JP2004010722A - ゴム用配合剤及び配合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム用配合剤及びその配合方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、各種ゴムにシリカを配合したゴム組成物は、例えば低発熱性で耐摩耗性等に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物として使用されている。また、これらにはテトラスルフィドシラン等のスルフィドシランがシランカップリング剤として使用されている。しかしながら、シリカを配合したタイヤトレッドは、湿潤路のグリップ性はよいが、未加硫配合物の粘度上昇等が起こり、生産性が悪化するという問題があった。特に、単純にシリカ及びカーボンを同時に混合した場合、カーボンとゴムは十分な接触及び反応が起こり十分な混合を促進するが、シリカとは十分ではなく、シリカの分散不良を引き起こし、十分なシリカの特性が生かされなかった。かかる問題を解決すべく、従来から種々の提案があり、例えばジエチレングリコールや脂肪酸を添加したり、カルボン酸金属塩を添加したり、シリカを予めシリコーンオイルで処理する等が提案されているが(特開平6−248116号公報等)、いずれも実用上十分な方法とはいえなかった。
【0003】
更に、混合時の焼け発生やまとまりの低下に対しては、混合回数を増加する等の方法をとる以外に方法が無く、また、カーボンとシリカを混合する場合にも、別々に混合するか、もしくは混合時間や混合回数を長くしているのが実状である。そのため、特開平9−111044号公報には、シランカップリング剤とアルコキシシロキサンを併用したゴム組成物が提案されているが、十分満足のいくものではなかった。また、特開平11−507414号公報にも、シランカップリング剤と反応性シロキサンを組み合わせた使用方法が記載され、本発明の(A)成分の処理剤と重合度の異なるシラノール末端ポリジメチルシロキサンが例示されているが、これも十分満足のいくものではない。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シリカ配合加硫性ゴム組成物の特性、例えば低発熱性や耐摩耗性等の特性を実質的に損なうことなく、未加硫ゴム組成物の加工性を改良することができる新規なゴム用配合剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される特定の両末端水酸基含有有機珪素化合物で予め処理された無機充填剤と、下記一般式(3)で表される分子内にスルフィド基を含有したアルコキシシランとを必須成分とするゴム用配合剤を、ゴム混練時に配合することにより、加硫可能なシリカ配合ゴム組成物の加硫物性、特にモジュラス、耐摩耗性及びtanδのバランス等の物性を改良することができることを知見した。
【0006】
即ち、上述したように、シリカ配合ゴム組成物の加硫物性は良好であるが、未加硫時の加工性に劣るという欠点があった。これはシリカ表面に存在するシラノール基に起因し、シラノール基の凝集力によりゴム組成物中で構造体が生成して粘度が上昇したりする現象のために、未加硫組成物の加工性が低下するためと推定されている。
【0007】
更に、シリカ配合ゴム組成物には、ゴムの補強のために、シランカップリング剤が併用されることが多いが、シリカ粒子の内腔のシラノール基とシランカップリング剤とが反応してシランカップリング剤を損失させ、補強効果を低下させるため、多量のシランカップリング剤を配合しなければならないという問題があった。従来技術におけるように、これにジエチレングリコール等の極性物質を添加すると、加硫促進剤等の極性配合剤が吸着される現象はある程度防止できるが、完全には防止できず、シランカップリング剤等のシリカ粒子と化学結合する物質が内腔に結合するのを防止することもできなかった。
【0008】
一方、下記一般式(1),(2)で表される有機珪素化合物を含むゴム用配合剤をゴム組成物中に配合すると、予めシリカ粒子表面を両末端シラノール基含有有機珪素化合物が表面を覆うので、従来技術の問題点を解決して、シラノール基の凝集力や極性によって生ずる粘度上昇や加硫促進剤等の極性添加剤の無駄な消費を効果的に抑えることができ、また、下記一般式(3)で表されるアルコキシシランを無機充填剤に予め処理をせずにゴム混練時配合することで、無機充填剤の混練初期の分散改良剤として作用し、加工粘度を低下させることが可能となることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
従って、本発明は、(A)下記一般式(1)及び/又は(2)
【化7】
(式中、R1,R2はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基を示し、nは10〜50の整数を示す。)
【化8】
(式中、R3,R4はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基を示し、qは1,2又は3を示す。)
で表される両末端水酸基含有有機珪素化合物で予め処理された無機充填剤、
(B)下記一般式(3)
【化9】
(式中、R5,R6はそれぞれ炭素数1〜4の1価炭化水素基を示し、R7は炭素数2〜10の2価炭化水素基を示し、mは2〜8を示し、pは0又は1を示す。)
