JP2007242279A - 固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来より構造を簡易化できるとともに、セル間の電気的導通及びガスシールを確実に行うことができ、しかも、その製造が容易な固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】固体電解質型燃料電池システム1は、燃料ガスと空気との供給を受けて発電を行うものであり、固体電解質型燃料電池セル3が複数個積層された固体電解質型燃料電池スタック5と、固体電解質型燃料電池スタック5を収容する断熱容器7などを備えている。前記固体電解質型燃料電池スタック5には、板状で且つ内部が中空となった筒状の金属部材9が複数回折り曲げられて燃料ガス流路11が形成されており、その燃料ガス流路11に沿って、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料極及び空気極を有する固体電解質体を備えた固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法に関するものである。
従来より、燃料電池として、固体電解質(固体酸化物)を用いた固体酸化物燃料電池(以下SOFCとも記す)が知られている。
このSOFCは、例えば板状の固体電解質体の各面に燃料極と空気極とを備えた燃料電池セルを、多数積層してスタックを形成し、燃料極に燃料ガスを供給するとともに、空気極に空気を供給し、燃料及び空気中の酸素を固体電解質体を介して化学反応させることによって電力を発生させるものである。
この種のSOFCとして、例えば特許文献1には、ガスマニホールドのシール部に、セラミック粉体とセラミック繊維等の複合体からなるシール材を用い、スタック全体をボルトなどの締結構造で圧縮して、ガスシールとセル間接触を同時に得る構造が開示されている。
また、例えば特許文献2には、支持膜型のセルと集電部材となる弾性部材とガス導入管とを、空気極側に開口部を有する合金箔で個別に包んだ構造が開示されている。
特開2002−203581号公報 特開2004−319187号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、複数のセルへの燃料ガス及び空気の供給を確実に行うため、多数の構成部品と多数のシール箇所を必要とする結果、SOFCスタックのサイズが過大、過重となり、体積当たりの発電密度の向上に限界があるという問題があった。
また、特許文献1の技術のように、複数のセルを積み重ね、出力を向上させたいわゆる平板スタック構造においては、セル間の電気導通は、各セル間に配置された個々のインターコネクタの物理的、化学的性能に大きく依存する結果、セル間の電気導通を確実にすることは、燃料電池の使用期間中の熱サイクル、各部品の寸法誤差、変形によって、それほど容易なことではない。
この問題を解決するために、外部から加圧力を加え、電気導通の信頼性を確保しようとしても、特許文献1の技術では、その加圧力はスタックの各段の間のシール部分に加わることになり、電気導通の信頼性の向上が期待できないという問題があった。
一方、特許文献2の技術は、特許文献1の技術に見られるようなセル周縁部に配置された金属部材を低減できるという利点はあるが、個別のセル毎には、合金箔を封止する必要があり、また、セル導入管もそれぞれに絶縁とガスシールをする必要があり、ガスシール部を低減する観点からは、不十分な構造であった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来より構造を簡易化できるとともに、セル間の電気的導通及びガスシールを確実に行うことができ、しかも、その製造が容易な固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法を提供することにある。
(1)請求項1の発明は、燃料ガスに接する燃料極と支燃性ガスに接する空気極とを有する固体電解質体を備えた固体電解質型燃料電池セルを、複数積層した固体電解質型燃料電池スタックにおいて、前記複数の固体電解質型燃料電池セルが、ガス流路に沿って配置されるとともに、前記ガス流路は少なくとも屈曲した部分を有し、前記各固体電解質型燃料電池セルの各極は、それぞれ前記ガス流路内とガス流路外とに分かれて露出し、且つ、前記複数の固体電解質型燃料電池セルは、前記積層方向にて電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明では、複数の固体電解質型燃料電池セルは、ガス流路に沿って配置されているが、このガス流路は、屈曲した部分を有している。つまり、ガス流路は、例えば180°屈曲して折り畳まれた構造となっている。また、各固体電解質型燃料電池セルは、積層されるように配置されており、しかも、その積層方向にて電気的に接続されている。
