JP2004004398A - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー画像形成装置において、転写ずれを防止しつつ感光体ドラムの寿命を長くする。
【解決手段】各色トナー像が現像形成される感光体ドラム2a〜5aと、感光体ドラム2a〜5aに接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写ベルト7と、各色トナー像を感光体ドラム2a〜5aから中間転写ベルト7に転写する第1転写を行う第1の転写ローラ10a〜10dと、中間転写ベルト7上のトナー像を用紙Pに転写する第2転写を行う第2の転写ローラ12と、画像の最大印刷長が転写点Aから転写点Bまでの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の用紙Pへ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該用紙Pの直前の用紙Pへの第2転写終了後に感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを相互に離間させる離間手段とを備えた構成とする。
【選択図】 図2
【解決手段】各色トナー像が現像形成される感光体ドラム2a〜5aと、感光体ドラム2a〜5aに接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写ベルト7と、各色トナー像を感光体ドラム2a〜5aから中間転写ベルト7に転写する第1転写を行う第1の転写ローラ10a〜10dと、中間転写ベルト7上のトナー像を用紙Pに転写する第2転写を行う第2の転写ローラ12と、画像の最大印刷長が転写点Aから転写点Bまでの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の用紙Pへ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該用紙Pの直前の用紙Pへの第2転写終了後に感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを相互に離間させる離間手段とを備えた構成とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端状の中間転写体を有する電子写真方式のカラー画像形成装置に関し、特にカラー画像形成装置における感光体の長寿命化に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真方式を採用した画像形成装置においては、像担持体である感光体を帯電器により帯電し、帯電された感光体に画像情報に応じた光照射を行って潜像を形成し、この潜像を現像器によって現像し、現像されたトナー像を記録媒体に転写して画像を形成することが行われている。
【0003】
一方、画像のカラー化に伴って、このような各画像形成プロセスが実行される画像形成ユニットを複数備え、シアン像、マゼンタ像、イエロー像、好ましくはブラック像の各色トナー像をそれぞれの感光体に形成し、各感光体の転写位置において無端状の中間転写体にこれらのトナー像を重ね合わせて転写することによりフルカラー画像を形成するタンデム方式のカラー画像形成装置も提案されている。
【0004】
このようなタンデム方式のカラー画像形成装置は各色ごとにそれぞれの画像形成部を有するため、高速化に有利である。
【0005】
以下に、タンデム方式の従来のカラー画像形成装置について説明する。
【0006】
図3は従来のカラー画像形成装置の構成を示す概略図である。
【0007】
図3において、カラー画像形成装置の本体1内にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像をそれぞれ形成するための画像形成ユニット2,3,4,5が配置され、これらの画像形成ユニット2〜5のそれぞれに対応して露光器6a,6b,6c,6dを備えている。画像形成ユニット2〜5は、露光器6a〜6dからのレーザビームの照射によってその周面に静電潜像を形成する感光体ドラム(感光体)2a,3a,4a,5aと、トナータンクから供給されるトナーを感光体ドラム2a〜5aに付着させて静電潜像をトナー像として顕像化する現像手段2b,3b,4b,5b等を備えたものである。
【0008】
画像形成ユニット2〜5の下側には、感光体ドラム2a,3a,4a,5a上に顕像化された各色トナー像が重ね転写してカラートナー像を形成す無端状の中間転写ベルト(中間転写体)7が矢印方向に走行可能に配置されている。中間転写ベルト7には、駆動ローラ8、テンションローラ9、4個の第1の転写ローラ10a,10b,10c,10d、従動ローラ11がループ内に配置されている。
【0009】
装置の下部には、用紙(記録媒体)Pが収納された給紙カセット13が設けられている。そして、用紙Pは、給紙ローラにより給紙カセット13から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0010】
用紙搬送路上には、従動ローラ11の位置で中間転写ベルト7の外周面と所定量にわたって接触して中間転写ベルト7上のカラー画像を用紙Pに転写する第2の転写ローラ12、用紙P上に転写されたカラー画像を用紙Pに定着する定着器14が配置されている。
【0011】
このような構成の画像形成装置において、中間転写ベルト7の表面には画像形成ユニット2〜5の感光体ドラム2a〜5aによってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が付着しカラー画像が形成される。そして、このトナーによるカラー画像は従動ローラ11と第2の転写ローラ12との間のニップ力によって、給紙カセット13から取り出された用紙Pに転写される。そして、用紙Pは定着器14に供給されてトナー像を定着した後に排紙される。
