JP2004011847A - 静油圧式無段変速装置の油圧回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】HSTのチャージポンプが駆動されていない時に、油圧モータが回転した場合、前記HSTの回路内に迅速に油を補給し、前記モータの空転を防止する。
【解決手段】HSTの閉回路に形成した短絡油路L3に、同回路内へ油を補充するチャージ油路Lcを接続する。前記チャージ油路Lcには、所定圧以上のチャージ油を油溜Tへ逃がすリリーフ弁4と、前記チャージ圧が掛かっているときには前記油溜Tへの油路を遮断状態とし且つ前記チャージ油路Lcに圧が掛かっていないときには前記油溜Tへの油路を連通状態に切り替える切替弁3とを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】HSTの閉回路に形成した短絡油路L3に、同回路内へ油を補充するチャージ油路Lcを接続する。前記チャージ油路Lcには、所定圧以上のチャージ油を油溜Tへ逃がすリリーフ弁4と、前記チャージ圧が掛かっているときには前記油溜Tへの油路を遮断状態とし且つ前記チャージ油路Lcに圧が掛かっていないときには前記油溜Tへの油路を連通状態に切り替える切替弁3とを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、静油圧式無段変速装置(以下、HST)の油圧回路に関し、特にHSTの閉回路内に負圧が発生した時、同回路内に油を吸込んでモータの空転を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記分野に属する発明は、例えば特開平7−158730号公報に示される「油圧モータの空転防止装置」のようなものが知られている。即ち、前記公報に記載された符号を用いて説明すると、油圧ポンプ1と油圧モータ3の間に閉回路A,Bを構成し、この閉回路A,B内の油の循環方向を正逆切り替えて前記油圧モータ3の回転を正逆切り替える静油圧式無段変速装置の油圧回路であって、前記閉回路A,Bに形成した短絡油路に同回路内へ油を補充するチャージ油路Dを接続する静油圧式無段変速装置の油圧回路が知られている。
【0003】
そして、上記公報では、油圧モータによって作業車の動輪を駆動する構成とし、傾斜地等でエンジンが停止したときに作業車の暴走を防止する為、即ちチャージポンプが駆動されていないときに油圧モータの空転を防止する為に、内部または外部の油溜から前記HSTの閉回路内へ油を吸入する油吸込回路を備える構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報の油吸込回路には、絞りや、逆止弁17が備えられ、閉回路内に所定圧以上の負圧が立たないときには油を吸い込むことができず、特に前記油圧モータがごく僅かずつ回転する時には、閉回路内の油が徐々に流出し、前記モータの空転を確実に防止することができないといった課題が有った。
【0005】
また前記HSTの回路では、各種の弁が複数備えられる為、これら構成を極力簡単に構成し、低コスト且つ小スペースに構成することが望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題に鑑みて、HSTの油圧回路を以下のように構成した。
即ち、請求項1の発明は、油圧ポンプ(1)と油圧モータ(2)の間に油路(L1,L2)を介して閉回路を構成し、この閉回路内の油の循環方向を正逆切り替えて前記油圧モータ(2)の回転を正逆切り替える静油圧式無段変速装置の油圧回路であって、前記閉回路に形成した短絡油路(L3)に同回路内へ油を補充するチャージ油路(Lc)を接続する静油圧式無段変速装置の油圧回路において、
前記チャージ油路(Lc)には、
所定圧以上のチャージ油を油溜(T)へ逃がすリリーフ弁(4)と、
前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっているときには前記油溜(T)への油路を遮断状態とし且つ前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっていないときには前記油溜(T)への油路を連通状態に切り替える切替弁(3)と、
を備えたことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項1の作用)
以上のように構成した請求項1の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、チャージ油路(Lc)に圧が立っていない状態で油圧モータ(2)が回転すると、油溜(T)から短絡油路(L3)へ抵抗無く油が吸い上げられ、前記チャージ油路に(Lc)に所定の圧が生じると前記油溜(T)への油路を遮断する。そして前記チャージ油路(Lc)に更に高い圧がかかった時には、余分な圧油を前記油溜(T)へ開放する。
