JP2004018253A - 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム - Google Patents

保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004018253A
JP2004018253A JP2002179765A JP2002179765A JP2004018253A JP 2004018253 A JP2004018253 A JP 2004018253A JP 2002179765 A JP2002179765 A JP 2002179765A JP 2002179765 A JP2002179765 A JP 2002179765A JP 2004018253 A JP2004018253 A JP 2004018253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage
recording medium
storage environment
environment data
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002179765A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohisa Suzuki
鈴木 直久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2002179765A priority Critical patent/JP2004018253A/ja
Publication of JP2004018253A publication Critical patent/JP2004018253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】公知技術では、商品が収納されている容器が有人の管理環境下にあれば劣化商品を発見し、区分けすることができるが、無人状態で放置された場合や、保管環境制御装置がない状況下での品質変化を発見することはできない。
【解決手段】商品に添付されて、商品が保管された環境データを記録する記録媒体において、前記記録媒体は、少なくとも、外部装置から無線による前記商品の保管条件についての質問を受信する受信部と前記記録媒体の記憶部に記憶された商品の保管条件データを無線により外部装置に送信する送信部を備え、前記記録媒体が外部装置から前記保管環境データを無線で受信可能な場合は、前記受信部によって受信して前記記録媒体の記録部に記録し、かつ、記録媒体の一部として前記商品に添付された保管環境を逸脱した場合に不可逆に変化する表示手段によって表示する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
保管される温度、湿度、気圧、振動、紫外線照射、外気に含まれるガスなどにより影響を受ける商品の管理媒体及びそれを使用するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商品を輸送する場合に、商品が劣化しないように、商品を収納する場所を商品に合わせた輸送環境に整えて輸送する。
例えば、冷凍食品は、冷凍車に、ビール、ジュース等の清涼飲料は適温にコントロールされた輸送車に積載されて輸送される。
また、お茶、海苔等の食品、紙等の工業製品は、湿度がコントロールされた輸送車で輸送される。
また、振動、紫外線照射、外気に含まれるガスなどの保管環境によって、品質が劣化する製品は、前記保管環境が予め決められた条件を逸脱しないように配慮される。
【0003】
上記輸送条件制御に関しては、特開2001−5937号公報、特開2001−14504号公報で関連する技術が開示されている。
特開2001−5937号公報で開示されている技術は、商品を収容する収容容器に添付された非接触媒体に品物の保管環境データを収集させ、保管環境を制御する役目を担った外部装置に収集したデータを無線で送信するものである。
また、特開2001−14504号公報で開示されている技術は、商品を収容する収容容器に添付された非接触媒体に、品物の保管環境データを収集させ、収集した環境データを外部装置を経由してホストコンピュータに送信し、商品の劣化状態を判定記憶させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−5937号公報開示技術では、商品が収納されている容器が有人の管理環境下にあれば商品の劣化に気が付いて事前に劣化商品を発見し、区分けすることができるが、無人状態で放置された商品の劣化に対しては対応できない。
また、特開2001−14504号公報開示技術では、例えば、製品が店頭に陳列されている場合など、外部装置がない状況下での品質変化を発見することはできない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の保管環境データ記録媒体の請求項1に記載の発明は、商品に添付されて、商品が保管された環境データを記録する記録媒体において、前記記録媒体は、少なくとも、外部装置から無線による前記商品の保管条件についての質問を受信する受信部と前記記録媒体の記憶部に記憶された商品の保管条件データを無線により外部装置に送信する送信部を備え、前記記録媒体が外部装置から前記保管環境データを無線で受信可能な場合は、前記受信部によって受信して前記記録媒体の記録部に記録し、かつ、記録媒体の一部として前記商品に添付された保管環境を逸脱した場合に不可逆に変化する表示手段によって表示することを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、記録媒体は非接触ICタグであり、表示手段は温度、湿度、気圧、振動、紫外線照射、外気に含まれるガスなどの保管環境の条件を逸脱した場合に不可逆に変化する表示材料であることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、非接触ICタグは、保管環境の変化を感知するセンサーを備え、保管環境が保管条件を逸脱した場合は逸脱した保管環境データを自ら前記非接触ICタグのIC記録部に記録することを特徴とするものである。
