JP4383220B2 - サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ機構に組み込まれるサーマルヘッドに関するものである。
従来、プリンタ機構に組み込まれるサーマルヘッドは、図5,図6,図7に示すように、概略的にヘッド基板hと、一端側がヘッド基板hの上面に接続される制御配線基板sと、一端側がヘッド基板hの下面に、他端側が制御配線基板sにそれぞれ接続されるフレキシブルケーブルfとから構成されている。
そして、ヘッド基板hは、基板101と、基板101端面に配列される複数の発熱素子103と、発熱素子103の一端側に接続され且つ基板101の上面に配される個別電極配線104と、基板101の上面に載置され且つ個別電極配線104に接続部材を介して接続されるドライバーIC108と、このドライバーIC108に接続され、基板101の上面の端部まで導出される信号電極配線106と、発熱素子103の他端側に接続され且つ基板101の下面に配される共通電極配線105とを備えている。
また制御配線基板sは、ヘッド基板h上の共通電極配線104や信号電極配線106等に対して電気的に接続される制御配線112を有しており、この制御配線112を介してドライバーIC108を制御するための制御信号や発熱素子103を発熱させるための電源電力をヘッド基板hに供給している。
一方、フレキシブルケーブルfは、ヘッド基板hの共通電極配線105と制御配線基板sの信号電極配線106とを電気的に接続する配線導体111を有しており、この配線導体111を介して制御配線基板sよりヘッド基板hへ電源電力を供給している。
このようなサーマルヘッドにおいては、ドライバーIC108と個別電極配線104及び信号電極配線106との接続部(第1の接続部)と、フレキシブルケーブルfの配線導体111とヘッド基板hの共通電極配線105との接続部(第2の接続部)が存在しており、これらの第1の接続部と第2の接続部は互いに基板101を挟んで対向するように配置されている。
なお、第1の接続部の接続、すなわち、ドライバーIC108と個別電極配線104及び信号電極配線106との接続は、ドライバーIC108の一主面に設けられた多数の半田バンプを、基板101上の個別電極配線104や信号電極配線106の接続端子に対応して配置させるとともに、これを電気炉などを用いて250℃〜300℃の温度で加熱させ、半田バンプを溶融させることにより行われる。
また第2の接続部の接続、すなわち、配線導体111と共通電極105との接続は、配線導体111の一方端に形成された接続端子を、半田115を介して共通電極配線105上の接続端子に対向配置させた状態で、半田115をヒーターバーと呼ばれる熱圧着装置を用いて250℃〜300℃の温度で加熱させ、半田115を溶融させることにより行われる。
特開2000―334992号公報
ところで、上述のサーマルヘッドにおいては、第1及び第2の接続部が基板101を介して対向するように配置されている。また第1及び第2の接続部における接続部材として共に同質の半田が用いられており、これらの半田は略等しい温度で溶融する。このため、例えば第1の接続部における接続を完了させた後、第2の接続部における接続を行うために第2の接続部の半田を溶融させる場合、溶融のために半田に加えた熱が基板101を介して第1の接続部の半田に伝達し、該半田が溶融してしまう。その結果、第1の接続部において溶融した半田が横方向に広がり、隣接する半田同士が接触して短絡を起こし、サーマルヘッドの歩留まりが低下するおそれがあった。
そこで、第1の接続部と第2の接続部とが基板101を介して対向しないように両接続部を互いに主走査方向(発熱素子の配列方向)にずらして配置することにより、第2の接続部の半田を溶融させる際に、その熱が第1の接続部に伝達することを抑制し、上述の問題点を解消することが提案されている。
しかしながら、このようなサーマルヘッドの場合、第1および第2の接続部をずらした分だけ基板101が主走査方向に大型化し、ひいてはサーマルヘッド並びにサーマルプリンタが大型化する問題を誘発する。
本発明は、上記問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、小型に維持しつつ歩留まりを高くすることが可能な高性能のサーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタを提供することにある。