【0012】
このようなカラー画像形成装置において、画像形成ユニット2〜5は、第1の転写ローラ10a〜10dが下方に移動し、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間した後停止する。
【0013】
ここで、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間中は、中間転写ベルト7の状態が変化するため、この間に中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pへ転写されると転写ずれが起きる。この転写ずれ防止のため、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pへ転写完了後、第1の転写ローラ10a〜10dが下方へ移動し、感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7の接触が解除され、感光体ドラム2a〜5aを含む画像形成ユニット2〜5の回転駆動が停止する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような従来の技術においては、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙P上に転写完了後に感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7の離間が行われるため、感光体ドラム2a〜5a上のトナー像が中間転写ベルト7上に転写完了されているにもかかわらず感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7は接触しており、また、画像形成ユニット2〜5内の感光体ドラム2a〜5aと現像手段2b〜5b等は動作している。このため、感光体ドラム2a〜5aの寿命が短くなるという問題を有していた。
【0015】
そして、前述のように、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間すると中間転写ベルト7の状態が変化して転写ずれが起きるため、印刷中に無闇に中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aとを離間させることもできない。
【0016】
そこで、本発明は、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることができるカラー画像成形装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のカラー画像形成装置は、回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されて周方向に回転し、各色トナー像に対応した静電潜像がそれぞれ形成される複数の感光体と、それぞれの感光体に対応して設置され、感光体上に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、感光体に接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写体と、中間転写体のループ内に各感光体に対応してそれぞれ配置され、感光体に中間転写体を圧接して感光体上の各色トナー像を中間転写体に転写する第1転写を行う第1の転写ローラと、記録媒体を中間転写体に押圧して中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体に転写する第2転写を行う第2の転写ローラと、一つの記録媒体に印刷される画像の最大印刷長が中間転写体の移動方向に対して最も下流側に位置する第1転写の転写点から中間転写体の移動方向に第2転写の転写点までの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の記録媒体へ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該記録媒体の直前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを相互に離間させる離間手段とを備えた構成としたものである。
【0018】
このように、1回の印刷ジョブにおける全ての第1転写が完了した後で最後の第2転写開始前であって最後から1つ前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを離間させているので、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されて周方向に回転し、各色トナー像に対応した静電潜像がそれぞれ形成される複数の感光体と、それぞれの感光体に対応して設置され、感光体上に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、感光体に接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写体と、中間転写体のループ内に各感光体に対応してそれぞれ配置され、感光体に中間転写体を圧接して感光体上の各色トナー像を中間転写体に転写する第1転写を行う第1の転写ローラと、記録媒体を中間転写体に押圧して中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体に転写する第2転写を行う第2の転写ローラと、一つの記録媒体に印刷される画像の最大印刷長が中間転写体の移動方向に対して最も下流側に位置する第1転写の転写