JP2004023194A - 事象報知機能付き複合機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠隔地でのPCにより複合機の事象報知を確実且つ容易に得ることが可能な複合機を提供する。
【解決手段】事象報知機能付き複合機10は、装置全体の制御を司りCPU、Flash−ROM、RAM等から構成される制御部1と、画像データ等の印字動作を行うプリンタ部2と、原稿を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナ部3と、公衆電話回線を介して通信を行うためのモデム4と、LCD表示器と複数の入力ボタンとを備え、ユーザが各種操作の指示、設定を行ったり、装置の動作状況をLCD表示器に表示したりする操作パネル5と、図示しない外部のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBインターフェース6から構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】事象報知機能付き複合機10は、装置全体の制御を司りCPU、Flash−ROM、RAM等から構成される制御部1と、画像データ等の印字動作を行うプリンタ部2と、原稿を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナ部3と、公衆電話回線を介して通信を行うためのモデム4と、LCD表示器と複数の入力ボタンとを備え、ユーザが各種操作の指示、設定を行ったり、装置の動作状況をLCD表示器に表示したりする操作パネル5と、図示しない外部のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBインターフェース6から構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、事象報知機能付き複合機に関し、さらに詳しくは、メールにより複合機の動作事象を報知する複合機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、企業内ではLAN、WAN等の企業内ネットワークにより各事業所或いは支社間のPC同士を接続して情報の交換及び共有化を図っている。これらのネットワークにおける情報は、ほとんど各PC或いはサーバ内の記憶装置に格納され、ハードコピーとして用紙に印刷することは少なくなっている。しかし、依然としてプリンタや複合機により印刷して会議で使用することも多い。このような場合、各PCが個々にプリンタを所有して印刷すると、システムとしてのトータルコストの点で不利となる。そのため、各部単位、或いは課単位で1台の高性能なプリンタ若しくは複合機を所有して、それをシェアーして使用することが多くなっている。当然この場合、PCとプリンタ若しくは複合機との距離が遠くなることは否めない。それは言い換えると、印刷状況が目で確認することができなくなり、用紙切れ、ジャム等の印刷機側の状況がそこまで行かないと確認できないことを意味している。
このような不便さを解消するために、従来から例えば、特開2001−142803公報には、電気機器の動作状況や障害等の事象をアクセサビリティの高い電子メールによって遠隔のユーザ等に報知できる技術について開示されている。それによると、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファックス機能を有するMFPにおいて、所定の事象、すなわち動作状況(ファックスの着信があった、ファックスの送信が終了した、コピーが終了した、スキャナ部3での画像読み取りが終了した、プリンタ部2での印字が終了した等)や、障害(記録用紙が無くなった、記録用紙が詰まった、インクが無くなった、ファックスの相手方に電話がかからない、何らかの障害が起きた等)が生じた場合、制御部は、予め設定しておいた所定の電子メールアドレス先に電子メールを発信して報知するとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本公報の発明では、従来では急を要する場合に、タッチパネル又は外部端末まで移動し設定を変更しなければならなかったのを、自らの端末から終了事象が発生した場合のメールアドレスの変更を可能にした。しかし、不特定多数がコピーを使用する環境では、自分が設定を変更した直後に、また別の人が書き換えてしまうといった場合も十分に考えられ、これにより自分のコピーの終了事象報知するメールが受信できなくなってしまうといった問題がある。そこで、変更の権限を管理者だけに持たせることも可能としているが、変更願いを管理者に伝える分の時間と手間が生じてしまう。
本発明は、かかる課題に鑑み、遠隔地でのPCにより複合機の事象報知を確実且つ容易に得ることが可能な複合機を提供することを目的とする。
また、他の目的は、コピーの順番待ちを効率よく行うことが可能な複合機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、用紙上に記録されたバーコードを読み取るバーコード読み取り手段と、該バーコード読み取り手段により読み取られたバーコードに基づいてメールアドレスを認識して該メールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段により読み取ったバーコードに基づくメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記バーコードが記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする。
従来の複写機で多数の原稿をコピーする場合、コピーする原稿をスキャナの原稿台にセットしてコピー釦を押しコピーを開始する。そして、コピーが終了するまでコピーの終了や途中でのジャム、或いは用紙切れを処理するためにその複写機のそばに居なければならなかった。もし、コピー中に何らかの障害が発生した場合、当事者が機器のそばにいないと、次にコピーを待っている人はその当事者がくるまで待たされるといった不都合があった。いずれにしても、当事者もコピー中は拘束されて時間を有効に活用することができなかった。そこで、本発明では、コピーする原稿の先頭にコピー当事者(送信先)のメールアドレスをバーコード化して記録した用紙を挿入しておき、複合機に備えたバーコードリーダでそのバーコードを読み取って記憶する。そして、コピーが終了した際、その終了情報をメールアドレス先に送信する。このとき、バーコードが記録された用紙は、メールアドレスを記録するための用紙であるので、原稿から除外してコピーしないようにする。
かかる発明によれば、メールアドレスをバーコード化して記録した用紙からバーコードを読み取ってメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、複合機の動作事象を遠隔地で確認することができ、コピー中の時間を有効に活用することができる。また、バーコードが記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
【0005】
