されうる。適切な金属はこれに限定されるわけではないが、銅、パラジウム、ニッケル、銀およびその合金ならびに混合物を含む。好ましい金属はニッケル、パラジウムおよびその合金ならびに混合物であり、さらに好ましくはニッケルである。本発明で有用な代表的な無電解金属めっき浴は、1以上の金属塩、1以上の還元剤、場合により1以上のキレート化剤および場合により1以上の添加剤を含む。そのようなめっき浴は通常、水性である。
【0050】
適切な金属塩は、水溶性であるか、または単独でまたはキレート化剤と組合せて可溶性種を形成できるいずれの金属塩も含む。そのような金属塩は、これに限定されるわけではないが、ハロゲン化金属、塩素酸金属塩、酢酸金属塩、クエン酸金属塩、スルホン酸金属塩、酒石酸金属塩、硝酸金属塩、硫酸金属塩、スルファミン酸金属塩、アルキルスルホン酸金属塩、アリールスルホン酸金属塩、フルオロホウ酸金属塩、グルコン酸金属塩、酢酸金属塩、ギ酸金属塩などを含む。無電解めっき浴中に存在するそのような金属塩の量は、使用される特定の金属塩および無電解浴によって変わる。そのような量は当業者の能力の範囲内であり、通常は1〜100g/L、好ましくは1〜25g/L、およびさらに好ましくは1g/L〜7g/Lの範囲の金属量(ゼロ価金属)を供給するに十分な量である。
【0051】
無電解浴には広範囲の還元剤が使用されうる。適切な還元剤は、これに限定されるわけではないが、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムおよび次亜リン酸ニッケルなどの次亜リン酸塩、ホウ化水素ナトリウム、ホルムアルデヒド、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、メチルホルホリノボラン、モルホリノボラン、ジイソプロピルアミンボラン、L−アスコルビン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウムおよび亜リン酸カリウムなどの亜リン酸塩、酒石酸、グルコース、グリセリン、N,N−ジエチルグリシンナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、三塩化チタン、ヒドラジン、チオ尿素、メチルチオ尿素、N−メチルチオ尿素、N−エチルチオ尿素、ヒドロキノン、二価コバルト化合物などを含む。無電解ニッケルめっきの場合、好ましい還元剤は、次亜リン酸ニッケル、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウムおよびジメチルアミンボランを含む。具体的な還元剤は、めっきされる特定の金属および選択された特定の無電解浴調合物によって変わる。無電解浴中のそのような還元剤の量は、当業者に周知であり、選択された特定の還元剤によって、および無電解浴が高速または低速無電解金属めっき浴のどちらであるかによって変わる。例えば、ホルムアルデヒドが無電解銅めっき浴で還元剤として使用される場合、通常、1〜15g/Lおよび好ましくは6〜12g/Lの範囲で使用される。無電解ニッケル浴では、次亜リン酸ナトリウムは通常、10〜60g/Lおよび好ましくは15〜40g/Lの量で使用される。
【0052】
本発明では、広範囲のキレート化剤が適切に使用されうる。キレート化剤の選択は、そのようなキレート化剤の量と同様に、十分に当業者の能力の範囲内である。適切なキレート化剤は、これに限定されるわけではないが、(C1−C20)アルキルカルボン酸、(C1−C20)アルキルジカルボン酸、(C1−C20)アルキルトリカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルジカルボン酸、ヒドロキシ(C1−C20)アルキルトリカルボン酸などのカルボン酸;グリシン、アラニンなどのアミノ酸;エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラアミンなどのアルキレンアミン;エチレンジアミンテトラ酢酸(「EDTA」);テトラメチレンジアミン、クエン酸塩;ロシェル塩などの酒石酸塩などを含む。本無電解浴で使用されうる任意の添加剤は、これに限定されるわけではないが、光沢剤、抑制剤、レベリング剤、湿潤剤などを含む。そのような添加剤の選択および量は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0053】
本無電解金属めっき浴はさらに、1以上の合金化または混合めっき成分を含みうる。そのような合金化または混合めっき成分は通常、無電解めっき浴に塩として添加される。適切な合金化または混合めっき成分は、これに限定されるわけではないが、コバルト、タングステン、亜鉛、スズ、銅などの他の金属の塩を含む。そのような合金化または混合めっき成分の量は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0054】