【0007】
また請求項2の発明では、前記チャージ油路(Lc)と油溜(T)との間に前記リリーフ弁(4)と切替弁(3)とが一体的に組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項2の作用)
以上のように構成した請求項2の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、リリーフ弁(4)と切替弁(3)が、前記チャージ油路(Lc)と油溜(T)との間に一体的に組み込まれる。
【0008】
また請求項3の発明では、前記チャージ油路(Lc)を内装するブロック材(B)に、単一のスプール(5)及び同スプール(5)を挿通する挿通穴(6)を設け、
前記スプール(5)には、挿通方向に形成される軸穴(7)と、同軸穴(7)と連通され且つスプール側面に開口された側部穴(8)を形成すると共に、
前記スプール挿通穴(6)には、同穴内面中途部から前記油溜(T)へのドレン油路(Ld)を設け、
前記スプール(5)の移動量により、前記スプール(5)の軸穴(7)に受けるチャージ油を、前記ドレン油路(Ld)へ連通させる状態と、前記ブロック材(B)にて遮断する状態と、前記油溜(T)へ直接開放させる状態とに切り替える請求項2に記載の切替弁(3)兼リリーフ弁(4)を形成したことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項3の作用)
以上のように構成した請求項2の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、チャージ油路(Lc)に圧が立っていない時にはチャージ油路(Lc)を油溜(T)と連通する状態に設定し、チャージ油路(Lc)に圧が立つにつれて、前記油溜(T)への油路を遮断する状態とし、更に高圧となると再度前記油溜(T)への油路を連通する状態として油をリリーフする。
【0009】
【発明の効果】
これにより、請求項1の発明では、チャージ油路(Lc)に所定圧が立っていない時には、チャージ油路(Lc)と油溜(T)とが連通した状態であるので、油圧モータ(2)が前記低速で回転しても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ(2)の空転を確実に防止すると共に、前記チャージ油路(Lc)に圧が立った時には、油溜(T)へ油を漏らすこと無く閉回路(L1,L2)へチャージするので、例えば絞りを介して接続する構成と比較してチャージポンプ(P)の容量を抑えてコストを低減することができる。
【0010】
また請求項2の発明では、前記切替弁(3)とリリーフ弁(4)の両弁を夫々別体で構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
また請求項3の発明では、切替弁(3)のスプールとリリーフ弁(4)のスプールとを兼用することができるので、請求項2同様に、前記両弁を夫々別体で構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の静油圧式無段変速装置(以下、HST)の油圧回路を、作業機械である乗用芝刈機(モア)に搭載した場合を説明する。
最初に、芝刈機10の全体構成について説明する。
【0012】
芝刈機10は、図4に示すように、車体前部のボンネット11内にエンジン12を設け、このエンジン12の回転動力をミッションケース13内のHST及びギヤ式変速装置へ伝達した後、走行装置となる後輪14F、若しくは前後輪14F,14Rへ伝達して二駆、或いは四駆で走行する構成となっている。
【0013】
また前記ボンネット11の後方には、ステアリングハンドル15や、操縦席16等を有する操縦部を形成し、前記ステアリングハンドル15を回転操作することでパワーステアリング機構17を介して前記前輪14Fを左右に操舵する構成となっている。
【0014】
また芝刈機10の後部には、刈り取った芝草を収納するコレクタバック18を設け、操縦席16側部に突設した操作レバーで前記コレクタバック18を開閉する構成となっている。
また前記エンジン12は、前部にも出力軸20を設け、同軸20の回転をベルト伝導機構や自在継手を介してカッターデッキ21内のカッターへ伝達する構成となっている。
【0015】
尚、図中符号22は、前記カッターデッキ21を昇降操作する昇降用油圧シリンダを示し、符号23はカッターデッキ内の芝草をコレクタバック18へ吸込むファンを示す。
次に、前記HSTを含む芝刈機10の油圧回路構成について説明する。
【0016】