で表されるアルコキシシラン
を含有するゴム用配合剤及び上記(A)成分、(B)成分をそれぞれゴム混練時にゴム組成物に配合する配合方法を提供する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴム用配合剤は、(A)下記一般式(1)及び/又は(2)で表される両末端水酸基含有有機珪素化合物で予め処理された無機充填剤、(B)下記一般式(3)で表されるアルコキシシランを使用する。
【0011】
(A)成分の無機充填剤の処理に使用される有機珪素化合物は、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される両末端水酸基含有有機珪素化合物である。
【化10】
(式中、R1,R2はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基を示し、nは10〜50の整数を示す。)
【化11】
(式中、R3,R4はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基を示し、qは1,2又は3を示す。)
【0012】
上記一般式(1)中、R1,R2はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基である。炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられ、また、これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部がハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよい。これらの中でメチル基、ビニル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。nは10〜50の整数であり、好ましくは10〜30、特に10〜20が好ましい。上記一般式(1)で表される化合物の例としては、下記に示すものが挙げられる。
【0013】
【化12】
【0014】
上記一般式(2)中、R3,R4はそれぞれ炭素数1〜6の1価炭化水素基を示す。炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、上記R1,R2と同様の基が挙げられるが、R3,R4としては、フェニル基、メチル基が好ましい。上記一般式(2)で表される化合物としては、ジメチルシランジオール、ジフェニルシランジオールといった下記のものが挙げられる。なお、Phはフェニル基を表す。
【0015】
【化13】
【0016】
一方、上記一般式(1)及び/又は(2)の有機珪素化合物で処理される無機充填剤は、ゴム組成物に配合される無機充填剤であればよく、例えば、シリカ、タルク、クレー、マイカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック等が挙げられるが、特にシリカが好ましい。これらは1種又は2種以上の混合物であってもよい。
【0017】
処理方法は、任意であるが、例えばヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、スパルタンリューザー、Vブレンダー等の混合装置に無機充填剤を仕込み、そこに一般式(1),(2)で表される化合物をスプレー又は添加することで処理することができる。また、水又は有機溶媒中に無機充填剤を仕込み、撹拌しながら、一般式(1),(2)で表される化合物を添加し、撹拌後に無機充填剤を分離することでも処理することができる。
【0018】
処理の際に使用される有機溶媒は、任意のものでよいが、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
【0019】
処理時の温度も任意であり、室温〜100℃程度が好ましく、室温がより好ましい。処理終了後の乾燥処理は任意であるが、50〜200℃程度、より好ましくは80〜150℃程度で乾燥処理すると、無機充填剤と上記一般式(1),(2)で表される化合物との反応がより強固となる点から好ましい。
【0020】
なお、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物を混合して処理する場合、混合したもので処理してもよいが、一般式(1)で表される化合物で処理してから一般式(2)で表される化合物で処理してもよいし、その逆でもよい。また、この処理の際に、後述する(B)成分のアルコキシシランを同時に添加してもよいが、この際の添加にかかわらず、ゴム配合時に別途に(B)成分のアルコキシシランを配合する必要がある。
【0021】
(B)成分のアルコキシシラン以外に、この処理の際に添加可能な他の有機珪素化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシランを挙げることができる。
【0022】
上記一般式(1),(2)で表される化合物の無機充填剤への処理量は、任意であるが、無機充填剤100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に1〜5重量部が好ましい。また、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物を混合して処理する場合、処理量も任意であるが、両者を併せても上記処理量になることが好ましい。一般式(1)と(2)で表される化合物の混合比率は、重量比で式(1)/式(2)=1/99〜99/1が好ましく、特に50/50〜95/5が好ましい。