この様な固体電解質型燃料電池スタックでは、従来の様に、多数の構成部品と多数のシール箇所を必要としないので、その製造が容易であり、しかも構成を簡易化してサイズを小さくすることができるので、体積当たりの発電密度を高めることができる。
また、従来の様に、外部からの押圧力によって、スタックの各段のシールと電気的導通を確保する必要がなく、単に導通を確保するために押圧力を加えれば済むため、各部材の寸法精度や使用中の熱サイクルによる影響が少なく、優れたシール性及び電気的導通性を容易に実現することができる。
つまり、本発明によれば、体積当たりの出力密度の高い燃料電池を、簡単な部品と簡易な製造プロセスによって、低コストで実現できるとともに、高いシール信頼性と高い電気導通信頼性を確保することができるという顕著な効果を奏する。
(2)請求項2の発明は、前記積層方向の同軸上に、前記複数の固体電解質型燃料電池セルが配置されていることを特徴とする。
例えばガス流路を180°屈曲させて折り畳んだような構成とすることにより、複数の固体電解質型燃料電池セルを同軸上に配置することができる。これによって、積層方向に押圧力を加えることにより、電気的接続を容易に確保することができる。
(3)請求項3の発明は、前記ガス流路に沿って、複数の導電性を有するインターコネクタが配置されるとともに、該各インターコネクタの一方側と他方側とは、それぞれ前記ガス流路内とガス流路外とに分かれて露出し、且つ、前記複数の固体電解質型燃料電池セルは、前記複数のインターコネクタを介して前記積層方向にて電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明では、複数の固体電解質型燃料電池セル及びインターコネクタが、例えば180°屈曲したガス流路に沿って配置されるとともに、積層されるように配置されており、しかも、その積層方向にて電気的に接続されている。つまり、複数の固体電解質型燃料電池セルは、複数のインターコネクタを介して、その積層方向にて電気的に接続されている。
従って、ガス流路を折り曲げて形成した場合に、複数の固体電解質型燃料電池セル同士の電気的導通を容易に確保することができる。
(4)請求項4の発明は、前記積層方向の同軸上に、前記複数の固体電解質型燃料電池セル及び前記複数のインターコネクタが配置されていることを特徴とする。
例えばガス流路を180°屈曲させることにより、複数の固体電解質型燃料電池セル及びインターコネクタを同軸上に配置することができる。これによって、積層方向に押圧力を加えることにより、電気的接続を容易に確保することができる。
(5)請求項5の発明は、前記ガス流路が、筒状の金属部材により形成されていることを特徴とする。
本発明では、筒状の金属部材を用いることにより、その内部の貫通孔をガス流路として利用することができる。つまり、筒状の金属部材を折り曲げることにより、その内部のガス流路の同様に折れ曲がった流路とすることができる。尚、この金属部材は、容易に折り畳むことができるような柔軟性を備えていることが好ましい。
(6)請求項6の発明は、前記金属部材が、2枚の金属板材を重ね、前記ガス流路に沿った側端側にて封止した構造であることを特徴とする。
本発明は、金属部材の構成を例示したものであり、2枚の金属板材を重ね合わせて、その側端部を例えばレーザ溶接により接合することにより、内部にガス流路を備えた筒状の金属部材とすることができる。
(7)請求項7の発明は、前記金属板材には、前記ガス流路に沿って、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとが交互に配置されていることを特徴とする。
本発明は、固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとの配置を例示したものである。
(8)請求項8の発明は、前記一方の金属板材と他方の金属板材とにおいて、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとが向かい合わせに配置されていることを特徴とする。
本発明は、固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとの配置を例示したものである。
(9)請求項9の発明は、前記ガス流路が、燃料ガスの流路であることを特徴とする。
本発明は、ガス流路を例示したものである。尚、ガス流路を空気等の支燃性ガスの流路としてもよい。
(10)請求項10の発明は、長尺の筒状の金属部材の長手方向に沿って、複数の固体電解質型燃料電池セルを配置するとともに、その配置の際には、各固体電解質型燃料電池セルの各極が、それぞれ前記金属部材の内側と外側とに分かれて露出するように配置し、その後、前記金属部材を折り曲げて、前記複数の固体電解質型燃料電池セルを積層方向に配置して、電気的に接続することを特徴とする。
