JP2004003665A

JP2004003665A - 逆止弁

Info

Publication number: JP2004003665A
Application number: JP2003155390A
Authority: JP
Inventors: Michael Kuhn; ミヒャエル　キューン; Ulrich Dr Mueller; ウルリヒ　ミュラー
Original assignee: Robert Bosch GmbH
Current assignee: Robert Bosch GmbH
Priority date: 2002-06-01
Filing date: 2003-05-30
Publication date: 2004-01-08
Also published as: US6968858B2; DE10224430A1; US20040007271A1

Abstract

【解決手段】逆止弁であって、入口ポートと出口ポートとを備えたケーシングが設けられており、該ケーシング内に内室が形成されており、該内室が入口側に弁座を有しており、該内室内に閉鎖体が運動可能に支承されており、該閉鎖体の運動が開放方向でストッパによって制限されており、逆止弁の閉鎖方向に作用する弁ばねが閉鎖体に作用するようになっている形式のものにおいて、逆止弁の開放時に流れによって閉鎖体７，２２に作用する合力１８が、開放方向１９に対して横方向の分力を有している。
【効果】従来公知の逆止弁では、閉鎖体がその終端位置に達する前は自由に振動することにより、騒音と圧力パルスとが生じるのに対して、本発明による逆止弁では、騒音発生が著しく減少される。
【選択図】　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、逆止弁であって、入口ポートと出口ポートとを備えたケーシングが設けられており、該ケーシング内に内室が形成されており、該内室が入口側に弁座を有しており、該内室内に閉鎖体が運動可能に支承されており、該閉鎖体の運動が開放方向でストッパによって制限されており、逆止弁の閉鎖方向に作用する弁ばねが閉鎖体に作用するようになっている形式のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
ドイツ連邦共和国特許第１９５０７３２１Ｃ２号明細書によってすでに、閉鎖体がその開かれた終端位置に達してその位置で緩衝されることにより振動および圧力パルスが抑制されるようになっている逆止弁が公知である。しかし閉鎖体は、この終端位置に達する前は自由に振動可能であり、その結果、騒音および圧力パルスが発生することがあり得る。
【０００３】
【特許文献１】
ドイツ連邦共和国特許第１９５０７３２１Ｃ３号明細書
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の逆止弁を改良して、閉鎖体の振動に起因する上記の騒音発生が、従来技術による逆止弁に比べて著しく減少されるようなものを提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の構成では、逆止弁の開放時に流れによって閉鎖体に作用する合力が、開放方向に対して横方向の分力を有しているようにした。
【０００６】
【発明の効果】
請求項１の特徴部に記載した特徴を有する本発明による逆止弁は、従来のものに比して、騒音発生が著しく減少されるように逆止弁が単純な形式で改善されるという利点を有している。閉鎖体の周りの非対称的な流れにより、この流れによって閉鎖体へ作用する合力が、開放方向に対して横方向の分力を有し、このことにより、閉鎖体案内部において強い摩擦と緩衝作用とが生ぜしめられる。この摩擦力は流れに比例しており、それゆえ逆止弁が通流される際にしか作用しない。従って、搬送停止時に閉鎖体が弁座内へ潜入することが確実に保証される。閉鎖体案内部内で作用する摩擦力によって、振動および圧力パルスが、終端位置での当接時だけでなく閉鎖体の全運動距離にわたって減少される。
【０００７】
従属請求項に記載した手段により、請求項１に記載した逆止弁の有利な構成および改良形が可能である。
【０００８】
閉鎖体の周りの非対称的な流れは、有利には、閉鎖体が非対称的に形成されていることによって、または閉鎖体を取り囲むケーシング壁が非対称的であることによって、例えば閉鎖体を取り囲むケーシング壁に開放方向に延びる通路が閉鎖体運動距離の少なくとも一部分にわたって設けられることによって、または閉鎖体のみならずこれを取り囲むケーシング壁が非対称的であることによって得られる。
【０００９】
同様に、閉鎖区分とこれに続く円筒形区分とから成る閉鎖体を設け、円筒形区分における平面取り部によって非対称性を得ると、有利である。
【００１０】
閉鎖区分を球、球区分または円錐台として形成すると、有利である。それというのは、両形状は弁座内への潜入時に自体位置決めされ、それゆえ確実なシールが行われるからである。同様に、球は高い精度で大量に大量生産品として安価に製作され得るので、閉鎖体を球として形成すると、有利である。
【００１１】
閉鎖区分をゴムまたはプラスチックから製作する利点は、弁座内への潜入時の閉鎖体の緩衝性が良好であることにある。
【００１２】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の３つの実施例を図面に簡略的に示して、以下の記載で詳細に説明する。
【００１３】
図１には本発明による逆止弁を示してある。この逆止弁は、１方向の流過方向でのみ流体により通流され得る。それゆえ、該逆止弁は、例えば内燃機関の、一般的には燃料ポンプを有する燃料供給装置で使用され得る。該燃料ポンプは燃料を加圧下で内燃機関に搬送する。逆止弁はこの使用のために燃料ポンプと内燃機関との間に配置され、燃料ポンプの作動停止時に燃料が内燃機関から該燃料ポンプへ逆流することを防止する。これにより、内燃機関における燃料圧が維持される。