【0008】
請求項4に記載の発明の、保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理システムは、請求項1〜3に記載の発明を使った保管環境管理システムにおいて、外部装置の読取り手段は、商品に定められた保管条件を保管環境データ記録媒体のIC記録部から無線で読み取り、前記定められた保管条件から逸脱した保管環境データを無線書込み手段によって前記保管環境データ記録媒体の記録部に記録し、前記保管環境データ記録媒体が外部装置から保管環境データを受信不能な場合は、記録媒体の一部として前記商品に添付された不可逆性の表示手段によって、定められた保管条件から逸脱した結果を表示することを特徴とするものである。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、ICタグの記録部に記録される逸脱した保管環境データには、少なくとも日付及び時間を表すデータが含まれていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システムについて説明する。
以下の説明では、保管環境管理の対象を温度とし、温度管理を主体として説明する。
図1は、本発明の保管環境データ記録媒体が貼付された商品を輸送手段で輸送している状態の説明図、図2は、本発明の保管環境データ記録媒体の一実施形態についての説明図、図3は、輸送過程の一実施形態についての説明図、図4は、データ記録媒体であるICチップのメモリの書き込みフォーマットの一実施形態についての説明図、図5は、センサー付きデータ記録媒体の一実施形態についての説明図、図6は、非接触ICタグの一実施形態についての説明図、図7は、非接触タグの他の実施形態についての説明図、図8は、本発明の保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理手順についての説明図、図9は、商品の保管温度変化と、保管環境データ記録媒体へのデータ記録の一実施例についての説明図、である。
【0011】
図1を参照して保存条件が設定されている商品を輸送する場合の輸送手段について説明する。
保存条件が設定されている商品の例として、牛乳、鮮魚、野菜、生花などが挙げられる。これらの商品は、商店においても、適温に調節されたショウケースに収納されて販売される。また、消費者が購入した後は、家庭の冷蔵庫の中に保管される。
輸送手段4の多くは、キャビネット型の輸送手段を使用し、収納ボックスの中には、温度調整のためのセンサが取り付けられ、図示していないが、キャビネット内の温度を一定に保つ冷房装置を備えている。
商品は、商品の1個1個に対し平均して冷気が伝わるように空間を設けて積載されている。
厳密には、商品毎に最適な保管環境条件が存在するが、家庭の冷蔵庫に収納される時は他の商品と一緒にされ、輸送される際も類似の保管条件の商品と混載で輸送されることから、保管条件を設定する場合は、最も低い温度に保管されなければならない商品に合わせて設定されている。したがってその範囲内の条件で輸送されれば良いことになっている。
【0012】
図1において、搭載されている商品3が乳製品の場合は、貼付されているラベルには、摂氏10度以下で保存するように明示されている。
本発明の場合のように、保管環境データが商品に添付されている非接触タグなど、保管環境データ記録媒体1に記録されている場合には、保管環境データ受信装置41で確認して、輸送手段の環境設定装置によって自動的に室内の温度を設定することができる。
【0013】
保管環境データ送受信装置41は、室内の空調装置とは独立して動作をするようになっており、室温が規定の温度を逸脱した場合に、警告を発し、その条件が一定時間継続した場合に、警告が発生された時間と、その後、例えば、10分〜30分毎にデータ信号を発生するように設定されている。
警告が発生された場合、商品に貼付された保管環境データ記録媒体1のデータ記録エリアには、例えば、10分毎に1ビット単位の記録が行われる。例えば、記録が始まった時間が記録されて、データ記録エリアに12ビットの記録が行われていた場合は、商品が保管条件から外れた環境下に120分曝されたことが解るようになっている。このことは、図3、図4、図5で詳細に説明する。
【0014】
図2を参照して保管環境データ記録媒体1について説明する。
保管環境データ記録媒体1の基材には、紙、またはプラスチック、または木材などが使用され、商品に貼付されたり、単独で商品の近くに置かれて使用される。
商品情報記入欄14は、商品情報を直接手書きしても良いし、別に用意したラベルを貼付しても良い。商品情報記入欄14には、商品の名称、内容物の成分表示、容量、製造年月日、賞味期限、保存条件などが表示される。
