JP2004007424A - 高周波装置とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術に比較して、構造が簡単であって、製造工程が簡単であり、しかも伝送損失をさらに低減できる高周波装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】基板表面に凹部1aを有するシリコン基板1において、少なくとも凹部1aを含む基板上に接地導体膜2を形成した後、シリコン基板1の凹部1aの直上に空隙20を挟んでシリコン基板1上に誘電体支持膜3を形成する。次いで、誘電体支持膜3の表面の一部に配線導体膜4を形成する。これにより、インダクタンスデバイスなどの高周波装置を製造する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波、準ミリ波及びミリ波などの高周波信号を伝送し又は処理する、高周波伝送線路、高周波デバイスや高周波回路などの高周波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高周波伝送技術の向上への要望が高まるなか、マイクロ波、準ミリ波及びミリ波による高周波伝送線路に関する従来技術として、例えば、特許文献1において開示されたマイクロストリップ型ミリ波導波路(以下、第1の従来技術という。)がある。
【0003】
この第1の従来技術に係るマイクロストリップ型ミリ波導波路においては、「第1の単結晶基板に異方性エッチングにより溝を設け、溝を設けた面にグランド面として導体を積層し、第2の単結晶基板に第1のマイクロストリップ線路導体と、前記第1の単結晶基板と接続する面にグランド面として導体を積層し、前記第1の単結晶基板に設けた溝の上に、前記第2の単結晶基板に設けた第1のマイクロストリップ線路が配置されるように、前記第1および第2の単結晶基板を接続した構造を有すること」を特徴としている。すなわち、当該マイクロストリップ型ミリ波導波路においては、第2の単結晶基板に形成したマイクロストリップ線路のストリップ導体と、第1の単結晶基板の溝上に形成した接地導体膜とが空隙を介して形成されることにより、当該ミリ波導波路を構成している。
【0004】
また、従来技術に係るマイクロ波、準ミリ波及びミリ波などの高周波信号を処理するための高周波受動回路では、挿入損失を小さくするために、ガリウム砒素基板などの半導体基板や、サファイア基板などの低誘電率の誘電体基板を用い、かつその基板の厚さを薄くしていた。しかしながら、低誘電率の誘電体基板は一般に高価であり、また、誘電体基板の薄板化はせいぜい100μm程度までで、高い周波数帯での電気的性能の向上には限界があった。一方、安価なシリコン基板などの半導体基板では誘電損失が大きいため、十分な電気的特性が得られなかった。
【0005】
近年、マイクロマシニング技術を用いた高周波デバイスである、いわゆるRFMEMS(Radio Frequency Micro−Electro−Mechanical−Systems)デバイスが注目されている。本技術では、高アスペクト構造やメンブレイン構造を作製できるため、安価なシリコン基板上に高周波回路を作製しても基板の影響を受けにくく、従って、低コストで高性能な高周波デバイスが期待できる。また、近年、高周波用のシリコンCMOS回路において、その使用可能な上限周波数がGHz帯まで伸びており、シリコンのCMOS能動回路とRF−MEMS受動回路をモノリシック化することによって、高周波用モジュールの高機能化と小型化が期待されている。
【0006】
これまで、RF MEMS技術を用いて基板の誘電損失を低減する代表的な構造として、誘電体メンブレイン支持膜上に配線導体を形成する構造(以下、メンブレイン構造という。)が例えば、非特許文献1において開示されている。この非特許文献1において開示された、シールドされたメンブレインマイクロストリップ線路(以下、第2の従来技術という。)においては、上面に接地導体膜を有する第1の半導体基板上に、上面にストリップ導体を有する誘電体メンブレイン支持膜が形成されかつ下面に空隙が形成された第2の半導体基板を重ね、さらに、当該第2の半導体基板上に、下面に凹部を有する半導体基板を重ねることにより、マイクロストリップ線路を構成している。
【0007】
以上のように構成された第2の従来技術に係るメンブレインマイクロストリップ線路において、高周波信号を伝送させたとき、当該高周波信号の電磁界は、ストリップ導体と接地導体膜との間の誘電体メンブレイン支持膜と空隙の空気層とに分布するが、これら半導体基板にはほとんど電磁界が発生しないために、伝送損失を低減できるという効果を有している。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−163711号公報(特に、図1)。
【非特許文献1】
Stephen V. Robertson et al.,“A 10−60−GHz Micromachined Directional Coupler”,IEEE Transactions on Microwave Theory & Techniques, Vol.46, No.11, p.1845−1849, November 1998(特に、図1)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術に係るマイクロストリップ型ミリ波導波路や、第2の従来技術に係るメンブレインマイクロストリップ線路においては、2枚以上の半導体基板を用いるために、その構造が複雑であり、また、製造工程が複雑となり、製造コストが増大するという問題点があった。また、これら従来技術において、いまだ伝送損失が比較的高いという問題点があった。
【0010】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して、構造が簡単であって、製造工程が簡単であり、しかも伝送損失をさらに低減できる高周波装置とその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る高周波装置は、基板表面に凹部を有する基板と、
少なくとも上記凹部を含む上記基板上に形成された第1の配線導体と、
上記基板の凹部の直上に空隙を挟んで上記基板上に形成された誘電体支持膜と、
上記誘電体支持膜の表面の一部に形成された第2の配線導体とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る種々の実施の形態について詳細説明する。なお、図面において、同様の構成要素については同一の符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0013】
実施の形態1.
図1は本発明に係る実施の形態1である接地型インダクタデバイスの構造を示す分解斜視図であり、図2は図1の一点鎖線の折れ線のA−A’線の断面を示す縦断面図である。この実施の形態1に係る接地型インダクタデバイスは、図1及び図2に示すように、シリコン基板1に形成された凹部1a及びシリコン基板1の表面上に形成された誘電体支持膜3と、凹部1a内の空隙を挟設する、誘電体支持膜3上に形成されたミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4と、凹部1a上に形成された接地導体膜2とにより、マイクロストリップ線路を構成することにより、インダクタデバイスを形成し、ここで、配線導体膜4の他端4bをスルーホール5内のスルーホール導体5cを介して接地導体膜2aに接続して接地したことを特徴としている。
【0014】
図1及び図2において、シリコン基板1には所定の深さを有する逆矩形錐台形状の凹部1aが形成され、当該凹部1aの表面に、並びにその表面から例えば符号2aで示すごとくシリコン基板1aの表面に延在して、インダクタデバイスのQ値を上げるために、Auにてなる接地導体膜2が形成されている。シリコン基板1及びその凹部1aの直上であって空隙20を介して、SixNy(0<x<3,2<y<5)にてなる誘電体支持膜3が形成され、さらに、当該誘電体支持膜3上にAuにてなるミアンダ形状のストリップ導体であって、高周波においてインダクタを構成する配線導体膜4が形成されている。当該配線導体膜4の一端4aは他の高周波回路と接続される端子として形成され、その他端4bの位置において、誘電体支持膜3をその厚さ方向に貫通するスルーホール5にスルーホール導体5cが充填され、これにより、当該他端4bは、スルーホール導体5cを介して、その直下の接地導体膜2aに接続されて接地される。すなわち、当該インダクタデバイスの一端は接地されている。
【0015】
