JP2012211654A - 逆止弁 - Google Patents

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Hiroshi Wakao
宏 若生
Masaki Ueno
正樹 上野
Atsushi Maruyama
敦士 丸山
Yasuo Naoi
康夫 直井
Ichiro Sudo
一郎 須藤
Takashi Watabe
尚 渡部
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Abstract

【課題】製造しやすく、かつ、耐久性を劣化させずに、脈動を抑制できる逆止弁を提供する。
【解決手段】ハウジング2の燃料流路11内に、ハウジング2の出入口の差圧に応じて移動する内通路部品51を設け、この内通路部品51の下流端は、入口2Aに連通する開口部55を有する内通路弁座57を有し、入口2Aの流体圧が出口2Bの流体圧よりも高くなると、ハウジング弁座7の開口部5よりも下流側に突出して弁体となるボール3を下流側に押し出すようにした((4),(5)工程)。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハウジングの流路内に、入口に連通する開口部を有するハウジング弁座を形成し、このハウジング弁座に対し離間/当接する弁体を設けた逆止弁に関する。
自動二輪車や四輪自動車等の燃料供給システムや油圧回路等の流体供給系では、流体の圧力が過大になるのを防止するために種々の圧力制御装置が用いられている。このような圧力制御装置には、ハウジングの流路内に、入口に連通する開口部を有するハウジング弁座を形成し、このハウジング弁座に対し離間/当接する弁体を設けた逆止弁がある(例えば、特許文献1参照)。
この逆止弁では、液体の圧力が高いときに発生する脈動を低減するため、弁体を付勢するバルブスプリングを傾斜させる構成等を採用し、開弁時に弁体周囲における流体の流れを所定方向に片寄らせるようにしている。
特開平3−206332号公報
しかし、従来の構成では、逆止弁の内部構造を流路中心に対して左右非対称にするため、逆止弁のハウジングなどの部品を非対称に加工する必要が生じ、加工工数が増加してしまう。また、バルブスプリングの付勢力が片寄って作用するため、弁体の耐久性が劣ってしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、製造しやすく、かつ、耐久性を劣化させずに、脈動を抑制できる逆止弁を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、流体の入口(2A)と出口(2B)とを連通する流路(11)を備え、この流路(11)内に、入口(2A)に連通する開口部(5)を有するハウジング弁座(7)が形成されるハウジング(2)と、前記ハウジング(2)の出入口の差圧に応じて前記ハウジング弁座(7)に対し離間/当接し、前記ハウジング弁座(7)の開口部(5)を開閉する弁体(3)とを備える逆止弁において、前記ハウジング(2)の流路(11)内に、前記ハウジング(2)の出入口の差圧に応じて移動する内通路(51)を設け、この内通路(51)の下流端は、前記入口(2A)に連通する開口部(55)を有する内通路弁座(57)を有し、前記入口(2A)の流体圧が前記出口(2B)の流体圧よりも高くなると、前記ハウジング弁座(7)の開口部(5)よりも下流側に突出して前記弁体(3)を下流側に押し出すことを特徴とする。
上記構成において、前記内通路(51)は、前記流路(11)に沿って延在する円筒部(52)と、前記円筒部(52)の上流部に設けられ、径方向に拡がって前記円筒部(52)の出口面積よりも大の面積を有するフランジ部(53)とを備え、前記ハウジング(2)は、前記フランジ部(53)が下流方向へ移動した場合に、前記フランジ部(53)に係合して係合した位置よりも下流方向への移動を規制する規制部(17)を備えるようにしてもよい。