点から中間転写体の移動方向に第2転写の転写点までの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の記録媒体へ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該記録媒体の直前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを相互に離間させる離間手段とを備えたカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0020】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、離間手段は、第1の転写ローラを中間転写体から離れる方向に変位させる第1の動作、感光体を中間転写体から離れる方向に変位させる第2の動作の少なくとも何れかの動作で感光体と中間転写体とを相互に離間させるカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0021】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、感光体は、中間転写体と離間した後には回転を停止するカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図1および図2を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0023】
図1は本発明の一実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図、図2は本発明の実施の形態1によるカラー画像形成装置の転写部の動作状態を連続して示す説明図である。
【0024】
図1において、カラー画像形成装置の本体1内にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像をそれぞれ形成するための画像形成ユニット2,3,4,5が順に配置され、これらの画像形成ユニット2〜5のそれぞれに対応して露光器6a,6b,6c,6dを備えている。画像形成ユニット2〜5は、露光器6a〜6dからのレーザビームの照射によってその周面に静電潜像を形成する像担持体としての感光体ドラム(感光体)2a,3a,4a,5aと、トナータンクから供給されるトナーを感光体ドラム2a〜5aに付着させて静電潜像をトナー像として顕像化する現像手段2b,3b,4b,5b等を備えたものである。周方向に回転する感光体ドラム2a,3a,4a,5aは、その回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されている。
【0025】
配列された画像形成ユニット2〜5の下側には、感光体ドラム2a,3a,4a,5a上に顕像化された各色トナー像が相互に重ね合わせ転写されてカラートナー像が形成される無端状の中間転写ベルト(中間転写体)7が矢印方向に走行可能に配置されている。中間転写ベルト7は、この中間転写ベルト7を走行させる駆動ローラ8、中間転写ベルト7に所定の張力を与えるテンションローラ9、各感光体ドラム2a〜5aに対応して配置されて中間転写ベルト7を各感光体ドラム2a〜5aに圧接して感光体ドラム2a〜5a上の各色トナー像を中間転写ベルト7に転写する第1転写を行う4個の第1の転写ローラ10a,10b,10c,10d、駆動ローラ8による中間転写ベルト7の回転により回転する従動ローラ11がループ内に配置され、これらを巡って矢印方向に周回駆動される。
【0026】
テンションローラ9は印刷期間では図においてスプリング(図示せず)によって付勢され右下に位置を移動することで中間転写ベルト7に張力を付与している。また非印刷期間では中間転写ベルト7と各ローラが長時間同じ位置で巻き付くことで巻癖が付かないようにテンションローラ8による中間転写ベルト7への張力の付与を解除している。
【0027】
装置の下部には、用紙(記録媒体)Pが収納された給紙カセット13が設けられている。そして、用紙Pは、給紙ローラにより給紙カセット13から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0028】
用紙搬送路上には、従動ローラ11の位置で中間転写ベルト7の外周面と所定量にわたって接触し、この中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像を用紙Pに転写する第2転写を行う第2の転写ローラ12、用紙P上に転写されたカラー画像をローラの狭持回転に伴う圧力と熱とによって用紙Pに定着する定着器14が配置されている。
【0029】
このような構成の画像形成装置において、先ず画像形成ユニット2の感光体ドラム2a上に画像情報のイエロー成分色の潜像が形成される。この潜像はイエロートナーを有する現像手段2bによりイエロートナー像として可視像化され、第1の転写ローラ10aにより中間転写ベルト7上にイエロートナー像として転写される(第1転写)。
【0030】
一方、イエロートナー像が中間転写ベルト7に転写されている間に、画像形成ユニット3ではマゼンタ成分色の潜像が形成され、続いて現像手段3bでマゼンタトナーによるマゼンタトナー像が顕像化される。そして、先の画像ユニット2でイエロートナー像の転写が終了した中間転写ベルト7にマゼンタトナー像が画像ユニット3の第1の転写ローラ10bにて転写され(第1転写)、イエロートナー像と重ね合わされる。
【0031】
以下、シアントナー像、ブラックトナー像についても同様にして画像形成が行われ、中間転写ベルト7に4色のトナー像の重ね合わせが終了する。
【0032】
