JP2004009497A - 画像処理装置 - Google Patents

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Ryoichi Shiraishi
白石 良一
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Abstract

【課題】単一のサーマルヘッドを用いてリライタブル感熱記録媒体に良好に画像の記録及び消去を行うことが可能な小型の画像処理装置を提供する。
【解決手段】基板1の上面に多数の発熱抵抗体3を間に所定の間隔を空けて直線状に被着・配列させるとともに、これら各発熱抵抗体3の側面の一部を隣接する発熱抵抗体3まで延在させ、該延在部3aで隣接する発熱抵抗体同士を接続させてなり、前記発熱抵抗体3に所定の電力パルスを印加することにより発熱抵抗体3を発熱させるサーマルヘッドTと、前記発熱抵抗体3からの熱によって画像が記録され、あるいは消去されるリライタブル感熱記録媒体Mと、画像消去時、画像記録時よりもパルス幅が長く、電圧値の小さな電力パルスを発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスとして選択する制御手段Cとを備えた画像処理装置を構成する。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発熱抵抗体の熱エネルギーによりリライタブル感熱記録媒体に画像の記録、あるいは画像の消去を行うことができる画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、感熱記録用のメディアとして、リライタブル感熱記録媒体が実用化されている。
【0003】
このリライタブル感熱記録媒体は、例えば130℃〜170℃の温度領域で短時間加熱されることにより発色し、この領域よりも低い100℃〜110℃の温度領域で長時間加熱されることにより色が消えるという可逆的な特性を有している。
【0004】
このようなリライタブル感熱記録媒体を用いて画像の記録・消去を行う画像処理装置は、図5に示す如く、互いに間に所定の間隔を空けて直線状に配列された多数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッドと、該サーマルヘッドよりも低い温度で連続的に加熱する帯状の発熱体を有する加熱体とを併設した構造のものが知られており、この画像処理装置は、画像記録時、リライタブル感熱記録媒体Mをサーマルヘッド上に配置されるプラテンローラでサーマルヘッドに摺接させながら、多数の発熱抵抗体を画像データに基づいて個々に選択的に発熱させ、該熱をリライタブル感熱記録媒体に伝導させることによって所定の画像を記録し、一方、画像消去時は、画像が記録されたリライタブル感熱記録媒体Mを加熱体上に配置されるプラテンローラで加熱体に摺接させながら、帯状の発熱体を低温で発熱させ、該熱をリライタブル感熱記録媒体Mに伝導させることによって該記録媒体Mに形成された画像を消去するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の画像処理装置においては、リライタブル感熱記録媒体Mに画像の記録または消去を行うにあたり、画像処理装置内にサーマルジェットヘッドと加熱体とを併設させてあるため、画像処理装置全体が大きなものとなり、画像処理装置の小型化に供することができないという問題があった。
【0006】
そこで、単一のサーマルヘッドを用いてリライタブル感熱記録媒体Mに画像の記録または消去を行う画像処理装置が提案されている。
【0007】
このような画像処理装置は、サーマルヘッドの発熱抵抗体を、画像記録時には、高温で短時間発熱させ、画像消去時には、低温で長時間発熱させるとともに、これら発熱抵抗体からの熱をリライタブル感熱記録媒体Mに伝導させることによって、画像の記録または消去を行うようにするというものである。
【0008】
しかしながら、上述した従来の画像処理装置においては、図6に示す如く、基板11上に配列される多数の発熱抵抗体13は、間に所定の間隔を空けて配列されており、発熱抵抗体13間の領域はそれ自体発熱しないことから、消去すべき画像が隣接する発熱抵抗体13間の直上に位置するようにリライタブル感熱記録媒体Mが搬送されると、発熱抵抗体13間の直上に位置する画像部分に伝導する発熱抵抗体13からの熱量が小さく、リライタブル感熱記録媒体Mを画像消去が可能な温度領域まで加熱することができなくなり、リライタブル感熱記録媒体Mの画像を良好に消去することが困難となる欠点を有していた。