請求項2は、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードを確認した場合、該バーコードに基づくメールアドレスをメモリに上書き記憶するように制御することを特徴とする。
メールアドレスのような記号化された情報をバーコード化するには都合がよい。そこで、バーコードリーダで読まれたバーコードをメールアドレスにデコードして、その結果を一旦メモリに記憶しておく。このとき、前回のメールアドレスが記憶されている場合があるので、上書きすることにより常にメモリには最新のメールアドレスが記憶されることになる。
かかる発明によれば、メールアドレスをメモリに一旦上書き記憶するので、前の古いメールアドレスは消去されて常に最新のメールアドレスが記憶されることになり、間違った送信先にメールを送ることを防ぐことができる。
請求項3は、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードが確認されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように制御することを特徴とする。
バーコードが記録された用紙は原稿の先頭に挿入される。従って、先頭の用紙にバーコードが記録されていなければ、全て原稿とみなしてコピーをおこない、それと同時に前回のメモリに記憶されたメールアドレスを消去する。これにより、メモリ内にはメールアドレスが記憶されていないので、メールを送信する動作を行わない。
かかる発明によれば、バーコードが確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
請求項4は、前記バーコードは、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信する送信先メールアドレスであることを特徴とする。
バーコードは所定の規格により情報をエンコードするように構成されている。しかし、情報量としてはあまり多くは期待できない。従って、メールアドレスのような記号化された情報をバーコード化するには都合がよい。
かかる発明によれば、バーコードにはメールアドレスがエンコードされているので、バーコードリーダに読み込まれたバーコードを所定の規則に則ってデコードすればメールアドレスとして解読することができる。
【0006】
請求項5は、遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、用紙上に記録された特定の図形及びメールアドレスを認識する文字認識手段と、該文字認識手段により認識されたメールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記文字認識手段により認識したメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記特定の図形が記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする。
請求項1では、メールアドレスをバーコードにエンコードして記録したが、用紙に記録するためには、用紙の所定の位置に正確にバーコードを記録しなければならず、また、バーコードを読み取る専用のバーコードリーダが必要であった。そこで、複合機に備えられたスキャナのデータを文字認識装置に入力して文字認識すれば、バーコードリーダを設置する必要がない。しかも、メールアドレスも手書きで可能である。しかし、メールアドレスを記録した用紙と原稿を識別するために、特定の図形を用意して、その図形を文字認識装置が認識した場合は、その用紙はメールアドレスが記録された用紙で原稿ではないと判断する。
かかる発明によれば、手書きされたメールアドレスを記録した用紙から文字認識してメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができると共に、メールアドレスを手書きで容易に記録することができる。また、特定の図形が記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
請求項6は、前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形を認識した場合、前記用紙上に記録された手書きメールアドレスを文字認識してメモリに上書き記憶するように前記文字認識手段を制御することを特徴とする。
スキャナから読み込まれたデータを全て文字認識したのでは処理に多くの時間を要してしまう。そこで、文字認識が必要な用紙に特定の図形を記録しておき、その図形が確認された用紙のみ、文字認識を実行するようにする。それにより、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
かかる発明によれば、特定の図形が記録された用紙のみ文字認識を実行するので、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
【0007】
請求項7は、前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形が認識されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように前記送信手段を制御することを特徴とする。
特定の図形が記録された用紙は原稿の先頭に挿入される。従って、先頭の用紙に特定の図形が記録されていなければ、全て原稿とみなしてコピーを行い、それと同時に前回のメモリに記憶されたメールアドレスを消去する。これにより、メモリ内にはメールアドレスが記憶されていないので、メールを送信する動作を行わない。
かかる発明によれば、特定の図形が確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
請求項8は、前記制御手段は、当該複合機が原稿をコピー中に原稿の最後にメールアドレスの情報が記録された用紙を前記文字認識手段により認識した場合、当該複合機の表示部に当該複合機が予約中である旨の表示を行うと共に、前記メールアドレス先に前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信するように制御することを特徴とする。
次にコピーをしたい人は、前のコピー動作が終了するまで待たなければならない。そして、その事象は前の当事者であれば報知されるが、次の人には報知されない。そこで、前の原稿の最後に次にコピーする人のメールアドレスを記録した用紙を挿入しておき、前のコピー動作が全て終了して原稿の最後にメールアドレスが記録された用紙を確認した場合、他の人が割り込んでコピーしないように、表示部に次の人が予約中である旨を表示すると共に、終了したことを次の予約者にメールにより連絡するようにすれば、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
かかる発明によれば、次の予約者が自分のメールアドレスを記録して用紙を、前の原稿の最後に挿入することにより、次の人は前のコピーが終了して自分の番がきたことが確認でき、しかも、表示部に予約中である旨の表示がされているので、間違って割り込まれることがなくなり、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