また、上記構成において、前記内通路(51)は、前記流路(11)の入口通路(11B)でガイドされつつ、前記入口通路(11B)との間に隙間通路(61)が形成され、前記弁体(3)が前記内通路(51)を閉じた状態で下流方向へ移動することによって、前記弁体(3)が前記ハウジング弁座(7)から離間して開弁するようにしてもよい。
また、上記構成において、前記フランジ部(53)は、前記規制部(17)に当接したときに前記隙間通路(61)を塞ぐようにしてもよい。
また、上記構成において、前記内通路弁座(57)の前記流体圧による開弁圧を、前記ハウジング弁座(7)の開弁圧より大きくしてもよい。
本発明では、ハウジングの流路内に、ハウジングの出入口の差圧に応じて移動する内通路を設け、この内通路の下流端は、流路の入口に連通する開口部を有する内通路弁座を有し、流路の入口の流体圧が出口の流体圧よりも高くなると、ハウジング弁座の開口部よりも下流側に突出して弁体を下流側に押し出すので、閉弁時は弁体が開口の大きいハウジング弁座に当接し、従来同様の安定した状態で閉弁することができ、かつ、開弁時は内通路が下流側に突出して弁体の周囲の空間を大きくし、弁体と内通路弁座の間を通過した流体の流速を低下させて脈動を抑制し、音を低減することができる。従って、脈動を低減するために逆止弁の内部構造を左右非対称構造にする場合に比して、製造しやすく、かつ、耐久性を劣化させずに、脈動を抑制できる。
また、内通路は、流路に沿って延在する円筒部と、この円筒部の上流部に設けられ、径方向に拡がって円筒部の出口面積よりも大の面積を有するフランジ部とを備え、ハウジングは、フランジ部が下流方向へ移動した場合に、フランジ部に係合して係合した位置よりも下流方向への移動を規制する規制部を備えるようにすれば、内通路に作用する下流方向への力を、弁体に作用する下流方向への力よりも多くし、流体圧が高い時に内通路をハウジングに係合して固定し、内通路の振動を防止することができる。
また、内通路は、流路の入口通路でガイドされつつ、入口通路との間に隙間通路が形成され、上記弁体が内通路を閉じた状態で下流方向へ移動することによって、弁体がハウジング弁座から離間して開弁するようにすれば、内通路を円滑に下流方向に移動させて円滑に開弁することができ、弁体を下流方向へ移動させて開弁させる点で開弁動作を従来と同じにすることができる。
また、フランジ部は、上記規制部に当接したときに上記隙間通路を塞ぐようにすれば、フランジ部を規制部に当接させる所定の圧力以上では隙間通路が塞がれた状態に保持され、弁体が内通路弁座から離間することで開弁され、内通路部品周辺の空間部を利用して流速を低下させることができる。
また、内通路弁座の流体圧による開弁圧を、ハウジング弁座の開弁圧より大きくするようにすれば、共通の一つの付勢部材で2つの開弁圧をバランス良く制御できる。
本発明の実施形態に係る逆止弁の閉弁状態を示す図である。 逆止弁の開弁状態を示す図である。 逆止弁が閉弁から開弁に切り替わるときの工程を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る逆止弁(圧力制御装置)の閉弁状態を示す図であり、図2は、逆止弁の開弁状態を示す図である。
この逆止弁1は、自動二輪車の燃料供給系に使用され、燃料ポンプからエンジンに供給される燃料(流体)が逆方向に流れることを防止し、燃料の圧力を所定レベルに調整する。
逆止弁1は、金属製或いは樹脂製のハウジング2内に、弁体を構成するボール3とバルブスプリング(付勢部材)4とを収容した構成となっている。ハウジング2は、円筒部品で形成され、その内部が、燃料の入口2Aと出口2Bとを連通する断面円形の燃料流路11となっている。なお、図中、符号L0は、ハウジング2の中心軸を示している。
燃料流路11は、上流側から順に、燃料の入口2Aに連なる大径流路(以下、「上流側大径流路」と言う)11A、この上流側大径流路11Aよりも小径の小径流路11B、よりも大径の大径流路(以下、「下流側大径流路」と言う)11Cとを備えており、下流側大径流路11Cの下流側端部が燃料の出口2Bとなっている。
