JP2004175048A - サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】保護膜を長期にわたり良好に機能させることができ、しかも印画開始直後から鮮明な印画を形成することが可能な高性能のサーマルヘッド並びにサーマルプリンタを提供する。
【解決手段】基板1の上面に、複数の発熱抵抗体3を配列するとともに、該発熱抵抗体3に接続される電極パターン4を被着し、発熱抵抗体3及び電極パターン4を保護膜6で被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記保護膜6上で、且つ少なくとも発熱抵抗体3の配列領域にわたり導電膜7を被着させるとともに、該導電膜7に対する通電を、発熱抵抗体3の非発熱時にオンに、発熱抵抗体3の発熱時にオフに設定する。
【選択図】図2
【解決手段】基板1の上面に、複数の発熱抵抗体3を配列するとともに、該発熱抵抗体3に接続される電極パターン4を被着し、発熱抵抗体3及び電極パターン4を保護膜6で被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記保護膜6上で、且つ少なくとも発熱抵抗体3の配列領域にわたり導電膜7を被着させるとともに、該導電膜7に対する通電を、発熱抵抗体3の非発熱時にオンに、発熱抵抗体3の発熱時にオフに設定する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとして用いられるサーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとしてサーマルヘッドが用いられている。
【0003】
かかる従来のサーマルヘッドは、例えば図7に示す如く、アルミナセラミックスからなる基板21の上面に複数の発熱抵抗体23及び該発熱抵抗体23に接続される電極パターン24を被着するとともに、発熱抵抗体23及び電極パターン13を保護膜26で被覆した構造のものが知られており、感熱紙やインクフィルム等の記録媒体を保護膜26上に摺接させつつ発熱抵抗体23上に搬送しながら、多数の発熱抵抗体23を外部からの画像データに基づいて個々に選択的にジュール発熱させるとともに、記録媒体を発熱抵抗体23上の保護膜表面に摺接させ、発熱抵抗体23の発した熱を、保護膜26を介して記録媒体に伝導させることによって印画を形成するようになっている。
【0004】
なお、前記保護膜26は、窒化珪素(Si3N4)やサイアロン(Si−Al−O−N)等の耐磨耗性に優れた無機質材料から成り、発熱抵抗22や電極パターン24を記録媒体の摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接触による腐食から保護する作用を為す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のサーマルヘッドにおいては、記録媒体が保護膜表面に繰り返し摺接されると、記録媒体の表面に付着した静電気の一部が保護膜26上に蓄積され、保護膜26と発熱抵抗体23との間で放電を起こして保護膜26が絶縁破壊してしまう。その結果、保護膜26としての機能が喪失されてしまう欠点を有していた。
【0006】
また、サーマルヘッドが組み込まれたプリンタを室温が低い場所で使用した場合、基板21や保護膜26の温度が低いため、この状態から印画を始めると、発熱抵抗体23の熱の多くが基板21や保護膜26に吸収されてしまい、記録媒体まで伝導する熱量が少なくなる。その結果、印画開始後、所定の時間が経過するまでは、十分な濃さの印画ドットを形成することができず、印画が不鮮明なものとなる欠点を有していた。
【0007】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、保護膜を長期にわたり良好に機能させることができ、しかも印画開始直後から鮮明な印画を形成することが可能な高性能のサーマルヘッド並びにサーマルプリンタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のサーマルヘッドは、基板の上面に、複数の発熱抵抗体を配列するとともに、該発熱抵抗体に接続される電極パターンを被着し、発熱抵抗体及び電極パターンを保護膜で被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことを特徴とするものである。
【0009】
また本発明のサーマルヘッドは、前記導電膜にスリットを設け、導電膜に流れる電流の通路を幅狭に成したことを特徴とするものである。
【0010】