【0009】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、単一のサーマルヘッドを用いてリライタブル感熱記録媒体に良好に画像の記録及び消去を行うことが可能な小型の画像処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、基板の上面に多数の発熱抵抗体を間に所定の間隔を空けて直線状に被着・配列させるとともに、これら各発熱抵抗体の側面の一部を隣接する発熱抵抗体まで延在させ、該延在部で隣接する発熱抵抗体同士を接続させてなり、前記発熱抵抗体に所定の電力パルスを印加することにより発熱抵抗体を発熱させるサーマルヘッドと、前記発熱抵抗体からの熱によって画像が記録され、あるいは消去されるリライタブル感熱記録媒体と、画像消去時、画像記録時よりもパルス幅が長く、電圧値の小さな電力パルスを発熱抵抗体に印加すべき電力パルスとして選択する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の画像処理装置は、前記各発熱抵抗体の一端に、一部が発熱抵抗体の配列に沿って配される帯状の共通電極が、他端に個別電極が電気的に接続されており、且つ前記多数の発熱抵抗体が前記共通電極側で発熱抵抗体の配列方向にわたり帯状に繋がっていることを特徴とするものである。
【0012】
更に、本発明の画像処理装置は、前記延在部を含む多数の発熱抵抗体が熱伝導率100W/m・K以上の高熱伝導性材料からなる保護膜により被覆されていることを特徴とするものである。
【0013】
また更に、本発明の画像処理装置は、前記サーマルヘッドが発熱抵抗体の温度を検出するためのサーミスタを有しており、該サーミスタの温度情報に基づいて発熱抵抗体に印加される電力パルスのパルス幅を調整することを特徴とするものである。
【0014】
更に、本発明の画像処理装置は、前記サーマルヘッド上に、前記リライタブル感熱記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するためのプラテンローラが配置されており、該プラテンローラの中心軸が前記延在部の直上に位置していることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の画像処理装置によれば、基板の上面に間に所定の間隔を空けて直線状に被着・配列するとともに、これら各発熱抵抗体の側面の一部を、隣接する発熱抵抗体まで延在させ、該延在部で隣接する発熱抵抗体同士を接続してなるサーマルヘッドと、リライタブル感熱記録媒体に対する画像消去時に、画像記録時よりもパルス幅が長く電圧値の小さな電力パルスを発熱抵抗体に印加すべき電力パルスとして選択する制御手段とを備えていることから、画像消去時、個々の発熱抵抗体が画像記録時よりも低温で長時間発熱し、かかる熱を延在部まで伝導させて該延在部を含めた発熱抵抗体を略均一な温度で発熱させることができる。従って、リライタブル感熱記録媒体を消去すべき画像が隣接する発熱抵抗体間の直上に位置するように搬送した場合であっても、発熱抵抗体同士を接続する前記延在部からの熱によってリライタブル感熱記録媒体の画像が良好に消去されることとなり、単一のサーマルヘッドで画像の記録及び消去が可能な小型の画像処理装置を実現することができる。
【0016】
また、本発明の画像処理装置によれば、前記発熱抵抗体の温度を検出するためのサーミスタを有していることから、発熱抵抗体の温度状態をサーミスタで検出し、この検出結果に基づいて発熱抵抗体に印加される電力パルスのパルス幅を調整することができ、延在部を含む発熱抵抗体を常にリライタブル感熱記録媒体の画像記録及び消去を行うのに適した温度で発熱させることが可能となる。
【0017】
更に、本発明の画像処理装置によれば、前記発熱抵抗体上に、前記リライタブル感熱記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するためのプラテンローラを配置させるとともに、該プラテンローラの中心軸を前記発熱抵抗体の延在部の直上に位置させることにより、延在部に対してリライタブル感熱記録媒体が強く摺接されることととなり、リライタブル感熱記録媒体の表面に大気中のほこりや水分が付着し、延在部からの熱エネルギーが伝達しにくい場合であっても、延在部からの熱を良好にリライタブル感熱記録媒体に伝達することができ、リライタブル感熱記録媒体の画像をきれいに消去することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示す概略図、図2は図1の画像処理装置を構成するサーマルヘッド、リライタブル感熱記録媒体及びプラテンローラの断面図、図3は図1の画像処理装置を構成する制御手段の概略図、図4は図1の画像処理装置を構成するサーマルヘッドの平面図(保護膜図示せず)であり、同図に示す画像処理装置は、サーマルヘッドTと、該サーマルヘッドT上に配置されるプラテンローラPと、前記サーマルヘッドTを構成する発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスを選択する制御手段Cとを含んで構成されている。
【0019】
