JP2004040053A - 磁性体複合材料及び高周波フェライト材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供するにある。
【構成】S1からS4で作製したBa2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体x(wt%)(70≦x≦90)と、S11からS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体y(wt%)(10≦y≦30)の混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えて(S21)粉砕し(S22)し、これを乾燥させて(S23)、成形し(S24)、その後900〜950度Cの範囲の温度で焼結して(S25)高周波フェライトを作る。
【選択図】 図1
【構成】S1からS4で作製したBa2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体x(wt%)(70≦x≦90)と、S11からS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体y(wt%)(10≦y≦30)の混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えて(S21)粉砕し(S22)し、これを乾燥させて(S23)、成形し(S24)、その後900〜950度Cの範囲の温度で焼結して(S25)高周波フェライトを作る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁性体複合材料及び高周波フェライト材料の製造方法に関し、例えばGHz(ギガヘルツ)周波数領域での優れた磁気特性を示す低温焼結型高周波フェライト材料に用いるのに適した磁性体複合材料及び高周波フェライト材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のデジタル機器の高速・高周波化に伴い、素子の実装密度が上がり、素子間の相互干渉やノイズ輻射が機器の動作に悪影響を及ぼす虞が出てきた。これらの問題は使用する信号の高調波であり、この高調波を抑制することによりノイズの発生を抑える必要があった。特に最近の動作の高速化に伴い、マイクロコンピュータの動作クロック周波数も数百MHzに達しており、この動作クロック信号の高調波はGHz周波数帯域となっており、GHz周波数帯域でのノイズ対策が求められてきている。
【0003】
また携帯電話などではGHz周波数帯域の信号を使用しており、GHz周波数帯域のノイズを除去する必要性がますます高まってきている。
【0004】
従来は、このノイズ対策部品として銀(Ag)内部導体と同時焼成できる低温焼結NiCuZnフェライトを使用した積層型チップ部品が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このNiCuZnフェライトは、スヌーク(Snoek)の限界で示される制約により周波数が約300MHz以上で透磁率(μ)が急激に低下する。このため、GHz周波数帯域では磁気特性が得られないため、GHz周波数帯域でのノイズ対策として用いることができなかった。
【0006】
一方、六方晶フエライトはスヌークの限界を超える高周波フェライト材料として知られているが、焼結させるには通常1100度C以上の温度が必要とされるため、積層技術に必要なAg内部導体との同時焼成は不可能であり低コスト化が不可能であった。
【0007】
これらの点を解決するために特開2001−260615号に記載された発明は、Z型六方晶系フェライトを用いて高周波フェライト材料を作製していた。しかし、Z型六方晶系フェライトは1000度C〜1300度Cといった高い温度で仮焼成しなければならず、仮焼に多くの電力を必要とするなどコストが高いものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した課題を解決することを目的としてなされたもので、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、銀Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することを目的とする。かかる目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0009】
即ち、一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体と、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体との混合粉体に、Bi2O3を加えてなることを特徴とする磁性体複合材料とする。
【0010】
そして例えば、Y型六方晶系フェライト粉体をx(wt%)(70≦x≦90)、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体をy(wt%)(10≦y≦30)とする混合粉体100重量部に、Bi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えてなることを特徴とする。
