JP2003530392A - ベンゾ縮合複素環化合物の製造方法 - Google Patents

ベンゾ縮合複素環化合物の製造方法

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JP2003530392A
JP2003530392A JP2001575572A JP2001575572A JP2003530392A JP 2003530392 A JP2003530392 A JP 2003530392A JP 2001575572 A JP2001575572 A JP 2001575572A JP 2001575572 A JP2001575572 A JP 2001575572A JP 2003530392 A JP2003530392 A JP 2003530392A
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thieno
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benzo
chloro
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JP2001575572A
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フランク−ハルディ ウァルテンベルク、
トーマス コーペ、
ウォルター ウェッツェル、
マークス ウィドラ、
アキン ベンツ、
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Merck Patent GmbH
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Merck Patent GmbH
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/50Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D333/52Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes
    • C07D333/62Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to carbon atoms of the hetero ring
    • C07D333/68Carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 式(II)のテトラヒドロベンゾ縮合複素環化合物(式中、X、R1、R2、R 3、R4、R5、n及びAcは請求項1に記載のとおりである)を水素受容体存在下で触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアシル化されたアミノ基よりアミン添加によって脱アシル化する一般式(I)のベンゾ縮合複素環化合物(式中、X、R1、R2、R3、R4、R5及びnは請求項1に記載のとおりである)の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、式IIのテトラヒドロベンゾ縮合複素環化合物を水素受容体存在下
で触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアシル化されたアミノ基よりアミン添
加によって脱アシル化することによる一般式Iのベンゾ縮合複素環化合物を製造
する方法に関する。
【0002】
【化3】 式中、 XはS、O又はNHであり、 R1はCN、NO2、Ac、COAr、COOAr、COOH、COOA又はCO
NR45であり、 R2及びR3は互いに独立にそれぞれH、A、NO2、CN、OH、OA又はAc
であり、 R4及びR5は互いに独立にそれぞれH、A、Ar又はAcであり、又は R4及びR5は一緒になって−(CH2)−(CH2n−(CH2)−であり、 Aは1〜6個のC原子を有するアルキル基であり、 Acは1〜6個のC原子を有するアシル基であり、 Arは非置換フェニル基又はA、NO2、CN、OHもしくはOAで置換された
フェニル基であり、かつ nは2、3又は4である。
【0003】
【化4】 式中、 XはS、O又はNHであり、 R1はCN、NO2、Ac、COAr、COOAr、COOH、COOA又はCO
NR45であり、 R2及びR3は互いに独立にそれぞれH、A、NO2、CN、OH、OA又はAc
であり、 R4及びR5は互いに独立にそれぞれH、A、Ar又はAcであり、又は R4及びR5は一緒になって−(CH2)−(CH2n−(CH2)−であり、 Aは1〜6個のC原子を有するアルキル基であり、 Acは1〜6個のC原子を有するアシル基であり、 Arは非置換フェニル基又はA、NO2、CN、OHもしくはOAで置換された
フェニル基であり、かつ nは2、3又は4である。
【0004】
【従来の技術】
式Iのベンゾ縮合複素環化合物は、工業的有機合成、例えば、精密化学製品、
染料及び植物保護剤の製造における重要な中間体である。また、これらは薬物の
製造における重要な中間体でもある。XがSである式Iのベンゾ縮合複素環化合
物は、国際公開公報第WO99/55708号及び第WO00/78767号か
ら知られているPDE−V阻害剤の製造において特に重要である。特に、2−ア
ミノベンゾ[b]−チオフェン−3−カルボン酸エチルは、国際公開公報第WO
99/55708号から知られている4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベ
ンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]