請求項9は、前記送信手段からメール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を含む情報であることを特徴とする。
メールアドレス先に送信する情報は、複合機がどのような状態で終了したのかを明確にわかる必要がある。例えば、正常に終了した場合、その時のセットした原稿の枚数とコピー枚数が同じ場合は、原稿の重送がなく正常に終わった場合であり、枚数が異なる場合は、重送が発生した可能性がある。また、記録用紙の不足により途中で停止した場合、用紙を持参して補給する必要がある。また、ジャムが発生した場合は、迅速にジャム処理を行い復旧させる必要がある。このように、単に終了のみの情報ではなく、きめ細かな情報を提供することが必要となる。最低限、動作状況と障害状況を含む情報は必要である。
かかる発明によれば、メール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を含む情報であるので、次に行う処置に対して的確に判断することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係る事象報知機能付き複合機の構成図である。事象報知機能付き複合機10は、装置全体の制御を司りCPU、Flash−ROM、RAM等から構成される制御部1と、画像データ等の印字動作を行うプリンタ部2と、原稿を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナ部3と、公衆電話回線を介して通信を行うためのモデム4と、LCD表示器と複数の入力ボタンとを備え、ユーザが各種操作の指示、設定を行ったり、装置の動作状況をLCD表示器に表示したりする操作パネル5と、図示しない外部のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBインターフェース6から構成されている。
【0009】
ここで、プリンタ部2には、具体的には図示しないが、「用紙無し」、「インク無し」等の事象を検出するためのセンサが配置され、制御部1は、これらセンサからの信号に基づいて当該事象が発生したか否かを判定する。また、モデム4はファックス通信機能はもちろんのこと、データ通信を行う機能を有する。したがって、本装置をインターネットサービスプロバイダのアクセスポイントを通じて、PPP(Point to Point Protocol)でインターネットに接続することが可能である。これにより、所定のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバを利用しての電子メール送信やPOP(Post Office Protocol)サーバを利用しての電子メール受信が実現される。また、前記USBインターフェース6に接続されたパーソナルコンピュータの周辺機器としてのプリンタ装置、スキャナ装置として動作するほか、スキャナ部3で読み取った画像をプリンタ部2に出力するコピー装置として動作し、また、スキャナ部3で読み取った画像のデータをモデム4からファックス送信し、あるいは、モデム4で受信したファックス通信の画像をプリンタ部2に出力するファックス装置としても動作する。すなわち、装置全体としてプリンタ、スキャナ、コピー、ファックスの4機能が複合された複合機を構成する。更に、図示しないが、スキャナ部3にはバーコードリーダが併設されており、原稿を読み取ると同時に用紙に記録されたバーコードを読み取る機能も併せ持っている。また、制御部1は、スキャナ部3で読み込まれたデータを文字認識する機能を持っている。
【0010】
この構成において、複合機能の複合機10は種々の事象、例えば、ファックスの着信、ファックスの送信終了、コピー終了、スキャナ部3での画像読み取りの終了、或いはプリンタ部2での印字の終了等の動作状況や、記録用紙が無くなった、記録用紙のジャム、インク切れ、ファックスの相手方に電話不通話、何らかの障害の発生等の障害状況を、前記PPPで接続されたインターネットを介して、指定されたアドレス先に電子メールのメッセージとして報知するようになっている(詳細は後述する)。
【0011】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るバーコード読みとり機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。先ず、コピー終了事象を知る必要がある場合、自分のメールアドレスが入力してあるバーコードを原稿の先頭にしてスキャナ部3にセットしてスキャンを開始する(S10)。1枚目のメールアドレスがエンコードされたバーコードを記録した用紙をスキャナ部3で読み取り、バーコードリーダがメールアドレスがエンコードされたバーコードを確認したか否かを判定し(S11)、確認できなければ(S11で確認せず)ステップS13に進むが、確認できれば(S11で確認)、バーコードを制御部1がデコードしてメールアドレスとしてメモリに記憶して、この用紙は原稿ではないのでコピー(印刷)は行わない(S12)。次に、メールアドレスの情報がエンコードされたバーコード以外のバーコードを読み込んだ場合は、通常の原稿として扱いその原稿をプリンタ部2でコピーする(S13)。また、バーコードを使用しない場合はS12のフローは行わず、通常のコピーを行う(S13)。バーコードを読み込んだ場合もS13のフローを行う。そして、コピーが終了すると(S14)、制御部1はメモリ内にS12でバーコードからメールアドレスを読み込んでいるか否かを判定し(S15)、読み込んでいれば(S15で有り)読み込んだメールアドレス先にモデム4を介して所定の情報をメールを送信する(S16)。読み込んでいなければ(S15で無し)メール送信を行わずに終了する。
このように、メール送信された情報を自らの端末で受信することで、遠隔地での発生した事象の確認が可能となる。用紙切れ等が発生した場合では、発生した時点でメールの送信を行い遠隔地にいるコピー使用者にそういった事象を知らせることが可能となる。
【0012】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。先ず、コピー終了事象を知る必要がある場合、自分のメールアドレスを手書き記録した用紙を原稿の先頭にしてスキャナ部3にセットしてスキャンを開始する(S20)。1枚目のメールアドレスが手書き記録された用紙をスキャナ部3で読み取り、制御部1により特定の図形が書かれているか否かを判定し(S21)、確認できなければ(S21で確認せず)ステップS23に進むが、確認できれば(S21で確認)、制御部1の手書き文字認識機能によりメールアドレスを認識してメモリに記憶し、この用紙は原稿ではないのでコピー(印刷)は行わない(S22)。次に、特定の図形以外の図形を読み込んだ場合は、通常の原稿として扱いその原稿をプリンタ部2でコピーする(S23)。また、手書きのメールアドレスを記録しない場合はS22のフローは行わず、通常のコピーを行う(S23)。そして、コピーが終了すると(S24)、制御部1はメモリ内にS22で手書き文字からメールアドレスを読み込んでいるか否かを判定し(S25)、読み込んでいれば(S25で有り)モデム4を介して読み込んだメールアドレス先に所定の情報をメール送信する(S26)。読み込んでいなければ(S25で無し)メール送信を行わずに終了する。