そして本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッドと、前記導電膜に対する通電のオン・オフを切り換えるためのスイッチング手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明のサーマルヘッドによれば、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことから、発熱抵抗体の非発熱時には導電膜を発熱させて基板や保護膜の温度を高め、発熱抵抗体の熱を効率的に記録媒体に伝達でき、また一方、発熱抵抗体の発熱時には記録媒体に付着した静電気を導電膜を介してグランドに逃がすことができる。従って、印画開始直後より発熱抵抗体の熱を良好に記録媒体に伝導させて鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜の絶縁破壊を有効に防止して保護膜を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0012】
また本発明のサーマルヘッドによれば、前記導電膜にスリットを設けて導電膜に流れる電流の通路を幅狭とすることにより、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板や保護膜での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図、図2は図1のサーマルヘッドのX−X線断面図、図3は図1のサーマルヘッドのY−Y線断面図であり、同図に示すサーマルヘッドは、大略的に、基板1の上面に、発熱抵抗体3や電極パターン4、保護膜6、導電膜7、電極配線8を設けた構造を有している。
【0014】
前記基板1は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や表面に酸化珪素膜や窒化珪素膜が設けられた単結晶シリコン等の半導体材料により矩形状を成すように形成されており、その上面には、複数の発熱抵抗体3や電極パターン4、保護膜6、導電膜7、電極配線8等が設けられ、これらを支持する支持母材として機能する。
【0015】
このような基板1は、アルミナセラミックスからなる場合、例えば、アルミナ・シリカ・マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶媒・有機溶剤を添加・混合して泥漿状に成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによりセラミックグリーンシートを得、しかる後、該セラミックグリーンシートを矩形状に打ち抜いた上、高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
【0016】
また前記基板1の上面には、ガラス製の部分グレーズ層2が基板1の長手方向に帯状に被着され、その頂部付近には多数の複数の発熱抵抗体3が設けられる。
【0017】
前記部分グレーズ層2は、例えば曲率半径1mm〜4mmの断面円弧状をなすように形成されており、その頂部の厚みは20μm〜160μmに設定される。
【0018】
この部分グレーズ層2は、低熱伝導性(熱伝導率:0.7W/m・K〜1.0W/m・K)のガラスにより形成されているため、その内部で発熱抵抗体3の発する熱の一部を蓄積してサーマルヘッドの熱応答特性を良好に維持する作用、具体的には、発熱抵抗体3の温度を短時間で印画に必要な所定の温度まで上昇させる蓄熱層としての作用を為す。
【0019】
前記複数の発熱抵抗体3は、例えば600dpi(dot per inch)の密度で直線状に配列されており、各々がTaSiO系、TiSiO系、TiCSiO系等の電気抵抗材料から成っているため、その両端に接続される電極パターン4を介して外部からの電力が供給されるとジュール発熱を起こし、感熱紙に印画を形成するのに必要な温度、例えば150℃〜400℃の温度に発熱する。
【0020】
また、前記各発熱抵抗体3の両端に接続される電極パターン4は、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属材料から成り、発熱抵抗体3の一端側に発熱抵抗体3の配列に沿って共通に接続される共通電極パターン4aと、発熱抵抗体3の他端側に個別に接続される個別電極パターン4bとで構成されており、共通電極パターン4aが所定の電位(例えば24V)に保持された第1電源端子Vh1に接続され、個別電極パターン4bが接地電位(例えば0V)に保持された第1グランド端子(GND1)にドライバーIC5のスイッチング素子等を介して接続される。
【0021】
更に前記ドライバーIC5は、各々の回路形成面(下面)に、シフトレジスタやラッチ回路,スイッチング素子等の電子回路が高密度に集積されており、複数の発熱抵抗体3を選択的に発熱させる作用、具体的には、外部より供給される画像データに基づいてスイッチング素子のオン・オフを切り替え、各発熱抵抗体3への通電を制御する作用を為す。
