JP2004002012A - レベルワウンドコイル、レベルワウンドコイルの梱包体、レベルワウンドコイルからの管供給方法、レベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法 - Google Patents
レベルワウンドコイル、レベルワウンドコイルの梱包体、レベルワウンドコイルからの管供給方法、レベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】レベルワウンドコイルは、銅管1を整列巻きした複数層のコイルからなる。そして、奇数層目及び偶数層目のコイルの巻き数がいずれもn(nは自然数)であり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆であり、巻層の数をm(mは自然数)、m/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′、コイルの質量をWとしたときW/m′が18.0kg以下である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアコン等の空調冷凍機の伝熱管、及び建築物用の給湯・給水配管等に使用される銅又は銅合金管等のレベルワウンドコイル、このレベルワウンドコイルの梱包体、レベルワウンドコイルからの管供給方法及びレベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法に関し、特に、ETS(Eye To the Sky)方式により巻き解くレベルワウンドコイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
銅又は銅合金管(以下、単に銅管というときは、銅合金管も含む)はエアコン等の空調機器用の伝熱管(内面溝付管及び平滑管等)、及び建築用の給湯配管及び排水配管等に使用されている。この銅管は、製造工程において、例えば、コイル状に巻き取られてから焼鈍が行われて所定の材質に調質され、LWC(レベルワウンドコイル:Level Wound Coil)の状態で保管され、また搬送される。
【0003】
図4は、従来のレベルワウンドコイルの巻回方法を示す断面図であり、図5は、このLWCの巻き取り及び巻き解きを行う縦型アンコイラーを示す斜視図であり、図6は、このLWCの巻き取り及び巻き解きを行う横型アンコイラーを示す斜視図である。図5に示す縦型アンコイラー(回転装置)103は回転軸が水平方向に延びており、図6に示す横型アンコイラー(回転装置)104は回転軸が垂直方向に延びている。但し、図4においては、図示の簡略化のために、管101の断面を円で示す。図5及び図6に示すように、取り外し可能な内筒102a及び側板102bで構成されるボビン102を、その軸方向を水平又は垂直にして、回転装置(アンコイラー)103又は104に取り付け、この回転装置103,104により、ボビン102を回転方向(巻き取り)の矢印で示す方向に回転駆動する。これにより、銅管101がボビン102に巻き取られる。
【0004】
この場合、図4に示すように、銅管101はボビン102の内筒102aの外周面に、先ず、図示の左端の位置を始端111として、図示の右方向に整列巻きする。この整列巻きとは、銅管101の1ターンと隣接する1ターンとが相互に接触するように、即ち隙間が出ないように密に銅管101を巻回していくことをいう。次いで、右端まで銅管101がきて1層目の巻回が終了した後、今度は、右端から左端に向けて2層目を巻回する。従来、2層目の巻回始端となる銅管部分112は1層目の終端となる銅管部分と側板102bとの間の隙間上に位置し、順次、左方に向けて、1層目のコイルにおける隣接する銅管部分間に形成される凹部に嵌まるようにして2層目の銅管部分が巻回されていく。その後、3層目のコイルは2層目のコイルの上に積層される。このようにして、銅管101を管軸方向に巻回していき、円筒状の1層のコイルを形成した後、その上の2層目の円筒状のコイルを銅管101を管軸方向(反対方向)に巻回していくことにより形成するというような巻き方をトラバース巻きという。従来、トラバース巻きされる各層のコイルの巻き数は、各層で同一であった。このように銅管101を巻回することにより、銅管101の長さに比して体積が小さいコイル110を製作することができ、銅管101の保管及び輸送に必要なスペースの低減が可能となる。このLWC110の質量は1コイル当たり100乃至500kgである。
【0005】
このようにして作製されたLWCは必要に応じて、最外周に銅バンド等で解き止めの処理を施された後、ボビン102が取り外され、例えばローラーハース型の連続焼鈍炉に装入され所定の調質が施されるように焼鈍される。
【0006】
このように焼鈍されたLWC110を輸送する際には、例えば、再度ボビン102を装着し、又はLWC110のみの状態で、パレット上にLWC110をそのコイル軸を垂直にして載置する。この場合に、1コイルのみをパレット上に載置する場合と、コイル間に緩衝材を介装して複数のコイルを積み上げて載置する場合がある。更に、運搬時の衝撃で荷崩れ又は当たり疵が付かないように、外面を段ボール等で覆うと共に、パレットの4隅又はパレット各辺の中央部に固定のための支柱を立て、コイルを支柱に固定した状態でエアコン組立工場等の銅管使用先に輸送する(例えば、特許文献1乃至4参照)。図7(a)はこの輸送時のLWC110の一例を示す図であり、(b)は使用先におけるLWC110の一例を示す図である。輸送時においては、LWC110は例えばボビン102を取り外されており、巻回状態が崩れないように銅バンド106で固定されていると共に、コイル110間に緩衝材として段ボール製のライナー105が介装されている。
【0007】
このようにして、使用先まで輸送されたLWCの梱包を解き、図5及び図6に示すように、LWC110を回転装置103,104の回転軸に装着する。即ち、このLWC110の梱包を解いた後、図7(b)に示すように、1コイルずつ、LWC110の中心に内筒102aを挿入し、内筒102aに側板102bをねじ等により固定してボビン102を組立てる。但し、ボビン102を付けた状態で輸送されたときは、組立て不要である。ボビン102に巻回された状態でLWC110を回転装置103,104に装着する。そして、これらの回転装置103,104の回転軸を回転方向(巻き解き)の矢印にて示す方向に回転駆動し、図4に示すコイル巻回時の終端113の銅管部分を握持して引き出すことにより、コイル110はその外周側から巻き解かれる。
【0008】
このような従来のLWCにおいては、以下に示すような問題点がある。即ち、輸送及び保管時において、コイルの中央部付近に巻かれている銅管の外面が変色することがある。即ち、このような変色は、コイルの外観には認められないが、コイルをアンコイル(巻き解き)していくと、変色部分が現れてくる。この変色は酸化膜の形成により発生し、あんこ変色といわれる。銅管101にこのような変色が発生していると、銅管101をろう付けする際の信頼性が低下する虞があると共に、外観上も好ましくないため、使用することができず、廃棄される。このため、変色の発生により、歩留が低下し、生産性が低下する。