これらの表示は、商品の容器に直接表示される場合もあり、その場合は、当該ラベルには、ラベルの取扱いに関する情報等が印刷されている。
【0015】
図2に示す保管環境データ記録媒体1の表面(接着剤と逆側)には、不可逆に変化する表示材料12、13が形成されている。
不可逆に変化する表示材料12は、保管環境が制限条件の下限以下になった場合に不可逆に指示を発する材料で、例えば、不可逆に変化する表示材料13は、例えば保管環境が制限条件の上限以上になった場合に不可逆に指示を発する材料である。12と、13は入れ替わっても良い。
保管環境として下限が設けられる場合は、温度管理の例では、摂氏0度以下になった場合に商品が凍ってしまい、内容が変質してしまう場合などである。
輸送する側との契約で不可逆に変化する表示材料を上限下限両方にするか、上限だけにするかを決定する。
【0016】
温度センサーとしての示温材料には示温顔料が多く使用される。
示温顔料には、ある温度になると色が変色し、元の温度に戻ると元の色に戻る可逆型と、元の温度に戻っても変色したまま変らない、不可逆型がある。発色原理には、固相反応、熱分解、脱水、電子供与体受容体の電子授受、結晶構造の変化などを利用している。
湿度の変化に関しても温度の検知と同様、変色による検知方法が一般的で、各種の材料が市販されている。また、気圧、振動、紫外線照射、外気に含まれる各種ガス等に対してもそれぞれに検知センサーが用意されている。
【0017】
図2に示す保管環境データ記録媒体1の裏面(接着剤側)には、保管環境データ記録媒体2(または11、または110)が組み込まれている。
保管環境データ記録媒体1の基材に表示される商品情報表示部や、不可逆に変化する表示材料は、裏面では都合が悪いために表面に形成されている。前記保管環境データ記録媒体1もスペースがあれば表面に形成されていても良い。
保管環境データ記録媒体2(または11、または110)に関しては、図5、図6、図7で詳細に説明する。
【0018】
図3を参照して、送品が出荷され、最終地点まで輸送される場合について説明する。
商品3は、A図に示す工場30から輸送手段4に搭載されて出荷される。
輸送手段4のキャビネットの内部には温度センサが設置されており、決められた時間毎に室内の温度が測定され、設定された温度を逸脱すると運転者に警報で知らせるようになっている。
温度管理されて輸送される商品3は、C図に示すように、輸送途中の中間集積所としての倉庫31に一旦降ろされる。倉庫は、温度管理された倉庫となっているが、出入り口の扉が開いたままになっていると、倉庫内の温度が上がってしまう場合がある。そのためにこの倉庫には、保管環境データ記録媒体1に環境データを記録する装置が取り付けてある。
D図のように、商品引き取りのため前記とは別の輸送手段が倉庫31に立ち寄り、商品を運び出してE図の商店300に商品を配達する。
【0019】
図4を参照して保管環境データ記録媒体1のICチップの記録部について説明する。
ICチップの記録部は、書き替え不能なタイプのメモリとする場合と、電気的に書き替え可能なタイプのメモリとする場合がある。書き替え不能なタイプのメモリとする場合は、保管環境データ記録媒体1が回収できないシステムの場合に適用されることが多い。
図4の実施形態の場合は、ICチップを安価にするために、単なるメモリチップのみとした場合である。即ち、簡単なプログラム回路が組み込まれ、残りの部分は1レコード32ビットの記録部が4レコード設けてあるだけのICタグである。即ち、記録エリアの容量が128ビットのチップである。
【0020】
ここで説明する実施形態は、制限値を逸脱した場合に、“日”、“時”を書き込むシステムである。“年”、“月”は、商品の目視情報として記録されているために、内容劣化の有無をチェックするためのデータとして、必要かつ最小の情報に限定している。したがって、日付情報は、1桁目、R101から、R106までの6ビットで表現する。また、時間情報は、時、分まで記録するために、最低12ビット必要でR107から、R119まで使用し、R120以降は、10分毎に1ビットづつ書き込んで行くと、1レコード合計で120分まで記録できる。間隔を20分とすると4時間、30分とすると6時間分書き込むことができる。
途中日付情報を書き直すことが有っても、4回記録することができる。
また、1と2レコードの記録部を繋げて使用すれば30分毎のデータとして22時間の記録が可能で、4レコード使用した場合少なくとも44時間の記録が可能となり、中身の劣化は確実なものとなり目的は達せられる。
以上のことから、ICチップとしては記録部の容量が128ビットでも、利用可能であることが分る。
【0021】
複数の同一商品を纏めて輸送する場合は、輸送される全商品に保管環境データ記録媒体を貼付しなくても、環境データの平均値が採取可能な場所に保管環境データ記録媒体を1個置くことによって保管環境データ記録媒体費用を節約することも可能である。
またこの場合に以下に説明する繰り返し使用できる保管環境データ記録媒体を使用することも可能で、より経費の節約に繋げることが可能になる。
但しこれら何れの場合でも、不可逆に変化する表示材料は使い捨てになる。
【0022】
図5を参照して自らセンサーを備えた保管環境データ記録媒体2について説明する。
前述したように、保管環境データ記録媒体は、環境データを送信する記録装置が作動している場合には有効であるが、記録装置が作動しなかったり、誤って記録装置がない場所に商品が保管された場合を考慮して、不可逆に変化する表示材料の併用は必須となる。
【0023】