下流側大径流路11C内には、ボール3とバルブスプリング4とが収容される。下流側大径流路11Cの小径流路11B側の端部は、ボール3よりも小径の開口部5を有し、この開口部5の外周縁部がボール3を受ける環状のハウジング弁座7となっている。
つまり、この燃料流路11では、弁体を構成するボール3に対して上流側に、上流側大径流路11A及び小径流路11Bが位置し、これらが燃料流路11の入口通路を構成し、ボール3に対して下流側に下流側大径流路11Cが位置し、この下流側大径流路11Cが燃料流路11の出口通路を構成している。
ハウジング弁座7の開口部5は、小径流路11B及び上流側大径流路11Aを介して燃料の入口2Aと連通する。図1に示すように、ボール3がハウジング弁座7に当接した状態では、ボール3によって開口部5が塞がれ、燃料流路11が閉鎖される。
このハウジング弁座7には、内周端のエッジを塑性変形させてバルブ面が形成されており、ボール3はこのバルブ面に密着することによってボール3がハウジング弁座7と隙間なく当接し、ハウジング弁座7の開口部5を確実に閉塞させることができる。
下流側大径流路11Cの下流側端部には、リング状のストッパー(スプリングストッパ)8が固定されている。このストッパー8の中央部には、燃料の出口2Bと下流側大径流路11C内とを連通する連通孔9が形成されている。このストッパー8の上流側の面(下端面)には、バルブスプリング4の一端が当接する。
バルブスプリング4は、圧縮コイルばねからなり、その他端がボール3に当接し、ボール3をハウジング弁座7に向けて押下する。このため、通常時(無負荷時)はボール3がハウジング弁座7に当接し、逆止弁1が閉弁される。
本実施形態では、ハウジング2の燃料流路11内に、ハウジング2の中心軸L0に沿って移動自在な内通路部品51が設けられる。
この内通路部品51は、円筒カラーで構成される円筒部52と、円筒部52の上流端に設けられて径方向に拡がるフランジ部53とを備えており、樹脂材料或いは金属材料で一体に形成されている。
円筒部52は、ハウジング2の小径流路11B内で中心軸L0に沿って移動自在に配置される。この円筒部52の外径は、小径流路11Bの内径よりも小さい径に形成され、これによって、円筒部52の外周面と小径流路11Bの内周面との間には、隙間通路61が形成される。
また、円筒部52の全長LAは、小径流路11Bの全長L1よりも長く形成されている。
フランジ部53は、小径流路11Bよりも大径で、円筒部52の出口面積よりも大の面積を有しており、上流側大径流路11A内で中心軸L0に沿って移動自在に配置される。このフランジ部53の外径LBは、上流側大径流路11Aの内径L2よりも小さく、上流側大径流路11Aとの間に略全周に渡って隙間dを有する長さに形成されている。
上流側大径流路11Aの内壁面には、上流側大径流路11Aの内側に向かって突出するストッパー(内通路ストッパー)15が固定されている。このストッパー15には、内通路部品51のフランジ部53がハウジング2の上流側に移動した場合にフランジ部53が当接する。これによって、フランジ部53が更に上流側へ移動することが規制され、ハウジング2からの脱落が防止される。
このストッパー15は、周方向に間隔を空けて複数(本実施形態では、4個)設けられており、各ストッパー15間に、フランジ部53と上流側大径流路11Aとの間の隙間dを開口させる。このため、フランジ部53が中心軸L0に沿って移動する際に、上流側大径流路11A内のフランジ部53に挟まれる隙間e(図1参照)内の燃料が上記隙間dを通ってスムーズに抜け、燃料がフランジ部53の移動を妨げないようになっている。
また、上記隙間dは、フランジ部53と上流側大径流路11Aとの間の上記隙間e(図1参照)を介して隙間通路61と連通している。