本発明では、金属部材を例えばその両端側から押圧して例えば180°折り曲げて、屈曲したガス流路を形成するとともに、固体電解質型燃料電池セルを積層して電気的接続する。
よって、従来の様に、多数の構成部品と多数のシール箇所を必要としないので、その製造が容易であり、しかも構成を簡易化してサイズを小さくすることができるので、体積当たりの発電密度を高めることができる。
また、従来の様に、外部からの押圧力によって、スタックの各段のシールと電気的導通を確保する必要がなく、単に導通を確保するために押圧力を加えれば済むため、各部材の寸法精度や使用中の熱サイクルによる影響が少なく、優れたシール性及び電気的導通性を容易に実現することができる。
(11)請求項11の発明は、金属部材の向かい合う両側において、その長手方向に沿って、前記固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとを交互に配置するとともに、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとを向かい合わせに配置し、その後、前記金属部材を折り曲げて、前記複数の固体電解質型燃料電池セル及び前記複数のインターコネクタを積層方向に配置し、前記複数の固体電解質型燃料電池セルを前記複数のインターコネクタを介して電気的に接続することを特徴とする。
本発明では、金属部材の長手方向に、固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとを交互に配置し、その金属部材を例えばその両端側から押圧して例えば180°折り曲げる。これにより、固体電解質型燃料電池セル同士をインターコネクタを介して積層するとともに、電気的に接続することができる。
(12)請求項12の発明は、2枚の金属板材の長手方向に沿った側端側を接合して、前記長手方向にガス流路を有する前記筒状の金属部材を製造することを特徴とする。
本発明は、内部にガス流路を備えた筒状の金属部材の製造方法を例示したものである。
・ここで、前記固体電解質体は、電池の作動時に燃料極に導入される燃料ガス又は空気極に導入される支燃性ガスのうちの一方の一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。このイオンとしては、例えば酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。また、燃料極は、還元剤となる燃料ガスと接触し、セルにおける負電極として機能する。空気極は、酸化剤となる支燃性ガスと接触し、セルにおける正電極として機能する。
・固体電解質体の材料としては、例えばZrO2系セラミック、LaGaO3系セラミック、BaCeO3系セラミック、SrCeO3系セラミック、SrZrO3系セラミック、及びCaZrO3系セラミック等が挙げられる。
・燃料極の材料としては、例えば、Ni及びFe等の金属と、Sc、Y等の希土類元素のうちの少なくとも1種により安定化されたジルコニア等のZrO2系セラミック、CeO2系セラミック及び酸化マンガン等のセラミックのうちの少なくとも1種との混合物などが挙げられる。また、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh、Ni及びFe等の金属が挙げられる。これらの金属は1種のみでもよいし、2種以上の金属の合金でもよい。更に、これらの金属及び/又は合金と、上記セラミックの各々の少なくとも1種との混合物(サーメットを含む)が挙げられる。また、Ni及びFe等の金属の酸化物と、上記セラミックの各々の少なくとも1種との混合物などが挙げられる。
・空気極の材料としては、例えば、各種の金属、金属の酸化物、金属の複酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。更に、金属の酸化物としては、La、Sr、Ce、Co、Mn及びFe等の酸化物(La23、SrO、Ce23、Co23、MnO2及びFeO等)が挙げられる。また、複酸化物としては、少なくともLa、Pr、Sm、Sr、Ba、Co、Fe及びMn等を含有する複酸化物(La1-xSrxCoO3系複酸化物、La1-xSrxFeO3系複酸化物、La1-xSrxCo1-yFey3系複酸化物、La1-xSrxMnO3系複酸化物、Pr1-xBaxCoO3系複酸化物及びSm1-xSrxCoO3系複酸化物等)が挙げられる。
・内部にガス流路を有する金属部材の材料としては、耐熱性を有する、例えばステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金等の耐熱合金が挙げられる。