【0009】
また、コイル110を回転装置103,104に装着する作業が必要である。この場合、LWC110の質量が大きいため、安全性の確保及びコイル110の変形防止のために十分な注意を払う必要があり、作業能率が低下する原因となる。
【0010】
更に、図5に示す回転装置103を使用して、コイル110をそのコイル軸を水平にして巻き解く際、銅管101の引抜力が大きいと、コイル110を巻き締める状態となる。この巻き締めにより、側板102bに隣接する銅管部分は側板102bと銅管101との隙間に入り込んでしまい、抜け難くなり、この部分が変形してしまうことがしばしば発生し、これが歩留り及び生産性を低下させる要因になっている。また、図5に示す回転装置103においては、コイルを水平の回転軸により片持ち張りの状態で支持すると共に、この回転軸を回転駆動して銅管を送り出す必要があり、構造上複雑であり、装置コストが高いものとなる。
【0011】
更にまた、図6に示す回転装置4を使用して、コイル110をそのコイル軸を垂直にしてコイル外面側から巻き解く際、この場合も銅管101に作用する張力によりコイルに対してコイルが巻き締まる方向の力が作用する。このため、銅管101が相互に擦れて擦り疵又は変形が発生し、これが歩留及び生産性を低下させる要因になる。
【0012】
また、図6に示すように、LWC110をそのコイル軸を垂直にしてアンコイルする場合は、LWC110を載置するためのターンテーブル107が必要になる。このため、図6に示す回転装置104も、装置コストが高いという難点がある。
【0013】
このように、従来、LWC110をアンコイルするために、装置導入のために多大の投資が必要となる。特に、巻き解く管の張力を一定に制御しようとすると、ターンテーブル107を含む回転装置104において、そのターンテーブル107の回転速度を複雑に制御する必要があり、装置コストが極めて高くなる。
【0014】
このような問題を解決するために、ETS(Eye To the Sky)といわれるコイルの巻き解き方法が提案されている。図8はETS方式によるアンコイル方法を示す斜視図である。
【0015】
この方法は、図8に示すように、輸送中にボビンが装着されていた場合は、そのボビンの内筒及び側板を取り外し、またボビンが装着されていない場合はそのまま、LWC110を台114上に載置する。この場合に、LWC110はそのコイル軸を垂直にし、且つ図4に示すようにコイル内面側に存在するコイル巻回時の始端111が上側になるようにして配置される。そして、このコイル巻回時の銅管始端111を引き上げ、台114の上方に設置された湾曲した筒状のガイド115に銅管101を挿入してその進路を変更し、銅管101の使用先に供給する。このように、コイル110が回転することなく、銅管101がコイル110から引き出され、コイル110がその内面側から巻き解かれる。また、コイル110から引き出された直後の銅管101は螺旋状にループを形成しているが、ガイド115を通過して引き出されていく間に、徐々にその巻き癖が解消されていく。なお、巻き解きにより、銅管には塑性加工が加わるため、銅管が軟質材である場合には、巻き解き前に比べて0.2%耐力が30〜40N/mm2程度上昇する。
【0016】
このように、ETSによりアンコイルされる場合は、アンコイル時においてLWCから内筒及び側板を取り外す手間を省くために、LWCは通常ボビンなしの状態でパレット上に複数個載置されて輸送され、使用場所において梱包が解かれ、パレットに載せた状態のまま、上段のLWCより順にアンコイルされる。
【0017】
ETSにおいては、側板及び内筒が不要であることから、輸送コストが低減されると共に、梱包及び開梱作業の能率が大幅に向上する。また、アンコイル時には、コイルを回転させる必要がなく、コイル内面側から引出された銅管は螺旋状に上昇して所定の銅管加工場所まで導かれる。このため、縦型アンコイラー又はターンテーブル等の特別な設備が不要となる。また、銅管の使用先においては、LWC受入後、使用場所に運搬して解梱するだけで多段積の状態でも上側のLWCより順にアンコイルできるため、前述の作業能率の問題が大幅に軽減される。
【0018】
また、コイルが内面側から巻き解かれるので、引き出される銅管に作用している張力は、コイルを開放する方向に作用する。即ち、銅管101の張力によりコイルを締め付ける方向に力が作用することがないから、縦型アンコイルにおける管の変形又は横型アンコイルにおける管の擦り疵又は変形が防止され、管の歩留りが大幅に向上すると考えられる。
【0019】
【特許文献1】
実開平4−91891号公報 (第2頁、図1−3)
【特許文献2】
実開平4−19556号公報 (第3頁、図1)
【特許文献3】
実開平2−124859号公報 (第4頁、図1−4)
【特許文献4】
実開平7−21590号公報 (第4−5頁、図1−3)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の技術には、以下に示すような問題点がある。即ち、実際にレベルワウンドコイルをETSによりアンコイルすると、周期的に管の折れ、変形、窪み及び擦り疵が発生することがしばしばあり、これが歩留まり及び生産性の向上の障害となっている。
【0021】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、ETSによりアンコイルしても管の折れ、変形、窪み及び擦り疵が発生しないレベルワウンドコイル、レベルワウンドコイルの梱包体及びレベルワウンドコイルからの管供給方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るレベルワウンドコイルは、銅又は銅合金管を整列巻きして1層目コイルを形成し、その後、この1層目コイルの上に2層目コイルを前記1層目コイルの外面の管間の凹部に嵌め込んで整列巻きし、以後同様にして、2層目コイルの上に3層目コイル、3層目コイルの上に4層目コイルを整列巻きした複数層のコイルからなるレベルワウンドコイルにおいて、奇数層目及び偶数層目のコイルの巻き数がいずれもn(nは自然数)であり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆であり、巻層の数をm(mは2以上の自然数)、m/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′、コイルの質量をWとするとき、W/m′が18.0kg以下であることを特徴とする。
【0023】