中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像は、従動ローラ11と第2の転写ローラ12との間のニップ力によって給紙カセット13から給紙された用紙Pに一括転写される(第2転写)。そして、転写されたトナー像は定着器14で用紙Pに加熱定着され、この用紙P上にフルカラー画像が形成され、その後排紙される。
【0033】
ここで、本実施の形態のカラー画像形成装置では、中間転写ベルト7の移動方向に対して最も下流側に位置する感光体ドラム5aと中間転写ベルト7による第1転写の転写点Aから、中間転写ベルト7の移動方向に沿って用紙Pに対する第2転写の転写点Bまでの中間転写ベルト長をL、一つの用紙Pに印刷される画像(トナー像)の最大印刷長をL1とするとき、L1≦Lの場合に次のように動作する。
【0034】
すなわち、1回の印刷ジョブに対して用紙Pに順次印刷が行われ、最後から1つ前の用紙Pn−1への第2転写が行われているときには、図2(a)に示すように、中間転写ベルト7上には最後の用紙Pnへ転写されるトナー像の第1転写が行われている。
【0035】
ここで、L1≦Lであれば、図2(b)に示すように、最後の用紙Pnへ転写されるトナー像の第1転写が全て終了して転写点Aを通過した直後は、当該トナー像は転写点Aと転写点Bとの間に位置する。この場合において、同図に示すように、最後から1つ前の用紙Pn−1への第2転写が終了後して転写点Bを通過していれば、最後の用紙Pnに転写される中間転写ベルト7上のトナー像の先端が転写点Bへ到達するまでにインターバルができる。
【0036】
そこで、インターバルにおいて、図2(b)に示すように、第1の転写ローラ10a〜10dが矢印方向に移動して感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7との接触解除が離間手段によって開始され、図2(c)に示すように、中間転写ベルト7上に形成されたトナー像の先端が転写点Bに達するよりも早く離間が完了する。中間転写ベルト7と離間した感光体ドラム2a〜5aは回転を停止する。
【0037】
なお、テンションローラ9は感光体ドラム2a〜5a上のトナー像が中間転写ベルト7上に転写完了後も中間転写ベルト7にテンションを付与し続け、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pnへ転写完了後、テンションを解除する。
【0038】
その後、図2(d)に示すように、中間転写ベルト7によるトナー像の供給タイミングに合わせて用紙Pnが送られ、転写点Bにおいて第2の転写ローラ12により当該トナー像が用紙Pnへ転写される。
【0039】
これによれば、第1の転写ローラ10a〜10dが移動する間に中間転写ベルト7上のトナー像は用紙Pnに転写されず、且つテンションローラ9の付勢が解除された後に中間転写ベルト7上のトナー像は用紙Pnに転写されないので、第1の転写ローラ10a〜10dが移動する間に発生する、あるいはテンションが解除されたことにより発生する中間転写ベルト7の状態の変化は中間転写ベルト7上のトナー像の用紙Pnへの転写に影響しない。また、感光体ドラム2a〜5aは、1回の印刷ジョブの完了を待たずに、最後の用紙Pnへの第1転写が終了した時点で中間転写ベルト7から離間する。
【0040】
したがって、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aとの離間による中間転写ベルト7の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体ドラム2a〜5aの寿命を長くすることが可能になる。
【0041】
なお、以上の説明では、離間手段は、第1の転写ローラ10a〜10dを中間転写ベルト7から離れる方向に変位させる動作(第1の動作)で感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを相互に離間させているが、感光体ドラム2a〜5aを中間転写ベルト7から離れる方向に変位させる動作(第2の動作)で感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを離間させるようにしてもよい。また、第1の動作と第2の動作を併用して感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを離間させるようにしてもよい。
【0042】
なお、中間転写ベルト7の移動方向に対して最も下流側に位置する感光体ドラム5aと中間転写ベルト7による第1転写の転写点Aから中間転写ベルト7の移動方向に沿って用紙Pに対する第2転写の転写点Bまでの中間転写ベルト長よりも一つの用紙Pに印刷される画像(トナー像)の最大印刷長の方が長い場合には、離間手段はこのような動作は行わず、よって感光体ドラム2a〜5aは中間転写ベルト7から離反しないか、1回の印刷ジョブが完了した後に離間する。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、1回の印刷ジョブにおける全ての第1転写が完了した後で最後の第2転写開始前であって最後から1つ前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを離間させているので、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図
【図2】本発明の実施の形態1によるカラー画像形成装置の転写部の動作状態を連続して示す説明図
【図3】従来のカラー画像形成装置の構成を示す概略図
【符号の説明】
2,3,4,5 画像形成ユニット
2a,3a,4a,5a 感光体ドラム(感光体)
2b,3b,4b,5b 現像手段
7 中間転写ベルト(中間転写体)
10a,10b,10c,10d 第1の転写ローラ
