JP2004015423A - 定電流発生回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷抵抗などの温度に影響された出力電流量の変動を抑制し、安定した定電流の供給が可能な定電流発生回路を得る。
【解決手段】カレントミラー回路1のトランジスタ4に、温度上昇に伴い抵抗が減少する負の温度係数を有する負荷2と、温度上昇に伴い抵抗が増大する正の温度係数を有する負荷3とを接続し、負の温度係数と正の温度係数との和が相殺されるように負荷2と負荷3とを構成し、負荷2,3の温度上昇によらずトランジスタ5から出力される電流量が一定となるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】カレントミラー回路1のトランジスタ4に、温度上昇に伴い抵抗が減少する負の温度係数を有する負荷2と、温度上昇に伴い抵抗が増大する正の温度係数を有する負荷3とを接続し、負の温度係数と正の温度係数との和が相殺されるように負荷2と負荷3とを構成し、負荷2,3の温度上昇によらずトランジスタ5から出力される電流量が一定となるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路に備えられる定電流発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。図において、101は定電流発生回路の電流反射鏡(以下、カレントミラー回路と記載する)、102は出力する定電流値を司る抵抗素子等の負荷、103,104はカレントミラー回路101を構成するトランジスタである。
【0003】
半導体集積回路に構成される定電流発生回路は、図4に示すように、複数の例えばCMOS型トランジスタを用いたカレントミラー回路101が用いられる。カレントミラー回路101は、CMOS型のトランジスタ103,104の例えばソースに電源電圧が供給され、また、トランジスタ103のゲートとトランジスタ104のゲートとを接続したものである。トランジスタ103のゲート・ドレイン間を短絡して(以下、ゲート・ドレイン間を短絡したトランジスタをダイオード接続のトランジスタと記載する)、当該トランジスタ103のドレインに負荷102を接続する。
【0004】
次に、動作について説明する。
カレントミラー回路101の各トランジスタ103,104に電源電圧が供給され、ダイオード接続のトランジスタ103のドレインに電流Iinが流れる。カレントミラー回路101は、トランジスタ103のドレインに流れた電流量と同様な電流量をトランジスタ104のドレインから出力させる。トランジスタ103のドレインから負荷102へ流れる電流Iinの電流量は、負荷102の抵抗値により決定され、トランジスタ104のドレインから出力される定電流、即ち電流Ioutの電流量を制御するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定電流発生回路は以上のように構成されているので、出力される定電流はカレントミラー回路に接続された負荷抵抗値の影響を受けることから、当該定電流発生回路の動作環境等による温度変化や、負荷抵抗として用いた抵抗素子の温度特性により出力電流量が変動してしまうという課題があった。例えば、このような定電流発生回路をリングオシレータ回路に使用した場合、リングオシレータ回路は定電流発生回路から供給された定電流に基づいて発振周波数を制御するので、負荷抵抗などが温度変化によって定電流発生回路の出力電流量が変動すると、これに伴いリングオシレータ回路が出力する発振周波数も不安定になるという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、負荷抵抗などの温度に影響された出力電流量の変動を抑制し、安定した定電流の供給が可能な定電流発生回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る定電流発生回路は、カレントミラー回路のダイオード接続としたトランジスタに接続する負荷として、温度上昇に伴い抵抗が減少する第一の負荷手段と、温度上昇に伴い抵抗が増大する第二の負荷手段とを備え、第一の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が減少する関係を示す負の温度係数を有し、第二の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が増大する関係を示す正の温度係数を有し、負の温度係数と正の温度係数との和が相殺されるように第一の負荷手段と第二の負荷手段とを構成し、負荷の抵抗が温度変化によらず一定となるように構成したものである。
【0008】
この発明に係る定電流発生回路は、第一の負荷手段が一端に当該第一の負荷に流される電流が供給される抵抗素子と、所定の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、抵抗素子の一端に生じる電圧と基準電圧とを比較する比較手段とを備え、比較手段が抵抗素子の一端に生じる電圧が当該抵抗素子の温度上昇に伴い基準電圧より大きくなると抵抗素子に供給される電流を抑制するものである。
【0009】