図4に示す従来のLWC110においては、図8に示すように、ETSによりLWC110から銅管101を引き出そうとすると、前述の如く、周期的に管の折れ、変形、窪み又は擦り疵が発生してしまう。本願発明者等がこの原因を調査したところ、以下に示す知見を得た。即ち、図4に示すLWC110を、図8に示すようにそのコイル軸を垂直にし、最内層の銅管始端111が上側になるように配置してアンコイル(巻き解き)すると、奇数層目のコイル(奇数列)は上から下に向けて巻き解かれ、偶数層目のコイル(偶数列)は下から上に向けて巻き解かれる。つまり、奇数列の最下段の銅管部分がコイル内面から離脱した後、偶数列の最下段の銅管部分がコイル内面から離脱することになるが、この偶数列の最下段の銅管部分は、この列におけるその上方の銅管部分と緩衝材等との間で挟まれており、上方の銅管部分から下向きに押圧されている。このため、この押圧力が大きい場合には、引き出しがこの偶数列の最下段に移った時に、銅管101の引き出しに大きな抵抗力が作用し、詰まってしまうような現象となる。この結果、銅管を引き出すために大きな力が必要になり、無理に引き出そうとすると、銅管に変形等が発生してしまう。
【0024】
これに対して、本発明においては、巻層の数を所定の数とし、前記W/m′の値を18.0kg以下とすることにより、前記押圧力の増大を抑制し、偶数列の銅管を円滑に引き出し、コイル内面から離脱させることが可能となる。このため、レベルワウンドコイルを最後まで管の折れ、変形、窪み及び擦り疵を発生させずに巻き解くことができる。
【0025】
また、前記レベルワウンドコイルにおいて、前記巻層の数mが奇数であり、最外層の巻き数がnであることが望ましい。最外層のコイルはそれより外側のコイルにより拘束されていないため、仮に、最外層のコイルが下から上に向かって巻き解かれると、この銅管を引き上げたときに、この銅管より上段の銅管も一緒に引き上げられてしまい、これらの引き上げられた銅管が相互に絡み合い、銅管に変形等が発生することがある。しかしながら、巻層の数mを奇数とすることにより、最外層のコイルが上から下に向かって巻き解かれるため、前述の問題を回避することができる。また、このとき、最外層のコイルの巻き数をnとすることにより、最外層のコイルにおいて銅管が密に配列されることになるため、最外層より1層内側のコイルが下段から上段に向かって引き出される際に、この銅管が上方及びコイル外側に向かって移動することを拘束し、上段の銅管が一緒に引き出されることを防止できる。
【0026】
このレベルワウンドコイルは、例えば、焼鈍されたものであって、管軸方向に直角な断面における前記銅又は銅合金管の長径と短径との差が0.2mm以下であることを特徴とする。
【0027】
そして、例えば、前記銅又は銅合金管の化学成分がJISH3300のC1201又はC1220に規定されている成分であり、0.2%耐力が65乃至130N/mm2ある。
【0028】
また、本発明に係るレベルワウンドコイルの梱包体は、パレットと、このパレット上にそのコイル軸方向が垂直になるように且つ巻き始め部位が上側になるようにして1段又は多段に積載されたレベルワウンドコイルと、前記1段又は多段のレベルワウンドコイルの全体を包む袋と、この袋の少なくとも側部に緊張巻きされた帯状の樹脂フィルムと、を有し、前記レベルワウンドコイルは、銅又は銅合金管を整列巻きして1層目コイルを形成し、その後、この1層目コイルの上に2層目コイルを前記1層目コイルの外面の管間の凹部に嵌め込んで整列巻きし、以後同様にして、2層目コイルの上に3層目コイル、3層目コイルの上に4層目コイルを整列巻きした複数層のコイルからなり、奇数層目及び偶数層目のコイルの巻き数がいずれもn(nは自然数)であり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆であり、巻層の数をm(mは2以上の自然数)、m/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′、コイルの質量をWとするとき、W/m′が18.0kg以下であることを特徴とする。
【0029】
本発明においては、LWCを梱包する際に、パレット上の1段又は多段のレベルワウンドコイルの全体が袋で包まれ、更にその外側を帯状の樹脂フィルムにより緊張巻きされるので、保管及び運搬中に、湿気がコイルの内部に侵入することが抑制され、コイル内部の酸化による変色が防止される。なお、袋は樹脂製の袋であることが好ましい。
【0030】
前記レベルワウンドコイル梱包体を構成するレベルワウンドコイルにおいて、巻き層の数mは奇数であり、且つ最外層の巻き数がnであることが望ましい。
【0031】
このレベルワウンドコイルの梱包体において、前記パレットと1又は複数個の前記レベルワウンドコイルとの相互間に、緩衝材が介装されていることが好ましい。また、最上段のレベルワウンドコイルの上が緩衝材で覆われていることが好ましい。更に、前記レベルワウンドコイルと前記パレットとは前記樹脂袋の上から固定部材により相互に固定されていることが好ましい。
【0032】
本発明に係るレベルワウンドコイルからの管供給方法は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルをコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置し、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出すことを特徴とする。
【0033】
本発明においては、レベルワウンドコイルをコイル軸方向を垂直にし、前記管の巻き始め部位を上側にして、載置し、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出すだけで、極めて容易に銅管を引き出すことができ、大がかりな装置が不要であり、設備コストを著しく低減することができる。
【0034】
本発明に係るレベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法は、請求項5乃至9のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体をコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置する工程と、前記樹脂フィルムを解かずに、前記袋における前記レベルワウンドコイルの上面を覆う部分のみを除去する工程と、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出す工程と、を有することを特徴とする。
【0035】
本発明に係る他のレベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法は、請求項5乃至9のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体をコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置する工程と、前記樹脂フィルム及び前記袋を除去する工程と、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出す工程と、を有することを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施形態に係るレベルワウンドコイル(LWC)20の巻き取り方法を示す断面図である。また、図2(a)乃至(i)及び図3(a)乃至(c)は、本実施形態に係るLWCの梱包体の梱包方法をその工程順に示す側面図である。なお、図1においては、図示の簡略化のため、銅管1の断面を円で示している。