本発明のサーマルヘッドは、基板と、該基板表面に配列される複数の発熱素子と、該発熱素子の一端側に接続され且つ前記基板の上面に配される第1の回路配線と、前記発熱素子の他端側に接続され且つ前記基板の下面に配される第2の回路配線と、前記基板の上面に載置され且つ前記第1の回路配線に接続部材を介して接続されるドライバーICとを有するヘッド基板と、前記第2の回路配線に接続部材を介して接続される配線導体を有するフレキシブルケーブルと、を備えたサーマルヘッドにおいて、前記第1の回路配線と前記ドライバーICとが接続される第1の接続部と、前記第2の回路配線と前記配線導体とが接続される第2の接続部とを、互いに前記基板を挟んで対向させるとともに、前記第1の接続部の接続部材及び前記第2の接続部の接続部材のいずれか一方の接続部材を半田により、他方の接続部材を異方性導電膜によりそれぞれ構成したことを特徴とするものである。
また本発明のサーマルヘッドは、前記第1の回路配線は、前記各発熱素子の一端側に個別に接続され、且つ前記ドライバーICの出力電極に接続されていることを特徴とするものである。
更に本発明のサーマルヘッドは、前記基板上面に、前記ドライバーICに接続され、且つ該基板の端部まで導出される第3の回路配線を有するとともに、該第3の回路配線は、前記ドライバーICに制御信号を供給する制御配線基板の制御配線に、該制御配線基板の端部で接続されていることを特徴とするものである。
また更に本発明のサーマルヘッドは、前記第2の回路配線に接続される前記フレキシブルケーブルの配線導体は、前記制御配線基板の制御配線に、該制御配線基板の端部で接続部材を介して接続されていることを特徴とするものである。
更にまた本発明のサーマルヘッドは、前記第3の回路配線と前記制御配線基板の制御配線とが接続される第3の接続部の接続部材及び前記制御配線基板の制御配線と前記フレキシブルケーブルの配線導体とが接続される第4の接続部の接続部材を、異方性導電膜により一括に接続することを特徴とするものである。
また更に本発明のサーマルヘッドは、前記発熱素子は、前記基板の表面のうち、端面に配列されていることを特徴とするものである。
本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッドと、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体を前記サーマルヘッドの発熱素子に押圧するプラテンローラとを備えたことを特徴とするものである。
本発明のサーマルヘッドによれば、前記第1の回路配線と前記ドライバーICとが接続される第1の接続部と、前記第2の回路配線と前記配線導体とが接続される第2の接続部とを、互いに前記基板を挟んで対向させるとともに、前記第1の接続部の接続部材及び前記第2の接続部の接続部材のいずれか一方の接続部材を半田により、他方の接続部材を異方性導電膜によりそれぞれ構成している。
異方性導電膜は、接続に要する温度が半田よりも十分に低く、かつ溶融温度は半田よりも高いことから、第1および第2の接続部を基板を挟んで対向配置させたサーマルヘッドを構成した場合に、一方の接続部を半田により接続した後、他方の接続部を異方性導電膜により接続したとしても、異方性導電膜による接続の際に加えられる熱によって一方の接続部に使用される半田が溶融することはほとんどなく、隣接する半田同士が短絡することを良好に防止できる。一方、他方の接続部を異方性導電膜により接続した後、一方の接続部を半田により接続する場合、半田による接続の際に加えられる熱によって他方の接続部に使用される異方性導電膜が溶融することはなく、他方の接続部の接続状態を良好に保持できる。従って、第1および第2の接続部における接続状態を良好とし、サーマルヘッドの歩留まりを向上させることができる上に、サーマルヘッド及びサーマルプリンタを小型に維持することが可能となる。
また本発明のサーマルヘッドによれば、ヘッド基板上の第3の回路配線と制御配線基板の制御配線との接続部である第3の接続部、ならびに、制御配線基板の制御配線とフレキシブルケーブルの配線導体との接続部である第4の接続部において、接続部材を異方性導電膜とするとともに、第3及び第4の接続部を前記異方性導電膜によって一括的に接続することにより、第3の接続部と第4の接続部をそれぞれ別個の異方性導電膜で接続する場合に比べて、接続のための工程を少なくすることができ、サーマルヘッドおよびサーマルプリンタの生産性を向上することが可能となる。
以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図、図2は、図1のサーマルヘッドのX−X’断面図、図3は、図1のサーマルヘッドのY−Y’断面図であり、かかるサーマルヘッドTは、概略的にヘッド基板hと、制御配線基板sと、フレキシブルケーブルfとから構成されている。