この発明に係る定電流発生回路は、第二の負荷手段が複数のトランジスタから成るカレントミラー回路と、当該カレントミラー回路から出力される電流が供給され温度上昇に伴い抵抗が減少する抵抗素子と、カレントミラー回路を構成するバイアス電圧をゲートに印加し、ドレイン・ソース間に第二の負荷手段に供給される電流を流す出力トランジスタとを備え、抵抗素子の温度上昇に伴い当該抵抗素子が接続されたカレントミラー回路のバイアス電圧が大きくなることから出力トランジスタのドレイン・ソース間に流れる電流を増加させるものである。
【0010】
この発明に係る定電流発生回路は、第二の負荷手段が所定の基準電圧を生成する基準電圧発生手段を備え、カレントミラー回路及び出力トランジスタを複数のトランジスタをカスコード接続して回路構成し、カスコード回路として構成されたカレントミラー回路及び出力トランジスタに基準電圧を参照電圧として供給するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。1はカレントミラー回路、2は負荷(第一の負荷手段)、3は負荷(第二の負荷手段)、4,5は例えばCMOS型トランジスタである。トランジスタ4,5のソースには電源電圧が供給される。トランジスタ4のゲート・ドレイン間は短絡され(以下、ゲート・ドレイン間が短絡されているトランジスタをダイオード接続のトランジスタと記載する)、またトランジスタ4のゲートとトランジスタ5のゲートが接続され、カレントミラー回路1が構成されている。ダイオード接続されたトランジスタ4のドレインには負荷2,3の一端が並列に接続され、負荷2,3の他端は接地されている。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1による定電流発生回路の構成を示す説明図である。図1に示した部分と同一あるいは相当するものに同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、303は負荷2に流れる電流量IA、304は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、305はオペアンプ(比較手段)、306は抵抗素子、307は例えばNMOS型のトランジスタ(比較手段)、308はトランジスタ307の出力電位、312はワイドラーの定電流源回路(カレントミラー回路)、313はワイドラーの定電流源回路312の出力に基づいて定電流を流す例えばNMOS型のトランジスタ(出力トランジスタ)、314はワイドラーの定電流源回路312から出力された電流を流す抵抗素子、315,316はワイドラーの定電流源回路312を構成する例えばNMOS型のトランジスタ、317は負荷3に流れる電流量IBである。図2に示した負荷2は、基準電圧発生回路304、オペアンプ305、抵抗素子306及びトランジスタ307によって構成され、電流量IA303を負荷電流として流す電流源回路である。また、図2に示した負荷3は、トランジスタ315,316及び抵抗素子314から成るワイドラーの定電流源回路312と、このワイドラーの定電流源回路312において生成されるバイアス電位に基づいて電流量IB317をドレインに流すトランジスタ313によって構成された定電流回路で、負荷3に流れる電流を電流量IB317とするものである。
【0013】
次に、動作について説明する。
初めに図1を用いて実施の形態1による定電流発生回路の動作を説明する。負荷2はカレントミラー回路1の電流量に対して負の温度係数を有し、負荷3はカレントミラー回路1の電流量に対して正の温度係数を有するものである。
【0014】
実施の形態1による定電流発生回路は、トランジスタ4,5のソースに電源電圧が供給されると、ダイオード接続のトランジスタ4のドレインから電流Iinが負荷2,3へ供給される。トランジスタ4と共にカレントミラー回路1を構成するトランジスタ5は、ドレインから電流Iinと同等な電流量の電流Ioutを出力させる。トランジスタ5から出力される電流Ioutは、トランジスタ4の電流Iinと同電流量で、この電流Iinは負荷2に流れる電流量と負荷3に流れる電流量の総和である。故に負荷2,3の負荷抵抗値によってトランジスタ5からの電流Ioutの電流量が決定される。
【0015】
例えば、温度係数が−1/℃の負荷2を用い、温度係数が+1/℃の負荷3を用いて図1に示した定電流発生回路を構成すると、負荷2,3は電流Iinが供給されて温度が上昇した場合に、負荷2,3の互いの温度係数によって抵抗値の変化を打ち消し合うことになる。つまり、負荷2,3の温度係数を合算すると±0/℃となり、負荷2,3は温度変化に依存しない安定した抵抗値の負荷として作用し、定電流発生回路の出力から温度変化による影響を抑制できる。
【0016】
次に、図2を用いて実施の形態1による定電流発生回路に備えられた負荷2、及び負荷3の動作を説明する。定電流源回路の負荷2は、カレントミラー回路1から電流Iinが供給され、後述する負荷3へ供給される電流と分流された電流が、NMOS型のトランジスタ307の例えばドレインに入力される。オペアンプ305は、基準電圧発生回路304の出力電位とトランジスタ307の出力電位308とを入力する。オペアンプ305は、自ら出力した電位をトランジスタ307のゲートに印加し、トランジスタ307の出力電位308を負帰還させてトランジスタ307の出力電位308を基準電圧発生回路304の出力電位と同電位に保持する。
【0017】
