JP2004010296A - パレット安定装置付きフォークリフト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フォーク40の横に、パレットPを固定する水平片50aが設けられている。水平片50aは、コイルスプリング55によりフォーク40より下側の初期位置Oへ付勢される。ハンドル70を操作すると、水平片50aは、ワイヤ53に引張られて初期位置Oからフォーク40と略同じ高さへ回動変位し、これにより、フォーク40がパレットPの開口に挿入できる状態になる。フォーク40を水平片50aと共にパレットPに挿入後、ハンドル70の操作を止めると、水平片50aは、コイルスプリング55により初期位置Oの方向に付勢されてパレットPの開口内の下面を押圧し、これにより、パレットPが固定される。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、倉庫間等で荷物の搬送を行うフォークリフトに係り、フォークにより持ち上げられる荷物搬送用のパレットが動かないように固定できるパレット安定装置付きフォークリフトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車体に立設されたマストに沿って上下移動するフォークを有し、このフォークをパレットと呼ばれる荷物搬送用荷台の開口に挿入し、パレットに積まれた荷物をパレットと共に持ち上げて搬送するフォークリフトがある。フォークリフトには、各種形態のものがあり、ラック棚等の高所において、フォークに挿入されたパレットとの間で個別に荷物を積込み/積降しするピッキング作業を行うために、フォークリフトを操縦するコクピット(操縦室)がフォークと一体となって上下移動するものがある。このようなフォークリフトは、ピッキングリフトと呼ばれている。
【0003】
このようなピッキングリフトのコクピットを図6(a)(b)に示す。コクピット90は、コクピット支柱91が床部92に立設されて構成されている。このコクピット90には、操縦者の落下を防ぐガードバー93及び壁部94と、操縦者の頭上を防護するヘッドガード95とが備えられている。また、コクピット90には、1対のフォーク96が床部92から略水平に伸設され、ピッキングリフトを操縦するための操縦装置97が壁部94に配置されている。
【0004】
コクピット90は、操縦装置97を操作することで、車体に立設されたマスト(不図示)に沿ってフォーク96と共に上下移動する。このとき、フォーク96が挿入されたパレットPは、フォーク96がコクピット90と共に上下移動することで、コクピット90と共に上下に搬送される。
【0005】
ところで、このようなピッキングリフトにおけるピッキング作業は、フォーク96に挿入され持ち上げられた状態のパレットPとの間で個々に荷物を積込み/積降しするため、途中で、パレットP上の荷物が不均等な配置になってしまうことがある。このため、ピッキング作業中に、図7に示すように、荷物WがパレットPの端部に積まれた状態となって偏荷重が加わった場合、パレットPが傾いてしまい、その結果、パレットPに積まれた荷物Wが荷崩れを起こし、荷物WがパレットPから落下する虞がある。
【0006】
そこで、パレットPに偏荷重が加わってもパレットPが傾かないように、パレットPを固定できるようにしたフォークリフトが知られている。このようなフォークリフトとしては、例えば、特開平8−165096号公報に記載されているように、左右フォークの中間位置よりわずか上方に、先端部が上下方向に回転可能なジョウを設け、操縦室に配置したレバーを操作することにより、ジョウの先端が下方へ下がるようにしたものがある。このフォークリフトでは、フォークをパレットの開口に挿入した状態でレバーを操作すると、ジョウの先端が下方へ下がってパレットの上板の上面を押え、これにより、ジョウとフォークとによりパレットの上板を挟んで固定するようになっている。
【0007】
また、例えば、特開2001−270699に記載されているように、フォークの左右辺においてフォークの厚み内にパレット押え部材を設け、レバーを操作することにより、パレット押え部材を下降させるようにしたものがある。このフォークリフトでは、フォークをパレットの開口に挿入した状態でレバーを操作すると、パレット押え部材が下降してパレットの下方内面を押圧し、これにより、パレット押え部材がパレットの下方内面を押圧すると共に、フォークがパレットの上方内面を各々押圧してパレットを固定するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のパレットを固定できるフォークリフトにおいては、フォークをパレットに挿入した後にレバーを操作することにより、パレットを固定するようになっている。すなわち、フォークをパレットに挿入した後、レバーを操作しなければ、パレットを固定していない状態でも、パレットを持ち上げて荷物を搬送したり、高所においてピッキング作業を行うことができる。
