JP2004022407A - 電気化学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気化学セル、インターコネクター、および前記電気化学セルと前記インターコネクターとの間に設けられたガス排出路を有する電気化学装置において、ガス排出路におけるガスの排出量を制御することができ、かつ熱応力による悪影響を受けにくくする。
【解決手段】電気化学セル9、インターコネクター15、および電気化学セル9とインターコネクター15との間に設けられたガス排出路90を有する電気化学装置24であって、ガス排出路90の下流側に設けられたガス排出部92に、加圧下で変形可能な流量制御部材50を備える。
【選択図】          図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学セルおよびインターコネクターを有する電気化学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池は、いわゆる平板型と円筒型とに大別される。平板型の固体電解質型燃料電池においては、いわゆるインターコネクター(セパレータとも呼ばれる)と単電池とを交互に積層することにより、発電用のスタックを構成する。そして、単電池とインターコネクターとの間に、燃料ガスが供給されるガス空間と、空気が供給される空気空間とが形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】単電池の電極表面において、ガス空間に供給された燃料ガスと電極との反応が進行する。従って、反応がスムースに進行するのに適した量のガスが、適度な速度で電極表面に供給されるのが望ましい。ガスがガス空間に滞在する時間が短いと、ガス空間内で電極とガスとの反応が起きる前に、ガス空間から排出されてしまう場合がある。このため、ガス空間から排出されるガスの流量を減少させる工夫がなされている。例えば、特開平7−50169号公報に記載の燃料セルバッテリにおいては、インターコネクターと発電層との間に設けられたガス空間は、多孔性かつ通気性のガス透過性壁により閉鎖されている。
しかし、このような平板型固体電解質燃料電池において昇温−降温の熱サイクルを繰り返すと、ガス透過性壁とインターコネクターおよび発電層との間に熱応力が発生する。この熱応力を逃がすことができないため、インターコネクターやセルは割れる傾向にある。
【0004】本発明の課題は、電気化学セル、インターコネクター、および電気化学セルとインターコネクターとの間に設けられたガス排出路を有する電気化学装置において、ガス排出路におけるガスの排出量を制御することができ、かつ熱応力による悪影響を受けにくくすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、本発明は、電気化学セル、インターコネクター、および前記電気化学セルと前記インターコネクターとの間に設けられたガス排出路を有する電気化学装置であって、前記ガス排出路の下流側に設けられたガス排出部に、加圧下で変形可能な流量制御部材を備えることを特徴とする。
【0006】このように、流量制御部材が設けられているので、ガス排出路におけるガスの排出量を制御することができる。また、ガス排出路内外の差圧を確保しつつ、ガスを排出することができる。また、流量制御部材は加圧下で変形可能な部材をもちいるので、熱応力による悪影響を受けにくい。
【0007】また、スライド機構を備える流量制御部材を用いることで、スライド機構をスライドさせることによって、熱応力による悪影響を受けることなく、ガスの排出量を制御できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0009】好適な実施形態においては、流量制御部材が薄板からなる。この場合には、熱応力を受けた場合に、薄板が容易に変形し、熱応力を逃がすことができる。この流量制御部材は金属製であることが好ましい。
【0010】また、好適な実施形態においては、薄板にガス排出孔が設けられている。このように、薄板にガス排出路よりも径の小さなガス排出孔を設けることによっでガス排出路内外の差圧を所望範囲に調整することが容易になる。
【0011】図1は、電気化学セルを保持するための保持部材1を概略的に示す断面図である。図2(a)は、保持部材1を主面5側から見た平面図であり、図2(b)は、保持部材1を主面6側から見た平面図である。