【0022】
かかるドライバーIC5としては、例えば、電子回路や端子を下面に有したフリップチップ型ICが用いられ、従来周知のフェースダウンボンディング、即ち、ドライバーIC5の端子を対応する電極パターン4上の端子に半田接合させることによってドライバーIC5が電極パターン4に電気的に接続される。
【0023】
尚、前記複数の発熱抵抗体3及び一対の電極パターン4は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することにより所定パターンを成すように基板1の上面に被着・形成される。
【0024】
また前記ドライバーIC5は、例えば、従来周知のチョコラルスキー法(引き上げ法)を採用することにより、単結晶シリコンからなるインゴット(塊)を形成するとともに、これをダイヤモンドカッター等を用いて板状にスライスし、しかる後、該板体の一主面に従来周知の半導体製造技術を採用することにより、シフトレジスタやラッチ回路等の電子回路を高密度に集積させることによって製作される。
【0025】
一方、前記発熱抵抗体3及び電極パターン4上には保護膜6が被着されており、該保護膜6によって発熱抵抗体3や一対の電極パターン4が共通に被覆されている。
【0026】
前記保護膜6は、窒化珪素(Si3N4)や酸化珪素(SiO2)、サイアロン(Si−Al−O−N)等の耐磨耗性に優れた無機質材料から成り、発熱抵抗体3や電極パターン4、後述する電極配線8等を記録媒体の摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接触による腐食から保護する作用を為す。
【0027】
そして、前記保護膜6上には、発熱抵抗体3の配列領域にわたって導電膜7が被着されている。
【0028】
尚、上述した保護膜6は、従来周知の薄膜形成技術、例えばCVD(ChemicalVapor Deposition)法やスパッタリング等を採用し、窒化珪素(Si3N4)や酸化珪素(SiO2)、サイアロン(Si−Al−O−N)等の無機質材料を発熱抵抗体3や電極パターン4、後述する電極配線8等の上面に2μm〜20μmの厚みに被着させることにより形成される。
【0029】
前記導電膜7は、TaSiOやTaSiNO等のSi,C,Ta系の電気抵抗材料(比抵抗500μΩ・cm〜3000μΩ・cm)により帯状に形成されており、その一端側が接地電位(例えば0V)に保持される第2グランド端子(GND2)に、他端側が所定の電位(例えば24V)に選択的に保持される第2電源端子(Vh2)にそれぞれ電極配線8を介して接続され、更に、第2電源端子(Vh2)はプリンタ内に取り付けられるリレーやスイッチングトランジスタ等のスイッチング手段SWを介して外部電源に電気的に接続されている。
【0030】
そして前記導電膜7は、スイッチング手段SWのオン・オフの切り換えによって、その発熱が制御されるようになっており、導電膜7に対する通電は発熱抵抗体3の発熱時にオフに、発熱抵抗体3の非発熱時にオンに設定される。
【0031】
このような導電膜7は、通電状態がオンの時、基板1に取り付けられた図示しないサーミスタの温度情報に基づいて所定の温度(35℃〜50℃)となるように所定時間発熱し、その下地となる保護膜6や基板1を加熱する作用を為し、一方、通電状態がオフの時、記録媒体の表面に付着した静電気をグランドに逃がす作用を為す。
【0032】
すなわち、発熱抵抗体3の非発熱時には導電膜7を発熱させて基板1や保護膜6の温度を高め、発熱抵抗体3の熱を効率的に記録媒体に伝達できるようにし、一方、発熱抵抗体3の発熱時には記録媒体表面の静電気が導電膜7を介してグランドに逃がされ、保護膜6への静電気の蓄積を有効に防止できるようにしている。従って、印画開始直後より印画ドットの温度を十分に濃い濃度で形成して鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜6の絶縁破壊を有効に防止して保護膜6を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0033】
尚、前記導電膜7は、前記保護膜6と同様に、従来周知の薄膜形成技術、例えばCVD法やスパッタリング等を採用し、TaSiOやTaSiNO等の電気抵抗材料を保護膜6の上面の所定領域に0.02μm〜0.2μmの厚みに被着させることにより形成される。
【0034】
一方、前記導電膜7の両端に接続される一対の電極配線8は、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属材料により所定パターンに形成されており、外部からの電源電力を導電膜7に印加する作用を為している。かかる電極配線8は、上述した電極パターン4と同様の方法により同時に形成される。