【0009】
このため、従来のパレットを固定できるフォークリフトでは、パレットの固定操作を忘れたり怠って荷物の搬送やピッキング作業を行ってしまい、その結果、パレットに積まれた荷物が荷崩れを起こし、荷物がパレットから落下してしまう虞があった。特に、高所でのピッキング作業は、パレットに積まれた荷物の荷崩れや落下が大きな事故に繋がる虞があり、パレットを固定した状態で作業することが大きな課題となっている。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パレットに偏荷重が加わってもパレットが傾かないように固定でき、パレット上の荷物の荷崩れや落下を防げると共に、パレットの固定操作を荷物の搬送やピッキング作業を行う際に確実に行わせることができるフォークリフトを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、車体に立設されたマストに沿って上下移動するフォークを備え、前記フォークを荷台パレットの開口に挿入して該荷台パレットに載置される荷物を持ち上げて搬送するフォークリフトにおいて、前記フォークの近傍に前記フォークより下側の初期位置とフォークと略同じ高さ位置との間で変位可能に設けられ、前記フォークと共に前記荷台パレットの開口に挿入されたときに前記荷台パレット開口内の下面を押えるパレット押え手段と、前記パレット押え手段を前記フォークよりも下側の初期位置へ付勢する付勢手段と、前記パレット押え手段に連結される操作部を有し、この操作部が操作されたとき前記パレット押え手段を前記付勢手段による付勢に抗して上方へ変位させ、前記操作部が操作されていないとき前記付勢手段による付勢により前記パレット押え手段を初期位置へ復帰させる操作手段とを備えたものである。
【0012】
この構成においては、パレット押え手段は、付勢手段によりフォークよりも下側の初期位置へ付勢される。このため、操作手段の操作部を操作していない状態では、パレット押え手段がフォークよりも下側の初期位置に位置し、フォークをパレットの開口に挿入することはできない。操作部を操作することにより、パレット押え手段がフォークと略同じ高さとなり、フォークをパレット押え手段と共にパレットの開口に挿入することができる。フォークをパレット押え手段と共にパレットに挿入した後、操作部の操作を止めると、パレット押え手段は、付勢手段により下方に付勢され、これにより、パレット押え手段がパレット開口内の下面を押圧すると共に、フォークがパレット開口内の上面を押圧する状態となり、パレットが固定される。このように、パレットの開口にフォークを挿入する際には、必ず操作部を操作してパレット押え手段を一旦上方へ動かさなければならず、フォークの挿入後は、操作部の操作を止めることで、自動的にパレットが固定される。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載のパレット安定装置付きフォークリフトにおいて、パレット押え手段は、垂直片と、この垂直片の下端付近から略水平に伸びる水平片から成り、垂直片の下端部が回動軸支され、水平片の先端部が付勢手段の付勢による初期位置方向への付勢によりパレットを押えるものであり、操作手段は、垂直片の上端部にワイヤの一端が連結されると共にワイヤの他端に操作部が連結されており、操作部を操作することにより水平片の先端部を初期位置から上方へ変位させるものである。
【0014】
この構成においては、操作部を操作するとワイヤが引っ張られ、これにより、パレット押え手段の水平片が初期位置から上方へ回動する。フォークをパレット押え手段の水平片と共にパレットの開口に挿入した後、操作部の操作を止めると、パレット押え手段の水平片は、付勢手段の付勢により初期位置方向へ付勢されて回動され、これにより、水平片の先端がパレット開口内の下面を押圧する。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のパレット安定装置付きフォークリフトにおいて、フォークの上下移動を操縦する操縦室がフォークと共に上下移動するものである。
【0016】