図1に示すように、フランジ部53がストッパー15に当接した位置では、内通路部品51の円筒部52の下流端が、ハウジング弁座7に当接したボール3よりも上流側に位置し、ボール3に接触しない。このため、ボール3をハウジング弁座7に安定して保持させることができる。
図2に示すように、フランジ部53が下流側に移動した場合、フランジ部53は、上流側大径流路11Aと小径流路11Bとの境を構成するフランジ受け部(規制部)17に当接した位置で止まる。つまり、ストッパー15とフランジ受け部17との間の距離が、内通路部品51の移動ストロークSAと一致しており、ストッパー15が内通路部品51の上流側への移動限界位置を規定し、フランジ受け部17が内通路部品51の下流側への移動限界位置を規定する。
言い換えれば、このストッパー15とフランジ受け部17の各々の位置を各々調整することによって、内通路部品51の移動ストロークSA及び移動範囲を設定することができる。
フランジ部53がフランジ受け部17に当接した位置(下流側の移動限界位置)では、内通路部品51の円筒部52の下流端が、ハウジング弁座7よりも下流側に距離SBだけ突出し、ボール3をハウジング弁座7よりも下流側に移動させる。
円筒部52の下流端は、入口2Aに連通する開口部55を有すると共にその開口部55の外周縁部がボール3を受ける環状の内通路弁座57となっている。この内通路弁座57の内径LCは、ハウジング弁座7の内径L3よりも小径に形成されている。図2では、この内通路弁座57がハウジング弁座7よりも下流側に移動することによって、ボール3が下流側に移動し、ハウジング弁座7から離間した状態となっている。
この内通路弁座57には、内周端のエッジを塑性変形させてバルブ面が形成されており、ボール3がこのバルブ面に密着することによってボール3が内通路弁座57と隙間なく当接し、内通路弁座57の開口部55を確実に閉塞させることができる。
ここで、内通路部品51のフランジ部53が下流側に移動する場合とは、ハウジング2の入口2Aから燃料が供給されて上流側から下流側に向かう圧力、つまり、燃料圧がフランジ部53に上流側から作用した場合である。この燃料圧は、内通路部品51を介してボール3にも作用するので、ボール3に作用する燃料圧がバルブスプリング4の付勢力よりも高くなれば、図2に示すように、ボール3が下流側に移動して内通路弁座57から離間する。これによって、逆止弁1が開弁し、燃料が下流側大径流路11Cを介して出口2Bへと流れる。
次に、この逆止弁1の動作を説明する。
図3は、逆止弁1が閉弁から開弁に切り替わるときの工程を左側から順に示している。
逆止弁1の上流に設けられる燃料ポンプが停止中の場合、入口2Aから燃料圧が作用しないので、図3の(1)工程に示すように、バルブスプリング4の付勢力によって、ボール3がハウジング弁座7に当接すると共に内通路部品51が上流側に待避する。この場合、ボール3によってハウジング弁座7の開口部5が閉塞されるので、逆止弁1が閉弁状態に保持される。
また、内通路部品51とハウジング2との間の隙間通路61の下流端は、ハウジング弁座7の開口部5に連通するため、図3の(1)工程、及び、次に説明する(2)工程では、この隙間通路61の下流端もボール3で閉塞される。
燃料ポンプが作動すると、入口2Aからの燃料圧が、内通路部品51のフランジ部53とボール3に作用するので、フランジ部53とボール3とを下流側(出口2B)に移動させる力が発生する。
本実施形態では、フランジ部53の面積が円筒部52の出口面積よりも大であるため、フランジ部53に作用する力の方が、ボール3に作用する力よりも高くなる。このため、図3の(2)工程に示すように、ボール3よりも先に内通路部品51が下流側へと移動し、内通路部品51の内通路弁座57がボール3に当接する位置まで移動する。この場合も逆止弁1が閉弁状態に保持される。
ここで、図3中、逆止弁1内の矢印は、逆止弁1の入口2Aに作用する燃料圧を示しており、この矢印の長さは燃料圧の大きさを示している。燃料圧は、燃料ポンプの作動開始から徐々に立ち上がるため、(2)工程から(5)工程にいくに従って徐々に大きくなっている。