【0035】
そして、上述のようなサーマルヘッドが組み込まれるサーマルプリンタは、図3に示す如く、スイッチング手段SWと、プラテンローラ9と、搬送ローラ10a、10b、10c、10dとを含んで構成されている。
【0036】
前記スイッチング手段SWは、リレーやスイッチングトランジスタ等からなり、外部からより供給される制御信号に基づいてそのオン・オフが切り換えられ、オン状態の時に導電膜7を外部電源に接続して、導電膜7への通電がなされるようになっている。
【0037】
また前記プラテンローラ9は、SUS等の金属から成る軸芯の外周にブタジエンゴム等を3mm〜15mm程度の厚みに巻きつけた円柱状の部材であり、サーマルヘッドTの発熱抵抗体3上に回転可能に支持され、記録媒体を発熱抵抗体3上の保護膜表面に押圧しつつ記録媒体を発熱抵抗体3の配列と直交する方向(図中の矢印方向)に搬送する。
【0038】
更に前記搬送ローラ10a,10b,10c,10dは、その外周部が金属やゴム等によって形成されており、サーマルヘッドTに対し記録媒体の搬送方向上流側(ドライバーIC5側)と下流側(発熱抵抗体3側)に分かれて配設され、これらの搬送ローラ10a,10b,10c,10dと前述のプラテンローラ9とで記録媒体の走行を支持している。
【0039】
そして、これと同時に多数の発熱抵抗体3をドライバーIC5の駆動に伴い選択的にジュール発熱させ、これらの熱を保護膜6や導電膜7を介し記録媒体に伝導させることによって所定の印画が形成される。
【0040】
尚、本発明は上述の実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・改良が可能である。
【0041】
例えば、上述の実施形態において、前記導電膜7にスリットを設けて導電膜7に流れる電流の通路を幅狭となるようにしておけば、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜7の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板1や保護膜6での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。尚、前記スリットの形成パターンは、例えば、図4に示す如く、前記発熱抵抗体3の配列方向と直交するスリット7aを発熱抵抗体3の配列方向に沿って千鳥状に設け、前記導電膜7を蛇行状に形成したり、あるいは、図5に示す如く、前記発熱抵抗体3の配列方向と略平行なスリット7’aを発熱抵抗体3の配列方向と直交する方向にわたり設け、前記導電膜7をストライプ状に形成したりする場合等がある。
【0042】
更に上述の実施形態において、前記導電膜7を発熱抵抗体3と同一材料により形成するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明のサーマルヘッドによれば、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことから、発熱抵抗体の非発熱時には導電膜を発熱させて基板や保護膜の温度を高め、発熱抵抗体の熱を効率的に記録媒体に伝達でき、また一方、発熱抵抗体の発熱時には記録媒体に付着した静電気を導電膜を介してグランドに逃がすことができる。従って、印画開始直後より発熱抵抗体の熱を良好に記録媒体に伝導させて鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜の絶縁破壊を有効に防止して保護膜を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0044】
また本発明のサーマルヘッドによれば、前記導電膜にスリットを設けて導電膜に流れる電流の通路を幅狭とすることにより、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板や保護膜での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図2】図1のサーマルヘッドのX−X線断面図である。
【図3】図1のサーマルヘッドのY−Y線断面図である。
【図4】図1のサーマルヘッドを用いて構成されたサーマルプリンタの概略図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図7】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板
2・・・部分グレーズ層
3・・・発熱抵抗体
4・・・電極パターン
4a・・・共通電極パターン
4b・・・個別電極パターン
5・・・ドライバーIC
6・・・保護膜
7・・・導電膜
7a,7’a・・・スリット
8・・・電極配線
9・・・プラテンローラ