そして本発明のヘッド基板hは、表面にガラス等から成るグレーズ層2を有する基板1と、基板1の長手方向に沿った一方側端面に被着させた窒化タンタル等から成る多数の発熱素子3と、発熱素子3の一端側に接続され且つ基板1の上面に配される第1の回路配線である個別電極配線4と、基板1の上面に載置され且つ個別電極配線4に接続部材を介して接続されるドライバーIC8と、このドライバーIC8に接続され、基板1の上面の端部まで導出される第3の回路配線である信号電極配線6と、発熱素子3の他端側に接続され且つ基板1の下面に配される第2の回路配線である共通電極配線5とを備えている。
本発明に用いられる基板1は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や、表面に酸化膜が被着された単結晶シリコン等、種々の材料により長方形状に形成されている。
そして、基板1の長手方向に沿った一方側端面で、帯状のグレーズ層2、発熱素子3を、上面及び下面で夫々個別電極配線4、共通電極配線5、信号電極配線6及びドライバーIC8を支持する支持母材として機能する。
この基板1の一方側端面は、その断面形状がR面を成すように形成されており、その頂上近傍に発熱素子3が形成される。
このような基板1は、アルミナセラミックスから成る場合、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して泥漿状と成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによってセラミックグリーンシートを得、しかる後、該グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工した上、これを高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
そして基板1の一方側端面には、長手方向に帯状に延在されるグレーズ層2が形成されている。
このグレーズ層2は、発熱素子3の発する熱を内部で蓄熱してサーマルヘッドの熱応答性を良好に維持する作用を為している。
このようなグレーズ層2は、例えばガラスから成る場合、ガラス粉末に適当な有機溶剤・有機バインダー等を添加・混合して得られたガラスペーストを、従来周知のスクリーン印刷法などによって基板上面の所定領域に塗布するとともに、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術・エッチング技術を採用することにより、所定形状に加工し、しかる後、これを850℃〜950℃の高温で所定時間加熱することにより形成される。
また、上述した帯状のグレーズ層2上に複数の発熱素子3が被着されている。
この発熱素子3は、300dpi(dot per inch)或は600dpiの密度で直線状に被着・配列されており、各々がTaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系、NbSiO系の電気抵抗材料から成る抵抗体層から成っている。
そして発熱素子3の一端側に個別電極配線4が接続され、また他端側に共通電極配線5が共通して接続され、これら電極配線から発熱素子3に所定の電流を流すことによりこの発熱素子3が所定の温度で発熱する。
そして上述した発熱素子3の各々の一端に接続されるアルミニウムや銅等の金属材料からなる個別電極配線4は、発熱素子3の一端側から基板1の上面に延在されている。またその他端がドライバーIC8の出力端子に接続され、該ドライバーIC8からの電力を発熱素子3へ供給する配線として機能する。
また一端が共通して発熱素子3に接続されるアルミニウムや銅等の金属材料からなる共通電極配線5は、基板1の下面に延在されており、その他端でフレキシブルケーブルfの配線導体11と接続され、フレキシブルケーブルfからの電源電力を発熱素子3に供給する給電配線として機能する。この共通電極配線5によって、発熱素子3には通常24V程度の電圧が印加される。
更に、基板1上には、信号電極配線6がドライバーIC8の搭載領域から基板1の端部まで延在されて配置されている。この信号電極配線6は、一端がドライバーIC8の入力端子に半田バンプを用いて接続され、他端が基板1の端部側で後述する制御配線基板sの制御配線12に異方性導電膜16を用いて接続されている。この信号電極配線6は、プリンタからのクロック信号、画像データ信号、ラッチ信号、ストローブ信号等をドライバーIC8に供給している。
これら発熱素子3、個別電極配線4、共通電極配線5、信号電極配線6は、従来周知の薄膜形成技術、例えば、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することによって製作される。
