JP4328022B2 - チェックバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、超高純度のガスが流れる環境において使用されるチェックバルブに向けられている。
【0002】
従来技術のチェックバルブは、バルブチャンバを形成すべく成形され、あるいは加工されたバルブハウジングを含む。バルブハウジングは、さらに外側位置からバルブチャンバまで延びるインレットおよびバルブチャンバから第2の外側位置まで延びるアウトレットを含むべく成形され、あるいは加工される。バルブチャンバに向かうインレットを囲むバルブハウジングの部分は、バルブシートを形成すべく構成される。さらに従来技術のバルブは、バルブシートとシール係合すべく構成され、バルブチャンバへの流入をブロックするバルブエレメントを包含する。一方、バルブエレメントは、バルブシートから移動することが可能であり、インレットからバルブチャンバへの流入を可能にする。
【0003】
さらに従来技術のチェックバルブは、バルブエレメントにバルブシートとのシール係合を強制するバイアス部材を含んでいる。つまり、従来技術のチェックバルブは、通常の状態で閉塞ポジションにあることが前提になっている。しかしながら従来技術のチェックバルブのバルブエレメントは、インレット内の流体圧によって印加される力がバイアス部材によって印加される力を超えるとバルブシートから離れ、開放ポジションに移動する。従来技術のチェックバルブは、下流の位置において生成された夾雑物が、加圧されていないラインを通り、上流の位置に流れることを防止する必要がある状態においてしばしば使用される。
【0004】
多くの工業プロセスが、非常に高純度の指定ガスの流れを必要とする。これらの環境において使用されるチェックバルブは、周囲環境からバルブチャンバへの周囲エアの流入を阻止しなければならない。バルブチャンバは、従来技術のバルブハウジングのコンポーネントを係合面全体にわたって溶接することにより、確実にシールすることができる。しかしながら、溶接の間に発生する熱は、バイアス部材のパフォーマンスおよび寿命に影響を及ぼす可能性がある。それに加えて、溶接物からの夾雑物がバルブに到達する可能性もある。
【0005】
従来技術のチェックバルブは、ディスク形状のバルブエレメントを使用しており、それが実質的にディスクの対称軸に沿って移動すべく意図されている。従来技術のバルブのディスク形状のバルブエレメントは、バルブの開放に続いて、かなりの時間にわたって非常に不快なノイズを発生することが知られている。このノイズは、従来技術のチェックバルブのバルブチャンバ内におけるディスク形状のバルブエレメントのフラッターに帰属すると考えられている。
【0006】
チェックバルブには、インレット内の流体圧に迅速に応答することが望まれている。しかしながら同時に、従来技術チェックバルブのバイアス部材によって充分に強い力を印加し、確実なシールを得ることも望まれている。これらの一見して相反する目的は、通常、シール力を優先して解決される。つまり、多くの従来技術のチェックバルブによって提供される開放応答は、比較的遅い。
【0007】
以上を鑑み本発明は、超高純度のガスが流れる環境においての使用によく適したチェックバルブを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の別の目的は、開放の間および開放後のノイズの生成を防止するチェックバルブを提供することとする。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、インレットの確実なシールを提供する一方において妥当な迅速さの開放応答を可能にするチェックバルブを提供することとする。
【0010】
本発明は、第1のハウジングコンポーネントおよび第2のハウジングコンポーネントから形成されるバルブハウジングを有するチェックバルブに向けられている。第1のハウジングコンポーネントは、このバルブに対するインレットおよびバルブチャンバの一部を形成すべく構成されている。第2のハウジングコンポーネントは、このバルブからのアウトレットおよびバルブチャンバの一部を形成すべく構成されている。第1および第2のハウジングコンポーネントは、互いに結合可能であり、結合して囲まれた形のバルブチャンバを形成し、このバルブチャンバは、このバルブに向かうインレットおよびこのバルブから出るアウトレットのみと連通する。第1および第2のハウジングコンポーネントの結合部分は、互いに入れ子になる形に構成してもよく、入れ子の外側になるハウジングコンポーネントのエンドと、入れ子の内側になるハウジングコンポーネントを溶接することができる。溶接物は、バルブチャンバを周囲環境から確実にシールし、その一方でこの溶接物の位置は、バルブチャンバ内に溶接物が到達して汚染されることを実質的に防止する。
【0011】