この構成においては、操縦室がフォークにより持ち上げられるパレットと共に上下移動するため、高所において、フォークに挿入され持ち上げられた状態のパレットとの間で個々に荷物を積込み/積降しするピッキング作業を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の一実施形態に係るピッキングリフト(パレット安定装置付きフォークリフト)の概略構成を図1に示す。ピッキングリフト1は、車体2に、アウタマスト3及びインナマスト4が立設されている。アウタマスト3は、車体2に固定されており、インナマスト4は、アウタマスト3に沿って昇降するようになっている。車体2には、油圧駆動されるリフトシリンダ5がインナマスト4に隣接して設けられており、インナマスト4は、リフトシリンダ5の動作により昇降動作される。また、車体2の下部には、路上を走行するための駆動輪(不図示)及び車輪6が設けられている。
【0018】
また、ピッキングリフト1は、ピッキングリフト1を各種操縦するためのコクピット(操縦室)10を備えている。このコクピット10は、インナマスト4に沿って昇降するようになっている。コクピット10は、インナマスト4と共に昇降するシーブ(不図示)を介して、チェーン(不図示)により車体2と連結されており、インナマスト4が上昇すると、シーブがインナマスト4と共に上昇することにより、チェーンに牽引されて上昇する。インナマスト4が下降すると、シーブが下降し、コクピット10も下降する。
【0019】
コクピット10は、1対のコクピット支柱20が床部30に立設され、コクピット支柱20の間に壁部35が設けられている。コクピット支柱20及び床部30には、コクピット10を区画し操縦者の落下を防止するガードバー36が取付けられている。このガードバー36は、操縦者のコクピット10への乗降のために、一部取外せるようになっている。また、コクピット支柱20の上部には、操縦者の頭上を防護するヘッドガード37が設けられている。このヘッドガード37には、操縦者の胴体等に装着される安全ベルト(不図示)を繋ぐためのセフティバー38が設けられている。
【0020】
コクピット10の床部30には、略水平に伸びる1対のフォーク40が設けられており、これらフォーク40の内側に、パレット押え部材(パレット押え手段)50の水平片50aが設けられている。この水平片50aは、その先端部が上下方向に回動変位し、図2、図3に示すように、フォーク40と共にパレットPの開口に挿入されたときに、パレットPの開口内の下面を押えて、パレットPが傾かないように固定するものである。
【0021】
また、コクピット10の壁部35には、ピッキングリフト1を各種操縦するための操縦装置60と、パレット押え部材50の水平片50aを回動操作するためのハンドル(操作手段、操作部)70が設けられている。
【0022】
上記構成のピッキングリフト1は、操縦装置60を操作することによりリフトシリンダ5が駆動され、コクピット10が昇降動作する。このとき、フォーク40がコクピット10と共に昇降するため、フォーク40が挿入されたパレットPもコクピット10と共に昇降し、これにより、高所において、パレットPとの間で個別に荷物を積込み/積降しするピッキング作業が行われる。
【0023】
上記パレット押え部材50及びハンドル70は、図3に示すように、コクピット10の床部30及び壁部35の内部において、ワイヤ(操作手段)53により、プーリ54を介して連結されている。なお、図3では、ガードバー36の図示を省略している。また、床部30の内部には、パレット押え部材50をフォーク40よりも下側の初期位置Oへ付勢するコイルスプリング55(付勢手段)が設けられている。これらパレット押え部材50、ハンドル70、及びワイヤ53、プーリ54、及びコイルスプリング55が、パレット安定装置を構成している。
【0024】
パレット押え部材50は、図4に示すように、垂直片50cと、垂直片50cの下端から略水平に伸びる水平片50aと、垂直片50cの下端部近くに設けられた支軸50dと、垂直片50cの上端部近くに設けられたワイヤ連結部50eとから成っている。
【0025】
パレット押え部材50は、支軸50dが軸受部材(不図示)により軸支されており、これにより、水平片50a及び垂直片50cが支軸50dを軸心として回動するようになっている。そして、その水平片50aが床部30の開口31から突出されている。水平片50aは、初期位置Oとフォーク40と略同じ高さとの間で上下に回動変位するようになっている。初期位置Oとフォーク40の上面部との間隔は、パレットPの一般的な開口の高さよりも大きく設定されている。ワイヤ連結部50eには、ワイヤ53の一端が連結されている。
【0026】
一方、ハンドル70は、壁部35内部の内部支柱38に上下方向に回動自在に設けられており、その先端部が、床部30に位置する操縦者に操作可能なように、壁部35の開口39から突出されている。ハンドル70には、上記ワイヤ53の他端が連結されており、ハンドル70を上方へ回動操作することで、ワイヤ53が引張られる。
【0027】