10a,10b,10c,10d・・・搬送ローラ
GND1・・・第1グランド端子
GND2・・・第2グランド端子
Vh1・・・第1電源端子
Vh2・・・第2電源端子
T・・・サーマルヘッド
SW・・・スイッチング手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとして用いられるサーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとしてサーマルヘッドが用いられている。
【0003】
かかる従来のサーマルヘッドは、例えば図7に示す如く、アルミナセラミックスからなる基板21の上面に複数の発熱抵抗体23及び該発熱抵抗体23に接続される電極パターン24を被着するとともに、発熱抵抗体23及び電極パターン13を保護膜26で被覆した構造のものが知られており、感熱紙やインクフィルム等の記録媒体を保護膜26上に摺接させつつ発熱抵抗体23上に搬送しながら、多数の発熱抵抗体23を外部からの画像データに基づいて個々に選択的にジュール発熱させるとともに、記録媒体を発熱抵抗体23上の保護膜表面に摺接させ、発熱抵抗体23の発した熱を、保護膜26を介して記録媒体に伝導させることによって印画を形成するようになっている。
【0004】
なお、前記保護膜26は、窒化珪素(Si3N4)やサイアロン(Si−Al−O−N)等の耐磨耗性に優れた無機質材料から成り、発熱抵抗22や電極パターン24を記録媒体の摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接触による腐食から保護する作用を為す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のサーマルヘッドにおいては、記録媒体が保護膜表面に繰り返し摺接されると、記録媒体の表面に付着した静電気の一部が保護膜26上に蓄積され、保護膜26と発熱抵抗体23との間で放電を起こして保護膜26が絶縁破壊してしまう。その結果、保護膜26としての機能が喪失されてしまう欠点を有していた。
【0006】
また、サーマルヘッドが組み込まれたプリンタを室温が低い場所で使用した場合、基板21や保護膜26の温度が低いため、この状態から印画を始めると、発熱抵抗体23の熱の多くが基板21や保護膜26に吸収されてしまい、記録媒体まで伝導する熱量が少なくなる。その結果、印画開始後、所定の時間が経過するまでは、十分な濃さの印画ドットを形成することができず、印画が不鮮明なものとなる欠点を有していた。
【0007】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、保護膜を長期にわたり良好に機能させることができ、しかも印画開始直後から鮮明な印画を形成することが可能な高性能のサーマルヘッド並びにサーマルプリンタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のサーマルヘッドは、基板の上面に、複数の発熱抵抗体を配列するとともに、該発熱抵抗体に接続される電極パターンを被着し、発熱抵抗体及び電極パターンを保護膜で被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことを特徴とするものである。
【0009】
また本発明のサーマルヘッドは、前記導電膜にスリットを設け、導電膜に流れる電流の通路を幅狭に成したことを特徴とするものである。
【0010】
そして本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッドと、前記導電膜に対する通電のオン・オフを切り換えるためのスイッチング手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明のサーマルヘッドによれば、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことから、発熱抵抗体の非発熱時には導電膜を発熱させて基板や保護膜の温度を高め、発熱抵抗体の熱を効率的に記録媒体に伝達でき、また一方、発熱抵抗体の発熱時には記録媒体に付着した静電気を導電膜を介してグランドに逃がすことができる。従って、印画開始直後より発熱抵抗体の熱を良好に記録媒体に伝導させて鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜の絶縁破壊を有効に防止して保護膜を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0012】