【0037】
図1に示すように、LWC20は、銅管1がボビン2の周囲に整列巻き取りされて形成されている。ボビン2には、円筒状の内筒2bと、この内筒2bの両端部分に取り付けられた1対の側板2aとが設けられている。そして、LWC20を構成する銅管1は、2枚の側板2a間において、内筒2bの周囲にトラバース巻きされている。LWC20の巻層の数はm層(mは2以上の自然数)であり、各層のコイルの巻き数はn回(nは自然数)である。また、巻層数mは例えば奇数であり、最外層のコイルの巻き数は例えばn回である。更に、m/2の値の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm´とし、LWC20の質量をWとするとき、W/m´の値は18.0kg以下である。更にまた、銅管1の管軸直交断面における長径と短径との差は、例えば0.20mm以下であり、例えば、0.15mm以下である。
【0038】
以下、LWC20を上述の如く構成する理由を説明する。LWC20のETSによるアンコイルを可能とするためには、巻層数mのコイルのうち、LWC20の荷重を支えている偶数層の数、即ちm/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′とし、LWCの作製に使用した銅管の質量をW[kg]とすると、W/m′≦18.0kgでなければならない。W/m′の値が18.0kgを超えると、LWC焼鈍時において銅管の焼付きによる密着が発生し易くなり、また密着が発生しない場合においても巻始め端が上になるようにコイル軸を垂直にしてETSにより巻き解く場合、偶数層の最下段の銅管にかかる押圧力が大きくなり、銅管の折れ、曲がり、擦り傷等が発生し易くなるためである。なお、ETSによるアンコイルをより円滑に行うには、W/m′≦16.0kgであることが好ましい。
【0039】
なお、LWC20の質量は50乃至500kg程度が適当であり、このLWC20の質量に基づいて、W/m′(m′はm/2の小数点以下を切り捨てた整数)が18.0kg以下となるように巻層の数mを決定すれば良い。また、1層当たりのコイル巻き数nには特に制限はないが、一般に10乃至100回程度である。
【0040】
また、LWC20をETSによりアンコイルする場合、偶数層においては、コイルは下から上に順に巻き解かれていく、このため最外層が偶数層目であると、最外層の外側には動きを拘束するコイルの層がなく、且つ管の質量は小さいため、巻き解き方によっては複数の巻回分の銅管が一緒に持ち上げられ、これらの一緒に持ち上げられた銅管が相互に絡み合うことにより、管の折れ、曲がり等が発生しやすくなる。このような現象を防止するためには、最外層が上から下に巻き解かれるようにすること、即ち、巻き層の数mを奇数とすることが望ましい。また、この場合、最外層より1層内側の層(偶数層)のコイルは、最外層のコイルより上方及びコイル外周向きの動きを拘束されていると正常に巻き解かれやすい。このため、最外層の巻きはコイルの上端から下端まで巻かれていること、即ち最外層の巻き数がnであることが望ましい。
【0041】
更に、LWC20の作製時においては、張力が加えられた状態で銅管が巻き付けられていくため、銅管断面形状は内筒の軸方向に伸び、巻層の積層方向に縮んだ楕円形となる。この楕円の長径と短径との差が0.2mmを超えると、焼鈍時に管の焼付き密着が発生しやすくなり、LWCとしての歩留りが低下してしまう。また、ETSにより巻き解く場合、銅管の変形、擦り傷等の原因となりやすい。このため、管軸直角断面における銅管の長径と短径との差が0.2mm以下であることが望ましい。なお、前記断面における長径と短径の測定は焼鈍後のLWCの第1層(最内層)より引き出した銅管より測定すれば良い。また、前記長径と短径との差は0.15mm以下であることがより望ましい。
【0042】
なお、銅管の材質については、特に制限はなく、本発明は、伝熱管及び給湯・建築配管等に使用する銅又は銅合金管(内面溝付管又は平滑管)のコイルに適用することができる。銅管を形成する材料として、例えば、JIS H3300に規定されているC1020、C1100等の純銅、C1201、C1220等のりん脱酸銅、Cu−Sn−P合金(Cu−0.1〜1.0Sn−0.01〜0.05P等)、Cu−Sn−Zn−P合金(Cu−0.1〜1.0Sn−0.1〜1.0Zn−0.01〜0.05P等)等の銅合金を使用することができる。
【0043】
LWCに焼付きが発生しなければ、銅管1の材料が例えばJISH3300のC1201及びC1220により規定される材料である場合、焼鈍後の銅管の0.2%耐力は65〜130N/mm2であることが望ましい。焼鈍後の0.2%耐力が前記範囲であると、管に曲がり、折れ、疵等を発生させずに、後述のようにETSによりアンコイルすることができる。0.2%耐力が65N/mm2未満であると、ETSによるアンコイル時に管の曲がり及び折れが発生し易くなり、また、0.2%耐力が130N/mm2を超えると、ETSによるアンコイル時に巻戻しの抵抗が大きくなり、また、加工硬化により銅管の耐力が更に上昇するため、この銅管を伝熱管に加工して熱交換器を組み立てる際に、銅管にしわが発生し易くなるためである。なお、前記耐力範囲に加え、(0.2%耐力/引張り強さ)の値が0.30〜0.40、伸びが45〜55%の条件を満足すると、ETSによる巻戻し(アンコイル)にとって更に好適である。
【0044】
また、管の寸法についても、特に制限はない。但し、管の肉厚が薄すぎると、後述するアンコイル時に捻じり力が管に作用するので、管が変形しやすくなる。一般的には、外径が4乃至15mm程度、肉厚が0.15乃至1.5mm程度であり、(管底肉厚/管外径)の値が0.03以上であることが好ましい。
【0045】
次に、本実施形態に係るLWCの梱包体の構成について説明する。図3(c)に示すように、本実施形態に係る梱包体においては、木製又は樹脂製等のパレット11が設けられており、このパレット11上に、膜厚が例えば50μmのポリエチレンシート12が載置されており、このポリエチレンシート12上に例えば厚さが5mmのポリエチレン発泡材からなるクッション材13が載置されている。そして、このクッション材13上に、3段のLWC20がその中心軸が垂直となるように縦積みされている。そして、各段のLWC20の間及び最上段のLWC20の上部にカートン円板15が設けられている。なお、この3段のLWC20及び4枚のカートン円板15により、3段コイル16が形成されている。また、パレット11、ポリエチレンシート12、クッション材13及び3段コイル16を覆うように、厚さが例えば50μmのポリエチレン製の袋17が被せられており、この袋17の側面を、伸張状態の樹脂フィルム14が巻回して覆っている。これにより、本実施形態の梱包材が形成されている。