具体的には、まずTaN等の抵抗材料とアルミニウム等の金属材料を従来周知のスパッタリングにより基板1上に順次積層させることによって発熱素子3及び金属層からなる積層体を形成し、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術にて微細加工することで発熱素子3、個別電極配線4、共通電極配線5、信号電極配線6が形成される。
一方、上述の発熱素子3、個別電極配線4や共通電極配線5上には保護膜7が被着されている。
この保護膜7は、発熱素子3、個別電極配線4や共通電極配線5を大気中に含まれている水分等の接触による腐食や記録媒体Kの摺接による磨耗から保護するためのものであり、SiCやSiN系、SiO系、SiON系等の無機質材料やガラス等により3μm〜10μmの厚みに形成される。
尚、保護膜7は、従来周知の薄膜形成技術(スパッタリング法、蒸着法、CVD法など)、あるいは厚膜形成技術(スクリーン印刷法、ディスペンサー法など)によって形成される。
また基板1の上面に配置され、発熱素子3への通電を制御するドライバーIC8は、シリコン基板の一主面上にシフトレジスタ、ラッチ、スイッチング素子、入力端子、出力端子等を高密度に集積した集積回路を有しており、発熱素子3に対して個別電極配線4を介して電気的に接続されている。
このドライバーIC8は、クロック信号に同期させながら画像データを信号電極配線6及びドライバーIC8の入力端子を介してシフトレジスタに格納し、次に該格納された画像データをラッチ信号のタイミングでラッチに格納し、ストローブ信号がスイッチング素子に入力される間、ラッチ内の画像データに基づいて発熱素子3への通電を行っている。
このようなドライバーIC8は、従来周知の半導体製造技術を採用することにより製作され、得られたドライバーIC8は、その一主面を基板1の上面と対向させて、入力端子が個別電極配線4の端部上に位置するように、且つ出力端子が信号電極配線6の端部上に位置するように配置される。
更に、この入力端子、出力端子は、その先端に半田バンプ15を有しており、所定の温度フローに従って動作する電気炉によりこの半田バンプ15に250℃〜300℃の熱を加えることで、入力端子が信号電極配線6に、出力端子が個別電極配線4に電気的に接続される。
尚、ドライバーIC8の入出力端子と個別・信号電極配線との接続を異方性導電膜16ではなく半田バンプ15により行うのは、ドライバーIC8の搭載時、半田バンプ15がセルフアライメント効果により端子上に自然に移動することから、異方性導電膜ほど精度の高い位置合わせを必要としないことによる。
更に、このようなドライバーIC8は、熱硬化性のエポキシ樹脂等の樹脂材料からなる封止樹脂9によって封止されている。
この封止樹脂9は、その断面形状が山状をなすように形成され、各配線やドライバーIC8を大気中に含まれる水分等による腐食から保護する機能を果たしている。
尚、封止樹脂9は、例えばエポキシ樹脂からなる所定の液状前駆体を、基板1上のドライバーIC8を被覆するように塗布し、これを半田の溶融温度よりも充分低い130℃〜150℃で加熱・重合させることによって形成される。
そして基板1の下面に配された共通電極配線5に接続される配線導体11を有するフレキシブルケーブルfは、例えばポリイミド樹脂等の可撓性を有したカバーフィルム10(厚み:10μm〜35μm)の表面に銅箔等から成る配線導体11を直線状に被着させるとともに、これをカバーフィルム10と同じ材質のフィルム10で被覆して形成されている。
このフレキシブルケーブルfの両端部は、配線導体11が表面に露出しており、この露出部に異方性導電膜16が塗布される。この異方性導電膜16により、一端側で共通電極配線5に、他端側で後述する制御配線基板sの制御配線12に接続されている。
この配線導体11は、制御配線12から供給される発熱の為の電源電力をヘッド基板hの共通電極配線5へと伝達する役割を担っており、ドライバーIC8へ供給される各種信号用の電極配線に比してより高い電圧に耐えうるようにその幅が広く設計されている。
そしてヘッド基板hの共通電極配線5と、フレキシブルケーブルfの配線導体11との接続が、基板1の下面側で異方性導電膜16により行われる。
ここで用いられる異方性導電膜16は、例えば幅0.3mm〜1.0mm程度、厚み0.003mm〜0.01mm程度に形成されている。
この異方性導電膜16は、例えばエポキシやアクリル等の絶縁性樹脂に、平均粒径(直径)6μm〜9μmの導電性粒子、すなわちアクリル樹脂の表面に金メッキしたものや、アルミニウムや半田等の金属からなるものを含有させている。
そして、共通電極配線5と配線導体11との間にこの異方性導電膜16を塗布し、これら共通電極配線5と配線導体11とを貼り合わせた状態でヒーターバーとよばれる熱圧着装置により130℃〜200℃で熱圧着することにより、圧着方向に対してのみ導電性を持たせている。