このように、ある特定の図形とメールアドレスの書かれた用紙を読み込み、図形からそれを原稿でないとまず判断し、さらに書いてある文字を制御部1の認識機能によってメールアドレスと特定する。この実施形態の場合判別させる図形は特に限定せず、複合機上で数パターンの中から選択できるようにしておく。例を図4に示す。この例では星形の図形と、その下に送信先のメールアドレスが記録されている。また、この文字認識機能には、手書き文字認識装置とすることも可能である。
【0013】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機において予約及びコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。図3のステップS22までは同じ動作なので説明は省略する。ステップS30で原稿をコピーして原稿の最後にメールアドレスが手書きで記録された用紙が確認されるか否かを判定し(S31)、確認されなければ(S31で確認せず)、終了し、ステップS31で確認されれば(S31で確認)、そのメールアドレスに所定の情報をメール送信し(S32)、メールした旨と予約中の旨を操作パネル5に表示して(S33)終了する。
このように、図2、3の機能を有する複合機において、前の人の原稿がADFにセットされているといった順番待ちの状態で、自分のメールアドレス情報記録した用紙を前の人の原稿の最後にスキャンさせることにより(S30→S31)、コピー中の原稿の最後にこの情報を読み込むようにスキャンさせ、コピーが終了したら、メールを送信する(S32)。その後図6に示すようなメッセージを操作パネル5上に表示して(S33)、複合機上で他の人に自分がコピー待ちをしていることを通知することが可能となる。またこの表示には予約を示すLEDを使用することも可能である。このとき複合機を他の人間に使用できなくしてもよい。解除にはパスワード、指紋認証等の適用も可能である。また操作パネル5に表示する際には、誰が予約しているかを知らせることができるようにメールアドレスのXXX@abc.comのXXXの部分を表示させるようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、メールアドレスをバーコード化して記録した用紙からバーコードを読み取ってメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができ、コピー中の時間を有効に活用することができる。また、バーコードが記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
また請求項2では、メールアドレスをメモリに一旦上書き記憶するので、前の古いメールアドレスは消去されて常に最新のメールアドレスが記憶されることになり、間違った送信先にメールを送ることを防ぐことができる。
また請求項3では、バーコードが確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
また請求項4では、バーコードには送信先のメールアドレスがエンコードされているので、バーコードリーダに読み込まれたバーコードを所定の規則に則ってデコードすればメールアドレスとして解読することができる。
また請求項5では、手書きされたメールアドレスを記録した用紙から文字認識してメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができると共に、メールアドレスを手書きで容易に記録することができる。また、特定の図形が記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
【0015】
また請求項6では、特定の図形が記録された用紙のみ文字認識を実行するので、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
また請求項7では、特定の図形が確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
また請求項8では、次の予約者が自分のメールアドレスを記録して用紙を、前の原稿の最後に挿入することにより、次の人は前のコピーが終了して自分の番がきたことが確認でき、しかも、表示部に予約中である旨の表示がされているので、間違って割り込まれることがなくなり、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
また請求項9では、メール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を最低限含む情報であるので、次に行う処置に対して的確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る事象報知機能付き複合機の構成図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るバーコード読みとり機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図4】本発明の特定の図形の一例を示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機において予約及びコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図6】本発明の操作パネル上に表示したメッセージの一例を示す図。
【符号の説明】
1 制御部、2 プリンタ部、3 スキャナ部、4 モデム、5 操作パネル、6 USBインターフェース、10 事象報知機能付き複合機
【発明の属する技術分野】
本発明は、事象報知機能付き複合機に関し、さらに詳しくは、メールにより複合機の動作事象を報知する複合機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、企業内ではLAN、WAN等の企業内ネットワークにより各事業所或いは支社間のPC同士を接続して情報の交換及び共有化を図っている。これらのネットワークにおける情報は、ほとんど各PC或いはサーバ内の記憶装置に格納され、ハードコピーとして用紙に印刷することは少なくなっている。しかし、依然としてプリンタや複合機により印刷して会議で使用することも多い。このような場合、各PCが個々にプリンタを所有して印刷すると、システムとしてのトータルコストの点で不利となる。そのため、各部単位、或いは課単位で1台の高性能なプリンタ若しくは複合機を所有して、それをシェアーして使用することが多くなっている。当然この場合、PCとプリンタ若しくは複合機との距離が遠くなることは否めない。それは言い換えると、印刷状況が目で確認することができなくなり、用紙切れ、ジャム等の印刷機側の状況がそこまで行かないと確認できないことを意味している。