前記芝刈機10の油圧回路は、図1に示すように、前記エンジン12により駆動され後述するHSTのチャージポンプを兼用するメインポンプPを設け、このメインポンプPからの圧油を各油圧機器に送り、油タンクTとなるミッションケース13へ戻す構成となっている。
【0017】
詳細に説明すると、前記メインポンプPから送り出された圧油は、メイン回路24を通じ、回路上手側で前記パワーステアリング機構17の回路へ油を分岐し、その分岐後に前記カッターデッキ昇降用油圧シリンダ22へ油を分岐する構成となっている。そして、更に回路下手側にフィルター25を介在させて、前記HSTのチャージ油路Lcを形成する構成となっている。
【0018】
前記HSTの油圧回路は、前記エンジン12により駆動されるHSTポンプ1と、このポンプ1からの圧油を受けて回転する油圧モータ2とを設け、この油圧ポンプ1と油圧モータ2を第一油路L1及び第二油路L2によって接続し閉回路を形成している。
【0019】
これにより、前記油圧ポンプ1内部の斜板26の角度を変速レバー或いは変速ペダル等で変更操作することで、前記閉回路内の圧油の循環方向を正逆切り替え、前記油圧モータ2の回転、即ち動輪となる前輪14F、或いは前後輪14F,14Rの回転を正逆に切り替える構成となっている。
【0020】
尚、前記HSTの内部は、図2に示すように、図中符号27の位置まで潤滑兼作動油が充填され、前記ミッションケース13と連通させた油溜りTとなっている。そして前記油圧ポンプ1の斜板26には、図2の(B)に示すように、前記潤滑油を摺接部全体に行き渡るようにケースとの摺接面に傾斜状の溝部28を加工する構成となっている。また符号29は、前記ポンプ軸34の先端に接続するインボリュート継手との摺接面を潤滑する潤滑油路を示す。
【0021】
また前記第一油路L1、第二油路L2には夫れ夫れ、同油路L1,L2内の圧で切り替わる所謂ニュートラル弁30を設け、前記油圧ポンプ1の斜板26が中立状態に設定されている状態では、絞りを介して油路を前記油溜Tへ連通し、前記油圧ポンプ1の斜板が正転或いは逆転側に傾倒された状態では前記油溜Tへの油路を遮断する構成となっている。
【0022】
これにより、各油路L1,L2内の圧が小さい状態では、油圧モータ2の出力停止範囲、即ち中立範囲を確保し、同油路L1,L2に圧が立った状態では前記油の流入を防止することができる。
また、前記第一油路L1及び第二油路L2間には、リリーフ弁32を設け、高圧側の回路内の圧油を低圧側の回路へ送る構成となっている。
【0023】
また更に、前記第一油路L1及び第二油路L2間には、この短絡油路L3を設け、同油路L3に前記チャージ油路Lcを接続し、前記第一油路L1或いは第二油路L2へ逆止弁33,33を介してチャージ油を補充する構成となっている。そして前記チャージ油路Lcには、同油路Lcに所定圧(第一パイロット圧)が掛かると油溜Tへの油路を連通状態から遮断状態へ切り替える切替弁3(切替手段)と、前記所定圧よりも更に高い所定圧(第二パイロット圧)となると、圧油を油溜Tへ開放するリリーフ弁4(リリーフ手段)とを備える構成となっている。
【0024】
前記切替弁3とリリーフ弁4の具体的な構成に付いて、図2と図3に基づいて説明する。
前記切替弁3とリリーフ弁4は、前記ポンプ軸34及びモータ2の出力軸35を軸受けるポートブロックB(ブロック材)にスプール5を共用して構成されている。
【0025】
詳しくは、前記ポートブロックBに、同ブロックB内の前記チャージ油路Lcを形成する共に、このチャージ油路Lcとモータ軸35近傍の油溜Tとの間にスプール挿通穴6を形成し、この同スプール挿通穴6の内面から、別途前記油溜Tへ連通させるドレン油路Ldを形成する。
【0026】
一方、前記スプール挿通穴6に挿通させるスプール5には、前記チャージ油路Lcから送られる圧油を前記挿通方向に受ける軸穴7と、この軸穴7に対し直交させる側部穴8を設け、スプリングSによりブロックB側に常時付勢する構成っている。
【0027】
以上のように構成したHSTの油圧回路では、エンジン12或いはメインポンプPが駆動されていない状態で、チャージ油路Lcに圧が立っていない状態では、図3中(A)のように、チャージ油路Lcをドレン油路Ldを介して常時油溜Tと連通する状態に設定される。そして、例えば芝刈機10を傾斜地で駐車中に特にパーキングブレーキの効きが弱く徐々に下がり出し、油圧モータ2が極僅かずつ回転し始める場合でも、前記第一油路L1若しくは第二油路L2に油の流れが生じると、直ちに前記ドレン油路Ldを通じて油を吸い込む。
【0028】
またエンジン12が駆動され前記メインポンプPが駆動された状態でチャージ油路Lcに所定圧(第一パイロット圧)が立つと、前記スプール5は前記図3中(A)の状態から、前記側部穴8全体を前記ポートブロックBの内面に覆う状態となり、油溜Tとの連通状態を完全に遮断する。