また、図1の図上右側中央部の誘電体支持膜3において、所定の矩形形状を有する取り出し電極用配線導体膜6が形成され、その位置において、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通してスルーホール7が形成され、当該スルーホール7にスルーホール導体7cが充填され、これにより、配線導体膜6はスルーホール導体7cを介して接地導体膜2に接続されて接地される。従って、配線導体膜6は、接地電位の取り出し電極となる。さらに、シリコン基板1の凹部1a上であって、配線導体膜4が形成されていない誘電体支持膜3の複数の部分において、誘電体支持膜3を貫通する矩形形状の開口部8が形成されている。当該開口部8は後述する製造工程において凹部1a内に充填されたレジスト犠牲層32をエッチングするために用いられる。ここで、レジスト犠牲層32が除去されることにより、凹部1a上の接地導体膜2と、配線導体膜4が形成された誘電体支持膜3との間に凹部1aとほぼ同じ体積を有し、空気層を構成する空隙20が形成される。
【0016】
以上の実施の形態1においては、シリコン基板1を用いているが、本発明はこれに限らず、その他の半導体基板や、ガラス基板などの誘電体基板を用いてもよい。また、上記の誘電体支持膜3の材料はSixNyに限定するものでなく、誘電体支持膜3をシリコン酸化膜やポリイミド膜などで形成してもよい。さらに、配線導体膜3や接地導体膜2の材料はAuに限らず、Cuなどの低い抵抗値を有する金属導体膜であればよい。これらの変形例については、他の実施の形態においても適用することが可能である。
【0017】
図3(a)乃至図3(f)及び図4(a)乃至図4(e)は、図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの各工程を示す縦断面図である。これら図3及び図4を参照して、図1及び図2の接地型インダクタデバイスの製造工程について以下に説明する。
【0018】
まず、図3(a)に示すように、シリコン基板1の表面上に、シリコン酸化膜からなり、所定のパターンを有するマスクパターン層31が熱酸化法及び写真製版法を用いて形成される。次いで、図3(b)に示すように、いわゆるマイクロマシニング技術により、例えばKOHにてなるアルカリ水溶液を用いてシリコン基板1の表面をエッチングすることにより、所定の深さを有する凹部1aを形成する。当該エッチングされる深さはインダクタデバイスに要求されるQ値に基づいて決定されるが、一例として30μmである。そして、図3(c)に示すように、シリコン基板1の凹部1aに、並びにそれからシリコン基板1の表面に延在して、Auにてなる接地導体膜2をスパッタリング法などを用いて形成する。さらに、図3(d)に示すように、接地導体膜2の不要な箇所を写真製版法及びイオンビームエッチング法を用いて除去する。また、図3(e)に示すように、シリコン基板1の表面、その凹部1a及び接地導体膜2上に、レジスト犠牲層32を塗布して形成することにより、凹部1aの内部をレジスト犠牲層32のレジストにより充填する。さらに、図3(f)に示すように、写真製版法を用いてレジスト犠牲層32のうち、凹部1aより大きいパターン部分を残すようにエッチングし、ここで、それ以外のパターン部分を除去する。
【0019】
次いで、図4(a)に示すように、接地導体膜2やレジスト犠牲層32が形成されたシリコン基板1上において、化学機械的研磨法(Chemical Mechanical Polishing;以下、CMP法という。)を用いてレジスト犠牲層32の表面を接地導体膜2と同一平面上になるまで研磨することにより平坦化する。図4(b)に示すように、研磨後の表面上において、誘電体支持膜3をスパッタリング法などを用いて形成した後、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール5を形成する。また、図4(c)に示すように、誘電体支持膜3上に、Auにてなる配線導体膜4をスパッタリング法などを用いて形成した後、写真製版法とイオンビームエッチング法を用いて、当該配線導体膜4がインダクタデバイスの所定のミアンダ形状のストリップ導体となるように所定のパターンでエッチングすることによりインダクタデバイスのための配線導体膜4を形成する。このとき、スルーホール5には、配線導体膜4の材料がスルーホール導体5cとして充填され、これにより、配線導体膜4の一端4bはスルーホール導体5cを介して接地導体膜2に接続される。そして、図4(d)に示すように、レジスト犠牲層32の直上部であって、配線導体膜4が形成されていない誘電体支持膜3の複数の部分において、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通する矩形形状の複数の開口部8を形成する。さらに、図4(e)に示すように、ウエットエッチング法を用いて開口部8を介してレジスト犠牲層32をエッチングすることにより、当該レジスト犠牲層32を除去し、これにより、接地型インダクタデバイスを製造することができる。
【0020】
以上の製造工程では、図3及び図4の工程を用いているが、本発明はこれに限らず、図3(f)の工程を省略して、図3(e)の工程から図4(a)の工程に進んでもよい。この場合においては、図3(e)の工程後の当該接地型インダクタデバイスにおいて、レジスト犠牲層32に対して直接に、CMP法を用いてレジスト犠牲層32の表面を接地導体膜2と同一平面上になるまで研磨することにより平坦化してもよい。また、当該CMP法に代えて、所定の現像液を用いてレジスト犠牲層32をエッチングすることにより平坦化してもよい。これらの製造方法の変形例は他の実施の形態に対して適用してもよい。
【0021】
以上のように構成された接地型インダクタデバイスにおいては、シリコン基板1上及びその凹部1a上に形成された誘電体支持膜3上に高周波用インダクタを構成する配線導体膜4を形成しており、いわゆるメンブレイン構造を有している。図1及び図2において、誘電体支持膜3及び空隙20を挟設する配線導体膜4及び接地導体膜2とにより、マイクロストリップ線路を構成しており、当該マイクロストリップ線路に高周波信号を入力したとき、当該高周波信号は配線導体膜4の長手方向に伝搬し、当該高周波信号の電磁界は誘電体支持膜3及び空隙20を介して配線導体膜4と接地導体膜2との間で発生する。しかしながら、誘電体支持膜3はきわめて薄く、また電磁界の発生箇所のほとんどが空隙20であるので、誘電体基板を用いる従来技術のマイクロストリップ線路に比較して、伝送損失を大幅に低減できる。また、本実施の形態1では、1枚のシリコン基板1のみを用いているので、上述の第1及び第2の従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できるという特有の効果を有している。
【0022】
図5(a)及び(b)は図3(e)から図4(a)までの部分工程における問題点を説明するための工程を示す縦断面図であり、図6(a)及び(b)は図5(a)及び(b)の部分工程における問題点を解決するための工程を示す縦断面図である。図3(f)の工程で示したレジスト犠牲層32のパターニングをCMP法による研磨処理の前に予め施しておくことは、平坦なメンブレイン構造を得るために極めて重要である。その効果を図5(a)及び(b)を用いて説明する。
【0023】
接地導体膜2のAuと、レジスト犠牲層32のレジストとでは、硬さが異なり、これら2つの材料を同一平面上に平坦化する場合、図5(a)及び図5(b)に示すように柔らかいレジスト犠牲層32の表面が凹状に窪む場合が発生する。これを「ディッシング」と呼び、図5(b)におけるディッシング量Dは3μm程度となる。当該ディッシングにより誘電体支持膜3は凹形状となり、当該接地型インダクタデバイスにおけるマイクロストリップ線路の特性インピーダンスが設計値から外れたり、そのQ値が小さくなるといった問題点が生じる。この問題点を解決するために、図6(a)のようにCMP法による研磨処理の前に予めレジスト犠牲層32をパターニングすることにより、ディッシング量Dは0.1μm程度まで低減することができる。
【0024】
なお、図5及び図6を参照して説明した製造方法は、実施の形態1に限らず、他の実施の形態に対して適用してもよい。
【0025】
以上の実施の形態1において、レジスト犠牲層32の材料としてレジストを用いているが、本発明はこれに限らず、ポリイミドなどの他の高分子有機材料を用いてもよい。ただし、図3(f)の工程においてパターニングするので、当該高分子有機材料は感光性であることが望ましい。
【0026】
実施の形態1の変形例.
図7は本発明に係る実施の形態1の変形例である直列接続型インダクタデバイスの構造を示す分解斜視図であり、図8は図7の一点鎖線の折れ線のB−B’線の断面を示す縦断面図である。この変形例に係る直列接続型インダクタデバイスは、図7及び図8に示すように、図1及び図2に図示した実施の形態1に係る短絡型インダクタデバイスに比較して、配線導体膜4の他端4bが図1のスルーホール導体5cを介して接地導体膜2aに接続されず、すなわち、接地されていないことを特徴としている。
【0027】
当該直列接続型インダクタデバイスは、実施の形態1と同様の製造方法で製造することができる。ここで、当該配線導体膜4の他端4bは他の高周波回路に接続され、すなわち、当該直列接続型インダクタデバイスは2つの高周波回路に間に接続されるものである。なお、当該変形例においては、それぞれ図1に図示されたスルーホール5及びスルーホール導体5cは形成されていない。以上のように構成された直列接続型インダクタデバイスは、実施の形態1に係るインダクタデバイスと同様の作用効果を有する。
【0028】
実施の形態2.