【0046】
次に、LWC20の巻き取り方法について説明する。本実施形態においては、先ず、空のボビン2を図5に示す回転装置103又は図6に示す回転装置104の回転軸に装着する。次に、銅管1を内筒2bの外面における端部、例えば図1に示す左端に位置させ、これを巻回始端21として、ボビン2を回転装置103,104により回転駆動し、銅管1の端部を内筒2bに図1に示す右方向に巻回して整列巻きする(トラバース巻き)。即ち、銅管1を内筒2bに接触させつつ、隣り合う銅管1同士も隙間がなく常に接触するように、整列巻きで巻き付けていく。本実施形態においては、1層目のコイルを巻回し終わると、1層目の終端の銅管部分と側板2aの間には管外径の1/2に等しい隙間が形成されている。このとき、1層目のコイルの巻き数をnとする。
【0047】
1層目のコイルの巻回が終了すると、2層目は、その始端の銅管部分22を、1層目のコイルの終端(n回目)の銅管部分と側板2aとの隙間の部分に側板2aに接触するように位置させて、順次、図1の左方向に整列巻きで巻回していく。2層目のコイルはその左端の終端において、側板2aとの間に更に1コイルが入るだけの余裕がないため、側板2aとの間に管外径の1/2に等しい隙間を残したまま、3層目の巻回に移る。従って、2層目のコイルの巻き数は、1層目のコイルの巻き数と同じ値nになる。3層目のコイルは、1層目と同じくn回、図1の右方向に巻回する。この場合に、3層目も1層目と同様に、その左端の銅管部分は側板2aと接触し、また右端の銅管部分と側板2aとの間には管外径の1/2に等しい隙間が形成されている。4層目は2層目と同様に、始端の銅管部分23を側板2aと接触するようにして配置し、図1の左方に銅管を巻回していく。このようにして、奇数層目のコイルの巻き数をnとすると、偶数層目のコイルの巻き数はnであり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆である巻層数mのLWC20が得られる。
【0048】
なお、本実施形態においては、従来と同様に、各層のコイルの巻き数はnで同一であるので、このようなLWC20を製造するための工程の変更、例えば、トラバース巻きの際の巻き付け角の制御方法の変更及び側板2a間の間隔の変更等、は必要ない。
【0049】
このようにして作製されたLWCに、最外周に銅バンド等を巻き付けて解き止めの処理をした後、側板2aを内筒2bから取り外すことによりボビン2を分解し、ボビン2をLWC20から取り外す。次に、所定の調質処理が施されるように焼鈍する。管の調質条件については特に制限はないが、一般的には、軟質材又は半硬材とすることが好ましい。このとき、銅管同士の焼付きを防止するために、管外面油、焼鈍温度、焼鈍時間、焼鈍雰囲気等を適当に選択することが必要である。
【0050】
次に、本実施形態に係るLWCの梱包体の梱包方法について説明する。先ず、図2(a)に示すように、木製又は樹脂製等のパレット11を用意する。次に、図2(b)に示すように、パレット11上に膜厚が例えば50μmのポリエチレンシート12を載せる。次いで、図2(c)に示すように、このポリエチレンシート12上に、例えば厚さが5mmのポリエチレン発泡材からなるクッション材13を載置する。そして、図2(d)に示すように、このクッション材13上に、ボビン2が取り外された銅又は銅合金管1のコイル、即ち、1段目のLWC20をその軸方向を垂直にして載置する。
【0051】
その後、図2(e)に示すように、この1段目のLWC20上に円形のカートン円板15を載置する。次に、図2(f)に示すように、このカートン円板15上に2段目のLWC20を載せ、図2(g)に示すように、この2段目のLWC20上にカートン円板15を載せ、図2(h)に示すように、このカートン円板15上に3段目のLCW20を載せ、図2(i)に示すように、この3段目のLWC20上にカートン円板15を載せる。これにより、カートン円板15を挟んでLWC20を3段に積み重ねる(以下、3段に積み重ねられた銅又は銅合金管コイルを3段コイル16という)。これらのカートン円板15は、LWC20同士間のクッションとなり、輸送時にLWC20を保護する。
【0052】
次に、図3(a)に示すように、厚さが例えば50μmのポリエチレン製の袋17を3段コイル16に被せて、3段コイル16を覆う。次に、図3(b)に示すように、例えば、幅が500mm、厚さが25μmのポリエチレンからなる帯状の樹脂フィルム14を用意し、この樹脂フィルム14の伸張状態を保ちつつ、3段コイル16の周囲、即ち袋17の外側をその上部から下部まで巻回しながら覆い、更にパレット11まで覆う。
【0053】
次いで、図3(c)に示すように、再度、3段コイル16の周囲をその下部から上部まで、伸張状態の樹脂フィルム14で巻回する。これにより、3段コイル16はパレット11と共に2重の樹脂フィルム14によりストレッチ包装される。この場合、樹脂フィルム14は例えば長さが約2倍になるように張力をかけて伸ばしながら巻く。そうすると、樹脂フィルム14は、幅が伸張前の幅の約7乃至8割程度に細くなる。なお、図3(b)及び(c)においては、図示の便宜上、3段コイル16と袋17との間、及び袋17と樹脂フィルム14との間に隙間が示されているが、実際には、樹脂フィルム14を緊張巻きすることにより、これらの隙間は極めて部分的なものとなり、樹脂フィルム14により3段コイル16の側面が拘束されるようになる。
【0054】
そして、必要に応じて、輸送時にLWC20が動かないように、LWC20をパレット11に固定する。例えば、パレット11の4辺の各中央部に、その高さが3段コイル16の高さに略等しいLWC固定用の木製支柱(図示せず)を立設し、更に対向する前記支柱同士の上端部を木製の板材で十字状に固定して補強し、パレットの底部から最上段のLWCの上面まで、支柱及び板材に鉄バンドをかけて締め付ける。
【0055】
なお、パレット11とLWC20との間に介装するクッション材13及び複数段にLWC20を積載するときにLWC20間に介装する緩衝材としてのカートン円板15は、発泡ポリエチレン製のもの等を使用することができるが、コイル内部の変色の虞がない場合は、これらの緩衝材として段ボール等を使用することができる。なお、LWC20を梱包するときの雰囲気の露点は低い方が望ましく、この梱包時の露点は22℃以下とすることが好ましい。
【0056】
そして、3個のLWC20からなる3段コイル16は、図3(c)に示す梱包体の状態で、輸送及び保管される。
【0057】
次に、本実施形態に係るLWCの梱包体からの銅管の供給方法について説明する。前述のLWCの梱包体が輸送又は保管された後、使用先において、LWC20をアンコイルして銅管1を熱交換器等の組立場所等に連続的に供給する場合は、先ず、図3(c)に示すように梱包された3段コイル16をそのまま使用場所に載置する。そして、最上段のカートン15を裏当材にして、樹脂フィルム14及びポリエチレン製の袋17をカッター等により切断し、除去する。次に、このカートン15を取り外した後、樹脂フィルム14及び袋17を除去し、3段コイル16を開梱する。又は、3段コイル16の載置後、最上段のカートン15を裏当材にして、樹脂フィルム14及びポリエチレン製の袋17をカッター等により切断し、樹脂フィルム14及び袋17における3段コイル16の上面を覆う部分のみを除去する。次に、このカートン15を取り外す。即ち、3段コイル16の上面を覆う梱包材のみを除去し、樹脂フィルム14によるLWC最外周面の緊張巻きは解除しないままとする。