【0011】
また例えば、前記Y型六方晶系フェライト粉体は、Fe2O3とBaCO3とCo3O4とを秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする。
【0012】
さらに例えば、前記NiCuZn系スピネル型フェライト粉体は、Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする。
【0013】
そして、以上のいずれかの磁性体複合材料を造粒して成形し、その後焼成してトロイダルコア型に成形して高周波フェライトとすることを特徴とする。
【0014】
又は、Fe2O3とBaCO3とCo3O4とをBa2Co2Fe12O22の組成になるように秤量する第1の秤量工程と、秤量した材料を混合粉砕する第1の混合工程と、前記第1の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第1の仮焼工程とによりY型六方晶系フェライト粉体を完成させ、Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量する第2の秤量工程と、秤量した材料を混合粉砕する第2の混合工程と、前記第2の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第2の仮焼工程とによりNiCuZnフェライト粉体を完成させ、前記完成させたY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZnフェライト粉体とBi2O3を混合して粉砕する第3の混合工程とを有する高周波フェライト材料の製造方法とすることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、Y型六方晶系フェライトと、NiCuZn系スピネル型フェライトと、Bi2O3とを混合焼成してなる高周波フェライト部品であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一発明の実施の形態例を詳細に説明する。本発明の磁性複合材料は、Y型六方晶系フェライト粉体と、スピネル型フェライト粉体とからなる。そしてこの磁性複合材料を例えば900〜950度Cの範囲の温度で焼結して高周波フェライト材料とする。
【0017】
Y型六方晶系フェライト粉体としては一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のものを用いる。スピネル型フェライト粉体としては、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体を用いる。
【0018】
各材料を混合して混合材料を作製し、作製した混合材料を例えば900〜950度Cの範囲の温度で焼結して高周波フェライト材料とする。
【0019】
〔第1の実施の形態例〕
以下図1を参照して本発明に係る一発明の実施の形態例を具体的に説明する。図1は、本発明に係る一発明の実施の形態例における高周波フェライト材料の作製手順を説明するためのフローチャートである。
【0020】
[Y型六方晶系フェライト粉体の作製]
まずステップS1において、本実施の形態例のY型六方晶系フェライト粉体の原材料となるFe2O3とBaCO3とCo3O4とをBa2Co2Fe12O22の組成になるように秤量する。
【0021】
続いてステップS2において、秤量した材料を鉄球メディアを入れた鉄製ボールミルに入れる。そしてボールミルに純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0022】
次にステップS3で混合した材料を乾燥させる。乾燥後ステップS4で目開き300μmの篩い(メッシュ)を通して整粒し、整粒した材料をコウ鉢に入れ、おおよそ1170度Cで2〜4時間、好ましくは3時間仮焼してY型六方晶系フェライト粉体を完成させる。
【0023】
以上の方法で作成した粉末をX線回折で調べた結果、Ba2Co2Fe12O22であることが確認できた。
【0024】
[NiCuZnフェライト粉体の作製]
同じようにステップS11でNiCuZnフェライト粉体の原材料であるFe2O3が48mol(モル)%、NiOが7mol%、CuOが42mol%、ZnOが3mol%とになるように秤量する。
【0025】
続いてステップS12において、秤量した材料を鉄球メディアを入れた鉄製ボールミルに入れる。そして、純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0026】
その後ステップS13で混合粉体を乾燥させる。乾燥後にステップS14に示すように300μmの篩い(メッシュ)を通して整粒し、整粒後コウ鉢に入れ700度Cで3時間仮焼することによりNiCuZnフェライト粉体を完成させる。
【0027】
以上の方法で作製した粉末をX線回折で調べた結果スピネル単相となっていることが確認できた。
【0028】
[高周波フェライト材料の試作品作製]