【0012】保持部材1は、相対的に径の大きい本体部分1aと、相対的に径の小さい突出部1bとを備えている。本体部分1aおよび突出部1bを貫通するように、主面5と6との間に一対の貫通孔2A、2Bが形成されている。貫通孔2Aは一方のガス用の供給孔であり、貫通孔2Bは他方のガス用の供給孔である。
【0013】本体部分1aの主面5側には、一方のガス流路7が形成されており、突出部1bの主面6側には、他方のガス流路8が形成されている。流路7は、図2(a)に示すように主面5側に形成された溝であり、一方の供給孔2Aに連通している。流路8は、図2(b)に示すように主面6側に形成された溝であり、他方の供給孔2Bに連通している。
【0014】図3は、電気化学セル9を保持部材1によって保持した保持構造20を示す。電気化学セル9は、例えば一方の電極11、固体電解質層12、他方の電極13の三層構造からなる。電気化学セル9の貫通孔9a内に突出部1bが挿通されている。
【0015】図4は、図3の保持構造20に対して、平板形状のインターコネクター15を積層した状態を示す断面図である。電気化学装置24は、積層されたインターコネクター15および保持構造20を有する。積層するインターコネクター15および保持構造20の個数は自由に変更できる。
【0016】本例では、インターコネクター15は平板形状であり、金属等の導電性材料からなっている。インターコネクター15には、貫通孔2A、2Bと適合する位置に一対の貫通孔16A、16Bが形成されている。
【0017】複数のガス供給孔2Aおよび16Aは連通し、電気化学装置の全体にわたるガス供給孔21Aを形成している。複数のガス供給孔2Bおよび16Bは連通し、電気化学装置の全体にわたるガス供給孔21Bを形成している。ガス供給孔21Aに対して矢印Bのように一方のガスを供給すると、このガスは矢印Cのように、ガス流路7を主面9bと略平行に流れ、ガス排出路90に流入し、電気化学反応に寄与する。
ここで、本例においては、導電性接続部材30の末端を保持部材1と若干離して設置している。この結果、ガス流路7を流れたガスは、ガス排出路90に流入した直後に導電性接続部材30に衝突し、セル9へと向かって向きを変える。この結果、ガスの燃料や酸素の利用効率が一層向上する。
ガス供給孔21Bに対して矢印Dのように他方のガスを供給すると、このガスは矢印Eのように、ガス流路8を主面9dと略平行に流れ、図示せぬガス排出路に流入し、電気化学反応に寄与する。
【0018】ガス排出路90には、導電性接続部材30が設けられている。導電性接続部材30は、インターコネクター15と電気化学セル9とを電気的に接続している。導電性接続部材30は、編組された多数の導電線3で形成されている。導電性接続部材30は、凹凸形状31を有する。凹凸形状31は、インターコネクター15と接触すべくインターコネクター15側に凸状に設けられた凸部31Aと、電気化学セル9と接触すべくインターコネクター15側に凹状に設けられた凹部31Bとを有する。
【0019】次に、図4および図5を参照してガス排出路90の構造について説明する。図5は、図4に示すガス排出路90の拡大図である。
【0020】ガス排出路90の下流側には、ガス排出路90を流れるガスを外部100に排出するガス排出部92が設けられている。ガス排出部92には、流量制御部材50が設けられている。
【0021】流量制御部材50の一方の端部50aの側に設けられた接合部分54は、主面9bに接合されている。また、他方の端部50bは、インターコネクター15側に向けられている。他方の端部50bは、インターコネクター15に接合されない自由端である。この接合部分は、必ずしもセルに固定されている必要はなく、接して配置するだけでもよい。また、インターコネクタ側に接合されていてもよい。流量制御部材50には、ガス排出孔56が形成されており、ガス排出路90を流れるガスは、ガス排出孔56を通過して外部100へと排出される。
【0022】図6および図7を参照しつつ、流量制御部材50の形成方法について説明する。図6(A)は、リング状に形成された薄板51を主面51k側から見た平面図である。図6(B)は、図6(A)のVIB−VIB線断面図である。図7(A)は、加工後の薄板51を主面51k側から見た平面図である。図7(B)は、図7(A)のVIIB−VIIB線断面図である。