【0058】
このように、LWC20の梱包体の少なくとも上面を覆う梱包材を除去した後、最上段のLWC20から下段のLWC20に向かって、順に銅管1を引き出していく。
【0059】
次に、前述の如く構成されたLWC20の巻き解き方法について説明する。図1及び図8に示すように、LWC20からボビン2を取り外した状態で、LWC20をそのコイル軸を垂直にし、巻回始端21が上方になるようにして載置し、始端21を上方に引き出し、ガイド115等を経て銅管1を使用場所に供給する。そうすると、LWC20の内面側のコイル(1層目コイル)が巻き解かれて、コイル内面から離脱していく。そして、1層目コイルの最下端(図1においては最右端)の銅管部分がコイル内面から離脱すると、2層目コイルの最下端(最右端)の巻回始端の銅管部分22がコイル内面から離脱することになる。本実施形態においては、この2層目始端の銅管部分22は緩衝材等と接触しており、その上層(左方)の銅管部分と、緩衝材等との間で拘束されているが、LWCの質量Wと緩衝材等に接触しているコイルの層数m′(m′はm/2の小数点以下を切り捨てて得られる整数、mはコイルの巻き数)との比(W/m′)が18.0kg以下であるので、銅管部分22は容易に且つ円滑にコイル内面から離脱し、LWC20から円滑に引き出される。
【0060】
即ち、LWC20において、偶数層目のコイルにおいては、最初に巻き解かれる銅管部分22は緩衝材等と接触しており、その上層(図1に示す左方)の銅管部分と、緩衝材等との間で拘束されているが、LWCの質量Wとm′(m′はm/2の小数点以下を切り捨てて得られる整数、mはコイルの巻き数)との比が18.0kg以下であるので、銅管部分22は容易に且つ円滑にコイル内面から離脱し、LWC20から円滑に巻き解かれていく。LWC最外周面の緊張巻きは解除しない状態でアンコイルする場合には、最外層のコイルは、緊張巻きした樹脂フィルム14によりその横方向及び上下方向の動きが拘束されているため乱れることなく巻き解かれていく。このようにして最上段のLWCをアンコイルした後、同様にして、2段目及び最下段のLWCをアンコイルする。
【0061】
本実施形態においては、前述の如く、3段コイル16をパレット11と共に、ポリエチレン袋17及び樹脂フィルム14によりストレッチ包装するので、3段コイル16をほぼ完全に密閉することができる。このようなストレッチ包装(緊張巻き)により、LWCの外周面は樹脂フィルムから拘束力を受ける。このため、LWC外周面のストレッチ包装を保った状態で銅管を巻き解くことにより、LWC外周側における管のばらけを防止することができる。前述の如く、アンコイルされる管の変形、疵付き等を防止するためには、コイルの巻き層数mを奇数とし、且つ最外層の巻き数をnとすることが望ましい。
【0062】
また、本実施形態においては、LWC20(3段コイル16)を樹脂フィルム14によりストレッチ包装することにより、保管中及び搬送中にLWC20の内部に湿気が侵入することを防止でき、LWCに変色が発生することを防止することができる。なお、3段コイル16の外面を被覆する袋17及び樹脂フィルム14は、ポリエチレン製のもの等を使用している。樹脂は若干の透湿性を有するが、多層巻きすることにより、コイル内部に水分が侵入することを防止でき、銅管の変色を防止することができる。樹脂フィルムの厚さは特に制限されるものではないが、10乃至100μm程度のものから選べばよい。通常は30乃至70μm程度のものを使用すると良い。シール効果を高めるために、多層巻きにすることが好ましい。
【0063】
更に、開梱時に樹脂フィルム14は、保護カートン15上でカッター等により切断されるが、この保護カートン15により、3段コイル16を誤って傷つけてしまうことがない。
【0064】
なお、LWC20を図3(c)に示す梱包形態以外の状態、例えば、LWCがボビンに装着された状態で搬送及び保管することも可能であるが、この場合、LWCをアンコイルする場合に、先ずこのボビンを取り外す必要がある。しかし、この場合には、内筒2b及び側板2aを除去する手間がかかることから、図3(c)に示すように、ボビンなしの状態でパレット11に複数個のLWC20を載置して梱包することが好ましい。このように、ボビンなしの状態でLWCを梱包することにより、使用場所においては梱包を解くだけで、パレット上に載置したまま、LWCをアンコイルすることができる。また、ガイド115は、銅管を挿通させる管状のものに限らず、ろうと状、円錐状、又はロール状のものを使用することができる。
【0065】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、その効果を比較例と比較して具体的に説明する。
【0066】
第1試験例
本第1試験例はETS方式で1段積みのLWCをアンコイルする実施例である。LWCを構成する銅管はりん脱酸銅軟質材製であり、いずれも転造加工により作製した外径が9.52mmの内面溝付管(底肉厚が0.30mm、溝深さが0.22mm、溝数が60、リード角が20°)、外径が8.0mmの内面溝付管(底肉厚が0.24mm、溝深さが0.20mm、溝数が60、リード角が18°)及び外径が7.0mmの内面溝付管(底肉厚が0.24mm、溝深さが0.25mm、溝数が55、リード角が15°)である。
【0067】
LWCの作製は、種々の寸法の内筒に側板を取り付け、一部のコイルについては張力を大きくして、内筒に銅管をトラバース巻きして下記表1に示すコイルを作製した。次に、LWCに解き止めの銅バンドを4本巻き(図7(a)参照)、ボビン及び内筒を取り外した後ローラーハース炉に装入し、軟質材とした。これらのLWCコイル最内周部より試料を採取し、管軸方向に引張り試験により機械的性質、及び管断面の寸法測定により長径と短径の差を調査した。機械的性質は、0.2%耐力:70〜85N/mm2、引張り強さ:230〜255N/mm2、伸び47〜51%、平均結晶粒径15〜25μm(管断面を厚さ方向に切断法で測定)であった。なお、表1に示す作製コイルの質量及び長さは、夫々1コイルあたりの値である。また、「寸法差」とは、銅管の管軸直交断面において測定した(長径−短径)の値である。
【0068】
【表1】
【0069】