シクロヘキサンカルボン酸、又は国際公開公報第WO00/78767号から知
られている4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[
4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン
酸の合成における中間体である。
【0005】 伝統的合成によれば、テトラヒドロベンゾ縮合化合物を硫黄原子との高温での
反応により芳香族化する(文献:Gewald et al., Chem. Ber. 1968, 101, 1933
)。この方法の欠点は、反応温度が高いことによりエネルギー費用が高くつくこ
と、悪臭が不快な硫化水素の放出、及び硫黄原子は非常に引火性が高いCS2
しか溶解しないために、精製工程で生じる問題である。
【0006】 技術の状況からの一つの特徴的な例は、G.Hallas et al., Dyes Pigm. 1997,
35, 219-237による、化合物2−アセチルアミノ−3−メトキシカルボニル−4
,5−テトラメチレンチオフェンと2当量の硫黄及びフタル酸ジメチルとの、2
00〜220℃の温度での反応である。2−アセチルアミノ−3−メトキシ−カ
ルボニルベンゾ[b]チオフェンを単離し、次いで、第二のステップで、エタノ
ール中、水酸化カリウム水溶液との反応により脱アセチル化する。
【0007】 テトラヒドロベンゾ縮合化合物を芳香族化するための他の公知の可能性は、こ
れを等モル量の水素化触媒と反応させることである。一つの特定の例、すなわち
溶媒としてのクロロホルム中、2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェ
ン−3−カルボン酸メチルの、およそ等モル量の炭素担持パラジウム(10%P
d/C)による脱水素が、Eiden et al., Arch.Pharm.1984, 317, 675〜680に記
載されている。
【0008】 環境上の理由により、硫黄元素との反応は工業的スケールでは実行不可能であ
る。
【0009】 第二の変法において、用いる水素化触媒の量は、経済的理由から、可能な限り
少なく保つべきである。同様に、脱水素で生じるベンゾ縮合複素環化合物は、用
いる溶媒にほんのわずかしか溶解しないことが多く、不均質の反応混合物が冷え
ると沈殿する。これにより、貴金属触媒の分離がより困難になり、貴金属触媒か
ら生成物を抽出するためには、かなりの量の溶媒が必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の課題は、技術の現状での公知の方法を上まわる利点を有
する、式Iのベンゾ縮合複素環化合物の製造方法を開発することであった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
驚くことに、式IIのテトラヒドロベンゾ縮合化合物は、水素受容体存在下で
触媒量の水素化触媒によって芳香族化しうることが明らかとなった。アミンを加
えることにより、複素環の2位のアミノ基をただちに脱アシル化すると、式Iの
ベンゾ縮合化合物が易溶性生成物として得られ、貴金属触媒を単純なろ過によっ
て分離することが可能となる。本発明の方法はワンポット法であり、すなわち、
この場合にはアミノ基がアシル化されたベンゾ縮合複素環化合物である中間体を
単離することなく、芳香族化及び脱アシル化が連続的に行なわれる。
【0012】 複数回出現するすべての基、例えば、A又はAcの意味は、互いに無関係であ
る。
【0013】 基Aはアルキル基であり、1〜6個のC原子を有し、1、2、3又は4個のC
原子を有することが好ましく、1又は2個のC原子を有することが特に好ましい
。したがって、アルキル基は特に、例えば、メチルであり、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルでもあり
、あるいはペンチル、1−、2−もしくは3−メチルブチル、1,1−、1,2
−もしくは2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、
2−、3−もしくは4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,
2−、2,3−もしくは3,3−ジメチルブチル、1−もしくは2−エチルブチ
ル、1−エチル−1−メチル−プロピル、1−エチル−2−メチル−プロピル又
は1,1,2−もしくは1,2,2−トリメチルプロピルである。Aはメチル又
はエチルであることが特に好ましい。
【0014】 Acはアシル基であり、1〜6個のC原子を有することが好ましい。Acは、
例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイルもしくは
ヘキサノイルであり、又はトリフルオロアセチルである。Acはアセチルである
ことが特に好ましい。
【0015】 Arは非置換フェニル基又はA、NO2、CN、OHもしくはOAで置換され
たフェニル基である。
【0016】 したがって、Arはフェニル、o−、m−もしくはp−メチルフェニル、o−
、m−もしくはp−エチルフェニル、o−、m−もしくはp−プロピルフェニル
、o−、m−もしくはp−イソプロピルフェニル、o−、m−もしくはp−te
rt−ブチルフェニル、o−、m−もしくはp−ヒドロキシフェニル、o−、m
−もしくはp−メトキシフェニル、o−、m−もしくはp−エトキシフェニル、
o−、m−もしくはp−ニトロフェニル、又はo−、m−もしくはp−シアノフ
ェニルであることが好ましい。Arは非置換フェニル基であることが特に好まし
い。
【0017】 COArはアロイル基である。ここでArは前述のとおりである。COArは
ベンゾイルであることが特に好ましい。