また本発明のサーマルヘッドによれば、前記導電膜にスリットを設けて導電膜に流れる電流の通路を幅狭とすることにより、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板や保護膜での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図、図2は図1のサーマルヘッドのX−X線断面図、図3は図1のサーマルヘッドのY−Y線断面図であり、同図に示すサーマルヘッドは、大略的に、基板1の上面に、発熱抵抗体3や電極パターン4、保護膜6、導電膜7、電極配線8を設けた構造を有している。
【0014】
前記基板1は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や表面に酸化珪素膜や窒化珪素膜が設けられた単結晶シリコン等の半導体材料により矩形状を成すように形成されており、その上面には、複数の発熱抵抗体3や電極パターン4、保護膜6、導電膜7、電極配線8等が設けられ、これらを支持する支持母材として機能する。
【0015】
このような基板1は、アルミナセラミックスからなる場合、例えば、アルミナ・シリカ・マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶媒・有機溶剤を添加・混合して泥漿状に成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによりセラミックグリーンシートを得、しかる後、該セラミックグリーンシートを矩形状に打ち抜いた上、高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
【0016】
また前記基板1の上面には、ガラス製の部分グレーズ層2が基板1の長手方向に帯状に被着され、その頂部付近には多数の複数の発熱抵抗体3が設けられる。
【0017】
前記部分グレーズ層2は、例えば曲率半径1mm〜4mmの断面円弧状をなすように形成されており、その頂部の厚みは20μm〜160μmに設定される。
【0018】
この部分グレーズ層2は、低熱伝導性(熱伝導率:0.7W/m・K〜1.0W/m・K)のガラスにより形成されているため、その内部で発熱抵抗体3の発する熱の一部を蓄積してサーマルヘッドの熱応答特性を良好に維持する作用、具体的には、発熱抵抗体3の温度を短時間で印画に必要な所定の温度まで上昇させる蓄熱層としての作用を為す。
【0019】
前記複数の発熱抵抗体3は、例えば600dpi(dot per inch)の密度で直線状に配列されており、各々がTaSiO系、TiSiO系、TiCSiO系等の電気抵抗材料から成っているため、その両端に接続される電極パターン4を介して外部からの電力が供給されるとジュール発熱を起こし、感熱紙に印画を形成するのに必要な温度、例えば150℃〜400℃の温度に発熱する。
【0020】
また、前記各発熱抵抗体3の両端に接続される電極パターン4は、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属材料から成り、発熱抵抗体3の一端側に発熱抵抗体3の配列に沿って共通に接続される共通電極パターン4aと、発熱抵抗体3の他端側に個別に接続される個別電極パターン4bとで構成されており、共通電極パターン4aが所定の電位(例えば24V)に保持された第1電源端子Vh1に接続され、個別電極パターン4bが接地電位(例えば0V)に保持された第1グランド端子(GND1)にドライバーIC5のスイッチング素子等を介して接続される。
【0021】
更に前記ドライバーIC5は、各々の回路形成面(下面)に、シフトレジスタやラッチ回路,スイッチング素子等の電子回路が高密度に集積されており、複数の発熱抵抗体3を選択的に発熱させる作用、具体的には、外部より供給される画像データに基づいてスイッチング素子のオン・オフを切り替え、各発熱抵抗体3への通電を制御する作用を為す。
【0022】
かかるドライバーIC5としては、例えば、電子回路や端子を下面に有したフリップチップ型ICが用いられ、従来周知のフェースダウンボンディング、即ち、ドライバーIC5の端子を対応する電極パターン4上の端子に半田接合させることによってドライバーIC5が電極パターン4に電気的に接続される。
【0023】
尚、前記複数の発熱抵抗体3及び一対の電極パターン4は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することにより所定パターンを成すように基板1の上面に被着・形成される。
【0024】
また前記ドライバーIC5は、例えば、従来周知のチョコラルスキー法(引き上げ法)を採用することにより、単結晶シリコンからなるインゴット(塊)を形成するとともに、これをダイヤモンドカッター等を用いて板状にスライスし、しかる後、該板体の一主面に従来周知の半導体製造技術を採用することにより、シフトレジスタやラッチ回路等の電子回路を高密度に集積させることによって製作される。
【0025】