12 第2の転写ローラ
P 用紙(記録媒体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端状の中間転写体を有する電子写真方式のカラー画像形成装置に関し、特にカラー画像形成装置における感光体の長寿命化に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真方式を採用した画像形成装置においては、像担持体である感光体を帯電器により帯電し、帯電された感光体に画像情報に応じた光照射を行って潜像を形成し、この潜像を現像器によって現像し、現像されたトナー像を記録媒体に転写して画像を形成することが行われている。
【0003】
一方、画像のカラー化に伴って、このような各画像形成プロセスが実行される画像形成ユニットを複数備え、シアン像、マゼンタ像、イエロー像、好ましくはブラック像の各色トナー像をそれぞれの感光体に形成し、各感光体の転写位置において無端状の中間転写体にこれらのトナー像を重ね合わせて転写することによりフルカラー画像を形成するタンデム方式のカラー画像形成装置も提案されている。
【0004】
このようなタンデム方式のカラー画像形成装置は各色ごとにそれぞれの画像形成部を有するため、高速化に有利である。
【0005】
以下に、タンデム方式の従来のカラー画像形成装置について説明する。
【0006】
図3は従来のカラー画像形成装置の構成を示す概略図である。
【0007】
図3において、カラー画像形成装置の本体1内にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像をそれぞれ形成するための画像形成ユニット2,3,4,5が配置され、これらの画像形成ユニット2〜5のそれぞれに対応して露光器6a,6b,6c,6dを備えている。画像形成ユニット2〜5は、露光器6a〜6dからのレーザビームの照射によってその周面に静電潜像を形成する感光体ドラム(感光体)2a,3a,4a,5aと、トナータンクから供給されるトナーを感光体ドラム2a〜5aに付着させて静電潜像をトナー像として顕像化する現像手段2b,3b,4b,5b等を備えたものである。
【0008】
画像形成ユニット2〜5の下側には、感光体ドラム2a,3a,4a,5a上に顕像化された各色トナー像が重ね転写してカラートナー像を形成す無端状の中間転写ベルト(中間転写体)7が矢印方向に走行可能に配置されている。中間転写ベルト7には、駆動ローラ8、テンションローラ9、4個の第1の転写ローラ10a,10b,10c,10d、従動ローラ11がループ内に配置されている。
【0009】
装置の下部には、用紙(記録媒体)Pが収納された給紙カセット13が設けられている。そして、用紙Pは、給紙ローラにより給紙カセット13から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0010】
用紙搬送路上には、従動ローラ11の位置で中間転写ベルト7の外周面と所定量にわたって接触して中間転写ベルト7上のカラー画像を用紙Pに転写する第2の転写ローラ12、用紙P上に転写されたカラー画像を用紙Pに定着する定着器14が配置されている。
【0011】
このような構成の画像形成装置において、中間転写ベルト7の表面には画像形成ユニット2〜5の感光体ドラム2a〜5aによってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が付着しカラー画像が形成される。そして、このトナーによるカラー画像は従動ローラ11と第2の転写ローラ12との間のニップ力によって、給紙カセット13から取り出された用紙Pに転写される。そして、用紙Pは定着器14に供給されてトナー像を定着した後に排紙される。
【0012】
このようなカラー画像形成装置において、画像形成ユニット2〜5は、第1の転写ローラ10a〜10dが下方に移動し、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間した後停止する。
【0013】
ここで、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間中は、中間転写ベルト7の状態が変化するため、この間に中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pへ転写されると転写ずれが起きる。この転写ずれ防止のため、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pへ転写完了後、第1の転写ローラ10a〜10dが下方へ移動し、感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7の接触が解除され、感光体ドラム2a〜5aを含む画像形成ユニット2〜5の回転駆動が停止する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような従来の技術においては、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙P上に転写完了後に感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7の離間が行われるため、感光体ドラム2a〜5a上のトナー像が中間転写ベルト7上に転写完了されているにもかかわらず感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7は接触しており、また、画像形成ユニット2〜5内の感光体ドラム2a〜5aと現像手段2b〜5b等は動作している。このため、感光体ドラム2a〜5aの寿命が短くなるという問題を有していた。
【0015】
