JP2015032557A - 固体酸化物形燃料電池スタック及びセパレータ付インターコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性セラミックを用いたインターコネクタを用いつつ、積層方向の応力に起因するインターコネクタの割れ等の不具合を防止し得る固体酸化物形燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】本発明の固体酸化物形燃料電池スタックは、燃料極層20と空気極層22と固体電解質層21とを含む単セルCを、インターコネクタ1を介して複数個積層して構成される。インターコネクタ1は、導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体10と、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータ11とを備えている。インターコネクタ本体10及び第1のセパレータ11は、第1のセパレータ11の略中央に形成された開口部11aの全周を取り囲む接合部30を介して互いに接合され、インターコネクタ1は、第1のセパレータ11の部分を固定することにより積層されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インターコネクタを介して単セルを複数個積層した固体酸化物形燃料電池スタックと、この固体酸化物形燃料電池スタックに含まれるセパレータ付インターコネクタと、に関するものである。
従来から、電解質に固体酸化物を用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)が知られている。SOFCの構成単位である単セルは、例えば、平板状の固体電解質層の両面に配置した燃料極層と空気極層のそれぞれに燃料ガス及び酸化剤ガスを供給することで電力を発生する。また、このような単セルを複数個積層し、隣接する単セル間にインターコネクタを配置することで、固体酸化物形燃料電池スタック(以下、燃料電池スタックと呼ぶ)が構成される。SOFCに含まれるインターコネクタは、良好なガス気密性と導電性が要求されるので、例えば、金属材料を用いて形成することが可能である。しかし、SOFCは局所的に800℃を超える温度になることを考慮すると、耐熱性の観点から、金属材料に代えて導電性セラミックを用いて形成したインターコネクタを採用することが望ましい。このような導電性セラミックを用いたインターコネクタを備えた燃料電池に関連する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。特許文献1には、導電性セラミックを用いたインターコネクタ(セパレータ)と単セルとを交互に重ねて積層し、インターコネクタによって上下の単セルの燃料ガス及び酸化剤ガスのそれぞれの流路を隔離可能な構造が開示されている。また、特許文献2には、導電性セラミックを用いたインターコネクタ(セパレータ)と、このインターコネクタを補強する補強板とを設けた燃料電池の構造が開示されている。
特開平9−190829号公報 特開2000−223132号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構造は、導電性セラミックを用いたインターコネクタの全体がそのまま単セルとともに積層されるので、インターコネクタが積層方向に拘束された状態となり、積層方向への機械応力がかかる。また、導電部分と端部の温度差が生じたときの熱膨張率の差に起因した面方向への熱応力がかかる。これらの応力により、インターコネクタが割れる恐れがある。また特許文献1に開示された構造では、インターコネクタの導電部分以外の構成部分に対して流路孔の形成などの複雑な加工が必要になり、量産性の低下が避けられない。一方、特許文献2に開示された構造のように、導電性セラミックを用いたインターコネクタに加え、その周囲に補強板を設けたとしても、この補強板もセラミック製である以上、上記と同様、中央と端部の温度差が生じるので、上述の熱応力によって割れる問題は解決できない。仮に、特許文献2に示された補強板を金属製に置き換えたとしても、補強板が熱変形を起こすことになるので、インターコネクタの補強板としての機能を失う恐れがある。