第2のハウジングコンポーネントの部分には、実質的にバルブチャンバとバルブのアウトレットの間の境界領域において、複数のガス流チャンネルが成形もしくは加工される。第2のハウジングコンポーネントのガス流チャンネルは、後述するバルブエレメントによってバルブのアウトレットがブロックされることを防止する。
【0012】
さらに本発明のチェックバルブは、バルブチャンバ内に移動可能に配置される実質的にディスク形状のバルブエレメントを備える。このバルブエレメントは、バルブチャンバに対するインレットを囲むバルブシートとシール係合し、実質的にこのバルブを通るガスの流れを禁止するように構成される。このため、バルブエレメントは、バルブシートとシール係合するためのシールリングがマウントされるシール面を備えることがある。バルブエレメントの外側周縁は、バルブエレメントがバルブシートとシール係合する位置から離れたとき、バルブエレメントを回り込むガスの流れを許容すべく寸法決定および/または構成が行われている。より詳細に述べれば、バルブチャンバは、実質的に円柱状に形成された内側表面を有し、バルブエレメントは、実質的に円柱状に形成された外側表面を有し、バルブエレメントの円柱状に形成された外側表面はバルブチャンバの円柱状に形成された内側表面より充分に小さく、それらの間のガスの流れが許容される。それに変えてバルブハウジングおよび/またはバルブエレメントを、バルブエレメントがバルブへのインレット周囲とシール係合する位置から離れたとき、ガスの流れを提供するガス流チャンネルを備える形に構成してもよい。
【0013】
本発明のチェックバルブは、さらに、バルブエレメントとバルブハウジングの間に延びる実質的にディスク形状のスプリングを含む。このスプリングは、バルブエレメントをバルブシートの方向に強制して、それとシール係合させるべく構成され、配置される。スプリングは、スタンピング、マシン加工および/または成形による実質的な平板ディスクとすることが可能であり、スプリングの、バルブエレメントに接続される部分と、スプリングの、バルブハウジングに接続される部分の間には、複数のレッグが延びている。スプリングのレッグ間の領域は、バルブエレメントがバルブシートとシール係合する位置から離れているとき、インレットからアウトレットに至るガスの流れを提供する。スプリングのレッグは、好ましくは半径方向から逸れる方向に延び、実質的に螺旋となる部分を含む。つまり、スプリングの半径方向内側の部分と半径方向外側の部分は、互いに容易に、相対的に逸れることができる。
【0014】
ディスク状のスプリングのレッグは、好ましくはスプリングの軸まわりに、非対称に離隔する。たとえば、スプリングに2本のレッグを備え、スプリングの内側または外側の位置から延びる互いの間の角度を約120°にする。つまり、バルブエレメントとバルブハウジングの間に、スプリングのレッグがない大きな円弧状の部分ができる。このような構成の結果、バルブハウジングとバルブエレメントの間のスプリングによって印加される力が非対称または不均一になる。これらの不均一な力は、ノイズを生成するバルブエレメントのフラッターの原因となるバルブエレメントにおける共振条件の発生を実質的に抑える。この結果、本発明のバルブは、実質的に従来技術のバルブより静かになり、実質的に改善された作業環境をもたらす。これに加えて、このスプリングにより達成される非対称の荷重は、まず、スプリングの一方の側をバルブハウジングとのシール係合から持ち上げる。その後、バルブエレメントの残りの部分が、シール係合から持ち上がるこの最初の動きに迅速に追随する。この特性は、概略で述べれば、吸盤を軸方向に引いて吸盤を表面からはがすのではなく、最初に吸盤の一端を持ち上げる方法にたとえられる。つまり、本件チェックバルブに使用されるスプリングは、非常に迅速な開放応答をもたらす。
【0015】
ディスク状スプリングは、中心部分をバルブエレメントに結合し、ディスク状スプリングの他の部分をバルブハウジングに結合することができる。より詳細に述べれば、スプリングの中央部分をバルブエレメントの2つのコンポーネントの間、すなわちバルブエレメントの長さ方向の軸近傍において互いにスタックされるコンポーネントの間に固定させる。同様に、スプリングの他の部分は、第1および第2のハウジングコンポーネントの間において固定すればよい。スプリングの構成および、バルブエレメントおよびハウジングコンポーネントと相対的なその配置は、スプリングについて前述した非対称の構成およびそこで言及したその利点に資することになる。それに加えて、このスプリングの配置は、ここで述べているように、スプリングを溶接の熱から遮断することを可能にする。
【0016】
