JP5591743B2 - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は,固体酸化物形燃料電池に関する。
電解質に固体酸化物を用いた固体酸化物形燃料電池(以下,「SOFC」又は単に「燃料電池」とも記す場合がある)が知られている。SOFCは,例えば,板状の固体電解質体の各面に燃料極と空気極とを備えた燃料電池セルを多数積層したスタック(燃料電池スタック)を有する。燃料極および空気極それぞれに,燃料ガスおよび酸化剤ガス(例えば,空気中の酸素)を供給し,固体電解質体を介して化学反応させることで,電力を発生させる。
燃料電池セルは,一対のインターコネクタ,燃料電池セル本体(空気極,固体電解質体,燃料極が積層されたもの)を有する。燃料電池セル本体とインターコネクタの電気的接続のために,集電体が配置される。
ここで,燃料電池セルが温度変化等により変形した際に,燃料電池セル本体とインターコネクタの電気的接続が解除される可能性がある。例えば,集電体が塑性変形することで(例えば,座屈),集電体−燃料電池セル本体間,または集電体−インターコネクタ間の接触が断たれ,燃料電池セル本体とインターコネクタの電気的接続が解除される可能性がある。
次のような場合,集電体が変形しやすくなる。即ち,集電体に塑性変形し易い材料を用いる可能性が有る。固体電解質層,集電体,インターコネクタ,フレーム等の部材の全てに硬い材質を用い,SOFCのスタックを作製,組み付けると(ボルト締め付け),固体電解質層が割れる可能性がある。このため,アノード側の集電体に軟らかい材質,若しくはスポンジ状の材質が用いられることがある。この場合,高温により集電体が塑性変形(例えば,座屈)する可能性が高くなる。
なお,起動→運転→停止を繰り返して使用しても気密性を失うことなく,十分な熱サイクル特性を有し,長期間にわたり安定して作動できる支持膜式固体酸化物形燃料電池の作製方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−319286号公報
本発明は,燃料電池セル本体とコネクタ間の電気的導通の確実性を向上した固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池は,空気極層,固体電解質層,燃料極層を有する板状の燃料電池セル本体と,前記空気極層,前記燃料極層の一方と面的に接触して電気的に接続される第1の主面と,前記第1の主面の反対側に位置する第2の主面とを有する集電体と,前記集電体の第2の主面と面的に接触して電気的に接続される,板状のコネクタと,前記燃料電池セル本体の前記固体電解質層に接続し,前記燃料電池本体と共に対向する二つの前記コネクタで挟まれた内部空間を空気極層側,燃料極層側の空間に分画する,板状の導電性セパレータと,前記空気極層,前記燃料極層の前記一方と,前記導電性セパレータとを電気的に接続する導電性部材と,前記導電性セパレータと前記コネクタとの間に配置されて,前記導電性セパレータと前記コネクタとを電気的に接続し,前記空気極層,前記燃料極層の前記一方の少なくとも一部が収容される貫通孔を有する,板状の導電性フレームと,を具備する。
集電体が変形した場合でも,導電性部材,導電性セパレータ,および導電性フレームによって,空気極層,燃料極層の一方と,コネクタの間での電気的導通が確保される。
なお,「板状の」コネクタ,燃料電池セル本体,導電性セパレータまたは導電性フレームは,その表面にガス流路を形成する凹凸状を有するものも含む。
ここで,前記導電性セパレータと前記導電性フレーム,および前記導電性フレームと前記コネクタがそれぞれ,通電性を有する金属層を介して結合されてもよい。
導電性セパレータ,導電性フレーム,およびコネクタの電気的接続の確実性を向上できる。
なお,金属層を導電性フレームの貫通孔の全周に形成することで,導電性フレームの内部を気密に封止することが可能となる。
導電性セパレータ,前記導電性フレーム,および前記コネクタが,FeおよびNiの少なくとも何れかを含む金属から構成できる。このような金属として,フェライト系あるいはオーステナイト系のステンレスが挙げられる。
このような金属材料を用いることで,導電性セパレータ,前記導電性フレーム,および前記コネクタの導電性と耐久性の両立が可能である。例えば,溶接により金属層を形成することが容易となる。