このように、上記従来のインターコネクタの構造によれば、導電性セラミックを用いてインターコネクタの耐熱性を高める場合、その構造上、応力による割れ等の不具合を防止することが困難であるという問題があった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、導電性セラミックを用いたインターコネクタを採用する場合、積層方向の応力や面方向の応力を逃がす構造をとることでインターコネクタの割れ等の不具合を確実に防止し得る固体酸化物形燃料電池スタックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックは、燃料極層と、空気極層と、固体電解質層とを含む単セルを、インターコネクタを介して、複数個積層した固体酸化物形燃料電池スタックであって、前記インターコネクタは、導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体と、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータとを備え、かつ、前記インターコネクタ本体は、前記第1のセパレータと、前記第1のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して、互いに接合されており、かつ、前記インターコネクタは、前記第1のセパレータの部分を固定することにより積層されていることを特徴としている。
本発明の固体酸化物形燃料電池スタックによれば、導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体は、中央の開口部の全周を取り囲む接合部を介して第1のセパレータと互いに接合されている。そして、隣接する単セルの間に第1のセパレータの部分を固定することで、複数の単セルが積層されている。従って、インターコネクタに対して積層方向や面方向の応力が加わったとき、単セルに固定されている第1のセパレータが変形することで応力を逃がすことができる。そのため、インターコネクタ本体の材料として金属よりも耐熱性に優れたセラミックを採用した場合であっても、インターコネクタの応力による割れを効果的に防止することができる。第1のセパレータは、例えば、インターコネクタ本体よりも薄い金属板を用いて形成することができる。これにより、インターコネクタにかかる応力に対して、第1のセパレータが変形することで、効果的に応力を緩和することができ、インターコネクタの割れを抑制することができる。
この場合、第1のセパレータの厚さを0.05mm以上0.5mm以下に設定することが望ましい。第1のセパレータの厚さが0.5mmを超えると、インターコネクタに加わる応力を十分に逃がすことができなくなる。また、第1のセパレータの厚さが0.05mmに満たないと耐久性が不十分になる。更に、この場合には、耐酸化耐久性が劣化するため、長期の信頼性がなくなる。
一方、第1のセパレータが、インターコネクタ本体よりも厚い金属板を用いることは、応力緩和構造として充分に機能しないため、好ましくない。
インターコネクタ本体は、SOFC使用温度領域において高い導電性を備えた材料であればよい。例えば、LaCrO3(ランタンクロマイト)系のセラミック材料を主成分とする材料を用いることができる。また、第1のセパレータの材料としては、例えば、アルミニウムを1〜10重量%(1重量%以上10重量%以下)含有する合金を用いることができる。これにより、第1のセパレータの表面に耐酸化性の高いアルミナの被膜を形成することができる。第1のセパレータのアルミニウムの含有量が1重量%に満たないと、アルミナの被膜形成が不十分になるため、長期に渡って耐久性が得られない。また、第1のセパレータのアルミニウムの含有量が10重量%を超えると、常温で第1のセパレータが硬くなり過ぎ、応力緩和に支障を来す。
本発明において、単セルは、固体電解質層を挟んで一方の側に燃料極層が配置され他方の側に空気極層が配置されたセル本体と、可撓性を有する金属板からなる第2のセパレータとを更に設け、これらのセル本体及び第2のセパレータを、第2のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して互いに接合してもよい。すなわち、第1のセパレータが接合されるインターコネクタと、第2のセパレータが接合されるセル本体とを共通の構造にすることで、固体酸化物形燃料電池スタックの製造性が向上する。これにより、セル本体に関してもインターコネクタと同様の応力緩和構造を設けることで、積層方向に対する機械応力や面方向に対する熱応力に対して応力緩和の効果が得られ、インターコネクタ本体に加えて、セル本体の変形や割れを効果的に防止することが可能となる。
また、上記課題を解決するために、本発明のセパレータ付インターコネクタは、燃料極層と、空気極層と、固体電解質層とを含む単セルを複数個積層した固体酸化物形燃料電池スタック用のセパレータ付インターコネクタであって、導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体を備え、かつ、前記インターコネクタ本体は、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータと、前記第1のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して、互いに接合されることを特徴としている。