また、コイルスプリング55は、パレット押え部材50の水平片50aの上部に配置されている。コイルスプリング55は、水平片50aが初期位置Oよりも上方へ回動変位すると圧縮変位され、その圧縮変位により反発力を発生して、水平片50aを初期位置Oへ戻すように付勢する。
【0028】
このような構成により、ハンドル70を操作していないときには、パレット押え部材50の水平片50aは、コイルスプリング55の働きにより、初期位置Oに位置する。ハンドル70を上方へ回動操作すると、ワイヤ53が引っ張られ、パレット押え部材50がコイルスプリング55の付勢力に抗して回動し、これにより、水平片50aは、初期位置Oから上方へ変位する。また、ハンドル70の上方への回動操作を止めると、コイルスプリング55の付勢力により、パレット押え部材50がハンドル70の上方への回動操作時とは逆方向に回動し、これにより、水平片50aが初期位置Oに復帰し、ハンドル70も操作前の位置に復帰する。
【0029】
フォーク40と共に水平片50aをパレットPに挿入し、ハンドル70を操作していない状態では、水平片50aは、コイルスプリング55により初期位置Oの方向へ付勢され、その先端部が初期位置Oよりも上方位置にてパレットPの開口内の下面に当接する。この結果、コイルスプリング55の付勢力により、水平片50aの先端部がパレットPの開口内の下面を押圧すると共に、フォーク40の上面部がパレットPの開口内の上面を押圧する状態になり、パレットPが固定される。
【0030】
次に、上記構成のピッキングリフト1によるパレットPの固定動作について、図5(a)乃至(d)を参照して説明する。まず、ハンドル70を操作していない状態では、パレット押え部材50は、フォーク40よりも下側の初期位置Oに位置している(図5(a))。このとき、初期位置Oとフォーク40の上面部との間隔は、パレットPの一般的な開口の高さよりも大きく設定されているため、水平片50aが障害となり、フォーク40をパレットPの開口に奥まで挿入することはできない。
【0031】
ハンドル70を上方へ回動操作すると、ワイヤ53が引っ張られ、パレット押え部材50がコイルスプリング55の付勢力に抗して回動し、水平片50aは、初期位置Oから上方へ変位してフォーク40と略同じ高さとなる(図5(b))。これにより、水平片50aが障害にならず、フォーク40をパレットPの開口に奥まで挿入できる状態となる。
【0032】
次に、水平片50aがフォーク40と略同じ高さの状態、すなわち、ハンドル70を上方へ回動操作したままの状態で、フォーク40をパレットPの開口に挿入する(図5(c))。このとき、水平片50aは、フォーク40と略同じ高さにあるため、フォーク40と共にパレットPの開口に挿入される。
【0033】
そして、フォーク40が水平片50aと共にパレットPの開口に挿入された状態でハンドル70の操作を止めると、水平片50aは、コイルスプリング55により初期位置Oの方向へ付勢され、その先端部が初期位置Oよりも上方位置にてパレットPの開口内の下面に当接する(図5(d))。これにより、コイルスプリング55の付勢力により、水平片50aの先端部がパレットPの開口内の下面を押圧すると共に、フォーク40の上面部がパレットPの開口内の上面を押圧する状態になり、パレットPが固定される。
【0034】
フォーク40をパレットPから抜くときは、まず、ハンドル70を上方へ回動操作することにより、水平片50aをフォーク40と略同じ高さにして、パレットPの固定を解除した状態にする。そして、パレットPの固定を解除した状態、すなわち、ハンドル70を上方へ回動操作したままの状態で、フォーク40をパレットPから抜く。フォーク40をパレットPから抜いた後は、ハンドル70の操作を止めることで、コイルスプリング55の付勢力により、水平片50aが初期位置Oに復帰すると共に、ハンドル70が操作前の位置に復帰する。
【0035】
上記構成のピッキングリフト1によれば、ハンドル70を上方へ回動操作していない状態では、水平片50aが障害となり、フォーク40をパレットPの開口に挿入することができない。従って、フォーク40をパレットPの開口に挿入する際には、必ずハンドル70を上方へ回動操作して、水平片50aを上方へ動かさなければならない。そして、フォーク40をパレットPの開口に挿入した後は、ハンドル70の操作を止めることで、水平片50aによりパレットPの開口内の下面が押圧されて、自動的にパレットPが固定される。