一般に無電解めっき浴のpHは、4〜13などのように広範囲にわたって変化しうる。具体的なpHは、選択される具体的な無電解金属浴によって変わる。例えば、無電解銅浴は好ましくはアルカリ性である。それゆえそのような銅無電解浴は通常、1以上の塩基を含む。適切な塩基はアルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウム、水酸化テトラ(C1−C4)アルキルアンモニウムなどを含む。好ましい塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムおよび水酸化テトラメチルアンモニウムを含む。そのような塩基は、望ましいアルカリ性を与えるために十分な量が無電解銅めっき浴に添加される。通常、そのような塩基は、約7.5〜約14、好ましくは約8〜約13.5、およびさらに好ましくは約8.5〜約13の範囲のpHを与えるのに十分な量が添加される。適切な無電解ニッケル浴は4〜13、および好ましくは4〜6のpHを有する。
【0055】
無電解金属めっき浴は通常、室温〜200°F(93℃)、好ましくは70°〜190°F(21°〜88℃)の温度にて使用される。そのようなめっき浴の温度は、十分な金属が望ましい時間内に基体のある部分、特にソルダマスクなどの基体の有機成分に実質的に悪影響を及ぼさずに堆積されるように選択される。
【0056】
当業者は、無電解金属堆積用の基体を調製するために、触媒処理が使用されうることを認識するであろう。そのような触媒の選択は、十分に当業者の能力の範囲内である。例えばニッケルが無電解堆積される場合、無電解ニッケル浴との接触前に基体を処理するために、触媒、好ましくはパラジウム触媒が用いられる。堆積される金属に適した、従来のどの無電解触媒処理も使用されうる。
【0057】
第二の金属層、および場合により第三またはそれ以上の層が、無電解堆積金属層の上に堆積されうる。そのような第二の金属層、あるいは第三またはそれ以上の金属層は、無電解めっきによってまたは浸漬めっきによって堆積されうる。それゆえ本発明の基体およびプリント配線板は、1以上の無電解めっき堆積物または1以上の無電解めっき堆積物と1以上の浸漬堆積物との組合せを含みうる。それゆえ無電解金属めっきの後、プリント配線板基体は次に、第二の無電解金属めっき浴または浸漬めっき浴に接触させられる。第二の無電解めっき浴との接触の後、プリント配線板基体は次に、浸漬めっき浴にさらに接触させられる。プリント配線板基体上に適切に堆積された金属層は、これに限定されるわけではないが、無電解、無電解−無電解、無電解−浸漬および無電解−無電解−浸漬である。無電解堆積金属層上に堆積された適切な第二の金属は、これに限定されるわけではないが、パラジウム、金およびその合金ならびに混合物を含む。本発明のプリント配線板基体上に堆積された特に適切な金属層は、無電解ニッケル、無電解ニッケル−浸漬金(「ENIG」)、無電解ニッケル−無電解パラジウム−浸漬金、無電解ニッケル−無電解金、無電解ニッケル−無電解パラジウム、無電解ニッケル−浸漬パラジウム、無電解銀;および無電解パラジウムを含む。
【0058】
本発明の特に適切なプリント配線板の方法は、プリント配線板基体を無電解ニッケル浴に接触させること;無電解ニッケル浴に続く、無電解パラジウム浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、浸漬金浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、無電解パラジウム浴、さらにそれに続く浸漬金浴との接触;無電解ニッケル浴に続く、浸漬パラジウム浴との接触;および無電解ニッケル浴に続く、無電解金浴との接触を含む。
【0059】
適切な浸漬めっき浴は、当業者に周知である。無電解めっき金属層の上に望ましい金属を堆積できる従来のどの浸漬めっき浴も適切である。浸漬金めっき浴が好ましい。浸漬金めっき浴の例は、米国特許第5,803,957号に開示されているが、各種の他の浸漬金めっき浴も使用されうる。
【0060】
本発明はさらに、めっきされないスルーホール内の無電解金属堆積を削減する方法であって、a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、b)プリント配線板基体を(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、およびc)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法を提供する。
【0061】
本発明の利点は、めっきされないように設計されたスルーホールを持つプリント配線板基体が、そのような無電解金属堆積後に実質的にめっきされないままであることである。さらなる利点は、めっきされないスルーホールの処理におけるチオ尿素の使用が削減または排除できることである。チオ尿素と炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物との組合せを含む洗浄浴を使用する場合、そのような浴はチオ尿素のみを含む従来の浴よりも、望ましくないスルーホールめっきをより効果的に防止する。
【0062】
別の実施形態において、平坦かつ光沢性の無電解堆積最終仕上げを有する基体が提供される。そのような平坦かつ光沢性の最終仕上げは、1以上のヒダントイン化合物を含むマイクロエッチング組成物の使用により実施される。本工程は、製造工程における追加の工程工程なしで、平坦かつ光沢性の最終仕上げを提供する。さらなる実施形態において、平坦かつつや消しの無電解堆積最終仕上げを有する基体が提供される。そのような平坦かつつや消しの最終仕上げは、1以上の有機スルホン酸を含むマイクロエッチング組成物の使用により達成される。