以後は、ステップS21に示すようにステップS1乃至ステップS4で作製したY型六方晶系フェライト粉体がx(wt%)(45≦x≦95)で、ステップS11乃至ステップS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体がy(wt%)(5≦y≦55)となる様に混合させた混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(1≦z≦9)の配合比で秤量して混合粉体を作製する。
【0029】
なお、この配合比は、後述する表1に示すように種々変更して複数種類を作成して各配合比での特性を測定することとしている。従って、より好ましくは、それらのうちの最適配合比でY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZn系スピネル型フェライト粉体とBi2O3を配合することになる。
【0030】
次にステップS22において、作製した混合粉体を鉄球メディアを入れた0.7L鉄製ボールミルに入れ、純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0031】
その後ステップS23で粉砕した混合材料を乾燥させることにより、平均粒径2〜3μmの粉体を得ることができる。なお、X線回折でこの混合粉体がBa2Co2Fe12O22,NiCuZnフェライトスピネル、及びBi2O3ピークを有することを確認した。
【0032】
そして次にステップS24で、この混合粉体にPVA水溶液を加えて造粒し、圧力成形する。そして例えばφ18×φ12×4.5tのトロイダルコア型成形品とする。
その後ステップS25において、成形品を10度C/h乃至400度C/h、好ましくは200度C/hで焼成最高温度まで昇温させ、後述する表1に記載の最高温度で2時間保持した後10度C/h乃至400度C/h、好ましくは200度C/hで降温して焼成品を得る。
【0033】
なお、以上の工程で作製した試作品をX線回折で確認した結果を図2に示す。図2は本実施の形態例の高周波フェライト材料の試作品のX線回折で確認した結果例を示した図である。
【0034】
図2に示すように、試作焼成品についてもBa2Co2Fe12O22とNiCuZnフェライトスピネルの混相を確認することができ、試作品においてY型六方晶系フェライトとNiCuZn系スピネルフェライトの複合体を形成している。
[特性測定]
以上のようにして作製した本実施の形態例の高周波フェライト材料の混合比(材料組成比)、焼成温度を変えて作製し、高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を、インピーダンスアナライザー(HP4991A)を使用して3GHzまで測定した。測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1は、本実施の形態例の材料組成と焼結体の特性の特性測定結果を示す表である。表1において、焼結体特性はスヌーク限界線よリ高周波側にμ’のピークを持つ材料(適用可能な材料)については○で示し、限界線上または低周波側にμ’ピークを持つ材料(適用不可能な材料)については×で示した。
【0037】
なお、表1の実施例では、NiCuZnフェライトの組成としてFe2O3が48mol%、NiOが42mo1%、CuOが7mol%、ZnOが3mol%の組成でNiCuZn系スピネル型フェライトを作製した例を示している。
表1に示すように、多くの混合比でスヌーク限界線を越えたμ’の特性が得られた。
【0038】
表1に示すようにY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZn系スピネル型フェライト粉体とBi2O3を種々の配合比で配合して測定した結果、「試料番号*1、*2、*3、*7および*12」はAg内部導体と同時焼成できる最高温度の950度Cでは焼結しない、もしくは焼結度が不足してもろい。このため、これらの試料番号は不適当と判断した。
【0039】
「試料番号*11」はBi2O3含有率が多いためか自己共振がNiCuZnフェライトのスヌークの限界線以下となってしまった。このためやはり不適当と判断した。
【0040】
「試料番号*20〜*26」は、Bi2O3が多いため、過焼結となってしまい六方晶フェライトの粒界に存在するNiCuZnフェライトの粒成長が大きくなってしまい、フェライト材料がもろく、破損し易かった。このため、不適当と判断した。
【0041】
また「試料番号*20〜*26」においては、六方晶フェライト含有率が少ないためと考えられるが、自己共振がNiCuZnフェライトのスヌークの限界線上、もしくはスヌークの限界線以下になるため、不適当と判断した。
【0042】
一方、「試料番号5〜6,8〜10及び13〜18」については、焼結温度がほぼ950度C以下となる温度で焼結した。その結果、これらの試料番号の場合では、スヌークの限界線より高周波側に自己共鳴ピークを持つことが確認された。この結果、この試料番号の材料を用いれば、GHz周波数帯域で使用する積層部品に適用できる材料といえる。
【0043】