使用においては、スプリングがバルブエレメントを強制して、通常状態ではバルブシートにバルブエレメントがシール係合し、バルブを閉塞する。加圧ガスがバルブハウジングのインレットに向けられると、バルブエレメントのシール面に力が働く。インレット内のガスによって印加される力が充分に大きければ、スプリングによる力に抗することになる。しかしながら、スプリングの非対称特性に起因して、このガスの力は、バルブエレメントの一方の側をバルブシートとシール係合する位置から持ち上げる。バルブエレメントの残りの部分は、迅速にこれに追随し、バルブエレメントがインレットから離れて完全に開放した状態となる。スプリングによって印加される非対称の力は、共振条件の成立を防止、つまりチャンバ内においてバルブエレメントのロッキングまたはフラッターを招き、不快なノイズを生成する共振条件の成立を防止する。開放する方向に向かうバルブエレメントの動きは、このバルブのアウトレットを囲む第2のハウジングコンポーネントの部分にバルブエレメントが当接するまで続く。しかしながら第2のハウジングコンポーネントにはチャンネルが形成されており、アウトレットの完全なブロックが回避され、軸に沿って整列したインレットとアウトレットの間のガスの連続的な流れが保証される。インレットに向かうガスの流れが停止もしくは大きく減少すると、スプリングによりバルブエレメントが、バルブハウジングとシール係合する位置まで戻される。スプリングの非対称構成は、バルブエレメントの一方の側をまずバルブハウジングに接触させることになる。しかしながら、バルブエレメントの残りの部分が迅速に移動し、バルブハウジングとのシール係合が完成される。
【0017】
図1および2において、番号10は、本発明に従ったチェックバルブ全体を指す。図2を参照するともっともよくわかるが、チェックバルブ10は、第1のハウジングコンポーネント14および第2のハウジングコンポーネント16からなるバルブハウジング12を有する。
【0018】
図4にもっとも明確に表されているように、第1のハウジングコンポーネント14は、概して段付きの円柱構成であり、長手方向の一方のエンド19に達するインレット18およびインレット18からその反対側の、第1のハウジングコンポーネント14のエンド21に向かって延びる第1のチャンバ凹部20を包含する。第1のチャンバ凹部20は、インレット18の軸と実質的に垂直配置となるバルブシート22を含む。第1の円柱チャンバウォール24は、インレット18と同軸に形成され、内径「a」を有する。ストップウォール26は、第1の円柱チャンバウォール24の、バルブシート22から離れる側のエンドから半径方向外側に延びている。このストップウォール26は、第1および第2のハウジングコンポーネント14および16の係合の限界を定めるが、それについては後述する。ストップウォール26からは、円柱係合ウォール28が第1のハウジングコンポーネント14の、インレット18とは反対側のエンド21まで延びている。円柱係合ウォール28は、第1の円柱チャンバウォール24の内径「a」を超える内径「b」を有している。
【0019】
図5および6を参照すると、第2のハウジングコンポーネント16もまた、概して段付きの円柱構成であり、円柱チャンバウォール32によって限界が定められた第2のチャンバ凹部30を包含することがわかる。円柱チャンバウォール32は、実質的に平坦であり、実質的に第2のハウジングコンポーネント16の軸と垂直に配される環状エンド面34を有する。円柱チャンバウォール32は、第1のハウジングコンポーネント14における第1のチャンバ凹部20の内径「a」と実質的に等しい内径「a」を有する。それに加えて、円柱チャンバウォール32は、第1のハウジングコンポーネント14における円柱係合ウォール28の内径「b」と概略等しいかそれよりわずかに小さい外径を有する。つまり、第2のハウジングコンポーネント16の円柱チャンバウォール32を、第1のハウジングコンポーネント14の円柱係合ウォール28内に入れ子にして図2に示したような実質的に閉じたチャンバを形成することができる。この第1のハウジングコンポーネントと第2のハウジングコンポーネントの入れ子係合は、第2のハウジングコンポーネントの円柱チャンバウォール32のエンド面34と、第1のハウジングコンポーネント14のストップ面26の間における係合によって制限される。
【0020】
第2のハウジングコンポーネント16はさらに、第1のチャンバ凹部30から第2のハウジングコンポーネント16の軸方向反対側のエンド39まで延びているアウトレット38を含んでいる。第2のチャンバ凹部30とアウトレット38の境界面における第2のハウジングコンポーネント16の部分は、角度的に間隔を設けられた複数のアーチ形のチャンネル40によって特徴付けられ、これらのチャンネルは、互いにストップウォール42によって分けられている。チャンネル40の半径方向外側のエンドは、図6に示されるように、直径「c」を有する円の軌跡をもたらす点となる。
【0021】