具体的には、ステンレス鋼としては、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。フェライト系ステンレス鋼としては、SUS430、SUS434、SUS405等が挙げられる。マルテンサイト系ステンレス鋼としては、SUS403、SUS410、SUS431等が挙げられる。オーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS201、SUS301、SUS305等が挙げられる。更に、ニッケル基合金としては、インコネル600、インコネル718、インコロイ802等が挙げられる。クロム基合金としては、Ducrlloy CRF(94Cr5Fe1Y23)等が挙げられる。
・電気的導通を得るインターコネクタとしては、絶縁性を有する板状のセラミックスの両側に導電性の内側及び外側コネクタ部(層)を備えるものが挙げられる。
このコネクタ部としては、例えばニッケル、パラジウム、銀、白金などを無電解メッキした層が挙げられる。尚、セラミックスの両側のコネクタ部は、スルーホールやビアを介して電気的に接続することができる。
・固体電解質形燃料電池を用いて発電を行う場合、燃料極側には燃料ガスを導入し、空気極側には支燃性ガスを導入する。
燃料ガスとしては、水素、還元剤となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに水蒸気を混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。この燃料ガスとしては水素が好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
支燃性ガスとしては、酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。更に、この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの支燃性ガスのうちでは安全であって、且つ安価であるため、空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
次に、本発明の最良の形態の例(実施例)について、すなわち、固体電解質型燃料電池スタック及びその製造方法の実施例について説明する。
a)まず、固体電解質型燃料電池スタックを備えた固体電解質型燃料電池システムについて、図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示す様に、固体電解質型燃料電池システム1は、燃料ガス(例えば水素)と支燃性ガス(例えば空気(詳しくは空気中の酸素))との供給を受けて発電を行うものであり、固体電解質型燃料電池セル3が複数個積層された固体電解質型燃料電池スタック5と、固体電解質型燃料電池スタック5を収容する断熱容器7などを備えている。
前記固体電解質型燃料電池スタック5には、帯状で且つ筒状の金属部材9が、複数回(180°)折り曲げられて(即ち折り畳まれて)燃料ガス流路11が形成されており、その燃料ガス流路11に沿って、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが配置されている。なお、固体電解質型燃料電池スタック5と断熱容器7との間には、(燃料ガス流路11外の流路として)空気流路15が形成されている。
このうち、固体電解質型燃料電池セル3の燃料ガス流路11側には、内側電極(燃料極:アノード)19が配置されるとともに、空気流路15側には、外側電極(空気極:カソード)21が配置されている。一方、インターコネクタ13の燃料ガス流路11側には、内側コネクタ部23が配置されるとともに、空気流路15側には、外側コネクタ部25が配置されている。
また、前記固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とは、同図の左右方向に交互に積層されて電気的に接続されている。つまり、固体電解質型燃料電池セル3はインターコネクタ13を介して電気的に接続されており、その左右両端には、出力端子27、29が接続されている。
詳しくは、前記金属部材9は、対向する一対の金属板材31、33から構成されており、それぞれの金属板材31、33に、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが、金属部材9の長手方向(即ち燃料ガス流路11)に沿って、交互に配置されるとともに、燃料ガス流路11を挟んで対向し且つ接触するように配置されている。
ここで、金属板材31、33における固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13との配置を、更に詳しく説明する。
