JP2004035362A - 管状酸化チタン粒子および管状酸化チタン粒子の製造方法 - Google Patents

管状酸化チタン粒子および管状酸化チタン粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒、触媒担体、吸着剤、光触媒、化粧材料、光学材料、光電変換材料等として有用であるとともに、プロトン導電材料、燃料電池用電解質膜、その他の導電性材料等にも利用可能な管状酸化チタン粒子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】(1):Tiで表される組成式で表され、酸化チタンを主成分とすることを特徴とする管状酸化チタン粒子(a+b=1、b=0〜0.2、1≦x+y<2、1≦x<2、0≦y<0.2、M:Ti以外の元素)。平均粒子径が2〜100nmの範囲にある酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液をアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理し、ついで還元処理(窒化処理を含む)することを特徴とする管状酸化チタン粒子の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、触媒、触媒担体、光触媒、光電変換材料、化粧料用材料および光学材料などの用途に有用な管状酸化チタン粒子およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子はその化学的特性を利用した用途が広く、たとえば酸素と適当な結合力を有するとともに耐酸性を有するため、酸化還元触媒あるいは担体、紫外線の遮蔽力を利用した化粧材料またはプラスチック材料の表面コート剤、さらには高屈折を利用した反射防止コート材、導電性を利用した帯電防止材として用いられたり、これらの効果を組み合わせて機能性ハードコート材に用いられたり、さらに光触媒作用を使用した防菌剤、防汚剤、超親水性被膜などに用いられている。さらに近年、酸化チタンは、高いバンドギャップを有することから光触媒、さらには光エネルギーを電気エネルギーに変換する、いわゆる光電変換材料として好適に用いられるようになっている。また、リチウムバッテリーのような2次電池、水素吸蔵材料、プロトン導電材料等にも利用されるようになってきている。
【0003】
このように、酸化チタン、酸化チタン系複合酸化物は多くの用途に用いられており、いずれの場合であっても酸化チタン、酸化チタン系複合酸化物には多くの機能が要求される。たとえば、触媒として酸化チタンを用いる場合には、主反応に対する活性だけでなく、選択性、機械的強度、耐熱性、耐酸性、あるいは耐久性が求められ、また化粧料として酸化チタンを用いる場合には紫外線の遮蔽効果だけでなく、円滑性、肌ざわり、透明性などが求められている。
【0004】
さらにコート材として酸化チタンを用いる場合には、透明性、高屈折率に加えて、さらに優れた被膜形成性、密着性、被膜硬度、機械的膜強度、耐摩耗性などが求められている。
このような観点から、ナノチュウーブ状の結晶性チタニアが注目されており、たとえば、特開平10−152323号公報には、高比表面積を有するナノチュウーブ結晶性チタニアが提案されている。
【0005】
しかしながら、前記先行文献を忠実に実施しても、得られる結晶性チタニア粒子中には、チュウーブ状以外に粒状粒子や凝集体粒子が生成してしまい、ナノチュウーブ状結晶性チタニアの収率が低く、またナトリウムの残存量が多いために触媒、触媒担体、光触媒等としては充分な性能が得られなかったり、全く性能を発現しなかったりすることがあった。
【0006】
このような状況のもと、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、特定のゾルを用いると、原料を高温で焼成することなく、単分散した管状酸化チタン粒子が高収率で得られることを見出した。さらに、得られた管状酸化チタン粒子を還元処理すると、さらに導電性、光触媒性能、可視光吸収能、耐薬品性等が向上した管状酸化チタン粒子が得られることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、触媒、触媒担体、吸着剤、光触媒、化粧材料、光学材料、光電変換材料等として有用であるとともに、プロトン導電材料、燃料電池用電解質膜、その他の導電性材料等にも利用可能な管状酸化チタン粒子およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る管状酸化チタン粒子は、下記式(1)で表される組成式で表され、酸化チタンを主成分とすることを特徴とする管状酸化チタン粒子。
Ti     ・・・(1)
(a+b=1、b=0〜0.2、1≦x+y<2、1≦x<2、0≦y<0.2、M:Ti以外の元素)
前記管状酸化チタン粒子は、外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nmの範囲にあり、管の長さ(L)と外径(Dout)との比(L/Dout)が10〜200の範囲にあることが好ましい。
【0009】
前記酸化チタン以外の酸化物が周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれる元素(M)の1種以上の酸化物であることが好ましい。
前記酸化チタン以外の元素Mが、Si、Zr、Zn、Al、Ce、Y、Nd、W、Fe、Sbから選ばれる1種以上であることが好ましい。
【0010】
平均粒子径が2〜100nmの範囲にある酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液をアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理し、ついで還元処理(窒化処理を含む)することが好ましい。