図9は本発明に係る実施の形態2である直列接続型キャパシタデバイスの構造を示す分解斜視図であり、図10は図9のC−C’線の断面を示す縦断面図である。この実施の形態2に係る直列接続型キャパシタデバイスは、図9及び図10に示すように、
(a)誘電体支持膜3上に形成された上部電極用配線導体膜4と、
(b)シリコン基板1の凹部1a上に形成された矩形錐台形状の凸部1bの上面に形成された矩形形状の下部電極用配線導体膜2bとが、
誘電体支持膜3を挟設することにより、高周波キャパシタを構成したことを特徴としている。なお、それぞれ上部電極や下部電極となる配線導体膜4や配線導体膜2bは、マイクロストリップ線路の線路幅に比較して十分に大きな面積を有している。
【0029】
図9及び図10において、シリコン基板1に所定の深さを有する凹部1aが形成され、その凹部1aの中央部に、矩形錐台形状の凸部1bが形成されている。凹部1aを含むシリコン基板1の表面には、Auにてなる接地導体膜2が形成される一方、凸部1bの上面に並びにそれから凹部1aの一部とシリコン基板1の上面の一部に延在して、互いに接続された配線導体膜2b及び2dが接地導体膜2及び2aとは分離して形成されている。ここで、凹部1aの直上には誘電体支持膜3が形成され、その上にキャパシタデバイスの上部電極であるAuにてなる矩形形状の配線導体膜4が形成されている。ここで、凸部1bは配線導体膜2bを介して誘電体支持膜3の一部分を支持している構造となっている。また、配線導体膜2bは、凸部1bの側面に形成された配線導体膜2ba、凹部1a上の配線導体膜2bb及び凹部1aの斜面上の配線導体膜2bcを介してシリコン基板1の表面上の配線導体膜2dまで延在して形成された後、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール9に形成されたスルーホール導体9cを介して、誘電体支持膜3上の取り出し電極用配線導体膜10に接続される。
【0030】
さらに、図9の図上手前側中央部の誘電体支持膜3において、所定の矩形形状を有する取り出し電極用配線導体膜6が形成され、その位置において、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通してスルーホール7が形成され、当該スルーホール7にスルーホール導体7cが充填され、これにより、配線導体膜6はスルーホール導体7cを介して接地導体膜2に接続されて接地される。さらに、シリコン基板1の凹部1a上であって、配線導体膜4が形成されていない誘電体支持膜3の複数の部分において、誘電体支持膜3を貫通する矩形形状の開口部8が形成されている。当該開口部8は後述する製造工程において凹部1a内に充填されたレジスト犠牲層32をエッチングするために用いられる。ここで、レジスト犠牲層32が除去されることにより、凹部1a上の接地導体膜2と、配線導体膜4が形成された誘電体支持膜3との間に凹部1aの体積から凸部1bの体積を減算した体積を有し、空気層を構成する空隙20が形成される。
【0031】
また、誘電体支持膜3上の上部電極用配線導体膜4に接続された接続用ストリップ導体4aaの一端4a(図9において、誘電体支持膜3の図上左側中央部に位置する。)の直下におけるシリコン基板1の一部分1c上の接地導体膜2は除去され、これにより、上部電極用配線導体膜4と接地導体膜2との間で寄生容量が発生することを防止している。
【0032】
図11(a)乃至図11(f)及び図12(a)乃至図12(e)は、図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程を示す縦断面図である。これら図11及び図12を参照して、図9及び図10の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程について以下に説明する。
【0033】
まず、図11(a)に示すように、シリコン基板1の表面上に、シリコン酸化膜からなり、所定のパターンを有するマスクパターン層31が熱酸化法及び写真製版法を用いて形成される。次いで、図11(b)に示すように、いわゆるマイクロマシニング技術により、例えばKOHにてなるアルカリ水溶液を用いてシリコン基板1の表面をエッチングすることにより、矩形錐台形状の凸部1bを残すように、所定の深さを有する凹部1aを形成する。当該エッチングされる深さは、例えば、形成されるマイクロストリップ線路に要求される伝送損失に基づいて決定されるが、一例として30μmである。そして、図11(c)に示すように、シリコン基板1の凹部1a、その凸部1b、並びにシリコン基板1の表面に延在して、Auにてなる接地導体膜2をスパッタリング法などを用いて形成する。さらに、図11(d)に示すように、接地導体膜2の不要な箇所を所定のパターンにより写真製版法及びイオンビームエッチング法を用いて除去し、特に、凹部1a上の接地導体膜2、下部電極用配線導体膜2b及びそれに接続される配線導体膜2ba,2bb,2bc,2dが残るように配線導体膜2をエッチングする。また、図11(e)に示すように、シリコン基板1の表面、その凹部1a及び凸部1b、並びに接地導体膜2上に、レジスト犠牲層32を塗布して形成することにより、凹部1aの内部をレジスト犠牲層32により充填する。さらに、図11(f)に示すように、写真製版法を用いてレジスト犠牲層32のうち、凹部1aより大きいパターン部分を残すようにエッチングし、ここで、それ以外のパターン部分を除去する。
【0034】
次いで、図12(a)に示すように、接地導体膜2やレジスト犠牲層32が形成されたシリコン基板1上において、CMP法を用いてレジスト犠牲層32の表面を接地導体膜2と同一平面上になるまで研磨することにより平坦化する。図12(b)に示すように、研磨後の表面上において、誘電体支持膜3をスパッタリング法などを用いて形成した後、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール9を形成する。また、図12(c)に示すように、誘電体支持膜3上に、Auにてなる配線導体膜4,10をスパッタリング法などを用いて形成した後、写真製版法とイオンビームエッチング法を用いて、当該配線導体膜4が矩形の上部電極形状及びそれに接続される接続用ストリップ導体4aaの形状となり、配線導体膜10が矩形の取り出し電極形状となるように所定のパターンでエッチングすることによりキャパシタデバイスの配線導体膜4,10を形成する。このとき、スルーホール9には、配線導体膜10の材料がスルーホール導体9cとして充填され、これにより、配線導体膜10はスルーホール導体9cを介して接地導体膜2dに接続される。そして、図12(d)に示すように、凹部1a内のレジスト犠牲層32の直上部であって、配線導体膜4,10が形成されていない誘電体支持膜3の複数の部分において、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通する矩形形状の複数の開口部8を形成する。さらに、図12(e)に示すように、ウエットエッチング法を用いて開口部8を介してレジスト犠牲層32をエッチングすることにより、当該レジスト犠牲層32を除去し、これにより、直列接続型キャパシタデバイスを製造することができる。
【0035】
以上のように構成された直列接続型キャパシタデバイスにおいては、上部電極用配線導体膜4と、下部電極用配線導体膜2bとが誘電体支持膜3を挟設することにより、高周波キャパシタを構成しており、当該高周波キャパシタの両電極は、配線導体膜4に接続された接続用ストリップ導体4aaの一端4aと、配線導体膜2bに接続された取り出し電極用配線導体膜10とからそれぞれ外部の高周波回路に接続される。ここで、上部電極用配線導体膜4と、下部電極用配線導体膜2bとからそれぞれ取り出し電極用配線導体膜4a,10までの伝送線路は、実施の形態1と同様のマイクロストリップ線路を構成し、誘電体支持膜3はきわめて薄く、また電磁界の発生箇所のほとんどが空隙20であるので、誘電体基板を用いる従来技術のマイクロストリップ線路に比較して、伝送損失を大幅に低減できる。また、本実施の形態2では、1枚のシリコン基板1のみを用いているので、上述の第1及び第2の従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できるという特有の効果を有している。
【0036】
実施の形態2の変形例.
図13は本発明に係る実施の形態2の変形例である接地型キャパシタデバイスの構造を示す分解斜視図であり、図14は図13のD−D’線の断面を示す縦断面図である。この変形例に係る接地型キャパシタデバイスは、図13及び図14に示すように、図9及び図10に図示した実施の形態2に係る直列接続型キャパシタデバイスに比較して、以下の相違点を有することを特徴としている。
(1)図13に示すように、図9の下部電極である配線導体膜2bが接地導体膜2eとして形成され、当該接地導体膜2eは、凸部1bの側面に形成された接地導体膜2eaを介して接地導体膜2に接続される。
(2)図14に示すように、接地導体膜2は、凹部1aの側面に形成された接地導体膜2ebを介して、シリコン基板1の表面上に形成された接地導体膜2cに接続される。
(3)図13に示すように、接地導体膜2cはスルーホール9に形成されたスルーホール導体9cを介して取り出し電極用配線導体膜10に接続される。
【0037】
当該接地型キャパシタデバイスは、実施の形態2と同様の製造方法で製造することができる。以上のように構成された接地型キャパシタデバイスにおいて、実施の形態2と同様に、誘電体支持膜3を挟設する上部電極である配線導体膜4と下部電極である接地導体膜2eにより高周波キャパシタを構成し、後者の下部電極である接地導体膜2eが接地されている。なお、配線導体膜4に接続される接続用ストリップ導体4aaの一端4aは外部の高周波回路に接続される。以上のように構成された接地型キャパシタデバイスは、実施の形態2に係るキャパシタデバイスと同様の作用効果を有する。
【0038】
実施の形態3.