【0063】
したがって、本発明はプリント配線板を製造する方法であって、a)金属層により無電解めっきされる部分を有するプリント配線板基体を提供する工程と、b)無電解金属めっきの前に、プリント配線板基体をプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程、およびc)プリント配線板基体を無電解めっき浴に接触させる工程とを含み、マイクロエッチング浴が、1以上のヒダントイン化合物および1以上の有機スルホン酸から選択された1以上の錯化剤を含む方法を提供する。好ましくは、プリント配線板基体は、マイクロエッチング工程の前に洗浄される。
【0064】
本発明はプリント配線板の製造によって述べられてきたが、本発明は各種の電子および光電子デバイスの製造にも有利に使用されうる。適切な電子または光電子デバイスは、これに限定されるわけではないが、集積回路パッケージング相互接続、導波管、および光インターコネクトを含む。したがって本発明は、a)無電解金属めっきの前に、電子または光電子デバイス基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程と、およびb)電子または光電子デバイス基体を無電解金属めっきに接触させる工程を含み、電子または光電子デバイス基体上に光沢性かつ平坦な無電解金属層を堆積するのに使用され、ここでマイクロエッチング浴は1以上のヒダントイン化合物を含む。
【0065】
以下の例は、本発明のさらなる各種の態様を例示するものであるが、いかなる態様においても本発明の範囲を制限するものではない。
【0066】
実施例1(比較)
めっきされないスルーホールを持つ未処理の銅積層プリント配線板基体を、無電解ニッケルめっき前の洗浄、ホール調整およびマイクロエッチングの、従来の連続工程によって前処理した。洗浄工程は、基体に市販の洗浄剤を接触させて実施した。洗浄の後、基体のスルーホールに、チオ硫酸ナトリウムを含む市販のホール調整剤を接触させた。ホールの調整後、基体にマイクロエッチAまたはBのどちらかを接触させた。マイクロエッチAは、水中に100g/Lの過硫酸ナトリウムおよび2%硫酸を含んでいた。マイクロエッチBは、水中に100g/Lのペルオキシモノ硫酸カリウムおよび2%硫酸を含んでいた。次に市販の無電解ニッケル浴を用いて、ニッケル層を基体に無電解堆積させた。ニッケル堆積の後、めっきされないスルーホール内のニッケルめっきについて、基体を評価した。また、基体の外観に対する工程の影響について、基体を評価した。結果を表1に報告する。
【0067】
【表1】
【0068】
上記のデータは、無電解ニッケルめっき前の従来の前処理工程が、プレートされないよう設計されたスルーホール内にニッケルが堆積するのを十分防止するが、そのような従来の処理によって、美観上好ましくなく、基体の次の処理に悪影響を与えうる、黒化した基体表面を与えることを明らかに示している。
【0069】
実施例2(比較)
めっきされないスルーホールを持つ別の未処理銅積層プリント配線板基体を用いて、実施例1の手順を繰返したが、ホールの調整工程を省略した。それゆえ基体は最初に市販の洗浄剤を用いて洗浄し、次にマイクロエッチAを接触させた。マイクロエッチングの後、基体に実施例1の無電解ニッケル浴を接触させた。評価の後、めっきされないように設計されたスルーホールは、ニッケルによって無電解めっきされていることがわかった。
【0070】
それゆえ、ホール調整剤工程を省略した従来の工程、すなわち最初の洗浄と、その直後のマイクロエッチングを含む工程は、めっきされないように設計されたスルーホール中にニッケルがめっきされるのを防止することができなかった。
【0071】
実施例3
めっきされないスルーホールを持つ未処理銅積層プリント配線板基体を、本発明の連続工程、すなわち無電解ニッケルめっきの前の、マイクロエッチング、洗浄および場合により第二のマイクロエッチングを用いて前処理した。試験を行ったマイクロエッチ浴を表2に報告する。
【0072】
【表2】
【0073】
基体はマイクロエッチ浴に接触させ、マイクロエッチ浴から取り出して、市販の洗浄剤を用いて洗浄し、第二のマイクロエッチ浴に接触させた。チオ尿素ホール調整工程は使用しなかった。次に実施例1の市販の無電解ニッケル浴を用いて、ニッケル層を基体上に無電解堆積させた。ニッケル堆積後、めっきされないスルーホール内のニッケルめっきについて、基体を評価した。また、基体の外観に対する工程の影響について、基体を評価した。結果を表3に報告する。
【0074】
【表3】
【0075】
上のデータより、第一のマイクロエッチングおよび次の洗浄により、めっきされないように設計されたスルーホール内にニッケルがめっきされていない基体が、基体外観に何ら悪影響を受けずに提供されることが明確にわかる。さらにチオ尿素ホール調整工程の使用は回避された。
【0076】
実施例4
めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板を洗浄浴で洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、従来の浸漬金めっき浴および標準めっき条件を用いて、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。使用した洗浄およびマイクロエッチング浴は以下のとおりであった。
洗浄浴
CB−1:250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−2:5mL/L チオグリコール酸、1mL/L 塩酸、250mL/L酸洗浄剤PC
マイクロエッチング浴
MB−1:70g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−2:20g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、50g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−3:35g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、35g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−4:50g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、20g/L 過硫酸ナトリウム、30mL/L H2SO4
MB−5:70g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、30mL/L H2SO4
【0077】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Aurolectroless(商標)SMTに85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積がないか目視評価した。データを表4に報告する。
【0078】
【表4】
【0079】
これらのデータは、チオグリコール酸の存在が、スルーホール内の望ましくない金属めっきを効率的に防止することを明確に示している。
【0080】
実施例5
以下の洗浄およびマイクロエッチング浴を用いて、実施例4の手順を繰返した。データは表5に示す。
洗浄浴
CB−2:5mL/L チオグリコール酸、1mL/L 塩酸、250mL/L
酸洗浄剤PCCB−3:250mL/L 酸洗浄剤PC、50g/L チオ尿素
マイクロエッチング浴
MB−6:90g/L 過硫酸ナトリウム、10g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−7:108g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、12g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L H2SO4
MB−8:72g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、8g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L H2SO4
【0081】
【表5】
【0082】
実施例6
めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板を洗浄浴で洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、標準めっき条件を用いた従来の無電解ニッケルめっき浴、それに続く従来の浸漬金めっき浴を使用して、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。使用した洗浄およびマイクロエッチング浴は以下のとおりであった。
洗浄浴
CB−4:250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−5:0.15mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−6:0.1mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
CB−7:0.2mL/L チオグリコール酸、0.4mL/L 塩酸、250mL/L 酸洗浄剤PC
マイクロエッチング浴
MB−9:70g/L 過硫酸ナトリウム、20mL/L 硫酸(「H2SO4」)
MB−10:100g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−11:80g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−12:120g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、5g/L 5,5−ジメチルヒダントイン、20mL/L H2SO4
MB−13:100g/L ペルオキシモノ硫酸カリウム、20mL/L H2SO4