図5において、自らセンサーを備えた保管環境データ記録媒体2は、センサー21を備え、自ら記録したり、送信するための電源22を内蔵している。
センサーには、温度センサー、気圧センサー、湿度センサーなどがある。
前述したように、制限条件を逸脱した場合に、センサーが作動し、記録開始の時間データが必要なために、タイマー26を内蔵する。
ここでは、センサーに関しては、温度センサーの場合で説明する。センサーが逸脱した温度を検知するとスイッチが働き、電源をオンにし、AD変換回路23を経由してCPU24に対して温度情報を送信する。
また、CPU24はタイマーから時間情報を読み出し、メモリ25に逸脱した温度情報と温度情報に紐付けされた時間情報を記録する。
【0024】
外部装置からの問い合わせによってメモリに記録された温度逸脱情報を送信する場合は、アンテナ28で情報を受信し、メモリから保管環境データを読み出して発信回路27によって外部装置に送信する。
図5に示すような保管環境データ記録媒体は、電源、CPUを内蔵し、メモリも書き替え可能なタイプとすることが多く、記録媒体の費用も高額となるために繰り返し使用する対象として適している。
【0025】
図6、図7を参照して、一般に利用されている非接触ICタグについて説明する。図6、図7に示す実施形態は、図5で説明した情報記録媒体と比較すると構造が単純で、そのために多くは使い捨てにされる対象として利用される。
図6において、非接触ICタグ11は、ポリエステルなどの支持基材113上に形成された金属箔または導電性の印刷インキで形成されたアンテナ112に、ICチップ111が接続されている。
また、図7の非接触ICタグ110は、プラスチックや紙の支持基材1130の上に、印刷などの方法によってアンテナ1120が形成され、2つに分れたアンテナの間にICチップ1110が接続されている。
アンテナ1120の印刷に使用するインキの条件として、印刷インキにカーボン等を混入し導電性を付与させる必要があり、印刷された乾燥皮膜の状態で表面抵抗率を300Ω以下、好ましくは100Ω程度とする。
アンテナ1120と、ICチップ1110は、導電性接着剤(図示せず)を介して固定されている。
【0026】
図6、図7に示す非接触ICタグ(11、110)に使用されるICチップ(111、1110)の回路部分には、プログラム領域とメモリ領域があり、メモリ領域としては、32〜800bit程度のものが多用される。
また、チップの大きさは一辺の長さが0.5mm〜5mmの正方形または、長方形のものが多く使用される。
【0027】
図8を参照して本発明の保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理システムの管理手順について説明する。
輸送者は輸送手段であるコンテナ車の環境調節装置を点検する(S601)。次に、輸送商品を確認(S602)、輸送手段に積載する保管環境データ記録媒体を確認する(S603)。
製造を終えた商品中、輸送の対象となる商品(3)、点検済みの保管環境データ記録媒体(1)を輸送手段に積み込む(S604)。
輸送者は目的地に向けて輸送を開始(S605)し、輸送最終地点で商品を積み下ろす(S606)。輸送者は、保管環境データ読取り装置により、保管環境データ記録媒体のICチップに記録された保管環境データを読み取る(S607)。次いで、保管環境データ記録媒体に貼付されている不可逆に変化する表示材料を確認する(S608)。ステップ607で“OK”でも、ステップ608で“NO”の場合は“C”に進み、輸送した商品の劣化の有無を検査するために全商品を回収する。
ステップ608で“OK”の場合は、輸送作業終了とする。
【0028】
(実施例1)
図2を参照して本発明の保管環境データ記録媒体の一実施例について説明する。
116g/mの厚紙を葉書の大きさに裁断し、その片側に図7に示す非接触ICタグを貼付し、逆面には示温材料を貼付した。非接触ICタグを作製するために、5cm×10cmの大きさに裁断した25μmの厚さのポリエステルフィルムベースにまずアンテナを形成した。
アンテナは、印刷された乾燥皮膜の状態で表面抵抗率を100Ωとなるように導電性のインキを調整し、シルクスクリーン方式で2つの扇パターンを印刷した。さらに、導電性の接着剤によってICチップのアンテナ接続端子とアンテナを接続した。
ICチップは、モトローラ社製の静電結合型ICチップ“Bistatix”(800ビット書き替え可能型ICチップ)を使用した。
示温材料は、下限温度チェック材料としてCT5C―D(摂氏5度±1.5度用)を使用し、上限温度チェック材料として前記材料と同一のメーカー(NKボトラーズ社製ColdSNAPシリーズの製品)製品でCT25C―A(摂氏25度±1.5度用)を使用した。
【0029】
(実施例2)
実施例1で作製した保管環境データ記録媒体を牛乳パックに添付して恒温室に保管し、図3に示す経路で輸送したとの想定で、恒温室の温度を変化させた。
保管環境データ記録媒体は、水濡れしないように牛乳パック20個の外側にポリエステルの透明フィルムに挟んでポリプロピレンの紐で固定した。
恒温室に対し、図9に示すような温度変化を与えた。また、非接触ICタグには恒温室の温度変化に連動した保管環境データを送信装置から送信しICチップに記録するようにした。
図9において、縦軸は温度(摂氏)で、横軸は時間である。
時間H0に、恒温室に牛乳パックを入れて扉を閉め、時間H1まで温度T1に保った。時間H1から徐々に温度を上げ、恒温室の内部の温度は時間H2でT2となった。