上記表1に示すコイルを上述のETS方式によりアンコイルした。アンコイルは、1個のコイルをトラバース方向が垂直に、且つ巻き始めの銅管端部を上にしてパレット上に載置して4本の銅バンドを切断し、巻き始めの銅管端部を引き出して、銅管を上面より約2m上方に設置したパイプ状ガイドを通し、1m/秒の速度で連続的に引き出した。なお、緩衝材として、パレットの上面に予め厚さが5mm、直径が1500mm、平均圧縮強さが0.24N/mm2の段ボールを載置した。供給時に引っ掛かり又は銅管の変形等が発生した場合は、その時点で銅管の供給を中止し、供給長さを記録した。この結果を下記表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
上記表2に示すように、実施例No.1乃至5は全長に渡り、引っ掛かり、曲がり及び変形が発生せず、円滑に銅管を供給できた。また、アンコイルした実施例No.1乃至5の銅管より試料を採取してヘアピン曲げ試験を行ったが、曲げ部にしわや割れは発生せず、曲げ性は良好であった。
【0072】
一方、比較例No.6及び8は途中で引っ掛かりが発生し、また比較例No.7は銅管に焼付きが発生したため銅管の供給を停止せざるを得なかった。なお、各実施例についてのヘアピン曲げ試験は、5個の試料について行った。
【0073】
第2試験例
本第2試験例は、ETS方式で270kgの合金管LWCをアンコイルするものである。合金管LWCの製造条件は次の通りである。▲1▼Cu−0.55質量%Sn−0.65質量%Zn−0.024質量%P合金ビレットを半連続鋳造により製作、▲2▼ビレットを押出長さに切断し、900℃で1時間保持し、均質化処理、▲3▼850℃で水冷押出し(100℃までの平均冷却速度:5℃/秒)、▲4▼粗圧延、▲5▼抽伸、▲6▼中間焼鈍(誘導加熱による連続焼鈍)、▲7▼内面溝付管の製作(底肉厚0.24mm、溝深さ0.20mm、溝数が60、リード角が22°)、▲8▼LWCの製作、▲9▼ローラーハース炉による焼鈍。
【0074】
ローラーハース炉による焼鈍条件を変化させることにより、表3の2種類の調質の銅合金管を作製した。また、LWCの形状は表4に示す。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
No.9及び10のLWCをETSによりアンコイルしたところ、全長に渡り、引っ掛かり、曲がり及び変形が発生せず、円滑に銅管を供給できた。また、アンコイルした銅管より試料を採取してヘアピン曲げ試験を行ったが、曲げ部にしわや割れは発生せず、曲げ性は良好であった(各No.につきn=5)。
【0078】
第3試験例
本第3試験例は、ETS方式で0.2%耐力が相互に異なる270kgのC1220組成(Cu−0.026質量%P)の銅管LWCをアンコイルするものである。銅管LWCの製造条件は第2試験例と同じである。ローラーハース炉による焼鈍条件を変化させることにより、表5に示す4種類の調質の銅合金管を作製した。また、LWCの形状は表6に示す。
【0079】
【表5】
【0080】
【表6】
【0081】
ETSによりアンコイルしたところ、No.12及び13のLWCは、全長に渡り、引っ掛かり、曲がり及び変形が発生せず、円滑に銅管を供給できた。No.11のLWCは全長に渡り、アンコイルできたが、巻戻し途中何箇所かで銅管に変形が発生した。No.14のLWCは全長にわたり、アンコイルできたが、アンコイルにより耐力が更に向上した。実施例No.11乃至14のLWCをアンコイルした銅管より試料(n数は5)を採取してヘアピン曲げ試験を行ったが、実施例No.14のLWCより採取した試料を除いて曲げ部にしわ及び割れは発生せず、曲げ性は良好であった。実施例No.14のLWCより採取した試料は、他の試料に比べるとヘアピン曲げ部にしわが発生し易いものであったが、エアコン用として使用可能な水準であった。
【0082】
第4試験例
本第4試験例は、ETS方式で3段積みのLWCをアンコイルするものである。本試験例においては、第1試験例のNo.3と同じ500kgのLWCを6コイル作製した。
【0083】
図2及び図3に示すようにして、このLWCからなる3段積みコイルをポリエチレン樹脂フィルムでストレッチ包装(4層巻き)した梱包体を製作した(実施例No.15)。また、ストレッチ包装の樹脂フィルムの代わりに、段ボールで巻き包装したものも作製した(実施例No.16)。なお、実施例No.3及び4ともに梱包雰囲気の露点は20℃とした。そして、実施例No.15及び16の梱包コイルを温度が30℃(露点は25℃)の雰囲気で3週間保管した。
【0084】
その後、上述の如く作製した3段積みコイルの上部の梱包資材(袋等)のみを除去し、ポリエチレン樹脂フィルムによる最外周面のストレッチ包装及び最外周面のダンボール巻きを残した状態で、LWCを銅バンドを除去した後、ETS方式により、1コイル目より1.5m/秒の速度で連続的にアンコイルした。1コイル目終了後、2コイル目をアンコイルし、2コイル目終了後、3コイル目を同様にアンコイルした。供給中に銅管の外面変色の有無及び銅管の引っ掛かり及び変形を記録した。この結果を下記表7に示す。
【0085】
【表7】
【0086】
上記表7に示すように、実施例No.15及び16はいずれも最後まで引っ掛かり、曲がり及び変形が発生せずに円滑に供給できた。また、実施例No.15では銅管の変色が発生しなかった。実施例No.15については、LWCの最外周面に銅管を拘束するストレッチ包装が存在したため、より高速でアンコイル下にもかかわらず、最外周面のコイルが集団で上昇することも、ばらけることもなく、3コイルとも円滑にアンコイルすることができた。
【0087】
第5試験例
本第5試験例は、ETS方式で3段積みのLWCをアンコイルする実施例である。本実施例においては、第1試験例のNo.1と同じ300kgのLWCを3コイル作製した。
【0088】
木製パレットに緩衝材を載置した後、1段目のLWCを前記緩衝材上に載置し、その後、緩衝材を間に挟んで、2段目及び3段目のLWCを積載して、3段積みコイルを作製した。
【0089】
図2(a)乃至(i)及び図3(a)の工程終了後、パレット各辺の中央部に板材支柱を固定し、更に支柱上端の対向する支柱間を十字状に板材で固定した。
【0090】
その後、前記パレット底面、支柱及び上部板材を鉄製バンドで巻き、十字状に固定し、載置したLWCを強固に固定した。
【0091】
その後、図3(b)及び(c)に示すように、ストレッチ包装(10層巻き)し、梱包体を製作した(実施例No.17)。なお、梱包雰囲気の露点は20℃とした。
【0092】
このようにして作製した梱包体は輸送時の振動を模擬するために、振幅が20cm、最大加速度が490.3m/s2及び周波数が20Hzの振動を6時間与えて振動試験を行った。その後、前記コイル梱包体を温度が35℃(露点は30℃)の雰囲気に3週間保持した。
【0093】
試験終了後、梱包状態における荷姿の変化を目視で検査し、その後、更に最外周面のストレッチ包装を残した状態でETS方式によりアンコイルし、銅管の引っ掛かり及び変形の発生を調査した。なお、アンコイル時、銅管の外面変色の発生の有無についても併せて調査した。
【0094】
その試験結果を下記表8に示す。この表8に示すように、全てのコイルについて、最後まで引っ掛かり、曲がり及び変形が発生せず、円滑に供給できた。また、コイルの変色も発生しなかった。更に、輸送時の振動負荷を与えても、梱包状態における荷姿の変化及び荷崩れはなかった。