【0029】
そして、更に前記チャージ油路Lcに前記所定圧よりも高い圧(第二パイロット圧)が立つと、図3中(B)のように、スプール5は更に図中右側に押され、チャージ油路Lc内の油を、軸穴7と側部穴8を介して直接油溜Tへ連通し、リリーフする構成となっている。
【0030】
尚、この際、油をリリーフする油路の開度は、前記ドレン油路Ldを介して油溜Tへ連通する開度よりも大きく設定する構成となっている。
これにより、チャージ油路Lcに所定のパイロット圧が立っていない時には、チャージ油路Lcと油溜Tとが連通した状態であるので、油圧モータ2が低速で回転しても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ2の回転対し抵抗を与えブレーキをかける。また、前記チャージ油路Lcが立った時には、第一油路L1或いは第二油路L2に漏れ無く油をチャージし、例えば絞りやスチールボールを有する逆止弁を介して抵抗を生じる構成と比較して、メインポンプPの容量を抑えてコストを低減することができる。
【0031】
また、上記例では切替弁3のスプールとリリーフ弁4のスプールとを共通のスプール5にて構成したので、前記切替弁とリリーフ弁とを夫々構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
尚、前記ドレン油路Ldは、HST内部の油溜Tへ開放し、油を吸い込む構成としたが、これを前記ミッションケースを利用した油溜へ開放して良いし、別途油タンクを構成して、同タンクから油を開放或いは吸い込む構成としても良い。
【0032】
次に前記油圧回路の別形態に付いて説明する。
図6の油圧回路と図7に示すポートブロックの断面図は、前記切替弁3とリリーフ弁4とを夫れ夫れ別体として構成した例である。
ここでは、前記ポートブロックB内のチャージ油路Lc’から油溜T間に、ドレン油路Ld’(図中上側)と、リリーフ弁のスプールを挿通するスプール挿通穴6(図中下側)を併設して設け、前記スプール挿通穴6よりも回路下手側に、後述する2つの油室を有する切替弁3’を内装する構成となっている。
【0033】
前記切替弁3’の第一油室3aは、絞りと分岐路を備え、前記チャージ油路Lcに圧が立っていない状態(メインポンプPが駆動されていない状態)において、スプール5aが前記ドレン油路Ldを連通状態とするものであり、第二室3bは、前記チャージ油路Lcに所定圧が立った状態において、スプール3aが前記ドレン油路Ldを遮断状態とするものである。
【0034】
また前記リリーフ弁4’は、前記スプール挿通穴6に挿通させるスプール3bとこれを付勢するスプリングにより構成され、前記切替弁3’のスプール3aを移動させるパイロット圧よりも高い圧で、前記油溜とチャージ油路Lcとを連通する構成となっている。
【0035】
これにより、前述同様に、チャージ油路Lcに所定のパイロット圧が立っていない時には、チャージ油路Lcと油溜Tとが連通した状態であるので、油圧モータ2が低速で僅かずつ回転し始めても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ2の回転対し迅速にブレーキをかけることができると共に、前記チャージ油路Lcが立った時には、第一油路L1或いは第二油路L2に漏れ無く油をチャージし、例えば絞りで接続する構成と比較してメインポンプPの容量を抑えてコストを低減することができる。
【0036】
尚、上記HSTの油圧回路の別形態としては、油圧モータ2を芝刈機の動輪を駆動する構成としたが、これを各種アクチュエータに利用し、このアクチュエータの駆動にブレーキをかけるものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧回路図。
【図2】HSTの側断面図。
【図3】図2の一部拡大図。
【図4】乗用芝刈機の全体側面図。
【図5】別実施例の油圧回路図。
【図6】別実施例のHST一部側断面図。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ
2 油圧モータ
3 切替弁
4 リリーフ弁
5 スプール
6 スプール挿通穴
7 軸穴
8 側部穴
10 芝刈機
L1 第一油路
L2 第二油路
L3 短絡油路
Lc チャージ油路
Ld ドレン油路
T 油溜
【発明の属する技術分野】
この発明は、静油圧式無段変速装置(以下、HST)の油圧回路に関し、特にHSTの閉回路内に負圧が発生した時、同回路内に油を吸込んでモータの空転を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記分野に属する発明は、例えば特開平7−158730号公報に示される「油圧モータの空転防止装置」のようなものが知られている。即ち、前記公報に記載された符号を用いて説明すると、油圧ポンプ1と油圧モータ3の間に閉回路A,Bを構成し、この閉回路A,B内の油の循環方向を正逆切り替えて前記油圧モータ3の回転を正逆切り替える静油圧式無段変速装置の油圧回路であって、前記閉回路A,Bに形成した短絡油路に同回路内へ油を補充するチャージ油路Dを接続する静油圧式無段変速装置の油圧回路が知られている。