温度T2は、牛乳パックが保管される温度として上限の温度で、この時点で前記送信装置はICチップに時間のデータを送信した。時間H2から30分後の時間H21に1ビットの記録信号を送信した。更に30分後の時間H22にやはり1ビットの記録信号を送信した。この時に恒温室内の温度は、T3になった。それから約21時間後の時間H3で温度T3から徐々に温度を下げて、時間H4で、温度をT1とし、想定実験を終了した。
実験後、牛乳パックと保管環境データ記録媒体を恒温室から取り出し、保管環境データ記録媒体のICチップに記録されたデータを読取り図9の温度推移を確認した。また、示温材料のCT25C―Aは橙色から赤色に変色していた。
【0030】
【発明の効果】
本発明の、保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理システムによれば、IC記録装置が設備されている場合には、IC記録装置によって製品に添付された非接触ICタグの記録部に保管環境データが記録され、また、保管環境が一定条件を逸脱する直前にフィードバック制御、例えば、温度の場合は、温度を下げることで品質の劣化を防ぐことができる。前記設備が無い場所の保管環境データは、添付されている不可逆型の表示材料の変化、例えば、変色の有無によって商品が制御された一定の環境下で保管、または、陳列されていたか否か、が判り、変色が無ければ品質の劣化がないことを保証することができる。
また、前記コントローラ及び、IC記録装置が故障した場合でも不可逆型の表示材料によって商品の劣化をつきとめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保管環境データ記録媒体が貼付された商品を輸送手段で輸送している状態の説明図
【図2】本発明の保管環境データ記録媒体の一実施形態についての説明図
【図3】輸送過程の一実施形態についての説明図
【図4】データ記録媒体であるICチップのメモリの書き込みフォーマットの一実施形態についての説明図
【図5】センサー付きデータ記録媒体の一実施形態についての説明図
【図6】非接触ICタグの一実施形態についての説明図
【図7】非接触タグの他の実施形態についての説明図
【図8】本発明の保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理手順についての説明図
【図9】商品の保管温度変化と、保管環境データ記録媒体へのデータ記録の一実施例についての説明図
【符号の説明】
1   本発明の保管環境データ記録媒体を貼付した商品表示ラベル
2   保管環境データ記録媒体
3   商品
4   輸送手段
11、110 非接触ICタグの一例
12、13 不可逆に変化する表示材料
14  商品情報表示部
21  センサー
22  電源
23  AD変換回路
24  CPU
25  メモリ
26  タイマー
27  発信回路
28  アンテナ
30  工場
31  倉庫
41  保管環境データ送受信装置
111、1110 ICチップ
112、1120 アンテナ
113、1130 支持基材
300 販売店
411 送受信データ

Claims (5)

  1. 商品に添付されて、商品が保管された環境データを記録する記録媒体において、
    前記記録媒体は、少なくとも、外部装置から無線による前記商品の保管条件についての質問を受信する受信部と前記記録媒体の記憶部に記憶された商品の保管条件データを無線により外部装置に送信する送信部を備え、
    前記記録媒体が外部装置から前記保管環境データを無線で受信可能な場合は、前記受信部によって受信して前記記録媒体の記録部に記録し、かつ、記録媒体の一部として前記商品に添付された保管環境を逸脱した場合に不可逆に変化する表示手段によって表示することを特徴とする保管環境データ記録媒体。
  2. 前記記録媒体は非接触ICタグであり、前記表示手段は、温度、湿度、気圧、振動、紫外線照射、外気に含まれるガスなどの保管環境の条件を逸脱した場合に不可逆に変化する表示材料であることを特徴とする請求項1に記載の保管環境データ記録媒体。
  3. 前記非接触ICタグは、保管環境の変化を感知するセンサーを備え、保管環境が保管条件を逸脱した場合は逸脱した保管環境データを自ら前記非接触ICタグのIC記録部に記録することを特徴とする請求項2に記載の保管環境データ記録媒体。
  4. 外部装置の読取り手段は、商品に定められた保管条件を保管環境データ記録媒体のIC記録部から無線で読み取り、前記定められた保管条件から逸脱した保管環境データを無線書込み手段によって前記保管環境データ記録媒体の記録部に記録し、前記保管環境データ記録媒体が外部装置から保管環境データを受信不能な場合は、記録媒体の一部として前記商品に添付された不可逆性の表示手段によって、定められた保管条件から逸脱した結果を表示する請求項1〜3に記載の保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理システム。
  5. 前記ICタグの記録部に記録される逸脱した保管環境データには、少なくとも日付及び時間を表すデータが含まれていることを特徴とする請求項4に記載の保管環境データ記録媒体を使った保管環境管理システム。