具体的な測定結果の例として「試料番号9」の場合の測定結果を図3に示す。図3は本実施の形態例における表1の「試料番号9」の組成での高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を示す図である。
【0044】
表1の「試料番号9」の例では、図3に実施例9として示されているように、一般的なNiCuZnフェライト1(μ’=25)とNiCuZnフェライト2(μ’=5)から想定したスヌーク限界線より越えたμ’、μ”の特性が得られた。
【0045】
以上の測定結果を踏まえて、本実施の形態例では、ほぼ上記ステップS1乃至ステップS4で作製したY型六方晶系フェライト粉体がx(wt%)(70≦x≦90)で、ステップS11乃至ステップS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体がy(wt%)(10≦y≦30)となる様に混合させた混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)の配合比で秤量して混合粉体を作製することにより、GHz周波数帯域でノイズの影響を軽減できる積層部品が提供できる。
【0046】
以上説明したように本実施の形態例によれば、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することができる。
【0047】
〔第2の実施の形態例〕
以上に説明した第1の実施の形態例のステップS11では、NiCuZnフェライトの組成としてFe2O3が48mol%、NiOが42mo1%、CuOが7mol%、ZnOが3mol%とになるように秤量する例について説明した。しかし本発明は以上の秤量例に限定されるものではなく、同様の結果が得られれば他の割合の秤量であってもよいことはもちろんである。
【0048】
NiOとCuOの配合比を変えた本発明にかかる第2の発明の実施の形態例を以下に説明する。
【0049】
第2の実施の形態例のNiCuZnフェライトの組成を変えて作成した場合の測定結果の例を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】
表2に示すように、NiOとCuOの配合比を変えて秤量して試作品を作成して特性を測定したが、NiOが44〜5mol%、CuOが5〜44mol%の範囲でも効果があることを確認できた。
【0052】
以上に説明したように第1の及び第2の実施の形態例によれば、
(1)一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体x(wt%)(70≦x≦90)と、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体y(wt%)(10≦y≦30)の混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えて900〜950度Cの範囲の温度で焼結できる磁性体複合材料を提供できる。
(2)焼結助剤に強磁性のNiCuZn系スピネルフェライトを用いることで、GHz帯においてもμ=3〜7の透磁率を発生できる磁性体複合材料とすることができる。
(3)焼結助剤に高抵抗率のNiCuZn系スピネルフェライト及びBi2O3を用いることで109Ω・cm以上の抵抗率(直流)を発揮できる磁性体複合材料が提供できる。
(4)Y型六方晶フェライトは、一般の六方晶フェライトよりも焼成温度(仮焼温度)が低いため電力コストを低減できる。
といった優れた作用効果を奏することができる。
【0053】
このようにして作製した磁性体複合材料をステップS23に示すように粉砕して乾燥させ、これを例えばステップS24でトロイダルコア型に成形してステップS25に示すように焼成することにより、GHz周波数帯域のノイズを有効に減衰できるトロイダルコアが提供できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することができる。
【0055】
またこの磁性体複合材料を配合して高周波フェライト材料を製作することにより、GHz周波数帯域のノイズを効率よく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例における高周波フェライト材料の作製手順を説明するためのフローチャートである。
【図2】本実施の形態例の高周波フェライト材料の試作品のX線回折で確認した結果例を示した図である。
【図3】本実施の形態例における表1の「試料番号9」の組成での高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁性体複合材料及び高周波フェライト材料の製造方法に関し、例えばGHz(ギガヘルツ)周波数領域での優れた磁気特性を示す低温焼結型高周波フェライト材料に用いるのに適した磁性体複合材料及び高周波フェライト材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のデジタル機器の高速・高周波化に伴い、素子の実装密度が上がり、素子間の相互干渉やノイズ輻射が機器の動作に悪影響を及ぼす虞が出てきた。これらの問題は使用する信号の高調波であり、この高調波を抑制することによりノイズの発生を抑える必要があった。特に最近の動作の高速化に伴い、マイクロコンピュータの動作クロック周波数も数百MHzに達しており、この動作クロック信号の高調波はGHz周波数帯域となっており、GHz周波数帯域でのノイズ対策が求められてきている。