【0018】 COOArはアリールオキシカルボニル基である。ここでArは前述のとおり
である。COOArはフェノキシカルボニルであることが特に好ましい。
【0019】 XはS、O又はNHであり、Sが特に好ましい。
【0020】 R1はCN、NO2、Ac、COAr、COOAr、COOH、COOA又はC
ONR45である.ここでA、Ac及びArは前述のとおりであり、R4及びR5 は後述のとおりである。R1はCN又はCOOAであることが特に好ましく、C
OOAであることが特に非常に好ましい。
【0021】 R2及びR3は互いに独立にそれぞれH、A、NO2、CN、OH、OA又はA
cである。ここでA及びAcは前述のとおりである。R2及びR3はHであること
が特に好ましい。
【0022】 R4及びR5は互いに独立にそれぞれH、A、Ar又はAcである。ここでA、
Ar及びAcは前述のとおりである。R4及びR5はHであることが特に好ましい
。 また、R4及びR5は一緒になって−(CH2)−(CH2n−(CH2)−でも
ある。ここでnは2、3又は4である。特に好ましくはR4及びR5は一緒になっ
て−(CH2)−(CH22−(CH2)−又は(CH2)−(CH23−(CH2 )−であり、−(CH2)−(CH23−(CH2)−が特に非常に好ましい。
【0023】 用いる水素化触媒(又は、同意語で貴金属触媒)は、好ましくは担持されたパ
ラジウム、白金又はロジウムなどの貴金属である。ここで好ましい担体は炭素、
活性炭、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム又は
炭酸ストロンチウムである。貴金属触媒中の貴金属の比率は1〜20%、好まし
くは5〜10%、特に5%が好ましい。 活性炭、炭素、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウムもしくは炭酸ストロンチウム担持パラジウム、活性炭、炭素もしくは酸化ア
ルミニウム担持白金、又は炭素もしくは酸化アルミニウム担持ロジウムを、特に
本発明の方法のために用いることができる。活性炭担持パラジウム(5%Pd)
を用いることが特に好ましい。
【0024】 他の可能性は、還元剤によってその場で還元され、細かい分離状態でパラジウ
ム(0)種をその場で生じることができる、貴金属塩を用いることである。適当
な貴金属塩の例は、酢酸パラジウム、臭化パラジウム又は塩化パラジウムであり
、適当な還元剤の例は、水素、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム又はギ酸塩
である。
【0025】 本発明はさらに、活性炭、炭素、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム又は炭酸ストロンチウム担持パラジウム、活性炭、炭素又
は酸化アルミニウム担持白金、及び炭素又は酸化アルミニウム担持ロジウムを含
む群より選択される貴金属触媒を用いることを特徴とする、請求項1又は2に記
載の一般式Iのベンゾ縮合複素環化合物の製造方法に関している。
【0026】 当業者には知られているような、安価な有機水素受容体が、本発明の方法に特
に適している。安価な有機水素受容体の例はスチレン、α−メチルスチレン、ス
チルベン、トラン、ケイ皮酸エステル又はシクロヘキセンである。α−メチルス
チレンを用いることが特に好ましい。本発明の方法に適している他の水素受容体
は、酸素又は酸素/ガス混合物である。ここでガスは窒素又はヘリウム、ネオン
、アルゴンもしくはキセノンなどの希ガスを意味すると理解される。酸素/ガス
混合物中の酸素の比率は1〜99%、好ましくは10〜50%、特に15〜25
%が好ましい。酸素/ガス混合物は空気であることが特に好ましい。
【0027】 有機水素受容体は、芳香族化の間に重合反応を起こすこともある。これらの副
産物、すなわち重合体の生成は、反応中に少量の水素受容体を逐次(半連続的に
)又は連続的に加えることによって減少させることができる。
【0028】 本発明はさらに、スチレン、α−メチルスチレン、スチルベン、トラン、例え
ば、ケイ皮酸メチル又はエチルのケイ皮酸エステル、シクロヘキセン、酸素及び
酸素/ガス混合物を含む群より選択される水素受容体を用いることを特徴とする
、請求項1〜3の一項又は複数項に記載の一般式Iのベンゾ縮合複素環化合物の
製造方法に関する。
【0029】 触媒量の水素化触媒を用いる脱水素−したがって芳香族化−は、爆発を避ける
ために不活性ガス雰囲気下で行うことが好都合である。このことがスチレン、α
−メチルスチレン、スチルベン、トラン、ケイ皮酸エステル及びシクロヘキセン
を含む群より選択される有機水素受容体を使用することが好都合である理由であ
る。
【0030】 一般式IIの化合物及び芳香族化後のベンゾ縮合中間体のアシル化されたアミ
ノ基を脱アシル化するために、50〜200℃、好ましくは50〜150℃で沸
騰している一級又は二級アミンを反応混合物に加える。ピロリジン、ピペリジン
、ピペラジン、モルホリン又はジオクチルアミンを用いることが特に好ましく、
ピロリジンを用いることが特に非常に好ましい。
【0031】 本発明は、脱アシル化のために50〜200℃で沸騰している一級又は二級ア
ミンを選択することを特徴とする、前述の方法に関する。
【0032】 芳香族化及び脱アシル化は不活性高沸点溶媒中で行うことが好ましい。好まし
い不活性高沸点溶媒はベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ジフェニル
エーテル又はスルホランである。キシレンは異性体混合物で用いることが好まし
い。異性体であるo−、m−又はp−キシレンも適している。キシレンを用いる
ことが特に好ましい。
【0033】 本発明は、反応を不活性高沸点溶媒中で行うことを特徴とする、前述の方法に