【0003】
そして、上記公報では、油圧モータによって作業車の動輪を駆動する構成とし、傾斜地等でエンジンが停止したときに作業車の暴走を防止する為、即ちチャージポンプが駆動されていないときに油圧モータの空転を防止する為に、内部または外部の油溜から前記HSTの閉回路内へ油を吸入する油吸込回路を備える構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報の油吸込回路には、絞りや、逆止弁17が備えられ、閉回路内に所定圧以上の負圧が立たないときには油を吸い込むことができず、特に前記油圧モータがごく僅かずつ回転する時には、閉回路内の油が徐々に流出し、前記モータの空転を確実に防止することができないといった課題が有った。
【0005】
また前記HSTの回路では、各種の弁が複数備えられる為、これら構成を極力簡単に構成し、低コスト且つ小スペースに構成することが望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題に鑑みて、HSTの油圧回路を以下のように構成した。
即ち、請求項1の発明は、油圧ポンプ(1)と油圧モータ(2)の間に油路(L1,L2)を介して閉回路を構成し、この閉回路内の油の循環方向を正逆切り替えて前記油圧モータ(2)の回転を正逆切り替える静油圧式無段変速装置の油圧回路であって、前記閉回路に形成した短絡油路(L3)に同回路内へ油を補充するチャージ油路(Lc)を接続する静油圧式無段変速装置の油圧回路において、
前記チャージ油路(Lc)には、
所定圧以上のチャージ油を油溜(T)へ逃がすリリーフ弁(4)と、
前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっているときには前記油溜(T)への油路を遮断状態とし且つ前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっていないときには前記油溜(T)への油路を連通状態に切り替える切替弁(3)と、
を備えたことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項1の作用)
以上のように構成した請求項1の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、チャージ油路(Lc)に圧が立っていない状態で油圧モータ(2)が回転すると、油溜(T)から短絡油路(L3)へ抵抗無く油が吸い上げられ、前記チャージ油路に(Lc)に所定の圧が生じると前記油溜(T)への油路を遮断する。そして前記チャージ油路(Lc)に更に高い圧がかかった時には、余分な圧油を前記油溜(T)へ開放する。
【0007】
また請求項2の発明では、前記チャージ油路(Lc)と油溜(T)との間に前記リリーフ弁(4)と切替弁(3)とが一体的に組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項2の作用)
以上のように構成した請求項2の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、リリーフ弁(4)と切替弁(3)が、前記チャージ油路(Lc)と油溜(T)との間に一体的に組み込まれる。
【0008】
また請求項3の発明では、前記チャージ油路(Lc)を内装するブロック材(B)に、単一のスプール(5)及び同スプール(5)を挿通する挿通穴(6)を設け、
前記スプール(5)には、挿通方向に形成される軸穴(7)と、同軸穴(7)と連通され且つスプール側面に開口された側部穴(8)を形成すると共に、
前記スプール挿通穴(6)には、同穴内面中途部から前記油溜(T)へのドレン油路(Ld)を設け、
前記スプール(5)の移動量により、前記スプール(5)の軸穴(7)に受けるチャージ油を、前記ドレン油路(Ld)へ連通させる状態と、前記ブロック材(B)にて遮断する状態と、前記油溜(T)へ直接開放させる状態とに切り替える請求項2に記載の切替弁(3)兼リリーフ弁(4)を形成したことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路とした。
(請求項3の作用)
以上のように構成した請求項2の静油圧式無段変速装置の油圧回路では、チャージ油路(Lc)に圧が立っていない時にはチャージ油路(Lc)を油溜(T)と連通する状態に設定し、チャージ油路(Lc)に圧が立つにつれて、前記油溜(T)への油路を遮断する状態とし、更に高圧となると再度前記油溜(T)への油路を連通する状態として油をリリーフする。