前記アルカリ金属水酸化物とともに、水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基から選ばれる1種以上を共存させることが好ましい。
【0011】
また、水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基から選ばれる1種以上の共存下に水熱処理した後、さらにアルカリ金属カチオン以外のカチオンまたはプロトンの存在下で処理することで洗浄し、ついで還元処理処理することが好ましい。
前記酸化チタンがペルオキソチタン酸に由来するものであることが好ましい。
【0012】
【発明の具体的な説明】
以下に、まず本発明に係る管状酸化チタン粒子について具体的に説明する。
[管状酸化チタン粒子]
本発明に係る管状酸化チタン粒子は、下記式(1)で表される組成式で表され、酸化チタンを主成分とすることを特徴としている。
【0013】
Ti     ・・・(1)
(a+b=1、b=0〜0.2、1≦x+y<2、1≦x<2、0≦y<0.2、M:Ti以外の元素)
式(1)において、Ti以外の元素Mの割合bは0〜0.2の範囲、好ましくは0〜0.15の範囲である。
Ti以外の元素Mの割合bが0.2を越えると、元素Mの種類によっても異なるが管状酸化チタンが得られないことがある。
【0014】
また、酸素原子(O)および窒素原子(N)の割合は、1≦x+y<2、さらには1.2≦x+y≦1.9の範囲にあることが好ましく、1≦x<2、さらには1.2≦x≦1.9の範囲にあることが好ましい。また、0≦y<0.2、さらには0≦y≦0.1の範囲にあることが好ましい。
x+yが上記範囲にあれば、管状酸化チタン系粒子が非量論的な物質、すなわち完全な酸化物ではなく一部が還元された低次酸化物となり、酸化チタン(TiO)に比べて、半導体特性が低下し、管状酸化チタン粒子自身が導電性を有するようになる。また、分子軌道が大きく変化し、このため光吸収特性が変化し、紫外線のみならず、可視光を吸収できる管状酸化チタンが得られる。
【0015】
x+yが2の場合は、酸化チタンまたは酸化チタン系複合酸化物であるので酸素欠陥がなく(チタンの酸化数が4であるので;チタンの酸化数が4未満の還元チタンがないので)、必要な導電性向上効果や可視光の吸収領域の拡大効果が得られない。
x+yが1未満の場合は、結晶性が低下したり、結晶性を維持できないことがある。
【0016】
また、yが0.2以上の還元型酸化チタンは得ることが困難であり、得られたとしてもさらに導電性が向上したり可視光吸収能が向上することもない。
なお、本発明の還元型管状酸化チタン粒子には前述した元素、成分の他に水素原子(H)を含むことがある。
このような管状酸化チタン粒子は、外径(Dout)が5〜40nm、好ましくは5〜20nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nm、好ましくは4〜15nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nm、好ましくは0.5〜8nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nm、好ましくは100〜500nmの範囲にあり、この長さ(L)と前記外径(Dout)との比(L)/(Dout)が10〜200、好ましくは10〜100nmの範囲にあるものが望ましい。このような範囲にあるものは、触媒、触媒担体、吸着剤、光触媒、化粧材料、光学材料、光電変換材料等として有用であるとともに、プロトン導電材料、燃料電池用電解質膜、その他の導電性材料等にも有効に利用できる。
【0017】
上記外径(Dout)、内径(Din)、長さ(L)等は透過型電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子について各値を測定し、この平均値としてもとめる。また、内径(Din)は、外径を求める線の内側に認められるコントラストの境をなす線より求めることができる。
Mとしては、周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれる元素(M)が好ましい。具体的にはSi、Zr、Zn、Al、Ce、Y、Nd、W、Fe、Sb、Ce、Cu、Ag、Au、Li、Sr、Ba、Ru等を挙げることができる。
【0018】
本発明では、特にSi、Zr、Zn、Al、Ce、Y、Nd、W、Fe、Sb が好適である。これらの元素が酸化物として残存していると、管状酸化チタン粒子の紫外線吸収領域、誘電率、光触媒活性、プロトン導電性、固体酸特性等を調節することができ、さらに熱的安定性や化学的安定性等を調節することができる。
[管状酸化チタン粒子の製造方法]
次に、本発明に係る管状酸化チタン粒子の製造方法について具体的に説明する。
【0019】
本発明では、平均粒子径が2〜100nmの範囲にある酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液をアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理し、ついで還元処理する。
酸化チタン粒子および酸化チタン系複合酸化物粒子
本発明では、酸化チタン粒子単独、あるいは酸化チタンとチタン以外の金属酸化物とからなる複合酸化物粒子、およびこれらの混合物を使用する。
【0020】
これらの原料粒子は、平均粒子径が2〜100nm、好ましくは5〜80nmの範囲にあるものが好ましく、通常は、粒子の水分散ゾルを用いることが望ましい。前記平均粒子径が2nm未満の場合は、安定な水分散ゾルを得ることが困難であり、平均粒子径が100nmを越えても、得られる管状酸化チタンの収率が向上するとか、より単分散した管状酸化チタンが得られるなどの効果がさらに向上することがなく、大きな粒子径の粒子は製造に長時間を要するため、生産効率が必ずしも高くなるわけではない。