関する。
【0034】 脱水素及び脱アシル化は、50〜250℃で行うことが好ましく、脱水素のた
めの温度範囲は100〜250℃が好ましく、140〜200℃が特に好ましい
。また脱アシル化のための温度範囲は50〜200℃が好ましく、80〜150
℃が特に好ましい。
【0035】 本発明は、反応を50〜200℃の温度で行うことを特徴とする、前述の方法
に関する。
【0036】 本発明の方法において、脱アシル化ステップを含む、式Iのベンゾ縮合複素環
の収率は、通常65%〜80%である。
【0037】 本発明の方法は、前述のとおり、2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カ
ルボン酸メチル又はエチルの製造のために特に適している。本発明によれば、こ
れは2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カルボン酸メチル
又はエチルを水素受容体存在下で触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアセチ
ル化されたアミノ基よりアミン添加により脱アセチル化することによって行う。
【0038】 本発明はさらに、前述の方法によって調製された2−アミノベンゾ[b]チオ
フェン−3−カルボン酸メチル又はエチルの、国際公開公報第WO99/557
08号から知られている4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ
)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサ
ンカルボン酸の合成における中間体としての使用に関する。2−アミノベンゾ[
b]チオフェン−3−カルボン酸メチルから始まる、4−[4−(3−クロロ−
4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジ
ン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸の合成における他の中間体は、4−(
4−ヒドロキシベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)
シクロヘキサンカルボン酸メチル、4−(4−クロロベンゾ[4,5]チエノ[
2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル及び4−
[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[
2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸メチルである。
【0039】 国際公開公報第WO99/55708号から知られている4−[4−(3−ク
ロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピ
リミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸の製造方法は下記のステップを
含んでいる: ステップa) 2−アミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カルボン酸メチ
ルをまず、4−シアノシクロヘキサンカルボン酸メチルと環化する; ステップb) 生成した中間体のテトラヒドロベンゾチオフェン単位を硫黄によ
り脱水素し、化合物4−(4−ヒドロキシベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d
]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチルを得る; ステップc) ヒドロキシル基を塩素化剤、好ましくはPOCl3との反応によ
って塩素化する; ステップd) ステップc)からの化合物4−(4−クロロベンゾ[4,5]チ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチルを
3−クロロ−4−メトキシベンジルアミンと反応させて、エステルである4−[
4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2
,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸メチルを得る; ステップe) ステップd)からのエステルをケン化する;及び ステップf) 遊離酸を薬理学的に許容される塩に変換する。
【0040】 しかしながら、環境上の理由により、硫黄元素との反応は工業的スケールでは
実行不可能である。
【0041】 したがって、本発明は、4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミ
ノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキ
サンカルボン酸又は薬学的に許容される塩の一つの製造方法であって、下記のス
テップを含むことを特徴とする: ステップa) 2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カルボ
ン酸アルキルを、請求項1〜7の一項又は複数項に従い、水素受容体存在下で触
媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアセチル化されたアミノ基よりアミン添加
により脱アセチル化して、化合物2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カル
ボン酸アルキルを得る; ステップb) 2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アルキルを