【0023】薄板51の内径Gおよび外径Hは、ガス排出部92の断面の寸法やセルサイズに合わせて決定される。薄板51には任意の間隔で貫通穴57が形成されている。薄板51は、平面状に設けられている。すなわち、内縁51aおよび外縁51bは、同一平面58上に位置する。薄板51のうち第一の切断線51fおよび第二の切断線51gによって囲まれる切断領域52を除去する。さらに、図7(A)に示すように、第一の切断線51f側と第二の切断線51g側とを重ね合わせる。これにより、薄板51は平面58と異なる平面59上に位置する。すなわち、図7(B)に示すように、薄板51の断面は平面58から角度αだけ傾斜している。こうして、薄板51は、ガス排出路90を塞ぐ形状に形成される。このとき、図7(B)に示すL1がインターコネクタより大きく、L2がセルより小さい。
【0024】このように、流量制御部材50を設けることによって、ガスは、ガス排出路90の断面積よりも小さな面積のガス排出孔56から排出されることになる。従って、外部100へ排出されるガスの量が制限されるので、ガスは、反応に寄与するのに十分に遅い流速でガス排出部92に向けて流れる。
【0025】また、流量制御部材50は薄い薄板によって形成されているので、圧力により変形可能である。従って、インタコネクターと、電気化学セルに熱応力が発生した場合、流量制御部材50が変形することにより熱応力を逃がすことができる。
【0026】薄板51は、熱応力によって変形可能な程度に薄いことが好ましい。この観点からは、薄板51の厚さが200μm以下であることがより好ましい。また、ガス排出路90の内外における差圧に対して耐えうる程度の厚みを有することが好ましい。この観点からは、薄板51の厚さが10μm以上であることがより好ましい。20〜100μmが一層好ましい。
【0027】なお、流量制御部材50は、接合部分54から他方の端部50bに向けて主面9bに対して傾斜した状態に設けられていたが、流量制御部材50の形状は、本実施の形態に限定されるものではなく、流量制御部材50は、ガス排出路90を塞ぐように設けられていればよく、その限りにおいて任意の形状を有していて良い。
【0028】図8は、一変更例に係る流量制御部材60の断面図である。流量制御部材60は、一方の端部60aから他方の端部60bに向けて曲線的に傾斜している。なお、本例における流量制御部材60も、第一の実施形態において説明した流量制御部材50と同様に、ガス排出孔66を有している。
【0029】また、例えば図9(a)〜(c)に示す形態を採用できる。即ち、図9(a)に示す部材60Aは、一方の端部60aから他方の端部60bへと向かって曲線的に傾斜している。図9(b)に示す部材60Bは、両端60a、60bがガス流路内に固定されており、端部60aと60bとの間が外側へと向かって丸く突出している。図9(c)に示す部材60Cは、両端60a、60bがガス流路内に固定されており、端部60aと60bとの間が外側へと向かって尖った形状で突出している。
【0030】本発明における他の形態としては、電気化学装置におけるガス排出路内に導電性接続部材をさらに備え、前記薄板は、前記導電性接続部材の末端部に接合されていることを特徴とする。このように、導電性接続部材の末端に薄板を結合することによって、薄板の位置決めが正確になされ、内外の差圧を一層正確に制御可能となる。また、導電性接続部材を変形処理する場合には、この変形処理によって、同時に、薄板を排出路を塞ぐような形状に変形させることができる。
【0031】次に、図10および図11を参照しつつ、第二の実施形態に係る流量制御部材70について説明する。図10は流量制御部材70の断面図である。図11(A)は流量制御部材70を形成する薄板51を主面51k側から見た平面図である。図11(B)はXIB−XIB線断面図である。図11(C)は変形処理された後の薄板51を示す。本実施の形態における流量制御部材70は、図10に示すように一方の端部70a側に設けられた接合面74において導電性接続部材30の末端部30aに設けられた接合面34と接合している。
【0032】図11を参照しつつ、流量制御部材70の形成工程について説明する。図11(A)に示すように、薄板51はリング状に形成され、接合部分54は、接合面34に接合される。次に、薄板51は、導電性接続部材30とともに変形処理される。導電性接続部材30および薄板51は、所定の間隔で平面58と垂直な方向Jに押圧され、図11(C)に示すように凸部31Aおよび凹部31Bが形成される。この結果、薄板51に対しても、凹凸形状59が付与される。このように、導電性接続部材30の変形処理と同時に、薄板51は、ガス排出路90を塞ぐ形状に変形される。