チェックバルブ10は、さらにポペット46およびシールリング48からなるバルブエレメント44を含んでいる。ポペット46は、図7および8に示されるように、実質的に平坦なシール面50を有する実質的にディスク状のエレメントであり、その外径「d」は、第1および第2のハウジングコンポーネント14および16それぞれの、第1および第2のチャンバ凹部20および30の内径「a」より小さい。寸法「a」と「d」の間の差は、ポペット46とバルブハウジング12の間の合計の環状面積を、少なくともインレット18およびアウトレット38の断面積に等しくし、後述するように、バルブエレメントアセンブリ44が開放状態にあるとき、実施的にバルブを通るガスの流れを妨げないことを保証する。シール面50は、さらに、わずかにダブテール形状の構成を有する環状の溝52によって特徴付けられる。溝52は、このダブテール形状の構成によって弾力性のある実質的に不活性なVitron(ビトロン)等の材料から構成されたシールリング48を保持する。
【0022】
シール面50と反対側のポペット46の部分は、シール面50と実質的に平行に配されるスプリングサポート面54を含む。このスプリングサポート面54からは、軸方向にバックストップサポート56が延びている。バックストップサポート56は、概して凹状のエンド58を有し、それが後述するようにバックストップサポート56の機械的な変形、スタッキング、または溶接を容易にする。
【0023】
さらにチェックバルブ10は、実質的に不活性であり、所望のスプリング特性をもたらす硬い金属材料の実質的な平板から形成されたディスクスプリング60を含んでいる。たとえばこのディスクスプリング60は、厚さが約0.007インチのElgiloy(エルジロイ)金属合金から形成することができる。ディスクスプリング60は、図11に示されるように、実質的に円形であり、実質的に環状の外側サポートリム62、環状の内側サポートリム64、およびこれらの間に延びるスプリングレッグ66を備える。外側サポートリム62は、外径「e」を有し、これはチャンバ凹部20および30の内径「a」より大きいが、第1のハウジングコンポーネント14の保持ウォール28の内径「b」よりわずかに小さい。つまり、後述するが、スプリング60の環状の外側サポートリム62は、第1のハウジングコンポーネント14のストップウォール26に隣接して収まり、第2のハウジングコンポーネント16のエンド面34によってその位置に保持することができる。
【0024】
ディスクスプリング60の環状内側サポートリム64は、ポペット46のバックストップサポート56への入れ子状装着用に寸法設定された中心アパーチャ65を備える。さらに環状内側サポートリム64は、ポペット46のスプリングサポート面54の外径に概略で等しい外径を有している。
【0025】
スプリングレッグ66は、外側環状サポート62と環状内側サポート64の間に、実質的に螺旋状に延びている。より詳細に述べれば、スプリングレッグ66のそれぞれは、スプリング60の半径に対して約30°の角度で外側環状サポート62から延びる接合部分および、半径に対してわずかに角度が付けられた内側接合部分を備える。各スプリングレッグ66のこれらのエンドの間は、概略で円周に沿って延びる部分によってつながれている。概略で螺旋状になる各スプリングレッグ66の向きは、バルブが開閉するときの、環状外側サポートリム62と環状内側サポートリム64の間のたわみまたは軸方向の動きに適応できるように設定されている。
【0026】
スプリングレッグ66の間隔は、明らかにスプリング60の中心に対して等間隔ではない。より詳細に述べれば、これに示した実施例において、2本のスプリングレッグ60は、互いの間が約120°の角度で離隔されている。つまり、この実施例においては、スプリング60の軸まわりに等角度の配置を行った場合に備えられることになる第3のスプリングレッグ66が備えられていない。このスプリングレッグ66の非対称配置は、次に述べるように、本件チェックバルブに望まれるパフォーマンスに貢献する。
【0027】
チェックバルブ10は、さらに、ポペット46のバックストップサポート56に装着される寸法になっている中心アパーチャを有する概略で環状のバックストップ70を備えている。バックストップ70の外径は、スプリングサポート面54の外径と概略で等しい。
【0028】
チェックバルブ10の組み立てにおいては、まず、スプリング60の環状内側サポートリム64の中心アパーチャ内にバックストップサポート56を挿入し、スプリング60の環状内側サポートリム64がポペット44のスプリングサポート面54に当接するまでそれを押し込む。続いてバックストップ70をポペット44のバックストップサポート56の上にマウントする。その後、バックストップサポート56の凹部58に隣接する部分をバックストップ70に溶接し、あるいは外側に変形して、バックストップサポートにスプリング60を確実に保持させる。次に、シールリング48をポペット44のシール面50の環状の溝52に押し込む。
【0029】