【００１４】
逆止弁はケーシング１を有している。該ケーシング１は入口ポート２と出口ポート３とを有しており、これらの両ポート２，３はそれぞれ内室４に接続されている。入口ポート２は入口通路５に通じており、該入口通路５はその他端で例えば円錐形の弁座６へ移行している。該弁座６は、内室４の第１の端壁２３内に設けられており、内室４内には閉鎖体７が運動可能に支承されている。さらに、内室４は、出口ポート３に接続された出口通路１５を有している。内室４の横断面は円筒形である。内室４は半径方向でケーシング壁１６によって制限されている。閉鎖体７は、逆止弁の閉鎖状態では、例えば円錐形の弁座６に接触している。閉鎖体７の運動は、開放方向１９でストッパ８によって制限される。閉鎖体７は、弁座６に面していて例えば半円形または円錐台形に形成された閉鎖区分９と、これに続いて設けられた円筒形区分１０とから成っており、該円筒形区分１０には平面取り部１１が設けられている。この場合、閉鎖区分９は例えばゴムまたはプラスチックから製作される。円筒形区分１０の直径は閉鎖区分の直径に比して大きくても、または同じでも、または小さくてもよい。円筒形区分１０に続いて案内ピン１２が設けられており、該案内ピン１２は、ケーシング１の案内孔１３内で案内される。閉鎖体７の円筒形区分１０とケーシング１の端壁２０とには、圧縮ばね（弁ばね）１４が当接しており、該圧縮ばね１４は閉鎖体７を弁座６の方向に押圧している。
【００１５】
弁座６の上流の燃料圧が所定値を上回ると、閉鎖体７は弁座６から持上げられる。逆止弁が開き、入口通路５、内室４および出口通路１５を介して燃料が通流する。その際、平面取り部１１によって、燃料の流れが閉鎖体７の周りを非対称的に通過する。この平面取り部１１は、図２では、図１のＩＩ−ＩＩ線に沿って断面した横断面で示してある。
【００１６】
ケーシング壁１６と円筒形区分１０との間の流れは、平面取り部１１の領域では、他の横断面内ほどには著しく加速されない。このことは、閉鎖体に作用する合力が開放方向１９に対して横方向の分力を有する結果をもたらす。この横方向の分力は、案内ピン１２と案内孔１３との間の比較的大きな摩擦力を生ぜしめ、このことが、閉鎖体７の全運動中の閉鎖体７の振動を減少させる。
【００１７】
例えば燃料ポンプの作動停止時に燃料圧が所定値を下回ると、逆止弁が再び閉鎖され、内燃機関への燃料搬送を停止する。
【００１８】
図３による逆止弁では、図１による逆止弁に対比して同じ部分または同様に作用する部分が、同じ指示符号で示してある。しかしこの場合、閉鎖体７の周りの非対称的な流れは、図１の逆止弁でのように平面取り部１１によって得られるのではなく、むしろ、円筒形区分１０が環状に円形に形成されていて、内室４のケーシング壁１６に閉鎖体７の開放方向１９に延びる通路１７が形成されていることによって得られる。図４には通路１７が、図３のＩＶ−ＩＶ線に沿って断面した横断面で示してある。この通路は、方形状、三角形状、丸みを有する形状又は類似した形状の横断面を有していてよい。この構成によってもやはり、閉鎖体７に作用する合力１８が開放方向１９に対して横方向の分力を有することになる。
【００１９】
図５による逆止弁では、図１から図４までによる逆止弁に対比して同じ部分、または同様に作用する部分が、同じ指示符号で示してある。図５による逆止弁が図１から図４までの逆止弁と異なる点は、閉鎖体７が、圧縮ばね１４によって弁座６内へ押圧される球２２として形成されていることにある。球２２の案内は、内室４の周部に分配して配置された複数のリブ２１によって行われる。閉鎖体７の周りの非対称的な流れは、閉鎖体としてのこの球２２では、非対称的なケーシング壁１６によって得られており、このことにより、閉鎖体７に作用する合力１８は、同様に開放方向１９に対して横方向の分力を有する。図６には、非対称的なケーシング壁１６が、図５のＶＩ−ＶＩ線に沿って断面した横断面で示してある。この横方向の分力は、球２２とリブ２１との間の比較的大きな摩擦力を生じるのに役立ち、このことが、閉鎖体７の全運動中の閉鎖体７の振動を減少させる。
【００２０】
もちろん、図１と図２とに記載の実施例および図３と図４とに記載の実施例から若干変化して、他の別の構成において逆止弁を次のように形成することもできる。すなわち、図１の実施例のように円筒形区分１０に平面取り部１１が設けられ、かつ付加的に図３による実施例のように内室４のケーシング壁１６に通路１７が設けられるように形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の１実施例による非対称的な閉鎖体を備えた逆止弁の断面図である。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図である。
【図３】本発明の別の１実施例による非対称的なケーシング壁を備えた逆止弁の断面図である。
【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図である。
【図５】本発明のさらに別の１実施例による非対称的なケーシング壁と、閉鎖体としての球とを備えた逆止弁の断面図である。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【符号の説明】
１　ケーシング、　２　入口ポート、　３　出口ポート、　４　内室、　５　入口通路、　６　弁座、　７　閉鎖体、　８　ストッパ、　９　閉鎖区分、　１０　円筒形区分、　１１　平面取り部、　１２　案内ピン、　１３　案内孔、　１４　圧縮ばね（弁ばね）、　１５　出口通路、　１６　ケーシング壁、　１７通路、　１８　合力、　１９　開放方向、　２０　端壁、　２１　リブ、　２２　球　、　２３　端壁