【0033】他の形態における電気化学装置においては、前記流量制御部材が、網状体および前記網状体の網目を潰す目潰し材を有するガス遮断部からなることを特徴とする。このように、網目に目潰し材を充填することにより、ガス排出路内外のガスを遮断するガス遮断部を形成することができる。これによって、ガス排出路におけるガスの排出量を制御しつつ、ガス排出路内外の差圧を確保することができる。
【0034】好適な実施形態においては、導電性接続部材が、本体部分と、この本体部分に接合された前記ガス遮断部とを有することを特徴とする。この場合には、ガス遮断部は、導電性接続部材の本体部分と一体に設けられている。従って、ガス遮断部を導電性接続部材の本体部分と同時に形成することができ、かつガス遮断部の位置決めを正確に行うことができ、従って内外の差圧を正確に調節できる。
【0035】次に、図12および図13を参照しつつ、第三の実施形態に係る流量制御部材80について説明する。
【0036】図12は、流量制御部材80の断面図である。図13(A)は、流量制御部材80を形成する導電性接続部材30を主面30e側から見た平面図である。図13(B)は、図13(A)の要部拡大図である。
【0037】図12に示すように、流量制御部材80は導電性接続部材30の本体部分38から延びている。図13を参照しつつ、流量制御部材80の形成工程について説明する。導電性接続部材30は、本体部分38と本体部分38の周囲に設けられたガス遮断部36とを備えている。ガス遮断部36は、本体部分38と同様に導電線3によって形成される網状体33と、網状体33によって囲まれた網目32に充填された目潰し材34とを有している。
目潰し材として、たとえば、Ni、Pt、Ag、Au,などの金属ペースト、ランタンマンガナイト、ランタンクロマイト、ランタンコバルタイト、ジルコニア、アルミナ、シリカ、など、セラミックペースト、また、ガラスペーストなどを上げることができる。この場合、塗布焼き付け法などが適用できる。
【0038】ガス遮断部36は、本体部分38とともに変形処理される。これにより、凸部31Aおよび凹部31Bが形成される。これと同時に、ガス遮断部36は、ガス排出路90を塞ぐ形状に変形される。
【0039】図12に示すように流量制御部材80がガス排出路90内に設けられた場合、凸部3aおよび凹部3bによって、流量制御部材80とインターコネクター15および流量制御部材80と電気化学セル9の間には隙間、すなわちガス排出孔86が形成される。
【0040】電気化学セル9とインターコネクター15とが加圧されると、流量制御部材80によりガス排出部92が閉鎖される。ガス排出路90内外における差圧により、流量制御部材80が変形し、ガス排出部92には小さな隙間、すなわちガス排出孔86が形成される。ガス排出路90内のガスは、ガス排出孔86から外部へ排出される。
【0041】このように、導電性接続部材30の末端側の網目を目潰しすることにより、ガス排出路90より小さな隙間からなるガス排出孔86を形成することができる。
【0042】また、目潰し材自体を多孔質にすることで、小さな気孔を通してガスを外部へ排出させることができる。また、図14に示すように、編み目の一部68を目潰しせず、開口させることによって、ガスを外部へと排出させることができる。
【0043】また、図15に示すように、排出路の下流側92に、スライド機構を有する流量制御部材94を設置することによって、上記と同様の効果が得られる。部材94は、素子9に設置された基部94b、基部94bに取り付けられたスライド機構94c、およびスライド機構94cに対してスライド可能に取り付けられたスライド板94aを備えている。この場合には、部材94によって排出口をほぼ封止することが可能である。そして、加熱時に素子9と15との間隔が変化したときにも、スライド機構94cによってスライド板94aがスライドして応力を逃がすので、素子9には加熱下でも低い応力しか加わらない。また、スライド板94aや基部94bに孔を設けることによって、排出ガス量を容易に調整可能である。