このような不便さを解消するために、従来から例えば、特開2001−142803公報には、電気機器の動作状況や障害等の事象をアクセサビリティの高い電子メールによって遠隔のユーザ等に報知できる技術について開示されている。それによると、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファックス機能を有するMFPにおいて、所定の事象、すなわち動作状況(ファックスの着信があった、ファックスの送信が終了した、コピーが終了した、スキャナ部3での画像読み取りが終了した、プリンタ部2での印字が終了した等)や、障害(記録用紙が無くなった、記録用紙が詰まった、インクが無くなった、ファックスの相手方に電話がかからない、何らかの障害が起きた等)が生じた場合、制御部は、予め設定しておいた所定の電子メールアドレス先に電子メールを発信して報知するとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本公報の発明では、従来では急を要する場合に、タッチパネル又は外部端末まで移動し設定を変更しなければならなかったのを、自らの端末から終了事象が発生した場合のメールアドレスの変更を可能にした。しかし、不特定多数がコピーを使用する環境では、自分が設定を変更した直後に、また別の人が書き換えてしまうといった場合も十分に考えられ、これにより自分のコピーの終了事象報知するメールが受信できなくなってしまうといった問題がある。そこで、変更の権限を管理者だけに持たせることも可能としているが、変更願いを管理者に伝える分の時間と手間が生じてしまう。
本発明は、かかる課題に鑑み、遠隔地でのPCにより複合機の事象報知を確実且つ容易に得ることが可能な複合機を提供することを目的とする。
また、他の目的は、コピーの順番待ちを効率よく行うことが可能な複合機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、用紙上に記録されたバーコードを読み取るバーコード読み取り手段と、該バーコード読み取り手段により読み取られたバーコードに基づいてメールアドレスを認識して該メールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段により読み取ったバーコードに基づくメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記バーコードが記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする。
従来の複写機で多数の原稿をコピーする場合、コピーする原稿をスキャナの原稿台にセットしてコピー釦を押しコピーを開始する。そして、コピーが終了するまでコピーの終了や途中でのジャム、或いは用紙切れを処理するためにその複写機のそばに居なければならなかった。もし、コピー中に何らかの障害が発生した場合、当事者が機器のそばにいないと、次にコピーを待っている人はその当事者がくるまで待たされるといった不都合があった。いずれにしても、当事者もコピー中は拘束されて時間を有効に活用することができなかった。そこで、本発明では、コピーする原稿の先頭にコピー当事者(送信先)のメールアドレスをバーコード化して記録した用紙を挿入しておき、複合機に備えたバーコードリーダでそのバーコードを読み取って記憶する。そして、コピーが終了した際、その終了情報をメールアドレス先に送信する。このとき、バーコードが記録された用紙は、メールアドレスを記録するための用紙であるので、原稿から除外してコピーしないようにする。
かかる発明によれば、メールアドレスをバーコード化して記録した用紙からバーコードを読み取ってメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、複合機の動作事象を遠隔地で確認することができ、コピー中の時間を有効に活用することができる。また、バーコードが記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
【0005】
請求項2は、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードを確認した場合、該バーコードに基づくメールアドレスをメモリに上書き記憶するように制御することを特徴とする。
メールアドレスのような記号化された情報をバーコード化するには都合がよい。そこで、バーコードリーダで読まれたバーコードをメールアドレスにデコードして、その結果を一旦メモリに記憶しておく。このとき、前回のメールアドレスが記憶されている場合があるので、上書きすることにより常にメモリには最新のメールアドレスが記憶されることになる。
かかる発明によれば、メールアドレスをメモリに一旦上書き記憶するので、前の古いメールアドレスは消去されて常に最新のメールアドレスが記憶されることになり、間違った送信先にメールを送ることを防ぐことができる。
請求項3は、前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードが確認されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように制御することを特徴とする。
バーコードが記録された用紙は原稿の先頭に挿入される。従って、先頭の用紙にバーコードが記録されていなければ、全て原稿とみなしてコピーをおこない、それと同時に前回のメモリに記憶されたメールアドレスを消去する。これにより、メモリ内にはメールアドレスが記憶されていないので、メールを送信する動作を行わない。
かかる発明によれば、バーコードが確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
請求項4は、前記バーコードは、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信する送信先メールアドレスであることを特徴とする。
バーコードは所定の規格により情報をエンコードするように構成されている。しかし、情報量としてはあまり多くは期待できない。従って、メールアドレスのような記号化された情報をバーコード化するには都合がよい。
かかる発明によれば、バーコードにはメールアドレスがエンコードされているので、バーコードリーダに読み込まれたバーコードを所定の規則に則ってデコードすればメールアドレスとして解読することができる。
【0006】
請求項5は、遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、用紙上に記録された特定の図形及びメールアドレスを認識する文字認識手段と、該文字認識手段により認識されたメールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記文字認識手段により認識したメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記特定の図形が記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする。