Claims

逆止弁であって、入口ポートと出口ポートとを備えたケーシングが設けられており、該ケーシング内に内室が形成されており、該内室が入口側に弁座を有しており、該内室内に閉鎖体が運動可能に支承されており、該閉鎖体の運動が開放方向でストッパによって制限されており、逆止弁の閉鎖方向に作用する弁ばねが閉鎖体に作用するようになっている形式のものにおいて、逆止弁の開放時に流れによって閉鎖体（７，２２）に作用する合力（１８）が、開放方向（１９）に対して横方向の分力を有していることを特徴とする逆止弁。
閉鎖体（７）が非対称的に形成されている、請求項１記載の逆止弁。
閉鎖体（７，２２）を取り囲む内室（４）が、円筒状のケーシング壁（１６）を有しており、該ケーシング壁（１６）内に、開放方向（１９）に延びている少なくとも１つの通路（１７）が形成されている、請求項１記載の逆止弁。
閉鎖体（７）が、弁座（６）に面した閉鎖区部（９）と、続いて下流に設けられている円筒形区分（１０）とから成る、請求項１から３までのいずれか１項記載の逆止弁。
閉鎖区分（９）が球区分として形成されている、請求項４記載の逆止弁。
閉鎖区分（９）が円錐台として形成されている、請求項４記載の逆止弁。
円筒形区分（１０）が平面取り部（１１）を有している、請求項４記載の逆止弁。
閉鎖区分（９）がゴムまたはプラスチックから製作されている、請求項５または６記載の逆止弁。
閉鎖体が球（２２）として形成されている、請求項１から３までのいずれか１項記載の逆止弁。
弁座（６）が円錐形に形成されている、請求項１から９までのいずれか１項記載の逆止弁。