JP2002179765A 2002-06-20 2002-06-20 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム Pending JP2004018253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002179765A JP2004018253A (ja) 2002-06-20 2002-06-20 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002179765A JP2004018253A (ja) 2002-06-20 2002-06-20 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004018253A true JP2004018253A (ja) 2004-01-22

Family

ID=31177091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002179765A Pending JP2004018253A (ja) 2002-06-20 2002-06-20 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004018253A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005070694A1 (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Masakazu Muto 施設維持管理用台帳図面、被維持管理施設ならびに施設維持管理システム
JP2005314073A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Toppan Printing Co Ltd 流通保管環境管理方法及び流通保管箱及びパレット類
JP2005332046A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 細胞管理システム及び細胞管理方法
JP2006062758A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Toppan Forms Co Ltd 配送流通システムおよびシート
JP2006240809A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Hitachi Ltd 生体組織の輸送装置及び輸送方法
JP2007314255A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 物品管理システム及び物品管理方法
JP2008156098A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 物品管理システム及び物品管理方法
JP2014147815A (ja) * 2014-04-07 2014-08-21 Toppan Printing Co Ltd マイクロニードルチップ履歴管理システム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000304620A (ja) * 1999-04-23 2000-11-02 Matsushita Electric Works Ltd 非接触idタグ
JP2001005937A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Hitachi Maxell Ltd 非接触情報媒体、収納容器及びic素子
JP2001014504A (ja) * 1999-06-25 2001-01-19 Hitachi Maxell Ltd 管理システム
JP2001091368A (ja) * 1998-10-22 2001-04-06 Toshiba Tec Corp 温度管理部材及びこれを用いた温度管理方法
JP2001187611A (ja) * 1999-10-21 2001-07-10 Denso Corp センサ付きidタグおよびこれを設けた容器、体温計並びに温度管理システム、位置管理システム
JP2002037420A (ja) * 2000-07-27 2002-02-06 Hideji Kanemoto 荷物運送の追跡管理システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001091368A (ja) * 1998-10-22 2001-04-06 Toshiba Tec Corp 温度管理部材及びこれを用いた温度管理方法
JP2000304620A (ja) * 1999-04-23 2000-11-02 Matsushita Electric Works Ltd 非接触idタグ
JP2001005937A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Hitachi Maxell Ltd 非接触情報媒体、収納容器及びic素子
JP2001014504A (ja) * 1999-06-25 2001-01-19 Hitachi Maxell Ltd 管理システム
JP2001187611A (ja) * 1999-10-21 2001-07-10 Denso Corp センサ付きidタグおよびこれを設けた容器、体温計並びに温度管理システム、位置管理システム
JP2002037420A (ja) * 2000-07-27 2002-02-06 Hideji Kanemoto 荷物運送の追跡管理システム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005070694A1 (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Masakazu Muto 施設維持管理用台帳図面、被維持管理施設ならびに施設維持管理システム