図2に模式的に示す様に、第1の金属板材31には、燃料ガス流路の上流側(図2右側)より、第1の固体電解質型燃料電池セル3a、第2のインターコネクタ13b、第3の固体電解質型燃料電池セル3c、第4のインターコネクタ13d、第5の固体電解質型燃料電池セル3e、第6のインターコネクタ13fが配置されている。一方、第2の金属板材33には、燃料ガス流路11の上流側より、第1のインターコネクタ13a、第2の固体電解質型燃料電池セル3b、第3のインターコネクタ13c、第4の固体電解質型燃料電池セル3d、第5のインターコネクタ13e、第6の固体電解質型燃料電池セル3fが配置されている。
これにより、金属部材9には、燃料ガス流路の上流側より、第1の固体電解質型燃料電池セル3a及び第1のインターコネクタ13a、第2の固体電解質型燃料電池セル3b及び第2のインターコネクタ13b、第3の固体電解質型燃料電池セル3c及び第3のインターコネクタ13c、第4の固体電解質型燃料電池セル3d及び第4のインターコネクタ13d、第5の固体電解質型燃料電池セル3e及び第5のインターコネクタ13e、第6の固体電解質型燃料電池セル3f及び第5のインターコネクタ13fが、それぞれ対向して配置されることになる。
b)次に、固体電解質型燃料電池スタック3及びインターコネクト13について、図3及び図4に基づいて詳細に説明する。尚、図3及び前記図2では、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13との間は離れて描かれているが、実際には接触している。
図3に示す様に、第1の金属部材31には、同図上方から見て正方形の開口部36が形成されており、この開口部36を塞ぐようにして、正方形の板状の固体電解質型燃料電池セル3がろう材37にて接合されている。
この固体電解質型燃料電池セル3は、板状の固体電解質体35の内側に燃料極19を備えるとともに、外側に空気極21を備えたものである。また、燃料極19の側方の外周には、セラミック製(例えばアルミナ)の絶縁枠39が配置され、その外周の内側面にもセラミック製(アルミナ)の絶縁枠41が配置されている。
前記燃料極19の内側面19aには、図4に示す様に、(インターコネクタ13に当接した場合でも)燃料ガスの流通が可能な様に、格子状に溝43が形成されており、前記空気極21の外側面21aにも、空気の流通が可能な様に、同様に格子状の溝45が形成されている。
一方、第2の金属部材33にも、同図上方から見て正方形の開口部47が形成されており、この開口部47を塞ぐようにして、正方形の板状のインターコネクタ13がろう材49にて接合されている。
このインターコネクタ13は、板状の絶縁性のセラミック部材(例えばアルミナ)50の内側に導電性の内側コネクタ部23を備えるとともに、外側に外側コネクタ部25を備えたものであり、それらはビア51により電気的に接続されている。
c)次に、固体電解質型燃料電池スタック5の製造方法について、図5及び図6に基づいて説明する。
尚、図5では、前記図1よりも多くの固体電解質型燃料電池スタック3及びインターコネクト13が配列された例を挙げて説明する。また、図5(a)、(b)の「上」、「下」は、図5(c)にて紙面表側及び図6にて上側になるものを「上」とし、図5(c)にて紙面裏側及び図6にて下側になるものを「下」として示したものである。更に図6は図5の左側から見た状態を示したものである。
(第1工程)
まず、図5(a)に示す様に、打ち抜き加工により、例えばSUS430からなる長尺のメタルフレーム(例えば縦20cm×横200cm×厚み0.3mm)を製造した。
具体的には、その長手方向に沿って、正方形の開口部(縦14cm×横14cm)36、47が、3cmの間隔を開けて配置された第1及び第2の金属板材31、33を製造した。
尚、第1及び第2の金属板材31、33には、各開口部36、47の中間位置に、幅方向に向かって、後述する第4工程にて、第1及び第2の金属板材31、33を折り曲げ易いように、細い筋のような圧痕32、34が形成してある。
(第2工程)
次に、図5(b)に示す様に、各開口部36、47を気密して塞ぐようにして、別途製造した固体電解質型燃料電池セル3及びインターコネクタ13を、それぞれ第1及び第2の金属板材31、33にろう付けした。
具体的には、第1の金属板材31には、図5の左側から、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とを交互に配置した。つまり、固体電解質型燃料電池セル3は、その外側(図6の上方)に空気極21が、内側(図6の下方)に燃料極19がくるように配置し、インターコネクタ13は、その外側(図5(b)の表側)に外側コネクタ部23が、内側(図5(b)の裏側)に内側コネクタ部25がくるように配置した。
一方、第2の金属板材33には、図5の左側から、インターコネクタ13と固体電解質型燃料電池セル3とを交互に配置した。つまり、インターコネクタ13は、その外側(図6の下方)に外側コネクタ部23が、内側(図6の上方)に内側コネクタ部25がくるように配置し、固体電解質型燃料電池セル3は、その外側(図5(b)の裏側)に空気極21が、外側(図5(b)の表側)に燃料極19がくるように配置した。