一方、前記発熱抵抗体3及び電極パターン4上には保護膜6が被着されており、該保護膜6によって発熱抵抗体3や一対の電極パターン4が共通に被覆されている。
【0026】
前記保護膜6は、窒化珪素(Si3N4)や酸化珪素(SiO2)、サイアロン(Si−Al−O−N)等の耐磨耗性に優れた無機質材料から成り、発熱抵抗体3や電極パターン4、後述する電極配線8等を記録媒体の摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接触による腐食から保護する作用を為す。
【0027】
そして、前記保護膜6上には、発熱抵抗体3の配列領域にわたって導電膜7が被着されている。
【0028】
尚、上述した保護膜6は、従来周知の薄膜形成技術、例えばCVD(ChemicalVapor Deposition)法やスパッタリング等を採用し、窒化珪素(Si3N4)や酸化珪素(SiO2)、サイアロン(Si−Al−O−N)等の無機質材料を発熱抵抗体3や電極パターン4、後述する電極配線8等の上面に2μm〜20μmの厚みに被着させることにより形成される。
【0029】
前記導電膜7は、TaSiOやTaSiNO等のSi,C,Ta系の電気抵抗材料(比抵抗500μΩ・cm〜3000μΩ・cm)により帯状に形成されており、その一端側が接地電位(例えば0V)に保持される第2グランド端子(GND2)に、他端側が所定の電位(例えば24V)に選択的に保持される第2電源端子(Vh2)にそれぞれ電極配線8を介して接続され、更に、第2電源端子(Vh2)はプリンタ内に取り付けられるリレーやスイッチングトランジスタ等のスイッチング手段SWを介して外部電源に電気的に接続されている。
【0030】
そして前記導電膜7は、スイッチング手段SWのオン・オフの切り換えによって、その発熱が制御されるようになっており、導電膜7に対する通電は発熱抵抗体3の発熱時にオフに、発熱抵抗体3の非発熱時にオンに設定される。
【0031】
このような導電膜7は、通電状態がオンの時、基板1に取り付けられた図示しないサーミスタの温度情報に基づいて所定の温度(35℃〜50℃)となるように所定時間発熱し、その下地となる保護膜6や基板1を加熱する作用を為し、一方、通電状態がオフの時、記録媒体の表面に付着した静電気をグランドに逃がす作用を為す。
【0032】
すなわち、発熱抵抗体3の非発熱時には導電膜7を発熱させて基板1や保護膜6の温度を高め、発熱抵抗体3の熱を効率的に記録媒体に伝達できるようにし、一方、発熱抵抗体3の発熱時には記録媒体表面の静電気が導電膜7を介してグランドに逃がされ、保護膜6への静電気の蓄積を有効に防止できるようにしている。従って、印画開始直後より印画ドットの温度を十分に濃い濃度で形成して鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜6の絶縁破壊を有効に防止して保護膜6を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0033】
尚、前記導電膜7は、前記保護膜6と同様に、従来周知の薄膜形成技術、例えばCVD法やスパッタリング等を採用し、TaSiOやTaSiNO等の電気抵抗材料を保護膜6の上面の所定領域に0.02μm〜0.2μmの厚みに被着させることにより形成される。
【0034】
一方、前記導電膜7の両端に接続される一対の電極配線8は、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属材料により所定パターンに形成されており、外部からの電源電力を導電膜7に印加する作用を為している。かかる電極配線8は、上述した電極パターン4と同様の方法により同時に形成される。
【0035】
そして、上述のようなサーマルヘッドが組み込まれるサーマルプリンタは、図3に示す如く、スイッチング手段SWと、プラテンローラ9と、搬送ローラ10a、10b、10c、10dとを含んで構成されている。
【0036】
前記スイッチング手段SWは、リレーやスイッチングトランジスタ等からなり、外部からより供給される制御信号に基づいてそのオン・オフが切り換えられ、オン状態の時に導電膜7を外部電源に接続して、導電膜7への通電がなされるようになっている。
【0037】
また前記プラテンローラ9は、SUS等の金属から成る軸芯の外周にブタジエンゴム等を3mm〜15mm程度の厚みに巻きつけた円柱状の部材であり、サーマルヘッドTの発熱抵抗体3上に回転可能に支持され、記録媒体を発熱抵抗体3上の保護膜表面に押圧しつつ記録媒体を発熱抵抗体3の配列と直交する方向(図中の矢印方向)に搬送する。
【0038】
更に前記搬送ローラ10a,10b,10c,10dは、その外周部が金属やゴム等によって形成されており、サーマルヘッドTに対し記録媒体の搬送方向上流側(ドライバーIC5側)と下流側(発熱抵抗体3側)に分かれて配設され、これらの搬送ローラ10a,10b,10c,10dと前述のプラテンローラ9とで記録媒体の走行を支持している。