請求項1では、メールアドレスをバーコードにエンコードして記録したが、用紙に記録するためには、用紙の所定の位置に正確にバーコードを記録しなければならず、また、バーコードを読み取る専用のバーコードリーダが必要であった。そこで、複合機に備えられたスキャナのデータを文字認識装置に入力して文字認識すれば、バーコードリーダを設置する必要がない。しかも、メールアドレスも手書きで可能である。しかし、メールアドレスを記録した用紙と原稿を識別するために、特定の図形を用意して、その図形を文字認識装置が認識した場合は、その用紙はメールアドレスが記録された用紙で原稿ではないと判断する。
かかる発明によれば、手書きされたメールアドレスを記録した用紙から文字認識してメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができると共に、メールアドレスを手書きで容易に記録することができる。また、特定の図形が記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
請求項6は、前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形を認識した場合、前記用紙上に記録された手書きメールアドレスを文字認識してメモリに上書き記憶するように前記文字認識手段を制御することを特徴とする。
スキャナから読み込まれたデータを全て文字認識したのでは処理に多くの時間を要してしまう。そこで、文字認識が必要な用紙に特定の図形を記録しておき、その図形が確認された用紙のみ、文字認識を実行するようにする。それにより、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
かかる発明によれば、特定の図形が記録された用紙のみ文字認識を実行するので、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
【0007】
請求項7は、前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形が認識されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように前記送信手段を制御することを特徴とする。
特定の図形が記録された用紙は原稿の先頭に挿入される。従って、先頭の用紙に特定の図形が記録されていなければ、全て原稿とみなしてコピーを行い、それと同時に前回のメモリに記憶されたメールアドレスを消去する。これにより、メモリ内にはメールアドレスが記憶されていないので、メールを送信する動作を行わない。
かかる発明によれば、特定の図形が確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
請求項8は、前記制御手段は、当該複合機が原稿をコピー中に原稿の最後にメールアドレスの情報が記録された用紙を前記文字認識手段により認識した場合、当該複合機の表示部に当該複合機が予約中である旨の表示を行うと共に、前記メールアドレス先に前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信するように制御することを特徴とする。
次にコピーをしたい人は、前のコピー動作が終了するまで待たなければならない。そして、その事象は前の当事者であれば報知されるが、次の人には報知されない。そこで、前の原稿の最後に次にコピーする人のメールアドレスを記録した用紙を挿入しておき、前のコピー動作が全て終了して原稿の最後にメールアドレスが記録された用紙を確認した場合、他の人が割り込んでコピーしないように、表示部に次の人が予約中である旨を表示すると共に、終了したことを次の予約者にメールにより連絡するようにすれば、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
かかる発明によれば、次の予約者が自分のメールアドレスを記録して用紙を、前の原稿の最後に挿入することにより、次の人は前のコピーが終了して自分の番がきたことが確認でき、しかも、表示部に予約中である旨の表示がされているので、間違って割り込まれることがなくなり、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
請求項9は、前記送信手段からメール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を含む情報であることを特徴とする。
メールアドレス先に送信する情報は、複合機がどのような状態で終了したのかを明確にわかる必要がある。例えば、正常に終了した場合、その時のセットした原稿の枚数とコピー枚数が同じ場合は、原稿の重送がなく正常に終わった場合であり、枚数が異なる場合は、重送が発生した可能性がある。また、記録用紙の不足により途中で停止した場合、用紙を持参して補給する必要がある。また、ジャムが発生した場合は、迅速にジャム処理を行い復旧させる必要がある。このように、単に終了のみの情報ではなく、きめ細かな情報を提供することが必要となる。最低限、動作状況と障害状況を含む情報は必要である。
かかる発明によれば、メール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を含む情報であるので、次に行う処置に対して的確に判断することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係る事象報知機能付き複合機の構成図である。事象報知機能付き複合機10は、装置全体の制御を司りCPU、Flash−ROM、RAM等から構成される制御部1と、画像データ等の印字動作を行うプリンタ部2と、原稿を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナ部3と、公衆電話回線を介して通信を行うためのモデム4と、LCD表示器と複数の入力ボタンとを備え、ユーザが各種操作の指示、設定を行ったり、装置の動作状況をLCD表示器に表示したりする操作パネル5と、図示しない外部のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBインターフェース6から構成されている。
【0009】
ここで、プリンタ部2には、具体的には図示しないが、「用紙無し」、「インク無し」等の事象を検出するためのセンサが配置され、制御部1は、これらセンサからの信号に基づいて当該事象が発生したか否かを判定する。また、モデム4はファックス通信機能はもちろんのこと、データ通信を行う機能を有する。したがって、本装置をインターネットサービスプロバイダのアクセスポイントを通じて、PPP(Point to Point Protocol)でインターネットに接続することが可能である。これにより、所定のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバを利用しての電子メール送信やPOP(Post Office Protocol)サーバを利用しての電子メール受信が実現される。また、前記USBインターフェース6に接続されたパーソナルコンピュータの周辺機器としてのプリンタ装置、スキャナ装置として動作するほか、スキャナ部3で読み取った画像をプリンタ部2に出力するコピー装置として動作し、また、スキャナ部3で読み取った画像のデータをモデム4からファックス送信し、あるいは、モデム4で受信したファックス通信の画像をプリンタ部2に出力するファックス装置としても動作する。すなわち、装置全体としてプリンタ、スキャナ、コピー、ファックスの4機能が複合された複合機を構成する。更に、図示しないが、スキャナ部3にはバーコードリーダが併設されており、原稿を読み取ると同時に用紙に記録されたバーコードを読み取る機能も併せ持っている。また、制御部1は、スキャナ部3で読み込まれたデータを文字認識する機能を持っている。