尚、固体電解質型燃料電池セル3は、周知の燃料極支持膜型のセルであり、定法に従って、燃料極19のグリーンシート上に、固体電解質体35の材料を印刷し、その上に空気極21の材料を印刷し、その後焼成したものである。また、インターコネクタ13は、例えばアルミナシートにビア51を形成したものを焼成し、その後、両面に例えば無電解ニッケルメッキにより、内側コネクタ部23及び外側コネクタ部25を形成したものである。
(第3工程)
次に、図5(c)に示す様に、第2の金属板材33の上に第1の金属板材31を重ね合わせ、その長手方向に沿って、幅方向の両側をレーザ溶接して、筒状の金属部材9を製造した。つまり、両金属板材31、33の短手方向両側端を接合することにより、(長手方向に沿った貫通穴である)燃料ガス流路11を備えた板状の金属部材9を製造した。
(第4工程)
次に、図5(d)に示す様に、金属部材9の長手方向両端側(同図左右方向)から圧縮力を加え、前記圧痕32、34部分にて、金属部材9をジグザグに折り曲げて、即ち、折り曲げる方向を180°づつ切り替えて折り畳んで、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが、同軸上に配置されるようにして積層し、電気的に接続した。
これによって、ジグザク状に屈曲した燃料ガス流路11に沿って、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが対向して接触した状態で順次配列された固体電解質型燃料電池スタック5を製造した。
尚、図5(d)では、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13との配置が明瞭になるように、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とを分離して記載してあるが、実際は接触している。
d)次に、本実施例の効果を説明する。
上述した様に、本実施例では、筒状の金属部材9の板厚方向の両側にて、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とが対向するようにして、金属部材9の長手方向に交互に配置している。そして、金属部材9の長手方向両側から押圧して、金属部材9を固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13との間で180°折り曲げてジグザク形状としている。これによって、固体電解質型燃料電池セル3とインターコネクタ13とを同一軸上に積層して電気的に接続した固体電解質型燃料電池スタック5を形成している。
従って、この様な固体電解質型燃料電池スタック5では、従来の様に、多数の構成部品と多数のシール箇所を必要としないので、その製造が容易であり、しかも構成を簡易化してサイズを小さくすることができるので、体積当たりの発電密度を高めることができる。
また、従来の様に、外部からの押圧力によって、スタックの各段のシールと電気的導通を確保する必要がなく、単に導通を確保するために押圧力を加えれば済むため、各部材の寸法精度や使用中の熱サイクルによる影響が少なく、優れたシール性及び電気的導通性を容易に実現することができる。
また、金属部材9の気密性はレーザ溶接により確保し、電気的導通は積層方向への押圧力で確保できるので、その製造が容易である。
更に、固体電解質型燃料電池セル3やインターコネクタ13などの熱膨張は、薄い金属板材の変形により吸収することも可能であるため、熱サイクルに対する耐久性が高いという利点もある。
この様に、本実施例によれば、体積当たりの出力密度の高い燃料電池を、簡単な部品と簡易な製造プロセスにより、低コストで実現できるとともに、高いシール信頼性と高い電気導通信頼性を確保することができるという顕著な効果を奏する。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
実施例の固体電解質型燃料電池スタック等を破断して示す説明図である。 燃料ガス流路における固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとの配置状態を模式的に示す説明図である。 固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとを分離し拡大して示す説明図である。 固体電解質型燃料電池セルの燃料極を示す平面図である。 固体電解質型燃料電池スタックの製造工程を示す説明図である。 固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとを分離し模式的に示す説明図である。
符号の説明
1…固体電解質型燃料電池システム
3…固体電解質型燃料電池セル