図15は本発明に係る実施の形態3であるハイブリッド回路の構造を示す分解斜視図であり、図16は図15のハイブリッド回路の等価回路を示す回路図である。この実施の形態3に係るハイブリッド回路は、高周波送受信機の電力分配器として用いられる、いわゆる3dB方向性結合器であり、本発明者らは、12GHz帯で用いる図15及び図16のハイブリッド回路を試作した。
【0039】
本実施の形態3に係るハイブリッド回路は、図16の等価回路に示すように、4つのポートP1,P2,P3,P4を有する。ここで、ポートP1とポートP2との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL1が接続される。また、ポートP2とポートP3との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL2が接続される。ポートP3とポートP4との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL3が接続される。ポートP4とポートP1との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL4が接続される。さらに、ポートP1は、図13及び図14の実施の形態2の変形例に係る接地型キャパシタデバイスにより構成されるキャパシタC1が接続され、当該キャパシタC1を介して接地される。また、ポートP2は、図13及び図14の実施の形態2の変形例に係る接地型キャパシタデバイスにより構成されるキャパシタC2が接続され、当該キャパシタC2を介して接地される。さらに、ポートP3は、図13及び図14の実施の形態2の変形例に係る接地型キャパシタデバイスにより構成されるキャパシタC3が接続され、当該キャパシタC3を介して接地される。またさらに、ポートP4は、図13及び図14の実施の形態2の変形例に係る接地型キャパシタデバイスにより構成されるキャパシタC4が接続され、当該キャパシタC4を介して接地される。
【0040】
図15において、シリコン基板1には凹部1aが形成され、凹部1aを含むシリコン基板1の表面には接地導体膜2が形成され、ここで、接地導体膜2は、凹部1a上の接地導体膜2から、シリコン基板1上の各キャパシタC1,C2,C3,C4の下部電極用接地導体膜2f,2g,2h,2iまで延在し、また、接地導体膜2から各ポートP1,P2,P3,P4の取り出し電極用配線導体膜6a,6bの直下の各接地導体膜2j,2kまで延在するように形成されている。一方、誘電体支持膜3の表面上には、上部電極用配線導体膜4a,4b,4c,4dと、それらを接続するインダクタとして構成されるミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4e,4f,4g,4hと、各上部電極用配線導体膜4a,4b,4c,4dからそれぞれ、接続用ストリップ導体4iaを介して接続される各ポートP1,p2,P3,P4の中心導体用配線導体膜4iとが形成されている。
【0041】
ポートP1は、中心導体用配線導体膜4iと、2つの接地導体用配線導体膜6a,6bとを備えてG/S/Gパッド(Ground/Signal/Ground Pad)として構成される。接地導体用配線導体膜6aは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7a内に形成されたスルーホール導体7acを介してシリコン基板1上の接地導体膜2jに接続されて接地される。また、接地導体用配線導体膜6bは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7b内に形成されたスルーホール導体7bcを介してシリコン基板1上の接地導体膜2kに接続されて接地される。また、他の各ポートP2,P3,P4はそれぞれ、中心導体用配線導体膜4iと、2つの接地導体用配線導体膜6a,6bとを備えてポートP1と同様に、G/S/Gパッド(Ground/Signal/Ground Pad)として構成される。
【0042】
誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4aと下部電極用接地導体膜2fとによりキャパシタC1を構成している。また、誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4bと下部電極用接地導体膜2gとによりキャパシタC2を構成している。さらに、誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4cと下部電極用接地導体膜2hとによりキャパシタC3を構成している。またさらに、誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4dと下部電極用接地導体膜2iとによりキャパシタC4を構成している。
【0043】
誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4a,4bを接続するように形成されたミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4eはインダクタL1を構成している。また、誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4b,4cを接続するように形成されたミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4fはインダクタL2を構成している。さらに、誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4c,4dを接続するように形成されたミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4gはインダクタL3を構成している。またさらに、誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4d,4aを接続するように形成されたミアンダ形状のストリップ導体である配線導体膜4hはインダクタL4を構成している。
【0044】
なお、配線導体膜が形成されていない誘電体支持膜3の中央部において、凹部1aに充填されたレジスト犠牲層を除去するための複数の開口部8が、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するように形成されている。
【0045】
本実施の形態3に係るハイブリッド回路の構成要素は、実施の形態1の変形例に係る4個の直列接続型インダクタデバイスと、実施の形態2の変形例に係る4個の接地型キャパシタデバイスとを組み合わせて構成されるので、これらの製造工程と同様の製造工程を用いて、当該ハイブリッド回路を製造できる。
【0046】
図17は、本発明者らが試作した図15のハイブリッド回路の実験結果であって、当該ハイブリッド回路の通過係数S21,S31及び反射係数S11の周波数特性を示すグラフである。ここで、Sパラメータである通過係数S21,S31及び反射係数S11の各添字はポートの番号を示している。
【0047】
図15のハイブリッド回路において、例えば、ポートP1から高周波信号を入力したとき、互いの位相差が90°でかつ入力された高周波信号の1/2の電力を有する2つの高周波信号に分配され、分配後の2つの高周波信号がポートP2及びポートP3から出力される。図17から明らかなように、通過係数S21,S31は、12GHzで損失が最も小さくなり、かつ通過係数S21,S31の損失がほぼ同じで、入力された電力が等分配されていることが分かる。また、反射係数S11は、動作周波数12GHzにおいて−30dBという非常に小さい値となっている。
【0048】
図18は図15のハイブリッド回路の実験結果であって、当該ハイブリッド回路のポートP1から高周波信号を入力したときのポートP2での高周波信号に対するポートP3での高周波信号の位相差の周波数特性を示すグラフである。図18から明らかなように、動作周波数12GHzにおいて、ほぼ90°の位相差が得られている。
【0049】
以上のように構成されたハイブリッド回路においては、1枚のシリコン基板1のみを用いているので、上述の第1及び第2の従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できる。また、例えば12GHzといった高い周波数帯では、ハイブリッド回路をメンブレイン構造を使わずにシリコン基板上に直接に形成した従来技術の高周波回路の場合、上述したような低損失な周波数特性は得られないが、図15に示すように、誘電体支持膜3の下面に空隙を有する本実施の形態に係るメンブレイン構造では、きわめて低い損失特性を得ることができる。
【0050】
実施の形態4.
図19は本発明に係る実施の形態4である低域通過フィルタ回路の構造を示す分解斜視図であり、図20は図19の一点鎖線の折れ線で示すE−E’線の断面を示す縦断面図であり、図21は図19の低域通過フィルタ回路の等価回路を示す回路図である。当該低域通過フィルタ回路は、本発明者らにより12GHzで動作するように試作されたものである。
【0051】
この実施の形態4に係る低域通過フィルタ回路においては、図19及び図20に示すように、上述の実施の形態1乃至3に比較して、誘電体支持膜3上の上部電極用配線導体膜4a,4bの直下に位置する、誘電体支持膜3の下面に、下部電極用配線導体膜11a,11bを形成することにより、誘電体支持膜3を挟設する2個の配線導体膜4a,11aにより高周波キャパシタを構成し、誘電体支持膜3を挟設する2個の配線導体膜4b,11bにより高周波キャパシタを構成したことを特徴としている。
【0052】
本実施の形態4に係る低域通過フィルタは、図21の等価回路に示すように、2つの外部ポートP1,P2と、内部ポートP5とを有する。ここで、ポートP1とポートP5との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL11と、誘電体支持膜3を挟設する2つの配線導体膜4a,11aにより構成される直列接続型キャパシタデバイスのキャパシタC11との並列回路が接続される。また、ポートP2とポートP5との間には、図7及び図8の実施の形態1の変形例に係る直列接続型インダクタデバイスにより構成されるインダクタL12と、誘電体支持膜3を挟設する2つの配線導体膜4b,11bにより構成される直列接続型キャパシタデバイスのキャパシタC12との並列回路が接続される。さらに、ポートP5と、接地導体膜2,2aとの間には、図13及び図14の実施の形態2の変形例に係る接地型キャパシタデバイスにより構成されるキャパシタC13が接続される。
【0053】
図19及び図20において、シリコン基板1には凹部1aが形成され、凹部1a、凸部1b及び凸部1bの側面を含むシリコン基板1の表面には、各ポートP1,P2の中心導体用配線導体膜4f,4gの直下部分1cを除いて、接地導体膜2,2a,2j,2kが形成される。一方、誘電体支持膜3の表面上には、上部電極用配線導体膜4a,4bと、ポートP1,P2の中心導体用配線導体膜4f,4gと、ポートP5の配線導体膜4cと、接続用ストリップ導体4h,4iと、インダクタとして構成されるストリップ導体である配線導体膜4d,4eとが形成されている。ここで、配線導体膜4fは配線導体膜4hを介して配線導体膜4aに接続され、配線導体膜4aは配線導体膜4d及びその一端4daを介して配線導体膜4cに接続される。さらに、配線導体膜4cは、配線導体膜4eの一端4ea及び当該配線導体膜4eを介して配線導体膜4bに接続され、配線導体膜4bは配線導体膜4iを介して配線導体膜4gに接続される。
【0054】
配線導体膜4dの一端4daにおいて、誘電体支持膜3をその厚さ方向に貫通するスルーホール9aが形成され、当該スルーホール9a内にスルーホール導体9acが充填される。一方、配線導体膜4dの一端4daにおける、誘電体支持膜3の下面において、下部電極用配線導体膜11aに接続される配線導体膜11cが形成される。従って、配線導体膜4dの一端4daはスルーホール導体9ac及び配線導体膜11cを介して下部電極用配線導体膜11aに接続される。また、配線導体膜4eの一端4eaにおいて、誘電体支持膜3をその厚さ方向に貫通するスルーホール9bが形成され、当該スルーホール9b内にスルーホール導体9bcが充填される。一方、配線導体膜4eの一端4eaにおける、誘電体支持膜3の下面において、下部電極用配線導体膜11bに接続される配線導体膜11dが形成される。従って、配線導体膜4eの一端4eaはスルーホール導体9bc及び配線導体膜11dを介して下部電極用配線導体膜11bに接続される。