本発明のセパレータ付インターコネクタを用いて前記固体酸化物形燃料電池スタックを構成することにより、上述の作用効果を実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、固体酸化物形燃料電池スタックにおいて導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体を用いる場合であっても、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータをインターコネクタ本体に接合し、複数の単セル同士を第1のセパレータの接合部以外の部分で固定する構造を採用することで、インターコネクタに加わる応力を第1のセパレータの変形により逃がすことができる。よって、複雑な加工による量産性の低下を招くことなく、積層方向や面方向の応力に起因するインターコネクタの割れ等の不具合を防止し、信頼性の高い固体酸化物形燃料電池スタックを実現することができる。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池としての燃料電池スタックの斜視図である。 図1に示す燃料電池スタックを矢印A方向から見た模式断面図である 1個の単セルに関し、各構成要素を分解した状態の模式的な断面構造図である。 本実施形態のセパレータ付インターコネクタを構成するインターコネクタ本体及びインターコネクタ用セパレータの具体的な構造を示す図である。 接合部の材料としてガラスを採用する場合における図4(B)の変形例を示す図である 本実施形態の燃料電池スタックに関し、セパレータ付インターコネクタの製造方法の概略について説明する図である。
以下、本発明を適用した固体酸化物形燃料電池の一実施形態について具体的に説明する。図1は、本実施形態の固体酸化物形燃料電池としての燃料電池スタックSの斜視図を示している。また、図2は、図1に示す燃料電池スタックSを矢印A方向から見た模式断面図である。本実施形態においては、基本的な構成単位である単セルCを複数個積層した燃料電池スタックSが構成される。図1及び図2では、燃料電池スタックSが4つの単セルC(1)、C(2)、C(3)、C(4)を積層した構造を有する例を示しているが、一般には、より多数の単セルCを積層して燃料電池スタックSを構成することができる。
図1及び図2に示すように、燃料電池スタックSは、複数のボルトB1〜B10及び複数のナットNによって一体的に固定されている。燃料電池スタックSは、複数のボルトB1〜B10に対応する位置に貫通孔Hが形成され、上下1対のエンドプレートPによって上記4つの単セルCが挟まれた状態で固定されている。各ボルトB1〜B10のうち、図1の方形平面内の四隅に位置する4個のボルトB1、B4、B6、B9は、燃料電池スタックSを固定する連結部材としてのみ用いられる。一方、それ以外の6個のボルトB2、B3、B5、B7、B8、B10の各々は、上記連結部材に加えて、燃料ガス又は酸化剤ガスの流路の一部(入口又は出口)として機能する。
次に、図1の単セルCの基本構造について説明する。図3は、図2の1個の単セルCに関し、各構成要素を分解した状態の模式的な断面構造を示している。なお、図3においては、図2の両側の流路構造については省略している。図3に示す単セルCは、上側及び下側の2個のインターコネクタ本体10と、上側及び下側の2個のインターコネクタ用セパレータ11(本発明の第1のセパレータ)と、空気極側集電体12と、枠部13と、セル本体14と、燃料極側集電体15とを備えている。図3に示すように、インターコネクタ本体10とインターコネクタ用セパレータ11は、一体的にセパレータ付インターコネクタ1(以下、単にインターコネクタ1と呼ぶ)として機能する。図3に示す単セルCは、図1においてエンドプレートPに接していない単セルC(2)、C(3)に対応する。このように、図3の単セルCの上下において、それぞれインターコネクタ本体10及びインターコネクタ用セパレータ11からなる2個のインターコネクタ1(セパレータ付インターコネクタ)は互いに同じ構造である。よって、以下の説明は、単セルCの上下の2個のインターコネクタ1について共通である。
単セルCの発電機能を担うセル本体14は、下層側から順に、燃料極層20と、固体電解質層21と、空気極層22とが積層形成されてなる。燃料極層20は、水素源となる燃料ガスに接触し、単セルCのアノードとして機能する。燃料極層20の材料としては、金属が好ましく、例えば、Ni、Niとセラミック粒子からなるサーメット、Ni基合金を用いることができる。固体電解質層21は、イオン導電性を有する各種の固体電解質からなる。固体電解質層21の材料としては、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト系酸化物等を用いることができる。空気極層22は、酸素源となる酸化剤ガス(空気)に接触し、単セルCのカソードとして機能する。空気極層22の材料としては、例えば、LSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)等のペロブスカイト系酸化物、各種貴金属及び貴金属とセラミックとのサーメットを用いることができる。