【0003】
また携帯電話などではGHz周波数帯域の信号を使用しており、GHz周波数帯域のノイズを除去する必要性がますます高まってきている。
【0004】
従来は、このノイズ対策部品として銀(Ag)内部導体と同時焼成できる低温焼結NiCuZnフェライトを使用した積層型チップ部品が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このNiCuZnフェライトは、スヌーク(Snoek)の限界で示される制約により周波数が約300MHz以上で透磁率(μ)が急激に低下する。このため、GHz周波数帯域では磁気特性が得られないため、GHz周波数帯域でのノイズ対策として用いることができなかった。
【0006】
一方、六方晶フエライトはスヌークの限界を超える高周波フェライト材料として知られているが、焼結させるには通常1100度C以上の温度が必要とされるため、積層技術に必要なAg内部導体との同時焼成は不可能であり低コスト化が不可能であった。
【0007】
これらの点を解決するために特開2001−260615号に記載された発明は、Z型六方晶系フェライトを用いて高周波フェライト材料を作製していた。しかし、Z型六方晶系フェライトは1000度C〜1300度Cといった高い温度で仮焼成しなければならず、仮焼に多くの電力を必要とするなどコストが高いものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した課題を解決することを目的としてなされたもので、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、銀Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することを目的とする。かかる目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0009】
即ち、一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体と、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体との混合粉体に、Bi2O3を加えてなることを特徴とする磁性体複合材料とする。
【0010】
そして例えば、Y型六方晶系フェライト粉体をx(wt%)(70≦x≦90)、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体をy(wt%)(10≦y≦30)とする混合粉体100重量部に、Bi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えてなることを特徴とする。
【0011】
また例えば、前記Y型六方晶系フェライト粉体は、Fe2O3とBaCO3とCo3O4とを秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする。
【0012】
さらに例えば、前記NiCuZn系スピネル型フェライト粉体は、Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする。
【0013】
そして、以上のいずれかの磁性体複合材料を造粒して成形し、その後焼成してトロイダルコア型に成形して高周波フェライトとすることを特徴とする。
【0014】
又は、Fe2O3とBaCO3とCo3O4とをBa2Co2Fe12O22の組成になるように秤量する第1の秤量工程と、秤量した材料を混合粉砕する第1の混合工程と、前記第1の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第1の仮焼工程とによりY型六方晶系フェライト粉体を完成させ、Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量する第2の秤量工程と、秤量した材料を混合粉砕する第2の混合工程と、前記第2の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第2の仮焼工程とによりNiCuZnフェライト粉体を完成させ、前記完成させたY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZnフェライト粉体とBi2O3を混合して粉砕する第3の混合工程とを有する高周波フェライト材料の製造方法とすることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、Y型六方晶系フェライトと、NiCuZn系スピネル型フェライトと、Bi2O3とを混合焼成してなる高周波フェライト部品であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一発明の実施の形態例を詳細に説明する。本発明の磁性複合材料は、Y型六方晶系フェライト粉体と、スピネル型フェライト粉体とからなる。そしてこの磁性複合材料を例えば900〜950度Cの範囲の温度で焼結して高周波フェライト材料とする。