そのため、電流源回路の負荷2に流れる電流量IA303の温度変化は、抵抗素子306の温度特性に依存するものになる。抵抗素子306は温度上昇と共に抵抗値が大きくなる温度特性を有するもので、正の温度係数を有するものである。抵抗素子306の温度が上昇し、トランジスタ307の出力電位308が大きくなると、この出力電位308がオペアンプ305に負帰還され、基準電圧発生回路304から出力される基準電圧と比較され、オペアンプ305からトランジスタ307のゲートに印加される電位が小さくなり、その結果トランジスタ307のドレイン・ソース間を流れる電流が減少して負荷2に流れる電流量IA303が減少する。なお、逆に抵抗素子306の温度が下降すると、オペアンプ305からトランジスタ307のゲートに印加される電位が大きくなり、当該トランジスタ307のドレイン・ソース間に流れる電流が増大して負荷2に流れる電流量IA303も増加する。
【0018】
このように、電流量IA303は抵抗素子306の温度上昇に伴い減少し、また抵抗素子306の温度下降に伴い増加する。抵抗素子306が有する正の温度係数に対して、電流量IA303の温度係数、即ち負荷2が有する温度係数は、当該抵抗素子306の温度上昇に伴い負荷2に流れる電流量が減少する負の温度係数となる。
ここで、負荷2に流れる電流量IA303の温度係数をα303とする。
【0019】
図2に示した負荷3は、抵抗素子314に定電流を供給するワイドラーの定電流源回路312を用いた一例で、ワイドラーの定電流源回路312を構成する例えばNMOS型のトランジスタ315,316のバイアス電位を取り出し、例えばNMOS型のトランジスタ313のゲートに当該バイアス電位を印加してトランジスタ313のドレイン・ソース間に電流が流れるように構成した定電流回路である。なお、負荷2と負荷3とは並列にトランジスタ4のドレインに接続された負荷なので、カレントミラー回路1から供給される電流Iinは負荷2と負荷3とに分流され、負荷3のトランジスタ313のドレインには電流Iinと負荷2に備えられたトランジスタ307へ供給される電流との差分電流が供給される。また、負荷3のトランジスタ313のソースは接地される。即ち、図2に例示した負荷3に流れる電流量IB317は、トランジスタ313のドレイン・ソース間に流れる電流と等しい。
【0020】
負荷3に流れる電流量IB317の温度係数は、NMOS型のトランジスタ313,315,316のトランジスタ利得係数βの温度係数と、ワイドラーの定電流源回路312の生成する電流が流れる抵抗素子314の温度係数に依存するもので、電流量IB317の温度係数が正の値を有するように各素子を選択する。
【0021】
詳しくは、NMOS型のトランジスタ313,315,316の各利得係数を、それぞれβ,β,4β、その利得係数βの温度係数をΔβ、抵抗素子314の抵抗値をR、その温度係数をΔRとする。負荷3に使用するトランジスタ313,315,316は正の値の温度係数Δβを有し、また抵抗素子314は負の値の温度係数ΔRを有するもので、次の(1)式の演算に用いた場合、求められる電流量IB317の温度係数α317が正の値となるように、トランジスタ313,315,316、及び抵抗素子314を選択する。
α317=−Δβ−2ΔR…(1)
【0022】
負荷2が有する負の温度係数α303と、負荷3が有する正の温度係数α317の関係は次の(2)式で表される。
α303+α317=0…(2)
言い換えれば、(2)式が成り立つ温度係数α303を有するように負荷2を構成し、なおかつ温度係数α317を有するように負荷3を構成する。このように負荷2、負荷3を構成する各回路に用いられる各素子を選択して使用することで、負荷2,3の温度変化の影響が抑制された定電流発生回路が得られる。
【0023】
以上のように、実施の形態1によれば、負の温度係数を有する負荷2と正の温度係数を有する負荷3とを備えることにより、カレントミラー回路1はダイオード接続のトランジスタ4に温度依存性を打ち消し合う複数の負荷2,3を接続することになり、カレントミラー回路1から出力される電流量を安定させ、温度依存性を抑制して安定した電流量が出力できるという効果が得られる。
【0024】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による定電流発生回路の構成を示す説明図である。図1及び図2に示した定電流発生回路と同一あるいは相当する部分に同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、401〜404は例えばPMOS型のトランジスタ、405〜410は例えばNMOS型のトランジスタ、411,412は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)である。314はトランジスタ401〜408によって構成された定電流源回路によって生成された電流が供給される抵抗素子である。なお、この抵抗素子314は図1に示したものと同様な作用効果を有するもので、温度変化に対する抵抗の変化も同様な特性を有するものである。実施の形態2による定電流発生回路の負荷3は、図2に示したワイドラーの定電流源回路312を、トランジスタ401とトランジスタ402とを、また、トランジスタ403とトランジスタ404とを、またトランジスタ405とトランジスタ406とを、またトランジスタ407とトランジスタ408とを夫々カスコード接続として構成したものである。
【0025】
次に動作について説明する。
図3に示すカレントミラー回路1及び負荷2は、図1及び図2を用いて説明したものと同様に動作するもので、ここではその動作説明を省略する。