【0021】
本発明では、前記粒子の水分散ゾルを用いるが、必要に応じてアルコール等の有機溶媒を含むことができる。
水分散ゾル中の前記粒子濃度としては特に制限はないが、酸化物として2〜50重量%、さらには5〜40重量%の範囲にあることが好ましい。
前記濃度が2重量%未満の場合は、アルカリ処理時の濃度が低くなることがあり管状酸化チタンの生成に長時間を要したり、得られる管状酸化チタンの収率が低く効率的でなく、前記濃度が50重量%を越えると水分散ゾルの安定性が低下したり、アルカリ処理時の濃度が高いために得られる管状酸化チタンが凝集する傾向にある。
【0022】
酸化チタン以外の酸化物としては周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIIa族、第VIII族から選ばれる元素の1種以上の酸化物であることが好ましい。具体的には、SiO、ZrO、ZnO、Al、CeO、Y、Nd、WO、Fe、Sb 、CeO、CuO、AgO、AuO、LiO、SrO、BaO、RuO等を挙げることができる。
【0023】
このような酸化物は、酸化物自体がアルカリ可溶の酸化物であると管状酸化チタン粒子が生成しやすくなる。またアルカリ難溶の酸化物であっても得られる管状酸化チタン粒子に残留し、複合酸化物としての機能たとえば固体酸触媒機能、イオン交換機能等を有する管状酸化チタン粒子を得ることが可能となる。
さらに、前記酸化チタン以外の酸化物がSiO、ZrO、ZnO、Al、CeO、Y、Nd、WO、Fe、Sbから選ばれる1種以上の酸化物であることが好ましい。
【0024】
特に、このような酸化物を用いると、管状酸化チタンの収率が高く、またこれらの酸化物が残存することにより得られる環状酸化チタン粒子の紫外線吸収領域、誘電率、光触媒活性、プロトン導電性、固体酸特性等を調節することができ、さらに熱的安定性や化学的安定性等を調節することもできる。
原料粒子として、前記酸化チタン系複合酸化物粒子を使用する場合、酸化物粒子中のチタン以外金属の酸化物の含有量は、50重量%以下、更には2〜25重量%の範囲にあることが好ましい。酸化チタン以外の酸化物の含有量が少ない場合、酸化チタンのみを用いる場合と同様に管状酸化チタンの収率が低く、球状や針状の粒子が生成することがある。
【0025】
また、酸化チタン以外の酸化物の含有量が50重量%を越えると、酸化物がアルカリ可溶の酸化物であっても管状酸化チタンの収率が低下したり、中実の球状や針状の粒子が生成することがあり、酸化物がアルカリ難溶である場合は管状酸化チタンが生成しないことがある。
このような水分散ゾルの製造方法としては、前記した安定なゾルが得られれば特に制限はないが、本願出願人の出願人の出願による特開昭62−283817号公報、特開昭63−185820号公報、特開平2−255532号公報等に開示した酸化チタンゾル、酸化チタン系複合酸化物ゾルは好適に用いることができる。
【0026】
たとえば、チタニアゾルまたはチタニアゲルに過酸化水素を加えてチタニアゾルまたはチタニアゲルを溶解し、ついで得られた溶液に酸化チタンゾルあるいは水酸化チタンゾルまたは酸化チタン以外の無機酸化物ゾルあるいは無機水酸化物ゾル塩、またはアルコキシド、キレートなどの有機化合物を混合した後加熱することによって製造することができる。
本発明の管状酸化チタン粒子の製造方法に用いる酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子の製造には、酸化チタン源としてペルオキソチタン酸に由来する酸化チタンを用いることが好ましい。ペルオキソチタン酸を用いて得られる酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子は平均粒子径が均一で、安定な水分散ゾルを得ることができる。
【0027】
ペルオキソチタン酸を用いる酸化チタン粒子の水分散液(ゾル)、酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液(ゾル)の製造方法としては以下のような方法を例示することができる。
(a) オルソチタン酸のゲルまたはゾルの調製工程
まず、従来公知の方法によってチタン化合物を加水分解してオルソチタン酸のゾルまたはゲルを調製する。
【0028】
オルソチタン酸のゲルは、チタン化合物として塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニルなどのチタン塩を使用し、この水溶液にアルカリを加えて中和し、洗浄することによって得ることができる。
また、オルソチタン酸のゾルは、チタン塩の水溶液をイオン交換樹脂に通して陰イオンを除去するか、あるいはチタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシドなどのチタンアルコキシドの水および/または有機溶媒に酸またはアルカリを加えて加水分解することによって得ることができる。
【0029】
中和あるいは加水分解する際、チタン化合物の溶液のpHは7〜13の範囲にあることが好ましい。チタン化合物溶液のpHが上記範囲にない場合は後述するゲルまたはゾルの比表面積が低すぎることがあり、管状酸化チタン、特に結晶性酸化チタンの生成が低下する傾向がある。
さらに、中和あるいは加水分解する際の温度は0〜40℃の範囲にあることが好ましく、特に好ましい範囲は0〜30℃の範囲である。中和あるいは加水分解する際の温度が上記範囲にない場合は管状酸化チタン、特に結晶性管状酸化チタンの生成が低下する傾向がある。
【0030】
得られたゲルまたはゾル中のオルソチタン酸粒子は、非晶質であることが好ましい。
(b) 酸化チタン微粒子の水分散ゾルの調製工程