この共通電極配線5と配線導体11との接続部(以下、第2の接続部と記述する。)は、基板1上面に配置されたドライバーIC8の搭載領域の基板を介した対向領域及びその近傍に設けられている。この対向領域及びその近傍とは、実際のドライバーICの対向領域のみならず、例えば一方の主面に熱が加わり該一方の主面の表面温度が半田の溶融する温度程度になった場合、他方の主面の表面温度が半田の溶融する温度になる領域を含むものである。
上述した第2の接続部の異方性導電膜16は、接続に要する温度が第1の接続部の半田15よりも十分に低く、かつ溶融温度は半田よりも高いことから、第1および第2の接続部を基板1を挟んで対向配置させた場合に、第1の接続部を半田により接続した後、第2の接続部を異方性導電膜16により接続したとしても、異方性導電膜16による接続の際に加えられる熱によって第1の接続部に使用される半田15が溶融することはほとんどなく、隣接する半田同士が短絡することを良好に防止できる。一方、第2の接続部を異方性導電膜16により接続した後、一方の接続部を半田により接続する場合、半田による接続の際に加えられる熱によって他方の接続部に使用される異方性導電膜が溶融することはなく、他方の接続部の接続状態を良好に保持できる。従って、第1および第2の接続部における接続状態を良好とし、サーマルヘッドの歩留まりを向上させることができる上に、サーマルヘッド及びサーマルプリンタを小型に維持することが可能となる。
そしてヘッド基板hの信号電極配線6やフレキシブルケーブルfの配線導体11に接続される制御配線12を有する制御配線基板sは、例えばガラス布基材エポキシ樹脂からなる支持基材13の主面上に、所定回路を有するフレキシブル配線基板を、このフレキシブル配線基板の一端が支持基材13よりも張り出す張り出し部を設けて搭載させた構造を有している。
更にフレキシブル配線基板の制御配線12は、この張り出し部にヘッド基板hの信号電極配線6に接続される複数の接続端子12xが設けられている。そして、制御配線12と信号電極配線6との接続部(以下、第3の接続部と記述する。)は、フレキシブル配線基板の張り出し部に形成された制御配線12の接続端子12xを、基板1の端部まで延在させた信号電極配線6の接続端子に重畳させるとともに、この重畳部で両接続端子間に異方性導電膜16を塗布して、これを熱圧着することにより接続される。
またこの張り出し部に形成された接続端子12xよりもヘッド基板hから遠ざかる側、即ちフレキシブル配線基板の中央側には、前記接続端子12xと略隣接してフレキシブルケーブルの配線導体11に接続される複数の接続端子12yが設けられている。そして配線導体11の接続端子と制御配線12の接続端子12yとの接続部(以下、第4の接続部と記述する。)は、接続端子間に異方性導電膜16を塗布してこれを熱圧着することにより接続される。
この第3の接続部の形成領域及び第4の接続部の形成領域は、制御配線基板sの一端側で互いに隣接しており、異方性導電膜16によりこれらが一塊の異方性導電膜16により一括して接続されている。
従って、第3の接続部と第4の接続部をそれぞれ別個の異方性導電膜で接続する場合に比べて、接続のための工程を少なくすることができ、サーマルヘッドおよびサーマルプリンタの生産性を向上することが可能となる。
このフレキシブル配線基板は、その後端側に取着されているコネクタを介してプリンタ本体からの画像データや印画制御信号・電源電力等をヘッド基板hの信号電極配線6を介して、ドライバーIC8へと供給する作用を為す。
またこのフレキシブル配線基板は、前述したフレキシブルケーブルと同様の製法で作成される。即ちカバーフィルム14(厚み:10μm〜35μm)の表面に銅箔等から成る制御配線12を所定パターンに被着させるとともに、これをカバーフィルム14と同じ材質のフィルム14で被覆することにより作成される。
かくして本発明のサーマルヘッドは、記録媒体を基板1の端面に形成された発熱素子3に摺接させながら、個別電極配線4―共通電極配線5間にドライバーIC8の駆動に伴って電源電力を印加し、各発熱素子3を印画信号に対応させて個々に選択的にジュール発熱させるとともに該発熱した熱を記録媒体に伝導させ、記録媒体に印画を形成することによってサーマルヘッドTとして機能する。
次に上述したサーマルヘッドTが組み込まれるサーマルプリンタについて説明する。
本発明のサーマルプリンタは、図4に示す如く、上述したサーマルヘッドT上に、記録媒体KをサーマルヘッドTに押圧するプラテンローラR1を配置するとともに、記録媒体を搬送する搬送ローラR2とが配設され、これらを駆動手段により制御している。