トランジスタ401のゲートとトランジスタ403のゲート、トランジスタ402のゲートとトランジスタ404のゲート、トランジスタ405とトランジスタ407のゲート、及びトランジスタ406のゲートとトランジスタ408のゲートとは接続されている。トランジスタ401,403の、例えばソースには電源電圧が供給される。トランジスタ404の、例えばドレインとトランジスタ403のゲートとを接続し、カスコード接続されているトランジスタ403,404をダイオード接続とする。トランジスタ405の、例えばソースとトランジスタ406のゲートとを接続し、カスケード接続されているトランジスタ405,406をダイオード接続とする。
【0026】
トランジスタ401とカスコード接続されたトランジスタ402のゲート、及びトランジスタ403とカスコード接続されたトランジスタ404のゲートには基準電圧発生回路412にて生成された基準電圧を参照電圧として供給する。また、トランジスタ406とカスコード接続されたトランジスタ405のゲート、及びトランジスタ408とカスコード接続されたトランジスタ407のゲートには基準電圧発生回路411にて生成された基準電圧を参照電圧として供給する。
【0027】
このように電源電圧、各基準電圧が供給されたカスコード構成のトランジスタ401〜408によって生成された電流は、トランジスタ408の例えばドレインに接続された抵抗素子314に供給される。このように構成された定電流源回路の動作時に、トランジスタ407のゲートに印加されるバイアス電位をトランジスタ409(出力トランジスタ)のゲートに印加し、また、トランジスタ408のゲートに印加されるバイアス電位をトランジスタ410(出力トランジスタ)のゲートに印加する。なお、トランジスタ409とトランジスタ410はカスコード接続されたもので、当該二つのトランジスタのゲートに印加された各バイアス電位により、負荷3に流れる電流量IB417の電流量が設定・制御される。
【0028】
負荷3に流れる電流量IB417は、図2に示した電流量IB317に相当するもので、負荷2に流れる電流量IA303との総和が、カレントミラー回路1から供給される電流Iinの電流量となる。
【0029】
図3に示した負荷3は、正の温度係数を有するようにトランジスタ401〜410、抵抗素子314、及び基準電圧発生回路411,412の各温度係数等を考慮して選択したものを用いて構成し、負荷2と並列接続されることにより、負荷2の温度係数と負荷3の温度係数の和が±0となり、相殺されるように設定・構成する。
【0030】
以上のように、実施の形態2によれば、負荷3を構成する定電流源回路をカスコード接続した複数のトランジスタで構成し、また、カレントミラー回路1から供給された電流が流れるトランジスタ409,410をカスコード接続として構成したので、各トランジスタのチャネル長が長くなり、負荷3の抵抗値が大きくなることから、当該トランジスタチャネル長変調効果によるトランジスタのドレイン電圧の変動が影響する割合が小さくなり、定電流発生回路に供給される電源電圧の変動に対して、出力する電流量の変動が抑制されるという効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、カレントミラー回路のダイオード接続とした一方のトランジスタに温度依存性を打ち消し合う複数の負荷を接続することで、当該定電流発生回路から温度依存性を抑制して定電流を出力させることができることから、微小な電流量の出力制御が可能になり、定電流を使用する様々な回路の高性能化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1による定電流発生回路の構成を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2による定電流発生回路の構成を示す説明図である。
【図4】従来の定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カレントミラー回路、2 負荷(第一の負荷手段)、3 負荷(第二の負荷手段)、4,5 トランジスタ、101 カレントミラー回路、102 負荷、103,104 トランジスタ、303 電流量IA、304 基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、305 オペアンプ(比較手段)、306 抵抗素子、307 トランジスタ(比較手段)、308 出力電位、312 ワイドラーの定電流源回路(カレントミラー回路)、313 トランジスタ(出力トランジスタ)、314 抵抗素子、315,316 トランジスタ、317 電流量IB、401〜408 トランジスタ、409,410 トランジスタ(出力トランジスタ)、411,412 基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、417 電流量IB。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路に備えられる定電流発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。図において、101は定電流発生回路の電流反射鏡(以下、カレントミラー回路と記載する)、102は出力する定電流値を司る抵抗素子等の負荷、103,104はカレントミラー回路101を構成するトランジスタである。
【0003】