前記サーマルヘッドTは、大略的に、アルミナセラミックス等の絶縁材料からなる基板1の上面に、直線状に配列された多数の発熱抵抗体3と、該各発熱抵抗体3の各一端に共通に接続される帯状の共通電極4と、各発熱抵抗体3の他端に接続される個別電極5と、発熱抵抗体3、共通電極4及び個別電極5を被覆する保護膜6と、前記発熱抵抗体3の発熱のオン・オフを制御するためのドライバーIC7とで構成されている。
【0020】
前記基板1は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料やシリコン等の半導体材料等、種々の材料により矩形状をなすように形成されており、その上面には保温層2や発熱抵抗体3,共通電極4,個別電極5,保護膜6,ドライバーIC7等が取着され、これらを支持する支持母材として機能する。
【0021】
前記基板1は、例えばアルミナセラミックスから成る場合、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状に成すとともにこれを従来周知のドクターブレード法等を採用することによってセラミックグリーンシートを形成し、これを所定形状に打ち抜いた上、高温で焼成することにより製作される。
【0022】
また、前記基板1の上面には、その一方の長辺に沿って帯状の保温層2が被着され、更に、保温層2の上面には多数の発熱抵抗体3や共通電極4、個別電極5等が被着されている。
【0023】
前記保温層2は、ガラス等の低熱伝導性材料からなり、その内部で発熱抵抗体3の発する熱の一部を蓄熱し、発熱抵抗体3の温度を画像の記録や画像の消去に必要な所定の温度領域まで短時間で上昇させる作用を為す。
【0024】
このような保温層2は、ガラスからなる場合、まずガラス粉末に適当な有機溶剤を添加・混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板1の上面に印刷・塗布し、これを高温(約900℃)で焼き付けることによって例えば50μm〜200μmの厚みに被着・形成される。
【0025】
前記保温層2上に被着されている多数の発熱抵抗体3は、基板1の長手方向(主走査方向)にわたり直線状に配列されており、これら各発熱抵抗体3の一端側(共通電極側)側面が隣接する発熱抵抗体3まで共通電極4に沿って延在され、該延在部3aで隣接する発熱抵抗体同士が接続されている。従って、多数の発熱抵抗体3は、その一端側(共通電極側)で主走査方向にわたり連続的に繋がった状態となる。
【0026】
このような延在部3aを含む多数の発熱抵抗体3は、TaSiOやTaSiNO,TiSiO,TiSiCO,NbSiO等の電気抵抗材料からなっているため、共通電極4や個別電極5等を介して所定の電力パルスが印加されると、ジュール発熱を起こし、リライタブル感熱記録媒体Mに画像を記録または消去するのに必要な所定の温度となる。
【0027】
例えば、発色温度が130℃〜170℃で、消色温度が100℃〜110℃のリライタブル感熱記録媒体Mを用いる場合、画像記録時には、発熱抵抗体3の発熱温度を130℃〜170℃に設定し、該温度で発熱抵抗体3を個々に選択的に短時間(例えば0.0005sec〜0.005sec)、発熱するように制御する。一方、画像消去時には、発熱抵抗体3の発熱温度を100℃〜110℃に設定し、該温度で全ての発熱抵抗体3を長時間(例えば0.05sec〜0.5sec)発熱するように制御する。このとき、発熱抵抗体3は前記延在部3aによって主走査方向にわたり帯状に繋がっていることから、画像消去時に、低温で長時間加熱された個々の発熱抵抗体3の熱を延在部3aまで良好に伝導させ、該延在部3aを含めた発熱抵抗体3を略均一な温度で発熱させることができる。従って、リライタブル感熱記録媒体Mを消去すべき画像が隣接する発熱抵抗体3間の直上に位置するように搬送した場合であっても、発熱抵抗体同士を接続する前記延在部3aからの熱によってリライタブル感熱記録媒体Mの画像が良好に消去されることとなり、単一のサーマルヘッドTで画像の記録及び消去が可能な小型の画像処理装置を実現することができる。
【0028】
尚、前記多数の発熱抵抗体3は、画像記録時での発熱時間は0.0005sec〜0.005secと非常に短時間であるため、個々の発熱抵抗体3からの熱が多量に延在部3aに伝導することはほとんどなく、リライタブル感熱記録媒体Mに不要な画像が記録されるのを有効に防止できる。
【0029】
また、前記各発熱抵抗体3の一端には、これら各一端と共通に接続され、一部が発熱抵抗体3の配列に沿って帯状に配される共通電極4が、各発熱抵抗体3の他端には、個別電極5が電気的に接続されている。
【0030】
かかる共通電極4及び個別電極5はアルミニウム銅等の金属材料により形成されており、発熱抵抗体3の一端側を所定の電位(+電位)に保持されている後述する複数の定電圧源に、他端側をドライバーIC7内のスイッチングトランジスタを介して基準電位(例えば0Vの電位)に接続し、ドライバーIC7内のスイッチングトランジスタがオン状態となったとき、発熱抵抗体3に所定の電力パルスが印加されるようになっている。