【0017】
Y型六方晶系フェライト粉体としては一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のものを用いる。スピネル型フェライト粉体としては、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体を用いる。
【0018】
各材料を混合して混合材料を作製し、作製した混合材料を例えば900〜950度Cの範囲の温度で焼結して高周波フェライト材料とする。
【0019】
〔第1の実施の形態例〕
以下図1を参照して本発明に係る一発明の実施の形態例を具体的に説明する。図1は、本発明に係る一発明の実施の形態例における高周波フェライト材料の作製手順を説明するためのフローチャートである。
【0020】
[Y型六方晶系フェライト粉体の作製]
まずステップS1において、本実施の形態例のY型六方晶系フェライト粉体の原材料となるFe2O3とBaCO3とCo3O4とをBa2Co2Fe12O22の組成になるように秤量する。
【0021】
続いてステップS2において、秤量した材料を鉄球メディアを入れた鉄製ボールミルに入れる。そしてボールミルに純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0022】
次にステップS3で混合した材料を乾燥させる。乾燥後ステップS4で目開き300μmの篩い(メッシュ)を通して整粒し、整粒した材料をコウ鉢に入れ、おおよそ1170度Cで2〜4時間、好ましくは3時間仮焼してY型六方晶系フェライト粉体を完成させる。
【0023】
以上の方法で作成した粉末をX線回折で調べた結果、Ba2Co2Fe12O22であることが確認できた。
【0024】
[NiCuZnフェライト粉体の作製]
同じようにステップS11でNiCuZnフェライト粉体の原材料であるFe2O3が48mol(モル)%、NiOが7mol%、CuOが42mol%、ZnOが3mol%とになるように秤量する。
【0025】
続いてステップS12において、秤量した材料を鉄球メディアを入れた鉄製ボールミルに入れる。そして、純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0026】
その後ステップS13で混合粉体を乾燥させる。乾燥後にステップS14に示すように300μmの篩い(メッシュ)を通して整粒し、整粒後コウ鉢に入れ700度Cで3時間仮焼することによりNiCuZnフェライト粉体を完成させる。
【0027】
以上の方法で作製した粉末をX線回折で調べた結果スピネル単相となっていることが確認できた。
【0028】
[高周波フェライト材料の試作品作製]
以後は、ステップS21に示すようにステップS1乃至ステップS4で作製したY型六方晶系フェライト粉体がx(wt%)(45≦x≦95)で、ステップS11乃至ステップS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体がy(wt%)(5≦y≦55)となる様に混合させた混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(1≦z≦9)の配合比で秤量して混合粉体を作製する。
【0029】
なお、この配合比は、後述する表1に示すように種々変更して複数種類を作成して各配合比での特性を測定することとしている。従って、より好ましくは、それらのうちの最適配合比でY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZn系スピネル型フェライト粉体とBi2O3を配合することになる。
【0030】
次にステップS22において、作製した混合粉体を鉄球メディアを入れた0.7L鉄製ボールミルに入れ、純水を加えて回転駆動し、混合粉砕する。
【0031】
その後ステップS23で粉砕した混合材料を乾燥させることにより、平均粒径2〜3μmの粉体を得ることができる。なお、X線回折でこの混合粉体がBa2Co2Fe12O22,NiCuZnフェライトスピネル、及びBi2O3ピークを有することを確認した。
【0032】
そして次にステップS24で、この混合粉体にPVA水溶液を加えて造粒し、圧力成形する。そして例えばφ18×φ12×4.5tのトロイダルコア型成形品とする。
その後ステップS25において、成形品を10度C/h乃至400度C/h、好ましくは200度C/hで焼成最高温度まで昇温させ、後述する表1に記載の最高温度で2時間保持した後10度C/h乃至400度C/h、好ましくは200度C/hで降温して焼成品を得る。
【0033】
なお、以上の工程で作製した試作品をX線回折で確認した結果を図2に示す。図2は本実施の形態例の高周波フェライト材料の試作品のX線回折で確認した結果例を示した図である。
【0034】