インターコネクタ1は、図3の単セルCとその上層に隣接する単セルCとの間の電気的接続を担う。インターコネクタ用セパレータ11は、可撓性を有する金属製の薄板である。インターコネクタ用セパレータ11は、中央に形成された開口部11aを取り囲む接合部30を介してインターコネクタ本体10と接合され、隣接する2つの単セルCの間で燃料ガスと酸化剤ガスを隔離する役割がある。インターコネクタ本体10は、SOFC使用温度領域において高い導電性を備えた材料からなる。インターコネクタ本体10の材料としては、例えば、LaCrO3(ランタンクロマイト)系の導電性セラミックを用いることができる。また、インターコネクタ用セパレータ11の材料としては、例えば、アルミニウムを含有する金属合金を用いることができるが、この点については後述する。本実施形態において、インターコネクタ1の構造及び作用について詳しくは後述する。
空気極側集電体12は、セル本体14の空気極層22と、上側のインターコネクタ1との間の導通を確保する役割がある。空気極側集電体12の材料としては、例えば、Ag−Pd等の金属材料を用いることができる。また、燃料極側集電体15は、セル本体14の燃料極層20と、下側のインターコネクタ1との間の導通を確保する役割がある。燃料極側集電体15の材料としては、例えば、通気性を有するニッケルフェルト等を用いることができる。
枠部13は、セル本体14を単セルCに固定する役割があり、燃料極フレーム23と、セル本体用セパレータ24(本発明の第2のセパレータ)と、絶縁フレーム25と、空気極フレーム26とにより構成される枠体状の部材である。このうち、燃料極フレーム23は、積層方向で燃料極層20の側に配置され、セラミック等の絶縁材料を用いて形成される。絶縁フレーム25は、上下のインターコネクタ1の間を電気的に絶縁する役割があり、セラミック等の絶縁材料を用いて形成される。空気極フレーム26は、積層方向で空気極層22の側に配置され、金属材料を用いて形成される。これらの燃料極フレーム23、絶縁フレーム25、空気極フレーム26は、いずれも中央に比較的大きい同サイズの開口が形成され、平面視でセル本体14が開口に取り囲まれる位置関係にある。
また、枠部13のセル本体用セパレータ24は、上述のインターコネクタ用セパレータ11と同様、可撓性を有する金属製の薄板であり、中央に形成された開口を取り囲む接合部31を介してセル本体14の固体電解質層21の外周側の上面と接合されている。従って、セル本体14とセル本体用セパレータ24を平面視で見たとき、固体電解質層21はセル本体用セパレータ24よりも小さく、かつセル本体用セパレータ24の開口部よりも大きいサイズの方形に形成され、空気極層22はセル本体用セパレータ24の開口部よりも小さいサイズの方形に形成されている。
次に、本実施形態のインターコネクタ1(セパレータ付インターコネクタ)を構成するインターコネクタ本体10及びインターコネクタ用セパレータ11の具体的な構造について図4を参照して説明する。図4(A)は、インターコネクタ本体10及びインターコネクタ用セパレータ11の平面図を示し、図4(B)は、図4(A)に対応する側断面図を示している。
図4に示すように、インターコネクタ本体10の上面とインターコネクタ用セパレータ11の下面は接合部30を介して接合されている。具体的には、インターコネクタ用セパレータ11の中央には、平面視でインターコネクタ本体10より小さいサイズの開口部11aが形成されるので、この開口部11aを取り囲んで全周に接合部30が配置されている。よって、接合部30によりインターコネクタ本体10とインターコネクタ用セパレータ11との間を気密に封止することができる。
インターコネクタ用セパレータ11は、既に述べたように可撓性を有する金属製の薄板であるため、積層方向や面方向の応力を逃がす程度の厚さに形成する必要がある。具体的には、インターコネクタ用セパレータ11を0.05〜0.5mmの範囲内の厚さ(例えば、0.1mmの厚さ)に形成することが望ましい。インターコネクタ用セパレータ11の厚さが0.5mmを超えると、複数の単セルCを積層した状態で各々のインターコネクタ用セパレータ11に印加される応力を逃がすことが困難になる結果、応力に起因する割れ等の不具合を招く恐れがある。インターコネクタ用セパレータ11の厚さが0.05mmに満たないと、耐酸化性や耐食性が劣化して十分な耐久性を確保できなくなる。なお、図4(A)に示すように、インターコネクタ用セパレータ11には、図1のボルトB1〜B10に対応する各位置に円形の貫通孔が形成されている。
インターコネクタ用セパレータ11は、例えば、主成分が鉄(Fe)であり、かつ1〜10重量%程度のアルミニウムを含有する金属材料を用いて形成することが望ましい。すなわち、インターコネクタ用セパレータ11の表面にアルミナの被膜を形成することにより、耐酸化耐久性を向上させることができる。ただし、アルミニウムの含有量が1重量%に満たない程度の金属材料を用いる場合は、被膜形成が不十分となって上述の効果が弱くなる。一方、アルミニウムの含有量が10重量%を超える程度の金属材料を用いる場合は、インターコネクタ用セパレータ11が常温で硬くなり過ぎ、応力の緩和が困難になる。