【0031】
尚、上述したような発熱抵抗体3や前記共通電極4、前記個別電極5は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術等を採用し、前述の電気抵抗材料や金属材料を所定パターンに被着させることにより形成される。
【0032】
更に、前記発熱抵抗体3及び共通電極4,個別電極5の上面には熱伝導率が100W/m・K以上の高熱伝導性の無機質材料、例えば、窒化珪素や炭化珪素からなる保護膜6が被着されており、この保護膜6によって延在部3aを含む発熱抵抗体3及び共通電極4,個別電極5が被覆されている。
【0033】
前記保護膜5は、大気中に含まれている水分等の接触による腐食やリライタブル感熱記録媒体Mの摺接による磨耗から発熱抵抗体3や共通電極4,個別電極5を保護するとともに、画像消去時、個々の発熱抵抗体3が発する熱を延在部3aまで良好に伝導させるためのものであり、従来周知のスパッタリング法やプラズマCVD法等を採用し、上述の無機質材料を発熱抵抗体3や共通電極4,個別電極5等の上面に4μm〜12μmの厚みに被着させることにより形成される。
【0034】
一方、前記基板1の上面には、他方の長辺に沿って複数個のドライバーIC7が取着されており、シリコンウエハの一主面に、シフトレジスタやラッチ、スイッチングトランジスタ等の電気回路を集積させて構成されており、後述する制御手段Cを構成するストローブ信号発信手段より供給されるストローブ信号が有効である間(ストローブ信号がローレベルの時に発熱抵抗体3が発熱する場合、ストローブ信号がローレベルに保持されている時間のことを、ストローブ信号がハイレベルの時に発熱抵抗体3が発熱する場合、ストローブ信号がハイレベルに保持されている時間のことをいい、以下これを「有効時間」という)、その内部のスイッチングトランジスタをオン状態にして発熱抵抗体3への通電を行う作用を為している。
【0035】
尚、このようなドライバーIC7は、従来周知の半導体製造技術を採用することにより製作され、得られたドライバーIC7を従来周知のフェイスダウンボンディング、すなわち、下面に設けられている出力端子や入力端子が半田を介して対応する個別電極5上に位置するようにして基板1上の所定位置に載置させ、しかる後、前記半田を加熱・溶融させることにより基板1上に取着・実装される。
【0036】
そして、前記発熱抵抗体3の延在部近傍、具体的には延在部3aの直下に位置する基板1の下面にサーミスタ8が被着されている。
【0037】
かかるサーミスタ8は、発熱抵抗体3の温度状態を検出するためのものであり、このサーミスタ8で検出される発熱抵抗体3の温度情報が後述する制御手段C内のCPU(Central Processing Unit)に伝達されると、該CPUからの指令により後述するパルス幅制御部C1が発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスのパルス幅を可変させ、発熱抵抗体3の発熱時間を制御する。
【0038】
このように、サーマルヘッドTは発熱抵抗体3の温度状態を検出するサーミスタ8を設けたことから、サーミスタ8の検出結果に基づいて発熱抵抗体3に印加される電力パルスのパルス幅を調整することができ、延在部3aを含む発熱抵抗体3を常に画像の記録及び消去するのに適した温度で発熱させることが可能となる。
【0039】
一方、上述したサーマルヘッドT上には、前記リライタブル感熱記録媒体MをサーマルヘッドT側に押圧するためのプラテンローラPが配置されている。
【0040】
前記プラテンローラPは、SUS等の金属材料からなる軸心の周囲にクロロプレンゴム等の弾性材料をロール状に被着させて構成されており、上述のサーマルヘッドTの上方で、軸心を中心として回転可能に保持されている。
【0041】
このようなプラテンローラPは、画像記録時及び画像消去時、サーマルヘッドT上に設けられる発熱抵抗体3上にリライタブル感熱記録媒体Mを搬送しながら、該リライタブル感熱記録媒体MをサーマルヘッドT側に押圧するためのものであり、その軸心の中心軸を前記発熱抵抗体3の延在部3aの直上に位置させてある。
【0042】
従って、リライタブル感熱記録媒体Mが前記延在部3aで強く摺接されることととなり、画像消去時、リライタブル感熱記録媒体Mの表面に大気中のほこりや水分が付着し、比較的熱エネルギーの小さな延在部3aからの熱エネルギーが伝達しにくい場合であっても、延在部3aからの熱を良好にリライタブル感熱記録媒体Mに伝達することができ、リライタブル感熱記録媒体Mの画像をきれいに消去することが可能となる。
【0043】