【0055】
ポートP1は、中心導体用配線導体膜4fと、2つの接地導体用配線導体膜6a,6bとを備えてG/S/Gパッド(Ground/Signal/Ground Pad)として構成される。ここで、接地導体用配線導体膜6aは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7a内に形成されたスルーホール導体7acを介してシリコン基板1上の接地導体膜2jに接続されて接地される。また、接地導体用配線導体膜6bは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7b内に形成されたスルーホール導体7bcを介してシリコン基板1上の接地導体膜2kに接続されて接地される。
【0056】
ポートP2は、中心導体用配線導体膜4gと、2つの接地導体用配線導体膜6c,6dとを備えてG/S/Gパッド(Ground/Signal/Ground Pad)として構成される。ここで、接地導体用配線導体膜6cは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7c内に形成されたスルーホール導体7ccを介してシリコン基板1上の接地導体膜2jに接続されて接地される。また、接地導体用配線導体膜6dは、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール7d内に形成されたスルーホール導体7dcを介してシリコン基板1上の接地導体膜2kに接続されて接地される。
【0057】
誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4aと、誘電体支持膜3の下面に形成された下部電極用接地導体膜11aとによりキャパシタC11を構成している。また、誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4bと、誘電体支持膜3の下面に形成された下部電極用接地導体膜11bとによりキャパシタC12を構成している。さらに、誘電体支持膜3を挟設する上部電極用配線導体膜4cと、凸部1bの上面に形成された下部電極用接地導体膜2aとによりキャパシタC13を構成している。
【0058】
誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4a,4cを接続するように形成されたストリップ導体である配線導体膜4dはインダクタL11を構成している。また、誘電体支持膜3上に、上部電極用配線導体膜4b,4cを接続するように形成されたストリップ導体である配線導体膜4eはインダクタL12を構成している。
【0059】
なお、配線導体膜が形成されていない誘電体支持膜3の図上左側中央部において、凹部1aに充填されたレジスト犠牲層を除去するための複数の開口部8が、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するように形成されている。
【0060】
図22(a)乃至図22(d)、図23(a)乃至図23(d)、図24(a)乃至図24(d)は、図19の低域通過フィルタ回路の製造工程を示す縦断面図である。これら図22乃至図24を参照して、図19及び図20の低域通過フィルタ回路の製造工程について以下に説明する。
【0061】
まず、図22(a)に示すように、シリコン基板1の表面上に、シリコン酸化膜からなり、所定のパターンを有するマスクパターン層31が熱酸化法及び写真製版法を用いて形成される。次いで、図22(b)に示すように、いわゆるマイクロマシニング技術により、例えばKOHにてなるアルカリ水溶液を用いてシリコン基板1の表面をエッチングすることにより、所定の深さを有する凹部1aを形成する。当該エッチングされる深さはインダクタデバイスに要求されるQ値に基づいて決定されるが、一例として30μmである。そして、図22(c)に示すように、シリコン基板1の凹部1aに、並びにそれからシリコン基板1の表面に延在して、Auにてなる接地導体膜2をスパッタリング法などを用いて形成する。さらに、図22(d)に示すように、接地導体膜2の不要な箇所(図19の部分1c)を写真製版法及びイオンビームエッチング法を用いて除去する。また、シリコン基板1の表面、その凹部1a及び接地導体膜2上に、レジスト犠牲層32を塗布して形成することにより、凹部1aの内部をレジスト犠牲層32により充填する。
【0062】
次いで、図23(a)に示すように、写真製版法を用いてレジスト犠牲層32のうち、凹部1aより大きいパターン部分を残すようにエッチングし、ここで、それ以外のパターン部分を除去する。図23(b)に示すように、接地導体膜2やレジスト犠牲層32が形成されたシリコン基板1上において、CMP法を用いてレジスト犠牲層32の表面を接地導体膜2と同一平面上になるまで研磨することにより平坦化する。さらに、図23(c)に示すように、研磨後の表面上において、誘電体支持膜3の下面に形成すべき配線導体膜11a(図19では、配線導体膜11b,11c,11dを含む。)を形成した後、図23(d)に示すように、当該装置の上表面に、誘電体支持膜3をスパッタリング法などを用いて形成する。
【0063】
次いで、図24(a)に示すように、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するスルーホール9a(図19では、スルーホール9bを含む。)を形成する。そして、図24(b)に示すように、誘電体支持膜3上に、Auにてなる配線導体膜4a等をスパッタリング法などを用いて形成した後、写真製版法とイオンビームエッチング法を用いて、当該配線導体膜4が所定の配線導体膜4a,4d(図19の配線導体膜4f,4h,4c,4e,4b,4i,4g,6a,6b,6c,6dなどを含む。)となるように所定のパターンでエッチングする。このとき、例えば、スルーホール9aには、配線導体膜4dの材料がスルーホール導体9acとして充填され、これにより、配線導体膜4dの一端4daはスルーホール導体9acを介して配線導体膜11cに接続される。そして、図24(c)に示すように、レジスト犠牲層32の直上部であって、配線導体膜4a等が形成されていない誘電体支持膜3の複数の部分において、写真製版法及び反応性イオンエッチング法を用いて、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通する矩形形状の複数の開口部8を形成する。さらに、図24(d)に示すように、ウエットエッチング法を用いて開口部8を介してレジスト犠牲層32をエッチングすることにより、当該レジスト犠牲層32を除去し、これにより、当該低域通過フィルタ回路を製造することができる。
【0064】
図25は、図19の低域通過フィルタ回路の実験結果であって、当該低域通過フィルタ回路の通過係数S21及び反射係数S11の周波数特性を示すグラフである。ここで、Sパラメータである通過係数S21及び反射係数S11の各添字はポートの番号を示している。図25から明らかなように、図19の低域通過フィルタ回路は、12GHz近傍以下の高周波信号を通過させ、それ以上の周波数帯の高周波信号は通過させないことがわかる。例えば、受信帯域が12GHz近傍で、送信帯域が14GHz近傍にあるような場合、この低域通過フィルタ回路は受信帯のフィルタ回路として動作することがわかる。
【0065】
以上のように構成された低域通過フィルタ回路においては、1枚のシリコン基板1のみを用いているので、上述の第1及び第2の従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できる。また、例えば12GHzといった高い周波数帯では、低域通過フィルタ回路をメンブレイン構造を使わずにシリコン基板上に直接に形成した従来技術の高周波回路の場合、上述したような低損失な周波数特性は得られないが、誘電体支持膜3の下面に空隙を有する本実施の形態に係るメンブレイン構造では、きわめて低い損失特性を得ることができる。
【0066】
実施の形態5.
図26は、本発明に係る実施の形態5である接地型インダクタデバイスの構造を示す縦断面図である。この実施の形態5に係る接地型インダクタデバイスは、図26に示すように、図2の実施の形態1に係る接地型インダクタデバイスに比較して、図2の完成された接地型インダクタデバイスの上面に、凹部1aが凹部12aと対向するように、下記のキャップ型シリコン基板12を重ねて接着したことを特徴としている。
【0067】
すなわち、図3(a)乃至図3(d)に図示した製造工程を用いて、シリコン基板12上に、凹部1aと同様の深さを有する凹部12aを形成した後、当該凹部12aの表面上に接地導体膜13を形成する。そして、当該シリコン基板12を上下反転させた後、図2の完成された接地型キャパシタデバイスの上面上に、上記上下反転されたシリコン基板12を、2つの凹部1a,12aが対向するように重ね合わせて接着する。ここで、シリコン基板1においては、上述のように、誘電体支持膜3と、凹部1aの接地導体膜2との間に空隙20が形成される。一方、シリコン基板12においては、誘電体支持膜3と、凹部12aの接地導体膜13との間に空隙21が形成される。なお、接地導体膜13と、接地導体膜5とは接続されて接地されている。
【0068】
以上のように構成された接地型インダクタデバイスにおいては、上述のメンブレイン構造を有するとともに、図26において、誘電体支持膜3及び空隙20を挟設する配線導体膜4と、2つの接地導体膜2及び13とにより、マイクロストリップ線路を構成しており、当該マイクロストリップ線路に高周波信号を入力したとき、当該高周波信号は配線導体膜4の長手方向に伝搬し、当該高周波信号の電磁界は、誘電体支持膜3及び空隙20を介して配線導体膜4と接地導体膜2との間で、また、空隙21を介して配線導体膜4と接地導体膜13との間で実質的に発生する。しかしながら、誘電体支持膜3はきわめて薄く、また電磁界の発生箇所のほとんどが空隙20,21であるので、誘電体基板を用いる従来技術のマイクロストリップ線路に比較して、伝送損失を大幅に低減できる。また、接地型インダクタデバイスである高周波回路を2つの接地導体膜2,13により挟設し、2つの接地導体膜2,13により当該接地型インダクタデバイスを実質的に囲むように形成しているので、外部からの雑音などの電磁界を遮蔽することができる。さらに、本実施の形態5では、2枚のシリコン基板1,12のみを用いているので、3枚以上の基板を用いる従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できるという特有の効果を有している。
【0069】
以上の実施の形態5に係るキャップ型シリコン基板12については、実施の形態1のみに限らず、他の実施の形態に対して広く適用することができる。
【0070】
実施の形態6.
図27は、本発明に係る実施の形態6である接地型インダクタデバイスの構造を示す縦断面図である。この実施の形態6に係る接地型インダクタデバイスは、図27に示すように、図26の実施の形態5に比較して、シリコン基板12に形成する凹部12aの深さを、配線導体膜4と接地導体膜13との間で電磁界が実質的に発生しないような十分に深い深さに設定したことを特徴としている。
【0071】
以上のように構成した接地型インダクタデバイスにおいては、当該デバイスに高周波信号を入力したときの電磁界は、配線導体膜4と接地導体膜2との間のみで空隙20のみを介して発生するので、実施の形態5に比較して伝送損失を大幅に低減できる。また、接地型インダクタデバイスである高周波回路を2つの接地導体膜2,13により挟設し、2つの接地導体膜2,13により当該接地型インダクタデバイスを実質的に囲むように形成しているので、外部からの雑音などの電磁界を遮蔽することができる。さらに、本実施の形態6では、2枚のシリコン基板1,12のみを用いているので、3枚以上の基板を用いる従来技術に比較して、デバイス構造がきわめて簡単であって、製造工程が簡単であり、これにより、製造コストを大幅に低減できるという特有の効果を有している。
【0072】
以上の実施の形態6に係るキャップ型シリコン基板12については、実施の形態1のみに限らず、他の実施の形態に対して広く適用することができる。
【0073】
実施の形態7.