そして、前述のように、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aが離間すると中間転写ベルト7の状態が変化して転写ずれが起きるため、印刷中に無闇に中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aとを離間させることもできない。
【0016】
そこで、本発明は、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることができるカラー画像成形装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のカラー画像形成装置は、回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されて周方向に回転し、各色トナー像に対応した静電潜像がそれぞれ形成される複数の感光体と、それぞれの感光体に対応して設置され、感光体上に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、感光体に接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写体と、中間転写体のループ内に各感光体に対応してそれぞれ配置され、感光体に中間転写体を圧接して感光体上の各色トナー像を中間転写体に転写する第1転写を行う第1の転写ローラと、記録媒体を中間転写体に押圧して中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体に転写する第2転写を行う第2の転写ローラと、一つの記録媒体に印刷される画像の最大印刷長が中間転写体の移動方向に対して最も下流側に位置する第1転写の転写点から中間転写体の移動方向に第2転写の転写点までの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の記録媒体へ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該記録媒体の直前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを相互に離間させる離間手段とを備えた構成としたものである。
【0018】
このように、1回の印刷ジョブにおける全ての第1転写が完了した後で最後の第2転写開始前であって最後から1つ前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを離間させているので、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されて周方向に回転し、各色トナー像に対応した静電潜像がそれぞれ形成される複数の感光体と、それぞれの感光体に対応して設置され、感光体上に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、感光体に接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写体と、中間転写体のループ内に各感光体に対応してそれぞれ配置され、感光体に中間転写体を圧接して感光体上の各色トナー像を中間転写体に転写する第1転写を行う第1の転写ローラと、記録媒体を中間転写体に押圧して中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体に転写する第2転写を行う第2の転写ローラと、一つの記録媒体に印刷される画像の最大印刷長が中間転写体の移動方向に対して最も下流側に位置する第1転写の転写点から中間転写体の移動方向に第2転写の転写点までの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の記録媒体へ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該記録媒体の直前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを相互に離間させる離間手段とを備えたカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0020】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、離間手段は、第1の転写ローラを中間転写体から離れる方向に変位させる第1の動作、感光体を中間転写体から離れる方向に変位させる第2の動作の少なくとも何れかの動作で感光体と中間転写体とを相互に離間させるカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0021】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、感光体は、中間転写体と離間した後には回転を停止するカラー画像形成装置であり、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという作用を有する。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図1および図2を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0023】
図1は本発明の一実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図、図2は本発明の実施の形態1によるカラー画像形成装置の転写部の動作状態を連続して示す説明図である。
【0024】