この記録媒体Kを発熱素子3に押圧するプラテンローラR1は、その直径が8mm〜50mmのものが好適に使用され、SUS等の金属から成る軸芯の外周にブタジエンゴム等を3mm〜15mm程度の厚みに巻きつけた円柱状の部材であり、サーマルヘッドTの発熱素子3上に回転可能に支持されている。
かかるプラテンローラR1は、記録媒体KをサーマルヘッドTに対して押圧し、発熱素子3からの熱を記録媒体Kに対して伝導しやすくするとともに、記録媒体を発熱素子3の配列と直交する方向に搬送するようにしている。
尚、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 図1のサーマルヘッドのX−X’断面図である。 図1のサーマルヘッドのY−Y’断面図である。 本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタの概略断面図である。 従来のサーマルヘッドの平面図である。 従来のサーマルヘッドのX−X’断面図である。 従来のサーマルヘッドのY−Y’断面図である。
符号の説明
T・・・サーマルヘッド
h・・・ヘッド基板
1・・・基板
2・・・グレーズ層
3・・・発熱素子
4・・・個別電極配線
5・・・共通電極配線
6・・・信号電極配線
7・・・封止樹脂
8・・・ドライバーIC
f・・・フレキシブルケーブル
10・・・カバーフィルム
11・・・配線導体
s・・・制御配線基板
12・・・制御配線
12x・・・信号電極配線との接続端子
12y・・・配線導体との接続端子
13・・・支持基材
14・・・カバーフィルム
15・・・半田
16・・・異方性導電膜
R1・・・プラテンローラ
R2・・・搬送ローラ
K・・・記録媒体

Claims (7)

  1. 基板と、該基板表面に配列される複数の発熱素子と、該発熱素子の一端側に電気的に接続され且つ前記基板の上面に配される第1の回路配線と、前記発熱素子の他端側に接続され且つ前記基板の下面に配される第2の回路配線と、前記基板の上面に載置され且つ前記第1の回路配線に接続部材を介して接続されるドライバーICとを有するヘッド基板と、
    前記第2の回路配線に接続部材を介して接続される配線導体を有するフレキシブルケーブルと、を備えたサーマルヘッドにおいて、
    前記第1の回路配線と前記ドライバーICとが接続される第1の接続部と、前記第2の回路配線と前記配線導体とが接続される第2の接続部とを、互いに前記基板を挟んで対向させるとともに、前記第1の接続部の接続部材及び前記第2の接続部の接続部材のいずれか一方の接続部材を半田により、他方の接続部材を異方性導電膜によりそれぞれ構成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記第1の回路配線は、前記各発熱素子の一端側に個別に接続され、且つ前記ドライバーICの出力電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記基板上面には、前記ドライバーICに接続され、且つ該基板の端部まで導出される第3の回路配線を有するとともに、該第3の回路配線は、前記ドライバーICに制御信号を供給する制御配線基板の制御配線に、該制御配線基板の端部で接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記第2の回路配線に接続される前記フレキシブルケーブルの配線導体は、前記制御配線基板の制御配線に、該制御配線基板の端部で接続部材を介して接続されていることを特徴とする請求項3に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記第3の回路配線と前記制御配線基板の制御配線とが接続される第3の接続部の接続部材及び前記制御配線基板の制御配線と前記フレキシブルケーブルの配線導体とが接続される第4の接続部の接続部材を、異方性導電膜により一括に接続することを特徴とする請求項4に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記発熱素子は、前記基板の表面のうち、端面に配列されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のサーマルヘッド。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のサーマルヘッドと、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体を前記サーマルヘッドの発熱素子に押圧するプラテンローラとを備えたことを特徴とするサーマルプリンタ。
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