5…固体電解質型燃料電池スタック
9…金属部材
11…燃料ガス流路
13…インターコネクタ
19…燃料極
21…空気極
23…内側コネクタ
25…外側コネクタ
31、33…金属板材
35…固体電解質体
50…セラミック部材

Claims (12)

  1. 燃料ガスに接する燃料極と支燃性ガスに接する空気極とを有する固体電解質体を備えた固体電解質型燃料電池セルを、複数積層した固体電解質型燃料電池スタックにおいて、
    前記複数の固体電解質型燃料電池セルが、ガス流路に沿って配置されるとともに、前記ガス流路は少なくとも屈曲した部分を有し、屈曲したガス流路に沿って配置されるとともに、前記各固体電解質型燃料電池セルの各極は、それぞれ前記ガス流路内とガス流路外とに分かれて露出し、
    且つ、前記複数の固体電解質型燃料電池セルは、前記積層方向にて電気的に接続されていることを特徴とする固体電解質型燃料電池スタック。
  2. 前記積層方向の同軸上に、前記複数の固体電解質型燃料電池セルが配置されていることを特徴とする前記請求項1に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  3. 前記ガス流路に沿って、複数の導電性を有するインターコネクタが配置されるとともに、該各インターコネクタの一方側と他方側とは、それぞれ前記ガス流路内とガス流路外とに分かれて露出し、
    且つ、前記複数の固体電解質型燃料電池セルは、前記複数のインターコネクタを介して前記積層方向にて電気的に接続されていることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  4. 前記積層方向の同軸上に、前記複数の固体電解質型燃料電池セル及び前記複数のインターコネクタが配置されていることを特徴とする前記請求項3に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  5. 前記ガス流路が、筒状の金属部材により形成されていることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  6. 前記金属部材が、2枚の金属板材を重ね、前記ガス流路に沿った側端側にて封止した構造であることを特徴とする前記請求項5に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  7. 前記金属板材には、前記ガス流路に沿って、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとが交互に配置されていることを特徴とする前記請求項6に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  8. 前記一方の金属板材と他方の金属板材とにおいて、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとが向かい合わせに配置されていることを特徴とする前記請求項6又は7に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  9. 前記ガス流路が、燃料ガスの流路であることを特徴とする前記請求項1〜8のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池スタック。
  10. 長尺の筒状の金属部材の長手方向に沿って、複数の固体電解質型燃料電池セルを配置するとともに、その配置の際には、各固体電解質型燃料電池セルの各極が、それぞれ前記金属部材の内側と外側とに分かれて露出するように配置し、その後、前記金属部材を折り曲げて、前記複数の固体電解質型燃料電池セルを積層方向に配置して、電気的に接続することを特徴とする固体電解質型燃料電池スタックの製造方法。
  11. 金属部材の向かい合う両側において、その長手方向に沿って、前記固体電解質型燃料電池セルとインターコネクタとを交互に配置するとともに、前記固体電解質型燃料電池セルと前記インターコネクタとを向かい合わせに配置し、その後、前記金属部材を折り曲げて、前記複数の固体電解質型燃料電池セル及び前記複数のインターコネクタを積層方向に配置し、前記複数の固体電解質型燃料電池セルを前記複数のインターコネクタを介して電気的に接続することを特徴とする請求項10に記載の固体電解質型燃料電池スタックの製造方法。
  12. 2枚の金属板材の長手方向に沿った側端側を接合して、前記長手方向にガス流路を有する前記筒状の金属部材を製造することを特徴とする請求項10又は11に記載の固体電解質型燃料電池スタックの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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