図1において、カラー画像形成装置の本体1内にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像をそれぞれ形成するための画像形成ユニット2,3,4,5が順に配置され、これらの画像形成ユニット2〜5のそれぞれに対応して露光器6a,6b,6c,6dを備えている。画像形成ユニット2〜5は、露光器6a〜6dからのレーザビームの照射によってその周面に静電潜像を形成する像担持体としての感光体ドラム(感光体)2a,3a,4a,5aと、トナータンクから供給されるトナーを感光体ドラム2a〜5aに付着させて静電潜像をトナー像として顕像化する現像手段2b,3b,4b,5b等を備えたものである。周方向に回転する感光体ドラム2a,3a,4a,5aは、その回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されている。
【0025】
配列された画像形成ユニット2〜5の下側には、感光体ドラム2a,3a,4a,5a上に顕像化された各色トナー像が相互に重ね合わせ転写されてカラートナー像が形成される無端状の中間転写ベルト(中間転写体)7が矢印方向に走行可能に配置されている。中間転写ベルト7は、この中間転写ベルト7を走行させる駆動ローラ8、中間転写ベルト7に所定の張力を与えるテンションローラ9、各感光体ドラム2a〜5aに対応して配置されて中間転写ベルト7を各感光体ドラム2a〜5aに圧接して感光体ドラム2a〜5a上の各色トナー像を中間転写ベルト7に転写する第1転写を行う4個の第1の転写ローラ10a,10b,10c,10d、駆動ローラ8による中間転写ベルト7の回転により回転する従動ローラ11がループ内に配置され、これらを巡って矢印方向に周回駆動される。
【0026】
テンションローラ9は印刷期間では図においてスプリング(図示せず)によって付勢され右下に位置を移動することで中間転写ベルト7に張力を付与している。また非印刷期間では中間転写ベルト7と各ローラが長時間同じ位置で巻き付くことで巻癖が付かないようにテンションローラ8による中間転写ベルト7への張力の付与を解除している。
【0027】
装置の下部には、用紙(記録媒体)Pが収納された給紙カセット13が設けられている。そして、用紙Pは、給紙ローラにより給紙カセット13から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0028】
用紙搬送路上には、従動ローラ11の位置で中間転写ベルト7の外周面と所定量にわたって接触し、この中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像を用紙Pに転写する第2転写を行う第2の転写ローラ12、用紙P上に転写されたカラー画像をローラの狭持回転に伴う圧力と熱とによって用紙Pに定着する定着器14が配置されている。
【0029】
このような構成の画像形成装置において、先ず画像形成ユニット2の感光体ドラム2a上に画像情報のイエロー成分色の潜像が形成される。この潜像はイエロートナーを有する現像手段2bによりイエロートナー像として可視像化され、第1の転写ローラ10aにより中間転写ベルト7上にイエロートナー像として転写される(第1転写)。
【0030】
一方、イエロートナー像が中間転写ベルト7に転写されている間に、画像形成ユニット3ではマゼンタ成分色の潜像が形成され、続いて現像手段3bでマゼンタトナーによるマゼンタトナー像が顕像化される。そして、先の画像ユニット2でイエロートナー像の転写が終了した中間転写ベルト7にマゼンタトナー像が画像ユニット3の第1の転写ローラ10bにて転写され(第1転写)、イエロートナー像と重ね合わされる。
【0031】
以下、シアントナー像、ブラックトナー像についても同様にして画像形成が行われ、中間転写ベルト7に4色のトナー像の重ね合わせが終了する。
【0032】
中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像は、従動ローラ11と第2の転写ローラ12との間のニップ力によって給紙カセット13から給紙された用紙Pに一括転写される(第2転写)。そして、転写されたトナー像は定着器14で用紙Pに加熱定着され、この用紙P上にフルカラー画像が形成され、その後排紙される。
【0033】
ここで、本実施の形態のカラー画像形成装置では、中間転写ベルト7の移動方向に対して最も下流側に位置する感光体ドラム5aと中間転写ベルト7による第1転写の転写点Aから、中間転写ベルト7の移動方向に沿って用紙Pに対する第2転写の転写点Bまでの中間転写ベルト長をL、一つの用紙Pに印刷される画像(トナー像)の最大印刷長をL1とするとき、L1≦Lの場合に次のように動作する。
【0034】
すなわち、1回の印刷ジョブに対して用紙Pに順次印刷が行われ、最後から1つ前の用紙Pn−1への第2転写が行われているときには、図2(a)に示すように、中間転写ベルト7上には最後の用紙Pnへ転写されるトナー像の第1転写が行われている。
【0035】
ここで、L1≦Lであれば、図2(b)に示すように、最後の用紙Pnへ転写されるトナー像の第1転写が全て終了して転写点Aを通過した直後は、当該トナー像は転写点Aと転写点Bとの間に位置する。この場合において、同図に示すように、最後から1つ前の用紙Pn−1への第2転写が終了後して転写点Bを通過していれば、最後の用紙Pnに転写される中間転写ベルト7上のトナー像の先端が転写点Bへ到達するまでにインターバルができる。
【0036】
そこで、インターバルにおいて、図2(b)に示すように、第1の転写ローラ10a〜10dが矢印方向に移動して感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7との接触解除が離間手段によって開始され、図2(c)に示すように、中間転写ベルト7上に形成されたトナー像の先端が転写点Bに達するよりも早く離間が完了する。中間転写ベルト7と離間した感光体ドラム2a〜5aは回転を停止する。