次に、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物に、過酸化水素を添加してオルソチタン酸を溶解してペルオキソチタン酸水溶液を調製する。ついでさらに高温で熟成して酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製する。
【0031】
ペルオキソチタン酸水溶液を調製するに際しては、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物を、必要に応じて約50℃以上に加熱したり、攪拌したりすることが好ましい。また、この際、オルソチタン酸の濃度が高くなるすぎると、その溶解に長時間を必要とし、さらに未溶解のゲルが沈殿したり、あるいは得られるペルオキソチタン酸水溶液が粘調になることがある。このため、TiO濃度としては、約10重量%以下であることが好ましく、さらに約5重量%以下であることが望ましい。
【0032】
添加する過酸化水素の量は、H/TiO (オルソチタン酸はTiOに換算)重量比で1以上であれば、オルソチタン酸を完全に溶解することができる。H/TiO重量比が1未満であると、オルソチタン酸が完全には溶解せず、未反応のゲルまたはゾルが残存することがある。また、H/TiO重量比は大きいほど、オルソチタン酸の溶解速度は大きく反応時間は短時間で終了するが、あまり過剰に過酸化水素を用いても、未反応の過酸化水素が系内に残存するだけであり、経済的でない。このような量で過酸化水素を用いると、オルソチタン酸は0.5〜20時間程度で溶解する。
【0033】
ついでさらに50℃以上の高温で熟成して酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製することができる。
さらに、得られた酸化チタン微粒子の水分散ゾルは、必要に応じて水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の存在下、50〜300℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で水熱処理することができる。有機塩基としては後述する有機塩基と同様のものを用いることができる。
【0034】
水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の使用量は、分散液のpHが室温基準で8〜14、さらには10〜13.5となるように添加することが好ましい。
上記温度範囲および分散液のpH範囲で水熱処理すると、最終的に得られる管状酸化チタンの結晶性および収率が向上する傾向にある。
【0035】
(c) 酸化チタン微粒子の水分散ゾルの調製工程
なお、上記(a),(b)工程の代わりに、チタン化合物として水素化チタン微粉体を使用することによってペルオキソチタン酸水溶液、ついで酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製することもできる。
この場合、このような水素化チタン微粉体を水に分散させれば、上記(a)工程で調製したオルソチタン酸のゲルまたはゾルの代わりとなる。
【0036】
水酸化チタン微粉体を水に分散させる際に、TiO濃度としては、約10重量%以下であることが好ましく、さらに好ましい範囲は約5重量%以下であることが望ましい。また、オルソチタン酸の代わりに、水素化チタン微粉体を用いる場合であっても、添加する過酸化水素の量は、同様にH/TiO(水素化チタンはTiOに換算)重量比で1以上であればよい。このとき、水素化チタン微粉体の水分散体を、必要に応じて約50℃以上に加熱したり、攪拌したりしてもよい。
【0037】
なお、酸化チタン以外の金属酸化物を含む酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液(ゾル)を調製するには前記オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物、または、過酸化水素を添加してオルソチタン酸を溶解したペルオキソチタン酸水溶液に、たとえばチタン以外の元素の酸化物粒子、塩、アルコキシドなどを混合して加熱し、さらに必要に応じて前記工程(b)と同様にして水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の存在下、50〜300℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で水熱処理することによって調製することができる。
【0038】
チタン以外の元素としては前記したものと同じものが例示される。
水熱処理工程
本発明の管状酸化チタン粒子の製造方法は、上記酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液をアルカリ存在下で水熱処理する。
アルカリとしては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOHおよびこれらの混合物を用いることができ、とくにNaOH、KOHおよびこれらの混合物は管状酸化チタン粒子の収率が高く好適である。
【0039】
このときのアルカリ金属水酸化物の添加量は、酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子中のTiOのモル数(T)とアルカリ金属水酸化物のモル数(A)とのモル比(A)/(T)が1〜30、さらには2〜15の範囲にあることが好ましい。
このモル比(A)/(T)が1未満の場合は、酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子の結晶性化自体が起きにくく、管状酸化チタン粒子が得られず、モル比(A)/(T)が30を越えると球状や板状の酸化チタン粒子が増加して管状酸化チタン粒子の収率が低下する傾向にある。
【0040】