本発明によれば,燃料電池セル本体とコネクタ間の電気的導通の確実性を向上した固体酸化物形燃料電池を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池10を表す斜視図である。 燃料電池セル100の断面図である。 燃料電池セル100の分解斜視図である。 燃料電池セル100の断面図である(集電体181変形時)。 本発明の比較例に係る燃料電池セル100xの断面図である。 燃料電池セル100xの断面図である(集電体181変形時)。 本発明の変形例に係る燃料電池セル100aの断面図である。 燃料電池セル100aの断面図である(集電体181変形時)。
(第1の実施形態)
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は,本発明の第1の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(燃料電池スタック)10を表す斜視図である。固体酸化物形燃料電池10は,燃料ガスと酸化剤ガスの供給を受けて発電する装置である。
燃料ガスとしては,水素,還元剤となる炭化水素,水素と炭化水素との混合ガス,及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス,これらのガスに水蒸気を混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず,例えば,天然ガス,ナフサ,石炭ガス化ガス等が挙げられる。この燃料ガスとしては水素が好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし,2種以上を併用することもできる。また,50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
酸化剤ガスとしては,酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。更に,この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの酸化剤ガスのうちでは安全であって,且つ安価であるため,空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
固体酸化物形燃料電池10は,略直方体形状をなし,上面11,底面12,貫通孔21〜28を有する。貫通孔21〜24は,上面11,底面12の辺近傍(後述の燃料極フレーム160の辺近傍)を貫通し,貫通孔25〜28は,上面11,底面12の頂点近傍(後述の燃料極フレーム160の頂点近傍)を貫通する。貫通孔21〜28にはそれぞれ,連結部材(締結具であるボルト41〜48,ナット51〜58)が取り付けられる。なお,ナット53,54,57は,判りやすさのために,図示を省略している。
上面11側の貫通孔21〜24の開口に,部材60が配置される。部材60(部材62)の貫通孔,貫通孔21〜24にボルト41〜44が挿通され,ナット51〜54がねじ込まれる。
部材60は,部材62,導入管61を有する。部材62は,略円筒形状をなし,略平面状の上面および底面,曲面状の側面に,導入管61は上面と底面間を貫通する貫通孔を有する。部材62の貫通孔と導入管61の貫通孔とが連通する。
部材62の貫通孔と貫通孔21〜24の径は略同一である。これらの径より,ボルト41〜44の軸の径が小さいことで,部材62の貫通孔とボルト41〜44の軸間,および貫通孔21〜24とボルト41〜44の軸間をガス(酸化剤ガス(空気),発電後の残余の燃料ガス,発電後の残余の酸化剤ガス,燃料ガス)が通過する。即ち,酸化剤ガス(空気),燃料ガスが導入管61から流入し,貫通孔21,24をそれぞれ経由して,固体酸化物形燃料電池10内に流入する。発電後の残余の酸化剤ガス(空気),発電後の残余の燃料ガスが固体酸化物形燃料電池10から流入し,貫通孔23,22をそれぞれ経由して,導入管61から流出する。
固体酸化物形燃料電池10は,発電単位である平板形の燃料電池セル100が複数個積層されて構成される。複数個の燃料電池セル100が電気的に直列に接続される。
図2は,燃料電池セル100の断面図である。図3は,燃料電池セル100の分解斜視図である。
図2に示すように,前記燃料電池セル100は,いわゆる燃料極支持形タイプの燃料電池セルであり,上下一対の金属製のインターコネクタ110(1),110(2)の間に,燃料電池セル本体140が配置される。燃料電池セル本体140とインターコネクタ110(1),110(2)の間に,空気流路101,燃料ガス流路102が配置される。