4−シアノシクロヘキサンカルボン酸アルキルとの反応によって環化する; ステップc) ステップb)からの化合物4−(4−ヒドロキシベンゾ[4,5
]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アル
キルのヒドロキシル基を塩素化剤によって塩素化する; ステップd) ステップc)からの化合物4−(4−クロロベンゾ[4,5]チ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アルキル
を3−クロロ−4−メトキシベンジルアミンと反応させて、エステルである4−
[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[
2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸アルキルを得る
; ステップe) ステップd)からのエステルをケン化する;及び ステップf) 遊離酸を薬理学的に許容される塩に変換する。
【0042】 アルキルエステルは、例えば、メチル、エチル、プロピル又はブチルエステル
である。2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェンカルボン酸アルキル
及びこのエステル単位を基本とするその後のすべての中間体として、2−アセチ
ルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カルボン酸メチル又はエチルを用
いることが好ましい。4−シアノシクロヘキサンカルボン酸アルキル及びこのエ
ステル単位を基本とするその後のすべての中間体として、トランス−4−シアノ
シクロヘキサンカルボン酸メチルを用いることが好ましい。
【0043】 本発明による4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ
[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボ
ン酸の製造における環化b)の反応条件は、Eur.J.Med.Chem.1988, 23, 453から
知られている。
【0044】 適当な塩素化剤の例は、POCl3、SOCl2又は塩化シアヌルである。PO
Cl3又はSOCl2による塩素化は、当業者には知られている反応条件下で行う
。反応は、不活性溶媒中、例えば、トルエン、塩化メチレン又はジメチルホルム
アミド中で行うことが好ましい。
【0045】 前述のとおり、本発明による4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジル
アミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロ
ヘキサンカルボン酸の調製法のステップd)及びe)における4−(4−クロロ
ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサン
カルボン酸メチルの反応、ならびにステップf)は、国際公開公報第WO99/
55708号、実施例1、11〜12ページ、及び実施例2、14ページから知
られている。
【0046】 本発明はさらに、前述の方法によって調製された2−アミノベンゾ[b]チオ
フェン−3−カルボン酸メチル又はエチルの、国際公開公報第WO00/787
67号から知られている4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミ
ノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキ
サンカルボン酸の合成における中間体としての使用に関する。2−アミノベンゾ
[b]チオフェン−3−カルボン酸メチルから出発する4−[4−(3−クロロ
−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリ
ミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸の合成における他の中間体は、4
−(4−ヒドロキシベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イ
ル)シクロヘキサンカルボン酸メチル、4−(4−クロロベンゾ[4,5]チエ
ノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル及び
4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチルで
ある。
【0047】 国際公開公報第WO00/78767号から知られている4−[4−(3−ク
ロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]
ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸の製造方法において、4−(
4−クロロベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサン
カルボン酸メチルを3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミンと反応させる。
ここで4−(4−クロロベンゾチエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シ
クロヘキサンカルボン酸メチルは、国際公開公報第WO99/55708号にも
記載されているとおり、2−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾチオ
フェン−3−カルボン酸メチルの3−シアノシクロヘキサンカルボン酸メチルと
の環化、硫黄による脱水素及びその後のオキシ塩化リン/ジメチルアミンによる
塩素化によって製造される。
【0048】 しかしながら、環境上の理由により、硫黄元素との反応は工業的スケールでは
実行不可能である。
【0049】 したがって、本発明は、4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルア
ミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘ
キサンカルボン酸又は薬学的に許容される塩の一つの製造方法であり、下記のス
テップを含むことを特徴としている: ステップa) 2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カルボ
ン酸アルキルを、請求項1〜7の一項又は複数項に従い、水素受容体存在下で触
媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアセチル化されたアミノ基をアミンを加え
ることにより脱アセチル化して、化合物2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3
−カルボン酸アルキルを得る; ステップb) 2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アルキルを
4−シアノシクロヘキサンカルボン酸アルキルとの反応によって環化する; ステップc) ステップb)からの化合物4−(4−ヒドロキシベンゾ[4,5
]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アル
キルのヒドロキシル基を塩素化剤によって塩素化する; ステップd) ステップc)からの化合物4−(4−クロロベンゾ[4,5]チ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アルキル
を3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミンと反応させて、エステルである4
−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエ
ノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸アルキルを
得る; ステップe) ステップd)からのエステルをケン化する;及び ステップf) 遊離酸を薬理学的に許容される塩に変換する。
【0050】 4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チ
エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸について
前述した、アルキルエステルなる用語の定義ならびに環化及び塩素化の反応条件
は、化合物4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[
4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン
酸にも適用される。ステップd)〜f)の反応条件は、国際公開公報第WO99
/55708号、実施例1及び2、ならびに国際公開公報第WO00/7876
7号、実施例1及び7から知られている。
【0051】
【実施例】
下記の実施例及び前述の説明において、温度は℃で示している。実施例におい
て、「通常の後処理」は下記の意味を有する:必要があれば水を加え、最終生成
物の構造に応じて、必要があればpHを2から10の間に調整し、酢酸エチル又
はジクロロメタンで抽出を行い、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸
発させ、シリカゲルクロマトグラフィ及び/又は結晶化によって精製する。
【0052】 実施例1: 260mlのキシレン中へ22.9gの活性炭担持パラジウム(5%Pd/C
)(Degussa−Huels;E 101 Rw 5%、水分含量53.9
%)を懸濁した液を、水分離器中でそれ以上水が分離しなくなるまで還流させる
。49.7gのN−アセチルチオフェンニトリルを210mlのキシレンに溶か
した溶液を、この反応混合物に室温で加え、反応混合物を143℃に加熱する。
48gのα−メチルスチレンを2時間後に加え、さらに25gのα−メチルスチ
レンを96時間後に加える。反応時間127時間後に、温度を137℃に保った
まま、47gのピロリジンを添加することによって、脱アシル化を開始する。反
応時間48時間後に、混合物を熱時ろ過し、残渣を100mlの酢酸エチル及び
200mlの10%HCl溶液で洗浄する。有機相を、洗液のpHが4になるま
で、蒸留水で洗浄する。有機溶媒を蒸留により除去して、2−アミノベンゾ[b
]チオフェン−3−カルボニトリルを収率81%で得る。
【0053】 実施例2: 2gのパラジウム触媒(5%Pd/C、水分含量約50%;Degussa−
Huels;E 101 RW 5%)を、10gの2−アセチルアミノテトラ
ヒドロベンゾチオフェンカルボン酸エチルを80mlのメシチレンに溶かした溶
液に加え、混合物を窒素雰囲気下で170℃に加熱する。2gのケイ皮酸エチル
を30分かけて量り入れ、撹拌を21時間続ける。次いで、温度を100℃まで
低下させ、10mlのピロリジンを添加する。反応混合物を窒素雰囲気下で25
時間撹拌する。次いで、触媒をろ去し、60gのエタノールで洗浄する。溶液を
合わせ、溶媒を蒸留により除去する。残渣を酢酸エチルに取り、1N HClで
2回及び水で1回洗浄する。溶媒を蒸留し、続いて2−プロパノールから結晶化