また、本発明ではこれらアルカリ金属水酸化物とともに水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基を用いることができる。
有機塩基としては、テトラメチルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩または水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類を挙げることができる。
【0041】
このような水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基はこれらのモル数(OB)と(A)との合計モル数とTiOのモル数(T)との比(A)+(OB)/(T)が1〜30となるように添加して用いることができる。
このような範囲で水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基を用いると、得られる管状酸化チタン微粒子中のアルカリ金属の量が低減する傾向にあり、触媒や光触媒としての有用性を向上することができる。
【0042】
上記のようにして調製された酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子のアルカリ溶液分散液を50〜350℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で水熱処理する。(第1の水熱処理)
水熱処理温度が50℃未満では、管状酸化チタン微粒子の生成に長時間を要し、また管状酸化チタン微粒子の収率が低く、水熱処理温度が350℃を越えても管状酸化チタン微粒子の生成速度が速くなったり収率がさらに高くなったりすることもない。
【0043】
得られた管状酸化チタン微粒子は、ついで、濾過分離し、洗浄し、乾燥される。
洗浄方法としてはアルカリ金属等を低減できれば特に制限はなく、従来公知の脱水濾過法、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、電気透析、逆浸透法等を採用することができる。また、塩酸、硝酸などの酸を用いて洗浄することもできる。
【0044】
本発明に用いる洗浄方法としては、得られた管状酸化チタン粒子の水分散液にアルカリ金属カチオン以外のカチオンまたはプロトンを加えて30〜100℃、好ましくは50℃〜80℃の温度範囲で処理しても洗浄してもよい。(第2の水熱処理)
前記プロトンを加える方法としては、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸、有機酸を添加するか、あるいはイオン交換樹脂等との接触させるなどの方法が採用される。
【0045】
イオン交換樹脂として水素型イオン交換樹脂が好適である。なお、イオン交換樹脂としては、必要に応じて両イオン交換樹脂を用いたり陰イオン交換樹脂を併用することもできる。また、有機酸として酢酸、蓚酸、クエン酸、グリコール酸、グリシド酸、マロン酸、マレイン酸等を用いて処理すると結晶性を損なうことなくアルカリ金属、特にNaの少ない還元型管状酸化チタンを得ることができる。
【0046】
ついで、乾燥するが、乾燥方法は特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。例えば、風乾、加熱乾燥、凍結乾燥等いずれも採用することができる。
乾燥後、還元処理をすることで、上記した本発明に係る管状酸化チタン粒子を得ることができる。
【0047】
還元処理する際の雰囲気は、前記式(1)で表される管状酸化チタン粒子(以下、還元型管状酸化チタンと言うことがある)が得られれば特に制限はないが、好適には(A)不活性ガス雰囲気下、(B)減圧下、または(C)還元ガス雰囲気下等で行うのが好ましい。
このとき不活性ガスとしてはN、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn等のガスが挙げられる。
【0048】
また、減圧下で行う場合の減圧度は処理温度および処理時間によって異なるが大気圧未満であればよい。
還元ガスとしてはアンモニア、アミン、ヒドラジン、ピリジン等の還元能を有する窒素化合物の他H、およびメタン、エタン、プロパン等の炭化水素等を用いることができる。
【0049】
還元処理温度は100〜700℃、さらには200〜500℃の範囲にあることが好ましい。
還元処理温度が100℃未満の場合は管状酸化チタン粒子の格子酸素が脱離したり、脱離して窒素原子と置換する等の反応が起きにくいために、本発明の還元型管状酸化チタンが得られないことがある。
【0050】
還元処理温度が700℃を越えると酸素の脱離が進みすぎてx<1未満となったり、同時に結晶性が損なわれ、充分な導電性、光触媒性能、触媒性能、吸着能力、所望の光学特性、光電変換性能等が得られないことがある。
このようにして得られる還元型管状酸化チタン粒子は、アルカリ含有量がNaOとして0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、特に好ましくは0.01重量%以下である。
【0051】
特に、還元型管状酸化チタン粒子のアルカリ含有量がNaOとして0.01重量%以下の場合は触媒担体、吸着剤等の他、導電性材料、光触媒、光電変換用半導体材料、光学材料等として有用である。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、酸化チタン源として特定粒子径範囲にある酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散ゾルを用いるので酸化チタン源を高温で焼成して結晶化させる必要が無く、得られる還元型管状酸化チタン粒子は収率が高く、凝集体が少なく粒子形状が均一であり、また酸化チタン以外の酸化物を含んでいたり、アルカリ金属残存量の少ない還元型管状酸化チタン粒子が得られ、このため、触媒、触媒担体、光触媒、化粧材料、光学材料、光電変換材料などの機能性材料原料として有用な還元型管状酸化チタン粒子およびその製造方法を提供することができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0054】