燃料電池セル本体140は,空気極(カソード)機能層141,反応防止層142,固体電解質層143,燃料極(アノード)機能層144,燃料極(アノード)基板層145が積層されて構成される。
空気極機能層141は,空気極層として機能する。空気極機能層141の材料としては,例えば,各種の金属,金属の酸化物,金属の複酸化物等を用いることができる。金属としては,Pt,Au,Ag,Pd,Ir,Ru及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。更に,金属の酸化物としては,La,Sr,Ce,Co,Mn及びFe等の酸化物(La,SrO,Ce,Co,MnO及びFeO等)が挙げられる。また,複酸化物としては,少なくともLa,Pr,Sm,Sr,Ba,Co,Fe及びMn等を含有する複酸化物(La1−xSrCoO系複酸化物,La1−xSrFeO系複酸化物,La1−xSrCo1−yFe系複酸化物,La1−xSrMnO系複酸化物,Pr1−xBaCoO系複酸化物及びSm1−xSrCoO系複酸化物等)が挙げられる。
反応防止層142は,空気極機能層141,固体電解質層143間での反応を制限するためのものである。その材質は特に限定されず,例えば,通常,CeOのCeの一部が少なくとも1種の希土類元素により置換されたCeO系酸化物が用いられる。
固体電解質層143の材料としては,例えばZrO系セラミック,LaGaO系セラミック,BaCeO系セラミック,SrCeO系セラミック,SrZrO系セラミック,及びCaZrO系セラミック等が挙げられる。
燃料極機能層144,燃料極基板層145の全体が燃料極層として機能する。
燃料極機能層144,燃料極基板層145の構成材料は同一でもよく,同一でなくても良い。燃料極機能層144,燃料極基板層145の構成材料を同一とする場合,これらの熱膨張係数が同程度となり,熱処理時や高温での作動時にこれらの間での剥離を抑制する効果がより大きい。
なお,燃料極機能層144,燃料極基板層145の構成材料として,例えば,金属,金属の酸化物,金属の複酸化物,金属と金属の酸化物の混合物などを用いることができる。
金属としては,Pt,Au,Ag,Pd,Ir,Ru,Ni及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。
更に金属の酸化物としては,固体電解質層143と同等の材料で,例えばZrO系セラミック,LaGaO系セラミック,BaCeO系セラミック,SrCeO系セラミック,SrZrO系セラミック,及びCaZrO系セラミック等が挙げられる。
金属と金属の酸化物の混合物として,例えば,Ni金属とZrO系セラミックの混合物が挙げられる。なお,この場合,NiOとZrO系セラミックの混合物を初期材料(燃料電池セル100動作開始前の構成材料)として用いることができる。燃料極側では還元雰囲気に曝されるために,還元反応が進行した結果,NiOとZrO系セラミックの混合物が,Ni金属とZrO系セラミックの混合物に変化するからである。
また,燃料極基板層145内での燃料の拡散を促進するため,燃料極基板層145の空孔率を燃料極機能層144より高く設定することが望ましい。
図3に示すように,燃料電池セル100は,上下一対のインターコネクタ110(1),110(2)の間に,ガスシール部120,セパレータ130,燃料極フレーム160,集電体181を備え,それらが積層されて一体に構成されている。なお,後述の理由により,燃料極フレーム160,インターコネクタ110(2)間(燃料極側)に,ガスシール部は配置されない。
空気極機能層141とインターコネクタ110(1)との間に,その導通を確保するために集電体147が配置されている。燃料極基板層145とインターコネクタ110(2)との間に,その導通を確保するために集電体181が配置されている。集電体181の上面(第1の主面)が燃料極基板層145と電気的に接続される。集電体181の下面(第2の主面)がインターコネクタ110(2)(コネクタ)と電気的に接続される。
集電体181は,多孔質の金属(例えば,Ni)から構成される。集電体181は,多孔質のため,潰れ易く,後述のように,高温等に起因する応力の印加により塑性変形する可能性がある。
一方,集電体147は,非多孔質(多孔質でない)の金属(例えばステンレス)から構成され,座屈等の塑性変形は事実上無視できる。なお,集電体147を多孔質とすることも可能である。