【0009】
【発明の効果】
これにより、請求項1の発明では、チャージ油路(Lc)に所定圧が立っていない時には、チャージ油路(Lc)と油溜(T)とが連通した状態であるので、油圧モータ(2)が前記低速で回転しても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ(2)の空転を確実に防止すると共に、前記チャージ油路(Lc)に圧が立った時には、油溜(T)へ油を漏らすこと無く閉回路(L1,L2)へチャージするので、例えば絞りを介して接続する構成と比較してチャージポンプ(P)の容量を抑えてコストを低減することができる。
【0010】
また請求項2の発明では、前記切替弁(3)とリリーフ弁(4)の両弁を夫々別体で構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
また請求項3の発明では、切替弁(3)のスプールとリリーフ弁(4)のスプールとを兼用することができるので、請求項2同様に、前記両弁を夫々別体で構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の静油圧式無段変速装置(以下、HST)の油圧回路を、作業機械である乗用芝刈機(モア)に搭載した場合を説明する。
最初に、芝刈機10の全体構成について説明する。
【0012】
芝刈機10は、図4に示すように、車体前部のボンネット11内にエンジン12を設け、このエンジン12の回転動力をミッションケース13内のHST及びギヤ式変速装置へ伝達した後、走行装置となる後輪14F、若しくは前後輪14F,14Rへ伝達して二駆、或いは四駆で走行する構成となっている。
【0013】
また前記ボンネット11の後方には、ステアリングハンドル15や、操縦席16等を有する操縦部を形成し、前記ステアリングハンドル15を回転操作することでパワーステアリング機構17を介して前記前輪14Fを左右に操舵する構成となっている。
【0014】
また芝刈機10の後部には、刈り取った芝草を収納するコレクタバック18を設け、操縦席16側部に突設した操作レバーで前記コレクタバック18を開閉する構成となっている。
また前記エンジン12は、前部にも出力軸20を設け、同軸20の回転をベルト伝導機構や自在継手を介してカッターデッキ21内のカッターへ伝達する構成となっている。
【0015】
尚、図中符号22は、前記カッターデッキ21を昇降操作する昇降用油圧シリンダを示し、符号23はカッターデッキ内の芝草をコレクタバック18へ吸込むファンを示す。
次に、前記HSTを含む芝刈機10の油圧回路構成について説明する。
【0016】
前記芝刈機10の油圧回路は、図1に示すように、前記エンジン12により駆動され後述するHSTのチャージポンプを兼用するメインポンプPを設け、このメインポンプPからの圧油を各油圧機器に送り、油タンクTとなるミッションケース13へ戻す構成となっている。
【0017】
詳細に説明すると、前記メインポンプPから送り出された圧油は、メイン回路24を通じ、回路上手側で前記パワーステアリング機構17の回路へ油を分岐し、その分岐後に前記カッターデッキ昇降用油圧シリンダ22へ油を分岐する構成となっている。そして、更に回路下手側にフィルター25を介在させて、前記HSTのチャージ油路Lcを形成する構成となっている。
【0018】
前記HSTの油圧回路は、前記エンジン12により駆動されるHSTポンプ1と、このポンプ1からの圧油を受けて回転する油圧モータ2とを設け、この油圧ポンプ1と油圧モータ2を第一油路L1及び第二油路L2によって接続し閉回路を形成している。
【0019】
これにより、前記油圧ポンプ1内部の斜板26の角度を変速レバー或いは変速ペダル等で変更操作することで、前記閉回路内の圧油の循環方向を正逆切り替え、前記油圧モータ2の回転、即ち動輪となる前輪14F、或いは前後輪14F,14Rの回転を正逆に切り替える構成となっている。
【0020】
尚、前記HSTの内部は、図2に示すように、図中符号27の位置まで潤滑兼作動油が充填され、前記ミッションケース13と連通させた油溜りTとなっている。そして前記油圧ポンプ1の斜板26には、図2の(B)に示すように、前記潤滑油を摺接部全体に行き渡るようにケースとの摺接面に傾斜状の溝部28を加工する構成となっている。また符号29は、前記ポンプ軸34の先端に接続するインボリュート継手との摺接面を潤滑する潤滑油路を示す。
【0021】