【実施例1】
酸化チタン粒子( T−1) 分散液の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiOとして濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiOとして濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
【0055】
このオルソチタン酸のゲル100gを純水2900gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiOとして濃度は0.5重量%であった。
ついで95℃で10時間加熱して酸化チタン粒子分散液とし、この酸化チタン粒子分散液に分散液中のTiOに対するモル比が0.016となるようにテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液のpHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して酸化チタン粒子(T−1)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T−1)の平均粒子径は表に示した。
【0056】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−1 )の調製
上記酸化チタン粒子(T−1)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiOのモル数(T)とアルカリ金属水酸化物のモル数(A)とのモル比(A)/(T)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した。(第1の水熱処理)
得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのKO残存量は0.9重量%であった。純水で洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiOとしての濃度5重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行った。
【0057】
ついで、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(PT−1)を調製した。
管状酸化チタン粒子(PT−1)を、400℃に調節した電気炉に窒素で希釈したアンモニアガス(NH:10容積%)を2時間供給して還元型管状酸化チタン粒子(RPT−1)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−1)について組成パラメーターとKO残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、結果を表1に示した。
【0058】
さらに、導電性として粉体抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
なお、粉体抵抗値の測定は、上下が貫通したアルミナ製のシリンダー(内部断面積が1cm)に、先ず下部に導電性のピストン状電極柱を挿入し、これに還元型管状酸化チタン粒子(RPT−1)を約5g充填し、ついで上部からも導電性のピストン状電極柱を挿入し、油圧機にて100kg/cmの圧力で加圧し、この状態で上下電極柱にデジタルマルチメーター(テスター)の端子を接続して抵抗値を測定し、加圧粉体の充填高さで除し、結果を表1に示した。
【0059】
【実施例2】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−2 )の調製
実施例1において、第1の水熱処理後に水洗して得た管状酸化チタン粒子の水分散液(TiOとしての濃度5重量%)140gを調製した。これにクエン酸0.35を加えた後、60℃で24時間水熱処理した(第2の水熱処理)。ついで水洗した後、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(PT−2)を調製した。
【0060】
ついで、実施例1と同様に還元処理して還元型管状酸化チタン粒子(RPT−2)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−2)について組成パラメーターとKO残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また導電性を測定し、結果を表に示した。
【0061】
【実施例3】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−3 )の調製
実施例2において、還元処理におけるガスにプラズマガス(NH:3%、H:7%)を用いた以外は同様にして還元型管状酸化チタン粒子(RPT−3)を調製した。
【0062】
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−3)について組成パラメーターとKO残存量を表1に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また粉体抵抗を測定し、結果を表1に示した。
【0063】
【実施例4】
酸化チタン粒子( T−4 )分散液の調製