半導体集積回路に構成される定電流発生回路は、図4に示すように、複数の例えばCMOS型トランジスタを用いたカレントミラー回路101が用いられる。カレントミラー回路101は、CMOS型のトランジスタ103,104の例えばソースに電源電圧が供給され、また、トランジスタ103のゲートとトランジスタ104のゲートとを接続したものである。トランジスタ103のゲート・ドレイン間を短絡して(以下、ゲート・ドレイン間を短絡したトランジスタをダイオード接続のトランジスタと記載する)、当該トランジスタ103のドレインに負荷102を接続する。
【0004】
次に、動作について説明する。
カレントミラー回路101の各トランジスタ103,104に電源電圧が供給され、ダイオード接続のトランジスタ103のドレインに電流Iinが流れる。カレントミラー回路101は、トランジスタ103のドレインに流れた電流量と同様な電流量をトランジスタ104のドレインから出力させる。トランジスタ103のドレインから負荷102へ流れる電流Iinの電流量は、負荷102の抵抗値により決定され、トランジスタ104のドレインから出力される定電流、即ち電流Ioutの電流量を制御するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定電流発生回路は以上のように構成されているので、出力される定電流はカレントミラー回路に接続された負荷抵抗値の影響を受けることから、当該定電流発生回路の動作環境等による温度変化や、負荷抵抗として用いた抵抗素子の温度特性により出力電流量が変動してしまうという課題があった。例えば、このような定電流発生回路をリングオシレータ回路に使用した場合、リングオシレータ回路は定電流発生回路から供給された定電流に基づいて発振周波数を制御するので、負荷抵抗などが温度変化によって定電流発生回路の出力電流量が変動すると、これに伴いリングオシレータ回路が出力する発振周波数も不安定になるという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、負荷抵抗などの温度に影響された出力電流量の変動を抑制し、安定した定電流の供給が可能な定電流発生回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る定電流発生回路は、カレントミラー回路のダイオード接続としたトランジスタに接続する負荷として、温度上昇に伴い抵抗が減少する第一の負荷手段と、温度上昇に伴い抵抗が増大する第二の負荷手段とを備え、第一の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が減少する関係を示す負の温度係数を有し、第二の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が増大する関係を示す正の温度係数を有し、負の温度係数と正の温度係数との和が相殺されるように第一の負荷手段と第二の負荷手段とを構成し、負荷の抵抗が温度変化によらず一定となるように構成したものである。
【0008】
この発明に係る定電流発生回路は、第一の負荷手段が一端に当該第一の負荷に流される電流が供給される抵抗素子と、所定の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、抵抗素子の一端に生じる電圧と基準電圧とを比較する比較手段とを備え、比較手段が抵抗素子の一端に生じる電圧が当該抵抗素子の温度上昇に伴い基準電圧より大きくなると抵抗素子に供給される電流を抑制するものである。
【0009】
この発明に係る定電流発生回路は、第二の負荷手段が複数のトランジスタから成るカレントミラー回路と、当該カレントミラー回路から出力される電流が供給され温度上昇に伴い抵抗が減少する抵抗素子と、カレントミラー回路を構成するバイアス電圧をゲートに印加し、ドレイン・ソース間に第二の負荷手段に供給される電流を流す出力トランジスタとを備え、抵抗素子の温度上昇に伴い当該抵抗素子が接続されたカレントミラー回路のバイアス電圧が大きくなることから出力トランジスタのドレイン・ソース間に流れる電流を増加させるものである。
【0010】
この発明に係る定電流発生回路は、第二の負荷手段が所定の基準電圧を生成する基準電圧発生手段を備え、カレントミラー回路及び出力トランジスタを複数のトランジスタをカスコード接続して回路構成し、カスコード回路として構成されたカレントミラー回路及び出力トランジスタに基準電圧を参照電圧として供給するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。1はカレントミラー回路、2は負荷(第一の負荷手段)、3は負荷(第二の負荷手段)、4,5は例えばCMOS型トランジスタである。トランジスタ4,5のソースには電源電圧が供給される。トランジスタ4のゲート・ドレイン間は短絡され(以下、ゲート・ドレイン間が短絡されているトランジスタをダイオード接続のトランジスタと記載する)、またトランジスタ4のゲートとトランジスタ5のゲートが接続され、カレントミラー回路1が構成されている。ダイオード接続されたトランジスタ4のドレインには負荷2,3の一端が並列に接続され、負荷2,3の他端は接地されている。
【0012】