また前記第一油路L1、第二油路L2には夫れ夫れ、同油路L1,L2内の圧で切り替わる所謂ニュートラル弁30を設け、前記油圧ポンプ1の斜板26が中立状態に設定されている状態では、絞りを介して油路を前記油溜Tへ連通し、前記油圧ポンプ1の斜板が正転或いは逆転側に傾倒された状態では前記油溜Tへの油路を遮断する構成となっている。
【0022】
これにより、各油路L1,L2内の圧が小さい状態では、油圧モータ2の出力停止範囲、即ち中立範囲を確保し、同油路L1,L2に圧が立った状態では前記油の流入を防止することができる。
また、前記第一油路L1及び第二油路L2間には、リリーフ弁32を設け、高圧側の回路内の圧油を低圧側の回路へ送る構成となっている。
【0023】
また更に、前記第一油路L1及び第二油路L2間には、この短絡油路L3を設け、同油路L3に前記チャージ油路Lcを接続し、前記第一油路L1或いは第二油路L2へ逆止弁33,33を介してチャージ油を補充する構成となっている。そして前記チャージ油路Lcには、同油路Lcに所定圧(第一パイロット圧)が掛かると油溜Tへの油路を連通状態から遮断状態へ切り替える切替弁3(切替手段)と、前記所定圧よりも更に高い所定圧(第二パイロット圧)となると、圧油を油溜Tへ開放するリリーフ弁4(リリーフ手段)とを備える構成となっている。
【0024】
前記切替弁3とリリーフ弁4の具体的な構成に付いて、図2と図3に基づいて説明する。
前記切替弁3とリリーフ弁4は、前記ポンプ軸34及びモータ2の出力軸35を軸受けるポートブロックB(ブロック材)にスプール5を共用して構成されている。
【0025】
詳しくは、前記ポートブロックBに、同ブロックB内の前記チャージ油路Lcを形成する共に、このチャージ油路Lcとモータ軸35近傍の油溜Tとの間にスプール挿通穴6を形成し、この同スプール挿通穴6の内面から、別途前記油溜Tへ連通させるドレン油路Ldを形成する。
【0026】
一方、前記スプール挿通穴6に挿通させるスプール5には、前記チャージ油路Lcから送られる圧油を前記挿通方向に受ける軸穴7と、この軸穴7に対し直交させる側部穴8を設け、スプリングSによりブロックB側に常時付勢する構成っている。
【0027】
以上のように構成したHSTの油圧回路では、エンジン12或いはメインポンプPが駆動されていない状態で、チャージ油路Lcに圧が立っていない状態では、図3中(A)のように、チャージ油路Lcをドレン油路Ldを介して常時油溜Tと連通する状態に設定される。そして、例えば芝刈機10を傾斜地で駐車中に特にパーキングブレーキの効きが弱く徐々に下がり出し、油圧モータ2が極僅かずつ回転し始める場合でも、前記第一油路L1若しくは第二油路L2に油の流れが生じると、直ちに前記ドレン油路Ldを通じて油を吸い込む。
【0028】
またエンジン12が駆動され前記メインポンプPが駆動された状態でチャージ油路Lcに所定圧(第一パイロット圧)が立つと、前記スプール5は前記図3中(A)の状態から、前記側部穴8全体を前記ポートブロックBの内面に覆う状態となり、油溜Tとの連通状態を完全に遮断する。
【0029】
そして、更に前記チャージ油路Lcに前記所定圧よりも高い圧(第二パイロット圧)が立つと、図3中(B)のように、スプール5は更に図中右側に押され、チャージ油路Lc内の油を、軸穴7と側部穴8を介して直接油溜Tへ連通し、リリーフする構成となっている。
【0030】
尚、この際、油をリリーフする油路の開度は、前記ドレン油路Ldを介して油溜Tへ連通する開度よりも大きく設定する構成となっている。
これにより、チャージ油路Lcに所定のパイロット圧が立っていない時には、チャージ油路Lcと油溜Tとが連通した状態であるので、油圧モータ2が低速で回転しても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ2の回転対し抵抗を与えブレーキをかける。また、前記チャージ油路Lcが立った時には、第一油路L1或いは第二油路L2に漏れ無く油をチャージし、例えば絞りやスチールボールを有する逆止弁を介して抵抗を生じる構成と比較して、メインポンプPの容量を抑えてコストを低減することができる。
【0031】
また、上記例では切替弁3のスプールとリリーフ弁4のスプールとを共通のスプール5にて構成したので、前記切替弁とリリーフ弁とを夫々構成することと比較して、設置スペース及び部品コストを削減することができる。
尚、前記ドレン油路Ldは、HST内部の油溜Tへ開放し、油を吸い込む構成としたが、これを前記ミッションケースを利用した油溜へ開放して良いし、別途油タンクを構成して、同タンクから油を開放或いは吸い込む構成としても良い。
【0032】
次に前記油圧回路の別形態に付いて説明する。
図6の油圧回路と図7に示すポートブロックの断面図は、前記切替弁3とリリーフ弁4とを夫れ夫れ別体として構成した例である。