図2に示すように、試作焼成品についてもBa2Co2Fe12O22とNiCuZnフェライトスピネルの混相を確認することができ、試作品においてY型六方晶系フェライトとNiCuZn系スピネルフェライトの複合体を形成している。
[特性測定]
以上のようにして作製した本実施の形態例の高周波フェライト材料の混合比(材料組成比)、焼成温度を変えて作製し、高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を、インピーダンスアナライザー(HP4991A)を使用して3GHzまで測定した。測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1は、本実施の形態例の材料組成と焼結体の特性の特性測定結果を示す表である。表1において、焼結体特性はスヌーク限界線よリ高周波側にμ’のピークを持つ材料(適用可能な材料)については○で示し、限界線上または低周波側にμ’ピークを持つ材料(適用不可能な材料)については×で示した。
【0037】
なお、表1の実施例では、NiCuZnフェライトの組成としてFe2O3が48mol%、NiOが42mo1%、CuOが7mol%、ZnOが3mol%の組成でNiCuZn系スピネル型フェライトを作製した例を示している。
表1に示すように、多くの混合比でスヌーク限界線を越えたμ’の特性が得られた。
【0038】
表1に示すようにY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZn系スピネル型フェライト粉体とBi2O3を種々の配合比で配合して測定した結果、「試料番号*1、*2、*3、*7および*12」はAg内部導体と同時焼成できる最高温度の950度Cでは焼結しない、もしくは焼結度が不足してもろい。このため、これらの試料番号は不適当と判断した。
【0039】
「試料番号*11」はBi2O3含有率が多いためか自己共振がNiCuZnフェライトのスヌークの限界線以下となってしまった。このためやはり不適当と判断した。
【0040】
「試料番号*20〜*26」は、Bi2O3が多いため、過焼結となってしまい六方晶フェライトの粒界に存在するNiCuZnフェライトの粒成長が大きくなってしまい、フェライト材料がもろく、破損し易かった。このため、不適当と判断した。
【0041】
また「試料番号*20〜*26」においては、六方晶フェライト含有率が少ないためと考えられるが、自己共振がNiCuZnフェライトのスヌークの限界線上、もしくはスヌークの限界線以下になるため、不適当と判断した。
【0042】
一方、「試料番号5〜6,8〜10及び13〜18」については、焼結温度がほぼ950度C以下となる温度で焼結した。その結果、これらの試料番号の場合では、スヌークの限界線より高周波側に自己共鳴ピークを持つことが確認された。この結果、この試料番号の材料を用いれば、GHz周波数帯域で使用する積層部品に適用できる材料といえる。
【0043】
具体的な測定結果の例として「試料番号9」の場合の測定結果を図3に示す。図3は本実施の形態例における表1の「試料番号9」の組成での高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を示す図である。
【0044】
表1の「試料番号9」の例では、図3に実施例9として示されているように、一般的なNiCuZnフェライト1(μ’=25)とNiCuZnフェライト2(μ’=5)から想定したスヌーク限界線より越えたμ’、μ”の特性が得られた。
【0045】
以上の測定結果を踏まえて、本実施の形態例では、ほぼ上記ステップS1乃至ステップS4で作製したY型六方晶系フェライト粉体がx(wt%)(70≦x≦90)で、ステップS11乃至ステップS14で作製したNiCuZn系スピネル型フェライト粉体がy(wt%)(10≦y≦30)となる様に混合させた混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)の配合比で秤量して混合粉体を作製することにより、GHz周波数帯域でノイズの影響を軽減できる積層部品が提供できる。
【0046】
以上説明したように本実施の形態例によれば、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することができる。
【0047】
〔第2の実施の形態例〕
以上に説明した第1の実施の形態例のステップS11では、NiCuZnフェライトの組成としてFe2O3が48mol%、NiOが42mo1%、CuOが7mol%、ZnOが3mol%とになるように秤量する例について説明した。しかし本発明は以上の秤量例に限定されるものではなく、同様の結果が得られれば他の割合の秤量であってもよいことはもちろんである。
【0048】
NiOとCuOの配合比を変えた本発明にかかる第2の発明の実施の形態例を以下に説明する。
【0049】
第2の実施の形態例のNiCuZnフェライトの組成を変えて作成した場合の測定結果の例を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】
表2に示すように、NiOとCuOの配合比を変えて秤量して試作品を作成して特性を測定したが、NiOが44〜5mol%、CuOが5〜44mol%の範囲でも効果があることを確認できた。