以下,燃料電池セル100を構成する各部材について,更に詳細に説明する。なお,燃料電池セル100の平面形状は正方形であるので,燃料電池セル100を構成する各部材の平面形状も正方形に形成することが望ましい。各部材を正方形とする場合,ボルトで締め付けた際に燃料電池セル本体140面内にほぼ均一に荷重を印加することが可能となり,荷重の不均一による燃料電池セル本体140の割れなどを抑制する効果が大きい。
なお,各部材の平面形状は,「正方形」に限らず,他の平面形状とすることも可能である。例えば,長方形,円形などが挙げられる。他の平面形状とした場合では,燃料電池セル本体140面内の荷重をある程度均一にすることができる。
インターコネクタ110(1),110(2)は,例えばフェライト系ステンレスからなる厚み0.3〜2.0mmの板材であり,その外縁部には,前記ボルト41〜48が貫挿される例えば直径10mmの丸孔である貫通孔21〜28が,等間隔に形成されている。インターコネクタ110(2)は,「前記集電体の第2の主面と電気的に接続される,コネクタ」に対応する。
ガスシール部120は,空気極機能層141側に配置され,例えばマイカからなる厚み0.2〜1.0mmの枠状の板材であり,その四隅の角部には,前記ボルト45〜48が貫挿される各貫通孔25〜28が形成されている。
このガスシール部120の四方の各辺の縁部には,前記ボルト41〜44が貫挿される各貫通孔21〜24と連通するように,その辺に沿って,ガスの流路となる略長方形状(長さ100mm×幅10mm)の貫通孔121〜124が形成されている。つまり,各貫通孔121〜124は,積層方向から見た場合,各貫通孔21〜24を含むように形成されている。
ガスシール部120には,中央の正方形の開口部125と左右の貫通孔121,123と連通するように,ガスシール部120の右左の枠部分に,細径(長さ20mm×幅5mm)のガス流路となる長方形の切り欠き127がそれぞれ4本ずつ形成されている。
なお,この切り欠き127は,貫通孔として形成しても良く,ガスシール部120の一方の表面を掘って形成された溝でも良い。また,切り欠き127は,レーザやプレス加工によって形成できる。
この切り欠き127のガス流路の流れ方向(図3左右方向)における断面積(流れ方向と垂直の断面積)は,各貫通孔121,123の流れ方向(図3上下方向:積層方向)における断面積(流れ方向と垂直の断面積)より小さく設定されている。また,各切り欠き127は,左右の辺の中点を結んだ線を中心とした線対称となるように配置されているが,その本数については,例えば1つの辺について6本以上など,適宜設定すればよい。
セパレータ130は,燃料電池セル本体140の外縁部の上面に接合して空気流路101と燃料ガス流路102との間を遮断するものであり,「固体電解質層に接続され,前記空気極層側,前記燃料極層側の空間を分画する,導電性セパレータ」として機能する。セパレータ130は,例えばフェライト系ステンレスからなる厚み0.02〜0.30mmの枠状の板状であり,その中央の正方形の開口部135には,開口部135を閉塞するように前記燃料電池セル本体140が接合される。
このセパレータ130においても,前記ガスシール部120と同様に,その四隅の角部に同形状の各貫通孔25〜28が形成されるとともに,四方の各辺に沿って(第1ガス流路となる)同形状の各貫通孔131〜134が形成されている。
燃料極フレーム160は,燃料ガス流路102側に配置され,中央に開口部165を備えた例えばフェライト系ステンレスからなる厚み0.5〜2.0mmの枠状の板材である。前記燃料極フレーム160は,前記セパレータ130と同様に,その四隅の角部に同形状の各貫通孔25〜28が形成されるとともに,四方の各辺に沿って,ガス流路となる各貫通孔161〜164が形成されている。
この燃料極フレーム160にも,対向する各枠部分に,開口部165と貫通孔162,164と連通するように,細径(長さ20mm以下×幅5mm)のガス流路となる切り欠き167がそれぞれ4本ずつ設けられている。
本実施形態に係る燃料電池セル100は,金属層182,183,導電性部材184を有する。
金属層182は,セパレータ130の下面と燃料極フレーム160の上面を電気的に接続する。金属層183は,燃料極フレーム160の下面とインターコネクト110(2)の上面を電気的に接続する。