このため、フォーク40をパレットPの開口に挿入して、パレットPを持ち上げる際には、パレットPの固定操作が必然的に行われることになる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、コクピットがフォークと共に昇降動作するピッキングリフトについて説明したが、ピッキングリフトに限らず、フォークのみが昇降動作するフォークリフトやAGV(automated guided vehicle)と呼ばれる無人自走型のフォークリフトにも適用できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、パレット押え手段はフォークよりも下側の初期位置へ付勢されるため、操作部を操作してパレット押え手段を上方へ変位させることでフォークをパレットへ挿入することが可能となり、フォークの挿入後は、操作部の操作を止めることで、パレット押え手段によりパレット開口内の下面が押圧されて、自動的にパレットが固定される。このため、フォークでパレットを持ち上げる際には、パレットの固定操作が必然的に行われる。これにより、パレットが固定されていない状態で荷物の搬送やピッキング作業が行われることがなく、パレットは確実に固定され、パレットに偏荷重が加わってもパレットが傾くことがなく、荷物の荷崩れや落下を防止でき、より安全に作業を行うことができる。
【0038】
また、パレットの開口高さが異なっている場合でも、パレット押え手段は、フォークと略同じ高さからフォークよりも下側の初期位置へ付勢されるため、それら開口高さの異なるパレットを固定することができる。また、フォークを最下端位置に下げたときに、フォークに挿入されたパレットが地面等に接触した場合でも、付勢手段がクッションの役割を果たすため、パレットが損傷しない。
【0039】
請求項2の発明によれば、パレットを持ち上げる際にパレットの固定操作が必然的に行われるパレット安定装置を、簡単な構成で実現することができる。
【0040】
請求項3の発明によれば、高所でのピッキング作業におけるパレットの固定とう課題を解決でき、高所でのピッキング作業をより安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるピッキングリフトの概略構成を示した斜視図。
【図2】同ピッキングリフトのパレットの固定状態を示すコクピットを正面側から見た図。
【図3】同ピッキングリフトのパレット安定装置の構成を示す要部断面図。
【図4】同ピッキングリフトのパレット押え部材の構成を示す斜視図。
【図5】(a)(b)(c)(d)は同ピッキングリフトのパレット固定動作の流れを示す要部断面図。
【図6】(a)は従来のピッキングリフトのコクピットの構成を示す側面図、(b)は同正面図。
【図7】従来のピッキングリフトのパレットの傾きを説明するコクピットの正面図側から見た図。
【符号の説明】
1 ピッキングリフト(パレット安定装置付きフォークリフト)
2 車体
3 アウタマスト
4 インナマスト
10 コクピット(操縦室)
40 フォーク
50 パレット押え部材(パレット押え手段)
50a 水平片
50c 垂直片
53 ワイヤ(操作手段)
55 コイルスプリング(付勢手段)
70 ハンドル(操作部、操作手段)
P パレット
Claims (3)
- 車体に立設されたマストに沿って上下移動するフォークを備え、前記フォークを荷台パレットの開口に挿入して該荷台パレットに載置される荷物を持ち上げて搬送するフォークリフトにおいて、
前記フォークの近傍に前記フォークより下側の初期位置とフォークと略同じ高さ位置との間で変位可能に設けられ、前記フォークと共に前記荷台パレットの開口に挿入されたときに前記荷台パレット開口内の下面を押えるパレット押え手段と、
前記パレット押え手段を前記フォークよりも下側の初期位置へ付勢する付勢手段と、
前記パレット押え手段に連結される操作部を有し、この操作部が操作されたとき前記パレット押え手段を前記付勢手段による付勢に抗して上方へ変位させ、前記操作部が操作されていないとき前記付勢手段による付勢により前記パレット押え手段を初期位置へ復帰させる操作手段とを備えたことを特徴とするパレット安定装置付きフォークリフト。 - 前記パレット押え手段は、垂直片と、この垂直片の下端付近から略水平に伸びる水平片から成り、前記垂直片の下端部が回動軸支され、前記水平片の先端部が前記付勢手段の付勢による初期位置方向への付勢により前記パレットを押えるものであり、
前記操作手段は、前記垂直片の上端部にワイヤの一端が連結されると共に前記ワイヤの他端に前記操作部が連結されており、前記操作部を操作することにより前記水平片の先端部を初期位置から上方へ変位させるものであることを特徴とする請求項1に記載のパレット安定装置付きフォークリフト。 - 前記フォークの上下移動を操縦する操縦室が前記フォークと共に上下移動することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパレット安定装置付きフォークリフト。
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