させた後、2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸エチルを収率6
4%で得る。
【0054】 実施例3: 14.4gの水素化触媒(Degussa−Huels;E 101 R/W
5%)を、36gの2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カ
ルボン酸エチルを250mlのキシレン(異性体混合物)に溶かした溶液に加え
、混合物を139℃〜141℃の一定温度に加熱する。47gのα−メチルスチ
レンを5時間かけて量り入れる。次いで、混合物をさらに36時間還流させる。
それを102℃まで冷まし、32gのピロリジンを添加し、混合物を還流点(1
27℃)まで戻し、この温度で20時間撹拌する。20℃まで冷却した後、Pd
/炭素をろ去し、ろ液を残渣になるまで濃縮し、残渣を75mlの酢酸エチルに
取り、12mlの10%塩酸で3回洗浄する。有機相を5mlの水で2回洗浄し
、残渣となるまで濃縮する。これを50mlのイソプロパノールから再結晶化さ
せて、2−アミノベンゾチオフェン−3−カルボン酸エチルを淡黄色結晶の形で
得る(収率70.5%)。
【0055】 他の合成ステップは、Eur.J.Med.Chem.1988, 23, 453及び国際公開公報第W
O99/55708号、実施例1、11〜12ページ、及び実施例2、14ペー
ジから知られている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ウァルテンベルク、 フランク−ハルディ ドイツ連邦共和国 64289 ダルムシュタ ット リープフラウエンシュトラーセ 107 (72)発明者 コーペ、 トーマス スイス国 シーエイチ−8200 シャウフハ ウゼン イン ラターネナーカー 5 (72)発明者 ウェッツェル、 ウォルター ドイツ連邦共和国 64291 ダルムシュタ ット ヨーゲルトールシュトラーセ 14 (72)発明者 ウィドラ、 マークス ドイツ連邦共和国 63322 ローデルマー ク アルデルシュトラーセ 7 (72)発明者 ベンツ、 アキン ドイツ連邦共和国 64291 ダルムシュタ ット エルツホイゼル シュトラーセ 18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式IIのテトラヒドロベンゾ縮合複素環化合物を水素受
    容体存在下で触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアシル化されたアミノ基か
    らアミン添加によって脱アシル化することによる、下記式Iのベンゾ縮合複素環
    化合物を製造する方法。 【化1】 式中、 XはS、O又はNHであり、 R1はCN、NO2、Ac、COAr、COOAr、COOH、COOA又はCO
    NR45であり、 R2及びR3は互いに独立にそれぞれH、A、NO2、CN、OH、OA又はAc
    であり、 R4及びR5は互いに独立にそれぞれH、A、Ar又はAcであり、又は R4及びR5は一緒になって−(CH2)−(CH2n−(CH2)−であり、 Aは1〜6個のC原子を有するアルキル基であり、 Acは1〜6個のC原子を有するアシル基であり、 Arは非置換フェニル基又はA、NO2、CN、OHもしくはOAで置換された
    フェニル基であり、かつ nは2、3又は4である、 【化2】 式中、 XはS、O又はNHであり、 R1はCN、NO2、Ac、COAr、COOAr、COOH、COOA又はCO
    NR45であり、 R2及びR3は互いに独立にそれぞれH、A、NO2、CN、OH、OA又はAc
    であり、 R4及びR5は互いに独立にそれぞれH、A、Ar又はAcであり、又は R4及びR5は一緒になって−(CH2)−(CH2n−(CH2)−であり、 Aは1〜6個のC原子を有するアルキル基であり、 Acは1〜6個のC原子を有するアシル基であり、 Arは非置換フェニル基又はA、NO2、CN、OHもしくはOAで置換された
    フェニル基であり、かつ nは2、3又は4である。
  2. 【請求項2】 2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸メチル
    又はエチルを製造するための請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 活性炭、炭素、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリ
    ウム、炭酸カルシウム又は炭酸ストロンチウム担持パラジウム、活性炭、炭素又
    は酸化アルミニウム担持白金、及び炭素又は酸化アルミニウム担持ロジウムを含
    む群より選択される貴金属触媒を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 スチレン、α−メチルスチレン、スチルベン、トラン、ケイ
    皮酸エステル、シクロヘキセン、酸素及び酸素/ガス混合物を含む群より選択さ
    れる水素受容体を用いることを特徴とする請求項1〜3の一項又は複数項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 50〜200℃で沸騰している一級又は二級アミンを脱アシ
    ル化のために選択することを特徴とする請求項1〜4の一項又は複数項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 反応を50〜200℃の温度で行うことを特徴とする請求項
    1〜5の一項又は複数項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応を高沸点溶媒中で行うことを特徴とする請求項1〜6の