【0095】
【表8】
【0096】
上記表4に示すように、実施例No.5のように、梱包したコイルには振動による荷崩れの発生もなく、また、高温多湿雰囲気で保持後も変色が発生せず、銅管を円滑にアンコイルすることが可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、管の巻回方法を適切に規定したので、LWCをアンコイルする際に、管の折れ、変形、窪み及び擦り疵等の従来のETS方式によるアンコイルで発生していた問題点が解消され、歩留を著しく向上させ、装置コスト等を著しく低減することができる。また、本発明により梱包することにより、コイル内部の変色の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るLWCの巻き取り方法を示す断面図である。
【図2】(a)乃至(i)は、本実施形態に係るLWCの梱包方法をその工程順に示す側面図である。
【図3】(a)乃至(c)は、本実施形態に係るLWCの梱包体の梱包方法をその工程順に示す側面図であり、図2(i)の次の工程を示す。
【図4】従来のLWCの巻回方法を示す断面図である。
【図5】縦型アンコイラー(回転装置103)を示す斜視図である。
【図6】横型アンコイラー(回転装置104)を示す斜視図である。
【図7】(a)は輸送時のLWCを示す斜視図であり、(b)は使用先におけるLWCを示す斜視図である。
【図8】ETS方式によるアンコイル方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、101;銅管
2、102;ボビン
2a、102a;側板
2b、102b;内筒
11;パレット
12;ポリエチレンシート
13;クッション材
14;樹脂フィルム
15;カートン円板
16;3段コイル
17;袋
20、110;LWC(コイル)
21、111;始端
22、112;銅管部分
23、113;終端
103;回転装置(縦型アンコイラー)
104;回転装置(横型アンコイラー)
105;ライナー
106;銅バンド
107;ターンテーブル
115;ガイド
Claims (12)
- 銅又は銅合金管を整列巻きして1層目コイルを形成し、その後、この1層目コイルの上に2層目コイルを前記1層目コイルの外面の管間の凹部に嵌め込んで整列巻きし、以後同様にして、2層目コイルの上に3層目コイル、3層目コイルの上に4層目コイルを整列巻きした複数層のコイルからなるレベルワウンドコイルにおいて、奇数層目及び偶数層目のコイルの巻き数がいずれもn(nは自然数)であり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆であり、巻層の数をm(mは2以上の自然数)、m/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′、コイルの質量をWとするとき、W/m′が18.0kg以下であることを特徴とするレベルワウンドコイル。
- 前記巻層の数mが奇数であり、最外層の巻き数がnであることを特徴とする請求項1に記載のレベルワウンドコイル。
- 焼鈍されたものであって、管軸方向に直角な断面における前記銅又は銅合金管の長径と短径との差が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレベルワウンドコイル。
- 前記銅又は銅合金管の化学成分がJISH3300のC1201又はC1220に規定されている成分であり、0.2%耐力が65乃至130N/mm2あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイル。
- パレットと、このパレット上にそのコイル軸方向が垂直になるように且つ巻き始め部位が上側になるようにして1段又は多段に積載されたレベルワウンドコイルと、前記1段又は多段のレベルワウンドコイルの全体を包む袋と、この袋の少なくとも側部に緊張巻きされた帯状の樹脂フィルムと、を有し、前記レベルワウンドコイルは、銅又は銅合金管を整列巻きして1層目コイルを形成し、その後、この1層目コイルの上に2層目コイルを前記1層目コイルの外面の管間の凹部に嵌め込んで整列巻きし、以後同様にして、2層目コイルの上に3層目コイル、3層目コイルの上に4層目コイルを整列巻きした複数層のコイルからなり、奇数層目及び偶数層目のコイルの巻き数がいずれもn(nは自然数)であり、奇数層目のコイルの巻き方向と偶数層目のコイルの巻き方向とが相互に逆であり、巻層の数をm(mは2以上の自然数)、m/2の小数点以下を切り捨てて整数とした値をm′、コイルの質量をWとするとき、W/m′が18.0kg以下であることを特徴とするレベルワウンドコイルの梱包体。
- 前記巻層の数mが奇数であり、最外層の巻き数がnであることを特徴とする請求項5に記載のレベルワウンドコイルの梱包体。
- 前記パレットと1又は複数個の前記レベルワウンドコイルとの相互間に介装された緩衝材を有することを特徴とする請求項5又は6に記載のレベルワウンドコイルの梱包体。
- 最上段の前記レベルワウンドコイルの上面を覆う緩衝材を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体。
- 前記袋の外側に設けられ前記レベルワウンドコイルと前記パレットとを相互に固定する固定部材を有することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルをコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置し、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出すことを特徴とするレベルワウンドコイルからの管供給方法。
- 請求項5乃至9のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体をコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置する工程と、前記樹脂フィルムを解かずに、前記袋における前記レベルワウンドコイルの上面を覆う部分のみを除去する工程と、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出す工程と、を有することを特徴とするレベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法。
- 請求項5乃至9のいずれか1項に記載のレベルワウンドコイルの梱包体をコイル軸方向を垂直にして前記1層目のコイルにおける管の巻き始め部位を上側にして載置する工程と、前記樹脂フィルム及び前記袋を除去する工程と、前記巻き始め部位の管端を上方に引き上げて管を引き出す工程と、を有することを特徴とするレベルワウンドコイルの梱包体からの管供給方法。
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