図28は本発明に係る実施の形態7であるグランデッドコプレナ線路の構造を示す分解斜視図であり、図29は図28のF−F’線の断面を示す縦断面図である。本実施の形態7に係るグランデッドコプレナ線路は、図28及び図29に示すように、シリコン基板101の凹部103に形成された接地導体膜104と、誘電体支持膜105上に形成された伝送用配線導体膜106及び2つの接地導体膜107と、シリコン基板102の凹部108に形成された接地導体膜109とを備えて構成したことを特徴としている。
【0074】
図28及び図29において、シリコン基板101の表面には、所定の深さを有する凹部103が形成されている。その凹部103とシリコン基板101の一部には、接地導体膜104が形成されている。接地導体膜104は、凹部103の全面に形成されるとともに、凹部103の斜面を介してシリコン基板101の一部まで延在して形成されている。接地導体膜104が形成されたシリコン基板101上に、誘電体支持膜105が形成される。当該誘電体支持膜105には、シリコン基板102と接合する側の表面中央にストリップ導体である伝送用配線導体膜106が形成され、当該伝送用配線導体膜106の幅方向の両側に、所定の間隔をおいて1対の接地導体膜107が形成されている。ここで、伝送用配線導体膜106と各接地導体膜107との間の間隔は、当該コプレナ線路に高周波信号を入力したときに、伝送用配線導体膜106と各接地導体膜107との間で電磁界が生じするような微小間隔であり、また、各接地導体膜107の幅は、伝送用配線導体膜106の幅に比較して十分に広くなるように設定されている。
【0075】
また、誘電体支持膜105には、接地導体膜107と誘電体支持膜105とをそれらの厚さ方向で貫通する、後述するレジスト犠牲層114のエッチング用の複数の開口部112が形成される。さらに、接地導体膜104と接地導体膜109とが誘電体支持膜105を介して密着して対向する、空隙110の外側に位置する両側部分において、誘電体支持膜105をその厚さ方向で貫通するスルーホール111が形成され、当該スルーホール111内に接地導体膜107と同一の材料であるスルーホール導体111cを充填して形成する。
【0076】
一方、シリコン基板102には、シリコン基板101と同様の深さを有する凹部108が形成され、その凹部108とシリコン基板102の一部には、接地導体膜109が形成されている。接地導体膜109は、凹部108の全面に形成されるとともに、凹部108の斜面を介してシリコン基板102の一部まで延在して形成されている。
【0077】
図29において、シリコン基板101と誘電体支持膜105とシリコン基板102は、凹部103と凹部108が対向するように、かつ誘電体支持膜105をシリコン基板101とシリコン基板102とで挟持するようにそれぞれ接合され、これにより、本実施の形態7に係るグランデッドコプレナ線路を構成している。なお、図29の凹部103の空間は空気層である空隙110が形成され、凹部108の空間は空気層である空隙110が形成されている。以上のように構成されたグランデッドコプレナ線路においては、スルーホール導体111cを介して接地導体膜104と接地導体膜107と接地導体膜109とを電気的に接続することにより、伝送用配線導体膜106がこれら接地導体膜104,107,109で囲われるようになっている。
【0078】
以上のように構成された本実施の形態7に係るグランデッドコプレナ線路においては、接地導体膜104、接地導体膜107及び接地導体膜109の電位が接地電位(0ボルト)に保持されている場合、高周波信号が伝送用配線導体膜106の長手方向に伝搬して伝送させることができる。このとき、伝送用配線導体膜106と接地導体膜107との距離が、伝送される高周波信号の波長と比較して十分に小さい場合、図29に示す断面内に発生する電磁波はTEM波となる。ここで、ほとんどの電磁界エネルギーは、伝送用配線導体膜106と各接地導体膜107との間の空気領域及び伝送用配線導体膜106の上下部に設けられた空気層である空隙110の一部に分布するため、従来技術に係る誘電体基板を用いる伝送線路に比較して誘電体に係る誘電損失(伝送損失)を大幅に低減することができる。
【0079】
以上の実施の形態においては、加工の容易性などを考慮して基本的にシリコン基板101,102を用いているが、本発明はこれに限らず、他の半導体基板や、ガラス基板などの誘電体基板を用いてもよい。
【0080】
図30(a)乃至図30(e)、図31(a)乃至図31(d)、図32(a)乃至図32(d)及び図33は、図28及び図29のグランデッドコプレナ線路の製造工程を示す縦断面図である。以下、これらの図面を参照して、当該グランデッドコプレナ線路の製造方法について説明する。
【0081】
まず最初に、シリコン基板101と誘電体支持膜105との構造体の製造工程について、図30及び図31を参照して説明する。まず、図30(a)に示すように、例えばチョコラルスキー法などの公知の方法を用いて、上表面が平坦化されたシリコン基板101を形成する。次いで、図30(b)に示すように、シリコン基板101の表面上に、例えばフォトリソグラフィ法などを用いて、感光樹脂等のレジスト又はSiO膜からなるマスクパターン層113を形成する。そして、図30(c)に示すように、例えばKOHなどのアルカリ水溶液を用いて、シリコン基板101の表面を6μmの深さまでエッチングし、逆矩形錐台形状の凹部103を形成する。さらに、図30(d)に示すように、スパッタリング法と写真製版法を用いてAuからなる接地導体膜104を、凹部103の表面全体に、かつ凹部103の斜面を介してシリコン基板101の一部に延在するように形成する。また、図30(e)に示すように、レジスト犠牲層114を凹部103内に充填した後、当該レジスト犠牲層114の露出面が接地導体膜4のシリコン基板101の表面に延在した面と同一平面になるように、CMP法を用いてレジスト犠牲層114を平坦化する。
【0082】
次いで、図31(a)に示すように、SixNy(0<x<3,2<y<5)にてなる誘電体支持膜105を、レジスト犠牲層114の表面と、その周囲のシリコン基板101の表面上に形成した後、図31(b)に示すように、凹部103が形成されていないシリコン基板101の表面上の位置において、誘電体支持膜3をその厚さ方向で貫通するようにスルーホール111を形成する。そして、図31(c)に示すように、誘電体支持膜105の表面上に、Auにてなる導体膜を形成した後、写真製版法を用いて所定のパターンにより、ストリップ導体である伝送用配線導体膜106と、その幅方向の両側に配置された接地導体膜107とを形成する。ここで、同時にスルーホール111にも導体膜の材料が充填され、接地導体膜104と接地導体膜107を接続するスルーホール導体111cが形成される。また、空隙110上であって伝送用配線導体膜106から十分に離れた位置において、接地導体膜107及び誘電体支持膜105を、それらの厚さ方向で貫通し、レジスト犠牲層114が露出するように、イオンビームエッチング法を用いてエッチングすることにより、複数の開口部112を形成する。さらに、図31(d)に示すように、アセトンを用いてウエットエッチング法を用いて、開口部112を介してレジスト犠牲層114をエッチングすることにより除去する。
【0083】
以上のような工程を経て、まず、シリコン基板101と誘電体支持膜105との構造体を形成する。
【0084】
次いで、シリコン基板102の製造工程について、図32(a)乃至図32(d)を参照して以下に説明する。なお、図32(a)乃至図32(d)においては、シリコン基板101との配置関係で、上下反転して図示しているが、実際の製造工程では、上下反転したしシリコン基板102に対して処理を実行した後、シリコン基板101と接合する直前に、シリコン基板102を上下反転してシリコン基板101に接合する。
【0085】
まず最初に、図32(a)に示すように、図30(a)に示す工程と同様に、シリコン基板102を形成した後、図32(b)に示すように、図30(b)で示した工程と同様な方法で、シリコン基板102上に、例えばレジスト又はSiOにてなるマスクパターン層116を形成する。次いで、図32(c)に示すように、図30(c)の工程と同様に、いわゆるマイクロマシニング技術を用いて、シリコン基板102に凹部108を形成する。さらに、図32(d)に示すように、図30(d)に示した工程と同様の方法で、接地導体膜109を、凹部108の表面の全面に、かつシリコン基板102の一部に延在するように形成する。
【0086】
以上のようにして、シリコン基板101と誘電体支持膜105との構造体と、シリコン基板102とを形成した後、図33に示すように、シリコン基板101の凹部103とシリコン基板102の凹部108が互いに対向するように、シリコン基板101と誘電体支持膜105との構造体と、シリコン基板102とを接合することにより、本実施の形態に係るグランデッドコプレナ線路が完成する。なお、2枚のシリコン基板101,102の接合方法としては、接地導体膜107と接地導体膜109とのAu材料同士の加熱圧接法を用いてもよいし、もしくは、接地導体膜107と接地導体膜109との間に熱硬化型の有機接着層を挟設して接着してもよい。
【0087】
以上説明したように、本実施の形態に係るグランデッドコプレナ線路によれば、伝送用配線導体膜106及び各接地導体膜107を形成する構成要素として、従来技術のように誘電体基板を用いず、きわめて薄い誘電体支持膜105を用いて当該誘電体支持膜105上にコプレナ線路を形成したので、当該コプレナ線路に高周波信号を入力したときに電磁界は、誘電体支持膜105及び、伝送用配線導体膜106と各接地導体膜107との間の空気層部分(空隙110の一部分)にのみ発生するので、従来技術に比較して、誘電損失や伝送損失を大幅に低減することができ、これにより、伝送効率を向上できる。また、当該コプレナ線路は接地導体膜104,109により囲まれているので、外部からの電磁界を遮蔽することができる。
【0088】
さらに、誘電体基板に代えて誘電体支持膜105及び空気層である空隙110を用いて、例えば特性インピーダンスが50Ωであるグランデッドコプレナ線路を構成したので、伝送用配線導体膜106及び各接地導体膜107と、各接地導体膜104,109との間の厚さを従来技術に比較して薄くすることができるので、大幅に小型化することができる。またさらに、本実施の形態は、上述のごとく、グランデッドコプレナ線路の構造が簡単であり、片面加工のみで製造できるので、製造工程を簡単化でき、これにより、製造コストを低減できる。
【0089】
以上の実施の形態7において、シリコン基板101とシリコン基板102とを接合しているが、本発明はこれに限らず、図31(d)に示すシリコン基板101のみの構造で、グランデッドコプレナ線路を構成して実施してもよい。
【0090】
実施の形態7の変形例.