【0023】
なお、上記一般式(3)等のアルコキシシランを併用して無機充填剤を処理する場合、アルコキシシランの使用量は、上記一般式(1),(2)の化合物の処理効果を阻害しない範囲であり、上記一般式(1),(2)の化合物の合計量100重量部に対して、0〜400重量部、特に0〜200重量部であることが好ましい。
【0024】
次に、(B)成分は、下記一般式(3)で表されるアルコキシシランである。
【化14】
(式中、R5,R6はそれぞれ炭素数1〜4の1価炭化水素基を示し、R7は炭素数2〜10の2価炭化水素基を示し、mは2〜8を示し、pは0又は1を示す。)
【0025】
R5,R6はそれぞれ炭素数1〜4の1価炭化水素基を示す。炭素数1〜4の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が例示され、特にメチル基、エチル基が好ましい。R7は炭素数2〜10の2価炭化水素基であり、特にアルキレン基が好ましく、具体的には−(CH2)2−、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)6−、−(CH2)10−等が例示され、特に−(CH2)3−が好ましい。
【0026】
pは0又は1、好ましくは0であり、mは平均値として2〜8を示し、特に2〜4が好ましい。上記一般式(3)で表されるアルコキシシランの例として下記のものが挙げられる。
【0027】
【化15】
【0028】
本発明のゴム用配合剤は、後述するゴム及び任意の添加剤を含有するゴム組成物に配合するものである。ここで、(A)成分の上記一般式(1),(2)で表される化合物で処理された無機充填剤をゴムに配合する際の配合量は任意であるが、ゴム100重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは20〜80重量部である。なお、処理をしていない無機充填剤を加えてもよい。処理をしていない無機充填剤としては、例えば、シリカ、タルク、クレー、マイカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック等が挙げられる。
【0029】
一方、(B)成分のアルコキシシランの配合量は、ゴム100重量部に対して、0.2〜30重量部、特に1.0〜20重量部が好ましい。分子内にスルフィド基を持つアルコキシシランの配合量が0.2重量部未満だと、所望の効果が得られない場合がある。
【0030】
本発明の配合方法は、前述の(A)成分と(B)成分をそれぞれゴム混練時にゴムを主成分とするゴム組成物に配合するものであるが、ゴム組成物を製造する方法としては、ゴム及びその他の任意の添加剤を、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー(インターナルミキサー)等の一般に使用されている混合機に仕込み、混練することにより得ることができる。本発明においては、(A)成分と(B)成分を事前に混合しておいてからゴム混練(配合)時に配合しても、別々にゴム混練(配合)時に配合してもよい。
【0031】
ゴムとしては、従来から各種ゴム組成物に一般的に配合されている任意のゴムが使用できる。このようなゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムやエチレン・プロピレン共重合体ゴム(EPR,EPDM)等を1種単独で又は2種以上を使用することができる。
【0032】
また、これらのゴム組成物において、更に他のシランカップリング剤を添加することは任意であり、従来からシリカ充填剤と併用される任意のシランカップリング剤を添加してもよく、それらの典型例としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0033】
本発明に係るゴム用配合剤を用いるゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、カーボンブラック、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填剤、可塑性剤等のタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋に使用することができる。これらの添加剤の配合量も本発明の目的を損なわない範囲で、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0034】
本発明のゴム用配合剤及び配合方法によって得られるゴム組成物は、特にタイヤトレッド用のゴム組成物に好適に用いられる。
【0035】
【実施例】
以下、処理例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は重量部を示す。
【0036】
(A)成分の無機充填剤の処理
[処理例1]
ヘンシェルミキサーにシリカ(ニプシルAQ:日本シリカ製)800部を仕込み、撹拌しながら、下記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部をスプレーし、5分間撹拌を行い処理を行った。処理終了後、シリカを取り出し、120℃で2時間乾燥し、処理無機充填剤を得た。