そして、画像処理装置内には、発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスを選択するための制御手段Cが設けられており、該制御手段Cは、CPU(Central Processing Unit)と、異なる有効時間を有する複数のストローブ信号データや選択データ等の各種データを格納するROM(Read Only Memory)と、パルス幅の長さを制御するパルス幅制御部C1と、電圧値の大きさを制御する電圧制御部C2とで構成されている。
【0044】
前記パルス幅制御部C1は、ドライバーIC7にストローブ信号を供給するためのストローブ信号発信手段を有しており、CPUからの指令により前記ROM内に格納されている複数のストローブ信号データが読み出されると、CPUが前記サーミスタ8からの温度情報等に基づいてストローブ信号データのいずれかを選択し、該選択したストローブ信号データをストローブ信号発信手段に転送するとともに、このストローブ信号データに基づいた有効時間を有するストローブ信号がストローブ信号発信手段より上述したドライバーIC7に所定の時間供給されるようになっており、このストローブ信号が有効である間、該IC7内のスイッチングトランジスタがオン状態となり、発熱抵抗体3に通電が行なわれる。従って、ストローブ信号の有効時間が発熱抵抗体3に印加される電力パルスのパルス幅となる。
【0045】
このようなパルス幅制御部C1は、例えば、発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスのパルス幅が0.0005secである場合、CPUが前記ROMより有効時間が0.0005secのストローブ信号データを選択し、該データをストローブ信号発信手段に転送するとともに、このストローブ信号データに基づくストローブ信号がストローブ信号発信手段よりドライバーIC7に供給され、発熱抵抗体3が0.005secの時間だけ発熱する。尚、前記パルス幅制御部C1は、画像記録時には、0.0005sec〜0.005secのパルス幅を有する電力パルスを、画像消去時には、画像記録時よりも長い0.05sec〜0.5secのパルス幅を有する電力パルスを発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスとして選択する。
【0046】
また前記電圧制御部C2は、互いに電圧値の異なる複数の定電圧源と、これら定電圧源のいずれを選択するか決定するスイッチングトランジスタ等のスイッチング手段と、該スイッチング手段をオン状態に切り換える選択信号を発するための選択信号発信手段とを有しており、CPUからの指令により前記ROM内に格納されている選択信号データが読み出されると、該選択信号データがCPUによって選択信号発信手段に転送されるとともに、該選択信号発信手段が前記選択信号データに基づいてスイッチング手段に選択信号を供給し、対応するスイッチング手段をオン状態に切り換えることにより、所定の定電圧源が選択されるようになっており、これによって発熱抵抗体3に印加すべき電力パルスの電圧値が決定される。
【0047】
尚、定電圧源は、例えば2Vずつ電圧値が異なる定電圧源を10V〜28Vまで10個準備されており、画像記録時、例えば18V〜28Vの電圧値を有する定電圧源が選択され、画像消去時、画像記録時よりも小さい10V〜16Vの電圧値を有する定電圧源が選択される。
【0048】
このように、CPU、ROM、パルス幅制御部C1及び電圧制御部C2を有する制御手段Cによって、画像消去時、画像記録時よりもパルス幅が長く電圧値が小さな電力パルスが選択され、該選択された電力パルスが上述した共通電極4や個別電極5、ドライバーIC7等を介して発熱抵抗体3に印加されるようになっている。
【0049】
かくして、上述した画像処理装置は、サーマルヘッドT上にリライタブル感熱記録媒体MをプラテンローラPで摺接させながら、画像記録時に、発熱抵抗体3を個々に選択的に高温で短時間発熱させ、画像消去時、発熱抵抗体3を低温で長時間発熱させるとともに、これら発熱抵抗体3からの熱をリライタブル感熱記録媒体Mの所定領域に伝導させ、この領域を所定時間加熱することによって画像の記録または消去を行う。
【0050】
尚、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
【0051】
例えば、上述の実施形態においては、前記サーミスタ8を発熱抵抗体3の延在部3aの直下に位置する基板1の下面に設けるようにしたが、これに代えて、発熱抵抗体近傍の基板上面や、あるいは、サーマルヘッドTが載置されるアルミニウム等からなる放熱板に設けるようにしても構わない。
【0052】
【発明の効果】