【0044】電気化学セルは、一方の電極、固体電解質層、他方の電極の三層構造を有する。一方の電極には、一方のガスが供給される。他方の電極には、他方のガスが供給される。各電極表面上では、供給されたガスと電極との電気化学反応が進行する。
【0045】好適な実施形態においては、一方のガスが酸化性ガスであり、他方のガスが還元性ガスである。
【0046】酸化性ガスは、酸素イオンを固体電解質膜へと供給可能なガスであれば特に限定されないが、空気、希釈空気、酸素、希釈酸素が挙げられる。還元性ガスとしては、H、CO、CHとこれらの混合ガスを例示できる。
【0047】本発明が対象とする電気化学セルは、電気化学反応を生じさせるためのセル一般を意味している。例えば、電気化学セルは、酸素ポンプ、高温水蒸気電解セルとして使用できる。高温水蒸気電解セルは、水素の製造装置に使用でき、また水蒸気の除去装置に使用できる。また、電気化学セルを、NOx、SOxの分解セルとして使用できる。この分解セルは、自動車、発電装置からの排ガスの浄化装置として使用できる。この場合には、固体電解質膜を通して排ガス中の酸素を除去するのと共に、NOxを電解してNとO とに分解し、この分解によって生成した酸素をも除去できる。また、このプロセスと共に、排ガス中の水蒸気が電解されて水素と酸素とを生じ、この水素がNOxをNへと還元する。また、好適な実施形態では、電気化学セルが、固体電解質型燃料電池である。
【0048】一方の電極、他方の電極は、それぞれ、陽極または陰極であってよい。
【0049】固体電解質層の材質は特に限定されず、あらゆる酸素イオン伝導体を利用できる。例えば、イットリア安定化ジルコニア又はイットリア部分安定化ジルコニアであってよく、NOx分解セルの場合には、酸化セリウムも好ましい。
【0050】陽極の材質は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンマンガナイト又はランタンコバルタイトであることが更に好ましく、ランタンマンガナイトが一層好ましい。ランタンコバルタイト及びランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト(ランタンマンガナイトの場合)、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。また、パラジウム、白金、ルテニウム、白金−ジルコニアサーメット、パラジウム−ジルコニアサーメット、ルテニウム−ジルコニアサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、パラジウム−酸化セリウムサーメット、ルテニウム−酸化セリウムサーメットであってもよい。
【0051】陰極の材質としては、ニッケル、パラジウム、白金、ニッケル−ジルコニアサーメット、白金−ジルコニアサーメット、パラジウム−ジルコニアサーメット、ニッケル−酸化セリウムサーメット、白金−酸化セリウムサーメット、パラジウム−酸化セリウムサーメット、ルテニウム、ルテニウム−ジルコニアサーメット等が好ましい。
【0052】インターコネクターの材質は、例えば、ニッケル、インコネル、ニクロムなどのニッケル基合金、ステンレスなどの鉄基合金がある。
【0053】保持部材を形成するセラミックスの種類は特に限定されない。ただし、保持部材を導電性セラミックスによって形成すると、保持部材1によって、セルの陽極と陰極とが短絡するおそれがあるので、このセラミックスは絶縁性であることが好ましい。また、酸化性ガスおよび還元性ガスを使用する場合には、セルの作動温度で酸化性ガスおよび還元性ガスに耐性の材質が好ましい。この観点からは、マグネシア−アルミナスピネル、ジルコニアが好ましい。また、好ましくはセルと熱膨張係数が同等のセラミックスが好ましく、陰極にNi−YSZサーメットを用いる場合には、MgO/Al= 1 〜2.3(重量比)のマグネシア−アルミナスピネルが望ましい。
【0054】導電性接続部材としては、フェルト、メッシュ、針状体、スポンジ状物を例示できる。導電性接続部材の材質は、ニッケル、インコネル、ニクロムなどのニッケル基合金、ステンレスなどの鉄基合金を例示できる。
【0055】流量制御部材を構成する金属としては、以下が特に好適なものとして例示できる。SUS316、SUS430、インコネル600、インコネル601、ハステロイ276、ニッケル、ニクロム。