(2)工程において、内通路部品51の内通路弁座57がボール3に当接すると、燃料圧によって生じる内通路部品51を下流側に移動させる力と、ボール3を下流側に移動させる力との合算が、バルブスプリング4に作用する。そして、この作用力がバルブスプリング4の付勢力を上回ると、内通路部品51とボール3とが一体で下流側に移動する。
この場合、図3の(3)工程に示すように、ボール3がハウジング弁座7から離間し、まず、内通路弁座57とハウジング弁座7とが同じ高さになる。このとき、内通路部品51とハウジング2との間の隙間通路61が、下流側大径流路11Cに連通するので、ボール3によるシール状態は解除される。このため、(3)工程中に矢印Mで示すように、入口2Aからの燃料の一部が、隙間d、e及び隙間通路61を経て出口2Bに向かって流れる。
この入口2Aからの燃料の一部が、隙間通路61を通って出口2Bに向かって流れることにより、内通路部品51がボール3から離れて暴れることなく下流側に移動し、円滑に開弁することができる。
なお、この隙間通路61の開口面積は小さく、ボール3と内通路弁座57との間のシール状態が保たれるため、入口2Aからの燃料は殆ど出口2Bに流れず、実質的には流れていないとみなすことができる。
内通路部品51がボール3を更に押し出すと、図3の(4)工程に示すように、内通路部品51のフランジ部53がフランジ受け部17に当接し、内通路部品51のそれ以上の下流側への移動が規制される。この場合、フランジ部53によって、内通路部品51とハウジング2との間の隙間通路61の上流端が閉塞されるので、この隙間通路61から出口2Bへは燃料が流れない。
一方、この(4)工程では、内通路部品51の内通路弁座57がハウジング弁座7よりも下流側に距離SBだけ突出するので、この距離SBだけバルブスプリング4が縮められた状態となる。つまり、内通路部品51及びボール3には、バルブスプリング4を距離SBだけ縮める力に相当する比較的高い燃料圧が作用している。
この場合、燃料圧によって生じるボール3を下流側に移動させる力が、距離SBだけ縮められたバルブスプリング4の付勢力よりも更に大になるまでは、ボール3が内通路弁座57に当接した状態に保持されるので、逆止弁1は閉状態に保持される。
そして、燃料圧が更に増大し、この燃料圧によって生じるボール3を下流側に移動させる力が、バルブスプリング4の付勢力よりも大になると、ボール3によりバルブスプリング4を更に縮める。このため、図3の(5)工程に示すように、ボール3が内通路弁座57から離間し、内通路部品51内と下流側大径流路11Cとが連通する。これによって、入口2Aと出口2Bとが連通し、逆止弁1が開弁する。
本構成では、ハウジング2の小径流路11B内に、ハウジング2の出入口の差圧に応じて移動する内通路部品51を有するので、この内通路部品51の内通路弁座57の開口部55が、ハウジング弁座7の開口部5よりも開口面積が小さくなる。上記したように、図3の(1)工程〜(2)工程では、ボール3が、内通路弁座57に比して大開口を有するハウジング弁座7に当接して逆止弁1を閉弁するので、ボール3が安定し、逆止弁1を安定した状態で閉じることができる。
逆止弁1が開弁する場合には、図3の(5)工程に示すように、内通路弁座57がハウジング弁座7よりも下流側に突出してボール3を押し出すので、内通路弁座57とボール3との境界に位置する内通路弁座57の外周に空間部αが形成される。このため、内通路部品51と下流側大径流路11Cとの連通路が、上記空間部αの分だけ広くなり、この連通路を通過した燃料の流速が低下する。この流速の低下によりボール3の振動、及び、燃料の脈動が抑制され、ボール3等の振動によって生じる音も低減され、逆止弁1から発生する音を低減することも可能になる。