【0083】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。
【0084】
マイクロエッチング浴に接触させた後、配線板をすすぎ、10%塩酸に接触させ、次に無電解ニッケル触媒浴、Shipley Companyより入手できるRonamerse(商標)SMT触媒に接触させた。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Shipley Companyより入手できるAurolectroless(商標)SMTに、85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積について目視評価して、最終外観を目視評価した。データを表6に報告する。
【0085】
【表6】
【0086】
これらのデータは、ジメチルヒダントインの存在が、平坦かつ光沢性のENIG最終仕上げを効率的に与えることを明確に示している。
【0087】
実施例7
ソルダマスクを含み、めっきされないスルーホールを持つ銅積層プリント配線板試験クーポンを、140℃にて2時間加熱した。熱処理後、洗浄浴を使用して試験クーポンを洗浄し、次にマイクロエッチング浴に接触させ、その後、標準めっき条件を用いた従来の無電解ニッケルめっき浴、それに続く従来の浸漬金めっき浴を使用して、めっきされないスルーホールを浸漬金堆積について評価した。洗浄浴は250mL/Lの酸洗浄剤PC、0.15mL/Lのチオグリコール酸、5g/Lのチオ尿素および0.4g/Lのポリエチレングリコール−(4−ノニルフェニル)−(3−スルホプロピル)−ジエーテル、カリウム塩を含んでいた。
【0088】
使用したマイクロエッチング浴は、表7に報告されている浴であった。
【0089】
【表7】
【0090】
配線板は50℃にて洗浄浴に5分間、35℃にてマイクロエッチング浴に1.5分間接触させた。酸洗浄剤PCは、Shipley Company,L.L.Cより入手できる水性酸洗浄剤である。
【0091】
マイクロエッチング浴に接触させた後、配線板をすすぎ、10%塩酸に接触させ、次に無電解ニッケル触媒浴、Shipley Companyより入手できるRonamerse(商標)SMT触媒に接触させた。触媒浴に接触させた後、配線板をすすぎ、次に従来の無電解ニッケル浴に85℃にて16.5分間接触させた。配線板を次に再度すすいで、従来の浸漬金浴、Shipley Companyより入手できるAurolectroless(商標)SMTに、85℃にて7.5分間接触させて、無電解ニッケル浸漬金(「ENIG」)堆積を最終仕上げとして与えた。めっきされないスルーホールは、浸漬金堆積について目視評価して、最終外観を目視評価した。データを表8に報告する。
【0092】
露出銅部品のエッチング速度も決定し、表8にマイクロインチ(1マイクロインチ=0.025μm)で報告した。
【0093】
【表8】
【0094】
これらのデータは、ジメチルヒダントインの存在が、平坦かつ光沢性のENIG最終仕上げを効率的に与え、フェノールスルホン酸の存在が、平坦かつつや消しのENIG最終仕上げを与えることを明確に示している。
Claims (20)
- プリント配線板を製造する方法であって、
a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、
b)プリント配線板基体を
(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および
(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、および
c)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、
洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法。 - マイクロエッチング浴が1以上の酸化剤、および水を含む、請求項1に記載の方法。
- 金属層が銅、パラジウム、ニッケル、銀およびその合金ならびに混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 無電解堆積金属層上に第2の金属層を堆積する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 洗浄浴がさらにチオ尿素を含む、請求項1に記載の方法。
- 1以上の有機硫黄化合物が、チオール置換有機化合物、チオエーテルおよびジスルフィドからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 1以上の有機硫黄化合物が、チオール置換アルカンカルボン酸、チオール置換アルカンおよびアルケン、ジアルキル−ならびにジアリール−チオールエーテル、およびジアルキル−ならびにジアリール−ジスルフィドからなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