図2は、この発明の実施の形態1による定電流発生回路の構成を示す説明図である。図1に示した部分と同一あるいは相当するものに同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、303は負荷2に流れる電流量IA、304は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、305はオペアンプ(比較手段)、306は抵抗素子、307は例えばNMOS型のトランジスタ(比較手段)、308はトランジスタ307の出力電位、312はワイドラーの定電流源回路(カレントミラー回路)、313はワイドラーの定電流源回路312の出力に基づいて定電流を流す例えばNMOS型のトランジスタ(出力トランジスタ)、314はワイドラーの定電流源回路312から出力された電流を流す抵抗素子、315,316はワイドラーの定電流源回路312を構成する例えばNMOS型のトランジスタ、317は負荷3に流れる電流量IBである。図2に示した負荷2は、基準電圧発生回路304、オペアンプ305、抵抗素子306及びトランジスタ307によって構成され、電流量IA303を負荷電流として流す電流源回路である。また、図2に示した負荷3は、トランジスタ315,316及び抵抗素子314から成るワイドラーの定電流源回路312と、このワイドラーの定電流源回路312において生成されるバイアス電位に基づいて電流量IB317をドレインに流すトランジスタ313によって構成された定電流回路で、負荷3に流れる電流を電流量IB317とするものである。
【0013】
次に、動作について説明する。
初めに図1を用いて実施の形態1による定電流発生回路の動作を説明する。負荷2はカレントミラー回路1の電流量に対して負の温度係数を有し、負荷3はカレントミラー回路1の電流量に対して正の温度係数を有するものである。
【0014】
実施の形態1による定電流発生回路は、トランジスタ4,5のソースに電源電圧が供給されると、ダイオード接続のトランジスタ4のドレインから電流Iinが負荷2,3へ供給される。トランジスタ4と共にカレントミラー回路1を構成するトランジスタ5は、ドレインから電流Iinと同等な電流量の電流Ioutを出力させる。トランジスタ5から出力される電流Ioutは、トランジスタ4の電流Iinと同電流量で、この電流Iinは負荷2に流れる電流量と負荷3に流れる電流量の総和である。故に負荷2,3の負荷抵抗値によってトランジスタ5からの電流Ioutの電流量が決定される。
【0015】
例えば、温度係数が−1/℃の負荷2を用い、温度係数が+1/℃の負荷3を用いて図1に示した定電流発生回路を構成すると、負荷2,3は電流Iinが供給されて温度が上昇した場合に、負荷2,3の互いの温度係数によって抵抗値の変化を打ち消し合うことになる。つまり、負荷2,3の温度係数を合算すると±0/℃となり、負荷2,3は温度変化に依存しない安定した抵抗値の負荷として作用し、定電流発生回路の出力から温度変化による影響を抑制できる。
【0016】
次に、図2を用いて実施の形態1による定電流発生回路に備えられた負荷2、及び負荷3の動作を説明する。定電流源回路の負荷2は、カレントミラー回路1から電流Iinが供給され、後述する負荷3へ供給される電流と分流された電流が、NMOS型のトランジスタ307の例えばドレインに入力される。オペアンプ305は、基準電圧発生回路304の出力電位とトランジスタ307の出力電位308とを入力する。オペアンプ305は、自ら出力した電位をトランジスタ307のゲートに印加し、トランジスタ307の出力電位308を負帰還させてトランジスタ307の出力電位308を基準電圧発生回路304の出力電位と同電位に保持する。
【0017】
そのため、電流源回路の負荷2に流れる電流量IA303の温度変化は、抵抗素子306の温度特性に依存するものになる。抵抗素子306は温度上昇と共に抵抗値が大きくなる温度特性を有するもので、正の温度係数を有するものである。抵抗素子306の温度が上昇し、トランジスタ307の出力電位308が大きくなると、この出力電位308がオペアンプ305に負帰還され、基準電圧発生回路304から出力される基準電圧と比較され、オペアンプ305からトランジスタ307のゲートに印加される電位が小さくなり、その結果トランジスタ307のドレイン・ソース間を流れる電流が減少して負荷2に流れる電流量IA303が減少する。なお、逆に抵抗素子306の温度が下降すると、オペアンプ305からトランジスタ307のゲートに印加される電位が大きくなり、当該トランジスタ307のドレイン・ソース間に流れる電流が増大して負荷2に流れる電流量IA303も増加する。
【0018】
このように、電流量IA303は抵抗素子306の温度上昇に伴い減少し、また抵抗素子306の温度下降に伴い増加する。抵抗素子306が有する正の温度係数に対して、電流量IA303の温度係数、即ち負荷2が有する温度係数は、当該抵抗素子306の温度上昇に伴い負荷2に流れる電流量が減少する負の温度係数となる。
ここで、負荷2に流れる電流量IA303の温度係数をα303とする。
【0019】
図2に示した負荷3は、抵抗素子314に定電流を供給するワイドラーの定電流源回路312を用いた一例で、ワイドラーの定電流源回路312を構成する例えばNMOS型のトランジスタ315,316のバイアス電位を取り出し、例えばNMOS型のトランジスタ313のゲートに当該バイアス電位を印加してトランジスタ313のドレイン・ソース間に電流が流れるように構成した定電流回路である。なお、負荷2と負荷3とは並列にトランジスタ4のドレインに接続された負荷なので、カレントミラー回路1から供給される電流Iinは負荷2と負荷3とに分流され、負荷3のトランジスタ313のドレインには電流Iinと負荷2に備えられたトランジスタ307へ供給される電流との差分電流が供給される。また、負荷3のトランジスタ313のソースは接地される。即ち、図2に例示した負荷3に流れる電流量IB317は、トランジスタ313のドレイン・ソース間に流れる電流と等しい。