本発明の画像処理装置によれば、基板の上面に間に所定の間隔を空けて直線状に被着・配列するとともに、これら各発熱抵抗体の側面の一部を、隣接する発熱抵抗体まで延在させ、該延在部で隣接する発熱抵抗体同士を接続してなるサーマルヘッドと、リライタブル感熱記録媒体に対する画像消去時に、画像記録時よりもパルス幅が長く電圧値の小さな電力パルスを発熱抵抗体に印加すべき電力パルスとして選択する制御手段とを備えていることから、画像消去時、個々の発熱抵抗体が画像記録時よりも低温で長時間発熱し、かかる熱を延在部まで伝導させて該延在部を含めた発熱抵抗体を略均一な温度で発熱させることができる。従って、リライタブル感熱記録媒体を消去すべき画像が隣接する発熱抵抗体間の直上に位置するように搬送した場合であっても、発熱抵抗体同士を接続する前記延在部からの熱によってリライタブル感熱記録媒体の画像が良好に消去されることとなり、単一のサーマルヘッドで画像の記録及び消去が可能な小型の画像処理装置を実現することができる。
【0053】
また、本発明の画像処理装置によれば、前記発熱抵抗体の温度を検出するためのサーミスタを有していることから、発熱抵抗体の温度状態をサーミスタで検出し、この検出結果に基づいて発熱抵抗体に印加される電力パルスのパルス幅を調整することができ、延在部を含む発熱抵抗体を常にリライタブル感熱記録媒体の画像記録及び消去を行うのに適した温度で発熱させることが可能となる。
【0054】
更に、本発明の画像処理装置によれば、前記発熱抵抗体上に、前記リライタブル感熱記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するためのプラテンローラを配置させるとともに、該プラテンローラの中心軸を前記発熱抵抗体の延在部の直上に位置させることにより、延在部に対してリライタブル感熱記録媒体が強く摺接されることととなり、リライタブル感熱記録媒体の表面に大気中のほこりや水分が付着し、延在部からの熱エネルギーが伝達しにくい場合であっても、延在部からの熱を良好にリライタブル感熱記録媒体に伝達することができ、リライタブル感熱記録媒体の画像をきれいに消去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1の画像処理装置を構成するサーマルヘッド、リライタブル感熱記録媒体及びプラテンローラの断面図である。
【図3】図1の画像処理装置を構成する制御手段の概略図である。
【図4】図1の画像処理装置を構成するサーマルヘッドの平面図(保護膜は図示せず)である。
【図5】従来の画像処理装置の構成を示す概略図である。
【図6】図1の画像処理装置を構成するサーマルヘッドの平面図である。
【符号の説明】
1・・・基板
3・・・発熱抵抗体
3a・・・延在部
4・・・共通電極
5・・・個別電極
6・・・保護膜
7・・・ドライバーIC
8・・・サーミスタ
T・・・サーマルヘッド
P・・・プラテンローラ
M・・・リライタブル感熱記録媒体
C・・・制御手段
C1・・・パルス幅制御部
C2・・・電圧制御部

Claims (5)

  1. 基板の上面に多数の発熱抵抗体を間に所定の間隔を空けて直線状に被着・配列させるとともに、これら各発熱抵抗体の側面の一部を隣接する発熱抵抗体まで延在させ、該延在部で隣接する発熱抵抗体同士を接続させてなり、前記発熱抵抗体に所定の電力パルスを印加することにより発熱抵抗体を発熱させるサーマルヘッドと、前記発熱抵抗体からの熱によって画像が記録され、あるいは消去されるリライタブル感熱記録媒体と、画像消去時、画像記録時よりもパルス幅が長く、電圧値の小さな電力パルスを発熱抵抗体に印加すべき電力パルスとして選択する制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記各発熱抵抗体の一端に、一部が発熱抵抗体の配列に沿って配される帯状の共通電極が、他端に個別電極が電気的に接続されており、且つ前記多数の発熱抵抗体は前記共通電極側で発熱抵抗体の配列方向にわたり帯状に繋がっていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記延在部を含む多数の発熱抵抗体が熱伝導率100W/m・K以上の高熱伝導性材料からなる保護膜により被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記サーマルヘッドは発熱抵抗体の温度を検出するためのサーミスタを有しており、該サーミスタの温度情報に基づいて発熱抵抗体に印加される電力パルスのパルス幅を調整することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記サーマルヘッド上に、前記リライタブル感熱記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するためのプラテンローラが配置されており、該プラテンローラの中心軸が前記延在部の直上に位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007276325A (ja) * 2006-04-10 2007-10-25 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ

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