また、図4(B)に示すように、インターコネクタ用セパレータ11は、インターコネクタ本体10を吊り下げた構造であって変形可能であるため、インターコネクタ用セパレータ11をインターコネクタ本体10よりも薄く形成するのが望ましい。この場合、インターコネクタ本体10の厚さは、上述のインターコネクタ用セパレータ11の厚さを考慮すると、0.5〜2.0mmの範囲内にすることが望ましい。一方、インターコネクタ本体10は、既に述べたように、LaCrO3(ランタンクロマイト)系の導電性セラミックを用いて形成されるため、特に高温の領域(例えば、700〜1000℃)で使用する場合に高い導電性を確保することができる。その結果、インターコネクタ本体10の電気抵抗による損失を低減し、燃料電池スタックSの発電性能の向上に寄与する。
接合部30を形成する材料の例としては、ロウ材を採用することができる。具体的には、接合部30を形成するロウ材として、Agと酸化物の混合体を用いることができる。Agと混合される酸化物としては、例えば、Al2O3(アルミナ)、CuO、TiO2、Cr2O3、SiO2を挙げることができる。また,接合部30を形成するロウ材として、Agと他の金属との合金(例えば、Ag−Ge−Cr、Ag−Ti、Ag−Al)を用いてもよい。
また、接合部30を形成する材料の他の例としては、ガラスを採用することができる。ガラスを用いて接合部30を形成する場合は、熱膨張率の差による応力印加時の割れを防止するため、インターコネクタ本体10及びインターコネクタ用セパレータ11と比較的近い熱膨張率を有するガラスを採用することが望ましい。
図4の接合部30は、材料の選択によっても異なるが、例えば、20〜100μm程度の厚さと、2〜6mm程度の横幅で形成される。
さらに、図5は、接合部30の材料としてガラスを採用する場合における図4(B)の変形例を示している。すなわち、図4(B)の接合部30は、インターコネクタ本体10とインターコネクタ用セパレータ11に挟まれた領域に配置されるのに対し、図5の変形例に係る接合部30aは、図4(B)と同様の領域に加えて、その内周側の領域に跨って配置されている。具体的には、図5の接合部30aは、インターコネクタ用セパレータ11の内周側の端部より内側(開口部11aの外縁部)の領域に配置され、インターコネクタ用セパレータ11の内周側の端部を全体的に覆うように配置されている。これにより、インターコネクタ用セパレータ11の内周側の端部を上下からガラスで挟む構造になるので、接合部30aに印加される上下方向の応力が均衡してガラスの割れを防止することができる。
以下、本実施形態の燃料電池スタックSに関し、インターコネクタ1(インターコネクタ本体10及びインターコネクタ用セパレータ11が互いに接合されてなるセパレータ付インターコネクタ)の製造方法の概略について補足的に説明する。まず、周知の手法で、LaCrO3系の導電性セラミックのシートを用いてインターコネクタ本体10を形成する。一方、例えば、上述の比率でアルミニウムを含有するフェライト系ステンレス鋼からなる板材を打ち抜くことにより、開口部11a(図4)を有するインターコネクタ用セパレータ11を形成する。
次いで、インターコネクタ本体10とインターコネクタ用セパレータ11とを互いに接合するための接合部30の形成を行う。ここでは、Agを主成分とするロウ材を用いた接合部30を形成する場合を例にとって説明する。図6に示すように、インターコネクタ本体10の外周側の上面に全周にわたってロウ材301を配置するとともに、インターコネクタ用セパレータ11の内周側の下面に全周にわたってロウ材302を配置する。例えば、ペースト状のAgを含むロウ材を所定領域に印刷することにより、それぞれのロウ材301、302を配置することができる。そして、ロウ材301、302を加熱溶融させた後、両者を一体化して固化させることで接合部30が形成され、図4(B)に示すような断面構造を有するインターコネクタ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池スタックSにおいては、隣接する単セルC同士の間にインターコネクタ1を介在させる場合、いわゆる吊り下げ構造を採用してインターコネクタ本体10をインターコネクタ用セパレータ11に接合したので、インターコネクタ本体10の割れを抑制して信頼性を高めることができる。すなわち、インターコネクタ本体10は、導電性のセラミック材料からなるため高い耐熱性を確保することができ、インターコネクタ用セパレータ11は、可撓性を有する金属板からなるので、インターコネクタ1に印加された応力を変形により吸収することができる。また、流路用の開口部はインターコネクタ用セパレータ11に設ければよいため、インターコネクタ本体10には複雑な加工が不要となり、量産性に優れている。さらに、接合部30は、インターコネクタ用セパレータ11に形成した開口部11aの全周を取り囲むように配置されるので、一方の単セルCの燃料ガスと他方の単セルCの酸化剤ガスを確実に隔離することができる。