【0010】
この構成において、複合機能の複合機10は種々の事象、例えば、ファックスの着信、ファックスの送信終了、コピー終了、スキャナ部3での画像読み取りの終了、或いはプリンタ部2での印字の終了等の動作状況や、記録用紙が無くなった、記録用紙のジャム、インク切れ、ファックスの相手方に電話不通話、何らかの障害の発生等の障害状況を、前記PPPで接続されたインターネットを介して、指定されたアドレス先に電子メールのメッセージとして報知するようになっている(詳細は後述する)。
【0011】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るバーコード読みとり機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。先ず、コピー終了事象を知る必要がある場合、自分のメールアドレスが入力してあるバーコードを原稿の先頭にしてスキャナ部3にセットしてスキャンを開始する(S10)。1枚目のメールアドレスがエンコードされたバーコードを記録した用紙をスキャナ部3で読み取り、バーコードリーダがメールアドレスがエンコードされたバーコードを確認したか否かを判定し(S11)、確認できなければ(S11で確認せず)ステップS13に進むが、確認できれば(S11で確認)、バーコードを制御部1がデコードしてメールアドレスとしてメモリに記憶して、この用紙は原稿ではないのでコピー(印刷)は行わない(S12)。次に、メールアドレスの情報がエンコードされたバーコード以外のバーコードを読み込んだ場合は、通常の原稿として扱いその原稿をプリンタ部2でコピーする(S13)。また、バーコードを使用しない場合はS12のフローは行わず、通常のコピーを行う(S13)。バーコードを読み込んだ場合もS13のフローを行う。そして、コピーが終了すると(S14)、制御部1はメモリ内にS12でバーコードからメールアドレスを読み込んでいるか否かを判定し(S15)、読み込んでいれば(S15で有り)読み込んだメールアドレス先にモデム4を介して所定の情報をメールを送信する(S16)。読み込んでいなければ(S15で無し)メール送信を行わずに終了する。
このように、メール送信された情報を自らの端末で受信することで、遠隔地での発生した事象の確認が可能となる。用紙切れ等が発生した場合では、発生した時点でメールの送信を行い遠隔地にいるコピー使用者にそういった事象を知らせることが可能となる。
【0012】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。先ず、コピー終了事象を知る必要がある場合、自分のメールアドレスを手書き記録した用紙を原稿の先頭にしてスキャナ部3にセットしてスキャンを開始する(S20)。1枚目のメールアドレスが手書き記録された用紙をスキャナ部3で読み取り、制御部1により特定の図形が書かれているか否かを判定し(S21)、確認できなければ(S21で確認せず)ステップS23に進むが、確認できれば(S21で確認)、制御部1の手書き文字認識機能によりメールアドレスを認識してメモリに記憶し、この用紙は原稿ではないのでコピー(印刷)は行わない(S22)。次に、特定の図形以外の図形を読み込んだ場合は、通常の原稿として扱いその原稿をプリンタ部2でコピーする(S23)。また、手書きのメールアドレスを記録しない場合はS22のフローは行わず、通常のコピーを行う(S23)。そして、コピーが終了すると(S24)、制御部1はメモリ内にS22で手書き文字からメールアドレスを読み込んでいるか否かを判定し(S25)、読み込んでいれば(S25で有り)モデム4を介して読み込んだメールアドレス先に所定の情報をメール送信する(S26)。読み込んでいなければ(S25で無し)メール送信を行わずに終了する。
このように、ある特定の図形とメールアドレスの書かれた用紙を読み込み、図形からそれを原稿でないとまず判断し、さらに書いてある文字を制御部1の認識機能によってメールアドレスと特定する。この実施形態の場合判別させる図形は特に限定せず、複合機上で数パターンの中から選択できるようにしておく。例を図4に示す。この例では星形の図形と、その下に送信先のメールアドレスが記録されている。また、この文字認識機能には、手書き文字認識装置とすることも可能である。
【0013】
図5は、本発明の第3の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機において予約及びコピー終了事象を送信する場合のフローチャートである。図3のステップS22までは同じ動作なので説明は省略する。ステップS30で原稿をコピーして原稿の最後にメールアドレスが手書きで記録された用紙が確認されるか否かを判定し(S31)、確認されなければ(S31で確認せず)、終了し、ステップS31で確認されれば(S31で確認)、そのメールアドレスに所定の情報をメール送信し(S32)、メールした旨と予約中の旨を操作パネル5に表示して(S33)終了する。
このように、図2、3の機能を有する複合機において、前の人の原稿がADFにセットされているといった順番待ちの状態で、自分のメールアドレス情報記録した用紙を前の人の原稿の最後にスキャンさせることにより(S30→S31)、コピー中の原稿の最後にこの情報を読み込むようにスキャンさせ、コピーが終了したら、メールを送信する(S32)。その後図6に示すようなメッセージを操作パネル5上に表示して(S33)、複合機上で他の人に自分がコピー待ちをしていることを通知することが可能となる。またこの表示には予約を示すLEDを使用することも可能である。このとき複合機を他の人間に使用できなくしてもよい。解除にはパスワード、指紋認証等の適用も可能である。また操作パネル5に表示する際には、誰が予約しているかを知らせることができるようにメールアドレスのXXX@abc.comのXXXの部分を表示させるようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、メールアドレスをバーコード化して記録した用紙からバーコードを読み取ってメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができ、コピー中の時間を有効に活用することができる。また、バーコードが記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