ここでは、前記ポートブロックB内のチャージ油路Lc’から油溜T間に、ドレン油路Ld’(図中上側)と、リリーフ弁のスプールを挿通するスプール挿通穴6(図中下側)を併設して設け、前記スプール挿通穴6よりも回路下手側に、後述する2つの油室を有する切替弁3’を内装する構成となっている。
【0033】
前記切替弁3’の第一油室3aは、絞りと分岐路を備え、前記チャージ油路Lcに圧が立っていない状態(メインポンプPが駆動されていない状態)において、スプール5aが前記ドレン油路Ldを連通状態とするものであり、第二室3bは、前記チャージ油路Lcに所定圧が立った状態において、スプール3aが前記ドレン油路Ldを遮断状態とするものである。
【0034】
また前記リリーフ弁4’は、前記スプール挿通穴6に挿通させるスプール3bとこれを付勢するスプリングにより構成され、前記切替弁3’のスプール3aを移動させるパイロット圧よりも高い圧で、前記油溜とチャージ油路Lcとを連通する構成となっている。
【0035】
これにより、前述同様に、チャージ油路Lcに所定のパイロット圧が立っていない時には、チャージ油路Lcと油溜Tとが連通した状態であるので、油圧モータ2が低速で僅かずつ回転し始めても、迅速に油の吸込みが行われ、同モータ2の回転対し迅速にブレーキをかけることができると共に、前記チャージ油路Lcが立った時には、第一油路L1或いは第二油路L2に漏れ無く油をチャージし、例えば絞りで接続する構成と比較してメインポンプPの容量を抑えてコストを低減することができる。
【0036】
尚、上記HSTの油圧回路の別形態としては、油圧モータ2を芝刈機の動輪を駆動する構成としたが、これを各種アクチュエータに利用し、このアクチュエータの駆動にブレーキをかけるものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧回路図。
【図2】HSTの側断面図。
【図3】図2の一部拡大図。
【図4】乗用芝刈機の全体側面図。
【図5】別実施例の油圧回路図。
【図6】別実施例のHST一部側断面図。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ
2 油圧モータ
3 切替弁
4 リリーフ弁
5 スプール
6 スプール挿通穴
7 軸穴
8 側部穴
10 芝刈機
L1 第一油路
L2 第二油路
L3 短絡油路
Lc チャージ油路
Ld ドレン油路
T 油溜
Claims (3)
- 油圧ポンプ(1)と油圧モータ(2)の間に油路(L1,L2)を介して閉回路を構成し、この閉回路内の油の循環方向を正逆切り替えて前記油圧モータ(2)の回転を正逆切り替える静油圧式無段変速装置の油圧回路であって、前記閉回路に形成した短絡油路(L3)に同回路内へ油を補充するチャージ油路(Lc)を接続する静油圧式無段変速装置の油圧回路において、
前記チャージ油路(Lc)には、
所定圧以上のチャージ油を油溜(T)へ逃がすリリーフ弁(4)と、
前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっているときには前記油溜(T)への油路を遮断状態とし且つ前記チャージ油路(Lc)に圧が掛かっていないときには前記油溜(T)への油路を連通状態に切り替える切替弁(3)と、
を備えたことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路。 - 前記チャージ油路(Lc)と油溜(T)との間に前記リリーフ弁(4)と切替弁(3)とが一体的に組み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の静油圧式無段変速装置の油圧回路。
- 前記チャージ油路(Lc)を内装するブロック材(B)に、単一のスプール(5)及び同スプール(5)を挿通する挿通穴(6)を設け、
前記スプール(5)には、挿通方向に形成される軸穴(7)と、同軸穴(7)と連通され且つスプール側面に開口された側部穴(8)を形成すると共に、
前記スプール挿通穴(6)には、同穴内面中途部から前記油溜(T)へのドレン油路(Ld)を設け、
前記スプール(5)の移動量により、前記スプール(5)の軸穴(7)に受けるチャージ油を、前記ドレン油路(Ld)へ連通させる状態と、前記ブロック材(B)にて遮断する状態と、前記油溜(T)へ直接開放させる状態とに切り替える請求項2に記載の切替弁(3)兼リリーフ弁(4)を形成したことを特徴とする静油圧式無段変速装置の油圧回路。
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JP2009185834A (ja) * | 2008-02-04 | 2009-08-20 | Kobelco Cranes Co Ltd | 油圧式走行車両 |
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