なお、インターコネクタ用セパレータ11は、セル本体用セパレータ24と同一の材料及び同一の構造で形成してもよい。これにより、燃料電池スタックSの製造性の向上及び低コスト化に効果がある。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で多様な変更を施すことができる。例えば、インターコネクタ用セパレータ11は、可撓性を有する金属板を用いる限り、金属材料や形状を自在に変更することができる。また、接合部30は、インターコネクタ本体10をインターコネクタ用セパレータ11に接合して封止できれば、ロウ材やガラス以外の材料を用いることができる。また、それ以外のインターコネクタ1、空気極側集電体12、枠部13、セル本体14、燃料極側集電体15等の構成部材についても、本発明の目的を達成できる限り、本実施形態の内容に限定されることなく、多様な材料や構造を採用することができる。
1…インターコネクタ(セパレータ付インターコネクタ)
10…インターコネクタ本体
11…インターコネクタ用セパレータ
11a…開口部
12…空気極側集電体
13…枠部
14…セル本体
15…燃料極側集電体
20…燃料極層
21…固体電解質層
22…空気極層
23…燃料極フレーム
24…セル本体用セパレータ
25…絶縁フレーム
26…空気極フレーム
30、30a、31…接合部
301,302…ロウ材
S…燃料電池スタック
C…単セル
B1〜B10…ボルト
N…ナット
H…貫通孔
P…エンドプレート

Claims (7)

  1. 燃料極層と、空気極層と、固体電解質層とを含む単セルを、インターコネクタを介して、複数個積層した固体酸化物形燃料電池スタックであって、
    前記インターコネクタは、導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体と、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータと、を備え、
    かつ、前記インターコネクタ本体及び前記第1のセパレータは、前記第1のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して、互いに接合されており、かつ、前記インターコネクタは、前記第1のセパレータの部分を固定することにより積層されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池スタック。
  2. 前記第1のセパレータの厚さは、0.05mm以上であり、かつ、前記インターコネクタ本体よりも薄い金属板からなることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  3. 前記第1のセパレータは、アルミニウムを1重量%以上10重量%以下含有する合金により形成されることを特徴とする請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  4. 前記固体電解質層を挟んで一方の側に前記燃料極層が配置され他方の側に前記空気極層が配置されたセル本体と、
    可撓性を有する金属板からなる第2のセパレータと、
    を更に備え、
    前記セル本体と前記第2のセパレータとは、前記第2のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して互いに接合されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
  5. 燃料極層と、空気極層と、固体電解質層とを含む単セルを複数個積層した固体酸化物形燃料電池スタック用のセパレータ付インターコネクタであって、
    導電性のセラミック材料からなるインターコネクタ本体を備え、
    前記インターコネクタ本体は、可撓性を有する金属板からなる第1のセパレータと、前記第1のセパレータの略中央に形成された開口部の全周を取り囲む接合部を介して、互いに接合されることを特徴とするセパレータ付インターコネクタ。
  6. 前記第1のセパレータの厚さは、0.05mm以上であり、かつ、前記インターコネクタ本体よりも薄い金属板からなることを特徴とする請求項5に記載のセパレータ付インターコネクタ。
  7. 前記第1のセパレータは、アルミニウムを1重量%以上10重量%以下含有する合金により形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載のセパレータ付インターコネクタ。
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