続いて、ポペット46、シールリング48、スプリング60およびバックストップ70からなるサブアセンブリを、ポペット46のシール面50が第1のチャンバ凹部20のバルブシート22に上に配置されるように、第1のハウジングコンポーネント14の第1のチャンバ凹部20内に挿入する。この位置において、スプリング60の環状外側サポートリム62が第1のハウジングコンポーネント14のストップ面26上に配置される。次に第2のハウジングコンポーネント16の円柱チャンバウォール36を第1のハウジングコンポーネント14の係合ウォール28内に入れ子状にする。この入れ子係合は、第2のハウジングコンポーネント16のエンド面34がスプリング60の環状外側サポートリム62に確実に係合するまで行う。
【0030】
第1および第2のハウジングコンポーネント14および16の入れ子係合は、図2に示した位置において溶接物72を配置することによって互いに固定される。より詳細に述べれば、第1のハウジングコンポーネント14の係合ウォール28のエンド29と、それに対向する第2のハウジングコンポーネント16の境界面に溶接物72を配置する。溶接物72は、第1および第2のハウジングコンポーネント14および16の、互いにオーバーラップした領域の間に存在する微小な環状スペースにわずかに入り込む。しかしながら、第1および第2のハウジングコンポーネント14および16の入れ子係合によって、溶接物72はガスの流路と離され、溶接オペレーションに伴う熱もスプリング60から離隔される。結局、スプリング60のパフォーマンスが溶接の熱によって影響を受けることはない。このように、この構成においては、スプリングのパフォーマンスに影響を与えない方法を通じてバルブチャンバが周囲環境から確実にシールされ、スプリングが適正な位置に機械的に確実に固定される。
【0031】
バルブハウジング12、ポペット46およびスプリング60の相対的な寸法は、通常の状態で閉塞ポジションを設定すべくスプリングをバイアスする。しかしながら、チェックバルブ10のインレット18を通るガス流がポペット46のシール面50上に力を印加する。この力が充分に大きく、スプリング60によって印加されるバイアス力を上回ると、バルブハウジング12のバルブシート22から離れる方向にポペット46のシール面50を移動させる。スプリング60の非対称構成は、スプリングレッグ66からもっとも遠いポペット46のサイドを、最初にバルブシート22から持ち上げる。続いてポペット46の残りの部分がバルブシート22から持ち上がる。スプリング60のこの非対称構成は、従来技術のバルブにフラッターを招きノイズを発生させていた共振条件が発生することを防止する。ポペット46の移動は、バルブハウジング12に備わる、隣接するチャンネル40の間を区切る部分42のすべてにバックストップサポ−ト56が当接すると停止する。この開放状態において、ガスはインレット18からポペット46の外側周面をまわり、チャンネル40を通ってアウトレット38に流れる。インレット18においてガスの流れが止まると、スプリング60のバイアス力がポペット46のシール面50を戻し、そのシール面50が再びバルブシート22とシール係合する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従ったチェックバルブの軸方向分解断面図である。
【図2】 チェックバルブの組み立て状態における軸方向断面図である。
【図3】 図1の左側から見た第1のハウジングコンポーネントの端面図である。
【図4】 図3の4−4線に沿った断面図である。
【図5】 図1の左側から見た第2のハウジングコンポーネントの端面図である。
【図6】 図5の6−6線に沿った断面図である。
【図7】 図1の右側から見たポペットの端面図である。
【図8】 図7の8−8線に沿った断面図である。
【図9】 バックストップの端面図である。
【図10】 図9の10−10線に沿った断面図である。
【図11】 スプリングの平面図である。

Claims (5)

  1. チェックバルブ(10)において:
    互いに入れ子状に係合し、バルブチャンバ、該バルブチャンバへのインレット(18)、および該バルブチャンバからのアウトレット(38)を形成すべく構成された第1および第2のハウジングコンポーネント(14,16)からなるバルブハウジング(12)と;
    前記バルブチャンバ内に配置されるバルブエレメント(44)であって、該バルブエレメント(44)が前記インレット(18)を囲む前記ハウジング(12)の部分とシール係合する第1のポジションと、該バルブエレメント(44)が前記インレット(18)から前記バルブチャンバを通り、前記アウトレット(38)に向かう流れを許可する第2のポジションの間で移動可能なバルブエレメント;および、