【0020】
負荷3に流れる電流量IB317の温度係数は、NMOS型のトランジスタ313,315,316のトランジスタ利得係数βの温度係数と、ワイドラーの定電流源回路312の生成する電流が流れる抵抗素子314の温度係数に依存するもので、電流量IB317の温度係数が正の値を有するように各素子を選択する。
【0021】
詳しくは、NMOS型のトランジスタ313,315,316の各利得係数を、それぞれβ,β,4β、その利得係数βの温度係数をΔβ、抵抗素子314の抵抗値をR、その温度係数をΔRとする。負荷3に使用するトランジスタ313,315,316は正の値の温度係数Δβを有し、また抵抗素子314は負の値の温度係数ΔRを有するもので、次の(1)式の演算に用いた場合、求められる電流量IB317の温度係数α317が正の値となるように、トランジスタ313,315,316、及び抵抗素子314を選択する。
α317=−Δβ−2ΔR…(1)
【0022】
負荷2が有する負の温度係数α303と、負荷3が有する正の温度係数α317の関係は次の(2)式で表される。
α303+α317=0…(2)
言い換えれば、(2)式が成り立つ温度係数α303を有するように負荷2を構成し、なおかつ温度係数α317を有するように負荷3を構成する。このように負荷2、負荷3を構成する各回路に用いられる各素子を選択して使用することで、負荷2,3の温度変化の影響が抑制された定電流発生回路が得られる。
【0023】
以上のように、実施の形態1によれば、負の温度係数を有する負荷2と正の温度係数を有する負荷3とを備えることにより、カレントミラー回路1はダイオード接続のトランジスタ4に温度依存性を打ち消し合う複数の負荷2,3を接続することになり、カレントミラー回路1から出力される電流量を安定させ、温度依存性を抑制して安定した電流量が出力できるという効果が得られる。
【0024】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による定電流発生回路の構成を示す説明図である。図1及び図2に示した定電流発生回路と同一あるいは相当する部分に同じ符号を付し、その説明を省略する。図において、401〜404は例えばPMOS型のトランジスタ、405〜410は例えばNMOS型のトランジスタ、411,412は基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)である。314はトランジスタ401〜408によって構成された定電流源回路によって生成された電流が供給される抵抗素子である。なお、この抵抗素子314は図1に示したものと同様な作用効果を有するもので、温度変化に対する抵抗の変化も同様な特性を有するものである。実施の形態2による定電流発生回路の負荷3は、図2に示したワイドラーの定電流源回路312を、トランジスタ401とトランジスタ402とを、また、トランジスタ403とトランジスタ404とを、またトランジスタ405とトランジスタ406とを、またトランジスタ407とトランジスタ408とを夫々カスコード接続として構成したものである。
【0025】
次に動作について説明する。
図3に示すカレントミラー回路1及び負荷2は、図1及び図2を用いて説明したものと同様に動作するもので、ここではその動作説明を省略する。
トランジスタ401のゲートとトランジスタ403のゲート、トランジスタ402のゲートとトランジスタ404のゲート、トランジスタ405とトランジスタ407のゲート、及びトランジスタ406のゲートとトランジスタ408のゲートとは接続されている。トランジスタ401,403の、例えばソースには電源電圧が供給される。トランジスタ404の、例えばドレインとトランジスタ403のゲートとを接続し、カスコード接続されているトランジスタ403,404をダイオード接続とする。トランジスタ405の、例えばソースとトランジスタ406のゲートとを接続し、カスケード接続されているトランジスタ405,406をダイオード接続とする。
【0026】
トランジスタ401とカスコード接続されたトランジスタ402のゲート、及びトランジスタ403とカスコード接続されたトランジスタ404のゲートには基準電圧発生回路412にて生成された基準電圧を参照電圧として供給する。また、トランジスタ406とカスコード接続されたトランジスタ405のゲート、及びトランジスタ408とカスコード接続されたトランジスタ407のゲートには基準電圧発生回路411にて生成された基準電圧を参照電圧として供給する。
【0027】
このように電源電圧、各基準電圧が供給されたカスコード構成のトランジスタ401〜408によって生成された電流は、トランジスタ408の例えばドレインに接続された抵抗素子314に供給される。このように構成された定電流源回路の動作時に、トランジスタ407のゲートに印加されるバイアス電位をトランジスタ409(出力トランジスタ)のゲートに印加し、また、トランジスタ408のゲートに印加されるバイアス電位をトランジスタ410(出力トランジスタ)のゲートに印加する。なお、トランジスタ409とトランジスタ410はカスコード接続されたもので、当該二つのトランジスタのゲートに印加された各バイアス電位により、負荷3に流れる電流量IB417の電流量が設定・制御される。