【0052】
以上に説明したように第1の及び第2の実施の形態例によれば、
(1)一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体x(wt%)(70≦x≦90)と、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体y(wt%)(10≦y≦30)の混合粉体100重量部に、焼結助剤としてBi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えて900〜950度Cの範囲の温度で焼結できる磁性体複合材料を提供できる。
(2)焼結助剤に強磁性のNiCuZn系スピネルフェライトを用いることで、GHz帯においてもμ=3〜7の透磁率を発生できる磁性体複合材料とすることができる。
(3)焼結助剤に高抵抗率のNiCuZn系スピネルフェライト及びBi2O3を用いることで109Ω・cm以上の抵抗率(直流)を発揮できる磁性体複合材料が提供できる。
(4)Y型六方晶フェライトは、一般の六方晶フェライトよりも焼成温度(仮焼温度)が低いため電力コストを低減できる。
といった優れた作用効果を奏することができる。
【0053】
このようにして作製した磁性体複合材料をステップS23に示すように粉砕して乾燥させ、これを例えばステップS24でトロイダルコア型に成形してステップS25に示すように焼成することにより、GHz周波数帯域のノイズを有効に減衰できるトロイダルコアが提供できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、六方晶系フェライトのもつGHz周波数領域での優れた磁気特性を利用するとともに、950度C以下の低い温度で焼結でき、Ag内部導体と同時焼成出来る磁性体複合材料を提供することができる。
【0055】
またこの磁性体複合材料を配合して高周波フェライト材料を製作することにより、GHz周波数帯域のノイズを効率よく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例における高周波フェライト材料の作製手順を説明するためのフローチャートである。
【図2】本実施の形態例の高周波フェライト材料の試作品のX線回折で確認した結果例を示した図である。
【図3】本実施の形態例における表1の「試料番号9」の組成での高周波フェライト材料の透磁率の周波数特性を示す図である。
Claims (7)
- 一般式Ba2Co2Fe12O22で表される組成のY型六方晶系フェライト粉体と、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体との混合粉体に、
Bi2O3を加えてなることを特徴とする磁性体複合材料。 - Y型六方晶系フェライト粉体をx(wt%)(70≦x≦90)、NiCuZn系スピネル型フェライト粉体をy(wt%)(10≦y≦30)とする混合粉体100重量部に、Bi2O3をz重量部(3≦z≦7)加えてなることを特徴とする請求項1記載の磁性体複合材料。
- 前記Y型六方晶系フェライト粉体は、Fe2O3とBaCO3とCo3O4とを秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の磁性体複合材料。
- 前記NiCuZn系スピネル型フェライト粉体は、Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量して粉砕、乾燥させた後焼成するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁性体複合材料。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の磁性体複合材料を造粒して成形し、その後焼成してトロイダルコア型に成形することを特徴とする高周波フェライト。
- Fe2O3とBaCO3とCo3O4とをBa2Co2Fe12O22の組成になるように秤量する第1の秤量工程と、
秤量した材料を混合粉砕する第1の混合工程と、
前記第1の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第1の仮焼工程とによりY型六方晶系フェライト粉体を完成させ、
Fe2O3が35〜48mol(モル)%、NiOが7〜44mol%、CuOが5〜44mol%、ZnOが1〜4mol%とになるように秤量する第2の秤量工程と、
秤量した材料を混合粉砕する第2の混合工程と、
前記第2の混合工程で混合した材料を整粒して仮焼する第2の仮焼工程とによりNiCuZnフェライト粉体を完成させ、
前記完成させたY型六方晶系フェライト粉体とNiCuZnフェライト粉体とBi2O3を混合して粉砕する第3の混合工程とを有することを特徴とする高周波フェライト材料の製造方法。 - Y型六方晶系フェライトと、
NiCuZn系スピネル型フェライトと、
Bi2O3とを混合焼成してなることを特徴とする高周波フェライト部品。
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