また、本構成では、ボール3と内通路部品51とを一体に移動させた後に(図3の(1)〜(4)工程)、逆止弁1が開弁するので(図3の(5)工程)、逆止弁1を開弁するには、ボール3と内通路部品51の両方を移動させる燃料圧が発生する必要がある。
これに対し、内通路部品51を備えない従来の構成では、ボール3だけを移動させる力が発生すれば逆止弁1が開弁するので、図3の(3)工程に対応する燃料圧が発生したときに逆止弁1が開弁してしまう。すなわち、本構成では、この(3)工程のときよりも高い燃料圧、より具体的には、ボール3と内通路部品51の両方を移動させる燃料圧が発生したときに開弁するので、開弁圧を高めることができ、開弁圧が安定し、かつ、開弁タイミングを安定させることができる。
また、上記(3)工程があることによって内通路部品51がボール3から離れて暴れることなく、開弁できる。
また、本構成では、内通路部品51によって流路が細くなっているため、入口2A側に露出するボール3の表面積が、内通路部品51を備えない場合よりも狭くなっており、この狭くなった分だけボール3を下流側に移動させるための燃料圧を高めることができると共に、上流側大径流路11Aから内通路部品51内へ流れる燃料を層流にすることができ、流れをスムーズにすることができる。なお、内通路部品51内では、上流側大径流路11Aよりも流速が上がるが、流量が少ないため、振動は発生しにくい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ハウジング2の燃料流路11内に、ハウジング2の出入口の差圧に応じて移動する内通路部品51を設け、この内通路部品51の下流端は、入口2Aに連通する開口部55を有する内通路弁座57を有し、入口2Aの流体圧が出口2Bの流体圧よりも高くなると、ハウジング弁座7の開口部5よりも下流側に突出して弁体となるボール3を下流側に押し出すので、閉弁時はボール3が開口の大きいハウジング弁座7に当接し、従来同様の安定した状態で閉弁することができ、かつ、開弁時は内通路部品51が下流側に突出してボール3周囲の空間を大きくし、ボール3と内通路弁座57の間を通過した流体の流速を低下させて脈動を抑制し、音を低減することができる。
従って、脈動を低減するために逆止弁の内部構造を左右非対称構造にする場合に比して、製造しやすく、かつ、耐久性を劣化させずに、脈動を抑制できる逆止弁1を提供することが可能になる。
また、内通路部品51は、燃料流路11に沿って延在する円筒部52と、円筒部52の上流部にて径方向に拡がって円筒部52の出口面積よりも大の面積を有するフランジ部53とを備え、ハウジング2は、フランジ部53が下流方向へ移動した場合に、フランジ部53に係合して係合した位置よりも下流方向への移動を規制するフランジ受け部(規制部)17を備えるので、内通路部品51に作用する下流方向への力を、ボール3に作用する下流方向への力よりも多くし、流体圧が高い時に内通路部品51をハウジング2に係合して固定し、内通路部品51の振動を防止することができる。
また、内通路部品51は、燃料流路11の入口通路の一部を構成する小径流路11Bの壁面でガイドされつつ、入口通路との間に隙間通路61が形成され、ボール3が内通路弁座57を閉じた状態で下流方向へ移動することによって、ボール3がハウジング弁座7から離間して開弁するので、内通路部品51を円滑に下流方向に移動させて円滑に開弁することができ、ボール3を下流方向へ移動させて開弁させる点で開弁動作を従来と同じにすることができる。
また、フランジ部53は、フランジ受け部(規制部)17に当接したときに上記隙間通路61を塞ぐので、フランジ部53をフランジ受け部17に当接させる所定の圧力以上では隙間通路61が塞がれた状態に保持され、ボール3が内通路弁座57から離間することで開弁され、内通路部品51周辺の空間部αを利用して流速を低下させることができる。
また、本実施形態では、内通路弁座57の流体圧による開弁圧がハウジング弁座7の開弁圧より大きいので、共通のバルブスプリング4で2つの開弁圧をバランス良く制御できる。