図34(a)及び図34(b)は、図30(e)から図31(d)までの部分工程における問題点を説明するための当該部分工程を示す縦断面図であり、図35(a)乃至図35(f)は、図34(a)及び(b)の部分工程における問題点を解決するための当該部分工程を示す縦断面図である。この実施の形態7の変形例では、実施の形態7の製造方法をさらに改良した製造方法を図34及び図35を参照して以下に説明する。図34では、レジスト犠牲層114を平坦化する工程(図30(e)参照。)で生じる問題点を示すものである。なお、図34では、シリコン基板101の表面における凹部103の幅をWで示す。
【0091】
上述の図30(e)に示す工程では、しばしば、凹部103の幅が所定のしきい値幅(当該しきい値幅は、例えば、一例として50μmであり、もしくは、動作波長や製造する装置のサイズに依存して、10μmから2mmの範囲で決定される。)よりも広くなる場合がある。図30(e)に示す工程では、凹部103の中に充填されるレジスト犠牲層114を、接地導体膜107と同一平面となるようにCMP法を用いて平坦化する。CMP法では、硬材料と軟材料とが同一平面状に露出すると、軟材料の研磨がより速く進行し軟材料の表面が凹形状になる現象が生じるいわゆる「ディッシング」が発生する。ディッシングは、硬材料の露出面積に対する軟材料の露出面積が大きくなると、より顕著に現れる。従って、凹部103の幅Wが、例えば50μm又は10μm乃至2mmで決定されるしきい値幅を超えるような場合、レジスト犠牲層114のレジストが周囲に設けられた接地導体膜104のAuより軟性を示すため、図34(a)に示すように、レジスト犠牲層114が凹形状となってしまう。この結果、伝送用配線導体膜106と各接地導体層107が、図34(b)に示すように、レジスト犠牲層114の凹形状を反映して形成されてしまう。このため、当該コプレナ線路の特性インピーダンスは設計値から大幅に変化し、挿入損失の原因となるという問題点があった。
【0092】
この問題点を解決する製造方法を、当該グランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの部分工程を示す図35(a)乃至図35(f)を用いて以下に詳細に説明する。なお、当該製造方法は、実施の形態1において説明したディッシングの低減方法とは、別のディッシングの低減方法を示す。
【0093】
図35(a)は、図30(e)に示した工程まで終了したシリコン基板101を示す。図35(a)に示すように、凹部103に充填されているレジスト犠牲層114の表面にはディッシングが発生している。次いで、図35(b)に示すように、レジスト犠牲層114用のレジストをシリコン基板101の全面に塗布する。次いで、図35(c)に示すように、レジスト犠牲層114が平坦になるまで複数回塗布する。なお、接地導体膜104から平坦化されたレジスト犠牲層114の表面までの厚さ方向の厚さをdとする。そして、図35(d)に示すように、レジスト犠牲層114の表面から深さd1(<d)だけ露光した後、図35(e)に示すように、露光された深さd1に相当するレジスト犠牲層114のレジストを現像液を用いてエッチングして除去する。現像液によるレジスト犠牲層114のレジストのエッチングは、露光された領域でエッチングの進行が早く、未露光領域で緩やかに進行する。このため、未露光領域では深さd2(=d−d1)に相当するレジストを残すことが可能となる。
【0094】
次いで、図35(f)に示すように、図35(e)に示した工程と同様に、現像液を用いて深さd2に相当するレジスト犠牲層114のレジストをエッチングして除去する。上述の通り、この領域でのエッチング速度は非常に緩やかであるため、接地導体膜104の表面とレジスト犠牲層114の表面とが同一平面状となるように時間制御することが可能である。従って、レジスト犠牲層114のエッチングは現像液の侵漬により面内均一に進行するため、表面の平坦性が保たれディッシングのような現象を回避することが可能となる。これにより、当該グランデッドコプレナ線路などの高周波線路の製造時の歩留まりを大幅に向上することができる。
【0095】
他の変形例.
以上の実施の形態においては、インダクタデバイス、キャパシタデバイス、ハイブリッド回路、低域通過フィルタ回路、及び伝送線路の一例について説明しているが、本発明はこれに限らず、マイクロ波、準ミリ波又はミリ波などの高周波帯で動作可能な種々の高周波デバイス、高周波回路、高周波伝送線路などを含む高周波装置に広く適用することができる。
【0096】
以上の実施の形態においては、複数の開口部8,112を形成しているが、本発明はこれに限らず、レジスト犠牲層32,114を除去するために必要な少なくとも1つの開口部を形成してもよい。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る高周波伝送線路によれば、基板表面に凹部を有する基板と、少なくとも上記凹部を含む上記基板上に形成された第1の配線導体と、上記基板の凹部の直上に空隙を挟んで上記基板上に形成された誘電体支持膜と、上記誘電体支持膜の表面の一部に形成された第2の配線導体とを備える。従って、従来技術に比較して、構造が簡単であって、製造工程が簡単であり、しかも伝送損失をさらに低減できる高周波装置とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1である接地型インダクタデバイスの構造を示す分解斜視図である。
【図2】図1のA−A’線の断面を示す縦断面図である。
【図3】(a)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第2の工程を示す縦断面図であり、(c)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第3の工程を示す縦断面図であり、(d)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第4の工程を示す縦断面図であり、(e)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第5の工程を示す縦断面図であり、(f)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第6の工程を示す縦断面図である。
【図4】(a)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第7の工程を示す縦断面図であり、(b)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第8の工程を示す縦断面図であり、(c)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第9の工程を示す縦断面図であり、(d)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第10の工程を示す縦断面図であり、(e)は図1の接地型インダクタデバイスの製造工程のうちの第11の工程を示す縦断面図である。
【図5】(a)は図3(e)から図4(a)までの部分工程における問題点を説明するための当該部分工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は当該部分工程のうちの第2の工程を示す縦断面図である。
【図6】(a)は図5(a)及び(b)の部分工程における問題点を解決するための当該部分工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は当該部分工程のうちの第2の工程を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る実施の形態1の変形例である直列接続型インダクタデバイスの構造を示す分解斜視図である。
【図8】図7のB−B’線の断面を示す縦断面図である。
【図9】本発明に係る実施の形態2である直列接続型キャパシタデバイスの構造を示す分解斜視図である。
【図10】図9のC−C’線の断面を示す縦断面図である。
【図11】(a)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第2の工程を示す縦断面図であり、(c)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第3の工程を示す縦断面図であり、(d)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第4の工程を示す縦断面図であり、(e)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第5の工程を示す縦断面図であり、(f)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第6の工程を示す縦断面図である。
【図12】(a)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第7の工程を示す縦断面図であり、(b)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第8の工程を示す縦断面図であり、(c)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第9の工程を示す縦断面図であり、(d)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第10の工程を示す縦断面図であり、(e)は図9の直列接続型キャパシタデバイスの製造工程のうちの第11の工程を示す縦断面図である。
【図13】本発明に係る実施の形態2の変形例である接地型キャパシタデバイスの構造を示す分解斜視図である。
【図14】図13のD−D’線の断面を示す縦断面図である。
【図15】本発明に係る実施の形態3であるハイブリッド回路の構造を示す分解斜視図である。
【図16】図15のハイブリッド回路の等価回路を示す回路図である。
【図17】図15のハイブリッド回路の実験結果であって、当該ハイブリッド回路の通過係数S21,S31及び反射係数S11の周波数特性を示すグラフである。
【図18】図15のハイブリッド回路の実験結果であって、当該ハイブリッド回路のポートP1から高周波信号を入力したときのポートP2での高周波信号に対するポートP3での高周波信号の位相差の周波数特性を示すグラフである。
【図19】本発明に係る実施の形態4である低域通過フィルタ回路の構造を示す分解斜視図である。
【図20】図19のE−E’線の断面を示す縦断面図である。
【図21】図19の低域通過フィルタ回路の等価回路を示す回路図である。
【図22】(a)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第2の工程を示す縦断面図であり、(c)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第3の工程を示す縦断面図であり、(d)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第4の工程を示す縦断面図である。
【図23】(a)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第5の工程を示す縦断面図であり、(b)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第6の工程を示す縦断面図であり、(c)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第7の工程を示す縦断面図であり、(d)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第8の工程を示す縦断面図である。
【図24】(a)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第9の工程を示す縦断面図であり、(b)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第10の工程を示す縦断面図であり、(c)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第11の工程を示す縦断面図であり、(d)は図19の低域通過フィルタ回路の製造工程のうちの第12の工程を示す縦断面図である。