また請求項2では、メールアドレスをメモリに一旦上書き記憶するので、前の古いメールアドレスは消去されて常に最新のメールアドレスが記憶されることになり、間違った送信先にメールを送ることを防ぐことができる。
また請求項3では、バーコードが確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
また請求項4では、バーコードには送信先のメールアドレスがエンコードされているので、バーコードリーダに読み込まれたバーコードを所定の規則に則ってデコードすればメールアドレスとして解読することができる。
また請求項5では、手書きされたメールアドレスを記録した用紙から文字認識してメールアドレスを記録し、コピーが終了した後、複合機の動作事象をメールアドレス先にメール送信するので、コピーの動作事象を遠隔地で確認することができると共に、メールアドレスを手書きで容易に記録することができる。また、特定の図形が記録された用紙はコピーしないので、記録紙を無駄に消費することを防ぐことができる。
【0015】
また請求項6では、特定の図形が記録された用紙のみ文字認識を実行するので、無駄な文字認識の処理を省略して、処理時間を早めることができる。
また請求項7では、特定の図形が確認されない場合、メールアドレスを消去するので、無駄なメール送信動作を行わないようにすることができる。
また請求項8では、次の予約者が自分のメールアドレスを記録して用紙を、前の原稿の最後に挿入することにより、次の人は前のコピーが終了して自分の番がきたことが確認でき、しかも、表示部に予約中である旨の表示がされているので、間違って割り込まれることがなくなり、コピーの順番待ちを効率よく行うことができる。
また請求項9では、メール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を最低限含む情報であるので、次に行う処置に対して的確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る事象報知機能付き複合機の構成図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るバーコード読みとり機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機においてコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図4】本発明の特定の図形の一例を示す図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る文字認識機能を持たせた複合機において予約及びコピー終了事象を送信する場合のフローチャート。
【図6】本発明の操作パネル上に表示したメッセージの一例を示す図。
【符号の説明】
1 制御部、2 プリンタ部、3 スキャナ部、4 モデム、5 操作パネル、6 USBインターフェース、10 事象報知機能付き複合機
Claims (9)
- 遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、
用紙上に記録されたバーコードを読み取るバーコード読み取り手段と、該バーコード読み取り手段により読み取られたバーコードに基づいてメールアドレスを認識して該メールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段により読み取ったバーコードに基づくメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記バーコードが記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする事象報知機能付き複合機。 - 前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードを確認した場合、該バーコードに基づくメールアドレスをメモリに上書き記憶するように制御することを特徴とする請求項1に記載の事象報知機能付き複合機。
- 前記制御手段は、前記バーコード読み取り手段によりバーコードが確認されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように制御することを特徴とする請求項1に記載の事象報知機能付き複合機。
- 前記バーコードは、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信する送信先メールアドレスであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の事象報知機能付き複合機。
- 遠隔端末に動作事象を報知する複合機であって、
用紙上に記録された特定の図形及びメールアドレスを認識する文字認識手段と、該文字認識手段により認識されたメールアドレス先に所定の情報をメール送信する送信手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記文字認識手段により認識したメールアドレス先に、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信すると共に、前記特定の図形が記録された用紙を原稿から除外するように制御することを特徴とする事象報知機能付き複合機。 - 前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形を認識した場合、前記用紙上に記録された手書きメールアドレスを文字認識してメモリに上書き記憶するように前記文字認識手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の事象報知機能付き複合機。
- 前記制御手段は、前記文字認識手段により特定の図形が認識されない場合、前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信しないように前記送信手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の事象報知機能付き複合機。
- 前記制御手段は、当該複合機が原稿をコピー中に原稿の最後にメールアドレスの情報が記録された用紙を前記文字認識手段により認識した場合、当該複合機の表示部に当該複合機が予約中である旨の表示を行うと共に、前記メールアドレス先に前記複合機の動作事象を前記送信手段によりメール送信するように制御することを特徴とする請求項5乃至7に記載の事象報知機能付き複合機。
- 前記送信手段からメール送信する所定の情報は、当該複合機の動作状況および障害情報を含む情報であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の事象報知機能付き複合機。
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2002
- 2002-06-12 JP JP2002172036A patent/JP2004023194A/ja active Pending
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