【0056】電気化学セルの形態は特に限定されない。電気化学セルは、上述の例では、2つの電極と固体電解質層との3層を有している。しかし、電気化学セルは、電極および固体電解質層以外に、多孔質支持板を備えていてよい。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように,本発明によれば、ガス排出路におけるガスの排出量を制御することができ、かつ熱応力による悪影響を受けにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保持部材1の断面図である。
【図2】(a)は、保持部材1を主面5側から見た平面図であり、(b)は、保持部材1を主面6側から見た平面図である。
【図3】保持部材1に電気化学セル9を保持して得られた保持構造20を示す断面図である。
【図4】図3の保持構造20とインターコネクター15とを積層した状態を示す断面図である。
【図5】図4に示すガス排出路90の拡大図である。
【図6】流量制御部材50を形成する途中の状態を示す図である。
【図7】流量制御部材50を形成する途中の状態を示す図である。
【図8】変更例に係る流量制御部材60を示す断面図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は、それぞれ流量制御部材60A、60B、60Cを示す断面図である。
【図10】第二の実施形態に係る流量制御部材70を示す断面図である。
【図11】第二の実施形態に係る流量制御部材70を形成する途中の状態を示す図である。
【図12】第三の実施形態に係る流量制御部材80を示す断面図である。
【図13】第三の実施形態に係る流量制御部材80を形成する途中の状態を示す図である。
【図14】一部の編み目68を開口とした流量制御部材を示す。
【図15】(a)、(b)は、スライド機構94cを備えた流量制御部材94を用いた例を示す。
【符号の説明】
1 保持部材    9 電気化学セル    11 一方の電極
12 固体電解質層    13 他方の電極    15 インターコネクター    20 保持構造    24 電気化学装置    30 導電性接続部材    31A 凸部分    31B 凹部分    32 空間部分
33 網状体    34 目潰し材    36 ガス遮断部
38 本体部分    50 流量制御部材    51 薄板    54 接合部分    56 ガス排出孔    57 貫通孔    60 流量制御部材    64 接合部分    66 ガス排出孔    70 流量制御部材    80 流量制御部材    90 ガス排出路    92 ガス排出部

Claims (8)

  1. 電気化学セル、インターコネクター、および前記電気化学セルと前記インターコネクターとの間に設けられたガス排出路を有する電気化学装置であって、
    前記ガス排出路の下流側に設けられたガス排出部に、加圧下で変形可能な流量制御部材を備えることを特徴とする、電気化学装置。
  2. 前記流量制御部材が金属製であることを特徴とする、請求項1記載の装置。
  3. 前記流量制御部材が薄板からなることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
  4. 前記薄板にガス排出孔が設けられていることを特徴とする、請求項3記載の装置。
  5. 前記ガス排出路内に導電性接続部材をさらに備え、
    前記薄板は、前記導電性接続部材の末端部に接合されていることを特徴とする、請求項3または4記載の装置。
  6. 前記流量制御部材が、網状体および前記網状体の網目を潰す目潰し材を有するガス遮断部からなることを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
  7. 前記ガス排出路内に設けられた導電性接続部材をさらに備え、
    前記導電性接続部材は、本体部分と、この本体部分に接合された前記ガス遮断部とを有することを特徴とする、請求項6記載の装置。
  8. 電気化学セル、インターコネクター、および前記電気化学セルと前記インターコネクターとの間に設けられたガス排出路を有する電気化学装置であって、
    前記ガス排出路の下流側に設けられたガス排出部に、スライド機構を有する流量制御部材を備えることを特徴とする、電気化学装置。
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