これらの金属層182,183を燃料極フレーム160の枠部(燃料極フレーム160の開口部165の周囲)に配置することで,燃料極フレーム160の開口部165を外部から気密に封止できる。このように,金属層182,183を封止層として用いることで,燃料極側でガスシール部を不要とできる。例えば,セパレータ130の下面と燃料極フレーム160の上面をレーザ溶接,抵抗溶接,ろう付け(セパレータ130および燃料極フレーム160の構成材料より低融点の金属を接着剤として用いる固着)することで,金属層182(溶接層)を形成できる。同様に,燃料極フレーム160の下面とインターコネクタ110(2)の上面をレーザ溶接,抵抗溶接,ろう付けすることで,金属層183(溶接層)を形成できる。
導電性部材184は,例えば,Ag,Pd,Pt,またはNiを主成分とする金属または金属ペーストにより構成される金属箔または金属膜である。導電性部材184は,例えば,Ag等を主成分とする金属を含むペーストを印刷等で塗布し,焼成することで形成できる。導電性部材184は,燃料電池セル本体140側面に配置され,セパレータ130と燃料極基板層145を電気的に接続する。導電性部材184は,「導電性セパレータと前記コネクタとを電気的に接続する導電性部材」として機能する。
この結果,図2に示すように,インターコネクタ110(1),110(2)間の電気的接続は,次の2つの経路によって確保される。
(1)燃料極基板層145および集電体181を経由する経路(電流I1)
(2)燃料極基板層145,導電性部材184,セパレータ130,金属層182,燃料極フレーム160,金属層183を経由する経路(電流I2)
このため,図4に示すように,集電体181の座屈などによる燃料極基板層145,インターコネクタ110(2)間の電気的接続が遮断された場合でも,経路(2)での導通(電流I2)が確保される(インターコネクタ110(1),110(2)間の導通確保)。
既述のように,集電体181は,比較的潰れやすい材料から構成される。これは,インターコネクタ110(1),110(2),燃料電池セル本体140,集電体147,181を積層し,締結具(ボルト41〜48,ナット51〜58)で締め付けたときに,燃料電池セル本体140,特に,固体電解質層143が割れることを防止するためである。集電体181が変形することで,燃料電池セル本体140に印加される応力が緩和される。
しかし,集電体181を比較的潰れやすい材料から構成したことで,例えば,固体酸化物形燃料電池10の運転時の高温による熱応力により,集電体181が塑性変形する(例えば,座屈)可能性が高くなっている。図4では,集電体181の変形により,集電体181−燃料電池セル本体140間,または集電体181−インターコネクタ110(2)間での接触が断たれている。この結果,燃料電池セル本体140−集電体181−インターコネクタ110(2)間での直接的な電気的導通が遮断されている。
本実施形態では,集電体181が座屈等変形した場合でも,金属層182,183,導電性部材184によって,燃料電池セル本体140−インターコネクタ110(2)間での電気的導通が確保される。
(比較例)
図5,図6は,本発明の比較例に係る燃料電池セル100xの断面図であり,それぞれ図2,図4に対応する。
燃料電池セル100xは,金属層182,183,導電性部材184を有せず,インターコネクタ110(1),110(2)間の電気的接続は,燃料極基板層145および集電体181を経由する経路(電流I1)のみに限定される。
このため,図6に示すように,集電体181による燃料極基板層145,インターコネクタ110(2)間の電気的接続が遮断された場合,インターコネクタ110(1),110(2)間の導通が確保されない。
(変形例)
図7,図8は,本発明の第1の実施形態の変形例に係る燃料電池セル100aの断面図であり,それぞれ図2,図4に対応する。
燃料電池セル100aは,導電性部材184に替えて,導電性部材185(第1の導電性部材)を有する。
導電性部材185は,Ag,Pd,Pt,またはNiを主成分とする金属または金属ペーストにより構成される金属箔または金属膜である。導電性部材185は,例えば,Ag等を主成分とする金属を含むペーストを印刷等で塗布し,焼成することで形成できる。導電性部材185は,燃料電池セル本体140a上面に配置され,セパレータ130と燃料極機能層144を電気的に接続する。