【0037】
なお、テンションローラ9は感光体ドラム2a〜5a上のトナー像が中間転写ベルト7上に転写完了後も中間転写ベルト7にテンションを付与し続け、中間転写ベルト7上のトナー像が用紙Pnへ転写完了後、テンションを解除する。
【0038】
その後、図2(d)に示すように、中間転写ベルト7によるトナー像の供給タイミングに合わせて用紙Pnが送られ、転写点Bにおいて第2の転写ローラ12により当該トナー像が用紙Pnへ転写される。
【0039】
これによれば、第1の転写ローラ10a〜10dが移動する間に中間転写ベルト7上のトナー像は用紙Pnに転写されず、且つテンションローラ9の付勢が解除された後に中間転写ベルト7上のトナー像は用紙Pnに転写されないので、第1の転写ローラ10a〜10dが移動する間に発生する、あるいはテンションが解除されたことにより発生する中間転写ベルト7の状態の変化は中間転写ベルト7上のトナー像の用紙Pnへの転写に影響しない。また、感光体ドラム2a〜5aは、1回の印刷ジョブの完了を待たずに、最後の用紙Pnへの第1転写が終了した時点で中間転写ベルト7から離間する。
【0040】
したがって、中間転写ベルト7と感光体ドラム2a〜5aとの離間による中間転写ベルト7の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体ドラム2a〜5aの寿命を長くすることが可能になる。
【0041】
なお、以上の説明では、離間手段は、第1の転写ローラ10a〜10dを中間転写ベルト7から離れる方向に変位させる動作(第1の動作)で感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを相互に離間させているが、感光体ドラム2a〜5aを中間転写ベルト7から離れる方向に変位させる動作(第2の動作)で感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを離間させるようにしてもよい。また、第1の動作と第2の動作を併用して感光体ドラム2a〜5aと中間転写ベルト7とを離間させるようにしてもよい。
【0042】
なお、中間転写ベルト7の移動方向に対して最も下流側に位置する感光体ドラム5aと中間転写ベルト7による第1転写の転写点Aから中間転写ベルト7の移動方向に沿って用紙Pに対する第2転写の転写点Bまでの中間転写ベルト長よりも一つの用紙Pに印刷される画像(トナー像)の最大印刷長の方が長い場合には、離間手段はこのような動作は行わず、よって感光体ドラム2a〜5aは中間転写ベルト7から離反しないか、1回の印刷ジョブが完了した後に離間する。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、1回の印刷ジョブにおける全ての第1転写が完了した後で最後の第2転写開始前であって最後から1つ前の記録媒体への第2転写終了後に感光体と中間転写体とを離間させているので、中間転写体と感光体との離間による中間転写体の状態変化が印刷に影響を与えることがなくなり、転写ずれを防止しつつ感光体の寿命を長くすることが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるカラー画像形成装置の構成を示す概略図
【図2】本発明の実施の形態1によるカラー画像形成装置の転写部の動作状態を連続して示す説明図
【図3】従来のカラー画像形成装置の構成を示す概略図
【符号の説明】
2,3,4,5 画像形成ユニット
2a,3a,4a,5a 感光体ドラム(感光体)
2b,3b,4b,5b 現像手段
7 中間転写ベルト(中間転写体)
10a,10b,10c,10d 第1の転写ローラ
12 第2の転写ローラ
P 用紙(記録媒体)
Claims (3)
- 回転中心軸が相互に平行になるように一列に配置されて周方向に回転し、各色トナー像に対応した静電潜像がそれぞれ形成される複数の感光体と、
それぞれの前記感光体に対応して設置され、前記感光体上に形成された前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、
前記感光体に接触可能に配置されて走行する無端状の中間転写体と、
前記中間転写体のループ内に各感光体に対応してそれぞれ配置され、前記感光体に前記中間転写体を圧接して前記感光体上の各色トナー像を前記中間転写体に転写する第1転写を行う第1の転写ローラと、
記録媒体を前記中間転写体に押圧して前記中間転写体上に転写されたトナー像を前記記録媒体に転写する第2転写を行う第2の転写ローラと、
一つの前記記録媒体に印刷される画像の最大印刷長が前記中間転写体の移動方向に対して最も下流側に位置する第1転写の転写点から前記中間転写体の移動方向に第2転写の転写点までの長さ以下のとき、1回の印刷ジョブにおける最後の前記記録媒体へ転写されるトナー像の全ての第1転写が終了して第2転写開始前であって当該記録媒体の直前の前記記録媒体への第2転写終了後に前記感光体と前記中間転写体とを相互に離間させる離間手段とを備えたことを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記離間手段は、前記第1の転写ローラを前記中間転写体から離れる方向に変位させる第1の動作、前記感光体を前記中間転写体から離れる方向に変位させる第2の動作の少なくとも何れかの動作で前記感光体と前記中間転写体とを相互に離間させることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- 前記感光体は、前記中間転写体と離間した後には回転を停止することを特徴とする請求項1または2記載のカラー画像形成装置。
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