実施例1と同様にしてTiOとして濃度が0.5重量%ペルオキソチタン酸水溶液3800gを調製した。これにシリカゾル(触媒化成工業(株)製:SI−350、SiO濃度30重量%、平均粒子径8nm)7.0gを混合し、95℃で3時間加熱し、TiO・SiOとしての濃度が0.56重量%の酸化チタン粒子(T−4)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T−4)の平均粒子径は表1に示した。
【0064】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−4 )の調製
上記酸化チタン粒子(T−3)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiOのモル数(T)とアルカリ金属水酸化物のモル数(A)とのモル比(A)/(T)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した。
(第1の水熱処理)
得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのKO残存量は1.5重量%であった。
【0065】
ついで管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO・SiOとしての濃度3重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理(第2の水熱処理)した。再び、純水にて充分洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO・SiOとしての濃度3重量%)とし、これにクエン酸をTiOに対するモル比が0.1となるように添加した。このときのpHは3であった。ついで分散液を60℃で24時間水熱処理(2回目の第2の水熱処理)し、ついで水洗した後、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(PT−4)を調製した。
【0066】
ついで、実施例1と同様に還元処理して還元型管状酸化チタン粒子(RPT−4)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−4)について組成パラメーターとK2O残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また粉体抵抗を測定し、結果を表1に示した。
【0067】
【実施例5】
酸化チタン粒子( T−5 )分散液の調製
実施例1と同様にしてTiOとして濃度が0.5重量%ペルオキソチタン酸水溶液3800gを調製した。これにシリカゾル(触媒化成工業(株)製:SI−550、SiO濃度30重量%、平均粒子径8nm)15.8gを混合し、95℃で3時間加熱し、TiO・SiO としての濃度が0.62重量%の酸化チタン粒子(T−5)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T−5)の平均粒子径は表1に示した。
【0068】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−5 )の調製
上記酸化チタン粒子(T−5)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiOのモル数(T)とアルカリ金属水酸化物のモル数(A)とのモル比(A)/(T)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した(第1の水熱処理)。得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのKO残存量は2.0重量%であった。ついで管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO・SiOとしての濃度3重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理(第2の水熱処理)した。再び、純水にて充分洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO・SiOとしての濃度3重量%)とし、これにクエン酸をTiOに対するモル比が0.1となるように添加した。このときのpHは3であった。ついで分散液を60℃で24時間水熱処理(2回目の第2の水熱処理)し、ついで水洗した後、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(PT−5)を調製した。
【0069】
ついで、実施例1と同様に還元処理して還元型管状酸化チタン粒子(RPT−5)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−5)について組成パラメーターとKO残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また粉体抵抗を測定し、結果を表1に示した。
【0070】
【実施例6】
酸化チタン粒子( T−6 )分散液の調製
実施例1と同様にしてTiOとして濃度が0.5重量%ペルオキソチタン酸水溶液(酸化チタン粒子(T−1)分散液)3800gを調製した。これに下記のようにして調製したジルコニアゾル19gを混合し、95℃で3時間加熱し、TiO・ZrOとしての濃度が0.52重量%の酸化チタン粒子(T−6)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T−6)の平均粒子径は表1に示した。
【0071】
(ジルコニアゾルの調製)
塩化ジルコニウムとして0.036重量%を含む塩化ジルコニウム水溶液5Kgを乾留器付きフラスコに入れ、よく撹拌しながら0.1Nのアンモニア水290gを徐々に添加した。さらにこの液を95℃で50時間加熱して、ZrOとしての濃度が0.034重量%、pH1.8の乳白色ゾルを得た。さらに0.1Nのアンモニア水を添加してpH4.8とした後、イオン交換水で濾液に塩素イオンが検出されなくなるまで洗浄し、分散液としてZrO濃度5重量%のジルコニアゾル(平均粒子径50nm)を調製した。