図7に示すように,燃料電池セル本体140の上面に,空気極機能層141(空気極層),反応防止層142,固定電解質層143が配置されず,燃焼極機能層144,燃焼極基板層145(燃料極層)のみが配置される領域を有する。導電性部材185が,この領域に配置され,燃焼極機能層144と電気的に接続される。
この結果,図7に示すように,インターコネクタ110(1),110(2)間の電気的接続は,次の2つの経路によって確保される。
(1)燃料極基板層145および集電体181を経由する経路1(電流I1)
(2)燃料極基板層145,燃料極機能層144,導電性部材185,セパレータ130,金属層182,燃料極フレーム160,金属層183を経由する経路3(電流I3)
このため,図8に示すように,集電体181による燃料極基板層145,インターコネクタ110(2)間の電気的接続が遮断された場合でも,経路(3)での導通(電流I3)が確保される(インターコネクタ110(1),110(2)間の導通確保)。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では,燃料極側に金属層182,183,導電性部材184を配置し,集電体181が変形した場合でも,燃料電池セル本体140の燃料極側とインターコネクタ110(2)間の電気的導通を確保している。
これに対して,空気極側に金属層182,183,導電性部材184を配置しても良い。この場合,集電体147が変形した場合でも,燃料電池セル本体140の空気極側とインターコネクタ110(1)間の電気的導通の確保が可能となる。
(2)上記実施形態では,燃料電池セル本体140とインターコネクタ110(2)間の電気的導通を確保している。
インターコネクタ110は,燃料電池セル100間での電気的導通を確保するために,燃料電池セル100間に配置される。このインターコネクタ110(2)を,固体酸化物形燃料電池10の上端または下端の端末コネクタとしてもよい。即ち,インターコネクタ110(2)に替えて,コネクタ一般への適用が可能である。
10 固体酸化物形燃料電池
11 上面
12 底面
21-28 貫通孔
41-48 ボルト
51-58 ナット
60 部材
61 導入管
62 部材
100 燃料電池セル
101 空気流路
102 燃料ガス流路
110 インターコネクタ
120 ガスシール部
121-124 貫通孔
125 開口部
127 切り欠き
130 セパレータ
131-134 貫通孔
135 開口部
140 燃料電池セル本体
141 空気極機能層
142 反応防止層
143 固体電解質層
144 燃料極機能層
145 燃料極基板層
147 集電体
160 燃料極フレーム
161-164 貫通孔
165 開口部
167 切り欠き
181 集電体
182,183 金属層
184,185 導電性部材

Claims (2)

  1. 空気極層,固体電解質層,燃料極層を有する板状の燃料電池セル本体と,
    前記空気極層,前記燃料極層の一方と面的に接触して電気的に接続される第1の主面と,前記第1の主面の反対側に位置する第2の主面とを有する集電体と,
    前記集電体の第2の主面と面的に接触して電気的に接続される,板状のコネクタと,
    前記燃料電池セル本体の前記固体電解質層に接続し,前記燃料電池セル本体と共に対向する二つの前記コネクタで挟まれた内部空間を空気極層側,燃料極層側の空間に分画する,板状の導電性セパレータと,
    前記空気極層,前記燃料極層の前記一方と,前記導電性セパレータとを電気的に接続する導電性部材と,
    前記導電性セパレータと前記コネクタとの間に配置されて,前記導電性セパレータと前記コネクタとを電気的に接続し,前記空気極層,前記燃料極層の前記一方の少なくとも一部が収容される貫通孔を有する,板状の導電性フレームと,
    前記導電性セパレータと前記導電性フレーム,および前記導電性フレームと前記コネクタをそれぞれ電気的に接続する金属層と,
    を具備することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記導電性セパレータ,前記導電性フレーム,および前記コネクタが,FeおよびNiの少なくとも何れかを含む金属から構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
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