【図25】図19の低域通過フィルタ回路の実験結果であって、当該低域通過フィルタ回路の通過係数S21及び反射係数S11の周波数特性を示すグラフである。
【図26】本発明に係る実施の形態5である接地型インダクタデバイスの構造を示す縦断面図である。
【図27】本発明に係る実施の形態6である接地型インダクタデバイスの構造を示す縦断面図である。
【図28】本発明に係る実施の形態7であるグランデッドコプレナ線路の構造を示す分解斜視図である。
【図29】図28のF−F’線の断面を示す縦断面図である。
【図30】(a)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第2の工程を示す縦断面図であり、(c)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第3の工程を示す縦断面図であり、(d)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第4の工程を示す縦断面図であり、(e)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第5の工程を示す縦断面図である。
【図31】(a)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第6の工程を示す縦断面図であり、(b)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第7の工程を示す縦断面図であり、(c)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第8の工程を示す縦断面図であり、(d)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第9の工程を示す縦断面図である。
【図32】(a)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第10の工程を示す縦断面図であり、(b)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第11の工程を示す縦断面図であり、(c)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第12の工程を示す縦断面図であり、(d)は図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第13の工程を示す縦断面図である。
【図33】図28のグランデッドコプレナ線路の製造工程のうちの第14の工程を示す縦断面図である。
【図34】(a)は図30(e)から図31(d)までの部分工程における問題点を説明するための当該部分工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は当該部分工程のうちの第2の工程を示す縦断面図である。
【図35】(a)は図34(a)及び(b)の部分工程における問題点を解決するための当該部分工程のうちの第1の工程を示す縦断面図であり、(b)は当該部分工程のうちの第2の工程を示す縦断面図であり、(c)は当該部分工程のうちの第3の工程を示す縦断面図であり、(d)は当該部分工程のうちの第4の工程を示す縦断面図であり、(e)は当該部分工程のうちの第5の工程を示す縦断面図であり、(f)は当該部分工程のうちの第6の工程を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、1a 凹部、1b 凸部、2,2a,2c,2e,2ea,2eb,2f,2g,2h,2i,2j,2k 接地導体膜、2b,2ba,2bb,2bc,2d 配線導体膜、3 誘電体支持膜、4,4a,4b,4c,4d,4e,4f,4g,4h,4i 配線導体膜、4aa,4ia 接続用ストリップ導体、5 スルーホール、5c スルーホール導体、6,6a,6b,6c,6d 配線導体膜、7,7a,7b,7c,7d スルーホール、7c,7ac,7bc,7cc,7dc スルーホール導体、8 開口部、9,9a,9b スルーホール、9c,9ac,9bc スルーホール導体、10,11a,11b,11c,11d 配線導体膜、12 シリコン基板、12a,12b凹部、20,21,22 空隙、31 マスクパターン層、32 レジスト犠牲層、101,102 シリコン基板、103 凹部、104 接地導体膜、105 誘電体支持膜、106 配線導体膜、107 接地導体膜、108 凹部、109 接地導体膜、110 空隙、111 スルーホール、111c スルーホール導体、112 開口部、113 マスクパターン層、114 レジスト犠牲層、116 マスクパターン層、P1,P2,P3,P4,P5 ポート。

Claims (20)

  1. 基板表面に凹部を有する基板と、
    少なくとも上記凹部を含む上記基板上に形成された第1の配線導体と、
    上記基板の凹部の直上に空隙を挟んで上記基板上に形成された誘電体支持膜と、
    上記誘電体支持膜の表面の一部に形成された第2の配線導体とを備えたことを特徴とする高周波装置。
  2. 上記第1の配線導体と上記第2の配線導体の位置における上記誘電体支持膜を貫通するように形成された少なくとも1つの第1のスルーホールと、
    上記第1のスルーホールに形成され、上記第1の配線導体と上記第2の配線導体とを接続する第1のスルーホール導体とをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の高周波装置。
  3. 上記基板は、上記基板の凹部上に形成され、上記誘電体支持膜の少なくとも一部を支持する凸部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の高周波装置。
  4. 上記凸部と上記誘電体支持膜との間に形成された第3の配線導体をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の高周波装置。
  5. 上記誘電体支持膜の裏面の少なくとも一部に形成された第4の配線導体をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の高周波装置。
  6. 上記第2の配線導体と上記第4の配線導体の位置における上記誘電体支持膜を貫通するように形成された少なくとも1つの第2のスルーホールと、
    上記第2のスルーホールに形成され、上記第2の配線導体と上記第4の配線導体とを接続する第2のスルーホール導体とをさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の高周波装置。
  7. 上記誘電体支持膜を貫通するように上記空隙の直上に形成され、上記空隙を形成するための少なくとも1つの開口部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載の高周波装置。
  8. 上記第1の配線導体は接地導体であることを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載の高周波装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の高周波装置と、
    基板表面に凹部を有する別の基板と、
    少なくとも上記凹部を含む上記別の基板上に形成された第5の配線導体とをさらに備え、
    上記基板の凹部と上記別の基板の凹部が対向するように、上記基板と上記別の基板とを接合したことを特徴とする高周波装置。
  10. 上記第5の配線導体は接地導体であることを特徴とする請求項9記載の高周波装置。
  11. 上記第1の配線導体と上記第2の配線導体に高周波信号を入力したときに、
    上記基板の凹部の深さは、上記高周波信号の電磁界が上記第1の配線導体と上記第2の配線導体との間で実質的に発生するように設定され、
    上記別の基板の凹部の深さは、上記高周波信号の電磁界が上記第2の配線導体と上記第5の配線導体との間で実質的に発生するように設定されたことを特徴とする請求項10記載の高周波装置。
  12. 上記第1の配線導体と上記第2の配線導体に高周波信号を入力したときに、
    上記基板の凹部の深さは、上記高周波信号の電磁界が上記第1の配線導体と上記第2の配線導体との間で実質的に発生するように設定され、
    上記別の基板の凹部の深さは、上記高周波信号の電磁界が上記第2の配線導体と上記第5の配線導体との間で実質的に発生しないように設定されたことを特徴とする請求項10記載の高周波装置。
  13. 基板表面を所定の深さまでエッチングして凹部を形成する第1の工程と、
    少なくとも上記凹部を含む上記基板上に第1の配線導体又は第3の配線導体を形成する第2の工程と、
    上記基板の凹部の中に犠牲層材料を充填し、少なくとも上記凹部とその周辺以外の基板上に形成された当該犠牲層材料を除去する第3の工程と、
    上記犠牲層材料の表面と、上記基板又は上記第1の配線導体の表面が実質的に同一の平面上になるように平坦化して犠牲層を形成する第4の工程と、
    少なくとも平坦化された上記犠牲層の表面及び上記基板上に誘電体支持膜を形成する第5の工程と、
    上記誘電体支持膜の表面に第2の配線導体を形成する第6の工程と、
    上記誘電体支持膜を貫通する少なくとも1つの開口部を上記犠牲層の直上に形成する第7の工程と、
    上記開口部を介して上記犠牲層を除去する第8の工程とを含むことを特徴とする高周波装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の高周波装置の製造方法において、
    上記第5の工程と上記第6の工程の間に、上記第1の配線導体と上記第2の配線導体の位置における上記誘電体支持膜を貫通する第1のスルーホールを形成する第9の工程をさらに含み、
    上記第6の工程は、上記第2の配線導体を上記第1のスルーホールに充填し、上記第1の配線導体と上記第2の配線導体を接続する第1のスルーホール導体を形成することを特徴とする高周波装置の製造方法。
  15. 請求項13又は14記載の高周波装置の製造方法において、
    上記第4の工程と上記第5の工程との間に、少なくとも平坦化された該犠牲層の表面に第4の配線導体を形成する第10の工程をさらに含み、
    上記第5の工程は、少なくとも上記第4の配線導体と上記平坦化された上記犠牲層の表面及び上記基板上に誘電体支持膜を形成することを特徴とする高周波装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の高周波装置の製造方法において、
    上記第5の工程と上記第6の工程の間に、上記第2の配線導体と上記第4の配線導体の位置における上記誘電体支持膜を貫通する第2のスルーホールを形成する第11の工程をさらに含み、
    上記第6の工程は、上記第2の配線導体を上記第2のスルーホールに充填し、上記第2の配線導体と上記第4の配線導体を接続する第2のスルーホール導体を形成することを特徴とする高周波装置の製造方法。
  17. 基板表面に凹部を有する第1の基板と、
    少なくとも上記凹部を含む上記第1の基板上に形成された第1の接地導体と、
    上記第1の基板の凹部の直上に空隙を挟んで上記第1の基板上に形成された誘電体支持膜と、
    上記誘電体支持膜の表面の一部に形成された伝送用配線導体と、
    上記伝送用配線導体の両側の誘電体支持膜の表面に、上記伝送用配線導体と所定の間隔を有して形成された第2の接地導体とを備えたことを特徴とする高周波装置。
  18. 基板表面に凹部を有する第2の基板と、
    少なくとも上記凹部を含む上記第2の基板上に形成された第3の接地導体とをさらに備え、
    上記第1の基板の凹部と上記第2の基板の凹部とが互いに対向するように、上記第1の基板と上記第2の基板とを接合し、上記第1の接地導体と上記第2の接地導体と上記第3の接地導体とを接続したことを特徴とする請求項17記載の高周波装置。
  19. 上記第1の接地導体と上記第3の接地導体を、上記伝送用配線導体が上記第1の接地導体と上記第3の接地導体とにより実質的に包囲されるように形成したことを特徴とする請求項18記載の高周波装置。
  20. 上記誘電体支持膜と第2の接地導体とを貫通するように上記空隙の直上に形成され、上記空隙を形成するための少なくとも1つの開口部をさらに備えたことを特徴とする請求項17乃至19のうちのいずれか1つに記載された高周波装置。
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