    一項又は複数項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 4−[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベ
    ンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカ
    ルボン酸の合成における中間体としての2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3
    −カルボン酸メチル又はエチルの使用。
  9. 【請求項9】 下記のステップを含むことを特徴とする4−[4−(3−ク
    ロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピ
    リミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸又は薬学的に許容される塩の一
    つの製造方法: ステップa) 2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カル
    ボン酸アルキルを、請求項1〜7の一項又は複数項に従い、水素受容体存在下で
    触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアセチル化されたアミノ基からアミン添
    加により脱アセチル化して、化合物2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カ
    ルボン酸アルキルを得る; ステップb) 2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アルキル
    を4−シアノシクロヘキサンカルボン酸アルキルとの反応により環化する; ステップc) ステップb)からの化合物4−(4−ヒドロキシベンゾ[4,
    5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸ア
    ルキルの水酸基を塩素化剤によって塩素化する; ステップd) ステップc)からの化合物4−(4−クロロベンゾ[4,5]
    チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アルキ
    ルを3−クロロ−4−メトキシベンジルアミンと反応させて、エステルである4
    −[4−(3−クロロ−4−メトキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ
    [2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸アルキルを得
    る; ステップe) ステップd)からのエステルをケン化する;及び ステップf) 遊離酸を薬理学的に許容される塩に変換する。
  10. 【請求項10】 4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ
    )ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサ
    ンカルボン酸の合成における中間体としての2−アミノベンゾ[b]チオフェン
    −3−カルボン酸メチル又はエチルの使用。
  11. 【請求項11】 下記のステップを含むことを特徴とする4−[4−(3−
    クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d
    ]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸又は薬学的に許容される塩
    の一つの製造方法: ステップa) 2−アセチルアミノテトラヒドロベンゾチオフェン−3−カル
    ボン酸アルキルを、請求項1〜7の一項又は複数項に従い、水素受容体存在下で
    触媒量の貴金属触媒と反応させ、次いでアセチル化されたアミノ基よりアミン添
    加により脱アセチル化して、化合物2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カ
    ルボン酸アルキルを得る; ステップb) 2−アミノベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸アルキル
    を4−シアノシクロヘキサンカルボン酸アルキルとの反応によって環化する; ステップc) ステップb)からの化合物4−(4−ヒドロキシベンゾ[4,
    5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸ア
    ルキルの水酸基を塩素化剤によって塩素化する; ステップd) ステップc)からの化合物4−(4−クロロベンゾ[4,5]
    チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸アルキ
    ルを3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミンと反応させて、エステルである
    4−[4−(3−クロロ−4−ヒドロキシベンジルアミノ)ベンゾ[4,5]チ
    エノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]シクロヘキサンカルボン酸アルキル
    を得る; ステップe) ステップd)からのエステルをケン化する; ステップf) 遊離酸を薬理学的に許容される塩に変換する。
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