【0072】
還元型管状酸化チタン粒子( RPT−6 )の調製
上記酸化チタン粒子(T−6)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiOのモル数(T)とアルカリ金属水酸化物のモル数(A)とのモル比(A)/(T)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した(第1の水熱処理)。得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのKO残存量は1.7重量%であった。以下、実施例6と同様にして管状酸化チタン粒子(PT−6)を調製した。
【0073】
ついで、実施例1と同様に還元処理して還元型管状酸化チタン粒子(RPT−6)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−6)について組成パラメーターとK2O残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また導電性を測定し、結果を表1に示した。
【0074】
【比較例1】
管状酸化チタン粒子として実施例1で調製した管状酸化チタン粒子(PT−1)を用いた。
【0075】
【比較例2】
管状酸化チタン粒子( RPT−8) の調製
実施例1において、還元処理温度を700℃とした以外は実施例と同様にして還元型管状酸化チタン粒子(RPT−8)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−8)について組成パラメーターとK2O残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また導電性を測定し、結果を表1に示した。
【0076】
【比較例3】
管状酸化チタン粒子( RPT−9) の調製
実施例1において、NHガスの代わりにHガスを用い、還元処理温度を500℃とした以外は実施例と同様にして管状酸化チタン粒子(RPT−9)を調製した。
【0077】
得られた還元型管状酸化チタン粒子(RPT−9)について組成パラメーターとK2O残存量を表に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、また導電性を測定し、結果を表1に示した。
【0078】
【比較例4】
管状酸化チタン粒子として実施例4で調製した管状酸化チタン粒子(PT−1)を用いた。
【0079】
【表1】
Figure 2004035362

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表される組成式で表され、酸化チタンを主成分とすることを特徴とする管状酸化チタン粒子。
    Ti     ・・・(1)
    (a+b=1、b=0〜0.2、1≦x+y<2、1≦x<2、0≦y<0.2、M:Ti以外の元素)
  2. 外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nmの範囲にあり、管の長さ(L)と外径(Dout)との比(L/Dout)が10〜200の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の管状酸化チタン粒子。
  3. 前記酸化チタン以外の元素Mが、周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれる元素の1種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の管状酸化チタン粒子。
  4. 前記酸化チタン以外の元素Mが、Si、Zr、Zn、Al、Ce、Y、Nd、W、Fe、Sbから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の管状酸化チタン粒子。
  5. 平均粒子径が2〜100nmの範囲にある酸化チタン粒子および/または酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなる酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液をアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理し、ついで還元処理(窒化処理を含む)することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の管状酸化チタン粒子の製造方法。
  6. 前記アルカリ金属水酸化物とともに、水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基から選ばれる1種以上を共存させることを特徴とする請求項5に記載の管状酸化チタン粒子の製造方法。
  7. 前記アルカリ金属水酸化物とともに、水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基から選ばれる1種以上の共存下に水熱処理した後、さらにアルカリ金属カチオン以外のカチオンまたはプロトンの存在下で処理することで洗浄し、ついで還元処理することを特徴とする請求項5または6に記載の管状酸化チタン粒子の製造方法。
  8. 前記酸化チタンがペルオキソチタン酸に由来するものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の管状酸化チタン粒子の製造方法。
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