さらに、ボール3をハウジング弁座7に向けて付勢するバルブスプリング4は、内通路弁座57がハウジング弁座7の開口部5よりも下流側に突出してボール3を下流側に押し出すことにより、ボール3をハウジング弁座7に向けて付勢する付勢力が増大するようにしたので、隙間通路61が塞がれて内通路部品51内のみを流体が流れるときは流体圧力が上がるが、付勢力が高まることでボール3の開閉のバランスを適切に維持することができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、バルブスプリング4に圧縮コイルばねを用いる場合を説明したが、板ばね等の他の付勢部材を適用してもよい。
また、上記実施形態では、自動二輪車の燃料供給系に使用される逆止弁1に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、種々の油圧回路に適用される逆止弁に適用可能である。また、対象となる流体は、燃料に限らず、水や空気、油圧回路の作動油であってもよい。また、弁体として球体のボール3を用いる場合を説明したが、ボール3以外の弁体を用いてもよい。
1 逆止弁
2 ハウジング
2A 入口
2B 出口
4 バルブスプリング(付勢部材)
5,55 開口部
7 ハウジング弁座
11 燃料流路
11A 上流側大径流路(入口通路)
11B 小径流路(入口通路)
17 フランジ受け部(規制部)
51 内通路部品(内通路)
52 円筒部(筒部)
53 フランジ部
57 内通路弁座
61 隙間通路

Claims (5)

  1. 流体の入口(2A)と出口(2B)とを連通する流路(11)を備え、この流路(11)内に、入口(2A)に連通する開口部(5)を有するハウジング弁座(7)が形成されるハウジング(2)と、
    前記ハウジング(2)の出入口の差圧に応じて前記ハウジング弁座(7)に対し離間/当接し、前記ハウジング弁座(7)の開口部(5)を開閉する弁体(3)とを備える逆止弁において、
    前記ハウジング(2)の流路(11)内に、前記ハウジング(2)の出入口の差圧に応じて移動する内通路(51)を設け、
    この内通路(51)の下流端は、前記入口(2A)に連通する開口部(55)を有する内通路弁座(57)を有し、前記入口(2A)の流体圧が前記出口(2B)の流体圧よりも高くなると、前記ハウジング弁座(7)の開口部(5)よりも下流側に突出して前記弁体(3)を下流側に押し出すことを特徴とする逆止弁。
  2. 前記内通路(51)は、前記流路(11)に沿って延在する円筒部(52)と、前記円筒部(52)の上流部に設けられ、径方向に拡がって前記円筒部(52)の出口面積よりも大の面積を有するフランジ部(53)とを備え、
    前記ハウジング(2)は、前記フランジ部(53)が下流方向へ移動した場合に、前記フランジ部(53)に係合して係合した位置よりも下流方向への移動を規制する規制部(17)を備えることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  3. 前記内通路(51)は、前記流路(11)の入口通路(11B)でガイドされつつ、前記入口通路(11B)との間に隙間通路(61)が形成され、前記弁体(3)が前記内通路(51)を閉じた状態で下流方向へ移動することによって、前記弁体(3)が前記ハウジング弁座(7)から離間して開弁することを特徴とする請求項2に記載の逆止弁。
  4. 前記フランジ部(53)は、前記規制部(17)に当接したときに前記隙間通路(61)を塞ぐことを特徴とする請求項3に記載の逆止弁。
  5. 前記内通路弁座(57)の前記流体圧による開弁圧が、前記ハウジング弁座(7)の開弁圧より大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の逆止弁。
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