【化16】
【0037】
[処理例2]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(5)で表される有機珪素化合物15部に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化17】
【0038】
[処理例3]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(6)で表される有機珪素化合物15部をトルエン100部に溶解させた溶液に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化18】
【0039】
[処理例4]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(7)で表される有機珪素化合物10部及び下記一般式(8)で表される有機珪素化合物5部をトルエン100部に溶解させた溶液に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化19】
【0040】
[処理例5]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(9)で表される有機珪素化合物15部及び下記一般式(10)で表されるアルコキシシラン64部を混合した溶液に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化20】
【0041】
[処理例6]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(11)で表される有機珪素化合物15部及び下記一般式(12)で表されるアルコキシシラン15部を混合した溶液に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化21】
【0042】
[処理例7]
上記一般式(4)で表される有機珪素化合物15部を、下記一般式(13)で表される有機珪素化合物15部に変えた以外は、処理例1と同様の処理を行い、処理無機充填剤を得た。
【化22】
【0043】
[実施例1〜5,比較例1〜4]
表1に示す配合の成分を密閉型ミキサーで混練し、未加硫ゴム配合物を得た。得られた未加硫ゴム配合物に酸化亜鉛2.5部、加硫促進剤D(1,3−ジフェニルグアニジン)2.0部、加硫促進剤CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)1.7部、硫黄1.5部を加え、オープンロール混練しゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中、150℃で30分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を調製した。得られた試験片を用いて下記方法で混練性、未加硫物性、加硫物性を評価した。結果を表1に示す。
【0044】
混練性:未加硫ゴム配合物の成分混練の際のシリカの混練されやすさを目視で確認し、下記評価基準で評価した。
◎:混練しやすい。
×:シリカが食い込みにくい。
未加硫物性
(1)ムーニー粘度:JIS K6300に基づき125℃にて測定した。
(2)加硫速度:JIS K6300に基づき150℃にて90%加硫度に達する時間を測定した。
(3)スコーチ時間:JIS K6300に基づき125℃にて粘度が5ポイント上昇する時間を測定した。
加硫物性
(1)300%変形応力、引張強度:JIS K6251に準拠して測定した。
(2)tanδ:粘弾性装置レオログラフソリッド(東洋精機製作所製)にて50Hz、初期伸長2%、動歪み1%、試料幅5mm、温度60℃で測定し、比較例1の値を100として指数表示した。指数表示の数値が小さいほどヒステリシスロスに優れ低発熱性である。
(3)耐摩耗性:アクロン型 傾角15°荷重6ポンドで測定し、摩耗減量を比較例1の値を100として指数表示した。指数表示の数値が大きいほど耐摩耗性に優れている。
(4)オイル成分ブリードアウト:加硫ゴム表面を目視で確認し、下記評価基準で評価した。
◎:オイルのブリードがない。
×:オイルのブリードがみられる。
【0045】
【表1】
*1:ブタジエンゴム(JSR(株)製)
*2:スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(JSR(株)製)
【化23】
【0046】
【発明の効果】
本発明のゴム用配合剤及び配合方法によれば、シリカの分散性が向上し、かつゴム組成物の各物性(引張強度、耐摩耗性、tanδ)が向上したゴム組成物を得ることができる。
Claims (5)
- (A)成分における一般式(1)で表される有機珪素化合物が、R1及びR2がメチル基である有機珪素化合物であることを特徴とする請求項1記載のゴム用配合剤。
- (A)成分における一般式(2)で表される有機珪素化合物が、ジフェニルシランジオールであることを特徴とする請求項1又は2記載のゴム用配合剤。
- (A)成分の無機充填剤がシリカであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のゴム用配合剤。
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