JP2005314073A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Toppan Printing Co Ltd 流通保管環境管理方法及び流通保管箱及びパレット類
JP4595380B2 (ja) * 2004-04-30 2010-12-08 凸版印刷株式会社 流通保管環境管理方法
JP2005332046A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 細胞管理システム及び細胞管理方法
JP2006062758A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Toppan Forms Co Ltd 配送流通システムおよびシート
JP2006240809A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Hitachi Ltd 生体組織の輸送装置及び輸送方法
JP4484732B2 (ja) * 2005-03-02 2010-06-16 株式会社日立製作所 生体組織の輸送装置及び輸送方法
JP2007314255A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 物品管理システム及び物品管理方法
JP2008156098A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 物品管理システム及び物品管理方法
JP2014147815A (ja) * 2014-04-07 2014-08-21 Toppan Printing Co Ltd マイクロニードルチップ履歴管理システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7271719B2 (en) RFID system for monitoring food hygiene
US11093721B2 (en) Apparatus and method for monitoring and communicating data associated with a product/item
EP2986949B1 (en) Sensing device and method to monitor perishable goods
US7760084B2 (en) Redundant monitoring
US9767656B2 (en) Environmental data collection
US7982622B2 (en) Apparatus and method for monitoring and communicating data associated with a product
JP3960093B2 (ja) 保管庫、保管管理方法、保管管理プログラム、および保管管理プログラムを記録した記録媒体
US20070203650A1 (en) Environmental sensing
JP2006023963A (ja) 無線icタグリーダライタ、無線icタグシステムおよび無線icタグデータ書込方法
JP2015528894A (ja) 食品安全性インジケータ
JP2004018253A (ja) 保管環境データ記録媒体及びこれを使った保管環境管理システム
US20230274110A1 (en) Apparatus and method for monitoring and communicating data associated with a product/item
JP2008520515A (ja) 積送されて貯蔵される物体のイベント履歴の監査可能な認証
JP2015168481A (ja) 表示装置及びプログラム
JP6431268B2 (ja) 物品温度の指標を定める方法、温度センサ、空気調和機、配送車両、および倉庫
JP4595380B2 (ja) 流通保管環境管理方法
JP2008037536A (ja) 環境記録装置
Pajic et al. Enhancing cold chain logistics: A framework for advanced temperature monitoring in transportation and storage
CN100526880C (zh) 运用无线射频辨识的食品卫生控管系统
BR112019010713A2 (pt) conjunto, método de embalagem para a constituição deste e para monitorar condições de armazenamento e/ou transporte às quais os artigos são expostos neste
JPH10282885A (ja) 物品管理システムおよびそれに用いる電子荷札
KR20220069431A (ko) 리터너블 패키징 및 패키징의 상태정보를 활용한 신선제품 배송 시스템
JPH04137019A (ja) 温度管理を要する物品の運送管理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415