- 有機硫黄化合物がチオグリコール酸、チオリンゴ酸、ペニシラミン、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトピリジン、メルカプトベンゼン、およびメルカプトトルエンからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- めっきされないスルーホールの無電解金属堆積を削減する方法であって、
a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、
b)プリント配線板基体を
(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および
(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、および
c)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、
洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含む方法。 - 水、1以上の界面活性剤、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物、および場合により1以上のキレート化剤を含む、めっきされないように設計されたスルーホールを洗浄するための組成物。
- プリント配線板を製造する方法であって、
a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、
b)プリント配線板基体を
(i)マイクロエッチ済みプリント配線板基体を提供するためにプリント配線板基体を第一のマイクロエッチング浴に接触させる工程と、
(ii)マイクロエッチ済みプリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および
(iii)洗浄されたマイクロエッチ済みプリント配線板基体を第二のマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、および
c)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程と、を含む方法。 - プリント配線板を製造する方法であって、
a)金属層により無電解めっきされる部分を有するプリント配線板基体を提供する工程と、
b)無電解金属めっきの前に、プリント配線板基体をプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程、および
c)プリント配線板基体を無電解めっき浴に接触させ、金属層を堆積させる工程とを含み、
マイクロエッチング浴が、ヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物から選択される1以上の錯化剤を含む方法。 - マイクロエッチング浴が1以上の酸化剤、および水をさらに含む、請求項12に記載の方法。
- 1以上のヒダントイン化合物がヒダントイン、モノ(C1−C10)アルキルヒダントイン、ジ(C1−C10)アルキルヒダントインおよび(C6−C10)アリールヒダントインからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
- 金属層が銅、パラジウム、ニッケル、銀およびその合金ならびに混合物からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
- プリント配線基板を製造する方法であって、
a)スルーホールの一部が金属めっきされない、スルーホールを持つ回路化プリント配線板基体を提供する工程と、
b)プリント配線板基体を
(i)プリント配線板基体を洗浄浴に接触させる工程、および
(ii)洗浄されたプリント配線板基体をマイクロエッチング浴に接触させる工程との、連続工程に供する工程と、および
c)プリント配線板基体に金属層を無電解堆積する工程を含み、
洗浄浴が、炭素−硫黄単結合を有する二価硫黄原子を含む1以上の有機硫黄化合物を含み、およびマイクロエッチング浴がヒダントイン化合物、有機スルホン酸およびその混合物より選択される1以上の錯化剤を含む方法。 - 1以上の有機硫黄化合物が、チオール置換有機化合物、チオエーテルおよびジスルフィドからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
- 有機硫黄化合物がチオグリコール酸、チオリンゴ酸、ペニシラミン、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトピリジン、メルカプトベンゼン、およびメルカプトトルエンからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
- 1以上のヒダントイン化合物がヒダントイン、モノ(C1−C10)アルキルヒダントイン、ジ(C1−C10)アルキルヒダントインおよび(C6−C10)アリールヒダントインからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
- 洗浄浴がさらにチオ尿素を含む、請求項16に記載の方法。
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