【0039】
そして、これと同時に多数の発熱抵抗体3をドライバーIC5の駆動に伴い選択的にジュール発熱させ、これらの熱を保護膜6や導電膜7を介し記録媒体に伝導させることによって所定の印画が形成される。
【0040】
尚、本発明は上述の実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・改良が可能である。
【0041】
例えば、上述の実施形態において、前記導電膜7にスリットを設けて導電膜7に流れる電流の通路を幅狭となるようにしておけば、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜7の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板1や保護膜6での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。尚、前記スリットの形成パターンは、例えば、図4に示す如く、前記発熱抵抗体3の配列方向と直交するスリット7aを発熱抵抗体3の配列方向に沿って千鳥状に設け、前記導電膜7を蛇行状に形成したり、あるいは、図5に示す如く、前記発熱抵抗体3の配列方向と略平行なスリット7’aを発熱抵抗体3の配列方向と直交する方向にわたり設け、前記導電膜7をストライプ状に形成したりする場合等がある。
【0042】
更に上述の実施形態において、前記導電膜7を発熱抵抗体3と同一材料により形成するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明のサーマルヘッドによれば、前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことから、発熱抵抗体の非発熱時には導電膜を発熱させて基板や保護膜の温度を高め、発熱抵抗体の熱を効率的に記録媒体に伝達でき、また一方、発熱抵抗体の発熱時には記録媒体に付着した静電気を導電膜を介してグランドに逃がすことができる。従って、印画開始直後より発熱抵抗体の熱を良好に記録媒体に伝導させて鮮明な印画を得ることが可能となる上に、保護膜の絶縁破壊を有効に防止して保護膜を長期にわたり良好に機能させることも可能となる。
【0044】
また本発明のサーマルヘッドによれば、前記導電膜にスリットを設けて導電膜に流れる電流の通路を幅狭とすることにより、導電膜全体に電流が行きわたり易くなり、導電膜の発熱分布を導電膜全域にわたり略均一にすることができる。従って、基板や保護膜での温度分布の偏りを減らして濃度むらの少ない印画を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図2】図1のサーマルヘッドのX−X線断面図である。
【図3】図1のサーマルヘッドのY−Y線断面図である。
【図4】図1のサーマルヘッドを用いて構成されたサーマルプリンタの概略図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。
【図7】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板
2・・・部分グレーズ層
3・・・発熱抵抗体
4・・・電極パターン
4a・・・共通電極パターン
4b・・・個別電極パターン
5・・・ドライバーIC
6・・・保護膜
7・・・導電膜
7a,7’a・・・スリット
8・・・電極配線
9・・・プラテンローラ
10a,10b,10c,10d・・・搬送ローラ
GND1・・・第1グランド端子
GND2・・・第2グランド端子
Vh1・・・第1電源端子
Vh2・・・第2電源端子
T・・・サーマルヘッド
SW・・・スイッチング手段
Claims (3)
- 基板の上面に、複数の発熱抵抗体を配列するとともに、該発熱抵抗体に接続される電極パターンを被着し、発熱抵抗体及び電極パターンを保護膜で被覆してなるサーマルヘッドにおいて、
前記保護膜上で、且つ少なくとも発熱抵抗体の配列領域にわたり導電膜を被着させるとともに、該導電膜に対する通電を、発熱抵抗体の非発熱時にオンに、発熱抵抗体の発熱時にオフに設定したことを特徴とするサーマルヘッド。 - 前記導電膜にスリットを設け、導電膜に流れる電流通路を幅狭に成したことを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
- 請求項1または請求項2に記載のサーマルヘッドと、前記導電膜に対する通電のオン・オフを切り換えるためのスイッチング手段とを備えたことを特徴とするサーマルプリンタ。
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