    前記第1と第2のハウジングコンポーネント(14,16)の間に固定される環状の外側サポート(62)、および前記バルブエレメント(44)に固定結合される内側サポート(64)を有するディスクスプリング(60)であって、前記バルブエレメント(44)に、前記バルブハウジング(12)の前記インレット(18)を囲む部分とシール係合する状態を強制し、前記バルブエレメント(44)に対する前記バルブエレメント(44)を開く状態に強制する圧力に応じて変形するように構成されたディスクスプリング(60);を備え、
    前記スプリング(60)は、前記バルブエレメント(44)上に非対称の荷重を生成するために構成され
    前記インレット(18)および前記アウトレット(38)は、実質的に同軸にそろえられ、前記バルブハウジング(12)の部分によって形成される前記バルブチャンバは、前記インレット(18)と同心でそれを囲み、前記インレット(18)および前記アウトレット(38)が並べられる共軸と実質的に垂直な概して平坦なバルブシート(22)を含み、前記バルブエレメント(44)は、前記バルブシート(22)とシール係合すべく配置される実質的に平坦なシール面(50)および、その反対側の、前記ディスクスプリング(60)の中心部分(64)と固定係合するためのスプリング係合面(54)を有し、
    前記ディスクスプリング(60)は、係合してバルブハウジング(12)を形成する前記第1と第2のハウジングコンポーネント(14,16)の間に係合する外側サポート(62)、前記バルブエレメント(44)と係合する内側サポート(64)、および前記内側サポート(64)と前記外側サポート(62)の間に延びる、角度的に間隔が設けられた複数のレッグ(66)を有し、前記レッグ(66)は、前記ディスクスプリング(60)の各所に不均一な間隔で配置され、前記スプリング(60)によって、前記バルブエレメント(44)と前記ハウジング(12)の間に非対称な荷重が伝達される
    ことを特徴とするチェックバルブ。
  2. 前記第1および第2のハウジングコンポーネント(14,16)は、前記スプリング(60)が実質的に溶接間に発生する熱によって影響されないように、前記スプリング(60)から離れた位置において、前記入れ子状に係合されて溶接され、かつシールされることを特徴とする前記請求項1記載のチェックバルブ(10)。
  3. 前記スプリング(60)の前記内側および外側サポート(62,64)は、実質的に環状のリムであり、それにおいて前記複数のレッグ(66)は、互いの間の間隔が約120°に設定された2本のレッグ(66)からなり、前記レッグ(66)は、前記内側サポートリム(64)と前記外側サポートリム(62)の間において半径方向から逸れて延びることを特徴とする前記請求項4記載のチェックバルブ(10)。
  4. 前記第1および第2のハウジングコンポーネント(14,16)のそれぞれは一体構成であり、前記アウトレット(38)は前記第2のハウジングコンポーネント(16)を通って延び、前記第2のハウジングコンポーネント(16)の前記アウトレット(38)を囲む部分は、前記第2のハウジングコンポーネント(16)に角度的に間隔を離して形成される複数のアーチ形のチャンネル(40)を有し、前記チェンネル(40)の間の前記第2のハウジングコンポーネント(16)の部分は、前記バルブエレメント(44)が、前記バルブエレメント(44)の前記第2のポジションにあるとき係合する部分を構成し、前記第2のハウジングコンポーネント(16)の前記チャンネル(40)は、前記第2のハウジングコンポーネント(16)の前記バルブエレメント(44)と係合する部分を超えて半径方向に延び、前記バルブエレメント(44)が前記第2のポジションにあるときの前記バルブチャンバから前記アウトレットへ(38)の流れに適合することを特徴とする前記請求項1記載のチェックバルブ(10)。
  5. 前記第1のハウジングコンポーネント(14)は、前記インレット(18)と連通する実質的に円柱状の第1のチャンバ凹部(20)、前記インレット(18)から間隔を置いた位置において前記第1のチャンバ凹部(20)から外側に延びるストップウォール(26)、および前記第1のチャンバ凹部(20)から離れる方向に、前記ストップウォール(26)から延びる円柱係合ウォール (28)を備え;かつ、
    前記第2のハウジングコンポーネント(16)は、第2のチャンバ凹部(30)を形成する円柱状のチャンバウォール(32)を有し、前記第1のハウジングコンポーネント(14)の前記円柱係合ウォール(28)内に入れ子状に係合すべく配置され、その結果、前記第1および第2のチャンバ凹部(20,30)がバルブチャンバを形成することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載したチェックバルブ(10)。
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