【0028】
負荷3に流れる電流量IB417は、図2に示した電流量IB317に相当するもので、負荷2に流れる電流量IA303との総和が、カレントミラー回路1から供給される電流Iinの電流量となる。
【0029】
図3に示した負荷3は、正の温度係数を有するようにトランジスタ401〜410、抵抗素子314、及び基準電圧発生回路411,412の各温度係数等を考慮して選択したものを用いて構成し、負荷2と並列接続されることにより、負荷2の温度係数と負荷3の温度係数の和が±0となり、相殺されるように設定・構成する。
【0030】
以上のように、実施の形態2によれば、負荷3を構成する定電流源回路をカスコード接続した複数のトランジスタで構成し、また、カレントミラー回路1から供給された電流が流れるトランジスタ409,410をカスコード接続として構成したので、各トランジスタのチャネル長が長くなり、負荷3の抵抗値が大きくなることから、当該トランジスタチャネル長変調効果によるトランジスタのドレイン電圧の変動が影響する割合が小さくなり、定電流発生回路に供給される電源電圧の変動に対して、出力する電流量の変動が抑制されるという効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、カレントミラー回路のダイオード接続とした一方のトランジスタに温度依存性を打ち消し合う複数の負荷を接続することで、当該定電流発生回路から温度依存性を抑制して定電流を出力させることができることから、微小な電流量の出力制御が可能になり、定電流を使用する様々な回路の高性能化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1による定電流発生回路の構成を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2による定電流発生回路の構成を示す説明図である。
【図4】従来の定電流発生回路の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カレントミラー回路、2 負荷(第一の負荷手段)、3 負荷(第二の負荷手段)、4,5 トランジスタ、101 カレントミラー回路、102 負荷、103,104 トランジスタ、303 電流量IA、304 基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、305 オペアンプ(比較手段)、306 抵抗素子、307 トランジスタ(比較手段)、308 出力電位、312 ワイドラーの定電流源回路(カレントミラー回路)、313 トランジスタ(出力トランジスタ)、314 抵抗素子、315,316 トランジスタ、317 電流量IB、401〜408 トランジスタ、409,410 トランジスタ(出力トランジスタ)、411,412 基準電圧発生回路(基準電圧発生手段)、417 電流量IB。
Claims (4)
- 負荷に所定の電流量を一方のトランジスタから供給することにより一定の電流量を他方のトランジスタから出力するカレントミラー回路を備えた定電流発生回路において、
前記負荷は、温度上昇に伴い抵抗が減少する第一の負荷手段と、温度上昇に伴い抵抗が増大する第二の負荷手段とを備え、
前記第一の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が減少する関係を示す負の温度係数を有し、
前記第二の負荷手段は、温度上昇に伴い抵抗が増大する関係を示す正の温度係数を有し、
前記負の温度係数と前記正の温度係数との和が相殺されるように前記第一の負荷手段と前記第二の負荷手段とを構成し、前記負荷の抵抗が温度変化によらず一定となるように構成したことを特徴とする定電流発生回路。 - 第一の負荷手段は、一端に当該第一の負荷に流される電流が供給される抵抗素子と、
所定の基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、
前記抵抗素子の一端に生じる電圧と前記基準電圧とを比較する比較手段とを備え、
前記比較手段は、前記抵抗素子の一端に生じる電圧が当該抵抗素子の温度上昇に伴い前記基準電圧より大きくなると前記抵抗素子に供給される電流を抑制することを特徴とする請求項1記載の定電流発生回路。 - 第二の負荷手段は、複数のトランジスタから成るカレントミラー回路と、
当該カレントミラー回路から出力される電流が供給され温度上昇に伴い抵抗が減少する抵抗素子と、
前記カレントミラー回路を構成するバイアス電圧をゲートに印加し、ドレイン・ソース間に第二の負荷手段に供給される電流を流す出力トランジスタとを備え、
前記抵抗素子の温度上昇に伴い当該抵抗素子が接続された前記カレントミラー回路のバイアス電圧が大きくなることから前記出力トランジスタのドレイン・ソース間に流れる電流を増加させることを特徴とする請求項1記載の定電流発生回路。 - 第二の負荷手段は、所定の基準電圧を生成する基準電圧発生手段を備え、
カレントミラー回路及び出力トランジスタを複数のトランジスタをカスコード接続して回路構成し、前記カスコード回路として構成されたカレントミラー回路及び出力トランジスタに前記基準電圧を参照電圧として供給することを特徴とする請求項3記載の定電流発生回路。
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